JP2016182903A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造がシンプルなヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置1では、待機状態ST0においてコンバイナ3と光路扉6とが重ねて配置される。そして、待機状態ST0から使用状態ST1に移行する場合に、コンバイナ3と光路扉6とは互いに逆方向に回転し、互いに離れるように移動する。これにより、コンバイナ3と光路扉6とを互いに干渉しないように容易に移動させることができる。このため、ヘッドアップディスプレイ装置1の構造をシンプルにすることができる。【選択図】図11

Description

本発明は、コンバイナを備えるヘッドアップディスプレイ装置に関する。
近年、ユーザの視界と重なって各種の情報を表示可能なヘッドアップディスプレイ装置(HUD)が実用化されている。コンバイナを備えるヘッドアップディスプレイ装置においては、画像を表示する表示装置の表示光がコンバイナにおいて反射され、コンバイナの前方において画像が虚像として表れる。
ヘッドアップディスプレイ装置を自動車などの車両に搭載した場合には、ドライバは運転中において車両の前方を見ながら視線を大きく移動させずに、虚像として表れた画像を確認して様々な情報を得ることができる。
このようなヘッドアップディスプレイ装置においては、一般に、表示装置は装置内部に配置される。表示装置を常に外部に露出しておくと、異物や直射日光が装置内部に侵入し、装置内部に配置された表示装置を含む部品が劣化する可能性がある。このため、非使用時には装置内部を保護するように、移動可能な保護カバーを設けることが望ましい。また一方で、起立した姿勢で使用されるコンバイナは、非使用時には倒れた姿勢となる位置に移動できることが望まれる。このため、保護カバー及びコンバイナを移動可能なヘッドアップディスプレイ装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平11−91403号公報 特開2013−154816号公報
近年、様々な車両に搭載できるように、比較的小型でコストの低いヘッドアップディスプレイ装置が望まれている。
しかしながら、保護カバー及びコンバイナを移動可能なヘッドアップディスプレイ装置では、これら保護カバー及びコンバイナが互いに干渉しないように双方を移動する必要がある。このため一般に、このようなヘッドアップディスプレイ装置は構造が複雑となるため、小型化することは難しくコストも高くなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、構造がシンプルなヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、ヘッドアップディスプレイ装置であって、情報を表示する表示手段と、前記ヘッドアップディスプレイ装置の使用状態において前記表示手段の表示光を反射するコンバイナと、前記表示手段を収容し、前記表示光の光路が経由する開口部を有するハウジングと、前記ヘッドアップディスプレイ装置の待機状態において前記開口部を閉じるとともに、前記使用状態において前記開口部を開放する保護カバーと、を備え、前記待機状態において、前記コンバイナと前記保護カバーとは重ねて配置され、前記待機状態から前記使用状態に移行する場合に、前記コンバイナと前記保護カバーとは互いに逆方向に回転する。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記待機状態において、前記コンバイナは前記保護カバーの第1側に重ねて配置され、前記待機状態から前記使用状態に移行する場合に、前記コンバイナは前記第1側に移動し、前記保護カバーは前記第1側とは逆方向の第2側に移動する。
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記コンバイナを保持しつつ回転可能な保持部材と、前記保護カバーの回転軸に対する前記保護カバーの一方側を所定方向に付勢する付勢手段と、前記保持部材に設けられ、前記保持部材の回転に伴って前記回転軸に対する前記保護カバーの他方側に接触して該他方側を前記所定方向に押圧する突起部と、前記保持部材を回転することで、前記コンバイナ及び前記保護カバーの双方を回転させる移動手段と、をさらに備えている。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記突起部は、前記使用状態において前記保護カバーに接触しない。
また、請求項5の発明は、請求項3または4に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記移動手段は、駆動源の回転に応じて回転する第1ギア群と、前記第1ギア群と前記保持部材との間で回転力を伝達する伝達機構と、を備え、前記伝達機構は、所定以上の前記回転力を遮断する。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記第1ギア群とは別に設けられ、前記保持部材の回転に応じて回転する第2ギア群と、前記第2ギア群に含まれる一の検出ギアの回転の角度に基づいて、前記コンバイナの位置を検出する検出手段と、を備えている。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記第2ギア群は、前記検出ギアの回転の角度を前記保持部材の回転の角度よりも大きくする。
また、請求項8の発明は、請求項6または7に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記使用状態における前記コンバイナの位置である使用位置を記憶する記憶手段と、前記検出手段が検出する前記コンバイナの位置が前記使用位置と異なる場合は、前記移動手段を制御して前記コンバイナの位置を前記使用位置に移動する制御手段と、をさらに備えている。
また、請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記保護カバーは、第1面と、前記第1面に対して外側に配置される第2面とを有し、を有し、前記待機状態において、前記コンバイナは前記第1面に重なる。
また、請求項10の発明は、請求項9に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記コンバイナの主面と前記第1面とは略同一の形状の曲面である。
また、請求項11の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記表示手段を含む表示ユニットと、前記コンバイナ、前記保護カバー及び前記移動手段を含む駆動ユニットと、を備え、前記表示ユニットと、前記駆動ユニットとは分離可能となっている。
また、請求項12の発明は、ヘッドアップディスプレイ装置であって、情報を表示する表示手段と、前記表示手段の表示光を反射するコンバイナと、前記表示手段を収容し、前記表示光の光路が経由する開口部を有するハウジングと、前記開口部を開閉する保護カバーと、を備え、前記ヘッドアップディスプレイ装置の待機状態において、前記コンバイナは前記保護カバーの上側に重ねて配置され、前記ヘッドアップディスプレイ装置の使用状態において、前記コンバイナは、起立した姿勢となる位置に移動し、前記保護カバーは、前記ハウジングの内部に移動する。
また、請求項13の発明は、請求項12に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ヘッドアップディスプレイ装置の使用状態において、前記保護カバーにおける前記コンバイナとは反対側の端部が前記ハウジングの内部に移動する。
請求項1ないし13の発明によれば、待機状態において重ねて配置されるコンバイナと保護カバーとが互いに逆方向に回転することから、コンバイナと保護カバーとを互いに干渉しないように容易に移動させることができる。このため、ヘッドアップディスプレイ装置の構造をシンプルにできる。
また、特に請求項3の発明によれば、保持部材を回転するのみでコンバイナ及び保護カバーの双方を回転させるため、ヘッドアップディスプレイ装置の構造をシンプルにできる。
また、特に請求項4の発明によれば、突起部が使用状態において保護カバーに接触しないため、コンバイナの位置の調整のために保持部材を回転させたとしても保護カバーが移動しない。
また、特に請求項5の発明によれば、伝達機構が所定以上の回転力を遮断することから、コンバイナに大きな外力がかかったとしてもコンバイナかかる回転力が第1ギア群に伝達されないため、部品の破損を防止できる。
また、特に請求項6の発明によれば、第2ギア群が第1ギア群とは別に設けられるため、伝達機構が回転力を遮断した場合でも、コンバイナの位置を正しく検出できる。
また、特に請求項7の発明によれば、コンバイナの位置を高精度に検出することができる。
また、特に請求項8の発明によれば、外力などでコンバイナの位置がズレた場合でも、コンバイナの位置を本来の使用位置に戻すことができる。
また、特に請求項9の発明によれば、待機状態における美的外観を向上できる。
また、特に請求項10の発明によれば、コンバイナと保護カバーとを重ねて略平行に配置できる。
また、特に請求項11の発明によれば、表示ユニットと駆動ユニットとは分離可能であるため、表示ユニットのみを交換することでヘッドアップディスプレイ装置の表示性能を容易に変更することができる。
図1は、ヘッドアップディスプレイ装置の概要を示す図である。 図2は、ヘッドアップディスプレイ装置の外観を示す斜視図である。 図3は、ヘッドアップディスプレイ装置の外観を示す斜視図である。 図4は、ヘッドアップディスプレイ装置の主な構成を示す図である。 図5は、ヘッドアップディスプレイ装置の主な構成を示す図である。 図6は、ヘッドアップディスプレイ装置の電気的な構成を示す図である。 図7は、ハウジングの内部の構成を示す斜視図である。 図8は、移動部とコンバイナホルダとを示す図である。 図9は、クラッチ部の近傍を拡大して示す図である。 図10は、光路扉とコンバイナとの関係を説明する図である。 図11は、光路扉とコンバイナとの関係を説明する図である。 図12は、光路扉とコンバイナとの関係を説明する図である。 図13は、復帰機能に係る処理の流れを示す図である。 図14は、第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<1.第1の実施の形態>
<1−1.装置の概要>
図1は、第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1の概要を示す図である。ヘッドアップディスプレイ装置1は、自動車などの車両に搭載され、車両の車室内で利用される。ヘッドアップディスプレイ装置1は、車両のドライバの視界と重なるように様々な情報を表示することが可能である。図1は、車両の車室内の様子を車両の右側からみた図であり、図1の右側が車両の前方側に相当する。
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置1は、車両の車室内の前方のダッシュボード91に固定される。ヘッドアップディスプレイ装置1のユーザとなるドライバは、車両の座席92に着座した状態で、このように車室内の前方に配置されたヘッドアップディスプレイ装置1を利用する。
ヘッドアップディスプレイ装置1は、ハウジング7とコンバイナ3とを備えている。ヘッドアップディスプレイ装置1を車両に固定した状態において、ハウジング7はダッシュボード91の上部に埋め込まれる。また、ヘッドアップディスプレイ装置1の使用時においては、コンバイナ3はダッシュボード91の上部において起立した姿勢で配置される。コンバイナ3は、例えば、光を反射可能で透明な凹面のハーフミラーなどである。車両のドライバが視認する対象となる画像は、凹面鏡となるコンバイナ3の前方において虚像として表れる。
ドライバは、運転中において車両の前方を見ながら視線を大きく移動させずに、虚像として表れた画像を確認して様々な情報を得ることができる。ヘッドアップディスプレイ装置1は、例えば、車両の速度やルート案内など、ドライバに必要な情報を表示する。ヘッドアップディスプレイ装置1は、例えば、車両のACCスイッチのオンに連動して電源がオンとなり、車両のACCスイッチのオフに連動して電源がオフとなる。
図2及び図3は、ヘッドアップディスプレイ装置1の外観を示す斜視図である。なお、以下の説明においては、図中に示す三次元直交座標系(XYZ)を用いて、適宜、方向や向きを示すこととする。この直交座標系は、ハウジング7に対して相対的に固定される。X軸方向は車両の左右方向、Y軸方向は車両の前後方向、Z軸方向は上下方向に相当する。以下、車両に合わせて、+X側を「左側」、−X側を「右側」、+Y側を「前側」、−Y側を「後側」と称する(図1も合わせて参照。)。また、+Z側を「上側」、−Z側を「下側」と称する。
図2は、ヘッドアップディスプレイ装置1の電源がオフとなった非使用時の状態(以下、「待機状態」という。)ST0を示している。一方、図3は、ヘッドアップディスプレイ装置1の電源がオンとなった使用時の状態(以下、「使用状態」という。)ST1を示している。
図2及び図3に示すように、コンバイナ3は、ハウジング7の前側(+Y側)の上部(+Z側)に配置される。また、ハウジング7の上側(+Z側)の面には、ハウジング7の内部と外部とを連通する開口部79が設けられている。そして、ヘッドアップディスプレイ装置1は、この開口部79を開閉する保護カバーとなる光路扉6を備えている。
図4及び図5は、ヘッドアップディスプレイ装置1の右側(−X側)からみた、ヘッドアップディスプレイ装置1の主な構成を示す図である。図4は、待機状態ST0を示し、図5は使用状態ST1を示している。
図4及び図5に示すように、コンバイナ3は、ハウジング7の前側(+Y側)にある左右方向(X軸方向)に沿った第1回転軸30を中心に回転可能となっている。一方、光路扉6は、第1回転軸30の後側(−Y側)にある左右方向(X軸方向)に沿った第2回転軸60を中心に回転可能となっている。また、ハウジング7の内部には、画像を表示する表示装置5と、各種の電子部品が実装された基板10とが設けられている。表示装置5はハウジング7の内部の後側(−Y側)に配置され、表示装置5の表示画面は前側(+Y側)に向けられる。
図2及び図4に示すように、待機状態ST0では、光路扉6が開口部79を閉じる。これにより、ハウジング7の内部への異物や直射日光の侵入が防止され、ハウジング7の内部に配置された表示装置5及び電子部品などが保護される。
また、待機状態ST0では、ハウジング7の上側(+Z側)の面に沿うようにコンバイナ3は倒れた姿勢となる。これにより、待機状態ST0では、ヘッドアップディスプレイ装置1は全体としてコンパクトになるとともに、コンバイナ3がドライバの視界を遮ることを防止できる。
一方、図3及び図5に示すように、使用状態ST1では、コンバイナ3は起立した姿勢となる位置に移動し、ハウジング7の前側(+Y側)に起立した姿勢で配置される。これとともに、光路扉6が、ハウジング7の内部に移動して開口部79を開放する。すなわち、光路扉6におけるコンバイナ3とは反対側となる後側(−Y側)の端部がハウジング7の内部に移動する。これにより、ハウジング7の内部の後側(−Y側)に配置された表示装置5が外部に露出する。表示装置5に表示された画像は、コンバイナ3において拡大されつつ反射され、コンバイナ3の前方(+Y側)において虚像として表れる。
図5中に示す破線L1は、表示装置5の表示光(表示装置5の表示画面から発する光)の代表的な光路を表している。光路L1に示すように、表示装置5の表示光は、開放された開口部79を経由して、ハウジング7の前側(+Y側)に配置されたコンバイナ3に到達する。そして、表示光はコンバイナ3で反射され、ユーザであるドライバの目まで導かれる。これにより、ドライバは、コンバイナ3の前方(+Y側)に虚像として表れた画像を視認することができる。
このように表示装置5の表示光の光路L1は、開口部79を経由する。したがって、光路扉6は、待機状態ST0において表示光の光路L1となる位置を遮るとともに、使用状態ST1において表示光の光路L1となる位置を開放する。
また、光路扉6は、第1主面6aと、第1主面6aに対して外側に配置される第2主面6bとを繋げた形状を有している。これにより、光路扉6は、2つの主面6a,6bとの相互間に段差を有する形状となっている。第1主面6aは相対的に内側に凹んだ面となり、第2主面6bは相対的に外側に張り出した面となる。同様に、ハウジング7の上側(+Z側)の面は、光路扉6の形状に合わせて成形され、段差を有する形状となっている。
図2及び図4に示すように、待機状態ST0では、コンバイナ3は、光路扉6の第1主面(凹んだ面)6aの上側(+Z側)に重なるように配置される。これにより、ハウジング7、光路扉6及びコンバイナ3を含む待機状態ST0でのヘッドアップディスプレイ装置1の上側(+Z側)が、段差がほぼ無い一つの面となる。その結果、待機状態ST0において装置全体としての凹凸を緩和することができ、ヘッドアップディスプレイ装置1の美的外観を向上できる。
また、凹面鏡となるコンバイナ3の主面は、所定の曲率を有する曲面となっている。そして、光路扉6及びハウジング7の上面も、コンバイナ3の曲率と同様の曲率を有する曲面となっている。これにより、ハウジング7、光路扉6及びコンバイナ3を含む待機状態ST0でのヘッドアップディスプレイ装置1の上側(+Z側)が、一つの曲面となる。したがって、待機状態ST0におけるヘッドアップディスプレイ装置1の美的外観をさらに向上できる。
なお、待機状態ST0におけるヘッドアップディスプレイ装置1の上側(+Z側)の面と、ダッシュボード91の上側(+Z側)の面との間においても段差がなくなるように、ヘッドアップディスプレイ装置1を車両に固定することが望ましい。
<1−2.電気的構成>
次に、ヘッドアップディスプレイ装置1の電気的な構成について説明する。図6は、ヘッドアップディスプレイ装置1の電気的な構成を示すブロック図である。ヘッドアップディスプレイ装置1は、表示すべき画像を生成するナビゲーション装置などの外部の画像生成装置93から画像信号を受信し、この画像信号の画像を表示する。
ヘッドアップディスプレイ装置1は、既述の表示装置5とともに、信号受信部11と、画像処理部12とを備えている。信号受信部11は、画像生成装置93から画像信号を受信する。画像処理部12は、信号受信部11が受信した画像信号に対して表示に必要な処理を行い、処理後の画像信号を表示装置5に出力する。表示装置5は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示デバイスを含み、入力された画像信号に基づく画像を表示する。
また、ヘッドアップディスプレイ装置1は、移動部2と、検出部4と、操作部13と、記憶部14と、制御部15とを備えている。移動部2は、上述したコンバイナ3及び光路扉6を移動する。また、検出部4は、移動部2によって移動されるコンバイナ3の位置を検出する。移動部2及び検出部4の詳細については後述する。
操作部13は、ドライバの操作を受け付ける操作部材である。操作部13は、例えば、車両のステアリングホイールに設けられており、ドライバからの操作を受け付ける。ドライバは、操作部13を利用して所定の指示を行うことができる。
記憶部14は、例えばフラッシュメモリなど、各種のデータを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。記憶部14には、ヘッドアップディスプレイ装置1の動作に必要な各種のデータが記憶される。
また、制御部15は、例えば、CPU、RAM及びROMなどを備えるマイクロコンピュータであり、ヘッドアップディスプレイ装置1の全体を統括的に制御する。制御部15は、ハウジング7の内部の基板10に設けられる(図4及び図5参照。)。
制御部15の各種の機能は、記憶部14に予め記憶されたプログラムをCPUが実行することにより実現される。例えば、制御部15は、検出部4の検出結果に基づいて移動部2を制御して、コンバイナ3を所定の位置に移動させる。制御部15は、待機状態ST0では倒れた姿勢となる待機位置にコンバイナ3を移動させ、使用状態ST1では起立した姿勢となる使用位置にコンバイナ3を移動させる。また、使用状態ST1では、制御部15は、操作部13を介したドライバの操作に応答してコンバイナ3の反射面の向きを微小に変更する。これにより、ドライバは、使用状態ST1におけるコンバイナ3の位置である使用位置を調整することができる。
<1−3.コンバイナの移動>
次に、コンバイナ3の移動に係る構成について説明する。図7は、ハウジング7及び光路扉6の図示を省略した、ヘッドアップディスプレイ装置1のハウジング7の内部の構成を示す斜視図である。図7は、使用状態ST1を示している。
図7に示すように、ハウジング7の内部には、ハウジング7に対して固定される基準部材となるシャーシ71が設けられている。このシャーシ71に対して、既述の表示装置5及び基板10が固定される。また、シャーシ71の前側(+Y側)には、左右方向(X軸方向)に対向するように2つのギアホルダ72,73が固定されている。
図7に示すように、これらのギアホルダ72,73に、コンバイナ3が回転する第1回転軸30、及び、光路扉6が回転する第2回転軸60が設けられる。これにより、コンバイナ3及び光路扉6は、シャーシ71及びハウジング7に対して回転可能となる。
また、2つのギアホルダ72,73の前側(+Y側)の相互間には、コンバイナ3を保持する保持部材となるコンバイナホルダ31が設けられている。コンバイナホルダ31は、第1回転軸30を中心に回転可能に設けられる。コンバイナ3の下部は、ネジなどの締結具によりコンバイナホルダ31に固定される。したがって、コンバイナホルダ31の回転に合わせてコンバイナ3も回転する。
2つのギアホルダ72,73のうち、右側(−X側)の第1ギアホルダ72の近傍には、コンバイナ3を移動する移動部2が設けられている。移動部2は、コンバイナホルダ31を回転することで、コンバイナ3を回転させる。
図8は、移動部2とコンバイナホルダ31とを示す図である。移動部2は、駆動力を発生する駆動源となるモータ20と、モータ20の回転に応じて回転する複数のギアを含む第1ギア群21とを備えている。第1ギア群21は、第1ギアホルダ72(図7参照。)の内部に主に配置される。
また、移動部2は、第1ギア群21とコンバイナホルダ31との間で回転力を伝達する伝達機構となるクラッチ部29を備えている。クラッチ部29は、第1ギア群21の回転に応じて回転する駆動ギア22と、コンバイナホルダ31の右側(−X側)に設けられる従動部位32とを備えている。駆動ギア22は、第1ギア群21の前側(+Y側)端部のギアと歯合し、モータ20の回転に応じて回転する。
クラッチ部29は、第1ギア群21にかかる回転力(すなわち、モータ20の駆動力)をコンバイナホルダ31に伝達する機能を有している。また、クラッチ部29は、第1ギア群21及びコンバイナホルダ31のいずれかにかかる回転力が所定以上となる場合は、その回転力を遮断し、第1ギア群21とコンバイナホルダ31との間での回転力の伝達を防ぐ機能も有している。すなわち、クラッチ部29は、比較的小さな回転力を伝達し、比較的大きな回転力を遮断する。
図9は、クラッチ部29の近傍を拡大して示す図である。図9は、上側(+Z側)からみた様子を示している。
図9に示すように、駆動ギア22と従動部位32とは左右方向(X軸方向)において互いに対向している。従動部位32の対向面の中心には、第1回転軸30が配置される。また、第1回転軸30は駆動ギア22の対向面の中心を貫通している。これにより、駆動ギア22は、第1回転軸30に沿って左右方向(X軸方向)に移動可能とされている。
駆動ギア22の対向面には、凸状の嵌合片22aが設けられる。一方で、従動部位32の対向面には、凹状の嵌合孔32aが設けられている。これら嵌合片22a及び嵌合孔32aはそれぞれ、第1回転軸30を中心として放射状に等間隔に複数(例えば3つ)設けられている。駆動ギア22の嵌合片22aと、従動部位32の嵌合孔32aとは嵌合可能とされる。
嵌合片22a及び嵌合孔32aの双方の側面は、左右方向(X軸方向)に対して傾斜している。このため、嵌合片22aと嵌合孔32aとの嵌合状態は比較的容易に解消するようになっている。
また、クラッチ部29は、第1回転軸30に沿ってコイル状の圧縮バネ23を備えている。圧縮バネ23は、駆動ギア22と第1ギアホルダ72(図7参照。)との相互間に配置され、駆動ギア22を左側(+X側)に所定の力で付勢する付勢手段である。
嵌合片22aと嵌合孔32aとの嵌合状態は、通常は、圧縮バネ23の付勢力により維持される。このため、クラッチ部29は、第1ギア群21にかかる回転力をコンバイナホルダ31に伝達することができる。その結果、移動部2は、コンバイナ3を回転することができる。
一方で、第1ギア群21及びコンバイナホルダ31のいずれかにかかる回転力が所定以上となる場合は、圧縮バネ23の付勢力では嵌合片22aと嵌合孔32aとの嵌合状態を維持できなくなる。この場合は、圧縮バネ23の付勢力に逆らって駆動ギア22が右側(−X側)に動き、嵌合片22aと嵌合孔32aとの嵌合状態が解消する。その結果、クラッチ部29は、回転力を遮断し、第1ギア群21とコンバイナホルダ31との間での回転力の伝達を防止する。
例えば、ドライバがコンバイナ3に不用意に触れた場合などにおいて、コンバイナ3に大きな外力がかかる場合がある。このような場合に、コンバイナ3にかかる回転力が第1ギア群21に直接伝達されたと仮定すると、コンバイナ3とコンバイナホルダ31との接続部付近に応力が集中し、コンバイナ3などの部品が破損する可能性がある。
これに対して、本実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1では、クラッチ部29は所定以上の回転力を遮断する。したがって、コンバイナ3に大きな外力がかかったとしても、コンバイナホルダ31が駆動ギア22及び第1ギア群21に対して空転し、コンバイナ3にかかる回転力が第1ギア群21に直接伝達されない。このため、コンバイナ3などの部品の破損が防止される。
図7に戻って説明する。2つのギアホルダ72,73のうち、左側(+X側)の第2ギアホルダ73の近傍には、コンバイナ3の位置を検出する検出部4が設けられている。
検出部4は、コンバイナホルダ31の回転に応じて回転する複数のギアを含む第2ギア群41を備えている。第2ギア群41は、第2ギアホルダ73の内部に主に配置される。第2ギア群41の前側(+Y側)端部のギアは、コンバイナホルダ31の左側(+X側)の端部に設けられたホルダギア34(図8参照。)と歯合している。これにより、第2ギア群41は、コンバイナ3及びコンバイナホルダ31の回転に応じて回転する。
また、検出部4は、コンバイナ3の位置を検出する位置センサ40を備えている。位置センサ40は、例えば、回転の角度を検出するロータリーエンコーダである。位置センサ40は、第2ギア群41の後側(+Y側)端部の検出ギア42の回転の角度を検出する。コンバイナ3及びコンバイナホルダ31が回転すると、第2ギア群41に含まれる検出ギア42が回転する。このため、位置センサ40は、検出ギア42の回転の角度を検出することで、コンバイナ3の位置を検出する。
検出ギア42を含む第2ギア群41は、モータ20の駆動力を伝達する第1ギア群21とは別に設けられる。このため、クラッチ部29が第1ギア群21とコンバイナホルダ31との間で回転力を遮断した場合においても、第2ギア群41は影響を受けない。すなわち、コンバイナホルダ31が第1ギア群21に対して空転しても、第2ギア群41はコンバイナホルダ31とともに常に回転することになる。したがって、位置センサ40は、このような第2ギア群41に含まれる一つの検出ギア42の回転の角度を検出することで、コンバイナ3の位置を正しく検出することができる。
また、第2ギア群41は、回転の角度を増幅する機能を有している。すなわち、検出ギア42の回転の角度がコンバイナホルダ31の回転の角度よりも大きくなるように、第2ギア群41に含まれる各ギアの歯数比が調整されている。位置センサ40は、このように増幅された回転の角度を検出するため、ノイズ等の影響を受けにくくなり、コンバイナ3の位置を高精度に検出することができる。
また、検出部4は、検出ギア42と第2ギアホルダ73とに接続されるコイル状の引張バネ43を備えている。引張バネ43は、検出ギア42を一方の回転方向に付勢する付勢手段である。第2ギア群41に含まれる複数のギアの相互間においては、歯面間のあそびであるバックラッシが存在する。このようなバックラッシに起因して、検出ギア42の回転とコンバイナ3の回転とが正しく連動しない可能性がある。引張バネ43は、検出ギア42を一方の回転方向に付勢することで、このようなバックラッシの影響を排除する。これにより、位置センサ40はコンバイナ3の位置を正しく検出することができる。
<1−4.光路扉の移動>
次に、光路扉6の移動に係る構成について説明する。光路扉6は、コンバイナ3の回転に連動して回転するようになっている。
図10から図12は、光路扉6とコンバイナ3との関係を説明する図である。図10から図12は、ヘッドアップディスプレイ装置1の右側(−X側)からみた左右方向(X軸方向)の中央部付近の断面図である。図10は、待機状態ST0を示し、図12は使用状態ST1を示している。前述のように、コンバイナ3は第1回転軸30を中心に回転可能であり、光路扉6は第2回転軸60を中心に回転可能となっている。
これらの図に示すように、第2回転軸60に対する光路扉6の後側(−Y側)には、下側(−Z側)に突出した爪部64が設けられている。また、シャーシ71には、上側(−Z側)に突出した爪部74が設けられている。そして、これらの2つの爪部64,74の相互間にコイル状の引張バネ69が設けられている。引張バネ69は、第2回転軸60に対する光路扉6の後側(−Y側)を下側(−Z側)に付勢する付勢手段となる。すなわち、引張バネ69は、光路扉6が開口部79を開放する方向に光路扉6を付勢する。
また、コンバイナホルダ31には、光路扉6に上側(+Z側)から接触して光路扉6を押圧する突起部39が設けられている。突起部39は、コンバイナホルダ31の左右方向(X軸方向)の中央部に設けられる(図7及び図8も併せて参照。)。
図10に示すように、待機状態ST0においては、突起部39は、第2回転軸60に対する光路扉6の前側(+Y側)に上側(+Z側)から接触する。そして、突起部39は、この光路扉6の前側(+Y側)を下側(−Z側)に押圧する。これにより、第2回転軸60に対する光路扉6の後側(−Y側)が、引張バネ69の付勢力に逆らって上側(+Z側)に移動する。その結果、光路扉6が開口部79を閉じることになる。待機状態ST0において、コンバイナ3は、この光路扉6の第1主面6aの上側(+Z側)に重なるように配置される。
待機状態ST0から使用状態ST1に移行する場合は、制御部15の制御により、移動部2がコンバイナホルダ31を回転させ、図11に示すように、第1回転軸30を中心にしてコンバイナ3が図中右回りに回転する(矢印AR1)。コンバイナ3は、起き上がるように全体として上側(+Z側)に移動する。
そして、このようなコンバイナホルダ31の回転に伴って、光路扉6に接触する突起部39が上側(+Z側)に移動する。これにより、引張バネ69の付勢力により第2回転軸60を中心にして光路扉6が図中左回りに回転する(矢印AR2)。その結果、光路扉6は、開口部79を開放するように全体として下側(−Z側)に移動する。
このように、待機状態ST0において重ねて配置されていたコンバイナ3と光路扉6とは、待機状態ST0から使用状態ST1に移行する際に、図中の矢印AR1,AR2に示すように互いに逆方向に回転することになる。
このような動作により、コンバイナ3及び光路扉6は並行して回転するが、コンバイナ3の回転が完了するより前に、光路扉6におけるコンバイナ3とは反対側となる後側(−Y側)の端部がハウジング7の内部の下面に到達する。これにより、光路扉6が開口部79を完全に開放する。光路扉6が開口部79を完全に開放した以降は、コンバイナ3のみがさらに回転し、突起部39が光路扉6から離間する。
そして、最終的に図12に示すように、起立した姿勢となる所定の使用位置までコンバイナ3が移動すると、制御部15の制御により移動部2がコンバイナホルダ31の回転を停止する。その結果、コンバイナ3の回転が完了し、ヘッドアップディスプレイ装置1は使用状態ST1となる。
また逆に、使用状態ST1から待機状態ST0に移行する場合は、制御部15の制御により、移動部2がコンバイナホルダ31を上記とは逆に回転させ、第1回転軸30を中心にしてコンバイナ3が図中左回りに回転する。当初はコンバイナ3のみが回転するが、回転の途中において突起部39が光路扉6に接触する。突起部39が光路扉6に接触した以降は、コンバイナホルダ31の回転に伴って、第2回転軸60に対する光路扉6の前側(+Y側)を突起部39が下側(−Z側)に押圧する。これにより、光路扉6は開口部79を閉じるように、第2回転軸60を中心にして光路扉6が図中右回りに回転する。
そして、最終的に図10に示すように、光路扉6が開口部79を完全に閉じ、この光路扉6に重なる姿勢となる所定の待機位置までコンバイナ3が移動すると、制御部15の制御により移動部2がコンバイナホルダ31の回転を停止する。その結果、コンバイナ3及び光路扉6の双方の回転が完了し、ヘッドアップディスプレイ装置1は待機状態ST0となる。
このようにヘッドアップディスプレイ装置1では、待機状態ST0においてコンバイナ3と光路扉6とが重ねて配置される。そして、待機状態ST0から使用状態ST1に移行する場合に、コンバイナ3と光路扉6とは互いに逆方向に回転し、互いに離れるように移動する。すなわち、待機状態ST0において上側(+Z側)に配置されていたコンバイナ3が上側(+Z側)に移動し、待機状態ST0において下側(−Z側)に配置されていた光路扉6が下側(−Z側)に移動する。これにより、コンバイナ3と光路扉6とを互いに干渉しないように容易に移動させることができる。このため、ヘッドアップディスプレイ装置1の構造をシンプルにすることができる。その結果、ヘッドアップディスプレイ装置1を容易に小型化することができ、コストも低減できる。
また、コンバイナ3を保持するコンバイナホルダ31に突起部39が設けられる。そして、突起部39が光路扉6に接触して光路扉6を押圧することで、光路扉6を回転させる。このため、移動部2は、コンバイナホルダ31を回転するのみで、コンバイナ3及び光路扉6の双方を回転させることができる。したがって、光路扉6のための独立した移動機構が不要なため、ヘッドアップディスプレイ装置1の構造をシンプルにすることができる。
また、使用状態ST1においては、図12に示すように、コンバイナホルダ31の突起部39は光路扉6から完全に離間して接触しない。したがって、使用状態ST1においてコンバイナ3の使用位置を調整する場合に、コンバイナホルダ31を一定の範囲(例えば±10度の範囲)で回転させたとしても突起部39が光路扉6に接触しないため、光路扉6が移動することが防止される。
また、待機状態ST0においては、図10に示すように、コンバイナ3と光路扉6とは略平行に重ねて配置される。待機状態ST0において、コンバイナ3の主面と対向する光路扉6の第1主面(凹んだ面)6aは、コンバイナ3の主面と略同一の形状の曲面となっている。このため、コンバイナ3と光路扉6とを略平行に配置することができる。また仮に、制御上の不具合などにより所定の待機位置よりも過剰にコンバイナ3が倒れた場合を想定する。この想定の場合には、図10に示す状態よりも、コンバイナ3は図中左回りに回転した姿勢となる一方で、光路扉6は図中右回りに回転した姿勢となる。したがって、コンバイナ3と光路扉6とは平行とならずに線接触することになる。このため、過剰にコンバイナ3が倒れた場合であっても、コンバイナ3の主面に光路扉6が面接触することはないため、コンバイナ3の主面が傷つくことが防止される。
<1−5.復帰機能>
また、ヘッドアップディスプレイ装置1の制御部15は、使用状態ST1において、コンバイナ3に外力がかかってコンバイナ3の位置が使用位置から変更された場合に、コンバイナ3の位置を使用位置に戻す復帰機能を有している。
図13は、この復帰機能に係る処理の流れを示す図である。図13に示す処理は、制御部15により所定の周期(例えば、5秒周期)で繰り返し実行される。
まず、制御部15は、現在におけるコンバイナ3の実際の位置を取得する(ステップS11)。制御部15は、検出部4の位置センサ40の検出結果を取得することでコンバイナ3の実際の位置を取得する。
次に、制御部15は、コンバイナ3の使用位置を取得する(ステップS12)。使用状態ST1におけるコンバイナ3の位置である使用位置は記憶部14にデータとして予め記憶されている。制御部15は、記憶部14からデータを読み出すことでコンバイナ3の使用位置を取得する。過去にコンバイナ3の使用位置が調整されていた場合は、調整後の使用位置が記憶部14に記憶される。
次に、制御部15は、コンバイナ3の実際の位置と使用位置とを比較し、コンバイナ3の実際の位置が使用位置と異なるか否かを判定する(ステップS13)。制御部15は、コンバイナ3の実際の位置が使用位置と同じ場合は、処理を終了する。
一方、コンバイナ3の実際の位置が使用位置と異なる場合は(ステップS13にてYes)、制御部15は、移動部2を制御してコンバイナ3の位置を使用位置に移動する(ステップS14)。
このように、制御部15が復帰機能を有しているため、外力などでコンバイナ3の位置が使用位置からズレた場合であっても、コンバイナ3の位置を本来の使用位置に容易に戻すことができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置の構成及び処理は、第1の実施の形態と略同様であるため、相違点を中心に説明する。
第1の実施の形態では、表示装置5と移動部2とが同一のハウジング7内に設けられていた。これに対して、図14に示すように、第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1aでは、表示装置5を含む表示ユニット81と、移動部2を含む駆動ユニット82とが分離可能となっている。ヘッドアップディスプレイ装置1aは、表示ユニット81と駆動ユニット82とを組み合わせることで構成される。
表示ユニット81は、表示装置5とともに、基板101を備えている。基板101には、表示装置5の制御に係る制御部が設けられる。一方、駆動ユニット82は、移動部2とともに、コンバイナ3、光路扉6、及び、基板102を備えている。コンバイナ3、光路扉6及び移動部2の構成は、第1の実施の形態と同様である。基板102には、移動部2の制御に係る制御部が設けられる。
表示ユニット81と駆動ユニット82とは、例えば、係合部83を係合させることで固定され、一体化される。2つの基板101,102それぞれの制御部は、ケーブルや端子等を介して電気的に接続され、信号の送受信が可能とされる。
このように表示ユニット81と駆動ユニット82とを分離可能とすることで、コンバイナ3及び光路扉6を移動するシンプルな構造を維持したまま、表示ユニット81のみを容易に交換することができる。蛍光表示管(VFD)及び液晶ディスプレイ(LCD)などの表示デバイスが異なる複数の種類の表示ユニット81を用意しておけば、表示ユニット81を交換することでヘッドアップディスプレイ装置1aの表示性能を容易に変更することができる。
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。上記実施の形態及び以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
上記実施の形態では、車両のACCスイッチに連動して、ヘッドアップディスプレイ装置1の電源のオン/オフが切り替えられていた。これに対して、ユーザの操作に応答して、ヘッドアップディスプレイ装置1の電源のオン/オフが切り替えられてもよい。
また、上記実施の形態では、操作部13を介したユーザの操作に応じてコンバイナ3の使用位置が調整されていたが、画像生成装置93などの外部装置からの信号に応じてコンバイナ3の使用位置が調整されてもよい。
また、上記実施の形態では、ヘッドアップディスプレイ装置1は、ダッシュボード91に埋め込まれていたが、他の手法で車両に取り付けられてもよい。ヘッドアップディスプレイ装置1は、例えば、ダッシュボード91の上部に載置してもよく、車室内の天井に取り付けてもよい。
また、表示装置5は、2次元配列された画素を含む画像を表示するものに限定されず、単なる文字、記号、及び、図形などの情報を表示するものであってもよい。
また、上記実施の形態では、コンバイナ3の位置が使用位置から変更された場合に、コンバイナ3の位置を使用位置に移動するようにしていた。これに対して、コンバイナ3の位置が使用位置から変更された場合には、待機状態ST0におけるコンバイナ3の位置である待機位置にコンバイナ3の位置を移動してもよい。
また、上記実施の形態では、ヘッドアップディスプレイ装置1は、自動車などの車両において用いられるとしていたが、航空機や船舶などの他の乗り物で用いられてもよく、家庭、店舗、オフィス、工場などの他の場所で使用されるものであってもよい。
1 ヘッドアップディスプレイ装置
2 移動部
3 コンバイナ
4 検出部
5 表示装置
6 光路扉
15 制御部
20 モータ
21 第1ギア群
29 クラッチ部
31 コンバイナホルダ
39 突起部
40 位置センサ
41 第2ギア群
42 検出ギア

Claims (13)

  1. ヘッドアップディスプレイ装置であって、
    情報を表示する表示手段と、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置の使用状態において前記表示手段の表示光を反射するコンバイナと、
    前記表示手段を収容し、前記表示光の光路が経由する開口部を有するハウジングと、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置の待機状態において前記開口部を閉じるとともに、前記使用状態において前記開口部を開放する保護カバーと、
    を備え、
    前記待機状態において、前記コンバイナと前記保護カバーとは重ねて配置され、
    前記待機状態から前記使用状態に移行する場合に、前記コンバイナと前記保護カバーとは互いに逆方向に回転することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記待機状態において、前記コンバイナは前記保護カバーの第1側に重ねて配置され、
    前記待機状態から前記使用状態に移行する場合に、
    前記コンバイナは前記第1側に移動し、
    前記保護カバーは前記第1側とは逆方向の第2側に移動することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記コンバイナを保持しつつ回転可能な保持部材と、
    前記保護カバーの回転軸に対する前記保護カバーの一方側を所定方向に付勢する付勢手段と、
    前記保持部材に設けられ、前記保持部材の回転に伴って前記回転軸に対する前記保護カバーの他方側に接触して該他方側を前記所定方向に押圧する突起部と、
    前記保持部材を回転することで、前記コンバイナ及び前記保護カバーの双方を回転させる移動手段と、
    をさらに備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記突起部は、前記使用状態において前記保護カバーに接触しないことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 請求項3または4に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記移動手段は、
    駆動源の回転に応じて回転する第1ギア群と、
    前記第1ギア群と前記保持部材との間で回転力を伝達する伝達機構と、
    を備え、
    前記伝達機構は、所定以上の前記回転力を遮断することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記第1ギア群とは別に設けられ、前記保持部材の回転に応じて回転する第2ギア群と、
    前記第2ギア群に含まれる一の検出ギアの回転の角度に基づいて、前記コンバイナの位置を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 請求項6に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記第2ギア群は、前記検出ギアの回転の角度を前記保持部材の回転の角度よりも大きくすることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 請求項6または7に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記使用状態における前記コンバイナの位置である使用位置を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段が検出する前記コンバイナの位置が前記使用位置と異なる場合は、前記移動手段を制御して前記コンバイナの位置を前記使用位置に移動する制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記保護カバーは、第1面と、前記第1面に対して外側に配置される第2面とを有し、
    を有し、
    前記待機状態において、前記コンバイナは前記第1面に重なることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  10. 請求項9に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記コンバイナの主面と前記第1面とは略同一の形状の曲面であることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記表示手段を含む表示ユニットと、
    前記コンバイナ、前記保護カバー及び前記移動手段を含む駆動ユニットと、
    を備え、
    前記表示ユニットと、前記駆動ユニットとは分離可能となっていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  12. ヘッドアップディスプレイ装置であって、
    情報を表示する表示手段と、
    前記表示手段の表示光を反射するコンバイナと、
    前記表示手段を収容し、前記表示光の光路が経由する開口部を有するハウジングと、
    前記開口部を開閉する保護カバーと、
    を備え、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置の待機状態において、前記コンバイナは前記保護カバーの上側に重ねて配置され、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置の使用状態において、
    前記コンバイナは、起立した姿勢となる位置に移動し、
    前記保護カバーは、前記ハウジングの内部に移動することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  13. 請求項12に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置の使用状態において、前記保護カバーにおける前記コンバイナとは反対側の端部が前記ハウジングの内部に移動することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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