JP2016184868A - 撮像装置及び撮像装置の駆動方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画素の微細化及び暗時ランダムノイズ特性の向上を両立させることができる撮像装置を提供することを課題とする。
【解決手段】撮像装置は、光を電荷に変換するn個の光電変換部と、n個の光電変換部の電荷を第1の電荷蓄積部に転送するためのn個の第1の転送スイッチと、n個の光電変換部の電荷を第2の電荷蓄積部に転送するためのn個の第2の転送スイッチとを有し、第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の飽和電荷量は、それぞれ、n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の飽和電荷量に対して1倍より大きくかつn倍未満であり、第1のモードでは、n個の第1の転送スイッチのうちの1個の第1の転送スイッチがn個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の電荷を第1の電荷蓄積部に転送し、n個の第2の転送スイッチのうちの1個の第2の転送スイッチがn個の光電変換部のうちの他の1個の光電変換部の電荷を第2の電荷蓄積部に転送する。
【選択図】図8

Description

本発明は、撮像装置及び撮像装置の駆動方法に関する。
近年、電子カメラ等の撮像装置において、光の強度分布のみならず光の入射方向や距離情報をも取得可能な撮像装置が提案されている。特許文献1では、撮像装置において、瞳分割方式の焦点検出が可能な撮像素子を用いた技術が開示されている。特許文献1によると、撮像素子の1つの画素は2つのフォトダイオードを有しており、各フォトダイオードは1つのマイクロレンズによって撮影レンズの異なる瞳を通過した光を受光する。したがって、2つのフォトダイオードからの出力信号波形を比較することで、撮像面位相差オートフォーカス(AF:自動焦点調節)が可能となる。また、2つのフォトダイオードからの出力信号を加算することで、通常の撮影画像を得ることができる。
一方、特許文献2では、撮像装置において、いわゆる光走行時間法(TOF:Time of Flight)方式の測距が可能な技術が開示されている。特許文献2によると、撮像素子の1つの画素は1つのフォトダイオードに対して2つのフローティングディフュージョン(以下FDという)と2つの転送スイッチを有している。そして、投射光のパルスタイミングに同期し、2つの転送スイッチを交互に開閉させることで、反射光により発生した電荷を1つのフォトダイオードから2つのFDへ配分する。その電荷の配分比から被写体までの距離を推定することができる。
特開2001−124984号公報 特許第5110519号公報
ところで、瞳分割方式の焦点調節は、被写体の明暗を用いたコントラスト方式等に比べて焦点調節の高速化が可能であるが、被写界深度が深い状況や、また画像周辺部などの光学的な諸条件によっては画像の位相差が得られにくい。そのため、良好な焦点調節用画像の取得が難しい場合がある。一方、光走行時間法では、画像周辺部でも画素単位で距離情報の取得が可能である。したがって、両者を適切に組み合わせることで、光学的な諸条件に応じた好適な距離測定が可能となる。
しかし、瞳分割方式の焦点調節に対応した撮像素子を用いて光走行時間法方式の測距を実現しようとすると、1つのフォトダイオードにそれぞれ転送スイッチ及び電荷蓄積部を新しく付加する必要があり、画素の微細化が困難になるという課題がある。また、画素を微細化するために電荷蓄積部を共有するなどしても、2つのフォトダイオードで発生する電荷に対応した電荷蓄積部を必要とするため、変換ゲインを大きく取ることができない。その結果、暗時ランダムノイズ特性を向上させることが困難である。
本発明の目的は、画素の微細化及び暗時ランダムノイズ特性の向上を両立させることができる撮像装置及び撮像装置の駆動方法を提供することである。
本発明の撮像装置は、光を電荷に変換するn個(nは2以上の整数)の光電変換部と、電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部と、電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部と、前記n個の光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部に転送するためのn個の第1の転送スイッチと、前記n個の光電変換部の電荷を前記第2の電荷蓄積部に転送するためのn個の第2の転送スイッチとを有し、前記第1の電荷蓄積部の飽和電荷量及び前記第2の電荷蓄積部の飽和電荷量は、それぞれ、前記n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の飽和電荷量に対して1倍より大きくかつn倍未満であり、第1のモードでは、前記n個の第1の転送スイッチのうちの1個の第1の転送スイッチが前記n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部に転送し、前記n個の第2の転送スイッチのうちの1個の第2の転送スイッチが前記n個の光電変換部のうちの他の1個の光電変換部の電荷を前記第2の電荷蓄積部に転送することを特徴とする。
本発明によれば、画素の微細化及び暗時ランダムノイズ特性の向上を両立させ、画質の向上を図ることができる。
撮像装置の構成例を示すブロック図である。 撮像素子の画素の配置を示す図である。 撮影レンズの射出瞳から出た光束が単位画素に入射する概念図である。 第1の実施形態による単位画素の構成例を示すレイアウト図である。 第1の実施形態による単位画素の構成例を示す回路図である。 第1の実施形態による撮像素子の構成例を示す図である。 パルスタイミングと投射光との関係を説明する図である。 画素のポテンシャル(容量)の関係を説明する図である。 第1の駆動方法を示すタイミングチャートである。 第2の駆動方法を示すタイミングチャートである。 電荷移動を説明する図である。 第2の実施形態による単位画素の構成例を示すレイアウト図である。 電荷移動を説明する図である。 第2の駆動方法を示すタイミングチャートである。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による撮像装置100の構成例を示すブロック図である。撮影レンズ101を通過した光は、撮影レンズ101の焦点位置近傍に結像する。絞り204は、撮影レンズ101及びマイクロレンズアレイ102の間に設けられる。マイクロレンズアレイ102は、複数のマイクロレンズ1020を有し、撮影レンズ101の焦点位置近傍に配置されることで、撮影レンズ101の異なる瞳領域を通過した光を瞳領域毎に分割して出射する。撮像素子103は、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子であり、光像を電気信号に変換する。撮像素子103は、複数のマイクロレンズ1020に対応して複数の単位画素200(図2)を有し、マイクロレンズ1020で瞳領域毎に分割された光を、分割情報を保ったまま受光し、データ処理可能な画像信号に変換する。
アナログ信号処理回路(AFE)104は、撮像素子103から出力される画像信号に対して、相関二重サンプリング処理、信号増幅、基準レベル調整、アナログ/デジタル変換処理等を行う。デジタル信号処理回路(DFE)105は、アナログ信号処理回路104から出力される画像信号に対して、基準レベル調整等のデジタル画像処理を行う。なお、AFE104の各要素は、撮像素子103に内蔵される構成であってもかまわない。
画像処理回路106は、デジタル信号処理回路105から出力された画像信号に対して、後述するA像及びB像の相関演算、焦点検出、所定の画像処理、及び欠陥補正等を行う。メモリ回路107及び記録回路108は、画像処理回路106から出力された画像信号等を記録保持する不揮発性メモリあるいはメモリカード等の記録媒体である。
制御回路109は、撮影レンズ101、撮像素子103、画像処理回路106、表示回路111及び発光装置112等を統括的に駆動及び制御する。操作回路110は、撮像装置100に備え付けられた操作部材からの信号を入力し、制御回路109に対してユーザーの命令を出力する。表示回路111は、撮影後の画像、ライブビュー画像、及び各種設定画面等を表示する。発光装置112は、制御回路109からの信号PLIGHT(図7)に応じてパルス光を発光する。
次に、撮影レンズ101、マイクロレンズアレイ102及び撮像素子103の関係と、単位画素の定義、及び瞳分割方式による焦点検出の原理を説明する。
図2は、撮像素子103及びマイクロレンズ1020を図1の光軸Z方向から観察した図である。撮像素子103は、行列状に配置された複数の単位画素200を有する。複数の単位画素200の各々は、複数のマイクロレンズ1020の各々に対応して設けられ、2個の分割画素201A及び201Bを有する。2個の分割画素201A及び201Bは、1個のマイクロレンズ1020に対応して配置される。2個の分割画素201A及び201Bは、単位画素200内で図3のX軸方向(図2の水平方向)に分割して設けられる。
図3は、撮影レンズ101から出射された光が1つのマイクロレンズ1020を通過して撮像素子103により受光される様子を光軸Zに対して垂直方向(Y軸方向)から観察した図である。撮影レンズ101は、瞳領域202及び203を有する。瞳領域202及び203を通過した光は、光軸Zを中心とする単位画素200に入射する。瞳領域202を通過する光束は、マイクロレンズ1020を通して分割画素201Aにより受光される。瞳領域203を通過する光束は、マイクロレンズ1020を通して分割画素201Bにより受光される。したがって、分割画素201A及び201Bは、それぞれ、撮影レンズ101の異なる瞳領域202及び203の光を受光している。
以下、複数の単位画素200内の分割画素201Aの信号により形成される画像をA像と呼び、複数の単位画素200内の分割画素201Bの信号により形成される画像をB像と呼ぶ。A像及びB像に対して相関演算を実施し、像のずれ量(位相差)を検出する。さらに、像のずれ量に対して撮影レンズ101の焦点位置と光学系から決まる変換係数を乗じることで、被写体までの距離に対応した焦点位置を算出することができる。ここで算出された焦点位置を基に撮影レンズ101のフォーカスを制御することで、自動焦点検出(オートフォーカス)が可能となる。また、A像の信号とB像の信号との足し合わせをA+B像信号とすることで、このA+B像信号を通常の撮影画像に用いることができる。
図4は、単位画素200の構成例を示すレイアウト図である。複数の単位画素200の各々は、2個のフォトダイオード301A,301Bと、4個の転送スイッチ302A〜302Dと、2個のフローティングディフュージョン(以下FDという)303A,303Bとを有する。2個のフォトダイオード301A及び301Bは、同一のマイクロレンズ1020を通過した光を受光し、その受光した光を電荷に変換する光電変換部である。フォトダイオード301Aは図2及び図3の分割画素201Aに対応し、フォトダイオード301Bは図2及び図3の分割画素201Bに対応する。転送スイッチ302Aは、フォトダイオード301A及びFD303Aの間に設けられる。転送スイッチ302Bは、フォトダイオード301B及びFD303Aの間に設けられる。転送スイッチ302Cは、フォトダイオード301A及びFD303Bの間に設けられる。転送スイッチ302Dは、フォトダイオード301B及びFD303Bの間に設けられる。FD303Aは、転送スイッチ302A及び302Bにより、フォトダイオード301A及び301B間で共有される。FD303Bは、転送スイッチ302C及び302Dにより、フォトダイオード301A及び301B間で共有される。本実施形態は、FDを共有しない場合に比べて、レイアウトの効率化を実現している。本実施形態の効果としては、例えば、後述の図5のように、列出力線(垂直出力線)307A及び307Bを4本から2本に減らすことができる。
図5は、単位画素200の構成例を示す回路図である。フォトダイオード301Aのアノードは、グランド電位ノードに接続され、光を電荷に変換して蓄積する光電変換部である。転送スイッチ302Aは、信号PTXAに応じて、フォトダイオード301Aの電荷をFD303Aに転送する。FD303Aは、電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部である。転送スイッチ302Cは、信号PTXCに応じて、フォトダイオード301Aの電荷をFD303Bに転送する。FD303Bは、電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部である。
フォトダイオード301Bのアノードは、グランド電位ノードに接続され、光を電荷に変換して蓄積する光電変換部である。転送スイッチ302Bは、信号PTXBに応じて、フォトダイオード301Bの電荷をFD303Aに転送する。転送スイッチ302Dは、信号PTXDに応じて、フォトダイオード301Bの電荷をFD303Bに転送する。
ソースフォロアアンプ305Aは、FD303Aに蓄積されている電荷に応じた電圧を出力する。セレクトスイッチ306Aは、信号PSELに応じて、ソースフォロアアンプ305Aの出力信号を列出力線307Aに出力する。リセットスイッチ304Aは、信号PRESに応じて、FD303Aを電源電位ノードVDDに接続することにより、FD303Aの電荷をリセットする。
ソースフォロアアンプ305Bは、FD303Bに蓄積されている電荷に応じた電圧を出力する。セレクトスイッチ306Bは、信号PSELに応じて、ソースフォロアアンプ305Bの出力信号を列出力線307Bに出力する。リセットスイッチ304Bは、信号PRESに応じて、FD303Bを電源電位ノードVDDに接続することにより、FD303Bの電荷をリセットする。
図6は、撮像素子103の構成例を示す図である。撮像素子103は、画素部400、垂直シフトレジスタ401、列回路403、水平シフトレジスタ404、行出力線(水平出力線)405,406、差分出力回路407、及び電流源419を有する。画素部400は、行列状に配置された複数の単位画素200を有する。なお、図6では、画素部400は、4行3列の計12個の単位画素200を有するが、実際には数百万〜数千万の単位画素200を有する。また、複数の単位画素200は、ベイヤー配列に従って並べられ、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタが設けられる。なお、図1の発光装置112が赤外光を発光するため、また、その赤外光の反射光の受光効率を上げることを目的として、赤外フィルタや透明フィルタを形成した単位画素200を配置してもよい。列出力線307A及び307Bは、単位画素200の列毎に設けられ、単位画素200の各列に共通に接続される。列出力線307A及び307Bには、それぞれ、電流源419が接続される。垂直シフトレジスタ401は、行毎の信号線402を介して、単位画素200の行を選択及び駆動する。選択された行の単位画素200は、列毎に、列出力線307A及び307Bに信号を出力する。
列回路403は、各列の列出力線307A及び307Bに別々に設けられる。次に、列出力線307Aに接続される列回路403の構成を例に説明する。列回路403は、クランプ容量408、フィードバック容量409、オペアンプ410、スイッチ412、容量413,414、及びスイッチ415〜418を有する。スイッチ412は、信号PC0Rに応じて、フィードバック容量409の両端をショートさせるためのスイッチである。容量413及び414は、信号を保持する。基準電圧Vrefは、オペアンプ410に入力される。スイッチ415は、信号PTSに応じて、オペアンプ410の出力信号を容量413に書き込む。スイッチ416は、信号PTNに応じて、オペアンプ410の出力信号を容量414に書き込む。スイッチ417は、水平シフトレジスタ404からの信号PHSに応じて、容量413に保持されている信号を行出力線405に転送する。スイッチ418は、水平シフトレジスタ404からの信号PHNに応じて、容量414に保持されている信号を行出力線406に転送する。水平シフトレジスタ404は、各列の列回路403の容量413及び414の信号を順に行出力線405及び406に転送する。差分出力回路407は、行出力線405及び406の信号の差分を出力する。
ここで、図3の分割画素201A及び201Bを用いた焦点検出では、光学的な諸条件によっては位相差検出が難しい場合が想定される。本実施形態は、位相差検出による焦点検出の他、光走行時間法による焦点検出を行い、撮影レンズ101のフォーカスを制御する。そこで、撮像装置100の光走行時間法について、図7のタイミングチャートを用いて、その測距原理を説明する。
図7は、光走行時間法により被写体までの距離を検出する方法を説明するためのタイミングチャートである。以下、フォトダイオード301Aの系統を例に示し、フォトダイオード301Bの系統をかっこ書きで示す。フォトダイオード301A及び301Bの系統は、いずれか一方の系統を使用してもよいし、両方の系統を使用してもよい。
時刻t0では、信号PLIGHTがローレベルであり、発光装置112は発光していない状態である。また、信号PTXA(PTXB)がローレベルであり、転送スイッチ302A(302B)がオフである。また、信号PTXC(PTXD)がローレベルであり、転送スイッチ302C(302D)がオフである。
時刻t1では、信号PTXA(PTXB)がハイレベルになり、転送スイッチ302A(302B)がオンになる。次に、時刻t2では、信号PLIGHTがハイレベルになり、発光装置112はパルス光の発光を開始する。次に、時刻t3では、信号PTXA(PTXB)がローレベルになり、転送スイッチ302A(302B)がオフになり、信号PTXC(PTXD)がハイレベルになり、転送スイッチ302C(302D)がオンになる。次に、時刻t4では、信号PLIGHTがローレベルになり、発光装置112はパルス光の発光を終了する。次に、時刻t5では、信号PTXC(PTXD)がローレベルになり、転送スイッチ302C(302D)がオフになる。
転送スイッチ302A(302B)がオンしている期間t1〜t3の長さは、転送スイッチ302C(302D)がオンしている期間t3〜t5の長さと同じである。期間t1〜t3では、転送スイッチ302A(302B)は、フォトダイオード301A(301B)の電荷をFD303Aに転送し、その電荷に応じた電圧を列出力線307Aに出力する。期間t3〜t5では、転送スイッチ302C(302D)は、フォトダイオード301A(301B)の電荷をFD303Bに転送し、その電荷に応じた電圧を列出力線307Bに出力する。
発光装置112は、期間t2〜t4でパルス光を発光する。撮像装置100から被写体までの距離がゼロの場合には、反射光は信号PLIGHTのハイレベル期間t2〜t4と同じ期間に受光される。期間t2〜t3の反射光は、信号PTXA(PTXB)により、列出力線307Aの信号として出力される。期間t3〜t4の反射光は、信号PTXC(PTXD)により、列出力線307Bの信号として出力される。この列出力線307A及び307Bの信号は、相互に同じ信号になる。
これに対し、撮像装置100から被写体までの距離がゼロでない場合、図7のように、反射光は、信号PLIGHTのハイレベル期間t2〜t4に対して、(t2’−t2)分だけ遅れ、期間t2’〜t4’に受光される。その結果、期間t2’〜t3の反射光は、信号PTXA(PTXB)により、列出力線307Aの信号として出力される。期間t3〜t4’の反射光は、信号PTXC(PTXD)により、列出力線307Bの信号として出力される。列出力線307Aの信号は、列出力線307Bの信号より小さくなる。画像処理回路106は、列出力線307A及び307Bの信号の比を基に、信号PLIGHTのハイレベル期間t2〜t4に対する反射光の遅延時間を推定し、その遅延時間と光速との積を基に撮像装置100から被写体までの距離を算出することができる。
図8(A)及び(B)は、図4の領域AAのフォトダイオード301A,301B、FD303A及び転送スイッチ302A,302Bのポテンシャルを表す図である。図8(A)は、比較例によるポテンシャルを示す。2個のフォトダイオード301A及び301Bは、1個のFD303Aを共有する。その場合、1個のFD303A当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFD303Aに接続された場合の変換ゲインの1/2倍以下に構成する必要がある。よって、単位画素200の微細化のためにFDを共有する場合、暗時ランダムノイズ特性を低下させるという課題がある。
ここで、変換ゲインは、1個のフォトダイオードの飽和電荷量をQ、1個のFDの静電容量をC、回路のダイナミックレンジをVとしたとき、1/C=V/Qで定義される。前述の1/2倍とは、変換電圧を回路のダイナミックレンジV(=一定)に収めるために、飽和電荷量Qが2倍になれば静電容量Cを2倍にする必要がある。これは、1個のFD303Aを共有する2個のフォトダイオード301A及び301Bの飽和電荷が同時にFD303Aに転送される場合に起こりうる。言い換えれば、所定電圧以上を生ずる電荷が転送された場合にFD303Aが溢れてしまうことを意味する。よって、1個のFD303A当たりの飽和電荷量は、1個のフォトダイオード当たりの飽和電荷量の2倍以上と表現することもできる。
図8(B)は、本実施形態によるポテンシャルを示す。本実施形態では、1個のFD303A当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFD303Aに接続された場合の変換ゲインの1/2倍より大きく1倍以下に構成することが特徴である。これは、1個のFD当たりの飽和電荷量は、1個のフォトダイオード当たりの飽和電荷量に対して1倍より大きくかつ2倍未満と表現することができる。本実施形態において、変換ゲインが1/2倍より大きくてよい理由は、後述の図9及び図10のタイミングチャートの説明後、別途図11を用いて説明する。本実施形態は、このように変換ゲインを上げた構成とすることで、暗時ランダムノイズ特性の低下を抑制することができる。
本実施形態の撮像素子103は、通常撮影及び図3の位相差検出による測距時には後述の図9のタイミングチャートにより駆動し、図7の光走行時間法による測距時には後述の図10のタイミングチャートにより駆動する。
図9は、通常撮影及び位相差検出による測距時における撮像装置100の第1の駆動方法(第1のモード)を示すタイミングチャートである。第1の駆動方法は、フォトダイオード301A及び301Bで発生した電荷を異なるFD303A及び303Bに同時に転送する方法である。信号PLIGHTは、ローレベルであるので、発光装置112は、パルス光を発光しない。
期間HBLKは、時刻t0〜t16の期間である。時刻t0では、信号PRESがハイレベルであり、リセットスイッチ304A及び304Bがオンし、FD303A及び303Bがリセットされる。次に、時刻t1では、信号PTXA及びPTXDがハイレベルになり、転送スイッチ302A及び302Dがオンし、フォトダイオード301A及び301Bがリセットされる。次に、時刻t2では、信号PTXA及びPTXDがローレベルになり、フォトダイオード301A及び301Bは光電変換による電荷蓄積を開始する。ここで、時刻t1〜t2でリセットするためにオン/オフする転送スイッチ302A及び302Dは、電荷蓄積後に時刻t8〜t10で電荷転送に用いるものに限らず、信号PTXB及びPTXCに対応する転送スイッチ302B及び302Dでもよい。
次に、時刻t3では、信号PSELがハイレベルになり、セレクトスイッチ306A及び306Bがオンし、ソースフォロアアンプ305A及び305Bが動作状態になる。次に、時刻t4では、信号PRESがローレベルになり、リセットスイッチ304A及び304Bがオフし、FD303A及び303Bのリセットが解除される。このときのFD303A及び303Bの電圧は、それぞれ、列出力線307A及び307Bにリセット信号レベル(ノイズ成分)として読み出され、列回路403に入力される。
次に、時刻t5では、信号PC0Rがローレベルになり、スイッチ412がオフし、オペアンプ410のリセットが解除される。次に、時刻t6では、信号PTNがハイレベルになり、スイッチ416がオンし、オペアンプ410の出力信号が容量414に書き込まれる。次に、時刻t7では、信号PTNがローレベルになり、スイッチ416がオフし、容量414への書き込みが終了する。容量414には、リセット信号レベルが書き込まれる。
次に、時刻t8では、信号PTXA及びPTXDがハイレベルになり、転送スイッチ302A及び302Dがオンし、フォトダイオード301Aの電荷はFD303Aに転送され、フォトダイオード301Bの電荷はFD303Bに転送される。時刻t10では、信号PTXA及びPTXDがローレベルになり、転送スイッチ302A及び302Dがオフし、FD303A及び303Bへの転送が終了する。これにより、FD303A及び303Bの電圧は、それぞれ、列出力線307A及び307Bに光信号レベル(光成分+ノイズ成分)として読み出され、列回路403に入力される。時刻t13では、信号PTSがハイレベルになり、スイッチ415がオンし、オペアンプ410の出力信号が容量413に書き込まれる。次に、時刻t14では、信号PTSがローレベルになり、スイッチ415がオフし、容量413への書き込みが終了する。容量413には、光信号レベルが書き込まれる。なお、容量413及び414に信号を書き込む際、オペアンプ410は、クランプ容量408とフィードバック容量409の比に応じた反転ゲインで信号を増幅する。
次に、時刻t15では、信号PRESがハイレベルになり、リセットスイッチ304A及び304Bがオンし、FD303A及び303Bがリセットされる。次に、時刻t16〜t17の期間HSRでは、信号PHS及びPHNのパルスが各列の列回路403に順に出力される。信号PHS及びPHNがハイレベルになると、スイッチ417及び418がオンし、容量413の光信号レベルは行出力線405に読み出され、容量414のリセット信号レベルは行出力線406に読み出される。差分出力回路407は、行出力線405の光信号レベル及び行出力線406のリセット信号レベルの差動信号(光成分)を出力する。
この後、画像処理回路106は、通常撮影として駆動される場合は、フォトダイオード301A及び301Bの信号を加算し、撮影画像とする。なお、通常撮影においては、フォトダイオード301A及び301Bのどちらか一方の信号を用いるか、読み出しそのものを一方にしてもよい。一方、位相差検出による測距時は、画像処理回路106は、図3で説明したように、前述したA像及びB像に対する相関演算を施し、被写体までの距離を算出し、制御回路109は距離を基に撮影レンズ101のフォーカスを制御する。また、この場合も、画像処理回路106は、距離算出後に、A像とB像の信号を加算してもよい。
図10は、光走行時間法による測距時における撮像装置100の第2の駆動方法(第2のモード)を示すタイミングチャートである。第2の駆動方法は、1個のフォトダイオード301Aで発生した電荷を異なるFD303A及び303Bに時分割で振り分けて転送する方法である。
時刻t0の処理は、図9の時刻t0の処理と同じである。次に、時刻t1では、信号PTXA及びPTXCがハイレベルになり、転送スイッチ302A及び302Cがオンし、フォトダイオード301Aがリセットされる。次に、時刻t2では、信号PTXA及びPTXCがローレベルになり、フォトダイオード301Aは光電変換による電荷蓄積を開始する。
次に、時刻t3〜t7の処理は、図9の時刻t3〜t7の処理と同じである。次に、時刻t8では、信号PTXAがハイレベルになり、転送スイッチ302Aがオンし、フォトダイオード301Aの電荷はFD303Aに転送される。次に、時刻t9では、信号PLIGHTがハイレベルになり、発光装置112はパルス光の発光を開始する。次に、時刻t10では、信号PTXAがローレベルになり、信号PTXCがハイレベルになる。これにより、転送スイッチ302Aがオフし、転送スイッチ302Cがオンする。フォトダイオード301AからFD303Aへの電荷転送が終了し、フォトダイオード301AからFD305Bへの電荷転送が開始する。次に、時刻t11では、信号PLIGHTがローレベルになり、発光装置112はパルス光の発光を終了する。次に、時刻t12では、信号PTXCがローレベルになり、転送スイッチ302Cがオフし、フォトダイオード301AからFD305Bへの電荷転送が終了する。これにより、FD303A及び303Bの電圧は、それぞれ、列出力線307A及び307Bに光信号レベル(光成分+ノイズ成分)として読み出され、列回路403に入力される。
時刻t13では、信号PTSがハイレベルになり、スイッチ415がオンし、オペアンプ410の出力信号が容量413に書き込まれる。次に、時刻t14では、信号PTSがローレベルになり、スイッチ415がオフし、容量413への書き込みが終了する。容量413には、光信号レベルが書き込まれる。なお、容量413及び414に信号を書き込む際、オペアンプ410は、クランプ容量408とフィードバック容量409の比に応じた反転ゲインで信号を増幅する。
次に、時刻t15では、信号PRESがハイレベルになり、リセットスイッチ304A及び304Bがオンし、FD303A及び303Bがリセットされる。次に、時刻t16〜t17の期間HSRでは、信号PHS及びPHNのパルスが各列の列回路403に順に出力される。信号PHS及びPHNがハイレベルになると、スイッチ417及び418がオンし、容量413の光信号レベルは行出力線405に読み出され、容量414のリセット信号レベルは行出力線406に読み出される。差分出力回路407は、行出力線405の光信号レベル及び行出力線406のリセット信号レベルの差動信号(光成分)を出力する。
その後、画像処理回路106は、図7のように、列出力線307A及び307Bの信号の比を基に、信号PLIGHTのハイレベル期間に対する反射光の遅延時間を算出し、その遅延時間と光速との積を基に撮像装置100から被写体までの距離を算出する。制御回路109は、その距離を基に撮影レンズ101のフォーカスを制御する。なお、画像処理回路106は、列出力線307A及び307Bの信号を加算してもよい。また、上記の転送スイッチ302A及び302Cの代わりに、転送スイッチ302B及び302Dを用いてもよい。
図11(A)は、図9の第1の駆動方法における図4の領域BBのフォトダイオード301A,301B、FD303A,303B及び転送スイッチ302A〜302Dのポテンシャルを表す図である。第1の駆動方法は、通常撮影及び位相差検出による測距時の駆動方法である。1個のフォトダイオード301Aに対して1個の転送スイッチ302A及び1個のFD303Aが用いられ、他の1個のフォトダイオード301Bに対して1個の転送スイッチ302D及び1個のFD303Bが用いられる。フォトダイオード301Aの電荷は、転送スイッチ302AによってFD303Aへ転送され、転送スイッチ302B及び302Cは常にオフ状態である。フォトダイオード301Bの電荷は、転送スイッチ302DによってFD303Bへ転送され、転送スイッチ302B及び302Cは常にオフ状態である。したがって、FD303Aは、最大で1個のフォトダイオード301A分の飽和電荷のみ受け、FD303Bは、最大で1個のフォトダイオード301B分の飽和電荷のみ受ける。そのため、FD303A及び303Bの静電容量Cは、それぞれ、1個のフォトダイオードに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1倍にできることを意味する。逆に、変換ゲインの下限としては、例えば2個のフォトダイオード301A及び301Bの電荷が2個の転送スイッチ302A及び302BによってFD303Aへ同時に転送する場合である。この場合は、FD303Aの静電容量Cは、2個のフォトダイオード301A及び301Bに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/2倍になることを意味する。
図11(B)は、図10の第2の駆動方法における図4の領域CCのフォトダイオード301A,301B、FD303A,303B及び転送スイッチ302A〜302Dのポテンシャルを表す図である。第2の駆動方法は、光走行時間法による測距時の駆動方法である。1個のフォトダイオード301Aに対して2個の転送スイッチ302A,302C及び2個のFD303A,303Bが用いられる。フォトダイオード301Aの電荷は、転送スイッチ302A及び302CによってFD303A及び303Bへ振り分けられ、転送スイッチ302B及び302Dは常にオフである。そのため、フォトダイオード301Bの電荷転送は行われない。したがって、FD303A及び303Bは、それぞれ、最大で1個のフォトダイオード301A分の飽和電荷のみ受ける。FD303A及び303Bの静電容量Cは、それぞれ、1個のフォトダイオード301Aに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1倍にできることを意味する。逆に、変換ゲインの下限としては、例えば、2個のフォトダイオード301A及び301Bを用いて電荷をFD303A及び303Bに振り分ける場合である。この場合は、FD303A及び303Bの静電容量Cは、それぞれ、2個のフォトダイオード301A及び301Bに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/2倍になることを意味する。
以上のように、本実施形態では、変換ゲインを1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/2倍より大きく1倍以下にする。上記は、1個のFD当たりの飽和電荷量が1個のフォトダイオード当たりの飽和電荷量に対して1倍より大きくかつ2倍未満であると表現することができる。すなわち、FD503A及び503Bの飽和電荷量は、それぞれ、2個のフォトダイオード301A及び301Bのうちの1個のフォトダイオードの飽和電荷量に対して1倍より大きくかつ2倍未満である。その場合でも、通常撮影、位相差検出による測距、及び光走行時間法による測距の駆動を実施することが可能となる。なお、撮像素子103に要求される感度、測距精度等の範囲内で、変換ゲインを1倍に近い構成とすることが暗時ランダムノイズの観点から望ましい。本実施形態によれば、光学的な諸条件に応じた好適な距離測定が可能な撮像装置100を提供する上で、画素の微細化と暗時ランダムノイズ特性の向上を両立し得る構成を提供することができる。
(第2の実施形態)
図12は、本発明の第2の実施形態による単位画素200の構成例を示すレイアウト図である。本実施形態(図12)は、第1の実施形態(図4)に対して、単位画素200内のフォトダイオード数をn個(nは2以上の整数)とする点が異なる。図12では、例としてn=4の場合を示す。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。単位画素200は、n個のフォトダイオード501A1〜501An、n個の転送スイッチ502A1〜502An、n個の転送スイッチ502B1〜502Bn及び2個のFD503A及び503Bを有する。n個のフォトダイオード501A1〜501Anは、光を電荷に変換する光電変換部である。n個の第1の転送スイッチ502A1〜502Anは、それぞれ、n個のフォトダイオード501A1〜501Anの電荷をFD503Aに転送する。FD503Aは、電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部である。FD503Bは、電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部である。n個の第2の転送スイッチ502B1〜502Bnは、それぞれ、n個のフォトダイオード501A1〜501Anの電荷をFD503Bに転送する。
本実施形態のように、1個のFD503Aに対してn個のフォトダイオード501A1〜501Anが共有し、他の1個のFD503Bに対してn個のフォトダイオード501A1〜501Anが共有する。この場合、従来の考え方では、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/n倍以下に構成する必要があった。よって、画素の微細化のためにFDを共有する場合に暗時ランダムノイズ特性を低下させるという課題がある。
上記の1/n倍とは、FDの変換電圧を回路のダイナミックレンジV(=一定)に収めるために、飽和電荷量Qがn倍になれば静電容量Cをn倍にする必要があることによるものである。これは、1個のFDに対して共有されるn個のフォトダイオードの飽和電荷が同時に1個のFDに転送される場合に起こりうる。言い換えれば、所定電圧以上を生ずる電荷が転送された場合にFDが溢れてしまうことを意味する。よって、上記は1個のFD当たりの飽和電荷量が1個のフォトダイオード当たりの飽和電荷量のn倍以上と表現することもできる。
一方、本実施形態においては、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/n倍より大きく1倍以下に構成することが特徴である。上記は、1個のFD当たりの飽和電荷量が1個のフォトダイオード当たりの飽和電荷量に対して1倍より大きくかつn倍未満であると表現することができる。すなわち、FD503A及び503Bの飽和電荷量は、それぞれ、n個のフォトダイオード501A1〜501Anのうちの1個のフォトダイオードの飽和電荷量に対して1倍より大きくかつn倍未満である。このように変換ゲインを上げた構成とすることで、暗時ランダムノイズ特性の低下を抑制することが可能である。
本実施形態の通常撮影及び位相差検出による測距時における動作は、第1の実施形態の動作と同様であり、例えばn個のフォトダイオードのうちの2個のフォトダイオードで発生した電荷を異なるFDに同時に転送する。また、本実施形態の光走行時間法による測距時における動作は、第1の実施形態の動作と同様であり、例えばn個のフォトダイオードのうちの1個のフォトダイオードで発生した電荷を異なるFDに振り分けて転送する。ここで、本実施形態において変換ゲインが1/n倍より大きくてよい理由を図13(A)及び(B)を用いて説明する。
図13(A)は、図9の第1の駆動方法における図12の領域DDのポテンシャルを表す図である。第1の駆動方法は、通常撮影及び位相差検出による測距時の駆動方法である。1個のフォトダイオード501A1に対して1個の転送スイッチ502A1及び1個のFD503Aが用いられ、他の1個のフォトダイオード501Anに対して1個の転送スイッチ502Bn及び1個のFD503Bが用いられる。フォトダイオード501A1の電荷は、転送スイッチ502A1によってFD503Aへ転送され、転送スイッチ502A2〜502An,502B1は常にオフ状態である。フォトダイオード501Anの電荷は、転送スイッチ502BnによってFD503Bへ転送され、転送スイッチ502An,502B1〜Bn−1は常にオフ状態である。したがって、FD503A及び503Bは、それぞれ、最大で1個のフォトダイオード501A1又は501An分の飽和電荷のみ受ける。そのため、FD503A及び503Bの静電容量Cは、それぞれ、1個のフォトダイオードに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1倍にできることを意味する。逆に、変換ゲインの下限としては、例えば、n個のフォトダイオード501A1〜Anの電荷が転送スイッチ502A1〜502AnによってFD503Aへ同時に転送される場合である。この場合、FD503Aの静電容量Cは、n個のフォトダイオードに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/n倍になることを意味する。
第1の駆動方法では、発光装置112は、パルス光を発光しない。n個の第1の転送スイッチ502A1〜502Anのうちの1個の第1の転送スイッチ502A1がn個のフォトダイオード501A1〜501Anのうちの1個のフォトダイオード501A1の電荷をFD503Aに転送する。また、n個の第2の転送スイッチ502B1〜502Bnのうちの1個の第2の転送スイッチ502Bnがn個のフォトダイオード501A1〜501Anのうちの他の1個のフォトダイオード501Anの電荷をFD503Bに転送する。
図13(B)は、図10の第2の駆動方法における図12の領域EEのポテンシャルを表す図である。第2の駆動方法は、光走行時間法による測距時の駆動方法である。1個のフォトダイオード501A1に対して2個の転送スイッチ502A1,502B1及び2個のFD503A及び503Bが用いられる。フォトダイオード501A1の電荷は、転送スイッチ502A1及び502B1によってFD503A及び503Bへ振り分けられ、転送スイッチ502A2〜502An,502B2〜502Bnは常にオフ状態である。また、フォトダイオード501A2〜501Anの電荷転送は行われない。したがって、FD503A及び503Bは、それぞれ、最大で1個のフォトダイオード501A1分の飽和電荷のみ受ける。そのため、FD503A及び503Bの静電容量Cは、それぞれ、1個のフォトダイオードに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは、1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1倍にできることを意味する。逆に、変換ゲインの下限としては、例えば、n個のフォトダイオード501A1〜501AnがFDに電荷を振り分ける場合である。この場合、FDの静電容量Cは、n個のフォトダイオードに接続される。これは、1個のFD当たりの変換ゲインは1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の変換ゲインの1/n倍になることを意味する。
第2の駆動方法では、時刻t8では、n個の第1の転送スイッチ502A1〜502Anのうちの少なくとも1個の第1の転送スイッチ502A1がオンする。その後、時刻t9では、発光装置112がパルス光の発光を開始する。その後、時刻t10では、上記の少なくとも1個の第1の転送スイッチ502A1がオフし、n個の第2の転送スイッチ502B1〜502Bnのうちの少なくとも1個の第2の転送スイッチ502B1がオンする。その後、時刻t11では、発光装置112がパルス光の発光を終了する。その後、時刻t12では、上記の少なくとも1個の第2の転送スイッチ502B1がオフする。上記の少なくとも1個の第1の転送スイッチ502A1及び上記の少なくとも1個の第2の転送スイッチ502B1は、それぞれ、同一のフォトダイオード501A1の電荷をFD503A及び503Bに転送する。
以上のように、本実施形態では、変換ゲインを1個のフォトダイオードがFDに接続された場合の1/n倍より大きく1倍以下で構成しても、通常撮影、位相差検出による測距、及び光走行時間法による測距の駆動を実施することが可能となる。なお、上記の2個のフォトダイオード501A1及び501Anの代わりに、n個のフォトダイオードのうちの他の2個の組み合わせを用いることができる。この組み合わせを決定する上では、撮像素子103に要求される感度、測距精度等の範囲内で、変換ゲインを1倍に近い構成とすることが暗時ランダムノイズの観点から望ましい。
(第3の実施形態)
図14は、本発明の第3の実施形態による撮像装置100の第2の駆動方法(第2のモード)を示すタイミングチャートである。第2の駆動方法は、図7の光走行時間法による測距時の駆動方法である。単位画素200は、第1の実施形態(図4)と同様の構成を有する。本実施形態は、第1の実施形態に対して、光走行時間法による測距時においても2個のフォトダイオードを使用する点が異なる。つまり、2個のフォトダイオード301A及び301Bで発生した電荷は、2個のFD303A及び303Bに振り分けて転送される。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。
以下、図14が図10と異なる点を説明する。時刻t1〜t2では、信号PTXA、PTXB、PTXC及びPTXDがハイレベルになり、4個の転送スイッチ302A〜302Dがオンし、フォトダイオード301A及び301Bがリセットされる。
時刻t8では、信号PTXA及びPTXBがハイレベルになり、転送スイッチ302A及び302Bがオンする。転送スイッチ302Aは、フォトダイオード301Aの電荷をFD303Aに転送する。転送スイッチ302Bは、フォトダイオード301Bの電荷をFD303Aに転送する。FD303Aに蓄積された電荷に応じた電圧が列出力線307Aに出力される。
その後、時刻t9では、信号PLIGHTがハイレベルになり、発光装置112は、パルス光の発光を開始する。
その後、時刻t10では、信号PTXA及びPTXBがローレベルになり、転送スイッチ302A及び302Bがオフする。また、信号PTXC及びPTXDがハイレベルになり、転送スイッチ302C及び302Dがオンする。転送スイッチ302Cは、フォトダイオード301Aの電荷をFD303Bに転送する。転送スイッチ302Dは、フォトダイオード301Bの電荷をFD303Bに転送する。FD303Bに蓄積された電荷に応じた電圧が列出力線307Bに出力される。
その後、時刻t11では、信号PLIGHTがローレベルになり、発光装置112は、パルス光の発光を終了する。その後、時刻t12では、信号PTXC及びPTXDがローレベルになり、転送スイッチ302C及び302Dがオフする。
本実施形態では、発光装置112の発光の光量を1個のフォトダイオードの飽和する光量の例えば1/2とすることで、フォトダイオードの飽和を回避することができる。また、この場合は、オペアンプ410が電圧を2倍に増幅することが望ましい。
また、反射光(被写体)の光量を検出する検出部を別途備えることで、その反射光量に応じて電荷転送を行うフォトダイオードの数を変えてもよい。検出部は、発光装置112が発光するパルス光の反射光量を検出する。撮像装置100は、検出部が検出する反射光量に応じて、図10の駆動方法又は図14の駆動方法を行う。例えば、反射光量が多い場合には、図10のように、時刻t8〜t10では1個の転送スイッチ302Aが1個のフォトダイオード301Aの電荷を転送し、時刻t10〜t12では1個の転送スイッチ302Cが1個のフォトダイオード301Aの電荷を転送する。反射光量が少ない場合には、図14のように、時刻t8〜t10では2個の転送スイッチ302A及び302Bが2個のフォトダイオードの電荷を転送し、時刻t10〜t12では2個の転送スイッチ302C及び302Dが2個のフォトダイオードの電荷を転送する。第2の実施形態の場合、時刻t8〜t10でオン/オフする第1の転送スイッチの数及び時刻t10〜t12でオン/オフする第2の転送スイッチの数は、パルス光の反射光量に応じて変化する。
なお、第1〜第3の実施形態において、列回路403にアナログデジタル変換回路を設けてもよい。
上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 撮像装置、112 発光装置、301A,301B フォトダイオード、302A〜302D 転送スイッチ、303A,303B フローティングディフュージョン

Claims (7)

  1. 光を電荷に変換するn個(nは2以上の整数)の光電変換部と、
    電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部と、
    電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部と、
    前記n個の光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部に転送するためのn個の第1の転送スイッチと、
    前記n個の光電変換部の電荷を前記第2の電荷蓄積部に転送するためのn個の第2の転送スイッチとを有し、
    前記第1の電荷蓄積部の飽和電荷量及び前記第2の電荷蓄積部の飽和電荷量は、それぞれ、前記n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の飽和電荷量に対して1倍より大きくかつn倍未満であり、
    第1のモードでは、
    前記n個の第1の転送スイッチのうちの1個の第1の転送スイッチが前記n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部に転送し、
    前記n個の第2の転送スイッチのうちの1個の第2の転送スイッチが前記n個の光電変換部のうちの他の1個の光電変換部の電荷を前記第2の電荷蓄積部に転送することを特徴とする撮像装置。
  2. さらに、パルス光を発光する発光装置を有し、
    第2のモードでは、
    前記n個の第1の転送スイッチのうちの少なくとも1個の第1の転送スイッチがオンし、
    その後、前記発光装置が前記パルス光の発光を開始し、
    その後、前記少なくとも1個の第1の転送スイッチがオフし、前記n個の第2の転送スイッチのうちの少なくとも1個の第2の転送スイッチがオンし、
    その後、前記発光装置が前記パルス光の発光を終了し、
    その後、前記少なくとも1個の第2の転送スイッチがオフし、
    前記少なくとも1個の第1の転送スイッチ及び前記少なくとも1個の第2の転送スイッチは、それぞれ、同一の前記光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部及び前記第2の電荷蓄積部に転送することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記n個は2個であり、
    前記第2のモードでは、
    2個の前記第1の転送スイッチがオンし、
    その後、前記発光装置が前記パルス光の発光を開始し、
    その後、前記2個の第1の転送スイッチがオフし、2個の前記第2の転送スイッチがオンし、
    その後、前記発光装置が前記パルス光の発光を終了し、
    その後、前記2個の第2の転送スイッチがオフすることを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記第1のモードでは、前記発光装置は、前記パルス光を発光しないことを特徴とする請求項2又は3記載の撮像装置。
  5. 前記少なくとも1個の第1の転送スイッチの数及び前記少なくとも1個の第2の転送スイッチの数は、前記パルス光の反射光量に応じて変化することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  6. さらに、前記パルス光の反射光量を検出する検出部を有することを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  7. 光を電荷に変換するn個(nは2以上の整数)の光電変換部と、
    電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部と、
    電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部と、
    前記n個の光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部に転送するためのn個の第1の転送スイッチと、
    前記n個の光電変換部の電荷を前記第2の電荷蓄積部に転送するためのn個の第2の転送スイッチとを有する撮像装置の駆動方法であって、
    前記第1の電荷蓄積部の飽和電荷量及び前記第2の電荷蓄積部の飽和電荷量は、それぞれ、前記n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の飽和電荷量に対して1倍より大きくかつn倍未満であり、
    第1のモードでは、
    前記n個の第1の転送スイッチのうちの1個の第1の転送スイッチが前記n個の光電変換部のうちの1個の光電変換部の電荷を前記第1の電荷蓄積部に転送するステップと、
    前記n個の第2の転送スイッチのうちの1個の第2の転送スイッチが前記n個の光電変換部のうちの他の1個の光電変換部の電荷を前記第2の電荷蓄積部に転送するステップと
    を有することを特徴とする撮像装置の駆動方法。
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