JP2016188442A - 果実袋および果実袋原紙 - Google Patents

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Yoshimitsu Fujii
義満 藤井
美由紀 吉松
Miyuki Yoshimatsu
美由紀 吉松
賢太 松中
Kenta Matsunaka
賢太 松中
教雄 小澤
Norio Ozawa
教雄 小澤
宏光 神尾
Hiromitsu Kamio
宏光 神尾
伸彦 山本
Nobuhiko Yamamoto
伸彦 山本
勝 吉本
Masaru Yoshimoto
勝 吉本
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Abstract

【課題】本発明の課題は、耐候性に優れ、果実の生育に適した果実袋原紙を提供することである。【解決手段】本発明によって、パルプ重量(固形分重量)に対して1.2重量%以上のポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を湿潤紙力増強剤として添加して抄紙機にて抄造し、ヤンキードライヤーを用いて乾燥させて得られる果実袋用原紙が提供される。【選択図】なし

Description

発明の属する技術分野
本発明は、果実袋原紙およびその製法、さらには果実袋原紙を用いた果実袋およびその製法に関する。特に本発明の果実袋は、ヤンキードライヤーを用いて湿紙を乾燥させて製造され、比較的多量のポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を湿潤紙力剤として添加することにより製造される。本発明の果実袋原紙は、湿潤強度を高められているため、果実袋に用いると、耐水性や耐候性に優れた果実袋を製造することができる。
従来から、果樹栽培において、果実を覆うための果実袋が使用されている。果実袋は、果実を病害や虫害、風雨、散布薬剤などから保護することはもちろん、果実の外観(肌色など)をよくするため、さらには、果実の生育を促進するために広く使用されており、一重の果実袋または複数の果実袋を重ねた多重果実袋などが用いられている。
果実袋は、一般的には2〜4カ月程度果実にかけられ、屋外で使用されるため、雨、風、日光等への耐候性、耐水性、耐久性を求められている。そのため、果実袋に使用する原紙もそれらの性能を求められる。一般に、紙はセルロース繊維が水素結合でシート形態を取っているため、水によって水素結合が崩れてしまう。そのため、紙製の果実袋の場合、原紙に耐水性を付与するため、湿潤紙力剤を用いることが多い。
特許文献1には、紙支持体上にワックスエマルジョン、合成樹脂ラテックス、およびアクリル系合成保水剤を含む撥水塗料を塗工した果実袋用紙が開示されている。
特許文献2には、特定の湿潤紙力剤と特定の定着剤を原紙に使用し、ホルマリンを発生しない湿潤紙力増強剤を用い、優れた湿潤紙力強度を有し、ワックス加工性や撥水加工性に優れた果実袋原紙が記載されている。
特許文献3には、加熱鏡面ドライヤーを使用する果実袋原紙において、有機顔料と無機顔料の配合比を特定の範囲とすることで、光沢度、平滑度、透気度を特定の範囲にした果実袋原紙が記載されている。
特開2013-170327号公報 特開2010−63418号公報(特許第4767297号) 特開2003−105698号公報(特許第4276802号)
しかしながら、従来の果実袋原紙は、場合によって耐水性などの耐候性が十分でないことがあり、さらに優れた耐候性を有する果実袋原紙を開発する必要があった。
このような状況に鑑み、本発明は、耐久性や耐水性などの耐候性に優れた果実袋原紙を製造する技術を提供することをその課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究開発を進め、比較的多量のポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を湿潤紙力剤として使用して抄紙した上で、ヤンキードライヤーを用いて湿紙を乾燥させることによって、上記課題を解決する事ができた。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を含む。
(1) 湿潤紙力増強剤として、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を、パルプ重量(固形分重量)に対して1.2重量%以上添加して抄紙機にて抄造し、ヤンキードライヤーを用いて乾燥させて得られる果実袋用原紙。
(2) 透気抵抗度が100秒以下である、(1)に記載の果実袋原紙。
(3) 原料パルプが、針葉樹未晒クラフトパルプを50重量%以上含む、(1)または(2)に記載の果実袋原紙。
(4) 原料パルプのフリーネスが、380ml以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の果実袋原紙。
(5) 湿潤破裂強さ/乾燥破裂強さの比が、0.45以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の果実袋原紙。
(6) 密度が、0.5〜0.7g/cmである、(1)〜(5)のいずれかに記載の果実袋原紙。
(7) ワックスが塗工されていない、(1)〜(6)のいずれかに記載の果実袋原紙。
(8) 湿潤紙力増強剤として、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を、パルプ重量(固形分重量)に対して1.2重量%以上含有するパルプスラリーを調成する工程、調成したパルプスラリーから湿紙を抄造し、ヤンキードライヤーを用いて乾燥させる工程、を含む、果実袋原紙の製造方法。
(9) (1)〜(7)のいずれかに記載の果実袋原紙を用いて製造した果実袋。
(10) (1)〜(7)のいずれかに記載の果実袋原紙を袋加工する工程を含む、果実袋の製造方法。
本発明の果実袋原紙は、優れた湿潤紙力強度を有し、果実袋として好適な耐候性を十分に備えている。本発明の果実袋原紙は、ワックス加工や撥水加工をしてもよいが、そのような加工をしなくても果実袋として好適に使用することができる。
また、本発明の果実袋原紙は、透気度などの特性も果実袋として適しており、例えば、透気度を調整することによって果実周辺の微気象を制御し、果実の生育をコントロールすることも本発明によれば容易になる。
さらに、本発明の果実袋原紙は、ヤンキードライヤーで乾燥させるため、ヤンキードライヤーへ接触する紙の面(以下、艶面という)の平滑度が高く、ヤンキードライヤー面に接触しない紙の面(以下、ザラ面という)の平滑度が低くなる。そのため、例えば農家の作業者が、高所において果実を果実袋で包みこむときに、果実袋の一方の面がザラザラしているので、片手(例えば親指と人差し指)だけで容易に果実袋を開くことが可能となり、作業性が向上する。
果実袋とは、果実を生育期に包み込み、果実を保護する袋である。果実を果実袋で覆うことにより、強い太陽光や雨風などから果実を守ることができるだけでなく、病気を防ぎ、農薬散布時に直接農薬がかからないようにすることができる。また、果実袋を果実に被せることによって、果実の色づきを補助し、見た目、肌色のよい果実を得ることができる。
本発明の果実袋原紙は、種々の果実に用いる果実袋に使用することができる。例えば、梨袋、りんご袋、ブドウ袋、桃袋、マンゴー袋、キウイ袋、みかん袋、びわ袋などの果実袋に、本発明の果実袋原紙を使用することができる。
また果実袋は、透気度(通気性)や耐水性、光透過性を適宜調整することによって、果実周辺の微気象をコントロールし、それによって、果実の生育を調整するためにも使用される。例えば、防寒性が必要な場合には、断熱性に優れた果実袋原紙を使用して、袋内の温度を高めて幼果の生育を促進することが可能である。また、好ましい態様において、本発明の果実袋原紙には適度に通気性を持たせることが好ましく、例えば、透気抵抗度を100秒以下にしてもよく、80秒以下、さらには50秒以下としてもよい。
本発明において、果実袋原紙とは、紙製果実袋に用いる原紙を言う。果実袋原紙は、そのまま袋状に加工し果実袋とする場合もあるし、ワックスやロウなどを塗布し撥水加工を付し、果実袋とする場合もある。また、紙以外の素材(樹脂製フィルムなど)と組み合わせて果実袋としてもよい。
本発明の果実袋原紙は、パルプをシート状にした紙を制限なく使用する事ができるが、価格や入手が容易である事、果実から外すときに破りやすいなど農家での作業性がよいという点から、木材パルプを主成分とする紙を用いる事が好ましい。木材パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グラウンドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミカルサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ等のパルプを単独または任意の割合で混合して使用することができる。
本発明の果実袋原紙の原料パルプは、針葉樹クラフトパルプ(NKP)を50重量%以上含むことが好ましい。より好ましくは、60重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上である。針葉樹クラフトパルプを50重量%以上とすることにより、原紙の強度を高くし、耐久性を向上させることができる。強度の点から、原料パルプは未晒であることが好ましく、特に針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)を用いることが好ましい。
本発明の原料パルプの濾水度(カナダ標準フリーネス:CSF)は、特に制限されないが、好ましくは380ml以下、より好ましくは370ml以下、さらに好ましくは350ml以下、より一層好ましくは300ml以下である。濾水度の下限は特にないが、濾水性が低くなりすぎると製造しにくくなることがあるため、下限は120ml程度とすることが好ましい。濾水度を380ml以下とすることにより、パルプのフィブリル化が進み、湿潤紙力増強剤(湿潤紙力剤)として使用するポリアミドエピクロルヒドリン樹脂と反応しやすくなり、湿潤紙力剤の効果を十分に発揮させやすくなる。なお、本発明において、叩解は広葉樹パルプと針葉樹パルプを別々に叩解してもよいし、混合して叩解してもよい。
基材を抄紙する際のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良く、基材の坪量は特に制限されない。また、基材には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて硫酸バンド、サイズ剤、各種紙力増強剤、歩留まり向上剤、着色剤、染料、消泡剤、pH調整剤等の助剤を含有しても良い。
本発明における基材となる原紙の抄紙方法は特に限定されず、トップワイヤー等を含む長網抄紙機、オントップフォーマー、ギャップフォーマ、丸網抄紙機、ヤンキーマシン等を用いて行うことができる。抄紙時のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでもよいが、酸性が好ましい。抄紙速度は、特に限定されない。
本発明において果実袋原紙の坪量は特に限定されないが、20g/m〜100g/mが一般的に使用される。ある態様において果実袋原紙の坪量は、25〜80g/mであり、好ましくは25〜60g/mであり、より好ましくは25g/m〜40g/mである。本発明の果実袋原紙の密度は、例えば、0.5〜0.7g/cmであることが好ましく、0.55〜0.70g/cmとしてもよく、0.60〜0.70g/cmであってもよい。
本発明における果実袋原紙の平滑度(JIS P8155王研式平滑度)はザラ面が5〜20秒であることが前記作業性向上の面から望ましい。艶面の(JIS P8155王研式平滑度)の平滑度の範囲は100〜700秒が望ましい。
果実袋は、果実が色づくのを補助し、見た目もおいしい果実に仕上げるために果実に被せられるものであり、果実の仕上げの肌色に応じて様々な色に着色する場合がある。また、果実を収穫するまでの数か月間、果実に被せられ屋外で使用されるため、風雨にさらされても、果実袋の色が落ちて果実に色がつくことを防止し、また、破れないように耐水強度などの耐候性が高いことが望まれる。
そのため、果実袋原紙には、顔料・染料の定着と耐湿強度を向上させるため、一般に湿潤紙力増強剤を添加する。湿潤紙力増強剤は、果実袋原紙の原料パルプスラリーに添加し、そのパルプスラリーを用いて抄紙することによって果実袋原紙が製造される。
本発明の湿潤紙力増強剤は、湿潤紙力剤の原料樹脂の分子間、分子内の架橋反応により、湿潤紙力を向上させる。湿潤紙力増強剤としては、カチオン性の湿潤紙力増強剤が好ましく、弱酸性からアルカリ性のpH領域で効果を発揮するポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(PAE)を使用する。ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂は、下記式1で示されるように、アゼチジニウム基を有している。このアゼチジニウム基が、パルプ(セルロース)のカルボキシル基と反応してパルプ繊維間の結合を強化するとともに、パルプの繊維間結合への水の浸入を抑制し、紙の湿潤強度を向上させる。本発明のポリアミドエピクロスヒドリン樹脂は、含有される低分子の有機塩素化合物が1重量%未満であることが好ましい。ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂は、パルプへ定着しやすいようカチオン変性されていることが好ましい。
本発明において、原紙にキュアをすることにより、パルプ繊維とポリアミドエピクロルヒドリン樹脂の架橋反応等を進ませ、湿潤紙力を十分に高くすることができる。キュアの条件は特に制限されないが、例えば、100℃〜120℃で10分程度キュアリングしてもよい。
本発明においては、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂以外の湿潤紙力剤を併用することもできる。また、本発明では、湿潤紙力剤の他に、カチオン化澱粉などの澱粉、ポリアクリルアミドやポリビニルアルコールなどのポリマーなどの乾燥紙力増強剤を併用してもよい。
本発明においては、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を、原料パルプの固形分重量に対して、1.2重量%以上添加することが必要である。本発明者らによる検討によると、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を比較的多量にパルプスラリーに添加した上で抄紙し、ヤンキードライヤーで乾燥すると、優れた果実袋原紙が製造できることが明らかになった。ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂の添加量は、好ましくは、1.2〜3.0重量%である。1.2重量%未満であると十分な湿潤紙力が発揮できず、3.0重量%を超えると地合が悪くなったり、抄紙機に汚れが発生するため好ましくない。好ましい態様において、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂の添加量は、対パルプで、2.5重量%以下であり、2.0重量%以下としてもよい。
本発明において、(乾燥)破裂強さとは、JIS 8112に準じて測定した破裂強さであり、紙を一方の面から加圧し、破裂する時点の圧力で表される(単位:kPa)。本発明において、湿潤破裂強さとは、サンプルの果実袋原紙を120℃、10分間処理した後、水に30分浸漬し、JIS P8112に準じて破裂強さを測定したものであり、水に濡れた時の紙の破裂強度を表している。
本発明の果実袋原紙は、湿潤した場合にも紙の強度低下が小さく、湿潤破裂強さ/乾燥破裂強さの比が0.45以上であることが好ましい。この値は、湿潤させた時の破裂強さの残存率を示しており、値が大きい程、湿潤状態においても紙の強度が維持されることを意味する。果実袋原紙は、屋外での耐久性を求められるため、湿潤したときの紙力が求められ、特に紙の内側に果実を入れるため、果実の重さにも果実袋が耐えられるよう、破裂強度が重要になる。本発明の果実袋原紙は、湿潤破裂強さ/乾燥破裂強さの比が0.50以上であることが好ましく、0.55以上だとより好ましい。
なお、本発明において果実袋原紙の強度を調整するためには、湿潤紙力剤の添加量、パルプの濾水度や種類、抄紙条件などを適宜変更することができる。特に、未晒針葉樹パルプ(NUP)を多く使用すると紙の強度を向上させることができるため、NUPの添加量によって紙の強度を調整できる。
本発明の果実袋原紙は、必要に応じて、有色または着色した有機・無機顔料、有機・無機染料を使用して、その色調や光透過性を調整することができる。但し、染料、顔料の種類により湿潤紙力増強剤の耐湿性付与効果が阻害されることがあるため注意が必要である。
前記有機顔料、無機顔料、有機染料、無機染料については、果実袋を所望の色調に調整するため、有機顔料を主体とすることが望ましい。前記有機顔料の種類は単独もしくは複数の種類を組み合わせて添加する。必要に応じて無機顔料、有機染料および無機染料を前記有機顔料と同様に追加して添加してもよい。以上のようにすることで、果実袋の耐光性が向上し、退色を抑えることが可能となる。
本発明の果実袋原紙の白色度は、果実袋原紙の色に応じて適宜調整できる。白色度の範囲はその色調により、例えば、4〜98%に設定することができ、30〜90%に設定してもよい。
本発明の果実袋原紙を用いて製造した果実袋は、果実の保護等に好適に使用できる。ある態様においては、果実袋は、果実袋原紙を袋加工することによって製造することができる。すなわち、必要に応じて、果実袋原紙にワックス加工や撥水加工を施したり、色を塗って色調を調整した後、果実袋原紙を公知の方法によって袋加工すればよい。
以下に具体的な実験例を示して、本発明をさらに詳述するが、これにより限定されるものではない。また、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。また、本発明において特に記載しない限り、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
測定方法
・坪量:JIS P8124に準じて測定した(単位:g/m)。
・カナダ標準フリーネス(CSF):JIS P8121に準じ測定した(単位:ml)。
・(乾燥)破裂強さ:JIS P8112に準じて測定した(単位:kPa)。この値が大きいほど、乾燥状態での紙力が高い。
・湿潤破裂強さ:サンプルの果実袋原紙を120℃、10分でキュアリングし、その後水に30分浸漬し、JIS P8112に準じて破裂強さを測定した(単位:kPa)。この値が大きいほど、湿潤状態での紙力が高い。
・透気抵抗度:JIS P8117(王研式)に準じ測定した(単位:秒)。一定量の空気が紙の表面(裏面)から裏面(表面)へ抜ける時間を意味し、数値が大きい程、高緊密で空気が通りにくいことを示す。
・比破裂強さ: JIS P8112に準じて測定した。(乾燥)破裂強さを坪量で除した値である(単位:kPa/g/m)。
・比湿潤破裂:湿潤破裂強さを坪量で除した値である(単位:kPa/g/m)。
・引張強さ:JIS P8113に準じて測定した(単位:kN/m)。
果実袋原紙の製造と評価
[実施例1]
パルプ原料として針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)80部と広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)20部を使用した。この混合パルプを、DDR叩解機を用いてカナダ標準フリーネス(CSF)が270mlになるまで叩解した。パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.25重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、抄紙機を用いてこの紙料から湿紙を抄造して、ヤンキードライヤーによって湿紙を乾燥して、坪量29g/mの果実袋原紙を得た。
また、この果実袋原紙を袋状に加工し、果実袋を製造した。
[実施例2]
DDR叩解機を用いて、パルプ原料として針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)55部と広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)45部を混合叩解した(CSF:220ml)。この混合パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.25重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、ヤンキードライヤー式抄造機で抄造して、坪量32g/mの果実袋原紙を得た。
[実施例3]
DDR叩解機を用いて、パルプ原料として針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP、CSF:340ml)100部を使用し、パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.3重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成した。この紙料からヤンキードライヤー式抄造機で抄造して、坪量29g/mの果実袋原紙を得た。
[実施例4]
DDR叩解機を用いて、パルプ原料として針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP、CSF:300ml)100部を使用し、パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.25重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成した。この紙料からヤンキードライヤー式抄造機で抄造して、坪量31g/mの果実袋原紙を得た。
[実施例5]
DDR叩解機を用いて、パルプ原料として針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)65部と広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)35部を混合叩解した(CSF:370ml)。この混合パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.25重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、ヤンキードライヤー式抄造機で抄造して、坪量26g/mの果実袋原紙を得た。
[比較例1]
DDR叩解機を用いて、パルプ原料として針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)80部と広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)20部を混合叩解した(CSF:230ml)。この混合パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を0.1重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、長網抄紙機で抄造して、坪量26g/mの果実袋原紙を得た。
[比較例2]
湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.00重量%(対パルプ乾燥重量)使用した以外は、実施例1と同様にして、坪量29g/mの果実袋原紙を得た。
[比較例3]
DDR叩解機を用いて、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)70部と広葉樹未晒パルプ(LUKP)30部を、混合叩解した(CSF:200ml)。この混合パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を0.25重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、長網抄紙機で抄造して、坪量26g/mの果実袋原紙を得た。
[比較例4]
DDR叩解機を用いて、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)60部と広葉樹未晒パルプ(LUKP)40部を、混合叩解した(CSF:200ml)。この混合パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を1.5重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、長網抄紙機で抄造して、坪量26g/mの果実袋原紙を得た。
[比較例5]
DDR叩解機を用いて、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)60部と広葉樹未晒パルプ(LUKP)40部を、混合叩解した(CSF:200ml)。この混合パルプ100部に対して、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(WS4020、星光PMC製)を2.5重量%(対パルプ乾燥重量)、硫酸アルミニウム、サイズ剤を配合した紙料を調成し、長網抄紙機で抄造して、坪量28g/mの果実袋原紙を得た。

Claims (10)

  1. 湿潤紙力増強剤として、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を、パルプ重量(固形分重量)に対して1.2重量%以上添加して抄紙機にて抄造し、ヤンキードライヤーを用いて乾燥させて得られる果実袋用原紙。
  2. 透気抵抗度が100秒以下である、請求項1に記載の果実袋原紙。
  3. 原料パルプが、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)を50重量%以上含む、請求項1または2に記載の果実袋原紙。
  4. 原料パルプのフリーネスが、380ml以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の果実袋原紙。
  5. 湿潤破裂強さ/乾燥破裂強さの比が、0.45以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の果実袋原紙。
  6. 密度が、0.5〜0.7g/cmである、請求項1〜5のいずれかに記載の果実袋原紙。
  7. ワックスが塗工されていない、請求項1〜6のいずれかに記載の果実袋原紙。
  8. 湿潤紙力増強剤として、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を、パルプ重量(固形分重量)に対して1.2重量%以上含有するパルプスラリーを調成する工程、
    調成したパルプスラリーから湿紙を抄造し、ヤンキードライヤーを用いて乾燥させる工程、
    を含む、果実袋原紙の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の果実袋原紙を用いて製造した果実袋。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の果実袋原紙を袋加工する工程を含む、果実袋の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021187484A (ja) * 2020-05-28 2021-12-13 日本製紙クレシア株式会社 紙製品用包装体
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JP7406453B2 (ja) 2020-05-28 2023-12-27 日本製紙クレシア株式会社 紙製品用包装体
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