JP2016186905A - 超電導線材及びそれを用いた超電導コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】過電流による損傷を抑制しつつ、遮蔽電流を減衰させて通電電流の電流密度を高めることができる超電導線材及びそれを用いた超電導コイルを提供する。【解決手段】超電導線材11は、基板12上に中間層13を介して希土類系酸化物の超電導体による超電導層14が設けられ、該超電導層14上に保護層15及び安定化層16が設けられてテープ状に形成されている。少なくとも前記超電導層14には長さ方向xに延びるスリット17が形成され、そのスリット17には導電性材料18が挿入されている。この導電性材料は、電気抵抗率が10−4〜10−6Ωmの導電性金属であり、融点が50〜300℃の低融点金属であることが好ましい。前記スリット17は、超電導線材11がその幅D方向に等間隔に分割されるように形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に希土類系酸化物の超電導体による超電導層を有するテープ状の超電導線材及びその超電導線材をコイル状に巻回して形成された超電導コイルに関する。
近年、超電導コイルは高性能化が重要であるが、テープ状をなす超電導線材においては、コイルの径方向すなわち超電導線材のテープ面に対して垂直方向に磁界が作用し、その磁界の変化を妨げる方向に遮蔽電流が流れる。この遮蔽電流は、コイルの発生磁界分布に影響を与えるとともに、熱損失の発生を引き起こす。また、遮蔽電流のループが大きいと遮蔽電流の減衰時間が長くなり、磁界分布の時間変化にも影響する。従って、このような遮蔽電流を抑制することが、磁界の安定性を果たすために重要である。
この種の超電導線材が、例えば特許文献1に示されている。すなわち、この超電導線材では、その長さ方向に延びるスリット状の溝により超電導線材を細分化して並列導体を形成したものである。このスリット状の溝には電気絶縁材料が充填され、並列導体間が電気的に絶縁分離されている。
特許第4657921号公報
前述した特許文献1に記載されている従来構成の超電導線材では、スリット状の溝に電気絶縁材料が充填されていることから、スリット状の溝により分割された並列導体間が電気的に絶縁されている。このため、超電導線材に通電電流が流れたとき、スリット状の溝によって細分化された各並列導体には許容される電流値を超えるような過剰な電流が流れる場合がある。そのような過電流が超電導線材のいずれかの並列導体に流れると、その並列導体が過電流によって損傷を受けるおそれがあるという問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、過電流による損傷を抑制しつつ、遮蔽電流を減衰させて通電電流の電流密度を高めることができる超電導線材及びそれを用いた超電導コイルを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の超電導線材は、基板上に中間層を介して希土類系酸化物の超電導体による超電導層を形成し、該超電導層上に保護層を形成したテープ状の超電導線材であって、少なくとも超電導層には長さ方向に延びるスリットを形成するとともに、そのスリットには導電性材料を挿入したことを特徴とする。
前記スリットは、超電導線材がその幅方向に等間隔に分割されるように形成されることが好ましい。
前記スリットは、超電導層及び中間層が分割されるように形成されることが好ましい。
前記導電性材料は、電気抵抗率が10−4〜10−6Ωmの導電性金属であることが好ましい。
前記導電性材料は、融点が50〜300℃の低融点金属であることが好ましい。
超電導コイルは、前記超電導線材をコイル状に巻回して形成したものである。
前記超電導線材はその保護層上に導電性の安定化層が形成され、超電導線材をコイル状に巻回した状態で内周側の超電導線材の安定化層と外周側の超電導線材の安定化層との間が導通されるように構成されることが好ましい。
本発明の超電導線材によれば、過電流による損傷を抑制しつつ、遮蔽電流を減衰させて通電電流の電流密度を高めることができるという効果を奏する。
(a)は実施形態の超電導線材を模式的に示す断面図、(b)は超電導線材の一部を示す平面図。 超電導線材の要部を拡大して示す断面図。 テープ状の超電導線材をコイル状に巻回して得られた超電導コイルとしてのシングルパンケーキコイルを示す斜視図。 シングルパンケーキコイルを上下に積層した状態の超電導コイルを示す斜視図。 (a)は超電導線材をスリットで4分割したときの臨界電流に対する通電電流の比と遮蔽磁場との関係を示す図、(b)は超電導線材をスリットで2分割したときの臨界電流に対する通電電流の比と遮蔽磁場との関係を示す図及び(c)は超電導線材をスリットで分割しなかったときの臨界電流に対する通電電流の比と遮蔽磁場との関係を示す図。 超電導線材をスリットで2分割したときの遮蔽磁場(T)と時間(s)との関係を示すグラフ。 超電導線材をスリットで4分割したときの遮蔽磁場(T)と時間(s)との関係を示すグラフ。 スリットに導電性材料を装填した場合(実施例9)の超電導線材に通電したときの電流(A)と電圧(mV)との関係を示すグラフ。 スリットに何も装填しない場合(比較例4)の超電導線材に通電したときの電流(A)と電圧(mV)との関係を示すグラフ。 超電導線材を3つのスリットにより4分割した場合の各分割体の臨界電流を示すグラフ。 保護層上に安定化層を形成した超電導線材をコイル状に巻回した超電導コイルを示す部分断面図。 実施例10と比較例5の超電導コイルにおける遮蔽磁場(T)と時間(s)との関係を示すグラフ。 実施例10の超電導線材で形成したシングルパンケーキコイルについてのコイル中心磁界(mT)と時間(秒)との関係を示すグラフ。
以下、本発明の実施形態を図1〜図6に基づいて詳細に説明する。
図1(a)に示すように、超電導線材11は、基板12上に中間層13を介して超電導層14が形成され、その超電導層14上に保護層15が形成されて、一定幅及び一定厚さを有するテープ状に構成される。さらに、前記保護層15の外周部には安定化層16が被覆されることが好ましい。
超電導層14上に保護層15や安定化層16を形成することにより、超電導層14を保護できるとともに、過電流を超電導層14から保護層15や安定化層16に流すことができる。しかも、超電導線材11をコイル状に巻回して形成される図3の超電導コイル20において、隣接する超電導線材11の保護層15間や安定化層16間の導通を図ることができ、クエンチが生じたときの発熱を抑えて超電導線材11の損傷を抑制できる。
前記基板12は、ニッケル合金(ハステロイ)、銀、銀合金等の金属により、例えば厚さ50〜100μm、幅4〜10mmに形成される。中間層13は、ガドリニウム・ジルコニウム酸化物(Gd・Zr酸化物)、酸化マグネシウム(MgO)、イットリウム安定化ジルコニウム(YSZ)、バリウム・ジルコニウム酸化物(Ba・Zr酸化物)、酸化セリウム(CeO)等の化合物により、例えば厚さ50〜500nm、幅4〜10mmに形成される。
超電導層14は、希土類系酸化物超電導体のCVD法(化学蒸着法)により、例えば厚さ1〜2μm、幅4〜10mmに形成される。希土類元素としては、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)等が挙げられる。希土類系酸化物としては、RE・Ba・Cu・O等が挙げられる。前記REは希土類元素を表す。この超電導層14として具体的には、イットリウム・バリウム・銅酸化物(Y・Ba・Cu酸化物)、ランタン・バリウム・銅酸化物(La・Ba・Cu酸化物)等が挙げられる。
保護層15は、銀等の金属のスパッタリング等により、例えば厚さ5〜15μm、幅4〜10mmに形成される。安定化層16は、銅等の金属のメッキ等により、例えば厚さ約50μmに形成される。
図1(a)、(b)に示すように、前記超電導線材11には、中間層13、超電導層14及び保護層15に、長さ方向xに延びるスリット17(分離溝)が例えば超電導線材11にレーザ光を照射することにより形成される。このスリット17は、少なくとも超電導層14に形成され、さらに中間層13、保護層15及び安定化層16の少なくとも一層にも形成される。スリット17は超電導線材11の長さ方向の端部まで延びるように形成することが好ましい。なお、スリット17は、スリッターや刃物等で形成することもできる。
図2に示すように、スリット17の幅dは、20〜50μmであることが好ましい。スリット17の幅dが20μmより狭い場合には、幅dが狭くなり過ぎてスリット17による超電導線材11の分割機能を十分に発揮できず、遮蔽電流の減衰が不十分になる。その一方、幅dが50μmより広い場合には、幅dが広くなり過ぎて超電導線材11の超電導特性が低下するとともに、超電導線材11の取扱性が悪くなって好ましくない。
また、前記スリット17は、超電導線材11をその幅D方向に等間隔に分割して同一幅の分割体11a、11bを形成するように設けることが好ましい。例えば、超電導線材11の幅D方向の中央位置にスリット17を形成し、同一幅D1、D2の2つの分割体11a、11bを形成する。複数のスリット17を形成する場合には、同一幅の分割体が形成されるようにスリット17を設けることが好ましい。スリット17の数は遮蔽電流の減衰、分割体11a、11bの強度等の観点から1〜3が好ましく、すなわち2〜4の分割体11a、11bが形成されるように設定することが好ましい。
前記スリット17には導電性材料18が挿入され、遮蔽電流を減衰させるとともに、スリット17による分割体11a、11b間の導通性を図るように構成される。この導電性材料18としては、例えばビスマス・鉛・スズ・インジウム合金(Bi53.5質量%、Pb17質量%、Sn19質量%及びIn10.5質量%、融点60℃、電気抵抗率1×10−4Ωm)、ビスマス・鉛・スズ合金(Bi50質量%、Pb28質量%及びSn22質量%、融点100℃、電気抵抗率10−5Ωm)、ビスマス・錫合金(Bi58質量%、Sn42質量%、融点138℃、電気抵抗率1×10−5Ωm)、共晶ハンダの錫・鉛合金(電気抵抗率1×10−6Ωm)、銅・ニッケル合金(Cu67質量%、Ni33質量%、電気抵抗率5×10−6Ωm)、錫・鉛・銀合金(Sn62質量%、Pb36質量%、Ag2質量%、融点179℃)、錫(融点232℃、電気抵抗率5×10−7Ωm)等が用いられる。なお、スリット17に挿入された導電性材料18の接続抵抗は、導電性材料18の電気抵抗率の10%程度である。
この導電性材料18の電気抵抗率は、10−4〜10−6Ωmであることが好ましい。この電気抵抗率が10−6Ωmよりも小さい場合には、超電導線材11にスリット17を設けて遮蔽電流の減衰を図ることが難しくなる。その一方、電気抵抗率が10−4Ωmより大きい場合には、遮蔽電流を減衰させることはできるが、スリット17における電気絶縁性が高くなり、分割体11a、11b間の導通が妨げられ、過電流により超電導線材11が損傷を受けやすくなって好ましくない。
また、導電性材料18は、融点が50〜300℃の低融点金属であることが好ましく、融点が50〜200℃の低融点金属であることがさらに好ましい。この融点が50℃を下回る場合には、外部環境や通電時に超電導線材11が温度上昇したときに溶融してスリット17が狭められ、分割体11a、11b間が導通するおそれがあって好ましくない。一方、融点が300℃を上回る場合には、導電性材料18を溶融してスリット17に挿入する作業が困難になって好ましくない。
図3に示すように、超電導コイル20としてのシングルパンケーキコイル21は、前述したテープ状の超電導線材11をコイル状(渦巻状)に巻回して形成される。この超電導コイル20としては、シングルパンケーキコイル21のほか、ダブルパンケーキコイル、ソレノイドコイルのいずれであってもよい。なお、ダブルパンケーキコイルは、超電導線材11が巻回されて形成されたコイルが図示しない中間枠を介して上下2段に積層されて形成される。
また、図4に示すように、超電導コイル20は、例えばシングルパンケーキコイル21を複数段、例えば10〜15段上下に積層して形成される。各シングルパンケーキコイル21は直列に接続される。この超電導コイル20において、超電導線材11の端部には図示しない電極が設けられ、それらの電極から超電導線材11に通電されるようになっている。
図4の矢印に示すように、超電導コイル20に通電したときに各シングルパンケーキコイル21の周りには超電導コイル20を囲むように磁力線mが発生し、超電導コイル20に磁場が作用する。この磁場はテープ状の超電導線材11に対して垂直方向に形成され、その磁場に逆らう方向の磁場を生ずるように遮蔽電流が流れる。
次に、本実施形態の超電導線材11及び超電導コイル20につき作用を説明する。
図2〜図4に示すように、超電導線材11にはその幅D方向の中央位置で長さ方向xに延びるスリット17が形成され、そのスリット17には導電性材料18が挿入されている。この超電導線材11がコイル状に巻回されて超電導コイル20が形成される。
そして、図4に示すように、超電導コイル20に通電すると、超電導線材11には通電電流によって磁場が形成され、その磁場に逆らうように遮蔽電流が流れる。このとき、本実施形態ではスリット17によって超電導線材11が分割されていることから、その分割数が多いほど遮蔽電流が減衰し、エネルギー損失(電流損失)が抑制される。
この点を検討するため、シングルパンケーキコイル21の積層数を変えた超電導コイル20に通電して遮蔽磁場の変化を有限要素法により解析し、その結果を図5(a)〜(c)に示した。図5(a)は超電導線材11をスリット17で4分割した場合、図5(b)は超電導線材11をスリット17で2分割した場合、図5(c)は超電導線材11にスリット17を形成しなかった場合を示す。また、各図におけるαはシングルパンケーキコイル21の積層数が最も多く、β、γと順に積層数が少なくなり、δの積層数が最も少ない。そして、臨界電流に対する通電電流の比(I/Ic、負荷率)と遮蔽磁場の強さを、前記有限要素法に従って解析した結果を図5(a)〜(c)に示した。
図5(a)〜(c)に示すように、いずれの場合にも、負荷率の絶対値が大きくなると遮蔽電流が減衰し、遮蔽磁場が小さくなる傾向を示す。さらに、超電導線材11をスリット17で4分割した場合が曲線によって囲まれる部分の面積すなわちエネルギー損失が最も少なく、次いで超電導線材11をスリット17で2分割した場合にエネルギー損失が大きく、超電導線材11をスリット17で分割しなかった場合にエネルギー損失が最も大きくなった。言い換えれば、超電導線材11の分割数が多いほどエネルギー損失が少なくなる結果が得られた。
また、超電導線材11にスリット17を形成し、そのスリット17に導電性材料18を装填した場合、遮蔽電流はスリット17が設けられていない場合に比べて減衰が早くなり、スリット17に電気絶縁材料を充填した場合と同様の挙動が得られる。
例えば、図6に示すように、超電導コイル20に通電を開始した後電流のホールド時において、超電導線材11にスリット17を形成した場合(後述する実施例1〜4)にはスリット17を形成しない場合(比較例1)に比べて時間の経過とともに遮蔽磁場を次第に減衰させることができた。
次に、図2に示すように、超電導コイル20に過電流が流れたとき、各分割体11a、11b間がスリット17に挿入された導電性材料18で導通されていることにより、超電導層14から保護層15へ流れた電流が隣接する分割体11a、11bの保護層15へ流れ込む。そのため、保護層15の電流密度の上昇が分割体11a、11b間を電気絶縁材料で絶縁したときに比べて小さくなり、その結果超電導線材11の温度上昇が抑えられる。従って、超電導線材11は焼損に到ることが回避される。
以上詳述した実施形態によって得られる効果を以下にまとめて記載する。
(1)この実施形態の超電導線材11では、少なくとも超電導層14には長さ方向xに延びるスリット17が形成されるとともに、そのスリット17には導電性材料18が挿入されている。この超電導線材11に生ずる遮蔽電流は、スリット17によって超電導線材11が分割されることから減衰するとともに、スリット17に装填される導電性材料18の電気抵抗率に応じて減衰する。
さらに、超電導コイル20に過電流が流れたときには、その過電流をスリット17内の導電性材料18を介して分割体11a、11b間に流すことができ、超電導線材11の過熱を抑制することができる。
従って、この実施形態の超電導線材11によれば、過電流による損傷を抑制しつつ、遮蔽電流を減衰させて通電電流の電流密度を高めることができる。
(2)前記スリット17は、超電導線材11がその幅D方向に等間隔に分割されるように形成される。このため、過電流による損傷の抑制効果を高めることができると同時に、遮蔽電流の減衰効果を向上させることができる。
(3)前記スリット17は、超電導層14及び中間層13が分割されるように形成されている。従って、超電導線材11の基板12上に中間層13を介して超電導層14を形成した後に超電導層14及び中間層13にスリット17を形成し、そのスリット17により超電導層14を容易に分割することができる。
(4)前記導電性材料18は、電気抵抗率が10−4〜10−6Ωmの導電性金属である。この場合には、超電導線材11への通電時に生ずる遮蔽電流を有効に減衰させることができる。
(5)前記導電性材料18は、融点が50〜300℃の低融点金属である。このため、導電性材料18を溶融させてスリット17内に挿入する作業を容易かつ速やかに行うことができる。
(6)超電導コイル20は、前記超電導線材11をコイル状に巻回して形成したものである。従って、超電導コイル20は超電導線材11の前記効果を発揮でき、遮蔽電流の影響を抑制して電力機器の性能を向上させることができる。
(7)前記超電導線材11はその保護層15上に導電性の安定化層16が形成され、超電導線材11をコイル状に巻回した状態で内周側の超電導線材11の安定化層16と外周側の超電導線材11の安定化層16との間が導通されるように構成されている。このため、超電導コイル20の使用時にクエンチが発生したとき、超電導線材11の発熱を抑えることができ、超電導コイル20の損傷を回避することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜4及び比較例1、2)
下記に示す超電導線材11を使用し、常法に従ってシングルパンケーキコイル21を作製し、そのシングルパンケーキコイル21を積層して超電導コイル20を製造した。
(超電導線材11)
超電導線材11の基板12として、ニッケル合金(ハステロイ)により厚さ50μmのものを用いた。その基板12上には、酸化マグネシウム(MgO)により厚さ80nmの中間層13を形成した。中間層13上には、イットリウム・バリウム・銅酸化物(Y・Ba・Cu酸化物)により厚さ1.2μmの超電導層14を形成した。超電導層14上には、銀(Ag)により厚さ8μmの保護層15を形成した。この超電導線材11の幅は4mmとした。
そして、実施例1では、超電導線材11の幅D方向の中央位置で超電導線材11の長さ方向xに延びる幅dが40μmのスリット17を、中間層13、超電導層14及び保護層15を分割するように形成し、超電導線材11を均等に2分割した。そのスリット17には、導電性材料18としてビスマス・鉛・錫・インジウム合金(Bi53.5質量%、Pb17質量%、Sn19質量%、In10.5質量%)を装填(充填)した。このビスマス・鉛・錫・インジウム合金の電気抵抗率は、接続抵抗を含めて約1×10−4Ωmであった。
実施例2では、前記実施例1において、導電性材料18として電気抵抗率が接続抵抗を含めて約1×10−5Ωmのビスマス・錫合金(Bi58質量%、Sn42質量%)を使用し、そのビスマス・錫合金をスリット17に装填した。実施例3では、実施例1において、導電性材料18として電気抵抗率が接続抵抗を含めて約1×10−6Ωmの共晶ハンダの錫・鉛合金を使用し、その錫・鉛合金をスリット17に装填した。実施例4では、実施例1において、導電性材料18として電気抵抗率が接続抵抗を含めて約5×10−7Ωmの錫(Sn)を使用し、その錫をスリット17に装填した。
一方、比較例1では、前記実施例1において、超電導線材11にスリット17を形成しなかった。比較例2では、前記実施例1において、スリット17を空間として電気的絶縁を図った。
(超電導コイル20)
前記実施例1〜4及び比較例1、2の超電導線材11をそれぞれ常法に従ってコイル状に250ターン巻回し、内径100mmのシングルパンケーキコイル21を作製した。得られたシングルパンケーキコイル21をその軸線方向に12段積層して、実施例1、2及び比較例1、2の超電導コイル20を作製した。
得られた超電導コイル20に液体窒素中で115.8Aの電流を通電(チャージ)し、その後超電導コイル20の中心部において磁場強度が3Tとなるように電流を保持(ホールド)した。そして、チャージ時及びホールド時における遮蔽磁場(T)を、高速多重極法を組合せた非線形有限要素法に基づいて解析し、経過時間(s)との関係を図6に示した。
なお、高速多重極法を組合せた非線形有限要素法は、超電導線材部分は有限要素法を用い、超電導線材以外のスリット17の部分は積分方程式を用いてシミュレーションを行ったものである。
図6に示すように、実施例1では、電流のホールド時において、時間の経過とともに遮蔽磁場(磁界)が次第に減衰するように変化した。実施例2では、電流のホールド時に、時間の経過に伴って実施例1ほどではないが、遮蔽磁場が漸減するように変化した。実施例3では、電流のホールド時に、時間の経過に伴って実施例2ほどではないが、遮蔽磁場が漸減するように変化した。実施例4では、電流のホールド時に、長時間経過すると遮蔽磁場が僅かずつ減衰するように変化した。
一方、比較例1では超電導線材11にスリット17を形成しなかったことから、電流のホールド時における遮蔽磁場の変化は緩やかであった。比較例2では超電導線材11のスリット17を電気絶縁状態としたことから、チャージ時に遮蔽磁場が大きく増大する変化を示すとともに、電流のホールド時における遮蔽磁場は漸減する変化を示した。
(実施例5〜8及び比較例3)
実施例5〜8及び比較例3では、超電導線材11の幅D方向に超電導線材11の長さ方向xに延びる幅dが40μmの3つのスリット17を等間隔に設け、超電導線材11を均等に4分割した。この超電導線材11を用いて実施例1と同様にして超電導コイル20を作製した。得られた超電導コイル20について実施例1と同様にして、チャージ時及びホールド時における遮蔽磁場(T)を解析し、経過時間(s)との関係を図7に示した。
その結果、図7に示すように、実施例5は実施例1と、実施例6は実施例2と、実施例7は実施例3と、実施例8は実施例4と同様な遮蔽磁場の減衰傾向を示した。但し、実施例5〜7では、遮蔽磁場の減衰の絶対値は、それぞれ実施例1〜3より大きくなった。
(実施例9及び比較例4)
これらの実施例9及び比較例4では、過電流による超電導線材11の損傷について検討した。
実施例9及び比較例4において、超電導線材11は前記実施例1と同じ構成の超電導線材11で、長さ800mmのものを使用した。この超電導線材11には、YAGレーザからのレーザ光により3本のスリット17を等間隔で形成し、超電導線材11を4分割にした。実施例9では、超電導線材11のスリット17に導電性材料18としてビスマス・錫合金(Bi58質量%、Sn42質量%)を装填し、保護層15の銀に接合させた。一方、比較例4では、超電導線材11のスリット17は空間のままとし、電気的に絶縁状態とした。
そして、超電導線材11を液体窒素中に置き、0.5A/sの掃引速度で超電導線材11に通電したときの電流(A)−電圧(V)特性を測定した。実施例9の結果を図8に示し、比較例4の結果を図9に示した。なお、図8及び図9において、実線は実施例9及び比較例4を示し、破線はスリット17を形成する前の状態を示す。
図8に示すように、実施例9では通電電流の増大に伴って電圧が0.5mV近くまで上昇しても超電導線材11は焼損することはなかった。その一方、図9に示すように、比較例4では臨界電流を超える通電によって電圧が発生し、その電圧が0.25mVを超えたときに超電導線材11が焼損した(図9の×印)。ここで、1μV/cmの臨界電流定義によれば、長さ800mmの超電導線材11では、0.08mVの電圧が発生した時点が臨界電流と定義される。
実施例9と比較例4とを比較すれば、比較例4では超電導線材11のスリット17を電気絶縁状態にすると超電導線材11が損傷を受けるのに対し、実施例9では超電導線材11のスリット17に導電性材料18を装填することにより、過電流による超電導線材11の損傷を抑制することができた。
この点をさらに確認するために、次のような試験を行った。
前記実施例9及び比較例4の超電導線材11から長さ50mmの超電導線材11を切り出し、その超電導線材11に長さ方向xに延びる3つのスリット17を幅D方向に等間隔で形成し、超電導線材11を4分割して分割体1、分割体2、分割体3及び分割体4を作製し、各分割体1〜分割体4の臨界電流を測定した。その結果を図10に示した。
そして、前記分割体1〜分割体4に通電すると、図10に示すように、分割体3の臨界電流値が最も低いことから、電流は分割体3に流れた後にその他の分割体1、分割体2及び分割体4に流れる。そして、臨界電流値が最も高い分割体1に流れる電流値がその臨界電流値を超えると、超電導線材11に過電流が流れて電圧が発生する。
このとき、各分割体1〜4間が導電性材料18で導通されていると、超電導層14から保護層15へ流れた電流は隣接する分割体の保護層15へ流れることから、保護層15の電流密度の上昇が分割体間を絶縁したときより小さくなって超電導線材11の温度上昇が小さくなり、超電導線材11の焼損が防止されるものと考えられる。その一方、分割体間がスリット17で絶縁されていると、各分割体に全ての電流が流れ、温度上昇によって分割体が焼損する結果を招くものと考えられる。
(実施例10及び比較例5)
実施例10及び比較例5では、超電導線材11として保護層15上に安定化層16を形成した。超電導線材11は、実施例1の超電導線材11において超電導層14の厚さを1μmとした。実施例10の超電導線材11では、実施例1と同様のスリット17を3本形成し、超電導線材11を4分割した。各スリット17に導電性材料18として電気抵抗率が接続抵抗を含めて約1×10−5Ωmのビスマス・鉛・錫合金(Bi50質量%、Pb28質量%、Sn22質量%)を装填した。
そして、保護層15上に安定化層16として銅・ニッケル合金(Cu67質量%、Ni33質量%)製で厚さ12.5μmの箔(電気抵抗率が5×10−6Ωm)を貼り付け、安定化層16の端部を導電性材料18としてのハンダによる接合部22で接合し、実施例10の超電導線材11を得た。すなわち、安定化層16の端部にスリット17を形成し、そのスリット17に接合部22が形成されている。
一方、比較例5の超電導線材11では、前記スリット17を形成しなかった。
図11に示すように、実施例10及び比較例5の超電導線材11をそれぞれコイル状に巻回して超電導コイル20を作製した。そして、実施例1と同様にして、チャージ時及びホールド時における遮蔽磁場(T)を解析し、経過時間(s)との関係を図12に示した。
図12に示すように、実施例10では超電導線材11にスリット17を形成したことから、電流のホールド時において、超電導線材11にスリット17を形成しなかった比較例5に比べて、時間の経過とともに遮蔽磁場が次第に大きく減衰するように変化した。
また、前記実施例10の超電導線材11を用い、常法に従って内径100mm、巻数250回で使用温度が40Kのシングルパンケーキコイル21を作製した。このシングルパンケーキコイル21について通電試験を行い、その結果を図13に示した。図13において、実線はコイル電圧、破線はコイル電流、一点鎖線はコイル中心磁界を示す。
この図13に示すように、通電電流量を増大し、コイル電流が臨界電流付近に到るとコイルの中心磁界は増大傾向が鈍化し、さらに電流量を増大すると突然中心磁界が小さくなり、同時にコイル電圧が急上昇した。そして、電流量を臨界電流よりも100A程度大きくなるまで増大した。
そのシングルパンケーキコイル21について同様の通電試験を再度実施した。その結果、最初の通電試験結果と同様の結果が得られ、過剰な通電によるシングルパンケーキコイル21の特性低下は認められなかった。これは、過剰な通電を行ったとき、電流が超電導線材11の安定化層16を介して隣接する超電導線材11の安定化層16へ流れ込み、超電導線材11の発熱が抑えられ、シングルパンケーキコイル21の損傷が防止されたためと考えられる。
なお、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・前記スリット17を、超電導線材11の超電導層14のみに形成したり、中間層13、超電導層14及び保護層15に形成したり、中間層13、超電導層14、保護層15及び安定化層16に形成したりしてもよい。
・前記スリット17は、超電導線材11の基板12上に中間層13及び超電導層14を成膜した後、超電導層14及び中間層13にスリット17を形成し、超電導層14上に導電性材料18としての銀又は銀合金により保護層15を形成し、その銀又は銀合金が前記スリット17に流入するように構成してもよい。
・前記超電導線材11のスリット17には導電性材料18が挿入されておればよく、スリット17全体に満たされていなくてもよい。
・前記超電導コイル20としてのダブルパンケーキコイル又はソレノイドコイルを形成する超電導線材11に、実施形態と同様のスリット17を形成してもよい。
11…超電導線材、12…基板、13…中間層、14…超電導層、15…保護層、16…安定化層、17…スリット、18…導電性材料、20…超電導コイル。

Claims (7)

  1. 基板上に中間層を介して希土類系酸化物の超電導体による超電導層を形成し、該超電導層上に保護層を形成したテープ状の超電導線材であって、
    少なくとも超電導層には長さ方向に延びるスリットを形成するとともに、そのスリットには導電性材料を挿入したことを特徴とする超電導線材。
  2. 前記スリットは、超電導線材がその幅方向に等間隔に分割されるように形成されている請求項1に記載の超電導線材。
  3. 前記スリットは、超電導層及び中間層が分割されるように形成されている請求項1又は請求項2に記載の超電導線材。
  4. 前記導電性材料は、電気抵抗率が10−4〜10−6Ωmの導電性金属である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超電導線材。
  5. 前記導電性材料は、融点が50〜300℃の低融点金属である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の超電導線材。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の超電導線材をコイル状に巻回して形成したことを特徴とする超電導コイル。
  7. 前記超電導線材はその保護層上に導電性の安定化層が形成され、超電導線材をコイル状に巻回した状態で内周側の超電導線材の安定化層と外周側の超電導線材の安定化層との間が導通されるように構成されている請求項6に記載の超電導コイル。
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