JP2016193921A - 低造影剤濃度及び/又は低放射線量でのx線イメージング - Google Patents

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Abstract

【課題】X線検査及びその間における患者安全性の向上のための超低ヨウ素濃度を有するX線診断用組成物の提供。及び身体にX線診断用組成物を投与し、低減された放射線量を照射するX線検査方法。【解決手段】イオジキサノール又は式(II)で表される化合物を含有する組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、X線検査及びその間における患者安全性の向上に関する。さらに詳しくは、本発明は超低ヨウ素濃度を有するX線診断用組成物に関する。本発明はさらに、身体にX線診断用組成物を投与し、低減された放射線量を照射するX線検査方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、超低ヨウ素濃度を有するX線診断用組成物、及びそれを用いるX線検査方法であって、該組成物を投与した身体に低減されたX線放射線量を照射するX線検査方法に関する。
すべての診断イメージングは、身体内部の様々な構造を見ることができるように、これらの構造から相異なる信号レベルを得ることに基づいている。したがって、例えばX線イメージングにおいて所定の身体構造が画像中で見えるためには、その構造によるX線減衰度が周囲の組織のX線減衰度と違っていなければならない。身体構造とその周囲との間における信号の差はしばしばコントラストと呼ばれ、診断イメージングでのコントラストを高めるための手段に多大の努力が捧げられてきた。これは、関心のある身体構造又は領域とその周囲との間のコントラスト又は明瞭度が大きいほど画像の鮮明度又は品質が高くなり、診断を行う医師にとって価値が高くなるからである。その上、コントラストが大きいほど、イメージング操作で可視化できる身体構造は小さくなる。即ち、コントラストの向上は認識できる空間分解能及び鮮明度の増大をもたらすことができる。
X線イメージングに関しては、計算機断層撮影(CT)は平面X線では得られない3次元空間分解能及びコントラスト分解能を提供する。放射線量は放射線学操作においてかなり変動する。若干の操作に関する平均有効線量は0.01mSvより低い(表1)のに対し、冠動脈血管造影のようなCT操作ではそれより高い放射線量が標準的であって、16mSv以上の線量も珍しくない。Mettler et al,Radiology,vol 248:254−263(2008)からの表2を参照されたい。
表1は、各種の放射線学操作に関する有効線量を示している(Mettler et al,Radiology,vol 248:254−263(2008))。
表2は、各種のCT操作に関する有効線量を示している(Mettler et al,Radiology,vol 248:254−263(2008))。
画像の診断品質はイメージング操作における固有ノイズレベルに大きく依存し、したがってコントラストレベルとノイズレベルとの比又はコントラストとノイズとの間の明瞭度は診断画像に関する有効診断品質因子となることがわかる。患者を特に過剰の放射線から安全に保ちながら、かかる診断品質因子の向上を達成することはずっと以前から重要な目標であって、今なお変わっていない。X線イメージングのような技術では、診断品質因子を向上させるための1つのアプローチは、コントラスト媒体として処方されたコントラスト増強物質をイメージングすべき身体領域中に導入することであった。
かくして、X線の場合、造影剤の初期の例は、それが分布した身体領域のX線減衰度を高める不溶性の無機バリウム塩であった。最近の50年間、X線造影剤の分野では可溶性のヨウ素含有化合物が支配的であった。ヨウ素化造影剤を含む商業的に入手可能なコントラスト媒体は、通常、(例えばGastrografen(商標)の商品名で市販されている)ジアトリゾエートのようなイオン性単量体、(例えばHexabrix(商標)の商品名で市販されている)イオキサグレートのようなイオン性二量体、(例えばOmnipaque(商標)の商品名で市販されている)イオヘキソールや(例えばIsovue(商標)の商品名で市販されている)イオパミドールや(例えばIomeron(商標)の商品名で市販されている)イオメプロールのような非イオン性単量体、及び(例えばVisipaque(商標)の商品名で市販されている)非イオン性二量体イオジキサノールに分類される。
上述したもののような、最も広く使用されている市販の非イオン性X線造影剤は、臨床用途のために安全であると考えられている。ヨウ素化造影剤を含むコントラスト媒体は、米国では年間2000万回を超えるX線検査で使用されており、副作用の数は許容し得るものと考えられている。しかし、高品質の画像を与える改良されたX線及びCTイメージング方法に対するニーズは今なお存在している。このようなニーズは、既存の疾患及び病態又は未熟な/低い腎機能を有する患者/被験体においてより明らかである。これは、ある種の疾患及び低い腎機能が注入されたヨウ素化コントラスト媒体に対して副作用が起こる可能性を高めるからである。関係する既存の疾患には、肺疾患、腎疾患、心疾患、肝疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患並びに他の併存症、例えば代謝障害(糖尿病、高脂血症、高インスリン血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症及び高血圧症)、心臓血管疾患、末梢血管疾患、アテローム性動脈硬化症、卒中及びうっ血性心不全がある。さらに、高齢者ではより多数の有害事象が報告されている一方、若い子供及び幼児で見出されたことがあるような未熟な腎機能はコントラスト媒体の長時間循環及びより多数でより強い副作用をもたらすこともあるので、被験体の年齢は重要である。
有害事象のリスクはコントラスト媒体の効果に限らない。CTに関連する放射線は、診断イメージング由来の総電離放射線の約70〜75%を占める。これらの放射線レベルは決定的な効果(例えば、細胞死)を引き起こすものより十分に低いものの、それは確率的な効果(例えば、癌、白内障及び遺伝的効果)と関連し得るという懸念が存在する。放射線被曝に関連する癌の発症に関して最大のリスクを有する者は、子供及び20代の女性である。小児科CT検査の約33%は人生の最初の10年間にある子供で実施され、17%は5歳以下の年齢の子供で実施されている。幼い年齢での放射線被曝はリスクを伴う。これは、子供の器官や組織が成人のものより放射線の効果に対して敏感であり、そして彼等が有する長い余命の間に癌が生じる可能性があるからである。加えて、現在のCTの普及により、子供達は現在成人である者より高い生涯蓄積線量の医療関連放射線を受けることがありそうである。
かかるコントラスト媒体は通常は直接の治療効果を得るためよりもむしろ診断目的のために使用されるので、細胞又は身体の様々な生物学的機構に対してできるだけ少ない効果を及ぼすコントラスト媒体を提供することが一般に望ましい。このようなものは、毒性及び有害な臨床効果が少なくて済むからである。ヨウ素化コントラスト媒体の毒性及び有害な生物学的効果は、配合媒質の成分(例えば、溶媒又はキャリヤー)並びに造影剤自体及びその成分(例えば、イオン性造影剤用のイオン)によって生み出され、またその代謝産物によって生み出される。
コントラスト媒体の毒性に対する主な寄与因子は、ヨウ素化造影剤構造の化学毒性及びその物理化学的性質、特にコントラスト媒体の重量オスモル濃度及びコントラスト媒体処方のイオン組成又はその欠如にあると確認されている。ヨウ素化造影剤の望ましい特性は、化合物自体の低い毒性(化学毒性)、コントラスト媒体の低い重量オスモル濃度、高い親水性(溶解性)及び(大抵は投与のために処方されたコントラスト媒体1ml当たりのヨウ素のmg数で測定される)高いヨウ素含有量であると考えられてきた。ヨウ素化造影剤はまた、配合媒質(通常は水性媒質)中に完全に可溶であり、貯蔵及び投与中にも溶解状態に保たれなければならない。
市販製品、特に非イオン性化合物の重量オスモル濃度は、まだ改良の余地はあるものの、二量体及び非イオン性単量体を含む大部分の媒体については許容できる。例えば冠動脈血管造影法では、循環系へのボーラス量のコントラスト媒体の注入は重篤な副作用を引き起こすことがある。この操作では、血液ではなくコントラスト媒体が短時間にわたって系中を流れ、コントラスト媒体とそれが置き換える血液との間における化学的性質及び生理化学的性質の差が、不整脈、QT延長、心臓収縮力の低下、血液細胞の酸素運搬能力の低下、及び高レベルのCMが存在する器官の組織虚血のような望ましくない副作用を引き起こすことがある。かかる副作用は、特に、化学毒性及び浸透圧毒性効果が注入されるコントラスト媒体の高張性に関連するイオン性造影剤について見られる。体液に対して等張性又は僅かに低張性のコントラスト媒体が特に望ましい。低浸透圧性コントラスト媒体は、特に望ましい低い腎毒性を有している。
急性腎不全の患者では、コントラスト媒体によって誘発されるネフロパシーが、今なおヨウ素化コントラスト媒体の使用に伴う臨床的に最も重要な合併症の1つとなっている。Aspelin,P et al,The New England Journal of Medicine,Vol.348:491−499(2003)では、低浸透圧性の非イオン性コントラスト媒体ではなくイオジキサノール(血漿電解質の添加によって血液と等張性にされた低浸透圧性薬剤)を使用した場合、コントラスト媒体によって誘発されるネフロパシーが高リスク患者で発生しにくいことがあると結論づけられた。これらの所見は、後に、ヨウ素コントラスト媒体の重量オスモル濃度が造影剤誘発腎毒性(CIN)及びコントラスト媒体誘発急性腎損傷のキードライバーであることを示す他の所見によって補強されている。
患者集団のうち、高リスク患者と見なされる部分は増加しつつある。患者集団全体のためのインビボX線診断剤を絶えず改良する必要性に応えるため、患者の安全性が最適化されるX線造影剤及びX線イメージング方法を発見しようという活動は絶えず存在している。
コントラスト媒体の注入量を少なく保つためには、高いヨウ素/ml濃度を有するコントラスト媒体を処方し、しかも媒体の重量オスモル濃度を低いレベル(好ましくは等張性未満又はその付近)に維持することが望ましかった。このような考え方は、高いヨウ素濃度ほど高いコントラスト増強をもたらすと考えられる通則とうまく符合している。非イオン性単量体造影剤及び特にイオジキサノール(欧州特許出願公開第108638号)のような非イオン性ビス(トリヨードフェニル)二量体の開発は、浸透圧毒性の低下したコントラスト媒体をもたらした。これは、低張性溶液を用いてコントラスト有効ヨウ素濃度を達成することを可能にし、さらにはコントラスト媒体(例えば、Visipaque(商標))を所望の重量オスモル濃度に維持しながら血漿イオンの混入によるイオン不均衡の補正を可能にした。しかし、特に感受性の被験体における有害事象のリスクを低減させ、患者の安全性を向上させ、かつコストを削減するため、X線検査を受ける患者に投与するX線コントラスト媒体の量を減少させることが現在要望されている。
Yoshiharu Nakayama et al,Radiology,237:945−951,2005は、低管電圧を用いた腹部CT方法に向けられていて、管電圧を低下させることで、画像品質を悪化させずにコントラスト材料の量を20%以上減少させ得ると結論づけている。さらに、低い管電圧を用いれば、放射線量を57%低減させ得ることも報告している。
Yoshiharu Nakayama et al,AJR:187,November 2006は、低い管電圧及びコントラスト材料の減少した総用量で実施される大動脈CT血管造影法に向けられている。第1の患者群では100mlのイオパミロン300mgI/mlを投与する一方、第2の群では40mlの同じコントラスト媒体を投与する。第2の群に対しては、30%低減した放射線量が適用される。この論文は、大動脈疾患を有する軽量の患者(体重<70kg)にとって低コントラスト媒体及び低電圧スキャンが適切であると結論づけている。その上、この方法は腎機能不全を有する重量の患者(>70kg)の追跡検査のため特に有益である。
Kristina T.Flicek et al,AJR,195:126−131,July 2010は、適応型統計的反復再構成(ASIR)を用いてCTコロノグラフィー(CTC)のための放射線量を低減させることに向けられていて、ASIRを使用した場合、画像品質に顕著な影響を与えることなしにCTC時の放射線量を50%低減させ得ることを示唆している。
しかし、X線検査、特にCT検査を受ける患者の安全性を向上させること、治療コストを低減させること、及び以前には非コントラスト増強イメージングが適用されていた患者に対してコントラスト増強X線/CTを利用可能にすることは今なお要望されている。
国際公開第2007/051739号パンフレット
本発明は、低減されたコントラスト媒体濃度と低減されたX線放射線量との組合せを適用することで患者安全性を向上させるX線イメージング用組成物及びX線イメージング方法を提供する。これは、X線/CTスキャン操作中における患者安全性(例えば、成人、小児及び幼児患者安全性)を最適化するための方法である。画像の最適化に際しては、5つの主な変数を考慮すべきである。即ち、放射線量、コントラスト媒体濃度、コントラスト媒体用量、コントラスト媒体注入スピード(速度)及び画像品質である。これまでのところ、患者安全性の最適化及び患者リスクの最小化に際しては、3つの主な変数を考慮すべきであった。これらは、放射線量、コントラスト媒体用量及び画像品質である。出願人は試験を行い、そして意外にも、得られるX線画像のコントラスト/ノイズ比及び/又は品質を悪化させることなしにコントラスト媒体濃度を予想外に低いレベルまで低下させ得ることを見出した。
本発明の組成物及び方法によれば、いくつかの目的が達成される。原価(Cost of Goods)及び原料の節約を達成するように高濃度コントラスト媒体の使用を減少させてコストを削減することで、多大のコスト節約を行うことができる。さらに、放射線の減少に関連する間接的なコスト節約が存在し、かくして全体として治療費を低減させ得る。最も重要なのは、ヨウ素濃度及びコントラスト媒体の総用量の減少と放射線被曝の減少との組合せにより、患者の安全性にとって利益が得られることである。低放射線量のX線/CT操作は、小児科(子供及び幼児)のX線/CTに関して、並びに医師の介入に応答して疾患の状態、発症又は(実際に)低減を診断するために単一又は反復のコントラスト増強X線及びCTスキャンが必要とされる既存の疾患を有する高リスク患者において特に有益である。低ヨウ素濃度への暴露は、心機能及び腎機能の低下のような既存の疾患を有する患者にとって特に有益である。かくして、高品質画像の保存が達成され、有害事象は最小限に抑えられるはずである。多くの患者、通例、以前にはコントラスト増強スキャンが適用されなかった患者、例えば治療モニタリング又は疾患管理を支援するために反復スキャンが必要な患者、或いは放射線被曝に原因するリスク因子又は患者リスク因子を有する患者に関しては、低放射線量で十分な品質の画像を得ることができる。本発明の組成物及び方法を使用すれば、ヨウ素濃度を低下させること及び/又は放射線量を低下させることで、個々の患者ごとの画像品質、放射線及びヨウ素濃度に関して最適のバランスを達成することができる。
図1は、様々なヨウ素濃度において、減衰度に対する低kVpの影響を示している。 図2は、追加のノイズ低減方法を使用しない場合の画像減衰度に対する低kVp計算機断層撮影(CT)の影響を示しており、80kVp及び120kVpでGE Gemstone検出器及びプレップ(prep)ベースデータ処理を用いた場合並びにSiemens Flash CTを用いた場合におけるファントム(phantom)の中心部でのコントラスト/ノイズ比を与える。 図3は、放射線を80kVpから140kVpまで増加した場合において、GEプレップベースデータシステム及びSiemens Flash CTに関する画像品質(CNR)を示している。 図4は、Visipaque及び他のコントラスト媒体の質量減衰係数を放射線(keV)に対して示している。 図5は、画像品質(CNR)をコントラスト媒体(Visipaque、Vpと表記する)の濃度に対して示している。 図6は、標準放射線量レベル及び低放射線量レベルにおいて、標準再構成方法及び2種の反復再構成方法を用いて80、100及び120kVpスキャンに関するファントム試験で測定した規格化コントラスト/ノイズ比(CNRD)を示している。 図7は、Visipaque投与後の動脈相中に取得したインビボミニブタCT画像を示している。実線の矢印は大動脈を指し、点線の矢印は筋肉(腰方形筋)を指している。 図8は、Visipaque投与後の動脈相中に取得したインビボミニブタCT画像を示している。 図9は、Visipaque投与後の動脈相中に取得したインビボミニブタCT画像を示している。 図10は、Visipaque投与後の静脈相中に取得したインビボミニブタCT画像を示している。実線の矢印は肝臓を指している。 図11は、Visipaque投与後の静脈相中に取得したインビボミニブタCT画像を示している。 図12は、Visipaque投与後の静脈相中に取得したインビボミニブタCT画像を示している。
したがって第1の態様では、本発明は、ヨウ素化X線造影剤を薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤と共に含むX線診断用組成物であって、超低ヨウ素濃度を有する組成物を提供する。一実施形態では、本組成物は2種以上のヨウ素化X線造影剤の混合物を含んでいる。
「造影剤」は、入射X線放射線を顕著に減衰させることで、検査対象体積を透過する放射線の減少を引き起こす物質を含む薬剤である。X線画像再構成及び典型的な後処理を受けた後、このようなX線減衰の増加は検査対象体積又は領域の密度の増加として解釈され、これが画像中の背景組織に対して造影剤を含む体積のコントラスト増強又は明瞭度向上を生み出す。
組成物、X線診断用組成物及びコントラスト媒体という用語は、本文書中では互換的に使用され、同じ意味を有する。
「超低ヨウ素濃度」(ULC)という用語により、我々は、濃度が10〜170mgI/ml、さらに好ましくは10〜150mgI/ml、さらに一段と好ましくは10〜100mgI/ml、最も好ましくは10〜75mgI/mlであることを定義する。特に好ましい実施形態では、ヨウ素濃度は100mgI/ml未満である。X線組成物を身体に投与した場合、それは血液と置き換わるので、X線組成物の濃度は重要であることが判明している。X線管の放射線量を低下させること、即ち陰極と陽極との間の電位差である管電圧(キロボルトピーク又はkVp)を低下させること、及び超低濃度のヨウ素を投与することにより、画像品質(即ち、コントラスト効果)は実際に維持又は改善される。これは、放射線量がヨウ素のK吸収端に実質的に相当する平均エネルギースペクトルを有するので、ヨウ素化増強の減衰値が低い管電圧で増大し、高い増強を生じるからである。CT画像中のヨウ素HU値(ハウンスフィールド単位)は低いkVpで高く、即ち画像品質が改善される。これは、スペクトルの平均エネルギーがヨウ素のK吸収端(33.2keV(キロ電子ボルト))に近く、したがって低いX線エネルギーで増大したヨウ素の減衰係数が高いCT画像HU値を生じるからである。
はっきり言えば、低下するのは入射X線放射線を減衰させる物質(好ましくはヨウ素)の実際の濃度であって、ヨウ素化コントラスト媒体の用量(容量)だけではない。その結果、注入されるヨウ素化造影剤の容量が同じに保たれても、ヨウ素系造影剤の濃度が低下すれば、身体に注入されるヨウ素化造影剤の総量は減少する。超低濃度のヨウ素を含む本発明の組成物を使用すること、即ち第2の態様の方法を使用することは、診断用組成物の総標準用量を単に減少させること又はこれの投与速度を単に低下させることに比べて利益を有している。ヨウ素の濃度は画像能力にとって用量より重要であることが判明している。これは、コントラスト媒体が血液を押しのける(即ち、血液に置き換わるか又は取って代わる)結果、それだけが「画像化」されるからである。コントラスト媒体濃度が低下するので総コントラスト媒体用量は減少するから、造影剤の用量は患者の安全性にとって重要なのである。
特許請求される組成物の造影剤は、一実施形態ではヨウ素化X線化合物である。好ましくは、本発明の組成物は低浸透圧性コントラスト媒体(LOCM)である。好ましくは、造影剤は非イオン性ヨウ素化単量体化合物又は非イオン性ヨウ素化二量体化合物、即ち単一の三ヨウ素化フェニル基を含む化合物又は2つの結合された三ヨウ素化フェニル基を含む化合物である。しかし、三量体、四量体及び五量体化合物も包含される。これは、多量体の数が増加するほど重量オスモル濃度が減少するからである。このことは、より多くの血清電解質を溶液に添加してそれを等張性にし得ることを意味するので重要である。したがって、注入されるものは主として血漿電解質である。加えて、粘度は多量体の数の増加と共に増加することが知られているので、ULCアプローチは今では多量体薬剤の使用が許容されることを意味し得る。これは、イメージングのために要求される低い濃度が総合粘度を低下させ、これらの化合物を実際に使用することを可能にするからである。適切な単量体及び二量体化合物は、出願人の特許出願である国際公開第2010/079201号によって提供されている。特に適切な単量体化合物は国際公開第97/00240号に記載されており、特に実施例2の化合物BP257であり、さらに商業的に入手可能な化合物であるイオパミドール、イオメプロール、イオベルソール、イオプロミド、イオベルソール、イオビトリドール、イオペントール及びイオヘキソールである。最も特に好ましいのは、化合物イオパミドール及びイオヘキソールである。
特に適切な二量体化合物は、2つの結合された三ヨウ素化フェニル基を含む次の式(I)の化合物(非イオン性二量体化合物という)及びその塩又は光学活性異性体である。
式中、
Xは、酸素原子、硫黄原子又はNR4基で置き換えられた1個又は2個のCH2部分を任意に有しかつ最大6個の−OR4基で任意に置換されたC3〜C8直鎖又は枝分れアルキレン部分を表し、
4は、水素原子或いはC1〜C4直鎖又は枝分れアルキル基を表し、
6は、水素原子又はアシル官能基(例えば、ホルミル基)を表し、
各Rは独立に同一又は相異なるものであって、三ヨウ素化フェニル基、好ましくはさらに2個のR5基で置換された2,4,6−三ヨウ素化フェニル基を表し、ここで各R5は同一又は相異なるものであって、水素原子又は非イオン性親水性部分を表し、式(II)の化合物中の少なくとも1個のR5基は親水性部分であることを条件とする。好ましい基及び化合物は、国際公開第2010/079201号及び同第2009/008734号(これらの開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす)に概説されている。
本発明の組成物又は方法で使用できる特に好ましい二量体造影剤は、化合物イオジキサノール(Visipaque)及び次の式(II)の化合物である。
式(II)の化合物には、イオホルミノール(ioforminol)という国際一般名が与えられている。
したがって好ましい実施形態では、本発明は、イオジキサノール又はイオホルミノール或いはその両方を含む組成物であって、超低ヨウ素濃度を有する組成物を提供する。
本発明のX線診断用組成物は、そのまま使用できる濃度を有していてもよいし、又は投与に先立って希釈する濃縮物の形態であってもよく、或いは投与に先立って血漿電解質と混合できる非晶質粉末であってもよい。ボーラス注射後の不均衡効果に由来する毒性の寄与を低減させるため、血漿陽イオンの添加によって溶液の張度を補うことが望ましい場合がある。特に、すべてのヨウ素濃度に関して血液と等張なコントラスト媒体を得るためにナトリウム、カルシウム及びマグネシウムイオンを添加することが望ましくかつ達成可能である。血漿陽イオンは生理学的に許容される対イオン(例えば、塩化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭酸水素イオンなど)との塩として供給できるが、好ましくは血漿陰イオンが使用される。心臓血管効果を低下させるため、コントラスト媒体に電解質を添加することも可能である。一実施形態では、本発明は、組成物が超低濃度のヨウ素を含みかつ組成物の総容量が1〜50mlであるような組成物用量(例えば、投与のためのX線診断用量)を提供する。
注射又は輸液によって投与されるX線診断用組成物に関しては、周囲温度(20℃)での溶液の粘度に関する所望上限は約30mPasである。しかし、50〜60mPasまで、さらには60mPasを越える粘度も許容できる。例えば血管造影操作に際してボーラス注射で投与されるX線診断用組成物に関しては、浸透圧毒性効果を考慮しなければならず、好ましくは重量オスモル濃度を1Osm/kgH2O未満、好ましくは850mOsm/kgH2O未満、さらに好ましくは約300mOsm/kgH2Oにすべきである。本発明の組成物を用いれば、かかる粘度、重量オスモル濃度及びヨウ素濃度目標値を満足させることができる。実際、低張溶液(即ち、200mOsm/kgH2O未満の溶液)を用いて有効ヨウ素濃度を達成できる。
X線診断用組成物は、注射又は輸液によって(例えば、血管内投与によって)投与できる。一実施形態では、X線診断用組成物は急速な血管内注射として投与され、別の実施形態では、それは連続的な輸液として投与される。別法として、X線診断用組成物を経口投与することもできる。経口投与のためには、組成物はカプセル、錠剤又は液剤の形態を有し得る。
第2の態様では、本発明は、X線検査方法であって、
X線造影剤を含むX線診断用組成物を身体に投与する段階、
低減されたX線放射線量を身体に照射する段階、
診断装置で身体を検査する段階、及び
検査からのデータをコンパイルする段階
を含む方法を提供する。
一実施形態では、本発明の方法の唯一の目的は情報を得ることである。本方法は、データを解析する段階を含み得る。別の実施形態では、本方法はさらに、得られた情報を他の情報と比較する段階を含むことで診断を行うことができる。一実施形態では、本検査方法は診断方法又は診断のための補助手段である。低減されたX線放射線量は、身体(例えば、身体の特定の検査対象領域)に照射される。
現在、X線/CT装置のアルゴリズムは、放射線量の最適化(即ち、低下)及び/又は画像品質の向上を行う場合、画像品質及び放射線量のみをパラメーターと見なしている。一般に、X線/CTスキャンにおいて一定の画像品質を得るために必要な放射線量は、画像の取得に際して低い放射性照射量に付随する画像ノイズを低減させるための最新アルゴリズムを使用することで低減させ得る。加えて、このたび出願人は、管電圧を低下させることにより、画像品質を悪化させることなしに濃度を低下させることでコントラスト材料の量を予想外に低いレベルまで減少させ得ることを見出した。
X線/CTスキャンが増強された最適画像を要求する場合には、コントラストを向上させて所要の画像品質を得るため、高い原子番号をもった減衰物質を含む造影剤(例えば、ヨウ素含有コントラスト媒体)が投与される。X線診断用組成物を使用するか否かの決定に影響を及ぼす因子は、体重(肥満)、低い腎機能、低い肝機能、年齢(幼児、子供及び高齢者)及び/又は併存症(例えば、代謝障害(糖尿病、高脂血症、高インスリン血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症及び高血圧症)、心臓血管疾患、末梢血管疾患、アテローム性動脈硬化症、卒中及びうっ血性心不全)のような患者リスク因子、或いは操作のタイプ(例えば、静脈内投与、動脈内投与、末梢投与、心臓投与、血管造影及びCT)である。
大動脈疾患を有する軽量の患者(体重<70kg)にとって低用量コントラスト媒体及び低電圧スキャンが適切であることが示されている(Nakayama et al 2006)ものの、本発明の方法は好ましくは「超低ヨウ素濃度」組成物の使用を含んでいる。かかる組成物は、現在、画像品質及び有効な診断を損なうことなしに放射線量及びkVpの低減を最大限に活用するためには検討も利用もされていない。この方法はまた、高い原子番号の物質ナノ粒子にも適用できよう。それはさらに、超低濃度のヨウ素の添加と共に低放射線/低kVpスキャンを使用することから生じる軟組織ノイズを低減させるよう特別に設計された最新の画像再構成アルゴリズムの使用を含み得る。したがって、最適化は、最適な患者中心のスキャンパラメーターを決定する際に効果的な再構成をパラメーターとすることで、放射線量及び画像品質に加えてコントラスト媒体の濃度及び用量の最適化を含んでいる。
技術の現状では、放射線量と画像品質との間にトレードオフが存在していた。より高い空間分解能を達成するためには、より高い放射線量が適用されてきた。さらに、より少ないノイズを得るために放射線量が増加されてきた。同時に、例えば癌発生の生涯リスクのため、放射線量を抑制しようというニーズが存在している。本発明の方法によれば、超低濃度のコントラスト媒体が投与されるので、放射線量は画像品質を損なうことなしに低い。一実施形態では、本方法は、超低濃度のヨウ素を含みかつ1〜50mlの総容量を有する組成物の添加を含んでいる。
CT検査のようなX線検査に際して放射線量の低減を達成するためには、いくつかの技術が存在している。1つの技術は、低い管電圧を使用することである。この態様の一実施形態では、70〜150kVp(kVp=キロボルトピーク)、例えば70〜140kVp、さらに好ましくは70〜120kVp、さらに一段と好ましくは70〜85kVp、最も好ましくは70〜80kVpの範囲内の管電圧によって多色放射線スペクトルが得られる。これは通例、(140kVpの管電圧に対して)30〜140keV、さらに好ましくは(120kVpの管電圧に対して)30〜120keV、さらに一段と好ましくは(85kVpの管電圧に対して)30〜85keV、最も好ましくは(80kVpの管電圧に対して)30〜80keVのX線スペクトルを与える。それ故、管電圧は最も好ましくは80kVp未満である。したがって、身体にX線診断用組成物、好ましくは超低濃度のヨウ素が投与された場合、X線/CT装置は、上記に示したような管電圧を使用しながら(好ましくはCTに従って)身体にX線を照射するように運転される。今日、腹部CTスキャンの大部分は例えば120kVpで行われている。超低ヨウ素濃度を用いる本発明の方法では、示唆されるように、画像品質を悪化させることなしに管電圧、したがって放射線量を低減させることができる。放射線量を例えば140kVpから80kVpに、さらには70kVpの低い値に低減させた場合でも、ヨウ素化構造の同等以上の鮮明度、即ち同等以上のコントラスト/ノイズ比を達成することができる。これは、多色スペクトルの平均エネルギーがヨウ素のK吸収端(33.2keV)に近いからである。K吸収端とは、X線光子と相互作用する原子のK殻電子の結合エネルギーの直上でX線光子の減衰係数が突然に増加することを述べている。減衰度の突然の増加は、X線の光電吸収/減衰による。ヨウ素は33.2keVのX線の吸収/減衰のためのK殻結合エネルギーを有するが、これは必ずしも大抵の診断用X線ビームの平均エネルギーに近くない。したがって、低光子エネルギーでは、より多くのX線をヨウ素によって減衰できる。かかる現象を低エネルギー光子(即ち、低放射線)を使用する臨床状況でのコントラスト増強スキャン操作に外挿すれば、より明るい画像を得ることができる。別法として、より少ないヨウ素を投与すれば、同等の画像強度を得ることができる。正常又は標準のヨウ素濃度での標準X線エネルギースキャンと品質及び強度の点で同等な画像を実現するために必要な低いX線エネルギーと低い用量(ヨウ素濃度)との間のバランスは、決定的に重要である。したがって、本発明の方法の一実施形態では、適用される放射線量はヨウ素のK吸収端に実質的に相当する平均エネルギースペクトルを有する。
さらに、適切に対処しなければ、患者放射線量を低減させるための管電圧及びX線光子エネルギーの低下並びに得られるヨウ素減衰度及び画像輝度の増加は、得られるCT画像中に起こり得る重大な画像アーティファクトの原因となり得る。これらは通常、ビーム硬化アーティファクトといわれ、極端な場合には(ヨウ素由来の)過剰なビーム減衰による光子欠乏及び画像飽和といわれる。アルゴリズム補正が利用できる。これらは良くても近似的な解決策であるのに対し、根本原因(多過ぎるヨウ素)と取り組むのが好ましいアプローチである。続いて、このたび意外にも、アーティファクトのない画像品質を保存するためには、低下したX線管電圧の使用のようなCT放射線量低減手段に低下したヨウ素濃度が付随すべきであることが見出された。
管電圧の低下によって放射線量を低減させることに加えて、他の選択肢も利用できる。CT技術、ハードウェア及びアルゴリズムを含め、X線放射線量を低減させるための任意の技術を超低濃度の造影剤の投与と組み合わせることも、本発明の方法に包含される。CT装置の設定値(即ち、X線管電流、スライス厚さ、ピッチ又はテーブル速度のような照射パラメーター)を、放射線量を低減させるように調整することができる。軸方向走査を含むCT技術を使用することもできる。かかる技術では、速度の顕著な減少なしにスライスのオーバーラップは存在しない。さらに、管電流(mA又はミリアンペア数)の変調を行うこともできる。即ち、必要ない場合にX線管電流を弱くすること、特に身体のスライスを薄くすることでそれを弱くすることができる。ミリアンペア数はX線管の出力の第2の制御手段である。この制御手段は、管の陰極側のフィラメントを通していかに多くの電流を流すかを決定する。フィラメントを通って流れる電流(及び加熱)が多ければ、X線ターゲットに向けて加速するための「空間電荷」中に多くの電子が利用でき、これは高電圧回路を作動した場合に大きい光子フラックスを生じる。患者のサイズに基づいてkeVの変調を使用する同様なアプローチも、幼児、子供及び成人患者の放射線量低減のための追加方法として想定されている。
加えて、高い時間分解能を有するガーネット型セラミックシンチレーター検出器が使用できる。かかる検出器は同じ放射線量からより多くのコントラストを与える。さらに、かかる高速検出器は高速kVpスイッチングによって単一の線源(X線管)からの二重エネルギーGSI(Gemstone Spectral Imaging)イメージングにも対応できる。かかる二重エネルギーCT(DECT)による走査及びGSI処理の使用は、例えば40keVと140keVとの間における合成単色画像の再構成によって分光情報を得ることを可能にする。一実施形態では、本発明の方法の検査段階はDECTの使用を含んでいる。低エネルギーDECT画像を使用した場合には高いコントラストが得られるが、低下した光子強度のため、かかる技術は高いノイズレベルに悩まされることがある。さらに、画像品質を向上させるソフトウェアを使用してノイズを抑制することもできる。フィルター補正逆投影(FBP)及び(CT画像からノイズを選択的に掃去する再構成方法である)適応型統計的反復再構成(ASiR(商標))は、空間又は時間分解能の変化なしに放射線量を低減させることができる。
同様に、画像空間内反復再構成(IRIS(商標))、iDOSE及び量子ノイズフィルターは、画像品質又は細部可視化の損失なしに画像ノイズを低減させる。一層複雑な反復技術、例えばVeo(商標)のようなモデルベース反復再構成(MBIR)は、さらなるノイズ及び線量低減又は一層良好な画像品質をもたらすことができる。したがって、さらに別の実施形態では、本発明の方法の検査段階は、ノイズ抑制と任意に組み合わされたDECTによる走査が実施されるように装置を運転することを含んでいる。かかるノイズ抑制は、好ましくはASiR及びMBIRから選択される。DECTをノイズ抑制と組み合わせれば、向上したコントラスト/ノイズ比が達成される。さらに、追加の専用ノイズ抑制方法の使用又は不使用下でDECTを使用すれば、顕著に低下したヨウ素濃度を有するX線診断用組成物の使用が可能になる。例えば、(例えば、21.8mGy及び12.9mGyの放射線量での)DECTによる走査は、標準の120kVpスキャンに比べて約25%のヨウ素濃度低減が可能になることを示した(実施例6)。DECT及びノイズ抑制を使用すれば、画像品質を損なうことなしに使用可能なエネルギー窓が増大する。
ノイズを低減させるための任意のかかる技術によれば、放射線量を低減させることができ、低下したヨウ素濃度(即ち、ULC)と一緒になって成人、子供又は幼児患者の安全性をさらに高める。好ましい実施形態では、本発明の方法は、好ましくは最新の画像再構成及び/又は画像濾波方法によるノイズ低減段階を含んでいる。かかるノイズ低減は利用可能なソフトウェアを選択して実行することで達成され、それは好ましくはASiR及びMBIR(VEO(商標))から選択される。標準的なフィルター補正逆投影に比べて、ASiR及びMBIRはいずれもヨウ素コントラストに関する試験においてもコントラスト/ノイズ比を顕著に向上させる。好ましい実施形態では、MBIR(VEO(商標))が本発明の方法で使用される。
必要な放射線量は、操作、検査対象領域、並びに患者の体重及び年齢に依存する。したがって好ましい実施形態では、本発明は、超低ヨウ素濃度を有するX線診断用組成物を身体に投与する段階、低減されたX線放射線量が得られるように低下したkVp及び限定されたmAs(ミリアンペア×秒照射レベル)を照射する段階、診断装置で身体を検査する段階、並びに検査からのデータをコンパイルする段階を含むX線検査方法であって、さらに最新の画像再構成手段によるノイズ低減段階を含む方法を提供する。
本発明の方法によれば、腹部領域の標準的なCTの放射線量を8mSv(ミリシーベルト)以下の平均値から最大50%低減させることができ、中枢神経系(脊椎)のCTの放射線量を8mSvの平均値から最大50%低減させることができ、胸部のCTの放射線量を7mSvの平均値から最大50%低減させることができる。超低ヨウ素濃度を有するX線診断用組成物及び最新の再構成ソフトウェアを使用する本発明の方法によれば、再構成のタイプに応じて放射線量を、画像品質を損なうことなく、標準の放射線量に比べて10%、20%、30%、40%又はさらに50%、60%、70%或いはさらに80〜90%低減させることができる。
Flicekによって報告されているように、ASIRを使用した場合にはCTC時の放射線量を50%低減させることができ、50mAsの標準線量設定値は25mAsに低減される。超低ヨウ素濃度を用いる本発明の方法によれば、線量設定値を同様に(即ち、標準の50mAsから例えば25mAsに)低減させることができる。
本発明の方法では、投与されるX線組成物のX線造影剤は、高い原子番号を有する任意の生体適合性X線減衰剤である。好ましくは、X線造影剤はヨウ素化X線化合物、好ましくは本発明の第1の態様で概説したような非イオン性ヨウ素化単量体化合物又は非イオン性ヨウ素化二量体化合物である。別の実施形態では、X線造影剤は高原子番号物質のナノ粒子からなっている。これには、特に限定されないが、ヨウ素(I)、ガドリニウム(Gd)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ビスマス(Bi)、金(Au)及びこれらの組合せを含む原子番号53以上の元素が包含される。かかる粒子は、身体からの排出を向上させかつ毒性を低減させるために被覆することができる。投与される組成物がヨウ素化X線造影剤を薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤と共に含む実施形態では、組成物は第1の態様で提供されるような超低ヨウ素濃度を有している。造影剤がナノ粒子物質からなる場合には、組成物はX線に対してヨウ素と同様な減衰をもたらす類似の濃度を有するべきである。好ましくは、投与されるナノ粒子の濃度は投与時において50〜200mg/kg体重の範囲内にある。
好ましい実施形態では、本発明は、X線検査方法であって、超低ヨウ素濃度を有するX線造影剤を含むX線組成物を身体に投与する段階、例えば150kVpより低い(例えば、80kVpの)管電圧及び5〜1000mAの範囲内(例えば、5〜700mAの範囲内又は5〜500mAの範囲内)の管電流を使用することで低減されたX線放射線量を身体に照射する段階、診断装置で身体を検査する段階、並びに検査からのデータをコンパイルする段階を含む方法を提供する。
任意には、しかし好ましくは、診断装置による身体の検査は、任意の再構成ソフトウェアを用いて画像を再構成すること、及び任意の画像/データ管理システムを用いて検査からのデータをコンパイルすることを含んでいる。
本発明の方法によれば、画像品質は、標準的な放射線量及び標準的な造影剤濃度が適用される操作に比べて少なくとも良好に維持されるか、さらには向上もすることが見出された。したがって、本発明の方法及び組成物によれば、コントラスト/ノイズ比は標準的な方法及び組成物に比べて維持されるか、さらには向上することで、画像品質の保存又は向上が得られる。ヨウ素化増強のCT減衰値は低い管電圧で増大する結果、一層高い増強及び/又は明瞭度の維持若しくは改善が生じる。本発明の方法で得られる画像品質は、ハウンスフィールド単位(HU)で測定した場合、通例60〜350HUである。
典型的なイメージング操作に関する画像品質(IQ)の範囲は、例えば下記の通りである。
検査対象領域でのポストコントラスト動脈相密度測定:腹部大動脈/腎動脈/腎皮質/肝実質/門脈/IVC=60〜350HU。
様々な検査対象領域でのポストコントラスト静脈相密度測定:腹部大動脈/腎動脈/腎皮質/肝実質/門脈/IVC=80〜350HU。
本発明のX線組成物及び方法は、様々な検査対象領域のX線検査及びいくつかのタイプの適応例に対して使用できる。その例は、血管構造の可視化、胸部又は腹部の腫瘍性及び非腫瘍性病変の可視化、頭部及び頸部に関する適応例、並びに末梢/体腔の評価のためのX線組成物の動脈内又は静脈内投与である。
第3の態様では、本発明は、第1の態様で記載したようなX線診断用組成物を予め投与した身体を検査することを含むX線検査方法であって、本発明の第2の態様の方法段階を含む方法を提供する。この態様は、本発明の最初の2つの態様と同じ特徴及び代替策を含んでいる。
第4の態様では、本発明は、ヨウ素化X線造影剤を含みかつ超低ヨウ素濃度を有するX線診断用組成物であって、該診断用組成物を身体に投与する段階、低減されたX線放射線量を身体に照射する段階、診断装置で身体を検査する段階、及び検査からのデータをコンパイルする段階を含むX線検査方法で使用するための組成物を提供する。この態様は、本発明の最初の2つの態様と同じ特徴及び代替策を含んでいる。
本発明の方法はさらに、診断装置で身体を検査する段階、検査からのデータをコンパイルする段階、及び任意にはデータを解析する段階を含み得る。
以下、下記の非限定的な実施例及び添付の図面を参照しながら本発明を説明する。
実施例1:特殊なノイズ低減方法を使用しない場合のコントラスト/ノイズ比(CNR)に対する低kVp計算機断層撮影(CT)の影響:
Schindera et al(2008)Hypervascular Liver Tumors:Low Tube Voltage,High Tube Current Multi−Detector Row CT for Enhanced Detection−Phantom Study.Radiology(246):Number 1,January,2008では、ファントムでシミュレートされた血管過多の肝臓病変における画像ノイズ、コントラスト/ノイズ比(CNR)、病変の鮮明度及び放射線量に対する低管電圧、高管電流計算機断層撮影(CT)技術の効果が評価された。
血管過多の肝臓病変をシミュレートするために様々なヨウ素化溶液で満たした4つのキャビティ(それぞれ直径3、5、8及び15mm)を含むこのファントムを、140、120、100及び80kVpで64スライスの多検出器列CTスキャナーを用いてスキャンした。対応する管電流・時間積設定値はそれぞれ225、275、420及び675mAsであった。結果は、80kVpを使用することで放射線量を実質的に低減させ得ることを示した。さらに、このkVpは最も高いCNRを生じた。
●140kVp、225mAsは、11.1mSvの放射線量を生じた。
●120kVp、275mAsは、8.7mSvの放射線量を生じた。
●100kVp、420mAsは、7.9mSvの放射線量を生じた。
●80kVp、675mAsは、4.8mSvの放射線量を生じた。
一定の放射線量では、管電圧を140kVpから120、100及び80kVpに低下させると、ヨウ素CNRはそれぞれ少なくとも1.6、2.4及び3.6の倍率で増大した(p<0.001)。一定のCNRでは、対応する有効線量ED(放射線量)の減少はそれぞれ2.5、5.5及び12.7の倍率であった(p<0.001)。このように、70%以下の放射線量でヨウ素化構造の同等以上の鮮明度が可能であり、しかも線量が188mSvから5mSvに減少しながら感度及び特異性は同等である。
上記の結果は、80kVpを使用することでその放射線量を実質的に低減させ得ることを示したが、80kVpプロトコルによれば140kVpプロトコルに比べて画像ノイズが45%増加した(p<0.001)。これは、最新の画像再構成方法によるノイズ低減が画像品質にとって不可欠であることを実証している。
実施例2:特殊なノイズ低減方法を使用しない場合の画像減衰度に対する低kVp計算機断層撮影(CT)の影響:
本発明者らは、静止ファントムにおいてヨウ素CNRに対する低い管電圧の効果を評価をした。ファントムは、充填血管をシミュレートするために様々なヨウ素化溶液(0〜12mgI/ml)で満たされたキャビティを含んでおり、これをGE HD750CTによって120kVp及び80kVpでスキャンした。適応型統計的再構成又はモデルベース再構成(ASiR/MBiR)を施さない結果によれば、120kVpでは9.5mgI/mlのヨウ素化コントラスト媒体を用いて約250ハウンスフィールド単位(HU)の減衰度が得られたのに対し、80kVpでは同じ減衰度を得るために6mgI/mlしか必要でないことが示された。これにより、ヨウ素の減衰係数が低いX線エネルギーで増加するため、ヨウ素HU値はkVpが低いほど大きいことが確認される。様々なヨウ素濃度において減衰度に対する低kVpの影響を示している図1を参照されたい。かかるデータは、ASiR/MBiRによる追加の再構成を行えば、インビボにおける低いkVp、低いヨウ素濃度及び低い総ヨウ素用量での画像の鮮明度がさらに高まることを示唆している。特殊なノイズ低減方法を施した結果は、すべてのヨウ素濃度に関して低いkVpで高い減衰度を示した。
実施例3:低kVp画像品質(IQ)の保存:
本検査は、低いkVpを使用する場合、画像品質をブーストするために高いミリアンペア(mA)が必要でないことを示している。特殊なプレップベースデータ処理により、画像忠実度がブーストされ、低kVp画像品質(IQ)が保存される。
追加のファントム試験では、10mg/mlのヨウ素を含む32cmのポリメチルメタクリレート(PMMA)ファントムを使用し、ファントムの中心部でノイズを測定した。本試験では、低信号レベル性能を改善して画像忠実度をブーストしかつ低kVp画像品質を保存するために特殊なプレップベースデータ処理を使用するGE HD750システムは、80kVpを100/120/140kVpと比べると、同じmAsで同じ画像品質(IQ、CNR)を与えた。実際、GE HD750CTを用いると、120kVp及び300mAsでの13.8のコントラスト/ノイズ比に比べ、80kVp及び300mAsで13.5のコントラスト/ノイズ比(CNR)が得られ、低いkVpでCNRが維持されることを示した。かかるデータは、ヨウ素コントラスト試験において、80kVpで高いmAは必要でなく、0〜500mAで十分であることを示唆している。特殊なプレップベースデータ処理を使用しない他の装置(例えば、Siemens Flash CT)では、120kVp及び300mAsでの12.3のCNRに比べ、80kVp及び300mAsで7.9のCNRが得られた。さらに高いmAでの軟組織鮮明度の向上が必要となることがある。図2は、追加のノイズ低減方法を使用しない場合の画像減衰度に対する低kVp計算機断層撮影(CT)の影響を示しており、80kVp及び120kVpでGE Gemstone検出器及びプレップベースデータ処理を用いた場合並びにSiemens Flash CTを用いた場合におけるファントムの中心部でのコントラスト/ノイズ比を与える。図3は、放射線を80kVpから140kVpまで増加した場合において、GEプレップベースデータシステム及びSiemens Flash CTに関する画像品質(CNR)を示している。
実施例4:元素態ヨウ素ではなくコントラスト媒体を適切にモデル化した場合におけるファントムでの二重エネルギー画像品質(IQ)の向上:
二重エネルギー用途(例えば、元素態ヨウ素)における投影ベースの基底物質分解をコントラスト媒体(例えば、Visipaque)の特定分子構造に同調させた場合、顕著な二重エネルギー画像品質(IQ)の向上が示される。元素態ヨウ素は今日の複雑なコントラスト媒体(CM)化学の大まかな近似に過ぎず、したがってファントムにおける画像品質は適切なCMモデル化を行った場合に向上する。CMの適切な要素モデル化は、ヨウ素CNR並びに水の純度及びコントラスト媒体分離の両方について「ヨウ素」及び「水」画像を向上させる。図4及び図5は、投影ベースの基底物質分解における元素態ヨウ素からコントラスト媒体モデル化(例えば、Visipaque)への移行が画像鮮明度を最適化することを示している。図4は、Visipaque及び他のコントラスト媒体の質量減衰係数を放射線(keV)に対して示している。図5は、画像品質(CNR)をコントラスト媒体(Visipaque、Vpと表記する)の濃度に対して示している。ここで10%のVp濃度は、10グラムのVisipaque 320mgI/mlを90グラムの水に添加することを意味している。このように元素態ヨウ素ではなくコントラスト媒体を参照することは、ファントム試験においてCNRの20%増加をもたらし、超低ヨウ素濃度を有するコントラスト媒体の鮮明度をさらに高めることで、大きい患者安全性の利益を可能にするであろう。コントラスト媒体(例えば、Visipaque)及びヨウ素の元素分析は、固有の光電効果及びコンプトン効果減衰係数挙動並びに画像ベースの物質分解(MD)を明らかにする。
実施例5:低kVp計算機断層撮影(CT)及び反復再構成技術は、高kVp及び高ヨウ素濃度と同等なコントラスト/ノイズ比(CNRD)でヨウ素濃度の減少を可能にする:
本試験の目的は、80kVp及び100kVpでのスキャン並びに2種の反復再構成方法によるヨウ素コントラスト増強を標準的な120kVpでの取得及び再構成と比較して評価することである。1〜10mgI/mlの濃度に希釈したヨウ素コントラスト媒体(イオジキサノール320mgI/ml)を含む10本の管をCT性能評価ファントム(CIRS社、ノーフォーク、米国ヴァージニア州)内に挿入した。かかるファントムをHD 750 CTスキャナー(GE Healthcare社)上において、120kVp、100kVp及び80kVpを使用しながら標準及び低放射線量レベル(CTDIvol(体積CT線量指数)10.7及び2.7mGy)でスキャンした。標準的なフィルター補正逆投影(FBP)並びに2種の反復再構成(即ち、適応型統計的再構成(ASIR)及び(別法では「Veo」としても知られる)モデルベース反復再構成(MBIR))を用いて投影データを再構成した。ASIRレベルは、臨床的に有意なレベルである(病院環境におけるケアの標準に適合する)60%及び100%に設定した。検査したコントラスト管において線量規格化コントラスト/ノイズ比(CNRD)を測定することで画像品質を評価した。
●CNRDは、120kVp、100kVp及び80kVpでの取得において、ヨウ素濃度に対して直線的(r2>0.99)に保たれた。図6を参照されたい。
●標準的なFBPによれば、低い80kVpでの取得に関するCNRDは120kVpに比べて24%増加した。
●3種の取得(120kVp、100kVp及び80kVp)のすべてに関し、ASIR(60%)反復再構成によるCNRDはFBPに比べて平均47%(範囲44〜50%)増加した。
●ASIRを使用した場合、高及び低放射線量(CTDIvol)レベルの間では得られたCNRDに顕著な差は存在しなかった。
これとは対照的に、Veoからの結果は放射線量レベルによって明らかに影響を受けた。
●標準放射線量レベル(10.8mGy)では、CNRDはFPBに比べて平均60%(範囲56〜64%)増加したのに対し、低放射線量レベル(2.7mGy)では、CNRDは平均103%(範囲96〜110%)増加した。
●等しいCNRDに関しては、80kVpの使用は標準の120kVpスキャンに比べて約29%のヨウ素濃度低減を可能にする。
●ASIR及びVeoによれば、可能になるヨウ素濃度低減はそれぞれ最大53%及び61%増加した。低線量レベルでは、Veoは68%のヨウ素濃度低減を可能にする。
標準的なFBPに比べて、2種の反復再構成(ASIR及びVeo)はいずれもヨウ素コントラスト試験においてCNRDを顕著に向上させた。ASIRの相対的有利性は放射線量とは無関係である。これらの結果は、低kVpスキャンに反復再構成を適用した場合、ヨウ素濃度を減少させ及び/又は患者の放射線量を減少させ得る可能性を示している。
臨床状況への外挿:
CNRDは80kVpで等しいので、これは標準の120kVpスキャンに比べて約29%のヨウ素濃度低減を可能にする。これらのデータは、臨床的な血管造影CT操作に際して注入されるヨウ素造影剤の濃度と血管中に現れる濃度との関係を考えれば、注入される濃度(バイアル中の濃度)を標準濃度(例えば、320mgI/ml)から227.2mgI/ml(即ち、320mgI/mlの71%)に低減させ得ることを示唆している。注入されるヨウ素化造影剤の容量が同一に保たれかつヨウ素系造影剤の濃度が低減されれば、身体に注入されるヨウ素化造影剤の総量は減少することになる。このようなヨウ素化造影剤の総量の減少は、患者に対する(特に腎臓への)副作用を少なくし、患者の安全性の点で顕著な利益をもたらすであろう。
ASIR及びVeoによるこれらのデータのアルゴリズム的再構成は、ヨウ素濃度をさらにそれぞれ最大53%及び61%低減させ得ることを示した。これらのデータは、反復再構成方法の使用により、バイアル濃度をさらに標準濃度(例えば、320mgI/ml)からそれぞれ150.4mgI/ml及び124.8mgI/mlに低減させ得ることを表している。さらに、低放射線量レベル(2.7mGy)では、Veoを用いたモデルベース反復再構成がヨウ素濃度を68%低減させ得ることを示しているので、これはバイアル濃度をさらに102.4mgI/mlに低減させ得ることを示唆している。したがって、注入されるヨウ素化造影剤の容量が同一に保たれかつヨウ素系造影剤の濃度がさらに一段と低減されれば、身体に注入されるヨウ素化造影剤の総量はVeoによって劇的に(例えば、100mgI/ml未満の濃度に)減少させ得ることになる。このようなヨウ素化造影剤の総量の追加の減少は、患者に対する副作用をさらに少なくし、特に潜在的な有害事象(例えば、ヨウ素化造影剤誘発腎機能不全又はコントラスト媒体誘発急性腎損傷)を受けやすい被験体において、患者の安全性の点で顕著な利益をもたらすであろう。
実施例6:二重エネルギー計算機断層撮影(DECT)及び反復再構成技術は、改善されたコントラスト/ノイズ比(CNR)でヨウ素濃度の減少を可能にする:
二重エネルギーCT(DECT)による走査及びGemstone Spectral Imaging(GSI)処理の使用は、40keVと140keVとの間における合成単色画像の再構成によって分光情報を得ることを可能にする。低エネルギー選択(<70keV)からの画像は、通例高いコントラスト増強をもたらすが、低下した光子強度のために高いノイズレベルに悩まされる。これらのノイズレベルは反復再構成の導入によって低減させることができるので、本試験の目的は2種のDECT(即ち、最新のノイズ抑制を使用するもの及び使用しないもの)によるヨウ素コントラスト増強を比較することであった。
ヨウ素化コントラスト媒体の投与後に血管中に見出される濃度(1〜10mgI/ml)に希釈したヨウ素化造影剤(Visipaque(イオジキサノール)320mgI/ml)を含む10本の管をCT性能評価ファントム(CIRS社、ノーフォーク、米国ヴァージニア州)内に挿入した。かかるファントムをHD750 CTスキャナー(GE Healthcare社)上において、標準の120kVpの使用並びに最新のノイズ抑制の使用及び不使用下でのDECTにより、2種の放射線量(CTDIvol(体積CT線量指数)21.8mGy及び12.9mGy)でスキャンした。単色画像をGSI分光ビューワーによって取得した。コントラスト/ノイズ比(CNR)をkeV選択の関数として測定することで画像品質を評価した。
検討した取得プロトコルのすべてに関し、CNRはヨウ素化造影剤濃度に対して直線的(r2>0.99)に保たれた。試験したすべてのヨウ素濃度に関し、両DECTは、同じ放射線量(21.8mGy)での標準の120kVpスキャンに比べて36%に近い最大CNRの向上を示した。
最新のノイズ抑制を使用しない場合、最大CNRのピークは68keVで認められ、それより低いエネルギーではノイズの優勢のため急速に低下した。CNRの低下は最新のノイズ抑制の使用によって防止され、CNRはより大きいエネルギー窓(40〜70keV)の中に保存されたままに保たれる。いずれの放射線量レベルでも、両GSIバージョン(ノイズ抑制の使用及び不使用)は、等しいCNRに関し、標準の120kVpスキャンに比べて約25%のヨウ素化造影剤濃度低減が可能にする。このファントム試験は、DECTの使用によってヨウ素CNRを劇的に向上させ得ること、及び最新のノイズ抑制の追加によって画像品質を損なうことなしに使用可能なエネルギー窓が増大することを示している。かかる結果は、DECTに反復再構成を適用した場合、ヨウ素濃度を減少させ及び/又は患者の放射線量を減少させ得る可能性を示している。
臨床状況への外挿:
GSIバージョンは、等しいCNRに関し、標準の120kVpスキャンに比べて約25%のヨウ素化造影剤濃度低減が可能にする。これらのデータは、臨床的な血管造影CT操作に際して注入されるヨウ素造影剤の濃度と血管中に現れる濃度との関係を考えれば、注入される濃度(バイアル中の濃度)を標準濃度(例えば、320mgI/ml)から240mgI/mlに低減させ得ることを示唆している。注入されるヨウ素化造影剤の容量が同一に保たれかつヨウ素系造影剤の濃度が低減されれば、身体に注入されるヨウ素化造影剤の総量は減少することになる。このようなヨウ素化造影剤の総量の減少は、患者に対する(特に腎臓への)副作用を少なくし、患者の安全性の点で顕著な利益をもたらすであろう。
実施例7:減少したヨウ素濃度、減少した放射線量及び最新の再構成技術の組合せは、ブタにおける腹部コントラスト増強CT画像の信号/ノイズ比(SNR)を維持する:
麻酔したミニブタ(腹部最大及び最小直径がそれぞれ36cm及び20cm)について、Discovery CT 750 HD上で3回のイメージングを行った(イメージングプロトコル1、2及び3、表3及び表4)。Visipaque(60mL)を2mL/秒の速度で頸静脈内に注入し、続いて20mLの食塩水フラッシュを同じ注入速度で投与した。各走査セッションの間には少なくとも2日のウォッシュアウト期間を置いた。
320mgI/mLのVisipaque濃度及び120kVpの管電圧を用いるプロトコル1は、ヒトに関する現行の標準治療(SoC)イメージングを表している。30のノイズ指数レベル及び0.7秒の管回転時間と共に自動化管電流変調(≦500mA)を使用した。動脈相、門脈相、静脈相及び後期相中にポストコントラストCT画像を取得した。(1)FBP、(2)ASiR 60%及び(3)Veoによって画像再構成を行った。画素サイズは0.703mm×0.703mm×0.625mmであった。
円形の検査対象領域(ROI)の信号/ノイズ比(SNR)を測定することでヨウ素コントラスト増強を評価した。表3及び表4を参照されたい。SNRは、HU中の平均ROI強度と標準偏差(SD)との比として計算される。ROIは、動脈相画像中の大動脈及び筋肉(腰方形筋)内、並びに静脈相画像中の肝臓内に配置された。
プロトコル1&FBP再構成、プロトコル2&ASIR 60%再構成、及びプロトコル3&ASIR 60%再構成を使用した場合、同じSNR(15%以内)が認められる。プロトコル2及び3とVeo再構成とを使用した場合のSNRは約2倍大きい。
結論:
(120kVpのSoC設定値に比べて)80kVpの低下した管電流及び(標準のSoC FBP方法に比べて)ASiR 60%を使用すると共に、(a)ヨウ素造影剤濃度を170mgI/mLに低減させかつ放射線量を半減させた場合、或いは(b)ヨウ素造影剤濃度をさらに120mgI/mLに低減させかつ放射線量をSoC設定値と同じレベルに保った場合、SNRの点から見て同様な画像品質が認められる。
臨床状況への外挿:
これらのデータは意外にも、ヨウ素濃度を170mgI/mL及びに120mgI/mL(即ち、320mgI/mLより約47%及び約62%低い値)に低減させかつASIRを用いてデータを再構成した場合、SNRが動脈相において同様である(即ち、7.4及び8.5)ことを実証している。なお一層意外なことには、Veoを用いてデータを再構成した場合、SNRは動脈相においてさらに高くなる(即ち、12.8及び14.2)。同様に静脈相では、ヨウ素を170mgI/mL及びに120mgI/mL(即ち、320mgI/mLより約47%及び約62%低い値)に低減させかつASIRを用いてデータを再構成した場合、SNRは同様である(即ち、3.5及び4.7)。この場合にも意外なことには、Veoを用いてデータを再構成した場合、SNRは静脈相においてさらに高くなる(即ち、8.1及び8.1)。
これらのデータは、臨床的な血管造影CT操作に際して注入されるヨウ素造影剤の濃度と血管中に現れる濃度との関係を考えれば、注入される濃度(バイアル中の濃度)を標準濃度(例えば、320mgI/ml)から170mgI/mlと120mgI/mlとの間に低減させ得ることを示唆している。注入されるヨウ素化造影剤の容量が同一に保たれかつヨウ素系造影剤の濃度が低減されれば、身体に注入されるヨウ素化造影剤の総量は減少することになる。このようなヨウ素化造影剤の総量の減少は、幼児、子供及び成人患者に対する副作用を少なくし、特に未熟な腎臓を有する被験体或いは潜在的な有害事象(例えば、ヨウ素化造影剤誘発腎機能不全又はコントラスト媒体誘発急性腎損傷)を受けやすい被験体において、患者の安全性の点で顕著な利益をもたらすであろう。
さらに、6.7mGy(320mgI/ml及び120kVp)に比べて、120mgI/ml/80kVp及び170mgI/ml/80kVp後に放射線量レベルがそれぞれ6.4mGy及び3.2mGyに減少することもまた、低い放射線レベルが同時に可能であることを示唆している。幼い年齢での放射線被曝は器官及び組織に対するリスクを伴うから、低い放射線被曝はこれらの被験体において多大の追加利益を有するであろう。
図の表題:
図7〜9:Visipaque投与後の動脈相中に取得したインビボミニブタCT画像。実線の矢印は大動脈を指し、点線の矢印は筋肉(腰方形筋)を指している。対応するCT設定値は表3に示されている。再構成は、FBP(図7)、ASiR 60%(図8A、8B)及びVeo(図9A、9B)によって行った。
図10〜12:Visipaque投与後の静脈相中に取得したインビボミニブタCT画像。実線の矢印は肝臓を指している。対応するCT設定値は表4に示されている。再構成は、FBP(図10)、ASiR 60%(図11A、11B)及びVeo(図12A、12B)によって行った。

Claims (19)

  1. ヨウ素化X線造影剤及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含む組成物であって、10〜170mgI/mlのヨウ素濃度を有する組成物。
  2. ヨウ素濃度が100mgI/ml未満である、請求項1記載の組成物。
  3. X線造影剤が非イオン性ヨウ素化単量体、二量体、三量体、四量体又は五量体化合物である、請求項1又は請求項2記載の組成物。
  4. X線造影剤がイオジキサノール又は次の式IIの化合物である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の組成物。
  5. 当該組成物を身体に投与する段階、
    低減されたX線放射線量を身体に照射する段階、
    診断装置で身体を検査する段階、及び
    検査からのデータをコンパイルする段階
    を含むX線検査方法で使用するための、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の組成物。
  6. X線検査方法であって、
    X線造影剤を含む組成物を身体に投与する段階、
    低減されたX線放射線量を身体に照射する段階、
    診断装置で身体を検査する段階、及び
    検査からのデータをコンパイルする段階
    を含む方法。
  7. 組成物が10〜170mgI/mlのヨウ素濃度を有する、請求項6記載の方法。
  8. 組成物が150mgI/ml未満、好ましくは100mgI/ml未満のヨウ素濃度を有する、請求項6又は請求項7記載の方法。
  9. 造影剤のコントラスト効果を増強する請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載の方法であって、造影剤がヨウ素化されており、前記放射線量がヨウ素のK吸収端に実質的に相当する平均エネルギースペクトルを有する、方法。
  10. 低減されたX線放射線量が、70〜140kVpの範囲内の管電圧エネルギーによって与えられる、請求項6乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
  11. 低減されたX線放射線量が、5〜1000mAの範囲内の管電流によって与えられる、請求項6乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
  12. 放射線量が標準線量に比べて30%超低減される、請求項6乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
  13. さらに、最新の画像再構成方法によるノイズ低減段階を含む、請求項6乃至請求項12のいずれか1項記載の方法。
  14. ノイズ低減が反復画像再構成方法ASiR及びMBIQRから選択される、請求項13記載の方法。
  15. 二重エネルギーCTを含む、請求項6乃至請求項14のいずれか1項記載の方法。
  16. ヨウ素化X線造影剤を含む組成物の容量が1〜50mlである、請求項6乃至請求項15のいずれか1項記載の方法。
  17. X線造影剤が高原子番号のナノ粒子からなる、請求項6記載の方法。
  18. X線検査方法であって、
    ヨウ素化X線造影剤及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含む組成物であって、10〜170mgI/mlのヨウ素濃度を有する組成物を予め投与した身体を検査する段階、
    kVpが70〜140kVpの範囲内にある場合に低減されたX線放射線量を照射する段階、
    診断装置で身体を検査する段階、及び
    検査からのデータをコンパイルする段階
    を含む方法。
  19. X線検査方法であって、
    ヨウ素化X線造影剤及び薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤を含む組成物であって、10〜170mgI/mlのヨウ素濃度を有する組成物を予め投与した身体を検査する段階、
    mAが5〜1000mAの範囲内にある場合に低減されたX線放射線量を照射する段階、
    診断装置で身体を検査する段階、及び
    検査からのデータをコンパイルする段階
    を含む方法。
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