JP2016193383A - 凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そしてこの凝集混和装置での凝集汚泥フロックの形成においては、高分子凝集剤の添加量や凝集撹拌回転速度が取り出される凝集汚泥フロックの含水率の多少につながることから、運転操作員が取り出された凝集汚泥フロックの状態を目視等で判断して高分子凝集剤の添加量(薬注率)や凝集撹拌回転速度を調整しているが、凝集フロックの良否を目視で判断するのは非常に難しく、熟練した運転操作員でも正確な判断は困難であった。特に下水処理における機械濃縮後の消化汚泥のように、難脱水性汚泥の場合は、薬注率、凝集撹拌回転速度の適正範囲が非常に狭く、これを少しでも外れると良質な凝集汚泥フロックを形成できず、したがって凝集混和装置の運転を最適状態にすることは極めて重要であるにもかかわらず、目視による判断は極めて困難であった。
「薬品を遠心脱水機内に注入して汚泥の脱水を行うようにした遠心脱水機の薬注率制御装置において、上記遠心脱水機に供給する汚泥と薬品との流量比を算出する流量比率演算機と、この流量比率演算機が算出した流量比に基づいて汚泥および薬品が供給される混合タンクと、この混合タンク内で攪拌され、フロック化した汚泥の粘度を測定する粘度測定器と、この粘度測定器により測定されたフロック化した汚泥の粘度に基づいて遠心脱水機の薬注率を制御するコントローラとを備えたことを特徴とする遠心脱水機の薬注率制御装置。」
が開示されている(特許文献1:特開平05−168977号公報)。
この発明は、遠心脱水機に供給する汚泥と薬品との流量比に基づいた汚泥および薬品のサンプルを薬注率制御ユニットの混合タンクに送って攪拌して汚泥をフロック化し、このフロック化された汚泥の粘度を測定し、測定されたフロック汚泥の粘度に基づいて遠心脱水機への薬注率を制御するようにしたものである。
「汚泥やパルプスラリーなどのスラリー状物をその移送路や貯留槽などから直接的に取り込んでその固形分濃度や凝集度などの性状を測定するための性状測定装置であって、一端に接続開口を有する取込シリンダ、取込シリンダに内蔵させた前後一対のピストンからなる定量取込ピストン対、定量取込ピストン対を作動させる作動手段、取込シリンダに接続された測定槽、及び測定槽に組み合わされた測定手段を備えてなり、接続開口を介して移送路などに接続して用いるようになっており、後側ピストンと前側ピストンに取込量設定用の間隔を与えた状態で定量取込ピストン対を初期位置に位置決めさせておき、この状態から定量取込ピストン対を後退させることにより、取込量設定用の間隔に応じた容積で移送路などからスラリー状物を取込シリンダ内に取り込み、次いで後側ピストンと前側ピストンの間隔を狭めることにより取込シリンダ内のスラリー状物を測定槽に給送し、それから測定手段により測定槽内のスラリー状物について性状を測定し、測定が終了したら再び後側ピストンと前側ピストンの間隔を広げて測定槽内のスラリー状物を取込シリンダに戻した後、定量取込ピストン対を初期位置に前進させて取込シリンダ内のスラリー状物を移送路などに戻すようにしてなっていることを特徴とする性状測定装置。」
が開示されている(特許文献2:特開平09−29300号公報)。
これは、汚泥やスラリーの移送路や貯留槽に接続された取込シリンダのピストンを操作することによって汚泥をサンプリングし、サンプリングした汚泥の粘性抵抗を測定し、その測定値に基づいて汚泥凝集反応槽における凝集剤の添加量や凝集剤の種類を制御するようにしたものである。
しかし、上記特許文献1や2の構成は、汚泥をサンプリングするために、分岐ラインなどの追加の構成を新たに設けたり、一端に接続開口を有する取込シリンダ、取込シリンダに内蔵させた前後一対のピストンからなる定量取込ピストンや定量取込ピストンを作動させる作動手段などの駆動部を新たに設けたりする必要があった。
(1)工場や家庭から排出される汚水に高分子凝集剤を混合・攪拌して凝集汚泥のフロックを形成する凝集混和装置に装着され、凝集された汚泥フロックのサンプルを採取し、その凝集強度を測定する凝集汚泥のフロック凝集強度測定装置であって、
凝集汚泥フロックのサンプルを採取するサンプル採取部と、サンプル採取部に取り込まれた汚泥フロックを攪拌して破壊させるフロック破壊用攪拌羽根と、該フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータと、該モータの消費電力を計測する積算電力計とで構成され、積算電力計によって計測された消費電力量から前記凝集汚泥フロックの凝集強度を算出してなることを特徴とする凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
(2)サンプル採取部が、円筒の対向する側面2箇所にサンプル入れ替え用の開口と、該開口の一方の縁部から中心軸に向けて突設されたストッパ兼パドルとを有する外筒と、前記外筒のサンプル入れ替え用の開口を開閉するための切欠きを側面に有する内筒とが摺動可能に装着された二重円筒容器で構成され、外サンプル採取部が前記凝集混和装置に挿入固定され、かつ前記サンプル採取部の二重円筒容器内にサンプルとして取り入れた汚泥フロックを破壊させるフロック破壊用攪拌羽根を収容してなることを特徴とする前記(1)に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
(3)サンプル採取部の外筒が、前記フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータによるフロック破壊用攪拌羽根の回転で生じる旋回流がストッパ兼パドルに当たることによって内筒の周りに摺動回転し、駆動モータを逆転すると前記外筒がサンプル入れ替え用開口を開く方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの一方の縁に当接した状態で停止してサンプルの入れ替えが行われ、次いで前記駆動モータを正転すると外筒がサンプル入れ替え開口の閉じる方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの他方の縁に当接して停止し、サンプルとして取り入れた汚泥フロックの破壊が行われるよう構成されてなることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
(4)サンプル採取部の内筒が、フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータが取り付けられた取付基板に、該内筒に設けられた二つの切欠きが水平方向で対向するようにして固着され、その外周に外筒が摺動回転可能に被装され、かつ前記外筒の取付基板側の端面にはフランジが設けられ、このフランジを前記取付基板に固定された複数個の押さえ金具によって緩やかに押さえられて、内筒との位置関係が保たれつつ回動可能な構造とされ、サンプル採取部、フロック破壊用攪拌羽根、モータを、前記取付基板で一体に構成されてなることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
(5)攪拌羽根を駆動するモータが、交流モータであることを特徴とする前記(1)〜(4)に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
円筒の対向する側面2箇所にサンプル入れ替え用の開口と、該開口の一方の縁部から中心軸に向けて突設されたストッパ兼パドルとを有する外筒と、前記外筒のサンプル入れ替え用の開口を開閉するための切欠きを側面に有する内筒とが摺動可能に装着された二重円筒容器内に、サンプルとして取り入れた汚泥フロックを攪拌して破壊させるフロック破壊用攪拌羽根を収容してなるサンプル採取部と、汚泥フロックの攪拌抵抗を検出する検出部を備えてなることを特徴とする凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
(7)サンプル採取部の外筒が、前記フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータによるフロック破壊用攪拌羽根の回転で生じる旋回流がストッパ兼パドルに当たることによって内筒周りに摺動回転し、駆動モータを逆転すると前記外筒がサンプル入れ替え用開口を開く方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの一方縁に当接した状態で停止してサンプルの入れ替えが行われ、次いで前記駆動モータを正転すると外筒はサンプル入れ替え開口の閉じる方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの他方の縁に当接して停止し、サンプルとして取り入れた汚泥フロックの破壊が行われるよう構成されてなることを特徴とする前記(6)に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
〈1〉本発明の凝集汚泥のフロック凝集強度測定装置は、工場や家庭から排出される汚水に高分子凝集剤を混合・攪拌して凝集汚泥のフロックを形成する凝集混和装置に装着され、凝集された汚泥フロックのサンプルを採取し、その凝集強度を測定するものであり、凝集強度測定装置を凝集混和装置に装着するだけで、凝集混和装置で形成された凝集汚泥フロックの凝集強度が測定でき、測定結果に基づいて高分子凝集剤の排水への混合率を適正値に制御でき、熟練作業員でなくとも、含水率の小さい凝集汚泥フロックを形成することができる。
〈2〉また、凝集混和装置に注入される排水に含まれる汚泥の量の変化に対しても、高分子凝集剤の添加量を前記凝集汚泥フロックの凝集強度測定結果に基づいて即座に増減でき、常に均質な凝集汚泥フロックが形成されるとともに、高分子凝集剤の過剰添加が防止でき、運転コストの低減が図れる。
サンプル入れ替え用開口の開閉とサンプルの入れ替えに特別な動力源を必要とせず運転制御シーケンスが簡単で、その分運転コストの低減が図れる。
〈5〉前記フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータが、交流モータであるので、電圧が安定した商用電源で使用でき、モータの消費電力量で算出される凝集汚泥フロックの凝集強度が高精度で得られる。
〈6〉サンプル採取部の内筒が、フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータが取り付けられた取付基板に、該内筒に設けられた二つの切欠きが水平方向で対向するようにして固着し、その外周に外筒が摺動回転可能に被装され、かつ前記外筒の取付基板側の端面にはフランジが設けられ、このフランジを前記取付基板に固定された複数個の押さえ金具によって緩やかに押さえられて、内筒との位置関係が保たれつつ回動可能な構造とされ、サンプル採取部、フロック破壊用攪拌羽根、モータを、前記取付基板で一体に構成されてなるので、前記取付基板24によって凝集汚泥フロック凝集強度測定装置が凝集混和装置に着脱でき、故障時におけるメンテナンス等の保守管理が容易に実施できる。
円筒の対向する側面2箇所にサンプル入れ替え用の開口と、該開口の一方の縁部から中心軸に向けて突設されたストッパ兼パドルとを有する外筒と、前記外筒のサンプル入れ替え用の開口を開閉するための切欠きを側面に有する内筒とが摺動可能に装着された二重円筒容器内に、サンプルとして取り入れた汚泥フロックを攪拌して破壊させるフロック破壊用攪拌羽根を収容してなるサンプル採取部と、汚泥フロックの攪拌抵抗を検出する検出部を備えているので、
フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータの積算消費電力量のみならず、前記フロック破壊用攪拌羽根が受ける攪拌抵抗の測定によっても、凝集汚泥フロックの凝集強度が側定できる。
〈8〉サンプル採取部の外筒が、前記フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータによるフロック破壊用攪拌羽根の回転で生じる旋回流がストッパ兼パドルに当たることによって内筒周りに摺動回転し、駆動モータを逆転すると前記外筒がサンプル入れ替え用開口を開く方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの一方縁に当接した状態で停止してサンプルの入れ替えが行われ、次いで前記駆動モータを正転すると外筒はサンプル入れ替え開口の閉じる方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの他方の縁に当接して停止し、サンプルとして取り入れた汚泥フロックの破壊が行われるよう構成されているので、
サンプル入れ替え用開口の開閉とサンプルの入れ替えに特別な動力源を必要とせず運転制御シーケンスが簡単で、その分運転コストの低減が図れる。
図1は本発明の凝集汚泥フロック凝集強度測定装置を装着した凝集混和装置の説明図、図2は本発明の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置の構造を示す断面図、図3はサンプル採取部を構成する内筒及び外筒の外観斜視図、図4はサンプル採取部の動作説明図である。
図において1は凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置、2は同装置のサンプル採取部、3はサンプル採取部に取り込まれた凝集汚泥フロックの塊を攪拌して破壊させる略矩形状の4枚の羽根が軸に固定されてなるフロック破壊用攪拌羽根、4はフロック破壊用攪拌羽根を駆動する交流モータであり、5は前記サンプル採取部2を構成する外筒、5aは外筒3に設けられたサンプル入れ替え用開口、5bは前記開口5aの一方の縁部から中心軸に向けて突設された略矩形状のストッパ兼パドル、5cはフランジ、6は前記サンプル採取部2を構成する内筒、6aは前記外筒5に突設されたストッパ兼パドルを縁端で受け止めて前記外筒5に設けられたサンプル入れ替え用開口5aの開閉を行う切欠き、7は外筒5が内筒6の外周を摺動して回動する際の接触面積を少なくするための幅の狭いレール状の突起を示し、また8は前記サンプル採取部2、フロック破壊用攪拌羽根3、フロック破壊用攪拌羽根3を駆動するモータ4を取り付けて凝集強度測定装置1を構成する取付基板、9は外筒5のフランジ5cを押さえる押さえ金具、10は使用後のサンプル採取部2を洗浄する洗浄水注入管を示す。
そして20は凝集混和装置、21は凝集混和タンク、22は凝集混和タンク21内に注入された排水と高分子凝集剤とを攪拌・混合する攪拌混合羽根、23は前記攪拌混合羽根22を回転駆動するモータ、24は凝集混和タンク21の上部側壁に穿設された凝集強度測定装置取付部を示す。
そして、サンプル採取部2は、図3に示すように円筒の対向する側面2箇所にサンプル入れ替え用の開口5aとストッパ兼パドル5bを有する外筒5と、前記外筒5のサンプル入れ替え用の開口5aを開閉するための切欠き6aを円筒の対向する側面2箇所に有する内筒6とが摺動可能に装着された二重円筒容器で構成され、前記内筒6の両端近傍には外筒5と内筒6との接触面積を少なくして摺動を容易にするために幅の狭いレール状の突起7が設けられている。なおこのレール状の突起7は外筒6の内側に設けられることがあってもよい。
このように取付基板8によって一体構成された凝集強度測定装置1は、図1に示すように、凝集混和タンク21の上部側壁に穿設された凝集強度測定装置取付部24から前記サンプル採取部2を挿入し、前記取付基板8を前記凝集混和タンク21の凝集強度測定装置取付部24に固着する。なお、この凝集強度測定装置取付部24は、図1に示すように回転軸に分散配設された複数の攪拌混合羽根22の内の上部2組の中間にあたる位置に設けるのが、フロック破壊用撹拌羽根3の撹拌によるだけでなく、複数の攪拌混合羽根22の撹拌によっても、サンプル採取部2内のサンプルの入れ替えが推進されるので好ましい。
なお、図1に示す実施例においては、凝集混和タンク21の上部側壁に凝集強度測定装置取付部24を穿設して、該凝集混和タンク21に凝集強度測定装置1を装着しているが、凝集強度測定装置1の装着箇所は、サンプルとなる汚泥フロックを採取できる箇所であればよく、例えば凝集汚泥フロックを凝集混和タンク21から汚泥脱水機や汚泥濃縮機に移送する移送管の途中や、高分子凝集剤を添加した汚水を凝集混和タンク21へ移送する移送管の途中に凝集強度測定装置取付部を穿設して装着してもよい。
また、図2では内筒6を取付基板8に固着し、その外周に外筒5を摺動回転可能に被装した状態を表示したが、外筒5を取付基板8にその二つのサンプル入れ替え用開口が水平方向で対向するように固着し、その内側に内筒6を摺動可能に収容することであってもよい。
この場合には、図7のサンプル採取部の他の動作説明図に示すように、内筒6を回動させるパドルは内筒6の切欠き6aの縁に内側に向けて、またストッパは外筒5の開口縁に短いものをこれも内側に向けて取り付けたり、図8のサンプル採取部のその他の動作説明図に示すように、内筒6を回動させるパドルは内筒6の切欠き6aの縁に内側に向けて、またストッパは内筒6の切欠き6aの縁に短いものを外側に向けて取り付けることが好ましい。
なお本実施例では、駆動モータとして交流モータを使用したが、直流モータの使用を妨げるものでなく、また積算電力のみならず電圧、電流の所定時間内の変化等によって汚泥フロックの凝集強度を測定するものであってもよい。
まず、図4(a)に示すように、前記フロック破壊用攪拌羽根3を駆動する交流モータ4(図2参照)を逆転(W1)する。するとフロック破壊用攪拌羽根3の回転で生じる旋回流がストッパ兼パドル5bに当たって圧力を加え、取付基板8に固着された内筒6の周りに摺動可能に装着された外筒5が、旋回流に合わせて、すなわちサンプル入れ替え用開口5aを開く方向に回転する(図4(b))。
そして、前記ストッパ兼パドル5bが内筒6の側面の端部6bに当接して停止する(図4(c)。
本発明にかかるサンプル採取部2は、このように、フロック破壊用攪拌羽根3の回転で生じる旋回流で、外筒5が回転し、該外筒5に設けられたサンプル入れ替え用開口5aと、内筒6に設けられた切欠き6aとが重なるよう配設される。
そして、図4(c)に示すように、外筒5のサンプル入れ替え用開口5aと、内筒6の切欠き6aが重なることで、サンプル採取部2が開放された状態で保持される。
その際、前記内筒6の二つの切欠き6aが水平方向で対向するようにして取付基板8に固着されていることから、二つのサンプル入れ替え用開口5aは水平方向に開かれることになる。これにより、凝集混和装置20の攪拌混合羽根22(図1参照)の回転によって攪拌された凝集汚泥フロックを含む排水が、前記開口5aの一方から流入し他方の開口5aから流出することとなり、前記サンプル採取部2内のサンプルの入れ替えが行われる。
そして、図4(f)に示すように、前記ストッパ兼パドル5bが内筒6の側面の端部6cに当接して停止し、前記内筒6の切欠き6aを外筒5の側面で塞いだ状態で保持される。
これにより、前記逆転時に、サンプル入れ換え用開口5aが開かれて新たに取り込まれたサンプルが、サンプル採取部2内に密封される。
そして、さらにフロック破壊用攪拌羽根3を正転方向に継続して回転させることで、取り込んだ汚泥フロックをその旋回流によって停止しているストッパ兼パドル5bに所定時間ぶつける。すると矩形状のフロック破壊用攪拌羽根3の側縁と矩形状のストッパ兼パドル5bの側縁との間に所定の間隔が形成されており、フロック破壊用攪拌羽根3の回転の際にそれら間隔に大きなせん断応力が発生し、汚泥フロックの破壊が促進される。つまり、ストッパ兼パドル5bは、撹拌流が当たることで生じる回転トルクを利用して内筒6aを開方向と閉方向に無動力で回転させる機能と、切欠き6bとの当接によって内筒6aを開位置と閉位置に位置決めする機能に加えて、フロック破壊用攪拌羽根3とストッパ兼パドル5bの間の凝集フロックに大きなせん断力を与えてフロックを破壊する機能を有する。
そしてその所定時間内に消費したモータ4の積算電力量を計測することによって、サンプルとして取り入れた凝集汚泥フロックの凝集強度を算出し、その算出値に基づいて凝集混和装置20への高分子凝集剤の添加量を制御する。電力量は、一次側電源の電圧変動の影響を受けないため、信頼性の高い検出が可能となる。
フロック破壊用攪拌羽根3は、運転停止時間(T1)終了後に逆転させてサンプル採取部2を所定時間(T2)開放し、サンプル採取部2内の凝集汚泥フロックを入れ替えを行う。その後フロック破壊用攪拌羽根3の逆転運転を一時停止(T3)した後、フロック破壊用攪拌羽根3を所定時間(T4)正転させサンプル採取部2の開口を閉じるとともに、引き続きフロック破壊用攪拌羽根3の回転によってサンプル採取部2に取り込まれた汚泥フロックを破壊し、その際消費される電力を積算し、その積算電力量から凝集汚泥フロックの凝集強度(例えば、優、良、可、不可など)を求める。
本タイムチャートの例において、フロック破壊用攪拌羽根3の運転は、最初の停止待機時間T1が3〜5分、汚泥入れ替えのための逆転時間T2が5〜30秒、正逆切替のための停止時間T3が1〜5秒、フロックを破壊するための正転時間T4が1〜5分として、これを1サイクルとし、該1サイクルをおよそ10分の工程とし、最も汚泥フロックの強度が適切に計測でき、良好なフロックを作ることができるよう設定されている。これは、1サイクルを10分以上とすると、汚泥の性状が変動してしまい、その計測結果によって行われる凝集混和装置への高分子凝集剤の添加量が適正でなくなるおそれがあること、また1サイクルを短くすると計測結果の変動幅が狭くなり、高分子凝集剤の少量添加が必要以上の回数行われることになり非効率であるためである。
なお、図5は凝集汚泥フロックの凝集強度が高く、評価が優又は良と判定される場合であって、破壊開始時の消費電力及び積算電力とも大きく示されており、前記凝集混和装置への高分子凝集剤の添加量は適当と判断される。
一方、図6は凝集汚泥フロックの凝集強度が低く、評価が可又は不可と判定される場合であって、破壊開始時の消費電力及び積算電力とも小さく示されており、前記凝集混和装置への高分子凝集剤の添加量が不足と判断され、高分子凝集剤の追加添加が必要ということが分かる。
また、前記凝集強度測定装置取付部24によって凝集汚泥フロック凝集強度測定装置1が凝集混和装置20に着脱自在となっているため、故障時等におけるメンテナンスがしやすい構造となっている。
また、撹拌羽根を駆動するモータを回転させようとする際、回転方向と逆方向にモータ本体を回転させようとするトルク反力(撹拌抵抗)が働くので、このトルク反力をトルク検出器やロードセルなどの検出素子で計測することによって凝集汚泥フロックの凝集強度を算出してもよい
2:サンプル採取部
3:フロック破壊用攪拌羽根
4:交流モータ
5:外筒
5a:サンプル入れ替え用開口
5b:ストッパ兼パドル
5c:フランジ
6:内筒
6a:切欠き
6b:内筒の側面の端部
6c:内筒の側面の端部
7:レール状突起
8:取付基板
9:押さえ金具
10:洗浄水注入管
20:凝集混和装置
21:凝集混和タンク
22:攪拌混合羽根
23:モータ
24:凝集強度測定装置取付部
W1:逆転
W2:正転
Claims (7)
- 工場や家庭から排出される汚水に高分子凝集剤を混合・攪拌して凝集汚泥のフロックを形成する凝集混和装置に装着され、凝集された汚泥フロックのサンプルを採取し、その凝集強度を測定する凝集汚泥のフロック凝集強度測定装置であって、
凝集汚泥フロックのサンプルを採取するサンプル採取部と、サンプル採取部に取り込まれた汚泥フロックを攪拌して破壊させるフロック破壊用攪拌羽根と、該フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータと、該モータの消費電力を計測する積算電力計とで構成され、積算電力計によって計測された消費電力量から前記凝集汚泥フロックの凝集強度を算出してなることを特徴とする凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。 - サンプル採取部が、円筒の対向する側面2箇所にサンプル入れ替え用の開口と、該開口の一方の縁部から中心軸に向けて突設されたストッパ兼パドルとを有する外筒と、前記外筒のサンプル入れ替え用の開口を開閉するための切欠きを側面に有する内筒とが摺動可能に装着された二重円筒容器で構成され、該サンプル採取部が前記凝集混和装置に挿入固定され、かつ前記サンプル採取部の二重円筒容器内にサンプルとして取り入れた汚泥フロックを破壊させるフロック破壊用攪拌羽根を収容してなることを特徴とする請求項1に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
- サンプル採取部の外筒が、前記フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータによるフロック破壊用攪拌羽根の回転で生じる旋回流がストッパ兼パドルに当たることによって内筒周りに摺動回転し、駆動モータを逆転すると前記外筒がサンプル入れ替え用開口を開く方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの一方縁に当接した状態で停止してサンプルの入れ替えが行われ、次いで前記駆動モータを正転すると外筒はサンプル入れ替え開口の閉じる方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの他方の縁に当接して停止し、サンプルとして取り入れた汚泥フロックの破壊が行われるよう構成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
- サンプル採取部の内筒が、フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータが取り付けられた取付基板に、該内筒に設けられた二つの切欠きが水平方向で対向するようにして固着し、その外周に外筒が摺動回転可能に被装され、かつ前記外筒の取付基板側の端面にはフランジが設けられ、このフランジを前記取付基板に固定された複数個の押さえ金具によって緩やかに押さえられて、内筒との位置関係が保たれつつ回動可能な構造とされ、サンプル採取部、フロック破壊用攪拌羽根、モータを、前記取付基板で一体に構成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
- 攪拌羽根を駆動するモータが、交流モータであることを特徴とする請求項1〜4に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
- 工場や家庭から排出される汚水に凝集剤を添加し、凝集された汚泥フロックのサンプルを採取し、その凝集強度を測定する凝集汚泥のフロック凝集強度測定装置であって、
円筒の対向する側面2箇所にサンプル入れ替え用の開口と、該開口の一方の縁部から中心軸に向けて突設されたストッパ兼パドルとを有する外筒と、前記外筒のサンプル入れ替え用の開口を開閉するための切欠きを側面に有する内筒とが摺動可能に装着された二重円筒容器内に、サンプルとして取り入れた汚泥フロックを攪拌して破壊させるフロック破壊用攪拌羽根を収容してなるサンプル採取部と、汚泥フロックの攪拌抵抗を検出する検出部を備えることを特徴とする凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。 - サンプル採取部の外筒が、前記フロック破壊用攪拌羽根を駆動するモータによるフロック破壊用攪拌羽根の回転で生じる旋回流がストッパ兼パドルに当たることによって内筒周りに摺動回転し、駆動モータを逆転すると前記外筒がサンプル入れ替え用開口を開く方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの一方縁に当接した状態で停止してサンプルの入れ替えが行われ、次いで前記駆動モータを正転すると外筒はサンプル入れ替え開口の閉じる方向に回転し、前記ストッパ兼パドルが内筒の切欠きの他方の縁に当接して停止し、サンプルとして取り入れた汚泥フロックの破壊が行われるよう構成されてなることを特徴とする請求項6に記載の凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置。
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JP2015073415A JP6453143B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 凝集汚泥フロックの凝集強度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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2015
- 2015-03-31 JP JP2015073415A patent/JP6453143B2/ja active Active
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