JP2016196384A - 燃料供給システム、改質システム、燃料電池システム及び流体燃料種判別方法 - Google Patents

燃料供給システム、改質システム、燃料電池システム及び流体燃料種判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数種類の燃料が利用され得る場合に燃料の種類を判別することができる燃料供給システム、改質システム、燃料電池システム及び流体燃料種判別方法を提供する。【解決手段】燃料供給システム10は、流体燃料Dを供給する燃料供給部11と、燃料供給ライン12を通過する流体燃料Dの流量と相関を有する物理量を検知する流量相関値検知部19と、判別部83とを備える。判別部83は、流体流動発生部13の状態と流量相関値検知部19が検知した値とを、あらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて、流体燃料Dの種類を判別する。改質システム50は、改質部51と、燃焼部58と、燃焼部58に流体燃料Dを流入させてから着火検知部59が着火を検知するまでの時間をあらかじめ記憶された判別基準に照らし合わせて、流体燃料Dの種類を判別する判別部83とを備える。燃料電池システム1は、改質システム50と、燃料電池61とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は燃料供給システム、改質システム、燃料電池システム及び流体燃料種判別方法に関し、特に複数種類の燃料が利用され得る場合に燃料の種類を判別することができる燃料供給システム、改質システム、燃料電池システム及び流体燃料種判別方法に関する。
例えば燃料電池における発電に用いられる水素含有ガスは、炭化水素系原料を改質して得られることが多い。比較的入手が容易な炭化水素系原料(燃料)として、天然ガス(都市ガス)やLPG等が挙げられる。常時利用している燃料Aの供給が停止した際に、燃料Aとは組成が異なる燃料Bへ切り替える燃料電池発電装置がある。この燃料電池発電装置は、燃料Aから燃料Bに切り替える際に、燃料電池における水素不足や水素過剰、S/C異常が生ずることのないようにするため、燃料A遮断弁と、燃料B遮断弁と、流量調節弁と、流量計と、燃料切り替え直後から切り替え燃料の組成に適したガス流量が流れるように制御するための原燃料切替制御装置とを備えている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−17096号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載されている燃料電池発電装置は、供給される各燃料の種類があらかじめ分かっているものに適用するものであり、供給される燃料の種類が不明な場合に適切な制御を行うことができない。
本発明は上述の課題に鑑み、複数種類の燃料が利用され得る場合に、燃料の種類を判別することができる燃料供給システム、改質システム、燃料電池システム及び流体燃料種判別方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る燃料供給システムは、例えば図1に示すように、流体燃料Dを供給先51に向けて供給する燃料供給部11であって、流体燃料Dを流す燃料供給ライン12と、燃料供給ライン12に流体燃料Dの流れを生じさせる流体流動発生部13と、を有する燃料供給部11と;燃料供給ライン12を通過する流体燃料Dの流量と相関を有する物理量を検知する流量相関値検知部19と;流体流動発生部13の状態と流量相関値検知部19が検知した値とを、あらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて、流体燃料Dの種類を判別する判別部83とを備える。
このように構成すると、複数種類の流体燃料が利用され得る場合に、流体燃料の種類を判別することができ、供給先の制御に反映させることができる。
また、本発明の第2の態様に係る燃料供給システムは、例えば図1を参照して示すと、上記本発明の第1の態様に係る燃料供給システム10において、流体流動発生部は、燃料供給ライン12に配設された遮断弁13であって、流体燃料Dの供給源からあらかじめ把握している圧力で燃料供給部11に供給されてくる流体燃料Dの流れを遮断可能な遮断弁13で構成され;判別部83は、流体燃料Dの種類ごとに、遮断弁13が開のときの、あらかじめ把握している圧力における流量相関値検知部19が検知した値が基準値として記憶されて構成されている(例えば図2(A)参照)。
このように構成すると、流体燃料の供給圧力をあらかじめ把握しているので、システム構成の簡素化を図ることができる。
また、本発明の第3の態様に係る燃料供給システムは、例えば図6に示すように、上記本発明の第1の態様に係る燃料供給システム10Aにおいて、流体流動発生部は、燃料供給ライン12に配設されて流体燃料Dを供給先に向けて圧送する流体燃料ポンプ113で構成され;判別部83Aは、流体燃料Dの種類ごとに、流体燃料ポンプ113の出力と流量相関値検知部19が検知した値との関係が基準値として記憶されて構成されている。
このように構成すると、流体燃料ポンプによって流量相関値検知部に流体燃料を確実に通過させることができ、流体燃料の種類を区別することができる。
また、本発明の第4の態様に係る燃料供給システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つの態様に係る燃料供給システム10において、燃料供給部11は、流体燃料Dの一種である第1の流体燃料D1を燃料供給ライン12に導く第1流体燃料導入ライン16と、第1の流体燃料D1とは異なる種類の流体燃料Dである第2の流体燃料D2を燃料供給ライン12に導く第2流体燃料導入ライン18と、燃料供給ライン12に第1の流体燃料D1を導入するのと第2の流体燃料D2を導入するのとを切り替える切替弁15と、第1流体燃料導入ライン16における第1の流体燃料D1の流れの有無を検知する第1流体燃料検知部17とを有し;第1流体燃料検知部17が第1の流体燃料D1の流れがあることを検知しているときは燃料供給ライン12に第2の流体燃料D2を導入させずに第1の流体燃料D1を導入させ、第1流体燃料検知部17が第1の流体燃料D1の流れがないことを検知しているときは燃料供給ライン12に第1の流体燃料D1を導入させずに第2の流体燃料D2を導入させるように切替弁15を切り替える切替部81を備える。
このように構成すると、燃料供給ラインに第1の流体燃料と第2の流体燃料のいずれを導入させるか任意に選択することができる。
また、本発明の第5の態様に係る改質システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様に係る燃料供給システム10と、燃料供給部11から供給された流体燃料Dを導入し改質して水素を含有する改質ガスEを生成する改質触媒52を有する改質部51と;改質触媒52を通過した流体燃料Dを燃焼させる燃焼部58であって、内部における着火の有無を検知する着火検知部59を有する燃焼部58とを備え;判別部83は、流体燃料Dの種類ごとに、燃焼部58に流体燃料Dを流入させてから着火するまでの時間が判別基準としてあらかじめ記憶されており(例えば図2(B)参照)、燃焼部58に流体燃料Dを流入させてから着火検知部59が着火を検知するまでの時間を判別基準に照らし合わせて、流体燃料Dの種類を判別するように構成されている。
このように構成すると、流量相関値及び着火時間の双方から流体燃料の種類を判別することができ、判別の精度を向上させることができる。
また、本発明の第6の態様に係る改質システムは、例えば図1に示すように、流体燃料Dを導入し改質して水素を含有する改質ガスEを生成する改質触媒52を有する改質部51と;改質触媒52を通過した流体燃料Dを燃焼させる燃焼部58であって、内部における着火の有無を検知する着火検知部59を有する燃焼部58と;流体燃料Dの種類ごとに、燃焼部58に流体燃料Dを流入させてから着火するまでの時間が判別基準としてあらかじめ記憶されており(例えば図2(B)参照)、燃焼部58に流体燃料Dを流入させてから着火検知部59が着火を検知するまでの時間を判別基準に照らし合わせて、流体燃料Dの種類を判別する判別部83とを備える。
このように構成すると、複数種類の流体燃料が利用され得る場合に、流体燃料の種類を判別することができ、供給先の制御に反映させることができる。
また、本発明の第7の態様に係る改質システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第5の態様又は第6の態様に係る改質システム50において、改質部51は、内部の温度を検知する改質温度検知部53を有し;判別部83は、改質温度検知部53で検知した温度に応じて、判別基準となる時間を変更するように構成されている。
このように構成すると、流体燃料の種類の判別精度を向上させることができる。
また、本発明の第8の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第5の態様乃至第7の態様のいずれか1つの態様に係る改質システム50と、改質部51で生成された改質ガスEと、酸素を含有する酸化剤ガスAと、を導入して発電する燃料電池61と;改質部51の運転及び燃料電池61の運転を制御する制御部81とを備え;制御部81は、判別部83が判別した流体燃料Dの種類に適した運転パラメータで、改質部51の運転及び燃料電池61の運転を制御するように構成されている。
このように構成すると、改質部及び燃料電池の損傷を抑制することができる。
また、本発明の第9の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様に係る燃料供給システム10と、燃料供給部11から供給された流体燃料Dを導入し改質して水素を含有する改質ガスEを生成する改質触媒52を有する改質部51と;改質部51で生成された改質ガスEと、酸素を含有する酸化剤ガスAと、を導入して発電する燃料電池61と;改質部51の運転及び燃料電池61の運転を制御する制御部81とを備え;制御部81は、判別部83が判別した流体燃料Dの種類に適した運転パラメータで、改質部51の運転及び燃料電池61の運転を制御するように構成されている。
このように構成すると、改質部及び燃料電池の損傷を抑制することができる。
また、本発明の第10の態様に係る流体燃料種判別方法は、例えば図1、図4及び図5を参照して示すと、供給先51に向けて供給される流体燃料Dの流れを生じさせる流体流動発生部13の状態を検知する流動発生部状態検知工程(S1、S11)と;供給先に向けて供給される流体燃料Dの流量と相関を有する物理量を検知する流量相関値検知工程(S2、S12)と;流動発生部状態検知工程(S1、S11)で検知された状態と、流量相関値検知工程(S2、S12)で検知された値とを、あらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて、流体燃料Dの種類を判別する判別工程(S3、S13)とを備える。
このように構成すると、複数種類の流体燃料が利用され得る場合に、流体燃料の種類を判別することができ、供給先の制御に反映させることができる。
本発明によれば、複数種類の流体燃料が利用され得る場合に、流体燃料の種類を判別することができ、供給先の制御に反映させることができる。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの模式的系統図である。 (A)は流量計から受信した流量と燃料の種類との関係の表を示す図、(B)は改質部の温度ごとの燃料燃焼部に燃料を流入させてから着火するまでの時間と燃料の種類との関係の表を示す図である。 S/C、水素利用率、酸素利用率と、燃料の種類との関係の表を示す図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの起動時の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの運転時の動作を説明するフローチャートである。 (A)は本発明の実施の形態の変形例に係る燃料供給システムの模式的系統図、(B)は燃料ポンプの出力ごとの流量計から受信した流量と燃料の種類との関係の表を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る、燃料供給システム10、改質システム50、及び燃料電池システム1を説明する。図1は、燃料電池システム1の模式的系統図である。燃料電池システム1は、燃料電池61と、改質システム50とを構成要素として含んでいる。改質システム50は、改質部51と、燃料供給システム10とを構成要素として含んでいる。つまり、燃料電池システム1は、燃料供給システム10を含む改質システム50を含んでいる。まず、燃料供給システム10の構成について説明する。燃料供給システム10は、流体燃料としての燃料Dを改質部51に向けて供給する燃料供給部11と、流量計19と、制御装置80とを備えている。
燃料Dは、改質することで燃料電池61における発電に利用可能となる程度に水素に富むガス(水素リッチガス)にできるものであり、典型的には炭化水素系燃料が用いられる。具体例として、炭化水素類、アルコール類、エーテル類、バイオ燃料が挙げられ、これらの炭化水素系燃料は、石油・石炭等の化石燃料由来のもの、合成ガス等の合成系燃料由来のもの、バイオマス由来のもの等を適宜用いることができる。炭化水素類としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、天然ガス、LPG、都市ガス、タウンガス、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油が挙げられる。アルコール類として、メタノール、エタノールが挙げられる。エーテル類として、ジメチルエーテルが挙げられる。バイオ燃料として、バイオガス、バイオエタノール、バイオディーゼル、バイオジェットが挙げられる。
燃料供給部11は、燃料Dを改質部51に向けて導く燃料供給ライン12と、燃料供給ライン12を流れる燃料Dの改質部51への供給を遮断することができる遮断弁13とを有している。ここで、「・・・ライン」とは、流体の流路であり、典型的には専ら流体を案内する管であるが、他の用途に用いられる物と物との間に形成された空間であってもよい。燃料供給ライン12を流れる燃料Dは、本実施の形態では、燃料供給システム10に燃料Dを供給する供給源(不図示)の圧力によって、燃料供給ライン12を流れるように構成されている。燃料供給システム10に燃料Dを供給する供給源の圧力は、典型的には2kPa〜3kPaである。燃料供給ライン12の一端は、改質部51に接続されている。遮断弁13は、燃料供給ライン12に配設されている。遮断弁13は、典型的には電磁弁が用いられるが、電動弁や手動弁が用いられることとしてもよい。遮断弁13は、開にすることにより、供給源の圧力(元圧)によって燃料供給ライン12に燃料Dの流れを生じさせるものであり、流体流動発生部に相当する。
燃料供給部11は、本実施の形態では、さらに、切替弁15と、第1の流体燃料としての第1燃料D1を流す第1燃料ライン16と、圧力計17と、第2の流体燃料としての第2燃料D2を流す第2燃料ライン18とを有している。切替弁15は、本実施の形態では三方弁が用いられている。切替弁15は、1つのポートに、一端が改質部51に接続された燃料供給ライン12の他端が接続されている。切替弁15の残りの2つのポートには、一方に第1燃料ライン16が接続され、他方に第2燃料ライン18が接続されている。切替弁15は、弁を切り替えることにより、第1燃料ライン16を流れる第1燃料D1を燃料供給ライン12に導入するのと、第2燃料ライン18を流れる第2燃料D2を燃料供給ライン12に導入するのとを切り替えることができるように構成されている。第1燃料ライン16は第1流体燃料導入ラインに相当し、第2燃料ライン18は第2流体燃料導入ラインに相当する。
第1燃料D1と第2燃料D2とは、相互に異なる種類の燃料となっている。例示すると、都市ガス13A、都市ガス12A、LPGのうちの1つを第1燃料D1とし、第1燃料D1としたもの以外の2つのうちの一方を第2燃料D2とすることができる。燃料は、ここに例示した3種類以外のものであってもよい。燃料供給ライン12を流れる燃料Dは、切替弁15における弁の切り替えにより、第1燃料D1及び第2燃料D2のうちのどちらかとなっている。本明細書では、燃料の種類を区別せずに総称する場合に、単に「燃料D」ということとしている。本実施の形態では、第1燃料D1及び第2燃料D2のうち、第1燃料D1を主として利用する燃料としている。本実施の形態において燃料供給部11が有する圧力計17は、切替弁15よりも上流側の第1燃料ライン16に配設されている。圧力計17は、第1燃料ライン16の内圧の変化を検知することにより、第1燃料ライン16内を第1燃料D1が流動しているか否かを検知することができるように構成されている。つまり、圧力計17は、第1流体燃料検知部に相当する。
流量計19は、あらかじめ把握している供給源の圧力(元圧)で燃料供給ライン12を燃料Dが流れたときに、燃料Dの種類に応じて検知する値が異なるものが用いられる。流量計19は、典型的には質量流量計が用いられ、本実施の形態ではオリフィス流量計が用いられている。流量計19は、遮断弁13と改質部51との間の燃料供給ライン12に配設されており、燃料供給ライン12を通過する燃料Dの質量流量を検知することができるように構成されている。流量計19は、燃料供給ライン12を通過する燃料Dの質量流量自体を出力するものでもよいが、本実施の形態では、質量流量に比例した電圧値を出力するように構成されている。流量計19が出力する電圧値は、燃料Dの質量流量と相関を有する物理量である。つまり、流量計19は、流量相関値検知部の一形態である。このように、燃料Dの流量と相関を有する物理量には、燃料Dの流量自体も含まれる。
制御装置80は、燃料供給システム10を構成する機器の動作を司るほか、改質システム50を構成する機器及び燃料電池システム1を構成する機器の動作をも司るため、詳細はまとめて後述する。
次に、改質システム50の構成について説明する。改質システム50は、上述した燃料供給システム10のほか、改質部51と、燃焼部58とを備えている。改質部51は、燃料Dを導入し、改質して、水素に富む改質ガスEを生成する部位である。改質ガスは、一般に燃料ガスと呼称される場合もある。改質ガスEは、燃料電池61における発電のために用いることができる水素を含んでいる。改質部51は、燃料Dの改質を促進させる改質触媒52を筐体の内部に有している。改質触媒52は、改質システム50の起動初期の、燃料Dの改質が行われない状態のときに、燃料Dを通過させると燃料Dの一部を吸着する性質を有している。また、改質触媒52は、通過する燃料Dの種類によって、かつ、改質触媒52の温度によって、燃料Dの吸着量が異なる性質を有している。改質部51には、上述のように、燃料供給ライン12の一端が接続されている。流量計19よりも下流側の燃料供給ライン12には、水分Sを導入する水分ライン54が接続されている。水分ライン54は、燃料供給ライン12に接続されることに代えて、改質部51に接続されていてもよい。水分ライン54には、水分Sを改質部51に向けて送る改質水ポンプ55が配設されている。改質部51は、燃料Dと水分Sとを導入し、燃料D中の炭化水素と水分S(水蒸気)とを改質触媒52の下で改質反応させて、改質ガスEを生成するように構成されている。改質部51には、内部の温度を検知する改質温度検知部としての改質部温度計53が設けられている。また、改質部51には、生成された改質ガスEを流す改質ガスライン56が接続されている。
燃焼部58は、改質触媒52を通過した燃料Dを燃焼させる部位である。燃焼部58は、本実施の形態では、改質部51に隣接し、改質部51と燃料電池61との間に設けられている。燃焼部58は、典型的にはバーナー(不図示)が設けられており、バーナーを着火して燃料Dを燃焼させるように構成されている。燃焼部58には、燃焼用の空気を導入する燃焼空気ライン(不図示)が接続されている。燃焼部58には、内部における着火の有無を検知する着火検知部としての着火検知器59が設けられている。着火検知器59には、温度計あるいはフレームロッド等が用いられる。着火検知器59としての温度計として、熱電対やサーミスタ等によって、100℃以上の温度上昇検知する構成とすることができる。
次に、燃料電池システム1の構成について説明する。燃料電池システム1は、上述した改質システム50のほか、燃料電池61を備えている。本実施の形態における燃料電池システム1は、さらに、空気ライン62と、ブロワ65と、浄化部68と、排ガスライン69とを備えている。燃料電池61は、改質ガスライン56を介して改質部51と接続されている。燃料電池61には、また、空気Aを導入する空気ライン62が接続されている。空気Aは、酸素を含有しており、酸化剤ガスに相当する。空気ライン62には、空気Aを燃料電池61に向けて圧送するブロワ65が配設されている。ブロワ65は、回転速度を変化させることによって吐出する流体の流量を調節することができるように構成されている。
燃料電池61は、改質ガスE及び空気Aを導入し、改質ガスE中の水素等と空気A中の酸素との電気化学的反応により直流の電力を発生するように構成されており、一般にセルスタックと呼称される場合もある。燃料電池61としては、本実施の形態では円筒型(平板円筒型を含む)の固体酸化物形燃料電池(SOFC)が用いられているが、固体高分子形燃料電池(PEFC)等の、SOFC以外の燃料電池であってもよい。燃料電池61における発電のために燃料電池61に供給された改質ガスE及び空気Aは、そのすべてが発電に利用されるのではなく、燃料電池61の発電電流に応じた分が利用され、発電に利用されなかった分は、オフガスFとして排出される。一般に、燃料電池61における発電に用いられた改質ガスE中水素の、燃料電池61に供給された改質ガスE中の水素に対する比を、水素利用率という。また、燃料電池61における発電に用いられた空気A中の酸素の、燃料電池61に供給された空気A中の酸素に対する比を、酸素利用率という。本実施の形態では、前述の燃焼部58が燃料電池61の下流側に設けられており、燃料電池61から流出したオフガスFを燃焼部58で燃焼させることができるように構成されている。本実施の形態では、燃焼部58でオフガスFを燃焼させたときの発熱で改質部51を加熱することができるように構成されている。
燃料電池システム1は、燃料電池61の下流に、浄化部68を備えている。浄化部68は、燃料電池61から排出されて燃焼部58で燃焼した後のオフガスFを導入し、1次燃焼後のオフガスF中に含まれる未燃の可燃成分を燃焼処理するように構成されている。浄化部68は、主として1次燃焼後のオフガスF中の未燃成分を燃焼させるためのものであるが、改質部51に隣接して配置し、改質部51内の改質触媒52に熱を与えることができるように構成されていてもよい。浄化部68は、1次燃焼後のオフガスFの燃焼によって生じる排ガスGを排出するように構成されている。浄化部68には、排ガスGを流す排ガスライン69が接続されている。
制御装置80は、切替制御部81と、判別部83と、パラメータ記憶部85とを有している。切替制御部81は、燃料電池システム1を構成する機器(改質システム50を構成する機器及び燃料供給システム10を構成する機器を含む)の動作を制御する部位である。切替制御部81は、遮断弁13と信号ケーブルで接続されており、遮断弁13を開閉することができるように構成されている。また、切替制御部81は、切替弁15と信号ケーブルで接続されており、燃料Dの流路を切り替えることができるように構成されている。また、切替制御部81は、圧力計17と信号ケーブルで接続されており、第1燃料ライン16を第1燃料D1が流れているか否かを検知することができるように構成されている。切替制御部81は、通常は第1燃料ライン16を流れる第1燃料D1が燃料供給ライン12に流入するように切替弁15を設定し、圧力計17から受信した信号に基づいて第1燃料ライン16内の第1燃料D1の流れがなくなったことを検知したときに、第2燃料ライン18から燃料供給ライン12へ第2燃料D2が流入するように切替弁15を切り替える。このように、切替制御部81は、切替部として機能する。
また、切替制御部81は、改質水ポンプ55及びブロワ65とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、各機器の回転速度を調節して吐出する流体の流量を調節することができるように構成されている。また、切替制御部81は、燃料電池61と信号ケーブルで接続されており、燃料電池61における発電電力の設定値を調節することができるように構成されている。切替制御部81は、パラメータ記憶部85にあらかじめ記憶されている燃料Dの種類ごとの適正値を参照して改質水ポンプ55の吐出流量を調節することで、改質部51におけるS/C(スチームカーボン比)を制御することができるように構成されている。また、切替制御部81は、パラメータ記憶部85に記憶されている適正値を参照してブロワ65の吐出流量を調節し、及び/又は燃料電池61の発電電力を調節することで、燃料電池61における水素利用率及び/又は酸素利用率を制御することができるように構成されている。S/Cは改質部51の運転パラメータの一種であり、水素利用率及び酸素利用率は燃料電池61の運転パラメータの一種である。このように、切替制御部81及びパラメータ記憶部85は、協働して制御部として機能する。本実施の形態では、切替制御部81が、制御部の一部と切替部とを兼ねている。
判別部83は、燃料供給ライン12を流れて改質部51に流入する燃料Dの種類を判別する部位である。判別部83は、流量計19と信号ケーブルで接続されており、流量計19が検知した質量流量を信号として受信することができるように構成されている。また、判別部83は、改質部温度計53と信号ケーブルで接続されており、改質部温度計53が検知した温度を信号として受信することができるように構成されている。また、判別部83は、着火検知器55と信号ケーブルで接続されており、燃焼部58が着火したか否かを検知することができるように構成されている。また、判別部83は、タイマー(不図示)を内蔵している。切替制御部81と判別部83とパラメータ記憶部85とは、相互に信号のやりとりをすることができるように構成されている。判別部83は、切替制御部81を介して、遮断弁13の開閉の状態を把握することができるように構成されている。判別部83には、流量計19から受信した流量と、燃料Dの供給源からあらかじめ把握している圧力で供給されてくる燃料Dの種類との関係があらかじめ記憶されている。また、判別部83には、燃焼部58に燃料Dを流入させてから着火するまでの時間が、燃料Dの種類ごとにあらかじめ記憶されている。本実施の形態では、機能の観点から、便宜上、切替制御部81と判別部83とパラメータ記憶部85とをそれぞれ独立した構成として示しているが、物理的に区別されることなく制御装置80内に渾然一体に設けられていてもよい。
図2(A)に、流量計19から受信した流量に関する出力値と、燃料Dの供給源からあらかじめ把握している圧力で供給されてくる燃料Dの種類との関係の例を示す。図2(A)中の「流量計出力」は、燃料Dの質量流量に応じて流量計19から出力される電圧値を示している。図2(A)に示す例では、燃料Dが都市ガス13Aである場合の流量計出力を基準値1とし、流量計出力が0.7を超え1.1未満の場合は燃料Dが都市ガス13Aであると判断し、流量計出力が1.1以上1.2以下の場合は燃料Dが都市ガス12Aであると判断し、流量計出力が0.4以上0.7以下の場合は燃料DがLPGであると判断することとなっている。
図2(B)に、燃焼部58に燃料Dを流入させてから着火するまでの時間と、燃料Dの種類との関係の例を示す。図2(B)に示す例では、燃焼部58に燃料Dを流入させてから着火するまでの時間と燃料Dの種類との関係が、改質部温度計53で検知した温度(以下、便宜上、改質部51の内部温度及び改質触媒52の温度と同義とする)ごとにあらかじめ記憶されている。図2(B)に示す例は、改質部51の温度が25℃のときの都市ガス13Aを燃焼部58に流入させてから着火するまでの時間を1とした場合の着火時間の相対値を表している。例えば、燃焼部58に燃料Dを流入させる時点において、改質部温度計53で検知した温度が50℃の場合、着火時間の相対値が約0.9の場合は燃料Dが都市ガス13Aであると判断し、着火時間の相対値が約4.2の場合は燃料DがLPGであると判断することとなっている。改質部51の温度の25℃は、改質部51が常温の状態であることを想定したものであり、この状態からの起動はいわゆるコールドスタートとなる。他方、改質部51の温度が常温よりも高い状態は、前回燃料電池システム1を停止してから常温に低下する途中の状態であり、この状態からの起動はいわゆるホットスタートとなる。
図3に、S/C並びに水素利用率及び酸素利用率の適正値の例を、燃料Dの種類ごとに示す。図3に示す例では、燃料Dが都市ガス13Aである場合、最適なS/Cは2.7、最適な水素利用率は70%、最適な酸素利用率は40%となっている。例えば、切替制御部81は、判別部83において燃料供給部11から改質部51に供給される燃料Dの種類が都市ガス13Aであると判別された場合、パラメータ記憶部85に記憶されている都市ガス13Aの適正値を参照して、当該適正値となるように、改質水ポンプ55の吐出流量及び/又はブロワ65の吐出流量及び/又は燃料電池61の発電電力を調節するように構成されている。
引き続き図1乃至図3を参照して、燃料電池システム1の作用を説明する。なお、燃料電池システム1の作用の説明の一環として、燃料供給システム10及び改質システム50の作用も説明する。燃料電池システム1は、単一のシステムで、複数種の燃料Dを扱えるものとなっている。換言すれば、燃料電池システム1は、複数種の燃料Dについて、使用する機器を共通化したシステムとなっている。改質部51及び/又は燃料電池61は、燃料Dの種類に適したパラメータで運転しない場合は、機器が損傷するおそれがある。本実施の形態に係る燃料電池システム1は、改質部51に供給される燃料Dの種類を判別し、燃料Dの種類に適したパラメータで運転することにより、燃料電池システム1を構成する機器の損傷を抑制することができるものとなっている。
図4のフローチャートを併せて参照して、燃料電池システム1の起動時の作用を説明する。燃料電池システム1の停止中は、遮断弁13が閉になっており、改質水ポンプ55及びブロワ65が停止している。燃料電池システム1が起動すると、切替制御部81は、遮断弁13を作動させて開にする。そして、判別部83は、遮断弁13が開になっているか否かを判断する(S1)。遮断弁13が開になっていない場合は、再び遮断弁13が開になっているか否かを判断する工程(S1)に戻る。遮断弁13が開になると、燃料Dが改質部51に向けて燃料供給ライン12を流れる。燃料供給ライン12を流れる燃料Dは、切替弁15の状態によって、第1燃料D1及び第2燃料D2のどちらかとなる。遮断弁13が開になっているか否かを判断する工程(S1)において、遮断弁13が開になっている場合、判別部83は、流量計19で検知した質量流量に関する値の信号を受信する(S2)。次に、判別部83は、流量計19から受信した質量流量に関する値を、あらかじめ記憶されている図2(A)に示す基準値に照らし合わせて、燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別する(S3)。
改質部51に流入した燃料Dは、燃料電池システム1の起動初期は、改質が行われず、改質触媒52において一部が吸着された後、改質ガスライン56に流出し、燃料電池61を通過して、燃焼部58に至る。このとき、判別部83は、改質部温度計53が検知した改質部51の温度を信号として受信する(S4)。燃料Dが燃焼部58に流入したら、切替制御部81はバーナー(不図示)を着火して、燃焼部58において燃料Dを燃焼させる。このとき、判別部83は、着火検知器55が着火を検知したことを信号として受信し、燃料Dが燃焼部58に流入してから着火するまでの時間を検知する(S5)。燃焼部58における着火時間を検知したら、判別部83は、改質部温度計53から受信した改質部51の温度及び検知した着火時間を、あらかじめ記憶されている図2(B)に示す基準値に照らし合わせて、着火時間に基づく燃料Dの種類を判別する(S6)。
次に、判別部83は、判別した燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類と着火時間に基づく燃料Dの種類とが同じか否かを判断する(S7)。両者が同じ場合、判別部83は、燃料供給ライン12を流れる燃料Dの種類が判別部83で判別したものであると推定し、図3に示すパラメータ記憶部85に記憶されている値を参照して、その燃料種に適した改質部51及び燃料電池61の運転パラメータをセットする(S8)。その後、切替制御部81は、セットされた運転パラメータで燃料電池システム1を運転する。他方、判別した燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類と着火時間に基づく燃料Dの種類とが同じか否かを判断する工程(S7)において、両者が異なる場合、判別部83は、エラーを発報する(S9)。なお、エラーを発報したときに(S9)、燃料電池システム1を停止することとしてもよい。エラーが発報された場合、典型的には、メンテナンス員がエラーの原因を取り除いた後、燃料電池システム1を再度起動する。
運転パラメータをセットする工程(S8)において設定された運転パラメータによって燃料電池システム1の運転が継続されると、切替制御部81は、改質水ポンプ55を起動し、水分Sを改質部51に流入させる。このとき、切替制御部81は、設定されたS/Cとなる水分Sの流量が改質部51に流入するように、改質水ポンプ55の回転速度を調節する。改質部51は、燃料Dの種類に適したS/Cで運転されるため、損傷が抑制される。燃料D及び水分Sが改質部51に導入されると、改質部51では、燃焼部58から燃焼熱を受熱することで、改質触媒52の作用により燃料Dの水蒸気改質が行われ、水素に富む改質ガスEが生成される。燃料Dの水蒸気改質反応は吸熱反応であるため、燃焼部58における燃焼熱が改質部51における燃料Dの改質に必要な熱として用いられる。生成された改質ガスEは、改質ガスライン56を流れて燃料電池61に流入する。
改質ガスEが燃料電池61に供給されるようになると、切替制御部81は、ブロワ65を起動する。ブロワ65が起動すると、空気ライン62を介して空気Aが燃料電池61に流入する。また、切替制御部81は、燃料電池61において発電する電力値を設定する。改質ガスE及び空気Aが導入された燃料電池61では、改質ガスE中の水素等と空気A中の酸素との電気化学的反応により、設定された電力の発電が行われる。このとき、切替制御部81は、運転パラメータをセットする工程(S8)において設定された水素利用率及び酸素利用率となるように、ブロワ65の回転速度及び燃料電池61の発電電力を調節する。燃料電池61は、燃料Dの種類に適した水素利用率及び酸素利用率で運転されるため、損傷が抑制される。燃料電池61で発生した電力は、燃料電池システム1内の電気機器(遮断弁13、切替弁15、改質水ポンプ55、ブロワ65等)及び/又は燃料電池システム1外の電力負荷(不図示)に供給される。燃料電池61に流入した改質ガスE及び空気Aは、発電に利用された後にオフガスFとして排出され、燃焼部58のバーナー(不図示)で1次燃焼されて改質部51に熱を与えた後、浄化部68に至る。浄化部68に流入した1次燃焼後のオフガスFは、燃焼触媒によって燃焼処理される。浄化部68における1次燃焼後のオフガスFの燃焼によって生ずる燃焼熱を、改質部51における改質反応に利用することとしてもよい。浄化部68で1次燃焼後のオフガスFが燃焼されることによって生じた排ガスGは、排ガスライン69を流れて燃料電池システム1から排出される。
次に、図5を併せて参照して、燃料電池システム1の運転時の作用を説明する。燃料電池システム1の運転中は、通常、遮断弁13が開になっているが、念のため、判別部83は、遮断弁13が開になっているか否かを判断している(S11)。遮断弁13が開になっていない場合は、燃料Dが改質部51に供給されない状態であるため、燃料電池システム1を停止する(S19)。他方、遮断弁13が開になっている場合、判別部83は、随時、流量計19で検知した流量に関する値の信号を受信し(S12)、あらかじめ記憶されている図2(A)に示す基準値に照らし合わせて、燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別している(S13)。燃料電池システム1の運転中の、工程(S12)及び工程(S13)は、図4に示す起動時のフローチャートの工程(S2)及び工程(S3)と同じ内容である。
燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別したら(S13)、判別部83は、燃料Dの種類に変更があったか否かを判断する(S14)。燃料Dの種類に変更がなかった場合は、遮断弁13が開になっているか否かを判断する工程(S11)に戻り、以降、上述のフローを続ける。他方、燃料Dの種類に変更があった場合、判別部83は、図3に示すパラメータ記憶部85に記憶されている値を参照して、その燃料種に適した改質部51及び燃料電池61の運転パラメータに変更する(S15)。その後、燃料電池システム1は、変更した運転パラメータで運転されることとなる。運転パラメータを変更したら(S15)、遮断弁13が開になっているか否かを判断する工程(S11)に戻り、以降、上述のフローを続ける。このように、燃料電池システム1の運転中は、燃料Dの流量に基づいて燃料Dの種類を判別し、燃料Dの種類に適した運転パラメータで燃料電池システム1の運転を行うことで、燃料電池システム1を構成する機器の損傷を抑制している。
以上で説明したように、本実施の形態に係る燃料電池システム1によれば、燃料供給システム10によって改質部51に供給する燃料Dの種類を、制御装置80にあらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて判別し、判別した燃料Dの種類に適した運転パラメータで燃料電池システム1を運転するので、燃料電池システム1を構成する機器の損傷を抑制することができる。
次に図6を参照して、本発明の実施の形態の変形例に係る燃料供給システム10Aを説明する。図6(A)は、燃料供給システム10Aの模式的系統図である。燃料供給システム10Aは、図1に示す燃料電池システム1において、燃料供給システム10に代えて適用されるものである。燃料供給システム10Aは、燃料供給システム10(図1参照)が有していた遮断弁13に代えて、流体燃料ポンプとしての燃料ポンプ113が燃料供給ライン12に配設されている。燃料ポンプ113は、稼働することにより燃料供給ライン12に燃料Dの流れを生じさせるものであり、流体流動発生部に相当する。図6(A)に示す例では、燃料ポンプ113が、流量計19の下流側に配設されているが、流量計19の上流側かつ切替弁15の下流側に配設されていてもよい。燃料供給システム10Aは、制御装置80Aが有する切替制御部81Aが、燃料ポンプ113と信号ケーブルで接続されており、燃料ポンプ113の回転速度を調節して吐出する燃料Dの流量を調節することができるように構成されている。切替制御部81Aは、遮断弁13(図1参照)と信号ケーブルで接続されていない点を除き、切替制御部81(図1参照)と同様の機能を有している。また、制御装置80Aが有する判別部83Aは、燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別する際に参照されるあらかじめ記憶されている基準値が、図2(A)に示すものに代えて、燃料Dの種類ごとに燃料ポンプ113の出力と流量計19で検知された値との関係として記憶されている。この点以外の判別部83Aの機能は、判別部83(図1参照)と同様である。
図6(B)に、判別部83Aにあらかじめ記憶されている、流量計19から受信した流量に関する出力値と、燃料Dの種類との関係の例を示す。図6(B)に示す例では、流量計19から受信した流量に関する出力値と燃料Dの種類との関係が、燃料ポンプ113の出力ごとにあらかじめ記憶されている。図6(B)に示す例は、燃料ポンプ113が出力60%で都市ガス13Aを吐出したときの流量計19の出力を基準値1とした場合の、流量計19の出力の相対値を表している。例えば、燃料ポンプ113の出力が80%のとき、流量計19の出力が約1.3の場合は燃料Dが都市ガス13Aであると判断し、流量計19の出力が約1.5の場合は燃料Dが都市ガス12Aであると判断し、流量計19の出力が約0.7の場合は燃料DがLPGであると判断することとなっている。
上述のように構成された燃料供給システム10Aを備える改質システム及び燃料電池システムにおける、起動時及び運転時の作用は、以下のようになる。起動時は、図4に示すフローチャートにおいて、「遮断弁13が開になっているか否かを判断する工程(S1)」に代えて、「燃料ポンプ113の出力を検知する工程」を行い、「燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別する工程(S3)」において、あらかじめ記憶されている基準値として、図2(A)に示すものに代えて図6(B)に示すものを適用することとなる。起動時の上記以外の工程は、図4に示すフローチャートの通りである。運転時は、図5に示すフローチャートにおいて、「遮断弁13が開になっているか否かを判断する工程(S11)」に代えて、「燃料ポンプ113の出力が0か否かを判断する工程」を行い、燃料ポンプ113の出力が0の場合に「燃料電池システムを停止する工程(S19)」に進む。他方、燃料ポンプ113の出力が0でない場合は、「燃料ポンプ113の出力を検知する工程」を経たうえで、図5に示す「流量計19で検知した流量に関する値の信号を受信する工程(S12)」に進む。また、運転中においても、「燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別する工程(S13)」では、あらかじめ記憶されている基準値として、図2(A)に示すものに代えて図6(B)に示すものを適用することとなる。運転中の上記以外の工程は、図5に示すフローチャートの通りである。このように、燃料供給システム10Aを備える改質システム及び燃料電池システムにおいても、改質部に供給する燃料Dの種類を、制御装置80Aにあらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて判別し、判別した燃料Dの種類に適した運転パラメータで燃料電池システムを運転するので、燃料電池システムを構成する機器の損傷を抑制することができる。
以上の説明では、切替弁15が三方弁であるとしたが、二方弁を2つ配設する(典型的には第1燃料ライン16及び第2燃料ライン18に1つずつ配設する)ことで、燃料供給ライン12に導入される燃料Dの種類を切替可能に構成してもよい。
以上の説明では、改質触媒52を通過した燃料Dを燃焼させる燃焼部58が、燃料電池61の下流側に配設されて燃料電池61から排出されたオフガスFを燃焼させる燃焼部を兼ねていることとしたが、オフガスFを燃焼する部位と兼用とせずに、別途専用の燃料Dの燃焼部を設けることとしてもよい。このようにすると、改質されていない燃料Dが燃料電池61を通過することを回避することができる。
以上の説明では、燃料電池システムの起動時において、燃料Dの流量に基づいて燃料Dの種類を判別した後に着火時間に基づいて燃料Dの種類を判別し、両者が同じ場合に燃料供給ライン12を流れる燃料Dの種類が判別部83で判別したものであると推定することとしたが、着火時間に基づく燃料Dの種類の判別を省略してもよい。この場合、図4に示すフローチャートにおいて、工程(S4)〜工程(S7)及び工程(S9)を省略し、燃料Dの流量に基づく燃料Dの種類を判別する工程(S3)の後に、運転パラメータをセットする工程(S8)に進むこととなる。また、この場合、改質部温度計53及び着火検知器59を省略してもよい。あるいは、着火時間に基づく燃料Dの種類の判別ではなく、流量に基づく燃料Dの種類の判別を省略してもよい。この場合、図4に示すフローチャートにおいて、工程(S1)〜工程(S3)並びに工程(S7)及び工程(S9)を省略し、燃料電池システム1が起動したら、改質部温度計53が検知した改質部51の温度を信号として受信する工程(S4)を行い、着火時間に基づく燃料Dの種類を判別する工程(S6)の後に、運転パラメータをセットする工程(S8)に進むこととなる。また、この場合、流量計19を省略してもよい。
以上の説明では、燃料供給部11が、切替弁15、第1燃料ライン16、圧力計17、第2燃料ライン18を有することとしたが、燃料供給ライン12が燃料Dの供給源に接続されていてもよい。この場合、判別部83、83Aには、供給源から供給されてくることが想定される種類の燃料Dについての流量計19の出力値及び/又は燃焼部58における着火時間をあらかじめ記憶しておくことになる。
以上の説明では、燃料供給システム10、10Aは、改質部51に燃料Dを供給することとしたが、改質部51以外の燃料Dを使用する機器(例えばガス器具等)に燃料Dを供給することとしてもよい。また、改質システム50は、燃料電池61に改質ガスEを供給することとしたが、燃料電池61以外の水素含有ガスを必要とする機器に供給することとしてもよい。また、改質部51は、燃料供給システム10、10Aから燃料Dの供給を受けることとしたが、燃料D供給源から直接燃料Dの供給を受ける等、燃料供給システム10、10A以外から燃料Dの供給を受けることとしてもよい。
1 燃料電池システム
10、10A 燃料供給システム
11 燃料供給部
12 燃料供給ライン
13 遮断弁
15 切替弁
16 第1燃料ライン
17 圧力計
18 第2燃料ライン
19 流量計
50 改質システム
51 改質部
52 改質触媒
53 改質部温度計
58 燃焼部
59 着火検知器
61 燃料電池
81、81A 切替制御部
83、83A 判別部
113 燃料ポンプ
A 酸化剤ガス
D 燃料
D1 第1燃料
D2 第2燃料
E 改質ガス

Claims (10)

  1. 流体燃料を供給先に向けて供給する燃料供給部であって、前記流体燃料を流す燃料供給ラインと、前記燃料供給ラインに前記流体燃料の流れを生じさせる流体流動発生部と、を有する燃料供給部と;
    前記燃料供給ラインを通過する前記流体燃料の流量と相関を有する物理量を検知する流量相関値検知部と;
    前記流体流動発生部の状態と前記流量相関値検知部が検知した値とを、あらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて、前記流体燃料の種類を判別する判別部とを備える;
    燃料供給システム。
  2. 前記流体流動発生部は、前記燃料供給ラインに配設された遮断弁であって、前記流体燃料の供給源からあらかじめ把握している圧力で前記燃料供給部に供給されてくる前記流体燃料の流れを遮断可能な遮断弁で構成され;
    前記判別部は、前記流体燃料の種類ごとに、前記遮断弁が開のときの、前記あらかじめ把握している圧力における前記流量相関値検知部が検知した値が前記基準値として記憶されて構成された;
    請求項1に記載の燃料供給システム。
  3. 前記流体流動発生部は、前記燃料供給ラインに配設されて前記流体燃料を供給先に向けて圧送する流体燃料ポンプで構成され;
    前記判別部は、前記流体燃料の種類ごとに、前記流体燃料ポンプの出力と前記流量相関値検知部が検知した値との関係が前記基準値として記憶されて構成された;
    請求項1に記載の燃料供給システム。
  4. 前記燃料供給部は、前記流体燃料の一種である第1の流体燃料を前記燃料供給ラインに導く第1流体燃料導入ラインと、前記第1の流体燃料とは異なる種類の前記流体燃料である第2の流体燃料を前記燃料供給ラインに導く第2流体燃料導入ラインと、前記燃料供給ラインに前記第1の流体燃料を導入するのと前記第2の流体燃料を導入するのとを切り替える切替弁と、前記第1流体燃料導入ラインにおける前記第1の流体燃料の流れの有無を検知する第1流体燃料検知部とを有し;
    前記第1流体燃料検知部が前記第1の流体燃料の流れがあることを検知しているときは前記燃料供給ラインに前記第2の流体燃料を導入させずに前記第1の流体燃料を導入させ、前記第1流体燃料検知部が前記第1の流体燃料の流れがないことを検知しているときは前記燃料供給ラインに前記第1の流体燃料を導入させずに前記第2の流体燃料を導入させるように前記切替弁を切り替える切替部を備える;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料供給システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の燃料供給システムと;
    前記燃料供給部から供給された前記流体燃料を導入し改質して水素を含有する改質ガスを生成する改質触媒を有する改質部と;
    前記改質触媒を通過した前記流体燃料を燃焼させる燃焼部であって、内部における着火の有無を検知する着火検知部を有する燃焼部とを備え;
    前記判別部は、前記流体燃料の種類ごとに、前記燃焼部に前記流体燃料を流入させてから着火するまでの時間が判別基準としてあらかじめ記憶されており、前記燃焼部に前記流体燃料を流入させてから前記着火検知部が着火を検知するまでの時間を前記判別基準に照らし合わせて、前記流体燃料の種類を判別するように構成された;
    改質システム。
  6. 流体燃料を導入し改質して水素を含有する改質ガスを生成する改質触媒を有する改質部と;
    前記改質触媒を通過した前記流体燃料を燃焼させる燃焼部であって、内部における着火の有無を検知する着火検知部を有する燃焼部と;
    前記流体燃料の種類ごとに、前記燃焼部に前記流体燃料を流入させてから着火するまでの時間が判別基準としてあらかじめ記憶されており、前記燃焼部に前記流体燃料を流入させてから前記着火検知部が着火を検知するまでの時間を前記判別基準に照らし合わせて、前記流体燃料の種類を判別する判別部とを備える;
    改質システム。
  7. 前記改質部は、内部の温度を検知する改質温度検知部を有し;
    前記判別部は、前記改質温度検知部で検知した温度に応じて、前記判別基準となる時間を変更するように構成された;
    請求項5又は請求項6に記載の改質システム。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の改質システムと;
    前記改質部で生成された前記改質ガスと、酸素を含有する酸化剤ガスと、を導入して発電する燃料電池と;
    前記改質部の運転及び前記燃料電池の運転を制御する制御部とを備え;
    前記制御部は、前記判別部が判別した前記流体燃料の種類に適した運転パラメータで、前記改質部の運転及び前記燃料電池の運転を制御するように構成された;
    燃料電池システム。
  9. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の燃料供給システムと;
    前記燃料供給部から供給された前記流体燃料を導入し改質して水素を含有する改質ガスを生成する改質触媒を有する改質部と;
    前記改質部で生成された前記改質ガスと、酸素を含有する酸化剤ガスと、を導入して発電する燃料電池と;
    前記改質部の運転及び前記燃料電池の運転を制御する制御部とを備え;
    前記制御部は、前記判別部が判別した前記流体燃料の種類に適した運転パラメータで、前記改質部の運転及び前記燃料電池の運転を制御するように構成された;
    燃料電池システム。
  10. 供給先に向けて供給される流体燃料の流れを生じさせる流体流動発生部の状態を検知する流動発生部状態検知工程と;
    前記供給先に向けて供給される前記流体燃料の流量と相関を有する物理量を検知する流量相関値検知工程と;
    前記流動発生部状態検知工程で検知された状態と、前記流量相関値検知工程で検知された値とを、あらかじめ記憶されている基準値に照らし合わせて、前記流体燃料の種類を判別する判別工程とを備える;
    流体燃料種判別方法。
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