JP2016194258A - Egrシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】EGRシステムにおいて、排気ガス再循環ラインに残留する腐食成分を除去することで配管腐食を防止する。【解決手段】エンジン本体11から排出された排ガスの一部を燃焼用ガスの一部としてエンジン本体11に再循環する排ガス再循環ラインG4と、排ガス再循環ラインG4に設けられるEGR入口バルブ41と、排ガス再循環ラインG4にパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置としてのパージガス供給ラインG11とを設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室から排出された排ガスの一部を燃焼室に戻すことで、排ガス中のNOxを低減するEGRシステムに関するものである。
排ガス中のNOxを低減するものとしては、排ガス再循環(EGR)がある。このEGRは、内燃機関の燃焼室から排気ラインに排出された排ガスの一部を排気ガス再循環ラインに分岐し、燃焼用空気に混入して燃焼用ガスとし、燃焼室に戻すものである。そのため、燃焼用ガスは、酸素濃度が低下し、燃料と酸素との反応である燃焼の速度を遅らせることで燃焼温度が低下し、NOxの発生量を減少させることができる。
ところで、排気ガス再循環ラインは、配管により構成されており、EGR運転時には、排ガス(排気再循環ガス)が流れている。この排ガスは、NOxやSOxなどの腐食成分が含まれていることから、この腐食成分が配管の内面に付着して残留する。この腐食成分は、酸露点以下になると、硝酸や硫酸となり、配管が腐食してしまうおそれがある。なお、硫酸結露による脱硝触媒の劣化を防止するものとして、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特開2014−031756号公報
上述した特許文献1に記載されたレシプロエンジン用排ガス脱硝設備は、硫酸結露による脱硝触媒の劣化を防止するものであり、排気再循環ガスに含まれる腐食成分に対応するものではない。
本発明は上述した課題を解決するものであり、排気ガス再循環ラインに残留する腐食成分を除去することで配管腐食を防止するEGRシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のEGRシステムは、エンジンから排出された排ガスの一部を燃焼用ガスの一部として前記エンジンに再循環する排ガス再循環ラインと、前記排ガス再循環ラインに設けられるEGR入口バルブと、前記排ガス再循環ラインにパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置と、を備えることを特徴とするものである。
従って、EGR入口バルブが開放されると、エンジンから排出された排ガスの一部が排ガス再循環ラインに供給され、スクラバにより排ガスから有害物質が除去された後にエンジンに再循環される。その後、EGR入口バルブが閉止されると、排ガス再循環ラインにスクラバで除去されなかった腐食成分が残留する。このとき、パージ装置が排ガス再循環ラインにパージガスを供給すると、排ガス再循環ラインに残留した腐食成分がパージガスと共に排出される。そのため、排ガス再循環ラインに残留する腐食成分を除去することで、排ガス再循環ラインを構成する配管の腐食を防止することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージ装置は、前記排ガス再循環ラインにパージガスを供給するパージガス供給ラインと、パージガスと共に残留する腐食成分を排出するパージガス排出ラインとを備えることを特徴としている。
従って、パージガスをパージガス供給ラインから排ガス再循環ラインに供給され、パージガスと腐食成分がパージガス排出ラインから排出されることとなり、パージガスの供給とパージガス及び腐食成分の排出を適正に実施することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記排ガス再循環ラインにおける前記EGR入口バルブより下流側に設けられるスクラバを備え、前記パージガス供給ラインは、前記排ガス再循環ラインにおける前記EGR入口バルブと前記スクラバとの間に連結され、前記パージガス供給ラインを開閉するパージバルブが設けられることを特徴としている。
従って、EGR入口バルブが閉止されると、パージバルブを開放することで、パージガスがパージガス供給ラインから排ガス再循環ラインにおけるEGR入口バルブとスクラバとの間に供給されることとなり、スクラバを含む排ガス再循環ラインに残留する腐食成分を除去することができ、排ガス再循環ラインに残留する腐食成分を適正に除去することができる。
本発明のEGRシステムでは、EGR運転停止信号が入力したときに前記EGR入口バルブを閉止して前記パージバルブを所定期間だけ開放することを特徴としている。
従って、EGR運転停止信号が入力すると、EGR入口バルブを閉止してパージバルブを所定期間だけ開放するため、EGR運転が停止すると、パージガスがパージガス供給ラインから排ガス再循環ラインに供給されることとなり、パージガスにより早期に排ガス再循環ラインに残留する腐食成分を除去することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージガス排出ラインは、前記パージガス供給ラインからのパージガスを前記排ガス再循環ラインから前記エンジンに排出する第1パージガス排出ラインが設けられることを特徴としている。
従って、排ガス再循環ラインに残留する有害物質を除去したパージガスを第1パージガス排出ラインからエンジンに排出するため、有害物質をエンジンで処理することができると共に、エンジンからの排ガスを処理することで、外部への放出を抑制することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージガス排出ラインは、前記パージガス供給ラインからのパージガスを排気ラインに排出する第2パージガス排出ラインが設けられ、前記第2パージガス排出ラインを開閉する排気バルブが設けられることを特徴としている。
従って、排気バルブを開放することで、パージガス供給ラインから排ガス再循環ラインに供給されたパージガスが、第2パージガス排出ラインから排気ラインに排出されることとなり、エンジンの運転が停止していても、排ガス再循環ラインに残留する有害物質を除去したパージガスを適正に処理することができる。
本発明のEGRシステムでは、EGR運転が停止しているとき、前記排気バルブを所定期間だけ開放することを特徴としている。
従って、EGR運転が停止しているとき、排気バルブを所定期間だけ開放するため、EGRの運転が停止し、エンジンの運転が停止していても、排ガス再循環ラインのパージガスをパージガス排出ラインから排気ラインに送給することができ、排ガス再循環ラインに残留する腐食成分を除去したパージガスを適正に処理することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージ装置は、外気をパージガスとして前記排ガス再循環ラインに供給することを特徴としている。
従って、排ガス再循環ラインに外気を供給して残留する有害物質を排出することから、排ガス再循環ラインに有害物質を残留させることなく、高精度にパージ処理することができ、また、パージ装置の配管系を簡素化することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージ装置は、前記エンジンに供給される掃気の一部をパージガスとして前記排ガス再循環ラインに供給することを特徴としている。
従って、排ガス再循環ラインにエンジンへの掃気の一部を抜き取って供給することで、残留する有害物質を排出することから、排ガス再循環ラインを適正にパージ処理することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージ装置は、圧縮空気をパージガスとして前記排ガス再循環ラインに供給することを特徴としている。
従って、排ガス再循環ラインに圧縮空気を供給して残留する有害物質を排出することから、排ガス再循環ラインを適正にパージ処理することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記排ガス再循環ラインにおける前記EGR入口バルブより下流側に設けられるスクラバを備え、前記パージガス供給ラインは、前記排ガス再循環ラインにおける前記スクラバより下流側に連結され、前記パージガス供給ラインを開閉するパージバルブと、前記パージガス供給ラインからのパージガスを前記排ガス再循環ラインを逆方向に送給するブロワとが設けられることを特徴としている。
従って、EGR出口バルブが閉止されると、パージバルブを開放すると共にブロワを逆回転方向に作動することで、パージガスがパージガス供給ラインから排ガス再循環ラインにおけるスクラバより下流側に供給されることとなり、スクラバを含む排ガス再循環ラインに残留する有害物質を除去することができ、排ガス再循環ラインに残留する腐食成分を適正に除去することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記パージガス供給ラインは、前記パージガス供給ラインからのパージガスを前記排ガス再循環ラインから排気ラインに排出することを特徴としている。
従って、排ガス再循環ラインに残留する有害物質を除去したパージガスを排気ラインに排出するため、有害物質をエンジンの排気系で処理することができ、外部への放出を抑制することができる。
本発明のEGRシステムでは、前記排ガス再循環ラインにおける前記パージガス供給ラインの連結部より下流側に設けられるEGR出口バルブと、EGR運転を停止したときに前記EGR出口バルブを閉止して前記パージバルブを所定期間だけ開放することを特徴としている。
従って、EGR運転を停止すると、EGR出口バルブを閉止してパージバルブを所定期間だけ開放するため、EGR運転が停止すると、パージガスがパージガス供給ラインから排ガス再循環ラインに供給されることとなり、パージガスにより早期に排ガス再循環ラインに残留する有害物質を除去することができる。
本発明のEGRシステムによれば、排ガス再循環ラインにパージガスを供給して残留する有害物質を排出するパージ装置を設けるので、排ガス再循環ラインを構成する配管の腐食を防止することができる。
図1は、第1実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。 図2は、第1実施形態のEGRシステムにおけるEGR運転停止時のパージ制御を表すフローチャートである。 図3は、第1実施形態の船舶の入港時におけるEGRシステムの作動を表すフローチャートである。 図4は、第1実施形態の船舶の出港時におけるEGRシステムの作動を表すフローチャートである。 図5は、パージ時間に対する排気ガス再循環ラインのSO濃度を表すグラフである。 図6は、パージ時間に対する排気ガス再循環ラインのSO濃度の詳細を表すグラフである。 図7は、第2実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。 図8は、第2実施形態のEGRシステムにおけるエンジン運転停止時のパージ制御を表すフローチャートである。 図9は、第2実施形態の船舶の入港時におけるEGRシステムの作動を表すフローチャートである。 図10は、第3実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。 図11は、第4実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。 図12は、第4実施形態のEGRシステムにおけるEGR運転停止時のパージ制御を表すフローチャートである。 図13は、第5実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るEGRシステムの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。
第1実施形態にて、図1に示すように、舶用ディーゼルエンジン10は、エンジン本体11と、過給機12と、エアクーラ52と、EGRシステム13を備えている。
エンジン本体11は、図示しないが、プロペラ軸を介して推進用プロペラを駆動回転させる推進用の機関(主機関)である。このエンジン本体11は、ユニフロー掃排気式のディーゼルエンジンであって、2ストロークディーゼルエンジンであり、シリンダ内の吸排気の流れを下方から上方への一方向とし、排気の残留を無くすようにしたものである。エンジン本体11は、ピストンが上下移動する複数のシリンダ(燃焼室)21と、シリンダ21に連通する掃気トランク22と、シリンダ21に連通する排気マニホールド23とを有している。そして、エンジン本体11は、掃気トランク22に給気ラインG1が連結され、排気マニホールド23に排気ラインG2が連結されている。
過給機12は、コンプレッサ31とタービン32とが回転軸33により一体に回転するように連結されて構成されている。この過給機12は、エンジン本体11の排気ラインG2から排出された排ガスによりタービン32が回転し、タービン32の回転が回転軸33により伝達されてコンプレッサ31が回転し、このコンプレッサ31が燃焼用ガス(空気及び/または再循環ガス)を圧縮して給気ラインG1からエンジン本体11に供給する。
コンプレッサ31には、更に、外部から空気を吸入する吸入ラインG6と、EGRブロワ50により排ガスが送られる排ガス再循環ラインG7が設けられており、EGR運転時には、吸入ラインG6からの空気と、排ガス再循環ラインG7からの排ガス(再循環ガス)が混合器(図示略)で混合されることで燃焼用ガスが生成される。なお、混合器は、必ずしも排ガスと空気を混合する機能のみを備える装置である必要はなく、コンプレッサに装着されるサイレンサ(図示略)に上記の機能を備えたものを混合器として設けてもよい。
タービン32は、このタービン32を回転させた排ガスを排出する排気ラインG3が連結されており、この排気ラインG3は、図示しない排ガス処理装置を介して煙突(ファンネル)に連結されている。
エアクーラ(冷却器)52は、コンプレッサ31により圧縮されて高温となった燃焼用ガスと冷却水とを熱交換することで、燃焼用ガスを冷却するものである。
EGRシステム13は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、スクラバ42と、デミスタユニット49と、EGRブロワ(送風機)50と、パージ装置と、制御装置60を備えている。EGRシステム13は、エンジン本体11から排出された排ガスの一部を空気と混合した後、過給機12により圧縮して燃焼用ガスとしてエンジン本体11に再循環するとき、この再循環する排ガスから有害物質を除去するものである。EGRシステム13は、排気ラインG3から給気ラインG1までの間をバイパスするように設けられている。
即ち、排ガス再循環ライン(第1ライン)G4は、一端部が排気ラインG3の中途部に接続されると共に、他端部がスクラバ42に連結されている。排ガス再循環ラインG4は、EGR入口バルブ(開閉弁)41を備えている。EGR入口バルブ41は、排ガス再循環ラインG4を開閉することで、排気ラインG3から排ガス再循環ラインG4に分流する排ガスをON/OFFする。なお、EGR入口バルブ41を流量調整弁とし、排ガス再循環ラインG4を通過する排ガスの流量を調整するようにしてもよい。
スクラバ42は、排ガスに対して水を噴射することで、含有するSOxや煤塵など微粒子(PM)といった有害物質を除去するものである。スクラバ42は、中空形状をなすスロート部43と、排ガスが導入されるベンチュリ部44と、元の流速に段階的に戻す拡大部45とを備えている。スクラバ42は、ベンチュリ部44に導入された排ガスに対して水を噴射する水噴射部46を備えている。そして、スクラバ42は、有害物質が除去された排ガスおよび排水を排出する排ガス再循環ラインG5が連結されている。なお、本実施形態では、ベンチュリ式を採用しているが、この構成に限定されるものではない。
排ガス再循環ライン(第2ライン)G5は、一端部がスクラバ42に接続されると共に、他端部がEGRブロワ(送風機)50に連結されている。排ガス再循環ラインG5の経路には、デミスタユニット49が配置されている。
デミスタユニット49は、水噴射により有害物質が除去された排ガスと排水を分離するものである。デミスタユニット49は、排水をスクラバ42の水噴射部46に循環する排水循環ラインW1が設けられている。そして、この排水循環ラインW1は、排水を一時的に貯留するホールドタンク48と、ポンプ50が設けられている。
EGRブロワ50は、スクラバ42内の排ガスを排ガス再循環ラインG5からデミスタユニット49に導くものであり、電動モータにより駆動する。
排ガス再循環ライン(第3ライン)G7は、一端部がEGRブロワ50に接続されると共に、他端部が混合器(図示せず)を介してコンプレッサ31に連結されており。EGRブロワ50により排ガスがコンプレッサ31に送られる。また、排ガス再循環ラインG7は、EGR出口バルブ(開閉弁または流量調整弁)51を備えている。
本実施形態のパージ装置は、パージガス供給ラインG11と、パージバルブ61を備えている。この場合、排ガス再循環ラインG4、G5、G7および給気ラインG1が第1パージガス排出ラインとして機能する。パージ装置は、パージガス供給ラインG11からパージガスを供給し、排ガス再循環ラインG7から腐食成分とともにパージガスを排出する。本実施形態にて、排ガス再循環ラインG4、G5、G7は、給気ラインG1を介してエンジン本体11に連結されている。
パージガス供給ラインG11は、一端部が大気に開放され、他端部が排ガス再循環ラインG4の中途部に連通している。より具体的には、パージガス供給ラインG11の他端部は、EGR入口バルブ41とスクラバ42との間の排ガス再循環ラインG4の中途部に接続されている。なお、パージガス供給ラインG11は、一端部は圧縮空気供給源が接続されていても良い。圧縮空気供給源は、例えば、圧縮機と蓄圧タンクなどから構成されており、圧縮機により生成した圧縮空気を蓄圧タンクに溜めているものであり、船内で使用する各種機器に対して圧縮空気を供給することができる。この場合、EGRブロワ50を駆動させることなく、パージガスを排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給することができる。
パージバルブ61は、パージガス供給ラインG11を開閉可能となっている。そのため、EGR入口バルブ41を閉止し、パージバルブ61を開放すると、パージガスとしての外気(空気)をパージガス供給ラインG11の一端部から吸入し、このパージガス供給ラインG11を通して排ガス再循環ラインG4に供給することができる。
制御装置60は、船舶の運航状態(運航海域)に応じてEGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ61を開閉制御可能であると共に、EGRブロワ50を駆動制御可能である。
制御装置60は、船舶の運航状態(運航海域)に応じてEGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ61を開閉制御可能であると共に、EGRブロワ50を駆動制御可能である。即ち、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がNOxの排出量を規制するECA(NOx規制海域)外であれば、EGR運転開始信号S1の入力がなく、EGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ61を閉止すると共に、EGRブロワ50の駆動を停止する。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。
一方、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がNOxの排出量を規制するECA(NOx規制海域)内であれば、EGR運転開始信号S1が入力され、EGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51を開放すると共に、EGRブロワ50を駆動する。すると、エンジン本体11から排出された排ガスは、一部が排気ラインG3から排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給される。
そして、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がECA内からECA外に移動すると、EGR運転停止信号S2が入力され、EGRブロワ50の回転数を低下させる。その後、EGR入口バルブ41を閉止し、パージバルブ61を開放させる。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。また、パージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4に供給された空気は、この排ガス再循環ラインG4、G5、G7、給気ラインG1を通してエンジン本体11の掃気トランク22に送給される。
以下、第1実施形態のEGRシステムの作用を説明する。エンジン本体11は、掃気トランク22からシリンダ21内に燃焼用空気が供給されると、ピストンによってこの燃焼用空気が圧縮され、この高温の空気に対して燃料が噴射されることで自然着火し、燃焼する。そして、発生した燃焼ガスは、排ガスとして排気マニホールド23から排気ラインG2に排出される。エンジン本体11から排出された排ガスは、過給機12におけるタービン32を回転した後、排気ラインG3に排出され、EGR入口バルブ41が閉止しているときは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。
一方、EGR入口バルブ41及びEGR出口バルブ51が開放しているとき、排ガスは、その一部が排気ラインG3から排ガス再循環ラインG4に流れる。排ガス再循環ラインG4に流れた排ガスは、スクラバ42により、有害物質が除去される。即ち、スクラバ42は、排ガスがベンチュリ部44を高速で通過するとき、水噴射部46から水を噴射することで、この水により排ガスを冷却すると共に、有害物質を水と共に落下させて除去する。
スクラバ42により有害物質が除去された排ガスは、排ガス再循環ラインG5に排出され、デミスタユニット49により排ガスと排水が分離された後、EGRブロワ50および排ガス再循環ラインG7を介して過給機12に送られる。そして、この排ガスは、吸入ラインG6から吸入された空気と混合されて燃焼用ガスとなり、過給機12のコンプレッサ31で圧縮された後、エアクーラ52で冷却され、給気ラインG1からエンジン本体11に供給される。
ここで、EGRシステムにおける排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ制御について説明する。図2は、EGRシステムにおけるEGR運転停止時のパージ制御を表すフローチャート、図3は、船舶の入港時におけるEGRシステムの作動を表すフローチャート、図4は、船舶の出港時におけるEGRシステムの作動を表すフローチャート、図5は、パージ時間に対する排気ガス再循環ラインのSO濃度を表すグラフ、図6は、パージ時間に対する排気ガス再循環ラインのSO濃度の詳細を表すグラフである。
EGR運転停止時のパージ制御について、図1及び図2に示すように、ステップS11にて、制御装置60は、EGR運転停止信号S2が入力されると、EGR運転停止シーケンスが開始され、ステップS12にて、EGRブロワ50の回転数を減少させ、ステップS13にて、EGRブロワ50の回転数が予め設定された回転数以下になったかどうかを判定する。ここで、EGRブロワ50の回転数が設定回転数以下になるまで待機し、EGRブロワ50の回転数が設定回転数以下になったら、ステップS16に移行する。また、ステップS14にて、EGR入口バルブ41の閉動作を開始し、ステップS15にて、EGR入口バルブ41の開度が予め設定された開度以下になったかどうかを判定する。ここで、EGR入口バルブ41の開度が設定開度以下になるまで待機し、EGR入口バルブ41の開度が設定開度以下になったら、EGR入口バルブ41の開度を微開状態に維持し、ステップS16に移行する。
制御装置60は、ステップS16にて、パージバルブ61の開動作を開始し、ステップS17にて、パージバルブ61の開度が全開になったかどうかを判定する。ここで、パージバルブ61の開度が全開になるまで待機し、パージバルブ61の開度が全開になったら、ステップS18にて、EGR入口バルブ41の閉動作を再開し、ステップS19にて、EGR入口バルブ41の開度が予め設定された開度(ほぼ全閉)以下になったかどうかを判定する。ここで、EGR入口バルブ41の開度が全閉になるまで待機し、EGR入口バルブ41の開度が全閉になったら、ステップS20にて、排ガス再循環ラインG4のパージ処理を予め設定された規定時間だけ実行する。
即ち、排ガス再循環ラインG4、G5、G7、コンプレッサ31および給気ラインG1を介してエンジン本体11の掃気トランク22に連通されている。また、排ガス再循環ラインG4、G5、G7の途中には、EGRブロワ50が設けられていることから、EGRブロワ50を駆動することで、掃気トランク22側へのガス流れが作用する。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分は、この空気により除去され、腐食成分を含むパージガスが掃気トランク22に送り込まれる。
制御装置60は、ステップS21にて、EGR入口バルブ41の開度が全閉したと判定されてから規定時間が経過したかどうかを判定する。ここで、規定時間が経過するまで排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理を実行する。この排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理時間は、予め設定されている。例えば、パージ処理を実行する機器や配管のボリューム(容積)をVm、単位時間当たりにパージガス供給ラインG11に取り込まれた空気量をV/min、パージ領域における腐食成分濃度をXppm、パージ時間をTとすると、T分後のパージ領域の平均濃度Xを下記数式により求めることができる。
t+1={(XV)−(X)}/V
この算出方法に基づいて作成したものが図5及び図6に表すグラフである。図6は、図5の部分拡大図である。図5に示すように、パージ時間が5分になると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7における腐食成分濃度が規定値位まで低下し、図6に示すように、パージ時間が10分になると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7における腐食成分濃度がほぼ0ppmまで低下する。
図1及び図2に戻り、ステップS21にて、EGR入口バルブ41の開度が全閉したと判定されてから規定時間が経過したら、ステップS22にて、EGRブロワ50の運転を停止する。続いて、ステップS23にて、パージバルブ61を閉止し、ステップS24にて、EGR出口バルブ51を閉止し、ステップS25にて、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理が完了する。
また、上述した排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理中にエンジン本体11の運転が停止すると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分を含むパージガスを掃気トランク22に送り込むことが困難となる。このため、本実施形態では入港前の段階(例えば、エンジン運転モードを港湾外航行モードから港湾内航行モード(フル・アヘッド(Full Ahead:港内速力での前進全速回転数))に切り換える段階)でEGR運転を停止する。EGR運転停止後は、上述のEGR運転停止時のパージ制御を実行する。
第1実施形態のEGRシステムは、図3に示すように、入港前にECA(内でEGR運転を停止する。このため、パージ装置として、パージガス供給ラインG11と、パージバルブ61とを備えるだけで、排ガス再循環ラインG4、G5、G7から腐食成分を排出することができる。一方、出港時は、図4に示すように、ECA外でEGR運転を停止し、パージを行う。
このように第1実施形態のEGRシステムにあっては、エンジン本体11から排出された排ガスの一部を燃焼用ガスの一部としてエンジン本体11に再循環する排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、排ガス再循環ラインG4に設けられるEGR入口バルブ41と、排ガス再循環ラインG4、G5、G7にパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置としてのパージガス供給ラインG11とを設けている。
従って、EGR入口バルブ41が開放されると、エンジン本体11から排出された排ガスの一部が排ガス再循環ラインG4に供給され、スクラバ42により排ガスから有害物質(SOxや煤塵)が除去された後にエンジン本体11に再循環される。その後、EGR入口バルブ41が閉止されると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7にスクラバ42で除去されなかったまたは除去することができない腐食成分(SOxおよびNOx)が残留する。このとき、パージ装置がパージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4、G5、G7にパージガスを供給すると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留した腐食成分がパージガスと共に排出される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することで、排ガス再循環ラインG4、G5、G7を構成する配管の腐食を抑制することができる。
第1実施形態のEGRシステムでは、パージ装置として、パージガス供給ラインG11と、パージバルブ61を備えている。この場合、排ガス再循環ラインG4、G5、G7がパージガス排出ラインとして機能する。
従って、パージガス供給ラインG11からパージガスを排ガス再循環ラインG4に供給し、排ガス再循環ラインG4、G5、G7からパージガスとともに腐食成分を排出することができる。即ち、パージガスの供給と腐食成分の排出を適正に実施することができる。
第1実施形態のEGRシステムでは、パージ装置は、外気(空気)をパージガスとしてパージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給する。従って、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に空気を供給して残留する腐食成分を排出することから、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に腐食成分を残留させることなく、パージ処理することができ、また、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に一端部が大気に開放されたパージガス供給ラインG11を連結するだけでよく、パージ装置の配管系を簡素化することができる。
第1実施形態のEGRシステムでは、パージ装置として、排ガス再循環ラインG4におけるEGR入口バルブ41とスクラバ42との間に連結されるパージガス供給ラインG11と、パージガス供給ラインG11を開閉するパージバルブ61とを設けている。従って、EGR入口バルブ41が閉止されると、パージバルブ61を開放することで、パージガスがパージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給されることとなり、スクラバ42、デミスタユニット49およびEGRブロワ50を含む排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することができ、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を適正に除去することができる。
第1実施形態のEGRシステムでは、パージ装置は、パージガス供給ラインG11からのパージガスを排ガス再循環ラインG4、G5、G7からエンジン本体11に送給する。従って、腐食成分をエンジン本体11で処理することができると共に、エンジン本体11からの排ガスを処理することで、外部への放出を抑制することができる。
第1実施形態のEGRシステムでは、EGR運転停止信号S2が入力したときにEGR入口バルブ41を閉止してパージバルブ61を所定期間だけ開放する制御装置60を設けている。従って、EGR運転が停止すると、パージガスがパージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給されることとなり、パージガスにより早期に排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することができる。
第1実施形態のEGRシステムでは、入港前にEGR運転を停止したのちにパージバルブ61を所定期間だけ開放し、その後エンジン運転を停止する。従って、EGR運転が停止し、エンジン本体11の運転が停止する前にパージガスがパージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給されることとなり、パージガスにより早期に排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態のパージ装置は、図7に示すように、パージガス供給ラインG11と、パージバルブ61と、パージガス排出ラインG12と、排気バルブ62とを備えている。この場合、排ガス再循環ラインG7が第1パージガス排出ラインとして機能し、パージガス排出ラインG12が第2パージガス排出ラインとして機能する。パージ装置は、パージガス供給ラインG11からパージガスを供給し、排ガス再循環ラインG7またはパージガス排出ラインG12からパージガスと腐食成分を排出する。
パージガス排出ラインG12は、一端部が排ガス再循環ラインG7の中途部に接続され、他端部が排気ラインG3の中途部に連結されている。より具体的には、パージガス排出ラインG12の一端部は、EGRブロワ50の出口とEGR出口バルブ(流量制御弁)51との間の排ガス再循環ラインG7の中途部に接続され、他端部がタービン32の出口と、排気ラインG3と排ガス再循環ラインG4との接続部との間に接続される。
排気バルブ62は、パージガス排出ラインG12を開閉可能となっている。そのため、EGR出口バルブ(流量制御弁)51を閉止し、排気バルブ62を開放すると、EGRシステム13の内部を流れるガスがパージガス排出ラインG12を通して排気ラインG3に排出される。
制御装置60は、船舶の運航状態(運航海域)に応じてEGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ61、排気バルブ62を開閉制御可能であると共に、EGRブロワ50を駆動制御可能である。
制御装置60は、船舶の運航状態(運航海域)に応じてEGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ61、排気バルブ62を開閉制御可能であると共に、EGRブロワ50を駆動制御可能である。即ち、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がNOxの排出量を規制するECA外であれば、EGR運転開始信号S1の入力がなく、EGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ61、排気バルブ62を閉止すると共に、EGRブロワ50の駆動を停止する。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。
一方、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がNOxの排出量を規制するECA内であれば、EGR運転開始信号S1が入力され、EGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51を開放すると共に、EGRブロワ50を駆動する。すると、エンジン本体11から排出された排ガスは、一部が排気ラインG3から排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給される。
そして、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がECA内からECA外に移動すると、EGR運転停止信号S2が入力され、EGRブロワ50の回転数を低下させる。その後、EGR入口バルブ41を閉止し、パージバルブ61を開放させる。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。また、パージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4に供給された空気は、この排ガス再循環ラインG4、G5、G7、給気ラインG1を通してエンジン本体11の掃気トランク22に送給される。
また、制御装置60は、EGRガスのパージ中に、何らかの原因でエンジン本体11が停止すると、エンジン運転停止信号S3が入力され、EGR出口バルブ51を閉止し、排気バルブ62を開放する。すると、パージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4に供給された空気は、この排ガス再循環ラインG4からガス排出ラインG5、排ガス供給ラインG7、パージガス排出ラインG12、排気ラインG3を通して外部に排出される。
以下、第2実施形態のEGRシステムの作用を説明する。第2実施形態のEGRシステムはエンジン本体11の運転が停止した後であっても、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分を除去できる点で第1実施形態のEGRシステムと異なる。
ここで、EGRシステムにおける排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ制御について説明する。図8は、EGRシステムにおけるエンジン運転停止時のパージ制御を表すフローチャートで、図9は、船舶の入港時におけるEGRシステムの作動を表すフローチャートである。
エンジン運転停止時のパージ制御について、図7及び図8に示すように、ステップS31にて、制御装置60は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理の実行中あるいはパージ処理の実行前に、エンジン運転停止信号(パージ処理開始信号)S3が入力されると、パージシーケンスが開始され、ステップS32にて、パージバルブ61の開動作を開始し、ステップS33にて、パージバルブ61の開度が全開になったかどうかを判定する。ここで、パージバルブ61の開度が全開になるまで待機し、パージバルブ61の開度が全開になったら、ステップS34に移行する。なお、ステップS32,S33の処理は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理の実行中であれば、既にパージバルブ61の開度が全開であり、そのままステップS34に移行する。
制御装置60は、ステップS34にて、排気バルブ62の開動作を開始し、ステップS35にて、排気バルブ62の開度が全開になったかどうかを判定する。ここで、排気バルブ62の開度が全開になるまで待機し、排気バルブ62の開度が全開になったら、ステップS36にて、EGRブロワ50の回転数を予め設定された回転数まで減少させる。そして、ステップS37にて、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理を予め設定された規定時間だけ実行する。即ち、排ガス再循環ラインG4、G5、G7は、EGRブロワ50が駆動し、排気バルブ62が開放されていることから、排気ラインG3側へのガス流れが生じており、パージガス供給ラインG11から取り込まれた空気は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7、パージガス排出ラインG12、排気ラインG3を通して外部に排出される。
制御装置60は、ステップS38にて、EGRブロワ50の回転数を減少させてから規定時間が経過したかどうかを判定する。ここで、規定時間が経過するまで排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理を実行し、規定時間が経過したら、ステップS39にて、EGRブロワ50の運転を停止し、ステップS40にて、パージバルブ61を閉止し、ステップS41にて、排気バルブ62を閉止し、ステップS42にて、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理が完了する。
なお、ここでは、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理中に、エンジン本体11の運転が停止したときの排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理について説明したが、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理中でなくてもよい。例えば、EGR運転が停止すると共に、エンジン運転が停止しているとき、乗員がパージ処理スイッチをONすることで、制御装置60は、パージ処理開始信号を受け、上述した処理を実行してもよい。
第2実施形態のEGRシステムにて、パージ装置は、船舶の運航状態に応じて、パージガスの排出を選択することができる。即ち、図9に示すように、船舶の入港時、ECA内で、エンジン及びEGRの運転が停止されると、排ガス再循環ラインG4に供給された空気を残留していた腐食成分と共に、排気ラインG3に排出する。一方、船舶の出航時は、図4と同様にECA外で、エンジンの運転が停止せずにEGRの運転が停止されると、排ガス再循環ラインG4に供給されたパージガスを残留していた腐食成分と共に、掃気トランク22(エンジン)に排出する。
第2実施形態のEGRシステムでは、パージ装置として、パージガス供給ラインG11と、パージバルブ61と、パージガス排出ラインG12と、排気バルブ62とを備えている。この場合、排ガス再循環ラインG7が第1パージガス排出ラインとして機能し、パージガス排出ラインG12が第2パージガス排出ラインとして機能する。
従って、パージガス供給ラインG11からパージガスを排ガス再循環ラインG4に供給し、排ガス再循環ラインG7またはパージガス排出ラインG12からパージガスとともに腐食成分を排出することができる。即ち、パージガスの供給とパージガス及び腐食成分の排出を適正に実施することができる。
第2実施形態のEGRシステムでは、パージ装置は、パージガス供給ラインG11からのパージガスを排気ラインG3に送給するパージガス排出ラインG12と、パージガス供給ラインG12を開閉する排気バルブ62とを設けている。従って、排気バルブ62を開放することで、パージガス供給ラインG11から排ガス再循環ラインG4に供給されたパージガスが、エンジン本体11を通さずにパージガス排出ラインG12から排気ラインG3に送給されることとなり、エンジン本体11の運転が停止していても、排ガス再循環ラインGに残留する腐食成分を除去したパージガスを適正に処理することができる。
第2実施形態のEGRシステムでは、制御装置60は、EGR運転が停止しているとき、エンジン運転停止信号(パージ処理開始信号)が入力すると、パージバルブ61及び排気バルブ62を所定期間だけ開放する。従って、EGR運転が停止し、エンジン本体11の運転が停止していても、排ガス再循環ラインG4のパージガスをパージガス排出ラインG12から排気ラインG3に送給することができ、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分除去したパージガスを適正に処理することができる。
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態にて、図10に示すように、EGRシステム13は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、スクラバ42と、デミスタユニット49と、EGRブロワ50と、パージ装置と、制御装置60を備えている。EGRシステム13は、エンジン本体11から排出された排ガスの一部を空気と混合した後、過給機12により圧縮して燃焼用ガスとしてエンジン本体11に再循環するとき、この再循環する排ガスから有害物質を除去するものである。
パージ装置は、パージガス供給ラインG13と、パージバルブ61と、パージガス排出ラインG12と、排気バルブ62とを備えている。パージ装置は、パージガス供給ラインG13からパージガスを供給し、排ガス再循環ラインG7またはパージガス排出ラインG12からパージガスとともに腐食成分を排出する。
即ち、パージガス供給ラインG13は、一端部が給気ラインG1における掃気トランクとエアクーラ52との間に連結されると共に、他端部が排ガス再循環ラインG4におけるEGR入口バルブ41とスクラバ42との間に連結されている。パージガス供給ラインG13は、パージバルブ61が設けられ、このパージガス供給ラインG13を開閉可能となっている。
そのため、EGR入口バルブ41を閉止し、パージバルブ61を開放すると、給気ラインG1の掃気(燃焼用ガス)の一部をパージガスとしてパージガス供給ラインG13の一端部から吸入し、このパージガス供給ラインG13を通して排ガス再循環ラインG4に供給することができる。そして、パージガス供給ラインG13から排ガス再循環ラインG4に供給された空気は、この排ガス再循環ラインG4、G5、G7、給気ラインG1を通してエンジン本体11の掃気トランク22に送給される。
制御装置60は、EGR運転停止信号S2が入力されると、EGRブロワ50の回転数を低下させる。その後、EGR入口バルブ41を閉止し、パージバルブ61を開放させる。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。また、給気ラインG1の掃気の一部がパージガス供給ラインG13に供給され、このパージガス供給ラインG13から排ガス再循環ラインG4に供給された空気は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7、給気ラインG1を通してエンジン本体11の掃気トランク22に送給される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分は、このパージガスにより除去され、腐食成分を含むパージガスが掃気トランク22に送り込まれる。
このように第3実施形態のEGRシステムにあっては、排ガス再循環ラインG4と、EGR入口バルブ41と、スクラバ42との間から排ガス再循環ラインG4、G5、G7にパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置としてのパージガス供給ラインG13とを設け、パージ装置は、エンジン本体11に供給される掃気の一部をパージガスとして排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給する。
従って、パージ装置がパージガス供給ラインG13から排ガス再循環ラインG4、G5、G7にパージガスとしての掃気の一部を供給すると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留した腐食成分が掃気と共に排出される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することで、排ガス再循環ラインG4、G5、G7を構成する配管の腐食を防止することができる。また、エンジン本体11への掃気の一部を抜き取って排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給することで、残留する腐食成分を排出することから、排ガス再循環ラインG4、G5、G7を適正にパージ処理することができる。
[第4実施形態]
図11は、第4実施形態のEGRシステムを表す概略構成図、図12は、EGRシステムにおけるEGR運転停止時のパージ制御を表すフローチャートである。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態にて、図11に示すように、EGRシステム13は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、スクラバ42と、デミスタユニット49と、EGRブロワ50と、パージ装置と、制御装置60を備えている。EGRシステム13は、エンジン本体11から排出された排ガスの一部を空気と混合した後、過給機12により圧縮して燃焼用ガスとしてエンジン本体11に再循環するとき、この再循環する排ガスから有害物質を除去するものである。
パージ装置は、パージガス供給ラインG15と、パージバルブ71を備えている。この場合、排ガス再循環ラインG4がパージガス排出ラインとして機能する。パージ装置は、パージガス供給ラインG15から排ガス再循環ラインG7にパージガスを供給し、排気ラインG3からパージガスと腐食成分を排出する。
即ち、パージガス供給ラインG15は、一端部が大気に開放され、他端部が排ガス再循環ラインG4の下流側に連結される排ガス再循環ラインG7におけるEGRブロワ50とEGR出口バルブ51との間に連結されている。パージガス供給ラインG15は、パージバルブ71が設けられ、このパージガス供給ラインG15を開閉可能となっている。そのため、EGR出口バルブ51を閉止し、パージバルブ71を開放すると、パージガスとしての外気(空気)をパージガス供給ラインG15の一端部から吸入し、このパージガス供給ラインG15を通して排ガス再循環ラインG7に供給することができる。なお、パージガス供給ラインG15は、一端部は圧縮空気供給源が接続されていても良い。圧縮空気供給源63は、例えば、圧縮機と蓄圧タンクなどから構成されており、圧縮機により生成した圧縮空気を蓄圧タンクに溜めているものであり、船内で使用する各種機器に対して圧縮空気を供給することができる。この場合、EGRブロワ50を駆動させることなく、パージガスを供給することができる。
排ガス再循環ラインG4、G5、G7の経路中にはEGRブロワ50が設けられていることから、EGRブロワ50を逆転駆動することで、排ガス供給ラインG7から排気ラインG3側へのガス流れを作用させることができる。そのため、EGRブロワ50を逆転駆動することで、パージガス供給ラインG15から排ガス供給ラインG7に供給された空気は、この排ガス供給ラインG7から排気ラインG3に送給される。
制御装置60は、船舶の運航状態(運航海域)に応じてEGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51、パージバルブ71を開閉制御可能であると共に、EGRブロワ50を駆動制御可能である。即ち、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がNOxの排出量を規制するNOx規制海域内であれば、EGR運転開始信号S1が入力され、EGR入口バルブ41、EGR出口バルブ51を開放すると共に、EGRブロワ50を正転駆動する。すると、エンジン本体11から排出された排ガスは、一部が排気ラインG3から排ガス再循環ラインG4に供給される。
そして、制御装置60は、現在の船舶の運航海域がECA内からECA外に移動すると、EGR運転停止信号S2が入力され、EGR出口バルブ51を閉止し、パージバルブ71を開放すると共に、EGRブロワ50を逆転駆動する。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。また、パージガス供給ラインG15から排ガス再循環ラインG7に供給された空気は、排気ラインG3に送給される。
ここで、EGRシステムにおける排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ制御について説明する。EGR運転停止時のパージ制御について、図11及び図12に示すように、ステップS51にて、制御装置60は、EGR運転停止信号S2が入力されると、EGR運転停止シーケンスが開始され、ステップS52にて、EGRブロワ50の回転を停止させ、ステップS53にて、EGRブロワ50の回転が停止したかどうかを判定する。ここで、EGRブロワ50の回転が停止するまで待機し、EGRブロワ50の回転が停止したら、ステップS56に移行する。また、ステップS54にて、EGR出口バルブ51の閉動作を開始し、ステップS55にて、EGR出口バルブ51の開度が予め設定された開度以下になったかどうかを判定する。ここで、EGR出口バルブ51の開度が設定開度以下になるまで待機し、EGR出口バルブ51の開度が全閉となったら、ステップS56に移行する。
制御装置60は、ステップS56にて、パージバルブ71の開動作を開始し、ステップS57にて、パージバルブ71の開度が全開になったかどうかを判定する。ここで、パージバルブ71の開度が全開になるまで待機し、パージバルブ71の開度が全開になったら、ステップS58にて、EGRブロワ50の逆転駆動を開始すると、ステップS59にて、排ガス再循環ラインG4のパージ処理を予め設定された規定時間だけ実行する。即ち、排ガス再循環ラインG4は、EGRブロワ50が逆転駆動していることから、排気ラインG3側へのガス流れが生じており、パージガス供給ラインG15から取り込まれた空気は、この排ガス再循環ラインG7から排気ラインG3に送給される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分としてのNOxやSOxは、このパージガスにより除去され、腐食成分を含むパージガスが排気ラインG3に送り込まれる。
制御装置60は、ステップS60にて、EGRブロワ50が逆転駆動を開始してから規定時間が経過したかどうかを判定する。ここで、規定時間が経過するまで排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理を実行する。そして、規定時間が経過したら、ステップS61にて、EGRブロワ50の運転を停止し、ステップS62にて、パージバルブ71を閉止し、ステップS63にて、EGR入口バルブ41を閉止し、ステップS64にて、排ガス再循環ラインG4、G5、G7のパージ処理が完了する。
なお、本実施形態では、パージガスにより排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分を排気ラインG3に排出することから、エンジン本体11の運転が停止しても、上述した手順により排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分をパージすることができる。
このように第4実施形態のEGRシステムにあっては、エンジン本体11から排出された排ガスの一部を燃焼用ガスの一部としてエンジン本体11に再循環する排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、排ガス再循環ラインG4に設けられるEGR入口バルブ41と、排ガス再循環ラインG7に設けられるEGR出口バルブ51と、EGRブロワ50と、排ガスから有害物質を除去するスクラバ42と、排ガス再循環ラインG4、G5、G7にパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置としてのパージガス供給ラインG15とを設けている。
従って、EGR出口バルブ51が閉止されると、パージ装置がパージガス供給ラインG15から排ガス再循環ラインG7にパージガスを供給することとなり、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留した腐食成分がパージガスと共に排出される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することで、排ガス再循環ラインG4、G5、G7を構成する配管の腐食を防止することができる。
第4実施形態のEGRシステムでは、パージ装置として、排ガス再循環ラインG7におけるEGRブロワ50より下流側(EGRブロワ50とEGR出口バルブ51との間)に連結されるパージガス供給ラインG15と、パージガス供給ラインG15を開閉するパージバルブ71と、パージガス供給ラインG15からのパージガスを排ガス再循環ラインG4、G5、G7を逆方向に送給するEGRブロワ50とを設けている。従って、EGR出口バルブ51が閉止されると、パージバルブ71を開放すると共にEGRブロワ50を逆転駆動することで、パージガスがパージガス供給ラインG15から排ガス再循環ラインG4、G5、G7を介して排気ラインG3に供給されることとなり、スクラバ42、デミスタユニット49、EGRブロワ50を含む排ガス再循環ラインG4に残留する腐食成分を除去することができ、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を適正に除去することができる。
第4実施形態のEGRシステムでは、EGR運転停止信号S2が入力したときにEGR出口バルブ51を閉止してパージバルブ71を所定期間だけ開放する制御装置60を設けている。従って、制御装置60は、EGR運転停止信号S2が入力すると、EGR出口バルブ51を閉止してパージバルブ71を所定期間だけ開放するため、EGR運転が停止すると、パージガスがパージガス供給ラインG15から排ガス再循環ラインG4に供給されることとなり、パージガスにより早期に排ガス再循環ラインG4に残留する腐食成分を除去することができる。
[第5実施形態]
図13は、第5実施形態のEGRシステムを表す概略構成図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第5実施形態にて、図13に示すように、EGRシステム13は、排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、スクラバ42と、デミスタユニット49と、EGRブロワ50と、パージ装置と、制御装置60を備えている。EGRシステム13は、エンジン本体11から排出された排ガスの一部を空気と混合した後、過給機12により圧縮して燃焼用ガスとしてエンジン本体11に再循環するとき、この再循環する排ガスから有害物質を除去するものである。
パージ装置は、パージガス供給ラインG16と、パージバルブ71と、排気ラインG3とを備えている。パージ装置は、パージガス供給ラインG16から排ガス再循環ラインG7にパージガスを供給し、排気ラインG3からパージガスと腐食成分を排出する。
即ち、パージガス供給ラインG16は、一端部が給気ラインG1における掃気トランクとエアクーラ52との間に連結されると共に、他端部が排ガス再循環ラインG7におけるEGRブロワ50とEGR出口バルブ51との間に連結されている。パージガス供給ラインG16は、パージバルブ71が設けられ、このパージガス供給ラインG16を開閉可能となっている。
そのため、EGR出口バルブ51を閉止し、パージバルブ71を開放すると、給気ラインG1の掃気(燃焼用ガス)の一部をパージガスとしてパージガス供給ラインG16の一端部から吸入し、このパージガス供給ラインG16を通して排ガス再循環ラインG7に供給することができる。そして、パージガス供給ラインG16から排ガス再循環ラインG7に供給されたパージガスは、排気ラインG3に送給される。
制御装置60は、EGR運転停止信号S2が入力されると、EGR出口バルブ51を閉止し、パージバルブ71を開放する。すると、エンジン本体11からの排ガスは、全量が排気ラインG3から外部に排出される。また、給気ラインG1の掃気の一部がパージガス供給ラインG16に供給され、このパージガス供給ラインG16から排ガス再循環ラインG4、G5、G7を通して排気ラインG3に送給される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留していた腐食成分は、このパージガスにより除去され、腐食成分を含むパージガスが排気ラインG3に排出される。
このように第5実施形態のEGRシステムにあっては、排ガス再循環ラインG4、G5、G7と、EGR入口バルブ41と、スクラバ42と、EGRブロワ50と、EGR出口バルブ51と、排ガス再循環ラインG7にパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置としてのパージガス供給ラインG16とを設け、パージ装置は、エンジン本体11に供給される掃気の一部をパージガスとして排ガス再循環ラインG4に供給する。
従って、パージ装置がパージガス供給ラインG16から排ガス再循環ラインG4にパージガスとしての掃気の一部を供給すると、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留した腐食成分が掃気と共に排出される。そのため、排ガス再循環ラインG4、G5、G7に残留する腐食成分を除去することで、排ガス再循環ラインG4、G5、G7を構成する配管の腐食を防止することができる。また、エンジン本体11への掃気の一部を抜き取って排ガス再循環ラインG4、G5、G7に供給することで、残留する腐食成分を排出することから、排ガス再循環ラインG4、G5、G7を適正にパージ処理することができる。
なお、上述した実施形態にて、舶用ディーゼルエンジンとして、主機関を用いて説明したが、発電機として用いられるディーゼルエンジンにも適用することができる。
10 舶用ディーゼルエンジン
11 エンジン本体
12 過給機
13 EGRシステム
41 EGR入口バルブ
42 スクラバ(ベンチュリスクラバ)
49 デミスタユニット
50 EGRブロワ
51 EGR出口バルブ
52 エアクーラ(冷却器)
60 制御装置
61 パージバルブ(パージ装置)
62 排気バルブ(パージ装置)
63 圧縮空気供給源
G1 給気ライン
G2,G3 排気ライン
G4 排ガス再循環ライン(第1ライン)
G5 排ガス再循環ライン(第2ライン)
G6 吸入ライン
G7 排ガス再循環ライン(第3ライン)
G11,G13,G14,G15,G16,G17 パージガス供給ライン(パージ装置)
G12 パージガス排出ライン(パージ装置)

Claims (13)

  1. エンジンから排出された排ガスの一部を燃焼用ガスの一部として前記エンジンに再循環する排ガス再循環ラインと、
    前記排ガス再循環ラインに設けられるEGR入口バルブと、
    前記排ガス再循環ラインにパージガスを供給して残留する腐食成分を排出するパージ装置と、
    を備えることを特徴とするEGRシステム。
  2. 前記パージ装置は、前記排ガス再循環ラインにパージガスを供給するパージガス供給ラインと、パージガスと共に残留する腐食成分を排出するパージガス排出ラインとを備えることを特徴とする請求項1に記載のEGRシステム。
  3. 前記排ガス再循環ラインにおける前記EGR入口バルブより下流側に設けられるスクラバを備え、前記パージガス供給ラインは、前記排ガス再循環ラインにおける前記EGR入口バルブと前記スクラバとの間に連結され、前記パージガス供給ラインを開閉するパージバルブが設けられることを特徴とする請求項2に記載のEGRシステム。
  4. EGR運転停止信号が入力したときに前記EGR入口バルブを閉止して前記パージバルブを所定期間だけ開放することを特徴とする請求項3に記載のEGRシステム。
  5. 前記パージガス排出ラインは、前記パージガス供給ラインからのパージガスを前記排ガス再循環ラインから前記エンジンに排出する第1パージガス排出ラインが設けられることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のEGRシステム。
  6. 前記パージガス排出ラインは、前記パージガス供給ラインからのパージガスを排気ラインに排出する第2パージガス排出ラインが設けられ、前記第2パージガス排出ラインを開閉する排気バルブが設けられることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のEGRシステム。
  7. EGR運転が停止しているとき、前記排気バルブを所定期間だけ開放することを特徴とする請求項6に記載のEGRシステム。
  8. 前記パージ装置は、外気をパージガスとして前記排ガス再循環ラインに供給することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のEGRシステム。
  9. 前記パージ装置は、前記エンジンに供給される掃気の一部をパージガスとして前記排ガス再循環ラインに供給することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のEGRシステム。
  10. 前記パージ装置は、圧縮空気をパージガスとして前記排ガス再循環ラインに供給することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のEGRシステム。
  11. 前記排ガス再循環ラインにおける前記EGR入口バルブより下流側に設けられるスクラバを備え、前記パージガス供給ラインは、前記排ガス再循環ラインにおける前記スクラバより下流側に連結され、前記パージガス供給ラインを開閉するパージバルブと、前記パージガス供給ラインからのパージガスを前記排ガス再循環ラインを逆方向に送給するブロワとが設けられることを特徴とする請求項2に記載のEGRシステム。
  12. 前記パージガス供給ラインは、前記パージガス供給ラインからのパージガスを前記排ガス再循環ラインから排気ラインに排出することを特徴とする請求項11に記載のEGRシステム。
  13. 前記排ガス再循環ラインにおける前記パージガス供給ラインの連結部より下流側に設けられるEGR出口バルブと、EGR運転を停止したときに前記EGR出口バルブを閉止して前記パージバルブを所定期間だけ開放することを特徴とする請求項11または請求項12に記載のEGRシステム。
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