JP2016184473A - リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極及びリチウムイオン電池 - Google Patents

リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極及びリチウムイオン電池 Download PDF

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高行 吉田
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Abstract

【課題】電池特性が良好な表面修飾されたリチウムイオン電池用正極活物質を提供する。【解決手段】組成式A:LiaNibCocMndM1eO2(前記式において、1.0≦a≦1.05、0.5≦b≦0.9、0.1≦c≦0.3、0.1≦d≦0.3、0≦e≦0.005、b+c+d+e=1、M1はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)で表される粒子の表面に、Liと、遷移金属と、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xとを含有する被覆層が設けられているリチウムイオン電池用正極活物質。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極及びリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池の正極活物質には、一般にリチウム含有遷移金属酸化物が用いられている。具体的には、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)等であり、特性改善(高容量化、サイクル特性、保存特性、内部抵抗低減、レート特性)や安全性を高めるためにこれらを複合化することが進められている。車載用やロードレベリング用といった大型用途におけるリチウムイオン電池には、これまでの携帯電話用やパソコン用とは異なった特性が求められている。
リチウムイオン電池用正極活物質に用いられる技術の一つに、表面修飾がある(特許文献1〜4)。これは、次の3つの技術(a)〜(c)が主体となっている。
(a)は、活物質の表面で電解液が分解する副反応をなるべく抑制する技術である。かつてはAl23やZrO2などの単独元素の酸化物が主体となっていたが、これで活物質表面を全部修飾してしまうとLiイオンの挿入脱離ができなくなってしまうため、現在は部分的に表面を修飾したり、Liイオン伝導体や活物質で表面修飾する技術が主体となっている。
(b)は、電解液中のフッ化水素不純物により活物質から遷移金属(特にMn)が溶出することを防止する技術である。この場合も(a)と同様に活物質表面を全部修飾することはできないため、現在はNi系活物質とのブレンドにより電解液中のフッ化水素不純物を反応させてMn溶出を抑制する技術が主体となっている。Mnが特に溶出抑制対象となっている理由として、負極の炭素と反応しやすいことが挙げられ、正極がMn系活物質でかつ負極が黒鉛系活物質の電池で充放電を繰り返した場合、電池の設計によっては10サイクルで初期の10分の1の放電容量となってしまう。
(c)は、電子伝導性の低い活物質への、電子伝導性の高い物質の被覆に関する技術である。この技術に関しては、リン酸塩系やケイ酸塩系、リチウムチタン系の活物質などに炭素材料を被覆する技術として確立しており、製造も容易であることから工具用などの電池に実用化されている。
特開2011−082133号公報 特開2013−175412号公報 特開2009−054583号公報 特開2014−197540号公報
(a)〜(c)の技術を考えた場合に、表面修飾技術においても電池特性を向上する機能が求められていると云える。ここで、近年、正極材のサイクル特性劣化について別の見解が発表され、表面の結晶構造が徐々に変化していくことがわかってきた。この変化についての駆動力は不明であるが、リチウム挿入脱離の際に想定される相とは別の相に相転移してしまうことが挙げられる。しかしながら、これまでは、電解液の分解を防止するために表面被覆することに主体が置かれ、表面相転移についてはあまり着目されてこなかった。
そこで、本発明は、電池特性が良好な表面修飾されたリチウムイオン電池用正極活物質を提供することを課題とする。
本発明者は、このような問題を解決するため種々の検討を行った結果、所定の組成のコアを構成する正極活物質の粒子の表面に、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xを含有する被覆層(シェル)を設けることで、粒子表面の相転移が抑制され、正極活物質の電池特性が向上することを見出した。
上記知見を基礎にして完成した本発明は一側面において、組成式A:LiaNibCocMnd1 e2
(前記式において、1.0≦a≦1.05、0.5≦b≦0.9、0.1≦c≦0.3、0.1≦d≦0.3、0≦e≦0.005、b+c+d+e=1、M1はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
で表される粒子の表面に、Liと、遷移金属と、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xとを含有する被覆層が設けられているリチウムイオン電池用正極活物質である。
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質は一実施形態において、前記被覆層の遷移金属が、Ni、Co及びMnを含む。
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質は別の一実施形態において、前記被覆層の遷移金属が、更に、Mg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する。
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質は更に別の一実施形態において、前記金属Xを含有する被覆層が、組成式B:LifNigCohMni2 jk2
(前記式において、1.0≦f≦1.05、0.5≦g≦0.9、0.1≦h≦0.3、0.1≦i≦0.3、0<j≦0.005、0<k≦0.0005、g+h+i+j+k=1、M2はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種、XはFe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
で表される。
本発明は別の一側面において、本発明のリチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池用正極である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のリチウムイオン電池用正極を用いたリチウムイオン電池である。
本発明によれば、電池特性が良好な表面修飾されたリチウムイオン電池用正極活物質を提供することができる。
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質の粒子断面の模式図である。
(リチウムイオン電池用正極活物質の構成)
図1に、本発明のリチウムイオン電池用正極活物質の粒子断面の模式図を示す。本発明のリチウムイオン電池用正極活物質は、組成式A:LiaNibCocMnd1 e2
(前記式において、1.0≦a≦1.05、0.5≦b≦0.9、0.1≦c≦0.3、0.1≦d≦0.3、0≦e≦0.005、b+c+d+e=1、M1はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
で表される粒子(以下、当該粒子をコアとも言う)の表面に、Liと、遷移金属と、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xとを含有する被覆層(以下、当該被覆層をシェルとも言う)が設けられている。
リチウムイオン電池用正極活物質における全金属に対するリチウムの比率が1.0〜1.05であるが、これは、1.0未満では、安定した結晶構造を保持し難く、1.05超では電池の高容量が確保できなくなるためである。
また、リチウムイオン電池用正極活物質におけるニッケルの組成が0.5〜0.9であるため、当該リチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池の容量、出力、安全性の三つがバランスよく向上する。リチウムイオン電池用正極活物質におけるニッケルの組成は好ましくは0.7〜0.9、より好ましくは0.8〜0.9である。
組成式Aで表される粒子(コア)の表面に設けられた被覆層(シェル)は、Liと、遷移金属と、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xとを含有する。すなわち、組成式Aで表される粒子の表面の、Liと遷移金属とを含み、且つ、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xを含有する領域が当該被覆層である。組成式Aで表される粒子の表面にFe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xを含有する被覆層を設けることで、粒子表面の相転移が抑制され、正極活物質の電池特性が向上する。
また、金属Xを含有する被覆層は、被覆層の遷移金属が、Ni、Co及びMnを含むのが好ましく、更に、Mg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有するのが好ましい。
金属Xを含有する被覆層が、組成式B:LifNigCohMni2 jk2
(前記式において、1.0≦f≦1.05、0.5≦g≦0.9、0.1≦h≦0.3、0.1≦i≦0.3、0<j≦0.005、0<k≦0.0005、g+h+i+j+k=1、M2はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種、XはFe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
で表されるのが好ましい。このような構成によれば、粒子表面の相転移を防止し、粒子全体の構造安定性が向上するという効果を有する。
本発明の正極活物質の平均粒子径D50に対する被覆層(シェル)の厚さ(d)は、0.001d/D50<0.4であるのが好ましい。このような構成によれば、より粒子表面の相転移が抑制され、正極活物質の電池特性が向上する。正極活物質の平均粒子径D50に対する被覆層(シェル)の厚さ(d):d/D50は、金属XのEPMA強度で50%となるところをコア−シェル境界とし、粒子表面と前記境界との間の距離をd、粒子全体の粒子径をD50として測定することができる。
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質は、(組成式Bで表されるシェルのNi+Co+Mn+M2+Xの総モル数)/(組成式Aで表されるコアのNi+Co+Mn+M1の総モル数)が、0.0096〜0.0098であるのが好ましい。このような構成とすることで、置換元素が多すぎることによる容量劣化を防止する効果を有する。
(リチウムイオン電池用正極及びそれを用いたリチウムイオン電池の構成)
本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池用正極は、例えば、上述の構成のリチウムイオン電池用正極活物質と、導電助剤と、バインダーとを混合して調製した正極合剤をアルミニウム箔等からなる集電体の片面または両面に設けた構造を有している。また、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池は、このような構成のリチウムイオン電池用正極を備えている。
(リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法)
次に、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法について詳細に説明する。
−コアの作製−
まず、Ni、Co、Mn、及び、Mg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種(M1)の各硫酸塩を所定の金属のモル比で含む水溶液を用意する。
次に、当該硫酸塩の水溶液に、アンモニア水、苛性ソーダ水を加え、これらの溶液のpHが11〜12になるように調整して種晶を作製する。次に、pH10〜11で粒子成長させて共沈中間体を作製する。次に、ろ過及び水洗を行って前駆体を得る。
次に、前駆体を、O2雰囲気の焼成炉において400〜700℃で1〜5時間焼成した後、Li/(Ni+Co+Mn)=1.01〜1.05となるようにLi2CO3と前駆体とを混合する。これをO2雰囲気の焼成炉に入れ、650〜700℃で1〜4時間焼成後、710〜900℃で4〜10時間焼成する。焼成後、解砕して上記組成式Aを有する粒子(コア)を得る。
−コアへのシェル前駆体物質の被覆−
コアへのシェル前駆体物質(焼成してシェルとなる前の前駆体物質)の被覆方法について説明する。まず、Ni、Co、Mn、及び、Mg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種の各硫酸塩を所定の金属(M2)のモル比で含む水溶液を用意し、当該水溶液中に、上記組成式Aを有する粒子(コア)を、水溶液中の水分に対して9.5〜10.5kg/Lとなるような量で投入する。
次に、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種(X)の硫酸塩を所定の金属のモル比となるように投入しながら撹拌してスラリー(2)を作製する。
次に、上記スラリー(2)に、アンモニア水と、苛性ソーダ水とを攪拌しながら徐々に且つ同時に投入し、スラリー(3)を得る。ただし、スラリー(3)を得る途中のpHが10〜11になるように調整する。スラリー(3)に含まれるNi+Co+Mn+M2+Xの量が、スラリー(3)への添加量として濃度が0.98〜1.02molとなったとき、当該投入を停止し、続いて、ろ過及び水洗を行う。
以上により、上記組成式Aを有する粒子(コア)の表面に、シェル前駆体物質である上記組成式Bを有する被覆層を設ける。
−正極活物質の作製−
上記表面に組成式Bを有する被覆層を設けた組成式Aを有する粒子を、120〜200℃で乾燥して解砕した後、モル比で、Li/(Ni+Co+Mn+M2+X)=1.01〜1.05となるようにLi2CO3と混合し、O2雰囲気下、600〜800℃で0.5〜2時間焼成する。ただし、このときの(Ni+Co+Mn+M2+X)は、シェル前駆体物質を作製する際に使用した分のみを計算に用いる。これは、コアにはすでにLiが存在することから、シェルへのLiを供給するためである。
その後、必要であれば、焼成体を例えばパルベライザー等を用いて解砕することにより正極活物質の粉体を得る。
以下、本発明及びその利点をより良く理解するための実施例を提供するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
(実施例1)
−コアの作製−
まず、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸マグネシウムを、Ni:Co:Mn:Mg=8:1:1:0.01のモル比で含む水溶液(1)、14mol/Lのアンモニア水、18mol/Lの苛性ソーダ水を用意した。次に、これらの溶液を反応槽pHが11〜12になるように一つの反応槽に投入しながら撹拌して種晶を作製後、反応槽pHが10〜11になるように前記(1)、前記苛性ソーダ水、前記アンモニア水の投入量を調節し、撹拌しながら粒子成長させて共沈中間体を作製し、共沈中間体をろ過・水洗することで前駆体を得た。
次に、前駆体をO2フロー回転炉にて700℃で1時間焼成して回転炉中間体を作製した後、Li/(Ni+Co+Mn)=1.01となるようにLi2CO3と回転炉中間体とを混合した。これをO2雰囲気の焼成炉に入れ、660℃で3時間焼成後、750℃で5時間焼成した。焼成後、解砕して上記組成式Aを有する粒子(コア)を得た。
−コアへのシェル前駆体物質の被覆−
まず、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸マグネシウムを、Ni:Co:Mn:Mg=8:1:1:0.01のモル比で含む水溶液(1)を用意し、当該水溶液中に、上記粒子(コア)を、水溶液中の水分100Lに対して10kgの割合で投入した。
次に、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、硫酸鉄をNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるように投入し、よく攪拌してスラリー(2)を作製した。ただし、このNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.001のモル比は、コアの部分に存在するものは除く。
次に、上記スラリー(2)に、14mol/Lのアンモニア水及び18mol/Lの苛性ソーダ水を攪拌しながら同時に投入し、撹拌中のスラリー(3)のpHが10〜11になるように調整した。スラリー(3)に含まれるNi+Co+Mn+Mg+Feの量が、スラリー(3)への添加量として濃度が1molとなったとき、当該添加を停止し、続いて、ろ過及び水洗を行った。
以上により、粒子(コア)の表面に、シェル前駆体物質である被覆層を設けた。
−正極活物質の作製−
上記表面に被覆層を設けた粒子(コア)を、180℃で乾燥して解砕した後、モル比で、Li/(Ni+Co+Mn+Mg+Fe)=1.01となるようにLi2CO3と混合し、O2雰囲気下、750℃で1時間焼成した。
その後、必要であれば、焼成体をパルベライザーを用いて解砕することにより正極活物質の粉体を得た。
(実施例2)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Cr=8:1:1:0.01:0.001となるように硫酸クロムを投入したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例3)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Cu=8:1:1:0.01:0.001となるように硫酸銅を投入したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例4)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Zn=8:1:1:0.01:0.001となるように硫酸亜鉛を投入したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例5)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Al:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。Al源としては硫酸アルミニウムを用いた。
(実施例6)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Al:Cu=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。Al源としては硫酸アルミニウムを用いた。
(実施例7)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Zr:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。Zr源としては硫酸ジルコニウムを用いた。
(実施例8)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Zr:Cu=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。Zr源としては硫酸ジルコニウムを用いた。
(実施例9)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.005となるように硫酸鉄を投入したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例10)
実施例1で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.05:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例11)
実施例1で、正極活物質の作製の際、Li/(Ni+Co+Mn+Mg+Fe)=1.05となるようにLi2CO3と混合したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例12)
実施例1で、コアの作製の際、Li/(Ni+Co+Mn)=1.05となるようにLi2CO3と回転炉中間体とを混合したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例13)
実施例12で、正極活物質の作製の際、Li/(Ni+Co+Mn+Mg+Fe)=1.05となるようにLi2CO3と混合したこと以外は実施例12と同様に正極活物質を作製した。
(実施例14)
実施例12で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例12と同様に正極活物質を作製した。
(実施例15)
実施例1で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸アルミニウムを、Ni:Co:Mn:Al=8:1:1:0.01のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例16)
実施例1で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸ジルコニウムをNi:Co:Mn:Zr=8:1:1:0.01のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例17)
実施例1で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸マグネシウムをNi:Co:Mn:Mg=8:1:1:0.05のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例18)
実施例1で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸マグネシウムをNi:Co:Mn:Mg=5:2:3:0.01のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例1と同様に正極活物質を作製した。
(実施例19)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Cr=5:2:3:0.01:0.001となるように硫酸クロムを投入したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例20)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Cu=5:2:3:0.01:0.001となるように硫酸銅を投入したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例21)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Zn=5:2:3:0.01:0.001となるように硫酸亜鉛を投入したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例22)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Al:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。Al源としては硫酸アルミニウムを用いた。
(実施例23)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Al:Cu=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。Al源としては硫酸アルミニウムを用いた。
(実施例24)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Zr:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。Zr源としては硫酸ジルコニウムを用いた。
(実施例25)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Zr:Cu=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。Zr源としては硫酸ジルコニウムを用いた。
(実施例26)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、当該コアを投入した硫酸塩の水溶液に、Ni:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.01:0.005となるように硫酸鉄を投入したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例27)
実施例18で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.05:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例28)
実施例18で、正極活物質の作製の際、Li/(Ni+Co+Mn+Mg+Fe)=1.05となるようにLi2CO3と混合したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例29)
実施例18で、コアの作製の際、Li/(Ni+Co+Mn+Mg)=1.05となるようにLi2CO3と回転炉中間体とを混合したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例30)
実施例29で、正極活物質の作製の際、Li/(Ni+Co+Mn+Mg+Fe)=1.05となるようにLi2CO3と混合したこと以外は実施例29と同様に正極活物質を作製した。
(実施例31)
実施例29で、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=8:1:1:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例29と同様に正極活物質を作製した。
(実施例32)
実施例18で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸アルミニウムをNi:Co:Mn:Al=5:2:3:0.01のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例33)
実施例18で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸ジルコニウムをNi:Co:Mn:Zr=5:2:3:0.01のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(実施例34)
実施例18で、コアを作製する際、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸マグネシウムをNi:Co:Mn:Mg=5:2:3:0.05のモル比で含む水溶液(1)を用意し、コアへシェル前駆物質を被覆する際、シェルのモル比がNi:Co:Mn:Mg:Fe=5:2:3:0.01:0.001となるようにスラリー(2)を作製したこと以外は実施例18と同様に正極活物質を作製した。
(比較例1)
実施例1のコアを被覆せずそのまま正極活物質とした。
(比較例2)
実施例33のコアを被覆せずそのまま正極活物質とした。
(評価)
−正極材組成の評価−
コアを被覆するシェル(被覆層)について、EPMAで分析して各金属のモル比を算出した。コアについて、各正極材中の金属含有量を、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES)で測定し、各金属の組成比(モル比)を算出した。酸素含有量はLECO法で測定した。
−電池特性の評価−
各正極材と、導電材と、バインダーとを85:8:7の割合で秤量し、バインダーを有機溶媒(N−メチルピロリドン)に溶解したものに、正極材料と導電材とを混合してスラリー化し、Al箔上に塗布して乾燥後にプレスして正極とした。続いて、対極をLiとした評価用の2032型コインセルを作製し、電解液に1M−LiPF6をEC−DMC(1:1)に溶解したものを用いて、電流密度0.2Cの際の放電容量を測定した。また、45〜55℃の温度範囲で10サイクル充放電を繰り返したときのサイクル特性を測定した。
これらの結果を表1及び表2に示す。
(評価結果)
実施例1〜34は、いずれも本発明で規定する組成式Aのコアの粒子の表面に、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xを含有する被覆層が設けられており、放電容量及びサイクル特性が良好であった。
一方、比較例1及び2は、シェル(被覆層)を設けておらず、放電容量、サイクル特性の少なくとも一方が不良であった。

Claims (6)

  1. 組成式A:LiaNibCocMnd1 e2
    (前記式において、1.0≦a≦1.05、0.5≦b≦0.9、0.1≦c≦0.3、0.1≦d≦0.3、0≦e≦0.005、b+c+d+e=1、M1はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
    で表される粒子の表面に、
    Liと、遷移金属と、Fe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である金属Xとを含有する被覆層が設けられているリチウムイオン電池用正極活物質。
  2. 前記被覆層の遷移金属が、Ni、Co及びMnを含む請求項1に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
  3. 前記被覆層の遷移金属が、更に、Mg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項2に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
  4. 前記金属Xを含有する被覆層が、組成式B:LifNigCohMni2 jk2
    (前記式において、1.0≦f≦1.05、0.5≦g≦0.9、0.1≦h≦0.3、0.1≦i≦0.3、0<j≦0.005、0<k≦0.0005、g+h+i+j+k=1、M2はMg、Al、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種、XはFe、Cr、Zn、Cuからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
    で表される請求項3に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池用正極。
  6. 請求項5に記載のリチウムイオン電池用正極を用いたリチウムイオン電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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