JP2016186278A - 水冷エンジン - Google Patents

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長井 健太郎
Kentaro Nagai
健太郎 長井
小山 秀行
Hideyuki Koyama
秀行 小山
後藤 英之
Hideyuki Goto
英之 後藤
隆寛 山▲崎▼
Takahiro Yamazaki
隆寛 山▲崎▼
寛 鍬崎
Hiroshi Kuwasaki
寛 鍬崎
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Abstract

【課題】シリンダブロックの外に放出されるピストンスラップ音や燃焼音等の騒音を小さくすることができる水冷エンジンを提供する。
【解決手段】シリンダブロック3とスペーサ4を備え、シリンダブロック3は、シリンダバレル1a・1bとウォータジャケット2を内蔵し、ウォータジャケット2は、シリンダバレル1a・1bの周囲に形成され、スペーサ4は、ウォータジャケット2内に収容され、シリンダバレル1a・1bを周囲から取り囲んでいる、水冷エンジンにおいて、スペーサ4の周壁の内周面4aに多数の凹凸が設けられている。スペーサ4の周壁に多数の貫通孔を設けてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水冷エンジンに関し、詳しくは、シリンダブロックの外に放出されるピストンスラップ音や燃焼音等の騒音を小さくすることができる水冷エンジンに関する。
従来、水冷エンジンとして、次のものがある(例えば、特許文献1参照)。
シリンダブロックとスペーサを備え、シリンダブロックは、シリンダバレルとウォータジャケットを内蔵し、ウォータジャケットは、シリンダバレルの周囲に形成され、スペーサは、ウォータジャケット内に収容され、シリンダバレルを周囲から取り囲んでいる水冷エンジン。
この種の水冷エンジンによれば、スペーサでウォータジャケット内のエンジン冷却水の流れを制限して、シリンダバレルの過冷却を抑制することができる利点がある。
しかし、特許文献1のものでは、スペーサで受け止めたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音を減衰させる手段を備えていないため、問題がある。
特開2012−36741号公報(図4参照)
《問題点》 シリンダブロックの外に放出される騒音が大きい。
特許文献1のものでは、スペーサで受け止めたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音を減衰させる手段を備えていないため、シリンダブロックの外に放出される騒音が大きい。
本発明の課題は、シリンダブロックの外に放出されるピストンスラップ音や燃焼音等の騒音を小さくすることができる水冷エンジンを提供することにある。
本発明の発明者らは、研究の結果、スペーサの周壁の内周面に多数の凹凸を設け、または、スペーサの周壁に多数の貫通孔を設けると、シリンダブロックの外に放出される騒音が小さくなることを発見し、この発明に至った。
(請求項1に係る発明と請求項5に係る発明に共通する発明特定事項)
請求項1に係る発明と請求項5に係る発明に共通する発明特定事項は、次の通りである。
図1〜図3に例示するように、シリンダブロック(3)とスペーサ(4)を備え、シリンダブロック(3)は、シリンダバレル(1a)(1b)とウォータジャケット(2)を内蔵し、ウォータジャケット(2)は、シリンダバレル(1a)(1b)の周囲に形成され、スペーサ(4)は、ウォータジャケット(2)内に収容され、シリンダバレル(1a)(1b)を周囲から取り囲んでいる、水冷エンジン。
(請求項1に係る発明に固有の発明特定事項)
請求項1に係る発明固有の発明特定事項は、次の通りである。
図5(A)〜(D)に例示するように、スペーサ(4)の周壁の内周面(4a)に多数の凹凸が設けられている、ことを特徴とする水冷エンジン。
(請求項5に係る発明に固有の発明特定事項)
請求項5に係る発明固有の発明特定事項は、次の通りである。
図6に例示するように、スペーサ(4)の周壁に多数の貫通孔(4d)が設けられている、ことを特徴とする水冷エンジン。
(請求項1に係る発明)
請求項1に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果》 シリンダブロックの外に放出される騒音を小さくすることができる。
図5(A)〜(D)に例示するように、スペーサ(4)の周壁の内周面(4a)に多数の凹凸が設けられているので、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
その理由は、次のように推定される。
すなわち、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が多数の凹凸で乱反射され、音波が相互干渉によって減衰する。また、スペーサ(4)の壁の内周面(4a)に沿うエンジン冷却水(13)が凹凸に接して、エンジン冷却水(13)にうず流が発生し、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波がうず流で撹乱され、この音波が相互干渉によって減衰する。これらの理由により、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
(請求項2に係る発明)
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 騒音低減機能が高い。
図5(A)(B)に例示するように、多数の凹凸は、ジグザグに折れ曲げられたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されているので、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が凹凸で大きく偏向され、音波の相互干渉が促進されるためと推定される。
(請求項3に係る発明)
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 騒音低減機能が高い。
図5(C)に例示するように、多数の凹凸は、奥端が広がる多数の非貫通孔(4b)を備えたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されているので、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が非貫通孔(4b)に入射したときに共鳴が生じ、非貫通孔(4b)の入口の粘性摩擦で音波が吸収されるためと推定される。
(請求項4に係る発明)
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 騒音低減機能が高い。
図5(D)に例示するように、多数の凹凸は、多数のディンプル(4c)を備えたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されているので、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が、ディンプル(4c)で多方向に偏向され、音波の相互干渉が促進されるためと推定される。
(請求項5に係る発明)
請求項5に係る発明は、請次の効果を奏する。
《効果》 シリンダブロックの外に放出される騒音を小さくすることができる。
図6に例示するように、スペーサ(4)の周壁に多数の貫通孔(4d)が設けられているので、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
その理由は、次のように推定される。
すなわち、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が貫通孔(4d)で乱反射され、音波の相互干渉によって減衰する。また、スペーサ(4)の壁の内周面(4a)に沿って流れるエンジン冷却水(13)が貫通孔(4d)の開口縁に接して、エンジン冷却水(13)にうず流が発生し、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波がうず流で撹乱され、この音波が相互干渉によって減衰する。これらの理由により、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
《効果》 騒音低減機能が高い。
図6に例示するように、スペーサ(4)の周壁に多数の貫通孔(4d)が設けられているので、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が貫通孔(4b)に入射したときに共鳴振動が起こり、騒音のエネルギーが減衰するためと推定される。
本発明の実施形態に係る水冷エンジンで用いるスペーサを収容したシリンダブロックの平面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のエンジンで用いるスペーサを説明する図で、図4(A)は平面図、図4(B)は図4(A)のB方向矢視図、図4(C)は図4(A)のC方向矢視図である。 本発明の実施形態で用いることができる凹凸の具体例を説明する図で、図5(A)〜(D)は相互に異なる具体例を示している。 本発明の実施形態で用いることができる貫通孔の具体例を説明する図である。 本発明実施形態で用いることができるスペーサの固定の各種変形例を説明する図で、図7(A)〜(E)は相互に異なる変形例を示している。
図1〜図7は本発明の実施形態に係るエンジンを説明する図であり、この実施形態では、水冷の立形直列2気筒ディーゼルエンジンについて説明する。
このエンジンの概要は、次の通りである。
図1に示すように、シリンダブロック(3)とスペーサ(4)を備え、シリンダブロック(3)は、シリンダバレル(1a)(1b)とウォータジャケット(2)とを内蔵し、ウォータジャケット(2)は、シリンダバレル(1a)(1b)の周囲に形成され、スペーサ(4)は、ウォータジャケット(2)内に収容され、シリンダバレル(1a)(1b)を周囲から取り囲んでいる。
シリンダブロック(3)は、アルミダイカスト製で、図2に示すように、シリンダバレル(1)(1)の内周面には鉄製のシリンダライナ(1a)が鋳包まれている。ウォータジャケット(2)は上方が全面開口されたオープンデッキとされている。
図1,図3に示すように、シリンダボア間の上部には冷却水導入隙間(3a)が設けられている。
シリンダブロック(3)の上部にはシリンダヘッド(図示せず)が組みつけられている。シリンダヘッドにもウォータジャケット(図示せず)が内蔵されている。
シリンダヘッドもアルミダイカスト製である。
図1に示すように、クランク軸中心軸線(13)の軸長方向を前後方向、シリンダバレル中心軸線(1c)(1d)と平行な向きに見て、前後方向と直交するシリンダブロック(3)の幅方向を左右方向として、シリンダバレル(1)(1)の左右で、シリンダバレル(1)(1)とスペーサ(4)との間に挟圧材(5)(5)が挟圧されている。
このため、スペーサ(4)が挟圧材(5)(5)を介してシリンダバレル(1)(1)に強固に固定される。
なお、前後方向の一方を前、他方を後、左右方向の一方を左、他方を右とする。
シリンダブロック(3)の前部には水ポンプ(図示せず)が組み付けられ、水ポンプから圧送されるエンジン冷却水(13)は、図1に示すように、シリンダブロック(3)の前部のエンジン冷却水入口(11)から後向きに導入され、ブロック側ウォータジャケット(2)の後部に向けて流れる。シリンダバレル(1a)(1b)の熱で加熱されたエンジン冷却水(13)は、浮上して、シリンダヘッドのウォータジャケットに流入し、そのウォータジャケットの前部に向けて流れ、シリンダヘッドの前部に設けられたサーモスタットケース(図示せず)からラジエータ(図示せず)に流出する。
図5(A)〜(D)に示すように、この実施形態では、スペーサ(4)の周壁の内周面(4a)に多数の凹凸が設けられているものを用いることができる。
このため、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
その理由は、次のように推定される。
すなわち、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が多数の凹凸で乱反射され、音波が相互干渉によって減衰する。また、スペーサ(4)の壁の内周面(4a)に沿うエンジン冷却水(13)が凹凸に接して、エンジン冷却水(13)にうず流が発生し、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波がうず流で撹乱され、この音波が相互干渉によって減衰する。これらの理由により、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
図5(A)(B)に示すように、この実施形態では、多数の凹凸の例として、ジグザグに折れ曲げられたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されているものを挙げる用いることができる。
この場合、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が凹凸で大きく偏向され、音波の相互干渉が促進されるためと推定される。
図4(A)に示すものは、スペーサ(4)の周壁のジクザグの内向きの折れ曲がり縁が、シリンダバレル中心軸線(1c)(1d)に向けられ、外向きの折れ曲がり縁が、シリンダバレル中心軸線(1c)(1d)からの放射方向に向けられている。図4(B)に示すものは、スペーサ(4)の周壁のジクザグが、前後方向または左右方向と平行な向きを向いている。
図5(C)に示すように、この実施形態では、多数の凹凸の例として、奥端が広がる多数の非貫通孔(4b)を備えたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されているものを挙げることができる。
この場合、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が非貫通孔(4b)に入射したときに共鳴が生じ、非貫通孔(4b)の入口の粘性摩擦で音波が吸収されるためと推定される。
非貫通孔(4b)は、スペーサ(4)の周方向に複数個配列され、この配列がスペーサ(4)の高さ方向に複数列配置されている。
図5(D)に示すように、この実施形態では、多数の凹凸の例として、多数のディンプル(4c)を備えたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されているものを挙げることができる。
この場合、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が、ディンプル(4c)で多方向に偏向され、音波の相互干渉が促進されるためと推定される。
ディンプル(4c)は、スペーサ(4)の周方向に複数個配列され、この配列がスペーサ(4)の高さ方向に複数列配置されている。
図6に示すように、この実施形態では、スペーサ(4)の周壁に多数の貫通孔(4d)が設けられているものを用いることができる。
この場合、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
その理由は、次のように推定される。
すなわち、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が貫通孔(4d)で乱反射され、音波の相互干渉によって減衰する。また、スペーサ(4)の壁の内周面(4a)に沿って流れるエンジン冷却水(13)が貫通孔(4d)の開口縁に接して、エンジン冷却水(13)にうず流が発生し、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波がうず流で撹乱され、この音波が相互干渉によって減衰する。これらの理由により、シリンダブロック(3)の外に放出される騒音を小さくすることができる。
また、騒音低減機能が高い。
その理由は、スペーサ(4)で受け止められたピストンスラップ音や燃焼音等の騒音の音波が貫通孔(4b)に入射したときに共鳴振動が起こり、騒音のエネルギーが減衰するためと推定される。
図2,図3に示すように、挟圧材(5)の下端部(5a)は、上死点位置にあるピストン(6)の左右のスカート部(7)の下端部(7a)よりも高い位置に配置されている。このため、ピストンスラップ音の放出を低減することができる。
その理由は、次のようなものと推定される。すなわち、ピストン(6)の首振りにより、左右のスカート部(7)の下端部(7a)付近で生じたピストンスラップ音は、挟圧材(5)による遮音で、シリンダヘッド側に抜けにくく、ピストンスラップ音の放出が低減される。
図2,図3に示すように、挟圧材(5)の下端部(5a)は、上死点位置にあるピストン(6)の左右のスカート部(7)にあるピストン最大径部分(7b)よりも高い位置に配置されている。このため、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
その理由は、次のように推定される。すなわち、ピストン(6)の首振りにより、ピストン最大径部分(7b)付近で発生した大きなスラップ音が、挟圧材(5)による遮音で、シリンダヘッド側に抜けにくく、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
図1,図3に示すように、挟圧材(5)の前端部(5b)は、この挟圧材(5)を挟圧するシリンダバレル(1)に内嵌されたピストン(6)の左右のスカート部(7)の前端部(7c)よりも前寄りに配置され、上記挟圧材の後端部(5c)は、上記スカート部(7)の後端部(7d)よりも後寄りに配置されている。このため、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
その理由は、次のように推定される。すなわち、ピストン(6)の首振りにより、ピストン(6)の左右のスカート部(7)の前端部(7c)付近で発生したピストンスラップ音が、スカート部(7)の前端部(7c)よりも前寄りに張り出した挟圧材(5)の前端部(5b)の遮音でシリンダヘッド側に抜けにくいとともに、ピストン(6)の左右のスカート部(7)の後端部(7d)付近で発生したピストンスラップ音が、スカート部(7)の後端部(7d)よりも後寄りに張り出した挟圧材(5)の後端部(5c)の遮音でシリンダヘッド側に抜けにくく、挟圧材(5)による遮音で、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
図2,図3に示すように、挟圧材(5)の上端部(5d)は、上死点位置にあるピストン(6)の圧力リング(9)の下端部(9a)よりも低い位置に配置されている。このため、圧力リング(9)からの放熱が挟圧材(5)で遮断されるのを防止することができる。
また、挟圧材(5)の上端部(5d)は、上死点位置にあるピストン(6)のオイルリング(10)の下端部(10a)よりも低い位置に配置されている。このため、オイルリング(10)からの放熱が挟圧材(5)で遮断されるのを防止することができる。
挟圧材(5)は、弾性を有する樹脂で構成されている。具体的には、ウレタンフォームで構成されている。挟圧材(5)は、樹脂(発泡樹脂を含む)の他、ゴム(発泡ゴムを含む)で構成されていてもよい。
このように、挟圧材(5)は、弾性樹脂またはゴムで構成されているので、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
その理由は、次のように推定される。すなわち、ピストン(6)の首振りによりピストン(6)のスカート部(7)の下端部(7a)付近で発生したビストンスラップ音を、弾性樹脂またはゴムの挟圧材(5)が吸収するため、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
挟圧材(5)は、スペーサ(4)に取り付けられている。このため、挟圧材(5)を取り付けたスペーサ(4)をウォータジャケット(2)に押し込むだけで、シリンダバレル(1)(1)とスペーサ(4)との間に挟圧材(5)(5)を挟圧し、シリンダバレル(1)(1)にスペーサ(4)や挟圧材(5)(5)を容易に取り付けることができる。
スペーサ(4)は、樹脂で構成されている。具体的には、ナイロンで構成されている。スペーサ(4)は、PPA(ポリフタルアミド)で構成してもよい。また、スペーサ(4)は、ゴム(例えば、ブチルゴム)、コルクで構成してもよい。
スペーサ(4)は、樹脂(発泡樹脂を含む)の他、ゴム(発泡ゴムを含む)、樹脂や金属の基材の表面にゴム層を形成した素材を用いることができる。このように、スペーサ(4)を、樹脂、ゴム、コルク、基材の表面にゴム層を形成した素材のいずれかで構成した場合、ピストンスラップ音がスペーサ(4)の素材に吸収されやすく、ピストンスラップ音の放出を低減する機能が高い。
図4(A)〜(C)に示すように、スペーサ(4)は、前後端部に上向きの突起(4e)(4f)が設けられ、図3に示すように、スペーサ(4)の下端部(4c)はウォータジャケット(2)の内底部(2a)に当接され、突起(4e)(4f)の上端部はシリンダヘッド(図示せず)に当接され、ウォータジャケット(2)の内底部(2a)とシリンダヘッドとに挟まれて、スペーサ(4)は、上下方向の位置決めがなされている。
図7(A)〜(E)に示すように、この実施形態では、スペーサ(4)の固定を次のように変更してもよい。
図7(A)に示すものでは、ゴム製のスペーサ(4)が用いられ、スペーサ(4)の下端部に左右幅の広い挟圧部(4g)が形成され、この挟圧部(4g)がウォータジャケットの内底部に圧入され、この挟圧部(4g)の弾性復元力でスペーサ(4)がシリンダブロック(3)に摩擦固定されている。
図7(B)に示すものでは、ゴム製のスペーサ(4)が用いられ、スペーサ(4)の上端部に左右幅の広い挟圧部(4g)が形成され、この挟圧部(4g)がウォータジャケット(2)の上部に圧入され、この挟圧部(4g)の弾性復元力でスペーサ(4)がシリンダブロック(3)に摩擦固定されている。
図7(C)に示すものでは、スペーサ(4)の上端部の内周に上下一対のスクイーズパッキン(8)(8)を備え、シリンダバレル(1a)(1b)とスペーサ(4)の間にスクイーズパッキン(8)(8)を挟圧して、このスクイーズパッキン(8)(8)の弾性復元力でスペーサ(4)がシリンダブロック(3)に摩擦固定されている。
図7(D)に示すものでは、スペーサ(4)の上部の外周に上下一対のスクイーズパッキン(8)(8)を備え、ウォータジャケット(2)の外壁とスペーサ(4)の間に上下一対のスクイーズパッキン(8)(8)が挟圧され、このスクイーズパッキン(8)(8)の弾性復元力でスペーサ(4)がシリンダブロック(3)に摩擦固定されている。
図7(E)に示すものでは、スペーサ(4)の下部の外周と内周にそれぞれ上下一対のスクイーズパッキン(8)(8)を備え、シリンダバレル(1a)(1b)とスペーサ(4)の間に上下一対のスクイーズパッキン(8)(8)が挟圧され、スペーサ(4)とウォータジャケット(2)の外壁の間に上下一対のスクイーズパッキン(8)(8)が挟圧され、このスクイーズパッキン(8)(8)の弾性復元力でスペーサ(4)がシリンダブロック(3)に摩擦固定されている。図7(E)に示すものでは、スペーサ(4)の内部には隙間(4h)が形成され、この隙間(4h)にはエンジン冷却水(13)が満たされている。図7(E)に示すものでは、スペーサ(4)を多層構造とすることにより、騒音の減衰を促進している。
このスクイーズパッキン(8)(8)にはいずれもゴム製で断面X形のものが用いられている。スクイーズパッキン(8)(8)は挟圧によって全体が弾性変形し、弾性復元力でスペーサ(4)をシリンダブロック(3)に摩擦固定する。
図7(C)〜(E)に示すものでは、スクイーズパッキン(8)(8)が複数個所でシリンダブロック(3)に当接し、スペーサ(4)の固定が安定する。
(1a) シリンダバレル
(1b) シリンダバレル
(2) ウォータジャケット
(3) シリンダブロック
(4) スペーサ
(4a) 内周面
(4b) 非貫通孔
(4c) ディンプル
(4d) 貫通孔

Claims (5)

  1. シリンダブロック(3)とスペーサ(4)を備え、シリンダブロック(3)は、シリンダバレル(1a)(1b)とウォータジャケット(2)を内蔵し、ウォータジャケット(2)は、シリンダバレル(1a)(1b)の周囲に形成され、スペーサ(4)は、ウォータジャケット(2)内に収容され、シリンダバレル(1a)(1b)を周囲から取り囲んでいる、水冷エンジンにおいて、
    スペーサ(4)の周壁の内周面(4a)に多数の凹凸が設けられている、ことを特徴とする水冷エンジン。
  2. 請求項1に記載された水冷エンジンにおいて、
    多数の凹凸は、ジグザグに折れ曲げられたスペーサ(4)の壁の内周面(4a)で形成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。
  3. 請求項1に記載された水冷エンジンにおいて、
    多数の凹凸は、奥端が広がる多数の非貫通孔(4b)を備えたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。
  4. 請求項1に記載された水冷エンジンにおいて、
    多数の凹凸は、多数のディンプル(4c)を備えたスペーサ(4)の周壁の内周面(4a)で形成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。
  5. シリンダブロック(3)とスペーサ(4)を備え、シリンダブロック(3)は、シリンダバレル(1a)(1b)とウォータジャケット(2)を内蔵し、ウォータジャケット(2)は、シリンダバレル(1a)(1b)の周囲に形成され、スペーサ(4)は、ウォータジャケット(2)内に収容され、シリンダバレル(1a)(1b)を周囲から取り囲んでいる、水冷エンジンにおいて、
    スペーサ(4)の周壁に多数の貫通孔(4d)が設けられている、ことを特徴とする水冷エンジン。
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