JP2016183503A - せん断補強筋、鉄筋コンクリート構造物、及びその構築方法 - Google Patents
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Abstract
Description
鉄筋を中央部で略180度曲げ加工して一半部と他半部が略平行する略U字状に形成し、
その略U字状の連続端部側に対し開放端部側を曲げ加工して三次元形状に形成したせん断補強筋を特徴とする。
請求項1に記載のせん断補強筋であって、
前記略U字状の連続端部側と開放端部側を同一方向に曲げ加工したことを特徴とする。
請求項1または2に記載のせん断補強筋であって、
前記開放端部に定着具を備えることを特徴とする。
請求項1から3のいずれか一項に記載のせん断補強筋であって、
前記連続端部側と開放端部側との間で分割され、その分割された前記連続端部側と開放端部側と接続する継手を備えることを特徴とする。
請求項1から4のいずれか一項に記載のせん断補強筋を主鉄筋の外側で横方向に隣接させて配置するとともに、その前記連続端部の内方に、隣接配置される前記せん断補強筋の前記開放端部を挿入して接続状態にして、コンクリートを打設してなるRC構造物を特徴とする。
請求項5に記載のRC構造物であって、
大断面のRC構造物において、
前記せん断補強筋が前記連続端部側と開放端部側との間で分割され、その分割された前記連続端部側と開放端部側とが前記継手で接続されていることを特徴とする。
前記請求項5または6に記載のRC構造物を構築する方法であって、
前記せん断補強筋を主鉄筋の外側で横方向に隣接させて配置すると同時に、その前記連続端部の内方に、隣接配置される前記せん断補強筋の前記開放端部を挿入して接続状態にしてから、
コンクリートを打設することを特徴とする。
ロボットを用いて行う請求項7に記載のRC構造物の構築方法であって、
前記せん断補強筋をその開放端部が前記曲げ加工して突出する直線部分で前記ロボットが把持した状態で、前記主鉄筋の外側に前記せん断補強筋を沿わせると同時に、前記開放端部を前記主鉄筋の間に横から挿入し、
次に、前記せん断補強筋を前記直線部で前記ロボットが把持した状態で、前記主鉄筋の外側に沿わせると同時に、前記開放端部を、横方向に隣接配置された前記せん断補強筋の前記連続端部の内方に横から挿入してから、前記主鉄筋の間に挿入することを特徴とする。
せん断補強筋を分割して三次元形状に折り曲げた、好ましくは、その先端に機械式定着具または多段式定着具などを取り付け、橋脚のコアコンクリートへ定着する。
このような形状とすることによって、従来の中間帯鉄筋を代替する座屈防止用鉄筋とせん断補強筋を一体化することが可能となる。
さらに、せん断補強筋が分割されていることにより、主筋の上からループ状のせん断補強筋を下げてきて配筋する必要がなくなる。
すなわち、横からせん断補強筋を挿入することが可能となるため、橋脚等の主筋上側から足場等を用いてせん断補強筋を上側から橋脚基部まで下げることが不要となり、配筋位置に横から設置できるため、大幅な施工性向上となる。
図1は本発明を適用したせん断補強筋1の一実施形態の構成を示すもので、図2は図1のせん断補強筋1の三次元形状に曲げる前の鉄筋の一半部を略180度曲げ加工して他半部と略平行する略U字状1aに形成した状態を示している。
なお、定着具1dは、開放端部1cに加工したテーパーネジ部にナット部材をネジ込んで取り付けることにより、コンクリートに対する定着長を短くできる。
このとき、他方の開放端部1cを、横方向に隣接するせん断補強筋1の連続端部1bの内方にそれぞれ横から挿入してから、主鉄筋3の間にそれぞれ挿入する。
そして、図示しないが、コンクリートを打設して橋脚を構築する。
すなわち、ロボットを用いて、図3において、せん断補強筋1をその連続端部1bと開放端部1cが略直角に各々突出する直線部分でロボットが把持した状態で、主鉄筋3の外側の隅部に連続端部1b側の略直角部を沿わせると同時に、他方の開放端部1cを主鉄筋3の間に横から挿入する。
以下、同様にロボットによりせん断補強筋1を四隅部に順次配置してその開放端部1cを横から前に設置したせん断補強筋1の連続端部1bの内方及び主鉄筋3の間に挿入していく。
そして、そのせん断補強筋1を主鉄筋3の外側で横方向に隣接させて配置するとともに、その連続端部1bの内方に、隣接配置されるせん断補強筋1の開放端部1cを挿入して接続状態にして、コンクリートを打設して断面略矩形状の橋脚を構築する。
図1(b)に仮想線で示すように、連続端部1bにさらに略直角に曲げ加工して開放端部1c側に延びる延長部1eを設けてもよい。
また、図1(b)において、連続端部1b側を略直角に曲げ加工せずに開放端部1c側に対し略直角な直線状としてもよい。
図4は定着具1dの変形例を示すもので、図示のように、開放端部1cに加工したテーパーネジ部に、太い部分と細い部分が交互に形成された多段式の定着具1dをネジ込んで取り付ける。
図5は実施形態2を示すもので、図示のように、大断面の橋脚を施工する場合に継手5を用いたせん断補強筋1の配置例を示している。
すなわち、大断面の橋脚施工に対応して、予めせん断補強筋1が連続端部1b側と開放端部1c側との間で分割されており、その分割された連続端部1b側と開放端部1c側とが継手5で接続されている。
なお、図示例では、主鉄筋を省略している。
図6は実施形態3のせん断補強筋6を示すもので、その略U字状6aの開放端部6cを除いて連続端部6bまでを、図示のように、平面視湾曲形状に形成するとともに、開放端部6cを略直角に曲げ加工して三次元形状に形成する。そして、開放端部6cに大径の定着具6dを設けている。
このとき、開放端部6cを、横方向に隣接するせん断補強筋6の連続端部6bの内方にそれぞれ挿入してから、主鉄筋7の間にそれぞれ挿入する。
そして、コンクリートを打設して断面略円柱状の橋脚を構築する。
以上の実施形態においては、新設の橋脚に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、同様に柱にも適用でき、既設の橋脚や柱のせん断補強、耐震補強等に適用してもよい。
なお、既設のRC構造物に適用する場合、せん断補強筋の開放端部側を挿入する孔をRC構造物に削孔しておく必要がある。また、せん断補強筋のセット後は増厚コンクリートで巻くことが望ましい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1a 略U字状
1b 連続端部
1c 開放端部
1d 定着具
1e 延長部
3 主鉄筋
5 継手
6 せん断補強筋
6a 略U字状
6b 連続端部
6c 開放端部
6d 定着具
7 主鉄筋
Claims (8)
- 鉄筋を中央部で略180度曲げ加工して一半部と他半部が略平行する略U字状に形成し、
その略U字状の連続端部側に対し開放端部側を曲げ加工して三次元形状に形成したことを特徴とするせん断補強筋。 - 前記略U字状の連続端部側と開放端部側を同一方向に曲げ加工したことを特徴とする請求項1に記載のせん断補強筋。
- 前記開放端部に定着具を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のせん断補強筋。
- 前記連続端部側と開放端部側との間で分割され、その分割された前記連続端部側と開放端部側と接続する継手を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のせん断補強筋。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載のせん断補強筋を主鉄筋の外側で横方向に隣接させて配置するとともに、その前記連続端部の内方に、隣接配置される前記せん断補強筋の前記開放端部を挿入して接続状態にして、コンクリートを打設してなることを特徴とする鉄筋コンクリート構造物。
- 大断面の鉄筋コンクリート構造物において、
前記せん断補強筋が前記連続端部側と開放端部側との間で分割され、その分割された前記連続端部側と開放端部側とが前記継手で接続されていることを特徴とする請求項5に記載の鉄筋コンクリート構造物。 - 前記請求項5または6に記載の鉄筋コンクリート構造物を構築する方法であって、
前記せん断補強筋を主鉄筋の外側で横方向に隣接させて配置すると同時に、その前記連続端部の内方に、隣接配置される前記せん断補強筋の前記開放端部を挿入して接続状態にしてから、
コンクリートを打設することを特徴とする鉄筋コンクリート構造物の構築方法。 - ロボットを用いて行う請求項7に記載の鉄筋コンクリート構造物の構築方法であって、
前記せん断補強筋をその開放端部が前記曲げ加工して突出する直線部分で前記ロボットが把持した状態で、前記主鉄筋の外側に前記せん断補強筋を沿わせると同時に、前記開放端部を前記主鉄筋の間に横から挿入し、
次に、前記せん断補強筋を前記直線部で前記ロボットが把持した状態で、前記主鉄筋の外側に沿わせると同時に、前記開放端部を、横方向に隣接配置された前記せん断補強筋の前記連続端部の内方に横から挿入してから、前記主鉄筋の間に挿入することを特徴とする鉄筋コンクリート構造物の構築方法。
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