JP2016182818A - 記録シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高速プリンターでインクジェット印刷した場合であっても、ドット滲みがなく、乾燥性が良好で、インク受容層の耐水性に優れたインクジェット用記録シート、及び液体トナー用記録シートの提供。【解決手段】基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に形成されたインク受容層と、を備える記録シートであって、前記受容層は、顔料及びバインダーを含み、前記受容層は、前記バインダーとして、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを含み、前記ポリビニルアルコールは、ケン化度が90モル%以上であり、前記受容層は、前記バインダーの含有量が、前記顔料の含有量100質量部に対して5質量部以上20質量部未満である、記録シート。【選択図】なし

Description

本発明は、記録シートに関する。
インクジェットインクによる情報記録方式は、フルカラーの高画質な画像を容易に得られ、近年の技術進歩により、銀塩写真に迫る高画質も実現できることから、急速に広まってきている。
インクとしては、水や、水及び親水性有機溶媒の混合溶媒等の溶媒中に、各種色材を含有させた水系インクと、疎水性有機溶媒中に油溶性の色材を含有させた油系インクとが挙げられ、目的に応じて使い分けられる。
一方、インクジェット用の記録シートは、インクを吸収させて画像を形成するためのインク受容層が、紙等の基材上に形成されてなる。そして、インク受容層は、インクの定着等に必要な成分と、これらを分散させるための分散媒と、を含む組成物を塗布及び乾燥させることで形成できる。
このような記録シートとしては、基材の少なくとも片面に、顔料と樹脂を含有する易接着処理層及びインク受容層とが順次積層して設けられ、前記樹脂が、重合度又はケン化度が特定の範囲にあるポリビニルアルコールと、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル共重合体及びポリウレタン樹脂の中から選択された一種以上であり、かつ、顔料の配合割合が易接着処理層よりインク受容層の方が多いもの(特許文献1参照)、支持体の片面に白色顔料層(インク受容層)を設けて成り、白色顔料層にカチオン性ウレタン樹脂エマルジョンが含まれているもの(特許文献2参照)が、開示されている。
特開2003−266925号公報 特開平11−180030号公報
しかし、特許文献1で開示されている記録シートは、インク受容層の耐水性等の強度が高いものの、高速プリンターでのインクジェット印刷に用いた場合の、ドット滲みや乾燥不良の抑制が考慮されたものではなかった。また、特許文献2で開示されている記録シートは、インク受容層の耐水性等の強度が高く、ドット滲みや乾燥不良を抑制できるとされているが、高速プリンターでのインクジェット印刷に適用できるものではなかった。ここで、高速プリンターとは、例えば、500f(152.4m)/分以上の速度で印刷するプリンターを意味する。
そこで、本発明は、高速プリンターでインクジェット印刷した場合であっても、ドット滲みがなく、乾燥性が良好で、インク受容層の耐水性に優れたインクジェット用記録シートを提供することを課題とする。
また、インクジェット用記録シートには、液体トナーによる印刷に適した記録シート(液体トナー用記録シート)としても使用可能なものがある。本発明は、このような液体トナー用記録シートを提供することを別の課題とする。
本発明は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に形成されたインク受容層と、を備える記録シートであって、前記受容層は、顔料及びバインダーを含み、前記受容層は、前記バインダーとして、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを含み、前記ポリビニルアルコールは、ケン化度が90モル%以上であり、前記受容層は、前記バインダーの含有量が、前記顔料の含有量100質量部に対して5質量部以上20質量部未満である、記録シートを提供する。
本発明の記録シートは、透気度が600秒以下で、かつ光沢度75°が15〜50%であるものが好ましい。
本発明によれば、高速プリンターでインクジェット印刷した場合であっても、ドット滲みがなく、乾燥性が良好で、インク受容層の耐水性に優れたインクジェット用記録シートが提供される。
また、本発明によれば、液体トナー用記録シートが提供される。
<<記録シート>>
本発明の記録シートは、基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に形成されたインク受容層(以下、単に「受容層」と略記することがある)と、を備える記録シートであって、前記受容層は、顔料及びバインダーを含み、前記受容層は、前記バインダーとして、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを含み、前記ポリビニルアルコールは、ケン化度が90モル%以上であり、前記受容層は、前記バインダーの含有量が、前記顔料の含有量100質量部に対して5質量部以上20質量部未満のものである。
前記インク受容層は、基材にインク受容層用組成物を塗工して形成される。
本発明の記録シートは、例えば、インクジェット用記録シート及び液体トナー用記録シートのいずれとしても使用可能であり、汎用性が高い。
以下、本発明の記録シートについて、おもにインクジェット用記録シートを例に挙げて説明する。
<インク受容層用組成物>
インク受容層用組成物(以下、単に「組成物」と略記することがある)は、前記顔料、バインダー及び必要に応じてその他の成分を含む。
(顔料)
前記顔料は、インク中の顔料を保持し、水分の吸収及び透過に影響を与える成分である。
前記顔料は、炭酸カルシウムであることが好ましい。
炭酸カルシウムには、重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムが存在する。重質炭酸カルシウムは、天然の石灰石を粉砕分級したものであり、軽質炭酸カルシウムは、化学的に合成したものである。軽質炭酸カルシウムの粒子の形や大きさは化学的に制御することができる。軽質炭酸カルシウムの粒子の形には、立方形、紡錘形、柱形等が存在する。また、軽質炭酸カルシウムには、1次粒子が単体粒子として存在するものと、1次粒子が凝集して2次粒子を形成したものが存在する。
1次粒子が凝集して2次粒子を形成した軽質炭酸カルシウムを凝集軽質炭酸カルシウムという。1次粒子の平均粒子径(平均1次粒子径)は、例えば、走査型電子顕微鏡で観察した結果から求めることができる。2次粒子の平均粒子径は、例えば、レーザー回折法で測定することにより求めることができる。
前記顔料は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
前記顔料は、凝集軽質炭酸カルシウムであることが好ましい。
前記顔料として、凝集軽質炭酸カルシウムを用いる場合、平均2次粒子径が異なる第1及び第2の凝集軽質炭酸カルシウムを併用することが好ましい。
前記第1の凝集軽質炭酸カルシウムの平均2次粒子径は1μm未満であることが好ましく、且つ前記第2の凝集軽質炭酸カルシウムの平均2次粒子径は2〜5μmであることが好ましい。平均2次粒子径が1μm未満の凝集軽質炭酸カルシウムを含むことにより、インクジェット印刷した場合のドット滲みを減少させることができる傾向にある。また、平均2次粒子径が2〜5μmの凝集軽質炭酸カルシウムを含むことにより、インクジェット印刷した場合のインクの乾燥性を高めることができる傾向にある。ここで、インクの乾燥性が高いとは、インクの乾燥に要する時間が短いことを意味する。
前記第1の凝集軽質炭酸カルシウム(例えば、平均2次粒子径が1μm未満のもの)と前記第2の凝集軽質炭酸カルシウム(例えば、平均2次粒子径が2〜5μmのもの)の配合量の比率は、特に限定されないが、10:90〜90:10であることが好ましく、10:90〜80:20であることがより好ましい。ドット滲みを減少させる観点からは、平均2次粒子径が1μm未満の凝集軽質炭酸カルシウムの配合量が高いことが好ましく、インクの乾燥性を高める観点からは、平均2次粒子径が2〜5μmの凝集軽質炭酸カルシウムの配合量が高いことが好ましい。前記第1の凝集軽質炭酸カルシウムと前記第2の凝集軽質炭酸カルシウムの配合量の比率が、例えば、10:90〜40:60であることにより、ドット滲みの抑制と乾燥性の向上の双方をさらにバランスよく達成することができる。
インク受容層における、常温で揮発性及び昇華性のいずれも有しない成分同士の含有量の比率は、通常、インク受容層用組成物におけるこれら成分同士の含有量の比率と同じとなる。したがって、したがって、インク受容層は、前記第1の凝集軽質炭酸カルシウムと前記第2の凝集軽質炭酸カルシウムの含有量の比率は、10:90〜90:10であることが好ましく、10:90〜80:20であることがより好ましい。ここで、「常温」とは、特に冷やしたり、熱したりしない温度、すなわち平常の温度を意味し、例えば、15〜25℃の温度が好適である。
(バインダー)
前記バインダーは、インク受容層において顔料を保持する成分である。
本発明においては、前記バインダーとして、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを用いる。これにより、インク受容層の特性を調節できる。例えば、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを併用することで、インク受容層は耐水性が向上し、水分共存下での基材からのインク受容層の剥離が高度に抑制され、バインダーの使用量を低減できる。
ポリビニルアルコールは、単独では、インク受容層の安定した維持、インクの乾燥性、ドット滲み、インク受容層の耐水性に影響を与える成分である。
ポリビニルアルコールは、ケン化度が90モル%以上であれば特に限定されず、完全ケン化型ポリビニルアルコール、部分ケン化型ポリビニルアルコール等が例示できる。
ポリビニルアルコールは、ケン化度が93モル%以上であることが好ましく、96モル%以上であることがより好ましい。ポリビニルアルコールのケン化度が前記下限値以上であることで、ドット滲みがより抑制され、インク受容層の耐水性がより向上する。ポリビニルアルコールのケン化度の上限値は特に限定されず、例えば、99モル%であってもよいし、100モル%であってもよい。
ポリビニルアルコールは、重合度が1800以下であることが好ましく、1750以下であることがより好ましく、1700以下であることがさらに好ましく、例えば、800以下であってもよい。ポリビニルアルコールの重合度が前記上限値以下であることで、インクの乾燥性がより向上する。
一方、ポリビニルアルコールは、重合度が250以上であることが好ましく、350以上であることがより好ましく、400以上であることが特に好ましい。ポリビニルアルコールの重合度が前記下限値以上であることで、インク受容層の耐水性がより向上する。
ポリウレタンは、単独では、インク受容層の耐水性、インク受容層用組成物の安定性に影響を与える成分である。
ポリウレタンは、カチオン性、アニオン性及び非イオン性のいずれでもよいが、インク受容層の耐水性がより向上する点から、非イオン性であることが好ましい。
ポリウレタンとしては、より具体的には、エステル系ポリウレタン、カーボネート系ポリウレタン等が例示できる。
前記ポリビニルアルコール及びポリウレタンはいずれも、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
インク受容層用組成物における、ポリビニルアルコール及びポリウレタンの配合量(含有量)の質量割合は、ポリビニルアルコール:ポリウレタンで表して、90:10〜20:80であることが好ましく、90:10〜30:70であることがより好ましく、80:20〜30:70であることがさらに好ましい。前記質量割合がこのような範囲であることで、本発明の効果がより顕著に得られる。
すなわち、インク受容層は、ポリビニルアルコール及びポリウレタンの含有量の質量割合は、ポリビニルアルコール:ポリウレタンで表して、90:10〜20:80であることが好ましく、90:10〜30:70であることがより好ましく、80:20〜30:70であることがさらに好ましい。
インク受容層用組成物におけるバインダーの配合量(含有量)は、顔料の配合量(含有量)を基準として、5質量%以上20質量%未満であり、好ましくは5〜19質量%であり、より好ましくは5〜18質量%であり、さらに好ましくは5〜17質量%であり、特に好ましくは6〜16質量%である。バインダーの前記配合量が前記下限値以上であることで、インク受容層を安定して形成でき、バインダーの前記配合量が前記上限値以下であることで、インクの乾燥性を良好な範囲に調節できる。
すなわち、インク受容層は、バインダーの含有量が、顔料の含有量100質量部に対して、5質量部以上20質量部未満であり、好ましくは5〜19質量部であり、より好ましくは5〜18質量部であり、さらに好ましくは5〜17質量部であり、特に好ましくは6〜16質量部である。
なお、本明細書において、「バインダーの含有量」とは、特に断りのない限り、ポリビニルアルコール及びポリウレタンだけでなく、後述するその他のバインダーも含めて、用いているすべてのバインダーの含有量を意味する。
(その他の成分)
インク受容層用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内において、前記顔料及びバインダー以外に、その他の成分が配合されていてもよい。
その他の成分としては、前記ポリビニルアルコール及びポリウレタン以外のその他のバインダー、溶媒、カチオン樹脂、多価金属塩、pH調整剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤、紙力増強剤、着色染料、着色顔料、色素定着剤、顔料分散剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等、インクジェット用記録シートの受容層において通常使用される成分が例示できる。
その他の成分は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合には、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
前記その他のバインダーとしては、水溶性高分子が例示でき、より具体的には、ケン化度が90モル%未満であるポリビニルアルコール;カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール;酸化デンプン;リン酸エステル化デンプン;ローコンス;カゼイン;カルボキシメチルセルロース(CMC)等が例示できる。
前記その他のバインダーは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
インク受容層用組成物における前記その他のバインダーの配合量(含有量)は、前記ポリビニルアルコール及びポリウレタンの総配合量(総含有量)100質量部に対して、3質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。その他のバインダーの前記配合量が前記上限値以下であることで、本発明の効果がより顕著に得られる。
すなわち、インク受容層は、前記その他のバインダーの含有量が、前記ポリビニルアルコール及びポリウレタンの総含有量100質量部に対して、3質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。
前記受容層は、前記バインダーとして、前記ポリビニルアルコール及びポリウレタンのみを含むことが好ましい。
前記溶媒とは、顔料又はバインダーを分散物として配合し、前記分散媒として使用したもの以外に溶媒を使用しなかった場合には、前記分散媒を指す。また、前記分散媒として使用したもの以外に、別途溶媒を配合した場合には、前記分散媒とこの別途配合した溶媒の双方を指す。そして、顔料及びバインダーを共に固形物として配合した場合には、これらとは別に添加される溶媒を指す。溶媒としては、水、アルコール等が挙げられる。
前記カチオン樹脂は、インクジェットインクの定着剤として好適なものであり、水に溶解したときに解離してカチオン性を呈するものが好ましい。
なかでも、前記カチオン樹脂は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン若しくは第4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー又はポリマーであることが好ましく、前記オリゴマー又はポリマーであることがより好ましい。
前記カチオン樹脂でさらに好ましいものとしては、アルキルアミン−エピクロルヒドリン共重合物;第2級アミノ基、第3級アミノ基又は第4級アンモニウム基を有するアクリル重合体;ポリビニルアミン;ポリビニルアミジン;5員環アミジン類;ジシアンジアミド−ホルマリン共重合体等のジシアン系カチオン樹脂;ジシアンジアミド−ポリエチレンアミン共重合物等のポリアミン系カチオン樹脂;ポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン等のポリアルキレンポリアミン類及びその誘導体;ジアリルジメチルアンモニウム−SO共重合物;ジアリルアミン塩−SO共重合物;ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物;アリルアミン塩の重合物;ビニルベンジルトリアリルアンモニウム塩の単独重合体又は共重合体;ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩共重合物;アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物;ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム等のアルミニウム塩が例示でき、アルキルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物であることが特に好ましく、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物であることが最も好ましい。
なお、本明細書において「誘導体」、「類」との記載は、特に断りのない限り、元の化合物の1個以上の水素原子が水素原子以外の基(原子)で置換されているものを意味する。
カチオン樹脂は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合には、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
インク受容層用組成物中のカチオン樹脂の配合量(含有量、固形分)は、顔料の配合量(含有量)を基準として、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは1〜25重量%である。
すなわち、インク受容層は、カチオン樹脂の含有量が、顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部であり、より好ましくは1〜25質量部である。
前記多価金属塩は、インクの乾燥性を向上させる成分である。
多価金属塩としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化バリウム、塩化亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等が挙げられる。なかでも、インク乾燥性、発色濃度、耐水性、耐擦過性等のインクジェット印刷適性をバランスよく向上させることができ、安全性も高い点で、塩化カルシウム又は塩化マグネシウムが好ましい。
多価金属塩は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合には、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
インク受容層用組成物中の多価金属塩の配合量(含有量、固形分)は、顔料の配合量(含有量)を基準として、好ましくは3〜55質量%であり、より好ましくは3〜25重量%である。
すなわち、インク受容層は、多価金属塩の含有量が、顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは3〜55質量部であり、より好ましくは3〜25質量部である。
インク受容層用組成物における、前記その他の成分の総配合量は、目的に応じて適宜調節すればよい。
(インク受容層用組成物の製造方法)
インク受容層用組成物は、前記顔料、バインダー、及び必要に応じてその他の成分を配合して、これら配合成分を十分に撹拌することで製造できる。本発明の組成物において、顔料及びバインダーは、共に分散されていることが好ましい。
各成分は、一度にまとめて配合してもよいし、成分ごとに順次配合してもよく、一部の成分のみをまとめて配合してもよい。各成分の配合順序は特に限定されない。
配合時の温度は特に限定されず、配合成分の種類等に応じて適宜調整すればよいが、15〜30℃であることが好ましい。
撹拌は、ミキサーを使用する方法等、分散物を調製する公知の方法で行えばよい。撹拌時間は、製造する組成物の総量や撹拌方法等に応じて、適宜調整すればよい。
本発明のインクジェット用記録シートは、上記のインク受容層用組成物を基材上に塗工し、乾燥させて、インク受容層を形成することで製造できる。
基材の材質は特に限定されず、塗工層を形成可能なものであれば目的に応じて選択すればよい。具体的には、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、レジンコート紙、合成紙等の紙類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリフェニレンスルファイド、ポリスルホン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等の合成樹脂等が例示できる。また、基材は、二種以上の材質のものが積層されたものでもよい。
基材の厚さは、基材の形状がシート状又はフィルム状である限り、特に限定されないが、20〜1000μmであることが好ましく、50〜200μmであることがより好ましい。基材の厚さが前記下限値以上であることで、インク受容層の構造をより安定して保持でき、基材の厚さが前記上限値以下であることで、記録シートとしての取り扱い性がより良好となる。
インク受容層用組成物の塗工方法は特に限定されず、液状物を塗工できる方法であれば、いずれでもよい。具体的には、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター、グラビアオフセットコーター等の各種コーター;ワイヤーバーコーター等の装置を使用する公知の方法が例示できる。
インク受容層用組成物の塗工は、一回で行ってもよいし、複数回に分けて行ってもよい。塗工を複数回に分けて行う場合には、乾燥させた塗工層上に、さらにインク受容層用組成物を塗工する方法、及び、乾燥させていない塗工層上に、さらにインク受容層用組成物を塗工する方法のいずれでもよい。
インク受容層用組成物の塗工量は、前記組成物の固形分濃度、インク受容層の所望の厚さ等を考慮して、適宜調節すればよい。
塗工したインク受容層用組成物は、送風乾燥、加熱送風乾燥等、公知の方法で乾燥させればよい。乾燥温度、乾燥時間等の条件は、乾燥方法に応じて適宜設定すればよい。
インク受容層は、厚さが1〜30μmであることが好ましく、2〜20μmであることがより好ましい。前記厚さをこのような範囲とすることで、インク受容層の構造をより安定して保持できると共に、本発明の効果により優れた記録シートとなる。
本発明の記録シートは、インク受容層を基材の少なくとも一方の面上に備えていればよく、片面上のみに備えていてもよいし、両面上に備えていてもよい。
本発明の記録シートは、インク受容層形成後に、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー、コンパクトカレンダー、マットスーパーカレンダー、マットカレンダー等の装置を使用して、表面が平滑化処理されていてもよい。
カレンダー装置は、コーターと分離されたオフタイプ、及びコーターと一体となったオンタイプのいずれでもよい。
カレンダー装置のうちロールには、例えば、剛性ロール及び弾性ロールがある。
前記剛性ロールとしては、金属製ロール、金属の表面が硬質クロムメッキ等で鏡面処理されたロール等が例示できる。
前記弾性ロールとしては、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂又はポリアクリレート等の樹脂製ロール;コットン、ナイロン、アスベスト又はアラミド繊維等を成型したロール等が例示できる。
カレンダー仕上げの条件は、剛性ロールの温度、カレンダー圧力、ニップ数、ロール速度、カレンダー前の紙水分等により、要求される品質に応じて適宜選択される。
基材上にインク受容層が形成された後に表面が平滑化処理された記録シートは、その厚さ方向に圧縮されているため、基材やインク受容層がより目詰まりして通気性が低下し(後述する透気度の値が大きくなり)、通常であれば、インクの通りが悪くなって乾燥性が低下する傾向にある。しかし、本発明においては、前記バインダーとして、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを併用し、バインダーの使用量を低減するなど、インク受容層の含有成分を調節することで、インクの乾燥性の低下を抑制できる。
平滑化処理された記録シートは、表面の光沢度が高くなる。例えば、本発明の記録シートは、JIS−P8142:2005に従って測定された光沢度75°が、好ましくは15〜50%、より好ましくは20〜50%のものとすることができる。
本発明の記録シートは、平滑化処理の有無によらず、また、インク受容層を基材の片面上のみ及び両面上のいずれに備えているかによらず、透気度が600秒以下であることが好ましく、500秒以下であることがより好ましく、400秒以下であることがさらに好ましく、このような透気度であることで、前記記録シートは、インクの乾燥性がより高くなる。本発明の記録シートは、例えば、インク受容層を基材の両面上に備えている場合には、インク受容層を基材の片面上のみに備えている場合よりも、透気度が大きくなり、特に上記のような範囲の透気度となり易い。一方で、本発明の記録シートは、インク受容層を基材の片面上のみに備えている場合には、インク受容層を基材の両面上に備えている場合よりも、透気度が小さくなり、例えば、透気度は好ましくは280秒以下となる。
一方、本発明の記録シートの透気度の下限値は、特に限定されないが、例えば、平滑化処理の有無によらず、また、インク受容層を基材の片面上のみ及び両面上のいずれに備えているかによらず、90秒であることが好ましい。
ここで「透気度」とは、JIS P 8117:2009に従って測定された値(ガーレー式透気度)である。
なかでも、本発明の記録シートは、本発明の効果がより顕著に得られる点から、透気度が600秒以下で、かつ光沢度75°が15〜50%であるものが好ましい。
本発明の記録シートは、上述のように、インクジェット用記録シートとして好適なものであるが、さらに液体トナー用記録シートとしても好適である。本発明の記録シートを液体トナー用記録シートとして用いる場合、インク受容層は、液体トナーの受容層として機能する。
本発明の記録シートは、インク受容層が上記のような特定範囲の材料で構成されるため、このようにインクジェット用及び液体トナー用のいずれとしても用いることができ、汎用性に優れる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
なお、以下に示す表において、配合成分の欄が空欄であるのは、その成分が配合されていないことを意味する。また、評価結果の欄が空欄であるのは、その項目が未評価であることを意味する。
<使用原料>
以下に示す実施例及び比較例では、基材にインク受容層用組成物を塗工して、インクジェット用記録シートを製造した。
インク受容層用組成物の製造では、顔料として、表1に示す物性の凝集軽質炭酸カルシウム(凝集粒子である合成炭酸カルシウム)を使用した。表1において、平均1次粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いて顔料を倍率30000倍で観察し、1次粒子20個の粒子径を測定してその平均値として算出した。表1において、平均2次粒子径又は平均粒子径は、MICROTRAC MT3000(商品名、日機装社製)を用いたレーザー回折法により測定した。測定結果は個数基準に換算した。
また、バインダーとしては、表2に示す特性のポリビニルアルコール(クラレ社製「PVA105」、「PVA205」、「PVA117」)、ポリウレタン(第一工業社製「スーパーフレックスE−2000」(非イオン性エステル系ポリウレタンエマルジョン)、「スーパーフレックス6200」(カチオン性エステル系ポリウレタンエマルジョン)、以下それぞれ「SFE2000」、「SF620」と略記することがある)を使用した。
また、カチオン樹脂としては、アルキルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(里田化工社製「Jetfix260」)を使用した。
また、多価金属塩として塩化カルシウムを使用した。
表3に、インク受容層用組成物の配合成分及び配合量を示す。表3中の(A)〜(B)は、表1に物性を示した顔料(A)〜(B)にそれぞれ対応する。表3中の数字の単位は質量部であり、全て固形分換算した量である。
[実施例1]
顔料(A)(平均2次粒子径0.49μmの凝集軽質炭酸カルシウム)40質量部と顔料(B)(平均2次粒子径3.39μmの凝集軽質炭酸カルシウム)60質量部に、ポリビニルアルコール(「PVA105」)5質量部(固形分)を加え、さらにポリウレタン(「SFE2000」)2.5質量部(固形分)、カチオン樹脂(「Jetfix260」)10質量部、塩化カルシウム8.5質量部を加えて、固形分濃度が40%となるように水を加え、攪拌機を使用して、撹拌することで十分に分散を行い、インク受容層用組成物を製造した。
製造したインク受容層用組成物を、ワイヤーバーコーターを使用して、基材(フォーム用紙、日本製紙社製「NPiフォーム<90>」、厚さ128±8μm、A4サイズ)の片面上に塗布し、オーブンを使用して105℃で60秒間加熱送風乾燥を行い、厚さが10μmのインク受容層を形成した。次いで、このインク受容層を形成した基材を、下記方法でカレンダーによる平滑化処理を行い、インクジェット用記録シートを製造した。
<平滑化処理>
ロール温度を40〜50℃に設定した実機スーパーカレンダー装置を用いて、光沢度が10〜50となるように、平滑化処理を行った。
[実施例2〜20、比較例1〜14]
インク受容層用組成物の配合成分及び配合量の少なくとも一方を、表3又は4に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜20及び比較例1〜14のインクジェット用記録シートを製造した。実施例6及び7は、実施例5とはカレンダー処理のスケールが異なっており、使用した装置のカレンダーローラーの径が、実施例6及び7では、実施例5の約3倍であって、それ以外は実施例5と同じ方法で行ったものであり、同じ方法で2回繰り返し行ったものである。実施例5〜7以外の実施例並びに比較例は、すべて実施例5と同じスケールで行ったものである。
上記で得られたインクジェット用記録シートについて、下記項目を評価した。
[乾燥性の評価]
卓上インクジェットプリンターを用いて、上記の各実施例及び比較例のインクジェット用記録シートのインク受容層上に、水性黒色顔料インクを2cm×2cmのサイズでベタ印刷(単色印刷)した。続いて、排紙直後からインクが乾燥するまでの時間(秒)を目視で判定し、下記評価基準でインクの乾き具合を評価した。なお、インクの乾燥に要する時間が3.6秒以下であれば、高速インクジェットプリンター(印刷速度500f(152.4m)/分)で印刷した場合であっても、良好な乾燥性を示すことを事前に確認した。また、インクの乾燥に要する時間が3.6秒超5.1秒以下の場合においても、高速インクジェットプリンター(印刷速度500f(152.4m)/分)での印刷が可能な場合がある。結果を表5又は6に示す。かっこ内に乾燥に要した時間(秒)を示す。
インクの乾燥に要する時間が3.6秒以下:○
インクの乾燥に要する時間が3.6秒超5.1秒以下:△
インクの乾燥に要する時間が5.1秒超:×
[ドット滲みの評価]
ドット滲みをドット形状係数により評価した。評価サンプルは、卓上インクジェットプリンターを用いて、上記の各実施例及び比較例のインクジェット用記録シートのインク受容層上に、水性黒色顔料インクを2cm×2cmのサイズでドットが重ならないように濃度10%で印刷(単色印刷)して作成した。続いて、インクジェット用記録シートの表面の顕微鏡画像を撮影し、ドットアナライザー(DA6000、王子計測機器社製)で解析した。具体的には、ドットの周囲長及び面積を測定し、次の計算式によりドット形状係数を算出した。
ドット形状係数=(周囲長)/(4π×面積)
ドット形状係数は、ドットが真円であるときには1となり、ドットの形状が真円から離れるほど、すなわち、ドットが滲んでいるほど大きな値となる。なお、卓上インクジェットプリンター(印刷速度0.43f(0.13m)/分)で測定したドット形状係数が、高速インクジェットプリンター(印刷速度500f(152.4m)/分)で測定したドット形状係数と十分な相関があることを事前に確認した。
上記の各実施例及び比較例のインクジェット用記録シートについて、それぞれ約30個ずつのドットのドット形状係数を算出して平均値を求め、下記評価基準でドット滲みを評価した。結果を表5又は6に示す。かっこ内にドット形状係数の平均値を示す。
1.8以下:○
1.8超2.0以下:△
2.0超:×
[耐水強度の評価]
基材上に形成したインク受容層に対して、10μLの水道水を滴下し、その上に厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムを重ね、このフィルム上で重さ2kgの金属製ローラーを2往復させた後、前記フィルムを剥がし、基材上のインク受容層の状態について、その壊れ、剥がれの程度に基づいて、目視により下記基準で評価した。結果を表5又は6に示す。
A:インク受容層の壊れ、剥がれ等が認められない。
B:インク受容層の若干の剥がれが認められるが、実使用上問題ない。
C:インク受容層の明らかな剥がれが認められる。
D:インク受容層が壊れ、根こそぎ剥がれている。
[光沢度75°の評価]
JIS−P8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に従って、光沢度計(村上色彩技術研究所製「グロスメーターGM26D」)を用いて、用紙表面の光沢度75°(%)を測定した。結果を表5又は6に示す。
[透気度の評価]
JIS P 8117:2009に従って測定した。結果を表5又は6に示す。
[実施例21]
インク受容層用組成物を基材の片面ではなく両面に塗工して、加熱送風乾燥を行った以外は、実施例17と同様にして、インクジェット用記録シートを製造及び評価した。すなわち、本実施例のインクジェット用記録シートは、基材の両面上にインク受容層を備えたものである。結果を表5に示す。
Figure 2016182818
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実施例1〜21のインクジェット用記録シートは、平滑化処理を行っていても、ドット滲みが少なく、乾燥性も良好であり、インク受容層の耐水強度(耐水性)が高かった。これは、バインダーとしてポリビニルアルコール及ぶポリウレタンを併用し、ポリビニルアルコールとしてはケン化度が特定範囲のものを用い、受容層のバインダーの含有量を特定範囲としたことによる。
このように、インク受容層形成後にカレンダーによる平滑化処理を行った場合でも、本発明のインクジェット用記録シートは、高速プリンターでインクジェット印刷した場合であっても、ドット滲みが少なく、乾燥性が良好であり、耐水性に優れることが確認された。
これに対して、バインダーとしてポリビニルアルコールのみを用いた比較例1〜4、6、9のインクジェット用記録シートは、インク受容層の耐水強度(耐水性)が低かった。また、比較例11〜12のインクジェット用記録シートは、乾燥性が劣り、かつドット滲みが顕著であり、比較例13のインクジェット用記録シートは、乾燥性が劣っていた。また、バインダーとしてケン化度が低いポリビニルアルコールのみを用いた比較例5、ケン化度が低いポリビニルアルコールを併用した比較例10、バインダーとしてポリビニルアルコールのみを用い、受容層のバインダーの含有量が多い比較例7のインクジェット用記録シートも、いずれもインク受容層の耐水強度(耐水性)が低かった。比較例4のインクジェット用記録シートは、乾燥性も劣っていた。また、ポリビニルアルコールを用いなかった比較例8のインクジェット用記録シートは、乾燥性が劣っていた。バインダーとしてポリビニルアルコールのみを用いた比較例14のインクジェット用記録シートは、インク受容層が基材から剥がれ落ちる、所謂「粉落ち」が発生し、評価できなかった。
なお、実施例1のインクジェット用記録シートについて、以下に示す方法で、さらに液体トナーの定着性について評価した。
(液体トナーの定着性)
液体トナー方式電子写真プリンタ(HP Indigoシリーズ)を用いて、インクジェット用記録シートに対して印字を行った後、前記シートの液体トナーによる印字面(ベタ面)に対して、セロハンテープ(登録商標)を貼付した。このとき、前記テープの貼付部分の長さは、約50mmとした。
次いで、前記テープ上に重さ2kgの錘を載せて、この状態で前記テープ上において前記錘を1往復させて圧力を加えることで、前記印字面に前記テープを完全に貼付した。
次いで、このように前記テープを完全に貼付してから30秒後に、前記テープの一端を指でつまんで、前記印字面に対して水平な方向で、かつ前記テープの他端の方向へ、前記テープを引き剥がした。このときの引き剥がし時間は、0.5〜1.0秒とし、前記テープを確実に引き剥がした。
次いで、前記テープを引き剥がした後のインクジェット用記録シートにおける、液体トナー印字面の状態を目視観察し、下記基準でインク受容層の耐剥離性(液体トナーの定着性)を評価した。
A:液体トナー印字面において、インク受容層の剥がれが認められず、インク受容層の耐剥離性が高い。
B:液体トナー印字面において、インク受容層の若干の剥がれが認められる。
C:液体トナー印字面において、インク受容層の明らかな剥がれが認められる。
D:液体トナー印字面が根こそぎ剥がれている。
その結果、実施例1のインクジェット用記録シートの評価結果はAであり、このインクジェット用記録シートは、液体トナー用記録シートとしても十分に使用可能であることを確認した。
本発明は、高速プリンターでのインクジェット印刷に適用するインクジェット用記録シートに利用可能である。また、本発明は、液体トナー用記録シートにも利用可能である。

Claims (2)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に形成されたインク受容層と、を備える記録シートであって、
    前記受容層は、顔料及びバインダーを含み、
    前記受容層は、前記バインダーとして、ポリビニルアルコール及びポリウレタンを含み、
    前記ポリビニルアルコールは、ケン化度が90モル%以上であり、
    前記受容層は、前記バインダーの含有量が、前記顔料の含有量100質量部に対して5質量部以上20質量部未満である、記録シート。
  2. 透気度が600秒以下で、かつ光沢度75°が15〜50%である、請求項1に記載の記録シート。
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