JP2016186142A - ブラジャー - Google Patents

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和也 矢田
Kazuya Yada
和也 矢田
小原 和幸
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Abstract

【課題】運動時の胸の揺れ軽減効果、すなわち防振性に優れるブラジャー(特にスポーツ用ブラジャー)を提供すること。
【解決手段】本体部と、補強部とを有するブラジャーであって、該本体部が、横方向に並ぶ2つのカップを含むフロント部と、該フロント部の両脇から横方向に伸びるウイング部と、該フロント部から延びて該ウイング部に接続された肩紐部とを含み、該補強部が、該カップのバストトップ位置よりも上方で且つブラジャー周長の1/2以上の長さに亘る領域において該本体部に積層されている、ブラジャー。
【選択図】図1

Description

本発明は着用動作時の胸の揺れを抑えるブラジャー、好適にはスポーツ用ブラジャーに関する。より詳細には、本発明は、快適性を損なわずに着用動作時の胸の揺れ抑制効果、すなわち防振性を備えたブラジャー、好適にはスポーツ用ブラジャーに関する。
ブラジャーは胸の形をきれいに整えることを主な目的の一つとするが、運動時の胸の揺れを抑えることも大きな役割の一つである。しかし、ブラジャーを着用していても、歩いたり、走ったりすると、胸が大きく揺れる場合が多い。特に胸のサイズが大きい場合には、その揺れは非常に大きくなり、不快及び着用者への負担になるばかりか胸の下垂の原因にもなる。この揺れを軽減する方法としては強い着圧のブラジャーをつける方法が効果を奏するが、この方法では着用快適性は著しく悪化する。また、運動時においては、特に胸の揺れはさらに大きくなるため、着用者の動作の妨げになったり、負担になったりと問題がより顕在化する。このため、運動時の胸の揺れを軽減するブラジャーとしてスポーツ用ブラジャーが多数開発されている(特許文献1及び2)。
特許文献1は、左右バストの隆起部の外輪郭線を仰臥姿勢時の脇側広がりで且つ上広がりの外輪郭線で規定し、該外輪郭線に囲まれた内部を左右カップ部とし、該左右カップ部には、その中央部を大略逆U字状に囲む前側サポート部、上側サポート部、脇側サポート部を設け、これらサポート部のうち前側サポート部のサポート力を最も大としていることを特徴とするカップ部を有する衣類を記載する。
特許文献2は、左右の乳房を含む胸部を覆うフロント布部2、前記フロント布部2の上部から延びて左右の肩に掛け渡される一対のショルダー布部3、前記フロント布部2の両脇部から背面に延びて前記ショルダー布部3と接続するバック布部4、前記フロント布部2および前記バック布部4の下端に接続するアンダー部5を備えるスポーツ用ブラジャー1であって、前記フロント布部2の内側に、乳房の外周縁を上部から両横にかけて囲み、その両末端が別個にアンダー部5と接続した乳房外周縁布部6を備え、前記外周縁布部6は、前記フロント布部2よりも伸縮性の低い素材で構成されることを特徴とするスポーツ用ブラジャーを記載する。
特許文献1に記載される技術では、カップの中央部は揺れを抑えるため、カップ部を包むようにカップ外周を伸びない組織で囲み、これに対し、カップ中心部は伸びを良くし、バスト中央部分はある程度自由に移動できるようにすることで、圧迫感を与えないようにしている。また、特許文献2に記載される技術では、カップ上部から脇部にかけて、伸び止めの生地を縫着し、乳房外周縁を囲むことによって、乳頭中心部を直接抑えないため、乳頭部やその近辺に力をかけることがなく乳房の揺れを抑えることが可能となり、さらに着用時の圧迫感を軽減するようにしている。
上記のようなブラジャーにおいては、動作時の揺れを抑えることは可能となる。しかし、ブラジャー身生地に伸びにくい生地を縫着若しくは組織にて配することで、圧迫感は軽減できるというものの、該当部の着圧が高くなってしまったり、同時に胸をつぶしてしまい見た目が悪くなってしまう問題がある。
このため、運動時の胸の揺れを軽減し、且つ着圧も適正であるスポーツ用ブラジャーの開発が望まれている。
特許文献3は、一対のカップ部、該カップ部の前中心側を互いに連結する連結部、ウイング部、及び端部が該一対のカップ部と該ウイング部とに連結された肩紐部を備えたブラジャーにおいて、該カップ部が少なくともパッドを有し、該パッドが、パッド上縁、若しくはパッド下縁、又はこれらの両者に沿って延びるパッド高応力部であって、パッドのバストトップ部の伸張応力S1に対するパッド高応力部の伸張応力S2の比S2/S1が2/1〜80/1であるパッド高応力部を有する、ブラジャーを記載する。
特許文献3に記載される技術では、カップ部からウイング部の一部に亘る領域において、ブラジャー本体上にサブウイング部を配置している。本体部の布帛と引張応力の異なる生地布帛から作成されたサブウイングを配置することで、着用時に本体布帛とサブウイングの引張応力差により、カップ部におけるサブウイング部の接合部からウイング部に向けて引っ張る力が働き、防振効果が発揮されるようにしている。
特開2005−23497号公報 特開2011−179144号公報 特開2014−163018号公報
特許文献3は、審美性の観点からブラジャーの構成素材で覆われない部分の面積が60%以上であることが好ましく、且つサブウイング部の配置による引っ張り力を起因とした防振効果が発揮されるブラジャーを教示する。このようなブラジャーでは、日常の動作においては、サブウイングによる引っ張り力により胸が抑えられることによって防振効果が良好に得られると考えられる。しかし、ランニング等の激しい運動においては胸の特に垂直方向の振幅が増加する。従って、ブラジャーの上部に、胸が逃げることの可能な開口部領域(すなわちブラジャーの構成部材で覆われていない領域)が存在すると、運動時に胸が揺れた際に胸が上部に逃げ、防振効果が低くなる。このため、激しい動作に対しても良好な防振効果を与えるブラジャーが望まれている。
従って、本発明が解決しようとする課題は、運動時の胸の揺れ軽減効果、すなわち防振性に優れるブラジャー(特にスポーツ用ブラジャー)を提供することであり、好ましくは、防振性に加え、快適性にも優れるブラジャー(特にスポーツ用ブラジャー)を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究し、実験を重ねた結果、スポーツ用ブラジャーに特定の補強部を設けることで、大きいカップサイズの場合でも胸の揺れを大きく改善でき且つ着圧が過度に高くならず、快適なブラジャーを形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明者らは、フロント部からウイング部にかけてブラジャー周長の1/2以上の長さに亘って本体部とは独立して補強部を配置することにより、胸の揺れを改善できることを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] 本体部と、補強部とを有するブラジャーであって、
該本体部が、横方向に並ぶ2つのカップを含むフロント部と、該フロント部の両脇から横方向に伸びるウイング部と、該フロント部から延びて該ウイング部に接続された肩紐部とを含み、
該補強部が、該カップのバストトップ位置よりも上方で且つブラジャー周長の1/2以上の長さに亘る領域において該本体部に積層されている、ブラジャー。
[2] 該補強部が、ブラジャー全周に亘る領域において該本体部に積層されている、上記態様1に記載のブラジャー。
[3] 該補強部が、少なくとも該フロント部に縫着されている、上記態様1又は2に記載のブラジャー。
[4] 該補強部が、長さ調節機構を有する、上記態様1〜3のいずれか一項に記載のブラジャー。
[5] 該補強部が、肩紐を有する、上記態様1〜4のいずれか一項に記載のブラジャー。
[6] 該補強部のうち該フロント部に積層されている部位において、該ブラジャーの縦方向における該補強部の最小長さが、3.0cm〜20.0cmである、上記態様1〜5のいずれか一項に記載のブラジャー。
[7] 該カップの該バストトップ位置の伸長応力S1に対する該補強部の伸長応力S2の比S2/S1が、1.5〜200である、上記態様1〜6のいずれか一項に記載のブラジャー。
[8] 該肩紐部の平均断面積が、30〜150mm2である、上記態様1〜7のいずれか一項に記載のブラジャー。
[9] 該カップが、該カップの下縁に沿って延びかつ該バストトップ位置よりも高い伸長応力を有する下縁高応力部を有し、
該バストトップ位置の伸長応力S1に対する該下縁高応力部の伸長応力S3の比S3/S1が、2/1〜400/1である、上記態様1〜8のいずれか一項に記載のブラジャー。
[10] 最大着圧が50hPa以下である、上記態様1〜9のいずれか一項に記載のブラジャー。
本発明のブラジャーは、運動時の胸の上下動(Y方向)及び左右動(X方向)さらには前後動(Z方向)を抑えることができる。また本発明の特定の態様においては、特定の補強部を有することにより、大きいカップサイズの場合でも運動時の胸の上下動(Y方向)及び左右動(X方向)さらには前後動(Z方向)を抑えることができ、且つ着圧が適切で快適なブラジャーを提供できる。また、本発明の特定の態様においては、フロント部からウイング部にかけてブラジャー全周に亘って補強部を配置すること、カップの下縁に下縁高応力部を設けること、特定の肩紐部を設けること、又はこれらの任意の2つ以上の組合せにより、更に良好な揺れ抑制効果を発揮できる。本発明は、スポーツブラジャーはもちろん、一般的なブラジャーにも好適に適用できる。また、本発明によれば、大きいカップサイズの場合の揺れ抑制効果が特に顕著である。
本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。 比較例2のブラジャーの構造を示す模式図である。
以下、本発明の典型的な態様の例について詳細に説明する。
本開示の一態様は、
本体部と、補強部とを有するブラジャーであって、
該本体部が、横方向に並ぶ2つのカップを含むフロント部と、該フロント部の両脇から横方向に伸びるウイング部と、該フロント部から延びて該ウイング部に接続された肩紐部とを含み、
該補強部が、該カップのバストトップ位置よりも上方で且つブラジャー周長の1/2以上の長さに亘る領域において該本体部に積層されている、ブラジャーを提供する。
本開示のブラジャーにおいて、カップは着用者の乳房を受け入れることが想定される。また肩紐部は、フロント部から延びて着用者の左右各々の肩に掛け渡された後、着用者の背面側でウイング部に接続することが想定される。補強部は、防振部(すなわち胸の揺れを抑制する部位)として機能することが意図される。
本開示で、ブラジャーの「横方向」とは、2つのカップの配列方向であり、具体的には、2つのカップのバストトップ位置が互いに最も離れるようにブラジャーを置いたときの、2つのバストトップ位置を結ぶ直線の方向を意図する。本開示で、ブラジャーの「縦方向」とは、上記横方向と垂直の方向であり、着用者の身体の上下方向に対応することが意図される。
本開示で、「バストトップ位置」とは、ブラジャー着用時に着用者のバストトップに対応する位置(すなわち着用者の乳首に対応する位置)を意図する。バストトップ位置は、カップの膨らみ形状(凸形状)の頂部である。本開示で、ブラジャーの「前中心線」及び「後中心線」とは、それぞれ、2つのバストトップ位置を結ぶ線分の中点を通ってブラジャーの縦方向に延びる線であって、前中心線はフロント部上、後中心線はウイング部上の線である。
本開示で、ブラジャーの周長とは、本体部において、前中心線から背中心線を通って前中心線に戻るように、かつ補強部積層部位を少なくとも通るように、引いた線の最短長さ(但し、ブラジャーが長さ調節機構を有する場合には周長が最大となるように長さ調節機構を調節した状態での値)を意図する。
本開示で、「周方向」とは、上記周長を規定する線と平行の方向を意図する。
本開示で、補強部がブラジャー全周に亘って配置されている場合の補強部の周長とは、前中心線から背中心線を通って前中心線に戻るまでの補強部の最短長さ(但し、補強部が長さ調節機構を有する場合には周長が最大となるように長さ調節機構を調節した状態での値)を意図する。本開示で、長さは、測定対象に張力がかかっていない状態で測定される値を意図する。従って、例えば補強部がブラジャー全周に亘って配置されている場合、ブラジャーの周長と補強部の周長とは異なる場合がある。
本開示で、「バストトップ位置よりも上方」の領域とは、ブラジャー周長を規定する線と平行で2つのバストトップ位置を通る線よりも上方の領域である。
本開示で、「着用者側」とは、ブラジャーの裏側(すなわちカップが凹形状となる側)を意図し、「外側」とは上記着用者側と反対側を意図する。
本開示で、「伸張応力」とは、JIS L1096.8.12.1 A法のカットストリップ法引張り試験に準拠して試験体の任意の第1の方向の10%伸長時応力(N/2.5cm幅、以下単にNと記す)及び第1の方向と垂直の第2の方向の10%伸長時応力(N)を測定し、これらを平均した値である。
補強部は、本体部とは別に設けられる部材であり、本体部を構成する生地(本開示で、身生地ともいう。)に取り付けられる。このような補強部は、例えばフロント部、ウイング部等を構成する身生地にパワー切替え等により(すなわち伸長応力の強弱をつけることにより)設けられるものと比べ、防振性がより良好であるという利点を有する。
身生地は、それぞれ別個の布帛で形成されていてもよいし、連続した布帛で形成され、形状のみで部材間の境界が画定されてもよい。後者の場合、特にカップの外縁は、カップの膨らみの縁が明確であれば縁の位置、不明確であれば膨らみ形状から想定される縁と見なされる位置として画定される。
以下、図1〜図8を参照して、本開示のブラジャーの構造例を説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。
図1を参照し、本開示のブラジャー100は、横方向に並ぶ2つのカップ1を含むフロント部2、フロント部の両脇から横方向に延びるウイング部3、該フロント部から延びてウイング部に接続された肩紐部4、及び補強部5を備える。なお図1において、ウイング部3としては、簡単のために、フロント部の一方(図1において左側)の脇から延びる部分のみ図示している。典型的な態様において、カップ、フロント部、ウイング部、肩紐部及び補強部は、少なくとも布帛を用いて構成されている。なお、フロント部及び/又はウイング部は、下部領域に延びる下辺テープ(図示せず)を有してもよい。
図1を参照し、例示の態様において、ウイング部は係合機構、好ましくは長さ調節機構6(例えばホック部)を有する。この場合、ウイング部は係合機構で係合される2つの部位で構成される。長さ調節機構は、ブラジャー周長を調節する機能を有する。一態様において、係合機構は、着用者の背部に位置するようにウイング部の端部に配置される。
図1及び2を参照し、本開示のブラジャーにおいて、補強部は、カップのバストトップ位置7よりも上方に配置される。補強部は、ブラジャー全周の1/2以上の長さに亘る領域に配置される。典型的な態様において、補強部は、横方向において、フロント部の全域とウイング部の少なくとも一部とに亘るように配置される。
図2を参照し、好ましい態様において、補強部は、少なくともフロント部の横方向全域に亘って、本体部を覆うように配置される。ランニング等の激しい運動において、鎖骨等から体全体の動きを推定すると、特に垂直方向の動きが増加する。そして、胸でも同様に垂直方向(Y方向)の振幅が顕著に増加する。通常のブラジャーにおいては、カップの下方にはカップに沿ったワイヤー、下辺テープ等により補強がなされている傾向がある。これに対し、カップの上方においては、特に補強がなされていない。また通常のブラジャーにおいては、審美性を保つため開口部が大きいものが多い。この様なブラジャーをスポーツ時に用いて胸が垂直方向に揺れると、ブラジャーの下部には少なからず補強がなされており、一方上部には補強がなされていないため、下部に比べると上部に胸が逃げやすくなる。このため、激しい運動においては、胸の垂直方向の揺れにおける上方向への揺れを抑えることが、胸の揺れを抑えるために重要であるといえる。上記の理由で、補強部は、ブラジャーの前面であるフロント部の上部を覆うように配置されることが望ましい。本開示のブラジャーが有する補強部は、バスト上部を覆うことができる。これにより、動作時に胸が揺れる際の重力方向と逆方向の動きを抑える効果が発生する。
補強部は、良好な防振性を得る観点から、ブラジャー周長の1/2以上、好ましくは3/4以上、より好ましくは全周(すなわち周長の100%)に亘って、配置される。
補強部は、例えば、身生地よりも着用者側に配置でき、又は、身生地を構成する布帛が2層以上である場合のそれら層の間の中間層として配置でき、又は身生地よりも外側に配置できる。快適性の観点から、補強部は、身生地よりも外側に配置されることが望ましい(例えば図2に示すように)。
補強部は、種々の方法で本体部と接合されていることができる。好ましい態様においては、補強部の面の少なくとも一部がフロント部に縫着、ボンディング加工等によって接合されている。中でも縫着は快適性及び製品耐久性等の消費性能の観点から特に好ましい。縫着の場合、フロント部の前中心線に沿って身生地と補強部とが縫着される(図2の縫着部9のように)ことが望ましい。また、フロント部の上端において縫着されてもよい。補強部のうち、ウイング部と重なる部位においては、ウイング部とは縫着されておらず、フリーであることが望ましい。ウイング部と縫着されずフリーである補強部によって、着用時にフロント部からウイング部にかけて引っ張り力を発生させて胸を体幹部方向に抑える力を発生させることができ、これにより胸の揺れをより良好に抑えることが可能となる。なお、上記のように身生地部と補強部とを縫着及びボンディング加工等による接合を容易にするため、肩紐部のカップ前中心側端点P1,P2とし、連結部の前中心下端点をP3とし、これら3点を結んで形成される三角形の面積の60%以上がブラジャー構成素材で覆われていることが望ましい。覆われている面積が60%以上であることにより、身生地部と補強部の縫着面積が十分に確保できることによって、縫着部を起点とした着用時に胸を体幹方向に抑える力が発揮しやすい。
補強部の端部の処理の態様は種々可能である。例えば、ブラジャー背側の補強部端部を、ウイング部に縫製等で装着することも可能である。
図3に示すように、補強部の端部はウイング部端部と互いに固定されていてもよい。この場合、長さ調節機構6によって身生地及び補強部の周長をともに調節できる。一方、図4に示すように、ウイング部の長さ調節機構6(例えばホック部)とは別に、補強部が独立した長さ調節機構11を有してもよい。補強部がこのような独立した長さ調節機構を有することで、着用者の胸の形及び大きさに対応した補強部の調整が可能となるためである。補強部は、上記長さ調節機構11に代えて、長さ調節機能を有さない係合部を有してもよい。
図3を参照し、補強部の端部がウイング部端部と互いに固定されている場合の、補強部と身生地との長さの関係について説明する。ブラジャー身生地の、前中心線C1上の補強部積層部位の中点である点Mから背中心線C2までの身生地上の最短長さL1(図示せず)(この最短長さを与える背中心線C2上の点をNとする)、及び、上記Mと重なる位置の補強部上の点Qと、上記Nと重なる位置の補強部上の点Rとの補強部上の長さL2(図示せず)を規定する。L1とL2との関係は、好ましくは、0.85×L1≦L2≦1.0×L1、さらに好ましくは、0.90×L1≦L2≦0.98×L1である。L2が0.85×L1以上である場合、補強部の布帛と身生地の布帛との引張応力差が大きくなり過ぎず、胸上部を抑える力が強くなり過ぎないため、着用快適性が低下しにくい。一方、L2が1.0×L1以下である場合、身生地に対して補強部が緩んでしまうことがないため、補強部の布帛と身生地の布帛との引張応力差が小さくなり過ぎず、良好な防振効果が得られる。
図4を参照し、補強部の端部がウイング部の端部と互いに固定されていない場合の、補強部と身生地との長さの関係について説明する。図4に示す態様では、補強部が独立した長さ調節機構を有している。図3で説明したのと同様に、点M,N,Q、及び最短長さL1を規定する。また、補強部端部が係合された状態で、点Qから、補強部の背中心線C3までの補強部上の最短長さL4(図示せず)(この最短長さを与える背中心線C3上の点をSとする)を規定する。L1とL4との関係は好ましくは、0.85×L1≦L4≦1.0×L1、さらに好ましくは、0.90×L1≦L4≦1.0×L1である。L4が0.85×L1以上である場合、補強部の布帛と身生地の布帛との引張応力差が大きくなり過ぎず、胸上部を抑える力が強くなり過ぎないため、着用快適性が低下しにくい。一方、L4が1.0×L1以下である場合、補強部の長さ調節機構を用いて、身生地に対して補強部が緩まないように補強部の長さを調節できるため、補強部の布帛と身生地の布帛との引張応力差が小さくなり過ぎず、良好な防振効果が得られる。
図5を参照し、好ましい態様において、補強部5は、肩紐を有する。
図1を参照し、好ましい態様において、補強部のうちフロント部に積層されている部位において、ブラジャーの縦方向における補強部の最小長さ(例えば図1中の高さH)は、3.0cm〜20.0cmである。上記最小長さは、良好な防振効果の観点から、好ましくは3.0cm以上、より好ましくは5.0cm以上であり、快適性の観点から20.0cm以下である。
フロント部の、バストトップ位置より上部の面積のうち、補強部が積層されている部位の面積の割合は、好ましくは15%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上である。フロント部のうち補強部によって覆われる部位の面積が大きいことで、動作時に胸が上部方向に逃げる動きを広い面積範囲で抑えることが可能となり、より高い防振効果が得られる。フロント部のうち補強部で覆われる部位の面積が15%未満の場合は、動作が激しい場合等における胸の揺れを抑える効果が小さいため、得られる防振性が小さい傾向がある。
補強部は身生地よりも高い伸長応力を有することが好ましい。カップのバストトップ位置の伸長応力S1に対する補強部の伸長応力S2の比S2/S1は、好ましくは1.5〜200であり、更に好ましくは2.0〜150である。本開示で、カップのバストトップ位置の伸長応力とは、カップのバストトップ位置を構成している布帛の伸長応力を意図する。従って、例えばカップが2層以上(例えばウレタンパッド及び布帛の2層)から構成されている場合には、これらの2層以上の層を重ねた状態で伸張応力を測定する。なお本開示で、バストトップ位置を含む領域を構成する単一伸長応力の領域をカップ中央部ということもある。従って、バストトップ位置の伸長応力はカップ中央部の伸長応力と同じ意味を有する。S2/S1比が1.5以上である場合には、装着時の、カップのバストトップ位置を含む領域(すなわちカップの中央部)と補強部との伸張応力の差が大きく、伸張応力差に起因する引っ張り力が良好に働くため、胸を体幹方向に押し付ける力が強くなって良好な防振効果が得られる。また、S2/S1比が200以下である場合には、補強部のパワーが強すぎないため、着用時に着用が容易であり、着用した場合に締付け力が過度にかからないため、胸上部に高い着圧がかかることなく良好な着用快適性が得られる。
本開示の伸長応力は、着用時の伸度に対応した応力として測定され、具体的には、ブラジャー身生地の10%伸長時の応力として測定する。従って、補強部のブラジャー周長が、ブラジャー身生地の周長に比べて短く設計されている場合には、伸張応力S1と伸長応力S2とは別の条件で測定される。すなわち、例えば補強部の周長が身生地の周長100%に対して10%短い設計にて配置されている場合には、着用時にはブラジャーの身生地に対して、補強部は約11%(すなわち100/90(%))程度多く伸長されるため、S1としては10%伸長時の応力の平均値を用い、かつS2としては、約22%伸長時の応力の平均値を用いて、伸張応力比を算出することになる。
図7を参照し、好ましい態様において、カップは、カップの下縁に沿って延びかつバストトップ位置よりも高い伸長応力を有する下縁高応力部8を有する。下縁高応力部はカップの実質的な周縁部分の少なくとも一部を構成すればよい。下縁高応力部は胸のX、Y、Z方向の揺れのうち、特にY方向の防振性に大きく寄与する。歩く、走る等の動作時には人体の上下動に対し、幾分かの遅れをもって、カップに納まっている胸が上下する。この場合の下方にたたきつけるような胸の揺れが、下縁高応力部を設けることにより、効果的に抑制できる。
下縁高応力部は、カップの下部に幅0.5〜4.0cmに亘って配置されていることが好ましい。上記幅は1.0〜3.0cmであることがさらに好ましい。上記幅は任意にデザインできる。例えば、カップの着用者身体の前中心側で細く、脇側で太くなるようにデザインできる。なお上記の幅はブラジャー縦方向の寸法である。
特定の態様においては、カップのバストトップ位置の伸長応力(すなわちカップ中央部の伸張応力)S1に対する下縁高応力部の伸張応力S3の比S3/S1は、2/1〜400/1であることが好ましい。上記比S3/S1が2/1以上であれば、高応力部による胸の揺れの抑制効果が大きい。一方上記比S3/S1が400/1以下であれば、該高応力部における伸張応力が高くなりすぎず、硬くフィットしにくいブラジャーとなることを回避できる。上記比S3/S1は、3/1〜100/1であることが好ましく、5/1〜80/1であることがより好ましく、特に好ましくは10/1〜60/1である。
カップの下縁高応力部としては、カップの所定の位置において、編組織、使用糸尚dの変更により伸長応力の高い部位を配してもよい。また、ブラジャーの内側(すなわち着用者肌面側)に、下縁高応力部となる補強布を縫いつけ又は接着する方法を用いることができる。若しくは、カップにウレタンパッドを使用する場合は、ウレタンパッドをモールド処理する際等に、下縁高応力部となる織物等を挟み込むことで、パットの一部の剛性を高める方法等を使用してもよい。
肩紐部の平均断面積は、30〜150mm2であることが望ましい。この場合、肩紐部を防振部として機能させることができるため、防振性をより良好に達成できる。該平均断面積は35〜120mm2であるとさらに好ましい。断面積は肩紐の幅(mm)×肩紐の厚み(mm)を意味する。平均断面積は、肩紐部の両端部及びその間を10等分した各部で測定された断面積の数平均値である。平均断面積は、具体的には以下のように算出できる。
図6及び図7を参照し、肩紐部の平均断面積は、肩紐部のカップ側(すなわち前側)の端部(すなわち付け根部)の幅W1×厚み(図示せず)で算出される断面積、ウイング部側(すなわち後側)の端部(すなわち付け根部)の幅W2×厚み(図示せず)で算出される断面積、及び、カップ側の端部とウイング部側の端部との間を肩紐部の長さ方向に10等分する断面(すなわち9つの断面)について、各々の幅×厚み(例えば図6中の幅W3×厚み)で算出される断面積、の数平均値である。なお、幅W1は、図7を参照し、肩紐部とカップの脇側との連結点Dから、肩紐部とカップの前側との連結点Eまでの最短距離を意味する。また、幅W2は、肩紐部とウイング部の脇側との連結点Fから、肩紐部とウイング部の背側との連結点Gまでの最短距離を意味する。なお、肩紐部の長さを調節するアジャスターを備える場合には、アジャスターの長さを最大にして計測する。
胸の重さは肩紐部分に大きくかかり、特にカップサイズの大きい場合にはその力は非常に大きくなる。そのため、スポーツブラ及びカップサイズの大きいブラジャーの場合には肩紐部の幅を大きくする工夫がされている。しかし、肩紐部の幅が広い場合には、セクシーさが失われ、審美性に劣る。肩紐部の幅が狭い場合であっても、肩紐部の断面積を大きくすることで、振動を吸収し、カップを安定して支えることができる。肩紐部の平均断面積が30mm2より小さい場合には振動を吸収する効果が小さい傾向がある。肩紐部の平均断面積が150mm2より大きい場合には振動は吸収するが、幅を大きくした場合には審美性が損なわれ、厚みを大きくした場合にはごわつき等の肌触り及びアウターへの響きが問題になる傾向がある。ただし、下縁高応力部を配した場合には、肩紐部の平均断面積を30mm2の例えば約80%以上とすればブラジャーの優れた防振性を保つことができる。例えば、下縁高応力部を設ける場合、肩紐部の平均断面積を25mm2以上120mm2以下とすることができる。
肩紐部の伸度は、長さ方向に0.5N/mm2の加重時の伸びで計測され、30〜80%であることが好ましく、40〜70%であることがさらに好ましい。伸びはJIS L1096.8.12.1 A法のカットストリップ法引張り試験に準拠して測定できるが、肩紐部全体をつかみ間隔とし、測定の荷重は平均断面積に0.5Nを乗じた荷重とする。肩紐部の伸度が30%以上であれば硬くなりすぎず、振動を良好に吸収できる。肩紐部の伸度が80%以下であれば伸びが大きくなりすぎず、振動を良好に吸収できる。
また、肩紐部は一般的にブラジャー身生地に縫着されている。本開示のブラジャーにおいては、同様に肩紐部がブラジャー身生地に縫着されていてもよく、また図5に示すように、同時に補強部にも独立した肩紐が縫着されていてもよい。ブラジャー身生地が有する肩紐部とは別に補強部が肩紐を有する場合は、背部のウイング部との接続までにこれらを一体化することも可能であり、また、身生地の肩紐部と補強部の肩紐とが別個にウイング部及びこれに重なる部位の補強部とそれぞれ縫着されていることで、肩紐が2本存在してもよい。
補強部が肩紐を有する場合、好ましい態様において、身生地の肩紐部及び補強部の肩紐の各々の平均断面積(ここで、補強部の肩紐の平均断面積は、身生地の肩紐部について図6及び7を参照して説明したのと同様に測定される値を意図する。)を算出し、その値の合計が30〜150mm2であることができる。つまり、身生地の肩紐部のみの場合と比べて、補強部にも肩紐が存在する場合には、身生地の肩紐部及び補強部の肩紐の各々の断面積を小さくすることが可能となる。
肩紐部(及び存在する場合の補強部の肩紐、以下同じ。)は胸のX、Y、Z方向の揺れのうち、特にY方向の防振性に大きく寄与する。歩く、走る等の動作時には人体の上下動が起こり、幾分かの遅れをもって、カップに納まっている胸の上下動が起こるが、一定以上の断面積をもつ肩紐部でカップを上から支えることにより、胸の上下動を押えることができる。さらに肩紐部を中央近くではなく脇側近くに取り付けることにより、胸のX、Y、Z方向の揺れのうち、X方向の防振性にも大きく寄与する。肩紐部を脇側近くに取り付けることにより、カップを斜め上側に引っ張る力が働くため、歩く、走る等の動作時の胸の回転の動きを効果的に抑制できる。肩紐部の取り付け位置は、前側はカップの脇側端部から概ねX方向に3cm以内の位置、後側は背中心と脇中心(すなわち前中心と背中心との中間)との中点から脇側に5cm以内の位置が好ましい。さらに肩紐部は体の後面側に向かって前面のカップを引っ張っているため、Z方向の防振性にも寄与する。
本開示のブラジャーは、上述したとおり、補強部、並びに、特定の態様では、更にカップの下縁高応力部及び/又は特定の平均断面積の肩紐部、を有することにより特段の防振効果を発現できる。特にそれぞれのX、Y又はZの方向への防振効果を組み合わせることにより、より一層防振性を高めることができる。例えば補強部と、カップの下縁高応力部若しくは肩紐部又はこれらの2つ以上との組合せは、X、Y及びZの各方向の揺れを軽減かつ分散することができ、非常に好ましい。また、補強部及び特定の平均断面積の肩紐部に加え、カップの下縁高応力部を設ける場合には、各々における特性値(特に、前述の高応力部についての伸張応力比、及び肩紐部の平均断面積)の好ましい範囲の下限値を20%程度低減することも可能である。例えば、肩紐部の平均の断面積が30〜150mm2である場合には良好な防振性が得られるが、下縁高応力部を設けた場合には平均断面積25〜120mm2で防振部としての良好な機能を有することができる。
カップの下縁高応力部は、カップの中央付近(すなわち着用者のバストのトップ部付近)には存在しないことが好ましい。この場合、カップによる胸の保形性をより良好に実現できる。
好ましい態様において、本発明のブラジャーの最大着圧は50hPa以下である。本開示で、最大着圧とは、ブラジャー着用時の、ブラジャーと着用者との間の着圧の最大値である。最大着圧は、具体的には以下の方法で測定できる。すなわち、図8を参照し、(1)着用者の脇部下方に対応する部分、(2)着用者の脇部中央部に対応する部分、(3)肩紐部の肩中央部、(4)肩紐部の後側付け根部、(5)カップ上方23、(6)カップ脇部22、及び(7)カップ下方21、の7箇所の着圧を多点接触圧計で測定する。得られる値のうち最も高い値を最大着圧とする。上記(1)の部位は、例えば、ウイング部下部に下辺テープを有する場合は、下辺テープ部である。上記(2)の部位は、例えばウイング部の中央部である。上記(7)の部位は、カップが下縁高応力部を有する場合の該下縁高応力部であってよい。
本開示のブラジャーは、特定の補強部を有することによって、良好な防振性を示す。従って、胸の揺れを抑えながら、各部位の着圧を50hPa以下にすることができるために本開示の最大着圧を50hPa以下にすることができ、着用時の不快な締め付け感を回避できる。一般には、胸の揺れを抑制するためには締め付けを強くすることが多く、特に肩部の着圧が非常に高いブラジャーが散見される。しかし、ブラジャーの各部位の着圧が50hPaを超えると一般に不快である傾向がある。本発明においては、X、Y、Zの各方向の胸の動きが抑制され、分散されているために、着圧の集中も防ぐことができる。特に上述の肩紐部の補強は着圧分散効果に優れる。最大着圧は、より好ましくは45hPa以下、更に好ましくは40hPa以下である。一方、最大着圧は着用時のずれを抑え、また揺れを抑える観点から、例えば、好ましくは10hPa以上、より好ましくは13hPa以上、更に好ましくは15hPa以上であることができる。
本開示のブラジャーの各部材(すなわち、身生地及び補強部をそれぞれ構成する部材)の素材は特に限定されず、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等の合成繊維、レーヨン、キュプラ、アセテート等のセルロース系繊維、及び綿、麻等の天然繊維が好適に用いられる。各部材を構成する布帛の構造も特に限定されず、編物、織物、不織布等が用いられる。また、捲縮された繊維を用いてもよい。本発明においては、各部材に適正な伸張特性を有する布帛を配置することが有効である。各部材においては、スパンデックスが交編された伸びを有する編地が好適に用いられる。また、カップ及びウイング部の生地にはダブル丸編、トリコット編、ラッセル編等を使用でき、トリコットハーフ生地が好適に用いられる。使用する編機の編ゲージとしては20〜40GGが好ましい。また、高応力部には織物又はタテ挿入のタテ編み物等が好適に用いられ、若干伸びのあるレース等は意匠性にも優れ非常に好適に用いられる。
各部材は、モノフィラメント又はマルチフィラメントで構成できる。マルチフィラメント糸には、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等が含有されていてもよい。
本開示のブラジャーの各部材を構成する布帛素材の総繊度は、衣料等で一般的に使用されている範囲であることができる。中でも、強度及びソフトさの観点から、総繊度が約22〜700dtexであることが好ましい。
ブラジャーの各部材に用いる布帛の目付は特に限定されないが、約50〜500g/m2が好ましい。
また、各部材に用いる布帛には吸水加工を施すことが望ましい。
カップにウレタンパッドを使用する場合は、厚み2〜15mmのウレタンパッドが好適に用いられるが、立体編み物をカップに用いて通気性を高めることも好ましい。
補強部に使用する布帛としては、特に限定はしないが、綿織物、ポリエステル織編物、ポリアミド素材の織編物又はパワーネット組織の編地、ツーウエイ組織の編地等のスパンデックス繊維を含む布帛等によって構成することができる。
本開示のブラジャーは防振性に極めて優れる。揺れの程度を客観的に評価するために、以下の方法を用いることができる。身長160cm±8cmで(トップバスト寸法−アンダーバスト寸法)の値が17.5cm以上である3名の被験者にブラジャーを着用させ、トレッドミルで速度6.0km/h、1分間に150歩のペースで、着地時に片足が地面から離れているように小走りさせる。この際、鎖骨部及びバストトップ部に直径2.0cmの反射球を取り付けておき、反射球を2台の高速カメラで20秒間撮影する。鎖骨部の揺れが13cm程度となるように小走りしたときの胸の揺れの指標として、(バストトップの揺れ)−(鎖骨の揺れ)(cm)の20秒間での(極大値の平均)−(極小値の平均)(cm)を、ヨコ(X)、タテ(Y)及び奥行き(Z)の3方向について算出する。ここでX方向はブラジャーの横方向を意味し、Y方向及びZ方向はそれぞれX方向に対して垂直である。3方向の値のうち最も大きい値を着用時の揺れ(cm)とし、(トップバスト寸法−アンダーバスト寸法)の値(cm)で除して揺れ値とする。揺れ値が0.4以下であると揺れが小さく、有利である。揺れ値は0.3以下であることが好ましく、0.2以下であることがより好ましい。揺れ値は小さい程好ましいが、過度な圧迫を回避し良好な着用感を容易に得る観点から、例えば、好ましくは0.03以上であることが好ましい。
なお、揺れの程度を客観的に評価するために、以下の方法を用いることができる。
人体モデルを用いた振動試験によっても防振性を評価可能である。典型的な手順は以下の通りである。人体胸部モデルは(有)アットプランニング社製 BUSTY AICHAN若しくは同等のモノを用いる。BUSTY AICHANを用いる場合は、男性Mサイズの胴部マネキンの胸部に胸上部を2枚のプラスチック製35cmの長さの定規で挟み、それを4個の万力で均一な間隔で挟み、且つマネキンに適宜穴をあけて針金等で固定する。さらに、紐等でカップ以外の部分をしっかり固定する。胸はシリコン製でシリコン部におけるトップバスト(バストのふくらみが始まる部分から他方のバストのふくらみが始まる部分までの長さ)44cm、アンダーバスト24cm、硬さは硬度計を用いてセロハン(登録商標)テープを張り付けして計測した場合に0.5〜0.8であるもので、人体に取り付けた場合にはトップバスト104cm、アンダーバスト83cmとなるものを用いる。人体モデルを20cmの振幅で垂直方向に90rpmの速さで上下動する装置に取り付ける。装置の例としては、デマッチャー装置、カトーテック社製 脚部伸縮装置等が挙げられる。人体モデルが装置の内部に納まらない場合は、滑車等を利用して、20cmの振幅を確保する。バスト部に適宜ポイントを打って、ポイントの動きを動作解析することで揺れを計測する。
ブラジャーをつけない状態で20cmの振幅で垂直方向に90rpmの速さで上下運動させた場合のバストトップの揺れ量の最大値は34.1cmとなる。この条件でブラジャーを装着したときに、バストトップ部の揺れ値が21cm〜29cmになることが、優れた防振性の観点から好ましく、さらに好ましくは22〜28cmである。より好ましくは、22〜27cmである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。無論、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得たブラジャーは、以下の方法で評価した。
(1)各部材の生地の伸張応力
JIS L1096.8.12.1 A法のカットストリップ法に準拠し、生地サンプルの応力を計測した。10%伸張時応力特性については任意に設定した第1の方向の伸長10%時応力と、第1の方向と垂直の第2の方向の伸長10%時応力(幅2.5cmあたり)を測定し、これらの平均値を算出した。
試験片の幅:2.5cm
試験片のつかみ長さ:10cm
伸長速度:30cm/min
各部材の生地サンプルについて上記条件で測定を行ったが、試験片のつかみ長さが取れない場合には適宜長さを変更した。試験片の幅が取れない場合には、適宜幅を変更し、得られた応力値を2.5cm幅あたりの数値に換算した。
なお、補強部に関しては、前述した長さL1,L2によって、応力を測定する際の伸長率を下記式を用いて、変化させた。
補強部の伸張応力測定時の伸長率(%)=(1―(L2/L1))×100+10
(2)本体部及び補強部の生地の応力及び伸び
JIS L1096.8.12.1 A法のカットストリップ法に準拠し、22.1Nまでの伸びを計測し、設定の応力に対応する伸びを求めた。
(3)肩紐部の伸度
JIS L1096.8.12.1 A法のカットストリップ法に準拠し、肩紐部の伸張時応力特性を計測した。肩紐の長さ方向に0.5(N)×断面積(mm2)の荷重をかけ、伸度(%)を測定した。なお補強部の肩紐が存在する場合は、身生地の肩紐部と補強部の肩紐の各々の伸度を測定した。
試験片のつかみ長さ:10cm
伸長速度:30cm/min
各部材の生地サンプルについて上記条件で測定を行ったが、試験片のつかみ長さが取れない場合には適宜長さを変更した。試験片の幅が取れない場合には、適宜幅を変更し測定した。
(4)着用時の揺れ
身長160cm±8cmで(トップバスト−アンダーバスト)によるブラジャーサイズが38DD(イギリスサイズ)である3名の被験者にブラジャーを着用させ、トレッドミルで速度6.0km/h、1分間に150歩のペースで、着地時に片足が地面から離れているように小走りさせた。この際、鎖骨部及びバストトップ部に直径2.0cmの反射球を取り付けておき、反射球を2台の高速カメラ(200コマ/SEC)で20秒間撮影した。鎖骨部の揺れは13cm程度とした。着用時の胸の揺れの指標として、(バストトップの揺れ)−(鎖骨の揺れ)(cm)の20秒間での(極大値の平均)−(極小値の平均)(cm)を算出し、ヨコ(X)、タテ(Y)及び奥行き(Z)の値のうち最も大きい方向の値を着用時の揺れ(cm)とし、(トップバスト−アンダーバスト)(cm)で除して揺れ値とした。3名の結果を平均して算出した。
(5)最大着圧
(株)エイエムアイ・テクノ社製の多点接触圧計(AMI3037−10)を用いて、ブラジャー着用時に、ウイング部における下辺テープ部、ウイング部中央部、肩紐部の肩中央部、肩紐部の後側付け根部、カップ上方、カップ脇部、及びカップ下方において、着用者とブラジャーとの間にセンサーを挿入して着圧を測定し、得られた値のうち最大値を最大着圧(hPa)とした。
(6)快適性及び揺れ感
快適性
(4)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: 圧迫感がほとんどなく非常に快適である
4: 圧迫感が小さく快適である
3:やや圧迫感があるが不快ではない。
2: 圧迫感があり不快である
1: 圧迫感が強く非常に不快である
揺れ感
(4)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: 胸の揺れが気にならない
4: 胸の揺れがあまり気にならない
3: どちらともいえない
2: 胸の揺れが気になる
1: 胸の揺れがかなり気になる
[実施例1]
以下の方法で、図1の形状・外観のスポーツ用ブラに図2に示す補強部5を接合した形状であるイギリスサイズ38DDのスポーツ用ブラジャー(日本サイズのE85に対応)(トップバスト寸法とアンダーバスト寸法との差は、20cm、バストトップから背中心線までの最短距離が最長になるようにブラジャーを配置したときの当該最短距離は、27cm)を作製した。
ナイロン56dtexとポリウレタン44dtexの32GGツーウエイトリコット編地とナイロン33dtexとポリウレタン44dtexの32GGツーウエイトリコット編地により、カップ及びフロント部、ウイング部を作製した。カップ中央部の10%平均伸張応力は1.47Nであった。フロント部からウイング部にかけての下辺には、下辺テープとしてラッセル2.0cm幅テープであって平均伸張応力が3.61Nのものを用いた。また、カップの下には布で被覆したワイヤーを設置した。
肩紐部は経糸に640dtexポリウレタンに70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物を作製した。W1において、幅3.3cm、厚みは3.0mm及び、W2において、幅2.3cm、厚みは1.8mmであり(平均断面積は70mm2)とし取り付けた。肩紐部の長さ方向の伸度は肩中央部で64%であった。
カップの下縁部に幅2cmのナイロンのトリコットハーフで10%平均伸張応力が35Nである補強布を重ね縫製し、下縁高応力部を形成した。
さらに、バストトップ位置から2.0cm上部から身長方向にかけて、フロント部を覆うように、ラッセル生地を配した。この時、補強部の縦方向の最短部の長さは8.0cmであった。なお、ウイング部に対応する部分においては、ウイング部と同様の高さになるように身長方向の幅を設定した。なお、補強部の前述の長さL2はL1に対して0.9倍の長さになるよう調整し、作製した。この時、補強部のウイング方向の終端は、図3に示すようにブラジャー身生地のウイング部における長さ調節機構の布帛との縫着部に一緒に縫着した。なおL2がL1に対して、0.9倍であったため、S2測定時の伸長率は約22%を用いた。この場合、補強部伸張応力S2は3.4Nであった。なお、補強部の縫製は、図2の縫着部9で表すようにブラジャーの中心線に沿った補強部とフロント部の接面及び、フロント部上端と補強部との接面を縫着したブラジャーを作製し、着用テストを実施した。
[実施例2]
図4に示すように、補強部のウイング方向の終端を、ブラジャー身生地のウイング部の長さ調節機構に一緒に縫着せず、ブラジャー本体部の長さ調節機構とは独立して設けた長さ調節機構に縫着した他は、実施例1と同様にブラジャーを作製した。このため、実施例2は長さ調節機構を2つ有するブラジャーとなる。なお、補強部の前述の長さL4はL1に対して0.95倍の長さになるよう調整し、作成した。なお、なおL2がL1に対して、0.95倍であったため、S2測定時の伸長率は16%を用いた。この場合、補強部伸張応力S2は2.72Nであった。
[実施例3]
実施例2のブラジャーにおいて、補強部が更に肩紐を有するように構成し、本体部の肩紐部と補強部の肩紐として、経糸に640dtexポリウレタンに70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物を使用した。なお、補強部における肩紐は、W1において、幅2.0cm、厚み1.5mm、W3において、幅2.0mm、厚み1.5mm及び、W2において、幅2.0cm、厚み1.5mmであり(平均断面積は45mm2)として取り付けた。身生地の肩紐部の長さ方向の伸度は肩中央部で62%であった。また、補強部の肩紐の伸度は54%であった。
[実施例4]
実施例1において、カップ下縁部に下縁高応力部を設けない以外は実施例1のものと同等のブラジャーを作製し、着用テストを実施した。
[実施例5]
実施例1のブラジャーにおいて、肩紐部として、経糸に640dtexポリウレタンに70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物を作製した。W1において、幅1.6cm、厚み1.5mm及び、W2において、幅1.6cm、厚み1.5mmであり(平均断面積は24mm2)として取り付けた。肩紐部の長さ方向の伸度は肩中央部で60%であった。
[実施例6]
実施例5において、カップ下縁部に下縁高応力部を設けない以外は実施例5のものと同等のブラジャーを作製し、着用テストを実施した。
[実施例7]
実施例1において、補強部をバストトップ位置から10.0cm上部から身長方向にかけて、フロント部を覆うように、ラッセル生地を、身生地を一周するように配した。この時、補強部の縦方向の最短部の長さは2.0cmであった。その他の部分に関しては、実施例1と同等のブラジャーを作製した。
[実施例8]
実施例1において、補強部の長さL2をL1に対して0.9倍とし、補強部伸張応力S2が1.95Nであるラッセル生地を補強部に用い、その他の部分に関しては、実施例1と同等として、ブラジャーを作製した。
[実施例9]
実施例1において、補強部がバストトップ位置から2.0cm上部から身長方向にかけて、フロント部を覆うように、ラッセル生地を、身生地を一周するように配した。この時、補強部の縦方向の最短部の長さは8.0cmであった。なお、ウイング部に対応する部分においては、ウイング部と同様の高さになるように補強部の高さ(すなわち身長方向の幅)を設定した。なお、補強部の長さL2はL1に対して0.9倍の長さになるよう調整した。また、補強部は、ブラジャー周長を規定する線と平行でバストトップ位置を通る線上の、バストトップ位置から背方向に16cm離れた位置にて、ウイング部と縫着した。た。
[比較例1]
補強部及び下縁高応力部を設置しない他は実施例1と同様にしてブラジャーを作製した。
肩紐部として、経糸に640dtexポリウレタンに70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物を作製した。W1において、幅1.6cm、厚み1.5mm及び、W2において、幅1.6cm、厚み1.5mm(平均断面積は24mm2)とした。肩紐部の長さ方向の伸度は肩中央部で60%であった。
[比較例2]
厚み5mmで10%平均伸張応力が3.0Nのウレタン成形品と、ナイロン56dtexポリウレタン44dtexの28GGツーウエイトリコット編地(10%平均伸張応力が0.4Nである生地)とをボンディングし、モールド加工を施してカップを作製した。カップ全体の10%平均伸張応力は3.7Nであった。ウイング部にも同じツーウエイトリコット編地を用い、下辺テープにはラッセル1cm幅テープであって平均伸張応力が1.7Nのものを用いた。
更に、図9に示すようにサブウイング部10を形成した。なお下記で、周方向の長さとは、本開示の定義によるブラジャー周長を与える線上での長さを意味する。バストトップU、背中心線V、及び、ブラジャー横方向と法線方向が一致するような平面Tを規定し、バストトップUと背中心線Vとが最も離れるようにブラジャーを置いた状態で、平面Tとして、バストトップUを通る平面T1(図示せず)、背中心線Vを通る平面T2(図示せず)、サブウイング部とカップとの接合部を通る平面T3(図示せず)、及びサブウイング部とウイング部との接合部を通る平面T4(図示せず)を規定したときに、T1−T2間の周方向の長さ100%に対して、T1−T3間の周方向の長さが15%となる位置、及びT1−T4間の周方向の長さが70%となる位置に、接合部の少なくとも一部が存在するように、サブウイング部10を、40番綿糸を使った平織物で形成した。サブウイング部とカップとは重ね縫製により接合した。ウイング部の編地は着用時に伸び率20%で伸張応力が2.5Nかかる設計とし、サブウイング部は着用時に伸び率6%で伸張応力が4.0Nかかる設計とした。なお、サブウイング部の周方向の長さL5(図示せず)は、サブウイング部が形成されている部位の本体部の周方向の長さL6(図示せず)に対して、10%短い設計とした。カップの下部には布を被覆したワイヤーを取り付けた。肩紐部として、経糸に640dtexポリウレタンに70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物を作製した。幅1.5cm、厚み1.4mm(すなわち平均断面積は21mm2)とし、ウイング部の背中心(背にホックがある場合はアンダーバストが最小となるホックの位置)からカップ側に向かって、ウイング部の長さの40%離れた位置に肩紐部の背側連結中心が存在するように取り付けた。肩紐部の長さ方向の伸度は肩中央部で62%であった。作製したブラジャーは、肩紐部のカップ前中心側端点P1,P2とし、連結部の前中心下端点をP3とし、これら3点を結んで形成される三角形の面積の80%がブラジャー構成素材で覆われていないもの(すなわち通常のブラジャーと同等のもの)である。
カップの下縁部及び上縁部において、幅2cmのナイロンのトリコットハーフで10%平均伸張応力が35Nである補強布を重ね縫製し、下縁高応力部及び上縁高応力部を形成した。
[比較例3]
実施例1とブラジャー本体部は同じ設計とした。補強部は設置しなかった。また、カップにおいて、カップ縁から幅3cmの領域にてナイロンのトリコットハーフで10%平均伸張応力が35Nである補強布をバストを包み込むように配した。
肩紐部として、経糸に640dtexポリウレタンに70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物を作製した。W1において、幅3.3cm、厚み3.0mm及び、W2において、幅2.3cm、厚み1.8mm(平均断面積は70mm2)とした。肩紐部の長さ方向の伸度は肩中央部で64%であった。
実施例と比較例の結果からわかるように、所定の補強部を有することで、着用時の着用圧を向上させることなく、動作時の胸の揺れを軽減でき、且つ圧迫感や揺れ感を軽減できることにより快適性に優れたブラジャーを得ることができる。
また、各実施例と比較例2との比較において、サブウイング部を配することで、同様の効果は得られるものの、激しい動作においては、胸元に開口部を有していることにより、胸が揺れる際に開口部の方向に胸が移動しやすくなるため、揺れ感及び揺れ量が低下してしまう結果となった。
Figure 2016186142
本発明は、スポーツ用ブラジャーはもちろん、フロント部に一般的な開口部を有するような一般用ブラジャーにも好適に適用できる。
100 ブラジャー
1 カップ
2 フロント部
3 ウイング部
4 肩紐部
5 補強部
6,11 長さ調節機構
7,U バストトップ位置
8 下縁高応力部
9 縫着部
10 サブウイング部
21 カップ下方
22 カップ脇部
23 カップ上方
C1 前中心線
C2,C3,V 背中心線
D 肩紐部とカップの脇側との連結点
E 肩紐部とカップの前側との連結点
F 肩紐部とウイング部の脇側との連結点
G 肩紐部とウイング部の背側との連結点
M 補強部積層部位の中点
N 背中心線C2上の点
Q,R 補強部上の点
S 背中心線C3上の点
P1 肩紐部のカップ前中心側端点
P2 肩紐部のカップ前中心側端点
P3 連結部の前中心下端点
T 平面

Claims (10)

  1. 本体部と、補強部とを有するブラジャーであって、
    前記本体部が、横方向に並ぶ2つのカップを含むフロント部と、前記フロント部の両脇から横方向に伸びるウイング部と、前記フロント部から延びて前記ウイング部に接続された肩紐部とを含み、
    前記補強部が、前記カップのバストトップ位置よりも上方で且つブラジャー周長の1/2以上の長さに亘る領域において前記本体部に積層されている、ブラジャー。
  2. 前記補強部が、ブラジャー全周に亘る領域において前記本体部に積層されている、請求項1に記載のブラジャー。
  3. 前記補強部が、少なくとも前記フロント部に縫着されている、請求項1又は2に記載のブラジャー。
  4. 前記補強部が、長さ調節機構を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラジャー。
  5. 前記補強部が、肩紐を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のブラジャー。
  6. 前記補強部のうち前記フロント部に積層されている部位において、前記ブラジャーの縦方向における前記補強部の最小長さが、3.0cm〜20.0cmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のブラジャー。
  7. 前記カップの前記バストトップ位置の伸長応力S1に対する前記補強部の伸長応力S2の比S2/S1が、1.5〜200である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のブラジャー。
  8. 前記肩紐部の平均断面積が、30〜150mm2である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のブラジャー。
  9. 前記カップが、前記カップの下縁に沿って延びかつ前記バストトップ位置よりも高い伸長応力を有する下縁高応力部を有し、
    前記バストトップ位置の伸長応力S1に対する前記下縁高応力部の伸長応力S3の比S3/S1が、2/1〜400/1である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のブラジャー。
  10. 最大着圧が50hPa以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のブラジャー。
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