JP2016185249A - 医療用デバイス及び医療用組立体 - Google Patents

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Kenji Sawada
賢志 澤田
石井 直樹
Naoki Ishii
直樹 石井
秀彬 柴田
Hideaki Shibata
秀彬 柴田
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Abstract

【課題】低侵襲で、かつ患者の症状に応じて適切な穿刺対象位置に穿刺部を穿刺することのできる医療用デバイスを提供する。【解決手段】生体の体腔内に挿入可能に構成された可撓性を備える長尺状の本体部10、20、30と、本体部の先端側に設けられ、拡張及び収縮変形可能な第1拡張部11と、第1拡張部11よりも、本体部の基端側に設けられ、第1拡張部11との間の距離が可変可能に構成された拡張及び収縮変形可能な第2拡張部32と、生体組織に穿刺可能な穿刺部3を、拡張変形した第1拡張部11と拡張変形した第2拡張部32との間に位置する体腔の穿刺対象部位P1へ案内するガイド部50と、を有する医療用デバイス2である。【選択図】図1

Description

本発明は医療用デバイス及び医療用組立体に関する。
尿失禁とは、咳やくしゃみ、軽い運動などによって生じる一過的な腹圧の上昇に伴う膀胱内圧の上昇が原因で、尿が漏れる症状を特徴とする疾患である。
このような尿失禁を治療する装置として、例えば下記の特許文献1には、比較的大径のシャフトと、膀胱内で拡張可能な拡張部材(バルーン)と、尿道内壁に穿刺するための針としての穿刺部と、を有する装置が開示されている。この装置によれば、膀胱内において拡張された拡張部材とシャフトとの間における尿道内壁に穿刺部を穿刺して、穿刺部の先端から粘膜層と粘膜下層との界面に充填剤を注入することによって、尿道内壁を内方に膨隆させて、尿失禁の疾患を処置している。
特表2006−501039号公報
しかしながら上述の装置では、尿道に挿入されるシャフトが比較的大径であるため、侵襲性が高く、患者に負担となる虞がある。
また、穿刺部を穿刺すべき穿刺対象位置は患者や症状ごとに異なる。上述の装置では、拡張部材の基端から穿刺部の穿刺位置までの距離が調整可能には構成されないため、患者や症状ごとに異なる穿刺対象位置に対して適切に穿刺部を穿刺できない虞がある。
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、低侵襲で、かつ患者の症状に応じて適切な穿刺対象位置に穿刺部を穿刺することのできる医療用デバイス及び医療用組立体を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る医療用デバイスは、生体の体腔内に挿入可能に構成された長尺状の本体部と、前記本体部の先端側に設けられ、拡張及び収縮変形可能な第1拡張部と、前記第1拡張部よりも前記本体部の基端側に設けられ、前記第1拡張部との間の距離が可変可能に構成された拡張及び収縮変形可能な第2拡張部と、生体組織に穿刺可能な穿刺部を、拡張変形した前記第1拡張部と拡張変形した前記第2拡張部との間に位置する前記体腔の穿刺対象部位へ案内するガイド部と、を有する。
また、上記目的を達成する本発明に係る医療用組立体は、上述の医療用デバイスと、穿刺部と、を有する。
このように構成された医療用デバイス及び医療用組立体によれば、第1拡張部及び第2拡張部を収縮させた状態で体腔内に本体部を挿入した後に、第1拡張部及び第2拡張部を拡張させて、拡張変形した第1拡張部と拡張変形した第2拡張部との間における穿刺対象部位へ穿刺部を穿刺することができる。したがって、第1拡張部及び第2拡張部を収縮させた状態で医療用デバイスを体腔内に挿入できるため、低侵襲に手技を行うことができる。また、第2拡張部は、第1拡張部との間の距離が可変可能に構成される。このため、患者や症状ごとに異なる穿刺対象位置に対して、第2拡張部を第1拡張部に対して適切な位置に配置することによって、穿刺部を所望の穿刺対象位置に穿刺することができる。したがって、低侵襲で、かつ患者の症状に応じて適切な穿刺対象位置に穿刺部を穿刺することのできる医療用デバイスを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る医療用組立体を示す斜視図である。 第1実施形態に係る医療用デバイスの一部の断面を軸方向に沿って示す拡大断面図である。 第1長尺体の先端を示す概略図であって、図3(A)は、第1拡張部の収縮状態を示す図、図3(B)は、第1拡張部の拡張状態を示す図である。 第1固定部の作用を説明するための図であって、第2拡張部が拡張した状態における医療用デバイスの一部の断面を軸方向に沿って示す拡大断面図である。 第2固定部の作用を説明するための図であって、第2拡張部が拡張した状態における医療用デバイスを示す斜視図である。 図5の6−6線に沿う断面図である。 図5の7−7線に沿う断面図である。 尿道、粘膜層、及び筋層を模式的に示す概略断面図である。 膀胱鏡を尿道内に挿入した様子を示す図である。 第2長尺体及び第3長尺体の先端部同士の位置を調整して、第3長尺体を第2長尺体に固定した様子を示す図である。 第1長尺体を尿道内に挿入して、第1拡張部を膀胱内において拡張した様子を示す図である。 第1長尺体の外周に、第2長尺体及び第3長尺体を固定して、第2長尺体の先端を第1拡張部に突き当てた様子を示す図である。 第2拡張部を拡張した様子を示す図である。 ガイド部を介して穿刺部を先端側に案内して、尿道内壁に穿刺する様子を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る医療用デバイスの一部の断面を軸方向に沿って示す拡大断面図である。 第2拡張部を拡張した様子を示す図である。 改変例1に係る第2拡張部及びガイド部を示す図である。 改変例2に係る第1長尺体を示す軸直交断面図である。 改変例3に係る第3長尺体及び第2拡張部を示す軸方向に沿う断面図であって、図19(A)は第2拡張部の収縮状態を示す図、図19(B)は第2拡張部の拡張状態を示す図である。 改変例4に係る第3長尺体及び第2拡張部を示す軸方向に沿う断面図であって、図20(A)は第2拡張部の収縮状態を示す図、図20(B)は第2拡張部の拡張状態を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率と異なる。また、以下の説明において、本実施形態に係る医療用長尺体1の手元操作側を「基端側」、尿道U内へ挿通される側を「先端側」と称する。また、医療用組立体1の第1長尺体10が延在する方向を「軸方向」と称する。
図1は、第1実施形態に係る医療用組立体1を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る医療用デバイス2の一部の断面を軸方向に沿って示す拡大断面図である。図3は、第1長尺体10の先端を示す概略図であって、図3(A)は、第1拡張部11の収縮状態を示す図、図3(B)は、第1拡張部11の拡張状態を示す図である。図4は、第1固定部F1の作用を説明するための図であって、第2拡張部32が拡張した状態における医療用デバイス2の一部の断面を軸方向に沿って示す拡大断面図である。図5は、第2固定部F2の作用を説明するための図であって、第2拡張部32が拡張した状態における医療用デバイス2を示す斜視図である。図6は、図5の6−6線に沿う断面図である。図7は、図5の7−7線に沿う断面図である。図8は、尿道U、粘膜層L1、及び筋層L2を模式的に示す概略断面図である。なお理解の容易のため、図1、図5において移動部の内部は実線で示し、図2、4において移動部及びガイド部は省略して示す。
まず、図8を参照して、尿道Uの構成について簡単に説明する。
尿道Uの外周には、内側から順に、上皮E、粘膜層L1、筋層L2が構成されている。筋層L2は、粘膜層L1に対して比較的硬く構成される。また、筋層L2は、人体の前方に設けられる外尿道括約筋と、人体の後方に設けられる内尿道括約筋と、を有する。以下本明細書において、外尿道括約筋と内尿道括約筋とを総じて、筋層L2と称する。また、尿道Uの先端側には膀胱Bが構成される。本実施形態に係る医療用組立体1は、粘膜層L1と筋層L2との間に生体適合性材料を注入して、粘膜層L1及び上皮Eを内方に膨隆させて、尿失禁の疾患を処置するためのデバイスである。本明細書において、上皮E及び粘膜層L1を「尿道内壁」と称する場合がある。以下、本実施形態に係る医療用組立体1の構成について詳述する。
医療用組立体1は、図1に示すように、本体部10A、第1拡張部11、及び第2拡張部32を備える医療用デバイス2と、穿刺対象位置に穿刺される穿刺部3と、を有する。本体部10Aは、第1長尺体10と、第2長尺体20と、第3長尺体30と、を有する。
<医療用デバイス2>
医療用デバイス2は、概説すると、先端に第1拡張部11を備えた第1長尺体10と、第1長尺体10の外周に第1長尺体10に対してスライド可能に配置された第2長尺体20と、第2拡張部32を備え第2長尺体20の外周に第2長尺体20に対してスライド可能に配置された第3長尺体30と、第2長尺体20及び第3長尺体30を軸方向に移動させる移動部40と、穿刺部3を穿刺対象部位へ案内するガイド部50と、を有する。以下、本実施形態に係る医療用デバイス2の構成について詳述する。
第1長尺体10は、尿道U内に挿入される。第1長尺体10は、図2に示すように、第1拡張部11を有する。
第1長尺体10は、図2、3に示すように、先端側において外径が小さくなる2段の階段形状を備える。
第1長尺体10の先端側外周には、図2、3に示すように、第1拡張部11が固定されている。第1長尺体10及び第1拡張部11の固定方法は、特に限定されないが、例えば接着剤や熱融着による接着である。
第1長尺体10の内部には、第1拡張部11を拡張させるための加圧媒体としての流体が流通可能な流体ルーメン10aが形成される。流体ルーメン10aの基端側は、図3に示すように、公知の可撓性を備えるチューブTを介して、加圧媒体を供給するための供給部Pに、液密・気密に接続される。供給部Pは、例えば公知のインデフレーターである。
第1長尺体10及び第1拡張部11の間には、流体ルーメン10aを流通した加圧媒体が流入して第1拡張部11を拡張させる空間S1が形成される。また、第1長尺体10の最先端側は閉じた形状を有し、第1長尺体10の先端側には空間S1と連通する開口部10bが設けられる。第1長尺体10及び第1拡張部11は上述の構成を有するため、供給部Pから空間S1に加圧媒体が供給されることによって、第1拡張部11は、図3(A)に示す収縮状態から図3(B)に示す拡張状態へと拡張される。
第1拡張部11は、図3(A)に示す収縮状態において、段差形状である第1長尺体10の大きい側の外径D1よりも小さい外径D2を有する。
第1長尺体10を構成する材料は、特に限定されず、例えば、生体適合性に優れた、ETFE(テトラフルオロエチレンエチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、PVA(ポリ塩化ビニル)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)等の熱可塑性樹脂、またはステンレス等の金属である。
第1長尺体10の基端側外周には、図2の符号Aに示すように、後述する第2長尺体20の凸部21が嵌合する複数の凹部10cが形成される。
第1拡張部11を構成する材料は、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポリオレフィン、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物である。ポリオレフィンは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら2種以上の混合物である。
第2長尺体20は、第1長尺体10の外周に第1長尺体10に対してスライド可能に配置される。第2長尺体20は、複数の溝部20bと、凸部21と、を有する。
複数の溝部20bは、図2の符号Bに示すように、第2長尺体20の先端側外周に形成される。複数の溝部20bには、後述する第3長尺体の突出部31が嵌合する。
凸部21は、図2の符号Aに示すように、第2長尺体20の基端側内周に径方向内方に突出して形成される。凸部21は、第1長尺体10の複数の凹部10cに嵌合する。
第1長尺体10の凹部10c及び第2長尺体20の凸部21は、第1固定部F1を構成する。
ここで、図4を参照して、第1固定部F1の作用について説明する。第1固定部F1は、第1長尺体10及び第2長尺体20の位置を位置決めして固定する。このため、例えば、図4に示すように、第1拡張部11に対して押し当てた状態における第2長尺体20と第1長尺体10との位置を位置決めして固定することができる。このように第1長尺体10に対する第2長尺体20の固定には、手元側の第1固定部F1を利用することにより、手技に最適な所望の位置関係に固定することが出来る。
第2長尺体20を構成する材料は、第1長尺体10を構成する材料と同じ材料を用いることができ、また別の材料から構成されてもよい。
第3長尺体30は、第2長尺体20の外周に第2長尺体20に対してスライド可能に配置される。
第3長尺体30は、先端側に配置される突出部31と、突出部31の基端側に形成される第2拡張部32と、を有する。
突出部31は、図2の符号Bに示すように、第3長尺体30の先端側内周に径方向内方に突出して形成される。突出部31は、第2長尺体20の溝部20bに嵌合する。このため、第3長尺体30の第2拡張部32よりも先端側の先端部30aは、第2長尺体20の外周に固定可能に構成され、嵌合位置を変更することによりスライドが可能となる。
第2拡張部32は、図5に示すように径方向外方に拡張されることによって、尿道内壁を径方向外方に押し出す。第2拡張部32は、第3長尺体30の外周または内周にスリット状に複数形成された関節部32a〜32dによって構成される。また、第2拡張部32は、図6に示すように、軸方向に直交する断面視で、周方向に沿って、4つ設けられる。なお、第2拡張部32の設置数は4つに限定されず、1つ以上であればよい。
また、図7に示すように、第3長尺体30の基端側外周には、術者によって把持され当該第3長尺体30を軸方向に移動させる把持部33が固定される。把持部33は、円環状の円環部331と、レバー部332と、を有する。円環部331は、第3長尺体30の外周を全周に亘って覆っていてもよいが、第3長尺体30、把持部33、及びガイド部50が固定される構造であれば限定されない。
円環部331は、図5に示すように、第3長尺体30の基端側外周に固定される。円環部331と第3長尺体30との固定方法は特に限定されないが、例えば接着剤や熱融着による接着である。円環部331には、図7に示すように、ガイド部50が配置される4つの窪み331a〜331dが周方向に沿って形成される。
レバー部332は、円環部331の上方に円環部331と一体的に設けられる。
上述した第3長尺体30及び把持部33の構成によれば、第2長尺体20の溝部20bに第3長尺体30の突出部31が嵌合して固定された状態で、レバー部332によって第3長尺体30を第2長尺体20に対して先端側に移動することによって、図5に示すように、第2拡張部32は、径方向外方に拡張する。
第3長尺体30を構成する材料は、第1長尺体10を構成する材料と同じ材料を用いることができる、また別の材料から構成されてもよい。
移動部40は、第2長尺体20、第3長尺体30、及びガイド部50を軸方向に移動する。
移動部40の内部は、第2長尺体20に固定される。また、移動部40の内部は、図7に示すように、第3長尺体30の外周に固定された円環部331が移動部40に対して、第3長尺体30の軸方向に向かって摺動自在に設けられている。また、ガイド部50は円環部331と移動部40との間に保持されている。このような構成により、移動部40を軸方向に移動させた場合において、各長尺体10、20、30の軸方向への移動が適切に機能すると共に、レバー部332の操作により、第3長尺体30の軸方向への進退移動及び第2拡張部32の拡張と収縮を正確に行うことができる。また、移動部40が軸方向へ移動した後に、レバー部332の操作により、第3長尺体30を進退移動する場合において、ガイド部50はそれに連動して進退移動しないように保持されているが、進退移動可能に保持されるように構成してもよい。
移動部40は、図1に示すように、2つの貫通孔41a、41bと、2つの貫通孔41a、41bを連通する連通部42と、を有する。2つの貫通孔41a、41bの直径は、レバー部332の直径よりもわずかに大きく構成され、連通部42の幅は、レバー部332の直径よりも小さく構成される。このように構成されているため、レバー部332を貫通孔41aに配置した状態及び貫通孔41bに配置した状態を、機械的に維持することができる。レバー部332、移動部40の2つの貫通孔41a、41b、及び連通部42は、第2固定部F2を構成する(図5参照)。なお、連通部42の内面側が圧縮可能な物質(スポンジやエラストマーなど)によって構成され、レバー部332が移動しやすい構成になっていてもよい。また、例えば、レバー部を上側に引き上げると、レバー部の内側からレバー部の外径よりも外径が細い軸部材が出現する構成により、連通部42を通過しやすい構造とされていてもよい。
ここで、図5を参照して、第2固定部F2の作用について説明する。第2固定部F2は、第2長尺体20に対する第3長尺体30の位置を位置決めして固定する。このため、例えば、図5に示すように、レバー部332を貫通孔41aから貫通孔41bに移動して、第2拡張部32を拡張させた状態において、第2長尺体20に対する第3長尺体30の相対的な位置を位置決めして固定することができる。
ガイド部50は、図1に示すように、穿刺部3を尿道内壁の穿刺対象部位に案内する。ガイド部50は、図6、図7に示すように、例えば4本の管状部材によって構成される。なお、管状部材の本数は4本に限定されず、1本以上であればよい。ガイド部50の内部には、穿刺部3を先端側にガイドするためのガイドルーメン50aが形成される。また、4本の管状部材は、図6に示すように、軸方向に直交する断面で視て、周方向に沿って4つ設けられる第2拡張部32のそれぞれの間に形成される間隙Gに配置される。
また、ガイド部50の先端側には、図1に示すように、先端側開口部51が設けられる。4本の管状部材の先端側開口部51は、それぞれ、軸方向に直交する断面の略同一平面A上に配置される。この構成であれば、穿刺部3を各ガイド部50に挿通して、先端側開口部51より穿刺部3を穿刺対象部位に向けて突出させて、穿刺対象部位を穿刺することにより、尿道の軸方向に直交する断面の略同一平面において膨隆させることができ、治療効果が最大限に得られる。また、ガイド部50の断端形状は、軸方向に直交する断面であってもよいし、傾斜を有した形状であってもよい。すなわち、ガイド部50は、べベル型、ノンべベル型のどちらであってもよい。なお、穿刺部3は後述する湾曲部3aを有しているため、膨隆剤の投与後に穿刺部3をガイド部50の先端部側開口部51より収納する際によりスムーズに収納することが出来る。
ガイド部50を構成する材料は、第1長尺体10を構成する材料と同じ材料を用いることができ、またSUSやNiTiなどの金属であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。
<穿刺部3>
穿刺部3は、ガイド部50のガイドルーメン50aに挿通して先端側開口部51から突出して尿道内壁に穿刺される。穿刺部3の先端は、図1に示すように、尖った形状であることが好ましいが、穿刺可能な形状であれば特に限定されない。
穿刺部3は、穿刺部3の先端側を軸方向に対して傾斜した方向に湾曲させる湾曲部3aを備える。
また、穿刺部3の内部には、生体適合性材料Mが流通可能な流通ルーメン3bが形成される。流通ルーメン3bを流通する生体適合性材料Mとしては、例えばグリコール、コラーゲン、シリコン、ヒアルロン酸、アルギネート、ポリアクリルアミドなどのゲル状材料単独であったり、ジルコニウム、セラミック、ハイドロキシアパタイト、シリコンなどからなる粒子と前記ゲル材料やリン酸バッファー、b-グルカン/寒天/水、カルボキシメチルセルロース/グリセリン/水、ポリビニルピロリドンなどの液性材料を組み合わせたものなどを用いることができるが、特に限定されない。流通ルーメン3bの基端側には、図1に示すように、生体適合性材料Mを穿刺部3の先端から注入するための注入部60が液密・気密に連結される。注入部60としては、公知のシリンジやシリンジを組み込んだシリンジポンプを使用することができる。
穿刺部3としては、コアリング針または非コアリング針のいずれを用いることもできる。
次に、図9〜図14を参照して、本実施形態に係る医療用組立体1を用いた尿失禁の治療方法について説明する。なお、図9、図11〜図14において、上皮E、粘膜層L1、及び筋層L2は省略する。また、理解の容易のため、図12〜図14において、ガイド部50は省略する。
まず術者は、図9に示すように、膀胱鏡Cによって尿道U内を観察しつつ、膀胱鏡Cを尿道U内に挿入する。膀胱鏡Cとしては公知の膀胱鏡を用いることができる。そして、膀胱入口B1から穿刺対象位置P1までの距離L1を計測する。
次に術者は、図10に示すように、尿道外において、第3長尺体30の突出部31を、第2長尺体20に複数設けられる溝部20bの適切な位置に嵌合して、第3長尺体30を第2長尺体20に固定する。この際、後述する穿刺部3を尿道内壁に穿刺する作業において、膀胱入口B1から距離L1だけ離れた穿刺対象位置P1に穿刺部3を穿刺できるように、嵌合位置を調整する。本実施形態では、例えば、第3長尺体30の突出部31を、第2長尺体20に複数設けられる溝部20bの左から2番目の位置に嵌合して固定する。
次に術者は、図11に示すように、第1長尺体10を尿道U内に挿入し、第1拡張部11を膀胱B内に挿入して拡張させる。そして、供給部PからチューブTを介して、加圧媒体を第1長尺体10及び第1拡張部11の間に形成された空間S1に供給する(図3参照)。
次に術者は、図12に示すように、第1長尺体10の外周に沿って、互いに固定された第2長尺体20及び第3長尺体30(図10参照)を挿入して、第2長尺体20の先端を、第1拡張部11に突き当てる。この際、移動部40を先端側に移動することによって、第2長尺体20及び第3長尺体30を挿入する(図1参照)。このとき、第1固定部F1は、第1拡張部11に対して押し当てた状態における第2長尺体20と第1長尺体10との相対的な位置を位置決めして固定する(図4参照)。したがって、術者は、第2長尺体20を第1拡張部11に対して押し当てた状態を機械的に維持することができるため、術者の手が自由となり利便性が向上する。
次に術者は、図13に示すように、第2拡張部32を拡張する。より具体的には、第2長尺体20の溝部20bに第3長尺体30の突出部31が嵌合して固定された状態で、レバー部332を貫通孔41aから貫通孔41bに移動させることによって、第3長尺体30が第2長尺体20に対して前進移動して、第2拡張部32が拡張する。このとき、第2固定部F2は、第2拡張部32が拡張した状態において、第2長尺体20及び第3長尺体30の相対的な位置を位置決めして固定することができる(図5参照)。したがって、術者は、第2拡張部32が拡張した状態を機械的に維持することができるため、術者の手が自由となり利便性が向上する。
次に術者は、図14に示すように、膀胱入口B1から基端側に距離L1だけ離れた穿刺対象位置P1に穿刺部3を穿刺する。穿刺部3は湾曲部3aを備えるため、手元の操作において、軸方向に前進移動させることによって、軸方向に対して傾斜した方向に向けて、穿刺部3を尿道内壁に穿刺することができる。穿刺部3の穿刺角度θ(軸方向に対する傾斜角度)は、例えば30度であるが特に限定されない。そして、注入部60によって、生体適合性材料Mを、流通ルーメン3bを介して、穿刺部3の先端から注入する(図1参照)。この結果、粘膜層L1及び筋層L2の間に生体適合性材料Mが留置されて、尿道内壁が内方に膨隆する。
次に術者は、穿刺部3をガイド部50から抜去して、他の3つのガイド部50のそれぞれにおいて、上述と同様の作業を行う。ここで、4つの管状部材の先端側開口部51は、軸方向に直交する断面の同一平面上に配置されるため、同一平面上において、尿道内壁を内方に膨隆させることができる。したがって、尿失禁の疾患をより確実に処置することができる。
次に術者は、第2拡張部32を収縮させて、第2長尺体20、及び第3長尺体30を抜去し、次いで、第1拡張部11を収縮させて、第1長尺体10を抜去する。
以上の工程によって、尿失禁に対する処置が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る医療用デバイス2は、尿道U内に挿入可能に構成された長尺状の本体部10Aと、本体部10Aの先端側に設けられ、拡張及び収縮変形可能な第1拡張部11と、第1拡張部11よりも、本体部10Aの基端側に設けられ、第1拡張部11との間の距離が可変可能に構成された拡張及び収縮変形可能な第2拡張部32と、尿道内壁に穿刺可能な穿刺部3を、拡張変形した第1拡張部11と拡張変形した第2拡張部32との間に位置する穿刺対象部位P1へ案内するガイド部50と、を有する。このように構成された医療用デバイス2によれば、第1拡張部11及び第2拡張部32を収縮させた状態で尿道U内に本体部10Aを挿入した後に、第1拡張部11及び第2拡張部32を拡張させて、拡張変形した第1拡張部11と拡張変形した第2拡張部32との間における穿刺対象部位P1へ穿刺部3を穿刺することができる。したがって、第1拡張部11及び第2拡張部32を収縮させた状態で医療用デバイス2を尿道U内に挿入できるため、低侵襲に手技を行うことができる。また、第2拡張部32は、第1拡張部11との間の距離が可変可能に構成される。このため、患者や症状ごとに異なる穿刺対象位置P1に対して、第2拡張部32を第1拡張部11に対して適切な位置に配置することによって、穿刺部3を所望の穿刺対象位置P1に穿刺することができる。したがって、このように構成された医療用デバイス2によれば、低侵襲で、かつ患者の症状に応じて適切な穿刺対象位置P1に穿刺部3を穿刺することができる。
また、本体部10Aは、先端側に第1拡張部11を備えた第1長尺体10と、第1長尺体10の外周に第1長尺体10に対してスライド可能に配置された第2長尺体20と、第2拡張部32を備え、第2長尺体20の外周に第2長尺体20に対してスライド可能に配置された第3長尺体30と、を有する。また、第3長尺体30における第2拡張部32よりも先端側の先端部30aは、第2長尺体20の外周に固定可能に構成され、先端部30aが第2長尺体20の外周に固定された状態で、第3長尺体30が第2長尺体20に対して先端側に移動されることによって、第2拡張部32は拡張する。このように構成された医療用デバイス2によれば、第3長尺体30を第2長尺体20に対して先端側に移動する作業によって、第2拡張部32を拡張させることができるため、手技がより容易となる。
また、拡張した第1拡張部11に押し当てた状態における第2長尺体20と第1長尺体10との相対的な位置を位置決めして固定する第1固定部F1(第1長尺体10の凹部10c及び第2長尺体20の凸部21)と、第3長尺体30を第2長尺体20に対して先端側に移動することによって第2拡張部32が拡張した状態において、第2長尺体20及び第3長尺体30の相対的な位置を位置決めして固定する第2固定部F2(レバー部332並びに移動部40の2つの貫通孔41a、41b及び連通部42)と、をさらに有する。このように構成された医療用デバイス2によれば、第1固定部F1を有するため、第1拡張部11に対して押し当てた状態における第2長尺体20と第1長尺体10との相対的な位置を位置決めして固定することができる。したがって、第2長尺体20を第1拡張部11に対して押し当てた状態を機械的に維持することができるため、術者の手が自由となり利便性が向上する。また、第2固定部F2を有するため、第2拡張部32を拡張させた状態において、第2長尺体20及び第3長尺体30の相対的な位置を位置決めして固定することができる。したがって、第2拡張部32が拡張した状態を機械的に維持することができるため、術者の手が自由となり利便性が向上する。
また、ガイド部50は、本体部10Aの外周の周方向に沿って設けられる4つの管状部材を有し、4つの管状部材の先端側開口部51はそれぞれ、本体部10Aの軸直交断面の同一平面(図1のA参照)上に配置される。このように構成された医療用デバイス2によれば、先端側開口部51が同一平面上に配置されるため、例えば1手技あたり周方向の3か所において生体適合性材料Mを注入する際に、同一平面上において、尿道内壁を内方に膨隆させることができる。したがって、尿失禁の疾患をより確実に処置することができる。
また、4つの管状部材は、軸直交断面視で周方向に沿って4つ設けられる第2拡張部32のそれぞれの間に形成される間隙Gに配置される。このため、医療用デバイス2の使用時において、医療用デバイス2全体としての外径の増加を防止することができ、低侵襲な医療用デバイス2を提供することができる。
また、以上説明したように、本実施形態に係る医療用組立体1は、上述の医療用デバイス2と、穿刺部3と、を有する。このように構成された医療用組立体1によれば、低侵襲で、かつ患者の症状に応じて適切な穿刺対象位置P1に穿刺部3を穿刺することができる。
また、穿刺部3は、穿刺部3の先端側を軸方向に対して傾斜した方向に湾曲させる湾曲部3aを備える。このため、手元の操作において術者が穿刺部3を軸方向に前進移動させることによって、軸方向に対して傾斜した方向に向けて穿刺部3を穿刺対象位置P1に対して穿刺することができる。したがって、手技がより容易となる。
<第2実施形態>
次に、図15、図16を参照して、本発明の第2実施形態に係る医療用デバイス4について説明する。第1実施形態と共通する部材等については適宜説明を省略する。
第2実施形態に係る医療用デバイス4は、第1実施形態に係る医療用デバイス2に対して、第2拡張部130の構成が異なる。
図15は、本発明の第2実施形態に係る医療用デバイス4の一部の断面を軸方向に沿って示す拡大断面図である。図16は、第2実施形態に係る第2拡張部130を拡張した様子を示す図である。
第2実施形態に係る医療用デバイス4は、図15に示すように、本体部10Bと、第2拡張部130と、移動部140と、ガイド部50と、を有する。本体部10Bは、第1長尺体10(第1長尺部材に相当)及び第2長尺部材120を有する。第1長尺体10及びガイド部50の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
第2長尺部材120は、第1長尺体10の外周に第1長尺体10に対してスライド可能に配置される。また、第2長尺部材120は、凸部21を有し、凸部21は、図15に示すように、第2長尺部材120の先端側内周に径方向内方に突出して形成される。第2長尺部材120の凸部21は、第1長尺体10の第1拡張部11よりも基端側の外周に形成される複数の凹部10cに嵌合する。
第1長尺体10の凹部10c及び第2長尺部材120の凸部21は、位置決め部F3を構成する。
位置決め部F3は、第1長尺体10及び第2長尺部材120の位置を位置決めして固定する。このため、例えば、第2拡張部130の第1拡張部11からの距離が所定の距離となるように第2長尺部材120を第1長尺体10に対して配置した状態において、第1長尺体10及び第2長尺部材120の相対的な位置を位置決めして固定することができる。
第2長尺部材120の先端側外周には、バルーンである第2拡張部130が固定されている。第2長尺部材120及び第2拡張部130の固定方法は、特に限定されないが、例えば接着剤や熱融着による接着である。
第2長尺部材120は、管壁内に、第2拡張部130を拡張させるための加圧媒体としての流体が流通可能な流体ルーメン120aを有する。流体ルーメン120aの基端側は、図15に示すように、公知の可撓性を備えるチューブTを介して、加圧媒体を供給するための供給部Pに液密・気密に接続される。
第2長尺部材120及び第2拡張部130の間には、流体ルーメン120aを流通した加圧媒体が流入して第2拡張部130を拡張させる空間S2が形成される。第2長尺部材120及び第2拡張部130は上述の構成を有するため、供給部Pから空間S2に加圧媒体が供給されることによって、第2拡張部130は拡張される。
第2拡張部130を構成する材料は、第1拡張部11を構成する材料と同じ材料を用いることができる。
移動部140は、第2長尺部材120を軸方向に移動する。移動部140の内周は、第2長尺部材120の外周に固定される。移動部140の内周及び第2長尺部材120の外周の固定方法は特に限定されないが、例えば接着剤や熱融着による接着である。したがって、移動部140の軸方向の移動に伴って、第2長尺部材120は軸方向に移動する。
次に、図16を参照して、本実施形態に係る医療用デバイス4を用いた尿失禁の治療方法について説明する。
まず術者は、図9に示した作業と同様に、膀胱鏡Cによって尿道U内を観察しつつ、膀胱鏡Cを尿道U内に挿入する。そして、膀胱入口B1から穿刺対象位置P1までの距離L1を計測する。
次に術者は、図11に示した作業と同様に、第1長尺体10を尿道U内に挿入して、第1拡張部11を膀胱B内において拡張させる。
次に術者は、図16に示すように、第1長尺体10の外周に沿わせて第2長尺部材120を挿入する。そして、第2長尺部材120の凸部21を、第1長尺体10に設けられる複数の凹部10cの適切な位置に嵌合して、第2長尺部材120を第1長尺体10に固定する。この際、後述する穿刺部3を尿道内壁に穿刺する作業において、膀胱入口B1から距離L1だけ離れた穿刺対象位置P1に穿刺部3を穿刺できるように、嵌合位置を調整する。そして術者は、供給部PからチューブTを介して、加圧媒体を第2長尺部材120及び第2拡張部130の間に形成された空間S2に供給することによって、第2拡張部130を拡張する。
次に術者は、図14に示した作業と同様に、膀胱入口B1から基端側に距離L1だけ離れた穿刺対象位置P1に穿刺部3を穿刺する。なお、以降の手技は第1実施形態に係る医療用組立体1に係る手技と同様であるために、省略する。
以上説明したように、第2実施形態に係る医療用デバイス4において、本体部10Bは、先端側に第1拡張部11を備えた第1長尺体(第1長尺部材)10と、第1長尺体10の外周に第1長尺体10に対してスライド可能に構成された第2長尺部材120と、を有し、第2拡張部130は、第2長尺部材120の外周に固定され、加圧媒体が流入されることによって拡張するバルーンである。このように構成された医療用デバイス4によれば、第2長尺部材120及び第2拡張部130の間に形成された空間S2に加圧媒体を供給することによって、確実に第2拡張部130を拡張させることができる。
また、第2拡張部130の第1拡張部11からの距離が所定の距離となるように第2長尺部材120を第1長尺体10に対して配置した状態において、第1長尺体10及び第2長尺部材120の相対的な位置を位置決めして固定する位置決め部F3をさらに有する。このように構成された医療用デバイス4によれば、第2拡張部130の第1拡張部11からの距離が所定の距離となるように第2長尺部材120を第1長尺体10に対して配置した状態において第1長尺体10及び第2長尺部材120の相対的な位置を位置決めして固定することができる。したがって、第2拡張部130の第1拡張部11からの距離が所定の距離となった状態を機械的に維持することができるため、術者の手が自由となり利便性が向上する。
以下、上述した実施形態の改変例を例示する。
<改変例1>
図17は、改変例1に係る第2拡張部232及びガイド部150を示す図である。
上述した第1実施形態では、図5、6に示すように、ガイド部50を構成する4つの管状部材は、軸直交断面視で周方向に沿って4つ設けられる第2拡張部32のそれぞれの間に形成される間隙Gに配置された。しかしながら、ガイド部150の4本の管状部材は、図17に示すように、第2拡張部232の挿入方向に沿う挿通孔232a、232bに挿通して配置されてもよい。このとき、先端側における挿通孔232bは、基端側における挿通孔232aよりも径方向外方に形成されることが好ましい。また、本改変例1において、穿刺部3Aは先端部が穿刺可能に所定の固さを持つように構成され、その他の部分は可撓性を備えるように構成されることが好ましい。このように構成された第2拡張部232、ガイド部150、及び穿刺部3Aによれば、穿刺部3Aがガイド部150へ挿通する場合において、ガイド部150の形状に伴って、先端側につれて径方向外方に傾斜させることができ、軸方向に対して傾斜した方向に沿って、穿刺部3を尿道内壁に穿刺することができる。
<改変例2>
図18は、改変例2に係る第1長尺体310を示す軸直交断面図である。
上述した第1実施形態では、第1長尺体10は、図6に示すように、円環状の断面形状を有した。しかしながら、図18(A)に示すように、第1長尺体310は、挿入方向への進退移動に伴い尿道内壁に接触することによって折り畳み可能に構成された折り畳み部310aを有していてもよい。このように構成された第1長尺体310であれば、尿道内壁を内方に膨隆させた後に、第1長尺体310を抜去する際に、内方に膨隆した尿道内壁に第1長尺体310の折り畳み部310aが接触することによって、図18(B)に示すように、折り畳み部310aが折り畳まれるため、容易に第1長尺体310を抜去することができる。
<改変例3>
図19は、改変例3に係る第3長尺体430及び第2拡張部432を示す図である。
上述した第1実施形態では、第2拡張部32は、第3長尺体30の外周または内周にスリット状に複数形成された関節部32a〜32dによって構成された。しかしながら、図19に示すように、第2拡張部432は、第3長尺体430の外周に固定された板バネによって構成されていてもよい。このように構成される場合、第3長尺体430には、先端側に設けられる先端側長尺体435と、基端側に設けられる基端側長尺体436と、が備えられる。さらに第2拡張部432の先端側は、先端側長尺体435の外周に固定され、第2拡張部432の基端側は、基端側長尺体436の外周に固定される。
また、先端側長尺体435の基端側には、基端側長尺体436の先端側に突出して形成される凸部436aが挿入される凹部435aが形成される。このように構成された第3長尺体430の基端側長尺体436を先端側に移動させると、先端側長尺体435が固定された状態で基端側長尺体436が先端側に移動されるため、第2拡張部432は、図19(A)に示す収縮状態から、図19(B)に示す拡張状態へと拡張される。
<改変例4>
図20は、改変例4に係る第3長尺体530及び第2拡張部532を示す図である。
上述した第1実施形態では、第2拡張部32は、第3長尺体30の外周または内周にスリット状に複数形成された関節部32a〜32dによって構成された。しかしながら、図20に示すように、第2拡張部532は、軸方向に圧縮されることで径方向外方に拡張する弾性体533と、弾性体533を覆うように配置された保護膜534と、から構成されてもよい。このように構成される場合、第3長尺体530には、先端側に設けられる先端側長尺体535と、基端側に設けられる基端側長尺体536と、が備えられる。さらに第2拡張部532の弾性体533の先端側は、先端側長尺体535の外周に固定され、第2拡張部532の弾性体533の基端側は、基端側長尺体536の外周に固定される。
先端側長尺体535の基端側には、基端側長尺体536の先端側に突出して形成される凸部536aが挿入される凹部535aが形成される。このように構成された第3長尺体530の基端側長尺体536を先端側に移動させると、先端側長尺体535が第2長尺体20に固定された状態で基端側長尺体536が先端側に移動されるため、第2拡張部532は、図20(A)に示す収縮状態から、図20(B)に示す拡張状態へと拡張される。このとき、弾性体533の周囲に保護膜534が配置されているため、弾性体533が尿道内壁を傷つけることを防止することができる。
なお、本発明は上述した実施形態または改変例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々変更することができる。
例えば、上述した実施形態では、各部材間の嵌合は凹凸形状によって行われたが、螺合によって行われてもよい。
また、上述した実施形態では、第1長尺体10は、1つの部材から構成されたが、内側長尺体及び外側長尺体の2つの部材から構成されてもよい。
また、上述した実施形態では、医療用デバイス2、4は尿失禁の治療に使用されるものであったが、食道と胃との間の噴門あるいは胃と十二指腸との間の幽門を狭くする治療にも使用可能である。
1 医療用組立体、
2、4 医療用デバイス、
3、3A 穿刺部、
3a 湾曲部、
10A、10B 本体部、
10 第1長尺体(第1長尺部材)、
10c 凹部、
310a 折り畳み部、
11 第1拡張部、
20 第2長尺体、
21 凸部、
120 第2長尺部材、
30 第3長尺体、
30a 先端部、
332 レバー部、
32、130、232、432、532 第2拡張部、
232a、232b 挿通孔、
41a、41b 貫通孔、
42 連通部、
50、150 ガイド部、
51 先端側開口部、
F1 第1固定部、
F2 第2固定部、
F3 位置決め部、
G 間隙、
L1 粘膜層、
L2 筋層、
P1 穿刺対象部位、
U 尿道。

Claims (10)

  1. 生体の体腔内に挿入可能に構成された長尺状の本体部と、
    前記本体部の先端側に設けられ、拡張及び収縮変形可能な第1拡張部と、
    前記第1拡張部よりも前記本体部の基端側に設けられ、前記第1拡張部との間の距離が可変可能に構成された拡張及び収縮変形可能な第2拡張部と、
    生体組織に穿刺可能な穿刺部を、拡張変形した前記第1拡張部と拡張変形した前記第2拡張部との間に位置する前記体腔の穿刺対象部位へ案内するガイド部と、を有する医療用デバイス。
  2. 前記本体部は、
    先端側に前記第1拡張部を備えた第1長尺体と、
    前記第1長尺体の外周に当該第1長尺体に対してスライド可能に配置された第2長尺体と、
    前記第2拡張部を備え、前記第2長尺体の外周に当該第2長尺体に対してスライド可能に配置された第3長尺体と、を有し、
    前記第3長尺体における前記第2拡張部よりも先端側の先端部は、前記第2長尺体の外周に固定可能に構成され、
    前記先端部が前記第2長尺体の外周に固定された状態で、前記第3長尺体が前記第2長尺体に対して前記先端側に移動されることによって、前記第2拡張部が拡張する請求項1に記載の医療用デバイス。
  3. 拡張した前記第1拡張部に対して押し当てた状態における前記第2長尺体と前記第1長尺体との相対的な位置を位置決めして固定する第1固定部と、
    前記第3長尺体を前記第2長尺体に対して前記先端側に移動することによって前記第2拡張部が拡張した状態において、前記第2長尺体及び前記第3長尺体の相対的な位置を位置決めして固定する第2固定部と、をさらに有する請求項2に記載の医療用デバイス。
  4. 前記本体部は、
    先端側に前記第1拡張部を備えた第1長尺部材と、
    前記第1長尺部材の外周に当該第1長尺部材に対してスライド可能に配置された第2長尺部材と、を有し、
    前記第2拡張部は、前記第2長尺部材の外周に固定され、加圧媒体が流入されることによって拡張するバルーンである請求項1に記載の医療用デバイス。
  5. 前記第2拡張部の前記第1拡張部からの距離が所定の距離となるように前記第2長尺部材を前記第1長尺部材に対して配置した状態において、前記第1長尺部材及び前記第2長尺部材の相対的な位置を位置決めして固定する位置決め部をさらに有する請求項4に記載の医療用デバイス。
  6. 前記ガイド部は、前記本体部の外周の周方向に沿って設けられる複数の管状部材を有し、
    複数の前記管状部材の先端側開口部はそれぞれ、前記本体部の軸直交断面の同一平面上に配置される請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  7. 複数の前記管状部材は、軸直交断面視で周方向に沿って複数設けられる前記第2拡張部のそれぞれの間に形成される間隙に配置される、及び/または、前記第2拡張部の挿入方向に沿う挿通孔に挿通して配置される、請求項6に記載の医療用デバイス。
  8. 前記本体部は、挿入方向への進退移動に伴い前記生体組織に接触することによって折り畳み可能に構成された折り畳み部を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用デバイスと、
    前記穿刺部と、を有する医療用組立体。
  10. 前記穿刺部は、当該穿刺部の先端側を軸方向に対して傾斜した方向に湾曲させる湾曲部を備える請求項9に記載の医療用組立体。
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