JP2016184139A - 現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、現像剤担持体の長手方向における現像剤搬送量を変えることができる現像剤容器等を提供する。
【解決手段】 現像剤を搬送する現像剤搬送板14bは、振動を受ける被振動部14b1,14b3を有し、該被振動部14b1,14b3から現像剤搬送板14bに付与される現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は、被振動部14b1,14b3から現像剤搬送板14bに付与される現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定され、現像剤搬送板14bの現像剤が接する面は、摩擦抵抗が異なる複数の面を備えることを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】 現像剤を搬送する現像剤搬送板14bは、振動を受ける被振動部14b1,14b3を有し、該被振動部14b1,14b3から現像剤搬送板14bに付与される現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は、被振動部14b1,14b3から現像剤搬送板14bに付与される現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定され、現像剤搬送板14bの現像剤が接する面は、摩擦抵抗が異なる複数の面を備えることを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。ここで、画像形成装置とは、例えば、電子写真画像形成方式を用いて記録材に画像を形成する電子写真複写機がある。更に、例えば、レーザービームプリンタ、LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)プリンタ等の電子写真プリンタ、ファクシミリ装置等である。
従来、特許文献1に記載されるように、画像形成装置の内部に着脱される現像剤容器の内部に、収納される現像剤を現像ローラに向かって撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材が設けられる構成が開示されている。この文献では撹拌搬送部材が複数使用されている。
また、特許文献2に記載されるように、揺動可能に支持された粉粒体用の担持部材と、該担持部材に振動を与える振動発生装置とを備え、前記担持部材を振動させることにより、該部材に担持された粉粒体を搬送する粉粒体用の搬送装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1の構成では、撹拌搬送部材は、回転半径内の現像剤のみを搬送する。このため収納容器の底面を断面円弧状で構成する必要がある。例えば、撹拌搬送部材が届かない収納容器の床面に凸部を形成し、該凸部の領域に現像剤が滞留しないようにする。この凸部はデッドスペースとなるため現像剤の収容容積が減少する。
また、特許文献2の構成では、担持部材全体が揺動するためのスペースを確保する必要があり、このスペースがデッドスペースとなる。
現像剤の搬送経路のデッドスペースを低減させるために、板状の搬送部材を現像剤の搬送方向に往復の加速度を持って揺動することで搬送部材上の現像剤を搬送することが考えられる。
しかしながら、搬送部材の僅かな傾斜や現像剤同士の干渉等により搬送部材上の現像剤を所望の方向に移動させるには課題がある。現像剤容器内に充填された現像剤は一個の剛体として挙動するのではなく、剛体の集合体、つまり粉体として振る舞う。このため現像剤同士が干渉した際に、現像剤の一粒一粒が互いに異なる方向に力を受けて分散される。
その結果、現像剤の一部には放射状に力が作用する。つまり、所望の搬送方向に対して、斜め方向に進行していく現像剤も一部存在する。斜め方向に進行した現像剤の中には、現像ローラ(現像剤担持体)の長手方向端部に現像剤が集中する。これにより現像ローラの長手方向端部と現像剤容器との間の封止部や、現像ブレードの長手方向端部と現像剤容器との間の封止部等から現像剤が漏れる可能性がある。また、現像剤の搬送量が現像ローラ(現像剤担持体)の長手方向において不均一に搬送された場合は、現像ローラ(現像剤担持体)の長手方向において濃度ムラが発生する。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、現像剤担持体の長手方向における現像剤搬送量を変えることができる現像剤容器等を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る現像剤容器の代表的な構成は、現像剤を収容する現像剤容器であって、現像剤を搬送する搬送部材を有し、前記搬送部材は、振動を受ける被振動部を有し、前記被振動部から前記搬送部材に付与される現像剤の搬送方向の最大加速度は、前記被振動部から前記搬送部材に付与される現像剤の搬送方向とは反対方向の最大加速度よりも小さく設定され、前記搬送部材の現像剤が接する面は、摩擦抵抗が異なる複数の面を備えることを特徴とする。
本発明によれば、現像剤担持体の長手方向における現像剤搬送量を変えることができる。
図により本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。ただし、以下の各実施形態に記載した構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等に限定する必要はない。また、以下の説明において、プロセスカートリッジの長手方向とは、像担持体の軸線方向である。また、左右とは記録材の搬送方向において記録材を上から見て左または右を意味する。また、プロセスカートリッジの上面とは、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で上方に位置する面であり、下面とは下方に位置する面を意味する。
先ず、図1〜図4を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
図1を用いて電子写真方式の画像形成装置100の全体構成について説明する。図1は第1実施形態のプロセスカートリッジBを装着した画像形成装置100の構成を示す断面説明図である。本実施形態の画像形成装置100はレーザービームプリンタに適用した一例である。
図1を用いて電子写真方式の画像形成装置100の全体構成について説明する。図1は第1実施形態のプロセスカートリッジBを装着した画像形成装置100の構成を示す断面説明図である。本実施形態の画像形成装置100はレーザービームプリンタに適用した一例である。
図1に示すように、画像形成装置100は、該画像形成装置100本体に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジBを備える。プロセスカートリッジBには、像担持体となる感光ドラム7が設けられている。
また、画像形成装置100は、像露光手段となるレーザスキャナ1から画像情報に基づいたレーザ光1aを図2に示す帯電手段となる帯電ローラ8により一様に帯電された感光ドラム7の表面上に走査露光する。これにより感光ドラム7の表面上に静電潜像が形成される。
その後、図2に示す現像剤担持体となる現像ローラ10dに現像バイアス電圧が印加されることで該現像ローラ10dの表面に担持された現像剤となるトナー30が感光ドラム7の表面上に形成された静電潜像に供給されて現像され、トナー像が形成される。
一方、感光ドラム7の表面上にトナー像を形成する動作と同期して記録材2が図1に示す給送カセット3aからピックアップローラ3bにより繰り出される。記録材2の一例としては、紙、OHP(Over Head Projector)に使用される透明なシートからなるOHT(Over Head Transparency)シート、布等が適用出来る。そして、該ピックアップローラ3bに圧接された分離部材3cとの協働により記録材2が一枚ずつ分離給送される。
ピックアップローラ3bと分離部材3cとの協働により一枚ずつ分離給送された記録材2は、搬送ローラ20,21により順次搬送されて一旦停止しているレジストローラ22に先端部が突き当たる。そして、該記録材2の腰の強さにより該記録材2の先端部がレジストローラ22のニップ部に沿って付き当てられて斜行が矯正される。
その後、感光ドラム7の表面上に形成されたトナー像と位置合わせして記録材2がレジストローラ22により挟持搬送される。そして、該記録材2が搬送ガイド3f1に沿ってプロセスカートリッジBに設けられた感光ドラム7と、転写手段となる転写ローラ4とが対向する転写ニップ部Tに搬送される。
そして、転写ローラ4に転写バイアス電圧が印加されて感光ドラム7の表面上に形成されたトナー像が転写ニップ部Tに搬送された記録材2に転写される。トナー像が転写された記録材2は、搬送ガイド3f2に沿って定着手段となる定着装置5に搬送される。
定着装置5は、駆動ローラ5aと、ヒータ5bを内蔵すると共に支持体5cによって回転可能に支持された筒状シートで構成された定着回転体5dとを有して構成されている。そして、定着回転体5dと、駆動ローラ5aとの定着ニップ部を通過する記録材2に熱及び圧力を印加して該記録材2にトナー像が加熱定着される。
定着装置5によりトナー像が加熱定着された記録材2は、搬送ローラ23により排出ローラ3dに搬送される。排出ローラ3dは、トナー像が定着された記録材2を排出部6に排出する。このように画像形成装置100は現像剤となるトナー30を用いて記録材2に画像形成する。
図1に示す制御手段となるコントローラ50は、画像形成装置100本体内に設けられる各種の機器の駆動を制御する。本実施形態のコントローラ50は、詳しくは後述する振動付与部材13の駆動を制御する。
<プロセスカートリッジ>
次に図2を用いてプロセスカートリッジBの構成について説明する。図2はプロセスカートリッジBの構成を示す断面説明図である。図2に示すように、本実施形態のプロセスカートリッジBは、トナー像(現像剤像)を担持する像担持体としての感光ドラム7と、少なくとも一つの画像形成プロセス手段を備えて構成される。
次に図2を用いてプロセスカートリッジBの構成について説明する。図2はプロセスカートリッジBの構成を示す断面説明図である。図2に示すように、本実施形態のプロセスカートリッジBは、トナー像(現像剤像)を担持する像担持体としての感光ドラム7と、少なくとも一つの画像形成プロセス手段を備えて構成される。
画像形成プロセス手段は、感光ドラム7の表面を帯電させる帯電手段となる帯電ローラ8、感光ドラム7の表面上に形成された静電潜像を現像する現像手段となる現像ユニット10(現像装置)がある。更に、トナー像を転写した後に感光ドラム7の表面上に残留するトナー30をクリーニングするクリーニング手段となるクリーニングブレード11a等がある。
図2に示すドラムユニット11は、感光ドラム7を回転可能に支持するドラム枠体11dを有する。更に、ドラム枠体11dには、クリーニングブレード11aが設けられる。更に、ドラム枠体11dには、帯電ローラ8が回転可能に設けられている。更に、ドラム枠体11dには、除去トナー収容部11cと、掬(すく)いシート11bが設けられる。
現像ユニット10は、現像ローラ10dを回転可能に支持する現像枠体10f1を有する。現像枠体10f1には、現像室10iが設けられる。
現像剤となるトナー30を収容する現像剤容器14は、枠部材14aと、現像剤となるトナー30をその表面に載せて搬送する板状の搬送部材となる現像剤搬送板14bとを有する。枠部材14aと、現像剤搬送板14bとは、現像剤容器14の外郭をなす。また、搬送部材となる現像剤搬送板14bは、現像剤となるトナー30を搬送するための駆動(振動)を受け、該現像剤搬送板14bに駆動(振動)を伝える被振動部14b1,14b3を有する。被振動部14b1,14b3は、現像剤搬送板14bの下方に位置している。
現像剤容器14は、更に、該現像剤容器14から現像剤となるトナー30を排出する開口19を備えた開口部材14cを有する。更に、枠部材14aと、開口部材14cと、現像剤搬送板14bとを連結する可撓性を有する連結部材14dとを有して構成される。可撓性を有する連結部材14dは、現像剤搬送板14bの全周に亘って設けられる。連結部材14dは、搬送部材となる現像剤搬送板14bが現像剤を開口19側(開口側)に向かって搬送する際に、伸縮又は揺動する。
搬送部材となる現像剤搬送板14bと、連結部材14dと、開口部材14cと、枠部材14aとにより現像剤を収容する現像剤収容部(収容部)14tを構成している。図2からも分かるように、搬送部材となる現像剤搬送板14bが現像剤収容部14tの底部を構成している。そのため別途、底部を構成する部材を設ける必要がない。搬送部材となる現像剤搬送板14bは、開口19の下端部19b側(下端部側)側に設けられている。19aは開口19の上端部である。
現像剤容器14は、現像剤収容部14t内に現像剤となるトナー30を収容する。現像剤容器14は、現像ユニット10に対して開口部材14cを連結させて接続し、開口部材14cの開口19を介して、現像ユニット10の現像室10iと現像剤容器14の現像剤収容部14tとが連通する。本実施形態のプロセスカートリッジBは、ドラムユニット11と現像ユニット10と現像剤容器14とを有して構成される。
<画像形成プロセス>
次に、図1及び図2を用いてプロセスカートリッジBの画像形成プロセスについて説明する。図2において、先ず、感光層を有する感光ドラム7を回転し、帯電手段である帯電ローラ8に帯電バイアス電圧を印加して感光ドラム7の表面を一様に帯電する。
次に、図1及び図2を用いてプロセスカートリッジBの画像形成プロセスについて説明する。図2において、先ず、感光層を有する感光ドラム7を回転し、帯電手段である帯電ローラ8に帯電バイアス電圧を印加して感光ドラム7の表面を一様に帯電する。
その後、図1に示すレーザスキャナ1から出射された画像情報に基づいたレーザ光1aをプロセスカートリッジBのドラム枠体11dに設けられた露光開口9bを通して一様に帯電した感光ドラム7の表面に露光走査する。これにより該感光ドラム7の表面に静電潜像を形成する。
その後、現像ユニット10(現像装置)に設けられた現像ローラ10dに現像バイアス電圧を印加し、該現像ローラ10dの表面に担持された現像剤となるトナー30を感光ドラム7の表面に形成された静電潜像に供給する。これにより感光ドラム7の表面に形成された静電潜像が現像されてトナー像として可視像化される。
現像ユニット10は、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像ローラ10dを回転可能に支持している。本実施形態では、図2に示すように、現像剤の搬送方向上流から下流に向けて(図2の右から左に向けて)搬送部材となる現像剤搬送板14b、連結部材14d、開口19、現像剤担持体となる現像ローラ10dの順に配置されている。
現像ローラ10dの回転と共に現像ブレード10eによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を該現像ローラ10dの表面に形成する。感光ドラム7の表面上の静電潜像に現像ローラ10dの表面に担持されたトナー30を転移させることによって感光ドラム7の表面上にトナー像を形成して可視像化する。
その後、図1に示す転写ローラ4に感光ドラム7の表面上のトナー像と逆極性の転写バイアス電圧を印加する。これにより感光ドラム7の表面上のトナー像を記録材2に転写する。トナー像が記録材2に転写された後の感光ドラム7の表面上に残留したトナー30は、図2に示す固定部11hでドラム枠体11dに固定されたクリーニング手段となるクリーニングブレード11aによって掻き落とされる。更に、掬(すく)いシート11bによって掬(すく)い取られて除去トナー収容部11cに回収される。
現像剤搬送板14bは、現像剤収容部14t内の現像剤となるトナー30を開口部材14cの開口19を介して現像室10iに送り出す。
<現像剤搬送装置>
次に図2及び図3を用いて現像剤搬送装置200の構成について説明する。現像剤搬送装置200は、現像剤容器14を有する。現像剤容器14は、枠部材14a、現像剤搬送板14b、開口部材14c及び連結部材14dを有して構成される。
次に図2及び図3を用いて現像剤搬送装置200の構成について説明する。現像剤搬送装置200は、現像剤容器14を有する。現像剤容器14は、枠部材14a、現像剤搬送板14b、開口部材14c及び連結部材14dを有して構成される。
更に、現像剤搬送装置200は、現像剤搬送板14bの下面に突出して被振動部14b1,14b3が設けられる。被振動部14b1,14b3は、現像剤搬送板14bの下方に位置している。被振動部14b1,14b3は、図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに往復の加速度a1,a2がそれぞれ付与される。
ここで、現像剤搬送板14b上に載置された現像剤となるトナー30を搬送する方向は、図2に示す現像剤収容部14tから現像室10iに向かう現像剤の搬送方向J1(図2の右から左方向)である。
開口部材14cには、現像剤容器14の現像剤収容部14tに収容された現像剤となるトナー30を、図2に示す現像剤の搬送方向J1に向けて現像ローラ10dに供給するための開口19が形成されている。
図1に示すように、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着された状態において、現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bが略水平に配置されるように設定されている。
<搬送部材>
次に、板状の搬送部材となる現像剤搬送板14bの構成について説明する。現像剤搬送板14bは、現像剤となるトナー30の下側に配置され、該トナー30を搬送するための板状の部材である。現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の底面を形成している。
次に、板状の搬送部材となる現像剤搬送板14bの構成について説明する。現像剤搬送板14bは、現像剤となるトナー30の下側に配置され、該トナー30を搬送するための板状の部材である。現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の底面を形成している。
更に、現像剤搬送板14bの下面には、カム部材15とコイルバネからなる付勢部材16a,16bとを有して構成される振動付与部材13の振動が伝達される被振動部14b1,14b3が突出して設けられている。本実施形態の現像剤搬送板14bの材質は、厚み1.5mm程度のポリスチレン(PS;Polystyrene)を使用した。被振動部14b1,14b3は現像剤搬送板14bの下方に位置する。
本実施形態の現像剤搬送板14bの材質として、他に、ポリエチレンテレフタレート(PET;Polyethylene Terephthalate)が適用出来る。更に、ポリエチレン(PE;Polyethylene)、ポリプロピレン(PP;Polypropylene)が適用出来る。
更に、現像剤搬送板14bの材質として、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS;Acrylonitrile Butadiene Styrene copolymer)樹脂が適用出来る。更に、ポリカーボネート(PC;polycarbonate)、ポリアセタール(polyacetal;ポリオキシメチレン(POM;Polyoxymethylene))等の一般的なプラスチック材料が適用可能である。
<連結部材>
また、図2に示すように、現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の枠部材14aと、開口部材14cと、可撓性を有する連結部材14dとによって、現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに沿った方向で揺動可能に接続される。本実施形態の連結部材14dの材質は、可撓性を有する厚み300μm程度のシリコーンゴムを使用した。
また、図2に示すように、現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の枠部材14aと、開口部材14cと、可撓性を有する連結部材14dとによって、現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに沿った方向で揺動可能に接続される。本実施形態の連結部材14dの材質は、可撓性を有する厚み300μm程度のシリコーンゴムを使用した。
連結部材14dの材質は、他に、アクリルゴム、天然ゴム、ブチルゴム等の一般的なエラストマ材料が適用出来る。更に、ポリプロピレン(PP;Polypropylene)、ポリエチレン(PE;Polyethylene)、ナイロン(商品名)等のポリアミド系繊維が適用出来る。更に、アルミニウム箔、フィルム、紙等も適用可能である。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、現像剤搬送板14bの下面に被振動部14b1,14b3が突出して設けられている。そして、該被振動部14b1,14b3を図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に沿って振動させる振動付与部材13を以下の通り構成した。
図2に示すように、画像形成装置100本体側には、プロセスカートリッジBが装着される受け部100aが設けられており、該受け部100aには、振動付与部材13が設けられる凹部100bが形成されている。凹部100bには、支持部17a,17bが立設されており、該支持部17a,17bにはホルダ部12の両側に一端が係止された一対のコイルバネからなる付勢部材16a,16bの他端が係止されている。
また、凹部100bには、図示しない支持部により回転可能に軸支されたカム部材15が設けられている。カム部材15は、制御手段となる制御部26により制御されるモータ25により回転駆動される。電源27は、制御部26とモータ25に対してそれぞれ電力を供給する。
図2に示すプロセスカートリッジBを画像形成装置100本体に設けられた受け部100aに装着すると以下の通り位置決めされる。図3(a)〜(c)に示すように、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1は、カム部材15の当接部15aが当接可能な位置に設置される。一方、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b3は、ホルダ部12の凹部12a内に嵌入される。
本実施形態の振動付与部材13は、被振動部14b1を周期的に図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に押圧するカム部材15を有する。更に、カム部材15の当接部15aが被振動部14b1から離間した際に図2及び図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に付勢するコイルバネからなる付勢部材16a,16bを有して構成される。図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2は、図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1とは反対方向である。
本実施形態では、図2に示す制御手段となる制御部26により駆動源となるモータ25が駆動制御される。そして、そのモータ25により図2及び図3(a)〜(c)に示すカム部材15が回転駆動される。そして、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1に対して該カム部材15の径方向で90度ずつずれた四方向に突出された当接部15aが所定の周期で当接して押圧する。各当接部15aはカム部材15の回転軸に対して平行に配置されている。
一方、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b3に対して該被振動部14b3の両側に設けられた付勢部材16a,16bの伸長力と引っ張り力(付勢力)が作用する。そして、図2に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とにそれぞれ付勢する。
これにより被振動部14b1,14b3を介して現像剤搬送板14bを図2に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに振動させることができる。
<現像剤搬送装置>
図2〜図4を用いて本実施形態の現像剤搬送装置200の構成について説明する。図2に示すように、現像剤搬送装置200は、トナー30を収容する現像剤容器14を有する。現像剤容器14は、枠部材14a、現像剤搬送板14b、開口部材14c及び連結部材14dを有する。開口部材14cにより現像剤容器14の開口19が形成される。開口19は、現像剤容器14の内部に収容されたトナー30を現像ローラ10dに供給するための開口である。
図2〜図4を用いて本実施形態の現像剤搬送装置200の構成について説明する。図2に示すように、現像剤搬送装置200は、トナー30を収容する現像剤容器14を有する。現像剤容器14は、枠部材14a、現像剤搬送板14b、開口部材14c及び連結部材14dを有する。開口部材14cにより現像剤容器14の開口19が形成される。開口19は、現像剤容器14の内部に収容されたトナー30を現像ローラ10dに供給するための開口である。
図1に示すように、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着されると、現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bが略水平になるように設定されている。現像剤搬送板14bの下面に突出して被振動部14b1,14b3が設けられている。
<振動付与部材>
現像剤搬送装置200は、カム部材15と付勢部材16a,16bとを有する振動付与部材13が設けられている。
現像剤搬送装置200は、カム部材15と付勢部材16a,16bとを有する振動付与部材13が設けられている。
本実施形態の振動付与部材となる振動付与部材13は、プロセスカートリッジB、或いは、画像形成装置100本体に設けられる。振動付与部材13は、現像剤搬送板14bに対して現像剤の搬送方向J1と、反搬送方向J2とに往復の加速度a1,a2を交互に付与して該現像剤搬送板14bを振動する。
被振動部14b3は、画像形成装置100本体側に設けられた図2に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復移動可能に設けられたホルダ部12の凹部12a内に嵌入されている。該ホルダ部12の両側面には、それぞれ一端が支持部17a,17bに係止されたコイルバネからなる付勢部材16a,16bの他端が係止されている。
これにより付勢部材16a,16bの伸長力と引っ張り力とからなる付勢力がホルダ部12及び被振動部14b3を介して現像剤搬送板14bに対して図2に示す現像剤の搬送方向J1と現像剤の反搬送方向J2とにそれぞれ作用する。
振動付与部材13には、図2に示す駆動源となるモータ25により図2及び図3(a)〜(c)の反時計回り方向に回転駆動されるカム部材15が設けられている。本実施形態のカム部材15には、径方向で90度ずつずれた四方向に突出した当接部15aが設けられている。
カム部材15が図2及び図3(a)〜(c)の反時計回り方向に回転駆動されることで、該カム部材15の各当接部15aが現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1に対して所定の周期で当接して押圧する。
現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が図3(a)の反時計回り方向に回転駆動されるカム部材15の各当接部15aに押圧される。これにより現像剤搬送板14bは、付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力に抗して図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動する。
その後、図3(c)に示すように、被振動部14b1を押圧していた当接部15aが該被振動部14b1から外れる。すると、付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力によりホルダ部12及び被振動部14b3を介して現像剤搬送板14bが図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動する。
カム部材15が連続して図3(a)の反時計回り方向に回転駆動される。これにより該カム部材15の各当接部15aが順次、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1を押圧する。その後、該被振動部14b1から外れる動作を繰り返す。これにより現像剤搬送板14bが図2に示す現像剤の搬送方向J1と現像剤の反搬送方向J2とに振動する。
<現像剤の搬送作用>
次に、本実施形態の現像剤搬送装置200による現像剤の搬送作用について説明する。本実施形態では、振動付与部材13として構成されるカム部材15と、付勢部材16a,16bとを備えた振動付与部材13は画像形成装置100本体側に設けられている。現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1にカム部材15の各当接部15aが当接して押圧する。更に、カム部材15の各当接部15aが被振動部14b1から外れると、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3にホルダ部12を介して付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力がそれぞれ作用する。
次に、本実施形態の現像剤搬送装置200による現像剤の搬送作用について説明する。本実施形態では、振動付与部材13として構成されるカム部材15と、付勢部材16a,16bとを備えた振動付与部材13は画像形成装置100本体側に設けられている。現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1にカム部材15の各当接部15aが当接して押圧する。更に、カム部材15の各当接部15aが被振動部14b1から外れると、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3にホルダ部12を介して付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力がそれぞれ作用する。
これにより現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに往復の最大加速度a1(max),a2(max)を付与して振動させることができる。
該現像剤搬送板14b上に載置されたトナー30は、該現像剤搬送板14bの振動によって現像剤の搬送方向J1に搬送される。
現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1,14b3から該現像剤搬送板14bに付与される図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は以下の通りである。該被振動部14b1,14b3から該現像剤搬送板14bに付与される図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1とは反対方向となる図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定されいる。
本実施形態では、画像形成装置100本体に対するプロセスカートリッジBの着脱操作に応じて以下の通りである。画像形成装置100本体側に設けたカム部材15の当接部15aが当接し得る位置に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が着脱可能に装着される。更に、付勢部材16a,16bが連結されたホルダ部12の凹部12a内に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3が着脱可能に嵌入される。
画像形成装置100本体に設けた図2に示す駆動源となるモータ25によりカム部材15を図2及び図3(a)〜(c)の反時計回り方向に回転させる。これにより現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1をカム部材15の各当接部15aが付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力に抗して押圧する。これにより図2に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2を図3(a)に示す初期位置14b2Bから図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に最も移動した最大移動位置14b2Aまで現像剤の搬送方向J1に移動させる。
図3(a)に示す初期位置14b2Bにあるとき、連結部材14dは、伸縮や揺動しない自然状態である。図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に最も移動した最大移動位置14b2Aにあるとき、連結部材14dは、縮んだ状態である。
このとき、少なくとも現像剤搬送板14bの表面上の現像剤となるトナー30の一部は、該現像剤搬送板14bの表面上を滑らずに該現像剤搬送板14bと一体的に移動する。その後、図3(c)に示すように、カム部材15の当接部15aが被振動部14b1から外れる。このとき、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3がホルダ部12を介して付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力による最大加速度a2(max)が図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に付与される。
これにより図2に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2を図3(b)に示す最大移動位置14b2Aから図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に最も移動した最大移動位置14b2Cまで現像剤の反搬送方向J2に移動させる。このとき、連結部材14dは、伸びた状態である。このとき、現像剤搬送板14bの表面上の現像剤となるトナー30は、該現像剤搬送板14bの表面上を滑る。更に、付勢部材16a,16bは、ダンパーとしての機能も有する。
つまり、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3がホルダ部12を介して付勢部材16a,16bの弾性力による復元力を受ける。この復元力は、図3(b)の現像剤の搬送方向J1と、図3(c)の現像剤の反搬送方向J2との付勢力(伸長力と引っ張り力)を交互に受ける。現像剤搬送板14bの図3(a)〜(c)に示す往復移動に応じて連結部材14dは揺動する。やがて、現像剤搬送板14bの振動は減衰して該現像剤搬送板14bの先端部14b2は図3(a)に示す初期位置14b2Bに戻る。
本実施形態では、カム部材15と、付勢部材16a,16bとにより構成される振動付与部材13の振動周波数は20Hzである。また、現像剤搬送板14bの先端部14b2の図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に最も移動した最大移動位置14b2Aを考慮する。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に最も移動した最大移動位置14b2Cを考慮する。そして、最大移動位置14b2Aと最大移動位置14b2Cとの差となる先端部14b2の移動距離(図3(b)に示すL1+図3(c)に示すL2)は3mm程度に設定される。
また、振動付与部材となる振動付与部材13が現像剤搬送板14bに付与する現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は以下の通り設定される。振動付与部材13が現像剤搬送板14bに付与する現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定される。
そして、現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)は、現像剤搬送板14b上をトナー30が滑る最大加速度a2(max)に設定している。これにより現像剤搬送板14b上のトナー30が該現像剤搬送板14bの振動によって現像剤の搬送方向J1に搬送される。
現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とにおいて、現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)を、現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定する。これにより現像剤搬送板14b上をトナー30が滑る距離は、現像剤の搬送方向J1の移動時に比べて、現像剤の反搬送方向J2の移動時の方が長くなる。
また、現像剤搬送板14bが現像剤の反搬送方向J2に移動したときに、該現像剤搬送板14b上を滑るトナー30は、相対的に現像剤搬送板14b上を現像剤の搬送方向J1に移動する。これにより現像剤搬送板14bの振動を繰り返すことで、該現像剤搬送板14b上のトナー30は、徐々に現像剤の搬送方向J1に搬送される。
一方、現像剤搬送板14b上を現像剤の搬送方向J1にトナー30が滑らない最大加速度a2(max)で現像剤搬送板14bが現像剤の反搬送方向J2に移動する。その場合、トナー30は搬送されない。
即ち、現像剤の反搬送方向J2に現像剤搬送板14bが移動するときに、該現像剤搬送板14bは該現像剤搬送板14b上をトナー30が現像剤の搬送方向J1に滑る最大加速度a2(max)を有する必要がある。
この際、振動する現像剤搬送板14bに対してトナー30が滑るとは以下の通りである。現像剤搬送板14bの表面とトナー30との界面で発生する該現像剤搬送板14bとトナー30との間の滑りに限るものではない。該現像剤搬送板14bよりも上方のトナー30同士の界面で発生する滑りも含まれる。
<現像剤搬送量の制御>
次に図4〜図6を用いて振動する現像剤搬送板14bによる現像剤の搬送量を制御する構成について説明する。
次に図4〜図6を用いて振動する現像剤搬送板14bによる現像剤の搬送量を制御する構成について説明する。
本実施形態では、図4に示すように、現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bの現像剤が接する面(振動面)には、摩擦抵抗が異なる複数の面が設けられている。
振動する現像剤搬送板14b上に載置された現像剤となるトナー30の搬送量は以下の通り決定される。該現像剤搬送板14bの図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1の加速度a1を考慮する。更に、図2及び図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の加速度a2を考慮する。そして、該加速度a1と加速度a2との差により決定する。
現像剤の搬送方向J1の加速度a1と、現像剤の反搬送方向J2の加速度a2との加速度差は、現像剤搬送板14bを振動させる力や周波数、摩擦抵抗、該現像剤搬送板14b上に載置されたトナー30の質量等の様々なパラメータによって決定する。
本実施形態では、現像剤搬送板14bの表面層の摩擦抵抗を所定の領域毎に変えることでトナー30の搬送量を制御する。
次に図5を用いて摩擦抵抗の一つである静止摩擦係数の求め方の一例について説明する。図5に示すように、現像剤搬送板14bの表面層上に現像剤となるトナー30を載せた状態で該現像剤搬送板14bを水平面24に対して傾けていき、トナー30と現像剤搬送板14bとの界面が滑り始めるときの傾斜角度θsを測定する。このとき、トナー30の質量をM、重力加速度をg、静止摩擦係数をμ0とすると、以下の数1式の関係が成り立つ。
[数1]
M×g×sinθs=μ0×M×g×cosθs
M×g×sinθs=μ0×M×g×cosθs
前記数1式の両辺を{M×g×cosθs}で除すると、以下の数2式となる。
[数2]
μ0=tanθs
μ0=tanθs
本実施形態では、トナー30と現像剤搬送板14bとは無帯電状態で、温度が23℃、湿度が30%の環境で、M=5(g)、g=9.8(m/sec2)で算出した。
次に、図6を用いて現像剤搬送板14bの表面層の静止摩擦係数μ0と、振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量との関係について説明する。
図2に示す現像剤搬送装置200において、カム部材15と、付勢部材16a,16bとにより構成される振動付与部材13により現像剤搬送板14bを振動させる。付勢部材16a,16bはコイルバネを使用し、該コイルバネのバネ定数と、現像剤搬送板14bの表面層の静止摩擦係数μ0とを変化させる。その場合に、振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量(g/sec)を示す。
尚、図6の縦軸に示すトナー30の搬送量の正の値は、図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に向かって搬送されたトナー量である。図6の縦軸に示すトナー30の搬送量の負の値は、図2及び図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に向かって搬送されたトナー量である。
本実施形態では、現像剤搬送板14b上に100gのトナー30を載置し、該現像剤搬送板14bの振動周波数は19Hzである。
図6の「▲」で示すように、付勢部材16a,16bのコイルバネのバネ定数が2.942(N/mm)(300(gf/mm))の場合は以下の通りである。図6の横軸に示す現像剤搬送板14bの表面層の静止摩擦係数μ0が上がると、図6の縦軸に示す振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量が低下するのが分かる。
一方、図6の「◇」で示すように、付勢部材16a,16bのコイルバネのバネ定数が1.961(N/mm)(200(gf/mm))の場合は以下の通りである。現像剤搬送板14bの表面層の静止摩擦係数μ0が「1.1」のとき、振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量が「−7(g/sec)」となる。即ち、振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の反搬送方向J2にトナー30が7(g/sec)搬送されることを確認した。
このことから、単に、現像剤搬送板14bの表面層の静止摩擦係数μ0(静止摩擦抵抗)を下げればトナー30の搬送量を下げることができるものではない。現像剤搬送板14bを振動させる力を考慮する。更に、現像剤搬送板14bの表面層の静止摩擦係数μ0を考慮する。これらの関係によって振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量が変わる。
このように、現像剤搬送板14bを振動させる力と、現像剤搬送板14bの表面の静止摩擦係数μ0とを適宜設定する。これにより振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量を制御することができる。
図4は、本実施形態において、振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量を制御するための振動付与部材13及び現像剤搬送板14bの構成の一例を示す。本実施形態の現像剤搬送板14bの表面層には、厚み1mmのポリスチレン(PS;Polystyrene)を使用した。
現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bの現像剤が接する面は、表面粗さが異なることにより摩擦抵抗が異なる複数の面を形成した。図4に示すように、現像剤搬送板14bの上面には、表面粗さを調整して摩擦抵抗が互いに異なるシート14e1〜14e3をそれぞれ現像剤の搬送方向J1に沿って設けている。これにより振動する現像剤搬送板14bにより現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量を制御する。
これらのシート14e1〜14e3は、それぞれ厚みtが1mmのポリスチレン(PS;Polystyrene)を使用した。表面粗さを調整して摩擦抵抗が互いに異なるシート14e1〜14e3同士は段差なく繋がっている。シート14e1,14e3の現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の幅Wは、それぞれ20mmとした。シート14e1,14e3の表面粗さは同じとし、トナー30とシート14e1,14e3との間の静止摩擦係数μ0をそれぞれ「1.1」とした。また、シート14e2の表面粗さは、シート14e1,14e3の表面粗さとは異なり、トナー30とシート14e2との間の静止摩擦係数μ0を「1」とした。
一方、現像剤搬送板14bの振動周波数は19(Hz)で、付勢部材16a,16bのコイルバネのバネ定数を2.942(N/mm)(300(gf/mm))とした。
これにより図4に示す現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の両端部に設けられるシート14e1,14e3の静止摩擦抵抗(静止摩擦係数μ0が「1.1」)は以下の通りである。現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の中央に設けられるシート14e2の静止摩擦抵抗(静止摩擦係数μ0が「1」)よりも高い。
このため図4に示す振動する現像剤搬送板14bの表面層を構成するシート14e1,14e3上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量は、シート14e2上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量よりも少なくなる。
本実施形態では、現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の中央に配置されるシート14e2上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量に対して以下の通りである。現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の両端部に配置されるシート14e1,14e3上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量が5(g/sec)程度少なくなった。
このように現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の両端部に配置されるシート14e1,14e3上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量が少なくなる。これにより該両端部にトナー30が集中することを低減することができる。これにより図2に示す現像ローラ10dの長手方向端部からのトナー30の漏れを低減できる。
本実施形態では、現像剤搬送板14bの振動による該現像剤搬送板14b上のトナー30の搬送量を制御すると共に、図2に示す現像ローラ10dの長手方向端部からのトナー30の漏れを低減できる。
また、現像剤搬送板14b上の現像剤が接する所望の面に摩擦抵抗が異なる複数の面を設ける。これにより現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の両端部以外の領域でも適宜、トナー30の搬送量を制御することができる。これにより現像剤搬送板14b上の現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の所望の位置でトナー30の搬送量を制御し、その結果、記録材2に形成されるトナー像の濃度ムラの低減が達成できる。
本実施形態によれば、搬送部材となる現像剤搬送板14bが振動する現像剤搬送装置200において、現像剤となるトナー30の搬送量を制御する。これにより現像剤担持体となる図2に示す現像ローラ10dの長手方向端部からのトナー30の漏れを防止すると共に、現像ローラ10dの長手方向における濃度ムラを低減することが出来る。
次に、図4を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、現像剤搬送板14bの表面層を構成するシート14e1〜14e3を同じ材料からなるポリスチレン(PS;Polystyrene)を使用した。そして、トナー30とシート14e1,14e3との間の静止摩擦係数μ0をそれぞれ「1.1」に設定した。また、トナー30とシート14e2との間の静止摩擦係数μ0を「1」に設定した。
本実施形態では、現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bの現像剤が接する面は、異なる材質により摩擦抵抗が異なる複数の面を設けたものである。
本実施形態では、図4に示す現像剤搬送板14bの表面層を構成するシート14e1,14e3の材料としてポリスチレン(PS;Polystyrene)を使用する。また、シート14e2の材料としてエラストマを使用する。これによりシート14e1,14e3の材料と、シート14e2の材料とを異なる材料で構成した。
これによりシート14e1,14e3と、シート14e2との摩擦抵抗を変えて該現像剤搬送板14bの振動による現像剤の搬送方向J1のトナー30の搬送量を制御する。本実施形態の現像剤搬送板14bの振動周波数は19(Hz)で、付勢部材16a,16bのコイルバネのバネ定数を2.942(N/mm)(300(gf/mm))とした。
図4に示す現像剤搬送板14bの表面層のシート14e2の材料として使用したエラストマは、シート14e1,14e3の材料として使用したポリスチレン(PS;Polystyrene)よりも静止摩擦係数μ0が高い。
図6の「▲」で示すように、付勢部材16a,16bのコイルバネのバネ定数が2.942(N/mm)(300(gf/mm))の場合は、図6の横軸で示す静止摩擦係数μ0が高いと、図6の縦軸で示すトナー30の搬送量が低下する傾向がある。
このため現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1に直交する方向における両端部に配置されたシート14e1,14e3上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量は以下の通りである。現像剤の搬送方向J1に直交する方向における中央に配置されたシート14e2上を現像剤の搬送方向J1に搬送されるトナー30の搬送量に比べて低下させることができる。
本実施形態では、現像剤搬送板14bの表面層の材料を変えることによって摩擦抵抗を変える。これにより該現像剤搬送板14bの振動による現像剤の搬送方向J1のトナー30の搬送量を制御することができる。
これにより現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1に直交する方向における端部にトナー30が集中することを低減し、現像ローラ10dの長手方向端部からのトナー30の漏れを低減することができる。
また、現像剤搬送板14bの表面層の摩擦抵抗を変えることにより該現像剤搬送板14bの現像剤の搬送方向J1に直交する方向における端部以外の領域においても現像剤の搬送方向J1に搬送するトナー30の搬送量を制御することができる。
これにより現像剤搬送板14b上の現像剤の搬送方向J1と直交する方向(図4の左右方向)の所望の位置で現像剤の搬送方向J1に搬送するトナー30の搬送量を制御し、その結果、記録材2に形成されるトナー像の濃度ムラの低減が達成できる。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図7を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1、第2実施形態では、現像剤搬送板14bの表面層の摩擦抵抗を変えることにより該現像剤搬送板14bの振動による現像剤の搬送方向J1に搬送するトナー30の搬送量を制御した。
本実施形態では、現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bの表面層の他に該現像剤容器14の現像剤収容部14tの枠部材14aの現像剤が接する静止面に摩擦抵抗が異なる複数の面を設けたものである。これにより該現像剤搬送板14bの振動による現像剤の搬送方向J1に搬送するトナー30の搬送量を制御する。
図7は現像剤収容部14tの枠部材14aの内壁面の一部を示す斜視図である。本実施形態では、図7に示すように、現像剤収容部14tの枠部材14aのトナー30が接する内壁面の摩擦抵抗を変える。これにより該現像剤搬送板14bの振動による現像剤の搬送方向J1に搬送するトナー30の搬送量を制御する。
現像剤搬送板14bの振動周波数は19(Hz)で、付勢部材16a,16bのコイルバネのバネ定数を2.942(N/mm)(300(gf/mm))とした。
現像剤収容部14tの枠部材14aの内壁面においてトナー30が接する摩擦面14f1と、現像剤搬送板14bの表面層に摩擦面14f2,14f3がそれぞれ形成されている。
現像剤搬送板14b上の現像剤の搬送方向J1に直交する方向における端部に設けられた摩擦面14f2と、現像剤収容部14tの枠部材14aのトナー30が接する内壁面に設けられた摩擦面14f1とのそれぞれの静止摩擦係数μ0は以下の通りである。該現像剤搬送板14b上の現像剤の搬送方向J1に直交する方向における中央に設けられた摩擦面14f3の静止摩擦係数μ0よりも高くする。尚、摩擦面14f1,14f2の静止摩擦係数μ0を同じとし、これらを摩擦面14f3の静止摩擦係数μ0よりも高く設定しても良い。
現像剤搬送板14bの振動により該現像剤搬送板14b上を現像剤の搬送方向J1に移動するトナー30は、該現像剤搬送板14b上の摩擦面14f2,14f3だけでなく現像剤収容部14tの枠部材14aの内壁面の摩擦面14f1にも接する。
これにより現像剤搬送板14b上の現像剤の搬送方向J1に直交する方向における端部におけるトナー30の現像剤の搬送方向J1の搬送量をより下げることができる。つまり、現像剤搬送板14bの表面だけでなく、現像剤収容部14tの枠部材14aのトナー30が接する内壁面の静止摩擦係数μ0を変えても該現像剤搬送板14bの振動によるトナー30の現像剤の搬送方向J1に搬送される搬送量を制御することができる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
尚、現像剤搬送板14bの材質や表面の粗さ、更には、図4及び図7に一例として示された複数の異なる摩擦面の幅、面積、数、静止摩擦係数μ0等の個別のパラメータは以下の通りである。トナー30の種類や振動付与部材13の構成によって適宜設定される。図4及び図7に一例として示された複数の異なる摩擦面は、図4に示すシート14e1〜14e3の表面や図7に示す摩擦面14f1〜14f3である。
また、前記各実施形態では、摩擦抵抗の一例として静止摩擦係数μ0を用いて説明した。他に、動摩擦係数等の他の摩擦抵抗の指標を用いても良い。
また、現像剤容器14は画像形成装置100に装着されたときに略水平となる現像剤搬送板14bを有している場合の一例を示した。他に、現像剤容器14の現像剤搬送板14bが水平面24に対して傾いている場合にも適用することができる。
また、前記各実施形態では、現像剤容器14の枠部材14aと、開口部材14cとが別部材で構成された場合の一例を示した。他に、枠部材14aと、開口部材14cとを一体的に構成することも出来る。また、現像ユニット10の現像枠体10f1と、開口部材14cとを一体的に構成することも出来る。更には、現像ユニット10の現像枠体10f1と、開口部材14cと、現像剤容器14の枠部材14aとを一体的に構成することも出来る。
また、前記各実施形態では、現像剤容器14の枠部材14aと、連結部材14dとが別部材で構成された場合の一例を示した。他に、現像剤容器14の枠部材14aと連結部材14dとをポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン(登録商標)等のポリアミド合成繊維、アルミ箔、フィルム、紙、エラストマ等の可撓性を有する部材により一体的に構成することも出来る。
また、図1に示す画像形成装置100では、単色のプロセスカートリッジBが着脱可能に構成されて単色画像を形成する構成の一例について説明した。他に、各色の現像手段となる現像ユニット10(現像装置)を複数設けることが出来る。複数色の画像(例えば、二色画像、三色画像、或いは、フルカラー画像等)を形成するプロセスカートリッジBを画像形成装置100に対して着脱可能に設ける。そして、各プロセスカートリッジBの現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bを振動付与部材13により振動させて現像剤となるトナー30を搬送する構成とすることも出来る。
また、前記各実施形態では、現像剤収容部14t内に収容された未使用の現像剤となるトナー30を搬送する場合の一例について説明した。他に、除去トナー収容部11c内(クリーナユニット内)に回収された使用済のトナー(転写残トナー)を搬送する場合やプロセスカートリッジB以外の現像ユニット10(現像装置)等におけるトナー30の搬送にも適用出来る。
また、前記各実施形態では、振動付与部材13が振動する周波数は、5Hz〜100Hzである。更に、現像剤搬送板14bの傾斜角度は、図2に示す現像剤の搬送方向J1の上り角度が水平面24に対して10°未満でも現像剤搬送板14bの表面上の現像剤となるトナー30を開口19に向かって搬送することが可能である。
また、図5に示す現像剤の搬送方向J1の下り角度θが水平面24に対して60°以下でも現像剤搬送板14bの表面上の現像剤となるトナー30を図2に示す開口19に向かって搬送することが可能である。
また、前記各実施形態では、カム部材15と、付勢部材16a,16bとからなる振動付与部材13が画像形成装置100本体に設けられていた。他に、現像剤容器14にカム部材15と、付勢部材16a,16bとからなる振動付与部材13を設けても良い。
この場合もカム部材15の当接部15aは、搬送部材となる現像剤搬送板14bの下方に突設された被振動部14b1を周期的に現像剤の搬送方向J1に押圧する。付勢部材16a,16bは、カム部材15の当接部15aが被振動部14b1から離間した際に現像剤の搬送方向J1とは反対方向となる現像剤の反搬送方向J2に付勢する。
この場合は、現像剤容器14は、カム部材15を回転させるモータを駆動するための電圧等を画像形成装置100本体から受ける電気接点を有している必要がある。同様に、画像形成装置100本体にも現像剤容器14に設けられた電気接点と電気的に接続するための電気接点を設ける必要がある。
尚、前記各実施形態では、現像剤搬送板14bに振動を付与する振動付与部材13は、カム部材15と付勢部材16a,16bとにより構成した。他に、現像剤搬送板14bの被振動部を圧電素子等の振動付与部材により構成される振動付与部材13により振動させる構成でも良い。
次に、図8を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第4実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
<現像剤容器>
本実施形態の現像剤容器14は、図8に示すように、枠部材14aと、蓋体14gとを有する。蓋体14gが枠部材14aに取付けられると、開口19が形成される。また、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着されると、枠部材14aの床面14a1は略水平になるように設定されている。尚、現像剤容器14の内部の現像剤(トナー)は開口19を介して現像ローラ10dに供給される。
本実施形態の現像剤容器14は、図8に示すように、枠部材14aと、蓋体14gとを有する。蓋体14gが枠部材14aに取付けられると、開口19が形成される。また、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着されると、枠部材14aの床面14a1は略水平になるように設定されている。尚、現像剤容器14の内部の現像剤(トナー)は開口19を介して現像ローラ10dに供給される。
<搬送部材>
次に、本実施形態の搬送部材となる現像剤搬送板14bの構成について説明する。本実施形態の搬送部材となる現像剤搬送板14bは、現像剤の下側に配置され、現像剤を搬送する板状の部材である。現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の床面14a1上に現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復移動可能に支持されている。現像剤搬送板14bの長手方向(図8の左右方向)の端部(図8の右端部)には、被振動部14b1が設けられている。
次に、本実施形態の搬送部材となる現像剤搬送板14bの構成について説明する。本実施形態の搬送部材となる現像剤搬送板14bは、現像剤の下側に配置され、現像剤を搬送する板状の部材である。現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の床面14a1上に現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復移動可能に支持されている。現像剤搬送板14bの長手方向(図8の左右方向)の端部(図8の右端部)には、被振動部14b1が設けられている。
搬送部材となる現像剤搬送板14bにおいて、現像剤の搬送方向J1の先端部14b2は、床面14a1に固定されない自由端となっている。また、現像剤の搬送方向J1の基端が被振動部14b1である。現像剤搬送板14bの被振動部14b1は、該現像剤搬送板14bに振動を伝達する振動付与部材13に固定された固定端となっている。
本実施形態の現像剤搬送板14bの被振動部14b1は、圧電素子からなる振動付与部材13の一端部に固定されている。振動付与部材13の他端部は、現像剤容器14の開口19と反対側の後端部14hに固定されている。
圧電素子からなる振動付与部材13の両端部に設けられた電極に図示しない直流電源を電気的に接続する。そして、制御手段となる図1に示すコントローラ50により図示しない直流電源を制御して所定のタイミングで振動付与部材13の両端部に設けられた電極に印加する直流電圧をON/OFFさせる。
例えば、図示しない直流電源により振動付与部材13の両端部に設けられた電極に印加する直流電圧を緩慢に上昇させる。これにより現像剤搬送板14bを現像剤の搬送方向J1(往路)に移動する加速度a1を小さく作用させることが出来る。更に、該振動付与部材13の両端部に設けられた電極に印加した直流電圧を急激に下降させる。これにより現像剤搬送板14bを現像剤の反搬送方向J2(復路)に移動する加速度a2を大きく作用させることが出来る。
本実施形態の現像剤搬送装置200は、現像剤容器14を直接的に振動させたり揺動させたりする構成とは異なる。即ち、現像剤容器14の床面14a1上に乗せられた搬送部材となる現像剤搬送板14bを現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復振動させる構成である。
これは、現像剤容器14を振動又は揺動させる構成の場合は、現像剤容器14の外部に該現像剤容器14を振動又は揺動させる機構が必要であり、また、そのためのスペースが必要である。本実施形態では、そのような機構を設けることなく無駄なスペースを必要としない。また、現像剤容器14を直接的に振動又は揺動すると、現像剤容器14に組付けられた現像ローラ10dの位置精度に誤差等が生じてしまい、画像形成に悪影響が生じるが、本実施形態では、これを防止することが出来る。
本実施形態においても図8に示す現像剤搬送板14bの被振動部14b1から該現像剤搬送板14bに付与される現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は以下の通りである。該被振動部14b1から該現像剤搬送板14bに付与される現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定される。更に、現像剤搬送板14bの現像剤が接する面は、摩擦抵抗が異なる複数の面を備えて構成される。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
a1(max)…現像剤の搬送方向J1の最大加速度
a2(max)…現像剤の反搬送方向J2の最大加速度
J1…現像剤の搬送方向
J2…現像剤の反搬送方向
14…現像剤容器
14b…現像剤搬送板(搬送部材)
14b1,14b3…被振動部
a2(max)…現像剤の反搬送方向J2の最大加速度
J1…現像剤の搬送方向
J2…現像剤の反搬送方向
14…現像剤容器
14b…現像剤搬送板(搬送部材)
14b1,14b3…被振動部
Claims (15)
- 現像剤を収容する現像剤容器であって、
現像剤を搬送する搬送部材を有し、
前記搬送部材は、振動を受ける被振動部を有し、
前記被振動部から前記搬送部材に付与される現像剤の搬送方向の最大加速度は、前記被振動部から前記搬送部材に付与される現像剤の搬送方向とは反対方向の最大加速度よりも小さく設定され、
前記搬送部材の現像剤が接する面は、摩擦抵抗が異なる複数の面を備えることを特徴とする現像剤容器。 - 前記摩擦抵抗が異なる複数の面は、前記搬送部材の現像剤が接する振動面に設けたことを特徴とする請求項1に記載の現像剤容器。
- 前記摩擦抵抗が異なる複数の面は、前記現像剤容器の現像剤が接する静止面に設けたことを特徴とする請求項2に記載の現像剤容器。
- 前記摩擦抵抗が異なる複数の面は、異なる材質によって摩擦抵抗が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像剤容器。
- 前記摩擦抵抗が異なる複数の面は、表面粗さが異なることによって摩擦抵抗が異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤容器。
- 前記搬送部材と、現像剤を排出する開口を有する開口部材と、前記開口部材と前記搬送部材とを連結する連結部材と、枠部材と、により、現像剤を収容する収容部を構成していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像剤容器。
- 前記被振動部は、前記搬送部材の下方に位置することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像剤容器。
- 前記開口の下端部側に、前記搬送部材が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の現像剤容器。
- 前記被振動部を振動させる振動付与部材を有し、
前記振動付与部材は、
前記被振動部を周期的に現像剤の搬送方向に押圧するカム部材と、
前記カム部材が前記被振動部から離間した際に現像剤の搬送方向とは反対方向に付勢する付勢部材と、
を有して構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の現像剤容器。 - 前記連結部材は可撓性を有することを特徴とする請求項6に記載の現像剤容器。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の現像剤容器と、
前記搬送部材により搬送された現像剤を担持する現像剤担持体と、
を有することを特徴とする現像装置。 - 前記搬送部材により搬送された現像剤を担持する現像剤担持体を有し、
現像剤の搬送方向上流から下流に向けて前記搬送部材、前記連結部材、前記開口、前記現像剤担持体の順に配置されたことを特徴とする請求項6に記載の現像装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の現像剤容器、または請求項11または請求項12に記載の現像装置のいずれか1つを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の現像剤容器、または請求項11または請求項12に記載の現像装置、または請求項13に記載のプロセスカートリッジのいずれか1つを有し、
前記現像剤を用いて画像形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の現像剤容器と、
前記被振動部を振動させる振動付与部材と、
を有し、
前記現像剤を用いて画像形成することを特徴とする画像形成装置。
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JP2015065551A JP2016184139A (ja) | 2015-03-27 | 2015-03-27 | 現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
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