JP2016185990A - 非構造組換えポリマーおよびその使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】非構造組換えポリマーおよびその使用の提供。【解決手段】本発明は、非構造組換えポリマー(URP)および1種以上のURPを含むタンパク質を提供する。本発明は、マイクロプロテイン、トキシンおよび他の関連するタンパク質性実体、ならびにこれらの実体をディスプレイする遺伝子パッケージもまた提供する。本発明は、本発明のタンパク質性実体をコードする組換えポリペプチド含有ベクター、ならびにそれらのベクターを含む宿主細胞もまた提供する。本発明の組成物は、一定の範囲の薬学的適用を含む種々の有用性を有する。【選択図】なし

Description

(相互参照)
本願は、本明細書中に参考として援用される2006年3月6日に出願された米国仮特許出願第60/743,410号の利益を主張するものである。本願は、2006年9月27日に出願された第11/528,927号および第11/528,950号の、一部継続出願であり、第11/528,927号および第11/528,950号もまた2005年9月27日に出願された米国仮特許出願第60/721,270号、同第60/721,188号、および2006年3月21日に出願された同第60/743,622号に対する優先権を主張するものであり、これらは全て本明細書においてその全体が参考として援用される。
(発明の背景)
タンパク質の特性、特に、血漿クリアランスおよび免疫原性が、これらのタンパク質への親水性ポリマーの結合によって改善できることは十分に実証されてきた(非特許文献1)、(非特許文献1)、(非特許文献3)。患者の治療のためにFDAによって認可されているポリマー修飾タンパク質の例は、アダジェン(Adagen)、オンカスパー(Oncaspar)、PEG−イントロン(Intron)、ペガシス(Pegasys)、ソマバート(Somavert)、およびニューラスタ(Neulasta)である。より多くポリマー修飾した多くのタンパク質が臨床試験中である。これらのポリマーは、非修飾タンパク質と比較して、修飾タンパク質の流体力学半径(ストークス半径とも呼ばれる)を増加させることによってそれらの効果を発揮し、これは、腎臓濾過によるクリアランスの速度を減少する(非特許文献4)。加えて、ポリマー結合は、他のタンパク質、細胞、または表面との修飾タンパク質の相互作用を減少し得る。特に、ポリマー結合は、修飾タンパク質と、抗体および免疫系の他の成分との間の相互作用を減少し、従って、修飾タンパク質に対する宿主免疫応答の形成を減少し得る。特に関心が持たれるものは、PEG化による、すなわち、ポリエチレングリコールの直鎖状または分枝状ポリマーを結合することによる、タンパク質修飾である。PEG化の際の免疫原性の減少は、例えば、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(非特許文献5)、抗体(非特許文献6)、スタフィロキナーゼ(非特許文献7)、およびヘモグロビン(非特許文献8)について示された。典型的には、このようなポリマーは、非修飾タンパク質が精製された後で化学修飾工程を介して、目的のタンパク質とともに結合体化される。
種々のポリマーがタンパク質に結合され得る。特に関心が持たれるものは、柔軟性コンホメーションを有し、かつ水溶液中で十分に水和している親水性ポリマーである。頻繁に使用されるポリマーはポリエチレングリコール(PEG)である。これらのポリマーは、それらの分子量に比例して、大きな流体力学半径(radi)を有する傾向がある(非特許文献9)。結合したポリマーは、それらが結合したタンパク質との制限された相互作用を有する傾向があり、従って、ポリマー修飾タンパク質はその関連する機能を保持する。
タンパク質へのポリマーの化学的結合体化は複雑な多段階プロセスを必要とする。典型的には、タンパク質成分は、化学的結合体化工程の前に産生および精製される必要がある。結合体化工程は、分離される必要がある生成物混合物の形成を生じる可能性があり、このことは、顕著な生成物の損失を導く。代替的には、このような混合物は、最終的な薬学的製品として使用することができる。いくつかの例は、混合物として使用される、現在市販されているPEG化インターフェロンα製品である(非特許文献10;非特許文献11)。このような混合物は、製造および特徴付けが困難であり、これらは、減少した治療活性を有し、または治療活性を有さない異性体を含む。
PEGのようなポリマーの部位特異的付加を可能にする方法が記載されてきた。例としては、標的タンパク質の独特なグリコシル化部位における選択的PEG化、または標的タンパク質に操作された非天然アミノ酸の選択的PEG化がある。ある場合において、反応条件を注意深く制御することによって、標的タンパク質におけるリジン側鎖のPEG化を回避しながら、タンパク質のN末端を選択的にPEG化することが可能であった。標的タンパク質の部位特異的PEG化のためのなお別のアプローチは、選択的結合体化を可能にするシステイン残基の導入である。これらのすべての方法は顕著な制限を有する。N末端の選択的PEG化は注意深いプロセス制御を必要とし、副反応は排除することが困難である。PEG化のためのシステインの導入は、タンパク質産生および/または精製と干渉し得る。非天然アミノ酸の特異的導入は、タンパク質産生のための特定の宿主生物を必要とする。PEG化のさらなる制限は、PEGが、典型的には、類似であるが均一ではない長さを有するポリマーの混合物として製造されることである。同じ制限は、多くの他の化学ポリマーにおいて固有である。
複数のタンパク質モジュールを有する生成物の合成を可能にする多官能性ポリマーを使用する化学的結合体化は、単一のタンパク質ドメインのポリマー結合体化よりもさらにより複雑である。
最近、病原性生物のあるタンパク質が、これらの配列を含むタンパク質の比較的長い血清半減期をもたらすらしい反復ペプチド配列を含むことが観察された(非特許文献12)。このような病原体由来の反復配列に基づくオリゴマー配列が、血清半減期の増加をもたらす他のタンパク質に融合できることもまた実証された。しかし、これらの病原体由来オリゴマーは、多くの欠点を有している。病原体由来配列は免疫原性である傾向がある。これらの配列は、これらの免疫原性を減少するように修飾され得ることが記載されてきた。しかし、免疫反応の形成に寄与する配列からT細胞エピトープを除去するための試みは報告されていない。さらに、病原体由来配列は、良好な溶解性および他の標的タンパク質についての非常に低い親和性を有する配列を必要とする薬理学的適用のために最適化されてはいなかった。
Kochendoerfer,G.(2003)Expert Opin Biol Ther,3:1253−61 Greenwald,R.B.ら(2003)Adv Drug Deliv Rev,55:217−50 Harris,J.M.ら(2003)Nat Rev Drug Discov,2:214−21 Yang,K.ら(2003)Protein Eng,16:761−70 Gamez,A.ら(2005)Mol Ther,11:986−9 Deckert,P.M.ら(2000)Int J Cancer,87:382−90 Collen,D.ら(2000)Circulation,102:1766−72 Jin,C.ら(2004)Protein Pept Lett,11:353−60 Kubetzko,S.ら(2005)Mol Pharmacol,68:1439−54 Wang,B.L.ら(1998)J Submicrosc Cytol Pathol,30:503−9 Dhalluin,C.ら(2005)Bioconjug Chem,16:504−17 Alvarez,P.ら(2004)J Biol Chem,279:3375−81
従って、複数のポリマーモジュールおよび複数のタンパク質モジュールを合わせて、定義されたマルチドメイン生成物にすることを可能にする組成物および方法のための顕著な必要性が存在している。
(発明の要旨)
本発明は、少なくとも40個の連続するアミノ酸を含む非構造組換えポリマー(URF)を提供し、該URFは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、(a)URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている。関連する実施形態において、本発明は、少なくとも40個の連続するアミノ酸を含む非構造組換えポリマー(URF)を提供し、該URFは約24時間より長いインビトロ血清分解半減期を有し、そして、(a)URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている。対象のURPは非天然アミノ酸配列を含み得る。所望される場合、URPは異種タンパク質への取り込みのために選択され、異種タンパク質へのURPの取り込みの際に、該異種タンパク質は、前記URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、より長い血清分泌半減期および/またはより高い溶解性を示す。半減期は、2倍、3倍、5倍、10倍またはそれ以上延長することができる。いくつかの態様において、異種タンパク質へのURPの取り込みにより、サイズ排除クロマトグラフィによって概算したときタンパク質の見かけの分子量の少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、またはそれ以上の増加をもたらす。いくつかの態様において、URPは、−3.5未満(例えば、−4以下、−5以下)のTepitopeスコアを有する。いくつかの態様において、URPは、大部分が親水性である残基を含み得る。所望される場合、URPの少なくとも50%のアミノ酸が、Chou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている。URPに含まれるグリシン残基は、URPの全体のアミノ酸の少なくとも約50%を構成していてよい。いくつかの態様において、URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択される任意の1つの型のアミノ酸が、URPの全体のアミノ酸の約20%、30%、40%、50%、60%、またはそれ以上より多くを構成する。いくつかの態様において、URPは、約100個、150個、200個、またはそれ以上より多くの連続するアミノ酸を含む。
本発明はまた、1種以上の対象URPを含むタンパク質を提供し、対象URPはタンパク質に関して異種である。集合体中のURPの全長は、約40、50、60、100、150、200、またはそれ以上のアミノ酸を超過し得る。タンパク質は、エフェクターモジュール、結合モジュール、N末端モジュール、C末端モジュール、およびこれらの任意の組み合わせからなる群より選択される1つ以上の機能モジュールを含み得る。所望される場合、対象タンパク質は複数の結合モジュールを含み、個々の結合モジュールは、同じまたは異なる標的に対する結合特異性を示す。結合モジュールは、システインの骨格内対合によって形成されるジスルフィド含有骨格を含んでいてよい。結合モジュールは標的分子に結合していてよく、該標的は、細胞表面タンパク質、分泌タンパク質、細胞質ゾルタンパク質、および核タンパク質からなる群より選択される。標的はイオンチャネルおよび/またはGPCRであり得る。所望される場合、エフェクターモジュールはトキシンであり得る。対象のURP含有タンパク質は、典型的には、前記URPが欠損している対応タンパク質と比較して、少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、またはそれ以上、血清分泌半減期を延長する。
別個の実施形態において、本発明は、少なくとも3反復単位のアミノ酸配列を含む非天然タンパク質を提供し、各反復単位は少なくとも6個のアミノ酸を含み、少なくとも3反復単位の約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分が1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する。1つの態様において、反復単位内に約9個〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分、または各々のセグメントは、1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する。これらのセグメントは、約9個〜約15個のアミノ酸を含み得る。3つの反復単位が実質的な配列相同性を共有してもよく、例えば、整列した場合に、約50%、60%、70%、80%、90%、または100%より大きな配列同一性を共有する。このような非天然タンパク質もまた、結合モジュール、エフェクターモジュール、多量体化モジュール、C末端モジュール、およびN末端モジュールからなる群より選択される1つ以上のモジュールを含んでもよい。所望される場合、非天然タンパク質は、対象の非構造組換えポリマー(URP)を有する個々の反復単位を含み得る。
本発明はまた、対象URP、URP含有タンパク質、マイクロプロテイン、およびトキシンをコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチドを提供する。対象ポリヌクレオチドを含むベクター、そのベクターを有する宿主細胞、対象URPをディスプレイする遺伝子パッケージ、URP含有タンパク質、トキシン、および本明細書に開示される任意の他のタンパク質性実体もまた、本発明において提供される。本発明の発現ベクターの選択ライブラリーがさらに提供される。
本発明は、非構造組換えポリマー(URP)を含むタンパク質を産生する方法も提供する。該方法は、(i)タンパク質をコードする組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程であって、該タンパク質は1つ以上のURPを含み、該URPは少なくとも40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている工程;ならびに(ii)該ポリヌクレオチドからの該タンパク質の発現をもたらすための条件下で、適切な培養培地中で上記宿主細胞を培養する工程を包含する。適切な宿主細胞は原核細胞(例えば、CHO細胞)および真核細胞である。
本発明はまた、タンパク質の血清分泌半減期を増加させる方法を提供し、該方法は以下:該タンパク質を1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)と融合させる工程であって、該URPは少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、そして、(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いており、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能である工程;を包含する。
本発明において、ゲノムパッケージ上にディスプレイされる、標的と外因性タンパク質との間の特異的相互作用の存在または不在を検出する方法も提供され、該タンパク質は1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)を含み、該方法は以下:(a)1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)を含むタンパク質をディスプレイする遺伝子パッケージを提供する工程;(b)安定なタンパク質−標的複合体を産生するために適切な条件下で、遺伝子パッケージを標的と接触させる工程;および(c)遺伝子パッケージ上での安定なタンパク質−標的複合体の形成を検出し、それによって、特異的相互作用の存在を検出する工程;を包含する。該方法はさらに、外因性タンパク質をコードする遺伝子パッケージからヌクレオチド配列を得る工程を包含する。いくつかの態様において、特異的相互作用の存在または不在は、URPと血清タンパク質を含む標的との間である。いくつかの態様において、特異的相互作用の存在または不在は、URPと血清プロテアーゼを含む標的との間である。
本発明において、マイクロプロテインをディスプレイする遺伝子パッケージがさらに包含され、該マイクロプロテインは、そのネイティブ標的に対する結合能を保持している。いくつかの態様において、マイクロプロテインは、ナトリウムチャネル、カリウムチャネル、カルシウムチャネル、アセチルコリンチャネル、および塩素チャネルからなる群より選択されるイオンチャネルの少なくとも1つのファミリーに向けた結合能を示す。所望される場合、マイクロプロテインはイオンチャネル結合マイクロプロテインであり、(a)マイクロプロテインが、対応する非修飾のマイクロプロテインと比較して、異なるファミリーのチャネルに結合し;(b)マイクロプロテインが、対応する非修飾のマイクロプロテインと比較して、同じチャネルファミリーの異なるサブファミリーに結合し;(c)マイクロプロテインが、対応する非修飾のマイクロプロテインと比較して、同じサブファミリーのチャネルの異なる種に結合し;(d)マイクロプロテインが、対応する非修飾のマイクロプロテインと比較して、同じチャネル上の異なる部位に結合し;および/または(e)マイクロプロテインが、対応する非修飾のマイクロプロテインと比較して、同じチャネルの同じ部位に結合するが、異なる生物学的効果を生じるように修飾される。いくつかの態様において、マイクロプロテインはトキシンである。本発明は、対象のマイクロプロテインおよび/またはトキシンをディスプレイする遺伝子パッケージのライブラリーも提供する。所望される場合、遺伝子パッケージは、部分的または全体にその毒性スペクトルを保持しているタンパク質性トキシンをディスプレイする。トキシンは、単一のトキシンタンパク質から誘導され得、またはトキシンのファミリーから誘導され得る。本発明は、遺伝子パッケージのライブラリーも提供し、ライブラリーはトキシンのファミリーをディスプレイし、そしてファミリーが部分的または全体にその毒性スペクトルを保持している。
本発明はさらに、複数のイオンチャネル結合ドメインを含むタンパク質をさらに提供し、個々のドメインは、(a)マイクロプロテインドメインが、対応する非修飾のマイクロプロテインドメインと比較して、異なるファミリーのチャネルに結合し;(b)マイクロプロテインドメインが、対応する非修飾のマイクロプロテインドメインと比較して、同じチャネルファミリーの異なるサブファミリーに結合し;(c)マイクロプロテインドメインが、対応する非修飾のマイクロプロテインドメインと比較して、同じサブファミリーの異なる種に結合し;(d)マイクロプロテインドメインが、対応する非修飾のマイクロプロテインドメインと比較して、同じチャネル上の異なる部位に結合し;(e)マイクロプロテインドメインが、対応する非修飾のマイクロプロテインドメインと比較して、同じチャネルの同じ部位に結合するが、異なる生物学的効果を生じ;および/または(f)マイクロプロテインドメインが、対応する非修飾のマイクロプロテインドメインと比較して、同じチャネルの同じ部位に結合し、同じ生物学的効果を生じるように修飾されたマイクロプロテインドメインである。
所望の特性を有するマイクロプロテインを得る方法もまた、本発明で具体化され、該方法は、(a)対象のライブラリーを提供する工程;および(b)所望の特性を有するマイクロプロテインをディスプレイする少なくとも1種のファージを得るために選択ライブラリーをスクリーニングする工程を包含する。開示される方法のいずれか1つにおける使用のためのポリヌクレオチド、ベクター、遺伝子パッケージ、宿主細胞も提供される。
(参照による援用)
本明細書において言及されるすべての刊行物および特許出願は、各々個々の刊行物または特許出願が、具体的かつ個別に示されて参照により組み込まれるのと同程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
少なくとも40個の連続するアミノ酸を含む非構造組換えポリマー(URP)であって、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
ポリマー。
(項目2)
少なくとも40個の連続するアミノ酸を含む非構造組換えポリマー(URP)であって、該URPは約24時間より長いインビトロ血清分解半減期を有し、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
ポリマー。
(項目3)
前記URPが非天然アミノ酸配列を含む、項目1または2に記載のURP。
(項目4)
前記URPが異種タンパク質への取り込みのために選択され、異種タンパク質への該URPの取り込みの際に、該異種タンパク質は、該URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、より長い血清半減期および/またはより高い溶解性を示す、項目1または2に記載のURP。
(項目5)
異種タンパク質への前記URPの取り込みの際に、該異種タンパク質は、該URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、少なくとも2倍長い血清分泌半減期を示す、項目1または2に記載のURP。
(項目6)
異種タンパク質への前記URPの取り込みにより、サイズ排除クロマトグラフィによって概算したとき見かけのタンパク質の分子量の少なくとも2倍の増加をもたらす、項目1または2に記載のURP。
(項目7)
−4未満のTエピトープスコアを有する、項目1または2に記載の前記URP。
(項目8)
アミノ酸は大部分が親水性残基である、項目1または2に記載のURP。
(項目9)
前記URPの少なくとも50%のアミノ酸が、Chou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、項目1または2に記載のURP。
(項目10)
前記URPに含まれるグリシン残基が、該URPの全体のアミノ酸の少なくとも約50%を構成する、項目1または2に記載のURP。
(項目11)
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択されるアミノ酸の任意の1つの型が、該URPの全体のアミノ酸の約20%より多くを構成する、項目1または2に記載のURP。
(項目12)
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択されるアミノ酸の任意の1つの型が、前記URPの全体のアミノ酸の約40%より多くを構成する、項目1または2に記載のURP。
(項目13)
前記URPが約100個より多くの連続するアミノ酸を含む、項目1または2に記載のURP。
(項目14)
前記URPが約200個より多くの連続するアミノ酸を含む、項目1または2に記載のURP。
(項目15)
反復配列を含む、項目1または2に記載のURP。
(項目16)
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より単独で選択されるアミノ酸の任意の1つの型が、前記URPの全体のアミノ酸の50%より多くを構成する、項目1または2に記載のURP。
(項目17)
前記1種以上のURPがタンパク質に関して異種である、項目1または2に記載の1種以上のURPを含むタンパク質。
(項目18)
エフェクターモジュールを含む、項目17に記載のタンパク質。
(項目19)
結合モジュールを含む、項目17に記載のタンパク質。
(項目20)
エフェクターモジュールおよび結合モジュールを含む、項目17に記載のタンパク質。(項目21)
複数の結合モジュールを含み、個々の該結合モジュールが同じまたは異なる標的に対する結合特異性を示す、項目17に記載のタンパク質。
(項目22)
凝集体中のURPの全長が約150アミノ酸を超える、項目17に記載のタンパク質。(項目23)
1個以上の結合モジュールを含み、該結合モジュールが、システインの骨格内対合によって形成されるジスルフィド含有骨格を含む、項目17に記載のタンパク質。
(項目24)
細胞傷害性であるエフェクターモジュールを含む、項目17に記載のタンパク質。
(項目25)
標的分子に特異的な結合モジュールを含み、該標的が、細胞表面タンパク質、分泌タンパク質、細胞質ゾルタンパク質、および核タンパク質からなる群より選択される、項目17に記載のタンパク質。
(項目26)
標的分子に特異的な結合モジュールを含み、該標的がイオンチャネルである、項目17に記載のタンパク質。
(項目27)
前記URPが欠損している対応するタンパク質と比較して、少なくとも2倍長い血清分泌半減期を示す、項目17に記載のタンパク質。
(項目28)
少なくとも3反復単位のアミノ酸配列を含む非天然タンパク質であって、各反復単位が少なくとも6アミノ酸を含み、少なくとも3反復単位の約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分が1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する、非天然タンパク質。
(項目29)
前記反復単位内に約9個〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分が1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する、項目28に記載のタンパク質。
(項目30)
前記タンパク質中に約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含む各セグメントが少なくとも1つのネイティブヒトタンパク質中に存在する、項目28に記載のタンパク質。
(項目31)
前記タンパク質中に約9個〜約15個の連続するアミノ酸を含む各セグメントが少なくとも1つのネイティブヒトタンパク質中に存在する、項目28に記載のタンパク質。
(項目32)
前記少なくとも3つの反復単位が約80%より多くの配列同一性を共有する、項目28に記載のタンパク質。
(項目33)
前記各反復単位が約6個〜約15個の連続するアミノ酸を含む、項目28に記載のタンパク質。
(項目34)
前記各反復単位が約9個の連続するアミノ酸を含む、項目28に記載のタンパク質。
(項目35)
結合モジュール、エフェクターモジュール、多量体化モジュール、C末端モジュール、およびN末端モジュールからなる群より選択される1つ以上のモジュールを含む、項目28に記載のタンパク質。
(項目36)
個々の反復単位が非構造組換えポリマー(URP)を含む、項目28に記載のタンパク質。
(項目37)
前記URPは少なくとも40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、項目36に記載のタンパク質。
(項目38)
前記URPは約24時間より長いインビトロ血清分解半減期を有し、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
項目36に記載のタンパク質。
(項目39)
項目1または2に記載のURPをコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチド。
(項目40)
項目17に記載のタンパク質をコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチド。(項目41)
項目28に記載のタンパク質をコードするコード配列を含む組換えポリヌクレオチド。(項目42)
項目40に記載の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
(項目43)
項目41に記載の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
(項目44)
項目40に記載の組換えポリヌクレオチドを含むベクター。
(項目45)
項目41に記載の組換えポリヌクレオチドを含むベクター。
(項目46)
項目44に記載のベクターの1つより多くを含む発現ベクターの選択ライブラリー。
(項目47)
項目45に記載のベクターの1つより多くを含む発現ベクターの選択ライブラリー。
(項目48)
項目46に記載のライブラリーをディスプレイする遺伝子パッケージ。
(項目49)
項目47に記載のライブラリーをディスプレイする遺伝子パッケージ。
(項目50)
非構造組換えポリマー(URP)を含むタンパク質を産生する方法であって:
(i)該タンパク質をコードする組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程であって、該タンパク質は1つ以上のURPを含み、該URPは少なくとも40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、工程と;
(ii)該ポリヌクレオチドからの該タンパク質の発現をもたらすための条件下で、適切な培養培地中で該宿主細胞を培養する工程と
を包含する方法。
(項目51)
前記URPが約24時間よりも長いインビトロ血清分解半減期を有する、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記宿主細胞が真核細胞である、項目50に記載の方法。
(項目53)
前記宿主細胞がCHO細胞である、項目50に記載の方法。
(項目54)
前記宿主細胞が原核細胞である、項目50に記載の方法。
(項目55)
タンパク質の血清分泌半減期を増加させる方法であって:
該タンパク質を1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)と融合させる工程であって、該URPは少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、そして、
(a)該URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いており、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能である、工程
を包含する方法。
(項目56)
タンパク質の血清分泌半減期を少なくとも2倍延長する、項目55に記載の方法。
(項目57)
遺伝子パッケージ上にディスプレイされる、標的と外因性タンパク質との間の特異的相互作用の存在または不在を検出する方法であって、該タンパク質は、1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)を含み、該方法は:
(a)1つ以上の非構造組換えポリマー(URP)を含むタンパク質をディスプレイする遺伝子パッケージを提供する工程;
(b)安定なタンパク質−標的複合体を産生するために適切な条件下で、遺伝子パッケージを該標的と接触させる工程;および
(c)該遺伝子パッケージ上での安定なタンパク質−標的複合体の形成を検出し、それによって、特異的相互作用の存在を検出する工程
を包含する方法。
(項目58)
前記外因性タンパク質をコードする前記遺伝子パッケージからヌクレオチド配列を得る工程をさらに包含する、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記特異的相互作用の存在または不在が、前記URPと血清タンパク質を含む標的との間である、項目57に記載の方法。
(項目60)
前記特異的相互作用の存在または不在が、前記URPと血清プロテアーゼを含む標的との間である、項目57に記載の方法。
(項目61)
前記標的または前記タンパク質が、細胞表面タンパク質、分泌タンパク質、細胞質ゾルタンパク質、および核タンパク質からなる群より選択される、項目57に記載の方法。
(項目62)
前記遺伝子パッケージがファージである、項目57に記載の方法。
(項目63)
前記URPが少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、該URPは血清タンパク質への非特異的結合が実質的に不可能であり、そしてさらに、
(a)URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、全体のアミノ酸の約80%より多くを構成し;ならびに/または
(b)少なくとも50%のアミノ酸がChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、
項目57に記載の方法。
(項目64)
前記URPが少なくとも約40個の連続するアミノ酸を含み、該URPが約24時間よりも長いインビトロ血清分解半減期を有する、項目57に記載の方法。
(項目65)
前記URPが非天然アミノ酸配列を含む、項目50、55、または57に記載の方法。(項目66)
前記URPが−4以下のTエピトープスコアを有する、項目50、55、または57に記載の方法。
(項目67)
前記URPがChou−Fasmanアルゴニズムによって決定したとき二次構造を欠いている、項目50、55、または57に記載の方法。
(項目68)
前記URPに含まれるグリシン残基が、該URPの全体のアミノ酸の少なくとも約50%を構成する、項目50、55、または57に記載の方法。
(項目69)
前記URPに含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の総和が、該URPの全体のアミノ酸の約60%より多くを構成する、項目50、55、または57に記載の方法。
(項目70)
グリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる群より選択されるアミノ酸の1つの型が、前記URPの全体のアミノ酸の50%より多くを構成する、項目50または51に記載のURP。
(項目71)
前記URPが100個より多くの連続するアミノ酸を含む、項目50、55、または57に記載の方法。
(項目72)
前記URPが反復配列を含む、項目50、55、または57に記載の方法。
(項目73)
前記タンパク質が治療タンパク質である、項目50、55、または57に記載の方法。(項目74)
前記タンパク質が、結合モジュール、エフェクターモジュール、多量体化モジュール、C末端モジュール、およびN末端モジュールからなる群より選択される1つ以上のモジュールを含む、項目50、55、または57に記載の方法
本発明の新規な特徴は、特に、添付の特許請求の範囲に示される。本発明の特徴および利点のより良好な理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明、およびその添付の図面に対する参照によって得られる。図面の説明は以下の通りである。
図1は、MURPのモジュール成分を示す。結合モジュール、エフェクターモジュール、および多量体化モジュールが円として示される。URPモジュール、N末端モジュール、およびC末端モジュールは長方形として示される。 図2は、MURPのモジュール構造の例を示す。1つのMURP中の結合モジュール(BM)は、同一または異なる標的特異性を有し得る。 図3は、ヒト配列に基づく反復タンパク質が、T細胞エピトープを含み得る新規なアミノ酸配列を含み得ることを示す。これらの新規な配列は、隣接する反復単位間の連結部で形成される。 図4は、3つのヒトドナー配列D1、D2、およびD3に基づく反復タンパク質であるURP配列の設計を図示する。このURPの反復単位は、隣接する単位間の連結部に広がる均一な9マー配列がヒトドナー配列の少なくとも1つにおいて見出すことができるように選択した。 図5は、3つのヒトタンパク質の配列に基づく反復タンパク質であるURP配列の例である。この図の下の部分は、URP中に存在するすべての9マーサブ配列が少なくとも1つのヒトドナータンパク質に存在することを図示する。 図6は、ヒトPOUドメイン残基146〜182に基づく実施例ベースのURP配列である。 図7は、情報が豊富な配列間にURPモジュールを挿入することによって、このような配列でモジュールを分離することの利点を示す。この図の左側は、モジュールAおよびBの直接的融合が連結部において新規な配列を導くことを示す。これらの連結部配列はエピトープであり得る。この図の右半分は、モジュールAとBとの間のURPモジュールの挿入が、モジュールAおよびBからの部分配列を含むこのような接合部配列の形成を妨害することを示す。代わりに、モジュールAおよびBの末端は、URP配列を含む接合部配列を生じ、従って、低い免疫原性を有することが予測される。 図8は、URPに基づく薬物送達構築物を示す。六角形として示されるような薬物分子はMURPに化学的結合体化される。 図9は、プロテアーゼ感受性部位を含むMURPを示す。URPモジュールは、エフェクターモジュールをその機能から遮断するように設計される。プロテアーゼ切断はURPモジュールの一部を除去し、エフェクター機能の活性の増加を生じる。 図10は、結合モジュールとエフェクターモジュールとの間のリンカーとしてURPモジュールがいかにして働き得るかを示す。結合モジュールは標的に結合することができ、結果として標的の近傍のエフェクターモジュールの局所的濃度を増加させる。 図11は、短いURPモジュールのライブラリーからURP配列をコードする遺伝子を構築するためのプロセスを示す。URPモジュールライブラリーは、レポーターとして緑色蛍光タンパク質(GFP)を含むスタッファーベクターに挿入され、高発現を有するURP配列の同定を容易にし得る。この図は、長いURP配列をコードする遺伝子が、反復二量体化によって構築され得ることを図示する。 図12は、死受容体のための複数の結合モジュールを含むMURPを示す。死受容体は三量体化によって誘発され、従って、MURPは、細胞死を誘導する際に特に強力である1つの死受容体について少なくとも3つの結合要素を含む。この図の下の部分は、腫瘍組織について特異性を有する1つ以上の結合モジュールを加えることによって、疾患を有する組織についてMURPの特異性を増加させることができることを図示する。 図13は、インターロイキン2のようなエフェクターモジュールとともに、腫瘍抗原についての特異性を有する4つの結合モジュール(長方形)を含むMURPを示す。 図14は、288残基を有するURPモジュールの構築のためのフローチャートを示す。URPモジュールは、GFPとともに融合タンパク質として構築した。36アミノ酸を有するURPモジュールのライブラリーを最初に構築し、続いて反復二量体化を行い、288アミノ酸を有するURPモジュールを生じる(rPEG_H288およびrPEG_J288)。 図15は、288アミノ酸を有するURPモジュールのアミノ酸配列およびヌクレオチド配列である(rPEG_J288)。 図16は、288アミノ酸を有するURPモジュールのアミノ酸配列およびヌクレオチド配列である(rPEG_H288)。 図17は、ヒトタンパク質象牙質シアロリンタンパク質のセリンリッチ配列領域のアミノ酸配列である。 図18は、MURPのデポー誘導体を示す。タンパク質は、弱いSS架橋を形成し得る2つのシステイン残基を含む。タンパク質は、SS架橋をインタクトにして製造することができる。これは、還元型で製剤化して患者に注射することができる。注射後、これは、注射部位の近傍で酸化され、結果として、これは、非常に制限された拡散性を有する高分子量ポリマーを形成し得る。活性MURPは、制限されたタンパク質分解または架橋SS結合の制限された還元によって、注射部位からゆっくりと浸出し得る。 図19は、デポー型のMURPを示す。MURPは、注射部位で非常に制限された拡散性を有し、制限されたタンパク質分解によって、注射部位から遊離され得る。 図20は、ヒスチジンリッチ配列を含むデポー型のMURPを示す。MURPは、固定化ニッケルを含む不溶性ビーズと組み合わせて、製剤化しかつ注射することができる。MURPは注射部位でニッケルビーズに結合し、ゆっくりと循環に放出される。 図21は、多量体化モジュールを含むMURPを示す。この図の上の部分は、1つの二量体化配列を含むMURPを示す。結果として、これは、その分子量を効率的に倍加する二量体を形成する。この図の中心は、2つの多量体化配列を含む3つのMURP設計を示す。このようなMURPは、非常に高い有効分子量を有する多量体を形成し得る。この図の下の部分は、細胞表面受容体に結合することが知られている複数のRGD配列を含み、従って、半減期を付与するMURPを図示する。 図22は、イオンチャネル機能を遮断または調節するように設計されている種々のMURPを示す。円は、イオンチャネルについて特異性を有する結合モジュールを示す。これらの結合モジュールは、誘導体化され得、またはイオンチャネル受容体について親和性を有する天然のトキシンと同一であり得る。この図は、他の結合ドメインを、イオンチャネル特異性結合モジュールのいずれかの側に加えることができ、従って、MURPに、効力の増加または特定の細胞型についての特異性を付与することを図示する。 図23は、半減期の増加のためのいくつかのMURP設計を示す。有効分子量の増加は、鎖長(A)を増加すること、化学的多量体化(B)、複数コピーの結合モジュールを、非結合部位によって分離された分子に加えること(C)、Cに類似する化学的多量体の構築(D、E)、多量体化配列を含むこと(F)によって達成することができる。 図24は、組換えURP配列への結合モジュールの化学的結合体化によって形成することができるMURPを示す。URP配列は、結合体化部位として複数のリジン残基(K)を含むように設計される。 図25は、2SS結合モジュールのライブラリーの設計を示す。これらの配列は中心に定常1SS配列を含み、これは、1SSコアから様々な距離にシステイン残基を含むランダム配列に隣接されている。 図26は、2SS結合モジュールの設計を示す。これらの配列は中心に定常1SS配列を含み、これは、1SSコアから様々な距離にシステイン残基を含むランダム配列に隣接されている。 図27は、1SS結合モジュールの二量体のライブラリーの設計を示す。最初に、1SS結合モジュールのコレクションは、2回のPCR反応によって増幅される。得られるPCR産物は合わせて、二量体は引き続くPCR段階で生成される。 図28は、50%マウス血清中での3日間までのインキュベーション後の、288アミノ酸URP配列rPEG_J288を含む融合タンパク質のウェスタン分析を示す。 図29は、288アミノ酸のURP配列に対する既存の抗体についての結合アッセイ試験の結果を示す。 図30は、マイクロタイタープレートにコートされたVEGFについての特異性を有する、1個(単量体)、2個(二量体)、4個(四量体)、または0個(rPEG36)の結合モジュールを含むMURPの結合を示す。 図31は、EpCAMに特異性を有するMURPのアミノ酸配列を示す。この配列は、EpCAMに親和性を有する4個の結合モジュール(下線)を含む。この配列は、全体の配列の2つのみのリジン残基を含むN末端フラグ(Flag)配列を含む。 図32は、1SS付加ライブラリーの設計を示す。ランダム1SSモジュールは、あらかじめ選択した結合モジュールのN末端もしくはC末端に、または両側に同時に加えることができる。 図33は、3フィンガートキシン関連配列のアラインメントを示す。この図は、NMRによって分解された3D構造も示す。 図34は、3フィンガートキシンベースのライブラリーの設計を示す。Xと名付けた残基をランダム化した。各ランダム位置についてのコドンの選択を示す。 図35は、プレキシン関連配列のアラインメントを示す。 図36はプレキシンベースのライブラリーの設計を示す。Xと名付けた残基をランダム化した。各ランダム位置についてのコドンの選択を示す。 図37は、DR4、ErbB2、およびHGFRについての特異性を有するプレキシン関連結合モジュールの配列である。 図38は、VEGFに特異性を有するマイクロプロテインベースの結合ドメインについての結合アッセイを示す。 図39は、VEGFに特異性を有する積み上げライブラリーから単離した2SSおよび3SS結合モジュールの配列を示す。タンパク質の上の部分は、熱−溶解によって精製したタンパク質のPAGEゲル分析を示す。 図40は、URP配列rPEG_J72を構築するためのクローニング段階を示す。 図41は、rPEG_J36と呼ばれる36アミノ酸を有するURPモジュールのライブラリーの構築を示す。rPEG_J36をコードする領域は、rPEG_J12をコードする3つのより短いセグメントおよびストッパーモジュールをライゲーションすることによってアセンブルした。 図42は、スタッファーベクターpCW0051のヌクレオチド配列および翻訳を示す。スタッファー領域にはBsaI部位およびBbsI部位が隣接し、この領域は複数の終止コドンを含む。 図43は、GFPに融合されたURP rPEG_J288の精製のPAGEゲルを示す。レーン2は細胞溶解物;レーン3:IMACによって精製された生成物;レーン4:抗Flagによって精製された生成物を示す。 図44は、rPEG_J288と、ヒトエフェクタードメイン、インターフェロンα、G−CSF、およびヒト成長ホルモンとの間の融合タンパク質のアミノ酸配列である。 図45は、rPEG_J288と、ヒト成長ホルモン(レーン1および2)、インターフェロンα(レーン3および4)、およびGFP(レーン5および6)との間の融合タンパク質の発現のウェスタン分析を示す。可溶性および不溶性の両方の材料を、各タンパク質について分析した。 図46は、トキシンOSK1に基づくMURPの設計を示す。この図は、URP配列および/または結合モジュールを、OSK1のいずれかの側に加えることができることを示す。 図47は、対象のURPを含む例示的な生成物形式を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明の好ましい実施形態は本明細書に示されかつ記載されているが、このような実施形態は例示のみのために提供されることが当業者には明らかである。本発明から逸脱することなく、多数の改変、変更、および置換が、ここで、当業者に明らかである。本明細書に記載される本発明の実施形態が、本発明を実施する際に利用され得ることが理解されるべきである。上記の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義すること、ならびにこれらの特許請求の範囲の範囲内にある方法および構造、およびこれらの等価物がそれによって網羅されることが意図される。
一般的技術
本発明の実施は、他に示さない限り、当業者の範囲内にある、免疫学、生化学、化学、分子生物学、微生物学、細胞生物学、ゲノミクス、および組換えDNAの常套の技術を利用する。Sambrook,Fritsch and Maniatis,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,第2版(1989);CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY(F.M.Ausubelら編(1987));METHODS IN ENZYMOLOGYのシリーズ(Academic Press,Inc.):PCR 2:A PRACTICAL APPROACH(M.J.MacPherson,B.D.Hames and G.R.Taylor編(1995)),Harlow and Lane編(1988)ANTIBODIES,A LABORATORY MANUAL、およびANIMAL CELL CULTURE(R.I.Freshney編(1987))を参照のこと。
定義
明細書および特許請求の範囲において使用される場合、単数形(「単数の(a)」、「単数の(an)」および「その(the)」)は、状況が明確に他を示さない限り、複数形の言及を含む。例えば、「細胞」という用語は、その混合物を含めて複数の細胞を含む。
「ポリペプチド」、「ペプチド」、「アミノ酸配列」および「タンパク質」という用語は、本明細書では、任意の長さのアミノ酸のポリマーをいうために交換可能に使用される。このポリマーは直鎖状または分枝状であってもよく、これは修飾アミノ酸を含んでもよく、そしてこれは非アミノ酸によって中断されていてもよい。これらの用語は、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または任意の他の操作、例えば、標識成分との結合体化で修飾されたアミノ酸ポリマーも包含する。本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、天然アミノ酸および/または非天然もしくは合成アミノ酸のいずれかをいい、グリシンおよびD型またはL型の光学異性体、ならびにアミノ酸アナログおよびペプチド模倣物の両方を含むがこれらに限定されない。標準的な一文字コードおよび三文字コードがアミノ酸を指定するために使用される。
「反復配列」とは、ペプチド配列を反復し、直接的反復を形成するオリゴマー、または複数の配列モチーフの逆配列もしくは交互の反復として記載することができる、アミノ酸配列をいう。これらの反復オリゴマー配列は、互いに対して同一または相同であり得るが、複数の反復モチーフも存在し得る。反復配列は、非常に低い情報量によって特徴付けられる。反復配列は、URPの必要とされる特徴ではなく、ある場合において、実際に非反復配列が好ましい。
アミノ酸は、それらの疎水性に基づいて特徴付けることができる。多くの尺度が開発されてきた。1つの例は、Levitt,Mら(Levitt,M(1976)J Mol
Biol 104,59,#3233を参照のこと、これは、Hopp,TPら(1981)Proc Natl Acad Sci U S A 78,3824,#3232に列挙されている)によって開発された尺度である。「親水性アミノ酸」の例は、アルギニン、リジン、スレオニン、アラニン、アスパラギン、およびグルタミンである。特に関心が持たれるものは、親水性アミノ酸である、アルギニン、グルタミン、およびセリン、およびグリシンである。「疎水性アミノ酸」の例は、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、およびバリンである。
「変性コンホメーション」という用語は、ペプチドバックボーンの大きなコンホメーションの自由度によって特徴付けられる、溶液中のペプチドの状態を説明する。多くのペプチドおよびタンパク質は、高濃度の変性剤の存在下または高温において、変性コンホメーションをとる。変性コンホメーションにあるペプチドは特徴的なCDスペクトルを有し、これらは一般的に、例えば、NMRによって決定したとき遠距離相互作用の欠如によって特徴付けられる。変性コンホメーションおよび折りたたまれていないコンホメーションは同義語として使用される。
「非構造タンパク質(UNP)配列」および「非構造組換えポリマー(URP)」という用語は、本明細書では交換可能に使用される。これらの用語は、本明細書に詳述するような生理学的条件下で、変性ペプチド配列との共通点、例えば、変性ペプチド配列のような典型的な挙動を示すことを共有するアミノ酸配列をいう。URP配列は明確な三次構造を欠き、これらは、例えば、Chou−Fasmanアルゴリズムによって検出したとき二次構造が限定されているか、またはそのような二次構造を有さない。
本明細書で使用される場合、「細胞表面タンパク質」という用語は、細胞の原形質膜成分をいう。これは、原形質膜を構成する、内在性および周辺膜タンパク質、糖タンパク質、ポリサッカリド、および脂質を包含する。内在性膜タンパク質は、細胞の原形質膜の脂質二重層を横切って伸びる膜貫通タンパク質である。典型的な内在性タンパク質は、一般的には疎水性アミノ酸残基を含む、少なくとも1つの膜貫通セグメントからなる。周辺膜タンパク質は、脂質二重層の疎水性内部には伸びず、これらは、直接的または間接的な、共有結合性または非共有結合性の他の膜成分との相互作用を介して、膜表面に結合する。
「膜」、「細胞質ゾル」、「核」、および「分泌」という用語は、細胞タンパク質に適用される場合、細胞タンパク質が、大部分、優先的に、または好ましく局在化される、細胞外および/または細胞下の位置を特定する。
「細胞表面受容体」は、それらのそれぞれのリガンドに結合可能である膜タンパク質のサブセットを表す。細胞表面受容体は、細胞の原形質膜に固着され、または細胞に挿入されている分子である。これらは、原形質膜の構造的な構成要素としてのみならず、種々の生物学的機能を支配する調節要素として役立つ、タンパク質、糖タンパク質、ポリサッカリド、および脂質の大きなファミリーを構成する。
「モジュール」という用語は、タンパク質またはペプチドの他の部分から、物理的または機能的に区別されるタンパク質の部分をいう。モジュールは1つ以上のドメインを含み得る。一般的に、モジュールまたはドメインは、サイズに関わりなく、単一の、安定な三次元構造であり得る。典型的なドメインの三次構造は溶液中で安定であり、このようなメンバーが単離され、または他のドメインに共有結合的に融合されるかに関わらず、同じままである。ドメインは、一般的に、βシート、αヘリックス、および非構造ループなどの二次構造要素の空間的な関係によって形成される特定の三次構造を有する。マイクロプロテインファミリーのドメインの中では、ジスルフィド架橋が、一般的に、三次構造を決定する主要な要素である。いくつかの例において、ドメインは、ヒト血清アルブミン(HSA)のような血清タンパク質またはIgG(hIgG1、2、3、または4)または赤血球細胞に結合する、アビディティ(同じ標的に対する複数の結合)、複数の特異性(異なる標的のための結合部位)、半減期(ドメイン、環状ペプチド、または直鎖状ペプチドを使用する)などの特異的機能活性を付与し得るモジュールである。機能的に定義されたドメインは、別個の生物学的機能を有する。受容体のリガンド結合ドメインは、例えば、リガンドを結合するドメインである。抗原結合ドメインとは、抗原に結合する、抗原結合単位の部分または抗体をいう。機能的に定義されたドメインは、連続するアミノ酸配列によってコードされる必要はない。機能的に定義されたドメインは、1つ以上の物理的に定義されたドメインを含んでもよい。受容体は、例えば、細胞外リガンド結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および細胞内エフェクタードメインに分けられる。「膜貫通ドメイン」とは、膜結合を媒介するタンパク質の部分をいう。一般的に、膜固着ドメインは、疎水性アミノ酸残基から構成される。または、膜固着ドメインは、修飾アミノ酸、例えば、次にはタンパク質を膜に固着させる、脂肪酸鎖に結合されているアミノ酸を含んでもよい。
「天然に存在しない」は、タンパク質に適用される場合、そのタンパク質が、対応する野生型またはネイティブタンパク質とは異なる少なくとも1つのアミノ酸を含むことを意味する。非天然配列は、例えば、比較ウィンドウは目的の配列(問い合わせ配列)の長さであり、BLAST 2.0を使用してGenbankの非冗長(「nr」)データベースと比較する、最低最小合計確率を使用するBLAST検索を実施することによって決定することができる。BLAST 2.0アルゴニズムは、それぞれ、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.215:403−410に記載されている。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは、the National Center for Biotechnology Informationを通して公的に利用可能である。
「宿主細胞」は、対象のベクターのためのレシピエントであり得る、またはレシピエントであった、個々の細胞または細胞培養物を含む。宿主細胞は、単一の宿主細胞の子孫を含む。その子孫は、天然の、偶発的な、または意図的な変異に起因して、もともとの親の細胞と(形態または全体のDNA相補物のゲノムで)完全に同一であることは必ずしもない場合がある。宿主細胞には、本発明のベクターを用いてインビボでトランスフェクトされた細胞が含まれる。
本明細書で使用される場合、「単離された」という用語は、ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそのフラグメントが通常天然に結合している成分、細胞、および他のものから分離されていることを意味する。当業者に明らかであるように、天然に存在しないポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそのフラグメントは、その天然に存在する対応物から区別するために「単離」を必要とはしない。加えて、ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそのフラグメントの「濃縮」、「分離」、または「希釈」は、濃度または体積あたりの分子数が、その天然に存在する対応物のそれよりも、より多く「濃縮」され、そしてより少なく「分離」されるという点で、その天然に存在する対応物から区別可能である。
「連結された」および「融合された」または「融合」は交換可能に使用される。これらの用語は、化学的結合体化または組換え手段を含むどのような手段によっても、2つ以上の化学的要素または成分を一緒に結合することをいう。「フレーム内融合」とは、もともとのオープンリーディングフレーム(OFR)の正確な読み枠を維持する様式で、連続するより長いOFRを形成するために2つ以上のOFRを結合することをいう。従って、得られる組換え融合タンパク質は、もともとのOFRによってコードされるポリペプチドに対応する2つ以上のセグメントを含む単一のタンパク質である(このセグメントは、通常、天然ではそのように結合していない)。
ポリペプチドの状況において、「線状配列」または「配列」は、配列中の互いに隣り合っている残基がポリペプチドの一次構造で連続している、アミノ末端からカルボキシ末端の方向のポリペプチド中のアミノ酸の順序である。「部分配列」は、1つの方向または両方向でさらなる残基を含むことが知られているポリペプチドの部分の線状配列である。
「異種」は、遺伝子型がある実体から誘導され、その実体は比較される残りの実体から区別できることを意味する。例えば、そのネイティブコード配列から取り出され、かつネイティブ配列以外のコード配列に作動可能に連結されているグリシンリッチな配列は、異種グリシンリッチ配列である。「異種」という用語は、ポリヌクレオチド、ポリペプチドに適用される場合、そのポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、比較される残りの実体から遺伝子型が区別できる実体から誘導されることを意味する。
「ポリヌクレオチド」、「核酸」、「ヌクレオチド」、および「オリゴヌクレオチド」は、交換可能に使用される。これらは、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドまたはそのアナログのいずれかである、任意の長さのポリマー型のヌクレオチドをいう。ポリヌクレオチドは任意の三次元構造を有してもよく、既知または未知の任意の機能を発揮してもよい。以下はポリヌクレオチドの非限定的な例である:遺伝子または遺伝子フラグメントのコード領域または非コード領域、連鎖解析から定義された遺伝子座、エキソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝鎖ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブ、およびプライマー。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログなどの修飾ヌクレオチドを含んでもよい。存在する場合、ヌクレオチド構造に対する修飾は、ポリマーのアセンブルの前または後で付与されてもよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、例えば、標識成分を用いる結合体化によって、重合後にさらに修飾されてもよい。
「組換え」は、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドが、天然に見出されるポリヌクレオチドから区別できる構築物を生じる、クローニング、制限および/またはライゲーション工程、ならびに他の手順の種々の組み合わせの生成物であることを意味する。
「遺伝子」または「遺伝子フラグメント」という用語は、本明細書では交換可能に使用される。これらは、転写および翻訳後に特定のタンパク質をコード可能である少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含むポリヌクレオチドをいう。遺伝子または遺伝子フラグメントは、ポリヌクレオチドが全体のコード領域またはそのフラグメントを網羅し得る少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含む限り、ゲノムまたはcDNAのそれであり得る。「融合タンパク質」は、一緒に連結されている少なくとも2つの異種ポリヌクレオチドから構成される遺伝子である。
「ベクター」は、宿主細胞中および/またはその間で、挿入された核酸分子を移動させる核酸分子、好ましくは自己複製する分子である。この用語は、細胞へのDNAまたはRNAの挿入のために主として機能するベクター、DNAまたはRNAの複製のために主として機能する複製ベクター、ならびにDNAまたはRNAの転写および/または翻訳のために機能する発現ベクターを含む。複数の上記の機能を提供するベクターも含まれる。「発現ベクター」は、適切な宿主細胞に導入されたときに、ポリペプチドに転写および翻訳できるポリヌクレオチドである。「発現ベクター」は、通常、所望の発現生成物を生じるために機能できる発現ベクターから構成される適切な宿主細胞を暗示する。
「標的」は、MURPの状況において使用される場合、結合モジュールまたはURP連結結合モジュールが結合でき、そして結合事象が所望の生物学的活性を生じる、生化学的分子または構造である。標的は、タンパク質によって阻害され、活性化され、またはさもなければ作用されるタンパク質のリガンドまたは受容体であり得る。標的の例は、ホルモン、サイトカイン、抗体または抗体フラグメント、細胞表面受容体、キナーゼ、増殖因子、および生物学的活性を有する他の生化学的構造である。
「機能モジュール」は、タンパク質生成物中の任意の非URPであり得る。従って、機能モジュールは、結合モジュール(BM)、エフェクターモジュール(EM)、多量体化モジュール(MM)、C末端モジュール(CM)、またはN末端モジュール(NM)であり得る。一般的に、機能モジュールは、それらのアミノ酸配列の大量の情報量によって特徴付けられ、すなわち、これらは多くの異なるアミノ酸を含み、これらのアミノ酸の多くは機能モジュールの機能のために重要である。機能モジュールは、典型的には、二次構造および三次構造を有し、折りたたまれたタンパク質ドメインであり得、1個、2個、3個、4個、5個またはそれ以上のジスルフィド結合を含み得る。
「マイクロプロテイン」という用語は、SCOPデータベースにおける分類をいう。マイクロプロテインは、通常、固定された構造を有する最小のタンパク質であり、典型的に、しかし独占的ではなく、2つのジスルフィドを有する15個までの少ないアミノ酸、または10個より多くのジスルフィドを有する200個までのアミノ酸を有する。マイクロプロテインは、1個以上のマイクロプロテインドメインを含み得る。いくつかのマイクロプロテインドメインまたはドメインファミリーは、異なるジスルフィド結合パターンによって付与される、複数の事実上安定である構造、および複数の事実上類似の構造を有し得、それゆえに、安定であるという用語は、ペプチドからのマイクロプロテインおよび非マイクロプロテインドメインを区別するための比較的な方法で使用される。多くのマイクロプロテイントキシンは、単一のドメインから構成されるが、細胞表面受容体マイクロプロテインは、しばしば、複数のドメインを有する。マイクロプロテインは非常に小さくてよい。なぜなら、それらのフォールディングは、典型的な疎水性コアによって安定化される代わりに、ジスルフィド結合によって、および/またはカルシウム、マグネシウム、マンガン、銅、亜鉛、鉄、もしくは種々の他の多価イオンなどのイオンによってのいずれかで安定化されているからである。
「骨格」という用語は、タンパク質ライブラリーの構築における保存性の共通の配列として使用される最小限のポリペプチド「フレームワーク」または「配列モチーフ」をいう。骨格の固定または保存性残基/位置の間に、可変位置および超可変位置が存在する。アミノ酸の広い多様性が、固定された骨格残基の間の可変領域の中で提供され、標的分子への特異的結合を提供する。骨格は、典型的には、配列関連タンパク質のファミリーのアラインメント中で観察される保存性残基によって定義される。固定された残基は、とりわけ、整列されたタンパク質の機能が異なる場合に、フォールディングまたは構造のために必要とされ得る。マイクロプロテイン骨格の完全な記載は、数、位置または間隔、およびシステインの結合パターン、ならびに、カルシウムなどのイオンのための結合部位を含む、ループ中の任意の固定された残基の位置および同一性を含み得る。
マイクロプロテインの「フォールディング」はジスルフィド結合の結合パターン(すなわち、1−4、2−6、3−5)によって大部分が定義される。このパターンはトポロジー的に一定であり、一般的に、例えば、還元および酸化(酸化還元剤)によって、ジスルフィドを非連結および再連結することを伴うことなく、別のパターンへの転換に対して受容可能ではない。一般的に、関連配列を有する天然タンパク質は同じジスルフィド結合パターンをとる。主要な決定基は、システイン距離パターン(CDP)およびいくつかの固定された非cys残基、ならびに存在する場合、金属結合部位である。少数の例では、タンパク質のフォールディングはまた、周囲の配列(すなわち、プロ−ペプチド)によって影響を受け、いくつかの場合においては、タンパク質のフォールディングを補助する二価金属イオン(すなわち、Ca++)にタンパク質が結合することを可能にする残基の化学的誘導体化(すなわち、γ−カルボキシル化)による。圧倒的多数のマイクロプロテインについては、このようなフォールディング補助は必要とされない。
しかし、同じ結合パターンを有するタンパク質は、かなり異なる構造をタンパク質に与えるために十分に大きい、長さおよびループ組成の違いに基づいて、さらに複数のフォールディングを含んでもよい。1つの例は、同じDBPを有するが、非常に異なるCDPを有し、異なるフォールディングであると見なされる、コノトキシン、シクロトキシン、およびアナトドメインファミリーである。タンパク質のフォールディングの決定基は、システインの数および結合パターン、システインの間隔、システインループ間の配列モチーフの違い(とりわけ、フォールディングのために必要とされるらしい固定されたループ残基)またはカルシウム(または他の金属もしくは補因子)結合部位の位置もしくは組成の違いなどの、異なるフォールディングに比較して構造を大きく変化させる任意の属性である。
「ジスルフィド結合パターン」または「DBP」という用語は、タンパク質のN末端からC末端までの1−nで番号付けされているシステインの結合パターンをいう。ジスルフィド結合パターンはトポロジー的に一定であり、これらが、例えば、酸化還元条件を使用して、1つ以上のジスルフィド結合を外すことによって変化し得るのみであることを意味する。可能な2−、3−、および4−ジスルフィド結合パターンは、以下の段落0048−0075において以下に列挙されている。
「システイン距離パターン」または「CDP」という用語は、直鎖状タンパク質鎖上のシステインを分ける非システインアミノ酸の数をいう。いくつかの表記法が使用される:C5C0C3Cは、C5CC3C、CxxxxxCCxxxCに等しい
「n6位」または「n7=4」という用語は、システイン間ループをいい、「n6」はC6とC7との間のループとして定義され;「n7=4」は、C7とC8との間のループが、システインを数えずに4アミノ酸長であることを意味する。
血清分解抵抗性−タンパク質は血中での分解によって除去される可能性があり、これは、典型的には、血清または血漿のプロテアーゼを含む。この血清抵抗性は、典型的には、ある範囲の日数(すなわち、0.25、0.5、1、2、4、8、16日間)の間37℃にて、ヒトの(または、必要に応じて、マウス、ラット、サルの)血清または血漿とタンパク質とを合わせることによって測定される。次いで、これらの時点についてのサンプルでウェスタンアッセイを実行し、抗体を用いてタンパク質を検出する。抗体はタンパク質中のタグに対してであり得る。タンパク質がウェスタン上で単一バンドを示すならば、この場合、タンパク質のサイズが注入タンパク質のサイズと同一であり、分解は起こっていない。ウェスタンによって判断されるように、50%のタンパク質が分解される時点は、タンパク質の血清分解半減期である。
血清タンパク質結合−MURPは典型的には細胞表面標的および/または血清タンパク質に結合する多数のモジュールを有するが、URPは、実質的には、意図されない活性を欠いていることが所望される。URPは、抗体を含む、血清タンパク質との相互作用(血清タンパク質への結合)を最小化、回避するように設計される必要がある。異なるURP設計は、ELISAによって血清タンパク質結合についてスクリーニングでき、血清タンパク質を固定化し、次いでURPを添加し、インキュベートし、洗浄し、次いで結合したURPの量を検出する。1つのアプローチは、URPに付加されたタグを認識する抗体を使用してURPを検出することである。1つの異なるアプローチは、URPを固定化し(例えば、GFPへの融合を介して)そしてヒト血清中に入れることであり、次いで、ヤギ抗ヒトIgGのような二次抗体を使用してURPに結合したままであるヒト抗体の量を検出する。これらのアプローチを使用して、本発明者らは、血清タンパク質への非常に低いレベルの結合を示すために本発明者らのURPを設計した。しかし、いくつかの適用においては、血清タンパク質または血清曝露タンパク質への結合が所望される。例えば、これは、分泌半減期をさらに延長し得るからである。このような場合において、HSAまたはIgGのような血清タンパク質または血清曝露タンパク質に結合するURPを設計するためにこれらの同じアッセイを使用することができる。他の場合において、MURPは、HASまたはIgGなどの血清タンパク質または血清曝露タンパク質に結合するように設計されたペプチドを含む所定の結合モジュールであり得る。
非構造組換えポリマー(URP)
本発明の1つの態様は非構造組換えポリマー(URP)の設計である。対象URPは、治療的および/または診断的価値のある組換えタンパク質を生成するために特に有用である。対象URPは、1つ以上の以下の特徴を示す。
対象URPは、典型的には、生理学的条件下で変性ペプチド配列と共通点を有するアミノ酸配列を含む。URPは、典型的には、生理学的条件下で変性ペプチド配列のように振る舞う。URPは、生理学的条件下で、十分に定義されている二次構造および三次構造を欠いている。所定のポリペプチドの二次構造および三次構造を確認するための種々の方法が当該分野で確立されている。例えば、ポリペプチドの二次構造は、「遠紫外線」スペクトル領域(190〜250nm)におけるCDスペクトル測定によって決定することができる。αヘリックス、βシート、およびランダムコイルの構造は、各々がCDスペクトルの特徴的な形状および大きさを生じる。二次構造はまた、Chou−Fasmanアルゴリズム(Chou,P.Y.ら(1974)Biochemistry,13:222−45)などの特定のコンピュータプログラムを介して確認することもできる。所定のURP配列について、アルゴリズムは、何らかの二次構造が存在するか、または二次構造が全く存在しないかを予測することができる。一般的に、URP配列は、それらの低い程度の二次構造および三次構造に起因して、変性配列に類似するスペクトルを有する。所望される場合、URP配列は、生理学的条件下で優先的に変性コンホメーションを有するように設計することができる。URP配列は、典型的には、生理学的条件下で高度なコンホメーションの柔軟性を有し、これらは、同様な分子量の球状タンパク質と比較して、大きな流体力学半径(ストークス半径)を有する傾向がある。本明細書で使用される場合、生理学的条件とは、生きている対象の状態を模倣する、温度、塩濃度、pHを含む一連の条件をいう。インビトロアッセイにおける使用のための生理学的に関連する条件の宿主は確立されている。一般的に、生理学的緩衝剤は、生理学的な塩濃度を含み、約6.5〜約7.8、および好ましくは、約7.0〜約7.5の範囲の中性pHに調整されている。種々の生理学的緩衝剤は、Sambrookら(1989)前出に列挙されており、およびそれゆえに本明細書では詳述しない。生理学的に関連性のある温度範囲は、約25℃〜約38℃、好ましくは、約30℃〜約37℃の範囲である。
対象URPは、低い免疫原性を有する配列であり得る。低い免疫原性は、URP配列のコンホメーションの柔軟性の直接的な結果であり得る。多くの抗体は、タンパク質抗原の中のいわゆるコンホメーションのエピトープを認識する。コンホメーションのエピトープは、タンパク質抗原の複数の不連続アミノ酸配列から構成されるタンパク質表面の領域によって形成される。タンパク質の正確なフォールディングは、これらの配列を、抗体によって認識され得る十分に定義された空間配置にする。好ましいURPは、コンホメーションのエピトープの形成を回避するように設計される。例えば、特に関心が持たれるものは、水溶液中でコンパクトにフォールディングしたコンホメーションに適合する傾向が低いURP配列である。特に、低い免疫原性は、抗原提示細胞中での抗原プロセシングに抵抗する配列を選択すること、MHCには十分に結合しない配列を選択すること、および/またはヒト配列に由来する配列を選択することによって、達成することができる。
対象のURPは、高度なプロテアーゼ抵抗性を有する配列であり得る。プロテアーゼ抵抗性もまた、URP配列のコンホメーションの柔軟性の結果であり得る。プロテアーゼ抵抗性は、既知のプロテアーゼ認識部位を回避することによって設計することができる。代替的には、プロテアーゼ抵抗性配列は、ランダムまたは半ランダム配列ライブラリーからファージディスプレイまたは関連技術によって選択することができる。特別な適用、例えば、デポータンパク質からの遅延放出のために設計される場合、血清プロテアーゼ切断部位は、URPに構築することができる。特に関心が持たれるものは、血中で高い安定性(例えば、長い血清半減期、体液中に存在するプロテアーゼによる切断の傾向がより少ないこと)を有するURP配列である。
対象URPはまた、タンパク質へのURPの取り込みの際に、URPを欠損している対応するタンパク質と比較した場合に、そのタンパク質がより長い血清半減期および/またはより高い溶解性を示すという点において、効果によって特徴付けることができる。[血清半減期を確認する方法は当該分野において公知である(例えば、Alvarez,P.ら(2004)J Biol Chem,279:3375−81)。得られるタンパク質が、非修飾タンパク質と比較してより長い血清半減期を有するか否かは、当該分野において公知であるかまたは本明細書に例示される任意の方法を実施することによって容易に決定することができる。
対象URPは、(a)URPを含むタンパク質の血清半減期の延長;(b)得られるタンパク質の溶解性の増加;(c)プロテアーゼに対する抵抗性の増加;および/または(d)URPを含む得られるタンパク質の免疫原性の減少をもたらすために任意の長さであり得る。典型的には、対象URPは、約30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、300、400またはそれ以上の連続するアミノ酸を有する。タンパク質に組み込まれたとき、URPは、得られるタンパク質が複数のURPまたは複数のURPのフラグメントを含むようにフラグメント化することができる。これらの個々のURP配列のいくつかまたはすべては、得られるタンパク質中のすべてのURP配列の合わせた長さが少なくとも40アミノ酸である限り、40アミノ酸よりも短くあり得る。好ましくは、得られるタンパク質は、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、またはそれ以上のアミノ酸を超えるURP配列の合わせた長さを有する。
URPは、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、または13.0でさえの等電点(pI)を有し得る。
一般的に、URP配列は、親水性アミノ酸が豊富であり、低い割合の疎水性または芳香族アミノ酸を含む。適切な親水性残基には、グリシン、セリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、およびスレオニンが含まれるがこれらに限定されない。URPの構築においてあまり好ましくない疎水性アミノ酸には、チロシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、およびメチオニンが含まれる。URP配列はグリシンが豊富であり得るが、しかしURP配列はまた、グルタミン、アスパラギン酸、セリン、スレオニン、またはプロリンが豊富でもあり得る。従って、優勢なアミノ酸は、G、E、D、S、T、A、またはPであり得る。プロリン残基を含めることは、タンパク質切断性分解に対する感受性を減少させる傾向がある。
親水性残基を含めることは、典型的には、生理学的条件下で、水または水性媒体中でのURPの溶解性を増加する。それらのアミノ酸組成の結果として、URP配列は水系製剤中で凝集体を形成する傾向が低く、他のタンパク質またはペプチドへのURP配列の融合はそれらの溶解性を増強し、それらが凝集体を形成する傾向を減少し、このことが、免疫原性を減少するための別々のメカニズムである。
URP配列は、タンパク質に望ましくない特性を付与する特定のアミノ酸を回避するように設計することができる。例えば、以下のアミノ酸をほとんど含まないかまたは全く含まないようにURP配列を設計することができる:システイン(ジスルフィド形成および酸化を回避するため)、メチオニン(酸化を回避するため)、アスパラギンおよびグルタミン(脱アミド化(desamidation)を回避するため)。
グリシンリッチURP:
1つの実施形態において、対象のURPはグリシンリッチ配列(GRS)を含む。例えば、グリシンは、これが目的の配列中に存在する最も優勢な残基であるように、優勢に存在し得る。別の例において、URP配列は、グリシン残基が全体のアミノ酸の少なくとも約30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%を構成するように設計することができる。URPは100%グリシンもまた含み得る。なお別の実施形態において、URPは、少なくとも30%のグリシンを含み、そしてトリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンの全体の濃度は20%未満である。さらに別の例において、URPは、少なくとも40%のグリシンを含み、そしてトリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンの全体の濃度は10%未満である。さらになお別の例において、URPは、少なくとも50%のグリシンを含み、そしてトリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンの全体の濃度は5%未満である。
GRSの長さは、約5アミノ酸から200アミノ酸以上の間で変動し得る。例えば、単一の連続するGRSの長さは、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、240、280、320、または400個以上のアミノ酸を含み得る。GRSは、両方の末端にグリシン残基を含み得る。
GRSは、顕著な含量の他のアミノ酸、例えば、Ser、Thr、Ala、またはProもまた含み得る。GRSは、AspおよびGluを含むがこれらに限定されない負に荷電したアミノ酸の顕著な画分を含み得る。GRSは、ArgまたはLysを含むがこれらに限定されない正に荷電したアミノ酸の顕著な画分を含み得る。所望される場合、URPは、一般的には20種類のアミノ酸の大部分から構成される典型的なタンパク質および典型的なリンカーとは対照的に、単一の型のみのアミノ酸(すなわち、GlyまたはGlu)、時折、数種類のみのアミノ酸、例えば、2種から5種のアミノ酸(例えば、G、E、D、S、T、A、およびPから選択される)を含むように設計することができる。URPは、アミノ酸の位置の30、25、20、15、12、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1%で負に荷電した残基(Asp、Glu)を含み得る。
典型的には、対象のGRS含有URPは、約30、40、50、60、70、80、90、100、またはそれ以上の連続するアミノ酸を有する。タンパク質に取り込まれる場合、URPは、得られるタンパク質が複数のURPまたは複数のURPのフラグメントを含むようにフラグメント化することができる。これらの個々のURP配列のいくつかまたはすべては、得られるタンパク質中のすべてのURP配列の合わせた長さが少なくとも30アミノ酸である限り、40アミノ酸よりも短くあり得る。好ましくは、得られるタンパク質は、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、またはそれ以上のアミノ酸を超えるURP配列の合わせた長さを有する。
GRS含有URPは、部分的に、グリシン含有ペプチドのコンホメーションの自由度の増加に起因して、特に関心が持たれるものである。溶液中での変性ペプチドは、高度なコンホメーションの自由度を有する。このコンホメーションの自由度の多くは、受容体、抗体、またはプロテアーゼのような標的への上記ペプチドの結合の際に失われる。このエントロピーの損失は、ペプチドとその標的との間の相互作用のエネルギーによって相殺される必要がある。変性ペプチドのコンホメーションの自由度は、そのアミノ酸配列に依存する。短い側鎖を有する多くのアミノ酸を含むペプチドは、より大きな側鎖を有するアミノ酸から構成されるペプチドよりも大きなコンホメーションの自由度を有する傾向がある。アミノ酸グリシンを含むペプチドは、特に高度な自由度を有する。グリシン含有ペプチド結合は、対応するアラニン含有配列と比較して、溶液中で約3.4倍高いエントロピーを有すると見積もられている(D’Aquino,J.A.,ら(1996)Proteins,25:143−56)。この因数は、配列中のグリシン残基の数とともに増加する。結果として、このようなペプチドは、標的への結合の際により多くのエントロピーを失う傾向があり、このことは、他のタンパク質と相互作用する全体的な能力、ならびに所定の三次元構造をとるそれらの能力を減少する。グリシン−ペプチド結合の大きなコンホメーションの柔軟性もまた、タンパク質結合のRamachandranプロットを分析するときに明白であり、このとき、グリシンペプチド結合は、他のペプチド結合によってまれにしか占められない領域を占める(Venkatachalam,C.M.ら(1969)Annu Rev Biochem,38:45−82)。Stitesらは、61種の非相同性の高解像度結晶構造からの12,320残基のデータベースを研究し、20アミノ酸の各々のφ、ψコンホメーションの優先度を決定した。ネイティブ状態のタンパク質における観察された分布は、変性状態において見出される分布もまた反映すると仮定される。これらの分布は、各残基についてのエネルギー面を見積もるために使用し、グリシンと比較して、各残基についての相対的なコンホメーションのエントロピーの計算を可能にする。最も極端な場合、プロリンによるグリシンの置き換えにおいて、コンホメーションのエントロピー変化は、20℃において−0.82+/−0.08kcal/molで、変性状態と比較してネイティブ状態を安定化する(Stites,W.E.ら(1995)Proteins,22:132)。これらの観察は、20種の天然のアミノ酸の間のグリシンの特別な役割を確証する。
対象URPを設計する際に、天然または非天然の配列を使用することができる。例えば、高いグリシン含量を含む天然配列の宿主は、表1、表2、表3、または表4に提供される。当業者は、URPとしての配列の任意の1つをとり得るか、または意図される特性を達成するために配列を修飾し得る。宿主対象への免疫原性が関心の対象である場合、宿主から誘導されるグリシンリッチ配列に基づいてGRS含有URRを設計することが好ましい。好ましいGRS含有URPは、ヒトタンパク質からの配列、または参照ヒトタンパク質中の対応するグリシンリッチ配列に対する実質的な相同性を共有する配列である。
表1.グリシンリッチ配列を含むタンパク質の構造解析
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表2.300より多くのグリシン残基を有するGRSをコードするオープンリーディングフレーム
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表3.ヒトGRSの例
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表4.ヒトGRSのさらなる例
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非グリシン残基(NGR)を含むURP;
これらのGRS中の非グリシン残基の配列は、URP、および従って、所望のURPを含むタンパク質の特性を最適化するために選択することができる。例えば、特定の細胞、特定の細胞型、または細胞系統について得られるタンパク質の選択性を増強するためにURPの配列を最適化することができる。例えば、遍在的には発現されていないが、むしろ、心臓、肝臓、前立腺、肺、腎臓、骨髄、血液、皮膚、膀胱、脳、筋肉、神経を含む身体組織、ならびに、感染疾患、自己免疫疾患、腎臓、神経細胞、心臓の障害および癌などの疾患に罹患している選択した組織の1つ以上において示差的に発現されるタンパク質配列を取り込むことができる。特定の発生の起源を表す配列、例えば、多細胞生物における外胚葉、内胚葉、または中胚葉形成の間に、胚または成体で発現される配列を利用することができる。細胞周期の調節、細胞の分化、アポトーシス、走化性(chemotaxsis)、細胞運動、および細胞骨格再構成を含むがこれらに限定されない、特定の生物学的プロセスに関与する配列もまた利用することができる。被覆小窩、ゴルジ装置、小胞体、エンドソーム、リソソーム、およびミトコンドリアを含むがこれらに限定されない、特定の細胞下の場所:細胞外マトリックス、核、細胞質、細胞骨格、原形質、および/または細胞内膜構造に、得られるタンパク質を方向付けるための他の遍在性ではないタンパク質配列を利用することもできる。
種々のこれらの組織特異的、細胞型特異的、細胞下局在特異的な配列は公知であり、多数のタンパク質データベースから利用可能である。このような選択的URP配列は、ランダムまたは半ランダムURP配列のライブラリーを生成すること、これらのライブラリーを動物または患者に注入すること、および組織サンプル中で所望の組織選択性を有する配列を決定することによって得ることができる。配列の決定は、質量スペクトル測定によって実施することができる。同様の方法を使用して、経口、口腔、腸管、鼻、腱鞘、腹膜、肺、直腸、または皮膚の取り込みを容易にするURP配列を選択することができる。
特に関心が持たれるものは、細胞の取り込みまたは膜を通しての輸送に有利である、正に荷電したアミノ酸であるアルギニンまたはリジンが比較的豊富な領域を含むURP配列である。URP配列は、1つまたはいくつかのプロテアーゼ感受性配列を含むように設計することができる。このようなURP配列は、一旦、本発明の生成物がその標的位置に達したならば、切断可能である。この切断は、薬学的に活性なドメインの効力の増加(プロドラッグ活性化)を誘発し得、またはこれは、切断生成物の受容体への結合を増強し得る。URP配列は、アスパラギン酸残基またはグルタミン酸残基を導入することによって、過度の負電荷を有するように設計することができる。特に関心が持たれるものは、5%より多く、6%、7%、8%、9%、10%、15%、30%またはそれ以上より多くのグルタミン酸、および2%未満のリジンまたはアルギニンを含むURPである。このようなURPは過度の負電荷を有し、そして結果として、これらは、ペプチドの個々の負電荷の間の静電的反発に起因して、オープン型のコンホメーションをとる傾向を有し得る。このような過度の負電荷は、それらの流体力学半径の効果的な増加に導き、そして結果として、これは、このような分子の腎クリアランスの減少に導き得る。従って、URP配列中の負に荷電したアミノ酸の頻度および分布を制御することによって、URP配列の有効な正味の電荷および流体力学半径を調節することができる。ヒトおよび動物の多くの組織および表面は過度の負電荷を有する。過度の負電荷を有するようにURP配列を設計することによって、URPを含む得られるタンパク質と、血管、健常組織、または種々の受容体などの種々の表面との間の非特異的相互作用を最小化することができる。
URPは、形式(モチーフ)の反復アミノ酸配列を有してもよく、ここで、配列モチーフは、直接反復(ABCABCABCABC)または逆反復(ABCCBAABCCBA)を形成し、これらの反復の数は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、12個、14個、16個、18個、20個、22個、24個、26個、28個、30個、35個、40個、50個またはそれ以上であり得る。URPまたはURPの内部の反復は、しばしば、1種、2種、3種、4種、5種、または6種の異なる型のアミノ酸のみを含む。URPは、典型的には、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22、24、26、28、30、32、34、36、またはそれ以上のアミノ酸長であるヒトアミノ酸配列の反復からなるが、URPはまた、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50のアミノ酸長である非ヒトアミノ酸配列からなってもよい。
ヒト配列に由来するURP:
URPはヒト配列に由来し得る。ヒトゲノムは、1つの特定のアミノ酸が豊富である多くのサブ配列を含む。特に関心が持たれるものは、セリン、スレオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、またはグリシンのような親水性アミノ酸が豊富であるようなアミノ酸配列である。特に関心が持たれるものは、疎水性アミノ酸をほとんど含まないようなサブ配列である。このようなサブ配列は、水溶液中で非構造かつ高度に溶解性であることが予測される。このようなヒトサブ配列は、それらの有用性をさらに改善するように修飾され得る。図17は、セリンが豊富であり、かつ対象URPとして単離され得る例示的なヒト配列を示す。例示的な象牙質シアロリンタンパク質は670アミノ酸のサブ配列を含み、ここで、64%の残基がセリンであり、多くの他の位置は、アスパラギン酸、アスパラギン、およびグルタミン酸などの親水性アミノ酸である。この配列は極度に反復性であり、そして結果として、これは少ない情報量を有する。このようなヒトタンパク質のサブ配列を直接使用することができる。所望される場合、その全体の特徴を保存するが、薬学的適用のためにより適切にする方法で、配列を修飾することができる。象牙質シアロリンタンパク質に関連する配列の例は、(SSD)、(SSDSSN)、(SSE)であり、式中、nは約4から200までの間である。
ヒトタンパク質からの配列の使用は、ヒト対象における免疫原性の減少を伴うURPの設計において特に所望される。外来性タンパク質に対する免疫応答を誘発するための鍵となる工程は、MHCクラスII受容体による該タンパク質のペプチドフラグメントの提示である。次いで、これらのMHCII結合フラグメントは、T細胞受容体によって検出可能であり、これは、Tヘルパー細胞の増殖を誘発し、そして免疫応答を開始する。薬学的タンパク質からのT細胞エピトープの除去は、免疫反応を誘発するリスクを減少させるための手段として認識されてきた(Stickler,M.ら(2003)J Immunol Methods,281:95−108)。MHCII受容体は、典型的には、例えば、提示されたペプチドの9アミノ酸長領域を有するエピトープと相互作用する。従って、タンパク質の可能な9マーサブ配列のすべてまたは大部分がヒトタンパク質中に見出され得るならば、患者におけるタンパク質に対する免疫応答を誘発するリスクを減少することができ、もしそうであるならば、これらの配列およびこれらの配列の反復は外来性配列として患者によって認識されない。適切なアミノ酸組成を有するヒト配列をオリゴマー化しまたは連結することによるURP配列の設計にヒト配列を組み込むことができる。これらは、直接反復または逆反復または異なる反復の混合であり得る。例えば、表2に示されるような配列をオリゴマー化することができる。このようなオリゴマーは、免疫原性であるリスクが減少している。しかし、モノマー単位間の連結配列は、図3に図示されるように、免疫反応を誘発し得るようなT細胞エピトープをなお含み得る。複数の重複するヒト配列に基づいてURP配列を設計することによって、免疫応答を誘発するリスクをさらに減少することができる。このアプローチは図4に図示されている。オリゴマーの各9マーサブ配列がヒトタンパク質中に見出され得るような複数のヒト配列に基づくオリゴマーとして、図2のURPは設計される。これらの設計において、すべての9マー配列はヒト配列である。3つのヒト配列に基づくURP配列の例は図5に示される。オリゴマーURP配列中のすべての可能な9マーサブ配列が同じヒトタンパク質中に存在するような単一のヒト配列に基づくURP配列を設計することもまた可能である。1つの例は、グリシンおよびプロリンが豊富であるPOUドメインに基づいて、図6に示される。URP配列中の反復モノマーは、ヒトタンパク質の唯一のフラグメントであり、その隣接配列は、図6に図示されるような反復単位と同一である。非オリゴマー性URP配列は、同様に、ヒトタンパク質に基づいて設計することができる。主要な条件は、すべての9マーサブ配列がヒト配列に見出され得ることである。配列のアミノ酸組成は、好ましくは、疎水性残基をほとんど含まない。特に関心が持たれるものは、ヒト配列に基づいて設計され、かつグリシン残基の大きな画分を含むURP配列である。
同様のスキームを利用して、目的の宿主に対する低い免疫原性を有する反復配列を含むURPのクラスを設計することができる。目的の宿主は、脊椎動物および無脊椎動物を含む任意の動物であり得る。好ましい宿主は、霊長類(例えば、チンパンジーおよびヒト)、クジラ類(例えば、イルカおよびクジラ)、翼手類(例えば、コウモリ)、奇蹄類(perrisodactyl)(例えば、ウマおよびサイ)、齧歯類(例えば、ラット)、および特定の種類の食虫類、例えば、トガリネズミ、モグラ、およびハリネズミなどの哺乳動物である。ヒトが宿主として選択される場合、URPは、典型的には、反復配列または単位の複数コピーを含み、約6〜約15個の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分は1つ以上のネイティブヒトタンパク質に存在する。約9から約15個までの間の連続するアミノ酸を含むセグメントの大部分が1つ以上のネイティブヒトタンパク質において見出されるURPも設計できる。本明細書で使用される場合、セグメントの大部分は、約50%、好ましくは60%、好ましくは70%、好ましくは80%、好ましくは90%、好ましくは100%より多くをいう。所望される場合、反復単位の中の約6から15個までの間のアミノ酸、好ましくは、約9から15個までの間のアミノ酸の可能なセグメントの各々は、1つ以上のネイティブタンパク質中に存在する。URPは、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の反復単位を有する、複数の反復単位または配列を含み得る。
ヒトT細胞エピトープを実質的に含まないURPの設計:
URP配列は、ヒトT細胞によって認識されるエピトープを実質的に含まないように設計することができる。例えば、変性した、非構造コンホメーションに有利であるアミノ酸組成物を用いて一連の半ランダム配列を合成でき、T細胞エピトープの存在について、およびこれらがヒト配列であるか否かを評価することができる。ヒトT細胞エピトープについてのアッセイは記載されてきた(Stickler,M.ら(2003)J Immunol Methods,281:95−108)。特に関心が持たれるものは、T細胞エピトープまたは非ヒト配列を生成することなくオリゴマー化できるペプチド配列である。これは、T細胞エピトープの存在について、およびヒトではない6〜15マー、特に9マーのサブ配列の存在について、これらの配列の直接反復を試験することによって達成することができる。代替法は、ヒト配列のアセンブリについて以前の節に記載したように、反復単位にアセンブルされ得る複数のペプチド配列を評価することである。別の代替法は、TEPITOPEのようなエピトープ予測アルゴリズムを使用して、低スコアを生じるURP配列を設計することである(Stumiolo,T.ら(1999)Nat Biotechnol,17:555−61)。T細胞エピトープを回避するための別のアプローチは、MHC上でのペプチドディスプレイの間にアンカー残基として働き得るアミノ酸、例えば、M、I、L、V、Fを回避することである。疎水性アミノ酸および正に荷電したアミノ酸は、頻繁に、アンカー残基として働くことができ、URP残基中でのそれらの残基を最小化することは、T細胞エピトープを生成し、従って、免疫反応を誘発する確率を減少する。選択したURPは、一般的に、少なくとも1種のヒトタンパク質において見出されるサブ配列を含み、そして、疎水性アミノ酸含量が低い。
URP配列は、タンパク質産生を最小化するように設計することができる。このことは、DNAをコードすることの反復を回避または最小化することによって達成できる。ポリ−グリシンなどのURP配列は、非常に望ましい薬学的特性を有し得るが、それらの製造は、GRSをコードするDNA配列の高いGC含量に起因して、および組換えを導き得る反復するDNA配列の存在に起因して、困難であり得る。
上述のように、URPは、アミノ酸レベルで高度に反復性であるように設計することができる。結果として、URP配列は、非常に少ない情報量を有し、免疫反応を誘発するリスクを減少することができる。
反復アミノ酸配列を含むURPの非限定的な例は:ポリ−グリシン、ポリ−グルタミン酸、ポリ−アスパラギン酸、ポリ−セリン、ポリ−スレオニン、(GX)、式中、GはグリシンでありかつXはセリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン、またはプロリンでありかつnは少なくとも20であり、(GGX)、式中、Xはセリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン、またはプロリンでありかつnは少なくとも13であり、(GGGX)、式中、Xはセリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン、またはプロリンでありかつnは少なくとも10であり、(GGGGX)、式中、Xはセリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン、またはプロリンでありかつnは少なくとも8であり、(GX)、式中、Xはセリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン、またはプロリンであり、nは少なくとも15でありかつZは1から20までの間である。
これらの反復の数は、10から100までの間の任意の数であり得る。本発明の生成物は、半ランダム配列であるURP配列を含み得る。例は、少なくとも30、40、50、60、または70%グリシンを含む半ランダム配列であり、ここで、グリシンは十分に分散されており、トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンの全体の濃度が、合わせたときに、70、60、50、40、30、20、または10%未満である。好ましい半ランダムURP配列は、少なくとも40%グリシン、ならびにトリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンの全体の濃度が10%未満である。より好ましいランダムURP配列は、少なくとも50%グリシン、ならびにトリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンの全体の濃度が5%未満である。URP配列は、URP配列の2つ以上のより短いURP配列またはフラグメントの配列を合わせることによって設計することができる。このような組み合わせは、URP配列を含む生成物の薬学的な特性をより良好に調節することを可能にし、そしてURP配列をコードするDNA配列の反復性を減少させることを可能にし、このことは、発現を改善し、そしてURPをコードする配列の組換えを減少することができる。
URP配列は、以下の所望の特性のいくつかを有するように設計および選択することができる:a)産生宿主におけるコード配列の高い遺伝子の安定性、b)高レベルの発現、c)低い(予想/計算)免疫原性、d)血清プロテアーゼおよび/または他の組織プロテアーゼの存在下での高い安定性、e)生理学的条件下での大きな流体力学半径。複数の判断基準に合致するURP配列を得るための1つの例示的なアプローチは、候補配列のライブラリーを構築すること、および適切なサブ配列をライブラリーから同定することである。ライブラリーは、ランダム配列および/または半ランダム配列を含み得る。特に有用性があるものはコドンライブラリーであり、これは、同一のアミノ酸残基についての複数のコドンを含むDNA分子のライブラリーである。コドンのランダム化は、特定の型の選択されたアミノ酸の位置、または大部分もしくはすべての位置に適用することができる。本物のコドンライブラリーは単一のアミノ酸配列のみをコードするが、これらは、同じ残基の位置に(関連または非関連の)アミノ酸の混合物をコードするDNA分子の集団であるアミノ酸ライブラリーと容易に合わせることができる。コドンライブラリーは、DNAレベルでは比較的低い反復性を有するが、高度に反復性であるアミノ酸配列をコードする遺伝子の同定を可能にする。これは、反復性DNA配列が組換えを起こす傾向があり、不安定さをもたらすために、有用である。限定されたアミノ酸の多様性をコードするコドンライブラリーを構築することもできる。このようなライブラリーは、他の位置がコドンの変動を許容しながら、ある位置では限られた数のアミノ酸の導入を許容するが、すべてのコドンは同じアミノ酸をコードする。オリゴヌクレオチド合成の間に同じ位置でヌクレオチドの混合物を取り込むことによって、部分的にランダムなオリゴヌクレオチドを合成することができる。このような部分的にランダムなオリゴヌクレオチドは、重複PCRまたはライゲーションベースのアプローチによって融合することができる。特に、グリシンリッチな配列をコードする半ランダムオリゴヌクレオチドを多量体化できる。これらのオリゴヌクレオチドは、長さおよび配列およびコドン使用頻度が異なり得る。結果として、候補URP配列のライブラリーを得ることができる。ライブラリーを生成するための別のアプローチは、開始配列を合成し、続いて、上記配列を部分的ランダム化に供することである。このことは、突然変異誘発株中でのURP配列をコードする遺伝子の培養によって、または突然変異誘発条件下でのそのコード遺伝子の増幅によって、行うことができる(Leung,D.ら(1989)Technique,1:11−15)。所望の特性を有するURP配列は、種々の方法を使用して、ライブラリーから同定することができる。高度な遺伝子の安定性を有する配列は、産生宿主中でライブラリーを培養することによって富化できる。不安定である配列は変異を蓄積し、このことは、DNA配列決定によって同定することができる。高レベルで発現され得るURP配列の変種は、当業者に公知である複数のプロトコールを使用するスクリーニングまたは選択によって同定することができる。例えば、ライブラリーから複数の単離物を培養し、発現レベルを比較することができる。発現レベルは、ゲル分析、分析用クロマトグラフィ、または種々のELISAベースの方法によって測定することができる。個々の配列の変種の発現レベルの決定は、myc−タグ、His−タグ、HA−タグのような配列に候補URP配列のライブラリーを融合させることによって容易にすることができる。別のアプローチは、酵素、または緑色蛍光タンパク質のような他のレポータータンパク質にライブラリーを融合させることである。特に関心が持たれるものは、βラクタマーゼまたはカナマイシン−アシルトランスフェラーゼのような選択マーカーへのライブラリーの融合である。高レベルの発現および良好な遺伝子の安定性を有する変種について富化させるために抗生物質選択を使用することができる。良好なプロテアーゼ抵抗性を有する変種は、プロテアーゼとのインキュベーション後にインタクトな配列についてスクリーニングすることによって同定することができる。プロテアーゼ抵抗性URP配列を同定するための有効な方法は、細菌ファージディスプレイまたは関連するディスプレイ法である。急速なタンパク質分解を受ける配列がファージディスプレイによって富化され得る複数の系が記載されている。これらの方法は、プロテアーゼ抵抗性配列について富化するように容易に採用することができる。例えば、親和性タグとM13ファージのpIIIタンパク質との間の候補URP配列のライブラリーをクローニングすることができる。次いで、このライブラリーは、プロテアーゼまたは血液もしくはリソソーム調製物のようなプロテアーゼ含有生物学的サンプルに曝露することができる。プロテアーゼ抵抗性配列を含むファージは、プロテアーゼ処理後、親和性タグへの結合によって、捕捉することができる。リソソーム調製物による分解に抵抗する配列は特に関心が持たれる。なぜなら、リソソーム分解は、樹状細胞または他の抗原提示細胞における抗原提示の間の鍵となる工程であるからである。ファージディスプレイは、低い免疫原性を有するURP配列を同定するために、特定の免疫血清には結合しない候補URP配列を同定するために利用することができる。ライブラリー中のURP配列に対する抗体を惹起するために、候補URP配列またはURP配列のライブラリーを用いて動物を免疫することができる。次いで、得られる血清は、得られる免疫血清中の抗体によって認識される配列を除去または同定するためにファージパニングのために使用することができる。細菌ディスプレイ、酵母ディスプレイ、リボソームディスプレイのような他の方法は、所望の特性を有するURPの変種を同定するために利用できる。別のアプローチは、質量スペクトル分析による、目的のURP配列の同定である。例えば、候補URP配列のライブラリーを、プロテアーゼまたは目的の生物学的サンプルとともにインキュベートし、そして質量スペクトル分析によって、分解に抵抗性である配列を同定できる。同様のアプローチにおいて、経口摂取を容易にするURP配列を同定することができる。候補URP配列の混合物を動物またはヒトに供給し、そして質量スペクトル分析によって、組織壁(すなわち、皮膚など)最高の移動または取り込み効率を有する変種を同定することができる。同様の方法で、肺、鼻内、直腸、経皮の送達のような他の取り込みメカニズムが好ましいURP配列を同定することができる。細胞取り込みが好ましいURP配列、または細胞取り込みに抵抗性であるURP配列を同定することもできる。
URP配列は、上記の方法のいずれかによって設計されたURP配列またはURP配列のフラグメントを合わせることによって設計することができる。加えて、上記の規則に従って設計された配列を最適化するために、半ランダムアプローチを適用することができる。特に関心が持たれるものは、増強されたタンパク質の発現を改善することを目的とした、および産生宿主におけるコード遺伝子の遺伝子安定性を改善するための、コドン最適化である。コドン最適化は、グリシン豊富であるURP配列、または非常に反復性のアミノ酸配列を有するURP配列のために特に重要である。コドン最適化は、コンピュータプログラムを使用して実施することができ(Gustafsson,C.ら(2004)Trends Biotechnol,22:346−53)、そのあるものはリボソーム休止を最小化する(Coda Genomics Inc.)。URP配列を設計する際に、多数の特性を考慮できる。DNA配列をコードする際の反復性を最小化できる。加えて、産生宿主によってまれにしか使用されないコドンの使用を回避または最小化できる(すなわち、大腸菌におけるAGGおよびAGAのアルギニンコドンならびに1つのロイシンコドン)。高レベルのグリシンを有するDNA配列は、不安定性または低発現レベルに導き得る高GC含量を有する傾向がある。従って、可能である場合、URPコード配列のGC含量が、URPを製造するために使用される産生生物のために適切であるようにコドンを選択することが好ましい。
URPをコードする遺伝子は、1つ以上の工程で、全合成、または酵素的プロセス、例えば、制限酵素媒介クローニング、PCR、および重複伸長と組み合わせた合成のいずれかで、作製することができる。URPモジュールは、コードされるアミノ酸配列が高度な反復性を有しながらURPモジュールをコードする遺伝子が低い反復性を有するように、構築することができる。このアプローチは図11に図示されている。第1工程として、比較的短いURP配列のライブラリーを構築する。これは純粋なコドンライブラリーであり得、その結果、各ライブラリーメンバーは、同じアミノ酸配列を有するが、多くの異なるコード配列が可能である。十分に発現されるライブラリーメンバーの同定を容易にするために、レポータータンパク質への融合物としてライブラリーを構築することができる。適切なレポーター遺伝子の例は、緑色蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、βガラクトシダーゼである。スクリーニングによって、選択した宿主生物において高濃度で発現できる短いURP配列を同定できる。続いて、ランダムURP二量体のライブラリーを生成し、高レベルの発現についてのスクリーニングを反復することができる。二量体化は、ライゲーション、重複伸長、または同様のクローニング技術によって実施することができる。二量体化および引き続くスクリーニングのこのプロセスは、得られるURP配列が所望の長さに達するまで、複数回反復することができる。選択的に、望ましくない配列を含む単離物を除去するために、ライブラリー中のクローンを配列決定することができる。短いURP配列の初期ライブラリーは、アミノ酸配列の中である程度の変動を許容できる。例えば、多数の親水性アミノ酸が上記位置に存在し得るように、あるコドンをランダム化することができる。反復多量体化のプロセスの間、高レベル発現についてのスクリーニングに加えて、溶解度またはプロテアーゼ抵抗性のような他の特徴について、ライブラリーメンバーをスクリーニングすることができる。URP配列を二量体化することの代わりに、より長い多量体を生成することもできる。このことは、URPモジュールの長さをより迅速に増加させることを可能にする。
多くのURP配列は、特定のアミノ酸を大きな割合で含む。このような配列は、組換え技術によって作製することは難しい可能性がある。なぜなら、これらのコード遺伝子は、組換えに供される反復配列を含み得るからである。さらに、非常に高い頻度で特定のコドンを含む遺伝子は、産生宿主中の反復してロードされるtRNAが制限されるにつれて、発現が制限される可能性がある。1つの例は、GRSの組換え産生である。グリシン残基は、4つのトリプレット、GGG、GGC、GGA、およびGGTによってコードされる。結果として、GRSをコードする遺伝子は高いGC含量を有する傾向があり、特に反復性である傾向がある。さらなる難問は産生宿主のコドンの偏りから生じ得る。大腸菌の場合は、2つのグリシンコドン、GGAおよびGGGは、高度に発現されるタンパク質中ではまれにしか使用されない。従って、URP配列をコードする遺伝子のコドン最適化が非常に所望され得る。産生宿主のコドンの偏りを考慮するコンピュータプログラムを使用することによって、コドン使用頻度を最適化することができる(Gustafsson,C.ら(2004)Trends Biotechnol,22:346−53)。代替としては、ライブラリーのすべてのメンバーが同じアミノ酸配列をコードしているが、そこではコドン使用頻度が変化しているコドンライブラリーを構築できる。このようなライブラリーは、URP含有生成物の大規模スケール産生のために特に適切である、高度に発現されかつ遺伝子が安定なメンバーについてスクリーニングすることができる。
多価非構造組換えタンパク質(MURP):
上述のように、対象URPは、治療的価値のあるタンパク質の設計のためのモジュールとして特に有用である。従って、本発明は、1種以上の対象URPを含むタンパク質を提供する。このようなタンパク質は、本明細書では、多価非構造組換えタンパク質(MURP)と呼ばれる。
MURPを構築するために、1つ以上のURP配列を、タンパク質のN末端もしくはC末端に融合し、またはタンパク質の中間部、例えば、タンパク質のループもしくは目的のタンパク質のモジュールの間に挿入し、非修飾タンパク質と比較して、得られる修飾タンパク質の改善された特性を得ることができる。タンパク質に結合されたURP配列の合わせた長さは、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、またはそれ以上のアミノ酸であり得る。
対象MURPは、以下に詳述するような1つ以上の改善された特性を示す。
半減期の改善:
薬学的に活性なタンパク質にURP配列を加えることは、そのタンパク質の多くの特性を改善し得る。特に、長いURP配列を加えることは、タンパク質の血清半減期を顕著に増大し得る。このようなURPは、典型的には、少なくとも約40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、またはそれ以上のアミノ酸のアミノ酸配列を含む。
URPは、得られるタンパク質が複数のURPまたは複数のURPのフラグメントを含むようにフラグメント化することができる。これらの個々のURP配列のいくつかまたはすべては、得られるタンパク質中のすべてのURP配列の合わせた長さが少なくとも30アミノ酸である限り、40アミノ酸よりも短くあり得る。好ましくは、得られるタンパク質は、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、またはそれ以上のアミノ酸を超えるURP配列の合わせた長さを有する。1つの態様において、融合したURPSはタンパク質の流体力学半径を増加することができ、従って、腎臓による血液からのそのタンパク質のクリアランスを減少する。非修飾タンパク質と比較した、得られる融合タンパク質の流体力学半径の増加は、超遠心分離、サイズ排除クロマトグラフィ、または光散乱によって検出することができる。
組織選択性の改善:
流体力学半径の増加はまた、組織への浸透の減少に導くことができ、これは、薬学的に活性なタンパク質の副作用を最小化するために利用できる。親水性ポリマーが、増強浸透性および保持(EPR)効果によって引き起こされる、腫瘍組織中に選択的に蓄積する傾向を有することは十分に実証されている。EPR効果の根底にある原因は、腫瘍の血管構造の漏出性の性質(McDonald,D.M.ら(2002)Cancer Res,62:5381−5)および腫瘍組織におけるリンパ排液の欠如である。それゆえに、腫瘍組織についての薬学的に活性なタンパク質の選択性は、親水性ポリマーを加えることによって増強することができる。このようなものとして、所定の薬学的に活性なタンパク質の治療指数は、対象のURPSを取り込むことを介して増加することができる。
分解からの保護および免疫原性の減少:
URP配列を加えることは、タンパク質のプロテアーゼ抵抗性を顕著に改善し得る。URP配列は、それら自体が、プロテアーゼ抵抗性であるように設計され得、そしてそれらをタンパク質に結合することによって、分解酵素の接近からタンパク質を遮断することができる。URP配列は、他の受容体または表面とのタンパク質の望ましくない相互作用を減少させるという目的で、薬学的に活性なタンパク質に加えることができる。これを達成するために、このような望ましくない接触を行うタンパク質の側の近傍に薬学的に活性なタンパク質にURP配列を加えることが有益であり得る。特に、本発明の生成物に対する免疫応答を妨害するために、免疫系の任意の成分とのそれらの相互作用を減少させるという目的で、薬学的に活性なタンパク質にURP配列を加えることができる。薬学的に活性なタンパク質にURP配列を加えることは、既存の抗体またはB細胞受容体との相互作用を減少し得る。さらに、URP配列を加えることは、抗原提示細胞による、本発明の生成物の取り込みおよびプロセシングを減少し得る。タンパク質に1種以上のURP配列を加えることは、その免疫原性を減少する好ましい方法である。なぜなら、これは、多くの種において免疫応答を抑制し、動物データに基づいて、患者における生成物の期待される免疫原性を予測することを可能にするからである。免疫原性のこのような種非依存性の試験は、ヒトT細胞エピトープの同定および除去、またはヒト配列との配列比較に基づくアプローチのためには不可能である。
T細胞エピトープの中断:
URP配列は、T細胞エピトープを中断するためにタンパク質に導入することができる。このことは、複数の別々の機能モジュールを合わせるタンパク質のために特に有用である。T細胞エピトープの形成は、タンパク質抗原のペプチドフラグメントがMHCに結合することを必要とする。MHC分子は、提示されるペプチドの典型的には9個の連続する残基であるアミノ酸の短いセグメントと相互作用する。タンパク質分子中の異なる結合モジュールの直接融合は、2つの隣接するドメインに広がるT細胞エピトープに導き得る。図7に図示されるように、URPモジュールによって機能モジュールを分離することによって、このようなモジュールにわたるT細胞エピトープの生成が妨害される。機能モジュール間のURP配列の挿入はまた、抗原提示細胞におけるタンパク質分解性プロセシングと干渉し得、これは、免疫原性のさらなる減少に導く。免疫原性のリスクを減少するための別のアプローチは、生成物の機能モジュール中のT細胞エピトープを破壊することである。マイクロプロテインの場合において、1つのアプローチは、グリシンリッチであるいくつかのシステイン間ループ(標的結合に関与しないもの)を有することである。マイクロプロテインにおいて、それらの構造は少数のシステインに起因し、標的結合に関与しない残基の大部分またはすべてを、グリシン、セリン、グルタミン酸、スレオニンで実際に置き換えることができ、このようにして、標的への親和性に影響を与えることなく、免疫原性についての潜在性を減少する。例えば、このことは、各残基をグリシンによって置き換える、すべての残基の「グリシンスキャン」を実施すること、次いで、ファージディスプレイまたはスクリーニングを使用して、標的結合を保持するクローンを選択すること、次いで、許容されるグリシン置換のすべてを合わせることによって実行できる。一般的に、機能モジュールは、URPモジュールよりも、T細胞エピトープを含む可能性がはるかに高い。gly、ser、ala、glu、asp、asn、gln、thrのような小さな親水性残基で、決定的に重要ではないアミノ酸残基のすべてまたは多くを置き換えることによって、機能モジュール中のT細胞エピトープの頻度を減少することができる。置き換えを可能にする機能モジュール中の位置は、種々のランダムまたは構造ベースのタンパク質工学的アプローチを使用して同定することができる。
溶解性の改善:
タンパク質の機能モジュールは限られた溶解性を有し得る。特に、結合モジュールは、それらの表面に疎水性残基を有する傾向があり、このことは、これらの溶解性を制限し得、かつ凝集に導き得る。URPモジュールを有するこのような機能モジュールと間隔をあけ、またはこれらに隣接することによって、得られる生成物の全体の溶解性を改善することができる。このことは、特に、顕著な割合の親水性残基または電荷を有する残基を有するURPモジュールについて真実である。可溶性URPモジュールを有する機能モジュールを分離することによって、これらの機能モジュール間の分子内相互作用を減少することができる。
pHプロフィールの改善および生成物の電荷の均質性:
URP配列は、過度の負電荷または正電荷を有するように設計することができる。結果として、これらは、酵素のpHプロフィールまたは結合相互作用をずらせるために利用できる任意の融合パートナーに静電場を付与する。さらに、電荷を有するURP配列の静電場は、タンパク質生成物の表面電荷のpKa値の均質性を増加することができ、このことは、リガンド相互作用のpHプロフィールを鋭くすること、および等電点電気泳動またはクロマトフォーカシングによって分離を鋭くすることに導く。
より鋭い生成物pKaに起因する精製プロフィールの改善:
溶液中の各アミノ酸は、それ自体が、単一の固定されたpKaを有し、これは、その官能基が半分プロトン化されているpHである。典型的なタンパク質において、多くの型の残基があり、近接性およびタンパク質呼吸効果(protein breathing effect)に起因して、これらはまた、変動可能な方法で、互いの有効なpKaを変化させる。このために、広範なpH条件の範囲内で、典型的なタンパク質は、数百種類ものイオン化種をとることができ、各々が、荷電アミノ酸残基および中性アミノ酸残基の非常に多くの組み合わせに起因して、異なる分子量および正味の電荷を有する。これは広いイオン化スペクトルといわれ、このようなタンパク質の分析(すなわち、質量スペクトル)および精製をより困難にする。
PEGは電荷を有さず、それが結合しているタンパク質のイオン化スペクトルに影響を与えず、タンパク質が広いイオン化スペクトルを有するままにする。しかし、高含量のGlyおよびGluを有するURPは、原理的には、2つの状態のみで存在する:pHがグルタミン酸のpKaよりも下であるときの中性(−COOH)、およびpHがグルタミン酸のpKaよりも上であるときの負電荷(−COO)である。URPモジュールは、単一、均質のイオン化型の分子を形成し得、質量スペクトル測定において単一の分子量を生じ得る。
所望される場合、MURPは、URPモジュールを通して一定の間隔で分布している単一型の電荷(Glu)を有するURPとの融合物として発現させることができる。20kDのURPあたり25〜50個のGln残基を取り込むことを選択してもよく、これら25〜50残基のすべてが非常に類似したpKaを有する。
加えて、IFN、hGH、またはGCSFのような小さなタンパク質(20個の荷電残基のみを)に、25〜50個の負電荷を加えることは、生成物の電荷均質性を増加させ、その等電点を鋭くし、このことは、遊離のグルタミン酸に非常に接近する。
タンパク質集団の電荷の均質性の増加は、従来的なPEG化と比較して、好ましいプロセシング特性、例えば、イオン交換、等電点電気泳動、質量スペクトル測定などを有する。
製剤および/または送達の改善:
薬学的に活性なタンパク質へのURP配列の付加は、得られる生成物の製剤および/または送達を顕著に単純化することができる。URP配列は、非常に親水性であるように設計することができ、結果として、これらは、他のヒトタンパク質に結合するために使用する疎水性パッチをしばしば含む、(例えば)ヒトタンパク質の溶解性を改善する。抗体のようなこのようなヒトタンパク質の製剤は困難な課題であり得、しばしば、それらの濃度および送達の選択肢を制限する。URPは生成物の沈殿および凝集を減少することができ、そしてこれは、溶液中で生成物を安定化することが典型的には必要とされる、より少ない成分を含むより単純な製剤を使用することを可能にする。URP配列含有生成物の溶解性の改善は、より高い濃度でこれらの生成物を製剤化することを可能にし、結果として、注射可能な生成物についての注射量を減少することができ、非常に少ない注射量に制限されている在宅での注射を可能にし得る。URP配列の付加はまた、得られる製剤化された生成物の保存を単純化し得る。URP配列は、それらの経口、肺、または鼻内の取り込みを容易にするために薬学的に活性なタンパク質に加えることができる。URP配列は、これらがより高い生成物濃度および生成物安定性の改善を可能にするので、種々の様式の送達を可能にし得る。さらなる改善は、膜浸透を容易にするURP配列を設計することによって達成することができる。
製造の改善:
URP配列を付加することは、得られる生成物の製造のための顕著な利点を有し得る。多くの組換え生成物、とりわけ、ネイティブヒトタンパク質は、製造の間に凝集物を形成する傾向を有し、これらは溶解することが困難または不可能であり得、最終製品から取り出された場合でさえ、これらは再び発生し得る。これらは、通常、これらの(ネイティブヒト)タンパク質が他の(ネイティブヒト)タンパク質とそれによって接触される疎水性パッチに起因し、これらの残基を変異させることは、免疫原性のためのリスクがあると考えられている。しかし、URPは、このようなタンパク質の疎水性を増加することができ、ヒトタンパク質の配列を変異させることなく、それらの製剤を可能にする。URP配列は、そのネイティブ状態に達するために、タンパク質のフォールディングを容易にし得る。多くの薬学的に活性なタンパク質が、組換え方法によって、非ネイティブ凝集状態で製造されている。これらの生成物は変性される必要があり、引き続いて、これらは、タンパク質がそれらのネイティブな活性状態にフォールディングすることを可能にする条件下でインキュベートされる。再生の間の頻繁な副反応は凝集体の形成である。タンパク質へのURP配列の融合は、それが凝集体を形成する傾向を顕著に減少し、従って、これは、生成物の薬学的な活性成分のフォールディングを容易にする。URP含有生成物は、ポリマー修飾タンパク質と比較して、調製するのがはるかにより容易である。化学的ポリマー修飾は、活性タンパク質が精製された後で、余分な修飾および精製の段階を必要とする。対照的に、URP配列は、薬学的に活性なタンパク質と一緒に、組換えDNA法を使用して製造することができる。本発明の生成物はまた、ポリマー修飾生成物と比較して、特徴付けすることが顕著により容易である。組換え産生プロセスに起因して、規定された分子特性を有するより均質な生成物を得ることができる。URP配列はまた、生成物の精製を容易にし得る。例えば、URP配列は、アフィニティクロマトグラフィによって捕捉できるサブ配列を含むことができる。1つの例は、ヒスチジンが豊富な配列であり、これは、ニッケルのような固定化金属を用いて、樹脂上で捕捉することができる。URP配列はまた、過度の負または正に荷電したアミノ酸を有するように設計することができる。結果として、これらは、生成物の正味の電荷に顕著な影響を与えることができ、これは、イオン交換クロマトグラフィまたは調製用電気泳動による生成物の精製を容易にし得る。
対象MURPは、結合モジュール、エフェクターモジュール、多量体化モジュール、C末端モジュール、およびN末端モジュールを含むがこれらに限定されない種々のモジュールを含み得る。図1は、複数のモジュールを有する例示的なMURPを示す。しかし、MURPはまた、図2に図示される比較的単純な構造を有し得る。MURPはまた、フラグメント化部位を含み得る。これらは、MURPがそれらの標的部位に達したときに優先的に切断され得る、プロテアーゼ感受性配列または化学的に感受性の配列であり得る。
結合モジュール(BM):
本発明のMURPは1つ以上の結合モジュールを含み得る。結合モジュール(BM)とは、細胞−、組織−、または器官−標的化のためなどの1つ以上の治療標的またはアクセサリー標的であり得る、1つまたはいくつかの標的に特異的に結合し得るペプチドまたはタンパク質の配列をいう。BMは、直鎖状または環状のペプチド、システイン束縛ペプチド、マイクロプロテイン、骨格タンパク質(例えば、フィブロネクチン、アンキリン、クリスタリン、ストレプトアビジン、抗体フラグメント、ドメイン抗体)、ペプチドホルモン、増殖因子、サイトカイン、または任意の型のタンパク質ドメイン、ヒトまたは非ヒト、天然または非天然であり得、そしてこれらは、天然の骨格に基づいてもよく、または天然の骨格に基づかなくてもよく、または組み合わせに基づいてもよく、またはこれらは上記のいずれかのフラグメントであってもよい。選択的に、これらのBMは、結合特性、それらの安定性、または他の特性を増強するために、1つまたは複数のアミノ酸を付加、除去、または置き換えすることによって操作することができる。結合モジュールは、設計、またはファージディスプレイ、細胞ディスプレイ、リボソームディスプレイ、もしくは他のディスプレイ法を含む遺伝子パッケージディスプレイによって、天然のタンパク質から得ることができる。結合モジュールは、アビディティを生じる、同じ標的の同じコピーに結合し得、またはこれらは、同じ標的の異なるコピー(これは、例えば、細胞膜によって、これらのコピーが何らかの形で接続または連結される場合に、アビディティを生じ得る)に結合し得、またはこれらは、2つの関連しない標的(これは、例えば、膜によって、これらの標的が何らかの形で連結される場合に、アビディティを生じる)に結合し得る。結合モジュールは、ペプチドまたはタンパク質のランダムライブラリーをスクリーニングすること、またはさもなければ分析することによって同定することができる。
特に所望される結合モジュールは、MURPへの取り込みの際に、MURPが所望のTエピトープスコアを生じるものである。タンパク質のTエピトープスコアは、Sturniolo,T.ら(1999)Nature Biotechnology 17:555)において開示されるような、最も一般的な複数のヒトMHC対立遺伝子に対するタンパク質の結合のKd(解離定数、親和性、オフレート)のlogである。このスコアは、少なくとも15log、約10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0、−1、−2、−3、−4、−5(10e10Kd)から約−5までの範囲である。好ましいMURPは、約−3.5未満のスコアを生じる[KKW:絶対的スケールか(On absoluate scale?)]。
特に関心が持たれるものはまた、2つのシステイン残基を対合させることによって形成されたジスルフィド結合を含む結合モジュールである。特定の実施形態において、結合モジュールは、高システイン含量または高ジスルフィド密度(HDD)を有するポリペプチドを含む。HDDファミリーの結合モジュールは、典型的には、5〜50%(5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、45、または50%)のシステイン残基を有し、各ドメインは、少なくとも2つのジスルフィドおよび選択的に、カルシウムまたは別のイオンなどの補因子を含む。
HDD骨格の存在は、これらのモジュールが小さいことを可能にするが、比較的強固な構造を依然として採用する。強固さは、高い結合親和性、抗原プロセシングに関与するプロテアーゼを含む、プロテアーゼおよび熱に対する抵抗性を得るために重要であり、従って、これらのモジュールの免疫原性が低いことまたは免疫原性がないことに寄与する。ジスルフィドフレームワークは、多くのモジュールの内部の非常に多くの疎水性側鎖相互作用のための必要性を伴うことなく、モジュールをフォールディングする。小さなサイズは、速い組織浸透のために、および経口、鼻、腸管、肺、血液脳関門などのような代替的な送達のためにもまた有利である。加えて、小さなサイズはまた、免疫原性を減少するために補助する。より高いジスルフィド密度は、ジスルフィドの数を増加させることによって、または同じ数のジスルフィドを有するが、より少ないアミノ酸を有するドメインを使用することよってのいずれかで得ることが可能である。非システイン固定残基の数を減少し、その結果、より高い割合のアミノ酸が標的結合のために利用可能であることもまた所望される。
システイン含有結合モジュールは、広範なジスルフィド結合パターン(DBP)を採用することができる。例えば、2ジスルフィドモジュールは、3つの異なるジスルフィド結合パターン(DBP)を有し得、3ジスルフィドモジュールは、15通りの異なるDBPを有し得、4ジスルフィドモジュールは、105通りまでの異なるDBPを有する。天然の例は、2SS DBPのすべて、3SS DBPの大多数、および4SS DBPの半分未満について存在する。1つの態様において、ジスルフィド結合パターンの総数は、以下の式に従って計算することができる:エラー!オブジェクトは編集フィールドコードから作成できない。ここでn=システイン残基によって形成されるジスルフィド結合の予測数であり、エラー!オブジェクトは編集フィールドコードから作成できない。は、(2i−1)の結果であることを表し、ここで、iは1からnまでの正の整数である。
従って、1つの実施形態において、MURPにおいて使用されるモジュールは、標的分子に向けた結合特異性を示す、天然に存在するかまたは天然に存在しないシステイン(C)含有骨格であり、ここで、天然に存在しないシステイン(C)含有骨格は、式:エラー!オブジェクトは編集フィールドコードから作成できない。ここでnはシステイン残基によって形成されるジスルフィド結合の予測数に等しく、エラー!オブジェクトは編集フィールドコードから作成できない。は、(2i−1)の結果であることを表し、ここで、iは1からnまでの正の整数である;によって表わされる順列の群から選択されるパターンに従って骨格内システインを含む。1つの態様において、天然に存在するかまたは天然に存在しないシステイン(C)含有モジュールは、C1−2、3−4、C1−3、2−4、およびC1−4、2−3からなる群より選択されるパターンに従ってポリペプチドに含まれるシステインを対合させることによって形成された2つのジスルフィド結合を有するポリペプチドを含み、ここで、ハイフンによってつながれた2つの数値は、ポリペプチドのN末端から数えた2つのシステインが対合してジスルフィド結合を形成することを示す。別の態様において、天然に存在するかまたは天然に存在しないシステイン(C)含有モジュールは、C1−2、3−4、5−6、C1−2、3−5、4−6、C1−2、3−6、4−5、C1−3、2−4、5−6、C1−3、2−5、4−6、C1−3、2−6、4−5、C1−4、2−3、5−6、C1−4、2−6、3−5、C1−5、2−3、4−6、C1−5、2−4、3−6、C1−5、2−6、3−4、C1−6、2−3、4−5、およびC1−6、2−5、3−4からなる群より選択されるパターンに従って、骨格内システインを対合することによって形成した3つのジスルフィド結合を有するポリペプチドを含み、ここで、ハイフンによってつながれた2つの数値は、ポリペプチドのN末端から数えた2つのシステインが対合してジスルフィド結合を形成することを示す。なお別の態様において、天然に存在するかまたは天然に存在しないシステイン(C)含有モジュールは、上記の式によって定義される順列の群から選択されるパターンに従って、ポリペプチド中に含まれるシステインを対合させることによって形成された少なくとも4つのジスルフィド結合を有するポリペプチドを含む。なお別の態様において、天然に存在するかまたは天然に存在しないシステイン(C)含有モジュールは、上記の式によって表される順列の群から選択されるパターンに従って、タンパク質内システインを対合させることによって形成した少なくとも5個、6個、またはそれ以上のジスルフィド結合を有するポリペプチドを含む。同時係属出願[それらの全体が参照により本明細書に援用される、出願番号11/528,927および11/528,950]に開示される任意のシステイン含有タンパク質または骨格は候補結合分子である。
結合モジュールはまた、ジスルフィド結合したシステイン間に、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、および12個のランダム化または部分的なランダム化アミノ酸を有する(例えば、積み上げ方式)システイン束縛環状ペプチドのライブラリーから選択することができ、いくつか場合において、システイン対の外側のさらなるランダム化アミノ酸は、種々の方法を使用して構築することができる。目的の標的についての特異性を有するライブラリーメンバーは、ファージディスプレイ、リボソームディスプレイ、酵母ディスプレイ、および当該分野において公知である他の方法を含む種々の方法を使用して同定することができる。このような環状ペプチドは、MURP中の結合モジュールとして利用できる。好ましい実施形態において、1つより多くのジスルフィド結合を含む結合モジュールに導く積み上げアプローチを使用して、それらの結合親和性、タンパク質分解安定性、および/または特異性を増加させるためのシステイン束縛ペプチドをさらに操作することができる。1つの特定の積み上げアプローチは図25に図示されている。これは、以前に選択された環状ペプチドのN末端側、ならびにC末端側における、単一のシステインおよび複数のランダム化残基の付加に基づく。図25に図示されているように設計されたライブラリーを生成することができる。改善された特性を有する結合モジュールは、ファージディスプレイまたは類似の方法によって同定することができる。このような積み上げライブラリーは、環状ペプチドのN末端側ならびにC末端側に、1個から12個までの間のランダムな位置を含み得る。新たに加えられたランダム側面のシステイン残基と環状ペプチド中のシステイン残基との間の距離は1残基から12残基までの間で変動し得る。このようなライブラリーは、ライブラリーメンバーあたりに4個のシステイン残基を含み、2つのシステインはもともとの環状ペプチドから生じ、2つのシステインは新たに加えられた側面においてである。このアプローチは、1−4 2−3 DBPまたはDBP中の変化に好ましく、既存の1−2ジスルフィド(4システイン構築物中の2−3)を開裂して、1−2 3−4または1−3 2−4 DBPを形成する。このような積み上げアプローチは、クローン特異的プライマーを用いて実施することができ、その結果、これは、図25に図示されるように、ライブラリー領域間に固定された配列を遊離せず、またはこれは、以前に選択されたペプチドの両側で固定された配列を使用する(従って、遊離する)プライマーを用いて実施することができ、それゆえに、これらの同じプライマーは、図26に図示されるように、任意の以前に選択されたクローンのために使用することができる。図26に図示されている方法は、目的の標的についての特異性を有する環状ペプチドのコレクションに適用することができる。両方の積み上げアプローチは、積み上げによって抗VEGF親和性の成熟のために働くことが示された。このアプローチは、6個以上のシステイン残基を有する結合モジュールを生成するために反復することができる。
2ジスルフィド配列への1ジスルフィドの別の積み上げは、図27に図示されている。これは、以前に選択されたペプチドプールが、N末端ならびにC末端の位置で終了するような、1ジスルフィドペプチドの以前に選択したプールのそれ自体との二量体化を含む。このアプローチは、標的上の2つの別々のエピトープを認識する2ジスルフィド配列の積み上げに有利である。
別の積み上げアプローチは、4、5、6、7、8、9、または10アミノ酸離れている2つのシステインを含む6〜15残基の(部分的)ランダム化配列の付加を含み、連結されたシステインの外側に、任意のさらなるランダム化位置を伴う。2システインランダム配列は、以前に選択したペプチドのN末端側またはC末端側に加えられる。このアプローチは、1−2 3−4 DBPに有利であるが、他のDBPが形成されてもよい。このアプローチは、6個以上のシステイン残基と有する結合モジュールを生成するために反復することができる。
結合モジュールは、天然のタンパク質骨格に基づいて構築することができる。このような骨格は、データベース検索によって同定することができる。天然の骨格に基づくライブラリーは、ファージディスプレイパニング、続いてスクリーニングに供せられ、目的の標的に特異的に結合する配列を同定できる。
天然の骨格の広範な選択が、結合分子を構築するために利用可能である。特定の骨格の選択は、意図される標的に依存する。天然の骨格の非限定的な例には、ヘビトキシン様タンパク質、例えば、ヘビ毒トキシンおよびヒト細胞表面受容体の細胞外ドメインが含まれる。ヘビ毒トキシンの非限定的な例には以下が含まれる:エラブトキシン(Erabutoxin)B、γ−カルジオトキシン(gamma−Cardiotoxin)、ファシクリン(Faciculin)、ムスカリントキシン(Muscarinine toxin)、エラブトキシン(Erabutoxin)A、ニューロトキシン(Neurotoxin)I、カルジオトキシン(Cardiotoxin)V4II(トキシン(Toxin)III)、カルジオトキシンV、α−コブラトキシン(alpha− Cobratoxin)、ロングニューロトキシン(long Neurotoxin)1、FS2トキシン、ブンガロトキシン(Bungarotoxin)、ブカンジン(Bucandin)、カルジオトキシンCTXI、カルジオトキシンCTX IIB、カルジオトキシンII、カルジオトキシンIII、カルジオトキシンIV、コブラトキシン(Cobrotoxin)2、α−トキシン(alpha−toxin)、ニューロトキシンII(コブラトキシン(Cobrotoxin)B)、トキシン(Toxin)B(ロングニューロトキシン)、カンドトキシン(Candotoxin)、ブカイン(Bucain)。(ヒト)細胞表面受容体の細胞外ドメインの非限定的な例には、CD59、II型アクチビン受容体、BMP受容体Iaエクトドメイン、TGF−β II型受容体細胞外ドメインが含まれる。他の天然の骨格には以下が含まれるがこれらに限定されない:A−ドメイン、EGF、Ca−EGF、TNF−R、ノッチ(Notch)、DSL、トレフォイル(Trefoil)、PD、TSPl、TSP2、TSP3、アナト(Anato)、インテグリンβ(Integrin Beta)、サイログロブリン(Thyroglobulin)、ディフェンシン(Defensin)1、ディフェンシン2、シクロチド(Cyclotide)、SHKT、ディスインテグリンン(Disintegrin)、ミオトキシン(Myotoxin)、γ−チオネイン(Gamma−Thionein)、コノトキシン(Conotoxin)、μ−コノトキシン、ω−アトラコトキシン(Atracotoxin)、δ−アトラコトキシン、ならびに、その全体が本明細書に組み込まれる、同時係属出願番号11/528,927および11/528,950に開示されるさらなるファミリー。
大きな変種のライブラリーの中で結合分子を同定することを可能にする、非常に様々な方法が記載されてきた。1つの方法は化学合成である。ライブラリーメンバーは、各ビーズが異なるペプチド配列を有するように、ビーズ上で合成できる。所望の特異性を有するリガンドを有するビーズは、標識された結合パートナーを使用して同定することができる。別のアプローチは、反復手順の中で特異的結合配列を同定することを可能にする、ペプチドのサブライブラリーの生成である(Pinilla,C.ら(1992)BioTechniques,13:901−905)。より一般的に使用されているものは、変種のライブラリーがファージ、タンパク質、または細胞の表面上に発現されるディスプレイ方法である。これらの方法は、一般的に、ライブラリーの各変種をコードするDNAまたはRNAがリガンドに物理的に連結されているものである。これは、目的のリガンドを検出または回収すること、次いで、結合したDNAまたはRNAを配列決定することによってそのペプチド配列を決定することを可能にする。ディスプレイ法は、当業者が、ランダム変種の大きなライブラリーから所望の結合特性を有するライブラリーメンバーを富化することを可能にする。頻繁には、所望の結合特性を有する変種は、所望の特性について富化されたライブラリーから個々の単離物をスクリーニングすることによって、富化されたライブラリーから同定することができる。ディスプレイ法の例は、lacリプレッサーへの融合(Cull,M.ら(1992)Proc.Natl.Acad. Sci USA,89:1865−1869)、細胞表面ライブラリー(Wittrup,K.D.(2001)Curr Opin Biotechnol,12:395−9)である。特に関心が持たれるものは、ランダムペプチドまたはタンパク質がファージ粒子に連結されている方法である。一般的に使用されるものはM13ファージ(Smith,G.P.ら(1997)Chem Rev,97:391−410)およびT7ファージ(Danner,S.ら(2001)Proc Natl Acad Sci USA,98:12954−9)である。M13上でペプチドまたはタンパク質をディスプレイするために利用可能である複数の方法が存在している。多くの場合において、ライブラリー配列は、M13ファージのペプチドPIIIのN末端に融合される。ファージは、典型的には、このタンパク質の3〜5コピーを有し、従って、このようなライブラリー中のファージは、多くの場合において、ライブラリーメンバーの3〜5の間のコピーを有する。このアプローチは、多価ディスプレイといわれる。代替は、ライブラリーがファージミド上にコードされているファージミドライブラリーである。ファージ粒子は、ヘルパーファージとともにファージミドを有する細胞の感染によって形成することができる(Lowman,H.B.ら(1991)Biochemistry,30:10832−10838)。このプロセスは、典型的には、一価ディスプレイに導く。いくつかの場合において、一価ディスプレイは、高親和性結合物を得るために好ましい。他の場合において、多価ディスプレイが好ましい(O’Connell,D.ら(2002)J Mol Biol,321:49−56)。
ファージディスプレイによって所望の特徴を有する配列を富化するための種々の方法が記載されてきた。免疫チューブ、マイクロタイタープレート、磁気ビーズ、または他の表面への結合によって、目的の標的を固定化することができる。続いて、ファージディスプレイを固定化標的と接触させ、結合リガンドを欠くファージを洗浄して除き、そして標的特異的リガンドを有するファージを種々の条件によって溶出させることができる。溶出は、低pH、高pH、尿素、またはタンパク質−タンパク質接触を破壊する傾向がある他の条件によって実施することができる。結合したファージはまた、溶出するファージが加えた大腸菌宿主に直接的に感染することができるように、大腸菌細胞を加えることによって溶出させることもできる。興味深いプロトコールは、ファージ結合リガンドまたは固定化標的を分解できるプロテアーゼを用いる溶出である。プロテアーゼはまた、プロテアーゼ抵抗性ファージ結合リガンドを富化させるためのツールとして利用することができる。例えば、目的の標的へのパニングの前に、1種以上の(ヒトまたはマウス)プロテアーゼを用いてファージ結合リガンドのライブラリーをインキュベートすることができる。このプロセスは、プロテアーゼに対して不安定であるライブラリーからのリガンドを分解および除去する(Kristensen,P.ら(1998)Fold Des,3:321−8)。リガンドのファージディスプレイライブラリーはまた、複雑な生物学的サンプルへの結合のために富化させることができる。例は、固定化細胞膜画分上(Tur,M.K.ら(2003)Int J Mol Med,11:523−7)または全細胞上(Rasmussen,U.B.ら(2002)Cancer Gene Ther,9:606−12;Kelly,K.A.ら(2003)Neoplasia,5:437−44)でのパニングである。いくつか場合において、ファージライブラリーからの細胞特異的な結合因子の富化を改善するためのパニング条件を最適化する必要がある(Watters,J.M.ら(1997)Immunotechnology,3:21−9)。ファージパニングは、生きている患者または動物においてもまた実施することができる。このアプローチは、血管標的に結合するリガンドの同定のために、特に関心が持たれるものである(Arap,W.ら(2002)Nat Med,8:121−7)。
ペプチドのライブラリーをコードするDNA配列のライブラリーを生成することを当業者に可能にする、種々のクローニング方法が利用可能である。ヌクレオチドのランダム混合物は、1つまたは複数のランダム位置を含むオリゴヌクレオチドを合成するために利用することができる。このプロセスは、ランダム位置の数、ならびにランダム化の程度を制御することを可能にする。加えて、生物学的サンプルからのDNAの部分消化によって、ランダムまたは半ランダムDNA配列を得ることが可能である。ランダムオリゴヌクレオチドは、あらかじめ規定された位置でランダム化されるプラスミドまたはファージのライブラリーを構築するために使用することができる。これは、(de Kruif,J.ら(1995)J Mol Biol,248:97−105)において記載されるように、PCR融合によって行うことができる。他のプロトコールはDNAライゲーションに基づく(Felici,F.,ら(1991)J Mol Biol,222:301−10;Kay,B.K.ら(1993)Gene,128:59−65)。別の一般的に使用されているアプローチはKunkel変異誘発であり、ここでは、プラスミドまたはファージミドの変異誘発鎖は、一本鎖環状DNAを鋳型として使用して合成される。Sidhu,S.S.ら(2000)Methods Enzymol,328:333−63;Kunkel,T.A.,ら(1987)Methods Enzymol,154:367−82を参照のこと。
Kunkel変異誘発は、CJ236のような大腸菌株から得ることができる、ランダムに取り込まれたウラシル残基を含む鋳型を使用する。ウラシル含有鋳型鎖は、インビトロ合成された変異誘発鎖が維持されながら、大腸菌への形質転換の際に優先的に分解される。結果として、多くの形質転換細胞は、ファージミドまたはファージの変異誘発バージョンを有する。ライブラリー中の多様性を増加させるための価値のあるアプローチは、複数のサブライブラリーを合わせることである。これらのサブライブラリーは、上記の方法のいずれかによって生成することができ、そしてこれらは、同じかまたは異なる骨格に基づき得る。
短いペプチドの大きなファージライブラリーを生成するための有用な方法が最近記述された(Scholle,M.D.ら(2005)Comb Chem High Throughput Screen,8:545−51)。この方法は、Kunkelアプローチに関連しているが、これは、ランダムウラシル塩基を含む一本鎖鋳型DNAの精製を必要としない。その代わりに、この方法は、変異誘発される領域に近接して1つ以上の変異を有する鋳型ファージを用いて開始し、上記変異は、ファージを非感染性にする。この方法は、ある位置にランダム化コドンを有し、そして鋳型中のファージ不活性化変異を修正する変異誘発性オリゴヌクレオチドを使用する。結果として、変異誘発ファージ粒子のみが、形質転換後に感染性であり、そして非常に少ない親のファージがこのようなライブラリーに含まれる。この方法はさらに、いくつかの方法で修飾することができる。例えば、ファージの複数の不連続領域に同時に変異誘発するために、複数の変異誘発オリゴヌクレオチドを利用することができる。本発明者らは、さらなる困難をもたらす<10、15、または20アミノ酸の短いペプチドの代わりに、>25、30、35、40、45、50、55および60アミノ酸の全体のマイクロプロテインにこのオリゴヌクレオチドを適用することによって、このアプローチのさらに先の工程を採用した。今や、このアプローチは、単回の形質転換で10e10より多く(10e11まで)の形質転換体のライブラリーを生じ、その結果、10e12の多様性を有する単一のライブラリーが10個の形質転換体から予想される。
Scholle法の別のバリエーションは、鋳型中のアンバー終止コドンがオーカー終止コドンに転換され、次のサイクルの変異誘発では、オーカーがアンバーに転換されるように、変異誘発オリゴヌクレオチドを設計することである。この場合において、鋳型ファージおよび変異誘発ライブラリーメンバーは、大腸菌の異なるサプレッサー株の中で、オーカーサプレッサー株をアンバーサプレッサー株と交互に使用して、培養する必要がある。このことは、これらの2つの型の終止コドンと2つのサプレッサー株との間で交互に行うことによって、ファージの変異誘発の連続的なラウンドを実施することを可能にする。
Scholleアプローチのなお別のバリエーションは、一本鎖ファージDNA鋳型を用いるメガプライマーの使用を含む。メガプライマーは、パニングの前のラウンドからファージの選択したプールのライブラリー挿入物から生成された長いssDNAである。目的は、1つ以上の領域で変異誘発した前のプールからのライブラリー挿入物の完全な多様性を獲得し、そして、さらなる領域が変異誘発できるようなやり方で、新たなライブラリーにこれを移動することである。メガプライマープロセスは、目的の遺伝子に終止コドンを含む同じ鋳型を使用して、複数のサイクルで反復することができる。メガプライマーは、1)ssDNA鋳型に対する相補性について少なくとも15塩基の5’および3’重複領域、および2)前に選択したクローンのプールからコピーした(選択的にPCRによる)1つ以上(1、2、3、4、またはそれ以上)の前に選択したライブラリー領域、および3)パニングの次のラウンドにおいて選択される新たに変異誘発されたライブラリー領域を含むssDNA(選択的にPCRによって生成される)である。メガプライマーは、1)新たに合成されたライブラリー領域をコードする1つ以上のオリゴヌクレオチドを合成すること、および2)任意に重複PCRを使用して、前に最適化された任意の他のライブラリー領域を含むDNAフラグメント(選択的に、PCRによって得られる)にこれを融合することによって、選択的に調製される。ランオフまたは合わせた(重複)PCR産物の一本鎖PCRを使用して、前に最適化した領域のすべて、ならびに次のパニング実験において最適化されるさらなる領域についての新たなライブラリーを含む一本鎖メガプライマーを生成する。このアプローチは、サイクルあたり10e11〜10e12の多様性を生成する、複数の迅速なライブラリー作製のサイクルを使用し、各々は続いてパニングを行って、タンパク質の親和性成熟を可能にすることが期待される。
マイクロプロテインの結合、または製造、安定性、もしくは免疫原性のような他の特性を増強する目的で、種々の方法を、(以前に選択されたかまたは未処理の)マイクロプロテインのライブラリーに配列の多様性を導入するために、または個々のマイクロプロテインクローンを変異させるために適用することができる。原理的には、ライブラリーを生成するために使用できるすべての方法はまた、マイクロプロテインの富化された(以前に選択された)ライブラリーに多様性を導入するためにも使用することができる。特に、所望の結合または他の特性を有する変種を合成し、これらの配列に基づいて部分的にランダム化されたオリゴヌクレオチドを設計することができる。このプロセスは、ランダム化の位置および程度を制御することを可能にする。種々のコンピュータアルゴリズムを使用して、複数の変種の配列データから、タンパク質中の個別の変異の有用性を推定することができる(Jonsson,J.ら(1993)Nucleic Acids Res,21:733−9;Amin,N.ら(2004)Protein Eng Des Sel,17:787−93)。富化ライブラリーの再変異誘発のために特に関心が持たれるものはDNAシャッフリングであり(Stemmer,W.P.C.(1994)Nature,370:389−391)、これは、富化ライブラリー中で個々の配列の組換え体を生成する。シャッフリングは、種々の修飾PCR条件を使用して実施することができ、鋳型は、組換えを増強するために部分的に分解されてもよい。代替は、制限酵素ベースのクローニングを使用する、あらかじめ規定した位置での組換えである。特に関心が持たれるものは、それらの配列認識部位の外側でDNAを切断するIIS型制限酵素を利用する方法である(Collins,J.ら(2001)J Biotechnol,74:317−38)。非回文突出を生成する制限酵素は、複数の位置でプラスミドまたは変種をコードする他のDNAを切断するために利用することができ、完全なプラスミドは、ライゲーションによって再アセンブルすることができる(Berger,S.L.ら(1993)Anal Biochem,214:571−9)。多様性を導入するための別の方法は、ライブラリーメンバーをコードするDNA配列が変異誘発条件下でPCRに供されるPCR変異誘発である。比較的高い変異頻度で変異をもたらすPCR条件が記載されている(Leung,D.ら(1989)Technique,1:11−15)。加えて、忠実度が減少したポリメラーゼを利用することができる(Vanhercke,T.ら(2005)Anal Biochem,339:9−14)。特に関心が持たれる方法は、変異誘発株に基づく(Irving,R.A.ら(1996)Immunotechnology,2:127−43;Coia,G.ら(1997)Gene,201:203−9)。これらは、1つ以上のDNA修復遺伝子の欠損を有する株である。これらの株におけるプラスミドまたはファージまたは他のDNAは、通常の複製の間に変異を蓄積する。遺伝子の多様性を導入するために変異誘発株中で個々のクローンまたは富化集団を増幅させることができる。上記の方法の多くは反復プロセスの中で利用することができる。全体の遺伝子、もしくは遺伝子の一部に対して、複数ラウンドの変異誘発およびスクリーニングまたはパニングを適用することが可能であり、または各々の引き続くラウンドの間にタンパク質の異なる部分を変異誘発することが可能である(Yang,W.P.ら(1995)J Mol Biol,254:392−403)。
ライブラリーは、アーティファクトを減少するためにさらに処理することができる。ファージパニングの既知のアーティファクトには以下が含まれる:1)疎水性に基づく非特異的結合、および2)標的への多価結合、これは以下のいずれかに起因する:a)pIIIファージタンパク質の五価性、またはb)多量体を生じる、異なるマイクロプロテイン間のジスルフィドの形成に起因、またはc)固体支持体上の標的の高密度コーティングに起因、および3)状況依存性の標的結合、ここでは、標的の状況またはマイクロプロテインの状況が、結合または阻害活性に対して決定的になる。これらの問題の規模を最小化するために、異なる処理工程をとることができる。例えば、このような処理が全体のライブラリーに適用されるが、良くないクローンを除去するいくつかの有用な処理が、可溶性タンパク質のプールのみに、または個々の可溶性タンパク質のみに適用することができる。
システイン含有骨格のライブラリーは、遊離のチオールを含むようであり、これは、他のタンパク質への架橋によって、指向性進化を複雑にし得る。1つのアプローチは、チオール除去カラムを通してライブラリーから最もよくないクローンを除去することであり、このようにして、1種以上の遊離のスルフヒドリルを有するすべてのクローンを除去する。遊離のSH基を有するクローンもまた、ビオチン−SH試薬と反応させることができ、ストレプトアビジンカラムを使用して、反応性SH基を有するクローンの効率的な除去を可能にする。別のアプローチは、遊離のチオールを除去しないが、ヨード酢酸などのスルフヒドリル反応性化学物質でこれらをキャッピングすることによって、これらを不活性化することである。特に関心が持たれるものは、非特異的標的結合または修飾変種を減少する、かさ高いまたは親水性のスルフヒドリル試薬である。
状況依存性の例は、pIIIタンパク質、リンカー、ペプチドタグ、ビオチン−ストレプトアビジン、Fc、および相互作用に寄与する他の融合タンパク質を含む、一定の配列のすべてである。状況依存性を回避するための典型的なアプローチは、積み上げを回避するために、実用的である限り頻繁に、状況を切り換えることを含む。これは、異なるディスプレイ系の間で交互に行うこと(すなわち、M13対T7,またはM13対酵母)、使用されるタグおよびリンカーを交互に行うこと、固定化のために使用される(固体)支持体を交互に行うこと(すなわち、固定化学)、および標的タンパク質それ自体を交互に行うこと(異なる製造業者、異なる融合バージョン)を含んでもよい。
ライブラリー処理は、好ましい品質を有するタンパク質について選択するために使用することができる。1つの選択肢は、ライブラリーから不安定な変種を除去するために、プロテアーゼを用いるライブラリーの処理である。使用されるプロテアーゼは、典型的には、適用の際に出くわすものである。肺送達のために、例えば、肺洗浄によって得られた肺プロテアーゼを使用する。同様に、血清、唾液、胃、腸、皮膚、鼻などからのプロテアーゼの混液を得る。しかし、単一の精製プロテアーゼの混液を使用することもまた可能である。プロテアーゼの広範なリストは[付録E]に示される。ファージそれ自体は、多くのプロテアーゼおよび他の過酷な処理に対して例外的に抵抗性である。
例えば、最も安定な構造、すなわち、最強のジスルフィド結合を有するものについて、それを増加濃度の還元剤(すなわち、DTT、またはβメルカプトエタノール)に曝露し、このようにして、最初に最も安定性が少ない構造を除去することによって、選択することが可能である。典型的には、所望の安定性に依存して、2.5mMから、5mM、10mM、20mM、30mM、40mM、50mM、60mM、70mM、80mM、90mM、または100mMまでの還元剤(すなわち、DTT、BME、他)濃度を使用する。
高レベルの還元剤を用いて完全なディスプレイライブラリーを還元すること、続いて、タンパク質ライブラリーを徐々に再酸化してジスルフィドを再形成すること、続いて、上記のように、遊離のSH基を有するクローンの除去を行うことによって、インビトロで効率的に再フォールディングできるクローンを選択することもまた可能である。このプロセスは、インビトロで低い再フォールディング効率を有するクローンを除去するために、1回または複数回適用することができる。
1つのアプローチは、A.C.Fisherら(2006)Genetic selection for protein solubility enabled by the folding quality control feature of the twin−arginine translocation pathway.Protein Science(オンライン版)によって記載されているような、タンパク質発現レベル、フォールディングおよび溶解性についての遺伝子選択を適用することである。ディスプレイライブラリーのパニング後(任意)、標的結合、発現レベル、およびフォールディングについて、タンパク質レベルでの数千個のクローンのスクリーニングを回避することが望まれる。代替方法は、βラクタマーゼ融合ベクターに選択した挿入物の全体のプールをクローニングすることであり、これは、βラクタム上にプレートしたときに、著者らは、十分に発現され、完全にジスルフィド結合され、そして可溶性であるタンパク質について選択性であることを実証した。
タンパク質ライブラリーのM13ファージディスプレイおよび1回以上のサイクルでの標的上でのパニングの後で、進行するべき種々の方法が存在し、これには以下が含まれる:(1)ファージELISAによる個々のファージクローンのスクリーニング、これは、固定化標的に結合するファージ粒子の数を測定する(抗M13抗体を用いる);(2)M13からT7ファージディスプレイライブラリーへの移動。第2のアプローチは、価数に基づく偽陽性の発生を減少させる際に特に有用である。任意の単一ライブラリー形式が、標的との抗アビディティ接触を形成し得るクローンのために好ましい傾向がある。このことが、可溶性タンパク質のスクリーニングは重要であるが、これは退屈な解決法であることの理由である。T7ファージディスプレイにおいて達成される多価は、M13ディスプレイにおいて達成されるものとはかなり異なっているようであり、T7とM13との間のサイクリングは、価数に基づいて偽陽性の発生を減少させるための優秀なアプローチであり得る。
フィルターリフトは、大きな寒天プレート上で高密度で(10e2〜10e5)増殖させた細菌コロニーを用いてであり得る別の方法論である。少量のいくつかのタンパク質は媒体から分泌され、結局はフィルターメンブレン(ニトロセルロースまたはナイロン)に結合する。次いで、フィルターは、無脂肪ミルク、1%カゼイン加水分解物、または1%BSA溶液中でブロックされ、そして、蛍光色素または指標酵素で標識した(直接的に、または抗体もしくはビオチン−ストレプトアビジンを介して間接的に)標的タンパク質とともにインキュベートする。コロニーの位置は、プレートの背面にフィルターを重ねることによって決定し、すべてのポジティブクローンを選択し、さらなる特徴付けのために使用する。フィルターリフトの利点は、これが、異なる期間の間の洗浄後にシグナルを読み取ることによって、親和性選択的にできることである。高親和性クローンのシグナルはゆっくりと「消えていく」のに対して、低親和性クローンのシグナルは急速に消える。このような親和性の特徴付けは、典型的には、ウェルベースのアッセイとともに3点アッセイを必要とし、ウェルベースのアッセイよりも、クローンからクローンへのより良好な適合性を提供し得る。クローンのアレイへのグリッド化は、これが、コロニーのサイズまたは位置に起因する差異を最小化するので、有用である。
N末端モジュール:
対象MURPはN末端モジュール(NM)を含み得、これは、例えば、MURPの産生を容易にする際に特に有用である。NMは、生成物が大腸菌細胞質中で発現されるときに、単一のメチオニン残基であり得る。典型的な生成物形式は、治療タンパク質に融合されたURPであり、これは、N末端がホルミル−メチオニンであるように、細菌細胞質中で発現される。ホルミル−メチオニンは、永続性、またはこれが生物学的または化学的プロセシングによって除去されるならば、一過性のいずれかであり得る。
NMはまた、タンパク質分解性プロセシングのために操作されたペプチド配列であり得、これは、タグを除去するため、または融合タンパク質を除去するために使用することができる。N末端モジュールは、Flag−、Myc−、HA−、またはHis−タグなどの親和性タグを含めることによって、MURPの精製を容易にするように操作することができる。N末端モジュールはまた、MURPの検出のために使用できる親和性タグを含むことができる。NMは、MURPの高レベル発現のために操作または選択できる。これはまた、得られるMURPのプロテアーゼ抵抗性を増強するために操作または選択することができる。MURPは、発現および/または精製を容易にするN末端モジュールとともに産生することができる。このN末端モジュールは、最終産物がN末端モジュールを含まないように、プロテアーゼを用いる産生プロセスの間に切断して除くことができる。
N末端モジュールのアミノ酸およびコドン選択を最適化するために、組換え産生を増加することができる。N末端モジュールはまた、Xa因子、トロンビン、またはエンテロキナーゼ、トマトエッチウイルス(Tomato Etch Virus)(TEV)プロテアーゼのような特異的プロテアーゼによって切断可能なプロセシング部位も含み得る。プロセシング部位はまた、化学的加水分解によって切断可能であるように設計することができる。1つの例は、酸性条件下で切断できるアミノ酸配列asp−proである。N末端モジュールはまた、MURPの精製を容易にするように設計することができる。例えば、N末端モジュールは、固定化金属クロマトグラフィによる生成物捕捉を可能にする複数のhis残基を含むように設計することができる。N末端モジュールは、抗体によって特異的に捕捉または検出できるペプチド配列を含むことができる。例は、FLAG、HA、c−mycである。
C末端モジュール:
MURPはC末端モジュールを含み得、これは、例えば、MURPの産生を容易にする際に特に有用である。例えば、C末端モジュールは、融合され、それゆえに、タンパク質発現を増加し、または精製を容易にする配列を除去するためのタンパク質分解性プロセシングをもたらすための切断部位を含み得る。特に、C末端モジュールはまた、Xa因子、トロンビン、TEVプロテアーゼ、またはエンテロキナーゼのような特異的プロテアーゼによって切断可能なプロセシング部位も含み得る。プロセシング部位はまた、化学的加水分解によって切断可能であるように設計することができる。1つの例は、酸性条件下で切断できるアミノ酸配列asp−proである。C末端モジュールはまた、MURPの精製を容易にすることを目的とした親和性タグであり得る。例えば、C末端モジュールは、固定化金属クロマトグラフィによる生成物捕捉を可能にする複数のhis残基を含むように設計することができる。C末端モジュールは、抗体によって特異的に捕捉または検出できるペプチド配列を含むことができる。タグの非限定的な例は、FLAG、HA、c−myc、またはHis−タグである。C末端モジュールはまた、得られるMURPのプロテアーゼ抵抗性を増強するように操作または選択することができる。
所望される場合、タンパク質のN末端はそれ自体のC末端に連結することができる。例えば、これらの2つのモジュールを連結することは、アミノ酸様の天然の連結(ペプチド結合)を作製することによって、または外因性連結実体を使用することによって実行することができる。特に関心が持たれるものは、これが天然に存在する、小さなタンパク質のファミリーであるシクロチドである。シクロチドのような構造形式を採用することは、エキソプロテアーゼに対するさらなる安定性を提供することが予測される。このような分子内連結は、典型的には、より低いタンパク質濃度でより良好に働く。
エフェクターモジュール:
MURPは1つまたは複数のエフェクターモジュール(EM)を含み得るか、または全く含み得ない。エフェクターモジュールは、典型的には、標的化を提供しないが、しかし、これらは、細胞の殺傷のような治療効果のために必要とされる活性を提供する。EMは、薬学的に活性な小分子(すなわち、毒性薬物)、ペプチド、またはタンパク質であり得る。非限定的な例は、サイトカイン、抗体、酵素、増殖因子、ホルモン、受容体、受容体アゴニストまたはアンタゴニストであり、その全体またはフラグメントまたはドメインには関わらない。エフェクターモジュールはまた、合成または天然に関わらず、化学的に連結された小分子薬物を有するペプチド配列を含み得る。選択的に、これらのエフェクター分子は、毒性活性の放出に導く選択条件下で化学リンカーを介して切断されてもよく、または切断されなくてもよい、エフェクターモジュールに連結することができる。EMは、放射性同位元素およびそれらのキレート、ならびにPETおよびMRIのための種々の標識を含み得る。エフェクターモジュールはまた、細胞または組織に対して毒性であり得る。特に関心が持たれるものは、疾患組織または疾患細胞型に特異性を有する毒性エフェクターモジュールおよび結合モジュールを含むMURPである。このようなMURPは、疾患組織または疾患細胞型に特異的に蓄積し得、そして疾患組織または細胞型で優先的にそれらの毒性作用を発揮し得る。以下に列挙したものは、例示的なエフェクターモジュールである。
酵素−エフェクターモジュールは酵素であり得る。特に関心が持たれるものは、炭水化物、またはアミノ酸、または脂質、または補因子のような細胞増殖のために決定的に重要である代謝産物を分解する酵素である。酵素活性を有するエフェクターモジュールの他の例は、RNアーゼ、DNアーゼ、およびホスファターゼ、アスパラギナーゼ、ヒスチジナーゼ、アルギナーゼ、βラクタマーゼである。酵素活性を有するエフェクターモジュールは、組織または細胞に送達されたときに毒性であり得る。酵素活性を有するエフェクターモジュールは、組織または細胞に送達されたときに毒性であり得る。特に関心が持たれるものは、毒性であるエフェクターモジュールおよび疾患組織に特異的に結合する結合モジュールを合わせるMURPである。腫瘍部位において不活性プロドラッグを活性薬物に転換する酵素もまた、潜在的なエフェクターモジュールである。
薬物−対象MURPは、薬物であるエフェクターを含み得る。所望される場合、薬物分子の臓器選択的送達のための配列を設計することができる。1つの例は図8に図示される。URP配列は、疾患組織に優先的に結合するタンパク質に融合させることができる。同じURP配列は、薬物分子の結合のために修飾され得る1つ以上のアミノ酸残基を含み得る。このような結合体は、高い特異性で疾患組織に結合し得、結合した薬物組織は、全身への薬物暴露を最小化しながら、局所的作用を生じ得る。MURPは、所望の作用の部位においてネイティブプロテアーゼによって切断できるプロテアーゼ感受性部位を導入することによって、標的サイズの薬物分子の放出を容易にするように設計することができる。薬物送達構築物の設計のためにURP配列を使用することの顕著な利点は、薬物分子と、構築物の標的ドメインとの間の望ましくない相互作用を回避できることである。標的ドメインに結合体化できる多くの薬物分子は顕著な疎水性を有し、得られる結合体は凝集する傾向がある。このような構築物に疎水性URP配列を加えることによって、得られる送達構築物の溶解性を改善することができ、結果として、凝集の傾向を減少する。さらに、長いURP配列を加えることによって、標的ドメインに融合することができる薬物分子の数を増加させることができる。加えて、URP配列の使用は、完全な結合体化を容易にするために薬物結合体化部位間の距離を最適化することを可能にする。適切な薬物のリストには以下が含まれるがこれらに限定されない:チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(商標))などの化学療法剤;ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファンなどのスルホン酸アルキル;ベンゾドーパ、カルボクオン、メツレドーパ、およびウレドーパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、およびトリメチロロメラミンを含むエチレンイミンおよびメチラメルアミン;クロラムブシル、クロルナファジン、コロフォスファミド、エストラムチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビクチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソウレア;アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ユベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質;メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗物質;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸アナログ;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリンアナログ;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジンなどのピリミジンアナログ;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗アドレナール;フロリニック酸などの葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグルコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;デュオカルマイシン、メイタンシン、オーリスタチン、エルホミチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒトロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK.R(商標);ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えば、パクリタキセル(タキソール(TAXOL)(商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)およびドセタキセル(タキソテレ(TAXOTERE)(商標)、Rhone−Poulenc Rorer,Antony,France);クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金アナログ;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イダンドロネート;カンプトテシン−11(CPT−11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸;エスペラマイシン;カペシタビン;および上記のいずれかの薬学的に需要可能な塩、酸、または誘導体。適切な化学療法剤の細胞添加剤として、腫瘍に対してホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン、ラロキシフェンを含む抗エストロゲン、アロマターゼ阻害剤である4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY 117018、オナプリストン、およびトレミフェン(Fareston);ならびに抗アンドロゲン、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、ゴセレリン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、デュオカルマイシン、ビンクリスチン、およびビンブラスチンなどもまた含まれる。
エフェクターモジュールとして使用できる他の薬物には、炎症状態、心臓疾患、感染疾患、呼吸器疾患、自己免疫疾患、神経(neronal)および筋肉の障害、代謝障害、および癌を治療するために有用であるものが含まれる。
MURPにおけるエフェクターとして使用できるさらなる薬物には、以下のような痛みおよび炎症のための薬剤が含まれる:ヒスタミンおよびヒスタミンアンタゴニスト、ブラジキニンおよびブラジキニンアンタゴニスト、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)、膜リン脂質の選択的加水分解の生成物の生体変換によって生成される脂質物質、エイコサノイド、プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン、アスピリン、非ステロイド性抗炎症剤、鎮痛剤−解熱剤、プロスタグランジンおよびトロンボキサンの合成を阻害する薬剤、誘導性シクロオキシゲナーゼの選択的阻害剤、誘導性シクロオキシゲナーゼ−2の選択的阻害剤、オータコイド、パラクリンホルモン、ソマトスタチン、ガストリン、体液性および細胞性免疫応答に関与する相互作用を媒介するサイトカイン、脂質誘導性オータコイド、エイコサノイド、β−アドレナリン作動性アゴニスト、イプラトロピウム、糖質コルチコイド、メチルキサンチン、ナトリウムチャネル遮断剤、オピオイド受容体アゴニスト、カルシウムチャネル遮断剤、膜安定化剤、およびロイコトリエン阻害剤。
エフェクターとして使用することができる他の薬物には、消化性潰瘍の治療のための薬剤、胃食道逆流疾患の治療のための薬剤、運動促進剤、制吐剤、過敏性腸症候群において使用される薬剤、下痢のために使用される薬剤、便秘のために使用される薬剤、炎症性腸疾患のために使用される薬剤、胆道疾患のために使用される薬剤、膵臓疾患のために使用される薬剤が含まれる。
放射性核種−MURPは、放射性核種の組織を標的とする送達のため、ならびに放射性核種を用いる画像化のために設計することができる。URPは画像化のために理想的である。なぜなら、URPの長さを変化させることによって、半減期を最適化することができるからである。多くの画像化適用のために、中程度に長いURPが好ましいようであり、数日間または数週間ではなく、5分間から数時間までの半減期を提供し、MURPは、テクニチウム、インジウム、イットリウム、(拡張(EXPAND))のような放射性同位元素のためのキレート剤(DOTAなど)で修飾することが可能である、単一のまたは少数の限られた数のアミノ基のみを含むように、設計することができる。結合体化の代替方法は、予備のシステイン側鎖を通してである。このような放射性核種保有MURPは、腫瘍もしくは他の疾患組織の治療のため、ならびに画像化のために利用することができる。
多くの薬学的に活性なタンパク質またはタンパク質ドメインは、MURPにおけるエフェクターモジュールとして使用することができる。例は、以下のタンパク質ならびにこれらのタンパク質のフラグメントである:サイトカイン、増殖因子、酵素、受容体、マイクロプロテイン、ホルモン、エリスロポエチン、アデノシンデイミナーゼ、アスパラギナーゼ、アルギナーゼ、インターフェロン、成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、G−CSF、GM−CSM、インスリン、ヒルジン、TNF−受容体、ウリカーゼ、ラスブリカーゼ、アキソキン、RNアーゼ、DNアーゼ、ホスファターゼ、シュードモナスエキソトキシン、リシン、ゲロニン、デスモテプラーゼ、ラロニダーゼ、トロンビン、血液凝固酵素、VEGF、プロトロピン、ソマトロピン、アルテプラーゼ、インターロイキン、第IIV因子、第VIII因子、第X因子、第IX因子、ドルナーゼ、グルコセレブロシダーゼ、ホリトロピン、グルカゴン、甲状腺刺激ホルモン、ネシリチド、アルテプラーゼ、テリパラチド、アガルシダーゼ、ラロニダーゼ、メチオニナーゼ。
プロテアーゼ活性化MURP:エフェクターモジュールの治療指標を増強するために、URP配列中に、血清中で、またはMURPによって治療される標的組織の中で優先的に見出されるプロテアーゼに感受性である、プロテアーゼに対して不安定な配列を挿入することができる。このアプローチは図9に示されている。ある設計は、標的組織に到達したときに選択的に活性化されるタンパク質を構築することを可能にする。特に関心が持たれるものは、疾患部位において活性化されるMURPである。このような標的特異的な活性化を容易にするために、得られる融合タンパク質が限られた生物学的活性を有するように、エフェクターモジュールの活性部位または受容体結合部位の密接な近傍にURP配列を結合することができる。特に関心が持たれるものは、腫瘍部位におけるエフェクターモジュールの活性化である。多くの腫瘍組織は比較的高濃度でプロテアーゼを発現し、そしてこれらの腫瘍プロテアーゼによって特異的に切断される配列は、URP配列に挿入することができる。例えば、多くの前立腺腫瘍組織は、セリンプロテアーゼである高濃度の前立腺抗原(PSA)を含む。癌薬物ドキソルビシンに結合体化した、PSAに不安定であるペプチドからなるプロドラッグは、前立腺組織中で選択的活性化を示した[DeFeo−Jones,D.ら(2000)Nat Med,6:1248]。疾患特異的活性化のために特に関心が持たれるものは、TNFα、ならびに多くのサイトカインおよびインターロイキンのような、細胞増殖抑制性または細胞傷害性活性を有するタンパク質である。別の応用は、炎症の部位またはウイルスもしくは細菌感染の部位におけるタンパク質の選択的活性化である。
産生の方法−URP配列を含むMURPは、当該分野において周知である分子生物学的アプローチを使用して産生することができる。種々のクローニングベクターが、哺乳動物細胞、酵母、および微生物のような種々の発現系のために利用可能である。発現宿主として特に関心が持たれるものは、大腸菌(E.coli)、サッカロミセス−セレビジエ(S.cerevisiae)、P.pastoris、およびチャイニーズハムスター卵巣細胞である。特に関心が持たれるものは、それらのコドン使用頻度を広げるために最適化された宿主である。特に関心が持たれるものは、GRSの発現を増強するように修飾された宿主である。これは、グリシン特異的なtRNAをコードするDNAを提供することによって行うことができる。加えて、グリシン特異的なtRNAの負荷が増強されるように宿主を操作することができる。増強されるタンパク質をコードするDNAは、プロモーター配列に作動可能に連結することができる。増強されるタンパク質をコードするDNA、ならびに作動可能に連結されるプロモーターは、プラスミドベクター、ウイルスベクターの一部であり得、またはこれは、宿主の染色体に挿入することができる。
産生のために、増強されるタンパク質の産生を容易にする条件下で、宿主を培養することができる。特に関心が持たれるものは、GRSの産生を改善する条件である。
対象MURPは、種々の形式を採用することができる。例えば、MURPは、遅延放出生成物を産生するために、薬学的に活性なタンパク質に融合されたURPを含み得る。このような生成物は、局所的に、例えば、患者の皮膚にまたはその下に注射または移植することができる。その大きな流体力学半径に起因して、URP配列含有生成物は、注射または移植の部位からゆっくりと放出され、このことは、注射または移植の頻度の減少に導く。URP配列は、注射部位の薬物の局所的保持を延長するために細胞表面または組織に結合する領域を含むように設計することができる。特に関心が持たれるものは、可溶性化合物として製剤化され得るが、注射の際には凝集体を形成し、または沈殿するURP含有生成物である。この凝集または沈殿は、製剤化された生成物のpHと、注射部位のpHとの間の変化によって誘発することができる。代替物は、酸化還元状態の変化の結果として沈殿またな凝集するURP含有生成物である。なお別のアプローチは、非活性溶質の添加によって溶液中で安定化されるが、注射の際に、溶解性の溶質の拡散の結果として沈殿または凝集するURP含有生成物である。別のアプローチは、それらのURP配列中に1つまたは複数のリジン残基またはシステイン残基を含み、そして注射の前に架橋することができるURP含有生成物を設計することである。
所望される場合、MURPは、製造および製剤化されたときに、ならびに注射されたときに単量体であるが(ここでは、架橋されていないことを意味する)、皮下注射後には、このタンパク質は、それ自体と、またはネイティブヒトタンパク質と架橋し始め、皮膚の下でポリマーを形成し、そこから、非常に徐々にのみ、活性薬物分子が遊離する。このような放出は、図18に図示されるように、ジスルフィド結合還元もしくはジスルフィドシャッフリングによってであり得、またはこれは、図19に示されるようにタンパク質分解によって媒介され得、循環に活性フラグメントを放出する。これらの活性フラグメントは、長い半減期を有するために十分に大きいことが重要である。なぜなら、それらの分泌半減期が長くなるほど、放出されるタンパク質の用量がより低下し、注射される生成物のより少ない用量の使用、または注射の間のより長い時間を可能にするからである。
これらの利点を提供する1つのアプローチは、タンパク質のジスルフィド媒介架橋である。例えば、タンパク質薬物は、その中に環状ペプチド(1つまたは複数)を伴って製造される。この環状ペプチドは、標的への結合に関与してもよいし、しなくてもよい。このタンパク質は、形成した環状ペプチドとともに、すなわち、酸化型で製造され、精製を単純化する。しかし、次いで、この生成物は、還元および製剤化され、このタンパク質を還元型に維持する。生成物中の他のジスルフィド含有タンパク質モジュールを還元することなく環状ペプチドが還元され得るように、低濃度の還元剤、例えば、0.25、0.5、1.0、2.0、4.0、または8.0mMのジチオスレイトールまたはβメルカプトエタノールまたはシステインまたは等価な還元剤で、環状ペプチドを還元することは重要である。システインまたはグルタチオンなどの、FDAによって認可された還元剤の使用が好ましい。皮下注射後、低分子量還元剤は急速に拡散し、またはこれは、ヒトタンパク質によって中和され、薬物を酸化的環境に暴露し,一方これはなお高モル濃度であり、このことは、異なるタンパク質鎖上に位置するシステインの架橋を引き起こし、これが、注射部位における薬物の重合に導く。環状ペプチド中のシステイン間の距離が長いほど、そして薬物の濃度が高いほど、薬物の重合の程度は高くなる。なぜなら、重合は、環状ペプチドの再形成と競合するからである。時間の経過とともに、ジスルフィドの還元および酸化は、ジスルフィドの再シャッフリングを引き起こし、これは、環状ペプチドの再形成および単量体化、ならびに薬物の再溶解に導く。ポリマーからの薬物の放出はまた、タンパク質分解を介して起こることができ、これは、血清プロテアーゼのための切断部位で構築することによって標的化および制御または増加が可能である。タンパク質の架橋は、化学的タンパク質−タンパク質架橋試薬、例えば、[表x]に列挙されるものを用いて実施することができる。理想的には、これはすでにFDAによって認可されている薬剤、例えば、ワクチンの結合体化、またはタンパク質への化学物質の結合体化のために使用されるものである。
ジスルフィドを使用する代わりに、広範な種々の架橋剤を使用して、タンパク質分解に対してタンパク質を安定化することもできる。以下の多くの試薬が同じ名称の下でPierce Chemicalsによって販売されており、そしてそれらの使用のための指示書はオンラインで利用可能である(www.piercenet.com)。ジスルフィドを用いて得られるのと同じ鎖から鎖の距離を生じる試薬は、本願のために有用である可能性が最も高い。DFDNBなどのショートリンカー試薬は最も有望である。鎖間の距離は、www.piercenet.com.に示されている化学物質の構造から容易に決定することができる。
そのすべてがwww.piercenet.com.に詳細に記載されている、以下の少数の基本的反応スキームに基づいて働く大量の特定の化学物質製品が存在している。有用な架橋剤の例は、イミドエステル、活性ハロゲン、マレイミド、ピリジルジスルフィド、NHS−エステルである。ホモ二官能性架橋剤は2つの同一の反応基を有し、そしてしばしば、1工程化学架橋手順において使用される。例は、BS3(非切断性水溶性DSSアナログ)、BSOCOES(塩基−可逆性)、DMA(ジメチルアジピミデート−2HCl)、DMP(ジメチルピメリミデート−2HCl)、DMS(ジメチルスベリミデート−2HCl)、DSG(DSSの5−炭素アナログ)、DSP(Lomant試薬)、DSS(非切断性)、DST(酸化試薬によって切断可能)、DTBP(ジメチル3,3’−ジチオビスプロピオンイミデート−2HCl)、DTSSP、EGS、スルホ−EGS、THPP、TSATであり、DFDNB(1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン)は、小さな特別の距離間での架橋のためにとりわけ有用である(Kornblatt,J.A.およびLake,D.F.(1980).Cross−linking of cytochrome oxidase subunits with difluorodinitrobenzene.Can J.Biochem.58,219−224)。
スルフヒドリル反応性ホモ二官能性架橋剤は、スルフヒドリルと反応するホモ二官能性タンパク質架橋剤であり、しばしば、マレイミドに基づき、これは、pH6.5−7.5で−SH基と反応して、安定なチオエーテル結合を形成する。BM[PEO]3は、スルフヒドリルからスルフヒドリルの架橋適用における結合体沈殿の潜在性を減少する、8原子ポリエステルスペーサーである。BM[PEO]4は同様であるが、11原子のスペーサーを有する。BMBは、4つの炭素スペーサーを有する非切断性架橋剤である。BMDBは過ヨウ素酸で切断可能である連結を作製する。BMHは広範に使用されているホモ二官能性スルフヒドリル反応性架橋剤である。BMOEはとりわけ短いリンカーである。DPDPBおよびDTMEは、切断可能なリンカーである。HVBSは、マレイミドの加水分解の潜在性を有さない。TMEAは別の選択肢である。ヘテロ二官能性は2つの異なる反応基を有する。例は、EDC活性化を介するNHS−エステルおよびアミン/ヒドラジン、AEDP、ASBA(光反応性、ヨウ化可能)、EDC(水溶性カルボジイミド)である。アミン−スルフヒドリル反応性二官能性架橋剤は、AMAS、APDP、BMPS、EMCA、EMCS、GMBS、KMUA、LC−SMCC、LC−SPDP、MBS、SBAP、SIA(極度に短い)、SIAB、SMCC、SMPB、SMPH、SMPT、SPDP、スルホ−EMCS、スルホ−GMBS、スルホ−KMUS、スルホ−LC−SMPT、スルホ−LC−SPDP、スルホ−MBS、スルホ−SIAB、スルホ−SMCC、スルホ−SMPBである。アミノ基反応性ヘテロ二官能性架橋剤は、ANB−NOS、MSA、NHS−ASA、SADP、SAED、SAND、SANPAH、SASD、SFAD、スルホ−HSAB、スルホ−NHS−LC−ASA、スルホ−SADP、スルホ−SANPAH、TFCSである。
異なる遅延放出形式は、His6タグで標識した薬物を有し、これは、Qiagenから利用可能であるもののGMOバージョンであるニッケル−ニトリロトリ酢酸結合体化ビーズ(Ni−NTAビーズ)とともに混合し、同時注射される。薬物はゆっくりとビーズに到達し、デポーを提供し、図20に図示されるように遅延放出を提供する。ビーズは任意であり、さらにより大きなポリマーのアセンブリに導く、架橋されたポリマー性ニッケル−ニトリロトリ酢酸によって置き換えることができる。
URP配列は、抗体フラグメントを二量体化するために利用された[Kubetzko,S.ら(2005)Mol Pharmacol,68:1439−54]、α2D[Hill,R.ら(1998)J Am Chem Soc,120:1138−1145]のような多量体を形成することが知られている配列を含み得る。有用なホモ二量体化ペプチドの例は配列SKVILFEである。有用なヘテロ二量体化配列の例は、配列DADADAおよび関連配列とともに二量体を形成し得る、ペプチドARARARである。多量体化は、そのアビディティを増加させることによって分子の生物学的機能を改善し得、そしてこれは、得られるMURPの薬理学的特性および組織分布に影響を与え得る。
「多量体化モジュール」は、MURPの二量体または多量体を容易にするアミノ酸配列である。多量体化モジュールは、それら自体に結合して、二量体または多量体を形成してもよい。代替的には、多量体化モジュールは、MURPの他のモジュールに結合することができる。これらは、逆平行ホモポリマーを形成するHydraヘッド活性化因子誘導体(SKVILF様)のようなロイシンジッパーもしくは小さなペプチド、または高親和性逆平行ヘテロポリマーを形成するRARARAおよびDADADAのようなペプチドであり得る。1個、2個、またはそれ以上のこれらのペプチドのコピーを使用して、タンパク質の二量体、直鎖状多量体、または分枝状多量体の形成を強制することができる。
結合の親和性は、ペプチドの型、長さ、および組成を変化させることによって仕立てることができる。ある適用は、図21に図示されるようなホモ二量体を形成するペプチドを必要とする。他の適用はヘテロ二量体を必要とする。いくつかの場合において、いったん結合すると、ペプチドは、2つのたんぱく質鎖間で、典型的には、ペプチドのいずれかの側で、ジスルフィド結合を形成することによって組み込むことができる。多量体モジュールは、図21に図示されるように、2つのMURP分子を一緒に連結する(ヘッドツーテール、ヘッドツーヘッド、またはテールツーテール)ために有用である。多量体化モジュールは、二量体を形成するために、N末端またはC末端のいずれかに局在化し得る。多量体化モジュールが両方の末端に存在する場合、長い直鎖上の多量体が形成する。タンパク質あたり2つより多くの多量体化モジュールが存在する場合、分枝ポリマーネットワークが形成し得る。多量体化および化学的結合体化の概念は合わせることができ、半減期の延長およびデポー形成のための有用性をもたらし、図23に図示されるようなデポーまたは注射部位からの活性薬物の遅延放出をもたらす。
対象MURPは、遺伝性または遍在性のURPを取り込み得る。1つのアプローチは、長いURPモジュールを含むURPを発現することであり、これは、半減期を提供し、特定の標的に結合するペプチド(すなわち、直鎖状、環状、2SS、3SSなど)の部位特異的結合体化を可能にする複数(典型的には4〜10個)のリジン(または他の部位)を含む。このアプローチの利点は、URPモジュールが一般的であり、かつ任意の標的特異的ペプチドと結合体化され得ることである。理想的には、URPへの標的特異的ペプチドの連結は指向性の連結であり、その結果、URP上の残基が標的特異的ペプチド上の残基とのみ反応でき、そして包括的カップリングが単一種のみを産生し得、この種は、例えば、すべてのリジンにおいてペプチドに連結されているURPである。この複合体は、その結合特性において高アビディティ多量体のように振る舞うが、製造することは簡単である。このアプローチは図24に図示される。
対象MURPは、組織壁を通しての送達に影響を与えるためにURPを取り込むことができる。URPは、皮膚、経口、口腔、腸、鼻、血液−脳、肺、腱鞘、腹腔、直腸、膣、または多くの他の組織壁を通しての送達を増強するために操作することができる。
経口タンパク質送達に対する鍵となる障害の1つは、消化系におけるプロテアーゼに対するタンパク質の感受性である。URP配列への結合体化は、薬学的に活性なタンパク質のプロテアーゼ抵抗性、従って、それらの取り込みを改善し得る。消化系におけるタンパク質の取り込みは、分子キャリアを加えることによって改善できることが示されてきた。これらのキャリアの主要な役割は、膜浸透性の改善である[Stoll,B.R.ら(2000)J Control Release,64:217−28]。従って、URP配列に膜浸透性を改善する配列を含めることができる。膜浸透性を改善する多くの配列が公知であり、例は、アルギニンが豊富な配列である[Takenobu,T.ら(2002)Mol Cancer Ther,1:1043−9]。従って、2つの機能、目的のタンパク質のタンパク質分解性分解の減少、ならびに融合産物の膜浸透性の増加を合わせることによって、タンパク質の細胞または経口の取り込みを改善するURP配列を設計することができる。選択的に、目的の薬物のための標的組織に優先的に局在しているプロテアーゼに感受性であるが、消化管におけるプロテアーゼに対しては安定である配列を、URP配列に加えることができる。このようなURPの例は、GRSの長い領域を含む配列、ならびに塩基性アミノ酸、特にアルギニンが豊富であり、膜移動を容易にする配列である。URPは、鼻内、肺内、または他の送達の経路を介するタンパク質の取り込みを改善するための同様の方法で利用することができる。
特異的生成物の例:
DR4/DR5アゴニスト−DR4およびDR5は死受容体であり、多くの腫瘍細胞で発現されている。これらの受容体は、細胞死および腫瘍の退行に導く三量体化によって誘発させることができる。DR4またはDR5についての特異性を有する結合ドメインは、ファージパニングまたは他のディスプレイ方法によって得ることができる。これらのDR4またはDR5特異的結合ドメインは、図12に図示されるように、リンカーとしてURPモジュールを使用して多量体化することができる。特に関心が持たれるものは、DR4またはDR5または両方についての特異性を有する3つ以上の結合モジュールを含むMURPである。図12に図示されるように、MURPは、腫瘍組織中で過剰発現される腫瘍抗原についての特異性を有するさらなる結合モジュールを含むことができる。このことは、腫瘍組織中に特異的に蓄積するMURPを構築すること、および細胞死を誘発することを可能にする。MURPは、DR4またはDR5のいずれかを結合するモジュールを含み得る。特に関心が持たれるものは、DR4およびDR5の両方を結合する結合モジュールを含むMURPである。
腫瘍標的化インターロイキン2−インターロイキン2(IL2)は、腫瘍組織に対する免疫応答を増強し得るサイトカインである。しかし、全身性IL2治療は、顕著な副作用によって特徴付けられる。MURPは、図13に図示されるように、腫瘍抗原に特異性を有する結合ドメインおよびエフェクターモジュールとしてのIL2を合わせて構築することができる。このようなMURPは、腫瘍組織に選択的に蓄積可能であり、従って、サイトカイン治療の全身性副作用を最小化しながら、腫瘍選択性免疫応答を誘発する。このようなMURPは、EpCAM、Her2、CEA、EGFR、Thomsen Friedenreich抗原のような種々の腫瘍抗原を標的化可能である。特に有用性があるものは、ゆっくりとした内部移行を示す腫瘍抗原に結合するMURPである。同様のMURPは、エフェクターモジュールとして、他のサイトカインまたは腫瘍壊死因子αを使用して設計することができる。
腫瘍選択性アスパラギナーゼ−アスパラギナーゼは、急性白血病の患者を治療するために使用される。大腸菌からのアスパラギナーゼとエルウィニア(Erwinia)からのアスパラギナーゼとの両方が治療のために使用される。両方の酵素が免疫原性および過敏性反応をもたらし得る。オンカスパー(Oncaspar)は免疫原性を減少させたアスパラギナーゼのPEG化バージョンである。しかし、タンパク質は、製造することが困難であり、そして異性体の混合物として投与される。末端および/または内部ループにURP配列を加えることは、均質でありかつ低い免疫原性を有するアスパラギナーゼの変種の直接的組換え製造を可能にする。種々のURP配列および結合部位を、URP配列の結合のための最適位置を決定するために比較することができる。いくつかの他の酵素は、アミノ酸を分解し得、抗腫瘍活性が報告されている。例は、アルギナーゼ、メチオニナーゼ、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ、およびトリプトファナーゼである。特に関心が持たれるものは、高い比活性を有し、かつ補因子を必要としない、ストレプトマイセスマリチムス(streptomyces maritimus)のフェニルアラニンアンモニアリアーゼである[Calabrese,J.C.ら(2004)Biochemistry,43:11403−16]。これらの酵素の多くは、細菌または他の非ヒト起源であり、免疫反応を誘発する可能性がある。これらの酵素の免疫原性は、1つ以上のURP配列を加えることによって減少させることができる。加えて、これらの酵素の治療指数およびPK特性は、URP配列結合の結果として、それらの流体力学半径を増加させることによって改善することができる。
対象MURPは、任意の細胞タンパク質を標的とするために設計することができる。非限定的なリストを以下に提供する。
VEGF、VEGF−R1、VEGF−R2、VEGF−R3、Her−1、Her−2、Her−3、EGF−1、EGF−2、EGF−3、Alpha3、cMet、ICOS、CD40L、LFA−1、c−Met、ICOS、LFA−1、IL−6、B7.1、B7.2、OX40、IL−1b、.TACI、IgE、BAFFまたはBLys、TPO−R、CD19、CD20、CD22、CD33、CD28、IL−1−R1、TNFα、TRAIL−R1、補体受容体1、FGFa、オステオポンチン、ビトロネクチン、エフリンA1−A5、エフリンB1−B3、α−2−マクログロブリン、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL5、CCL6、CCL7、CXCL8、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL12、CCL13、CCL14、CCL15、CXCL16、CCL16、CCL17、CCL18、CCL19、CCL20、CCL21、CCL22、PDGF、TGFb、GMCSF、SCF、p40(IL12/IL23)、IL1b、IL1a、IL1ra、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL8、IL10、IL12、IL15、IL23、Fas、FasL、Flt3リガンド、41BB、ACE、ACE−2、KGF、FGF−7、SCF、ネトリン1、2、IFNa、b、g、カスパーゼ2、3、7、8、10、ADAM S1、S5、8、9、15、TS1、TS5;アディポネクチン、ALCAM、ALK−I、APRIL、アネキシンV、アンジオゲニン、アムフィレグリン、アンジオポエチン1、2、4、B7−1/CD80、B7−2/CD86、B7−H1、B7−H2、B7−H3、Bcl−2、BACE−1、BAK、BCAM、BDNF、bNGF、bECGF、BMP2、3、4、5、6、7、8;CRP、カドヘリン6、8、11;カテプシンA、B、C、D、E、L、S、V、X;CD11a/LFA−1、LFA−3、GP2b3a、GH受容体、RSV Fタンパク質、IL−23(p40、p19)、IL−12、CD80、CD86、CD28、CTLA−4、α4β1、α4β7、TNF/リンホトキシン、IgE、CD3、CD20、IL−6、IL−6R、BLYS/BAFF、IL−2R、HER2、EGFR、CD33、CD52、ジゴキシン、Rho(D)、水痘、肝炎、CMV、破傷風、ワクシニア、抗毒素、ボツリヌス、Trail−R1、Trail−R2、cMet、TNF−Rファミリー、例えば、LA NGF−R、CD27、CD30、CD40、CD95、リンホトキシンa/b受容体、Wsl−1、TL1A/TNFSF15、BAFF、BAFF−R/TNFRSF13C、TRAIL R2/TNFRSF10B、TRAIL R2/TNFRSF10B、Fas/TNFRSF6 CD27/TNFRSF7、DR3/TNFRSF25、HVEM/TNFRSF14、TROY/TNFRSF19、CD40リガンド/TNFSF5、BCMA/TNFRSF17、CD30/TNFRSF8、LIGHT/TNFSF14、4−1BB/TNFRSF9、CD40/TNFRSF5、GITR/TNFRSF18、オステオプロテゲリン/TNFRSF11B、RANK/TNFRSF11A、TRAIL R3/TNFRSF10C、TRAIL/TNFSF10、TRANCE/RANK L/TNFSF11、4−1BBリガンド/TNFSF9、TWEAK/TNFSF12、CD40リガンド/TNFSF5、Fasリガンド/TNFSF6、RELT/TNFRSF19L、APRIL/TNFSF13、DcR3/TNFRSF6B、TNF RI/TNFRSFIA、TRAIL R1/TNFRSF10A、TRAIL R4/TNFRSF10D、CD30リガンド/TNFSF8、GITRリガンド/TNFSF18、TNFSF18、TACI/TNFRSF13B、NGFR/TNFRSF16、OX40リガンド/TNFSF4、TRAIL R2/TNFRSF10B、TRAIL R3/TNFRSF10C、TWEAK R/TNFRSF12、BAFF/BLyS/TNFSF13、DR6/TNFRSF21、TNFα/TNFSFlA、プロ−TNFα/TNFSF1A、リンホトキシンβ R/TNFRSF3、リンホトキシンβ R(LTbR)/Fcキメラ、TNF RI/TNFRSFIA、TNFβ/TNFSF1B、PGRP−S、TNF RI/TNFRSF1A、TNF RII/TNFRSF1B、EDA−A2、TNFα/TNFSF1A、EDAR、XEDAR、TNF RI/TNFRSFIA。
特に関心が持たれるものは、精製型で市販されているヒト標的タンパク質である。例は以下である:4EBP1、14−3−3ゼータ、53BP1、2B4/SLAMF4、CCL21/6Ckine、4−1BB/TNFRSF9、8D6A、4−1BBリガンド/TNFSF9、8−オキソ−dG、4−アミノ−1、8−ナフタルイミド、A2B5、アミノペプチダーゼLRAP/ERAP2、A33、アミノペプチダーゼN/ANPEP、Aag、アミノペプチダーゼP2/XPNPEP2、ABCG2、アミノペプチダーゼP1/XPNPEP1、ACE、アミノペプチダーゼPILS/ARTS1、ACE−2、アムニオンレス(Amnionless)、アクチン、アムフィレグリン、βアクチン、AMPK α1/2、アクチビンA、AMPKα1、アクチビンAB、AMPKα2、アクチビンB、AMPKβ1、アクチビンC、AMPKβ2、アクチビンRIA/ALK−2、アンドロゲンR/NR3C4、アクチビンRIB/ALK−4、アンジオゲニン、アクチビンRIIA、アンジオポエチン−1、アクチビンRIIB、アンジオポエチン−2、ADAM8、アンジオポエチン−3、ADAM9、アンジオポエチン−4、ADAM10、アンジオポエチン様1、ADAM12、アンジオポエチン様2、ADAM15、アンジオポエチン様3、TACE/ADAM17、アンジオポエチン様4、ADAM19、アンジオポエチン様7/CDT6、ADAM33、アンジオスタチン、ADAMTS4、アネキシンA1/アネキシンI、ADAMTS5、アネキシンA7、ADAMTS1、アネキシンA10、ADAMTSL−1/パンクチン(Punctin)、アネキシンV、アディポネクチン/Acrp30、ANP、AEBSF、AP部位、アグレカン、APAF−I、アグリン、APC、AgRP、APE、AGTR−2、APJ、AIF、APLP−I、Akt、APLP−2、Akt1、アポリポタンパク質AI、Akt2、アポリポタンパク質B、Akt3、APP、血清アルブミン、APRIL/TNFSF13、ALCAM、ARC、ALK−1、アーテミン(Artemin)、ALK−7、アリールスルファターゼA/ARSA、アルカリホスファターゼ、ASAH2/N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ−2、α2u−グロブリン、ASC、α−1−酸性糖タンパク質、ASGRl、αフェトプロテイン、ASKl、ALS、ATM、アメロブラスチン、ATRIP、AMICA/JAML、オーロラA、AMIGO、オーロラB、AMIGO2、アキシン−1、AMIGO3、AxI、アミノアシラーゼ/ACY1、アズロシジン/CAP37/HBP、アミノペプチダーゼA/ENPEP、B4GALT1、BIM、B7−1/CD80、6−ビオチン−17−NAD、B7−2/CD86、BLAME/SLAMF8、B7−H1/PD−L1、CXCL13/BLC/BCA−1、B7−H2、BLIMPl、B7−H3、Blk、B7−H4、BMI−I、BACE−I、BMP−1/PCP、BACE−2、BMP−2、Bad、BMP−3、BAFF/TNFSF13B、BMP−3b/GDF−10、BAFF R/TNFRSF13C、BMP−4、Bag−1、BMP−5、BAK、BMP−6、BAMBI/NMA、BMP−7、BARD1、BMP−8、Bax、BMP−9、BCAM、BMP−10、Bcl−10、BMP−15/GDF−9B、Bcl−2、BMPR−IA/ALK−3、Bcl−2関連タンパク質A1、BMPR−IB/ALK−6、Bcl−w、BMPR−II、Bcl−x、BNIP3L、Bcl−xL、BOC、BCMA/TNFRSF17、BOK、BDNF、BPDE、ベンズアミド、Brachyury、共通β鎖、B−Raf、βIG−H3、CXCL14/BRAK、ベータセルリン、BRCA1、βディフェンシン2、BRCA2、BID、BTLA、ビグリカン、Bub−1、Bik様キラータンパク質、c−jun、CD90/Thy1、c−Rel、CD94、CCL6/C10、CD97、C1qR1/CD93、CD151、C1qTNF1、CD160、C1qTNF4、CD163、C1qTNF5、CD164、補体成分C1r、
CD200、補体成分C1s、CD200R1、補体成分C2、CD229/SLAMF3、補体成分C3a、CD23/FcイプシロンRII、補体成分C3d、CD2F−10/SLAMF9、補体成分C5a、CD5L、カドヘリン−4/R−カドヘリン、CD69、カドヘリン−6、CDC2、カドヘリン−8、CDC25A、カドヘリン−11、CDC25B、カドヘリン−12、CDCP1、カドヘリン−13、CDO、カドヘリン−17、CDX4、E−カドヘリン、CEACAM−1/CD66a、N−カドヘリン、CEACAM−6、P−カドヘリン、セルベラス(Cerberus)1、VE−カドヘリン、CFTR、カルビンジンD、cGMP、カルシニューリンA、Chem R23、カルシニューリンB、ケメリン、カルレチキュリン(Calreticulin)−2、ケモカインサンプラーパック、CaMキナーゼII、キチナーゼ3様1、cAMP、キトトリオシダーゼ/CHIT1、カンナビノイドR1、Chkl、カンナビノイドR2/CB2/CNR2、Chk2、CAR/NR1I3、CHL−l/LlCAM−2、カルボニックアンヒドラーゼI、コリンアセチルトランスフェラーゼ/ChAT、カルボニックアンヒドラーゼII、コンドロレクチン、カルボニックアンヒドラーゼIII、コルジン(Chordin)、カルボニックアンヒドラーゼIV、コルジン様1、カルボニックアンヒドラーゼVA、コルジン様2、カルボニックアンヒドラーゼVB、CINC−1、カルボニックアンヒドラーゼVI、CINC−2、カルボニックアンヒドラーゼVII、CINC−3、カルボニックアンヒドラーゼVIII、クラスピン、カルボニックアンヒドラーゼIX、クラウジン(Claudin)−6、カルボニックアンヒドラーゼX、CLC、カルボニックアンヒドラーゼXII、CLEC−I、カルボニックアンヒドラーゼXIII、CLEC−2、カルボニックアンヒドラーゼXIV、CLECSF13/CLEC4F、カルボキシメチルリジン、CLECSF8、カルボキシペプチダーゼA1/CPA1、CLF−1、カルボキシペプチダーゼA2、CL−P1/COLEC12、カルボキシペプチダーゼA4、クラステリン、カルボキシペプチダーゼB1、クラステリン様1、カルボキシペプチダーゼE/CPE、CMG−2、カルボキシペプチダーゼXl、CMV UL146、カルジオトロピン−1、CMV UL147、カモシンジペプチダーゼ1、CNP、カロンテ(Caronte)、CNTF、CART、CNTF Rαa、カスパーゼ、凝固因子II/トロンピン、カスパーゼ−1、凝固因子Ill/組織因子、カスパーゼ−2、凝固因子VII、カスパーゼ−3、凝固因子X、カスパーゼ−4、凝固因子XI、カスパーゼ−6、凝固因子XIV/プロテインC、カスパーゼ−7、COCO、カスパーゼ−8、コヒーシン、カスパーゼ−9、コラーゲンI、カスパーゼ−10、コラーゲンII、カスパーゼ−12、コラーゲンIV、カスパーゼ−13、共通γ鎖/IL−2Rγ、カスパーゼペプチド阻害因子、COMP/トロンボスポンジン−5、カタラーゼ、補体成分C1rLP、βカテニン、補体成分C1qA、カテプシン1、補体成分C1qC、カテプシン3、補体因子D、カテプシン6、補体因子I、カテプシンA、補体MASP3、カテプシンB、コネキシン43、カテプシンC/DPPI、コンタクチン−1、カテプシンD、コンタクチン−2/TAG1、カテプシンE、コンタクチン−4、カテプシンF、コンタクチン−5、カテプシンH、コリン(Corin)、カテプシンL、コルヌリン(Cornulin)、カテプシンO、CORS26/C1qTNF、3、カテプシンS、ラット皮膚幹細胞、カテプシンV、コルチゾール、カテプシンX/Z/P、COUP−TF I/NR2F1、CBP、COUP−TF II/NR2F2、CCI、COX−I、CCK−A R、COX−2、CCL28、CRACC/SLAMF7、CCR1、C−反応性タンパク質、CCR2、クレアチンキナーゼ、筋肉/CKMM、CCR3、クレアチニン、CCR4、CREB、CCR5、CREG、CCR6、CRELDl、CCR7、CRELD2、CCR8、CRHBP、CCR9、CRHR−1、CCR10、CRIM1、CD155/PVR、クリプト(Cripto)、CD2、CRISP−2、CD3、CRISP−3、CD4、クロスベインレス(Crossveinless)−2、CD4+/45RA−、CRTAM、CD4+/45RO−、CRTH−2、CD4+/CD62L−/CD44、CRY1、CD4+/CD62L+/CD44、クリプティック(Cryptic)、CD5、CSB/ERCC6、CD6、CCL27/CTACK、CD8、CTGF/CCN2、CD8+/45RA−、CTLA−4、CD8+/45RO−、キュービリン(Cubilin)、CD9、CX3CR1、CD14、CXADR、CD27/TNFRSF7、CXCL16、CD27リガンド/TNFSF7、CXCR3、CD28、CXCR4、CD30/TNFRSF8、CXCR5、CD30リガンド/TNFSF8、CXCR6、CD31/PECAM−1、シクロフィリンA、CD34、Cyr61/CCN1、CD36/SR−B3、シスタチンA、CD38、シスタチンB、CD40/TNFRSF5、シスタチンC、CD40リガンド/TNFSF5、シスタチンD、CD43、シスタチンE/M、CD44、シスタチンF、CD45、シスタチンH、CD46、シスタチンH2、CD47、シスタチンS、CD48/SLAMF2、シスタチンSA、CD55/DAF、シスタチンSN、CD58/LFA−3、シトクロムc、CD59、アポシトクロムc、CD68、ホロシトクロムc、CD72、サイトケラチン8、CD74、サイトケラチン14、CD83、サイトケラチン19、CD84/SLAMF5、サイトニン、D6、DISP1、DAN、Dkk−1、DANCE、Dkk−2、DARPP−32、Dkk−3、DAX1/NR0B1、Dkk−4、DCC、DLEC、DCIR/CLEC4A、DLLI、DCAR、DLL4、DcR3/TNFRSF6B、d−ルシフェリン、DC−SIGN、DNAリガーゼIV、DC−SIGNR/CD299、DNAポリメラーゼβ、DcTRAIL R1/TNFRSF23、DNAM−1、DcTRAIL R2/TNFRSF22、DNA−PKcs、DDR1、DNER、DDR2、ドーパデカルボキシラーゼ/DDC、DEC−205、DPCR−1、デカペンタプレジック(Decapentaplegic)、DPP6、デコリン、DPPA4、デクチン−1/CLEC7A、DPPA5/ESG1、デクチン−2/CLEC6A、DPPII/QPP/DPP7、DEP−1/CD148、DPPIV/CD26、デザートヘッジホッグ(Desert Hedgehog)、DR3/TNFRSF25、デスミン、DR6/TNFRSF21、デスモグレイン−1、DSCAM、デスモグレイン−2、DSCAM−L1、デスモグレイン−3、DSPG3、ディスヘベルド(Dishevelled)−1、Dtk、ディスヘベルド−3、ダイナミン、EAR2/NR2F6、EphA5、ECE−1、EphA6、ECE−2、EphA7、ECF−L/CHI3L3、EphA8、ECM−1、EphB1、エコチン、EphB2、EDA、EphB3、EDA−A2、EphB4、EDAR、EphB6、EDG−1、エフリン、EDG−5、エフリン−A1、EDG−8、エフリン−A2、eEF−2、エフリン−A3、EGF、エフリン−A4、EGF R、エフリン−A5、EGR1、エフリン−B、EG−VEGF/PK1、
エフリン−B1、eIF2α、エフリン−B2、eIF4E、エフリン−B3、Elk−I、エピゲン(Epigen)、EMAP−II、エピモルフィン/シンタキシン2、EMMPRIN/CD147、エピレグリン、CXCL5/ENA、EPR−l/Xa受容体、エンドカン、ErbB2、エンドグリン/CD105、ErbB3、エンドグリカン、ErbB4、エンドヌクレアーゼIII、ERCCl、エンドヌクレアーゼIV、ERCC3、エンドヌクレアーゼV、ERK1/ERK2、エンドヌクレアーゼVIII、ERK1、エンドレセペリン/パーレカン、ERK2、エンドスタチン、ERK3、エンドセリン−1、ERK5/BMK1、エングレイルド−2、ERRα/NR3Bl、EN−RAGE、ERRβ/NR3B2、エンテロペプチダーゼ/エンテロキナーゼ、ERRγ/NR3B3、CCL111/エオタキシン、エリスロポエチン、CCL24/エオタキシン−2、エリスロポエチンR、CCL26/エオタキシン−3、ESAM、EpCAM/TROP−1、ERα/NR3A1、EPCR、ERβ/NR3A2、Eph、エキソヌクレアーゼIII、EphAl、エキソストシン様2/EXTL2、EphA2、エキソストシン様3/EXTL3、EphA3、FABP1、FGF−BP、FABP2、FGF R1−4、FABP3、FGF R1、FABP4、FGF R2、FABP5、FGF R3、FABP7、FGF R4、FABP9、FGF R5、補体因子B、Fgr、FADD、FHR5、FAM3A、フィブロネクチン、FAM3B、フィコリン−2、FAM3C、フィコリン−3、FAM3D、FITC、線維芽細胞活性化タンパク質α/FAP、FKBP38、Fas/TNFRSF6、Flap、Fasリガンド/TNFSF6、FLIP、FATP1、FLRG、FATP4、FLRT1、FATP5、FLRT2、FcγRI/CD64、FLRT3、FcγRIIB/CD32b、Flt−3、FcγRIIC/CD32c、Flt−3リガンド、FcγRIIA/CD32a、ホリスタチン、FcγRIII/CD16、ホリスタチン様1、FcRH1/IRTA5、FosB/G0S3、FcRH2/IRTA4、FoxD3、FcRH4/IRTA1、FoxJ1、FcRH5/IRTA2、FoxP3、Fc受容体様3/CD16−2、Fpg、FEN−I、FPR1、フェツインA、FPRLl、フェツインB、FPRL2、FGF酸性、CX3CL1/フラクタルキン、FGF塩基性、フリズルド−1、FGF−3、フリズルド−2、FGF−4、フリズルド−3、FGF−5、フリズルド−4、FGF−6、フリズルド−5、FGF−8、フリズルド−6、FGF−9、フリズルド−7、FGF−10、フリズルド−8、FGF−11、フリズルド−9、FGF−12、Frk、FGF−13、sFRP−1、FGF−16、sFRP−2、FGF−17、sFRP−3、FGF−19、sFRP−4、FGF−20、フューリン、FGF−21、FXR/NR1H4、FGF−22、Fyn、FGF−23、G9a/EHMT2、GFRα−3/GDNF Rα−3、GABA−A−Rα1、GFRα−4/GDNF Rα−4、GABA−A−Rα2、GITR/TNFRSF18、GABA−A−Rα4、GITRリガンド/TNFSF 18、GABA−A−Rα5、GLI−1、GABA−A−Rα6、GLI−2、GABA−A−Rβ1、GLP/EHMT1、GABA−A−Rβ2、GLP−I R、GABA−A−Rβ3、グルカゴン、GABA−A−Rγ2、グルコサミン(N−アセチル)−6−スルファターゼ/GNS、GABA−B−R2、GIuR1、GAD1/GAD67、GluR2/3、GAD2/GAD65、GluR2、GADD45α、GluR3、GADD45β、Glut1、GADD45γ、Glut2、ガレクチン−1、Glut3、ガレクチン−2、Glut4、ガレクチン−3、Glut5、ガレクチン−3BP、グルタレドキシン1、ガレクチン−4、グリシンR、ガレクチン−7、グリコホリンA、ガレクチン−8、グリピカン2、ガレクチン−9、グリピカン3、GalNAc4S−6ST、グリピカン5、GAP−43、グリピカン6、GAPDH、GM−CSF、Gas1、GM−CSF Rα、Gas6、GMFβ、GASP−1/WFIKKNRP、gp130、GASP−2/WFIKKN、グリコーゲンホスホリラーゼBB/GPBB、GATA−I、GPR15、GATA−2、GPR39、GATA−3、GPVI、GATA−4、GR/NR3C1、GATA−5、Gr−1/Ly−6G、GATA−6、グラヌリシン、GBL、グランザイムA、GCNF/NR6A1、グランザイムB、CXCL6/GCP−2、グランザイムD、G−CSF、グランザイムG、G−CSF R、グランザイムH、GDF−1、GRASP、GDF−3 GRB2、GDF−5、グレムリン、GDF−6、GRO、GDF−7、CXCL1/GROα、GDF−8、CXCL2/GROβ、GDF−9、CXCL3/GROγ、GDF−11、成長ホルモン、GDF−15、成長ホルモンR、GDNF、GRP75/HSPA9B、GFAP、GSK−3α/β、GFI−1、GSK−3α、GFRα−1/GDNF Rα−1、GSK−3β、GFRα−2/GDNF Rα−2、EZFIT、H2AX、ヒスチジン、H60、HM74A、HAI−1、HMGA2、HAI−2、HMGB1、HAI−2A、TCF−2/HNF−1β、HAI−2B、HNF−3β/FoxA2、HAND1、HNF−4α/NR2A1、HAPLN1、HNF−4γ/NR2A2、気道トリプシン様プロテアーゼ/HAT、HO−1/HMOX1/HSP32、HB−EGF、HO−2/HMOX2、CCL14a/HCC−1、HPRG、CCL14b/HCC−3、Hrk、CCL16/HCC−4、HRP−I、αHCG、HS6ST2、Hck、HSD−I、HCR/CRAM−A/B、HSD−2、HDGF、HSP10/EPF、ヘモグロビン、HSP27、ヘパソシン、HSP60、HES−1、HSP70、HES−4、HSP90、HGF、HTRA/プロテアーゼDo、HGF活性化因子、HTRA1/PRSS11、HGF R、HTRA2/Omi、HIF−1α、HVEM/TNFRSF14、HIF−2α、ヒアルロナン、HIN−1/セクレトグロブリン3A1、4−ヒドロキシノネナール、Hip、CCL1/I−309/TCA−3、IL−10、cIAP(パン(pan))、IL−10Rα、cIAP−l/HIAP−2、IL−10Rβ、cIAP−2/HIAP−1、IL−11、IBSP/シアロタンパク質II、IL−11Rα、ICAM−1/CD54、IL−12、ICAM−2/CD102、IL−12/IL−23p40、ICAM−3/CD50、IL−12Rβ1、ICAM−5、IL−12Rβ2、ICAT、IL−13、ICOS、IL−13Rα1、イズロン酸2−スルファターゼ/IDS、IL−13Rα2、IFN、IL−15、IFN−α、IL−15Rα、IFN−α1、IL−16、IFN−α2、IL−17、IFN−α4b、IL−17R、IFN−αA、IL−17RC、IFN−αB2、IL−17RD、IFN−αC、IL−17B、IFN−αD、IL−17B R、IFN−αF、IL−17C、IFN−αG、IL−17D、IFN−αH2、IL−17E、IFN−αI、IL−17F、IFN−αJ1、IL−18/IL−1F4、IFN−αK、IL−18BPa、IFN−αWA、IL−18BPc、IFN−α/β
R1、IL−18BPd、IFN−α/β R2、IL−18Rα/IL−1R5、IFNβ、IL−18Rβ/IL−1R7、EFN−γ、IL−19、IFN−γRl、IL−20、IFN−γR2、IL−20Rα、IFN−ω、IL−20Rβ、IgE、IL−21、IGFBP−I、IL−21R、IGFBP−2、IL−22、IGFBP−3、IL−22R、IGFBP−4、IL−22BP、IGFBP−5、IL−23、IGFBP−6、IL−23R、IGFBP−L1、IL−24、IGFBP−rp1/IGFBP−7、IL−26/AK155、IGFBP−rP10、IL−27、IGF−I、IL−28A、IGF−I R、IL−28B、IGF−II、IL−29/IFN−λ1、IGF−II R、IL−31、IgG、IL−31RA、IgM、IL−32α、IGSF2、IL−33、IGSF4A/SynCAM、ILT2/CD85j、IGSF4B、ILT3/CD85k、IGSF8、ILT4/CD85d、IgY、ILT5/CD85a、IkBβ、ILT6/CD85e、IKKα、インディアンヘッジホッグ(Indian Hedgehog)、IKKイプシロン、INSRR、IKKγ、インスリン、IL−Iα/IL−lFl、インスリンR/CD220、IL−1β/IL−1F2、プロインスリン、IL−1ra/IL−lF3、インスリシン/IDE、IL−1F5/FIL1δ、インテグリンα2/CD49b、IL−1F6/FIL1ε、インテグリンα3/CD49c、IL−1F7/FIL1ζ、インテグリンα3βl/VLA−3、IL−1F8/FIL1η、インテグリンα4/CD49d、IL−1F9/IL−1Hl、インテグリンα5/CD49e、IL−1F10/IL−1HY2、インテグリンα5β1、IL−I RI5 インテグリンα6/CD49f、IL−I RII、インテグリンα7、IL−I R3/IL−1 R AcP、インテグリンα9、IL−I R4/ST2、インテグリンαE/CD103、IL−I R6/IL−1Rrp2、インテグリンαL/CD11a、IL−I R8、インテグリンαLβ2、IL−IR9、インテグリンαM/CD11b、IL−2、インテグリンαMβ2、IL−2Rα、インテグリンαV/CD51、IL−2Rβ、インテグリンαVβ5、IL−3、インテグリンαVβ3、IL−3Rα、インテグリンαVβ6、IL−3Rβ、インテグリンαX/CD11c、IL−4、インテグリンβ1/CD29、IL−4R、インテグリンβ2/CD18、IL−5、インテグリンβ3/CD61、IL−5Rα、インテグリンβ5、IL−6、インテグリンβ6、IL−6R、インテグリンβ7、IL−7、CXCL10/IP−10/CRG−2、IL−7Rα/CD127、IRAKI、CXCR1/IL−8RA、IRAK4、CXCR2/IL−8RB、IRS−I、CXCL8/IL−8、イスレット(Islet)−1、IL−9、CXCL11/I−TAC、IL−9R、ジャグド(Jagged)1、JAM−4/IGSF5、ジャグド2、JNK、JAM−A、JNK1/JNK2、JAM−B/VE−JAM、JNKl、JAM−C、JNK2、キニノーゲン、カリクレイン3/PSA、キニノスタチン、カリクレイン4、KIR/CD158、カリクレイン5、KIR2DL1、カリクレイン6/ニューロシン、KIR2DL3、カリクレイン7、KIR2DL4/CD158d、カリクレイン8/ニューロプシン、KIR2DS4、カリクレイン9、KIR3DL1、血漿カリクレイン/KLKBl、KIR3DL2、カリクレイン10、キレル(Kirrel)2、カリクレイン11、KLF4、カリクレイン12、KLF5、カリクレイン13、KLF6、カリクレイン14、クロト(Klotho)、カリクレイン15、クロトβ、KC、KOR、ケアプル(Keapl)、クレメン−1、ケル(Kell)、クレメン−2、KGF/FGF−7、LAG−3、LINGO−2、LAIRl、リピン2、LAIR2、リポカリン−1、ラミニンα4、リポカリン−2/NGAL、ラミニンγ1、5−リポキシゲナーゼ、ラミニンI、LXRα/NRlH3、ラミニンS、LXRβ/NRlH2、ラミニン−1、リビン(Livin)、ラミニン−5、LIX、
LAMP、LMER1/CD300A、ランゲリン、LMIR2/CD300c、LAR、LMIR3/CD300LF、ラテキシン(Latexin)、LMIR5/CD300LB、ライリン(Layilin)、LMIR6/CD300LE、LBP5LMO2、LDL R、LOX−1/SR−El、LECT2、LRH−1/NR5A2、LEDGF、LRIG1、レフティー(Lefty)、LRIG3、レフティー−1、LRP−I、レフティー−A、LRP−6、レグマイン(Legumain)、LSECtin/CLEC4G、レプチン、ルミカン、レプチンR、CXCL15/ラングキン(Lungkine)、ロイコトリエンB4、XCL1/リンホタクチン、ロイコトリエンB4 R1、リンホトキシン、LIF、リンホトキシンβ/TNFSF35LIF Rα、リンホトキシンβR/TNFRSF3、LIGHT/TNFSF14、Lyn、リミチン、Lyp、LIMPII/SR−B2、リシルオキシダーゼホモログ2、LIN−28、LYVE−1、LINGO−1、α2−マクログロブリン、CXCL9/MIG、MAD2L1、ミメカン、MAdCAM−I、ミンジン(Mindin)、MafB、鉱質コルチコイド(Mineralocorticoid)R/NR3C2、MafF、CCL3L1/MIP−1αアイソフォームLD78β、MafG、CCL3/MIP−1α、MafK、CCL4L1/LAG−1、MAG/シングレック(Siglec)−4a、CCL4/MIP−1β、MANF、CCL15/MIP−1δ、MAP2、CCL9/10/MIP−1γ、MAPK、MIP−2、マラプシン/パンクレアシン、CCL19/MIP−3β、MARCKS、CCL20/MIP−3α、MARCO、MIP−I、Mash1、MIP−II、マトリリン(Matrilin)−2、MIP−III、マトリリン−3、MIS/AMH、マトリリン−4、MIS RII、マトリプターゼ/ST14、MIXL1、MBL、MKK3/MKK6、MBL−2、MKK3、メラノコルチン3R/MC3R、MKK4、MCAM/CD146、MKK6、MCK−2、MKK7、Mcl−1、MKP−3、MCP−6、MLH−1、CCL2/MCP−1、MLK4α、MCP−11、MMP、CCL8/MCP−2、MMP−1、CCL7/MCP−3/MARC、MMP−2、CCL13/MCP−4、MMP−3、CCL12/MCP−5、MMP−7、M−CSF、MMP−8、M−CSF R、MMP−9、MCV−II型、MMP−10、MD−1、MMP−11、MD−2、MMP−12、CCL22/MDC、MMP−13、MDL−1/CLEC5A、MMP−14、MDM2、MMP−15、MEA−1、MMP−16/MT3−MMP、MEK1/MEK2、MMP−24/MT5−MMP、MEK1、MMP−25/MT6−MMP、MEK2、MMP−26、メルシン、MMR、MEPE、MOG、メプリンα、CCL23/MPIF−1、メプリンβ、M−Ras/R−Ras3、メール(Mer)、Mre11、メソテリン、MRP1メテオリン、MSK1/MSK2、メチオニンアミノペプチダーゼ1、MSKl、メチオニンアミノペプチダーゼ、MSK2、メチオニンアミノペプチダーゼ2、MSP、MFG−E8、MSP R/Ron、MFRP、Mug、MgcRacGAP、MULT−I、MGL2、ムサシ−1、MGMT、ムサシ−2、MIA、MuSK、MICA、MutY DNAグリコシダーゼ、MtCB、MyD88、MICL/CLEC12A、ミエロペルオキシダーゼ、β2マイクログロブリン、ミオカルジン、ミドカイン、ミオシリン(Myocilin)、MIF、ミオグロビン、NAIP NGFI−Bγ/NR4A3、ナノグ(Nanog)、NgR2/NgRHl、CXCL7/NAP−2、NgR3/NgRH2、Nbs1、ニドゲン(Nidogen)−1/エンタクチン、NCAM−l/CD56、ニドゲン−2、NCAM−Ll、一酸化窒素、ネクチン−1、ニトロチロシン、ネクチン−2/CD112、NKG2A、ネクチン−3、NKG2C、ネクチン−4、NKG2D、ネオゲニン、NKp30、ネプリリシン(Neprilysin)/CD10、NKp44、ネプリリシン−2/MMEL1/MMEL2、NKp46/NCR1、ネスチン、NKp80/KLRFl、NETO2、NKX2.5、ネトリン−1、NMDA R、NR1サブユニット、ネトリン−2、NMDA R、NR2Aサブユニット、ネトリン−4、NMDA R、NR2Bサブユニット、ネトリン−G1a、NMDA R、NR2Cサブユニット、ネトリン−G2a、N−Me−6,7−diOH−TIQ、ニューレグリン−1/NRG1、ノダール(Nodal)、ニューレグリン−3/NRG3、ノギン(Noggin)、ニューリチン(Neuritin)、ノゴ(Nogo)受容体、ニューロ(Neuro)D1、ノゴ−A、ニューロファシン(Neurofascin)、NOMO、ニューロゲニン−1、Nope、ニューロゲニン−2、ノリン(Norrin)、ニューロゲニン−3、eNOS、ニューロリシン(Neurolysin)、iNOS、ニューロフィシン(Neurophysin)II、nNOS、ニューロピリン−1、ノッチ(Notch)−1、ニューロピリン−2、ノッチ−2、ニューロポエチン、Notch−3、ニューロトリミン、ノッチ−4、ニューツリン(Neurturin)、NOV/CCN3、NFAMl、NRAGE、NF−H、NrCAM、NFkBl、NRL、NFkB2、NT−3、NF−L、NT−4、NF−M、NTB−A/SLAMF6、NG2/MCSP、NTHl、NGF R/TNFRSF16、ヌクレオステミン、β−NGF、ヌール(Nurr)−1/NR4A2、NGFI−Bα/NR4Al、OAS2、オレキシンB、OBCAM、OSCAR、OCAM、OSF−2/ペリオスチン、OCIL/CLEC2d、オンコスタチンM/OSM、OCILRP2/CLEC2i、OSM Rβ、Oct−3/4、オステオアクチビン/GPNMB、OGG1、オステオアドヘリン、オリグ(Olig)1、2,3,オステオカルシン、オリグ1、オステオクリン、オリグ2、オステオポンチン、オリグ3、オステオプロテゲリン/TNFRSF11B、オリゴデンドロサイトマーカーO1、Otx2、オリゴデンドロサイトマーカーO4、OV−6、OMgp、OX40/TNFRSF4、オプチシン、OX40リガンド/TNFSF4、オレキシンA、OAS2、オレキシンB、OBCAM、OSCAR、OCAM、OSF−2/ペリオスチン、OCIL/CLEC2d、オンコスタチンM/OSM、OCILRP2/CLEC2i、OSM Rβ、オクト−3/4、オステオアクチビン/GPNMB、OGG1、オステオアドヘリン、オリグ1、2、3、オステオカルシン、オリグ1、オステオクリン、オリグ2、オステオポンチン、オリグ3、オステオプロテゲリン(Osteoprotegerin)/TNFRSF11B、オリゴデンドロサイトマーカーO1、Otx2、オリゴデンドロサイトマーカーO4、OV−6、OMgp、OX40/TNFRSF4、オプチシン、OX40リガンド/TNFSF4、オレキシンA、RACK1、Ret、Rad1、REV−ERBα/NR1D1、Rad17、REV−ERBβ/NR1D2、Rad51、Rex−1、Rae−1、RGM−A、Rae−1α、RGM−B、Rae−1β、RGM−C、Rae−1δ、Rheb、Rae−1ε、リボソームタンパク質S6、Rae−1γ、RIP1、Raf−1、ROBO1、RAGE、ROBO2、RalA/RalB、ROBO3、RalA、ROBO4、RalB、ROR/NR1F1−3(パン)、RANK/TNFRSF11A、RORα/NRIF1、CCL5/RANTES、RORγ/NRlF3、Rap1A/B、RTK様オーファン受容体1/RORl、RARα/NR1B1、RTK様オーファン受容体2/ROR2、RARβ/NR1B2、RP105、RARγ/NR1B3、RPA2、Ras、RSK(パン)、RBP4、RSK1/RSK2、RECK、RSK1、Reg2/PAP、RSK2、RegI、RSK3、RegII RSK4、RegIII、R−スポンジン1、Reg IIIa、R−スポンジン2、Reg IV、R−スポンジン3、リラキシン(Relaxin)−1、RUNX1/CBFA2、リラキシン−2、RUNX2/CBFA1、リラキシン−3、RUNX3/CBFA3、RELMα、RXRα/NR2B1、RELMβ、RXRβ/NR2B2、RELT/TNFRSF19L、RXRγ/NR2B3、レジスチン(Resistin)、S100A10、SLITRK5、S100A8、SLPI、S100A9、SMAC/Diablo、S100B、Smad1、S100P、Smad2、SALL1、Smad3、δ−サーコグリカン(Sarcoglycan)、Smad4、Sca−1/Ly6、Smad5、SCD−1、Smad7、SCF、Smad8、SCF R/c−kit、SMC1、SCGF、α−平滑筋アクチン、SCL/Tal1、SMUG1、SCP3/SYCP3、スネイル(Snai1)、CXCL12/SDF−1、ナトリウムカルシウム交換因子1、SDNSF/MCFD2、ソギー(Soggy)−1、α−セクレターゼ、ソニックヘッジホッグ、γ−セクレターゼ、SorCS1、β−セクレターゼ、SorCS3、E−セレクチン、ソーチリン(Sortilin)、L−セレクチン、SOST、P−セレクチン、SOX1、セマホリン3A、SOX2、セマホリン3C、SOX3、セマホリン3E、SOX7、セマホリン3F、SOX9、セマホリン6A、SOX10、セマホリン6B、SOX17、セマホリン6C、SOX21セマホリン6D、SPARC、セマホリン7A、SPARC様1、セパラーゼ(Separase)、SP−D、セリン/スレオニンホスファターゼ基質I、スピンネシン、セルピンA1、F−スポンジン、セルピンA3、SR−AI/MSR、セルピンA4/カリスタチン、Src、セルピンA5/プロテインC阻害剤、SREC−I/SR−F1、セルピンA8/アンジオテンシノーゲン、SREC−II、セルピンB5、SSEA−1、セルピンC1/抗トロンビン−III、SSEA−3、セルピンD1/ヘパリン補因子II、SSEA−4、セルピンE1/PAI−1、ST7/LRP12、セルピンE2、スタビリン−1、セルピンF1、スタビリン−2、セルピンF2、スタニオカルシン(Stanniocalcin)1、セルピンG1/C1阻害剤、スタニオカルシン2、セルピンI2、STAT1、血清アミロイドA1、STAT2、SF−1/NR5A1、STAT3、SGK、STAT4、SHBG、STAT5a/b、SHIP、STAT5a、SHP/NR0B2、STAT5b、SHP−I、STAT6、SHP−2、VE−スタチン、SIGIRR、ステラ(Stella)/Dppa3、シングレック(Siglec)−2/CD22、STRO−I、シングレック−3/CD33、サブスタンスP、シングレック−5、スルファミダーゼ、スルファミダーゼ/SGSH、シングレック−6、スルファターゼ修飾因子1/SUMF1、シングレック−7、スルファターゼ修飾因子2/SUMF2、シングレック−9、SUMO1、シングレック−10、SUMO2/3/4、シングレック−11、SUMO3、シングレック−F、スーパーオキシドジスムターゼ、SIGNR1/CD209、スーパーオキシドジスムターゼ−1/Cu−Zn SOD、SIGNR4、スーパーオキシドジスムターゼ−2/Mn−SOD、SIRPβ1、スーパーオキシドジスムターゼ−3/EC−SOD、SKI、サバイビン(Survivin)、SLAM/CD150、シナプシン(Synapsin)I、スリーピングビューティートランスポサーゼ(Sleeping Beauty Transposase)、シンデカン(Syndecan)−1/CD138、スリット3、シ


ンデカン−2、SLITRK1、シンデカン−3、SLITRK2、シンデカン−4、SLITRK4、TACI/TNFRSF13B、TMEFF1/トモレグリン−1、TAO2、TMEFF2、TAPP1、TNF−α/TNFSF1A、CCL17/TARC、TNFβ/TNFSF1B、Tau、TNF RI/TNFRSFIA、TC21/R−Ras2、TNF RII/TNFRSFIB、TCAM−1、TOR、TCCR/WSX−1、TP−1、TC−PTP、TP63/TP73L、TDG、TR、CCJL25/TECK、TRα/NR1A1、テネイシンC、TRβ1/NR1A2、テネイシンR、TR2/NR2C1、TER−119、TR4/NR2C2、TERT、TRA−1−85、テスティカン(Testican)1/SPOCK1、TRADD、テスティカン2/SPOCK2、TRAF−1、テスティカン3/SPOCK3、TRAF−2、TFPI、TRAF−3、TFPI−2、TRAF−4、TGF−α、TRAF−6、TGFβ、TRAIL/TNFSF10、TGFβ1、TRAIL R1/TNFRSF10A、LAP(TGFβ1)、TRAIL R2/TNFRSF10B、ラテント(Latent)TGFβ1、TRAIL R3/TNFRSF10C、TGFβ1.2、TRAIL R4/TNFRSF10D、TGFβ2、TRANCE/TNFSF11、TGFβ3、TfR(トランスフェリンR)、TGFβ5、アポ−トランスフェリン、ラテントTGFβ bp1、ホロ−トランスフェリン、ラテントTGFβ bp2、トラッピン−2/エラフィン、ラテントTGFβ bp4、TREM−1、TGFβ RI/ALK−5、TREM−2、TGFβ RII、TREM−3、TGFβ RIIb、TREML1/TLT−1、TGFβ RIII、TRF−1、サーモリシン、TRF−2、チオレドキシン−1、TRH−分解外酵素/TRHDE、チオレドキシン−2、TRIM5、チオレドキシン−80、トリペプチジル−ペプチダーゼI、チオレドキシン様5/TRP14、TrkA、THOPl、TrkB、トロンボモジュリン/CD141、TrkC、トロンボポエチン、TROP−2、トロンボポエチンR、トロポニンIペプチド3、トロンボスポンジン−1、トロポニンT、トロンボスポンジン−2、TROY/TNFRSF19、トロンボスポンジン−4、トリプシン1、サイモポエチン、トリプシン2/PRSS2、サイマス(Thymus)ケモカイン−1、トリプシン3/PRSS3、タイ(Tie)−1、トリプターゼ−5/Prss32、Tie−2、トリプターゼα/TPSl、TIM−1/KIM−1/HAVCR、トリプターゼβ−l/MCPT−7、TIM−2、トリプターゼβ−2/TPSB2、TIM−3、トリプターゼε/BSSP−4、TIM−4、トリプターゼγ−1/TPSGl、TIM−5、トリプトファンヒドロキシラーゼ、TIM−6、TSC22、TIMP−1、TSG、TIMP−2、TSG−6、TIMP−3、TSK、TIMP−4、TSLP、TL1A/TNFSF15、TSLP R、TLR1、TSP50、TLR2、β−IIIチューブリン、TLR3、TWEAK/TNFSF12、TLR4、TWEAK R/TNFRSF12、TLR5、Tyk2、TLR6、ホスホ−チロシン、TLR9、チロシンヒドロキシラーゼ、TLX/NR2E1、チロシンホスファターゼ基質I、ユビキチン、UNC5H3、Ugi、UNC5H4、UGRP1、UNG、ULBP−1、uPA、ULBP−2、uPAR、ULBP−3、URB、UNC5H1、UVDE、UNC5H2、バニロイドR1、VEGF R、VASA、VEGF R1/Flt−1、バソヒビン、VEGF R2/KDR/Flk−1、バソリン、VEGF R3/Flt−4、バソスタチン、バーシカム(Versican)、Vav−1、VG5Q、VCAM−1、VHR、VDR/NR1I1、ビメンチン、VEGF、ビトロネクチン、VEGF−B、VLDLR、VEGF−C、vWF/A2、VEGF−D、シヌクレイン−α、Ku70、WASP、Wnt−7b、WIF−I、Wnt−8a WISP−1/CCN4、Wnt−8b、WNK1、Wnt−9a、Wnt−1、Wnt−9b、Wnt−3a、Wnt−10a、Wnt−4、Wnt−10b、Wnt−5a、Wnt−11、Wnt−5b、wnvNS3、Wnt7a、XCRl、XPE/DDB1、XEDAR、XPE/DDB2、Xg、XPF、XIAP、XPG、XPA、XPV、XPD、XRCC1、Yes、YY1、EphA4。
多数のヒトイオンチャネルは特に関心が持たれる標的である。非限定的な例には以下が含まれる:5−ヒドロキシトリプタミン3受容体Bサブユニット、5−ヒドロキシトリプタミン3受容体前駆体、5−ヒドロキシトリプタミン受容体3サブユニットC、AAD14タンパク質、アセチルコリン受容体タンパク質、αサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、βサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、δサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、εサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、γサブユニット前駆体、酸感受性イオンチャネル3スプライシング変種b、酸感受性イオンチャネル3スプライシング変種c、酸感受性イオンチャネル4、ADP−リボースピロホスファターゼ、ミトコンドリア前駆体、α1A−電位依存性カルシウムチャネル、アミロリド感受性カチオンチャネル1、ニューロン性アミロリド感受性カチオンチャネル2、ニューロン性アミロリド感受性カチオンチャネル4、アイソフォーム2、アミロリド感受性ナトリウムチャネル、アミロリド感受性ナトリウムチャネルα−サブユニット、アミロリド感受性ナトリウムチャネルβ−サブユニット、アミロリド感受性ナトリウムチャネルδ−サブユニット、アミロリド感受性ナトリウムチャネルγ−サブユニット、アネキシンA7、アピカル様タンパク質、ATP−感受性内向き整流カリウムチャネル1、ATP−感受性内向き整流カリウムチャネル10、ATP−感受性内向き整流カリウムチャネル11、ATP−感受性内向き整流カリウムチャネル14、ATP−感受性内向き整流カリウムチャネル15、ATP−感受性内向き整流カリウムチャネル8、カルシウムチャネルα12.2サブユニット、カルシウムチャネルα12.2サブユニット、カルシウムチャネルα1Eサブユニット、δ19 δ40 δ46 スプライシング変種、カルシウム活性化カリウムチャネルαサブユニット1、カルシウム活性化カリウムチャネルβサブユニット1、カルシウム活性化カリウムチャネルβサブユニット2、カルシウム活性化カリウムチャネルβサブユニット3、カルシウム依存性塩素チャネル−1、カチオンチャネルTRPM4B、CDNA FLJ90453 fis、クローンNT2RP3001542、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有6に高度に類似、CDNA FLJ90663 fis、クローンPLACE1005031、塩素細胞内チャネルタンパク質5に高度に類似、CGMP−で開閉されるカチオンチャネルβサブユニット、塩素チャネルタンパク質、塩素チャネルタンパク質2、塩素チャネルタンパク質3、塩素チャネルタンパク質4、塩素チャネルタンパク質5、塩素チャネルタンパク質6、塩素チャネルタンパク質CIC−Ka、塩素チャネルタンパク質C1C−Kb、塩素チャネルタンパク質、骨格筋、塩素細胞内チャネル6、塩素細胞内チャネルタンパク質3、塩素細胞内チャネルタンパク質4、塩素細胞内チャネルタンパク質5、CHRNA3タンパク質、Clen3eタンパク質、CLCNKBタンパク質、CNGA4タンパク質、クリン(Cullin)−5、環状GMPによって開閉されるカリウムチャネル、環状ヌクレオチドによって開閉されるカチオンチャネル4、環状ヌクレオチドによって開閉されるカチオンチャネルα3、環状ヌクレオチドによって開閉されるカチオンチャネルβ3、環状ヌクレオチドによって開閉される嗅覚チャネル、嚢胞性線維症膜貫通伝導性調節因子、シトクロムB−245重鎖、ジヒドロピリジン感受性L型カルシウムチャネルα−2/δサブユニット前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送調節因子3前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送調節因子5前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送調節因子6前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送調節因子7、FXYDドメイン含有イオン輸送調節因子8前駆体、Gタンパク質−活性化内向き整流カリウムチャネル1、Gタンパク質−活性化内向き整流カリウムチャネル2、Gタンパク質−活性化内向き整流カリウムチャネル3、Gタンパク質−活性化内向き整流カリウムチャネル4、γアミノ酪酸受容体α−1サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体α−2サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体α−3サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体α−4サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体α−5サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体α−6サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体β−1サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体β−2サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体β−3サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体δサブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体εサブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体γ−1サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体γ−3サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体πサブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体ρ−1サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体ρ−2サブユニット前駆体、γアミノ酪酸受容体θサブユニット前駆体、GluR6カイニン酸受容体、グルタミン酸受容体1前駆体、グルタミン酸受容体2前駆体、グルタミン酸受容体3前駆体、グルタミン酸受容体4前駆体、グルタミン酸受容体7、グルタミン酸受容体B、グルタミン酸受容体δ−1サブユニット前駆体、グルタミン酸受容体、イオノトロピーカイニン酸1前駆体、グルタミン酸受容体、イオノトロピーカイニン酸2前駆体、グルタミン酸受容体、イオノトロピーカイニン酸3前駆体、グルタミン酸受容体、イオノトロピーカイニン酸4前駆体、グルタミン酸受容体、イオノトロピーカイニン酸5前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニット3A前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニット3B前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットε1前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットε2前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットε4前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットζ1前駆体、グリシン受容体α−1鎖前駆体、グリシン受容体α−2鎖前駆体、グリシン受容体α−3鎖前駆体、グリシン受容体β鎖前駆体、H/ACAリボヌクレオタンパク質複合体サブユニット1、高親和性面値基グロブリンε受容体β−サブユニット、仮定のタンパク質DKFZp313I0334、仮定のタンパク質DKFZp761M1724、仮定のタンパク質FLJ12242、仮定のタンパク質FLJ14389、
仮定のタンパク質FLJ14798、仮定のタンパク質FLJ14995、仮定のタンパク質FLJ16180、仮定のタンパク質FLJ16802、仮定のタンパク質FLJ32069、仮定のタンパク質FLJ37401、仮定のタンパク質FLJ38750、仮定のタンパク質FLJ40162、仮定のタンパク質FLJ41415、仮定のタンパク質FLJ90576、仮定のタンパク質FLJ90590、仮定のタンパク質FLJ90622、仮定のタンパク質KCTD15、仮定のタンパク質MGC15619、イノシトール1,4,5−三リン酸受容体1型、イノシトール1,4,5−三リン酸受容体2型、イノシトール1,4,5−三リン酸受容体3型、中間伝導性カルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質4、内向き整流カリウムチャネル13、内向き整流カリウムチャネル16、内向き整流カリウムチャネル4、内向き整流K(+)チャネルネガティブ調節因子Kir2.2v、カイニン酸受容体サブユニットKA2a、KCNH5タンパク質、KCTD17タンパク質、KCTD2タンパク質、ケラチノサイト関連膜結合タンパク質1、Kvチャネル−相互作用タンパク質4、メラスタチン1、膜タンパク質MLC1、MGC15619タンパク質、ムコリピン−1、ムコリピン−2、ムコリピン−3、多剤耐性関連タンパク質4、N−メチル−D−アスパラギン酸受容体2Cサブユニット前駆体、NADPHオキシダーゼホモログ1、Nav1.5、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−10サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−2サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−3サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−4サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−5サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−6サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−7サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、α−9サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、β−2サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、β−3サブユニット前駆体、ニューロンアセチルコリン受容体タンパク質、β−4サブユニット前駆体、ニューロン電位依存性カルシウムチャネルα2Dサブユニット、P2Xプリノセプター1、P2Xプリノセプター2、P2Xプリノセプター3、P2Xプリノセプター4、P2Xプリノセプター5、P2Xプリノセプター6、P2Xプリノセプター7、膵臓カリウムチャネルTALK−1b、膵臓カリウムチャネルTALK−1c、膵臓カリウムチャネルTALK−1d、ホスホレマン(Phospholemman)前駆体、プラスモリピン、多嚢性腎疾患2関連タンパク質、多嚢性腎疾患2様1タンパク質、多嚢性腎疾患2様2タンパク質、多嚢性腎疾患およびエッグジェリー関連タンパク質前駆体のための受容体、ポリシスチン−2、カリウムチャネル調節因子、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー1、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー10、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー12、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー13、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー15、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー16、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー17、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー2、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー3、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー4、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー5、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー6、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー7、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー9、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有3、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質12、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質14、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質2、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質4、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質5、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有10、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質13、カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーAメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーAメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーAメンバー4、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーAメンバー5、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーAメンバー6、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーBメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーBメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーCメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーCメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーCメンバー4、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーDメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーDメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーDメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーEメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーEメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーEメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーEメンバー4、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーFメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーGメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーGメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーGメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーGメンバー4、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー4、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー5、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー6、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー7、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーHメンバー8、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーKQTメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーKQTメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーKQTメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーKQTメンバー4、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーKQTメンバー5、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーSメンバー1、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーSメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーSメンバー3、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーVメンバー2、カリウム電位依存性チャネルサブファミリーH、メンバー7、アイソフォーム2、カリウム/ナトリウム過分極−活性化環状ヌクレオチド−開閉チャネル1、カリウム/ナトリウム過分極−活性化環状ヌクレオチド−開閉チャネル2、カリウム/ナトリウム過分極−活性化環状ヌクレオチド−開閉チャネル3、カリウム/ナトリウム過分極−活性化環状ヌクレオチド−開閉チャネル4、可能なミトコンドリア移入受容体サブユニットTOM40ホモログ、プリン作動性受容体P2X5、アイソフォームA、推定の4反復電位依存性イオンチャネル、推定の塩素チャネルタンパク質7、推定のGluR6カイニン酸受容体、推定のイオンチャネルタンパク質CATSPER2変種1、推定のイオンチャネルタンパク質CATSPER2変種2、推定のイオンチャネルタンパク質CATSPER2変種3、推定のカリウムチャネルタンパク質の調節因子変種1、推定のチロシン−タンパク質ホスファターゼTPTE、リアノジン受容体1、リアノジン受容体2、リアノジン受容体3、SH3KBP1結合タンパク質1、短期(Short)一過性受容体潜在的チャネル1、短期一過性受容体潜在的チャネル4、短期一過性受容体潜在的チャネル5、短期一過性受容体潜在的チャネル6、短期一過性受容体潜在的チャネル7、低伝導度(Small conductance)カルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質1、低伝導度カルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質2、アイソフォームb、低伝導度カルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質3、アイソフォームb、低伝導度カルシウム活性化カリウムチャネルSK2、低伝導度カルシウム活性化カリウムチャネルSK3、ナトリウムチャネル、ナトリウムチャネルβ−1サブユニット前駆体、ナトリウムチャネルタンパク質IIα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質IIIα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質IVα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質IXα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質Vα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質VIIα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質VIIIα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質Xα型サブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質XIα型サブユニット、ナトリウム−および塩素−活性化ATP−感受性カリウムチャネル、ナトリウム/カリウム−輸送ATPアーゼγ鎖、精子関連カチオンチャネル1、精子関連カチオンチャネル2、アイソフォーム4、シンタキシン−1B1、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーAメンバー1、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーMメンバー2、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーMメンバー3、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーMメンバー6、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーMメンバー7、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーVメンバー1、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーVメンバー2、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーVメンバー3、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーVメンバー4、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーVメンバー5、一過性受容体潜在的カチオンチャネルサブファミリーVメンバー6、一過性受容体潜在的チャネル4εスプライシング変種、一過性受容体潜在的チャネル4ζスプライシング変種、一過性受容体潜在的チャネル7γスプライシング変種、腫瘍壊死因子α−誘導性タンパク質1、内皮、
2ポアカルシウムチャネルタンパク質2、VDAC4タンパク質、電位依存性カリウムチャネルKv3.2b、電位依存性ナトリウムチャネルβ1Bサブユニット、電位依存性アニオンチャネル、電位依存性アニオンチャネル2、電位依存性アニオン選択性チャネルタンパク質1、電位依存性アニオン選択性チャネルタンパク質2、電位依存性アニオン選択性チャネルタンパク質3、電位依存性カルシウムチャネルγ−1サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−2サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−3サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−4サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−5サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−6サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−7サブユニット、電位依存性カルシウムチャネルγ−8サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルα−1Cサブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルα−IDサブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルα−lSサブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルβ−1サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルβ−2サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルβ−3サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルβ−4サブユニット、電位依存性N型カルシウムチャネルα−1Bサブユニット、電位依存性P/Q型カルシウムチャネルα−1Aサブユニット、電位依存性R型カルシウムチャネルα−1Eサブユニット、電位依存性T型カルシウムチャネルα−1Gサブユニット、電位依存性T型カルシウムチャネルα−1Hサブユニット、電位依存性T型カルシウムチャネルα−1Iサブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネルα−1サブユニット電位依存性カリウムチャネルβ−1サブユニット、電位依存性カリウムチャネルβ−2サブユニット、電位依存性カリウムチャネルβ−3サブユニット、電位依存性カリウムチャネルKCNA7。
例示的なGPCRには以下が含まれるがこれらに限定されない:クラスAロドプシン様受容体、例えば、Musc.アセチルコリン脊椎動物1型、Musc.アセチルコリン脊椎動物2型、Musc.アセチルコリン脊椎動物3型、Musc.アセチルコリン脊椎動物4型;アデノセプター(αアデノセプター1型、αアデノセプター2型、βアデノセプター1型、βアデノセプター2型、βアデノセプター3型、ドーパミン脊椎動物1型、ドーパミン脊椎動物2型、ドーパミン脊椎動物3型、ドーパミン脊椎動物4型、ヒスタミン1型、ヒスタミン2型、ヒスタミン3型、ヒスタミン4型、セロトニン1型、セロトニン2型、セロトニン3型、セロトニン4型、セロトニン5型、セロトニン6型、セロトニン7型、セロトニン8型、他の型のセロトニン、微量アミン、アンジオテンシン1型、アンジオテンシン2型、ボンベシン、ブラジキニン、C5aアナフィラトキシン、Fmet−leu−phe、APJ様、インターロイキン−8 A型、インターロイキン−8 B型、インターロイキン−8 他の型、C−Cケモカイン1型〜11型および他の型、C−X−Cケモカイン(2型〜6型および他の型)、C−X3−C、コレシストキニンCCK、CCK A型、CCK B型、CCK 他の型、エンドセリン、メラノコルチン(メラノサイト刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、メラノコルチンホルモン)、Duffy抗原、プロラクチン放出ペプチド(GPR10)、ニューロペプチドY(1型〜7型)、ニューロペプチドY、ニューロペプチドY 他、ニューロテンシン、オピオイド(D型、K型、M型、X型)、ソマトスタチン(1型〜5型)、タキキニン(サブスタンスP(NKl)、サブスタンスK(NK2)、ニューロメジンK(NK3)、タキキニン様1、タキキニン様2、バソプレッシン/バソトシン(1型〜2型)、バソトシン、オキシトシン/メソトシン、コノプレッシン、ガラニン様、プロテイナーゼ活性化様、オレキシンおよびニューロペプチドFF、QRFP、ケモカイン受容体様、ニューロメジンU様(ニューロメジンU、PRXアミド)、ホルモンタンパク質(卵胞刺激ホルモン、ルトロピン−絨毛性ゴナドトロピンホルモン、サイロトロピン、ゴナドトロピンI型、II型)、(ロド)プシン、ロドプシン脊椎動物(1〜5型)、ロドプシン脊椎動物5型、ロドプシン節足動物、ロドプシン節足動物1型、ロドプシン節足動物2型、ロドプシン節足動物3型、ロドプシン軟体動物、ロドプシン、嗅覚(嗅覚II fam1〜13)、プロスタグランジン(プロスタグランジンE2サブタイプEP1、プロスタグランジンE2/D2サブタイプEP2、プロスタグランジンE2サブタイプEP3、プロスタグランジンE2サブタイプEP4、プロスタグランジンF2−α、プロスタサイクリン、トロンボキサン、アデノシン1型〜3型、プリノセプター、プリノセプターP2RY1−4、6、11GPR91、プリノセプターP2RY5、8、9、10GPR35、92、174、プリノセプターP2RY12−14GPR87(UDP−グルコース)、カンナビノイド、血小板活性化因子、ゴナドトロピン放出ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモンI型、ゴナドトロピン放出ホルモンII型、脂質動員ホルモン様、コラゾニン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンおよび分泌促進物質、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン分泌促進物質、成長ホルモン分泌促進物質様、脱皮誘発ホルモン(ETHR)、メラトニン、リゾスフィンゴ脂質およびLPA(EDG)、スフィンゴシン1−リン酸Edg−1、リゾホスファチジン酸Edg−2、スフィンゴシン1−リン酸Edg−3、リゾホスファチジン酸Edg−4、スフィンゴシン1−リン酸Edg−5、スフィンゴシン1−リン酸Edg−6、リゾホスファチジン酸Edg−7、スフィンゴシン1−リン酸Edg−8、Edgの他のロイコトリエンB4受容体、ロイコトリエンB4受容体BLT1、ロイコトリエンB4受容体BLT2、クラスAオーファン/他、推定の神経伝達物質、SREB、MasプロトオンコジーンおよびMas関連(MRG)、GPR45様、システイニルロイコトリエン、G−タンパク質共役胆汁酸受容体、遊離脂肪酸受容体(GP40、GP41、GP43)、クラスBセクレチン様、カルシトニン、副腎皮質刺激ホルモン放出因子、胃抑制ペプチド、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン、副甲状腺ホルモン、PACAP、セレクチン、血管作動性腸ポリペプチド、ラトロフィリン、ラトロフィリン1型、ラトロフィリン2型、ラトロフィリン3型、ETL受容体、脳特異的血管新生阻害剤(BAI)、Methuselah様タンパク質(MTH)、カドヘリンEGF LAG(CELSR)、非常に大きなG−タンパク質共役受容体、クラスC代謝調節型グルタミン酸/フェロモン、代謝調節型グルタミン酸グループI〜III、カルシウム感受性様、細胞外カルシウム感受性、フェロモン、カルシウム感受性様 他、推定のフェロモン受容体、GABA−B、GABA−Bサブタイプ1、GABA−Bサブタイプ2、GABA−B様、オーファンGPRC5、オーファンGPCR6、セブンレスタンパク質のブライド(BOSS)、味覚受容体(T1R)、クラスD真菌フェロモン、真菌フェロモンA−因子様(STE2.STE3)、真菌フェロモンB様(BAR、BBR、RCB、PRA)、クラスE cAMP受容体、眼白子症タンパク質、フリズルド/スムーズンドファミリー、フリズルドグループA(Fz1および2および4および5および7〜9)、フリズルドグループB(Fz3および6)、フリズルドグループC(他)、鋤鼻受容体、線虫化学受容体、昆虫臭気受容体、およびクラスZ古細菌/細菌/真菌オプシン。
対象MURPは、細胞表面タンパク質、分泌タンパク質、細胞質タンパク質、および核タンパク質を含むがこれらに限定されない任意の細胞タンパク質を標的化するために設計することができる。特に関心が持たれる標識はイオンチャネルである。
イオンチャネルは、カリウムチャネル(K−チャネル)のファミリー、ナトリウムチャネル(Na−チャネル)のファミリー、塩素チャネル(Cl−チャネル)のファミリー、およびアセチルコリンチャネルのファミリーを含む、タンパク質のスーパーファミリーを構成する。これらのファミリーの各々がサブファミリーを含み、各サブファミリーは、典型的には、単一の遺伝子から誘導された特定のチャネルを含む。例えば、K−チャネルファミリーは、Kv1.xおよびKv3.xと呼ばれる電位依存性K−チャネルのサブファミリーを含む。サブファミリーKv1.xは、チャネルKv1.1、Kv1.2、およびKv1.3を含み、これらは、単一の遺伝子の産物に対応し、従って「種」と呼ばれる。この分類は、Na−、Ca−、Cl−および他のファミリーのチャネルに同様に適用される。
イオンチャネルはまた、チャネルが操作されるメカニズムに従って分類することができる。具体的には、特定のイオンがチャネルタンパク質から浸透すること、および脂質二重膜を通過することを可能にするかまたはそれを妨害するかのいずれかのためにチャネルタンパク質を開くまたは閉じるために利用される方法によって、多くの型のイオンチャネルタンパク質が特徴付けられる。チャネルタンパク質の1つの重要な型は、電位依存性チャネルタンパク質であり、これは、細胞膜にかかる電位の変化に応答して開かれるかまたは閉じられる(開閉される)。電位依存性ナトリウムチャネル1.6(Nav1.6)は、治療標的として特に関心が持たれるものである。別の型のイオンチャネルは、機械的に開閉するチャネルであり、タンパク質に対する機械的なストレスがチャネルを開くかまたは閉じる。なお別の型は、リガンド開閉チャネルと呼ばれ、これは、特定のリガンドがタンパク質に結合しているか否かに依存して、開くかまたは閉じる。このリガンドは、神経伝達物質などのような細胞外部分であるか、またはイオンもしくはヌクレオチドなどのような細胞内部分であり得る。
イオンチャネルは、一般的には、電気化学的勾配を下るイオンの受動的流動を許容するのに対して、イオンポンプは、ATPを使って勾配に逆らって輸送する。対向輸送体および共輸送体の両方である共役トランスポーターは、その勾配に逆らって1つのイオン種の移動を許容し、これは、別のイオン種の下り方向の移動によって動いている。
ほぼすべての動物細胞の膜において見出される最も一般的な型のチャネルタンパク質の1つは、細胞膜を横切るカリウムイオンの特異的浸透を許容する。特に、カリウムイオンは、Kチャネルタンパク質を通して細胞膜を横切って迅速に浸透する(1秒あたり10−8イオンまで)。さらに、カリウムチャネルタンパク質は、カリウムイオンと、他の小さなアルカリ金属、例えば、LiまたはNaの間を高い忠実度で区別する能力を有する。特に、カリウムイオンは、ナトリウムイオンよりも、少なくとも10倍多く常在している。カリウムチャネルタンパク質は、典型的には、4つのサブユニット(通常は同一である)を含み、そこで、それらの細胞表面標的は四量体として存在し、MURPの4価の結合を可能にする。1つの型のサブユニットは6個の長さの疎水性セグメント(これは膜貫通性であってよい)を含むのに対して、他の型は2つの疎水性セグメントを含む。
別の顕著なチャネルのファミリーはカルシウムチャネルである。カルシウムは、一般的に、それらの電気生理学的特性に従って、低電位活性化(LVA)チャネルまたは高電位活性化(HVA)チャネルとして分類される。HVAチャネルには、L−、N−およびP/Q−型チャネルとして知られる少なくとも3つのグループが含まれる。これらのチャネルは、電気生理学的に、ならびにそれらの薬理学的特性およびリガンド結合特性に基づいて生理学的に、互いから区別されてきた。例えば、ジヒドロピリジン、ジフェニルアルキルアミン、およびピペリジンは、L型カルシウムチャネルのαサブユニットに結合し、神経組織中で一定の割合のHVAカルシウム流を遮断し、これはL型カルシウム流と呼ばれる。N型カルシウムチャネルは、ωコノペプチドに感受性であるが、ニモジピンおよびニフェジピンなどのジヒドロピリジン化合物に対しては比較的感受性ではない。他方、P/Q型チャネルは、ジニドロピリジンに感受性ではないが、フンネルウェブスパイダー(funnel web spider)のトキシンAga IIIAに感受性である。R型カルシウムチャネルは、L−、N−、P−およびQ−型のチャネルと同様に、大きな膜脱分極によって活性化され、従って、高電位活性化(HVA)チャネルとして分類される。R型チャネルは、一般的に、ジヒドロピリジンおよびωコノペプチドに感受性でないが、P/Q、L、およびNチャネルと同様に、フンネルウェブスパイダーのトキシンAgaIVAに感受性である。免疫細胞化学染色研究は、これらのチャネルが脳の全体を通して、特に、深い正中構造(尾状核被殻、視床、視床下部、扁桃体、小脳)ならびに腹側中脳および脳幹の核に局在していることを示す。神経の電位感受性カルシウムチャネルは、典型的には、中心のαサブユニット、α/βサブユニット、βサブユニット、および95kDサブユニットからなる。
さらなる非限定的な例には、Kir(内向き整流性カリウムチャネル)、Kv(電位依存性カリウムチャネル)、Nav(電位依存性ナトリウムチャネル)、Cav(電位依存性カルシウムチャネル)、CNG(環状ヌクレオチド依存性チャネル)、HCN(過分極活性化チャネル)、TRP(一過性受容体電位チャネル)、ClC(塩素チャネル)、CFTR(嚢胞性線維症膜貫通伝導度調節因子、塩素チャネル)、IP3R(イノシトール三リン酸受容体)、RYR(リアノジン受容体)が含まれる。他のチャネル型は、2ポアチャネル、グルタミン酸受容体(AMPA、NMDA、KA)、M2、コネキシン、およびCysループ受容体である。
Kv1.2、Kv3.1、Shaker、TRPC1、およびTRPC5などのイオンチャネルタンパク質の共通の配置は、以下のように配置されている6個の膜貫通セグメントを有することである:
N末端−S1−E1−S2−X1−S3−E2−S4−X2−S5−E3−S6−C末端。
S1−6が膜貫通配列である場合、E1−3は細胞外表面ループであり、X1−2は細胞内表面ループである。E3ループは、一般的に、3つの細胞外ループのうちの最長のものでありかつ親水性であるので、これは、薬物およびMURPが結合するための良好な標的である。多くのチャネルのポア形成部分は、膜貫通αヘリックスの多量性(例えば、四量体性またはまれに五量体性)複合体である。一般的にポアループが存在し、これは、膜に戻るループを形成するタンパク質の領域であり、どのイオン種が浸透し得るかを決定する選択性のフィルターを形成する。このようなチャネルは「ポア−ループ」チャネルと呼ばれる。
イオンチャネルは、これらが広範な生理学的プロセスに関与するので、薬物設計のための価値のある標的である。ヒトにおいては、およそ300を超えるイオンチャネルタンパク質が存在しており、その多くは、遺伝病と関係付けられている。例えば、イオンチャネルの異常な発現または機能は、心臓、神経、筋肉、呼吸、代謝の疾患を含む、広範な疾患を引き起こすことが示されてきた。この節はイオンチャネルに焦点を当てているが、同じ概念およびアプローチは、7TM、ITM、G−タンパク質、およびG−タンパク質共役受容体(GPCR)などを含むすべての膜タンパク質に等しく適用可能である。いくつかのイオンチャネルはGPGRである。
イオンチャネルは、典型的には、強固に結合したアクセサリータンパク質サブユニットを含む大きな高分子複合体を形成し、このようなサブユニットの組み合わせ使用は、イオンチャネルの多様性に寄与する。これらのアクセサリータンパク質はまた、対象のMURP、マイクロプロテイン、およびトキシンの結合標的でもあり得る。
対象MURPは、当該分野において公知である任意のチャネル、および本明細書で特に例示されるものに結合するように設計することができる。所望のイオンチャネル結合能力(特異性およびアビディティを包含する)を示すMURPは、当該分野において公知である任意の組換えおよび生化学的(例えば、発現およびディスプレイ)技術によって選択することができる。例えば、MURPは、ファージおよび胞子を含むがこれらに限定されない遺伝子パッケージによってディスプレイすることができ、そしてインタクトな細胞膜、または好ましくは、インタクトな細胞、例えば、全体の哺乳動物細胞に対するパニングに供することができる。他の非標的細胞表面に結合するファージを除去するために、標準的なアプローチは、低いかまたは検出不可能なレベルの標的受容体を有する類似の細胞株に対する差し引きパニングを実施することであった。しかし、Popkovら(J.Immunol.Methods 291:137−151(2004))は、関連する細胞型が差し引きのためには理想的ではないことを示した。なぜなら、これらは一般的に、減少しているがなお有意なレベルの標的をそれらの表面に有し、このことが所望のファージクローンの数を減少するからである。標的をコードする遺伝子とともにトランスフェクトし、続いて、トランスフェクトしなかった同じ細胞株上でのネガティブ選択/差し引きを行った細胞上でのパニングのときでさえも、とりわけ、ネイティブ標的遺伝子をノックアウトしなかったときに、この問題は起こった。その代わりに、Popkovらは、標的がここで、活性部位を利用不可能にする高親和性、標的特異的阻害剤、例えば、低分子、ペプチド、または標的に対する抗体でブロックされた場合を例外として、通常のパニング(ポジティブ選択)のために使用されるのと同じ過度の細胞を用いて実施したならば、ネガティブ選択または差し引きパニングがはるかに良好に働くことを示した。このプロセスは「エピトープマスクした細胞を用いるネガティブ選択」と呼ばれ、これは、所望のイオンチャネル結合能を有する対象のMURPを選択する際に特に有用である。
別々の実施形態において、本発明は、マイクロプロテイン、特に、イオンチャネルの少なくとも1つのファミリーに向けた結合能を示すマイクロプロテインを提供する。本発明は、このようなマイクロプロテインをディスプレイする遺伝子パッケージも提供する。対象のマイクロプロテインが結合する非限定的なイオンチャネルの例は、ナトリウムチャネル、カリウムチャネル、カルシウムチャネル、アセチルコリンチャネル、および塩素チャネルである。特に関心が持たれるものは、ネイティブ標的に向けて結合能を示す、マイクロプロテイン、およびこのようなマイクロプロテインをディスプレイする遺伝子パッケージである。ネイティブ標的は、一般的には、マイクロプロテインが結合することが知られている、天然の分子またはフラグメント、その誘導体であり、典型的には、文献に報告されている既知の結合標的が含まれる。
本発明はまた、修飾されている、イオンチャネル結合マイクロプロテインをディスプレイする遺伝子パッケージも提供する。修飾マイクロプロテインは、(a)対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、異なるチャネルのファミリーに結合し;(b)対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネルファミリーの異なるサブファミリーに結合し;(c)対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネルのサブファミリーの異なる種に結合し;(d)対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネル上の異なる部位に結合し;および/または(e)対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネルの同じ部位に結合するが、異なる生物学的効果を生じる可能性がある。
図22および46は、同じイオンチャネルの異なる部位で各々結合するマイクロプロテインドメインまたはトキシンが、いかにして単一のタンパク質に合わせることが可能かを示す。2つのマイクロプロテインが結合する2つの結合部位は、異なるファミリーからの2つのチャネル、同じファミリーであるが異なるサブファミリーからの2つのチャネル、同じサブファミリーであるが異なる種(遺伝子産物)からの2つのチャネル、もしくは同じチャネル(種)の2つの異なる結合部位であり得、またはこれらは、同じチャネル(種)の同じ結合部位に(同時または同時ではなく)結合し得る。なぜなら、チャネルは多量体であるからである。結合モジュールおよびチャネル上の部位に結合するドメインは、マイクロプロテインドメイン(天然または非天然、2〜8個のジスルフィドを含む)、1ジスルフィドペプチド、または直鎖状ペプチドであり得る。これらのモジュールは独立的に選択されかつ合わされることが可能であり、または1つの固定した活性結合モジュールの存在下で結合するようにライブラリーから選択することができる。この後者の場合には、ディスプレイライブラリーは複数のモジュールをディスプレイし、その1つが1つの変種のライブラリーを含む。典型的な目的は、出発点であった活性単量体よりも、高い親和性を有する二量体を選択することである。
別の実施形態において、本発明は、複数のイオンチャネル結合ドメインを含むタンパク質を提供し、個々のドメインは以下のように修飾されたマイクロプロテインドメインである:
(a)マイクロプロテインドメインは、対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、異なるチャネルのファミリーに結合する;(b)マイクロプロテインドメインは、対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネルファミリーの異なるサブファミリーに結合する;(c)マイクロプロテインドメインは、対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じサブファミリーの異なる種に結合する;(d)マイクロプロテインドメインは、対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネル上の異なる部位に結合する;(e)マイクロプロテインドメインは、対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネルの同じ部位に結合するが、異なる生物学的効果を生じる;および/または(f)マイクロプロテインドメインは、対応する非修飾マイクロプロテインと比較して、同じチャネルの同じ部位に結合して、同じ生物学的効果を生じる。所望される場合、マイクロプロテインドメインは、天然または非天然配列を含み得る。個々のドメインは、異種リンカーを介して一緒に連結することができる。個々のマイクロプロテインドメインは、同じまたは異なるチャネルファミリー、同じまたは異なるチャネルサブファミリー、同じサブファミリーの同じまたは異なる種、同じチャネルの同じまたは異なる部位に結合し得る。
対象のマイクロプロテインはトキシンであり得る。好ましくは、このトキシンは、その毒性スペクトルを部分的にまたは全体的に保持している。特に、ヘビなどの毒性動物は、一連の範囲の餌および侵入者の種に遭遇し、毒素のトキシンは、異なる種の異なる受容体の活性が異なる。毒は、多数の関連するトキシンおよび関連のないトキシンからなり、各トキシンは、トキシンが測定可能な活性を有するすべての種からのすべての受容体として定義され得る「活性のスペクトル」を有する。「活性のスペクトル」のすべての標的は「ネイティブ標的」と見なされ、これは、トキシンがそれに対して活性である任意のヒト標的を含む。マイクロプロテインまたはトキシンのネイティブ標的は、トキシンが阻害することが文献中で報告されている標的のすべてを含む。標的に対する親和性または活性が高くなるほど、標的が天然のネイティブ標的である可能性がより高まるが、同じ種の中で複数の標的に対して作用するトキシンについては一般的ではない。ネイティブ標的は、トキシンがそれに対して活性である非ヒト受容体であり得る。
ディスプレイベクターへの融合後にトキシンが細胞に結合する能力を保持するために、好ましくは、最小のアミノ酸鎖を形成し、電荷を有さず、そして標的へのトキシンの結合と適合可能である可能性が最も高いグリシンリッチリンカーのライブラリーをコードする合成DNAライブラリーアプローチを使用して、融合物についてN末端およびC末端の両方を試験すること、および種々の融合部位(すなわち、最初のシステインの前、またはトキシンドメインの最後のシステインの後の0、1、2、3、4、5、6アミノ酸、トキシンドメインがシステイン含有ドメインである場合)を試験することが所望され得る。N末端アミノ基およびC末端カルボキシル基は標的結合に関与する可能性があるので、ライブラリーは、正に荷電したアミノ基(またはトキシンのN末端への融合物)を模倣するためのリジンまたはアルギニン、および負に荷電したカルボキシル基(トキシンのC末端への融合物)を模倣するためのグルタミン酸またはアスパラギン酸を含む必要がある。
ネガティブ選択の間に標的をブロックするために使用される阻害剤は、低分子、ペプチド、またはタンパク質であり得、そして天然または非天然であり得る。単純な差し引きに加えて、阻害剤の混合物の選択は、設計されているイオンチャネル阻害剤の特異性を制御するための価値のあるツールである。部分的に重複する特性および配列の類似性ならびにチャネルあたり複数のモジュール部位を有する、全体で300種を超えるイオンチャネルが存在しているので、各々は異なる効果を有し、特異性の要求は複雑であり得る。
トキシンの活性を修飾する場合、または2種の異なるトキシンを単一のタンパク質に合わせる場合、2種のトキシンは、同じチャネルに同じ部位で結合し得、かつ同じ生理学的効果を有し得、または2種のトキシンは、同じチャネルに同じ部位で結合し得、かつ異なる生理学的効果を有し得、または2種のトキシンは、同じチャネルに異なる部位で結合し得、または2種のトキシンは、同じサブファミリーに属する異なるチャネル(すなわち、Kv1.3対Kv1.2;異なる遺伝子または「種」の産物を意味する)に結合し得、または2種のトキシンは、同じファミリーに属する異なるチャネル(すなわち、両方ともK−チャネル)に結合し得、または2種のトキシンは、異なるファミリーに属するチャネル(すなわち、K−チャネル対Na−チャネル)に結合し得る。
イオンチャネルは、典型的には、多くの膜貫通セグメント(ナトリウムチャネルでは24個)を有し、従って、モジュレーターに多数の異なる非競合的かつ非重複結合部位を提供し、異なる方法でチャネルの活性を変化させる。1つのアプローチは、たとえ部位が関連していない場合であっても、異なる部位のための既存の結合因子から、同じイオンチャネル上の1つの部位のための結合因子を作製することである。これを達成するために、既存のトキシンは、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、または50アミノ酸の柔軟性リンカーによって標的化トキシンから分かれている1−、2−、3−、または4−ジスルフィドタンパク質のライブラリーのための標的化剤として使用することができる。これは、標的化剤の親和性が高すぎない場合に有用であり、その結果、新たなライブラリーの親和性は、全体の親和性に対して有意な寄与を有し得ない。別のアプローチは、配列または構造が関連していない、他のチャネルのための既存のモジュレーターからのチャネルのための新たなモジュレーターを作製することである。例えば、コノトキシンファミリーは、Ca−、K−、Na−チャネルおよびニコチン性アセチルコリン受容体のための配列関連および構造関連モジュレーターを含む。コノトキシン誘導体のライブラリーを使用して、K−チャネルモジュレーターをNa−チャネルモジュレーターに転換すること、またはその逆は実行可能であるらしい。例えば、κコノトキシンはK−チャネルを阻害し、μコノトキシンおよびδコノトキシンはNa−チャネルを阻害し、ωコノトキシンはCa−チャネルを阻害し、そしてαコノトキシンはアセチルコリン受容体を阻害する。
各々がチャネル活性に対して異なる効果を有する、同じイオンチャネルからの異なる結合部位の近接性は、柔軟性リンカーを使用する阻害剤を連結するためにこれを魅力的にし、各々が異なる結合部位に結合する2つのドメインを有する単一の阻害剤を作製する。または、同じ部位の異なるコピーで結合する2つのドメインを有する単一のタンパク質は、二価の高親和性相互作用(アビディティ)を生じる。このアプローチは天然のトキシンによってはとられていない。おそらく、これらは最大組織浸透を有するために、速く作用しかつ小さいままである必要があることがその理由であるが、医薬品のためには、作用の速度はそれほど重要ではなく、これを魅力的なアプローチにする。
従って、各々がネイティブまたは修飾されている二量体、三量体、四量体、または多量体のトキシン/調節因子の組み合わせライブラリーを作製し、タンパク質レベルでこれらのライブラリーを直接スクリーニングし、または親和性(アビディティ、結合が複数の部位で同時に起こる場合)の改善について遺伝子パッケージを使用してこれらのライブラリーをパンし、次いで、タンパク質の発現および精製、続いて、パッチクランプアッセイを含む細胞ベースの活性アッセイによって、このような多量体タンパク質の特異性および活性を特徴付けることができる。個々のモジュールは、互いの単離物中で、別々にパンおよび選択でき、またはこれらは、互いの存在下で設計でき、その結果、新たなドメインが、ライブラリーのための標的化要素として働く固定された活性なコピーもまた含むライブラリーとしてディスプレイ系に加えられ、固定された活性な単量体よりも顕著に良好であるクローンのみが選択および特徴付けされる。
図46および47は、ネイティブ(天然の)トキシンから作製できるいくつかの単量体誘導体、および標的の複数の異なる部位で結合するように作製できるいくつかの多量体を示す。リンカーはグリシンリッチrPEGとして示されるが、リンカーは任意の配列であり得、分子ライブラリー、続いてパニングを使用して最適化することもできる。上記のような種々の変異誘発ストラテジーを使用して、活性なネイティブトキシンそれ自体の内部にライブラリーを作製することができ、または標的とのさらなる接触を作製することを望んで、活性トキシンのN末端側またはC末端側にライブラリーを作製することによって、標的との接触の既存の領域を拡張することができる。このようなライブラリーは、その部位について既知の活性を有する既存のトキシンに基づき得、またはこれらは、関連性のないマイクロプロテイン骨格に基づく、ネイティブの1−、2−、3−、4−ジスルフィドライブラリーであり得る。これらのさらなる接触要素は、活性ドメインの片側または両側に加えることができ、そして既存のモジュールドメインに直接隣接でき、またはこれらは柔軟性リンカーによってそこから分離させることができる。初期の多量体または最終の改善された多量体は、ドメインの配列類似性に基づいて、または多量体のドメインの標的特異性に基づいて、ホモ多量体またはヘテロ多量体であり得る。従って、多量体を含む単量体は、同じ標的部位に結合し得るが、同じまたは異なる配列を有し得る。各チャネルのファミリーに結合することが知られている10〜100種の異なるネイティブトキシンを用いて、およびクローンあたり2,3、4、5、または6個のドメインを用いて、莫大な組み合わせの多様性を有するディスプレイライブラリーを、たとえネイティブトキシン配列を使用するのみであっても、作製することができる。ファミリー内でのアミノ酸の類似性または系統発生学的置換速度に基づく低レベル合成変異誘発は、高品質の変異体のライブラリーを作製するために使用でき、その非常に大きな画分は機能を保持していることが予測され、目的の特性のいくつかで機能が増強される高い確率を有する。
対象のMURP、マイクロプロテイン、またはトキシンが所定のイオンチャネルに結合する能力は、Hill係数によって測定することができる。Hill係数は結合相互作用の化学量論を示す。2のHill係数は、2つの阻害剤が各チャネルに結合することを示す。アロステリック調節を評価することもでき、これは、離れた部位における結合によって引き起こされる1つの部位における活性の調節である。
イオンチャネルの生物学的活性または効果、ならびに対象のMURP、マイクロプロテイン、またはトキシンがイオンチャネル活性を調節する能力は、種々のインビトロおよびインビボのアッセイを使用して評価することができる。例えば、電圧測定、電流測定、膜電位測定、イオン、例えば、カリウムまたはルビジウムの流入の測定、イオン濃度測定、ゲート開閉測定、二次メッセンジャーおよび転写レベルの測定、ならびに、例えば、電位感受性色素、放射性トレーサー、およびパッチクランプ電気生理学の使用のための方法が、当該分野において利用可能である。特に、このようなアッセイは、目的のイオンチャネルを阻害または活性化できるマイクロプロテインおよびトキシンについて試験するために使用できる。
具体的には、調節の程度を試験するために、適切な対象との比較において、潜在的なチャネル阻害剤または活性化剤を試験できる。対照サンプルはまた、候補活性化剤または阻害剤で処理していないサンプルであり得る。所定のイオンチャネル活性値が、対照と比較して、約90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、またはそれ以下である場合に、阻害は存在する。IC50は、阻害効果を決定するための一般的に使用される単位である(イオンチャネルの活性を50%阻害する阻害剤の濃度)。IC90についても同様である。チャネルの活性化は、選択した所定のイオンチャネル活性の値が、対照と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、500%、またはそれ以上増加する場合に達成される。
イオン流入の変化は、目的のチャネルを発現する細胞または膜の分極の変化(すなわち、電位)を決定することによって評価されてもよい。例えば、1つの方法は、電位クランプおよびパッチクランプ技術、例えば、「細胞結合」モード、「裏返し」モード、および「全細胞」モードを用いて電流の変化を測定すること(それによって、分極の変化を測定すること)によって、細胞の分極の変化を決定することである(例えば、Ackermanら、New Engl.J.Med.336:1575−1595(1997)を参照のこと)。全細胞電流は、標準的な方法論を使用して便利に決定される(例えば、Hamilら、Pflugers.Archiv.391:85(1981)を参照のこと)。他の公知のアッセイには以下が含まれる:放射性標識ルビジウム流入アッセイおよび電位感受性色素を使用する蛍光アッセイ(例えば、Vestergarrd−Bogindら、J.Membrane Biol.88:67−75(1988);Danielら、J.Pharmacol.Meth.25:185−193(1991);Holevinskyら、J.Membrane Biology 137:59−70(1994)を参照のこと)。
目的のチャネルの機能に対する候補MURP、マイクロプロテイン、またはトキシンの効果は、電流もしくはイオン流の変化によって、または電流および流入の変化の結果によって測定することができる。イオン流入に対する候補タンパク質の下流効果は変化し得る。従って、任意の適切な生理学的変化は、試験チャネルに対する候補タンパク質の影響を評価するために使用することができる。候補タンパク質の効果は、トキシン結合アッセイによって測定することができる。機能的な結果がインタクトな細胞または動物を使用して決定される場合、伝達物質(例えば、ドーパミン)の放出、ホルモン(例えば、インスリン)の放出、既知の遺伝子マーカーおよび特徴付けされていない遺伝子マーカーの両方への転写の変化(例えば、ノーザンブロット)、細胞量の変化(例えば、赤血球)、免疫応答(例えば、T細胞活性化)、細胞増殖またはpH変化などの細胞代謝の変化、およびCa2のような細胞内二次メッセンジャーの変化などの種々の効果もまた測定することができる。
イオンチャネルの鍵となる他の生物学的活性は、イオンの選択性およびゲート開閉である。選択性は、イオン種間を区別するいくつかのチャネルの能力であり、他を除外しながら、あるものを孔に通過させることを可能にする。ゲート開閉は、開いた状態と閉じた状態との間の遷移である。これらは、当該分野で公知であるか、または本明細書に開示される方法のいずれかによって評価することができる。
対照のMURP、マイクロプロテイン、またはトキシンがそれについて選択され得る、なお別の生物学的特性は、ゲート開閉頻度とよばれる、標的チャネルが開くことおよび閉じることの頻度である。ゲート開閉頻度は、電位(電位依存性チャネルにおいて、これは、膜電位の変化によって開閉される)およびリガンド結合によって影響を受ける。開状態と閉状態との間の遷移速度は、典型的には、<10マイクロ秒であるが、他の分子によって増加または減少させることができる。孔を通しての流入速度(電流)は、開いている場合に、イオンチャネルについて10e7イオン/秒のオーダーであり、共役交換因子についてははるかに低い。開口後、ある電位依存性チャネルは不活性型に入り、これらは脱分極に不応性である非伝導状態である。
実施例:ヒト配列に基づくグリシン−セリンオリゴマーの設計
ヒトゲノムデータベースを、グリシンが豊富な配列について検索した。表Xに示されるように、適切なドナー配列として、3つの配列を同定した。
表X:GRS設計Aのためのドナー配列
Figure 2016185990
Figure 2016185990

表Xの配列に基づいて、本発明者らは、配列GGGSGSGGGGSを有するペプチドAの複数の反復を含むグリシンリッチ配列を設計した。ペプチドAはオリゴマー化されて、式(GGGSGSGGGGS)を有する構造を形成することができ、式中、nは2から40までの間である。図5は、ペプチドAのオリゴマーの中のすべての可能な9マーサブ配列が、表3に列挙されるタンパク質の少なくとも1つに含まれることを示す。このように、ペプチドAのオリゴマーはヒトT細胞エピトープを含まない。図5の精査は、パプチドAのオリゴマーに基づくGR3が、ペプチドAの位置のいずれかで開始および終結し得ることを明らかにする。
実施例:ヒト配列に基づくグリシン−プロリンオリゴマーの設計
グリシンリッチ配列は、配列
GPGGGGGPGGGGGPGGGGPGGGGGGGPGGGGGGPGGG
に基づいて設計し、これは、アクセッション番号NP_006228を有するヒトクラス4POUドメインのアミノ酸142〜182を表す。図6は、配列GGGGGPGGGGPを有するペプチドBのオリゴマーがGRSとして使用され得ることを図示する。配列(GGGGGPGGGGP)を有するペプチドに含まれるすべての9マーサブ配列もまた、POUドメインの配列に含まれる。従って、このようなオリゴマー配列は、T細胞エピトープを含まない。
実施例:グリシン−グルタミン酸オリゴマーの設計
グリシンリッチ配列は、リボソームタンパク質S6キナーゼ(アクセッション番号BAD92170)の一部であるサブ配列GAGGEGGGGEGGGPGGに基づいて設計することができる。例えば、配列GGGGEを有するペプチドCのオリゴマーは、大部分の9マーサブ配列がリボソームタンパク質S6キナーゼの配列に含まれる配列を形成する。従って、一般構造(GGGGE)のオリゴマー性GRSは、T細胞エピトープを含むリスクが非常に低い。
実施例:ヒト親水性グリシンリッチ配列の同定
グリシン残基が豊富であるサブ配列について、ヒトタンパク質のデータベースを検索した。これらのサブ配列は、少なくとも50%グリシンを含んだ。以下の非グリシン残基:ADEHKPRSTのみがGRSに存在することが許された。最小20アミノ酸の長さを有した70個のサブ配列を同定した。これらのサブ配列を付録Aに列挙した。これらは、ヒトにおける低い免疫原性の潜在性を有するGRSを構築するために利用できる。
実施例:rPEG_J288の構築
以下の実施例は、288アミノ酸配列および配列(GSGGEG)48を有するURP配列をコードするコドン最適化遺伝子の構築を記載する。最初に、本発明者らは、図40に図示されるように、スタッファーベクターpCW0051を構築した。pCW0051における発現カセットの配列は、図42に示される。スタッファーベクターはpETベクターに基づき、T7プロモーターを含む。このベクターはFlag配列をコードし、BsaI、BbsI、およびKpnI部位に隣接するスタッファー配列が続く。BsaIおよびBbsI部位は、図42に図示されるように、これらが消化後に適合可能な突出を生じるように挿入した。スタッファー配列にはHisタグおよび緑色蛍光タンパク質(GFP)の遺伝子が続く。スタッファー配列は終止コドンを含み、従って、大腸菌細胞は、非蛍光コロニーを形成するスタッファープラスミドpCW0051を有する。スタッファーベクターpCW0051は、BsaIおよびKpnIで消化した。36アミノ酸長のURP配列をコードするコドンライブラリーは図41に示されるように構築した。URP配列は、rPEG_J36と名付け、アミノ酸配列(GSGGEG)を有した。挿入物は、アミノ酸配列GSGGEGGSGGEGをコードする合成オリゴヌクレオチド対、ならびにKpnI部位へのアダプターをコードするオリゴヌクレオチドの対をアニーリングすることによって得た。以下のオリゴヌクレオチドを使用した:pr_LCW0057:AGGTAGTGGWGGWGARGGWGGWTCYGGWGGAGAAGG、pr_LCW0057rev:ACCTCCTTCTCCWCCRGAWCCWCCYTCWCCWCCACT、pr_3KpnIstopper:AGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTAC、pr_3KpnIstopperRev:CCTCGAGTGAAGACGA。アニーリングしたオリゴヌクレオチド対はライゲーションし、これは、様々な数のrPEG_J12反復を表す様々な長さを有する生成物の混合物を生じる。rPEG_J36の長さに対応する生成物は、アガロースゲル電気泳動によって混合物から単離し、BsaI/KpnI消化したスタッファーベクターpCW0051にライゲーションした。LCW0057と名付けた得られるライブラリー中の大部分のクローンは、誘導後に緑色蛍光を示し、このことは、rPEG_J36の配列がGFP遺伝子とインフレームでライゲーションされたことを示す。スクリーニングおよびrPEG_J36配列の反復多量体化のプロセスは図14に図示されている。本発明者らは、高レベルの蛍光についてライブラリーLCW0057からの288個の単離物をスクリーニングした。強力な蛍光を伴う48個の単離物をPCRによって分析し、rPEG_Jセグメントの長さを確認し、そしてrPEG_J36の予想長さを有した16個のクローンを同定した。このプロセスは、rPEG_J36の16個の単離物のコレクションを生じ、これは、高い発現を示し、それらのコドン使用頻度が異なっている。これらの単離物をプールし、図40に概略されるプロセスを使用して二量体化した。プラスミド混合物は、BsaI/NcoIで消化し、rPEG_J36配列を含むフラグメントおよびGFPの一部を単離した。同じプラスミドは、BbsI/NcoIでもまた消化し、rPEG_J36を含むベクターフラグメント、プラスミドベクターの大部分、および残りのGFP遺伝子を単離した。両方のフラグメントを混合し、ライゲーションし、そしてBL21に形質転換し、単離物を蛍光についてスクリーニングした。この二量体のプロセスは、図14に概略されているように、2回より多くラウンド反復した。各ラウンドの間、本発明者らは、rPEG_J遺伝子の長さを倍加し、最終的には、rPEG_J288をコードする遺伝子のコレクションを得た。rPEG_J288のアミノ酸配列およびヌクレオチド配列を図15に示す。rPEG_J288モジュールが、同一のアミノ酸配列を有するのにも関わらず、それらのヌクレオチド配列が異なるrPEG_J36のセグメントを含むことを見ることができる。従って、本発明者らは、遺伝子の内部の相同性を最小化し、結果として、本発明者らは、自発的組換えのリスクを減少した。本発明者らは、少なくとも20回の倍加の間、rPEG_J288をコードするプラスミドを有する大腸菌BL21を培養し、そして自発的組換えは観察されなかった。
実施例:rPEG H288の構築
rPEG_H288と名付けた288アミノ酸URPをコードする遺伝子のライブラリーは、rPEG_J288を構築するために使用したのと同じ手順を使用して構築した。rPEG_H288はアミノ酸配列(GSGGEGGSGGSG)24を有する。構築プロセスのフローチャートは図14に示される。rPEG_H288の1つの単離物の完全なアミノ酸配列ならびにヌクレオチド配列は図16に示される通りである。
実施例:rPEG J288の血清安定性
N末端Flagタグおよび緑色蛍光タンパク質のN末端に融合されたURP配列rPEG_J288を含む融合タンパク質は、37℃で3日間、50%マウス血清中でインキュベートした。サンプルは様々な時点で取り出し、SDS PAGEによって分析し、続いてウェスタン分析を用いる検出を行った。N末端Flagタグに対する抗体はウェスタン検出のために使用した。結果は図28に示し、これは、288アミノ酸のURP配列が少なくとも3日間、血清中で完全に安定であり得ることを示す。
実施例:血清中でのrPEG J288に対する既存の抗体の不在
URPに対する抗体の存在は、このグリシンリッチ配列に対する潜在的な免疫原性応答の指標である。血清中での既存の抗体の存在について試験するために、URP−GFP融合物は、支持体上にURP−GFPを固定することによってELISAに供し、続いて、30%血清とともにインキュベートした。URP−GFPに結合した抗体の存在は、抗IgG西洋ワサビペルオキシダーゼ抗体および基質を使用して検出した。データは図29に示す。このデータは、融合タンパク質が、GFPまたはFlagに対する抗体によって検出できるが、マウス血清によってはできないことを示す。これは、マウス血清がURP配列を含む抗体を含まないことを示す。
実施例:rPEG J288を含む融合タンパク質の精製
本発明者らは、構造Flag−rPEG_J288−H6−GFPを有するタンパク質を精製した。このタンパク質は、SB培地中で大腸菌BL21中で発現させた。培養は、18℃で一晩、0.5mM IPTGで誘導した。細胞は遠心分離によって収集した。ペレットは、ベンゾナーゼおよび市販のプロテアーゼ阻害剤カクテルを含むTBS緩衝剤に再懸濁した。懸濁液はウォーターバス中で75℃、10分間加熱し、細胞を溶解した。不溶性物質を遠心分離によって除去した。上清を、固定化金属イオン特異性(IMAC)を使用して精製し、続いて、固定化抗Flag抗体を使用してカラム精製した。図43は、精製プロセスのPAGE分析を示す。該プロセスは、少なくとも90%純度を有するタンパク質を生じた。
実施例:rPEG J288とインターフェロンαとの間の融合タンパク質の構築
ヒトインターフェロンαをコードする遺伝子は大腸菌発現のためのコドン最適化を使用して設計した。合成遺伝子は、rPEG_J288をコードする遺伝子と融合した。His6タグは融合タンパク質の検出および精製を容易にするためにN末端に配置した。融合タンパク質のアミノ酸配列は図44に示す。
実施例:rPEG J288−G−CSF融合物の構築
ヒトG−CSFをコードする遺伝子は、大腸菌発現のためにコドン最適化を使用して設計した。合成遺伝子は、rPEG_J288をコードする遺伝子と融合した。His6タグは融合タンパク質の検出および精製を容易にするためにN末端に配置した。融合タンパク質のアミノ酸配列は図44に示す。
実施例:rPEG J288−hGH融合物の構築
ヒト成長ホルモンをコードする遺伝子は、大腸菌発現のためにコドン最適化を使用して設計した。合成遺伝子は、rPEG_J288をコードする遺伝子と融合した。His6タグは融合タンパク質の検出および精製を容易にするためにN末端に配置した。融合タンパク質のアミノ酸配列は図44に示す。
実施例:rPEG_J288とヒトタンパク質との間の融合タンパク質の発現
rPEG_J288と2種のヒトタンパク質、インターフェロンαおよび成長ホルモンとの間の融合タンパク質を、T7発現ベクターにクローニングし、そして大腸菌BL21に形質転換した。0.5ODの光学密度まで、37℃で細胞を増殖させた。続いて、細胞を18℃で30分間培養した。次いで、0.5mM IPTGを加え、培養物を振盪インキュベーターで18℃にて一晩インキュベートした。細胞は遠心分離によって収集し、可溶性タンパク質はBugBuster(Novagen)を使用して遊離させた。不溶性タンパク質および可溶性タンパク質の両方の画分をSDS−PAGEによって分離し、融合タンパク質は、検出のためにN末端His6タグに対する抗体を使用して、ウェスタンによって検出した。図45は、2種の融合タンパク質、ならびに対照としてのrPEG_J288−GFPのウェスタン分析を示す。すべての融合タンパク質が発現され、タンパク質の大部分は可溶性画分に存在した。これは、rPEG_J288の高い溶解性の証拠である。なぜなら、文献の中で報告されていた大腸菌の細胞質中のインターフェロンαおよびヒト成長ホルモンの発現の多くの試みは、不溶性の封入体の形成を生じたからである。図45は、融合タンパク質の大多数が全長タンパク質として発現され、すなわち、不完全な合成または部分的なタンパク質分解を示唆するフラグメントが検出されなかったことを示す。
実施例:VEGF多量体の構築および結合
システイン束縛ペプチドのライブラリーは、公表されているように構築した[Scholle,M.D.ら(2005)Comb Chem High Throughput
Screen,8:545−51]。これらのライブラリーはヒトVEGFに対してパンし、そしてアミノ酸配列FTCTNHWCPSまたはFQCTRHWCPIからなる2つの結合モジュールを同定した。アミノ酸配列FTCTNHWCPSをコードするオリゴヌクレオチドは、配列(GGS)12を有するURP配列rPEG_A36をコードするヌクレオチド配列にライゲーションした。続いて、融合配列は、GFPに融合したrPEG_A36によって分けられた4コピーのVEGF結合モジュールを含む分子を構築するために、制限酵素およびライゲーション工程を使用して二量体化した。0個と4個との間のVEGF−結合単位を含む融合タンパク質のVEGF結合親和性は、図30において比較した。GFPに融合されたrPEG_A36のみを含む融合タンパク質はVEGFに対する親和性を示さない。増加数のVEGF結合モジュールを加えることは、得られる融合タンパク質の親和性を増加する。
実施例:治療標的に対する1SS結合モジュールの発見
ランダムペプチドライブラリーは、Scholleら[Scholle,M.D.ら(2005)Comb Chem High Throughput Screen,8:545−51]に従って生成した。未処理のペプチドライブラリーは、4〜10個のランダム残基によって間隔が空いているシステインを有する、システイン束縛ペプチドを示した。ライブラリー設計は表に例証する。
表X:未処理1SSライブラリー
Figure 2016185990

ライブラリーは、以下のプロトコールを使用して、一連の治療関連標的に対してパンした。免疫吸着ELISAプレート上のウェルを、PBS中の5μg/mlの標的抗原で4℃で一晩コートした。コートされたプレートをPBSで洗浄し、非特異的部位をブロッキング緩衝剤(0.5% BSAまたは0.5% オボアルブミンのいずれかを含有するPBS)で室温で2時間ブロックした。次いで、プレートをPBST(PBS含有0.05% Tween20)で洗浄し、結合緩衝剤(0.05% Tween20を含有するブロッキング緩衝剤)中の1〜5×1012/mlのファージ粒子をウェルに加え、振盪しながら室温で2時間インキュベートした。次いで、ウェルを空にし、PBSTで洗浄した。結合したファージ粒子を、100mM HClとの室温で10分間のインキュベーションによってウェルから溶出し、滅菌チューブに移し、そして1M TRIS塩基で中和した。感染のために、5μg/ml テトラサイクリンを補充したSuper Broth中で増殖させた対数期の大腸菌SS320を中和したファージ溶離液に加え、そして培養物を37で30分間振盪しながらインキュベートした。次いで、感染させた培養物を、5μg/mlテトラサイクリンを有するSuper Brothを含むより大きなチューブに移し、培養物は、振盪しながら37℃で一晩インキュベートした。一晩培養物は遠心分離によって大腸菌を除き、20% PEGおよび2.5MNaClの溶液を4%の最終PEG濃度まで加えた後で、ファージを上清から沈殿させた。沈殿したファージは遠心分離によって収集し、そしてファージペレットは1ml PBS中に再懸濁し、遠心分離によって残渣の大腸菌を除き、そして新鮮なチューブに移した。ファージ濃度は分光光度法で見積もり、ファージは次のラウンドの選択のために利用した。個々のクローンは、3または4ラウンドのファージパニングの後で標的結合親和性についてスクリーニングした。パニングの間に選択したファージクローンからの個々のプラークは、5μg/mlテトラサイクリンを含むSuper Brothに拾い上げ、そして振盪しながら37℃で一晩成長させた。ELISAプレートは、PBS中3μg/mlの抗原および対照タンパク質(BSA、オボアルブミン、IgG)で、4℃にて一晩コートすることにより調製した。プレートはPBSで洗浄し、ブロッキング緩衝剤(0.5% BSAを含有するPBS)を用いて、室温で2時間ブロックした。一晩培養物は、遠心分離によって大腸菌を除き、上清は結合緩衝剤(0.05% Tween20を含有するブロッキング緩衝剤)中で1:10に希釈し、PBST(0.05% Tween20を含有するPBS)を用いる洗浄後にELISAプレートに移した。プレートは、攪拌しながら、室温で2時間インキュベートした。PBSTを用いる洗浄後、抗M13−HRP(Pharmacia)、PBS中1:5000希釈をウェルに加えた。プレートを、振盪しながら室温で30分間インキュベートし、PBSTで、続いてPBSで洗浄した。50mMリン酸−クエン酸緩衝剤中の0.4mg/ml ABTSおよび0.001% Hを含む基質溶液をウェルに加え、40分間発色させ、その後プレートをプレートリーダーで405nmにて読み取った。これらのELISAの読み取りはクローンの特異性の決定を可能にし、そして抗原特異的クローンは確立された方法を介して商業的に配列決定された。
表X:EpCAM特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990
Figure 2016185990

表X:VEGF特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990

表X:CD28特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990
Figure 2016185990

表X:CD28特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990

表X:Tie1特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990

表X:DR4特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990

表X:DR5特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990

表X:TrkA特異的結合モジュールの配列
Figure 2016185990

実施例:aEpCAM薬物結合体
抗EpCAMペプチドは、Scholleら[Scholle,M.D.ら(2005)Comb Chem High Throughput Screen,8:545−51]に従って生成したランダムペプチドライブラリーから単離した。未処理ペプチドライブラリーは、4〜10個のランダム残基で間隔が空いているシステインを有するシステイン束縛ペプチドをディスプレイした。上記のライブラリーを用いる3ラウンドの親和性選択後、いくつかのEpCAM特異的ペプチドリガンド(EpCam1)を単離した(表X)。EpCam1単離物は、4アミノ酸の保存性システイン間隔(CXXXXC)を有する。次いで、EpCam1ペプチドリガンドは、3〜9残基をコードするコドンで静かにランダム化し(システインの位置以外)、ファージミドベクターに移した。プラスミドライブラリーは、引き続いて、EpCAMに対して親和性選択され、結合のために最適化されたペプチドリガンドを単離した(表X、EpCam2)。EpCam2リガンドは、保存性CXXXXCシステイン間隔を含む。加えて、抗EpCam配列の大部分はリジン残基を含まず、これは、結合配列の外側の遊離のアミン基への結合体化を可能にする。さらに、抗EpCamペプチドリガンドは、(任意の長さの)URP配列に遺伝的に融合し、反復二量体化を使用して多量体化することができる。得られるEpCAM MURPは、単量体配列を超えた親和性の増加を有するEpCAMを特異的に標的化するために使用することができる。四量体EpCAM−URPアミノ酸配列の1つの例は図31に示される。この配列は、N末端Flag−タグ中に局在する2つのみのリジン残基を含む。これらのリジン残基の側鎖は、薬物結合体化のために特に適切である。
表X.抗EpCam配列
Figure 2016185990

実施例:ランダム配列付加
結合モジュールは、結合配列のN末端、C末端、またはN末端およびC末端の両方へのURP様リンカーおよびランダム配列の付加によって、親和性成熟されまたは長くされ得る。図32は、抗EpCAM結合モジュールへの未処理のシステイン束縛配列の付加を示す。ランダム配列付加のライブラリーは、一本鎖または二本鎖のDNAクローニングアプローチを使用して生成することができる。一旦生成されると、ライブラリーは、最初の標的タンパク質または第2のタンパク質に対して親和性選択することができる。例えば、抗EpCAM結合モジュールを含む付加ライブラリーは、標的タンパク質への結合部位を2つ以上含む配列を選択するために使用することができる。
実施例:2SS積み上げライブラリーの構築
一連のオリゴヌクレオチドを、VEGF結合1SSペプチドFTCTNHWCPSに基づいてライブラリーを構築するために設計した。これらのオリゴヌクレオチドは、隣接する配列のシステイン間隔のパターンのバリエーションを組み込み、一方VEGF結合ペプチド配列は固定されて維持された。
フォワードオリゴ
LMS70−1
Figure 2016185990

LMS70−2
Figure 2016185990

LMS70−3
Figure 2016185990

LMS70−4
Figure 2016185990

LMS70−5
Figure 2016185990

LMS70−6
Figure 2016185990

リバースオリゴ(逆方向相補性)
LMS70−1R
Figure 2016185990

LMS70−2R
Figure 2016185990

LMS70−3R
Figure 2016185990

LMS70−4R
Figure 2016185990

LMS70−5R
Figure 2016185990

LMS70−6R
Figure 2016185990

オリゴ希釈物
混合物1(100μMストックから):100μl 70−6、33μl 70−5、11μl 70−4、3.66μl 70−3、1.2μl 70−2、0.4μl 70−1。
混合物2(100μMストックから):100μl 70−6R、33μl 70−5R、11μl 70−4R、3.66μl 70−3R、1.2μl 70−2R、0.4μl 70−1R。
PCRアセンブリ
10.0μl鋳型オリゴ(5μM)、10.0μl 10×緩衝剤、2.0 dNTP(10mM)、1.0μl cDNAポリメラーゼ(Clonetech)、77μl DS HO。PCRプログラム:95℃ 1分間(95℃ 15秒間、54℃ 30秒間、68℃ 15秒間)×5、68℃ 1分間。
PCR増幅
プライマー、10.0μl アセンブル緩衝剤、10.0μl 10×緩衝剤、2.0dNTPs(10mM)、10.0μl LIBPTF(5μM)、10.0μl LIBPTR(5μM)、1.0μl cDNAポリメラーゼ(Clonetech)、57μl DS HO。PCRプログラム:95℃ 1分間(95℃ 15秒間、54℃ 30秒間、68℃ 15秒間)×25、68℃ 1分間。産物をAmiconカラム(colum)Y10によって精製した。アセンブルされた産物はSfiIおよびBstXIで消化し、ファージミドベクターpMP003にライゲーションした。ライゲーションは、MJ PCRマシンで16℃にて一晩実施した。次いで、ライゲーションをEtOH沈殿によって精製した。エレクトロポレーションによって、新鮮なコンピテントER2738細胞に形質転換を行った。
得られるライブラリーは、以下に記載されるようにVEGFに対してパンした。1SS開始配列と比較して、VEGFに対する結合の改善を示したいくつかの単離物を同定した。結合および発現のデータは図38に示す。積み上げクローンの配列およびウェスタン分析の結果は図39に示される。
実施例:積み上げライブラリーのファージパニング
第1ラウンドのパニング:
1)第1ラウンド、スクリーニングされるライブラリーあたり4ウェルをコートする。Costar 96ウェルELISAプレートのウェルを、25μl PBS中の0.25μg VEGF121抗原でコートする。プレートシーラーでプレートを覆う。コーティングは4℃で一晩、または37℃で1時間実施することができる。
2)コーティング溶液を振って落とした後、150μlのPBS/BSA 1%を加えることによってウェルをブロックする。シールし、37℃で1時間インキュベートする。
3)ブロッキング溶液を振って落とした後、50μlの新鮮に調製したファージ(ライブラリー再増幅プロトコールを参照のこと)をウェルに加える。第1ラウンドのみ、5μlのTween5%も加える。プレートをシールし、37℃で2時間インキュベートする。
その間に、2μlのER2738細胞調製物とともに、2ml SB培地プラス2μlの5mg/mlテトラサイクリンを接種し、250rpmで、37℃で2.5時間増殖させる。各ライブラリーについて1培養を増殖させ、これは、ネガティブ染色を含めてスクリーニングする。ファージによる培養物の汚染を回避するために、あらゆる予防策を講じる。
4)ファージ溶液を振って落とした後、150μlのPBS/Tween0.5%をウェルに加え、5回上下に激しくピペッティングする。5分待ち、振って落とし、この洗浄工程を反復する。第1ラウンドにおいては、この様式で5回洗浄し、第2ラウンドでは10回、ならびに第3ラウンド、第4ラウンド、および第5ラウンドは15回洗浄する。
5)最終洗浄溶液を振って落とした後、50μlの新鮮に調製したPBS中の10mg/mlトリプシンを加え、シールし、そして37℃で30分間インキュベートする。10回上下に激しくピペッティングし、溶離液(第1ラウンドでは4×50μl、第2ラウンドでは2×50μl、その後のラウンドでは1×50μl)を、準備した2ml大腸菌培養液に移し、室温で15分間インキュベートする。
6)6mlのあらかじめ温めたSB培地、1.6μlのカルベニシリン、および6μlの5mg/mlテトラサイクリンを加える。培養液を50mlポリプロピレンチューブに移す。
7)8ml培養液を250rpmで、37℃で1時間振盪し、2.4μl 100mg/mlカルベニシリンを加え、そしてさらに1時間、250rpmで、37℃で振盪する。
8)1mlのVCSM13ヘルパーファージを加え、500mlポリプロピレン遠心チューブに移す。91mlのあらかじめ温めた(37℃)SB培地および46μlの100mg/mlカルベニシリンおよび92μlの5mg/mlテトラサイクリンを加える。100ml培養を300rpmおよび37℃で1 1/2から2時間振盪する。
9)140μlの50mg/mlカナマイシンを加え、300rpmおよび37℃の振盪を一晩継続する。
10)4000rpmにて、15分間、4℃で遠心分離する。上清を清浄な500ml遠心分離ボトルに移し、25mlの20% PEG−8000/NaCl 2.5Mを加える。氷上に30分間保存する。
11)9000rpmにて、15分間、4℃で遠心分離する。上清を廃棄し、ペーパータオル上に少なくとも10分間逆さまにして液体抜きし、そして残りの液体は、ペーパータオルで遠心分離ボトルの上部から拭き取る。
12)遠心分離ボトルの側面に沿って上下にピペッティングすることによって、2mlのPBS/BSA0.5%/Tween0.5%緩衝剤にファージペレットを再懸濁、そして2mlの微量遠心分離管に移す。1mlピペットチップを使用して上下にピペッティングすることによってさらに再懸濁し、微量遠心分離機で最高速度で4℃にて1分間遠心分離し、そして0.2μmフィルターを通して上清を滅菌2ml微量遠心分離管に入れる。
13)次のラウンドのために工程3)から続けるか、または4℃でファージ調製物を保存する。アジ化ナトリウムを、長期保存のために0.02%(w/v)まで加えてもよい。新鮮に調製したファージのみが各ラウンドのために使用されるべきである。
第2ラウンドパニング
第2ラウンド、スクリーニングされるライブラリーあたり2ウェルをコートする。Costar96ウェルELISAプレートのウェルを、25μl PBS中の0.25μg
VEGF121抗原でコートする。プレートシーラーでプレートを覆う。コーティングは4℃で一晩、または37℃で1時間実施することができる。
富化比率計算のために、ネガティブ対照として使用される各ライブラリーのために2つのコートしていないウェルもまたブロックする。
第3ラウンドパニング
第3ラウンド、スクリーニングされるライブラリーあたり1ウェルをコートする。Costar 96ウェルELISAプレートのウェルを、25μl PBS中の0.25μg VEGF121抗原でコートする。プレートシーラーでプレートを覆う。コーティングは4℃で一晩、または37℃で1時間実施することができる。
富化比率計算のために、ネガティブ対照として使用される各ライブラリーのために1つのコートしていないウェルもまたブロックする。
実施例:溶液ベースのパニング
1.製造業者に従って標的タンパク質をビオチン化する。
2.PBS中の1.0μgのニュートラビジン(Pierce)で総数8ウェル(選択あたり)をコートし、4℃で一晩インキュベートする。
3.SuperBlock(Pierce)を用いて、室温で1時間ウェルをブロックする。必要となるまで、プレートをブロッキング緩衝剤とともに保存する(工程6)。
4.100nM ビオチン化標的タンパク質を使用し、SuperBlockプラスTween20 0.05%を使用して、100〜200μlの総量で1012ファージ/ml(PBST中)を加える。
5.ファージ−標的混合物を室温で少なくとも1時間転倒させる。
6.700μl SuperBlockで100μlファージ−標的混合物を希釈し、混合し、そして8個のニュートラビジンコートしたウェルの各々に100μlを加える(工程3から)。
7.室温で5分間インキュベートする。
8.PBSTで8回洗浄する。
9.100μlの100mM HClで10分間、ファージを溶出する。
10.10μMの1M TRIS pH=8.0を加えることによって中和する。
11.引き続くラウンドの溶液パニングのために、プレーティングのために細胞を感染させ、またはファージを増幅する。
実施例:VEGFポジティブクローンのためのファージElisaによるスクリーニング
1)96ディープウェルプレートに、50μg/mlカルベニシリンを含む0.5ml
SBを加える。1つのコロニーを拾い上げ、ウェルに接種する。
2)細菌培養物を含むプレートを、300rpm、37℃で一晩振盪する。
3)PBS中で4ng/μl標的タンパク質溶液を調製する。25μl(100ng)のタンパク質を各ウェルに加え、4℃で一晩インキュベートする。
4)コートしたELISAプレートを振って乾かし、PBSで2回洗浄する。150μl/ウェル PBS+0.5% BSA(ブロッキング緩衝剤)を加える。室温で1時間ブロックする。
5)微生物ラックを遠心分離する(3000rpm;20分間)。
6)結合緩衝剤(ブロッキング緩衝剤+0.5% Tween20)を調製する。ウェルあたり135μ結合緩衝剤を、低タンパク質結合96ウェルプレート中でアリコートする。
7)ELISAプレートのウェルを振って乾かし、PBST(PBS+0.5% Tween20)で2回洗浄する。
8)PBST中で一晩培養物からの15μlファージを1:10希釈し、ピペッティングによって混合し、そして各タンパク質コートしたウェルに30μlを移す。穏やかに攪拌しながら、室温で2時間インキュベートする。
9)プレートをPBSTで6回洗浄する。
10)結合緩衝剤中1:5000の抗M13−HRP 50μlをウェルに加える。穏やかに攪拌しながら、室温で30分間インキュベートする。
11)プレートをPBSTで4回、続いてH2Oで2回洗浄する。
12)6mlのABTS溶液(5.88mlのクエン酸緩衝剤プラス120μl ABTSおよび2μl H2O2)を調製する。各ELISAプレート上のウェルあたり50μlをアリコートする。
13)室温でインキュベートし、シグナルに依存して適切な時点で(1時間まで)ELISAプレートリーダーを使用して405nmでO.D.を読み取る。
実施例:結合モジュールの二量体化
ジスルフィド結合したシステイン間の4、5、6、7、8、9、10、11、および12個のランダム化または部分的ランダム化アミノ酸、および、ある場合において、システイン対の外側のさらなるランダム化アミノ酸を有する、10e9〜10e11個の環状ペプチドのファージディスプレイしたライブラリーを、標準的な方法によって作製した。ヒトVEGFを含む、多数の標的に対するこれらの環状ペプチドライブラリーのパニングは、hVEGFに特異的に結合し、BSA、オボアルブミン、またはIgGには結合しないペプチドを高い信頼性で生じる。
実施例:プレキシンベースのライブラリーの構築およびパニング
プレキシン骨格に基づいて2つのライブラリーを設計した。Pfamタンパク質データベースは、図35に示されるように、天然に存在するプレキシンドメインの系統発生学的アラインメントのために使用した。プレキシン骨格の中央部分(Cys24−Gly25−Trp26−Cys27)は、両方のライブラリー設計で保存され、N−およびC−ライブラリー生成のためのクロスオーバー領域として働く。両方のプレキシンライブラリーのランダム化スキームは、図36に示される。これらの2つのライブラリーは、クロスオーバー領域において2つのライブラリーがコードするオリゴを重複させること、およびプル−スルPCR、続いて制限クローニング(SfiI/BstXI)を使用すること、およびファージミドベクターpMP003にクローニングすることによって生成した。得られるプレキシンライブラリーは、LMP031(N末端ライブラリー)およびLMP032(C末端ライブラリー)と名付け、各々は、約5×10個の独立した形質転換体の複雑さによって表現された。確証のために、各非選択のライブラリーからのおよそ24個のCarb耐性クローンをPCRによって分析した。正確なサイズのフラグメント(375bp)を与えたクローンは、DNA配列決定によってさらに分析した。正確な全長プレキシン配列は、それぞれ、LMP031およびLMP032ライブラリー由来のクローンの50%および67%について得られた。
2つのライブラリーは、50/50比率で一緒に混合し、96ウェルELISAプレートに固定化したVEGF、死受容体、Dr4、Erb2、およびHGFRに対して並行してパンした。第1ラウンドにおいては1000ngのタンパク質標的、第2ラウンドにおいては500ng、第3ラウンドにおいては250ng、および第4ラウンドにおいては100ngを使用して、4ラウンドのパニングを実行した。最終ラウンドのパニング後、各選択からの192個のCarb耐性クローンを、100ngの固定化タンパク質標的、ヒトIgG、オボアルブミン、およびBSAへの結合について、検出のために西洋ワサビペルオキシダーゼに結合体化したポリクローナル抗M13Abを使用するファージELISAによって分析した。最高の割合のポジティブクローンは、標的DR4(69%)について得られ、続いて、標的ErbB2(53%)、HGFR(13%)、およびBoNT標的(1%)の順であった。ポジティブクローンは、PCRによって、およびDNA配列決定によってさらに分析した。すべてのクローンは独特な配列を示し、1つ(対DR4)以外はLMP032(C末端ライブラリー)由来であった。同定された標的選択性単離物のいくつかの配列は図37に示す。
さらなる分析のために、選択された標的特異的結合因子の一団は、最初に、タンパク質発現ベクターpVS001にサブクローニングされ、次いで、可溶性マイクロプロテインとして発現され、そして最後に、熱溶解によって精製される。精製した標的特異的マイクロプロテインは、タンパク質ELISAによって分析して標的認識を確認し、SDS−PAGEによって単量体形成を確認し、そして表面プラズモン共鳴によって標的へのそれらの親和性を測定する。最良のクローンは、それらの特性をさらに改善するために、次のラウンドのライブラリー世代において使用する。
実施例:ヘビ毒ベースのライブラリーの構築
フィンガーチップ1の部分的にランダム化されたアミノ酸、およびフィンガー2またはフィンガーチップ3の下の部分、およびフィンガー2の上の部分を用いる3フィンガートキシン(3FT)骨格の10e8〜10e10のファージディスプレイされたライブラリーを、標準的な方法によって作製した。
2つの3FT骨格を、3FTライブラリー世代(フィンガー1および2の構成)のための鋳型として使用した。3FT骨格の構造および関連する配列の複数の配列アラインメントは図33に示される。ライブラリーは、図34に図示されるように、トキシンの2つの表面ループがランダム化されるように設計した。部分的にランダム化された3FT骨格のライブラリーは、アニーリング領域における4つのライブラリーコードオリゴを重複させることによって、およびプル−スルPCRを使用し、続いてファージミドベクターpMP003への制限クローニング(SfiI/BstXI)を行うことによって生成した。得られる3FTライブラリーはLMP041と名付けた。
実施例:マイクロプロテイン骨格への結合ペプチドの移植−標的特異的ペプチド補助ランダム化
ここでの目的は、3SSプラス標的特異的結合因子を生成するために、目的の標的に特異的であることが同定されたペプチドを使用することである。このストラテジーは、3FT骨格のフィンガーチップ1へのVEGF特異的ペプチドの移動を使用すること、および高親和性VEGF結合因子を生成するために標的特異的配列から密接な近傍にあるフィンガー2のAA残基を修飾することによって例証されている。フィンガーチップ1のVEGF特異的配列、およびフィンガー2の部分的にランダム化された下の部分を有する10e8〜10e10の3フィンガートキシン(3FT)骨格のファージディスプレイライブラリーは、2つのランダムフィンガー1フォワードプライマーが、以下の配列:P S G
P S C H T T N H W P I S A V T C P PをコードするF1−VEGF特異的フォワードプライマーによって置き換えられたことを例外として、上記の実施例に記載されたように標準的な方法によって作製した。
部分的にランダム化されたフィンガー2を有する集中的な(VEGF特異的)3FT骨格ライブラリーは、アニーリング領域における4つのライブラリーコードオリゴを重複させること、およびプル−スルPCRを使用し、続いてファージミドベクターpMP003への制限クローニング(SfiI/BstXI)を行うことによって生成した。得られる3FTライブラリーはLMP042と名付けた。
実施例:MURPの血漿半減期
MURPの血漿半減期は、本質的に[Pepinsky,R.B.ら(2001)J Pharmacol Exp Ther,297:1059−66]によって記載されるように、カテーテル処置したラットへのMURPの静脈内または腹腔内注射後に測定することができる。血液サンプルは、種々の時点(5分、15分、30分、1時間、3時間、5時間、1日、2日、3日)に取り出すことができ、そしてMURPの血漿濃度はELISAを使用して測定することができる。薬理学的パラメーターは、WinNonlinバージョン2.0(Scientific Consulting Inc.,Apex,NC)を使用して計算することができる。URPモジュールの効果を分析するために、URPモジュールを含むタンパク質の血漿半減期を、URPモジュールを欠く同じタンパク質の血漿半減期と比較できる。
実施例:MURPの溶解性試験
MURPの溶解性は、リン酸緩衝化生理食塩水のような生理学的緩衝剤中でMURPの精製サンプルを、0.01mg/ml〜10mg/mlの範囲にある種々の濃度まで濃縮することによって決定することができる。サンプルは、数週間までインキュベート可能である。濃度がMURPの溶解度を超えるサンプルは、濁度によって示されるような沈殿を示し、これは、吸収リーダーで測定できる。遠心分離または濾過によって沈殿物質を除去し、そして280nmの吸収を測定することによる、Bradfordアッセイのようなタンパク質アッセイを使用して、上清中の残存タンパク質の濃度を測定することができる。溶解性研究は、サンプルを−20℃に凍結し、続いて融解することによって加速することができる。このプロセスは、乏しい溶解性タンパク質の沈殿をもたらす。
実施例:MURPの血清結合活性
目的のMURPをマイクロタイタープレートにコートし、そして対照タンパク質をプレートの他のウェルにコートすることができる。続いて、目的の血清サンプルを1時間ウェルに加えることができる。続いて、ウェルをプレートウォッシャーで洗浄することができる。結合した血清タンパク質は、検出のための西洋ワサビペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼのような酵素と結合体化した血清タンパク質に対する抗体を加えることによって、検出できる。MURPへの血清の結合を検出する(detec)ための別の方法は、結合を可能にするために約1時間、目的のMURPを血清に加えることである。続いて、MURP配列中のエピトープに対する抗体を使用して、MURPを免疫沈殿させることができる。沈殿したサンプルは、PAGEによって、および選択的に、ウェスタンによって分析し、MURPと共沈殿した任意のタンパク質を検出することができる。共沈殿を示す血清タンパク質を質量スペクトル測定によって同定することができる。

Claims (1)

  1. 本明細書の一部に記載された発明。
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