JP2016196121A - 全光透過性を有した白色発光蓄光シート - Google Patents

全光透過性を有した白色発光蓄光シート Download PDF

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Abstract

【課題】 発光体上に蓄光層を有することによる発光量の低下を抑制した白色発光性蓄光シートを提供する。
【解決手段】 発光体上に設けられた白色発光性蓄光シートであって、基材シート上に複数の蓄光性発光群が空隙を設けて形成され、前記蓄光性発光群は、赤色蓄光性顔料を第一の保持基材に単一に分散した赤色蓄光層と、緑色蓄光性顔料を第二の保持基材に単一に分散した緑色蓄光層と、青色蓄光性顔料を第三の保持基材に単一に分散した青色蓄光層と、を少なくとも一つ以上含む組合せからなり、前記赤色蓄光層、前記緑色蓄光層、前記青色蓄光層が同一面上に形成されていることを特徴とする白色発光性蓄光シートである。
【選択図】図1

Description

本開示の技術は、全光透過性の高い白色発光性蓄光機能を有する蓄光シートに関する。
蓄光機能を有する表示体が近年注目を集めている。例えば、避難誘導や安全確認に使用する標識に蓄光機能を付与することで、夜間の災害時などで光源が無くなったときにも視認可能となる。そのため、従来の停電した際に使用不能となる電気式標識や、夜間での視認性が悪い反射式標識の代わりに蓄光式標識が用いられつつある。
蓄光機能を有する表示体は、通常時に太陽光や蛍光灯などの光源から照射された光エネルギーを吸収し、光源が絶たれた状態になったときに、燐光として吸収した光エネルギーを長時間にわたって放出する仕組みである。これにより、暗く視認性の悪い環境での視認を可能にし、非難誘導等に活用することができる。
従来使用されている蓄光機能を有するシートは、使用する顔料の制限から発光波長が480nm近傍の青色発光や、発光波長が520nm近傍の緑色発光である事が多い。そのため、可視光下であってもそれぞれの発光色を視認してしまい、意匠性に乏しいといった問題がある。
これを解決する方法として、例えば特許文献1では、光の3原色、すなわち緑、青、赤及びその加色混合を有する顔料を混合し白色発光を得ることで、可視光下での見た目、並びに入射光が無い場合での発光色を白色にすることが試みられている。
また、特許文献2では、蓄光性蛍光顔料を含有する第1樹脂層と、蛍光体を含有する第2樹脂層とを有する積層体において、蓄光性蛍光顔料の燐光のピーク波長と蛍光体の発光のピーク波長とを特定の値とし、かつ、第1樹脂層が所定の透光性を有することで、白色表示にすることが記載されている。
特開2008−101146号公報 特開2013−139106号公報
しかし、特許文献1で得られる蓄光シートは、使用する顔料粒径が異なるため均一に蓄光性顔料を分散する事が難しく、その混合状態の変化により白色発光にムラが生じる。そのため、安定した白色発光シートを得る事が難しいといった課題がある。
また、特許文献2は、蓄光層と蛍光体層の存在により白色発光の蓄光シートを得られるが、蓄光シート背面に配した発光体からの光は、蓄光層、蛍光体層を通過して射出される。そのため、通常時に背面に発光体を有する標識等に蓄光シートを利用する場合、蓄光シートで発光体から射出した入射光の吸収が起こるため、光の利用効率が低下するといった問題がある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
発光体上に設けられた白色発光性蓄光シートであって、基材シート上に複数の蓄光性発光群が空隙を設けて形成され、前記蓄光性発光群は、赤色蓄光性顔料を第一の保持基材に単一に分散した赤色蓄光層と、緑色蓄光性顔料を第二の保持基材に単一に分散した緑色蓄光層と、青色蓄光性顔料を第三の保持基材に単一に分散した青色蓄光層と、を少なくとも一つ以上含む組合せからなり、前記赤色蓄光層、前記緑色蓄光層、前記青色蓄光層が同一面上に形成されていることを特徴とする白色発光性蓄光シートである。
また、本発明の第二形態は、
発光体上に設けられた白色発光性蓄光シートであって、基材シート上に複数の蓄光性発光群が空隙を設けて形成され、前記蓄光性発光群は、赤色蓄光性顔料を第一の保持基材の一部に分散した赤色蓄光層と、緑色蓄光性顔料を第二の保持基材の一部に分散した緑色蓄光層と、青色蓄光性顔料を第三の保持基材の一部に分散した青色蓄光層と、を少なくとも一つ以上含む組合せからなり、前記赤色蓄光層、前記緑色蓄光層、前記青色蓄光層が積層して前記蓄光性発光群が形成され、前記赤色蓄光性顔料、前記緑色蓄光性顔料、前記青色蓄光性顔料の分散位置が上下層間で重なっていないことを特徴とする白色発光性蓄光シートである。
本発明により作製される蓄光シートでは、蓄光性発光群をドットパターンもしくは、ライン状に形成する事により、白色発光性の蓄光シートを提供することが可能となると共に、蓄光シート背面に発光体を配置した場合に、蓄光性発光群間に空隙があるため、発光体の光の利用効率を向上することが可能となる。
本発明の白色発光性蓄光シートの概略上面図を示す。 本発明の蓄光性発光群の概略断面図を示す。 本発明の白色発光性蓄光シートの概略断面図を示す。 シートを積層した場合の蓄光シート概略図を示す。 各蓄光層の配置例を示す。 蓄光性発光群の配置例を示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、各図は模式的に示してあり、各部の大きさや形状等は理解を容易にするために適宜誇張して示している。また、説明を簡単にするため、各図の対応する部位には同じ符号を付している。
始めに、本発明の特徴について概要を説明する。
図1に示されるように、本発明の白色発光性蓄光シート10は、基材シート15上に蓄光性発光群14がドット状(図1(a))、もしくはライン状(図1(b))に形成されている。
図2は蓄光性発光群14の概略図を示している。蓄光性発光群14は、赤色に発光する蓄光性顔料が保持基材中に単一で分散されている赤色蓄光層11、青色に発光する蓄光性顔料が単一で保持基材中に分散されている青色蓄光層12、緑色に発光する蓄光性顔料が単一で保持基材中に分散されている緑色蓄光層13を、同一面上に隣接した構成となっている。
光の3原色である緑、青、赤に発光する蓄光性顔料がそれぞれ単一に分散された蓄光層を同一面上に隣接して形成する事により、特許文献1のように粒径の異なる各蓄光性顔料が同一保持基材中で混合されていないため、分散不具合による白色発光の低下が無い。従って、白色発光再現性が高い白色発光性蓄光シート10を形成することができる。
また、蓄光性顔料の粒径を考慮する必要がないので、各発光を再現するために使用する蓄光性顔料の選択肢を広げることが可能となる。
さらに、本発明の白色発光性蓄光シート10は、蓄光性発光群14をドット形状もしくは、ライン形状に形成し、隣接する蓄光性発光群14間に空隙を設けている。この効果について図3を用いて説明する。図3(a)は通常時の白色発光性蓄光シート10の様子を、図3(b)は災害時における白色発光性蓄光シート10の様子を示している。通常時において白色発光性蓄光シート10の背面に配置した発光体30からの光は、蓄光性発光群14を透過する光3aと、蓄光性発光群14間に設けた空隙を透過する光3bとして白色発光性蓄光シート10を透過する。ここで、光3aは蓄光性発光群14を透過中に蓄光性顔料等に吸収され減衰するが、空隙を透過する光3bは蓄光性発光群14による減衰が起こらない。そのため、白色発光性蓄光シート10全体としては、通常時における発光体30の光の利用効率を向上することが可能となる。
そして、災害等で発光体30が消灯した場合には、図3(b)のように各蓄光性発光群14が蓄積した光エネルギーを白色光3cとして長時間にわたって放出することができる。
また、本発明では蓄光性発光群14をドット形状もしくは、ライン形状に形成している。ドット形状に形成することで、各種材料費の削減やドット形状の密度分布を変更することにより輝度むらの抑制を図ることが可能となる。また、ライン形状に形成することでより簡便に作成でき、製造工程数を少なくできる。従って、ドット形状、ライン形状のどちらにするかは、製造時や使用時における環境を加味して適宜設計すればよい。
以下では、本実施形態における各構成の詳細を説明する。
(保持基材)
赤色蓄光層11、青色蓄光層12、緑色蓄光層13は、各保持基材に各色に発光する蓄光性顔料をそれぞれ添加して作成する。保持基材に適した材料としては、蓄光性顔料に必要な励起光を十分に透過する事、また、それぞれの蓄光性顔料からの発光を外部に十分に透過する事、を満足すればよく、より具体的には蓄光性顔料の発光領域である可視光領域400nmから800nmの範囲において全光線透過率が80%以上であることが好ましい。
上記の性能を満たす保持基材としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられるが用途に応じて単一または混合し使用する事が可能である。
(基材シート)
基材シート15としては、アクリルシート、ポリカーボネートシート、ポリスチレンシート、ポリエチレンシート等が挙げられるが、用途に応じて単一または、積層して使用する事が可能である。発光体30からの光を効率的に透過させるため、保持基材と同様に波長が400nmから800nmの可視光領域において、全光線透過率が80%以上であることが好ましい。
(蓄光性顔料)
次に各色の蓄光層に使用する蓄光性顔料について説明する。
赤色蓄光層11、青色蓄光層12、緑色蓄光層13に使用する蓄光性顔料としては、硫化カルシウム、硫化亜鉛、硫化亜鉛カドミウム等の硫化物蛍光体や、ストロンチウム、ユウロピウムやジスプロシウムを含むアルミン酸塩蛍光体などが使用出来る。アルミン酸塩蛍光体としては、MAl で表わされる化合物のうち、Mは、カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶とし、賦活剤としてユウロピウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等を好適に含むものである。
上述した蓄光性顔料の中から適宜選択すればよいが、より好ましい蓄光性顔料を以下に例示する。
緑色蓄光性顔料としては、SrAl:Eu、DyやZnS:Cu等が使用できる。青色蓄光性顔料としては、SrAl1425:Eu、Dy、及びSrAl1425:Eu、DyとCaAl4:Eu、Ndの混合体等が使用できる。赤色蓄光性顔料としてはCaS:Eu、DyやYS:Eu、Mg、Tiのうちそれぞれ単独または混合して使用する事が可能である。
(粒径)
蓄光性顔料の粒径としては平均粒度D50が1μm以上50μm以下である事が好ましい。平均粒度D50とは、蓄光性顔料の粉体を乾式処理後に大小2つの粒子径に分類したとき、大きい側と小さい側が等量となったときの径と定義する。即ち、レーザー回折・散乱粒度分布計を用いて測定した蓄光性顔料の粉体の粒径における最小から最大までの累積分布が50%となる点を平均粒度D50と定義する。平均粒度D50が1μm未満となった場合、蓄光性顔料の表面が周囲の水分等により酸化されやすくなる事から本来の発光性能を得る事が難しく、取り扱い時にも粉塵が発生しやすくなり取り扱いが難しくなる。一方、平均粒度D50が50μmより大きい場合、保持基材への分散性が悪くなる事から、得られる蓄光シートの外観が悪くなる。なお、各色に用いる蓄光性顔料は上記範囲内において、後述する粉砕法を用いて粒径を揃えてから使用しても良いし、各色ごとに粒径を適宜変化させることで色味を調整しても良い。
(混合割合)
赤色蓄光層11、青色蓄光層12、緑色蓄光層13において、保持基材として使用するプラスチック樹脂と蓄光性顔料の混合割合であるが、使用時の視認性向上、加工性担保のために、蓄光性顔料は母体として使用するプラスチック樹脂に対して、重量比率で10%以上50%以下とする事が好ましい。なお、各色に用いる蓄光性顔料は上記範囲内において重量比率を一致させても良いし、重量比率を各色ごとに適宜変化させることで色味を調整しても良い。
蓄光性顔料の混合割合が重量比率10%未満の場合では、各蓄光層を隣接して形成した際の発光輝度が十分ではなく、白色視認性に乏しい。また、重量比率が50%を超える場合には加工性が低下してしまう。即ち、熱可塑性樹脂を保持基材として使用し、押出成形する場合には、押出成形機のスクリュー負荷の上昇等が発生し成形する事が難しい。また、保持基材として熱硬化性樹脂及び紫外線硬化樹脂を用い、ウェットコーティング法を利用する場合は、通常、各樹脂の親溶媒に蓄光性顔料及び保持樹脂を溶解した分散液を使用する。ここで蓄光性顔量の混合比率が大きいと分散液内での蓄光性顔料の沈降、ウェット塗布時の流動不安定等の問題が起こりやすいといった問題が発生する。
(各発光層の位置関係)
蓄光性発光群14を形成する赤色蓄光層11、青色蓄光層12、緑色蓄光層13の配置関係について、図5(a)に示すように、各蓄光層は同一面上に隣接して形成される。本発明者が実験を行ったところ、隣接させる並び順による白色発光性の影響はみられなかった。そのため、各蓄光層の隣接位置関係について特に制限は無く、図5(a)のように赤/青/緑の順とする他、青/緑/赤や青/赤/緑等適宜配置順を変更してよい。さらに、蓄光性発光群14全体に注目した場合においても、図1(a)のように蓄光性発光群14中の各蓄光層を同じ配置順にしても良いし、図6(a)に示すように、各蓄光層を赤/青/緑の順や青/緑/赤の順にランダムにする等、適宜変更してもよい。同じ配置順にすることで製造時の工程数の低減を図ることが出来る。また、各蓄光層の配置順によりわずかに色味が異なるため、蓄光性発光群14の配置位置をランダムにすることで輝度むらの低減を図ることが出来、より均一な白色光を得ることができる。
また、3色の蓄光層のうち、使用する材料等の理由により他の蓄光層と比較してある一つの蓄光層の発色が相対的に低下している場合は、図5(b)に示すような構成としても良い。図5(b)では一例として赤色蓄光層11の発色が青色蓄光層12、緑色蓄光層13と比較して低下していると仮定した場合の配置例を示しており、畜光性発光群14における赤色蓄光層11の配置数を増加することで発光輝度の調整を図っている。
ドット形状とした際の隣接する畜光性発光群14の配置位置についても、空隙を設けることで発光体30からの光を透過できればよいため、後述する間隔Pの範囲内であれば特に制限はない。例えば、図1(a)や図6(a)のように畜光性発光群14を等間隔に配置しても良いし、図6(b)や(c)のように1列ごとにずらして配置しても良いし、図6(d)のようにランダムに配置しても良い。ライン形状とした場合の間隔Pにおいても同様に、等間隔でも良いし、ランダムでもよい。
蓄光性発光群14は、図2のように赤色蓄光層11、青色蓄光層12、緑色蓄光層13それぞれを隣接して形成する他、図4のように各蓄光層を一層ずつ形成し、積層した構成としてもよい。
その場合は、保持基材全域に蓄光性顔料を添加するのではなく、保持基材の一部のみに蓄光性顔料を添加している。
なお、各層の蓄光性顔料の一部或いは全部が重なって形成(例:右端/中央/右端等)されると、発光体30からの光が蓄光層に吸収されやすくなるため光の利用効率が低下してしまう。そのため、各蓄光性顔料の位置は上下層間で重複しないこと、また、各蓄光性顔料が添加されている幅Wa(a=1,2,3)は保持基材全体の幅Wを3分割している(W1=W2=W3)ことが好ましい。
図4では、赤色蓄光性顔料が蓄光性発光群14の最下層(発光体30側)に配置されているが、これにかぎらず配置位置は任意に設定可能である。また、蓄光性顔料の配置位置も図4では最下層から順に左端/中央/右端の構成となっているが、その他にも、中央/左端/右端や、右端/左端/中央等適宜設定可能である。さらに、3層構成だけでなく、いずれかの層を重複して形成してもよい。
(空隙)
隣接する蓄光性発光群14の間隔Pは、30μm以上100μm以下となることが好ましい。蓄光性発光群14の間隔が30μmより狭い場合では、白色発光性蓄光シート10の背面に発光体30を配したときの全光透過率が低下し、発光体30からの光の利用効率が低下する。また、100μmより広い場合は、各ドット形状及びライン形状の隠蔽性が低下するといった問題が生じる。ここで、間隔Pとは、図6に示した範囲とする。
(蓄光層の膜厚)
蓄光性発光群14の膜厚Dは、0.02mm以上、0.5mm以下となる事が好ましい。0.02mmより厚みが小さい場合、十分な発光輝度が得られない。また、0.5mmより厚くなると各蓄光層内部からの光の取り出し効率が悪くなるため、厚みを増しても蓄光層の増加による輝度の向上が見込めず、材料費のみ増加してしまう。ここで、膜厚Dとは、図2に示した範囲とする。
(蓄光層の幅)
蓄光性発光群14の幅Wは0.03mm以上、0.1mm以下となる事が好ましい。0.03mmより小さい場合は輝度の低下につながり、0.1mmより大きくなる場合は、シート全体として白色発光が得られず、赤、青、緑の各層単色での発光として視認されるためである。また、赤色蓄光層11、青色蓄光層12、緑色蓄光層13それぞれの幅W1、W2、W3は等しくなることが好ましいが、使用時に必要な白色光の色味に応じて上記範囲内で適宜変更してかまわない。ここで、幅W(W1、W2、W3)とは、図2に示した範囲とする。
(製造方法)
保持基材に用いる樹脂の加工適性により、本発明を実施する際の加工方法を適宜選択する事が可能である。例えば、保持基材として熱可塑性樹脂を使用した場合には押出成形法等による加熱溶融製膜を用いる事が出来、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂を用いる場合には、使用する樹脂の親溶媒に樹脂及び蓄光性顔料を混合、分散した後、ウェットコーティング法により塗工液を塗布後、熱乾燥及び紫外線ランプによる硬化を行う事で、赤青緑発光群をドットパターン、もしくはライン状に配した面を有する蓄光性シートを得る事が可能となるが、特に加工法に制限は無い。
(実施例1)
保持基材としてUV硬化性樹脂(日東電工製、NT‐32UV)を主材とし、赤色蓄光顔料(ネモトルミマテリアル製、RAS)を重量比率30%となるように分散させた後、スクリーン印刷法により100μmのポリカーボネート基材シート15上に単色の赤色蓄光層11を作製した。同様の方法により、青色蓄光顔料(ネモトルミマテリアル製、B‐300M)、緑色蓄光顔料(ルミマテリアル製、GLL‐300M)を用いてそれぞれ単色の青色蓄光層12、緑色蓄光層13を形成し、赤/青/緑の順とした蓄光性発光群14を作製した。そして、蓄光性発光群14の膜厚Dが0.5mm、幅Wが0.09mm(各蓄光層の幅W1、W2、W3は0.03mm)角のドット形状となるようカットし、蓄光性発光群14間の距離Pが30μmとなるよう図1のように規則的に配列させることで本発明の白色発光性蓄光シート10を得た。
(実施例2)
蓄光性発光群14間の距離Pが100μmとなるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例3)
蓄光性発光群14の膜厚Dが0.02mmとなるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例4)
蓄光性発光群14の幅Wが0.03mm角となるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例5)
蓄光性発光群14間の距離Pが25μmとなるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例6)
蓄光性発光群14間の距離Pが105μmとなるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例7)
蓄光性発光群14の膜厚Dが0.01mmとなるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例8)
蓄光性発光群14の膜厚Dが0.55mmとなるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例9)
蓄光性発光群14の幅Wが0.10mm角となるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例10)
蓄光性発光群14の幅Wが0.02mm角となるようにした以外は、(実施例1)と同様の方法で成形した。
(実施例11)
保持基材としてUV硬化性樹脂(日東電工製、NT‐32UV)を主材とし、赤色蓄光顔料(ネモトルミマテリアル製、RAS)を重量比率30%となるように分散させた後、スクリーン印刷法により100μmのポリカーボネート基材シート15上に幅W1が0.03mmである単色の赤色蓄光層11を作製した。同様の方法により、青色蓄光顔料(ネモトルミマテリアル製、B‐300M)、緑色蓄光顔料(ルミマテリアル製、GLL‐300M)を用いて幅W2、W3がそれぞれ0.03mmである単色の青色蓄光層12、緑色蓄光層13を形成し、単色蓄光層のみのシートを赤、青、緑各々で作製する。そして、各蓄光層の膜厚Dを0.5mmとなるようにカットし、赤/青/緑の順でラミネート加工により積層することで蓄光性発光群14を作製した。蓄光性発光群14間の距離Pが30μmとなるよう図1のように規則的に配列させることで本発明の白色発光性蓄光シート10を得た。
(比較例1)
蓄光性発光群14の距離Pが0μm(空隙を設けない)となるようにした以外は(実施例1)と同様の方法で成形した。
(白色発光評価)
白色発光性蓄光シート10の発光下での見た目評価については、作成した白色発光性蓄光シート10を50mm角に切出し、2m離れた距離から観察した際の見た目を評価した。評価基準としては、5人で見た目を評価し、白く見えると判断した人数を評価し、4人以上が白色に見えると判断した場合を〇、3人以上の場合を△、その他を×とした。
(燐光輝度評価)
白色発光性蓄光シート10の燐光輝度の測定については、JISZ9107(2008)に準拠した方法で測定を行う。燐光輝度の測定用の試験片として、70×150mmにサンプルを切り出した後、20℃、65%RH環境に試験片を24時間放置する。その後、20℃65%RH環境にて、輝度計(コニカミノルタオプティクス株式会社製)LS‐100を用いて、標準光D65を200lxに20分照射した後、光源を遮断し、20分後の輝度を測定した。輝度が100mmcd/m以上を〇、80mm cd/m以上を△、その他を×とし評価した。
(全光透過率評価)
白色発光性蓄光シート10の全光透過率の測定については、標準光D65の輝度を輝度計(コニカミノルタオプティクス株式会社製)LS‐100を用いて測定、その後白色発光性蓄光シート10を標準光D65を照射する光源(発光体30に相当)の上に配置し輝度を測定、蓄光シートを通過した輝度とD65の輝度の比率から透過率を測定した。輝度計と標準サンプル間の距離は0.5mとし、測定範囲は2mm角の範囲を測定した。透過率70%以上の場合を〇、60%以上の場合を△、その他を×とし評価した。
(蓄光性発光群の形状隠蔽性評価)
白色発光性蓄光シート10の発光下での蓄光性発光群14の形状隠蔽性について目視評価を行った。白色発光性蓄光シートを50mm角に切出し、2m離れた距離から観察した際の見た目を評価した。評価基準としては、5人で見た目を評価し、形状の隠蔽性が有ると判断した人数を評価し、4人以上が隠蔽性が有ると判断した場合を〇、3人以上の場合を△、その他を×とした。
(総合評価)
総合判定として、上記を全て満たすものを○とした。また、上記評価項目のうち1つ以上△があるものを△とし、1つ以上×があるものを×として評価した。
(評価結果)
実施例1乃至11と比較例1について、各評価結果を表1に示す。
Figure 2016196121
表1の結果より、実施例1乃至11について、すべて△以上の基準を満たしていることが確認できる。
実施例1乃至4及び実施例11に対して、実施例5では蓄光性発光群14間の距離Pが短いためシート背面の発光体30からの光の利用効率が低下している。実施例6では蓄光性発光群14間の距離Pが長いためシート発光面に輝度のムラが出てしまいドット形状の蓄光層の隠蔽性が低下している。実施例7では、蓄光性発光群14の膜厚Dが薄いため、発光の輝度が弱い。実施例8は各特性に問題は無いが、蓄光性発光群14の樹脂量(膜厚)の増加に対する輝度上昇の効果が得られていないことが確認できた。実施例9は蓄光性発光群14の幅Wが大きいため、赤青緑の各発光色がそれぞれ観測されだしてしまい白色発光表示が低下している。実施例10は蓄光性発光群14の幅Wが小さいため、各蓄光層の量が減り、発光輝度の低下が起っている。
一方、比較例1では、空隙を設けず白色発光蓄光シート全面に蓄光層を有するため、背面の発光体30からの光の透過率が低下するため、発光体からの光の利用効率が落ちることがわかる。
本発明の条件でシートを作製することで、白色に発光する白色発光性の蓄光シートが得られる。白色発光を有する発光群間に蓄光層を有さないため、基材シートに全光透過率の高いシートを用いる事で、シート背面に配した発光体からの光の利用効率の高い蓄光標識用蓄光シートとして有用である。
10 白色発光性蓄光シート、11 赤色蓄光層、12 青色蓄光層、13 緑色蓄光層、14 蓄光性発光群、15 基材シート、30 発光体

Claims (9)

  1. 発光体上に設けられた白色発光性蓄光シートであって、
    基材シート上に複数の蓄光性発光群が空隙を設けて形成され、
    前記蓄光性発光群は、
    赤色蓄光性顔料を第一の保持基材に分散した赤色蓄光層と、
    緑色蓄光性顔料を第二の保持基材に分散した緑色蓄光層と、
    青色蓄光性顔料を第三の保持基材に分散した青色蓄光層と、を少なくとも一つ以上含む組合せからなり、
    前記赤色蓄光層、前記緑色蓄光層、前記青色蓄光層が同一面上に形成されていることを特徴とする白色発光性蓄光シート。
  2. 発光体上に設けられた白色発光性蓄光シートであって、
    基材シート上に複数の蓄光性発光群が空隙を設けて形成され、
    前記蓄光性発光群は、
    赤色蓄光性顔料を第一の保持基材の一部に有する赤色蓄光層と、
    緑色蓄光性顔料を第二の保持基材の一部に有する緑色蓄光層と、
    青色蓄光性顔料を第三の保持基材の一部に有する青色蓄光層と、を少なくとも一つ以上含む組合せからなり、
    前記赤色蓄光層、前記緑色蓄光層、前記青色蓄光層を積層して前記蓄光性発光群が形成され、
    前記赤色蓄光性顔料、前記緑色蓄光性顔料、前記青色蓄光性顔料の形成位置が上下層間で重ならないことを特徴とする白色発光性蓄光シート。
  3. 前記蓄光性発光群を前記基材シート上にドット状、もしくはライン状に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の白色発光性蓄光シート。
  4. 前記第一の保持基材、前記第二の保持基材、前記第三の保持基材がそれぞれアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂のうち一つ以上からなる事を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の白色発光性蓄光シート。
  5. 隣接する前記蓄光性発光群間の距離が30μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の白色発光性蓄光シート。
  6. 前記蓄光性発光群の膜厚が0.02mm以上となる事を特長とする請求項1乃至5のいずれかに記載の白色発光性蓄光シート。
  7. 前記蓄光性発光群の幅が0.03mm以上、0.1mm以下となる事を特長とする請求項1乃至6のいずれかに記載の白色発光性蓄光シート。
  8. 前記基材シートは400nm以上800nm以下の可視光領域における全光線透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の白色発光性蓄光シート。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の白色発光性蓄光シートを備えたことを特徴とする表示体。
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