JP2016186931A - 円筒形電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部からの衝撃や振動を受けても破損しにくい電流遮断機構を有する円筒形電池を提供すること。
【解決手段】本発明は、正極板と負極板がセパレータを介して巻回された電極体と、電解液と、有底円筒状の外装缶と、前記外装缶の開口部にガスケットを介してかしめ固定された封口体と、を備える円筒形電池であって、封口体が、環状の突起部を有する弁体、弁体の突起部の内周に配置されるとともにスカート部を有する絶縁部材、及び絶縁部材のスカート部の内周部に配置されるとともに弁体の中央部に接続される金属板を有し、金属板が絶縁部材を介して弁体の突起部によってかしめ固定されていることを特徴とする円筒形電池に関する。
【選択図】図6

Description

本発明は電流遮断機構を有する封口体を備えた円筒形電池に関する。
密閉型電池は発電要素である電極体を収容する外装体の形状や材質によって円筒形電池、角形電池、及びパウチ型電池に大別される。中でも、円筒形電池は電動工具、電動アシスト自転車、及び電気自動車など広い用途に使用されている。これらの用途では円筒形電池は直列又は並列に接続された組電池として使用されている。
従来、円筒形電池の封口体には安全性を確保するための手段が組み込まれている。例えば、特許文献1には図8に示すように電流遮断機構と防爆弁が組み込まれた封口体を開示している。
図8に示された封口体81は、端子キャップ82、弁体83、絶縁部材84、及び端子板としての金属板85を積層して構成されている。弁体83の中央部に金属板85側へ突出する突出部83aが設けられており、この突出部83aに金属板85が接続されている。この接続部の周囲に環状の絶縁部材84が配置されており、弁体83の外周部と金属板85の外周部が互いに絶縁されている。電池の誤使用などによって電池内部のガスが発生して電池内圧が上昇すると弁体83がその圧力を受けるため、弁体83が接続部を電池外方へ引っ張るように作用する。電池内圧がさらに上昇して所定値に達すると、接続部が破断して弁体83と金属板85の間の電流経路が遮断される。さらに電池内圧が上昇すると弁体83が破断して端子キャップ82に設けられた通気孔を経由して電池内部のガスが排出される。
特許文献1に開示された封口体81は、弁体83が中心側に傾斜する突起部83bを有し、絶縁部材84がZ字状の断面形状を有することを特徴としている。その突起部83bに絶縁部材84を嵌め合わせ、絶縁部材84に金属板85を嵌め合わせることにより、それらが互いに固定される。そのため、封口体81が外部から衝撃を受けても弁体83と金属板85の接続部の破断が抑制される。
国際公開第2014/097586号 特開2010−287567号公報
組電池を作製するために円筒形電池同士を接続する場合、正極端子である封口体と負極端子である外装缶にリード板を抵抗溶接で接続する手法が一般的に用いられていた。近年、特許文献2に記載されているように組電池内の電池に異常が生じた場合に電池間の接続を遮断する機能を組電池に付与するため、超音波溶接法を用いてアルミニウムワイヤーを接続するワイヤーボンディングが電池間の接続方法として採用されている。
封口体にアルミニウムワイヤーを超音波溶接法を用いて接続する場合、超音波がアルミニウムワイヤーを媒体として封口体に加振される。このように超音波が封口体に加振されると、封口体の内部にも振動が伝わるため、弁体と金属板の接続部の破断や、金属板の絶縁部材に対する位置ズレが生じるおそれがある。
特許文献1に開示された封口体であれば、弁体、絶縁部材、及び端子板が互いに固定されるため上記のような課題が生じる可能性は低い。しかし、特許文献1は封口体に超音波が加振される場合を想定していない。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、封口体に超音波などが加振された場合であっても破損しにくい電流遮断機構を有する円筒形電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の一態様に係る円筒形電池は、正極板と負極板がセパレータを介して巻回された電極体と、電解液と、有底円筒状の外装缶と、外装缶の開口部にガスケットを介してかしめ固定された封口体と、を備え、
封口体が、環状の突起部を有する弁体、弁体の突起部の内周に配置されるとともにスカート部を有する絶縁部材、及び絶縁部材のスカート部の内周部に配置されるとともに弁体の中央部に接続される金属板を有し、
金属板が絶縁部材を介して弁体の突起部によってかしめ固定されていることを特徴としている。
また、突起部の断面を先端が内側に傾斜するように曲線状とすることにより、突起部の先端部が先端部が集中的に絶縁部材を加圧することができる。
本発明によれば電流遮断機構を構成する弁体、絶縁部材、及び金属板が三位一体で固定されるため、封口体に超音波が加振されてもその機能が損なわれることが防止される。また、本発明によれば電池外部からの衝撃や振動が加えられた場合にも電流遮断機構の誤作動などが防止されるため品質に優れた円筒形電池を提供することができる。
図1は、本発明の一実施態様に係る円筒形の非水電解液二次電池の断面斜視図である。 図2は、本発明の一実施態様に係る封口体の断面図である。 図3は、本発明の一実施態様に係る弁体の電池内方から見た平面図である。 図4は、本発明の一実施態様に係る弁体の変形例の電池内方から見た平面図である。 図5は、本発明の一実施態様に係る封口体の変形例の断面図である。 図6は、本発明の一実施態様に係る封口体の変形例の断面図である。 図7は、本発明の一実施態様に係る封口体の変形例の断面図である。 図8は、従来例に係る封口体の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について円筒形電池の一例である非水電解液二次電池を用いて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
図1に示す非水電解液二次電池10は有底円筒状の外装缶23の内部に電極体19と図示しない電解液を収容している。外装缶23の開口部にガスケット22を介して封口体11がかしめ固定されている。これにより電池内部が密封される。
封口体11は図2に示すように端子キャップ12、弁体13、絶縁部材14、及び金属板15から構成されている。弁体13と金属板15は、それらの中心部同士が接続されており、それらの外周部の間に絶縁部材14が介在している。弁体13の電池外方側に配置された端子キャップ12が外部端子として機能し、電極体19から導出された正極リード16aに接続された金属板15が内部端子として機能する。
電流遮断機構は次のように作動する。金属板15には通気孔が設けられており、電池内圧が上昇すると弁体13がその圧力を受ける。そのため電池内圧の上昇に伴って弁体13が電池外方へ金属板15との接続部を引っ張るように作用する。そして電池内圧が所定値に達すると金属板15の弁体13との接続部又は金属板15に設けられた薄肉部15aが破断して弁体13と金属板15との間の電流経路が遮断される。封口体11は弁体13、絶縁部材14、及び金属板15の3つの部材を含んでいれば電流遮断機構が構成することができる。電流遮断機構の作動後さらに電池内圧が上昇すると、弁体13に設けられた薄肉部13cが起点となって弁体13が破断して端子キャップ12に設けられた通気孔を経由して電池内部のガスが排出される。
弁体13はアルミニウム又はアルミニウム合金の板材のプレス加工により作製することができる。アルミニウム及びアルミニウム合金は可撓性に優れているため弁体13の材料として好ましい。弁体13の電池内方側の面にその中心部と外周部にそれぞれ突起部13aと突起部13bが設けられている。中心部の突起部13aは金属板15との接続を容易にするとともに、弁体13と金属板15のそれぞれの外周部に絶縁部材14が介在するためのスペースを与えることができる。外周部の突起部13bは図3に示すようにその平面形状が環状となるように形成されている。その突起部13bは絶縁部材14を介して金属板15を固定する。
本発明において、図2及び図3に示された突起部13bに代えて図4〜6に示された変形例を用いることができる。
図4に、複数の突起が環状かつ断続的に配置された突起部43bが示されている。このように突起部を複数の突起から構成することで突起部を中心側へ傾斜するようにプレスすることが容易になる。突起の大きさや数は突起部が金属板をかしめ固定できる範囲で任意に決定することができる。
図5に、厚みが根元から先端へ先細りとなるように成型された突起部53bが示されている。このように突起部の断面をテーパー形状とすることで突起部の機械的強度を高めることができる。
図6に、断面が曲線状になるように成型された突起部63bが示されている。このように突起部の断面を曲線状とすることで突起部の先端部が集中的に絶縁部材を加圧することができる。そのため、突起部の断面を曲線状とすることで金属板を固定する力を高めることができる。なお、突起部の断面のうち内側が曲線状であれば上記の効果が発揮されるため、突起部の断面の外側は直線状であってもよい。
絶縁部材14は絶縁性を確保することができ、電池特性に影響を与えない材料を用いることができる。絶縁部材14に用いられる材料としてはポリマー樹脂が好ましく、ポリプロピレン(PP)樹脂やポリブチレンテレフタラート(PBT)樹脂が例示される。
絶縁部材14を介して弁体13の突起部13bが金属板15を固定できるように、絶縁部材14は外周部に電池内方へ伸びるスカート部14aを有している。図2に示すように、スカート部14aの内周部に金属板15が配置されるため、弁体13の突起部13bが絶縁部材14を介して金属板15を固定することが可能となる。スカート部14aの先端が弁体13の突起部13b側へ折り曲げられることで絶縁部材14の断面形状をZ字状とすることもできる。しかし、絶縁部材14と金属板15の位置ズレを防止するため、スカート部14aの先端は金属板15側へ折り曲げられていることが好ましい。これにより金属板15の絶縁部材14に対する位置ズレが防止される。
弁体13の突起部13bが絶縁部材14を介して金属板15を固定できるように、封口体11の製造方法は次の手順を含むことが好ましい。まず、封口体11を構成する弁体13、絶縁部材14、及び金属板15を準備する。次に、絶縁部材14のスカート部14aの内側に金属板15を嵌め合わせて、弁体13の突起部13bの内側に絶縁部材14を嵌め合わせる。そして、弁体13の突起部13bが絶縁部材14を介して金属板15を固定するように突起部13bを中心側へプレスする。なお、上記の2つの嵌め合わせる手順は順序を入れ替えてもよい。
弁体13と金属板15との接続は上記の手順を完了した後に行うことが好ましい。弁体13と金属板15が互いに固定された状態で接続することが可能になるため、接続強度のバラツキが低減される。なお、金属板15には弁体13と同様にアルミニウム又はアルミニウム合金を用いることが好ましい。これにより弁体13と金属板15の接続が容易になる。接続方法としてはレーザー溶接を用いることが好ましい。
上記の実施形態として端子キャップ12を有する封口体について説明した。しかし、電流遮断機構は弁体、絶縁部材、及び金属板から構成することができるため、図7のように端子キャップ12を省略することができる。このように弁体73を外部端子として用いることで、電池内圧が上昇して弁体73が破断した場合に電池内部のガスの排出経路を十分に確保することができる。
次に、電極体19について説明する。本実施形態では図1に示すように正極板16と負極板17がセパレータ18を介して巻回して形成した電極体19を用いている。
正極板16は、例えば次のようにして作製することができる。まず、正極活物質と結着剤を分散媒中で均一になるように混練して、正極合剤スラリーを作製する。結着剤にはポリフッ化ビニリデンを分散媒にはN−メチルピロリドンを用いることが好ましい。正極合剤スラリーには黒鉛やカーボンブラックなどの導電剤を添加することが好ましい。この正極合剤スラリーを正極集電体上に塗布、乾燥して正極合剤層が形成される。その際、正極集電体の一部に正極合剤層が形成されていない正極集電体露出部が設けられる。次に、正極合剤層をローラーで所定厚みに圧縮し、圧縮後の極板を所定寸法に切断する。最後に、正極集電体露出部に正極リード16aを接続して正極板16が得られる。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵、放出することができるリチウム遷移金属複合酸化物を用いることができる。リチウム遷移金属複合酸化物としては、一般式LiMO2(MはCo、Ni、及びMnの少なくとも1つ)、LiMn24及びLiFePO4が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができ、Al、Ti、Mg、及びZrからなる群から選ばれる少なくとも1つを添加又は遷移金属元素と置換して用いることもできる。
負極板17は、例えば次のようにして作製することができる。まず、負極活物質と結着剤を分散媒中で均一になるように混練して、負極合剤スラリーを作製する。結着剤にはスチレンブタジエン(SBR)共重合体を、分散媒には水を用いることが好ましい。負極合剤スラリーにはカルボキシメチルセルロースなどの増粘剤を添加することが好ましい。この負極合剤スラリーを負極集電体上に塗布、乾燥して負極合剤層が形成される。その際、負極集電体の一部に負極合剤層が形成されていない負極集電体露出部が設けられる。次に、負極合剤層をローラーで所定厚みに圧縮し、圧縮後の極板を所定寸法に切断する。最後に、負極集電体露出部に負極リード17aを接続して負極板17が得られる。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵、放出することができる炭素材料やリチウムと合金化することができる金属材料を用いることができる。炭素材料としては、天然黒鉛及び人造黒鉛などの黒鉛が例示される。金属材料としては、ケイ素及びスズ並びにこれらの酸化物が挙げられる。炭素材料及び金属材料は1種又は2種以上を混合して用いることができる。
セパレータ18として、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)のようなポリオレフィンを主成分とする微多孔膜を用いることができる。微多孔膜は1層単独で又は2層以上を積層して用いることができる。2層以上の積層セパレータにおいては、融点が低いポリエチレン(PE)を主成分とする層を中間層に、対酸化性に優れたポリプロピレン(PP)を表面層とすることが好ましい。さらに、セパレータ18には酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタン(TiO2)及び酸化ケイ素(SiO2)のような無機粒子を添加することができる。このような無機粒子はセパレータ中に担持させることができ、セパレータ表面に結着剤とともに塗布することもできる。
非水電解液として、非水溶媒中に電解質塩としてのリチウム塩を溶解させたものを用いることができる。
非水溶媒として、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル及び鎖状カルボン酸エステルを用いることができ、これらは2種以上を混合して用いることが好ましい。環状炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)及びブチレンカーボネート(BC)が例示される。また、フルオロエチレンカーボネート(FEC)のように、水素の一部をフッ素で置換した環状炭酸エステルを用いることもできる。鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)及びメチルプロピルカーボネート(MPC)などが例示される。環状カルボン酸エステルとしてはγ−ブチロラクトン(γ−BL)及びγ−バレロラクトン(γ−VL)が例示され、鎖状カルボン酸エステルとしてはピバリン酸メチル、ピバリン酸エチル、メチルイソブチレート及びメチルプロピオネートが例示される。
リチウム塩として、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C25SO23、LiAsF6、LiClO4、Li210Cl10及びLi212Cl12が例示される。これらの中でもLiPF6が特に好ましく、非水電解液中の濃度は0.5〜2.0mol/Lであることが好ましい。LiPF6にLiBF4など他のリチウム塩を混合することもできる。
以下、本発明の実施形態について円筒形の非水電解液二次電池を用いた実験例に基づいて詳細に説明する。
(実験例1)
(封口体の作製)
図2に記載された封口体11を次のように作製した。端子キャップ12、弁体13、及び金属板15はそれぞれ金属製の板材をプレス加工により所定の形状に成型した。端子キャップ12には鉄を、弁体13及び金属板15にはアルミニウムを用いた。絶縁部材14は、熱可塑性樹脂であるポリプロピレン製の板材を環状に打ち抜いた後、図2に示す断面形状となるように熱成型することにより作製した。
弁体13の中央部と外周部にはそれぞれ突起部13aと突起部13bを形成した。この段階では突起部13bは弁体13の平面部に対して垂直方向に突出している。突起部13bは図3に示すように1つの環状の突起から構成されている。また、突起部13aの周囲に溝状の薄肉部13cを形成した。この薄肉部13cは、電池内圧が上昇して弁体13が安全弁として機能する際に破断の起点となる。
金属板15の中心部には厚みの薄い領域を形成し、その領域内に平面形状が環状で、断面形状がV字状の薄肉部15aを形成した。この薄肉部15aは電流遮断部として機能するもので、その作動圧が2.5MPaとなるように薄肉部15aの残肉厚みを調整した。金属板15には通気孔を設けた。
上記のように作製した金属板15を、絶縁部材14が金属板15を保持するように絶縁部材14のスカート部14aの内周部に嵌め合わせた。次に、弁体13の突起部13bの内周部に金属板15を保持した絶縁部材14を嵌め合わせ、突起部13bを内周方向にプレスすることにより突起部13bで金属板15をかしめ固定した。かしめ固定後に弁体13の突起部13aと金属板15をレーザー溶接により接続した。最後に、端子キャップ12を弁体13上に接続して封口体11を作製した。
(正極板の作製)
正極活物質としてのリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)が95質量部、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)が2.5質量部、導電剤としてのアセチレンブラックが2.5重量部となるように混合した。この混合物を分散媒としてのN−メチル2−ピロリドン(NMP)中に投入、混練して正極合剤スラリーを調製した。この正極合剤スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布、乾燥して正極合剤層を形成した。その際、正極集電体の一部に正極合剤層が形成されていない正極集電体露出部を設けた。次に、正極合剤層をローラーで所定厚みに圧縮し、圧縮後の極板を所定寸法に切断した。最後に、正極集電体露出部にアルミニウム製の正極リード16aを接続して正極板16を作製した。
(負極板の作製)
負極活物質としての黒鉛が95質量部、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)が3質量部、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)が2重量部となるように混合した。その混合物を分散媒としての水中に投入し、混練して負極合剤スラリーを調製した。この負極合剤スラリーを銅箔からなる負極集電体の両面に塗布、乾燥して負極合剤層を形成した。その際、負極集電体の一部に負極合剤層が形成されていない負極集電体露出部を設けた。次に、負極合剤層をローラーで所定厚みに圧縮し、圧縮後の極板を所定寸法に切断した。最後に、負極集電体露出部にニッケル製の負極リード17aを接続して負極板17を作製した。
(電極体の作製)
正極板16と負極板17を、微多孔製ポリオレフィン膜からなるセパレータ18を介して巻回して電極体19を作製した。
(非水電解液の調製)
エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、及びエチルメチルカーボネート(EMC)を混合して非水溶媒を調製した。この非水溶媒に電解質塩としてのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lの濃度になるように溶解して非水電解液を調製した。
(非水電解液二次電池の組立)
図1に示すように、電極体19の下部に下部絶縁板20を配置し、電極体19を有底円筒状の外装缶23へ挿入した。負極リード17aは外装缶23の底部に抵抗溶接により接続した。次に、電極体19の上部に上部絶縁板21を配置し、外装缶23の開口部の近傍に幅1.0mm、深さ1.5mmのU字状の溝部を円周方向に塑性加工によって形成した。そして、正極リード16aを金属板15に接続し、外装缶23に形成された溝部にガスケット22を介して封口体11をかしめ固定することにより非水電解液二次電池10を作製した。
(実験例2)
図4に示すように複数の突起を環状かつ断続的に配置した突起部43bを有する弁体43を用いたこと以外は実験例1と同様に実験例2に係る非水電解液二次電池を作製した。
(実験例3)
図5に示すように断面形状をテーパー形状とした突起部53bを有する弁体53を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験例3に係る非水電解液二次電池を作製した。
(実験例4)
図6に示すように断面形状を曲線状とした突起部63bを有する弁体63を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験例4に係る非水電解液二次電池を作製した。
(実験例5)
図7に示すように、弁体73、絶縁部材14、及び金属板15からなる封口体を次のように作製した。この封口体は端子キャップを用いていないため、弁体73が外部端子として機能する。弁体73の中央部と外周部のそれぞれに突起部73aと突起部73bを設けた。弁体73が電池内圧を受けて変形することができるように突起部73aの周囲に厚みが薄い部分を設けた。さらにその厚みが薄い部分の周囲に外部端子として機能する厚みが厚い部分を設けた。突起部73bは実験例1に係る突起部13bと同一の形状とした。このように作製した封口体を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験例5に係る非水電解液二次電池を作製した。
(実験例6)
図8に示すように、端子キャップ82、弁体83、絶縁部材84、及び金属板85からなる封口体81を次のように作製した。端子キャップ82と金属板85は実験例1と同様な方法で作製した。弁体83はアルミニウム製の板材をプレス加工して作製したが、突起部83bは弁体83の作製時に中央側へ傾斜させた。絶縁部材84はポリプロピレン樹脂製の板材を環状に打ち抜き、断面形状がZ字状になるように熱成型して作製した。そして、金属板15を絶縁部材14の内側に嵌め合わせて、その絶縁部材14を弁体83の突起部83bの内側に嵌め合わせた。最後に、弁体の中央部の突起部83aを金属板85に接続し、端子キャップ82を弁体83上に接続して封口体81を作製した。封口体81を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験例6に係る非水電解液二次電池を作製した。
(超音波加振試験)
実験例1〜6に係る各電池の封口体に超音波を加振した。封口体への超音波の加振は、封口体上にアルミニウムリードを配置し、ホーンでそのアルミニウムリードを加圧した状態で行った。ただし超音波による影響の固体差が明確に現れるように、アルミニウムリードを溶接するために必要な時間よりも加振時間を長めに設定した。超音波の加振後、封口体内部の弁体と金属板の接続部が破断していないかを確認した。各実験例についてそれぞれ5個の電池を用いて試験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2016186931
表1から、実験例1〜5の超音波の加振に対する耐性が実験例6に比べて向上していることがわかる。実験例6においては絶縁部材が弁体に嵌め合わされており、金属板が絶縁部材に嵌め合わされている。このように実験例6の封口体においても、弁体、絶縁部材、及び金属板が互いにある程度固定されている。そのため、通常の超音波溶接を行う場合には接続部の破断という問題は顕在化しにくい。しかし、超音波の加振時間を長めに設定して試験を行うことで、本発明の優位性が確認された。上記の結果から、本発明によれば円筒形電池の外部からの振動や衝撃に対する耐性が向上することも期待される。
試験後の各封口体について詳細に確認したところ、実験例1〜5には金属板の絶縁部材に対する位置ズレが生じていないことがわかった。一方、実験例6の一部の封口体には金属板が絶縁部材に対する位置ズレが生じていた。実験例1〜5に位置ズレが生じなかった理由として、弁体の突起部が絶縁部材を介して金属板を固定していることが挙げられる。さらに他の理由として、絶縁部材のスカート部の先端が内周側へ折り曲げられていたことにより、絶縁部材が金属板を包み込むように保持することが可能になったことが挙げられる。
以上説明したように本発明によれば、超音波などの外部からの振動が加えられても機能を維持する封口体を備えた円筒形電池を提供することがでる。そのため、本発明は円筒形電池の品質の改善に大きく寄与することができる。さらに、本発明によれば円筒形電池を用いてワイヤーボンディングによる電池間接続を行うことが可能となるため、本発明は組電池の設計の自由度を向上させることができる。
10 非水電解液二次電池
11 封口体
12 端子キャップ
13 弁体
13b 突起部
13c 薄肉部
14 絶縁部材
14a スカート部
15 金属板
15a 薄肉部
16 正極板
17 負極板
18 セパレータ
19 電極体
23 外装缶

Claims (2)

  1. 正極板と負極板がセパレータを介して巻回された電極体と、電解液と、有底円筒状の外装缶と、前記外装缶の開口部にガスケットを介してかしめ固定された封口体と、を備える円筒形電池において、
    前記封口体が、環状の突起部を有する弁体、前記弁体の突起部の内周に配置されるとともにスカート部を有する絶縁部材、及び前記絶縁部材のスカート部の内周部に配置されるとともに前記弁体の中央部に接続される金属板を有し、
    前記突起部の断面のうち少なくとも内側が曲線状であり、
    前記金属板が、前記絶縁部材を介して前記弁体の突起部の先端部によって固定されている、
    円筒形電池。
  2. 前記突起部が環状の一つの突起、又は環状かつ断続的に設けられた複数の突起で形成されている請求項1に記載の円筒形電池。
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