JP2016199332A - 印刷装置 - Google Patents

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直樹 大木
恒之 佐々木
Tsuneyuki Sasaki
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Abstract

【課題】媒体の斜行を矯正し、媒体に印刷される画像の品位を高めること。
【解決手段】用紙Sに印刷する印刷部28と、用紙Sを搬送する搬送部27と、用紙Sを巻き取る巻取部16と、用紙Sの搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)における用紙Sの端部S1を検出する検出部33と、用紙Sの搬送経路において、用紙Sに接触して幅方向Xに移動するテンションバー20と、を備え、用紙Sの端部S1が、搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)に移動したことを検出した場合、テンションバー20を、用紙Sの端部S1の移動方向と逆方向に移動させることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷装置に関する。
例えば、ロール・ツー・ロール方式で長尺の記録媒体を搬送する媒体搬送装置を備えた記録装置(印刷装置)が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載の印刷装置は、給送部に装填された記録媒体を搬送駆動ローラーと従動ローラーとの間に挟持しつつ下流側に搬送する搬送部と、搬送部によって下流側に搬送される記録媒体をロール状に巻き取る巻取部とを備えた媒体搬送装置を有する。搬送部よりも下流側に記録部が配置され、記録部によって記録媒体に画像の記録(印刷)がなされる。さらに、記録部と巻取部との間に記録媒体を支持する支持面を有し、画像が印刷された記録媒体は、支持面によって巻取部に案内される。
さらに、支持面の下流側端部には、支持摺動部が配置されている。支持摺動部は、記録媒体に接する高摩擦係数の突出部を有し、当該突出部によって凹凸が設けられている。媒体搬送装置が記録媒体を搬送する場合、高摩擦係数の突出部による摩擦と、突出部によって設けられた凹凸による引っ掛かりとで、記録媒体の搬送が、搬送方向と交差する方向にずれにくくなっている。
特開2014−151976号公報
特許文献1に記載の印刷装置では、搬送部が記録媒体を送り出し(押し出し)、巻取部が記録媒体を引っ張ることで、搬送部から送り出された記録媒体が巻取部に巻き取られる。ところが、搬送部が記録媒体を送り出す力、または巻取部が記録媒体を引っ張る力が不均一になると、搬送方向と交差する方向の力が記録媒体に作用する。さらに、搬送方向と交差する方向の力が、突出部から付与される摩擦力よりも大きくなると、支持摺動部によって記録媒体の搬送方向と交差する方向へのずれを抑制することが難しくなる。仮に、記録媒体の搬送が、搬送方向と交差する方向にずれると、印刷される画像の位置の変化や、印刷される画像の歪みなどの不具合が生じ、印刷品位が低下する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る印刷装置は、媒体を搬送する搬送部と、搬送された前記媒体に印刷する印刷部と、印刷された前記媒体を巻き取る巻取部と、前記媒体の搬送方向と交差する方向における前記媒体の端部を検出する検出部と、前記印刷部と前記巻取部との間の前記媒体の搬送経路において、前記媒体に接触して前記搬送方向と交差する方向に移動する移動部材と、を備え、前記媒体の端部が、前記搬送方向と交差する方向に移動したことを検出した場合、前記移動部材を、前記媒体の端部の移動方向と逆方向に移動させることを特徴とする。
媒体の搬送時に、媒体の端部が搬送方向と交差する方向に移動した場合に、つまり媒体が搬送方向に対して斜め方向に搬送された場合(媒体に斜行が生じた場合)、移動部材を媒体に接触させて媒体の端部の移動方向と逆方向に移動させると、移動部材から付与される摩擦力によって、媒体の端部の移動方向と逆方向の力が媒体に作用し、媒体の端部の移動方向と逆方向に媒体が移動し、媒体の斜行を矯正することができる。
従って、媒体の斜行で生じる不具合、例えば印刷される画像の位置の変化や印刷される画像の歪みなどの不具合が抑制され、印刷品位を高めることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の印刷装置において、前記印刷部は、前記搬送方向と交差する方向に移動可能であり、前記検出部は、前記印刷部に設けられており、前記印刷部の移動中に前記媒体の端部を検出することが好ましい。
検出部は、検出部の近くに配置された媒体の状態を検出し、検出部の近くに配置された媒体の斜行を矯正する。検出部を印刷部に設けると、印刷部に搬送される媒体の斜行が確実に矯正されるので、媒体の斜行で生じる不具合、例えば印刷される画像の位置の変化や印刷される画像の歪みなどの不具合を確実に抑制することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の印刷装置において、前記搬送部は、間欠的に前記媒体を搬送し、前記印刷部は、前記媒体が停止中に前記搬送方向と交差する方向に移動して前記媒体に印刷し、前記移動部材は、前記搬送部の搬送中に移動することが好ましい。
移動中の媒体(搬送中の媒体)に画像を印刷すると、正しい画像を形成することが難しい。このため、搬送部は間欠的に媒体を搬送し、搬送部による搬送がなされていない媒体に印刷する。
印刷部が印刷している場合に、移動部材を移動させて媒体の斜行を矯正すると、当該媒体の斜行の矯正によって移動している媒体に印刷することになり、媒体の斜行の矯正が印刷に悪影響を及ぼす。搬送部の搬送中に移動部材を移動させて媒体の斜行を矯正すると、搬送部の搬送中は印刷がなされていないので、媒体の斜行の矯正が印刷に悪影響することはない。
従って、移動部材は、搬送部の搬送中に移動することが好ましい。
[適用例4]上記適用例に記載の印刷装置において、前記移動部材に、摩擦部材が設けられていることが好ましい。
移動部材に摩擦部材を設けると、移動部材に摩擦部材を設けない場合と比べて、移動部材から媒体に付与される摩擦力が強くなり、移動部材を媒体の端部の移動方向と逆方向に移動させやすくなり、容易に媒体の斜行を矯正することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の印刷装置において、前記摩擦部材は、前記搬送方向と交差する方向に互いに離間して複数設けられていることが好ましい。
移動部材から媒体に付与される摩擦力が強くなりすぎると、媒体の搬送が阻害されるので、摩擦部材の面積を調整して、移動部材から媒体に付与される摩擦力を調整する必要がある。当該摩擦力の調整によって、摩擦部材と媒体とが接触する部分(媒体に摩擦力が付与される部分)と、摩擦部材と媒体とが接触しない部分(媒体に摩擦力が付与されない部分)とが、移動部材に配置される。摩擦部材を搬送方向と交差する方向に互いに離間して複数設ける(複数配置する)と、摩擦部材を離間して設けない場合と比べて、摩擦部材と媒体とが接触する部分(媒体に摩擦力が付与される部分)が移動部材に分散して配置され、移動部材から媒体に均一に摩擦力を付与することができる。
[適用例6]上記適用例に記載の印刷装置において、前記移動部材は、前記媒体に接する面に凹凸が設けられていることが好ましい。
移動部材に凹凸を設けると、凹凸と媒体との引っ掛かりによって、媒体の端部の移動方向と逆方向の力を媒体に作用させることができる。従って、移動部材が凹凸を有していない場合と比べて、移動部材の摩擦力を高め、移動部材を媒体の端部の移動方向と逆方向に移動させやすくなり、容易に媒体の斜行を矯正することができる。
[適用例7]上記適用例に記載の印刷装置において、前記移動部材は、搬送方向と交差する方向周りに回動することが好ましい。
移動部材が搬送方向と交差する方向周りに回動すると、移動部材から媒体に付与される摩擦力が強くなっても、媒体の搬送が阻害されにくい。従って、媒体の搬送を阻害することなく、移動部材から媒体に付与される摩擦力を強くし、媒体の斜行を矯正することができる。
実施形態1に係るプリンターの斜視図。 実施形態1に係るプリンターの側断面図。 実施形態1に係るプリンターの電気的な構成を示すブロック図。 実施形態1に係るプリンターの概略平面図。 用紙の搬送状態を示す模式図。 実施形態2に係るプリンターの概略平面図。 変形例1に係るプリンターの概略平面図。 図7の破線で囲まれた領域Gにおけるテンションバーの断面図。 変形例2に係るプリンターの概略平面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
「プリンターの概要」
図1は、実施形態1に係るプリンターの斜視図である。図2は、本実施形態に係るプリンターの側断面図である。
最初に、図1及び図2を参照して本実施形態に係るプリンター1の概要を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るプリンター1は、「印刷装置」の一例であり、長尺の用紙Sを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。なお、用紙Sは、「媒体」の一例であり、例えばポリエステル等の布帛、紙、フィルムなどで構成される。
プリンター1は、車輪12が下端に取り付けられた一対の脚部13と、脚部13上に組み付けられる筐体部14とを備えている。
以降の説明では、重力方向に沿った方向を上下方向Zとする。上下方向Zと直交する筐体部14の長手方向を幅方向Xとする。上下方向Z及び幅方向Xの双方と直交する筐体部14の短手方向を前後方向Yとする。さらに、上下方向Zから見ることを、平面視と称す。
なお、幅方向Xは、「媒体の搬送方向と交差する方向」の一例である。
筐体部14の後側下方には、筐体部14側に向けて用紙Sを給送する給送部15が配置されている。また、筐体部14の前側下方には、脚部13に支持された巻取部16が配置されている。さらに、給送部15と巻取部16との間には、搬送経路形成部17が配置されている。
なお、給送部15、巻取部16、搬送経路形成部17などによって、用紙Sを搬送する媒体搬送装置が構成される。
搬送経路形成部17の後端側は、筐体部14内に収容されている。搬送経路形成部17の前端側は、筐体部14から前方に向けて突出し、前方へ向かって若干膨らむ湾曲面に形成された支持面37を有し、印刷後の用紙Sはこの支持面37に沿って斜め下方へ案内される。
さらに、筐体部14の前面側には、搬送経路形成部17の上側となる位置に、筐体部14内から用紙Sを排出するための排出口14aが形成されている。
巻取部16は、印刷後の用紙Sを円筒状に巻き取る不図示の芯材(例えば紙管)を軸方向両側から挟持する一対のホルダー21を備えている。そして、一方(図1では右側)のホルダー21が回転されることで、一対のホルダー21間に装着された芯材に用紙Sが巻き取られる。
なお、巻取部16は、スピンドルを使用しないスピンドルレス方式であるが、スピンドルを使用する方式でもよい。
巻取部16の近傍位置には、搬送経路形成部17と巻取部16との間に位置する用紙Sにテンション(張力)を付与するテンション付与機構18が設けられている。テンション付与機構18は、脚部13の下部に回動可能に支持された一対のアーム部材19と、一対のアーム部材19の先端部に支持されたテンションバー20と、アーム部材19を支持する支持部材(図示省略)と、移動機構42(図3参照)と、傾斜角センサー41(図3参照)とを備えている。
移動機構42は、例えばラック&ピニオン機構である。移動機構42としては、ラック&ピニオン機構の他に、例えばカム機構やリンク機構などを使用することができる。
なお、テンションバー20は、「移動部材」の一例である。
テンションバー20は、用紙Sの想定最大幅よりも長い軸長を有し、用紙Sの裏面とその幅方向(幅方向X)の全域で接触してこれを押圧することにより、用紙Sに張力を付与する。その結果、巻取部16は、張力が付与された状態で用紙Sを巻き取ることが可能になる。
つまり、テンションバー20は、用紙Sの裏面に接触し、用紙Sを押圧し、用紙Sに張力を付与する部材である。
テンション付与機構18の支持部材は、移動機構42に支持され、幅方向Xへの移動が可能になっている。よって、支持部材に支持されたアーム部材19やテンションバー20は、移動機構42によって、幅方向Xへの移動が可能になっている。
傾斜角センサー41は、アーム部材19に取り付けられ、アーム部材19と前後方向Yとがなす角度(以降、アーム部材19の傾斜角と称す)を検出する。
筐体部14内には、プリンター1の動作を制御する制御部22が設けられている。また、筐体部14の上部には、幅方向Xにおける一端側(図1では右端側)に、設定操作や入力操作を行うための操作パネル23が設けられている。なお、操作パネル23は制御部22と電気的に接続されている。
筐体部14の下部には、幅方向Xにおいて用紙Sの搬送経路の外側となる一端側(図1では右端側)に、液体の一例であるインクを収容可能な液体収容容器24が設けられている。液体収容容器24は、インクの種類や色に対応して、複数(本実施形態では4つ)設けられている。
図2に示すように、給送部15には、未使用の用紙Sが円筒状に巻き重ねられたロール体R1が保持されている。また、給送部15は、ロール体R1をその軸方向に挟む一対のホルダー(図示省略)の一方に回転動力を出力する給送用モーター25を備える。そして、給送用モーター25が駆動されてロール体R1が図2における時計方向に回転することで、用紙Sは筐体部14内へ送り出される。
巻取部16は、ロール体R2を軸方向に挟む一対のホルダー21の一方に回転動力を出力する巻取用モーター26を備える。そして、巻取用モーター26が駆動されてロール体R2が図2における時計方向に回転することで、用紙Sがロール体R2に引っ張られ、用紙Sがロール体R2に巻き取られる。
筐体部14内には、用紙Sを搬送方向Fに搬送する搬送部27と、搬送部27よりも搬送方向Fの下流側に設けられて用紙Sに画像を印刷する印刷部28とが設けられている。さらに、搬送経路形成部17の一部をなし、用紙Sを支持する媒体支持部35が、印刷部28に対向配置されている。
搬送部27は、用紙Sを挟持(ニップ)しつつ搬送する搬送ローラー対29を備える。
搬送ローラー対29は、搬送経路の下側に配置されて回転駆動する駆動ローラー29aと、この駆動ローラー29aの回転に従動して回転する従動ローラー29bとを備える。筐体部14内には、駆動ローラー29aに回転動力を供給する搬送用モーター30が設けられている。
駆動ローラー29aは、用紙Sの想定最大幅よりも長い軸長を有し、用紙Sの裏面とその幅方向(幅方向X)の全域で接触している。搬送用モーター30が駆動されて駆動ローラー29aが回転駆動することによって、用紙Sに搬送方向Fの力が作用し、両ローラー29a,29b間に挟持された用紙Sは、媒体支持部35に搬送される(押し出される)。
印刷部28は、用紙Sの搬送方向Fと交差する方向(主走査方向、幅方向X)に往復移動するキャリッジ31と、キャリッジ31の下部に保持された液体噴射部32と、検出部33とを備えている。キャリッジ31が主走査方向に移動する過程で、液体噴射部32が液体収容容器24から供給されるインクを噴射することで、媒体支持部35に支持された用紙Sに画像を印刷する。
プリンター1では、液体噴射部32からインク滴を吐出するインク滴吐出動作と、用紙Sを次の印刷位置まで搬送方向Fに搬送する搬送動作とを交互に繰り返し、用紙Sに対して画像を印刷する。なお、インク滴吐出動作は、用紙Sが静止した状態で、液体噴射部32を主走査方向に移動しながら行われる。搬送動作は、一のパスのインク滴吐出動作と、次のパスのインク滴吐出動作との間で、間欠的に行われる。
すなわち、搬送部27は間欠的に用紙Sを搬送し、搬送部27による搬送がなされていない場合(用紙Sが静止している場合)に、印刷部28は、搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)に移動して、用紙Sに画像を印刷する。
キャリッジ31の下面には、液体噴射部32と比べて搬送方向下流側に用紙Sの有無に応じた出力値を出力する検出部33が搭載されている。この検出部33は、光を照射する発光素子(図示省略)と、受光素子(図示省略)とを備えており、発光素子から用紙Sや媒体支持部35に向けて発光し用紙Sや媒体支持部35で反射された光を受光素子で受光することにより、光量に応じた大きさの電圧の電気信号(出力値V)を制御部22に出力する。検出部33は、媒体支持部35と用紙Sとでは光の反射率が異なることを利用して、キャリッジ31の主走査方向の移動に伴って用紙Sを横切るよう移動することにより、幅方向Xにおける用紙Sの両端部S1,S2(図4参照)の位置を検出することができる。
例えば、用紙Sは白色であり、媒体支持部35は黒や灰色など用紙Sと比べて反射率の低い色であるものとした。また、検出部33は、受光した反射光の光量が大きいほど出力値Vの値が小さくなるものとした。
上述したように、検出部33は、キャリッジ31によって主走査方向(幅方向X)へ移動され、幅方向Xにおける用紙Sの両端部S1,S2の位置を検出し、制御部22は用紙の幅(幅方向Xの寸法)を算出する。また、キャリッジ31が静止している場合、検出部33は、幅方向Xにおける用紙Sの一方の端部S1の位置を検出し、制御部22は用紙の端部S1の移動を検出する。
すなわち、プリンター1は、用紙Sの搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)における用紙Sの端部S1を検出する検出部33を有している。検出部33は、用紙Sの幅の算出と、用紙Sの端部S1の移動の検出との両方に活用されている。
なお、検出部33をラインセンサーで構成し、検出部33がキャリッジ31に搭載されていない構成であってもよい。詳しくは、検出部33は、幅方向Xに長尺な形状を有するラインセンサーで構成され、キャリッジ31と干渉しないように固定されている構成であってもよい。
「プリンターの電気的な構成」
図3は、本実施形態に係るプリンターの電気的な構成を示すブロック図である。
以下に、図3を参照し、プリンター1を制御する電気的な構成について説明する。
図3に示すように、プリンター1は、プリンター1の各部を制御する制御部22を有している。そして、液体噴射部32、用紙Sの搬送系(シート搬送系)、検出部33、及び移動機構42などの装置各部は、制御部22によって制御されている。
制御部22は、操作パネル23に入力された指令に応じてプリンター1の各部を制御したり、プリンター1の状態を操作パネル23に表示させたりする。
制御部22は、画像を形成する液体噴射部32のインク吐出タイミングを、用紙Sの搬送に応じて制御する。つまり、用紙Sが静止している状態で、制御部22は、液体噴射部32を主走査方向に移動させながら、液体噴射部32からインク滴を吐出させる。
制御部22は、上述した用紙Sの搬送(シート搬送系)を制御する。つまり、シート搬送系を構成する部材のうち、給送用モーター25、巻取用モーター26、搬送用モーター30などを回転させつつ、各モーターの速度やトルクを制御して、用紙Sの搬送を制御する。
詳しくは、制御部22は、給送部15を駆動する給送用モーター25を回転させて、給送部15から搬送ローラー対29に用紙Sを供給する。この際、制御部22は、給送用モーター25及び搬送用モーター30のトルクを制御して、給送部15から搬送ローラー対29までの用紙Sのテンションを調整する。さらに、制御部22は、搬送ローラー対29(駆動ローラー29a)を駆動する搬送用モーター30を回転させて用紙Sを媒体支持部35に送り出し、用紙Sに画像が印刷された後に、排出口14aから用紙Sを排出させる。
上述したように、テンションバー20は、用紙Sの裏面に接触し、用紙Sを押圧し、用紙Sに張力を付与する。巻取用モーター26が回転せず巻取部16が駆動していない場合、排出口14aから排出される用紙S及びテンションバー20の自重によって、テンションバー20が下側に下降し、アーム部材19の傾斜角が徐々に小さくなる。
制御部22は、傾斜角センサー41から出力される信号によってアーム部材19の傾斜角を検出し、アーム部材19の傾斜角が下限設定値よりも小さくなると、巻取用モーター26を回転させ巻取部16を駆動させて、排出口14aから排出された用紙Sを巻取部16に巻き取る。
巻取用モーター26が回転し用紙Sが巻取部16に巻き取られると、巻取用モーター26から用紙Sに付与される力によって、テンションバー20が上側に上昇し、アーム部材19の傾斜角が徐々に大きくなる。制御部22は、アーム部材19の傾斜角が上限設定値よりも大きくなると、巻取部16を駆動する巻取用モーター26の回転を停止させる。
以降、巻取用モーター26が回転し用紙Sが巻取部16に巻き取られる動作と、巻取用モーター26の回転が停止する動作とが交互に繰り返えされ、それぞれの動作に対応してテンションバー20が上下方向Zに揺動する。
制御部22は、キャリッジ31を幅方向Xへ移動させながら検出部33で検出を行い、検出部33の信号に基づいて反射対象の変化する位置、すなわち幅方向Xにおける用紙Sの両端部の位置を検出し、用紙Sの幅(幅方向Xの長さ)を算出する。
制御部22は、キャリッジ31が静止している場合に、検出部33の信号に基づいて幅方向Xにおける用紙Sの一方の端部S1の位置を検出する。
詳細は後述するが、制御部22は、用紙Sの端部S1が、搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)に移動したことを検出した場合、移動機構42を動作させ、テンションバー20を用紙Sの端部S1の移動方向と逆方向に移動させ、用紙Sの端部の位置の変化を矯正する。
テンションバー20は、用紙Sの搬送経路において、用紙Sに接触して搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)に移動し、用紙Sの端部の位置の変化を矯正する部材である。さらに、テンションバー20は、用紙Sに張力を付与する部材である。すなわち、テンションバー20は、用紙Sの端部の位置の変化の矯正(用紙Sの斜行の矯正)及び用紙Sに対する張力の付与の両方に活用されている。
「用紙Sの斜行の抑制(矯正)」
上述したように、駆動ローラー29a(搬送ローラー対29)が回転駆動し、搬送方向Fに押し出す力が用紙Sに付与される。さらに、ロール体R2が回転駆動し、搬送方向Fに引っ張る力が用紙Sに付与される。この押し出す力と、引っ張る力とによって、用紙Sは、駆動ローラー29a(搬送ローラー対29)から巻取部16に向けて搬送される。
駆動ローラー29aやロール体R2の芯材は、機械的に加工されているので、設計寸法に対する公差(誤差)を有する。例えば、駆動ローラー29aやロール体R2の芯材の寸法誤差が大きくなると、駆動ローラー29aやロール体R2の芯材に偏心が生じる。
駆動ローラー29aやロール体R2の芯材は機械的に取り付けられているので、取り付け位置も設計位置に対する公差(誤差)を有する。例えば、駆動ローラー29aやロール体R2の芯材の取り付け位置の誤差が大きくなると、駆動ローラー29aやロール体R2の芯材の回転軸は、幅方向Xに対して斜めに配置される。
例えば、駆動ローラー29aに偏心や回転軸の斜め配置が生じると、幅方向Xにおいて用紙Sを均一に送り出すことが難しくなり、用紙Sを送り出す力が不均一になる。ロール体R2の芯材に偏心や回転軸の斜め配置が生じると、幅方向Xにおいて用紙Sを均一に引っ張ることが難しくなり、用紙Sをロール体R2の側に引っ張る力が不均一になる。
用紙Sを送り出す力や用紙Sを引っ張る力が不均一になると、用紙Sに対して、搬送方向Fと交差する方向の力が作用しやすくなる。さらに、用紙Sを送り出す力の状態や、用紙Sを引っ張る力の状態によっては、用紙Sに対して作用する搬送方向Fと交差する方向の力が大きくなり、用紙Sが搬送方向と交差する方向に進行する(搬送される)ようになる。
以降、用紙Sが搬送方向Fと交差する方向に進行する(搬送される)ことを、用紙Sの斜行と称す。
用紙Sが斜行すると、用紙Sの目標位置に画像を印刷することが難しくなる。さらに、用紙Sが斜行した状態で印刷すると、印刷された画像に歪みが生じる。さらに、用紙Sが斜行すると、用紙Sに皺が生じやすくなる。仮に、用紙Sに皺が生じ、用紙Sと液体噴射部32とが干渉すると、印刷品位が著しく低下する。さらに、用紙Sと液体噴射部32との干渉によって、印刷部28が故障するおそれもある。
このように、用紙Sが斜行すると印刷品位が低下するという不具合が生じる。
さらに、用紙Sが斜行すると、ロール体R2に用紙Sを均一に巻き取ることが難しくなり、ロール体R2に巻き取られた用紙Sの幅方向Xの寸法や、ロール体R2に巻き取られた用紙Sの厚さが不均一になる。詳しくは、用紙Sが斜行した状態で用紙Sを巻取部16に巻き取ると、用紙Sの巻ズレが生じ、用紙Sを巻取ったロール体R2の内部で皺が発生してしまう虞や、巻取ったロールを次工程で処理する際に皺が発生するおそれがある。
本実施形態は、用紙Sの斜行を抑制(矯正)し、用紙Sの斜行に起因する不具合を抑制する優れた構成を有している。以下に、図4及び図5を参照して、その詳細を説明する。
図4は、本実施形態に係るプリンターの概略平面図である。つまり、図4は、上下方向Zから見たプリンター1の概略平面図である。
図4では、テンションバー20と検出部33と用紙Sとが実線で図示され、駆動ローラー29aと媒体支持部35とロール体R2とが仮想線(二点鎖線)で図示され、他の構成要素の図示が省略されている。
図5は、用紙の搬送状態を示す模式図である。図5(a)は、用紙Sに搬送方向Fと交差する方向の力(図中の矢印で示された力K)が作用し、用紙Sの斜行が生じた状態を示す模式図である。図5(b)は、用紙Sを斜行させる力に抗する力(図中の矢印で示された力L)を作用させ、用紙Sの斜行が矯正された状態を示す模式図である。
図5では、テンションバー20と検出部33と用紙Sとが図示され、他の構成要素の図示が省略されている。
図4及び図5では、幅方向Xにおいて、図中の左側から右側に向かう方向をX(+)方向とし、図中の右側から左側に向かう方向をX(−)方向とする。さらに、後述する図6、図7、及び図9も同様である。
図4及び図5に示すように、テンションバー20は、本体20aと、摩擦部材20bとで構成される。本体20aは、例えばアルミニウムで構成され、幅方向Xに沿って延びた円柱形状を有する。摩擦部材20bは、本体20aを覆い、搬送方向Fと交差する方向(幅方向X)に互いに離間して、複数設けられている。摩擦部材20bの構成材料は、本体20aの構成材料(アルミニウム)よりも高い摩擦係数を有していればよい。本実施形態では、摩擦部材20bは、例えばエラストマー、発泡樹脂、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムなどで構成されている。
このように、テンションバー20には摩擦部材20bが設けられている。
複数の摩擦部材20bが離間して配置されているので、テンションバー20は、本体20aが露出した部分と、摩擦部材20bで覆われた部分とを有する。さらに、本体20aが露出した部分が凹となり、摩擦部材20bで覆われた部分が凸となり、摩擦部材20bで覆われた部分が用紙Sに接し、用紙Sを押圧し、摩擦部材20bで覆われた部分から用紙Sに摩擦力が付与される。
本体20aを摩擦部材20bで覆うことによって、本体20aが摩擦部材20bで覆われていない場合と比べて、用紙Sに付与される摩擦力を強くすることができる。
摩擦部材20bから付与される摩擦力は、摩擦部材20bに作用する垂直抗力と摩擦部材20bの摩擦係数との積に比例する。摩擦部材20bに作用する垂直抗力は、摩擦部材20bから用紙Sに付与される力が大きくなるにつれて大きくなる。従って、摩擦部材20bから用紙Sに付与される力、又は摩擦部材20bの摩擦係数を大きくすることで、摩擦部材20bから付与される摩擦力を大きくすることができる。
また、摩擦部材20bと用紙Sとの接触面積によって単位面積当たりの圧力が変化するので、本体20aを覆う摩擦部材20bの面積(用紙Sと摩擦部材20bとが接する面積)を調整することによって、用紙Sに付与される摩擦力を調整することができる。
本体20aを覆う摩擦部材20bを搬送方向Fと交差する方向に離間して複数設け、摩擦部材20bの面積の調整がなされている。さらに、摩擦部材20bを搬送方向Fと交差する方向に離間して複数設けると、摩擦部材20bを搬送方向Fと交差する方向に離間せずに設ける場合(単数の摩擦部材20b)と比べて、摩擦部材20bと用紙Sとが接触する領域(摩擦部材20bから摩擦力が付加される領域)を分散して配置し、摩擦部材20bから用紙Sに付与される摩擦力の均一化を図ることができる。
図5(a)に示すように、駆動ローラー29aやロール体R2の芯材の偏心や回転軸の斜め配置などによって、X(−)方向の力Kが用紙Sに作用し、用紙Sは二点鎖線で示された状態から、実線で示された状態に変化する。すなわち、X(−)方向の力Kによって、用紙Sの端部S1がX(−)方向に移動し、用紙Sに斜行が生じる。
制御部22は、検出部33から出力される信号によって用紙Sの端部S1の位置を検出し、用紙Sの端部S1がX(−)方向側設定値まで移動すると、移動機構42を動作させ、テンションバー20をX(+)方向に移動させる。つまり、制御部22は、用紙Sの端部S1がX(−)方向側設定値まで移動すると、用紙Sの端部S1の移動方向(X(−)方向)と逆方向(X(+)方向)にテンションバー20が移動するように、テンション付与機構18を制御する。
なお、X(−)方向側設定値は、印刷品位の低下などの不具合が生じない条件に設定されている。
テンションバー20は、用紙Sに接しながら(用紙Sを押圧しながら)X(+)方向に移動し、X(+)方向の摩擦力を用紙Sに作用させる。その結果、図5(b)に示すように、X(−)方向の力Kに抗する力L(X(+)方向の力L)が用紙Sに作用する。X(+)方向の力LがX(−)方向の力Kよりも強くなると、用紙Sは二点鎖線で示された状態から、実線で示された状態に変化する。
本実施形態では、X(+)方向の力LがX(−)方向の力Kよりも強くなるように、本体20aを覆う摩擦部材20bの面積(用紙Sと摩擦部材20bとが接する面積)が調整されている。従って、用紙SにX(+)方向の力Lが作用すると、用紙Sの端部S1がX(+)方向に移動し、用紙Sの斜行が矯正される。
なお、テンションバー20のX(+)方向への移動は、搬送部27によって用紙Sが搬送され、印刷部28によって用紙Sに画像印刷がなされていない場合に行われる。つまり、テンションバー20は、搬送部27の搬送中に移動する。
仮に、搬送部27による用紙Sの搬送がなされず、印刷部28によって用紙Sに画像印刷がなされている場合に、テンションバー20をX(+)方向に移動させ、用紙Sの端部S1がX(+)方向に移動させると、印刷中に用紙Sが移動することになり、正しく印刷されないという不具合が生じる。従って、用紙Sの斜行の矯正(テンションバー20の移動)は、搬送部27による用紙Sの搬送がなされている場合に実施することが好ましい。
制御部22は、用紙Sの端部S1がX(+)方向側設定値まで移動すると、移動機構42の動作を停止させ、テンションバー20のX(+)方向への移動を停止させる。つまり、制御部22は、用紙Sの端部S1がX(+)方向側設定値まで移動すると、テンションバー20の移動が停止するように、テンション付与機構18を制御する。
なお、X(+)方向側設定値は、印刷品位の低下などの不具合が生じない条件に設定されている。
X(−)方向の力Kは用紙Sに継続的に作用しているので、移動機構42の動作が停止すると、用紙Sの端部S1はX(−)方向に移動するようになる。そして、用紙Sの端部S1がX(−)方向側設定値に達すると、移動機構42が動作し、用紙Sの端部S1をX(+)方向に移動させる。
かかる構成によって、用紙Sの端部S1は、X(−)方向側設定値とX(+)方向側設定値との間に配置され、用紙Sの斜行に起因する不具合が抑制され、印刷品位を高めることができる。
以上述べたように、本実施形態では以下に示す効果を得ることができる。
1)用紙Sの端部S1が搬送方向Fと交差する方向に移動した場合に、テンションバー20を用紙Sの端部S1の移動方向と逆方向に移動させることで、用紙Sの端部S1の搬送方向Fと交差する方向への移動を矯正し(用紙Sの斜行を矯正し)、印刷品位の低下を抑制し、印刷品位を高めることできる。
2)検出部33は、検出部33の近くに配置された用紙Sの状態を検出し、検出部33の近くに配置された用紙Sの斜行を矯正する。検出部33は印刷部28に設けられ、印刷部28に搬送される用紙Sの斜行が確実に矯正されているので、用紙Sの斜行で生じる不具合、例えば印刷される画像の位置の変化や印刷される画像の歪みなどの不具合を確実に抑制することができる。
3)テンションバー20の用紙Sの端部S1の移動方向と逆方向への移動は、搬送部27によって用紙Sが搬送され、印刷部28によって画像印刷がなされていない場合に行われる。従って、テンションバー20の移動によって用紙Sが移動しても、印刷部28によって画像印刷がなされていないので、印刷中に用紙Sが移動し正しく印刷されないという不具合を抑制することができる。
4)テンションバー20に、本体20aよりも高摩擦係数の材料で構成される摩擦部材20bを設けることによって、摩擦部材20bを設けない場合と比べて、用紙Sに付与される摩擦力を強くすることができる。
5)摩擦部材20bを搬送方向Fと交差する方向に離間して複数設けると、摩擦部材20bを搬送方向Fと交差する方向に離間せずに設ける場合(単数の摩擦部材20b)と比べて、摩擦部材20bと用紙Sとが接触する領域(摩擦部材20bから摩擦力が付加される領域)を分散して配置し、摩擦部材20bから用紙Sに付与される摩擦力の均一化を図ることができる。
テンションバー20は、用紙Sに張力を付与する部材であり、用紙Sの斜行を矯正する部材である。すなわち、本実施形態は、用紙Sに張力を付与する部材と、用紙Sの斜行を矯正する力を付与する部材とが共用されているので、用紙Sに張力を付与する部材と用紙Sの斜行を矯正する力を付与する部材とを別々に設ける場合と比べて、装置コストを抑制することができる。
検出部33は、用紙Sの幅を検出するための部材であり、用紙Sの端部S1の位置を検出するための部材である。すなわち、本実施形態は、用紙Sの幅を検出するための部材と用紙Sの端部S1の位置を検出するための部材とが共用されているので、用紙Sの幅を検出するための部材と用紙Sの端部S1の位置を検出するための部材とを別々に設ける場合と比べて、装置コストを抑制することができる。
(実施形態2)
図6は、図4に対応する図であり、実施形態2に係るプリンターの概略平面図である。
本実施形態に係るプリンター2では、検出部34の構成が実施形態1と異なる。他の構成は、本実施形態と実施形態1とで同じである。
以下、図6を参照し、本実施形態に係るプリンター2を、実施形態1に係るプリンター1との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係るプリンター2の検出部34は、第1検出部34aと第2検出部34bとで構成される。検出部34は、液体噴射部32よりも搬送方向Fの下流側に設けられ、筐体部14に固定され、第1検出部34aと第2検出部34bとの間隔が調整できるようになっている。第1検出部34a及び第2検出部34bは、それぞれ、用紙Sに光を照射する光源(図示省略)と、用紙Sからの反射光を検出するフォトセンサー(図示省略)とを備えている。
第1検出部34aは用紙SのX(+)側の端部S1の近くに配置され、第2検出部34bは用紙SのX(−)側の端部S2の近くに配置されている。用紙Sの斜行が生じていない場合、つまり用紙Sが正常に搬送されている場合、用紙Sが第1検出部34aのフォトセンサーの検出領域と第2検出部34bのフォトセンサーの検出領域との間を通過するように、第1検出部34a及び第2検出部34bが配置されている。
換言すれば、用紙Sが第1検出部34aのフォトセンサーの検出領域と第2検出部34bのフォトセンサーの検出領域との間を通過すると、印刷品位の低下などの不具合が生じない。つまり、第1検出部34aの配置位置及び第2検出部34bの配置位置は、印刷品位の低下などの不具合が生じないように、設定されている。
用紙SがX(+)方向に斜行し、用紙Sの端部S1が第1検出部34aの検出領域に移動すると、第1検出部34aは用紙Sの端部S1に基づく信号を制御部22に出力する。用紙SがX(−)方向に斜行し、用紙Sの端部S2が第2検出部34bの検出領域に移動すると、第2検出部34bは用紙Sの端部S2に基づく信号を制御部22に出力する。
用紙SがX(+)方向に斜行し第1検出部34aが用紙Sの端部S1を検出すると、制御部22は、テンションバー20をX(−)方向(用紙Sの斜行方向と逆方向)に移動させる。テンションバー20からの摩擦力によって、X(−)方向の力が用紙Sに作用し、用紙Sの端部S1がX(−)方向に移動し、用紙SのX(+)方向の斜行が矯正される。つまり、制御部22は、用紙SがX(+)方向に斜行し第1検出部34aが用紙Sの端部S1を検出すると、用紙SのX(+)方向の斜行が矯正されるようにテンション付与機構18を制御する。
用紙SのX(+)方向の斜行が矯正されると、用紙Sの端部S1は、X(−)方向に移動し、第1検出部34aで検出されなくなる。第1検出部34aが用紙Sの端部S1を検出しなくなると、制御部22は、テンションバー20のX(−)方向の移動を停止する。
用紙SがX(−)方向に斜行し第2検出部34bが用紙Sの端部S2を検出すると、制御部22は、テンションバー20をX(+)方向(用紙Sの斜行方向と逆方向)に移動させる。テンションバー20からの摩擦力によって、X(+)方向の力が用紙Sに作用すると、用紙Sの端部S2がX(+)方向に移動し、用紙SのX(−)方向の斜行が矯正される。つまり、制御部22は、用紙SがX(−)方向に斜行し第2検出部34bが用紙Sの端部S2を検出すると、用紙SのX(−)方向の斜行が矯正されるようにテンション付与機構18を制御する。
用紙SのX(−)方向の斜行が矯正されると、用紙Sの端部S2は、X(+)方向に移動し、第2検出部34bで検出されなくなる。第2検出部34bが用紙Sの端部S2を検出しなくなると、制御部22は、テンションバー20のX(+)方向の移動を停止する。
従って、用紙Sは、第1検出部34aの検出領域と第2検出部34bの検出領域との間を搬送されるので、用紙Sの斜行に起因する不具合が抑制され、印刷品位を高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
図7は、図4に対応する図であり、変形例1に係るプリンターの概略平面図である。図8は、図7の破線で囲まれた領域Gにおけるテンションバーの断面図である。
本変形例に係るプリンターは、テンションバー20の構成が実施形態1と異なる。他の構成は、本変形例と実施形態1とで同じである。
図7に示すように、テンションバー20は、本体20aと、摩擦部材20cとを有している。摩擦部材20cは、本体20aを覆い、用紙Sの想定最大幅よりも広く、用紙Sの裏面とその幅方向(幅方向X)の全域で接触するように、設けられている。
図8に示すように、摩擦部材20cは、樹脂膜46と無機粒子45とで構成される。無機粒子45の一部は、樹脂膜46の中に埋め込まれ、樹脂膜46によって本体20aに固定(固着)されている。無機粒子45の一部は、樹脂膜46から突出し、用紙Sに接する。無機粒子45が用紙Sに食い付いて(食い込んで)用紙Sが搬送されるので、無機粒子45によってテンションバー20の用紙Sに対する摩擦力を高めることができる。
無機粒子45は、例えば酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化ジルコニウムなどを使用することができる。摩擦部材20cは、例えば無機粒子45と樹脂とを混合した紛体塗料による紛体塗装によって形成することができる。
かかる構成によって、テンションバー20から付与される摩擦力を高めることができる。さらに、テンションバー20から付与される摩擦力は、無機粒子45の材質、無機粒子45の密度、無機粒子45の形状などによって調整することができる。
なお、変形例1に係るテンションバー20では、実施形態1の摩擦部材20bと同様に、摩擦部材20cを搬送方向Fと交差する方向に互いに離間して複数設ける構成であってもよい。さらに、変形例1に係るテンションバー20は、実施形態2に係るプリンター2に適用してもよい。
(変形例2)
図9は、図4に対応する図であり、変形例2に係るプリンターの概略平面図である。
本変形例に係るプリンターは、テンションバー20の構成が実施形態1と異なる。他の構成は、本変形例と実施形態1とで同じである。
図9に示すように、テンションバー20は、本体20aだけで構成される。本体20aには、複数の溝20dが形成されている。溝20dは、本体20aの外周面を囲むように形成され、用紙Sの想定最大幅よりも広い範囲に、等間隔で形成されている。
本体20aの溝20dが形成された部分が凹部となり、本体20aの溝20dが形成されていない部分が凸部となる。つまり、テンションバー20は、複数の溝20dを形成することによって、凹凸が設けられている。
テンションバー20に凹凸を形成することによって、用紙Sと当該凹凸との引っ掛かりによって、または用紙Sが当該凹凸に食い込んだアンカー効果によって、例えばテンションバー20をX(+)方向に移動させると、テンションバー20から用紙SにX(+)方向の力(用紙Sの斜行を矯正する力)を付与することができる。
換言すれば、テンションバー20に凹凸を形成することによって、本体20aから用紙Sに付与される摩擦力を高めることができる。
さらに、例えばブラスト加工によって本体20aの表面に凹凸を設け、本体20aの用紙Sに対する摩擦力を高める構成であってもよい。なお、変形例2に係るテンションバー20における凹凸を設ける領域は、搬送方向Fと交差する方向に互いに離間して複数配置する構成であってもよい。さらに、変形例2に係るテンションバー20は、実施形態2に係るプリンター2に適用してもよい。
(変形例3)
テンションバー20は、一対のアーム部材19の先端部に回動可能に支持され、用紙Sが搬送されると、テンションバー20が用紙Sの搬送方向と交差する方向周りに回動する構成を有していてもよい。
テンションバー20を回動させることによって、テンションバー20の摩擦力を強くしても、用紙Sの搬送が阻害されにくくなる。従って、テンションバー20の搬送方向Fと交差する方向の移動によって、用紙Sの搬送が阻害され、例えばテンションバー20における用紙Sのジャム(紙詰まり)などの不具合を抑制することができる。
(変形例4)
テンション付与機構18に、テンションバー20が用紙Sを押圧する力を調整する力調整部を設けてもよい。例えば、力調整部は、テンションバー20に搭載可能な錘を有し、搭載する錘の量によってテンションバー20の重さを変える構成であってもよい。例えば、力調整部は、バネを有し、バネの撓みを変えることによってテンションバー20に付勢される力を変える構成を有していてもよい。
テンションバー20から付与される摩擦力は、テンションバー20に作用する垂直抗力とテンションバー20の摩擦係数との積に比例する。さらに、テンションバー20に作用する垂直抗力は、テンションバー20が用紙Sを押圧する力によって調整することができる。よって、力調整部によってテンションバー20が用紙Sを押圧する力を調整することによって、テンションバー20から付与される摩擦力を調整することができる。
例えば、用紙Sの材質が変化した場合に、用紙Sの斜行を矯正するために適した摩擦力が変化するので、用紙Sの材質が変更される都度、テンションバー20から付与される摩擦力を調整する(最適化する)必要が生じる。テンション付与機構18に力調整部を設けると、例えば摩擦部材20bの面積を調整する方法と比べて、容易にテンションバー20から付与される摩擦力を調整(最適化)することができる。
(変形例5)
傾斜角センサー41は、テンションバー20の搖動上限側及びテンションバー20の搖動下限側に設けられたフォトセンサーであってもよい。つまり、当該フォトセンサーによって、テンションバー20の搖動上限側に揺動上限を設定し、テンションバー20の搖動下限側にテンションバー20の搖動下限を設定する。制御部22は、テンションバー20が搖動下限に達すると巻取用モーター26を回転させ用紙Sを巻取部16に巻き取り、テンションバー20が搖動上限に達すると巻取部16を駆動する巻取用モーター26の回転を停止させる構成であってもよい。
1,2…プリンター、12…車輪、13…脚部、14…筐体部、14a…排出口、15…給送部、16…巻取部、17…搬送経路形成部、18…テンション付与機構、19…アーム部材、20…テンションバー、20a…本体、20b…摩擦部材、20c…摩擦部材、21…ホルダー、22…制御部、23…操作パネル、24…液体収容容器、25…給送用モーター、26…巻取用モーター、27…搬送部、28…印刷部、29…搬送ローラー対、29a…駆動ローラー、29b…従動ローラー、30…搬送用モーター、31…キャリッジ、32…液体噴射部、33…検出部、34…検出部、34a…第1検出部、34b…第2検出部、35…媒体支持部、37…支持面、41…傾斜角センサー、42…移動機構、45…無機粒子、46…樹脂膜。

Claims (7)

  1. 媒体を搬送する搬送部と、
    搬送された前記媒体に印刷する印刷部と、
    印刷された前記媒体を巻き取る巻取部と、
    前記媒体の搬送方向と交差する方向における前記媒体の端部を検出する検出部と、
    前記印刷部と前記巻取部との間の前記媒体の搬送経路において、前記媒体に接触して前記搬送方向と交差する方向に移動する移動部材と、
    を備え、
    前記媒体の端部が、前記搬送方向と交差する方向に移動したことを検出した場合、前記移動部材を、前記媒体の端部の移動方向と逆方向に移動させることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記印刷部は、前記搬送方向と交差する方向に移動可能であり、
    前記検出部は、前記印刷部に設けられており、前記印刷部の移動中に前記媒体の端部を検出することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記搬送部は、間欠的に前記媒体を搬送し、
    前記印刷部は、前記媒体が停止中に前記搬送方向と交差する方向に移動して前記媒体に印刷し、
    前記移動部材は、前記搬送部の搬送中に移動することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記移動部材に、摩擦部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記摩擦部材は、前記搬送方向と交差する方向に互いに離間して複数設けられていることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記移動部材は、前記媒体に接する面に凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記移動部材は、搬送方向と交差する方向周りに回動することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印刷装置。
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