JP2016195004A - バックライトユニット及び波長変換シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 偏光分離シート等を用いることなく、良好な白色光を偏光として優れた輝度で得ることが可能なバックライトユニットを提供すること。
【解決手段】 反射板を有する面状光源、集光シート、及び波長変換シートがこの順で配置され、波長変換シートは、波長変換層と該波長変換層の両面に形成された第1の保護層及び第2の保護層とを備える積層体であり、波長変換シートは、第2の保護層が面状光源と反対側を向くように配置されており、波長変換層は樹脂及び量子ロッドを有し、第1の保護層は第1の基材層と該第1の基材層上に形成された第1のバリア層とを含み、第2の保護層は第2の基材層と該第2の基材層上に形成された第2のバリア層とを含み、該第2のバリア層は酸化ケイ素又は酸化アルミニウムを有する層を含み、第2の保護層の波長変換層側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値よりも高い、バックライトユニット。
【選択図】 図1

Description

本発明はバックライトユニット及び波長変換シートに関する。
近年、液晶ディスプレイ等に用いられるバックライトユニットの光源として発光ダイオード(LED)が用いられている。また、バックライトユニットから白色光を得る方法として、青色LEDからの青色光を波長変換層に通し、一部を赤色光及び緑色光に変換することで、全体として白色光を得る方法が知られている。
バックライトユニットにおいて、青色光から赤色光及び緑色光への変換量が少ない場合、赤色光及び緑色光と比べて変換されなかった青色光の割合が大きくなることから、全体として白色光が得られない問題がある。波長変換層を厚くすれば、変換できる光路を延ばし、変換量を向上させることができる。しかし、一般に波長変換層は高価であることから、このような対策は現実的ではない。
また、この問題に対し、波長変換層を挟んで光源とは反対側(液晶層側)に、光の一部を反射する反射シートを配置し、光源と反射シートとの間で光を往復させることで(すなわち、波長変換層に光を複数回通すことで)、変換量を向上させて白色光が得られることが知られている。このような反射シートは集光機能と反射機能とを併せ持つプリズムシート等であることが多い。
ところで、液晶ディスプレイでは液晶層の両面に偏光板が配置されている。偏光板は、不要な方向の偏光を吸収することで、特定方向の偏光のみを透過させる機能を備える。ここで、バックライトユニットから出射する光を制御して、光の多くをあらかじめ透過方向に偏光できれば、バックライト側の偏光板での光の吸収を低減し、光の利用効率を著しく高めることができる。特許文献1では、非偏光である光源の光から特定の偏光を選択的に取り出すために、バックライトユニットが光の出射側表面に偏光分離シートを備えることが開示されている。このように、従来、バックライトユニットが上記プリズムシート及び偏光分離シート等を備えることにより、光源からの光を視野角内に集光し、吸収等によるロスを低減して、優れた輝度を得ることができている。
特開2010−170961号
しかし最近、上記偏光分離シート等を経ずとも波長変換層を通過させることで非偏光から直接特定の偏光が得られる材料として、量子ロッドが注目されている。量子ロッドは、波長変換層の構成材料として用いられてきた化合物半導体ナノ粒子である粒子状の量子ドットの形状を棒(ロッド)状にしたものである。量子ロッドは形状に指向性を有することから、量子ロッドを用いた波長変換層に光が入射すると、光の波長を変換するとともに偏光を作り出すことができる。一方、上述のとおり、白色光を得るために、波長変換層の液晶層側にはプリズムシート等が配置される。そうすると、波長変換層から偏光が得られたとしてもプリズムシートで偏光が乱れるため、一部の光が偏光板に吸収されてしまう問題が発生する。これでは、波長変換層から偏光を得られる利点が損なわれる。プリズムシートの外側にさらに偏光分離シートを配置することも考えられるが、プリズムシートで乱された光を再度偏光とすることになり、波長変換層から直接偏光を得られる利点は損なわれたままである。また、偏光分離シートは高価であり、コスト面でも不利である。
このような種々の状況から、波長変換層に量子ロッドを用いた場合に、偏光分離シート等を用いることなく、偏光された高輝度な白色光を得ることが困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、波長変換層に量子ロッドを用いたバックライトユニット及び波長変換シートであって、偏光分離シート等を用いることなく、良好な白色光を偏光として優れた輝度で得ることが可能なバックライトユニット及び波長変換シートを提供することを目的とする。
本発明は、反射板を有する面状光源、集光シート、及び波長変換シートがこの順で配置され、上記波長変換シートは、波長変換層と該波長変換層の両面に形成された第1の保護層及び第2の保護層とを備える積層体であり、上記波長変換シートは、上記第2の保護層が上記面状光源と反対側を向くように配置されており、上記波長変換層は樹脂及び量子ロッドを有し、上記第1の保護層は第1の基材層と該第1の基材層上に形成された第1のバリア層とを含み、上記第2の保護層は第2の基材層と該第2の基材層上に形成された第2のバリア層とを含み、該第2のバリア層は酸化ケイ素又は酸化アルミニウムを有する光学層を含み、上記第2の保護層の上記波長変換層側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値よりも高い、バックライトユニットを提供する。
上記バックライトユニットによれば、偏光分離シート等を用いることなく、良好な白色光を偏光として優れた輝度で得ることが可能となる。
上記第1の保護層の上記波長変換層と反対側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最小値は、0.5%以上10%以下であることが好ましい。
第1の保護層の分光反射率の最小値が上記範囲にあることにより、より良好な白色光が得られやすくなる。
上記波長変換層がさらに粒子を有し、上記樹脂と上記粒子との屈折率の差が0.1以下であることが好ましい。
波長変換層が上記構成を備えることにより、光の散乱を抑制し、輝度を向上させることができる傾向がある。
上記第2のバリア層における上記光学層は屈折率1.7以上の高屈折率層と屈折率1.6以下の低屈折率層との積層体を含むことが好ましい。
第2のバリア層における上記光学層が上記積層体を含むことにより、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率をさらに向上させることができる。
上記第2の基材層に、リタデーション値の小さい基材を用いることが好ましい。具体的には、リタデーション値が0nm以上100nm以下であることが好ましく、0nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。
波長変換層における第2の基材層に上記のリタデーション値の範囲からなる材料を使用することで、波長変換層で偏光した光が基材層通過時に乱れることを抑制できる。
本発明はまた、波長変換層と、該波長変換層の両面に形成された第1の保護層及び第2の保護層とを備え、上記波長変換層は樹脂及び量子ロッドを有し、上記第1の保護層は上記波長変換層側に形成された第1の基材層と、上記第1の基材層上に形成された、少なくとも第1の光学層を含む第1のバリア層と、を備えており、上記第2の保護層は、上記波長変換層側に形成された第2の基材層と、上記第2の基材層上に形成された、少なくとも第2の光学層を含む第2のバリア層と、を備えており、上記第2の基材層のリタデーション値は0nm以上100nm以下である、波長変換シートを提供する。
本発明によれば、波長変換層に量子ロッドを用いたバックライトユニット及び波長変換シートであって、偏光分離シート等を用いることなく、良好な白色光を偏光として優れた輝度で得ることが可能なバックライトユニット及び波長変換シートを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るバックライトユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るバックライトユニットに用いられる波長変換シートの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るバックライトユニットに用いられる第2の保護層の波長変換層側からの光に対する分光反射率を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るバックライトユニットに用いられる第1の保護層の波長変換層と反対側からの光に対する分光反射率を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[第一の実施形態]
図1は本発明の一実施形態に係るバックライトユニットの概略断面図である。図1のバックライトユニット1において、面状光源2、拡散シート6、集光シート7、及び波長変換シート10がこの順で配置されている。また、上記面状光源2は反射板4を有する。上記波長変換シート10は面状光源2側から順に、第1の保護層11aと波長変換層16と第2の保護層11bとがこの順で積層されてなる。
第1の保護層11aと第2の保護層11bはともに波長変換層16を保護する層であり、これらのうち第2の保護層11bでは、上記波長変換層16側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値よりも高い。
面状光源2から得られる青色光は液晶層方向R1に向かって照射され、波長変換層16を通過する際に、一部の青色光の波長が長波長側に変換され、赤色光又は緑色光となる。一方、上記第2の保護層11bは赤色光及び緑色光よりも青色光を高い割合で反射する構成としているため、波長変換されなかった青色光の一部は第2の保護層11bによって光源方向R2に向かって反射される。反射した青色光は再度波長変換層16を通過するため、さらに一部の青色光が赤色光又は緑色光となる。反射光は面状光源2が有する反射板4に達するとさらに反射され、再び液晶層方向に向かって照射される。本実施形態に係るバックライトユニット1では、上記一連の反射と波長変換のサイクルがn回繰り返し行われるので、反射板4からの液晶層方向Rnに向かう反射光は高い割合で赤色光又は緑色光となることができる。このように、バックライトユニット1では波長変換層16に青色光を繰り返し通すことで、波長変換率を高めることができることから、波長変換層16を薄く設計することが可能となり、バックライトユニット1の薄型化及びコスト低減を図ることができる。また、波長変換層16で変換された赤色光及び緑色光と、波長変換層16で変換されずに透過した青色光の一部は第2の保護層11bを透過する。このようにして第2の保護層11bを透過した光は、本実施形態に係るバックライトユニット1から得られる良好な白色光として認識されることができる。
さらに、本実施形態に係るバックライトユニット1において、波長変換層16は量子ロッドを有する。波長変換層16に量子ロッドを用いることにより、波長変換層16から直接偏光を得ることができる。また、集光シート7が波長変換層16に対して面状光源2側に配置されていることから、得られた偏光が集光シート7により乱されることなく、且つ、十分に集光されたものとなる。よって、本実施形態に係るバックライトユニットによれば、十分な偏光と良好な白色光を優れた輝度で得ることが可能となる。このように、バックライトユニットから十分な偏光が得られることから、偏光分離シート等をさらに設ける必要がなく、バックライトユニット1の薄型化及びコスト低減の点から有利である。
(面状光源)
図1において、面状光源2は光源3と反射板4と導光板5とを備える。導光板5は反射板4上に積層されており、光源3は導光板5の側方に配置されている(エッジライト型)。光源3から方向Dに向かって供給された光は、反射板4により反射され、導光板5が有する光偏向要素(図示しない)により液晶層方向R1に偏向される。図1において、面状光源2はエッジライト型面状光源であるが、反射板と該反射板上の光源と該光源の上方に配置された拡散板とを備える直下型面状光源であってもよい。
光源3としては、例えば、LED及びレーザーダイオード等が挙げられる。LEDは、例えば、青色LED及び紫外LEDのいずれであってもよく、青色LEDであることが好ましい。レーザーダイオードは、例えば、青色レーザーダイオード及び紫外レーザーダイオードのいずれであってもよく、青色レーザーダイオードであることが好ましい。特に、例えば、青色LED等のように、光源3の波長が300nm以上500nm以下の領域に最大発光波長を有していれば、バックライトユニット1から得られる光も可視光領域に収まりやすいため望ましい。
また、光源3の半値幅は10nmから60nmであることが好ましく、10nmから50nmであることがより好ましく、10nmから40nmであることがさらに好ましく、10nmから30nmであることが特に好ましい。ここで、半値幅とは発光強度の最大値が半分になるときの発光分布の波長幅と定義される。
反射板4及び導光板5には、公知の材料が使用される。導光板5としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、及びシクロオレフィンフィルム等が使用される。また、第2の保護層11bにより一部反射された、直線偏光である緑色光又は赤色光の偏光が乱れないようにするため、反射板4として鏡面反射板を用いることが好ましい。
(拡散シート)
図1において、面状光源2から得られた光は拡散シート6に入射する。拡散シート6は、面状光源2から得られた光を拡散する機能を有する。拡散シート6としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、球状粒子を分散させたアクリル樹脂を塗布したシート部材等が挙げられる。なお、図1のバックライトユニット1には、拡散シート6が配置されているが、配置されていなくてもよく、図1とは異なる場所に配置されていてもよい。
(集光シート)
図1において、拡散シート6を通過した光は集光シート7に入射する。集光シート7は、拡散シート6を通過した光を、視覚方向へと集光する機能を有する。バックライトユニット1が集光シート7を備えることにより、バックライトユニット1から得られる光の輝度を向上させることができる。集光シート7としては、例えば、基材8の表面に複数のプリズム9が形成されたプリズムシート等が挙げられる。
(波長変換シート)
図1において、集光シート7を通過した光は波長変換シート10に入射する。図2は、本発明の一実施形態に係るバックライトユニットに用いられる波長変換シートの概略断面図である。波長変換シート10は第1の保護層11aと波長変換層16と第2の保護層11bとがこの順で積層されてなる。すなわち、波長変換シート10は、波長変換層16と該波長変換層16の両面に形成された第1の保護層11a及び第2の保護層11bを備える積層体である。波長変換シート10は、上記第2の保護層11bが面状光源2と反対側を向くように配置される。
集光シート7を通過した光は、波長変換シート10の第1の保護層11aに入射する。第1の保護層11aは集光シート7を通過した光を十分透過できることが好ましい。すなわち、第1の保護層11aの上記波長変換層16と反対側からの光に対する全光線透過率が50%以上であることが好ましい。
また、第1の保護層11aの上記波長変換層16と反対側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最小値が0.5%以上10%以下であることが好ましい。
さらに、第1の保護層11aの上記波長変換層16と反対側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が1%以上40%以下であることが好ましく、1%以上30%以下であることがより好ましい。
第1の保護層11aの300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率が上述の範囲内にあることにより、入射する青色光を効率よく波長変換層16まで通過させることができ、より良好な白色光が得られやすくなる。
一方、第1の保護層11aの上記波長変換層16側からの光に対する500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が1%以上40%以下であることが好ましい。
第1の保護層11aの上記波長変換層16側からの光に対する500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値が40%以上70%以下であることが好ましい。
第1の保護層11aの500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率が上述の範囲内にあることにより、波長変換層16により変換された赤色光又は緑色光が後述する第2の保護層11bにより反射された場合に、第1の保護層11aにより液晶層方向R1に再度反射することができ、発光効率を向上できる。
さらに、第1の保護層11aの上記波長変換層16側からの光に対する500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値は、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値以上であることが好ましい。すなわち、450nm付近の波長を有する青色光より、550nm付近の波長を有する緑色光、又は、600nm付近の波長を有する赤色光の反射率が高いことが好ましい。第1の保護層11aが上記反射特性を有することにより、波長変換層16で変換した赤色光や緑色光が第2の保護層11bにより反射された場合、早期に液晶層方向R1に再度反射できるので、光量ロスをさらに低減できる。
第1の保護層11aは第1の基材層12aと該第1の基材層12a上に形成された第1のバリア層13aとを含む。第1の保護層11aは、上記光学特性を得るように、例えば、第1の基材層12aと、該第1の基材層12a上に形成された第1の光学層14aと、を含むことができる。この場合、上記第1の光学層14aは上記第1のバリア層13aを構成する。第1の保護層11aは、さらに、該第1の光学層14a上に形成された第1のガスバリア性被覆層15aを含んでいてもよい。この場合、上記第1のガスバリア性被覆層15aは上記第1の光学層14aとともに上記第1のバリア層13aを構成する。
第1の基材層12aに用いる材料としては、ガスバリア性を有するとともに、透明性、加工性及び耐熱性等を有することが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スポログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、及び脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン等の熱可塑性樹脂;並びに、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンポリマー、ポリアクリロニトリル共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体及びこれらを成分とする共重合体、多官能アクリレート、多官能ポリオレフィン、不飽和ポリエステル、及びエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の硬化物が挙げられる。第1の基材層12aの厚さは15〜300μmであることが好ましく、15〜200μmであることがより好ましい。
第1の光学層14aに用いる材料としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム及びそれらの混合物等が挙げられる。これらの中でも、反射性とバリア性を両立させる観点から、酸化アルミニウム又は酸化ケイ素を用いることが好ましい。なお、上記酸化ケイ素SiOのxは1〜2の値を取り得る。同様に、酸化アルミニウムはAlに限定されない。第1の光学層14aは単層でもよく、複数の層から構成されていてもよいが、層数は3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。第1の光学層14aの層数が小さいことにより、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率を低下させることができる傾向がある。第1の光学層14aの厚さは10〜300nmであることが好ましく、50〜200nmであることがより好ましい。第1の光学層14aの厚さが10nm以上であることにより、均一な膜を形成しやすくなる。第1の光学層14aの厚さが300nm以下であることにより、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率を低下させることができる傾向がある。
第1のガスバリア性被覆層15aは、例えば、水酸基含有高分子化合物と、金属アルコキシド並びに該金属アルコキシドの加水分解物及び重合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを含む組成物を塗布し、塗膜を硬化させることにより形成される。
水酸基含有高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びデンプン等の水溶性高分子が挙げられる。水酸基含有高分子化合物は、バリア性の観点から、ポリビニルアルコールであることが好ましい。
金属アルコキシドは、一般式M(OR)(式中、MはSi、Ti、Al及びZr等の金属を示し、RはCH及びC等のアルキル基を示し、nはMの価数に対応した整数を示す)で表せる化合物である。金属アルコキシドとしては、例えば、テトラエトキシシラン[Si(OC]及びトリイソプロポキシアルミニウム[Al(O−iso−C]等が挙げられる。金属アルコキシドの加水分解物及び重合物としては、例えば、テトラエトキシシランの加水分解物及び重合物としてのケイ酸(Si(OH))、及び、トリプロポキシアルミニウムの加水分解物や重合物としての水酸化アルミニウム(Al(OH))等が挙げられる。
第1のガスバリア性被覆層15aには、上述の金属アルコキシドを分解させるために、塩化錫等の触媒を加えてもよい。上記触媒は、例えば、塩化第一錫、塩化第二錫又はこれらの混合物であってもよく、無水物又は水和物でもよい。
第1のガスバリア性被覆層15aの厚さは、第1の保護層11aにバリア性を付与する観点から、10〜500nmであることが好ましい。
第1の光学層14aは第1の基材層12a上にプライマー層(図示しない)を介して形成されていてもよい。第1の基材層12aと第1の光学層14aとの間にプライマー層を設けることにより、第1の光学層14aが均一に形成され、バリア性が向上する傾向がある。また、第1の光学層14aの組成等に影響されることなく、密着性が安定して得られる傾向がある。
プライマー層に用いる材料としては、例えば、アクリルポリオール、ポリビニルアセタール、ポリエステルポリオール、及びポリウレタンポリオール等から選択されるポリオール類と、イソシアネート化合物とを反応させて得られる有機高分子;アミン類と、ポリイソシアネート化合物及び水との反応によりウレア結合を有する有機化合物;ポリエチレンイミン及びその誘導体;ポリオレフィン系エマルジョン;ポリイミド;メラミン;フェノール;有機変性コロイダルシリカ等の無機充填材;並びに、シランカップリング剤及びその加水分解物のような有機シラン化合物等が挙げられる。プライマー層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物とシランカップリング剤を含む組成物を反応させて得られるものであることが好ましい。上記プライマー層を用いることにより、第1の基材層12aと第1の光学層14aとの間に、さらに高い密着性を安定的に得ることができる傾向がある。
プライマー層の厚さは、一般的には乾燥後の厚さで、5〜500nmであることが好ましく、10〜100nmであることがより好ましい。プライマー層の厚さが5nm以上であることにより、均一な塗膜が得られやすくなる傾向がある。プライマー層の厚さが500nm以下であることによりコストを低減できる傾向がある。
以上のとおり説明した第1の保護層11aの例としては以下の層が挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:100μm)上に、酸化アルミニウム膜(厚さ:70nm)、酸化ケイ素膜(厚さ:115nm)、及び酸化チタン膜(厚さ:70nm)を真空蒸着法によりこの順に成膜することで、第1の基材層(ポリエチレンテレフタレートフィルム)12a上に第1の光学層(酸化アルミニウム膜、酸化ケイ素膜、及び酸化チタン膜)14aが形成された第1の保護層11aが得られる。図4は、上述のようにして得た第1の保護層の波長変換層と反対側からの光に対する分光反射率を示すグラフである。図4において、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最小値は5%であり、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値は、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値以上である。
第1の保護層11aを通過した光は、波長変換層16に入射する。波長変換層16は樹脂17及び量子ロッド18を有する。波長変換層16は、さらに、粒子19を含んでいてもよい。本実施形態のバックライトユニット1では、波長変換層16が薄くても、光源からの青色光が繰り返し波長変換層16に通過することにより、良好な白色光を得ることができる。
樹脂17としては、例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等のアクリル樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂、PAN(ポリアクリロニトリル共重合体)樹脂、及び、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)樹脂等の透明樹脂が挙げられる。
量子ロッド18は、光源からの光により励起され、異なる発光波長の光を発する半導体結晶であり、棒(ロッド)状の形状を有する。量子ロッド18としては、例えば、セレン化カドミウム(CdSe)等が使用可能であるが、これに限定されない。
量子ロッド18の長辺の長さは、3〜200nmであることが好ましく、10〜100nmであることがより好ましい。波長変換層16が上記形状の量子ロッド18を有することにより、効率よく偏光を作り出すことができる。
波長変換層16には、量子ロッド18が凝集することを抑制するために、粒子19を含んでいてもよい。粒子19としては、無機酸化物粒子又は樹脂粒子等が挙げられる。無機酸化物粒子としては、シリカ粒子及びアルミナ粒子等が挙げられる。樹脂粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びこれらの樹脂の架橋体粒子、メラミン−ホルマリン縮合物粒子、含フッ素ポリマー粒子、並びに、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。含フッ素ポリマー粒子としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)粒子、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)粒子、PVDF(ポリフルオロビニリデン)粒子、及び、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)粒子等が挙げられる。これら粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
樹脂17と粒子19とは互いに近い屈折率を有していることが好ましい。樹脂17と粒子19の屈折率が近いことにより、樹脂17と粒子19との界面での光の散乱が抑制されるため、集光シート7により集光されていた光が再度散乱されることを抑制することができる。上述の観点から、樹脂17と粒子19との屈折率の差は、0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましく、0.01以下であることがさらに好ましい。
粒子19の平均粒径は1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましい。粒子19の平均粒径が1μm以上であることにより、量子ロッド18を十分に分散させることができる傾向がある。また、粒子19の平均粒径が100μm以下であることにより、量子ロッド18の分散状態の低下を抑制できる傾向がある。
波長変換層16は、光源からの青色光を赤色光又は緑色光等に変換する複数種の量子ロッド18を分散させた単層から構成されていてもよく、各量子ロッド18を複数の層に別々に分散させ、これらを積層した多層から構成されていてもよい。
波長変換層16を通過した光は、第2の保護層11bに入射する。ここで、第2の保護層11bは赤色光及び緑色光よりも青色光を高い割合で反射可能な構成としている。すなわち、第2の保護層11bの上記波長変換層16側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値を、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値よりも高くしている。
ここで、第2の保護層11bの上記波長変換層16側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最小値が5%以上30%以下であることが好ましく、10%以上20%以下であることがより好ましい。
また、第2の保護層11bの上記波長変換層16側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が40%以上70%以下であることが好ましく、45%以上60%以下であることがより好ましい。
一方、第2の保護層11bの上記波長変換層16側からの光に対する500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値は0.5%以上10%以下であることが好ましい。
また、第2の保護層11bの上記波長変換層16側からの光に対する500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値は1%以上20%以下であることが好ましい。
第2の保護層11bが上記反射特性を有することにより、波長変換層16で波長が変換されなかった青色光を赤色光及び緑色光よりも高い割合で反射し、青色光を再度波長変換層16に通過させる機会を得ることができる。言い換えると、第2の保護層11bは波長変換層16で波長が変換された赤色光又は緑色光を青色光よりも高い割合で透過できる。したがって、光源からの青色光の赤色光又は緑色光への変換率を向上させることができ、バックライトユニット1から良好な白色光が得られる。
第2のバリア層13bは、反射性とバリア性を両立させる観点から、酸化ケイ素又は酸化アルミニウムを有する層を含む。
第2の保護層11bは第2の基材層12bと該第2の基材層12b上に形成された第2のバリア層13bとを含む。第2の保護層11bは、上記光学特性を得るように、例えば、第2の基材層12bと、該第2の基材層12b上に形成された第2の光学層14bと、を含むことができる。この場合、上記第2の光学層14bは上記第2のバリア層13bを構成する。第2の保護層11bは、さらに、該第2の光学層14b上に形成された第2のガスバリア性被覆層15bを含んでいてもよい。この場合、上記第2のガスバリア性被覆層15bは上記第2の光学層14bとともに上記第2のバリア層13bを構成する。
第2の基材層12bに用いる材料としては、第1の基材層12aと同様の材料が挙げられる。また、第2の基材層12bの厚さは3〜300μmであることが好ましく、15〜200μmであることがより好ましい。
第2の光学層14bは複数の層から構成されていることが好ましく、層数は4以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましく、10以上であることがさらに好ましい。第2の光学層14bの層数が大きいことにより、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率を向上させることができる傾向がある。
第2の光学層14bは屈折率1.7以上の高屈折率層と屈折率1.6以下の低屈折率層との積層体を含むことが好ましく、上記高屈折率層と上記低屈折率層とが複数交互に積層された積層体を含むことがより好ましい。第2の光学層14bが上記積層体を含むことにより、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率をさらに向上させることができる。上記高屈折率層としては、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム及び酸化チタン等の無機膜、ジルコニウムアクリレート、ハフニウムアクリレート及び芳香族高分子等の有機膜、並びに、有機物中に酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化アルミニウム等の無機粒子が分散された有機膜等が挙げられる。高屈折率層は酸化アルミニウム膜であることが好ましい。上記低屈折率層としては、酸化ケイ素及びフッ化マグネシウム等の無機薄膜、並びに、有機物中に中空構造の粒子が分散された有機薄膜等が挙げられる。低屈折率層は酸化ケイ素膜であることが好ましい。
第2の光学層14bの厚さは300〜2000nmであることが好ましく、400〜1000nmであることがより好ましい。第2の光学層14bの厚さが300nm以上であることにより、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率を向上させることができる傾向がある。第2の光学層14bの厚さが2000nm以下であることにより、フレキシビリティを保持することができ、外力による亀裂等の発生を抑制することができる傾向がある。
第2のガスバリア性被覆層15bに用いる材料としては、第1のガスバリア性被覆層15aと同様の材料が挙げられる。また、第2のガスバリア性被覆層15bの厚さは、第2の保護層11bにバリア性を付与する観点から、10〜500nmであることが好ましい。
第2の光学層14bは第2の基材層12b上にプライマー層(図示しない)を介して形成されていてもよい。プライマー層に用いる材料としては、第1の保護層11aのプライマー層に用いられる材料と同様の材料が挙げられる。
また、第2の保護層11bは、射出面側(第2のバリア層13b上)に、表面にプリズム形状、マイクロレンズ形状又はシリンドリカル形状等の凹凸形状が形成された凹凸層(図示しない)を含んでいてもよい。第2の保護層11bが上記凹凸層を含む場合、第2の保護層11bに入射する光は弱い散乱性を有していることが好ましい。すなわち、例えば、波長変換層16において、樹脂17と粒子19とは互いに近い屈折率を有していることが好ましい。散乱性の低い波長変換シートが射出面に凹凸層を有する場合、凹凸面に入射した光はレンズ形状に基づいた配向特性を有し、集光性が向上した光となって射出される傾向がある。
以上のとおり説明した第2の保護層11bの例としては以下の層が挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:100μm)上に、酸化アルミニウム膜(厚さ:35nm)、酸化ケイ素膜(厚さ:80nm)、及び酸化アルミニウム膜(厚さ:70nm)を真空蒸着法によりこの順に成膜し、さらに、酸化ケイ素膜(厚さ:80nm)及び酸化アルミニウム膜(厚さ:70nm)を真空蒸着法により交互に成膜することで、第2の基材層(ポリエチレンテレフタレートフィルム)12b上に第2の光学層(酸化アルミニウム膜(6層)及び酸化ケイ素膜(5層))14bが形成された第2の保護層11bが得られる。図3は、上述のようにして得た第2の保護層の波長変換層側からの光に対する分光反射率を示すグラフである。図3において、300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値よりも高く、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値は0.5%である。
波長変換シート10は、例えば次のようにして製造することができる。始めに、第1の基材層12a上に第1の光学層14aを形成する。このとき、第1の光学層14aが無機物である場合は、第1の光学層14aは蒸着法又は反応性スパッタ法等を用いて成膜される。一方、第1の光学層14aが有機物からなる場合は、第1の光学層14aはスクリーン印刷等のコーティング法により成膜される。必要に応じて、水溶性高分子(水酸基含有高分子化合物)と1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物とを含む水溶液(又は、水/アルコール混合溶液)を主剤とするコーティング剤を第1の光学層14aの表面上に塗布して、第1のガスバリア性被覆層15aを形成し、第1の保護層11aを作製する。同様にして、第2の保護層11bを作製する。
次に、樹脂17と量子ロッド18と粒子19とを、必要に応じて溶剤と、混合して混合液を調製する。調製した混合液を第1の保護層11aの第1の光学層14aが形成されていない側の表面に塗布する。ここで、樹脂17が感光性樹脂である場合、紫外線の照射によって感光性樹脂を硬化(UV硬化)させることで、第1の保護層11aの第1の基材層12a側に波長変換層16が形成される。なお、感光性樹脂は、UV硬化の後にさらに熱硬化させてもよい。UV硬化は、例えば、露光量100mJ/cmから1000mJ/cmで行うことができる。また、熱硬化は、例えば、60℃から120℃で0.1分から3分間加熱することで行うことができる。
最後に、波長変換層16上に第2の保護層11bの第2の基材層12b側を重ね合わせ、第1の保護層11aと第2の保護層11bとで波長変換層16を挟みこむような形で、第1の保護層11aと波長変換層16と第2の保護層11bとを積層し、透光性波長変換部材である波長変換シート10を製造することができる。なお、波長変換シート10の製造方法はこれに限定されるものではない。
[第二の実施形態]
以下、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態は、波長変換層と、該波長変換層の両面に形成された第1の保護層及び第2の保護層とを備え、上記波長変換層は樹脂及び量子ロッドを有し、上記第1の保護層は上記波長変換層側に形成された第1の基材層と、上記第1の基材層上に形成された、少なくとも第1の光学層を含む第1のバリア層と、を備えており、上記第2の保護層は、上記波長変換層側に形成された第2の基材層と、上記第2の基材層上に形成された、少なくとも第2の光学層を含む第2のバリア層と、を備えており、上記第2の基材層のリタデーション値は0nm以上100nm以下である、波長変換シートに関する。本実施形態では、図2に示したような波長変換シート10において、波長変換層16に積層される第2の基材層12bにリタデーション値の小さい材料(低リタデーション材料)を使用することを特徴としている。ここで、リタデーションとは面内方向位相差Rを示す。この波長変換シートは、第一実施形態のバックライトユニット1の波長変換シート10として用いることができる。
量子ロッドにガス又は水分が付着すると波長変換機能が著しく低下するため、波長変換層の両面にガスバリア性を有する層を設け、空気中のガス又は水分等から量子ロッドを保護することが一般的である。その際、使用される基材層には、成形時に延伸された樹脂材料が用いられる。しかし、延伸された樹脂では分子配向が延伸方向によって異なることから、偏光特性であるリタデーション値が大きくなり、波長変換層16で偏光した光が基材層通過時に乱れてしまう問題がある。この観点から、第2の基材層12bに、リタデーション値の小さい基材が用いられる。基材層のリタデーション値は、具体的には、0nm以上100nm以下であることが好ましく、0nm以上50nm以下であることがより好ましい。リタデーション値を小さくする方法としては、例えば、基材層を構成する樹脂を無延伸溶融押出法又は溶融キャスト法にて成形する方法が挙げられる。
第2の基材層12bに低リタデーション材料を用いることで、波長変換層16で偏光された青色光、赤色光及び緑色光の偏光方向を乱すことなく第2の保護層11bを透過することが可能となる。そのため、上記波長変換シートを液晶ディスプレイ用途として使用した際に、バックライト側の偏光板での光の吸収を低減し、光の利用効率を著しく高めることができる。
また、第1の基材層12aにも低リタデーション材料を用いることが好ましい。波長変換層16で偏光された光の一部は第2の保護層11bにより面状光源2側に反射され、反射板4及びその他の層によりさらに波長変換シートに向かって反射される。ここで、青色光は波長変換層16に再入射する際に再度偏光されるが、赤色光又は緑色光の波長変換層16による偏光効率が青色光より低い。そのため、第1の基材層12aに高リタデーション材料を使用して偏光状態が乱されると、波長変換層16で再度偏光されることなく波長変換シートを透過してしまう光が発生しやすくなることがある。
上記と同様の理由により、拡散シート6及び集光シート7についてもリタデーション値が低い材料を使用することが好ましい。
1…バックライトユニット、2…面状光源、3…光源、4…反射板、5…導光板、6…拡散シート、7…集光シート、10…波長変換シート、11a,11b…保護層、12a,12b…基材層、13a,13b…バリア層、14a,14b…光学層、15a,15b…ガスバリア性被覆層、16…波長変換層、17…樹脂、18…量子ロッド、19…粒子。

Claims (5)

  1. 反射板を有する面状光源、集光シート、及び波長変換シートがこの順で配置され、
    前記波長変換シートは、波長変換層と該波長変換層の両面に形成された第1の保護層及び第2の保護層とを備える積層体であり、
    前記波長変換シートは、前記第2の保護層が前記面状光源と反対側を向くように配置されており、
    前記波長変換層は樹脂及び量子ロッドを有し、
    前記第1の保護層は第1の基材層と該第1の基材層上に形成された第1のバリア層とを含み、
    前記第2の保護層は第2の基材層と該第2の基材層上に形成された第2のバリア層とを含み、該第2のバリア層は酸化ケイ素又は酸化アルミニウムを有する光学層を含み、
    前記第2の保護層の前記波長変換層側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最大値が、500nm以上680nm以下の波長範囲における分光反射率の最大値よりも高い、バックライトユニット。
  2. 前記第1の保護層の前記波長変換層と反対側からの光に対する300nm以上500nm未満の波長範囲における分光反射率の最小値が、0.5%以上10%以下である、請求項1に記載のバックライトユニット。
  3. 前記波長変換層がさらに粒子を有し、前記樹脂と前記粒子との屈折率の差が0.1以下である、請求項1又は2に記載のバックライトユニット。
  4. 前記第2のバリア層における前記光学層は屈折率1.7以上の高屈折率層と屈折率1.6以下の低屈折率層との積層体を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバックライトユニット。
  5. 波長変換層と、該波長変換層の両面に形成された第1の保護層及び第2の保護層とを備え、
    前記波長変換層は樹脂及び量子ロッドを有し、
    前記第1の保護層は前記波長変換層側に形成された第1の基材層と、前記第1の基材層上に形成された、少なくとも第1の光学層を含む第1のバリア層と、を備えており、
    前記第2の保護層は、前記波長変換層側に形成された第2の基材層と、前記第2の基材層上に形成された、少なくとも第2の光学層を含む第2のバリア層と、を備えており、
    前記第2の基材層のリタデーション値は0nm以上100nm以下である、波長変換シート。
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