JP2016185509A - 撹拌機機能測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撹拌機機能を数値化して把握できるようにする。【解決手段】内部循環流fを生起させる円筒筐体31の下端に設けられた吸引開口32から所定の単位時間の間に、撹拌液槽3から吸引して撹拌実施液槽4に移動保持させ、当該移動液量を撹拌機本体7の撹拌能力として実測するようにしたことによって当該実測した移動液に基づいて撹拌機21の撹拌能力を数値化でき、当該数値化した撹拌能力を使って実装置である撹拌機21の設計基準を明確に計画できる。【選択図】図1

Description

本発明は撹拌機機能測定装置に関し、特に撹拌装置の撹拌機能を数値化して予測できるようにしたものである。
従来撹拌装置であって、羽根型の撹拌部材を用いない形態の撹拌装置として、特許文献1に示すように、円筒回転部材の内部に内部循環流を生起させるようにしたものが提案されている。
この構成の撹拌装置によれば、羽根型の撹拌部材を用いることなく、安全かつ効率良く、撹拌対象の撹拌を行い得る。
特開2014−124540公報
ところで、一般に撹拌装置においては、羽根型の撹拌部材を用いた形態のものを含めて、撹拌機能の測定及び計算法が明確とは言えないのが現状である。
本発明はかかる点を考慮してなされたもので、小規模実験の撹拌による液体移動量の実測によって客観的な工程時間と、撹拌効果管理のエネルギーを確認することにより、正確な製造能力、例えば実質的な撹拌量や製造工程の実際の処理時間、消費エネルギー、撹拌効果などを予測するデータを得ることができるようにしたものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、上端が天板21G1によって閉塞された円筒筐体31を、天板21G1と一体に回転する回転駆動軸21Eによって当該円筒筐体31の中心軸線L1を中心として回転する撹拌機本体7、21Aを有し、円筒筐体31は、周面に穿設された複数の開放開口31A1〜31A4と、内周面に内方に突出するように設けられた複数のフィン33A1〜33A4と、底板21G2に設けられた吸引開口32とを有し、円筒筐体31は、回転した時、フィン33A1〜33A4によって、内在する撹拌対象液21Cを中心軸線L1の周りに循環させる内部循環流fを生起させて当該内部循環流fを形成する撹拌対象液2の一部を遠心力によって開放開口31A1〜31A4から外部放出流d1〜d4として円筒筐体31の外部に放出させると共に、外部の撹拌対象液2を吸引開口32から吸引流e1〜e3として内部に吸引し、撹拌機本体7、21Aは、吸引開口32を介して所定の単位時間の間に撹拌液槽3から吸引した撹拌対象液2を撹拌実施液槽5に移動保持させ、撹拌実施液槽5に保持させた移動液量を撹拌機本体7、21Aの撹拌能力として実測するようにする。
本発明によれば、内部循環流を生起させる円筒筐体の底板に設けられた吸引開口から、撹拌対象液を所定の単位時間の間に、撹拌液槽から吸引して撹拌実施液槽に移動保持させ、当該移動液量を撹拌機本体の撹拌能力として実測するようにしたことによって、当該実測した移動液量に基づいて撹拌機の撹拌能力を数値化し得、当該数値化した撹拌能力を使って撹拌機の設計基準を明確に計画できるようにした。
本発明による撹拌機機能測定装置の一実施の形態を示す略線的系統図である。 実装置としての撹拌装置を示す略線図である。 撹拌機本体の詳細を示す略線的斜視図である。 図3の円筒筐体の説明に供する略線的平面図である。 撹拌量測定の基本操作を示す略線図である。 移動液量の計量操作を示す斜視図である。 撹拌移動液の実測結果の評価を示す特性曲線図である。 撹拌効率の実測結果を示す図表である。 揚力測定基準実測装置を示す略線的斜視図である。 (A)及び(B)は揚力測定基準及び揚力測定手順を示す略線的斜視図である。 撹拌揚力の評価を示す特性曲線図である。 揚力と回転速度の関係を示す図表である。 吸引口径と揚力・回転速度との関係を示す図表である。 吸引口径と揚力・回転速度との関係を示す棒グラフである。 撹拌効率の実測結果を示す図表である。 撹拌効率の実測結果を表す棒グラフである。 撹拌移動量と吸引口径との関係を示す特性曲線図である。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)撹拌機機能測定装置の構成
図1において、1は全体として撹拌機機能測定装置を示し、撹拌されるべき対象である撹拌対象液2を保持する撹拌液槽3の上部に、撹拌実施液4を保持する撹拌実施液槽5を設け、撹拌実施液槽5に保持されている撹拌実施液4を測定対象である撹拌機6の撹拌機本体7を回転駆動モータ8によって回転させることにより撹拌を行う。
撹拌機本体7は駆動モータ架台9に支持された回転駆動モータ8によって回転されたとき、撹拌実施液槽5の底板に設けられた吸引部材10の吸引管10Bを通して撹拌液槽3内の撹拌対象液2を撹拌実施液槽5内に吸引することにより揚水するようになされている。
回転駆動モータ8は、測定制御ユニット11によって、測定実施者が測定条件設定手段12を介して入力した測定条件に従って回転駆動される。
測定制御ユニット11は、測定実施者が撹拌開始操作子13を操作した時点から撹拌停止操作子14を操作する時点まで、回転速度表示手段15に表示された回転速度(単位時間当りの回転数[rpm])で回転駆動モータ8を回転駆動することにより、撹拌機本体7による撹拌動作を行わせる。
(2)実装置としての撹拌装置
ここで撹拌機本体7は、図2に示すような実装置としての撹拌装置21の撹拌機本体21Aとして用いられるものを撹拌機能の測定手段として適用される。
実装置としての撹拌装置21は、撹拌機本体21Aを、方形形状を有する撹拌液槽21Bに入れられている撹拌液21C内に、上方から垂直方向に差し込んだ構成を有する。
撹拌機本体21Aは、回転駆動部21Dの、上下方向に延長する、回転駆動軸21Eの下端部に取り付けられ、回転駆動軸21Eが駆動モータ21Fによって垂直方向に延長する中心軸線L1上を回転することにより、当該中心軸線L1を中心として回転駆動する。
撹拌機本体21Aは、図3に示すように、上端面及び下端面をそれぞれ天板21G1及び底板21G2によって閉塞された円筒回転部材21Gを有し、矢印aで示すように上方から見て反時計方向に回転する回転駆動軸21Eの下端が天板21G1に一体に固着されることにより、円筒回転部材21Gが矢印bで示すように反時計方向に回転駆動する。
円筒回転部材21Gは、上端面及び下端面に天板21G1及び底板21G2が固着された薄い金属板(又は樹皮等の同等の別素材)でなる円筒筐体31を有し、円筒筐体31の外側面には、図4に示すように、中心軸線L1を中心として90[°]の隔間隔を保って4つの開放開口31A1、31A2、31A3及び31A4が穿設されていると共に、底板21G2の中心位置から下方に突出するように、円筒筐体31から下方の撹拌液槽21Bに対する吸引口として連通する円筒形状の吸引筒部32が形成されている。
この実施の形態の場合、開放開口31A1〜31A4の配列は、円筒筐体31の上下方向の中間位置において上下方向に3段形成され(図3では図示簡略化のため2段分だけが記載されている)、これにより円筒回転部材21Gには円筒外周面に12個の開放開口が90[°]の隔間隔を保ちながら形成されている。
円筒筐体31の開放開口31A1、31A2、31A3及び31A4の回転方向b側の端縁には開放開口31A1、31A2、31A3及び31A4から中心軸線L1側に向う方向に突出する押出突板部33A1、33A2、33A3及び33A4が形成され、これにより円筒筐体31内に入っている撹拌液21Cのうち、押出突板部33A1、33A2、33A3及び33A4から回転方向b側に隣接する開放開口31A2、31A3、31A4及び31A1に至るまでの撹拌液21Cを押出突板部33A1、33A2、33A3及び33A4によって回転方向bの方向に押出し移動させるようになされている。
かくして押出突板部33A1〜33A4は、撹拌液21Cを撹拌するためその面によって当該撹拌液21Cを押し出すことにより移動させる撹拌液移動手段(これをフィンと呼ぶ)を形成する。
図2〜図4の構成において、撹拌機本体21Aを撹拌液21C内に挿入した状態において、回転駆動部21Dによって撹拌機本体21Aが矢印aの方向に回転されると、円筒筐体31の円周面のうち、開放開口31A1のフィンである押出突板部33A1と開放開口31A2のフィンである押出突板部33A2との間の部分、開放開口31A1のフィンである押出突板部33A2と開放開口31A3のフィンである押出突板部33A3との間の部分、開放開口31A3のフィンである押出突板部33A3と開放開口31A4のフィンである押出突板部33A4との間の部分並びに開放開口31A4のフィンである押出突板部33A4と開放開口31A1のフィンである押出突板部33A1との間の部分が、それぞれ矢印c1、c2、c3並びにc4で示すように、矢印aと同じ方向に移動していく。
このとき円筒筐体31内の撹拌液21Cのうち、該当する部分がそれぞれ矢印c1、c2、c3及びc4の方向に、内側に接する中心部にある撹拌液21Cの部分を引きつれながら、移動していく。
この結果、押出突板部33A1〜33A4が全体として撹拌液21Cを移動させる手段であるフィンとなって円筒回転部材21Gが回転始動してから安定回転状態になると、フィンである押出突板部33A1〜33A4部分の撹拌液21Cの回転動作に引きつられて、その内側の中心軸線L1の周囲の撹拌液21Cの部分が回転駆動軸21Eの回転速度と同程度の速度で回転するようになる(これを内部循環流fと呼ぶ)。
この内部循環流fを形成する撹拌液21Cには、その外側を移動する撹拌液21Cを引きつれて回転している状態において、中心軸線L1を中心として外方に放射状に遠心力が作用するようになる。
やがてこの遠心力が作用した内部循環流fの一部の撹拌液21Cは、図4において矢印d1〜d4で示すように、開放開口31A1〜31A4から外部放出流として円筒筐体31から外部の撹拌液槽21Bに放出される。
この実施の形態の場合、フィンを構成する押出突板部33A1〜33A4は、円筒筐体31の外周板部に開放開口31A1〜31A4の外周面を形成するような切れ目を入れると共に、外形形状加工を施した後に、内側に折り込むことにより形成する。
その際当該折り込み角度を円筒筐体31の内側面に対して例えば45[°]とすることにより、円筒筐体31が回転した際の押出突板部33A1〜33A4の撹拌液21Cの押し込み方向が中心軸線L1に近づくようになり、これにより押出突板部33A1〜33A4による内部循環流fの形成動作を容易にするようになされている。
このとき、撹拌液槽21B内の撹拌液21Cが、図3において矢印e1で示すように吸引開口として機能する吸引筒部32を通って円筒筐体31内に吸引流として引き込まれ、これに応じて矢印e2及びe3で示すように、撹拌液槽21Bの底板21G2近くの撹拌液21Cが吸引筒部32の下端部に集められて、吸引流e1として吸引筒部32に吸引されていく。
この円筒筐体31の撹拌液21Cの流れは、開放開口31A1〜31A4から放出される外部放出流d1〜d4(水平放出流)と吸引筒部32からの吸引流e1〜e3(垂直反重力方向の渦形吸引流)とが同時に生起されることにより、吸引筒部32から吸引された撹拌液21Cは、円筒筐体31の中心軸線L1を中心とする内部循環流f(サイクロン流)となった後、当該内部循環流fの一部が外部放出流d1〜d4として外部に放出するような撹拌液21Cの撹拌流となる。
図2〜図4の実装置としての撹拌装置21によれば、円筒筐体31でなる撹拌機本体21Aの回転に従って、その内部に内部循環流fを生起させると共に、その一部の撹拌液21Cを遠心力によって外部放出流d1〜d4として外部に向う流れを生じさせ、さらにその負圧を利用して外部から内部へ向う吸引流e1〜e3として円筒筐体31を中心として撹拌液槽21B内の撹拌液21Cを全体として撹拌流に巻き込むように移動させることにより、撹拌液槽21Bの撹拌液21Cを均一に撹拌することができる。
(3)撹拌機能の測定
(3−1)測定装置の基本動作
撹拌機機能測定装置1の基本動作は、図5に簡略化して示すように、測定すべき撹拌機本体7を撹拌実施液槽5内に設定して実測すべき複数の回転速度で撹拌動作させることにより、撹拌液槽3から撹拌実施液槽5に吸引筒部32を介して撹拌対象液2が撹拌実施液4として吸引され撹拌実施液槽5内に揚水される液量を、実測目盛16として測定実施者が書き込むことによって捕捉する。
(3−1−1)測定作業
この測定作業を行うに先立って測定実施者が撹拌液槽3及び撹拌実施液槽5にそれぞれ撹拌機本体7が充分な撹拌動作ができる水位である液面2A及び4A位置まで撹拌対象液2及び撹拌実施液4を入れておく。
この状態において、測定実施者は図1の測定条件設定手段12によって、測定したい、撹拌機本体7の撹拌速度となる回転速度(例えば500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]、2000[rpm])を設定した後、撹拌開始操作子13を操作した後、所定の測定時間(例えば10[秒])をストップウォッチで計ってその経過時に撹拌停止操作子14を操作することにより、撹拌機本体7の回転速度を回転速度表示手段15によって確認する。
かくして測定実施者は撹拌機本体7を各回転速度毎に撹拌動作を繰り返えさせて、その都度当該撹拌機本体7に対して撹拌対象液2を撹拌実施液4として撹拌実施液槽5内に吸引筒部32を介して揚水させる。
このとき測定実施者は各回転速度毎に、揚水された撹拌実施液4の液量を表す実測目盛16(16A〜16D)を、測定開始液量目盛16Xと共に、書き込み表記する。
その結果撹拌実施液槽5には、撹拌機本体7が各撹拌回転速度500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]、2000[rpm]時の揚水量が測定開始液量目盛16Xと共に実測目盛16A、16B、16C、16Dとして撹拌実施液槽5に記録される。
続いて測定実施者は、図6に示すように、当該実測目盛16X、16A〜16Dを書き込んだ撹拌実施液槽5と同一の構成を有する移動液計量槽30を用意し、各実施目盛16X並びに16A〜16Dの位置まで測定用水を順次注水しながら当該注水した測定用水の重量を順次天秤35によって計量する。
このようにして天秤35によって計量した移動量の重量データは、実験開始液量から各撹拌速度毎に撹拌機本体7が撹拌対象液2を撹拌実施液4として揚水できた移動液量を、撹拌機本体7の撹拌能力を数値化した情報として、把握できたことになる。
(3−1−2)測定結果の評価
測定すべき撹拌機本体7(図5)として、実装置(図2〜図4)における円筒筐体31の直径が50[mmφ]の撹拌機本体21Aについて、回転速度が500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]、1930[rpm]のときの移動液計量槽30の重量を天秤35で計量したところ、移動液計量槽30から計量した撹拌実施液4の重量は図7において測定点P1、P2、P3及びP4に示すように、1200[g]、3490[g]、5330[g]、7790[g]であった。
この測定結果を図7において、横軸の回転速度[rpm]に対する縦軸の撹拌移動量[g/10sec]として、測定点P1、P2、P3及びP4を通る特性曲線C1を表示すると、当該特性曲線C1の横軸Xに対する縦軸Yの値は直線Y=aX+bの直線式であって、定数bがほぼb=0で、Y=aXの直線式で表すことができることが分かった。
この測定結果が得られる撹拌機機能測定装置1の撹拌機本体7となる実装置の撹拌機本体21Aについては、撹拌機本体21Aの回転速度が速度0から立ち上がる場合、その立上り性能は極めて高く、始動時でのラグタイム(すなわち立上り遅延時間)は無視できる撹拌機能をもつものであることが評価できる。
(3−1−3)上述の場合は、円筒筐体31の直径が50[mmφ]の撹拌機本体7の移動液量特性を述べたが、円筒筐体31が25[mmφ]の場合の測定結果は、図7において、特性曲線C2の測定点P11、P12、P13及びP14で示すように、撹拌機本体21Aの回転速度1000[rpm]、2000[rpm]、3000[rpm]及び4000[rpm]について、移動液の実測結果は990[g]、2580[g]、3350[g]及び4550[g]であった。
この場合の撹拌機本体21Aにおいても、始動時点での立上り遅延時間は無視できる程度の立上り速さの撹拌性能をもつことが確認できる。
また、実装置の撹拌機本体21Aの直径を変更した場合にも、特性曲線C1、C2のように、傾斜を異にする直線式で、撹拌機本体21Aの回転速度[rpm]に対する撹拌移動量[g]の関係を数値化できることが分ったので、撹拌液の移動を生じさせる実装置の各部の設計値を合理的に予測選定することができるようにし得た。
(3−2)撹拌効率の測定
(3−2−1)
図2〜図4について上述した撹拌装置21は、撹拌機本体21Aが円筒筐体31の内側に形成されたフィンを構成する押出突板部33A1〜33A4によって撹拌対象液2に対して撹拌エネルギーを与えて撹拌対象液2を移動させることにより、撹拌液槽21B内の撹拌液21Cに対する撹拌効果を得る。
かかる撹拌装置21について撹拌液移動量の測定ができるようになったことにより、当該撹拌装置21の撹拌効率(これを実効%と呼ぶ)を次式
Figure 2016185509
に基づいて求めることができる。
(1)式においてフィン総移動体積は、図2〜図4の撹拌機本体21Aの場合は撹拌液を撹拌する手段として設けられているフィン、すなわち押出突板部33A1〜33A4が撹拌機本体21Aの撹拌液に対する撹拌手段となることから、当該フィンの総移動体積を求めてこれが実測液移動量に対して効率が良くなるような構成に設計すれば、撹拌効率が良い撹拌装置21が実現できると考えられる。
(1)式においてフィン総移動体積は、次式
Figure 2016185509
(2)式においてπDfは次式
Figure 2016185509
のように、撹拌機本体21Aの円周の秒速度を表し、具体的には円筒筐体31の円周における秒速度を求めることになる。
具体的には
Figure 2016185509
のように、1つのフィンの流量Qを求めることができれば、
Figure 2016185509
のように、撹拌装置21におけるN個のフィンによる撹拌液移動量Qtを求めることができ、これにより次式
Figure 2016185509
のように、実測総移動流量Qeに対するN個のフィンによる撹拌液移動量Qtの比率によって(1)式による撹拌効率を[実行%=E%]として求めることができる。
(3−2−2)実際例
上述の撹拌効率の演算例として、直径50[mmφ]の円筒筐体31を有する撹拌機本体21Aについて、具体的に撹拌機効率を求める。
この場合、撹拌機本体21Aの直径は次式
Figure 2016185509
であったので、撹拌フィン面積Aは次式
Figure 2016185509
になる。
この実施例の場合、撹拌フィン数Nは次式
Figure 2016185509
のように12個であり、撹拌機本体21Aの回転数を1000[rpm]にしたとき、1秒間の回転数fは次式
Figure 2016185509
のように16.7[rps]になる。
そこで、撹拌機本体21Aの円筒筐体31の円周面における秒速度Vは、次式
Figure 2016185509
になる。
この条件において、1つのフィンの流量Qは
Figure 2016185509
になる。
この6[cm/s]は
Figure 2016185509
のように、1つのフィン当り6[mL]の撹拌液を移動させることになり、このことは
Figure 2016185509
のように、12個のフィンによって移動される撹拌液量は毎分360[mL]になる。
かくしてN個のフィンによる撹拌液移動量Qtは
Figure 2016185509
のように、毎分4320[mL]、従って4320[g]の撹拌液が、理論上、移動されることになる。
ここで、直径50[mmφ]の撹拌機本体21Aによる1000[rpm]の回転条件における実測値Qeは、図7の特性曲線C1の測定点P2に表示されているように、
Figure 2016185509
であるから、結局撹拌効率E%は
Figure 2016185509
のように、80.8[%]になる。
このように、図2〜図4の構成の撹拌機本体21Aを有する撹拌装置21において、直径50[mmφ]の円筒筐体31を用いて、フィン数12によって回転速度1000[rpm]で回転させたときの撹拌効率は80.8[%]であるとして数値化して予測することができる。
(3−2−3)撹拌効率に基づく撹拌機能の確認
上述したように、図2〜図4の構成を有する撹拌装置21について、撹拌液の実測総移動液量Qeを実測することにより、当該撹拌移動量に基づく撹拌効率を数値化したデータとして把握することができるが、複数の撹拌装置についての実験結果を求めたところ、図8に示すような実験結果が得られた。
図8において、円筒筐体31が51[mmφ]の撹拌装置21について、撹拌速度500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]及び2000[rpm]で撹拌したときの撹拌効率は、55.50[%]、80.80[%]、82.25[%]及び90.20[%]であることが確認できた。
また円筒筐体31の直径が25[mmφ]の撹拌装置21については、回転速度1000[rpm]、2000[rpm]、3000[rpm]及び4000[rpm]の撹拌液の実測値から、各回転速度における撹拌効率は、93.20[%]、122.00[%]、105.30[%]及び107.20[%]であることが確認できた。
当該実験結果について、特徴的な点は、25[mmφ]の撹拌装置の効率性能は、51[mmφ]の場合と比較して、極めて高く、特に回転数が2000[rpm]以上では、122[%](2000[rpm])、105.30[%](3000[rpm])及び107.20[%](4000[rpm])のように撹拌効率が100[%]を超えることが確認できた。
この条件の下に撹拌装置21を設計構築できれば、実測総移動液量Qeが、設計した条件値に基づいて計算した総移動液量より大きくなることが分かった。
この現象は、図2〜図4の構成の撹拌装置21は、円筒筐体31内で発生する内部循環流f自体が撹拌液の流れを創生していて、撹拌機本体21Aは当該流れの創生を妨げないことに基づく相乗効果として、100[%]を超える高効率を持続する結果となったと考えられる。
この現象は、例えば気流において発生するいわゆるターボ効果と同等の内部循環流fを生成した慣性の法則の結果であると考えられ、この撹拌効率の高さは、図2〜図4の構成の撹拌装置の実用性が高いことを示していると言い得る。
(3−3)吸引機能
図2〜図4の撹拌装置21についての実験の結果、円筒筐体31の底板21G2に設けられている吸引筒部32は、パイプ状(円筒型)でなければ、円筒筐体31内に有効な内部循環流fが生成できないという事実が確認できた。
その理由は、吸引筒部32がパイプ形状であることにより、円筒筐体31の内部に層流形式の内部循環流fが形成されることになることを意味し、当該吸引筒部32の吸引口を撹拌液が通過する時点で、層流でなる内部循環流fを形成できないと、撹拌機本体21Aとしての撹拌力が形成できないことになると考えられる。
この理由は、層流でないと乱流が発生して内部循環流fの形成を妨げる結果になるからであると考えられる。
(3−4)撹拌揚力の測定
図2〜図4の撹拌装置21における撹拌性能の条件として、撹拌機本体21Aによる撹拌液槽21B内の撹拌液21Cの移動能力が大きい点が確認できた。
これに加えて、撹拌機本体21Aの撹拌能力は、円筒筐体31の底板21G2に取り付けられている吸引筒部32からの吸引流e1、e2及びe3が撹拌機本体21Aの下側にある撹拌液21Cを撹拌するために重要であることが分った。
(3−4−1)吸引圧力発生比
図1の撹拌機機能測定装置1において、図2〜図4の撹拌装置21の吸引筒部32に対応する吸引管10Bの撹拌対象液2に対する機能として、次式
Figure 2016185509
によって表される吸引圧力発生比PRを測定することが重要である。
この吸引圧力発生比PRは、当該実装置である撹拌装置21の吸引口である吸引筒部32の吸引口面積IAと、上述のようにして実測された実測総移動液量Qeとの比に基づいて、撹拌液21Cが吸引筒部32を通過したときに圧縮されて吸引圧力を生じる機能を表わすものである。
ここで実測総移動液量Qeは上述の移動量の計量処理により実測することができるので、当該撹拌装置21の撹拌能力を表すパラメータとして把握できる。
ところが様々な実験を通して、撹拌能力を表すパラメータとしては、吸引圧力発生比PRだけではなく、それ以上に撹拌装置21の撹拌力を決定付ける因子として、撹拌揚力を把握することが重要であることが分かった。
(3−4−2)揚力測定基準
そこで、撹拌装置21の撹拌能力を決める揚力測定基準を、図9に示す揚力測定基準実測装置50によって実測する。
この揚力測定基準実測装置50は、図10(B)に示すように、吸引筒部32の吸引口において(18)式によって表される吸引圧力発生比PRに基づく吸引圧力発生比流FL1が生起するのに加えて、当該吸引圧力発生比流FL1より下方の撹拌液により生じる撹拌揚力流FL2を当該撹拌装置において全体として生起される撹拌流の撹拌力を決める揚力測定基準として定義する。
当該揚力測定基準は、小規模な実験設備である揚力測定基準実測装置50によって実測することができ、図9に示す実測装置においては、撹拌機本体21の円筒筐体31の直径を50[mmφ]とすると共に、図10(A)に示すように、吸引筒部32の下端面から1.0[mm]の範囲を吸引圧力発生比流FL1が流れる領域RAとして定義し、その下方20[mm]又は30.0[mm]までの範囲を撹拌揚力流FL2が流れる領域RBとして定義する。
実際上この揚力測定基準実測装置50は、撹拌液52を貯水する撹拌液槽53内に回転駆動軸54によって回転駆動される撹拌機本体21Aを設け、撹拌液槽53の底面位置に、支持基盤56を設ける。
この支持基盤56の、回転駆動軸54の下方への延長線上であって吸引筒部32の中心軸線上には、針金状のガイド線57が立設され、このガイド線57に例えばステンレス製のナットでなる揚力測定用重り58をガイド線57によって上下に移動できるように挿入している。
ガイド線57の上端には、ガイド線57から揚力測定用重り58を抜け出させないように係止する係止部材59が設けられており、これにより揚力測定用重り58が係止部材59の位置まで浮揚したとき、揚力測定用重り58の重量が撹拌揚力流FL2により生起される揚力であると定義する。
図9の構成において、撹拌液槽53の支持基盤56の上方に設定された撹拌機本体21Aが回転駆動軸54によって駆動されたとき、撹拌機本体21Aを構成する円筒筐体31内に内部循環流fが生ずることにより、吸引筒部32の吸引口近傍にある撹拌液52が、吸引筒部32の吸引口位置に発生する、(18)式について上述した吸引圧力発生比PRに基づいて生起した吸引圧力発生比流FL1が吸引筒部32内に吸い込まれて行く(図10(B))と共に、当該吸引圧力発生比流FL1に引きずられてその下側にある撹拌液52が撹拌揚力流FL2として吸引口に吸引されて行く。
この撹拌揚力流FL2は撹拌液槽53の底面上にある支持基盤56側から上方に向かって流れて行くことにより、揚力測定用重り58を係止部材59の位置まで浮揚させる。
この状態における揚力測定用重り58の重量は、撹拌揚力流FL2の揚力と釣り合った状態にあるので、当該揚力測定用重り58の重量を撹拌揚力流FL2の実測揚力値として評価する。
このようにして評価された実測揚力値は、撹拌機本体21Aを構成する円筒筐体31の直径ごとに、揚力測定用重り58の重量と、この揚力測定用重り58が係止部材59の位置まで浮揚したときの撹拌機本体21Aの回転速度[rpm]とによって、図11の特性曲線C11、C121及びC122、C13によって数値化して表すことができる。
図11において、撹拌機本体21Aの回転速度[rpm]を横軸にとり、各回転速度[rpm]時において浮揚した揚力測定用重り58の重量[g]を、各特性曲線C11、C121、C122、C13の測定点(P111、P112、P113)、(P1211、P1212、P1213)、(P1221、P1222、P1223)、(P131、P132、P133)として表示する。
この撹拌揚力の特性曲線C11、C121、C122、C13は、揚力測定用重り58の重量を、2.20[g]、4.76[g]及び10.64[g]の3種類に選定し、各重りが基準位置まで浮揚したときの撹拌機本体21Aの回転数[rpm]を表示した。
第1に、特性曲線C11は、直径が10[mmφ]の円筒筐体31を有する撹拌機本体21Aについて、揚力測定用重り58が2.20[g]で撹拌機本体21Aが1170[rpm]で回転したとき基準高さ20[mmH]まで浮揚したことを測定点P111によって表示し、次に揚力測定用重り58が4.76[g]で撹拌機本体21Aが回転速度1470[rpm]で回転したとき基準高さ20[mmH]に浮揚したことを測定点P112によって表示し、さらに10.64[g]の揚力測定用重り58が撹拌機本体21Aが1790[rpm]で回転したとき基準位置20[mmH]に浮揚したことを測定点P113によってを表示することにより、実測結果を記録する。
かくして特性曲線C11は、測定点P111、P112及びP113によって、直径10[mmφ]の撹拌機本体21Aの揚力特性を数値化して表現した結果となっている。
第2に、特性曲線C121並びにC122は、直径23[mmφ]の円筒筐体31について、基準高さが30[mmH]並びに20[mmH]の撹拌機本体21Aについて、揚力測定用重り58の質量が2.20[g]、4.76[g]及び10.64[g]で、撹拌機本体21Aが630[rpm]並びに710[rpm]、830[rpm]並びに1000[rpm]、950[rpm]並びに1500[rpm]で回転したとき基準高さ20[mmH]並びに30[mmH]に浮揚したことを測定点P1211、P1212及びP1213並びにP1221、P1222及びP1223によって表示した。
第3に、特性曲線C13は、30[mmφ]の直径の円筒筐体31を有する撹拌機本体21Aについて、揚力測定基準高さが20[mmH]の高さに2.20[g]、4.76[g]及び10.64[g]の揚力測定用重り58を浮揚させたときの撹拌機本体21Aの回転速度が980[rpm]、1120[rpm]及び1270[rpm]であったことを測定点P131、P132及びP133によって表示した。
この図11の特性曲線図による揚力と回転速度の関係を図12にまとめると、吸引筒部32の口径を23[mmφ]にすると共に、揚力測定基準高さを20[mmH]に選定すれば、揚力が10.64[g]、4.76[g]及び2.20[g]を発生させるために必要な撹拌機本体21Aの回転数が比較的小さい値950[rpm]、830[rpm]及び630[rpm]で実現できることが分かる。
これに加えて、吸引筒部32の口径が23[mmφ]の撹拌機本体21Aであっても、揚力測定基準高さが20[mmH]の方が30[mmH]の場合より小さい回転速度で各揚力を得ることができ、このことは、吸引筒部32から撹拌液槽53の底部までの距離が大きい場合に、撹拌機本体21Aの撹拌速度をどの程度大きくすれば良いかを、数値表示として求めることができることを示している。
このように、揚力測定基準実測装置50を用いて撹拌機本体21Aの揚力値を実測することにより、実装置である撹拌機本体21Aの撹拌能力を、揚力特性の観点から数値化して目標とする性能を得るために適正な値を評価できる効果が得られる。
(3−4−3)揚力と吸引口径との関係
図11について上述した実測データを検討するに、図11の実測結果に基づいて、図12に示すように、吸引口径が10[mmφ]・20[mmH]、23[mmφ]・20[mmH]、23[mmφ]・30[mmH]及び30[mmφ]・20[mmH]の順に揚力10.64[g]、4.76[g]及び2.20[g]が得られる回転速度を配列し直してみると、吸引口径が23[mmφ]近傍のとき、回転速度が小さくなる関係になることが分かる。
そしてこの図12の配列結果を、図13に示すように揚力10.64[g]、4.76[g]及び2.20[g]を横軸にとって配列し直して、図14に示すように棒グラフ化して表示し直してみれば、基準揚力を得る条件として、最も回転速度が低くなる条件は棒グラフ図形のうち谷となる吸引口径群が23[mmφ]・20[mmH]であることが簡単に読み取ることができる。
かくして撹拌装置の吸引口径について、最も機能が高い条件は23[mmφ]・20[mmH]の条件を選定すればよいことが分かる。
このように、撹拌機能を数値化できれば、グラフ表示を適宜選択することにより、所望の設計条件に適合する特徴を簡易に把握することができる。
(3−4−4)撹拌効率と円筒筐体の直径との関係
(1)式について上述した撹拌効率の実測結果は、図15に示すように、円筒筐体31として25[mmφ]の撹拌機本体21Aにおいて、回転速度が2000[rpm]のとき最も高い撹拌効率122.00%を示したことが明らかとなった。
この撹拌効率の実測結果について、いかなる条件になれば最も効率が高くなるかは、図16に示すように、撹拌効率の実測結果の棒グラフ化によって示せば、極めて容易に判別できる。
図16の場合、25[mmφ]の撹拌機本体21Aの撹拌装置について、回転速度1000[rpm]、2000[rpm]、3000[rpm]及び4000[rpm]のとき撹拌効率93.20[%]、122.00[%]、105.30[%]及び107.20[%]の高さを有する棒グラフで表示すると共に、これと並べて、51[mmφ]の円筒筐体31を有する撹拌機本体21Aについて、同様に回転速度500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]及び2000[rpm]のときの撹拌効率55.50[%]、80.80[%]、82.25[%]及び92.20[%]の高さを有する棒グラフを配列する。
図16の棒グラフ化表示をすれば、棒グラフの高さの配列状態から25[mmφ]の円筒筐体31を有する撹拌機本体21Aが最も高い撹拌効率を示していることを簡易に目視確認できる。
(3−4−5)撹拌移動量に対する最も効果的な吸引口径の実測
図7においては図10(A)の揚力測定基準に基づいて撹拌移動量と揚力の関係を実測したが、図17は撹拌移動量と吸引筒部32の吸引口径との関係の実測結果を示す。
図17において、特性曲線C51は、撹拌機本体21Aとして、円筒筐体31の直径が50[mmφ]で、吸引筒部32の口径が23[mmφ]の場合に、回転速度が500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]及び1930[rpm]における撹拌移動量を実測したもので、各回転速度における移動量は1200[g]、3490[g]、5330[g]及び7790[g]で、この実測結果を測定点P511、P512、P513及びP514として表示している。
また特性曲線C52は、円筒筐体31の直径が50[mmφ]で、吸引筒部32の口径が30[mmφ]の撹拌機本体21Aについて、移動速度を500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]及び2000[rpm]に設定したときの撹拌移動量が1150[g]、2800[g]、4200[g]及び6000[g]であったことを測定点P521、P522、P523及びP524として表示している。
さらに特性曲線C53は、円筒筐体31の直径が25[mmφ]で、吸引筒部32の内径が25[mmφ]の撹拌機本体21Aについて、回転速度を1000[rpm]、2000[rpm]、3000[rpm]及び4000[rpm]に設定したときの撹拌移動量が990[g]、2680[g]、3350[g]及び4550[g]であることを測定点P531、P532、P533及びP534として表示している。
さらに特性曲線C54は、円筒筐体31の直径が50[mmφ]で、吸引筒部32の口径が10.5[mmφ]の撹拌機本体21Aについて、回転速度を500[rpm]、1000[rpm]、1500[rpm]及び2000[rpm]に設定したときの撹拌移動量が600[g]、950[g]、1700[g]及び2150[g]であったことを測定点P541、P542、P543及びP544として表示している。
図17の撹拌液量実測データによれば、50[mmφ]の円筒筐体31を有する撹拌機本体21Aに関しては、吸引筒部32の口径を23[mmφ]近傍の値を設定すれば、最も高い撹拌効率が得られることを当該実測値から予測できる。
(4)他の実施の形態
(4−1)本発明による撹拌機機能測定装置は、要するに内部循環流fに基づいて、撹拌対象液を撹拌する撹拌流を生成するような撹拌機本体を有する撹拌機に広く適用できる。
特に、高い撹拌効率の撹拌装置は、エネルギーの省力化に大きく貢献できるものである。
(4−2)本発明による撹拌装置の利用面は広い用途が有るが、特に排水再生処理に効果的である。
すなわち、有機物を多量に含んだ汚染水の再生には、沈殿物中の有機物を分解する行程が存在しており、この行程には、嫌気性細菌と好気性細菌が用いられ、それぞれの特質に合った細菌による分解が必要である。
殊に好気性細菌には、空気の撹拌が必要であり、当該撹拌装置を使用すると、コンプレッサー等のエネルギー消費の大きな装置が不要となる。
撹拌によって発生するサイクロン型の撹拌流が当該撹拌機本体の上部に設けた穴から空気を自動的に吸引して、好気性細菌の生息に適した環境を汚染された排水中につくりだすことができる。
さらに、嫌気性細菌での撹拌にも、当該撹拌機本体の上部に穴の無い形態を用いることによって、逆に空気を巻き込まないで、効率の高い撹拌を実現できる。
従来は、この絶え間ない汚染水の処理作業には多大のエネルギー消費が行われているが、本発明による撹拌技術によって小さいエネルギー消費の下で大きな効果がもたらされる。
(4−3)また本発明を用いて、製薬企業などの化学企業及び食品工業におけるあらゆる撹拌条件を合理的に設計することにより、効率を上げる撹拌条件を短時間でスケールアップすることができる。
(4−4)図3の撹拌機本体21Aは、回転駆動軸21E、及び円筒筐体31の回転方向を、矢印a及びbで示すように、反時計方向にした場合の構成を示したが、当該回転方向を時計方向に変更しても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
この場合は、押出突出部33A1、33A2,33A3及び33A4が円筒筐体31内の撹拌液21Cの移動方向、従って内部循環流fの回転方向を図4の場合とは逆にする。
このようにしても、図3及び図4の場合と同様の作用効果を得ることができる。
結局、時間短縮と、撹拌による品質の向上と再現性を規格化して、作業効率を上げ標準化に貢献できる。
本発明は羽根型の撹拌部材をもたない撹拌機に利用することができる。
1……撹拌機機能測定装置、2……撹拌対象液、3……撹拌液槽、4……撹拌実施液、5……撹拌実施液槽、6……撹拌機、7……撹拌機本体、8……回転駆動モータ、9……駆動モータ架台、10……吸引部材、10B……吸引管、11……測定制御ユニット、12……測定条件設定手段、13……撹拌開始操作子、14……撹拌停止操作子、15……実回転数表示手段、21A……撹拌機本体、21B……撹拌液槽、21C……撹拌液、21E……回転駆動軸、21F……駆動モータ、21G1……天板、21G2……底板、30……移動液量槽、31……円筒筐体、31A1〜31A4……開放開口、33A1〜33A4……押出突板部、35……天秤、50……揚力測定基準実測装置、52……撹拌液、53……撹拌液槽、56……支持基盤、57……ガイド線、58……揚力測定用重り、59……係止部材。

Claims (4)

  1. 上端が天板によって閉塞された円筒筐体を、上記天板に固着された回転駆動軸によって当該円筒筐体の中心軸線を中心として回転する撹拌機本体を有し、
    上記円筒筐体は、
    周面に穿設された複数の開放開口と、
    内周面に内方に突出するように設けられた複数のフィンと、
    下端に設けられた吸込開口と
    を有し、
    上記円筒筐体は、回転した時、上記フィンによって、内在する撹拌液を上記中心軸線の周りに循環させる内部循環流を生起させて当該内部循環流を形成する上記撹拌液の一部を遠心力によって上記開放開口から外部放出流として外部に放出させると共に、外部の撹拌液を上記吸引開口から吸込流として内部に吸引し、
    上記撹拌機本体は、上記吸引開口を介して所定の単位時間の間に撹拌液槽から吸引した撹拌液を撹拌実施液槽に移動保持させ、上記撹拌実施液槽に保持させた移動液量を上記撹拌機本体の撹拌能力として実測する
    ことを特徴とする撹拌機機能測定装置。
  2. 上記実測された上記移動液量と、上記撹拌機本体内において上記内部循環流を形成させる上記フィンによる総移動体積との比を、上記撹拌機本体の撹拌能力を表す撹拌効率比として、求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の撹拌機機能測定装置。
  3. 上記実測された上記移動液量と、上記吸引開口の面積との比を、上記吸引開口に吸引される吸引圧力発生比流に基づく上記撹拌機本体の撹拌機能を表す吸引圧力発生比として、求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の撹拌機機能測定装置。
  4. 上記吸引開口の下方位置に撹拌揚流が流れる位置に当該撹拌揚流によって揚動する揚力測定用重りを設け、
    上記揚力測定用重りが上記吸引開口の近傍の揚力基準位置にまで揚動したとき、当該揚力測定用重りの重量を、上記撹拌機本体の撹拌機能を表す揚力として、求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の撹拌機機能測定装置。
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