JP2016168275A - 医療用デバイス - Google Patents

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秀彬 柴田
石井 直樹
Naoki Ishii
直樹 石井
賢志 澤田
Kenji Sawada
賢志 澤田
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Abstract

【課題】好適に尿失禁の症状を改善させることのできる医療用デバイスを提供する。【解決手段】尿道U内に挿入可能であって、軸方向に延在する第1ルーメン11が形成され挿入方向の先端に第1先端開口部11aを備えた中空な長尺状の挿入部10と、第1ルーメンを挿通し、第1先端開口部から突出して尿道の周囲の粘膜層L1に穿刺され、かつ軸方向に延在する第2ルーメン31が形成され先端に第2先端開口部31aを備えた穿刺部30と、第2先端開口部から突出して粘膜層と筋層L2との間で周方向に拡張することによって粘膜層と筋層とを剥離して、粘膜層と筋層との間に空間Sを形成する拡張部42を先端側に備え、第2ルーメンを挿通する剥離部40と、を有する医療用デバイス1である。【選択図】図2

Description

本発明は医療用デバイスに関する。
尿失禁とは、咳やくしゃみ、軽い運動などによって生じる一過的な腹圧の上昇に伴う膀胱内圧の上昇が原因で、尿が漏れる症状を特徴とする疾患である。
このような尿失禁を治療する方法として、例えば下記の特許文献1には、注入針を尿道の周囲の粘膜層に穿刺し、注入針の先端からコラーゲン等の生体適合性材料を注入することによって、尿道の内壁の一部を膨隆させる方法が開示されている。さらに、この方法では、より確実に尿失禁を防ぐことを目的に、上述の手技を尿道の周方向に複数回行い、周方向の複数箇所において生体適合性材料を注入することによって、尿道内壁の周方向の複数箇所を膨隆させている。
特開2007−260241号公報
上述の治療方法において、より確実に尿失禁の疾患を処置するためには周方向の複数箇所に留置される生体適合性材料を、軸方向の同一平面に留置させなければならない。しかしながら上述の治療方法では、粘膜層の周方向の所定の位置に生体適合性材料を注入した後に、粘膜層に穿刺された注入針を粘膜層から抜去し、粘膜層の周方向の異なる位置に再度穿刺して生体適合性材料を注入している。したがって、生体適合性材料を同一平面に確実に留置させるため正確に位置決めをしなければならず、作業が煩雑となり迅速な手技を達成し難い。
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、生体適合性材料を軸方向の同一平面に容易に留置することができ、尿失禁の疾患を迅速に処置することのできる医療用デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る医療用デバイスは、軸方向に延在する第1ルーメンと前記第1ルーメンの挿入方向の先端に設けられる第1先端開口部とを備え、尿道内に挿入可能である長尺状の挿入部と、軸方向に延在する第2ルーメンと前記第2ルーメンの前記挿入方向の先端に設けられる第2先端開口部とを備え、前記第1ルーメンを挿通し前記第1先端開口部から突出して前記尿道の周囲の粘膜層に穿刺される穿刺部と、前記第2ルーメンを挿通し前記第2先端開口部から突出するのに伴い、前記粘膜層と当該粘膜層の周囲の筋層との間で周方向に拡張して前記粘膜層と前記筋層とを剥離する拡張部を先端側に備える剥離部と、を有する。
このように構成された医療用デバイスによれば、拡張部を粘膜層と筋層との間で同一平面の周方向に拡張させて、粘膜層と筋層との間に空間を形成することができる。このため、拡張部によって形成された空間に生体適合性材料を注入することによって、生体適合性材料を同一平面の周方向に亘って容易に留置させることができる。したがって、尿失禁の疾患を迅速に処置することのできる医療用デバイスを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る医療用デバイスを示す斜視図である。 本実施形態に係る医療用デバイスの一部を拡大した軸方向に沿う断面図である。 図1の矢視Aの図である。 剥離部の先端側の軸方向に沿う断面図である。 尿道、粘膜層、及び筋層を模式的に示す概略断面図である。 内視鏡装置が組み付けられた挿入部を外尿道口から尿道内に挿入した様子を示す図である。 第1先端開口部から穿刺部を突出させ、穿刺部を粘膜層に穿刺した様子を示す図である。 穿刺部を挿入方向に押し進める様子を示す図である。 第2先端開口部から拡張部を突出させ、拡張部が粘膜層と筋層との間で拡張する様子を示す図である。 図9の10−10線に沿う断面図であって、拡張部が周方向に拡張して、粘膜層と筋層との間を剥離した様子を示す図である。 拡張部を第2先端開口部から突出させた状態で、穿刺部及び剥離部を基端側に引き戻す様子を示す図である。 粘膜層と筋層との間に軸方向及び周方向に形成された空間に生体適合性材料を注入して、尿道の内壁が膨隆した様子を示す図である。 挿入部を周方向に180度回転させた後に、再度、粘膜層と筋層との間に軸方向に沿う空間を形成させ、生体適合性材料を注入することで尿道の内壁が膨隆して、尿道が閉塞する様子を示す図である。 図13の14−14線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に係る医療用デバイスを示す斜視図である。 第2実施形態に係る剥離部の軸方向に沿う断面図である。 拡張部を第2先端開口部から突出させた状態で、穿刺部及び剥離部を基端側に引き戻し、形成された空間に生体適合性材料を注入する様子を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る医療用デバイスを示す斜視図である。 第3実施形態に係る剥離部の先端側の軸方向に沿う断面図であって、図19(A)は拡張部が拡張する前の様子を示す図、図19(B)は拡張部が拡張した後の様子を示す図である。 穿刺部の第2先端開口部から拡張部を突出させた様子を示す図である。 拡張部を拡張させて、拡張部が粘膜層と筋層とを剥離する様子を示す図である。 改変例1に係る剥離部の拡張部を示す図である。 改変例2に係る剥離部の拡張部の軸方向に沿う断面図である。 改変例3に係る拡張部が、粘膜層と筋層とを剥離する様子を示すイメージ図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率と異なる。また、以下の説明において、本実施形態に係る医療用デバイス1の手元操作側を「基端側」、尿道U内へ挿通される側を「先端側」と称する。また、医療用デバイス1の挿入部10が延在する方向を「軸方向」と称する。
図1は、第1実施形態に係る医療用デバイス1を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る医療用デバイス1の一部を拡大した軸方向に沿う断面図である。図3は、図1の矢視Aの図である。図4は、剥離部40の先端側の軸方向に沿う断面図である。図5は、尿道U、粘膜層L1、及び筋層L2を模式的に示す概略断面図である。なお、理解の容易のため、図2において、剥離部40は、側面図によって示す。
医療用デバイス1は、図1〜図4に示すように、概説すると、尿道U内に挿入される挿入部10と、尿道U内を観察する内視鏡装置20と、粘膜層L1に穿刺される穿刺部30と、粘膜層L1と筋層L2とを剥離して粘膜層L1と筋層L2との間に空間Sを形成する剥離部40と、を有する。まず図5を参照して、尿道Uの構成について簡単に説明する。
尿道Uの外周には、内側から順に、上皮E、粘膜層L1、筋層L2が構成されている。筋層L2は、粘膜層L1に対して比較的硬く構成される。また、筋層L2は、人体の前方に設けられる外尿道括約筋と、人体の後方に設けられる内尿道括約筋と、を有する。以下本明細書において、外尿道括約筋と内尿道括約筋とを総じて、筋層L2と称する。本実施形態に係る医療用デバイス1は、粘膜層L1と筋層L2との間に空間Sを形成するためのデバイスである。以下、本実施形態に係る医療用デバイス1の構成について詳述する。
挿入部10は、中空な長尺状であって、図5に示すように、尿道U内に挿入される。挿入部10は、図2に示すように、軸方向に延在し、穿刺部30及び剥離部40が挿通する第1ルーメン11と、内視鏡装置20が挿通する撮像用ルーメン12と、を有する。
第1ルーメン11の先端側には、第1先端開口部11aが設けられる。また、挿入部10の基端側近傍には、穿刺部30及び剥離部40を第1ルーメン11に挿入するためのポート13が設けられる。
挿入部10を構成する材料は、可撓性を有する材料であれば特に限定されず、例えば、生体適合性に優れた、ETFE(テトラフルオロ 4 エチレンエチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、またはステンレス等の金属である。
内視鏡装置20は、撮像用ルーメン12に挿入される長尺な本体部21と、本体部21の先端側内周に固定され尿道U内を撮像する撮像部22と、を有する。撮像部22の本体部21に対する固定方法は特に限定されないが、例えば接着剤による接着である。
撮像部22は、筒状の撮像ケース221と、撮像ケース221の先端側に設けられる透明な窓部222と、撮像ケース221の内部に配置されて光学系を構成するレンズ223と、撮像ケース221の内部に収納される固体撮像素子224と、観察に必要な光を尿道P内に照射するための照射部225と、を有する。なお本実施形態において、光学系は1つのレンズ223によって構成されるが、複数のレンズによって構成されてもよい。また、窓部222は、光学系を構成するレンズであってもよい。
撮像部22では、透明な窓部222を透過して撮像ケース221の内部へ導入された光が、レンズ223を介して固体撮像素子224に導かれ、電気信号に変換される。固体撮像素子224で変換された電気信号は、本体部21内を挿通する撮像ケーブル226を介して、後述する制御部23に伝送される。
内視鏡装置20は、撮像部22を制御する制御部23と、撮像部22で撮像された画像を表示する表示部24と、をさらに有する。制御部23は、照射部225である光ファイバに接続される光源を有する。制御部23は、撮像ケーブル226を介して固体撮像素子 224からの信号を受信し、表示部24に画像を表示させる。表示部24は、例えば、液晶ディスプレイである。
穿刺部30は、第1ルーメン11を挿通し、第1先端開口部11aから突出して、粘膜層L1に穿刺される(図7参照)。このため、穿刺部30の先端側は図1及び図2に示すように、尖った形状であることが好ましい。
穿刺部30は、軸方向に延在し、剥離部40が挿通する第2ルーメン31を有する。第2ルーメン31の挿入方向の先端側には第2先端開口部31aが設けられる。また、第2ルーメン31には、後述する手技において説明するように生体適合性材料Mが流通し得る。
第2ルーメン31を流通する生体適合性材料Mとしては、例えばコラーゲン、ヒアルロン酸、ポリアクリルアミドゲル、ポリビニルピロリドンゲル、ゼラチンゲル、β―グルカンゲル、アガロースゲル、カルボキシメチルセルロースゲル、ポリビニルピロリドンゲル、エチレンビニルアルコール、ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、ポリジメチルシロキサン、デキストラノマー、シリコン、ポリジメチルシロキサン、グリコールやそれらの混合物、及びそれらを用いた粒子、多孔性粒子、ファイバー、多孔性ファイバー、シート、多孔性シートやそれらの組合せにより選択される群を用いることができるが、特に限定されない。また、線維芽細胞成長因子(bFGF)製剤などの成長因子や脂肪由来幹細胞などの細胞、造影剤を用いることができるが、特に限定されない。
穿刺部30は、基端側において、術者が把持するための把持部33をさらに有する。把持部33には、後述の手技において説明するように、生体適合性材料Mを空間Sに注入するための注入部50が液密・気密に連結される連結部34が設けられる。注入部50としては、公知のシリンジポンプを使用することができる。
また、図1、3に示すように、穿刺部30の外周及び穿刺部30の把持部33の外周には軸方向に沿ってマーカーラインML1を設けることができる。
穿刺部30としては、コアリング針または非コアリング針のいずれを用いることもできる。穿刺部30は、透明な材料によって構成されていてもよい。
剥離部40は、尿道Uの周囲の粘膜層L1と筋層L2とを剥離して、粘膜層L1と筋層L2との間に空間Sを形成する(図9〜図11参照)。剥離部40は、穿刺部30の第2ルーメン31を挿通する。剥離部40は、軸方向に延在して設けられる延在部41と、延在部41の先端側に設けられる拡張部42と、延在部41の基端側に設けられ術者が把持する把持部43と、を有する。本実施形態では、延在部41及び拡張部42は別体として構成されているが、一体として構成されてもよい。
延在部41は、軸方向に延在し、穿刺部30の第2ルーメン31内を挿通する。延在部41の外周及び延在部41の把持部43の外周には、図1、3に示すように、穿刺部30及び穿刺部30の把持部33と同様に、軸方向に沿ってマーカーラインML2を設けることができる。延在部41の外周のマーカーラインML2が設けられる位置としては、例えば、図3に示すように、拡張部42が周方向に拡張する際の中央に相当する位置である。また、マーカーラインML2は、マーカーラインML1と異なる色で設けられていることが好ましい。
このように穿刺部30の把持部33にマーカーラインML1、延在部41の把持部43にマーカーラインML2がそれぞれ設けられるため拡張部42を拡張する前にマーカーラインML1とマーカーラインML2を、手元操作側の把持部33及び把持部43において予め位置合わせすることによって、拡張時における拡張部42の位置を把握することができ、手技がより容易となる。また、穿刺部30が透明な材料によって構成され、マーカーラインML1及びマーカーラインML2が互いに異なる色で設けられていれば、術者は内視鏡装置20によっても、容易にマーカーラインを認識でき、マーカーラインML1とマーカーラインML2を容易に位置合わせすることができる。
延在部41は、可撓性を有する材料であれば特に限定されず、挿入部10と同じ材料を用いることができる。
拡張部42は、穿刺部30の第2ルーメン31に収納可能であって、第2先端開口部31aから突出して粘膜層L1と筋層L2との間で周方向に拡張することによって粘膜層L1と筋層L2とを剥離して空間Sを周方向に沿って形成する(図9及び図10参照)。
拡張部42は、拡張時に周方向に180度の扇形状を有する。拡張部42は、例えば線状のワイヤーによって構成される。拡張部42は、周方向に拡張した際に、図3に示すように、図1の矢視Aでひし形形状を有する。拡張部42は、周方向に拡張した際に径方向から視て、基端側に向けて幅が小さくなるテーパ部42aを有する。このようにテーパ部42aが形成されることによって、後述する手技の、拡張部42を穿刺部30の第2ルーメン31に収納する際に、テーパ部42aの幅が小さい基端側から収納されるため、容易に拡張部42を収納することができる。
拡張部42は、図4に示すように、軸方向に沿う断面視で、台形形状を有する。
拡張部42は、粘膜層L1と筋層L2との間での軸方向に沿う移動に伴って、粘膜層L1と筋層L2とを剥離して空間Sを軸方向及び周方向に沿って形成する(図11参照)。より具体的には、拡張部42が、穿刺部30の第2先端開口部31aから突出した状態で、先端側から基端側に移動することによって、粘膜層L1と筋層L2とを軸方向に沿って剥離する。この結果、粘膜層L1と筋層L2との間に軸方向及び周方向に沿う空間Sが形成される。
拡張部42は、周方向に拡張するように予め形状付けされた形状記憶合金または形状記憶ポリマーによって構成される。形状記憶合金としては、例えば、Ni−Ti系2元合金、Ni−Ti−Cu系3元合金、Ni−Zn−Al系3元合金等を用いることができる。形状記憶ポリマーとしては、ポリウレタン、ポリノルボルレン、トランスポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体等が挙げられる。ポリウレタンとしては、例えば、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエーテル/エステル系ポリウレタン等が挙げられる。
なお、延在部41及び拡張部42が一体として構成される場合は、延在部41及び拡張部42が形状記憶合金または形状記憶ポリマーによって構成される。
次に、図6〜図14を参照して、本実施形態に係る医療用デバイス1を用いた尿失禁の治療方法について説明する。本実施形態に係る医療用デバイス1は、概して、粘膜層L1及び筋層L2の間に軸方向及び周方向に沿う空間Sを形成する。
図6〜図11は、粘膜層L1と筋層L2との間に軸方向及び周方向に沿う空間Sを形成する手技を説明するための図であって、図12〜図14は、軸方向及び周方向に形成された空間Sに、生体適合性材料Mを注入する手技を説明するための図である。
まず術者は、図6に示すように、内視鏡装置20を撮像用ルーメン12に挿入して挿入部10に組み付けた状態で、挿入部10を外尿道口から尿道U内に挿入する。このとき、術者は内視鏡装置20によって尿道U内を観察しつつ、挿入部10を尿道U内に挿入し、穿刺部30を穿刺する穿刺位置を確認する。
次に術者は、図7に示すように、穿刺部30の第2ルーメン31に剥離部40の拡張部42を収納した状態で、穿刺部30及び剥離部40をポート13から、挿入部10の第1ルーメン11に挿通させる。そして、挿入部10を挿入方向から30度傾斜させ、穿刺部30を挿入部10の第1先端開口部11aから突出させる。そして、穿刺部30を上皮Eにまず穿刺し、さらに粘膜層L1に穿刺する。そして、術者は、筋層L2にぶつかって固さを感じるまで刺入する。
このとき術者は、穿刺部30の把持部33のマーカーラインML1及び延在部41の把持部43のマーカーラインML2が、図1に示すように、互いに略同一直線上に配置され、穿刺部30のマーカーラインML1及び延在部41のマーカーラインML2のそれぞれが内視鏡装置20側を向くように、穿刺部30の把持部33及び剥離部40の把持部43を適宜回転する。なお、穿刺部30が透明な材料によって構成されている場合、マーカーラインML1、ML2が互いに異なる色で設けられているため、術者は内視鏡装置20によっても、容易にマーカーラインを認識でき、マーカーラインML1とマーカーラインML2を容易に位置合わせすることができる。
次に術者は、図8に示すように、挿入部10の向きを挿入方向に沿う方向に戻し、穿刺部30の把持部33及び剥離部40の把持部43の距離を一定に保ちつつ、穿刺部30の把持部33及び剥離部40の把持部43を先端側に押し進めて、穿刺部30の穿刺を進める。
次に術者は、図9に示すように、穿刺部30の把持部33の位置を固定した状態で剥離部40の把持部43を先端側に押し進めて、剥離部40の先端側に設けられた拡張部42を、穿刺部30の第2先端開口部31aから突出させる。すると、周方向に拡張するように予め形状記憶されている拡張部42は、粘膜層L1と筋層L2との間において周方向に拡張する。この結果、図10に示すように、拡張部42は粘膜層L1と筋層L2とを周方向に沿って剥離する。また、拡張部42は、拡張時に180度(図10においてθで示す)の扇形状を有するために、拡張部42は粘膜層L1と筋層L2とを周方向の180度の範囲で剥離させる。
次に術者は、図11に示すように、穿刺部30の把持部33及び剥離部40の把持部43の間隔を一定に保ちつつ、穿刺部30の把持部33及び剥離部40の把持部43を基端側に引き戻して、拡張部42を第2先端開口部31aから突出させた状態で、拡張部42を粘膜層L1と筋層L2との間において軸方向の基端側に移動させる。この結果、粘膜層L1と筋層L2との間に軸方向及び周方向に沿う空間Sが形成される。
次に術者は、剥離部40をポート13から抜去する。このとき、拡張部42にはテーパ部42aが形成されているため、テーパ部42aの幅が小さい基端側から収納され、容易に拡張部42を第2ルーメン31に収納することができる。そして、術者は図12に示すように、生体適合性材料Mが充填された注入部50を把持部33に接続して、注入部50の押出部51を押し出すことによって、生体適合性材料Mを、挿入部10の第1ルーメン11及び穿刺部30の第2ルーメン31を介して、軸方向及び周方向に形成された空間Sに注入する。この結果、軸方向及び周方向に形成された空間Sに生体適合性材料Mが留置され、尿道Uの周囲にある粘膜層L1及び上皮Eが内方に膨隆し、膨隆部B1が形成される。
次に、術者は、注入部50を把持部33から取り外す。そして、上皮E及び粘膜層L1に穿刺されている穿刺部30を上皮E及び粘膜層L1から抜去する。そして、図13に示すように、内視鏡装置20が組み付けられた挿入部10を周方向に180度回転させた後に、再度、上述と同様に、粘膜層L1と筋層L2との間に軸方向及び周方向に沿う空間Sを形成させる作業と、空間Sに生体適合性材料Mを注入する作業と、を行う。この結果、軸方向及び周方向に形成された空間Sに生体適合性材料Mが留置され、尿道Uの周囲にある粘膜層L1及び上皮Eが内方に膨隆し、膨隆部B2が形成される。そして、膨隆部B1及び膨隆部B2が形成された結果、図14に示すように、尿道Uを閉塞させ閉塞部Cが形成される。
以上の工程によって、尿失禁に対する処置が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る医療用デバイス1は、軸方向に延在する第1ルーメン11と第1ルーメン11の挿入方向の先端に設けられる第1先端開口部11aとを備え、尿道U内に挿入可能である長尺状の挿入部10と、軸方向に延在する第2ルーメン31と第2ルーメン31の挿入方向の先端に設けられる第2先端開口部31aとを備え、第1ルーメン11を挿通し第1先端開口部11aから突出して尿道Uの周囲の粘膜層L1に穿刺される穿刺部30と、第2ルーメン31を挿通し第2先端開口部31aから突出するのに伴い、粘膜層L1と筋層L2との間で周方向に拡張して粘膜層L1と筋層L2とを剥離する拡張部42を先端側に備える剥離部40と、を有する。このように構成された医療用デバイス1によれば、拡張部42を粘膜層L1と筋層L2との間で同一平面の周方向に拡張させて、粘膜層L1と筋層L2との間に空間Sを形成することができる。このため、拡張部42によって形成された空間Sに生体適合性材料Mを注入することによって、生体適合性材料Mを同一平面の周方向に亘って容易に留置させることができる。したがって、尿失禁の疾患を迅速に処置することのできる医療用デバイス1を提供することができる。
また、拡張部42は、粘膜層L1と筋層L2との間での挿入方向に沿う移動に伴って、粘膜層L1と筋層L2とを軸方向に沿って剥離する。このため、軸方向及び周方向に形成された空間Sに生体適合性材料Mを注入することによって、軸方向及び周方向に沿って生体適合性材料Mが留置される。よって、尿道Uを軸方向及び周方向に沿って、狭窄または閉塞することができるため、より好適に尿失禁の症状を改善させることができる。
また、拡張部42は、周方向に拡張するように予め形状付けされた形状記憶合金または形状記憶ポリマーによって構成される。このため、拡張部42を穿刺部30の第2先端開口部31aから突出させることによって、拡張部42を拡張させることができ、手技がより簡便となる。
また、拡張部42は、周方向に拡張した際に径方向から視て、基端側に向けて幅が小さくなるテーパ部42aを有する。このため、手技において、拡張部42を穿刺部30の第2ルーメン31に収納する際に、テーパ部42aの幅が小さい基端側から収納されるため、容易に拡張部42を収納することができる。
<第2実施形態>
次に、図15〜図17を参照して、本発明の第2実施形態に係る医療用デバイス2について説明する。第1実施形態と共通する部材等については適宜説明を省略する。
第2実施形態に係る医療用デバイス2は、第1実施形態に係る医療用デバイス1に対して、剥離部140の構成が異なる。
図15は、本発明の第2実施形態に係る医療用デバイス2を示す斜視図である。図16は、第2実施形態に係る剥離部140の軸方向に沿う断面図である。図17は、拡張部142を第2先端開口部31aから突出させた状態で、穿刺部30及び剥離部140を基端側に引き戻し、形成された空間Sに生体適合性材料Mを注入する様子を示す図である。なお、理解の容易のため、図16において、拡張部142の先端側については周方向に沿う断面を示す。
剥離部140は、図15に示すように、軸方向に延在して設けられる延在部141と、延在部141の先端側に設けられる拡張部142と、延在部141の基端側に設けられ術者が把持する把持部143と、を有する。
延在部141の内部には、図16に示すように、生体適合性材料Mが流通可能な流通ルーメン144が形成される。また、拡張部142の先端には、流通ルーメン144を流通した生体適合性材料Mを空間Sに投与する開口部145が形成される。開口部145は、図15に示すように例えば、周方向に沿って5つ形成されるが、特に限定されない。
把持部143には、注入部50が液密・気密に連結される連結部143aが設けられる。
このように構成される第2実施形態に係る医療用デバイス2では、術者が注入部50の押出部51を押し出すことによって、注入部50内の生体適合性材料Mが、流通ルーメン144を流通し、拡張部142の先端側の開口部145から空間Sに注入される。
次に、図17を参照して、第2実施形態に係る医療用デバイス2の使用方法について説明する。なお、第2実施形態に係る医療用デバイス2の使用方法は、第1実施形態に係る医療用デバイス1の使用方法に対して、拡張部142を穿刺部30の第2先端開口部31aから突出させて、周方向に拡張させるまでの工程は同様である。よって、次工程から説明する。
術者は、図17に示すように、拡張部142を第2先端開口部31aから突出させた状態で、拡張部142を粘膜層L1と筋層L2との間において軸方向の基端側に引き戻す。そして術者は、図15に示す注入部50の押出部51を押し出して、注入部50内の生体適合性材料Mを、剥離部140の流通ルーメン144を介して、開口部145から、拡張部142によって形成される空間Sに注入する。この工程において、拡張部142を基端側に引き戻す作業と、押出部51を押し出す作業を同時に行ってもよい。この手技によれば、第1実施形態に係る医療用デバイス1の手技と比較して、剥離部140を取り外す作業、注入部50を取り付ける作業、及び注入部50を取り外す作業が不要となるため、手技がより簡便となる。また剥離しながら生体適合性材料Mを投与することができるため、生体適合性材料Mをより均一に投与することができる。
次に術者は、第1実施形態に係る図13に示す工程と同様に、内視鏡装置20が組み付けられた挿入部10を周方向に180度回転させた後に、再度、粘膜層L1と筋層L2との間に軸方向及び周方向に沿う空間Sを形成させ、この空間Sに生体適合性材料Mを注入する。この結果、尿道Uを閉塞または狭窄させる。
以上説明したように、第2実施形態に係る医療用デバイス2において、剥離部140は、内部に設けられ生体適合性材料Mが流通可能な流通ルーメン144を有し、拡張部142は、流通ルーメン144を流通した生体適合性材料Mを空間Sに投与する開口部145を有する。この構成によれば、空間Sを軸方向及び周方向に沿って形成しつつ、形成された空間Sに生体適合性材料Mを投与できるため、手技をより簡便とすることができる。
<第3実施形態>
次に、図18〜図21を参照して、本発明の第3実施形態に係る医療用デバイス3について説明する。第1実施形態と共通する部材等については適宜説明を省略する。
第3実施形態に係る医療用デバイス3は、第1実施形態に係る医療用デバイス1に対して、剥離部240の拡張部242がバルーンによって構成される点で異なる。
図18は、本発明の第3実施形態に係る医療用デバイス3を示す斜視図である。図19は、第3実施形態に係る剥離部240の先端側の軸方向に沿う断面図であって、図19(A)は拡張部242が拡張する前の様子を示す図、図19(B)は拡張部242が拡張した後の様子を示す図である。図20は、穿刺部30の第2先端開口部31aから拡張部242を突出させた様子を示す図である。図21は、拡張部242を拡張させて、拡張部242が粘膜層L1と筋層L2とを剥離する様子を示す図である。
剥離部240は、図18に示すように、軸方向に延在して設けられる延在部241と、延在部241の先端側外方に固定される拡張部242と、延在部241の基端側に設けられ術者が把持する把持部43と、を有する。
延在部241の内部には、図19に示すように、拡張部242を拡張させるための加圧媒体としての流体が流通可能な流体ルーメン244が形成される。流体ルーメン244の基端側は加圧媒体を供給するための供給部Pに液密・気密に接続される。供給部Pは、例えば公知のインデフレーターである。延在部241の先端側は、閉じた形状を有する。
延在部241及び拡張部242の間には、流体ルーメン244を流通した加圧媒体が流入して拡張部242を拡張させる空間S1が形成される。供給部Pから空間S1に加圧媒体が供給されることによって、拡張部242は、図19(A)に示す収縮状態から、図19(B)に示す拡張状態へと拡張される。
拡張部242は、延在部241の先端側外周に周方向において180度の範囲で固定されており、拡張時において周方向に180度の扇形状を有する。延在部241及び拡張部242の固定方法は、特に限定されないが、例えば接着剤による接着である。
拡張部242は、拡張及び収縮変形可能なバルーンによって構成される。拡張部242は、可撓性を備え、伸縮性を有する材料によって形成されている。拡張部242を構成する材料は、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポリオレフィン、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物である。ポリオレフィンは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら2種以上の混合物である。
次に、図20及び図21を参照して、第3実施形態に係る医療用デバイス3の使用方法について説明する。なお、第3実施形態に係る医療用デバイス3は、第1実施形態に係る医療用デバイス1に対して拡張部242がバルーンによって構成される点で異なるため、第3実施形態に係る医療用デバイス3の使用方法は、第1実施形態に係る医療用デバイス1の使用方法に対して、粘膜層L1に穿刺部30を穿刺した後に、挿入部10の向きを挿入方向に沿う方向に戻し、穿刺部30の穿刺を進めるまでの工程は同様である。よって、次工程から説明する。
術者は、図20に示すように、拡張部242を、穿刺部30の第2先端開口部31aから突出させる。このとき、拡張部242は、第1実施形態に係る拡張部42と異なり、まだ拡張しない。
次に術者は、供給部Pによって、流体ルーメン244を介して延在部241と拡張部242との間の空間S1に加圧媒体を供給し、図21に示すように、拡張部242を周方向に拡張させ、粘膜層L1と筋層L2とを剥離する。
次に術者は、第1実施形態に係る図11に示す工程と同様に、拡張部242を第2先端開口部31aから突出させた状態で、拡張部242を粘膜層L1と筋層L2との間において軸方向の基端側に引き戻す。これによって、空間Sが軸方向及び周方向に沿って形成される。
次に、術者は延在部241と拡張部242との間の空間S1に含まれる加圧媒体を供給部Pによって流出させ拡張部242を収縮させた後に、第1実施形態に係る図12に示す工程と同様に、剥離部240をポート13から抜去して、生体適合性材料Mが充填された注入部50を把持部33に接続する。そして、注入部50の押出部51を押し出すことによって、生体適合性材料Mを、挿入部10の第1ルーメン11及び穿刺部30の第2ルーメン31を介して、軸方向及び周方向に形成された空間Sに注入する。
次に術者は、第1実施形態に係る図13に示すよう工程と同様に、内視鏡装置20が組み付けられた挿入部10を周方向に180度回転させた後に、再度、粘膜層L1と筋層L2との間に軸方向及び周方向に沿う空間Sを形成させ、軸方向及び周方向に形成された空間Sに生体適合性材料Mを注入する。この結果、尿道Uを閉塞または狭窄させる。
以上説明したように、本実施形態に係る医療用デバイス3において、拡張部242は、拡張及び収縮変形可能なバルーンによって構成される。このため、延在部241と拡張部242との間の空間S1に加圧媒体を流入させることによって、確実に拡張部242を拡張させることができ、確実に粘膜層L1と筋層L2との間に空間Sを形成することができる。
以下、上述した実施形態の拡張部の改変例を例示する。以下、改変例1及び改変例2は形状に係る改変例を示し、改変例3は形状及び剥離位置に係る改変例を示す。
<改変例1>
図22は、改変例1に係る剥離部340の拡張部342を示す図であって、図3に対応する図である。上述した第1実施形態では、図3に示すように、拡張部42は、矢視Aでひし形形状を有した。しかしながら、拡張部342は、図22(A)に示すように、円形状、または図22(B)に示すように、先端側が幅広の台形形状を有してもよい。
<改変例2>
図23は、改変例2に係る剥離部440の拡張部442の軸方向に沿う断面図であって、図4に対応する図である。上述した第1実施形態では、図4に示すように、拡張部42は正面断面視で、台形形状を有した。しかしながら、拡張部442は、図23に示すように、挿入方向の基端側に刃部443が設けられていてもよい。このように刃部443が設けられることによって、図11に示す工程において、穿刺部30及び剥離部440を基端側に引き戻して、粘膜層L1と筋層L2との間に空間Sを軸方向に沿って形成する際に、容易に粘膜層L1と筋層L2とを剥離させることができ、手技がより容易となる。
<改変例3>
図24は、改変例3に係る拡張部542、642、742が、粘膜層L1と筋層L2とを剥離する様子を示すイメージ図である。図24では、理解の容易のため、拡張部542、642、742が粘膜層L1と筋層L2とを剥離した後に、生体適合性材料Mを注入していない場合を模式的に示す。
上述した第1実施形態では、拡張部42は拡張時に周方向に180度の扇形状を有し、手技において、180度だけ1度回転させ、2か所において粘膜層L1と筋層L2とを剥離した。しかしながらこれに限られず、図24(A)に示すように、拡張部542は、拡張時に30度の扇形状(図24(A)においてθで示す)を有してもよい。このとき、120度ずつ2度回転させ3か所において粘膜層L1と筋層L2とを剥離する。また、図24(B)に示すように、拡張部642は、拡張時に90度の扇形状(図24(B)においてθで示す)を有してもよい。このとき、120度ずつ2度回転させ3か所において粘膜層L1と筋層L2とを剥離する。また、図24(C)に示すように、拡張部742は、拡張時に120度の扇形状(図24(C)においてθで示す)を有してもよい。このとき、180度だけ1度回転させ2か所において粘膜層L1と筋層L2とを剥離する。また、拡張時における拡張部の扇形状の角度、及び剥離する箇所については限定されず、適宜変更することができる。
なお、本発明は上述した実施形態または改変例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々変更することができる。
例えば、上述した第2実施形態では、図15に示すように、開口部145が拡張部142の先端側に設けられ、剥離部140を基端側に引き戻して、開口部145から生体適合性材料が空間Sに注入された。しかしながら、開口部が拡張部の基端側に設けられ、剥離部を先端側に押し出して、基端側に設けられた開口部から生体適合性材料Mが空間Sに注入されてもよい。
また、上述した実施形態及び改変例では、拡張部は粘膜層L1と筋層L2との間において軸方向に沿って移動して、軸方向及び周方向に沿う空間Sが形成されたが、拡張部は軸方向に移動されなくてもよい。
また、上述した実施形態では、挿入部10と、内視鏡装置20は別体に構成されていたが、内視鏡装置20が挿入部10として構成されてもよい。この場合、内視鏡装置20が備えるチャネル等を、穿刺部30及び剥離部40を挿通するための第1ルーメンとして利用することができる。
また、上述した第3実施形態では、加圧媒体を注入して拡張部242を拡張した状態で、拡張部242を粘膜層L1と筋層L2との間で軸方向に移動させ、軸方向及び周方向に沿った空間Sを形成させた後に、注入部50によって、空間Sに生体適合性材料Mを注入した。しかしながら、生体適合材料Mを注入することで拡張部242を拡張させて、拡張部242を粘膜層L1と筋層L2との間で軸方向に移動させ、軸方向及び周方向に沿った空間Sを形成させた後に、拡張部242を破裂させて、形成された空間Sに生体適合性材料Mを注入してもよい。拡張部242を破裂させる方法は特に限定されないが、例えば拡張部242の一部を薄皮にしておき、生体適合性材料Mの注入圧を高めることによって、当該薄皮部を破裂させる方法が挙げられる。
また、第3実施形態に記載した拡張部242は、軸方向に長く形成された長尺拡張部であってもよく、このように形成された長尺拡張部を拡張することによって、軸方向に長尺拡張部を移動させることなく、空間Sを軸方向及び周方向に形成させてもよい。
1、2、3、4 医療用デバイス、
10 挿入部、
11 第1ルーメン、
11a 第1先端開口部、
30 穿刺部、
31 第2ルーメン、
31a 第2先端開口部、
40、140、240、340、440 剥離部、
41a テーパ部、
42、142、242、342、442、542、642、742 拡張部、
143 流通ルーメン、
144 開口部、
443 刃部、
L1 粘膜層、
L2 筋層、
S 空間、
U 尿道。

Claims (7)

  1. 軸方向に延在する第1ルーメンと前記第1ルーメンの挿入方向の先端に設けられる第1先端開口部とを備え、尿道内に挿入可能である長尺状の挿入部と、
    軸方向に延在する第2ルーメンと前記第2ルーメンの前記挿入方向の先端に設けられる第2先端開口部とを備え、前記第1ルーメンを挿通し前記第1先端開口部から突出して前記尿道の周囲の粘膜層に穿刺される穿刺部と、
    前記第2ルーメンを挿通し前記第2先端開口部から突出するのに伴い、前記粘膜層と当該粘膜層の周囲の筋層との間で周方向に拡張して前記粘膜層と前記筋層とを剥離する拡張部を先端側に備える剥離部と、を有する医療用デバイス。
  2. 前記拡張部は、前記粘膜層と前記筋層との間での前記挿入方向に沿う移動に伴って、前記粘膜層と前記筋層とを軸方向に沿って剥離する請求項1に記載の医療用デバイス。
  3. 前記剥離部は、内部に設けられ生体適合性材料が流通可能な流通ルーメンを有し、
    前記拡張部は、前記流通ルーメンを流通した前記生体適合性材料を前記粘膜層と前記筋層とが剥離されることによって形成された空間に投与する開口部を有する請求項1または請求項2に記載の医療用デバイス。
  4. 前記拡張部は、前記周方向に拡張するように予め形状付けされた形状記憶合金または形状記憶ポリマーによって構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  5. 前記拡張部は、拡張及び収縮変形可能なバルーンによって構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  6. 前記拡張部は、先端側及び基端側の少なくとも一方に刃部が形成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  7. 前記拡張部は、前記周方向に拡張した際に径方向から視て、基端側に向けて幅が小さくなるテーパ部を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
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