JP2016195157A - 太陽電池用裏面保護シート - Google Patents

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Abstract

【課題】機械強度と耐加水分解性が高く、太陽電池モジュール製造工程等において外観不良を引き起こさない太陽電池用裏面保護シートを提供する。【解決手段】太陽電池モジュールにおいて、太陽電池セルの裏面側に配置される太陽電池用裏面保護シートであって、(1)前記太陽電池用裏面保護シートは、最外層である第1樹脂層及び最内層である第2樹脂層が少なくとも積層されており、前記太陽電池セルと貼り合わせる際は、前記最外層とは反対側の最内層と前記太陽電池セルとが貼り合わされ、(2)前記第1樹脂層は、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であり、前記オレフィン系樹脂及び前記ポリエステル系樹脂の合計100質量部中、前記オレフィン系樹脂の含有量が33質量部以上44質量部以下である、ことを特徴とする太陽電池裏面保護シート。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールにおいて太陽電池セルの裏面側に配置される太陽電池用裏面保護シートに関する。
太陽電池セルの裏面側には一般に太陽電池用裏面保護シートが積層されており、これらを合わせて一般に太陽電池モジュールと称されている。
太陽光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池は、近年、特に地球環境問題の観点から次世代のエネルギー源としての期待が急激に高まっており、太陽電池セルの裏面からの保護と電気的な絶縁を目的として裏面保護シートが用いられている。
太陽電池用裏面保護シートは、一般に、第1樹脂層、接着剤層及び第2樹脂層が順に積層された多層構成を有し、第2樹脂層には主として耐候性が要求され、第1樹脂層には耐候性に加えて電気絶縁性も要求されている。太陽電池セルと貼り合わせる際は、太陽電池セルと第2樹脂層とが貼り合わされる。つまり、第1樹脂層が最外層であり、第2樹脂層が最内層である(以下、太陽電池セルから最も離れた層を「最外層」と言う)。
太陽電池モジュールは、通常、野外に設置され、雨風、直射日光等の過酷な環境に晒される。太陽電池モジュールには、このような過酷な環境下でも25年超という長期に亘る耐用年数が求められているため、太陽電池セルを保護する裏面保護シートにも、自然環境に対する高い耐候性が要求されている。この要求を満たすために、裏面保護シートの諸材料には高い耐候性能を有するものが使用される。
太陽電池の機能的な観点からは、太陽電池用裏面保護シートの反射率が高い程、太陽電池セルの発電出力が高まる傾向が確認されている。太陽電池用裏面保護シートの反射率を高める手段として、太陽電池用裏面保護シートの構成中に白色樹脂フィルムを採用するのが一般的である。
高い反射率を効果的に発現させようとした場合、太陽電池用裏面保護シート構成中において最も厚みが厚い層の樹脂フィルムを白色化することが有効である。一般的に、電気絶縁性の確保、ハンドリング性を考慮した上で最も厚みが厚い第1樹脂層にはポリエステルフィルムが採用されている。
ポリエステルフィルムの白色化には、着色コーティングによるものと、フィルム製膜時に白色顔料を混練させる手法などが挙げられる。着色コーティングの場合、長期間の使用環境において塗膜の劣化や基材から剥れるという懸念がある。一方、フィルムの場合、白色顔料成分として二酸化チタンなどを混練させたマスターバッチを製膜時に配合させることによって得ることができる。
特許文献1には、白色顔料を含有するポリエステル層(B)を基層とし、両表層の一方のポリエステル層(A)に紫外線吸収剤を0.2〜5.0重量%含有し、当該ポリエステル層(A)の白色顔料含有量が前記ポリエステル層(B)の白色顔料含有量よりも少ない積層ポリエステルフィルムであり、当該積層ポリエステルフィルムの極限粘度が0.65 dl/g以上であり、末端カルボキシル基量が26当量/t以下であることを特徴とする太陽電池裏面封止用白色積層ポリエステルフィルムが記載されており、かかる構成により、耐加水分解性と耐紫外線性を有する、光沢性の良好な太陽電池裏面保護用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することができることが記載されている。
特許文献2には、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから成るポリエステルであって、該ポリエステルが、平均粒径0.1〜1.0μm、比抵抗が7000〜10000Ω・cm、多価アルコールで0.05〜2.0重量%表面処理されたアナターゼ型酸化チタンを10〜60重量%含有し、かつ、カルボキシル末端基が50〜100eq/tであることを特徴とするポリエステル組成物が記載されており、該ポリエステル組成物は、酸化チタンの分散性に優れ、カルボキシル末端基の低いポリエステル組成物であることから、白色ポリエステルフィルム、特に太陽電池用白色ポリエステルフィルムとして好ましく用いることができることが記載されている。
一方、太陽電池用裏面保護シートには、長期耐久性が要求されるが、ポリエステル樹脂自体は加水分解による物性劣化を起こす事が確認されており、ポリエステル樹脂の耐加水分解性を向上させる手段として、官能基、特にカルボキシル基を低減させたポリエステル樹脂を用いた耐候性ポリエステルフィルムが提案されている。その物性劣化を抑えるべく、耐加水分解性を向上させるための方法がいくつか報告されている(特許文献3)。
特開2012-256765号公報 特開2011-068756号公報 特開平9-227767号公報
しかし、上記特許文献3の技術では、ポリエステル中の官能基の数が低減するため、接着剤を用いて耐候性ポリエステルフィルムを他のフィルムと積層させる際の接着力の低下が懸念される。よって、官能基を低減させることなく、汎用ポリエステル樹脂の耐加水分解性を向上させることができれば望ましい。
また、上記特許文献2のように、ポリエステル樹脂に二酸化チタンを配合させた場合、ポリエステル樹脂自体の加水分解と、顔料成分配合に伴う脆化促進によって機械強度の顕著な低下が起こるという問題がある。機械強度と耐加水分解性を向上させるには、オレフィン系樹脂の配合が有効であるが、オレフィン系樹脂は高温時の形状安定性に乏しく、太陽電池モジュール製造工程では真空ラミネート工程において高温に晒されるため著しい形状変形を起こし、太陽電池モジュール裏面側が凹むなどの外観不良を引き起こす恐れがある。このため、機械強度と耐加水分解性が高く、太陽電池モジュール製造工程等において外観不良を引き起こさない太陽電池用裏面保護シートが求められる。
上記課題に鑑み、本発明者らは、太陽電池用裏面保護シートが、最外層である第1樹脂層及び最内層である第2樹脂層が少なくとも積層されており、前記太陽電池セルと貼り合わせる際は、前記最内層と前記太陽電池セルとが貼り合わされ、前記第1樹脂層が特定の割合でオレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であることにより、機械強度と耐加水分解性が高く、太陽電池モジュール製造工程等における外観不良を抑えることができることを見出した。かかる知見に基づいて、さらに検討を加えて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の太陽電池裏面保護シート及び太陽電池モジュールを提供する。
項1.太陽電池モジュールにおいて、太陽電池セルの裏面側に配置される太陽電池用裏面保護シートであって、
(1)前記太陽電池用裏面保護シートは、最外層である第1樹脂層及び最内層である第2樹脂層が少なくとも積層されており、前記太陽電池セルと貼り合わせる際は、前記最外層とは反対側の最内層と前記太陽電池セルとが貼り合わされ、
(2)前記第1樹脂層は、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であり、前記オレフィン系樹脂及び前記ポリエステル系樹脂の合計100質量部中、前記オレフィン系樹脂の含有量が33質量部以上44質量部以下である、
ことを特徴とする太陽電池裏面保護シート。
項2.前記オレフィン系樹脂が、ポリエチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂及びシクロオレフィンからなる群より選択される少なくとも1種である、項1に記載の太陽電池用裏面保護シート。
項3.前記ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の太陽電池用裏面保護シート。
項4.前記第1樹脂層が、二酸化チタンを含有する、項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池用裏面保護シート。
項5.前記第1樹脂層以外にも前記オレフィン系樹脂を含有する層を有する、項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池用裏面保護シート。
項6.項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池裏面保護シートを含む、太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池用裏面保護シートによれば、機械強度及び耐加水分解性を向上させることができるとともに、太陽電池モジュール製造工程等における外観不良の発生を抑えることができる。
本発明の一実施形態における太陽電池用裏面保護シートの断面を示す図である。
以下、本発明について、詳細に説明する
太陽電池用裏面保護シート
本発明の太陽電池用裏面保護シートは、太陽電池セルの裏面に配置され、
(1)前記太陽電池用裏面保護シートは、最外層である第1樹脂層及び最内層である第2樹脂層が少なくとも積層されており、前記太陽電池セルと貼り合わせる際は、前記最内層と前記太陽電池セルとが貼り合わされ、
(2)前記第2樹脂層は、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であり、前記オレフィン系樹脂及び前記ポリエステル系樹脂の合計100質量部中、前記オレフィン系樹脂の含有量が33質量部以上44質量部以下である、
ことを特徴とする。
上記の特徴を有する本発明の太陽電池用裏面保護シートは、第1樹脂層が、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であり、前記オレフィン系樹脂及び前記ポリエステル系樹脂の合計100質量部中、前記オレフィン系樹脂の含有量が33質量部以上44質量部以下であることにより、機械強度と耐加水分解性が向上し、太陽電池モジュール製造工程等における外観不良の発生を抑えることができる。
第2樹脂層は、太陽電池モジュールにおける封止材と密着する層であり、第1樹脂層は太陽電池モジュールの最外層に相当する。第1層と第2層との層間には、本発明の効果を損なわない範囲で、接着剤層、補助層等の別の層を適宜介在させることができる。
以下、太陽電池用裏面保護シートを構成する各層について説明する。
第1樹脂層(最外層)
第1樹脂層には、耐候性及び電気絶縁性が要求される。
第1樹脂層は、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であり、前記オレフィン系樹脂及び前記ポリエステル系樹脂の合計100質量部中、前記オレフィン系樹脂の含有量が33質量部以上44質量部以下である。
ポリエステル系樹脂のみからなる第1樹脂層の場合、樹脂自体が加水分解を起こし機械強度の劣化が起こり得るが、オレフィン系樹脂を上記の割合で含むことにより、ポリエステル系樹脂の加水分解によって低下する機械強度を補うことができる。
第1樹脂層におけるオレフィン系樹脂の配合比率は、機械強度と耐加水分解性の観点から、33質量部以上44質量部以下である。オレフィン系樹脂の配合比率が、33質量部未満の場合、機械強度保持率が極端に低下し、オレフィン系樹脂添加による耐加水分解向上効果が得られ難く、オレフィン系樹脂の配合比率が44質量部を超える場合、オレフィン系樹脂の量が多いことによりフィルム剛性が低下し、太陽電池モジュールを製造する真空ラミネート工程においてフィルムが凹むなどの外観異常が起こるおそれがある。
第1樹脂層に含まれるオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、ポリエチレン(PE)(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE))、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、シクロオレフィン等の非晶性樹脂が好ましく、特にシクロオレフィンが好ましい。非晶性樹脂の場合、分子鎖がランダムに配行され易く、吸水性が低いという特徴を有するため耐加水分解性付与に有効であると考えられる。また、上記の樹脂を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
第1樹脂層に含まれるポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられ、製膜時のオレフィン系樹脂との混合性の観点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。また、上記の樹脂を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
第1樹脂層としては、上記の樹脂を含有するフィルム又はシートを用いることができ、 これらの樹脂のフィルム又はシートは、一軸または二軸方向に延伸されているものでもよい。
第1樹脂層としては、白色に着色された白色樹脂層を用いる。
第1樹脂層を着色するための着色剤としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、タルク等の白色顔料等を使用することができ、二酸化チタンを好適に使用することができる。二酸化チタンはアナターゼ型、ルチル型のいずれも適宜使用することができる。
第1樹脂層は、例えば、ポリエチレン樹脂に白色顔料等を予め混練して白色マスターバッチとし、ポリエステル系樹脂及びオレフィン系樹脂を含む混合樹脂に、前記白色マスターバッチを加えてさらに混練し、これを製膜することによって得られる。
第1樹脂層の製膜方法としては、Tダイ成形、インフレーション成形による成形等の方法を採用することができ、Tダイ成形の方法を好適に採用することができる。また、第1樹脂層及び第2樹脂層を同時に製膜する場合は、多層押出機による成形方法を採用することもできる。
第1樹脂層の厚みは、125〜250μmであることが好ましい。第1樹脂層の厚みが125μm未満であると十分な電気絶縁性が得られず、250μmを超えると電気絶縁性が飽和するためである。
第2樹脂層(最内層)
第2樹脂層の構成成分としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン(PE)(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE))、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂(ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、エチレンテトラフルオロエチレン)、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂等の少なくとも1種を含むことができる。
太陽電池モジュールの封止材として広く一般的に用いられているEVAと太陽電池用裏面保護シートとの接着性は、太陽電池モジュールの長期信頼性に関わるため十分な接着力が要求される。この場合、ポリエチレン(PE)(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE))が好ましく、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)がより好ましい。また、これらを単独で又は2種以上を混合して使用することもできる。
第2樹脂層としては、上記の樹脂を含有するフィルム又はシートを用いることができ、 これらの樹脂のフィルム又はシートは、一軸または二軸方向に延伸されているものでもよい。
第2樹脂層としては、白色化、黒色化等の着色された樹脂層も好適に用いることができる。
第2樹脂層の着色の手段としては、コーティングや顔料の混練によるフィルム成形などが可能である。
第2樹脂層の製膜方法としては、Tダイ成形、インフレーション成形による成形等の方法を採用することができ、Tダイ成形の方法を好適に採用することができる。また、第1樹脂層及び第2樹脂層を同時に製膜する場合は、多層押出機による成形方法を採用することもできる。
第2樹脂層の厚みは30〜150μmであることが好ましい。第2樹脂層の厚みが30μmより薄い場合、製膜時に顔料の凝集物等により表面異常を起こり易くなる懸念がある。また、150μmより厚い場合、太陽電池モジュール製造時にセルに積層された封止材(EVA)との接着工程である真空ラミネーション時にリリースシートの型が太陽電池用裏面保護シートの最外層に転写されてしまい、外観が悪くなるおそれがある。厚みが50〜120μmであれば、加工適性及び真空ラミネーション後の外観を良好に保持しやすい。
接着剤層
第1樹脂層と第2樹脂層との層間には接着剤層を備えていてもよい。例えば、接着剤層を形成する方法としては、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエステルポリオール系接着剤、ポリエステルポリウレタンポリオール系接着剤等を用いたドライラミネート法、共押出し法、押出しコート法、アンカーコート剤を用いた熱ラミネート法等による方法を採用することができる。
本発明では、特に芳香族イソシアネート又は脂肪族イソシアネートの少なくとも1種を含む2液硬化型ウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法を好適に採用することができる。
各層に共通の添加剤
第1樹脂層、第2樹脂層及び接着剤層の少なくとも1層には、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、タルク等の白色顔料の他、着色顔料以外の公知の紫外線吸収剤、水分吸収剤(乾燥剤)、酸素吸収剤、酸化防止剤等、公知の添加剤が含まれていてもよい。更に、公知の熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、つや消し剤、滑剤、結晶核剤、機械物性改良剤等を含むことができる。
以下に、太陽電池用裏面保護シートの実施例等を挙げてさらに詳細に説明する。但し、本発明は以下に限定されるものではない。
実施例1
密度が0.910 g/cm3のポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製エボリュー)100質量部に対し、二酸化チタン30質量部を練り込み、白色マスターバッチ(白色MB)を得た。次に、ポリエステル樹脂(東洋紡製)65質量部に対しシクロオレフィン35質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ15質量部を配合させ、Tダイ押出し機による製膜を行い、第1樹脂層である厚さ230μmの白色ポリエステルフィルムを得た。
次に、第2の樹脂層として、厚みが50μmの白色ポリエチレンフィルム(東セロ製)を用意し、第1の樹脂層にドライラミネート用接着剤を塗布し、ドライラミネート法で接着することにより白色の太陽電池用裏面保護シートを作製した。接着剤層には、三井化学株式会社製の「製品名:タケラックA315」100質量部と「製品名:タケネートA50」10質量部を混合したポリウレタン系接着剤を、固形分の塗布量が5 g/m2になるように調製して用いた。
実施例2
ポリエステル樹脂(東洋紡製)70質量部に対しシクロオレフィン30質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ15質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
実施例3
ポリエステル樹脂(東洋紡製)70質量部に対しシクロオレフィン30質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ30質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
実施例4
ポリエステル樹脂(東洋紡製)75質量部に対しシクロオレフィン25質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ15質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
比較例1
ポリエステル樹脂(東洋紡製)20質量部に対しシクロオレフィン80質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ15質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
比較例2
ポリエステル樹脂(東洋紡製)20質量部に対しシクロオレフィン80質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ30質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
比較例3
ポリエステル樹脂(東洋紡製)60質量部に対しシクロオレフィン40質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ10質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
比較例4
ポリエステル樹脂(東洋紡製)80質量部に対しシクロオレフィン20質量部を配合させた混合樹脂100質量部に対し、前記白色マスターバッチ10質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
比較例5
ポリエステル樹脂(東洋紡製)100質量部に対し、前記白色マスターバッチ10質量部を配合させたことを除き、実施例1と同様に調製した。
比較例6
第2の樹脂層として厚さ50μmの白色ポリエステルフィルム(東洋紡製)を用いた。
次に、第1の樹脂層として、厚みが50μmの白色ポリエチレンフィルム(東セロ製)を用意し、第2の樹脂層にドライラミネート用接着剤を塗布し、ドライラミネート法で接着することにより白色太陽電池用裏面保護シートを作製した。接着剤層には、三井化学株式会社製の「製品名:タケラックA315」100質量部と「製品名:タケネートA50」10質量部を混合したポリウレタン系接着剤を、固形分の塗布量が5 g/m2になるように調製して用いた。
試験例
以上で得られた白色太陽電池用裏面保護シートの機械強度保持率、接着力及び真空ラミネート後の外観異常有無を評価した。
(試験方法1:機械強度保持率の算出)
試料幅10 mmに切り出し、初期及びPCT(120℃×100%RH×25HR及び50HR×2 atm)後において、引張試験(試験機:東洋精機製、STROGRAPH VGS 1-E)を行い、PCT前後の機械強度保持率を算出した。
(試験方法2:接着力の測定)
試料幅15 mmに切り出し、剥離試験(試験機:東洋精機製、STROGRAPH VGS 1-E)を行い、接着力の測定を行った。6N以下の場合、太陽電池用裏面保護シートとして長期使用に耐えられない懸念がある。
(試験方法3:真空ラミネート後の外観異常有無の確認)
ガラス/EVA/発電素子(セル)/EVA/白色太陽電池用裏面保護シートの順に積層させた状態で真空ラミネートを行い、真空ラミネート後、白色の太陽電池用裏面保護シート表層に、シワや折れ込みなどの外観異常有無を確認した。異常が見られたものは評価×とする。
以上の試験結果を表1に示す。実施例で用いた白色の太陽電池用裏面保護シートでは、PCT 50 HR後においても、50%以上の機械強度保持率と示すと共に、真空ラミネート後の外観異常もなく良好である。
以上のように、少なくとも2以上の層を有し、最外層側に、オレフィン系樹脂を含有する白色のポリエステル樹脂層を有し、前記ポリエステル樹脂と前記オレフィン系樹脂の合計100質量部に対して前記オレフィン系樹脂が33質量部以上、44質量部以下含まれることによって、機械的強度に優れると共に、シワや折れ込み等の外観異常が抑えられる太陽電池用裏面保護シートが得られる。
Figure 2016195157
10:太陽電池用裏面保護シート
11:第1樹脂層(最外層:白色樹脂層)
12:第2樹脂層(最内層:太陽電池セルと貼り合わされる)
13:接着剤層

Claims (6)

  1. 太陽電池モジュールにおいて、太陽電池セルの裏面側に配置される太陽電池用裏面保護シートであって、
    (1)前記太陽電池用裏面保護シートは、最外層である第1樹脂層及び最内層である第2樹脂層が少なくとも積層されており、前記太陽電池セルと貼り合わせる際は、前記最外層とは反対側の最内層と前記太陽電池セルとが貼り合わされ、
    (2)前記第1樹脂層は、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有する白色樹脂層であり、前記オレフィン系樹脂及び前記ポリエステル系樹脂の合計100質量部中、前記オレフィン系樹脂の含有量が33質量部以上44質量部以下である、
    ことを特徴とする太陽電池裏面保護シート。
  2. 前記オレフィン系樹脂が、ポリエチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂及びシクロオレフィンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の太陽電池用裏面保護シート。
  3. 前記ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の太陽電池用裏面保護シート。
  4. 前記第1樹脂層が、二酸化チタンを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池用裏面保護シート。
  5. 前記第1樹脂層以外にも前記オレフィン系樹脂を含有する層を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池用裏面保護シート。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池裏面保護シートを含む、太陽電池モジュール。
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