JP2016191755A - 画像投射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】縦長画像が入力したときにはフロントプロジェクタの筐体本体を90°回転させることにより、画像表示素子と投射光学系の相対位置が調整されて、横長画像投射時と同様に10:0レンズシフト機能を実現することを目的とする。【解決手段】画像投射装置は、筺体の姿勢を検知する筺体姿勢検知手段と、入力画像の解像度を変換する解像度変換手段と、光源からの投射光を変調する光変調素子と、光変調素子と投射光学系の相対位置を投射光学系の光軸に対して90°の角度をなす平面上で移動させる光学位置制御手段とを持ち、投射画像の底辺の中間点が投射光学系の光軸となるように、光変調素子と投射光学系の相対的な位置を制御するとともに、筺体が回転していない時と回転している時とで、解像度変換の変換値を変えることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、画像を投射する画像投射装置に関し、特に光変調素子と投射光学系の位置制御に関する。
従来、光変調素子を用いて生成した画像をスクリーンに投射して表示する投写型画像表示装置(これ以降、フロントプロジェクタと呼ぶ)では、一般的にはアスペクト比が4:3や16:9の横長画像を表示する。アスペクト比16:9のフロントプロジェクタでは放送画像やDVD動画像などを表示するには都合が良いが、デジタルカメラで撮影した縦画像のようにアスペクト比のまったく異なる画像を表示する場合には、入力画像の縦方向が表示画像の縦方向に入るようにスケーリングして表示することになり、その場合には表示画像の横の両側には画像が無い領域が発生してしまう。またアスペクト比4:3の画像をアスペクト比変換を行わないで表示したときも同様である。
図2(1)は、アスペクト比16:9の表示領域を持つフロントプロジェクタにおいて、アスペクト比4:3の画像を入力したときの投射画像を表したものである。このとき、投射画像の横方向の25%が使われない状態となる。
図2(2)は、同じくアスペクト比16:9の表示領域を持つフロントプロジェクタにおいて、4:3の撮像領域を持つデジタルカメラを用いて縦位置で撮影した画像の投射画像を表したものである。このとき、投射画像の横方向の約60%が使われない状態となってしまう。このような状態ではフロントプロジェクタの表示領域を有効に使えない。
一つの解決方法として、フロントプロジェクタを物理的に90°回転させる方法がある。特許文献1では、フロントプロジェクタ筺体を90°回転させて縦長画像を投影するとともに、投射レンズが上部を向くように筺体を傾けて支持する台座を持つ。そして同時に位置検出手段により検出した筺体の設置位置に応じて投影画像の台形補正を行う。
図3(1)は通常の横長画像投影時である。図3(2)はフロントプロジェクタ自身を投影面に向かって時計回りに90°回転させた状態を表しており、投射画像も時計回りに90°回転する。
縦長画像を投影するときにはフロントプロジェクタを投影面に向かって時計回りに90°回転させ、入力された縦長画像をフロントプロジェクタ内部の画像処理で反時計回りに90°回転させて横長画像とする。そしてその画像を投射、表示することにより、表示領域を有効に使うことができる。
ところで、フロントプロジェクタでは、10:0レンズシフトという光学調整の手間を解消する機能を持つものがある。これはフロントプロジェクタを水平に設置して画像を投射する際に、フロントプロジェクタと投射面の距離を変るか、またはフロントプロジェクタの光学ズーム機能を操作しても、投影面における投射画像の底辺の水平位置が変わらないというものである。これにより、フロントプロジェクタの設置をする際に、フロントプロジェクタと画像投射面(スクリーンなど)との距離を調整するか、または光学ズーム機能を調整しても、フロントプロジェクタの仰角の調整が不要となり、その際に仰角の調整に伴う台形ひずみを補正しなくても済むものである。
図4は10:0レンズシフトの機能について説明したものである。ここで図4(1)は光学系を抽象化して表した図であり、4−1は光変調素子、4−2は投射光学系、4−3は画像投射面、4−4は投射光学系4−2の光軸を表している。ここで光変調素子4−1の1辺が光学中心4−4に接しているため、画像投射面4−3の1辺も結果的に光軸4−4に接することになる。
図4(2)は画像投射面4−3に投射される画像を表した図であり、投射光学系4−2のズーム率を変更したときの投射画像が4−5、4−6、4−7として表されている。そしてこのときの投射画面の底辺は常に光軸4−4と接しているため、投射光学系4−2のズーム率を変更しても、投射画面4−5、投射画面4−6、投射画面4−7にある通り、投射画像の底辺の水平位置は固定されたままとなる。
図4(3)は(2)を横から見た図であり、4−8はフロントプロジェクタである。ここで見ても分かるように、投射光学系4−2のズーム率を変更しても、投射画像の上辺はズーム率に変動して変化するが、底面の水平位置は動かない。これにより、フロントプロジェクタ4−8のズームを調整して投射画像の大きさを変えても、フロントプロジェクタ4−8の位置を前後にずらして調整しても、投射画像の底面の水平位置が変わらないため、設置時の調整が容易となる。
ここで10:0レンズシフト機能を持つフロントプロジェクタにおいて、図3で述べたようにフロントプロジェクタ本体を90°回転させて縦長画像を投射したときの状況を考える。図5は10:0レンズシフト機能を持つフロントプロジェクタを時計回りに90°回転させたときを表した図であり、図5(1)は図3(1)と同様に水平位置に設置した状態を表しており、5−1はフロントプロジェクタ、5−2と5−3と5−4はフロントプロジェクタ5−1のズーム率を変えたときの投射画像であり、5−5はフロントプロジェクタ5−1の投射光学系の光軸である。図5(2)は図3(2)と同様にフロントプロジェクタ5−1を時計回りに90°回転させて設置したものである。
先に述べたように10:0レンズシフトであるため、図5(1)のようにフロントプロジェクタを水平に設置して横長画像を投射しているときに、フロントプロジェクタ5−1のズーム率を調整しても光軸5−5を中心として投射画像のサイズが変わるだけであり、投射画像の底辺の水平位置は変化しない。そのためフロントプロジェクタ5−1の設置が容易である10:0レンズシフト機能の利点が表れる。
しかし、図5(2)のようにフロントプロジェクタ5−1を時計回りに90°回転させると、投射画像も光軸5−5を中心として時計回りに90°回転する。すると投射画像は投射光学系の光軸5−5の右側に投射されることになる。また、横長画像が時計回りに90°回転するために、横長画像投射時の投射画像の右側の領域は光軸5−5より水平位置で下に位置することになり、投射画像の大きさによってはフロントプロジェクタ5−1を設置している位置より下になる。そのためフロントプロジェクタ5−1を机上に設置している場合には、机に遮られてしまうこともある。
フロントプロジェクタ5−1を水平状態で設置していたときの投射位置に縦長投射画像を投射するためには、時計回りに90°回転して投射光学系の光軸5−5の下側になってしまった投射画像が、フロントプロジェクタ5−1が設置してある位置よりも高くなるように、フロントプロジェクタ5−1の仰角を大きくする必要がある。
また、投射画像は光軸5−5の右側に投射されるため、フロントプロジェクタ5−1を左に向ける必要もある。しかしそうして縦長画像を投射する位置を調整しても、フロントプロジェクタ5−1のズームを調整して投射画像の大きさを変更すると、光軸5−5は投射画像の左辺中央にあるため、光軸5−5を中心として大きさが変わってしまい投射位置がずれてしまうため、再度フロントプロジェクタ5−1の位置の調整が必要となり、位置調整が大変煩雑となってしまう。
図5で説明したように、横長画像の投影時にフロントプロジェクタ5−1を投射光学系の光軸5−5を中心として投影面に向かって時計回りに90°回転させたとき、投影画像5−2、5−3、5−4において光軸5−5は左辺の中心に位置する。そして投影画像は光軸5−5を中心として投影され、なおかつ投射光学系のズームの中心となる。
図5(2)では光軸5−5は投影画像の左辺の中心に位置する。ここでフロントプロジェクタ5−1が光学シフト機能を持つ場合には、横長画像投影時と同様に縦長画像投影時にも投影画像の底辺の中心に光軸5−5が来るように縦長投影画像を移動すると、10:0レンズシフトを実現できることが分かる。
縦長画像の底辺の中心に光軸5−5が配置されれば、投影画像は常に光軸5−5よりも上に位置することになり、フロントプロジェクタ5−1が設置している場所より低い位置に投射されることは無くなる。また、光学系のズームを操作しても、光軸5−5を中心として投影画像の大きさが変化するだけであり、中心がずれることはなくなる。
図6はフロントプロジェクタにおける投影画像生成部と、投射光学系と、投影画像との関係について説明した図である。
ここで6−1は画像生成部、6−2はランプ、6−3は光変調素子でありここでは透過型液晶パネルとして示す。6−4は光変調素子6−3のイメージ面である。6−5は投射光学系であり、6−6は投射光学系のイメージサークルである。6−7は投射光学系の光軸である。
画像生成部6−1と投射光学系6−5は相対的に移動ができるようになっており、投射光学系6−5のイメージサークル6−6における光変調素子のイメージ面6−4の位置を移動することができる。このとき投射光学系6−5から投射される投影画像も移動する。
図7は投射光学系のイメージサークルと、光変調素子のイメージ面の関係について説明する図である。ここで7−1はフロントプロジェクタ、7−2は投影画像、7−3は投射光学系6−5のイメージサークル6−6における水平軸であり、イメージサークル6−6の中心を通る。7−4は投射光学系6−5のイメージサークル6−6における垂直軸であり、イメージサークル6−6の中心を通る。ここで水平軸7−3と垂直軸7−4が交差するイメージサークル6−6の中心には、水平軸7−3と垂直軸7−4の交差する面に対して鉛直方向に投射光学系の光軸6−7が通る。
ここでフロントプロジェクタ7−1がレンズシフト機能を持つとき、画像生成部6−1と投射光学系6−5の相対位置を移動することにより、投影画像の位置を移動することができる。図7(1)では投影画像7−2の底辺の中心に投射光学系の光軸6−7がある。このときに、光変調素子のイメージ面6−4と、イメージサークル6−6の位置関係は図7(2)のようになっている。ここでも光変調素子のイメージ面6−4の底辺の中心に光軸6−7がある。レンズシフト機能により画像生成部6−1と投射光学系6−5の相対位置を移動すると、光変調素子のイメージ面6−4とイメージサークル6−6の相対位置がずれるとともに投影画像7−2の位置も移動する。
このようなレンズシフト機能を利用して、横長画像を投影するときには横方向となった光変調素子の底辺の中心に投射光学系の光軸6−7が位置するように設定すると、横長投影時の10:0レンズシフトとなる。
フロントプロジェクタ7−1を投影面に向かって光軸6−7を中心として時計周りに90°回転させるとき、イメージサークル6−6における光変調素子のイメージ面も同様に光軸6−7を中心として時計回りに90°回転する。そしてこのときに光軸6−7は光変調素子のイメージ面6−4の左辺の中心となるが、レンズシフト機能により光変調素子のイメージ面6−4と光軸6−7の相対位置を移動し、光変調素子のイメージ面6−4の底辺の中心になるように設定することにより、縦長画像でも10:0レンズシフトを実現できる。
これにより横長画像投影時にも、縦長画像投影時にも10:0レンズシフトを実現することにより、投影画像の位置合わせが簡単に行え、また台形歪も少なくすることができる。
図8を用いて縦長画像投影時の10:0レンズシフト設定方法について説明する。図8において、8−1はフロントプロジェクタ、8−2は投射光学系の光軸、8−3は投影画像、8−4は光変調素子のイメージ面、8−5は投射光学系のイメージサークルである。
図8(1)は横長投影時のフロントプロジェクタに、縦長画像が入力されたときの様子を表した図であり、入力された縦長画像の長辺をフロントプロジェクタの投影画像の縦方向に合うように解像度変換を行って表示している。入力された縦長画像とフロントプロジェクタの投影画像とのアスペクト比の差異により投影画像8−3の両側には画像が無い領域が発生するため、その領域を黒画像としている。このときの光変調素子のイメージ面8−4と、投射光学系のイメージサークル8−5の位置関係を図8(5)に示す。
図8(2)はフロントプロジェクタ8−1を投影光学系の光軸8−2を中心として、投影面に向かって時計回りに90°回転させたときの様子を表した図であり、投影画像8−3も光軸8−2を中心として時計回りに90°回転している。またそのため投影画像の投影位置は、横長画像投影時と比較すると右側と下側に寄ってしまっている。このときの光変調素子のイメージ面8−4と、投射光学系のイメージサークル8−5の位置関係を図8(6)に示す。
図8(3)はフロントプロジェクタ8−1を90°回転させて縦長画像投影状態になったために、解像度変換部において縦長投影状態になった光変調素子に合わせて再度入力画像に対して解像度変換を行った状態を示した図である。これにより、入力された画像と光変調素子とのアスペクト比の違いによる無画像領域の発生による非表示領域が少なくなるために、光変調素子の表示領域を有効に使うことができ、高解像度の画像を投射することができる。このときの光変調素子のイメージ面8−4と、投射光学系のイメージサークル8−5の位置関係を図8(7)に示す。
図8(4)は縦長画像投影時に10:0レンズシフトを実現するため、レンズシフト機能を利用して、光変調素子のイメージ面8−4と投射光学系のイメージサークル8−5との相対位置を移動したときを表した図である。ここでは光変調素子のイメージ面の底辺の中心に、投射光学系の光軸8−2が位置するように移動する。これにより縦長画像投影時にも10:0レンズシフトを実現する。このときの光変調素子のイメージ面8−4と、投射光学系のイメージサークル8−5の位置関係を図8(8)に示す。
図9は投射光学系のイメージサークルと横長画像投影時とフロントプロジェクタを90°回転させて縦長画像投するときの光変調素子のイメージ面との関係を表した図である。
9−1は投射光学系のイメージサークル、9−2は横長画像投影時の光変調素子のイメージ面、9−3はフロントプロジェクタを90°回転させて縦長画像投影をするときの光変調素子のイメージ面、9−4は投射光学系の光軸である。9−5は投射光学系のイメージサークル9−1における横長画像投影時の光変調素子のイメージ面の占める領域範囲を表した円、9−6は投射光学系のイメージサークル9−1における縦画像投影時の光変調素子のイメージ面の占める領域範囲を表した円である。
投射光学系のイメージサークル9−1は一般的に光軸9−6から外側に向かうに従って光量落ちや光学画像歪の量が多くなる。10:0レンズシフトを実現することは光変調素子のイメージ面の底辺の中心に投射光学系の光軸9−4を配置することであり、横長画像投影時の光変調素子のイメージ面9−2と、縦長画像投影時の光変調素子のイメージ面9−3を比較して分かるように、横長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−5と、縦長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−6の描く円の大きさから、縦長画像投影時により投射光学系のイメージサークル9−1の端に近い領域を使っていることが分かる。ここから縦長画像投影時には投影した縦長画像の上部の光量落ちや光学歪量が、横長投影画像よりも多くなってしまうことが分かる。
そのため横長画像投影時よりも縦長画像投影時の方が、投影画像の周辺部における光量落ちや光学画像歪が多くなってしまうという課題が発生してしまう。
また、縦長画像投影時にはよりイメージサークル9−1の端に近くなるために、レンズシフト機能を用いて画像の投射位置を調整するときの調整しろが少なくなってしまう。
これらの課題を解決するには、投射光学系のイメージサークルをさらに大きくしたり、より光量落ちや光学歪が少ない投射光学系を設計すればよいが、より大きくなったりコスト増大の要因となってしまう。
上記目的を達成するために、本発明は、筺体を90°回転して設置しているどうかを検知する姿勢検知手段と、入力画像の解像度を変換する解像度変換手段と、光源からの投射光を変調する光変調素子と、変調された投射光を投射する投射光学系と、光変調素子と投射光学系の相対位置を投射光学系の光軸に対して90°の角度をなす平面上で移動させる光変調素子位置制御手段を持つことを特徴とする。
本発明によれば、縦長画像が入力したときにはフロントプロジェクタの筐体本体を90°回転させることにより、画像表示素子と投射光学系の相対位置が調整されて、横長画像投射時と同様に10:0レンズシフト機能を実現する。また同時に投影画像縮小処理により任意の大きさの画像とすることにより、イメージサークルの端に近い領域を使わずに光量落ちや光学画像歪が少ない画像を投影することができる。またレンズシフト機能による画像投射位置調整しろも横長画像投影時と同等に確保できる。
以下、図1を参照して、本発明の第1の実施例によるフロントプロジェクタについて説明する。
[実施例]
1−1は入力部であり、例えばDVIやHDMI(登録商標)やDisplayPortで構成される。1−2は解像度変換部であり、入力される様々な解像度の映像信号を後述の光変調素子の解像度に変換する。1−3は画像処理部であり、入力された映像信号に対して色処理やエッジエンハンサ処理などを行う。1−4は表示駆動部であり、入力された映像信号を後述の光変調素子で表示できるように処理を行うと共に、光変調素子の駆動パルスを生成する。1−5は光変調素子であり、透過型液晶や反射型液晶やDMD(Digital Micromirror Device)などである。
1−1は入力部であり、例えばDVIやHDMI(登録商標)やDisplayPortで構成される。1−2は解像度変換部であり、入力される様々な解像度の映像信号を後述の光変調素子の解像度に変換する。1−3は画像処理部であり、入力された映像信号に対して色処理やエッジエンハンサ処理などを行う。1−4は表示駆動部であり、入力された映像信号を後述の光変調素子で表示できるように処理を行うと共に、光変調素子の駆動パルスを生成する。1−5は光変調素子であり、透過型液晶や反射型液晶やDMD(Digital Micromirror Device)などである。
1−6はランプであり、このランプの投射光を光変調素子1−5が変調して出力する。1−7はランプ駆動部であり、ランプ1−6の点灯や消灯などに駆動する。1−8は投射光学系であり、光変調素子1−5から入力された変調光を不図示のスクリーン等の投影面に投射する。1−9は投射光学系制御部であり、投射光学系1−8の不図示のズームレンズやフォーカスレンズ等を制御する。1−10は投影解像度情報保持部であり、光変調素子1−5の解像度の他に光変調素子1−5の解像度に対応して解像度変換部1−2が解像度変換できる解像度の情報を保持し、入力部1−1を通じて不図示の映像信号の信号源に出力する。1−11は姿勢検知部であり例えば重力センサからなり、フロントプロジェクタが横長画像投影状態になっているのか、それとも90°回転して縦長画像投影状態になっているのかを検知する。
1−12は制御部であり、後述のバスを通じて各ブロックを制御する。1−13はX軸用アクチュエータであり、投射光学系1−8を光変調素子1−5のイメージ面に対して相対的にX軸方向に動かす。1−14はY軸用アクチュエータであり、投射光学系1−8を光変調素子1−5のイメージ面に対して相対的にY軸方向に動かす。1−15はアクチュエータ駆動部であり、X軸用アクチュエータ1−13とY軸用アクチュエータ1−14を駆動する。1−16は内部バスであり、このバスを通じて各ブロックが接続され通信が行なわれる。
動作について図12のフローチャートを用いて説明する。
S1は動作の開始であり、この時点で既にフロントプロジェクタにおいて電源が投入されているものとする。
S2では、フロントプロジェクタの筺体が90°回転しているかどうか判断する。ここでは横長画像の投影時を0°として、縦長画像が入力された場合には何らかの手段で筺体を90°回転させるか、もしくは操作者が筺体を90°回転させる。これは図8でも説明したが、投射光学系の光軸8−2を中心として、投影面に向かって90°回転させるものである。図8では時計回りに回転させているがその限りではない。S2ではこのように縦長画像を投影するために筺体が90°回転されているかどうかを検知するものであり姿勢検知部1−11で検知する。S2においてフロントプロジェクタの筺体が90°回転していない場合には、S3へ進む。
S3では、S2において姿勢検知部1−11によりフロントプロジェクタの筺体が90°回転していないことが検知されているので、制御部1−12はその情報を基に投影解像度情報保持部1−10に対して横長画像投影時の投影可能な解像度情報を保持させる。投影解像度情報保持部1−10では、入力部1−1を通じて映像信号源からの投影可能解像度情報の要求時に、投影可能な解像度情報を不図示の映像信号の信号源へ出力する。
S4では、解像度変換部1−2において入力部1−1から入力された映像信号の解像度変換を行う。ここではフロントプロジェクタは横長画像投影状態になっているので、このときに縦長画像が入力された場合には、図8(1)〜(3)のように縦方向を投影画像の縦解像度に変換する。そのときアスペクト比の差異から横方向には画像のない状態となる。そのため解像度変換部1−2では生成する画像の中央部に解像度変換した縦長画像を配置し、その左右の無信号領域は黒画像とする。
S5では、制御部1−11はS2においてフロントプロジェクタは横長画像投影状態であることを認識している。そして制御部1−12は、投射光学系のイメージサークル8−5において光変調素子のイメージ面8−4の底辺の中心が投射光学系の光軸8−2となるように、アクチュエータ駆動部1−15に対して移動の指令を発する。アクチュエータ駆動部1−15は前記指令に基づいてX軸用アクチュエータ1−13とY軸用アクチュエータ1−14を駆動する。図8(1)と図8(5)がこの状態にあたる。ここでS2においてフロントプロジェクタの筺体が90°回転している場合には、S6へ進む。
S6では、S2において姿勢検知部1−11によりフロントプロジェクタの筺体が90°回転していることが検知されているので、制御部1−12はその情報を基に投影解像度情報保持部1−10に対して縦長画像投影時の投影可能な解像度情報を保持させる。投影解像度情報保持部1−10では、入力部1−1を通じて映像信号源からの投影可能解像度情報の要求時に、投影可能な解像度情報を出力する。
S7では、解像度変換部1−2において入力部1−1から入力された映像信号の解像度変換を行う。ここではフロントプロジェクタは縦長画像投影状態になっているので、このときに縦長画像が入力された場合には縦方向を投影画像の縦解像度に変換する。図8では図8(3)と図8(7)がこの状態にあたる。
S8では、制御部1−11はS2においてフロントプロジェクタは縦長画像投影状態であることを認識している。そして制御部1−12は、投射光学系のイメージサークル8−5において光変調素子のイメージ面8−4の底辺の中心が投射光学系の光軸8−2となるように、アクチュエータ駆動部1−15に対して移動の指令を発する。アクチュエータ駆動部1−15は前記指令に基づいてX軸用アクチュエータ1−13とY軸用アクチュエータ1−14を駆動する。図8(4)と図8(8)がこの状態にあたる。
S9では、縦長画像縮小処理を行うかどうか判断する。
S10では、縦長画像縮小処理を行う。
縦長画像縮小処理について説明する。図9で説明したように、10:0レンズシフトを実現するには、投射光学系の光軸9−4を光変調素子のイメージ面の底辺の中心に配置する。そのときに横長画像投影時の光変調素子のイメージ面9−2と、縦長画像投影時の光変調素子のイメージ面9−3を比較すると、縦長画像投影時の方がより投射光学系のイメージサークル9−1に近い領域に迫っている。そのため横長画像投影時よりも縦長画像投影時の方が、投影画像の周辺部における光量落ちや光学画像歪が多くなってしまい、またレンズシフト機能により投影画像の投射位置を調整しようとしたときに、調整しろが少なくなるという課題が発生してしまう。
そこで、本発明では縦長画像投影状態となったフロントプロジェクタの光変調素子1−5において、実際に画像を投影する領域を制限して投射光学系のイメージサークル9−1の端に近い領域を使わないように制御する。
すなわち図10において、縦長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−6を、横長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−5と同等にすれば、投射光学系のイメージサークル9−1の端に近い領域の特性による光量落ちや光学画像歪も横長画像投影時と同等となる。
そのためS10において、制御部1−12は解像度変換部1−2に対して縦長画像投影時の光変調素子のイメージ面9−3のうち、斜線で示した縦長縮小画像領域10−1に画像を表示するように解像度変換を行うように指令する。
これにより、縦長縮小画像領域10−1は横長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−5内に収まることになるため、光量落ちや光学画像歪も横長画像投影時と同等となる。ここでは縦長縮小画像領域10−1を、横長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−5の大きさとなるように縮小させたが、これに限定するものではない。投射光学系のイメージサークル9−1の光学特性が良好であれば、縦長縮小画像領域10−1後者光学系の光軸9−4から最遠の角が横長画像投影時の光変調素子が利用する領域9−5の外側になっても良い。
S11では、制御部1−12は投射光学系の不図示のズームエンコーダからズーム値を読み出す。もし投射画像を拡大するワイド側への調整しろがある場合にはS12に進む。ワイド側への調整しろが無い場合にはS13に進む。
S12では、解像度変換に変換値に応じたズーム値へ調整する。これは、S10において縦長画像縮小処理を行うと、横長画像と比較して投射サイズが小さくなってしまうため、それを光学的に拡大して横長画像と同じ大きさに戻すものである。例えば縦長画像縮小処理において横長画像投影時より0.9倍に縮小処理したときには、光学ズームにおいて1/0.9倍とする。
S13では、筺体回転の検知を続けるかどうか判断する。筺体回転の検知を続けるときにはS2に戻る。筺体回転検知を続けないときにはS14に進む。
S14では、本実施例の画像処理の終了である。
1−1 入力部、1−2 解像度変換部、1−3 画像処理部
Claims (3)
- 筺体の姿勢を検知する筺体姿勢検知手段と、入力画像の解像度を変換する解像度変換手段と、光源からの投射光を変調する光変調素子と、光変調素子と投射光学系の相対位置を投射光学系の光軸に対して90°の角度をなす平面上で移動させる光学位置制御手段とを持ち、
投射画像の底辺の中間点が投射光学系の光軸となるように、光変調素子と投射光学系の相対的な位置を制御するとともに、
筺体が回転していない時と回転している時とで、解像度変換の変換値を変えることを特徴とする画像投射装置。 - 筺体が回転していない時と回転している時で解像度変換の変換値を変えるとき、投射光学系の光軸に対して90°の角度をなす平面上において、投射光学系の光軸から解像度変換後の光変調素子上に形成された画像の最遠の角までの距離が同じになるように解像度変換の変換値を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
- 筺体が回転していない時と回転している時とで解像度変換の変換値を変えるとき、投射光学系の光学ズームの調整しろが残っている時には、投影画像の大きさが同じになるように光学ズームを調整することを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
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---|---|---|---|
JP2015070542A JP2016191755A (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 画像投射装置 |
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WO2019107483A1 (ja) * | 2017-11-30 | 2019-06-06 | 富士フイルム株式会社 | 投写用光学系及びプロジェクタ |
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