JP2016200152A - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Abstract
Description
上記ケーシング(10)内に吐出するように構成されているスクロール圧縮機であって、上記可動スクロール(5)の背面の内周側の第1背圧空間(23)と上記可動スクロール(5)の背面の外周側の第2背圧空間(24)との間をシールするリング状のシールリング(37)と、上記シールリング(37)を保持するリング状のシールリングホルダ(93)と、上記駆動軸(7)を支持するハウジング(3)とを有する。上記第1背圧空間(23)は、上記圧縮機構(14)から圧縮された流体が吐出される下部空間(17)と連通する。上記第2背圧空間(24)の圧力は、上記圧縮機構(14)に吸入される流体の圧力より高く上記圧縮機構(14)から吐出される流体の圧力以下である、中間圧である。上記シールリングホルダ(93)は、上記ハウジング(3)に固定されている。
)の背面の第1背圧空間(23)と第2背圧空間(24)との間をシールし、シールリング(37)を保持するシールリングホルダ(93)がハウジング(3)に固定されている。このた
め、スクロール圧縮機の運転時に、可動スクロール(5)が駆動軸(7)の軸心を中心に公転しても、シールリングホルダ(93)は回転しない。したがって、シールリングホルダ及びこれに接する部材の摩耗を低減させることができる。
する、ハウジング(3)の面(3T)に密接して固定されているので、シールリングホルダ
(93)は、ハウジング(3)に容易に固定され得る。
グ(3)の内周面(3S)とでシールリング(37)を保持することができる。
ジング(3)の上記内周面(3S)に密接している。
シールリングホルダ(93)は、スカート部(93C)によって、ハウジング(3)の内周面(3S)に固定される。
ート部(93C)を更に有し、上記スカート部(93C)の内周面(93S)が、上記ハウジング
(3)の上記内周面(3S)に対向する、上記ハウジング(3)の上記面(3T)に密接している。
シールリングホルダ(93)は、スカート部(93C)によって、ハウジング(3)の内周面(3S)に対向する、上記ハウジング(3)の面(3T)に固定される。
ング(3)の内周面(3S)に固定される。
記ハウジング(3)の上記内周面(3S)に密接している。
ールリングホルダ(93)のみでシールリング(37)を保持することができる。シールリングホルダ(93)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に固定される。
)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続され、流体である冷媒を圧縮する。このスクロール圧縮機(1)は、例えば空気調和装置や冷凍装置に用いられる。
スクロール圧縮機(1)は、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構(14)と、圧縮機構(14
)を収容する縦長の中空円筒状に形成されたケーシング(10)とを備えた全密閉型圧縮機である。
6)と、駆動軸(7)とが収容されている。電動機(6)は、圧縮機構(14)の下方に配置
される。圧縮機構(14)と電動機(6)とは、ケーシング(10)内を上下方向に延びるよ
うに配置される駆動軸(7)によって連結されている。
している。偏心部(72)は、比較的短い軸状に形成され、主軸部(71)の上端に突設されている。偏心部(72)の軸心は、主軸部(71)の軸心に対して、所定の距離だけ偏心している。カウンタウェイト部(73)は、後述する可動スクロール(5)や偏心部(72)等と
動的バランスを取るために、主軸部(71)に設けられている。駆動軸(7)の内部には、
その上端から下端まで延びる給油路(74)が形成されている。駆動軸(7)の下端部は、
油溜まり部(15)に浸漬されている。
め等によってケーシング本体(11)に固定されている。回転子(62)は、固定子(61)の内側に配置され、駆動軸(7)の主軸部(71)に固定されている。この回転子(62)は、
主軸部(71)と実質的に同軸に配置されている。
(21)は、駆動軸(7)の下端部を回転自在に支持する。
圧縮機構(14)は、ハウジング(3)と、固定スクロール(4)と、可動スクロール(5
)と、シールリング(37)と、シールリングホルダ(93)とを有している。ハウジング(3)は、ケーシング本体(11)に固定されている。固定スクロール(4)は、ハウジング(3)の上面に配置されている。可動スクロール(5)は、固定スクロール(4)とハウジン
グ(3)との間に配置されている。ハウジング(3)は、中央が凹陥した皿状に形成されている。このハウジング(3)は、外周側の環状部(31)と、内周側の凹部(32)とを有し
ている。
入固定されている。具体的には、ハウジング(3)の環状部(31)の外周面は、ケーシン
グ本体(11)の内周面と全周に亘って密着している。ハウジング(3)は、ケーシング(10)の内部空間を、上部空間(16)と下部空間(17)に仕切っている。上部空間(16)は
、圧縮機構(14)側の第1空間である。下部空間(17)は、電動機(6)が収納された第
2空間である。
ている。貫通孔(33)には、軸受メタル(20)が挿入されている。この軸受メタル(20)には、駆動軸(7)が挿通されている。そして、ハウジング(3)は、駆動軸(7)の上端
部を回転自在に支持する上部軸受を構成している。
成され、固定側鏡板部(41)の前面(図2における下面)から突出している。外周壁部(43)は、固定側ラップ(42)の外周側を囲むように形成され、固定側鏡板部(41)の前面から突出している。固定側ラップ(42)の先端面と外周壁部(43)の先端面とは略面一になっている。また、固定スクロール(4)は、ハウジング(3)に固定されている。
)とを有している。可動側鏡板部(51)は、概ね円形の平板状に形成されている。可動側ラップ(52)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、可動側鏡板部(51)の前面(図2における上面)から突出している。ボス部(53)は、円筒状に形成され、可動側鏡板部(51)の背面(57)の中央部に配置されている。
側鏡板部(41)及び固定側ラップ(42)と、可動スクロール(5)の可動側鏡板部(51)
及び可動側ラップ(52)とに囲まれた圧縮室(50)が形成される。
(図2における上面)では、可動側ラップ(52)の周囲を囲む部分が、固定スクロール(4)の固定側摺接面(84)と摺接する可動側摺接面(85)となっている。
入ポート(25)には、吸入管(18)の下流端が接続されている。吸入管(18)は、ケーシング(10)の上壁部(12)を貫通し、ケーシング(10)の外部へ伸びている。また、固定スクロール(4)の固定側鏡板部(41)の中央には、固定側鏡板部(41)を貫通する吐出
口(44)が形成されている。
れている。第1流通路(46)は、高圧チャンバ(45)から固定側鏡板部(41)の背面において径方向外方に延び、固定側鏡板部(41)の外周部において外周壁部(43)内を延び、外周壁部(43)の突端面(図2における下面)に開口している。固定側鏡板部(41)の背面には、高圧チャンバ(45)及び第1流通路(46)を塞ぐカバー部材(47)が取り付けられている。このカバー部材(47)によって、高圧チャンバ(45)及び第1流通路(46)が上部空間(16)から気密に隔離され、高圧チャンバ(45)及び第1流通路(46)に吐出された冷媒ガスが上部空間(16)に漏洩しないようになっている。
側通路(81)と、可動スクロール(5)に形成された2次側通路(82)とを有している。
1次側通路(81)は、固定スクロール(4)の外周壁部(43)の下面(固定側摺接面(84
))に形成された凹部によって構成され、1次側通路(81)の下面は、可動スクロール(5)の鏡板(51)の外周部の上面(可動側摺接面(85))によって閉鎖されている。1次
側通路(81)は、外周壁部(43)の内周端から外周端に向かって延びている。1次側通路(81)の一端は、外周壁部(43)の内周面に開口し、可動スクロール(5)のラップ(52
)が固定スクロール(4)の外周壁部(43)に接して形成された中間圧状態の圧縮室(50
)に連通している。
て上下に貫通するように形成されている。可動スクロール(5)の背面側の背圧空間(22
)は、第1背圧空間(23)と、第2背圧空間(24)とを有している。2次側通路(82)の下端は、第2背圧空間(24)に常時連通している。2次側通路(82)の上端は、鏡板(51)の前面に開口し、可動スクロール(5)の公転に伴い、円軌跡を描いて移動し、2次側
通路(82)が1次側通路(81)に間欠的に連通するように構成されている。
と2次側通路(82)とが間欠的に連通する。第2背圧空間(24)と上部空間(16)とは、ハウジング(3)と固定スクロール(4)との間の間隙を介して連通しているので、圧縮途中の冷媒ガスの圧力変動を、第2背圧空間(24)と上部空間(16)とを含む大容量の空間で吸収することになる。その結果、可動スクロール(5)に作用する背圧の変動を抑制す
ることができ、可動スクロール(5)に付与する押付力を安定させることができる。
成されている。圧縮室(50)から高圧チャンバ(45)へ吐出された冷媒ガスは、第1流通路(46)と第2流通路(39)を順に通り、ケーシング(10)の下部空間(17)へ吐出される。
(37)を保持している。
き(図4の下方)に延びるように形成されている。
(93)の例を示す縦断面図である。ハウジング(3)の内周壁部(35)の内周側には、ス
テップ(3J)が形成されている。このステップ(3J)において、シールリングホルダ(93)のスカート部(93C)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に密接して固定されている。ここで、スカート部(93C)の外周面(93T)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に密接
している。スカート部(93C)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に接するように例えば中間ばめされている。スカート部(93C)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に接するように軽圧入されていてもよい。
置かれ、ウェーブワッシャ(94)の上にはシールリング(37)が置かれる。ウェーブワッシャ(94)は、板ばねとしての機能を有するワッシャであり、例えば円周方向又は半径方向に波形の形状を有している。シールリング(37)には、ウェーブワッシャ(94)によって可動側鏡板部(51)の背面(57)に向かう力が与えられる。シールリング(37)は、可動スクロール(5)の可動側鏡板部(51)の背面(57)に当接し、ハウジング(3)と可動側鏡板部(51)との間の隙間をシールする。すなわち、シールリング(37)は、可動スクロール(5)の背面(57)の内周側の第1背圧空間(23)と可動スクロール(5)の背面(57)の外周側の第2背圧空間(24)との間をシールする。
グ(10)の下部空間(17)と連通している。また、ハウジング(3)には、第1背圧空間
(23)の底部に開口する排油通路が形成されている。この排油通路は、第1背圧空間(23)を下部空間(17)と連通させ、第1背圧空間(23)内の潤滑油を下部空間(17)へ排出する。
転可能に挿入されている。偏心部(72)の上端には、給油路(74)が開口している。つまり、ボス部(53)内には該給油路(74)から高圧の潤滑油が供給され、ボス部(53)と偏心部(72)の摺動面は潤滑油により潤滑されている。また、偏心部(72)の上端面と可動側鏡板部(51)の背面(57)との間に形成されたボス内空間(58)は、高圧空間を構成している。
クロール(4)との間の間隙を介して上部空間(16)と連通している。したがって、第2
背圧空間(24)の圧力は、中間圧である。中間圧は、圧縮機構(14)に吸入される流体(冷媒)の圧力より高く、かつ、圧縮機構(14)から吐出される流体(冷媒)の圧力以下である。
と、ハウジング(3)の環状部(31)に形成されたキー溝とに係合し、可動スクロール(5)の自転を規制する。
スクロール圧縮機(1)の運転動作について説明する。電動機(6)を作動させると、圧縮機構(14)の可動スクロール(5)が、これに係合する駆動軸(7)によって駆動される。可動スクロール(5)は、オルダム継手(55)によって自転を防止されつつ、駆動軸(7)の軸心を中心に公転する。可動スクロール(5)が公転すると、吸入管(18)から流入
した低圧ガス冷媒が圧縮機構(14)の圧縮室(50)へ吸入されて圧縮される。
から高圧チャンバ(45)へ吐出される。高圧チャンバ(45)へ流入した高圧の冷媒ガスは
、固定スクロール(4)の第1流通路(46)と、ハウジング(3)の第2流通路(39)とを順に通り、ケーシング(10)の下部空間(17)へ流出する。そして、下部空間(17)へ流出した冷媒ガスは、吐出管(19)を通ってケーシング(10)の外部へ吐出される。
本実施形態のスクロール圧縮機(1)では、シールリングホルダ(93)がハウジング(3)に固定されている。このため、可動スクロール(5)が公転しても、シールリングホル
ダ(93)は回転しない。したがって、シールリングホルダ(93)とハウジング(3)との
間の摩擦によってシールリングホルダ(93)が摩耗するのを防止することができる。また、ウェーブワッシャ(94)の回転が少なくなるので、シールリングホルダ(93)とウェーブワッシャ(94)との間の摩擦によって生じる両者の摩耗を減少させることができる。このように、中間圧を採用したスクロール圧縮機(1)のように、シールリング(37)の直
径が比較的小さいスクロール圧縮機(1)において、シールリングホルダ(93)及びウェ
ーブワッシャ(94)の摩耗を少なくすることができる。
図6は、図2のハウジング(3)の変形例と、これに取り付けられた図3のシールリン
グホルダ(93)の例を示す縦断面図である。図2のハウジング(3)の内周壁部(35)の
内周側には、ステップ(3J)が形成されている。図6のハウジング(3)では、このステ
ップ(3J)における内周面(3S)を延長するように、リング溝(3G)が形成されている。リング溝(3G)の内周側の壁(3W)の高さは内周壁部(35)の上端面より低くなっている。壁(3W)の外周面(3T)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に対向している。
て固定されている。ここで、スカート部(93C)の内周面(93S)は、壁(3W)の外周面(3T)に密接している。スカート部(93C)は、壁(3W)の外周面(3T))に接するように
例えば中間ばめされている。スカート部(93C)は、壁(3W)の外周面(3T)に接するよ
うに軽圧入されていてもよい。
ェーブワッシャ(94)の上にはシールリング(37)が置かれる。その他の点は、図5の場合とほぼ同様である。
定されている。このため、可動スクロール(5)が公転しても、シールリングホルダ(93
)は回転しない。
図7は、図2のシールリングホルダ(93)の他の例を示す平面図である。図8は、図7のシールリングホルダ(93)のA−A断面を示す断面図である。シールリングホルダ(93)は、図7のように平面視においてリング状に形成されている。シールリングホルダ(93)は、立ち上がり部(93A)と、保持部(93B)とを有する。保持部(93B)は、シールリ
ング(37)の底面を保持する。立ち上がり部(93A)は、保持部(93B)の内周側で、図8の上方に延びるように形成され、シールリング(37)の側面を保持する。
リングホルダ(93)の例を示す縦断面図である。ハウジング(3)の内周壁部(35)の内
周側には、2段のステップ(3J, 3K)が形成されている。そのうちの下段のステップ(3J)において、シールリングホルダ(93)の保持部(93B)は、ハウジング(3)の内周面(
3S)に密接して固定されている。ここで、保持部(93B)の外周面(93T)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に密接している。保持部(93B)は、ハウジング(3)の内周面(3S
)に接するように例えば中間ばめされている。保持部(93B)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に接するように圧入されていてもよい。
ウェーブワッシャ(94)の上にはシールリング(37)が置かれる。その他の点は、図5の場合とほぼ同様である。
る。このため、前述の例と同様に、可動スクロール(5)が公転しても、シールリングホ
ルダ(93)は回転しない。また、ハウジング(3)が2段のステップ(3J, 3K)を有して
いるので、下段のステップ(3J)にシールリングホルダ(93)を挿入する際に、上段のステップ(3K)における内周面(シールリング(37)の側面が接する面)にはシールリングホルダ(93)による傷がつかない。このため、シールリング(37)の摩耗を抑えることができる。
図10は、図2のシールリングホルダ(93)の更に他の例を示す平面図である。図11は、図10のシールリングホルダ(93)のA−A断面を示す断面図である。シールリングホルダ(93)は、図10のように平面視においてリング状に形成されている。シールリングホルダ(93)は、図11における上面(可動スクロール(5)側の面)にリング溝(93G)を有する。シールリング(37)は、このリング溝(93G)に収容される。
のシールリングホルダ(93)の例を示す縦断面図である。ハウジング(3)の内周壁部(35)の内周側には、ステップ(3J)が形成されている。このステップ(3J)において、シ
ールリングホルダ(93)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に密接して固定されている
。ここで、シールリングホルダ(93)の外周面(93T)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に密接している。シールリングホルダ(93)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に接
するように例えば中間ばめされている。シールリングホルダ(93)は、ハウジング(3)
の内周面(3S)に接するように圧入されていてもよい。
ウェーブワッシャ(94)の上にはシールリング(37)が置かれる。その他の点は、図5の場合とほぼ同様である。
る。このため、前述の例と同様に、可動スクロール(5)が公転しても、シールリングホ
ルダ(93)は回転しない。
ボルトで固定されてもよい。この場合、シールリングホルダ(93)は、ハウジング(3)
の内周面(3S)、又はハウジング(3)の、内周面(3S)に対向する面(3T)に、密接し
ていてもよい。
4 固定スクロール
5 可動スクロール
7 駆動軸
10 ケーシング
14 圧縮機構
23 第1背圧空間
24 第2背圧空間
37 シールリング
93 シールリングホルダ
93A 立ち上がり部
93B 保持部
93C スカート部
93G リング溝
スクロール圧縮機(1)は、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構(14)と、圧縮機構(14)を収容する縦長の中空円筒状に形成されたケーシング(10)とを備えた全密閉型圧縮機である。
圧縮機構(14)は、ハウジング(3)と、固定スクロール(4)と、可動スクロール(5)と、シールリング(37)と、シールリングホルダ(93)とを有している。ハウジング(3)は、ケーシング本体(11)に固定されている。固定スクロール(4)は、ハウジング(3)の上面に配置されている。可動スクロール(5)は、固定スクロール(4)とハウジング(3)との間に配置されている。ハウジング(3)は、中央が凹陥した皿状に形成されている。このハウジング(3)は、外周側の環状部(31)と、内周側の凹部(32)とを有している。
クロール(4)との間の間隙を介して上部空間(16)と連通している。したがって、第2背圧空間(24)の圧力は、中間圧である。中間圧は、圧縮機構(14)に吸入される流体(冷媒)の圧力より高く、かつ、圧縮機構(14)から吐出される流体(冷媒)の圧力以下である。
スクロール圧縮機(1)の運転動作について説明する。電動機(6)を作動させると、圧縮機構(14)の可動スクロール(5)が、これに係合する駆動軸(7)によって駆動される。可動スクロール(5)は、オルダム継手(55)によって自転を防止されつつ、駆動軸(7)の軸心を中心に公転する。可動スクロール(5)が公転すると、吸入管(18)から流入した低圧ガス冷媒が圧縮機構(14)の圧縮室(50)へ吸入されて圧縮される。
本実施形態のスクロール圧縮機(1)では、シールリングホルダ(93)がハウジング(3)に固定されている。このため、可動スクロール(5)が公転しても、シールリングホルダ(93)は回転しない。したがって、シールリングホルダ(93)とハウジング(3)との間の摩擦によってシールリングホルダ(93)が摩耗するのを防止することができる。また、ウェーブワッシャ(94)の回転が少なくなるので、シールリングホルダ(93)とウェーブワッシャ(94)との間の摩擦によって生じる両者の摩耗を減少させることができる。このように、中間圧を採用したスクロール圧縮機(1)のように、シールリング(37)の直径が比較的小さいスクロール圧縮機(1)において、シールリングホルダ(93)及びウェーブワッシャ(94)の摩耗を少なくすることができる。
図6は、図2のハウジング(3)の変形例と、これに取り付けられた図3のシールリングホルダ(93)の例を示す縦断面図である。図2のハウジング(3)の内周壁部(35)の内周側には、ステップ(3J)が形成されている。図6のハウジング(3)では、このステップ(3J)における内周面(3S)を延長するように、リング溝(3G)が形成されている。リング溝(3G)の内周側の壁(3W)の高さは内周壁部(35)の上端面より低くなっている。壁(3W)の外周面(3T)は、ハウジング(3)の内周面(3S)に対向している。
図7は、図2のシールリングホルダ(93)の他の例を示す平面図である。図8は、図7のシールリングホルダ(93)のA−A断面を示す断面図である。シールリングホルダ(93)は、図7のように平面視においてリング状に形成されている。シールリングホルダ(93)は、立ち上がり部(93A)と、保持部(93B)とを有する。保持部(93B)は、シールリング(37)の底面を保持する。立ち上がり部(93A)は、保持部(93B)の内周側で、図8の上方に延びるように形成され、シールリング(37)の側面を保持する。
図10は、図2のシールリングホルダ(93)の更に他の例を示す平面図である。図11は、図10のシールリングホルダ(93)のA−A断面を示す断面図である。シールリングホルダ(93)は、図10のように平面視においてリング状に形成されている。シールリングホルダ(93)は、図11における上面(可動スクロール(5)側の面)にリング溝(93G)を有する。シールリング(37)は、このリング溝(93G)に収容される。
4 固定スクロール
5 可動スクロール
7 駆動軸
10 ケーシング
14 圧縮機構
23 第1背圧空間
24 第2背圧空間
37 シールリング
93 シールリングホルダ
93A 立ち上がり部
93B 保持部
93C スカート部
93G リング溝
Claims (7)
- 固定スクロール(4)及び可動スクロール(5)を有する圧縮機構(14)と、上記可動スクロール(5)に係合する駆動軸(7)と、上記圧縮機構(14)及び上記駆動軸(7)を収
容するケーシング(10)とを有し、上記圧縮機構(14)が流体を圧縮して上記ケーシング(10)内に吐出するように構成されているスクロール圧縮機であって、
上記可動スクロール(5)の背面の内周側の第1背圧空間(23)と上記可動スクロール
(5)の背面の外周側の第2背圧空間(24)との間をシールするリング状のシールリング
(37)と、
上記シールリング(37)を保持するリング状のシールリングホルダ(93)と、
上記駆動軸(7)を支持するハウジング(3)とを備え、
上記第1背圧空間(23)は、上記圧縮機構(14)から圧縮された流体が吐出される下部空間(17)と連通し、
上記第2背圧空間(24)の圧力は、上記圧縮機構(14)に吸入される流体の圧力より高く上記圧縮機構(14)から吐出される流体の圧力以下である、中間圧であり、
上記シールリングホルダ(93)は、上記ハウジング(3)に固定されている
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項1において、
上記シールリングホルダ(93)は、上記ハウジング(3)の内周面(3S)、又は上記ハ
ウジング(3)の上記内周面(3S)に対向する、上記ハウジング(3)の面(3T)に、密接して固定されている
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項2において、
上記シールリングホルダ(93)は、
上記シールリング(37)の底面を保持する保持部(93B)と、
上記保持部(93B)の内周側で上記シールリング(37)の側面を保持する立ち上がり部
(93A)とを有する
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項3において、
上記シールリングホルダ(93)は、上記保持部(93B)の外周側で上記立ち上がり部(93A)とは反対の向きに延びるように形成されたスカート部(93C)を更に有し、
上記スカート部(93C)の外周面(93T)が、上記ハウジング(3)の上記内周面(3S)
に密接している
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項3において、
上記シールリングホルダ(93)は、上記保持部(93B)の外周側で上記立ち上がり部と
は反対の向きに延びるように形成されたスカート部(93C)を更に有し、
上記スカート部(93C)の内周面(93S)が、上記ハウジング(3)の上記内周面(3S)
に対向する、上記ハウジング(3)の上記面(3T)に密接している
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項3において、
上記保持部(93B)の外周面(93T)が、上記ハウジング(3)の上記内周面(3S)に密
接している
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項2において、
上記シールリングホルダ(93)は、上記可動スクロール(5)側の面にリング溝(93G)を有し、
上記シールリング(37)は、上記リング溝(93G)に収容されており、
上記シールリングホルダ(93)の外周面(93T)が、上記ハウジング(3)の上記内周面(3S)に密接している
ことを特徴とするスクロール圧縮機。
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Family Applications (1)
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-
2016
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