JP2016182424A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を球技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した遊技機において、下流側の入賞口の直上に遊技釘を配設することなく遊技球の流下勢を減衰させ、下流側の入賞口を構成する部品の損傷を防止できるようにする。【解決手段】遊技領域32を有する遊技盤30を備えた遊技機において、開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口38A,38Bを遊技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した入賞装置38を、遊技領域に備え、入賞装置38は、遊技盤の前面に接合される基板380と、上流側の入賞口38Aと下流側の入賞口38Aとの間の基板に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部389aと、を有し、流下勢減衰部389aは、基板380から前方に突出した突出部により構成され、下流側の入賞口38Bの上流側に当該下流側の入賞口38Bに遊技球を誘導する誘導部388a,388bを設けた。【選択図】図111

Description

本発明は、前面側に遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機に関し、特に開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を球技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した遊技機に関する。
従来の遊技機には、打球発射装置により発射された遊技球が流下する遊技領域に入賞装置を配設し、該入賞装置に遊技球が入賞すると遊技者に賞球等の所定の利益を付与するようにしたパチンコ遊技機がある。
かかるパチンコ遊技機として、遊技領域を前面に有する遊技盤面に、扉を前方へ回動して開放または拡大する入賞口を有するアタッカと呼ばれるものに代表される入賞装置を複数配設した遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。
また、開放または拡大する複数の入賞口を近接させて配設できるようにするため、1つの基板上に2つの入賞口を上下に並べて設けた入賞装置が提案されている(特許文献2)。
特開2003−181057号公報 特開2006−14896号公報
一般的なパチンコ遊技機においては、遊技盤面の入賞装置の上方直近に、所定の入賞率に設定するとともに遊技球の流下勢を減衰させるための遊技釘が複数植設されている。しかしながら、1つの基板に上下に並べて2つの入賞口を配設した特許文献2に開示されているような入賞装置では、下側の入賞口と入賞装置の上縁との距離が大きくなるため、入賞装置の上部直近に遊技釘が植設されていたとしても、該遊技釘と下側の入賞口との間には何ら障害となるものがないので、遊技釘の間を通り抜けた遊技球はその後流下する勢いが強くなり、下側の入賞口を開閉する扉等の部品に衝突して損傷させるという課題があった。
かかる課題を解決するため、入賞装置の基板前面の下側入賞口の直上に遊技釘を配設することも考えられるが、そのような遊技釘を配設しようとすると入賞装置のコストアップを招くとともに、遊技釘の配設によって入賞装置の基板の強度が低下したり遊技釘に加わる衝撃が基板に伝わり基板が破損し易くなるおそれがある。また、パチンコ遊技店で使用するパチンコ遊技機は行政機関による検査を経なければならないが、入賞装置に遊技釘を配設することは検査に係る規則で禁止されており、そのようなパチンコ遊技機はパチンコ遊技店で使用できない。
本発明は、上記のような背景の下になされたもので、開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を球技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した遊技機において、下流側の入賞口の直上に遊技釘を配設することなく遊技球の流下勢を減衰させ、下流側の入賞口を構成する部品の損傷を防止できるようにすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
前面側に遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を遊技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した入賞装置を、前記遊技領域に備え、
前記入賞装置は、
前記遊技盤の前面に接合される基板と、
上流側の入賞口と下流側の入賞口との間の前記基板に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部と、を有し、
前記流下勢減衰部は、前記基板から前方に突出した突出部により構成され、
前記下流側の入賞口の上流側に当該下流側の入賞口に遊技球を誘導する誘導部を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
前面側に遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を備えた入賞装置を、前記遊技領域に遊技球の流下方向に沿って複数隣接して配設し、
複数の前記入賞装置は、前記遊技盤の前面に接合される基板を有し、
上流側の入賞口と下流側の入賞口との間に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部が形成され、
前記流下勢減衰部は、前記上流側の入賞口と前記下流側の入賞口との間の前記基板から前方に突出した突出部により構成され、
前記下流側の入賞口の上流側に当該下流側の入賞口に遊技球を誘導する誘導部を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を遊技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した遊技機において、下流側の入賞口の直上に遊技釘を配設することなく遊技球の流下勢を減衰させ、下流側の入賞口を構成する部品の損傷を防止することができるという効果がある。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 包囲枠体の構造を示す分解斜視図である。 前面構成部材の構造を示す斜視図である。 第2特別変動入賞装置の構造を示す斜視図である。 発光演出装置の構造を示す分解斜視図である。 (a)は発光演出装置の要部の構造を示す正面図、(b)は(a)におけるC−C線に沿う断面図である。 (a)は発光演出装置の要部の構造を示す背面図、(b)は(a)におけるD−D線に沿う断面図である。 裏面構成部材の構造を示す分解斜視図である。 枠体演出装置の構造を示す分解斜視図である。 下部演出ユニットの構造を示す分解斜視図である。 可動ベース部材及び駆動ユニットの構造を示す分解斜視図である。 下部可動ユニットの構造を示す分解斜視図である。 下部演出ユニットの構造を示す分解斜視図である。 (a)は左側可動部材及び右側可動部材が遮蔽状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す正面図、(b)は左側可動部材及び右側可動部材が遮蔽状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す背面図である。 左側可動部材及び右側可動部材が遮蔽状態である場合の下部演出ユニットの要部の構造を示す背面図である。 (a)は左側可動部材及び右側可動部材が露出状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す正面図、(b)は左側可動部材及び右側可動部材が露出状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す背面図である。 左側可動部材及び右側可動部材が露出状態である場合の下部演出ユニットの要部の構造を示す背面図である。 側部演出ユニットの構造を示す分解斜視図である。 側部可動ユニットの構造を示す分解斜視図である。 隠蔽可動部の構造を示す分解斜視図である。 可動装飾部が遮蔽状態である場合の側部可動ユニットの要部の構造を示す背面図である。 可動装飾部が露出状態である場合の側部可動ユニットの要部の構造を示す背面図である。 側部演出ユニット駆動部の構造を示す斜視図である。 側部演出ユニットが第1状態である場合の側部可動ユニット等の構造を示す背面図である。 側部演出ユニットが第2状態である場合の側部可動ユニット等の構造を示す背面図である。 包囲枠体の構造を示す斜視図である。 下部演出ユニット及び側部演出ユニットを取り外した状態の枠体演出装置の構成を示す斜視図である。 枠体演出装置から球通路部材と下カバー部材を取り外した状態を示す斜視図である。 枠体演出装置の第1可動部材右位置検出部の詳しい構造を示す拡大斜視図である。 枠体演出装置から中部材と第1可動部材を取り外した状態を示す斜視図である。 枠体演出装置の第2可動部材右位置検出部の詳しい構造を示す拡大斜視図である。 枠体演出装置を前方から見た正面図である。 図31に示す枠体演出装置から移動ユニットの上プレートを取り外した状態を示す斜視図である。 図34に示す移動ユニットを上方から見た状態を示す平面図である。 移動ユニットから第1可動部材および第1スライドシャフトと、第1モータおよび第1ベルト、第1プーリを取り外した第2可動部材の駆動機構の構造を示す斜視図である。 図36の第2可動部材の駆動機構を前方から見た正面図である。 図37に示されている第2可動部材の駆動機構を上方から見た平面図である。 枠体演出装置の第2可動部材を示す拡大斜視図である。 図39の第2可動部材の分解斜視図である。 第2可動部材の上端部の第2スライダーの分解斜視図である。 図41の第2スライダーを組み立てて第2スライドシャフトを挿通した状態を示す拡大斜視図である。 第2スライダーから蓋部材を外した状態の裏面拡大図である。 第2可動部材の下端部に設けられる下水平支持部の拡大斜視図である。 第1可動部材および第2可動部材から引き出されたフラット配線ケーブルと、中継基板との関係を示す正面図である。 第1可動部材が左側へ移動し第2可動部材が右側へ移動した場合における、フラット配線ケーブルと中継基板との関係を示す正面図および底面図である。 (a)は第1特別変動入賞装置の構造を示す前面斜視図、(b)は第1特別変動入賞装置の構造を示す後面斜視図である。 第1特別変動入賞装置の構造を示す分解斜視図である。 ベース部材の構造を示す正面図である。 (a)は右線状レンズ部の構造を示す前面斜視図、(b)は右線状レンズ部の構造を示す後面斜視図である。 (a)は左線状レンズ部の構造を示す前面斜視図、(b)は左線状レンズ部の構造を示す後面斜視図である。 前面装飾部材、左側入賞口形成部材及び右側入賞口形成部材の構造を示す斜視図である。 (a)は線状発光部の構造を示す正面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 図53(a)におけるA−A線に沿う断面図の変形例である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するためのフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するためのフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 特図普段処理を説明するためのフローチャートである。 大当り図柄情報テーブルを説明するための図である。 変動パターン設定処理を説明するためのフローチャートである。 変動グループ選択テーブルを説明するための図である。 変動グループ選択テーブルを説明するための図である。 変動グループ選択テーブルを説明するための図である。 変動開始情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 1stメイン処理を説明するためのフローチャートである。 割込み処理を説明するためのフローチャートである。 2ndメイン処理を説明するためのフローチャートである。 1stシーン制御処理を説明するためのフローチャートである。 客待ち処理を説明するためのフローチャートである。 変動中処理を説明するためのフローチャートである。 第1演出モード用選択テーブル及び第2演出モード用選択テーブルを説明するための図である。 役物動作パターン設定処理を説明するためのフローチャートである。 役物動作選択テーブルを説明するための図である。 事前判定コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 事前演出振分テーブルを説明するための図である。 演出モード(遊技モード)の変更例を示す図である。 側部演出ユニットの特殊動作の一例を示す図である。 側部演出ユニットの特殊動作の一例を示す図である。 側部演出ユニットの特殊動作の一例を示す図である。 下部可動ユニットと飾り特図始動記憶表示との関係を示す図である。 第2実施例における側部演出ユニットの隠蔽可動部が初期位置にある状態の遊技盤を示す正面図である。 側部演出ユニットの隠蔽可動部が上から4段目に位置する状態の遊技盤を示す正面図である。 側部演出ユニットの隠蔽可動部が最下位置(確変報知)にある状態の遊技盤を示す正面図である。 側部演出ユニットの隠蔽可動部上から2段目に位置する状態の遊技盤を示す正面図である。 側部演出ユニットの隠蔽可動部が最上位置(非確変報知)にある状態の遊技盤を示す正面図である。 側部演出ユニットの隠蔽可動部の移動先を決定する際に使用するデータテーブルの例を示す図である。 第2実施例における報知役物としての側部演出ユニットの作動タイミングの例を示すタイミングチャートである。 第2実施例における報知役物としての側部演出ユニットの作動タイミングの他の例を示すタイミングチャートである。 第2の作動タイミングに従った制御を実行するためのファンファーレ処理の手順の例を示すフローチャートである。 第3の実施例が適用される遊技盤の構成例を示す正面図である。 第3の実施例の遊技盤に設けられる特別変動入賞装置の構成例を示すもので第2入賞口が開いた状態を示す斜視図である。 第3の実施例の遊技盤に設けられる特別変動入賞装置の構成例を示すもので第1入賞口が開いた状態を示す斜視図である。 第3の実施例における特別変動入賞装置の第1入賞口と第2入賞口の作動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第3の実施例における特別変動入賞装置の第1入賞口と第2入賞口の作動タイミングの他の例を示すタイミングチャートである。 第3の実施例の第1変形例における特別変動入賞装置の第1入賞口と第2入賞口の作動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第3の実施例の第2変形例における特別変動入賞装置の第1入賞口と第2入賞口の作動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第3の実施例における大当り中の第1入賞口開放後のインターバル期間に実行される演出表示の一例を示す図である。 第3の実施例の第2変形例における大当り中の第1入賞口開放後のインターバル期間に実行される演出表示の一例を示す図である。 第3の実施例における大当り中の第2入賞口開放後のインターバル期間に実行される演出表示の一例を示す図である。 第3の実施例における大当りのエンディング期間に実行される演出表示の一例を示す図である。 第4の実施例が適用される遊技盤の構成例を示す正面図である。 第4の実施例に係る特別変動入賞装置の構成例を示す斜視図である。 図108の特別変動入賞装置の第2入賞口が開いた状態を示す斜視図である。 図108の特別変動入賞装置の第1入賞口が開いた状態を示す斜視図である。 (A)は図108の特別変動入賞装置における第1入賞口と第2入賞口との関係を説明するための正面図、(B)は(A)におけるB−B線に沿った入賞口閉状態の特別変動入賞装置の断面構造を示す側面図である。 図108(A)におけるB−B線に沿った第2入賞口開状態の特別変動入賞装置の断面を示す側面図である。 第4の実施例の変形例に係る特別変動入賞装置を示す斜視図である。 (A)は図1113の特別変動入賞装置における第1入賞口と第2入賞口との関係を説明するための正面図、(B)は(A)におけるB−B線に沿った入賞口閉状態の特別変動入賞装置の断面構造を示す側面図である。 図114(A)におけるB−B線に沿った第2入賞口開状態の特別変動入賞装置の断面を示す側面図である。 第5の実施例が適用される遊技盤の構成例を示す斜視図である。 第5の実施例の遊技盤における側部演出ユニットの可動部材の可動範囲を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における下部演出ユニットの可動部材の可動範囲を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における枠体演出装置の可動部材の可動範囲を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における枠体演出装置の可動部材が最大可動位置へ移動した状態を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における側部演出ユニットの可動部材と下部演出ユニットの可動部材と枠体演出装置の可動部材の可動範囲の関係を示す側面図である。 第5の実施例の遊技盤における下部演出ユニットの可動部材と側部演出ユニットの可動部材との干渉状態を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における側部演出ユニットの可動部材が最大可動位置へ移動した状態を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における枠体演出装置の可動部材と下部演出ユニットの可動部材との干渉状態を示す正面図である。 第5の実施例のにおける側部演出ユニットの可動部材と下部演出ユニットの可動部材と枠体演出装置の可動部材の作動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第5の実施例のにおける側部演出ユニットの可動部材の位置と上部装飾部材および下部装飾部材の可視状態との関係を示すタイミングチャートである。 第5の実施例の遊技盤における側部演出ユニットの可動部材とセンターケースの上部部材との干渉状態を示す正面図である。 第5の実施例の遊技盤における側部演出ユニットの可動部材が生起位置で拡大変形した状態を示す正面図である。 第5の実施例のにおける側部演出ユニットの可動部材の位置と拡大変形の可否状態との関係を示すタイミングチャートである。 第5の実施例の第1変形例における側部演出ユニットの可動部材と下部演出ユニットの可動部材と枠体演出装置の可動部材の初期化タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第5の実施例の第2変形例における側部演出ユニットの可動部材と枠体演出装置の可動部材の初期化タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が開閉可能に取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣設する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えた包囲枠体(センターケース)40が配置されている。表示装置41は、包囲枠体40に設けられた凹部に、当該包囲枠体40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、包囲枠体40は表示装置41の表示領域Rの周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域R)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32の包囲枠体40の左側等には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。包囲枠体40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、包囲枠体40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a(図55参照)が配設されている。
また、包囲枠体40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b,37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図55参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(大入賞口)38と、第2特別変動入賞装置(大入賞口)39とを備えている。
第1特別変動入賞装置38は、普通変動入賞装置37の下方に配設されている。そして、第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図55参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、第1特別変動入賞装置(大入賞口)38の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図55参照)が配設されている。
第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口32aが設けられている。
第2特別変動入賞装置39は、包囲枠体40の上部左側に配設されている。そして、第2特別変動入賞装置39は、上端側が左側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉部材39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図55参照)により駆動される開閉部材39cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、第2特別変動入賞装置(大入賞口)39の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図55参照)が配設されている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部とを備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器と特図2表示器における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば、「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器は、特図2表示器の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
確率状態表示部は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は第1特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口32aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図55参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲートを通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図55参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図55参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図55参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、包囲枠体40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器(変動表示装置)又は特図2表示器(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
すなわち、表示装置(画像表示装置)41が、所定の補助遊技(本実施形態の場合、変動表示ゲーム)を実行可能な補助遊技装置をなす。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器、特図2表示器は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器、特図2表示器を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aには、ワープ流路604内の流路スイッチ(後述)、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、包囲枠体(所謂センターケース)40の詳細な構造について説明する。
図3は、包囲枠体40を前面側から見た分解斜視図である。
包囲枠体40は、図3に示すように、表示装置41等を備える裏面構成部材(制御ユニット)700と、裏面構成部材700の前面に装着される前面構成部材(前側飾りユニット)600と、からなる。
図4には、センターケースの前面構成部材600の詳細な構造が示されている。なお、図4は、前面構成部材600を前面側から見た斜視図である。
図4に示すように、センターケースの前面構成部材600は、開口部600aが形成された枠状をなしており、当該前面構成部材600の下部に、遊技球を転動させてから包囲枠体40の下方に流下させるステージ601を備えている。
ステージ601には、当該ステージ601上の遊技球が転動する領域と前面構成部材600の開口部600aとを仕切る仕切り部材602や、当該ステージ601上を転動する遊技球を包囲枠体40の下方に流下させることが可能な誘導流路603が設けられている。
仕切り部材602は、主に、少なくとも遊技球が転動可能な間隔をあけてステージ601の上面と対向するように配設された庇部602aと、庇部602aの下面後端部からステージ601の上面後端部に亘って配設された奥壁部602bと、を備えて構成される。
誘導流路603は、仕切り部材602の奥壁部602bの前面略中央部からステージ601の前面略中央部に亘って設けられ、包囲枠体40の内部(ステージ601と庇部602aとの間)に向けて開口する誘導導入口603aと、ステージ601の前面のうち始動入賞口36の上方となる部分(具体的には、ステージ601の前面略中央部)に設けられ包囲枠体40の外部に向けて開口する誘導導出口603bと、を有し、当該誘導導入口603aと当該誘導導出口603bとを連通する流路である。すなわち、ステージ601は、誘導流路603によって、包囲枠体40の内部に開設された誘導導入口603aに流入した遊技球を包囲枠体40の前面に開設された誘導導出口603bを介して包囲枠体40の外部の始動入賞口36の直上方へ誘導できるよう構成されている。
また、前面構成部材600は、当該前面構成部材600の左部に、遊技領域32を流下する遊技球を包囲枠体40の内部へ誘導することが可能なワープ流路604を備えている。
ワープ流路604は、前面構成部材600の左部上側に設けられ包囲枠体40の外部に向けて開口するワープ入口604aと、前面構成部材600の左部下側に設けられ包囲枠体40の内部(具体的には、ステージ601と庇部602aとの間)に向けて開口するワープ出口604bと、を有し、当該ワープ入口604aと当該ワープ出口604bとを連通する流路である。すなわち、前面構成部材600は、ワープ流路604によって、包囲枠体40の左側面に開設されたワープ入口604aに流入した遊技球を包囲枠体40の内部に開設されたワープ出口604bを介して包囲枠体40の内部のステージ601上(球転動部)へ誘導できるよう構成されている。
このように、遊技機10は、遊技盤30に形成される遊技領域32に臨む前面開口凹室状の包囲枠体40と、遊技領域32のうち包囲枠体40の下方に位置する部分に配設される入賞口(始動入賞口36)と、遊技球が転動可能なステージ601と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ601へ誘導することが可能なワープ流路604と、ステージ601を転動する遊技球を包囲枠体40の下方に流下させて入賞口(始動入賞口36)の直上方へ誘導することが可能な誘導流路603と、を備えている。
また、図4に示すように、前面構成部材600の上部左側には、ベニヤ板等で構成される遊技盤30本体に包囲枠体40を取り付けるためのフランジ部600bや、遊技球が表示装置41の左側方又は右側方を流下するように案内するための鎧部600c等が設けられている。
さらに、前面構成部材600は、当該前面構成部材600の上部左側に、第2特別変動入賞装置39を備えている。
図5には、第2特別変動入賞装置39の詳細な構造が示されている。なお、図5は、第2特別変動入賞装置39を前面側から見た斜視図である。
図5に示すように、第2特別変動入賞装置39は、上端側が左側に倒れる方向に回動可能な開閉部材39cと、当該第2特別変動入賞装置39が備える大入賞口を前方から覆うアタッカー飾り部材39dと、当該大入賞口に流入した遊技球を前面構成部材600の外部へと排出するための入賞球排出口39eと、当該大入賞口に流入した遊技球を入賞球排出口39eへと誘導するための上部入賞球流路39fと、を有している。
ここで、開閉部材39cやアタッカー飾り部材39dはフランジ部600bよりも前側に配設されているので、遊技盤30本体等に邪魔されることなく遊技機10の前方から視認することができる。一方、入賞球排出口39eはフランジ部600bよりも後側に配設されており、上部入賞球流路39fは前面構成部材600本体の内部に設けられているので、遊技機10の前方から視認することができない。
また、図4に示すように、前面構成部材600は、当該前面構成部材600の右部に、発光演出装置610を備えている。
図6には、発光演出装置610の詳細な構造が示されている。なお、図6は、発光演出装置610を前面側から見た分解斜視図である。
また、図7及び図8には、発光演出装置610の要部の詳細な構造が示されている。なお、図7(a)は、発光演出装置610の要部の正面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるC−C線に沿う断面図である。図8(a)は、発光演出装置610の要部の背面図であり、図8(b)は、図8(a)におけるD−D線に沿う断面図である。
図6に示すように、発光演出装置610は、主に、第1導光板(第1奇天烈板)611と、第1導光板611の後方に配設される第2導光板(第2奇天烈板)612と、第1導光板611及び第2導光板612の下方に配設される下部LED基板613と、第1導光板611及び第2導光板612の右方に配設される側部LED基板614と、第1導光板611や第2導光板612等を支持するための導光板ベース部材615と、第2導光板612の後方に配設され包囲枠体40の右側部分を第1導光板611及び第2導光板612の背後から装飾するための背面装飾部材616と、背面装飾部材616の後方に配設され表示装置41からの光を透過可能な背面レンズ部材617と、を備えて構成される。そして、発光演出装置610は、包囲枠体40の右側部分を装飾するとともに前面構成部材600の右側部を形成するための前面装飾部材600dに装着されている。
第1導光板611には、当該第1導光板611の端面から光が入射すると、第1演出モード(第1遊技モード)を識別するための文字や画像等(本実施形態の場合、「帝国」という文字)が浮き出てくるように、レーザー加工等によって微細な凹凸からなる発光パターンが施されている。これにより、発光演出装置610は、遊技者が視認可能となるように第1演出モード(第1遊技モード)を識別するための文字や画像等のパターンを表示できるようになっている。
また、第2導光板612には、当該第2導光板612の端面から光が入射すると、第2演出モード(第2遊技モード)を識別するための文字や画像等(本実施形態の場合、「同盟」という文字)が浮き出てくるように、レーザー加工等によって微細な凹凸からなる発光パターンが施されている。これにより、発光演出装置610は、遊技者が視認可能となるように第2演出モード(第2遊技モード)を識別するための文字や画像等のパターンを表示できるようになっている。
また、図7や図8に示すように、下部LED基板613上には複数の下部LED613aが設けられており、側部LED基板614上には複数の側部LED614aが設けられている。また、下部LED基板613及び側部LED基板614には、遊技演出を実行するための遊技モード(演出モード)を第1遊技モード(第1演出モード)又は第2遊技モード(第2演出モード)に設定することが可能な遊技モード設定手段としての演出制御装置300と電気的に接続するためのコネクタ613b,614bが設けられている。
本実施形態においては、下部LED613aからの光を第1導光板611内へと入射させ、側部LED614aからの光を第2導光板612内へと入射させるよう構成されている。
具体的には、図7に示すように、下部LED613aは、第1導光板611の下面(第1導光板611のうち下部LED基板613と対向する面)には対向するが、第2導光板612の下面(第2導光板612のうち下部LED基板613と対向する面)には対向しないようにして下部LED基板613上に配設されている。
また、図8に示すように、側部LED614aは、第2導光板612の右面(第2導光板612のうち側部LED基板614と対向する面)には対向するが、第1導光板611の右面(第1導光板611のうち側部LED基板614と対向する面)には対向しないようにして側部LED基板614上に配設されている。ここで、光源として指向性の強いLED(本実施形態では特に指向性の強いチップLED)を用いることで、第1導光板611には、下部LED613aからの光は入射するが、側部LED614aからの光は入射しない(或いは、入射し難くなる)ようになっている。また、第2導光板612には、側部LED614aからの光は入射するが、下部LED613aからの光は入射しない(或いは、入射し難くなる)ようになっている。
さらに、第1導光板611の右端部(第1導光板611のうち側部LED基板614と対向する端部)には、側部LED614aからの光の入射(入光)を規制するための第1入射規制部611aが設けられている。また、第2導光板612の下端部(第2導光板612のうち下部LED基板613と対向する端部)には、下部LED613aからの光の入射(入光)を規制するための第2入射規制部612aが設けられている。これにより、第1導光板611への側部LED614aからの光の入射と、第2導光板612への下部LED613aからの光の入射と、を効果的に抑制できるようになっている。
なお、本実施形態では、組み付け作業の効率アップを考慮して第1導光板611の端部と第2導光板612の端部を一致させた状態とし、第1導光板611の右面が側部LED614aから遠ざかるように第1導光板611の右端部を切り欠くことによって第1入射規制部611aを形成したが、第1入射規制部611aの構成は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、第1導光板611の右端部を覆う光を透過しない(或いは、光を透過し難い)樹脂等を第1入射規制部611aとすることも可能である。また、第2導光板612の第2入射規制部612aも同様、その構成は適宜任意に変更可能である。
また、図8に示すように、第2導光板612の前面上端部や前面下端部には、前側(第1導光板611側)に向かって突出する離間リブ612bが設けられている。すなわち、第1導光板611と第2導光板612とを重ね合せた場合(重合した場合)に、当該第1導光板611と当該第2導光板612との間に隙間が形成されるよう構成されている。これにより、第1導光板611への側部LED614aからの光の入射と、第2導光板612への下部LED613aからの光の入射と、をより効果的に抑制できるようになっている。
このように、遊技機10は、遊技モード設定手段(演出制御装置300)により設定された遊技モード(演出モード)を表示するためのモード表示部(発光演出装置610)を備えている。
そして、モード表示部(発光演出装置610)は、端面から入射した光を屈曲させて第1遊技モード(第1演出モード)に対応する識別表示を行うための第1パターン(本実施形態の場合、「帝国」という文字)が形成される第1導光板611と、第1導光板611の端面に対向配置され、当該第1導光板611に光を入射させる第1発光部(下部LED613a)と、第1導光板611に重合配置され、端面から入射した光を屈曲させて第2遊技モード(第2演出モード)に対応する識別表示を行うための第2パターン(本実施形態の場合、「同盟」という文字)が形成される第2導光板612と、第2導光板612の端面に対向配置され、当該第2導光板612に光を入射させる第2発光部(側部LED614a)と、を備え、第1導光板611への光の入射方向と第2導光板612への光の入射方向とが異なるように第1発光部(下部LED613a)と第2発光部(側部LED614a)とを配置している。そして、第1導光板611には、第2発光部(側部LED614a)に対応する部分に当該第2発光部が照射する光の入射を規制する第1入射規制部611aを設け、第2導光板612には、第1発光部(下部LED613a)に対応する部分に当該第1発光部が照射する光の入射を規制する第2入射規制部612aを設けている。
なお、本実施形態では、第1発光部を、第1導光板611の下端面に対向する位置に配置し、第2発光部を、第2導光板612の右端面に対向する位置に配置したが、第1発光部及び第2発光部の位置は同一方向に光を照射しない範囲内で適宜任意に変更可能である。また、第1発光部及び第2発光部の位置に応じて、第1入射規制部611aや第2入射規制部612aの位置も適宜任意に変更可能である。
また、モード表示部は、発光演出装置610に限ることはなく、設定された遊技モード(演出モード)を表示できるのであれば、その構成は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、表示装置41とは別個に設けられた液晶表示器等でモード表示部を構成することも可能である。
図9には、裏面構成部材700の詳細な構造が示されている。なお、図9は、裏面構成部材700を前面側から見た分解斜視図である。
図9に示すように、裏面構成部材700は、主に、開口部710aが形成された枠状をなす制御ベース部材710と、開口部721aが形成された枠状をなし制御ベース部材710の開口部710a内に装着される枠体演出装置430と、制御ベース部材710の後面に装着される表示ユニット730と、を備えて構成される。
表示ユニット730は、表示装置41と、表示装置41の後面に取り付けられた表示制御装置42と、からなる。
表示装置41の表示領域R(図2参照)は、制御ベース部材710の開口部710aと、枠体演出装置430の開口部(具体的には、枠体演出装置430が備える演出ベース部材721の開口部721a)と、前面構成部材600の開口部600aと、を介して遊技機10の前方から視認可能となっている。
図10には、枠体演出装置430の詳細な構造が示されている。なお、図10は、枠体演出装置430を前面側から見た分解斜視図である。
図10に示すように、枠体演出装置430は、主に、開口部721aが形成された枠状をなす演出ベース部材721と、演出ベース部材721の前面左部に装着される球通路部材723と、演出ベース部材721の上部に装着され当該演出ベース部材721の開口部721aから露出する表示装置41の表示部(表示領域R)を仕切ることが可能な表示部仕切り演出ユニット440と、前面下部に装着される下部演出ユニット800と、演出ベース部材721の前面右部に装着される側部演出ユニット900と、を備えて構成される。
球通路部材723は、第2特別変動入賞装置39の入賞球排出口39e(図5参照)に連通する(或いは、入賞球排出口39eと遊技球の直径未満の間隔をあけて対向する)中部入賞球導入口723aと、下部演出ユニット800の左部に向けて開口する中部入賞球導出口723bと、を有し、当該中部入賞球導入口723aと当該中部入賞球導出口723bとを連通する流路である。
また、下部演出ユニット800の左部には、下部入賞球流路801が設けられている。下部入賞球流路801は、中部入賞球導出口723bに連通する(或いは、中部入賞球導出口723bと遊技球の直径未満の間隔をあけて対向する)下部入賞球導入口801aと、包囲枠体40の外部に向けて開口する下部入賞球導出口801bと、を有し、当該下部入賞球導入口801aと当該下部入賞球導出口801bとを連通する流路である。
すなわち、裏面構成部材700は、球通路部材723及び下部入賞球流路801によって、第2特別変動入賞装置39の入賞球排出口39eを介して前面構成部材600の外部へと排出された遊技球を、包囲枠体40の外部(遊技盤30の裏面(後面)側下部)へと誘導して排出できるよう構成されている。
表示部仕切り演出ユニット440は、演出ベース部材721の開口部721a内を左右方向にスライド移動可能な棒状の可動仕切り部材48A,48Bと、演出ベース部材721の上部に設けられ可動仕切り部材48A,48Bをスライド移動させるための駆動力を発生することが可能な仕切り部材駆動モータ441A,441Bと、を有している。表示部仕切り演出ユニット440は、可動仕切り部材48A,48Bが左右方向にスライド移動することによって、表示装置41の表示領域Rを左右に仕切る状態と、表示装置41の表示領域Rを仕切らない状態と、に変換可能となっている。
図11には、下部演出ユニット800の詳細な構造が示されている。なお、図11は、下部演出ユニット800を前面側から見た分解斜視図である。
図11に示すように、下部演出ユニット800は、主に、下部入賞球流路801等が設けられた左右方向に長尺な可動ベース部材810と、可動ベース部材810の前方に配設された状態で所定の可動演出を実行する下部可動ユニット830と、可動ベース部材810の後面等に装着され下部可動ユニット830を動かすための駆動ユニット820と、を備えて構成される。
ここで、下部演出ユニット800が、包囲枠体40内に配設され、所定の演出動作を行う可動演出ユニットをなす。
そして、可動演出ユニット(下部演出ユニット800)は、包囲枠体40の凹室内部に固定される可動ベース部材810と、可動ベース部材810に移動可能に支持される可動ユニット(下部可動ユニット830)と、可動ユニット(下部可動ユニット830)を移動させるための駆動機構(駆動ユニット820)と、を備えている。
図12には、可動ベース部材810及び駆動ユニット820の詳細な構造が示されている。なお、図12は、可動ベース部材810及び駆動ユニット820を後面側から見た分解斜視図である。
駆動ユニット820は、主に、可動ベース部材810に回動可能に装着される第1可動アーム821と、第1可動アーム821を回動させるための駆動力を発生することが可能な第1駆動ソレノイド822と、第1可動アーム821と第1駆動ソレノイド822とを連結するための第1ソレノイドリンク部材823と、第1可動アーム821が可動ベース部材810から取れてしまうことを防止するための第1抜け止め部材824と、可動ベース部材810のうち第1可動アーム821の装着位置よりも右側の位置に回動可能に装着される第2可動アーム825と、第2可動アーム825を回動させるための駆動力を発生することが可能な第2駆動ソレノイド826と、第2可動アーム825と第2駆動ソレノイド826とを連結するための第2ソレノイドリンク部材827と、第2可動アーム825が可動ベース部材810から取れてしまうことを防止するための第2抜け止め部材828と、を備えて構成される。
第1可動アーム821は、可動ベース部材810に対して回動可能となっている。
具体的には、可動ベース部材810の後面には、第1可動アーム821の回動軸となる第1アーム回動軸部811が後側に向けて突設されている。一方、第1可動アーム821は、当該第1可動アーム821の長手方向の一端側が回動自由端部であるとともに他端側が軸着端部であり、当該第1可動アーム821の軸着端部には、第1アーム回動軸部811を挿通可能な貫通孔821aが設けられている。すなわち、第1可動アーム821は、可動ベース部材810に突設された第1アーム回動軸部811に貫通孔821aを介して回動可能に軸着されることで、第1アーム回動軸部811の周りを回動できるよう構成されている。
また、図12に示すように、第1可動アーム821の軸着端部には、当該第1可動アーム821の後面から後側に向けて突出する係合ピン(突起)821bが設けられている。そして、第1駆動ソレノイド822のプランジャーの先端部に装着される第1ソレノイドリンク部材823には、第1可動アーム821の係合ピン821bと係合可能(具体的には、係合ピン821bを挿通可能)な係合受部823aが設けられている。すなわち、第1ソレノイドリンク部材823は、第1可動アーム821の軸着端部と、第1駆動ソレノイド822のプランジャーと、を連結できるよう構成されている。
また、第1駆動ソレノイド822は、可動ベース部材810のうち第1可動アーム821の装着位置よりも左側の位置に設けられた第1ソレノイド取付部810aに取り付けられる。
第1可動アーム821は、当該第1可動アーム821の長手方向が上下方向に略直交するとともに当該第1可動アーム821の軸着端部よりも回動自由端部の方が内側(右側)に位置する横向き姿勢の状態を初期状態として、回動自由端部側が上側に立ち上がる方向(前面側から見て反時計回り方向)に回動するよう構成されている。
すなわち、第1可動アーム821は、可動ベース部材810に回動可能に軸着され、第1ソレノイド(第1駆動ソレノイド822)の駆動力を受けて横向き姿勢から縦向き姿勢に変換可能となっている。
ここで、可動ベース部材810の後面のうち第1アーム回動軸部811の近傍には、第1アームガイド穴812として、第1可動アーム821の回動方向に(回動軌跡に沿って)長尺な長穴が設けられている。一方、第1可動アーム821の前面のうち貫通孔821aの近傍には、スライド移動自在に第1アームガイド穴812と係合可能(具体的には、第1アームガイド穴812に挿入可能)な突起部(図示省略)が設けられている。すなわち、第1アームガイド穴812は、第1可動アーム821の突起部が当該第1アームガイド穴812に沿ってスライド移動することで、第1可動アーム821の回動動作を補助できるよう構成されている。これにより、第1駆動ソレノイド822のプランジャーの左右方向直線運動に連動して第1可動アーム821を確実に回動させることができるようになっている。
また、第1可動アーム821は、可動ベース部材810に装着された状態、すなわち、第1可動アーム821の貫通孔821aに可動ベース部材810の第1アーム回動軸部811が挿通されるとともに第1可動アーム821の突起部(図示省略)を可動ベース部材810の第1アームガイド穴812に挿入した状態で、可動ベース部材810と当該可動ベース部材810の後面に装着される第1抜け止め部材824とに挟持されるよう構成されている。これにより、第1可動アーム821が第1アーム回動軸部811から抜けてしまうことを防止できるようになっている。
また、可動ベース部材810は、図11に示すように、当該可動ベース部材810に第1可動アーム821が装着された状態で、第1可動アーム821の軸着端部側が当該可動ベース部材810の後面側に配置され、回動自由端部側が当該可動ベース部材810の前面側に配置されるよう構成されている。そして、当該可動ベース部材810のうち回動動作する第1可動アーム821の回動自由端部の軌道に対向する部分には、円弧状の第1切欠部813が設けられている。
また、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に対して回動可能となっている。
具体的には、可動ベース部材810の後面のうち第1アーム回動軸部811の突設位置よりも右側の位置には、第2可動アーム825の回動軸となる第2アーム回動軸部814が後側に向けて突設されている。一方、第2可動アーム825は、当該第2可動アーム825の長手方向の一端側が回動自由端部であるとともに他端側が軸着端部であり、当該第2可動アーム825の軸着端部には、第2アーム回動軸部814を挿通可能な貫通孔825aが設けられている。すなわち、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に突設された第2アーム回動軸部814に貫通孔825aを介して回動可能に軸着されることで、第2アーム回動軸部814の周りを回動できるよう構成されている。
また、図12に示すように、第2可動アーム825の軸着端部には、当該第2可動アーム825の後面から後側に向けて突出する係合ピン(突起)825bが設けられている。そして、第2駆動ソレノイド826のプランジャーの先端部に装着される第2ソレノイドリンク部材827には、第2可動アーム825の係合ピン825bと係合可能(具体的には、係合ピン825bを挿通可能)な係合受部827aが設けられている。すなわち、第2ソレノイドリンク部材827は、第2可動アーム825の軸着端部と、第2駆動ソレノイド826のプランジャーと、を連結できるよう構成されている。
また、第2駆動ソレノイド826は、可動ベース部材810のうち第2可動アーム825の装着位置よりも右側の位置に設けられた第2ソレノイド取付部810bに取り付けられる。
第2可動アーム825は、当該第2可動アーム825の長手方向が上下方向に略直交するとともに当該第2可動アーム825の軸着端部よりも回動自由端部の方が内側(左側)に位置する横向き姿勢の状態を初期状態として、回動自由端部側が上側に立ち上がる方向(前面側から見て時計回り方向)に回動するよう構成されている。
すなわち、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に回動可能に軸着され、第2ソレノイド(第2駆動ソレノイド826)の駆動力を受けて横向き姿勢から縦向き姿勢に変換可能となっている。
前述したように、第1可動アーム821の初期状態からの回動方向は反時計回り方向であり、第2可動アーム825の初期状態からの回動方向は時計回り方向である。
すなわち、第1可動アーム821の縦向き姿勢への変換回転方向(回動方向)と第2可動アーム825の縦向き姿勢への変換回転方向(回動方向)とが異なる方向(具体的には、反対方向)に設定されている。
ここで、可動ベース部材810の後面のうち第2アーム回動軸部814の近傍には、第2アームガイド穴815として、第2可動アーム825の回動方向に(回動軌跡に沿って)長尺な長穴が設けられている。一方、第2可動アーム825の前面のうち貫通孔825aの近傍には、スライド移動自在に第2アームガイド穴815と係合可能(具体的には、第2アームガイド穴815に挿入可能)な突起部(図示省略)が設けられている。すなわち、第2アームガイド穴815は、第2可動アーム825の突起部が当該第2アームガイド穴815に沿ってスライド移動することで、第2可動アーム825の回動動作を補助できるよう構成されている。これにより、第2駆動ソレノイド826のプランジャーの左右方向直線運動に連動して第2可動アーム825を確実に回動させることができるようになっている。
また、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に装着された状態、すなわち、第2可動アーム825の貫通孔825aに可動ベース部材810の第2アーム回動軸部814が挿通されるとともに第2可動アーム825の突起部(図示省略)を可動ベース部材810の第2アームガイド穴815に挿入した状態で、可動ベース部材810と当該可動ベース部材810の後面に装着される第2抜け止め部材828とに挟持されるよう構成されている。これにより、第2可動アーム825が第2アーム回動軸部814から抜けてしまうことを防止できるようになっている。
また、可動ベース部材810は、図11に示すように、当該可動ベース部材810に第2可動アーム825が装着された状態で、第2可動アーム825の軸着端部側が当該可動ベース部材810の後面側に配置され、回動自由端部側が当該可動ベース部材810の前面側に配置されるよう構成されている。そして、当該可動ベース部材810のうち回動動作する第2可動アーム825の回動自由端部の軌道に対向する部分には、円弧状の第2切欠部816が設けられている。
図13には、下部可動ユニット830の詳細な構造が示されている。なお、図13は、下部可動ユニット830を後面側から見た分解斜視図である。
また、図14には、下部演出ユニット800の詳細な構造が示されている。なお、図14は、下部演出ユニット800を後面側から見た分解斜視図である。
下部可動ユニット830は、主に、可動レンズ部材831と、可動レンズ部材831の後面に取り付けられたLED基板832と、可動レンズ部材831の後方に配設される左側横スライドガイド部材833及び右側横スライドガイド部材834と、可動レンズ部材831の前方に配設される左側可動部材835及び右側可動部材836と、を備えて構成される。
左側可動部材835は、第1可動アーム821を介して可動ベース部材810に対し回動可能となっている。
具体的には、図13に示すように、左側可動部材835の後面のうち上下方向略中央部には、第1可動アーム821と連結するための左側アーム連結ピン835aが設けられている。一方、図14に示すように、第1可動アーム821の回動自由端部には、左側アーム連結ピン835aの先端部を挿通可能な貫通孔821cが設けられている。すなわち、左側可動部材835は、左側アーム連結ピン835aを第1可動アーム821の貫通孔821cに差し込むことで、第1可動アーム821の回動自由端部に軸支(装着)できるよう構成されている。これにより、左側可動部材835は、第1可動アーム821の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して回動(揺動)できるようになっている。
また、右側可動部材836は、第2可動アーム825を介して可動ベース部材810に対し回動可能となっている。
具体的には、図13に示すように、右側可動部材836の後面のうち上下方向略中央部には、第2可動アーム825と連結するための右側アーム連結ピン836aが設けられている。一方、図14に示すように、第2可動アーム825の回動自由端部には、右側アーム連結ピン836aの先端部を挿通可能な貫通孔825cが設けられている。すなわち、右側可動部材836は、右側アーム連結ピン836aを第2可動アーム825の貫通孔825cに差し込むことで、第2可動アーム825の回動自由端部に軸支(装着)できるよう構成されている。これにより、右側可動部材836は、第2可動アーム825の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して回動(揺動)できるようになっている。
すなわち、第1可動アーム821の回動自由端部を第1副可動部材(左側可動部材835)に連結するとともに、第2可動アーム825の回動自由端部を第2副可動部材(右側可動部材836)に連結することで、第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)が可動アーム(第1可動アーム821,第2可動アーム825)の回動軸点に対して公転動作するよう構成されている。
具体的には、第1副可動部材(左側可動部材835)は、主可動部材(可動レンズ部材831)の前方に配置されてなり、第1可動アーム821の横向き姿勢から縦向き姿勢への変換に伴い第2副可動部材(右側可動部材836)と離間する方向に移動して可動レンズ部材831の左右方向略中央部(具体的には、透過発光部831g(後述))を遮蔽する遮蔽状態から当該左右方向略中央部(当該透過発光部831g)を露出する露出状態に変換するよう構成されている。
また、第2副可動部材(右側可動部材836)は、主可動部材(可動レンズ部材831)の前方に配置されてなり、第2可動アーム825の横向き姿勢から縦向き姿勢への変換に伴い第1副可動部材(左側可動部材835)と離間する方向に移動して可動レンズ部材831の左右方向略中央部(具体的には、透過発光部831g(後述))を遮蔽する遮蔽状態から当該左右方向略中央部(当該透過発光部831g)を露出する露出状態に変換するよう構成されている。
さらに、可動レンズ部材831は、可動ベース部材810に対して上下方向にスライド移動可能となっているとともに、左側可動部材835及び右側可動部材836は、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動可能となっている。
具体的には、図13に示すように、可動レンズ部材831の左部のうち上下方向略中央部には、左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aをスライド移動自在に挿通可能な左側ピン挿通穴831aとして、左右方向に長尺な長孔が設けられている。すなわち、左側可動部材835は、左側アーム連結ピン835aが可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aに沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動できるよう構成されている。
また、可動レンズ部材831の右部のうち上下方向略中央部には、右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aをスライド移動自在に挿通可能な右側ピン挿通穴831bとして、左右方向に長尺な長孔が設けられている。すなわち、右側可動部材836は、右側アーム連結ピン836aが可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bに沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動できるよう構成されている。
ここで、可動レンズ部材831は、左側可動部材835及び右側可動部材836が可動ベース部材810に対し回動して遮蔽状態から露出状態へと変換する際、左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aが可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aに挿通しているとともに、右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aが可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bに挿通しているので、上側へと持ち上げられる。
左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態から露出状態へと変換する際、左側アーム連結ピン835a及び右側アーム連結ピン836aの軌道は円弧状となるが、左側アーム連結ピン835a及び右側アーム連結ピン836aは、可動レンズ部材831に固定されているのではなく、それぞれ可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831a及び右側ピン挿通穴831bにスライド移動自在に挿通されているだけであり、また、左側可動部材835の露出状態への回動方向と右側可動部材836の露出状態への回動方向とは反対方向である。
そのため、左側可動部材835の露出状態への回動動作(前面側から見て反時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向へ力(具体的には、左方向への力)と右側可動部材836の露出状態への回動動作(前面側から見て時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向への力(具体的には、右方向への力)とが相殺されて、これら回動動作に伴い可動レンズ部材831にかかる上方向への力のみが残る。
左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態から遮蔽状態へと変換する際も同様に、左側可動部材835の遮蔽状態への回動動作(前面側から見て時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向へ力(具体的には、右方向への力)と右側可動部材836の遮蔽状態への回動動作(前面側から見て反時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向への力(具体的には、左方向への力)とが相殺されて、これら回動動作に伴い可動レンズ部材831にかかる下方向への力のみが残る。したがって、可動レンズ部材831は、左側可動部材835及び右側可動部材836の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して上下方向にスライド移動する。
また、前述したように、左側可動部材835及び右側可動部材836は、可動ベース部材810に対して回動可能となっており、可動レンズ部材831は、左側可動部材835及び右側可動部材836の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して上下方向にスライド移動可能となっているので、左側可動部材835及び右側可動部材836は、回動動作することによって、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動する。
すなわち、可動レンズ部材831が、可動ベース部材810に上下方向へ移動可能に支持される主可動部材をなし、左側可動部材835が、主可動部材(可動レンズ部材831)の左右一側に左右方向へ移動可能に支持される第1副可動部材をなし、右側可動部材836が、主可動部材(可動レンズ部材831)の左右他側に左右方向へ移動可能に支持される第2副可動部材をなす。また、第1駆動ソレノイド822が、第1副可動部材(左側可動部材835)を移動させるための駆動力を発生することが可能な第1ソレノイドをなし、第2駆動ソレノイド826が、第2副可動部材(右側可動部材836)を移動させるための駆動力を発生することが可能な第2ソレノイドをなす。なお、左側可動部材835が第2副可動部材、右側可動部材836が第1副可動部材、第1駆動ソレノイド822が第2ソレノイド、第2駆動ソレノイド826が第1ソレノイドであってもよい。
そして、主可動部材(可動レンズ部材831)は、第1副可動部材(左側可動部材835)及記第2副可動部材(右側可動部材836)による可動アーム(第1可動アーム821,第2可動アーム825)の回動軸点に対する公転動作に伴い上下動作するよう構成されている。
下部可動ユニット830は、左側可動部材835の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助するために、左側横スライドガイド部材833を備えている。
具体的には、左側横スライドガイド部材833は左右方向に長尺な形状をなしており、左側横スライドガイド部材833の左端部及び右端部にはそれぞれ左側可動部材835と連結するための貫通孔833a及び挿入ピン833bが設けられている。一方、左側可動部材835の後面のうち左側アーム連結ピン835aの突設位置よりも下側の位置には、先端部が左側横スライドガイド部材833の貫通孔833aとビス止め可能な左側凸部835bが設けられている。
また、左側可動部材835の後面のうち左側凸部835bの突設位置よりも右側の位置には、当該左側凸部835bと左右方向に並ぶようにして、左側横スライドガイド部材833の挿入ピン833bの先端部が挿入可能な左側凹部835cが設けられている。さらに、可動レンズ部材831のうち左側ピン挿通穴831aの配設位置よりも下側の位置には、左側スライドガイド穴831cが設けられている。
左側スライドガイド穴831cは、左右方向に長尺な長孔であり、当該左側スライドガイド穴831cの左右方向略中央よりも左側の部分は、左側凸部835bをスライド移動自在に挿通可能な幅を有し、当該左側スライドガイド穴831cの左右方向略中央よりも右側の部分は、左側凸部835bよりも細い挿入ピン833bはスライド移動自在に挿通可能であるが左側凸部835bは挿通不可能な幅を有している。
すなわち、左側横スライドガイド部材833は、左側可動部材835の左側凹部835cに挿入された挿入ピン833bと貫通孔833aとビス止めされた左側可動部材835の左側凸部835bとが左側スライドガイド穴831cに沿ってスライド移動することで、左側可動部材835の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
また、下部可動ユニット830は、右側可動部材836の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助するために、右側横スライドガイド部材834を備えている。
具体的には、右側横スライドガイド部材834は左右方向に長尺な形状をなしており、右側横スライドガイド部材834の右端部及び左端部にはそれぞれ右側可動部材836と連結するための貫通孔834a及び挿入ピン834bが設けられている。一方、右側可動部材836の後面のうち右側アーム連結ピン836aの突設位置よりも下側の位置には、先端部が右側横スライドガイド部材834の貫通孔834aとビス止め可能な右側凸部836bが設けられている。
また、右側可動部材836の後面のうち右側凸部836bの突設位置よりも左側の位置には、当該右側凸部836bと左右方向に並ぶようにして、右側横スライドガイド部材834の挿入ピン834bの先端部が挿入可能な右側凹部836cが設けられている。さらに、可動レンズ部材831のうち右側ピン挿通穴831bの配設位置よりも下側の位置には、右側スライドガイド穴831dが設けられている。
右側スライドガイド穴831dは、左側スライドガイド穴831cと左右方向に並ぶようにして設けられた左右方向に長尺な長孔であり、当該右側スライドガイド穴831dの左右方向略中央よりも右側の部分は、右側凸部836bをスライド移動自在に挿通可能な幅を有し、当該右側スライドガイド穴831dの左右方向略中央よりも左側の部分は、右側凸部836bよりも細い挿入ピン834bはスライド移動自在に挿通可能であるが右側凸部836bは挿通不可能な幅を有している。
すなわち、右側横スライドガイド部材834は、右側可動部材836の右側凹部836cに挿入された挿入ピン834bと貫通孔834aとビス止めされた右側可動部材836の右側凸部836bとが右側スライドガイド穴831dに沿ってスライド移動することで、右側可動部材836の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
また、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助するために、可動ベース部材810には、上下動ガイド穴817,817が設けられている。
具体的には、図11に示すように、可動ベース部材810のうち、回動動作する第1可動アーム821の回動自由端部の軌道に対向する部分に設けられた円弧状の第1切欠部813と、回動動作する第2可動アーム825の回動自由端部の軌道に対向する部分に設けられた円弧状の第2切欠部816と、の間には、上下動ガイド穴817,817として、左右方向に並ぶ一対の上下方向に長尺な長孔が設けられている。
一方、図13に示すように、可動レンズ部材831の後面のうち、左側ピン挿通穴831aと左側スライドガイド穴831cとの間と、右側ピン挿通穴831bと右側スライドガイド穴831dとの間と、のそれぞれには、上下動ガイド穴817にスライド移動自在に挿通可能なガイド受ピン831eが一つずつ設けられている。
すなわち、上下動ガイド穴817,817は、ガイド受ピン831e,831eが当該上下動ガイド穴817,817に沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
なお、ガイド受ピン831eは、上下動ガイド穴817に挿通された状態で、当該ガイド受ピン831eの先端に、上下動ガイド穴817の幅よりも大きな外径を有するワッシャー(抜け止め部材)820aが取り付けられるよう構成されている。これにより、ガイド受ピン831eが上下動ガイド穴817から抜けてしまうことを防止している。
さらに、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助するために、可動ベース部材810には、上下動ガイド部818,818が設けられている。
具体的には、図11に示すように、可動ベース部材810の前面のうち一方の上下動ガイド穴817と他方の上下動ガイド穴817との間には、上下動ガイド部818,818として、左右方向に並ぶ一対の上下方向に長尺な突起が設けられている。
一方、図13に示すように、可動レンズ部材831の下端には、上下動ガイド部818,818にスライド移動自在に係合可能なガイド受部831fが下側に向けて突設されている。
すなわち、上下動ガイド部818,818は、ガイド受部831fが当該上下動ガイド部818,818に沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
可動レンズ部材831は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。また、可動レンズ部材831の後面に取り付けられたLED基板832は、当該LED基板832上(具体的には、当該LED基板832の前面上)にLEDを備えており、可動レンズ部材831の後方から光を照射できるよう構成されている。
なお、可動レンズ部材831は、当該可動レンズ部材831の後方からの光によって少なくとも当該可動レンズ部材831の左右方向略中央部に設けられた透過発光部831gが光るのであれば、例えば、透過発光部831g以外の部分は反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われていてもよい。
すなわち、LED基板832が、主可動部材(可動レンズ部材831)に後方から光を照射するための照明装置をなし、主可動部材(可動レンズ部材831)は、照明装置(LED基板832)から照射された光を透過させる透過発光部831gを備えている。
透過発光部831gは、図17(a)に示すように、第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)により遮蔽可能な遮蔽発光部831hと、遮蔽発光部831hよりも前方へ突出して第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)により遮蔽不可能な表出発光部831iと、を含んでいる。
表出発光部831iは、遮蔽状態の第1副可動部材(左側可動部材835)と第2副可動部材(右側可動部材836)とによって挟まれる縦長な縦長部831i1と、当該縦長部831i1と交差する横長な横長部831i2と、を有する十字状に形成されている。
左側可動部材835及び右側可動部材836は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている。
そして、図15(a)に示すように、第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)は、遮蔽状態において表出発光部831iの縦長部831i1に側方から当接する当接部835d,836dと、表出発光部831iの横長部831i2と係合する係合部835e,836eと、を備えている。すなわち、遮蔽状態において、左側可動部材835の当接部835d及び係合部835e,835eと、右側可動部材836の当接部836d及び係合部836e,836eと、の隙間から、十字状の表出発光部831iが露出するよう構成されている。
左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態になると、図15(a)に示すように、可動レンズ部材831のうち表出発光部831i以外の部分が当該左側可動部材835及び当該右側可動部材836で覆われて、表出発光部831iのみが露出した状態となる。一方、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態になると、図17(a)に示すように、可動レンズ部材831の表出発光部831iだけでなく、可動レンズ部材831の遮蔽発光部831hも露出した状態となる。
したがって、左側可動部材835及び右側可動部材836は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されているので、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合には、LED基板832からの光で表出発光部831iのみが光っているように見せることができ、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合には、表出発光部831iだけでなく遮蔽発光部831hもLED基板832からの光で光っているように見せることができる。
ここで、図15〜図18を参照して、下部演出ユニット800の動作について説明する。
なお、図15(a)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合の下部演出ユニット800の正面図であり、図15(b)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合の下部演出ユニット800の背面図である。図16は、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合の下部演出ユニット800の要部の背面図である。
一方、図17(a)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合の下部演出ユニット800の正面図であり、図17(b)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合の下部演出ユニット800の背面図である。図18は、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合の下部演出ユニット800の要部の背面図である。
図15及び図16に示すように、第1可動アーム821及び第2可動アーム825が横向き姿勢である場合に、左側可動部材835及び右側可動部材836は遮蔽状態となる。この際、横向き姿勢の第1可動アーム821の貫通孔821cに差し込まれた左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aは、可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aの右端部に略当接し、横向き姿勢の第2可動アーム825の貫通孔825cに差し込まれた右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aは、可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bの左端部に略当接している。
また、左側可動部材835の左側凹部835cに差し込まれた左側横スライドガイド部材833の挿入ピン833bは、可動レンズ部材831の左側スライドガイド穴831cの右端部に略当接し、右側可動部材836の右側凹部836cに差し込まれた右側横スライドガイド部材834の挿入ピン834bは、可動レンズ部材831の右側スライドガイド穴831dの左端部に略当接している。また、可動レンズ部材831のガイド受ピン831eは、可動ベース部材810の上下動ガイド穴817の下端部に略当接している。
また、この際、可動レンズ部材831の透過発光部831gのうち表出発光部831iのみが露出しているので、下部演出ユニット800のうち表出発光部831iのみが光っているように見せることができる。
そして、図16に示すように、第1駆動ソレノイド822のプランジャーが引き込まれる(プランジャーの先端部が後面側から見て右方向へと移動する)と、第1可動アーム821は、横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換する。また、第2駆動ソレノイド826のプランジャーが引き込まれる(プランジャーの先端部が後面側から見て左方向へと移動する)と、第2可動アーム825は、横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換する。
ところで、第1可動アーム821及び第2可動アーム825には、当該第1可動アーム821及び当該第2可動アーム825の回動動作を補助するための付勢部材820bが取り付けられている。
付勢部材820bは、例えば、引張バネであり、一端が可動アーム(第1可動アーム821,第2可動アーム825)に固定され、他端が可動ベース部材810に固定されている。これにより、第1可動アーム821及び第2可動アーム825の回動自由端部側が上側に立ち上がる方向に引っ張られるので、第1可動アーム821及び第2可動アーム825の横向き姿勢から縦向き姿勢への変換動作をよりスムーズに行うことが可能となる。
ここで、図16に示すように、第1可動アーム821の位置と第2可動アーム825の位置とは上下方向にずれていないのに対し、第1駆動ソレノイド822の位置と第2駆動ソレノイド826の位置とは上下方向にずれている。具体的には、本実施形態の場合、第1駆動ソレノイド822よりも、第2駆動ソレノイド826の方が下側に配設されている。そして、第1ソレノイドリンク部材823は、横向き姿勢の第1可動アーム821の係合ピン821bよりも上側の位置で第1駆動ソレノイド822のプランジャーの先端部と接続し、第2ソレノイドリンク部材827は、横向き姿勢の第2可動アーム825の係合ピン825bよりも下側の位置で第2駆動ソレノイド826のプランジャーの先端部と接続している。
これにより、第1ソレノイドリンク部材823が第1可動アーム821に力を加える方向(本実施形態の場合、斜め上方向)と、第2ソレノイドリンク部材827が第2可動アーム825に力を加える方向(本実施形態の場合、斜め下方向)と、が異なり、可動アームにかかる初期トルクの大きさが左右で若干異なるため、第1可動アーム821の動き出しのタイミングと第2可動アーム825の動き出しのタイミングとが若干ずれる。その結果、左右のソレノイドの配設位置が上下方向にずれていない場合、すなわち第1可動アーム821の動き出しのタイミングと第2可動アーム825の動き出しのタイミングとが同時である場合と比較して、下部可動ユニット830の動き出しがスムーズになる。そのため、左右のソレノイドの配設位置が上下方向にずれていない場合よりも、ソレノイドのトルク(パワー)を要しないので、第1駆動ソレノイド822及び第2駆動ソレノイド826として小型のソレノイドを採用することが可能となる。
ただし、第1可動アーム821の回動軸点と第2可動アーム825の回動軸点とは上下方向にずれていないため、下部可動ユニット830の動き出し時に、第1可動アーム821の動き出しのタイミングと第2可動アーム825の動き出しのタイミングとが若干ずれても、当該下部可動ユニット830が左右に傾くほどの悪影響はない。
図17及び図18に示すように、第1可動アーム821及び第2可動アーム825が横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換されると、下部可動ユニット830が上側へと持ち上がって、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態となる。この際、第1可動アーム821の貫通孔821cに差し込まれた左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aは、可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aに沿ってスライド移動して当該左側ピン挿通穴831aの左端部に略当接し、第2可動アーム825の貫通孔825cに差し込まれた右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aは、可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bに沿ってスライド移動して当該右側ピン挿通穴831bの右端部に略当接する。
また、左側横スライドガイド部材833の貫通孔833aに差し込まれた左側可動部材835の左側凸部835bは、可動レンズ部材831の左側スライドガイド穴831cに沿ってスライド移動して当該左側スライドガイド穴831cの左端部に略当接し、右側横スライドガイド部材834の貫通孔834aに差し込まれた右側可動部材836の右側凸部836bは、可動レンズ部材831の右側スライドガイド穴831dに沿ってスライド移動して当該右側スライドガイド穴831dの右端部に略当接する。また、可動レンズ部材831のガイド受ピン831eは、可動ベース部材810の上下動ガイド穴817に沿ってスライド移動して当該上下動ガイド穴817の上端部に略当接する。
また、この際、可動レンズ部材831の透過発光部831gのうち表出発光部831iだけでなく遮蔽発光部831hも露出するので、下部演出ユニット800のうち表出発光部831iだけでなく遮蔽発光部831hも光っているように見せることができる。
図18に示すように、第1可動アーム821及び第2可動アーム825が横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換されると、左側横スライドガイド部材833が左側スライドガイド穴831cに沿ってスライド移動するとともに、右側横スライドガイド部材834が右側スライドガイド穴831dに沿ってスライド移動する。この際、左側横スライドガイド部材833は、左側スライドガイド穴831cを介して、左端部と右端部との2点で左側可動部材835に固定されているので、左右方向に延在する左側スライドガイド穴831cに平行な状態を維持したままスライド移動する。
同様に、右側横スライドガイド部材834は、右側スライドガイド穴831dを介して、左端部と右端部との2点で右側可動部材836に固定されているので、左右方向に延在する右側スライドガイド穴831dに平行な状態を維持したままスライド移動する。また、左側スライドガイド穴831cと右側スライドガイド穴831dとは左右方向に並んで配設されているので、左側横スライドガイド部材833と右側横スライドガイド部材834とは左右方向に並んだ状態を維持したままスライド移動する。
これにより、左側横スライドガイド部材833と右側横スライドガイド部材834との同期を図ることができるので、本実施形態のように2つのソレノイド(第1駆動ソレノイド822,第2駆動ソレノイド826)を使用している場合であっても、下部可動ユニット830の上昇時に下部可動ユニット830が左右に傾いてしまうことがない。また、下部可動ユニット830の下降時も同様である。
なお、下部可動ユニット830の重量が第1可動アーム821及び第2可動アーム825の回動自由端側に作用すると、第1可動アーム821が縦向き姿勢から横向き姿勢へと変換するのに伴って第1駆動ソレノイド822のプランジャーが励磁前の初期位置に向けて引っ張られ(プランジャーの先端部が後面側から見て左方向へと移動する)、第2可動アーム825が縦向き姿勢から横向き姿勢へと変換するのに伴って第2駆動ソレノイド826のプランジャーが励磁前の初期値に向けて引っ張られ(プランジャーの先端部が後面側から見て右方向へと移動する)、それに伴い、下部可動ユニット830が下降して、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態に戻る。
また、本実施形態では、ソレノイドで下部可動ユニット830を上昇させたり下降させたりするので、モータで上昇させたり下降させたりする場合よりも、下部可動ユニット830の上昇動作や下降動作を速く行うことができる。
図19には、側部演出ユニット900の詳細な構造が示されている。なお、図19は、側部演出ユニット900を前面側から見た分解斜視図である。
図19に示すように、側部演出ユニット900は、主に、上下方向に長尺な演出ベース部材910と、演出ベース部材910の後面に装着され当該演出ベース部材910に後方から光を照射する下側光照射部材920及び上側光照射部材930と、演出ベース部材910の前方に配設され所定の可動演出を実行する側部可動ユニット940と、を備えて構成される。
ここで、側部演出ユニット900が、所定の第1状態と当該第1状態とは異なる第2状態とに変換可能な可動演出ユニットをなす。
演出ベース部材910は、当該演出ベース部材910の下部が、第1演出モード(第1遊技モード)を示唆するための第1モードオブジェクト(第1モード示唆部材)911を構成するとともに、当該演出ベース部材910の上部が、第2演出モード(第2遊技モード)を示唆するための第2モードオブジェクト(第2モード示唆部材)912を構成している。
第1モードオブジェクト911の前面側には、凹凸加工等によって第1演出モードを識別するための装飾部が施されている。また、第2モードオブジェクト912の前面側には、凹凸加工等によって第2演出モードを識別するための装飾部が施されている。
すなわち、第1モードオブジェクト911が、第1遊技モード(第1演出モード)に対応付けられた第1オブジェクトをなし、第2モードオブジェクト912が、第2遊技モード(第2演出モード)に対応付けられた第2オブジェクトをなす。
そして、演出ベース部材910のうち、少なくとも第1モードオブジェクト911及び第2モードオブジェクト912は、光を透過可能となっている。
また、演出ベース部材910の上下方向中央部には、当該演出ベース部材910の前方に配設される側部可動ユニット940の動作(具体的には、回動動作)を補助するための回動ガイド部910aと、当該演出ベース部材910の前方に配設される側部可動ユニット940のうち一部(具体的には、ギア部951a等)を収容するための切欠部910bと、が設けられている。
下側光照射部材920は、演出ベース部材910の下部を構成する第1モードオブジェクト911を後方から覆うように、演出ベース部材910の後面に装着されている。
下側光照射部材920は、主に、少なくとも内面が反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた前面が開口する凹室状の下側リフレクトカバー部材921と、下側リフレクトカバー部材921の下壁部をなす下側シンボルLED基板922と、を備えて構成される。
下側シンボルLED基板922上(具体的には、下側シンボルLED基板922の上面上)にはLEDが設けられており、下側光照射部材920は、下側シンボルLED基板922のLEDからの光を下側リフレクトカバー部材921の内面で反射することによって、第1モードオブジェクト911の後面全体に光を照射できるよう構成されている。これにより、第1モードオブジェクト911全体が光っているように見せることができる。
また、上側光照射部材930は、演出ベース部材910の上部を構成する第2モードオブジェクト912を後方から覆うように、演出ベース部材910の後面に装着されている。
上側光照射部材930は、主に、少なくとも内面が反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた前面が開口する凹室状の上側リフレクトカバー部材931と、上側リフレクトカバー部材931の下壁部をなす上側シンボルLED基板932と、を備えて構成される。
上側シンボルLED基板932上(具体的には、上側シンボルLED基板932の上面上)にはLEDが設けられており、上側光照射部材930は、上側シンボルLED基板932のLEDからの光を上側リフレクトカバー部材931の内面で反射することによって、第2モードオブジェクト912の後面全体に光を照射できるよう構成されている。これにより、第2モードオブジェクト912全体が光っているように見せることができる。
図20には、側部可動ユニット940の詳細な構造が示されている。なお、図20は、側部可動ユニット940を前面側から見た分解斜視図である。
図20に示すように、側部可動ユニット940は、主に、ユニットベース部材950と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のレンズ部952)の後面に装着されるLED基板941と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のレンズ部952)の前方に配設され第1モードオブジェクト911及び第2モードオブジェクト912のうち何れか一方を隠蔽可能であるとともに拡径(拡縮)動作が可能な隠蔽可動部942と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のアーム部951)の前方に配設され隠蔽可動部942を拡径(拡縮)動作させるための駆動力を発生することが可能な可動ソレノイド943と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のアーム部951)の前方に配設され隠蔽可動部942と可動ソレノイド943とを連結するためのソレノイドリンク部材944と、を備えて構成される。
ユニットベース部材950は、アーム部951と、アーム部951の長手方向一端部に取り付けられた略円板状のレンズ部952と、からなる。
レンズ部952は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該レンズ部952の前面には光拡散用のレンズカットが形成されている。
また、LED基板941は、当該LED基板941上(具体的には、当該LED基板941の前面上)にLEDを備えており、レンズ部952の後面に取り付けられて当該レンズ部952の後方から光を照射できるよう構成されている。
図21には、隠蔽可動部942の詳細な構造が示されている。なお、図21は、隠蔽可動部942を後面側から見た分解斜視図である。
図20及び図21に示すように、隠蔽可動部942は、主に、リンク機構960と、リンク機構960の前方に配設される後面開口凹室状の可動ベースレンズ970と、可動ベースレンズ970の前方に配設される後面開口凹室状の可動装飾部980と、を備えて構成される。
可動装飾部980は、正面視略円形のドーム状をなしており、各分割線が当該可動装飾部980の中心を通るように分割される複数個の可動装飾体981(本実施形態の場合、8等分割される8個の可動装飾体)が組み合わされてなる。
可動装飾部980は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている。具体的には、可動装飾部980は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)材料で形成して構成することも可能であるし、光を透過可能な透光性の材料で形成して表面を蒸着等で覆うことによってハーフミラー状に構成することも可能である。
また、可動装飾部980は、当該可動装飾部980の内部に可動ベースレンズ970を収納可能となるよう構成されている。
可動ベースレンズ970は、正面視略円形のドーム状をなしており、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
可動ベースレンズ970は、当該可動ベースレンズ970の内部にリンク機構960を収納した状態で、当該可動ベースレンズ970の開口を当該可動ベースレンズ970の後方からレンズ部952で閉塞可能となるよう構成されている。
また、図20に示すように、レンズ部952の周端部には、前後方向に貫通するネジ孔952aが複数(本実施形態の場合、4個)設けられている。一方、図21に示すように、可動ベースレンズ970の内部のうちレンズ部952のネジ孔952aに対応する部分には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス970aが複数(本実施形態の場合、4個)設けられている。すなわち、可動ベースレンズ970は、当該可動ベースレンズ970の開口をレンズ部952で閉塞した状態で、ネジ(図示省略)をレンズ部952の後方からレンズ部952のネジ孔952aを介して取付ボス970aに挿入することで、レンズ部952に固定できるよう構成されている。
可動装飾部980の各可動装飾体981は、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向(すなわち、可動装飾部980の径方向)にスライド移動可能となっている。すなわち、可動装飾部980の各可動装飾体981は、互いの間に間隙ができる方向に移動して可動ベースレンズ970を遮蔽する遮蔽状態から当該可動ベースレンズ970を露出する露出状態に変換可能となっている。このように、遮蔽状態と露出状態とに変換することにより、隠蔽可動部942(具体的には、可動装飾部980)が拡径(拡縮)する。
具体的には、可動装飾体981の内面のうち径方向中央よりも内側(可動装飾部980の中心側)には、後側(可動ベースレンズ970側)に向けて突出するリンク(係合)ピン981aが設けられている。一方、可動ベースレンズ970のうち径方向略中央部には、リンクピン981aをスライド移動自在に挿通可能なピンガイド部970bとして、可動ベースレンズ970の径方向に長尺な長孔が、可動装飾体981の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。すなわち、可動装飾体981は、リンクピン981aが可動ベースレンズ970のピンガイド部970bに沿ってスライド移動することで、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動できるよう構成されている。
ここで、図20に示すように、可動ベースレンズ970の外面のうちピンガイド部970bよりも外側(可動ベースレンズ970の中心とは反対側)には、可動装飾体981のスライド移動を補助するためのスライドガイド溝970cが、当該可動ベースレンズ970の径方向に沿って、可動装飾体981の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。
一方、図21に示すように、可動装飾体981の内面のうち径方向略中央部には、スライド移動自在にスライドガイド溝970cと係合可能(具体的には、スライドガイド溝970cに挿入可能)なスライドリブ981bが、可動装飾部980の径方向に沿って突設されている。すなわち、スライドガイド溝970cは、各可動装飾体981のスライドリブ981bが当該スライドガイド溝970cに沿ってスライド移動することで、可動装飾体981の径方向へのスライド移動を補助できるよう構成されている。
また、可動装飾体981の内面の周端部には、可動ベースレンズ970に対する当該可動装飾体981の位置を規制するための位置規制リブ981cが突設されている。なお、本実施形態の場合、複数の可動装飾体981のうちアーム部951と対向する部分に設けられた切欠981dを有する可動装飾体981以外の可動装飾体981に、位置規制リブ981cが設けられている。
一方、可動ベースレンズ970の周端部には、位置規制リブ981cが側方から挿入可能な切欠部970dが、位置規制リブ981cの個数(本実施形態の場合、7個)と同数だけ設けられている。すなわち、位置規制リブ981cは、可動装飾体981の遮蔽状態時に可動ベースレンズ970の切欠部970d内に収容されることで、可動ベースレンズ970に対する可動装飾体981の位置を規制できるよう構成されている。
リンク機構960は、各可動装飾体981を可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動させるための機構、すなわち、可動装飾部980を拡径させるための機構である。
具体的には、リンク機構960は、1個のメインリンク部材961と、n−1個(n=可動装飾体981の個数。本実施形態の場合、n=8)のサブリンク部材962と、1個のリンク回転板963と、1個の回転板付勢部材960aと、により構成されている。リンク機構960は、可動ベースレンズ970の内部に収納可能となるよう構成されており、可動ベースレンズ970は、リンク機構960を内部に収納した状態で、当該可動ベースレンズ970の開口をレンズ部952で閉塞可能となっている。
リンク回転板963は、可動ベースレンズ970に対して回転可能な略円板状をなしており、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
具体的には、リンク回転板963の中心部には、前後方向に貫通する軸受部963aが設けられている。一方、可動ベースレンズ970の内面うち中心部には、先端部が軸受部963aに挿通可能な回転板回転軸970eが後側に向けて突設されている。すなわち、リンク回転板963は、可動ベースレンズ970の内部に突設された回転板回転軸970eに軸受部963aを介して回転可能に軸着されることで、回転板回転軸970eの周りを回転できるよう構成されている。
また、リンク回転板963の周端部には、メインリンク部材961及びサブリンク部材962と係合するための個別リンク部963bとして、リンク回転板963の周方向に並ぶ切欠が、リンク部材(メインリンク部材961,サブリンク部材962)の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。
メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
サブリンク部材962は、三叉状をなしており、一端部側が軸着端部であるとともに残り二つの他端部側が回動自由端部である。
メインリンク部材961は、サブリンク部材962において軸着端部と一方の回動自由端部(リンク部962c(後述)が設けられている回動自由端部)との間に突起を設けた形状をなしている。すなわち、メインリンク部材961は、一端部側が軸着端部であるとともに残り二つの他端部側が回動自由端部であり、軸着端部と一方の回動自由端部との間に突起部を有している。当該突起部には、ソレノイドリンク部材944の先端部に突設された係合ピン944a(図20参照)と係合可能(具体的には、係合ピン944aを挿通可能)なリンク受孔961dが設けられている。すなわち、メインリンク部材961は、リンク受孔961dがソレノイドリンク部材944の係合ピン944aと係合することで、ソレノイドリンク部材944を介して可動ソレノイド943のプランジャーと連結できるよう構成されている。
そして、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、軸着端部を外側に向けた状態で、リンク回転板963の周方向に並んで配設されている。
メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、可動ベースレンズ970に対して回動可能となっている。
具体的には、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の軸着端部には、前後方向に貫通する軸受部961a,962aが設けられている。一方、可動ベースレンズ970の内面のうちピンガイド部970bよりも外側(可動ベースレンズ970の中心とは反対側)には、先端部が軸受部961a,962aに挿通可能なリンク回転軸970fが、可動ベースレンズ970の周方向に並んで、リンク部材(メインリンク部材961及びサブリンク部材962)の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。すなわち、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、可動ベースレンズ970の内部に突設されたリンク回転軸970fに軸受部961a,962aを介して回動可能に軸着されることで、リンク回転軸970fの周りを回動できるよう構成されている。
また、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の他方の回動自由端部には、リンク回転板963の個別リンク部963bと係合可能(具体的には、個別リンク部963bに挿通可能)なリンク(係合)ピン961b,962bが、前側(リンク回転板963側)に向けて突設されている。
メインリンク部材961は、ソレノイドリンク部材944を介して当該メインリンク部材961と連結する可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動するよう構成されている。
そして、リンク回転板963は、個別リンク部963b及びリンクピン961bによって当該リンク回転板963と係合するメインリンク部材961の回動動作に連動して、回転板回転軸970eを軸とし可動ベースレンズ970に対して回転(回動)するよう構成されている。
さらに、各サブリンク部材962は、リンクピン962b及び個別リンク部963bによって当該サブリンク部材962と係合するリンク回転板963の回転動作(回動動作)に連動して、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動するよう構成されている。
すなわち、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動するよう構成されている。
また、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の一方の回動自由端部には、前後方向に貫通する長孔状のリンク部961c,962cが設けられている。このリンク部961c,962cは、スライド移動自在に可動装飾体981のリンクピン981aの先端部と係合可能(具体的には、リンクピン981aの先端部が挿通可能)となっている。すなわち、各可動装飾体981は、リンクピン981aを可動ベースレンズ970のピンガイド部970bに挿通した状態で、当該リンクピン981aの先端部をメインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cに差し込むことで、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の回動自由端部に連結できるよう構成されている。
メインリンク部材961及びサブリンク部材962がリンク回転軸970fを軸として回動する際、リンク部961c,962cの軌道は円弧状となるが、リンクピン981aは、メインリンク部材961やサブリンク部材962に固定されているのではなく、メインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cにスライド移動自在に挿通されているだけであり、また、リンクピン981aは、可動ベースレンズ970の径方向に長尺な長孔(ピンガイド部970b)に挿通されているので、各可動装飾体981は、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の回動動作に連動して、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動する。
前述したように、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して回動するので、各可動装飾体981は、可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動することになる。
そして、各可動装飾体981の径方向へのスライド移動は、可動ベースレンズ970に設けられたスライドガイド溝970cによって補助されるので、各可動装飾体981を、確実に、可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動させることができる。なお、駆動源として、可動ソレノイド943の代わりにモータを使用するようにしても良い。
ここで、図22及び図23を参照して、隠蔽可動部942の拡径(拡縮)動作について説明する。
なお、図22は、可動装飾体981が遮蔽状態である場合の側部可動ユニット940の要部の背面図であり、図23は、可動装飾体981が露出状態である場合の側部可動ユニット940の要部の背面図である。
図22に示すように、メインリンク部材961の突起部(リンク受孔961dが設けられている部分)が可動ソレノイド943によって可動ベースレンズ970の中心方向へと押し込まれている場合に、可動装飾体981が遮蔽状態となる。この際、メインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cに差し込まれている各可動装飾体981のリンクピン981aは、可動ベースレンズ970のピンガイド部970bの長手方向一端部(可動ベースレンズ970の中心側の端部)に略当接している。
そして、図23に示すように、可動ソレノイド943のプランジャーが引き込まれる(プランジャーの先端部が可動ベースレンズ970の中心から離れる方向へと移動する)と、メインリンク部材961は、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動する。
メインリンク部材961が回動すると、メインリンク部材961のリンクピン961bが当該リンクピン961bと係合するリンク回転板963の個別リンク部963bを押圧するので、リンク回転板963が、回転板回転軸970eを軸とし可動ベースレンズ970に対して所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て時計回り方向)に回動する。
リンク回転板963が回動すると、リンク回転板963の他の個別リンク部963bが当該個別リンク部963bと係合するサブリンク部材962のリンクピン962bを押圧するので、各サブリンク部材962は、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動する。
メインリンク部材961が回動すると、メインリンク部材961のリンク部961cが当該リンク部961cに差し込まれている可動装飾体981のリンクピン981aを押圧するとともに、サブリンク部材962が回動すると、サブリンク部材962のリンク部962cが当該リンク部962cに差し込まれている可動装飾体981のリンクピン981aを押圧するので、各可動装飾体981は、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動する。これにより、可動装飾体981が露出状態となって、隠蔽可動部942が拡径する。この際、メインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cに差し込まれている各可動装飾体981のリンクピン981aは、可動ベースレンズ970のピンガイド部970bに沿ってスライド移動して、当該ピンガイド部970bの長手方向他端部に略当接する。
可動装飾部980は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)ので、可動装飾体981が露出状態となっている際に、LED基板941のLEDが点灯すると(或いは、LED基板941のLEDが点灯している際に、可動装飾体981が露出状態になると)、各可動装飾体981の間にできた間隙のみが光って、当該間隙から光が放射されているように見せることができる。
そして、可動ソレノイド943のプランジャーが押し込まれる(プランジャーの先端部が可動ベースレンズ970の中心方向へと移動する)ことで、可動装飾体981が遮蔽状態に戻る。
ところで、リンク回転板963には、当該リンク回転板963を初期状態に復帰させるための回転板付勢部材960aが取り付けられている。
回転板付勢部材960aは、例えば、リンク回転板963を、可動装飾体981の露出状態から遮蔽状態へ復帰させる回転方向(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向)に付勢するばねであり、一端がリンク回転板963の前面に突設された付勢部材受片963c(図20参照)に固定され、他端が可動ベースレンズ970の内面に突設された付勢部材取付ボス970g(図21参照)に固定されている。これにより、リンク回転板963が、可動装飾体981を露出状態から遮蔽状態へ復帰させる回転方向に付勢されるので、各可動装飾体981の露出状態から遮蔽状態へ復帰させる際に電気的な動力を必要としないようになっている。
図24には、演出ベース部材721の前面右部に取り付けられている側部演出ユニット駆動部740の詳細な構造が示されている。なお、図24は、演出ベース部材721の前面右部を前面側から見た斜視図である。
図10及び図24に示すように、演出ベース部材721は、当該演出ベース部材721の前面右部に、側部可動ユニット940を演出ベース部材721に対して回動させるため側部演出ユニット駆動部740を備えている。
図24に示すように、側部演出ユニット駆動部740は、主に、演出ベース部材721の前面に装着され側部可動ユニット940を回動させるための駆動力を発生することが可能な可動演出ユニット用モータ741と、可動演出ユニット用モータ741の前方に配設され当該可動演出ユニット用モータ741のシャフト(回転軸)に固定された駆動ギア742と、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット用モータ741の配設位置よりも下側の位置に前側に向けて突設される可動演出ユニット回動軸743と、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット回動軸743の突設位置よりも下側の位置に配設されるバネ取付部744と、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット回動軸743の突設位置よりも下側の位置に配設され側部演出ユニット900の状態を検出するための状態検出部750と、を備えて構成される。
側部可動ユニット940は、演出ベース部材721に対して回動可能となっている。
具体的には、図19や図20に示すように、側部可動ユニット940のユニットベース部材950のアーム部951の後面のうち長手方向他端部(レンズ部952が取り付けられた端部とは反対側の端部)には、側部演出ユニット駆動部740の駆動ギア742に噛合可能なギア部951aが設けられている。このギア部951aは、アーム部951に対して回動不可能であり、アーム部951と一体的に回動するよう構成されている。
また、アーム部951のうちギア部951aの中心には、側部演出ユニット駆動部740の可動演出ユニット回動軸743を挿通可能な軸受部951bとして、前後方向に貫通する孔が設けられている。
側部可動ユニット940は、演出ベース部材721の前面に突設された可動演出ユニット回動軸743に軸受部951bを介して回動可能に軸着されることで、可動演出ユニット回動軸743の周りを回動できるよう構成されている。これにより、側部演出ユニット900は、側部可動ユニット940の隠蔽可動部942で、第2モードオブジェクト912を隠蔽する第1状態(図2参照)と、第1モードオブジェクト911を隠蔽する第2状態(例えば、図27参照)と、に変換可能となっている。
そして、側部可動ユニット940が可動演出ユニット回動軸743に軸着された状態において、当該側部可動ユニット940のギア部951aは、演出ベース部材721側に設けられた駆動ギア742に噛合するよう構成されている。
すなわち、側部演出ユニット900が、所定の第1状態と当該第1状態とは異なる第2状態とに変換可能な可動演出ユニットをなし、可動演出ユニット(側部演出ユニット900)は、第1状態においては第2オブジェクト(第2モードオブジェクト912)を隠蔽(遮蔽)する一方、第2状態においては第1オブジェクト(第1モードオブジェクト911)を隠蔽(遮蔽)するよう構成されている。
具体的には、可動演出ユニット(側部演出ユニット900)は、当該可動演出ユニットの状態を変換するための駆動力を発生することが可能な演出ユニット用駆動源(可動演出ユニット用モータ741)と、演出ユニット用駆動源(可動演出ユニット用モータ741)の駆動力を受けて上下方向にスイング動作することが可能なアーム部951と、アーム部951の可動端(回動自由端)側に設けられて第1オブジェクト(第1モードオブジェクト911)又は第2オブジェクト(第2モードオブジェクト912)を隠蔽(遮蔽)することが可能な隠蔽(遮蔽)部(隠蔽可動部942)と、を備えている。
そして、隠蔽部(隠蔽可動部942)は、アーム部951の可動端(回動自由端)部に取り付けられる透光性を有する正面視略円形状の可動ベース部材(可動ベースレンズ970)と、可動ベース部材(可動ベースレンズ970)の後面側に配設されて当該可動ベース部材に向けて光を照射することが可能なベース発光部(LED基板941(具体的には、LED基板941のLED))と、可動ベース部材(可動ベースレンズ970)の前面を覆うように当該前面の周方向に並べて配設される複数の可動装飾体981と、複数の可動装飾体981を移動させるための駆動力を発生することが可能な装飾体用駆動源(可動ソレノイド943)と、装飾体用駆動源からの駆動力を受けて複数の可動装飾体981を可動ベース部材(可動ベースレンズ970)の中心から放射方向に向けて移動させるためのリンク機構960と、を備え、複数の可動装飾体981の移動動作に伴い当該複数の可動装飾体981同士の間にできる間隙を介して可動ベース部材(可動ベースレンズ970)を透過した光が視認可能となるよう構成されている。
なお、隠蔽可動部942の形状は、正面視略円形状に限らず、適宜任意に変更可能である。
また、各可動装飾体981の移動方向は、可動ベースレンズ970の径方向に限らず、複数の可動装飾体981同士の間に間隙ができる方向に移動するのであれば、適宜任意に変更可能である。
ここで、アーム部951は、ギア部951aの後面に突設されたバネ受片951cを備えている。バネ受片951cには、側部可動ユニット940の回動動作を補助するための付勢部材940a(図19参照)が取り付けられている。
付勢部材940aは、例えば、引張バネであり、一端がバネ受片951cに固定され、他端が演出ベース部材721に設けられたバネ取付部744に固定されている。これにより、側部可動ユニット940の回動自由端部側(隠蔽可動部942側)が上側に上がる方向に引っ張られるので、側部可動ユニット940の重量によって可動演出ユニット用モータ741にかかる負荷を軽減して、側部演出ユニット900の第2状態から第1状態への変換動作をよりスムーズに実行することが可能となる。
状態検出部750は、側部演出ユニット900が、第1状態であるか、第2状態であるか、或いは、それ以外の状態(第3状態(後述)等)であるかを検出可能となっている。
具体的には、状態検出部750は、図24に示すように、主に、遮光板部材751と、左側フォトインタラプタ(センサ)752と、右側フォトインタラプタ(センサ)753と、を備えて構成される。
遮光板部材751は、一端部に前後方向に貫通する孔からなる軸受部751aを有するとともに、他端部に左側フォトインタラプタ752や右側フォトインタラプタ753の発光部と受光部との間に挿入可能な遮光板751bを有している。また、遮光板部材751の一端部には、前後方向に直交する方向に突設された押圧受部751cが設けられている。
遮光板部材751は、演出ベース部材721に対して回動可能となっている。
具体的には、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット回動軸743の突設位置よりも下側の位置には、軸受部751aに挿通可能な遮光板回動軸部721bが前側に向けて突設されている。すなわち、遮光板部材751は、演出ベース部材721の前面に突設された遮光板回動軸部721bに軸受部751aを介して回動可能に軸着されることで、遮光板回動軸部721bの周りを回動できるよう構成されている。
ここで、図25及び図26を参照して、状態検出部750による側部演出ユニット900の状態の検出について説明する。
なお、図25は、側部演出ユニット900が第1状態である場合の側部可動ユニット940、側部演出ユニット駆動部740及び状態検出部750の背面図であり、図26は、側部演出ユニット900が第2状態である場合の側部可動ユニット940、側部演出ユニット駆動部740及び状態検出部750の背面図である。
遮光板部材751は、押圧受部751cの重量よりも遮光板751bの重量を大きく設定することで、遮光板751bが軸受部751aよりも下側に配置され、押圧受部751cが軸受部751aよりも上側に配置された状態で、遮光板回動軸部721bに軸着される。
そして、側部可動ユニット940のユニットベース部材950のアーム部951は、ギア部951aの後面に突設された第1押圧部951d及び第2押圧部951eを備えている。第1押圧部951dは、ギア部951aの後面のうち、側部演出ユニット900が第1状態である際に押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て時計回り方向)へと押圧可能な位置に設けられている。また、第2押圧部951eは、ギア部951aの後面のうち、側部演出ユニット900が第2状態である際に押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向)へと押圧可能な位置に設けられている。
図25に示すように、側部演出ユニット900が第1状態となり、第1押圧部951dが押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て時計回り方向)へと押圧すると、遮光板部材751は、当該所定の方向へと回動する。これにより、遮光板751bが、左側フォトインタラプタ752の発光部と受光部との間に挿入されて、左側フォトインタラプタ752により検出される。
一方、図26に示すように、側部演出ユニット900が第2状態となり、第2押圧部951eが押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向)へと押圧すると、遮光板部材751は、当該所定の方向へと回動する。これにより、遮光板751bが、右側フォトインタラプタ753の発光部と受光部との間に挿入されて、右側フォトインタラプタ753により検出される。
また、側部演出ユニット900が隠蔽可動部942で第1モードオブジェクト911も第2モードオブジェクト912も隠蔽しない第3状態となり、第1押圧部951dによる押圧受部751cの押圧も第2押圧部951eによる押圧受部751cの押圧も解除されると、遮光板部材751は、遮光板751bが左側フォトインタラプタ752と右側フォトインタラプタ753との間に配置された状態となる。これにより、遮光板751bが、左側フォトインタラプタ752の発光部と受光部との間にも右側フォトインタラプタ753の発光部と受光部との間にも挿入されず、左側フォトインタラプタ752にも右側フォトインタラプタ753にも検出されないこととなる。
すなわち、状態検出部750は、遮光板部材751の遮光板751bを左側フォトインタラプタ752で検出したか、右側フォトインタラプタ753で検出したか、或いは、何れでも検出していないかによって、側部演出ユニット900の状態を検出できるよう構成されている。
なお、本実施形態では、図25や図26に示すように、第1押圧部951dと第2押圧部951eとを連結部951fで連結して一体的に構成したが、これに限ることはなく、第1押圧部951dと第2押圧部951eとは別体であってもよい。
また、状態検出部750の構成は、本実施形態のものに限ることはなく、側部演出ユニット900の状態を検出できるのであれば適宜任意に変更可能である。
図27には、包囲枠体40の詳細な構造が示されている。なお、図27は、包囲枠体40を前面側から見た斜視図である。
前述したように、包囲枠体40(具体的には、裏面構成部材700)は、所定の可動演出を実行するユニットとして、下部可動ユニット830と側部可動ユニット940との2つのユニットを備えている。
図27に示すように、この実施例では、下部可動ユニット830と側部可動ユニット940とは、前面側から見ると可動範囲が一部重なるが、下部可動ユニット830の位置と側部可動ユニット940の位置とが前後方向にずれているので、互いの動作を阻害することがない。
また、図27に示すように、側部可動ユニット940のアーム部951の前方には、発光演出装置610が配設されているため、遊技機10の前方からはアーム部951が視認し難くなっている。
すなわち、モード表示部(発光演出装置610)は、アーム部951のスイング軌道の前方に配置されて当該アーム部951のスイング動作の視認を規制するよう構成されている。
また、図27に示すように、下部可動ユニット830は、ステージ601の後方に配設されている。
ステージ601は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該ステージ601の前面(少なくとも当該ステージ601の前面のうち誘導導出口603bの周囲)は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)装飾部材601aで覆われている。また、仕切り部材602は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
したがって、可動レンズ部材831が下降位置(初期位置)に配置されて左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態となっていても、左側可動部材835と右側可動部材836との隙間からは可動レンズ部材831の表出発光部831iが露出しているので、仕切り部材602の奥壁部602bやステージ601の後面部を透過した光によって、誘導流路603内を光らせることができる。
すなわち、可動ユニット(下部可動ユニット830)は、表出発光部831iが誘導流路603の後方に位置するようにステージ601の後方に配置されてなり、誘導流路603は、表出発光部831iを透過した光によりその内部が照射されるように少なくとも奥側壁(仕切り部材602の奥壁部602b及びステージ601の後面部)が透光性材で構成されている。
ここで、遊技機10は、遊技領域32が形成される遊技盤30(具体的には、木製ベニヤ板やアクリル板等で構成される遊技盤30本体)に配設される遊技用部材(包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等))を備え、遊技盤30の後面側には、遊技を制御するための制御装置(遊技制御装置100)が配設されている。そして、遊技用部材(包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等))は、遊技盤30に形成される開口を塞ぐように当該遊技盤30に取り付けられている。
本実施形態の遊技機10は、図2や図4に示すように、包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等)等の遊技用部材、遊技盤30に直接取り付けられた装飾部材等に、複数の線状発光部500を備えている。そして、この線状発光部500と連続性を有するように表示装置41にライン表示を行うことで、線状発光部500と表示装置41とを関連させた演出(ライン演出)を実行できるようになっている。
各線状発光部500の構成は略同一であるため、後に、第1特別変動入賞装置38が備える線状発光部500の構成について説明し、その他の線状発光部500の構成については説明を省略する。
次に、表示部仕切り演出ユニット440の詳細について説明する。
図28には、下部演出ユニット800及び側部演出ユニット900を取り外した状態の枠体演出装置430の斜視図が示されている。
図28に示すように、枠体演出装置430は、取付ベース部材434の左側部の上記隔壁434aより外側に上記球通路部材723が垂直方向に配設され、右側部に前記側部演出ユニット900を駆動する側部演出ユニット駆動部740を構成する演出ユニット用モータ741が配設されている。この演出ユニット用モータ741に設けられている軸743は、前記側部演出ユニット900の回動中心となる支持軸である。
また、図28に示すように、前述した第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bは、前後にずれて配置されており、第1可動仕切り部材48Aは第2可動仕切り部材48Bの前方を左右方向に、また第2可動仕切り部材48Bは第1可動仕切り部材48Aの後方を左右方向に移動可能、つまりすれ違い可能に構成されている。そして、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bとの間には、スペーサとして機能する中部材435が設けられている。
そして、上記表示部仕切り演出ユニット440の上面には、上記第1可動仕切り部材48Aを移動させるための第1モータ441Aと第2可動仕切り部材48Bを移動させるための第2モータ441Bとが設けられている。後に詳しく説明するように、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bは水平方向に配置されたスライドシャフトによって移動可能に垂下され、第1モータ441Aと第2モータ441Bの駆動力は、それぞれベルトによって第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bに伝達されるように構成されている。
図29には、図28に示す枠体演出装置430から球通路部材723と下カバー部材433を取り外した状態が示されている。図29から分かるように、第1可動仕切り部材48Aの下端は取付ベース部材434の下部の中部材435の前面に沿って、また第2可動仕切り部材48Bの下端は中部材435の裏面に沿って移動するように、配置されている。
また、図29に示されているように、取付ベース部材434の前面左側の球通路部材723の背部となる位置には、球通路部材723を止着するためのボス部434bが設けられている。また、取付ベース部材434の下部の中部材435の前面には、下カバー部材433を適当な間隔をおいて平行に止着するためのボス部435bが設けられ、中部材435との下カバー部材433との隙間内を第1可動仕切り部材48Aの下端部が移動可能にされている。
さらに、取付ベース部材434の下面には、第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bから引き出され第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bに設けられているLEDランプに給電するための配線が接続される役物中継基板436が取り付けられている。
また、中部材435の前面右側端部には、第1可動仕切り部材48Aが最も右側まで移動されていることを検出するための第1仕切り部材右位置検出部437Aが設けられている。一方、中部材435の前面左側端部には、第1可動仕切り部材48Aが最も左側まで移動されていることを検出するための第1仕切り部材左位置検出部438Aが設けられている。
図30には、第1仕切り部材右位置検出部437Aの詳しい構造が示されている。図30に示されているように、第1可動仕切り部材48Aの下端には、左右方向に延びた下水平支持部481が固定され、該下水平支持部481の右端には、第1仕切り部材右位置検出片481aが設けられている。また、下水平支持部481の前面左側端部には、第1仕切り部材左位置検出片481bが設けられている。一方、中部材435の前面右側端部には、上記、第1仕切り部材右位置検出片481aを前後から挟むようなコの字状の透過型光電式センサ438Aが設けられている。
図31には、図29に示す枠体演出装置430から中部材435と第1可動仕切り部材48Aを取り外した状態が示されている。図31から分かるように、取付ベース部材434の下部の前面には、中部材435を止着するためのボス部434cが設けられている。また、取付ベース部材434の下部前面右側部には、第2可動仕切り部材48Bが最も右側まで移動されていることを検出するための第2仕切り部材右位置検出部438Bが設けられている。一方、取付ベース部材434の下部前面左側部には、第2可動仕切り部材48Bが最も右側まで移動されていることを検出するための第2仕切り部材左位置検出部437Bが設けられている。
図32には、第2仕切り部材右位置検出部437Bの詳しい構造が示されている。
図32に示されているように、第2可動仕切り部材48Bの下端には、左右方向に延びた下水平支持部482が固定され、該下水平支持部482の左端には、第2仕切り部材左位置検出片482aが設けられている。また、下水平支持部482の前面右側端部には、第2仕切り部材右位置検出片482bが設けられている。一方、取付ベース部材434の下部前面左側部には、上記第2仕切り部材左位置検出片482aを前後から挟むようなコの字状の透過型光電式センサ439Bが設けられている。
上記各検出部のセンサの検出信号は、遊技機裏面の制御装置(演出制御基板)へ入力される。
図33には、図28に示す枠体演出装置430を前方から見た正面図が示されている。
図33に示されているように、第1可動仕切り部材48Aはユニット上部に水平方向に配置された第1スライドシャフト442Aによって左右方向移動可能に垂下されている。また、前述したように、第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bは、前後にずれて配置されており、上記第1スライドシャフト442Aと同一高さ位置であってその後方には、第2可動仕切り部材48Bを左右方向移動可能に垂下する第2スライドシャフト442B(図33では見えない)が設けられている。
そして、上記第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bの上端部には、上記第1スライドシャフト442Aと第2スライドシャフト442Bにそれぞれ挿通可能な貫通穴を有する第1スライダー483Aと第2スライダー483Bがそれぞれ設けられている。
また、第1スライドシャフト442Aと第2スライドシャフト442Bの上方には、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bを左右方向に移動させるための第1ベルト443Aと第2ベルト443Bがそれぞれ水平方向に配置され、表示部仕切り演出ユニット440の上プレート444には、上記第1ベルト443Aを移動させるための第1モータ441Aと、第2ベルト443Bを移動させるための第2モータ441Bとが設けられている。なお、第1ベルト443Aと第2ベルト443Bは、互いに干渉するのを防止するために、上下にずらした状態に配置されている。
図34には、図31に示す枠体演出装置430から表示部仕切り演出ユニット440の上プレート444を取り外した状態が示されている。図34から分かるように、取付ベース部材434の上部右側部に固定された右シャフト支持部材445Aと、取付ベース部材434の上部左側部に固定された左シャフト支持部材445Bとの間に、上記第1スライドシャフト442Aと第2スライドシャフト442Bとが水平状態で互いに平行に支持されている。
また、第1スライダー483Aの上面には上記第1ベルト443Aが捲回される第1プーリ446Aが、第2スライダー483Bの上面には上記第2ベルト443Bが捲回される第2プーリ446Bが、それぞれ回転可能に取り付けられている。一方、左シャフト支持部材445Bの上方であって取付ベース部材434の上部左側部には上記第1ベルト443Aが捲回される第1緩衝プーリ447Aが、右シャフト支持部材445Aの上方であって取付ベース部材434の上部右側部には上記第2ベルト443Bが捲回される第2緩衝プーリ447Bが、それぞれ回転可能に取り付けられている。
第1プーリ446Aには、一対のギヤ448Aを介して前記第1モータ441Aの回転力が伝達され、該プーリが第1ベルト443Aを駆動して第1スライダー483Aを移動させる。また、第2プーリ446Bには、一対のギヤ448Bを介して前記第2モータ441Bの回転力が伝達され、該プーリが第2ベルト443Bを駆動して第2スライダー483Bを移動させる。
図35には、図34に示す表示部仕切り演出ユニット440を上方から見た状態が示されている。図35から分かるように、第1緩衝プーリ447Aは、圧縮バネを内蔵したプーリ支持アーム449Aによって回転可能に支持されており、図示しないが、このプーリ支持アーム449Aの反対側(図35では右端)の固定部449aは取付ベース部材434に固着されている。また、同様に、第2緩衝プーリ447Bは、圧縮バネを内蔵したプーリ支持アーム449Bによって回転可能に支持されており、図示しないが、このプーリ支持アーム449Bの反対側(図35では左端)の固定部449bは取付ベース部材434に固着されている。
図36には、表示部仕切り演出ユニット440から第1可動仕切り部材48Aおよび第1スライドシャフト442Aと、第1モータ441Aおよび第1ベルト443A、第1プーリ446Aを取り外した第2可動仕切り部材48Bの駆動機構の斜視図が、また図37には図36の第2可動仕切り部材48Bの駆動機構を前方から見た正面図が示されている。さらに、図38には、図37に示されている第2可動仕切り部材48Bの駆動機構を上方から見た平面図が示されている。
図39には、第2可動仕切り部材48Bを拡大した斜視図が示されている。
図39から分かるように、第2可動仕切り部材48Bは、全体として中央が内側へ膨んだ形状をなし、上端部に、第2スライドシャフト442Bに挿通可能なシャフト相通穴483bを有する第2スライダー483Bが設けられている。そして、この第2スライダー483Bの内側端部(図39では右端)には、上方へ向かって突出し前記第2ベルト443Bを前後から挟持するためのベルト挟持部483Cと蓋部材484が設けられている。また、第2可動仕切り部材48Bの下端には前記下水平支持部482が固定され、該下水平支持部482の左端には、第2仕切り部材左位置検出片482aが設けられ、下水平支持部482の前面右側端部には、第2仕切り部材右位置検出片482bが設けられている。
図40には、図39の第2可動仕切り部材48Bを分解した状態の斜視図が示されている。
図40に示されているように、第2可動仕切り部材48Bは、該第2可動仕切り部材48Bの第2スライダー483B裏面に接合される蓋部材484と、前面に複数個の発光ダイオードLEDが実装され本体部の裏面側に装着されるLED基板486と、位置検出片482aおよび482bを備え下端部の下水平支持部482に係合される位置検出部材487とを備える。なお、第1可動仕切り部材48Aは第2可動仕切り部材48Bと左右対称的な形状を有する点が異なり、構造は同一であるので、第1可動仕切り部材48Aについては構造の説明を省略する。
図41には、第2可動仕切り部材48Bの上端部の第2スライダー483Bを分解した状態の斜視図が示されている。
第2スライダー483Bは裏面が開口し内部が空洞となるように形成されており、図41に示されているように、第2スライダー483Bとその裏面に接合される蓋部材484との間に形成される空間内に、上記第2スライドシャフト442Bに上下から挟むように接触する2組のローラー841a,841b;841c,841dと、これらのローラーをそれぞれ回転自在に支持する2組のローラー軸842a,842b;842c,842dと、第2スライドシャフト442Bに前後から挟むように接触するガイド軸843a,843b;843c,843dとが収納されるようになっている。
そして、蓋部材484Aの内面(図41では前面)には、上記ローラー軸842a,842b;842c,842dの端部が係合されることでこれらを支承する係合凹部484a,484b;484c,484dが形成されている。また、蓋部材484の内面(図41では前面)には、上記第2スライドシャフト442Bの上下に位置して対向する2組のシャフト接合片845a,845b;845c,845dが、前方へ突出するように形成されている。
図42には、図41の第2スライダー483Bを組み立てて第2スライドシャフト442Bを挿通した状態における上記ローラー841a,841b;841c,841dおよびローラー軸842a,842b;842c,842d、シャフト接合片845a,845b;845c,845dと、第2スライドシャフト442Bとの関係が示されている。
図42に示されているように、2組のローラー841a,841b;841c,841dは、2組のローラー軸842a,842b;842c,842dに係合され、第2スライドシャフト442Bを上下から挟むように接触している。
また、2組のシャフト接合片845a,845b;845c,845dに第2スライドシャフト442Bが挿通されるとともに、シャフト接合片845a,845b;845c,845dの先端面に接触するようにガイド軸843a,843cが垂直姿勢で配置され、シャフト接合片845a,845b;845c,845dの内側面に接触するようにガイド軸843b,843dが垂直姿勢で配置され、第2スライドシャフト442Bに前後から挟むような構造になっている。
上記のような構造を設けることで、第2可動仕切り部材48B上端の第2スライダー483Bが第2スライドシャフト442Bに沿って安定して移動することが可能となっている。さらに、上記ガイド軸843a,843c;843b,843dおよび第2スライドシャフト442Bはステンレス等の金属で、また上記ローラー841a,841b;841c,841dはポリアセタール等の合成樹脂で、また上記ローラー軸842a,842b;842c,842dはステンレス等の金属でそれぞれ形成されているため、スムーズなスライドや回転が可能となり、周りの樹脂材の摩耗を防ぐことができるという利点がある。
図43には、第2スライダー483Bから蓋部材484を外した状態の裏面拡大図が示されている。
第2スライダー483Bは内部が空洞となるように形成されており、図43に示されているように、第2スライダー483Bの裏面側には上記2組のローラー軸842a,842b;842c,842dの前端部がそれぞれ係合される係合凹部486a,486b;486c,486dが形成されている。また、第2スライダー483Bの裏面側左右両端部には、上記ガイド軸843a,843cが垂直姿勢で収納されるガイド軸収納部487a,487bが、またその近傍には、ガイド軸843b,843dの上下両端部に前面側から接触して蓋部材484へ向かって押圧するガイド軸押圧凸部488a,488b;488c,488dが形成されている。
さらに、第2スライダー483Bの上面より突出するように設けられた上記ベルト挟持部483cの上端には、ベルト443Bの複数の歯部と噛合可能な凹凸を有するベルト噛合部483dが設けられている。第1スライダー483Aも、第2スライダー483Bと左右対称的な形状を有する点が異なり、構造は同一であるので、第1スライダー483Aについては構造の説明を省略する。
図44には、第2可動仕切り部材48Bの下端部に設けられる下水平支持部482の拡大斜視図が示されている。
図44に示されているように、下水平支持部482の左端には第2仕切り部材左位置検出片482aが、また、下水平支持部482の前面右側端部には第2仕切り部材右位置検出片482bが設けられている。また、下水平支持部482に設けられた位置検出部材487は断面がほぼL状に形成され、上方のLED基板486から引き出されたフラット配線ケーブル489Bが垂直片部487cに沿って配設され、水平片部487d上で折り畳まれて方向を変え、水平片部487dに沿って第2仕切り部材右位置検出片482bの方向へ延設され、途中に設けられたスリット状の破線引き出し部487eから下方へ引き出されるように構成されている。なお、位置検出部材487には複数のビス穴487fが設けられており、該ビス穴487fを介して図示しないビスによって位置検出部材487が第2可動仕切り部材48Bの下端部に固定されるようになっている。第1可動仕切り部材48Aの下端部の下水平支持部481(図30参照)も同様の構造を有している。
図45には、第2可動仕切り部材48Bから引き出されたフラット配線ケーブル489Bおよび第1可動仕切り部材48Aから引き出されたフラット配線ケーブル489Aと、取付ベース部材434(図29参照)の下部に固定された役物中継基板436との関係が示されている。
第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bは、それぞれ表示装置41の右側から左側までもしくはその逆に移動可能であるため、図45に示されているように、フラット配線ケーブル489Aと489Bは、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bが各々初期位置にある場合には弛んだ状態になるように長さが設定されている。また、フラット配線ケーブル489Aと489Bの先端は、それぞれ役物中継基板436の下面側において、基板側の端子と電気的に接続されるように構成されている。
図46には、第1可動仕切り部材48Aが左側へ移動し第2可動仕切り部材48Bが右側へ移動した場合における、フラット配線ケーブル489Aおよび489Bと役物中継基板436との関係が示されている。この場合、図46(A)に示すように、フラット配線ケーブル489Aと489Bとは正面から見た場合に重なることになる。ただし、図46(B)に示すように、フラット配線ケーブル489Aと489Bは、中部材435を挟んで前後にずれているので、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bが逆方向へ移動したとしてもフラット配線ケーブル489Aと489Bとが干渉してしまうことはない。
しかも、フラット配線ケーブル489Aと489Bの先端が役物中継基板436の下面側にて基板側の端子に接続されているため、ケーブルが交差するように移動することでケーブルが変形したとしても、ケーブルの接続箇所に大きな力が働くのを回避することができ、可動仕切り部材が移動を繰り返すことでケーブルの接続箇所が切断される故障が発生するのを抑制することができる。
図47及び図48には、第1特別変動入賞装置38の詳細な構造が示されている。なお、図47(a)は、第1特別変動入賞装置38を前面側から見た斜視図であり、図47(b)は、第1特別変動入賞装置38を後面側から見た斜視図である。また、図48は、第1特別変動入賞装置38を前面側から見た分解斜視図である。
図47及び図48に示すように、第1特別変動入賞装置38は、主に、左右方向に長尺で左右方向略中央部に開口を有するベース部材380と、ベース部材380の開口を前方から覆うようにして当該開口内に開閉自在に装着される開閉扉38cと、ベース部材380の前面略中央部に装着され当該ベース部材380の開口に対応する部分に開口を有する前面装飾部材381と、ベース部材380の前面左部に装着される左側入賞口形成部材382と、ベース部材380の前面右部に装着される右側入賞口形成部材383と、ベース部材380の後面左部と後面右部とに装着される基板カバー部材530,530と、ベース部材380の開口を後方から覆うようにして当該ベース部材380の後面略中央部に装着される大入賞口部材384と、大入賞口部材384内に配設され当該第1特別変動入賞装置(大入賞口)38に入賞した遊技球を検出するためのカウントスイッチ38a,38aと、大入賞口部材384の後面に装着されるレンズ部材385と、レンズ部材385の後面に装着されるソレノイドベース部材386と、を備えて構成される。
左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383には、それぞれ一般入賞口35が設けられている。そして、図47(b)に示すように、ベース部材380及び基板カバー部材530,530のうち、左側入賞口形成部材382に設けられた一般入賞口35の後方となる位置と、右側入賞口形成部材383に設けられた一般入賞口35の後方となる位置と、の双方には、一般入賞口35に入賞した遊技球を入賞口スイッチ35aへと誘導するための入賞球誘導路35dが設けられている。なお、入賞球誘導路35dは、遊技盤30本体の前面側から後面側に亘って設けられている。すなわち、ベース部材380及び基板カバー部材530の厚みによって、遊技盤30本体の後面まで到達する奥行き(前後方向の長さ)を有する入賞球誘導路35dが形成されている。
また、大入賞口部材384には、第1特別変動入賞装置38の上方に配設されている普通変動入賞装置37に入賞した遊技球が通る始動入賞球流路37dが設けられている。
ソレノイドベース部材386の前面略中央部には、レンズ部材385の後方から光を照射するためのLED基板387が取り付けられている。
LED基板387上(具体的には、LED基板387の前面上)にはLEDが設けられており、第1特別変動入賞装置38は、LED基板387のLEDから照射されて、光を透過可能な透光性の材料で形成されるレンズ部材385、大入賞口部材384及びベース部材380を透過した光によって、大入賞口内や開閉扉38cの周囲を光らせることができるよう構成されている。
ここで、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている。したがって、開閉扉38cの周囲のうち前面装飾部材381で覆われていない部分のみが、LED基板387のLEDからの光で光っているように見せることができる。
具体的には、例えば、図48に示すように、ベース部材380の開口の下方には、光拡散用のレンズカットが前面等に形成された装飾レンズ部380aが設けられている。前面装飾部材381のうち装飾レンズ部380aに対応する部分には開口部381aが設けられており、図47に示すように、ベース部材380の前面に前面装飾部材381を装着した状態で、開口部381aから装飾レンズ部380aが露出するよう構成されている。これにより、開閉扉38cの周囲のうち少なくとも装飾レンズ部380aが、LED基板387のLEDからの光で光っているように見せることができる。
また、ソレノイドベース部材386には、開閉扉38cを開閉させるための駆動力を発生することが可能な大入賞口ソレノイド38bや、不正検出用の磁気センサスイッチ61が取り付けられている。レンズ部材385には磁気センサスイッチ61を挿通可能な貫通孔385aが設けられており、磁気センサスイッチ61は、当該磁気センサスイッチ61の先端部が貫通孔385aを介して大入賞口内(すなわち、大入賞口部材384内)、或いは、大入賞口の近傍に達するよう構成されている。これにより、磁石を用いて第1特別変動入賞装置38や普通変動入賞装置37へと遊技球を誘導する等の不正を検出できるようになっている。
また、大入賞口ソレノイド38bのプランジャーの先端部には、開閉扉38cと大入賞口ソレノイド38bとを連結するための開閉リンク部材38dが取り付けられている。
線状発光部500は、主に、ベース部材380に設けられた線状のレンズ部510と、レンズ部510の後方から光を照射するためのLED基板520と、LED基板520をレンズ部510の後方で支持するための基板カバー部材530と、を備えて構成される。
そして、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、レンズ部510を避けるようにしてベース部材380の前面に装着される。そのため、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、完全に三分割されている。
なお、本実施形態では、LED基板520上(具体的には、LED基板520の前面上)に2個のLED520aを設けるよう構成したが、LED基板520に設けるLED520aの個数は適宜任意に変更可能である。
また、基板カバー部材530は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されていることが好ましい。また、基板カバー部材530の形状は、LED基板520のLED520aからの光が当該基板カバー部材530や当該基板カバー部材530とベース部材380との隙間から漏れない(或いは、漏れ難い)形状であることが好ましい。
すなわち、遊技用部材(包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等))は、線状のレンズ部510を有する透光性のベース部材380と、レンズ部510の後方に設けられ、当該レンズ部510に向けて光を照射する発光部(LED520a)と、発光部(LED520a)からの照射光がレンズ部510の前方へ出射される状態でベース部材380の前方を覆う装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)と、を備えている。
図49には、ベース部材380の詳細な構造が示されている。なお、図49は、ベース部材380の正面図である。
また、図50及び図51には、ベース部材380が有するレンズ部510の詳細な構造が示されている。なお、図50(a)は、ベース部材380の右部に設けられたレンズ部510を前面側から見た斜視図であり、図50(b)は、ベース部材380の右部に設けられたレンズ部510を後面側から見た斜視図である。また、図51(a)は、ベース部材380の左部に設けられたレンズ部510を前面側から見た斜視図であり、図51(b)は、ベース部材380の左部に設けられたレンズ部510を後面側から見た斜視図である。
また、図52には、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383の詳細な構造が示されている。なお、図52は、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383を後面側から見た斜視図である。
また、図53には、第1特別変動入賞装置38が有する線状発光部500の詳細な構造が示されている。なお、図53(a)は、第1特別変動入賞装置38の左部に設けられた線状発光部500の近傍の正面図であり、図53(b)は、図53(a)におけるA−A線に沿う断面図である。
図49に示すように、ベース部材380の開口の左方及び右方には、線状のレンズ部510がそれぞれ設けられている。ベース部材380の開口の左方に設けられた左側のレンズ部510は、ベース部材380の開口の右方に設けられた右側のレンズ部510よりも幅が広く、左側のレンズ部510と右側のレンズ部510とで領域面積(占有面積)が異なっている。
また、図47(a)及び図53(b)に示すように、レンズ部510は、装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)の前面と略面一となるようにベース部材380の前面に突設されてなるよう構成されている。なお、レンズ部510は、装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)の前面よりも前方へ突出するようにベース部材380の前面に突設されていてもよい。
また、図50(a)、図51(a)及び図53(b)に示すように、ベース部材380は、当該ベース部材380の前面に、レンズ部510の両側に前後方向に延在する空間部として、レンズ部510の両側を後方へ向けて窪ませることにより形成された進入凹部380b,380bを有している。
一方、図52に示すように、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383の端部のうちベース部材380の進入凹部380bに対応する部分には、空間部(進入凹部380b)に前方から進入してレンズ部510の側面を覆う進入部381bが設けられている。すなわち、進入部381bは、第1装飾部材(前面装飾部材381)及び第2装飾部材(左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)にそれぞれ設けられている。
そして、図53(b)に示すように、進入凹部380bは、装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)の後面から突出して当該進入凹部380bの奥部に達する進入部381bで塞がれている。
図50(b)、図51(b)及び図53(b)に示すように、レンズ部510の後部には、前方へ向けて凹む受光凹部510aが当該レンズ部510の延在方向に沿って形成されている。これにより、受光凹部510aが形成されておらずレンズ部510の後面とベース部材380の後面とが面一である場合と比較して、LED520aからの光を効果的にレンズ部510に取り入れることが可能となる。さらに、本実施形態のように、受光凹部510aを、進入部381bの進入端部よりも前方まで延設することによって、LED520aからの光をより効果的にレンズ部510に取り入れることが可能となる。
また、図50及び図51に示すように、レンズ部510の突出端部(レンズ部510の前面部)には、表面(前面)にも裏面(後面)にも光拡散用のレンズカットが形成されている。
ここで、本実施形態では、各レンズ部510は領域面積が異なるのに、それぞれを照射するLED520aの個数は同数(本実施形態の場合、2個)となっている。したがって、光量に差が出てしまうことを改善するために、各レンズ部510に形成するレンズカットを異ならせる(具体的には、カット幅を変える等)ことが好ましい。これにより、レンズ部510の領域面積にかかわらず、各レンズ部510における光りの見え方が略同一となる。
また、図52に示すように、進入部381bのうちレンズ部510の側面と対向する面は、反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた反射面381cになっている。すなわち、進入部381bには、レンズ部510の側面から出射する光を当該レンズ部510の前面に向けて反射可能な反射面381cが形成されている。これにより、レンズ部510の後方に複数のLEDを当該レンズ部510に沿って並べて設けなくても、レンズ部510全体が光っているように見せることができる。
さらに、本実施形態では、レンズ部510には、レンズ部510の延在方向(長手方向)に直交する方向に(すなわち、カット幅の方向がレンズ部510の長手方向に沿うように)レンズカットが形成されている。これにより、レンズ部510の後方に複数のLEDを当該レンズ部510に沿って並べて設けなくても、効率よくレンズ部510の長手方向一端から他端まで(すなわち、レンズ部510全体)が光っているように見せることができる。
なお、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されているとともに、少なくとも進入部381bのうちレンズ部510の側面と対向する面が反射膜で覆われていればよい。
さらに、基板カバー部材530の少なくとも内面を反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた反射面とすることも可能である。これにより、LED520aからの光を基板カバー部材530の内面で反射することができるため、より効率よくレンズ部510全体が光っているように見せることができる。
また、図50(b)及び図51(b)に示すように、ベース部材380の後面には、前後方向に沿う円筒状のカバー部材取付ボス380cが設けられている。一方、基板カバー部材530のうちカバー部材取付ボス380cに対応する部分には、前後方向に貫通するネジ孔が設けられている。すなわち、ベース部材380の後面左部及び後面右部を基板カバー部材530で覆った状態で、ネジ(図示省略)を基板カバー部材530の後方から基板カバー部材530に設けられたネジ孔を介してカバー部材取付ボス380cに挿入することで、当該ベース部材380に基板カバー部材530を固定できるよう構成されている。
また、図52に示すように、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383の後面には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス381d,382d,383dが設けられている。一方、図49に示すように、ベース部材380のうち取付ボス381d,382d,383dに対応する部分には、前後方向に貫通するネジ孔380dが設けられている。すなわち、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、ベース部材380の前面中央部、前面左部及び前面右部を当該前面装飾部材381、当該左側入賞口形成部材382及び当該右側入賞口形成部材383でそれぞれ覆った状態で、ネジ(図示省略)をベース部材380の後方からベース部材380に設けられたネジ孔380dを介して取付ボス381d,382d,383dに挿入することで、ベース部材380に固定できるよう構成されている。
また、図50及び図51に示すように、レンズ部510は、ベース部材380の一端部から他端部に亘って設けられている。そして、レンズ部510は、当該レンズ部510の延在方向(長手方向)の長さが、第1装飾部材(前面装飾部材381)と第2装飾部材(左側入賞口形成部材382、右側入賞口形成部材383)との間に形成される間隙の延在方向(間隙の幅方向に略直交する方向)の長さと略同一となる又は当該間隙の延在方向の長さよりも長くなるように、当該レンズ部510の長手方向一端部及び他端部が、ベース部材380の一端部及び他端部よりも外側に向けて突出している。
すなわち、レンズ部510は、レンズ部510を挟んでベース部材380の前面の一側を覆う第1装飾部材(前面装飾部材381)と、レンズ部510を挟んでベース部材380の前面の他側を覆う第2装飾部材(左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)と、を隔離するようにベース部材380の一端部から他端部まで延在してなる。
ここで、本実施形態では、ベース部材380とレンズ部510とを一体的に形成することによって、線状発光部500の延設幅(延設長さ)をできるだけ大きく確保している。
ベース部材とレンズ部とを別体とした場合、ベース部材に開設されたレンズ部装着口にレンズ部を嵌め込むことによってベース部材にレンズ部を装着することが考えられるが、それでは、レンズ部装着口によって線状発光部500の延設幅が制約されてしまう。これに対し、本実施形態のように、ベース部材380とレンズ部510とを一体的に形成することによって、ベース部材380の一端部から他端部まで延在する線状発光部500を構成することが可能となる。さらに、本実施形態では、レンズ部510の延在方向の長さを、第1装飾部材(前面装飾部材381)と第2装飾部材(左側入賞口形成部材382、右側入賞口形成部材383)との間に形成される間隙の延在方向の長さと略同一となる又は当該間隙の延在方向の長さよりも長くなるようにすることによって、表示装置41のライン表示との関連性(連続性)を強調し易くなっている。
なお、図54に示すように、進入凹部380b及び進入部381bの進入端部は、発光部(LED520a)の側方まで延設されていてもよい。
これにより、レンズ部510の側面だけでなくLED520aの側方も進入部381bの反射面381cで覆われるので、LED520aの照射光を余すことなくレンズ部510に反射することが可能となる。
また、レンズ部510の両側に前後方向に延在する空間部は、レンズ部510の両側を後方へ向けて窪ませた進入凹部380bにより構成されたものに限ることはなく、適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、空間部は、底部(進入凹部380bの奥部に相当する部分)を有していなくてもよい。すなわち、空間部を介してベース部材380の前面側から後面側へと進入できるになっていてもよく、この場合、進入部381bの進入端部をLED基板520の前面まで延設する等して、進入部381bで当該空間部を塞ぐように構成することが好ましい。
図55は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチに接続されたインタフェースチップ(I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111C、個別ICレジスタ111Dを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、スペシャル4リーチ(SP4リーチ、プレミアリーチ)等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<スペシャル4リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
また、遊技用マイコン111は、電源投入時や、大当り時などのイベント発生時、磁石や電波等による不正の検出時に個別IDレジスタ111Dに記憶されたIDを、情報伝達部71から出力する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットと電気的に接続されていることを条件に発射装置を制御する発射制御装置201に遊技球の発射を許可する発射許可信号を出力する。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aが近接I/F121を介して接続される。近接I/F121は、接続されるスイッチが近接スイッチである場合に、スイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップである。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。情報伝達部(外部情報端子板)71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置1000へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置1000との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図56を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ(音声出力部)19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド、エラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられている枠演出装置45(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
なお、本実施形態においては、表示部仕切り演出ユニット440や下部演出ユニット800の下部可動ユニット830、側部演出ユニット900の側部可動ユニット940等が、盤演出装置44に相当し、下部演出ユニット800内のLEDや側部演出ユニット900内のLED等が、盤装飾装置46に相当する。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a,337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施形態においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器や特図2表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(演出モード)の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器や特図2表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、10回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器や特図2表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。
この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(普図高確率状態)を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000ミリ秒が600ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604ミリ秒が704ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、300ミリ秒が800ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。
また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
なお、以下の説明や図中では、時短状態を特定遊技状態や普電サポート状態又は電サポ状態と称することがある。
次に、遊技機10の制御について説明する。
まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に、図57及び図58に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば、4ミリ秒)で行われる図59に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。
このメイン処理においては、図57に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次いで、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため、例えば4ミリ秒の時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、遊技機10の電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
次いで、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態に設定するOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。
次いで、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
次いで、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9で、初期化スイッチがOFFと判定した場合(ステップS9;No)には、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるかをチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常であるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11で、停電検査領域1の値が正常であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるかをチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常であるか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13で、停電検査領域2の値が正常であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、チェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16で、チェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図58のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)や、ステップS11又はステップS13で停電検査領域の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No又はステップS13;No)、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図58のステップS24へ移行して、初期化の処理を行う。
図58のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。
次いで、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20で、高確率状態でないと判定した場合(ステップS20;No)には、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
一方、ステップS20で、高確率状態であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(確率状態表示部)をON(点灯)させるONデータをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。
次いで、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。
次いで、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
ステップS29では、個別IDレジスタ111Dから個体識別情報を取得してシリアル通信回路にセットし、情報伝達部71から出力する処理を行う。
次いで、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う(ステップS30)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS30のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS31)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。
次いで、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS32)、割込みを許可する(ステップS33)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
次いで、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS34)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS34の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS35)、停電監視信号がONであるか否かの判定を行う(ステップS36)。
ステップS36で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS36;No)には、初期値乱数更新処理(ステップS34)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS34)の前に割り込みを許可する(ステップS33)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS34での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、ステップS36で、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS36;Yes)には、ステップS35で設定したチェック回数の分だけ停電監視信号のON状態が継続しているか否かを判定する(ステップS37)。
ステップS37で、継続していないと判定した場合(ステップS37;No)には、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS36)に戻る。
一方、ステップS37で、継続していると判定した場合(ステップS37;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS38)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS39)を行う。
次いで、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS40)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS41)。
次いで、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS42)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS43)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS44)を行ってから、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。CPU111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図59のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。
次いで、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。
次いで、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次いで、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。
次いで、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次いで、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)、振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する振動不正監視処理(ステップS62)、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS63)を行う。
次いで、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS64)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS65)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS66)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図60に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次いで、カウントスイッチ監視処理1(ステップA2)を行う。
このカウントスイッチ監視処理1では、第1特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次いで、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしているか、又は、当該特図ゲーム処理タイマの更新(−1)によりタイムアップしたかをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップA4)。
ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
次いで、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
次いで、特図1表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。
次いで、特図2表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図61に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
次いで、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(ステップA113)。
ステップA113で、普通電動役物が作動中であると判定した場合(ステップA113;Yes)には、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA113で、普通電動役物が作動中でないと判定した場合(ステップA113;No)には、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA115)。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上でないと判定した場合(ステップA115;No)には、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定した場合(ステップA115;Yes)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図62に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるかをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA202)。
ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力がないと判定した場合(ステップA202;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力があると判定した場合(ステップA202;Yes)には、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA205)。
次いで、始動口信号出力回数を更新(+1)して出力回数がオーバーフローするかをチェックし(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA207)。
ステップA207で、出力回数がオーバーフローしないと判定した場合(ステップA207;No)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。
一方、ステップA207で、出力回数がオーバーフローすると判定した場合(ステップA207;Yes)には、処理をステップA209に移行する。
そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する(ステップA210)。
ステップA210で、特図保留数が上限値未満であると判定した場合(ステップA210;Yes)には、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA215)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA216)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA217)、コマンド設定処理(ステップA218)を行う。
次いで、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出して(ステップA219)、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA220)。
次いで、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA221)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA222)。
次いで、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブし(ステップA223、A224、A225)、特図保留情報判定処理(ステップA226)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA210で、特図保留数が上限値未満でないと判定した場合(ステップA210;No)には、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるかをチェックして(ステップA211)、始動口1スイッチ36aの入力であるか否かを判定する(ステップA212)。
ステップA212で、始動口1スイッチ36aの入力であると判定した場合(ステップA212;Yes)には、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA212で、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定した場合(ステップA212;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA226)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図63に示すように、特図保留情報判定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口2の入賞(普通変動入賞装置37への入賞)であるか否かを判定する(ステップA231)。
ステップA231で、始動口2の入賞であると判定した場合(ステップA231;Yes)には、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定を行う(ステップA233)。
一方、ステップA231で、始動口2の入賞でないと判定した場合(ステップA231;No)には、電サポ(時短状態)又は大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する(ステップA232)。
ステップA232で、電サポ又は大当り中であると判定した場合(ステップA232;Yes)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA232で、電サポ又は大当り中でないと判定した場合(ステップA232;No)には、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定を行う(ステップA233)。
ステップA233で、高確率時であると判定した場合(ステップA233;Yes)には、高確率時の判定値を設定し(ステップA234)、対象の大当り乱数をロードする(ステップA236)。そして、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かによって大当りであるか否かを判定する(ステップA237)。
一方、ステップA233で、高確率時でないと判定した場合(ステップA233;No)には、低確率時(通常確率状態)の判定値を設定し(ステップA235)、対象の大当り乱数をロードする(ステップA236)。そして、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かによって大当りであるか否かを判定する(ステップA237)。
ステップA237で、大当りであると判定した場合(ステップA237;Yes)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄情報テーブル(図65参照)を設定し(ステップA238)、対象の大当り図柄乱数をロードする(ステップA239)。その後、設定した大当り図柄情報テーブルから大当り図柄乱数に対応する図柄情報を取得し(ステップA240)、取得した図柄情報に対応する図柄情報コマンドを準備して(ステップA242)、コマンド設定処理を行う(ステップA243)。
一方、ステップA237で、大当りでないと判定した場合(ステップA237;No)には、はずれ図柄情報を取得し(ステップA241)、取得した図柄情報に対応する図柄情報コマンドを準備して(ステップA242)、コマンド設定処理を行う(ステップA243)。
次いで、対象の変動パターン乱数1をロードし(ステップA244)、対象の変動パターン乱数1に対応する変動パターン乱数コマンドを準備して(ステップA245)、コマンド設定処理を行い(ステップA246)、特図保留情報判定処理を終了する。
この処理により、始動記憶の発生に基づき、演出制御装置300に対して飾り特図保留数コマンドが送信され、その後、事前判定情報(事前判定コマンド)として特図種別・図柄情報コマンドと変動パターン乱数コマンドとが送信される。そして、演出制御装置300では、飾り特図保留数コマンドに基づき特図始動記憶数を増加し、図柄情報コマンド及び変動パターン乱数コマンドに基づき事前演出(先読み演出)を行う。
すなわち、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができる。そして、演出制御装置300は、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
ここで、秘匿性を高める必要がある(結果に影響を及ぼす)大当り乱数及び大当り図柄乱数については、判定後の結果情報を図柄情報コマンドとして演出制御装置300に送信している。これに対して秘匿性を高める必要のない(結果に影響を及ぼさない)変動パターン乱数については変動パターン乱数コマンドとして、乱数値のまま、若しくは、乱数値を示す情報に変換して演出制御装置300に送信するようにしている。なお、変動パターン乱数1は後半変動のリーチ系統(変動グループ)を選択するための乱数であり、変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分を行うための乱数であり、変動パターン乱数3は前半変動を選択するための乱数である。事前判定時点ではリーチ系統さえ演出制御装置300側に伝達できれば良いので、変動パターン乱数1に関する情報を送信すれば良い。
なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
また、変動パターン乱数2及び変動パターン乱数3を変動パターン乱数コマンドに含めるようにしても良いし、変動パターン乱数コマンドに代えて変動パターン乱数1〜3により判定した変動パターンを示すコマンドを送信するようにしても良い。すなわち、変動パターン乱数1〜3を全て演出制御装置300に送信しても良いし、変動開始時のように変動パターンを決定してから変動パターン番号を演出制御装置300に送信するようにしても良い。
ここで、図65(a)に、本実施形態における始動口1スイッチ36aに対応する大当り図柄情報テーブルを示し、図65(b)に、本実施形態における始動口2スイッチ37aに対応する大当り図柄情報テーブルを示す。
図65(a),(b)に示すように、特別結果には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では始動口への遊技球の入賞に基づき抽出された大当り図柄乱数に基づき特別結果を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。
なお、本実施形態の遊技機10における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間や開放する大入賞口の種類(上AT(第2特別変動入賞装置39)、下AT(第1特別変動入賞装置38))である。
また、付加遊技価値とは、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とすることである。
また、大当り図柄乱数に基づいて、特別遊技状態の終了後に確率状態を報知する(確率明瞭)か報知しない(確率曖昧)かも決定される。
また、特別結果の振り分けは、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームの方が遊技者にとって有利な特別結果が選択される確率が高くなるようにされている。
〔特図普段処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図64に示すように、特図普段処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA301)、特図2保留数が0であるか否かを判定する(ステップA302)。
ステップA302で、特図2保留数が0であると判定した場合(ステップA302;Yes)には、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA303)、特図1保留数が0であるか否かを判定する(ステップA304)。
ステップA304で、特図1保留数が0であると判定した場合(ステップA304;Yes)には、既に客待ちデモが開始されているかをチェックして(ステップA305)、既に客待ちデモが開始されているか否か、すなわち、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定する(ステップA306)。
ステップA306で、客待ちデモが開始済みでないと判定した場合(ステップA306;No)には、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA307)。そして、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)、特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA306で、客待ちデモが開始済みであると判定した場合(ステップA306;Yes)には、既に客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグがセーブ(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行い、特図普段処理を終了する。
この特図普段処理移行設定処理1では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
また、ステップA302で特図2保留数が0でないと判定した場合(ステップA302;No)や、ステップA304で特図1保留数が0でないと判定した場合(ステップA304;No)には、特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグにはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ設定処理(ステップA311)を行う。
次いで、特図停止図柄(図柄情報)の設定に係る処理、具体的には、大当りフラグの有無及び図柄乱数に基づいて特図停止図柄を決定する処理である特図停止図柄設定処理(ステップA312)を行った後、設定された特図停止図柄の特図停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA313)、図柄情報を特図(特図1又は特図2)に対応する図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA314)。
次いで、特図(特図1又は特図2)に対応する特図変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA315)、変動パターンに関する情報を設定するテーブルを準備する(ステップA316)。
次いで、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA317)、変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA318)を行う。この変動開始情報設定処理では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
次いで、特図変動中処理移行設定処理(ステップA319)を行って、特図普段処理を終了する。この特図変動中処理移行設定処理では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号又は第2特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器の変動中に係るフラグ、特図1表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)又は特図2表示器における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器の変動中に係るフラグ、特図2表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行う。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、第2始動記憶に基づく大当りフラグ設定処理(ステップA311)から特図変動中処理移行設定処理(ステップA319)が実行され、特図2保留数が0であり特図1保留数が0でない場合には、第1始動記憶に基づく大当りフラグ設定処理(ステップA311)から特図変動中処理移行設定処理(ステップA319)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔変動パターン設定処理〕
次に、前述の特図普段処理における変動パターン設定処理(ステップA317)の詳細について説明する。
図66に示すように、変動パターン設定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、図柄情報(作業用)がはずれ図柄情報であるかをチェックして(ステップA321)、はずれ図柄情報であるか否かを判定する(ステップA322)。
ステップA322で、はずれ図柄情報であると判定した場合(ステップA322;Yes)には、現在の遊技状態に対応する変動グループ選択テーブル(図68、図69参照)を準備して(ステップA323)、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA325)。
一方、ステップA322で、はずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップA322;No)には、特図(特図1又は特図2)に対応する大当り時の変動グループ選択テーブル(図67参照)を準備して(ステップA324)、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA325)。
次いで、2バイト振り分け処理(ステップA326)を行い、振り分けた結果得られたリーチ系統のアドレスを取得して準備する(ステップA327)。
次いで、対象の領域から変動パターン乱数2をロードして準備し(ステップA328)、振り分け処理(ステップA329)を行って、振り分けた結果得られた後半変動番号を取得する(ステップA330)。
次いで、後半変動番号を対象の後半変動番号領域にセーブし(ステップA331)、後半変動番号がリーチなし変動の番号かをチェックして(ステップA332)、リーチなし変動の番号であるか否かを判定する(ステップA333)。
ステップA333で、リーチなし変動の番号であると判定した場合(ステップA333;Yes)には、前半変動選択テーブル1(リーチなし用)を準備し(ステップA334)、対象の領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップA336)。
一方、ステップA333で、リーチなし変動の番号でないと判定した場合(ステップA333;No)には、前半変動選択テーブル2(リーチ用)を準備し(ステップA335)、対象の領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップA336)。
次いで、振り分け処理を行い(ステップA337)、振り分けた結果得られた前半変動番号を取得して準備し(ステップA338)、変動パターン設定処理を終了する。
以上の処理により、変動パターン乱数1に基づき変動グループ(リーチなし、ノーマルリーチ、SP1〜4リーチ、共通変動(後述)の何れか)が選択され、変動パターン乱数2に基づき変動グループの中から詳細な演出の振り分け(変動パターンの選択)が行われるとともに、変動パターン乱数3に基づきリーチ状態となるまでの前半変動の変動態様が選択される。
図67に示す大当り時の変動グループ選択テーブルでは、リーチ状態となる変動グループのみが選択可能である。また、第2特図変動表示ゲームの場合のみSP4リーチが選択可能である。
第1特図変動表示ゲームのはずれ時の変動グループ選択テーブル及び第2特図変動表示ゲームのはずれ時の変動グループ選択テーブルでは、時短状態(普電サポート状態)であるか否かにより使用するテーブルが異なり、時短状態(普電サポート状態)でない場合(普図低確率状態である場合)は図68のテーブルを用い、時短状態である場合(普図高確率状態である場合)は図69のテーブルを用いる。
さらに、第1始動記憶数によって使用するテーブルが異なり、時短状態でない場合は、第1始動記憶数が1である時、すなわち、第1特図変動表示ゲームの開始により第1始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図68(a)のテーブルを用い、第1始動記憶数が2、3又は4である時に図68(b)のテーブルを用いる。第1始動記憶数が多いほどリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第1始動記憶を消化できるようにされている。
第2始動記憶の場合も同様、第2始動記憶数によって使用するテーブルが異なり、時短状態でない場合は、第2始動記憶数が1である時、すなわち、第2特図変動表示ゲームの開始により第2始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図68(c)のテーブルを用い、第2始動記憶数が2、3又は4である時に図68(d)のテーブルを用いる。第2始動記憶数が多いほどリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第2始動記憶を消化できるようにされている。
また、時短状態である場合は、第1始動記憶数が1である時、すなわち、第1特図変動表示ゲームの開始により第1始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図69(a)のテーブルを用い、第1始動記憶数が2、3又は4である時に図69(b)のテーブルを用いる。この場合も、第1始動記憶数が多い場合の方がリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第1始動記憶を消化できるようにされている。また、第1始動記憶数が1である場合におけるリーチなしの変動時間は、時短状態でない場合におけるリーチなしの変動時間よりも長く、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短状態において特図変動表示ゲームが途切れてしまうことを防止するようにしている。
第2始動記憶の場合も同様、時短状態である場合は、第2始動記憶数が1である時、すなわち、第2特図変動表示ゲームの開始により第2始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図69(c)のテーブルを用い、第2始動記憶数が2、3又は4である時に図69(d)のテーブルを用いる。この場合も、第2始動記憶数が多い場合の方がリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第2始動記憶を消化できるようにされている。
ここで、リーチなし及びノーマルリーチの変動グループを共通変動としている。共通変動が選択された場合、演出制御装置300が、リーチなしの変動グループを選択するか、ノーマルリーチの変動グループを選択するかを決定するように構成されている。この共通変動は、時短状態でない場合におけるリーチなしの変動時間よりも長く、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短状態において特図変動表示ゲームが途切れてしまうことを防止するようにしている。
すなわち、時短状態において特図変動表示ゲームの開始時に第2始動記憶数が特定数(ここでは1)である場合には、当該第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間の異なる複数種類の変動パターンの中から比較的変動時間の長い変動パターンである共通変動(リーチ有無共通)を高確率で選択するようにされている。また、時短状態においては特図変動表示ゲームの開始時に始動記憶が特定数(ここでは1)よりも多い場合には、複数種類の変動パターンの中から通常遊技状態中には決定することのない変動時間の最も短い変動パターン(ここでは変動時間3秒の変動パターン)を高確率で選択するようにされている。これにより、始動記憶を素早く消化してオーバーフローを防止するようにしている。また、時短状態であっても特図変動表示ゲームの結果を特別結果とすると決定された場合には、始動記憶の数に拘わらずに変動パターンが選択され、共通変動は選択されない。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、前述の特図普段処理における変動開始情報設定処理(ステップA318)の詳細について説明する。
図70に示すように、変動開始情報設定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数セーブ領域を0クリアする(ステップA401)。
次いで、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA402)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA403)。
次いで、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA404)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA405)。
次いで、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA406)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA407)。
次いで、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を算出して準備し(ステップA408)、後半変動番号の値を変動コマンド(ACTION)として準備して(ステップA409)、コマンド設定処理を行う(ステップA410)。
次いで、飾り特図コマンド領域から図柄情報コマンドをロードして準備し(ステップA411)、コマンド設定処理を行う(ステップA412)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(ステップA413)、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域のアドレスを設定して(ステップA414)、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新する(ステップA415)。
次いで、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備し(ステップA416)、コマンド設定処理を行う(ステップA417)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域をシフトし(ステップA418)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップA419)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定され、後に演出制御装置300に送信されることとなる。事前判定時は変動パターン乱数1の値をそのまま演出制御装置300に送信したが、変動開始時は遊技制御装置100で変動パターン乱数に基づく詳細な変動パターンを決定し、判定後の変動パターン情報(番号)を演出制御装置300に送信するようにしている。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。
前述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、当該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)311による制御処理は、主に、図71に示す1stメイン処理と、所定時間周期(例えば、2ミリ秒)に行われる図72に示す割込み処理とからなる。
〔1stメイン処理〕
まず、1stメイン処理について説明する。
この1stメイン処理においては、図71に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップB1)、CPUの初期化やRAMの初期値設定、乱数の初期化等を行う各種初期化処理を行う(ステップB2)。そして、各種割込みのタイマを起動して(ステップB3)、割込みを許可する(ステップB4)。
この1stメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。
そして、ループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB5)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB6)を行う。
次いで、遊技制御コマンド解析処理(ステップB7)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB8)を行う。このテストモード処理によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理(後述のステップB11〜B13)において制御を行う。なお、テストモードは遊技機10の電源遮断で終了するようになっている。
次いで、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB9)を行う。
次いで、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB10)を行う。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB11)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB12)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB13)を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB14)を行い、WDTをクリアする処理(ステップB5)に戻る。
〔割込み処理〕
次に、割込み処理について説明する。
この割込み処理においては、図72に示すように、まず、プログラムで管理するソフトタイマを更新するタイマ更新処理(ステップB21)を行う。
次いで、演出制御装置300に入力される信号を処理する入力処理(ステップB22)、演出制御装置300から出力する信号を処理する出力処理(ステップB23)を行う。
次いで、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップB24)を行って、割込み処理を終了する。
〔2ndメイン処理〕
演出制御装置300の映像制御用マイコン(2ndCPU)312は、図73に示す2ndメイン処理を行う。
この2ndメイン処理においては、図73に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップC1)を行い、RAMを0クリアして(ステップC2)、RAMの初期値を設定する(ステップC3)。
次いで、VDP313を初期化するVDP初期化処理(ステップC4)を行い、各種割込みを許可する(ステップC5)。
次いで、各種制御処理の初期化処理(ステップC6)を行い、画面描画を許可する(ステップC7)。
この2ndメイン処理においては、メインループ処理としてループの処理を行う。
ループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップC8)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップC9)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。
このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップC9)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップC9;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC10)。
次いで、受信コマンドチェック処理(ステップC11)を行う。この受信コマンドチェック処理では、主制御用マイコン(1stCPU)311から送信されるコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップC12)を行う。この2ndシーン制御処理では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行い、特図変動表示ゲームの進行に対応する演出画像を表示装置41に表示する処理を行う。
次いで、背景の設定を行う背景処理(ステップC13)を行う。この背景処理では、遊技状態(確率状態や客待ち状態の有無)や、遊技モード、演出モード、リーチシーン等に応じた背景を表示する処理を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理である変動表示処理(ステップC14)を行い、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の設定を行う保留表示処理(ステップC15)を行う。この保留表示処理では、始動記憶領域に記憶された事前演出情報に基づき、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる事前演出(先読み演出)の表示に関する処理も行う。
次いで、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップC16)を行う。この客待ちデモ処理では、キャラクタや映像等を表示する客待ち画面の設定に関する処理や、客待ち画面に表示する告知表示の設定に関する処理等を行う。
次いで、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップC17)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、前述の1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB9)の詳細について説明する。
図74に示すように、1stシーン制御処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(ステップB31)。
ステップB31で、テストモード中であると判定した場合(ステップB31;Yes)には、1stシーン制御処理を終了する。
一方、ステップB31で、テストモード中でないと判定した場合(ステップB31;No)には、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB32)。このシーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンド(電源投入コマンド、停電復旧コマンド、客待ちデモコマンド、変動パターンコマンド、図柄停止コマンド、大当りファンファーレコマンド、大入開放n回目コマンド、インターバルコマンド等)である。
ステップB32で、シーン変更コマンドを受信したと判定した場合(ステップB32;Yes)には、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB33)、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるか否か、すなわち、有効なコマンドであるか否かを判定する(ステップB34)。
ステップB34で、有効なコマンドであると判定した場合(ステップB34;Yes)には、受信コマンドをセーブし(ステップB35)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB36)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB37)を行う。
一方、ステップB32でシーン変更コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB32;No)や、ステップB34で有効なコマンドでないと判定した場合(ステップB34;No)には、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB37)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB37)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。
電源投入コマンドを受信した場合には、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB38)を行う。
また、停電復旧コマンドを受信した場合には、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB39)を行う。
また、客待ちデモコマンドを受信した場合には、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB40)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB41)を行う。この変動中処理では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、図柄停止コマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB42)を行う。この図柄停止処理では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の開始に関する処理である大当りファンファーレ処理(ステップB43)を行う。
また、大入開放n回目コマンドを受信した場合には、ラウンド遊技に関する処理である大当りラウンド中処理(ステップB44)を行う。
また、インターバルコマンドを受信した場合には、ラウンド間のインターバルに関する処理である大当りインターバル処理(ステップB45)を行う。
また、エンディングコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の終了に関する処理である大当りエンディング処理(ステップB46)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB37)により選択された前述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。
この処理として、まず、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB47)を行い、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う飾り特図コマンド受信処理(ステップB48)を行う。
次いで、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む事前判定コマンド(図柄情報コマンド、変動パターン乱数コマンド)に基づく処理を行う事前判定コマンド受信処理(ステップB49)を行う。
次いで、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づき、対応する値を内部設定するとともに背景コマンドを映像制御用マイコン(2ndCPU)312に送信する処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB50)を行って、1stシーン制御処理を終了する。
〔客待ち処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における客待ち処理(ステップB40)の詳細について説明する。
図75に示すように、客待ち処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、客待ち状態となり客待ち画面を表示するまでの間に設定される客待ち開始フラグがあるか否かを判定する(ステップB101)。
ステップB101で、客待ち開始フラグがあると判定した場合(ステップB101;Yes)には、演出ボタン25等の操作に基づく演出モード(遊技モード)選択中であるか否か、具体的には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示しているか否かを判定する(ステップB105)。
一方、ステップB101で、客待ち開始フラグがないと判定した場合(ステップB101;No)には、客待ち状態となった場合に遊技制御装置100から送信される客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定する(ステップB102)。
ステップB102で、客待ちデモコマンドを受信していないと判定した場合(ステップB102;No)には、客待ち処理を終了する。
一方、ステップB102で、客待ちデモコマンドを受信したと判定した場合(ステップB102;Yes)には、客待ち開始タイマをセットし(ステップB103)、客待ち開始フラグをセットして(ステップB104)、演出ボタン25等の操作に基づく演出モード(遊技モード)選択中であるか否か、具体的には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示しているか否かを判定する(ステップB105)。
ステップB105で、演出モード(遊技モード)選択中であると判定した場合(ステップB105;Yes)には、遊技者による選択ボタン(図示省略)等の操作によって演出モード(遊技モード)を選択するためのモード選択操作があったか否かを判定する(ステップB107)。
一方、ステップB105で、演出モード(遊技モード)選択中でないと判定した場合(ステップB105;No)には、遊技者による演出ボタン25等の操作によって演出モード(遊技モード)を切り替えるよう指示するためのモード切替操作(所定時間以上(例えば5秒)の長押し操作)があったか否か、具体的には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示するよう指示する操作があったか否かを判定する(ステップB106)。
ステップB106で、モード切替操作があったと判定した場合(ステップB106;Yes)には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示し、その後、遊技者による選択ボタン等の操作によって演出モード(遊技モード)を選択するためのモード選択操作があったか否かを判定する(ステップB107)。
ステップB107で、モード選択操作がなかったと判定した場合(ステップB107;No)には、遊技者による演出ボタン25等の操作によって演出モード(遊技モード)を確定するためのモード確定操作があったか否かを判定する(ステップB109)。
一方、ステップB107で、モード選択操作があったと判定した場合(ステップB107;Yes)には、当該モード選択操作に対応する演出モード(遊技モード)を表示装置41等に表示して(ステップB108)、遊技者による演出ボタン25等の操作によって演出モード(遊技モード)を確定するためのモード確定操作があったか否かを判定する(ステップB109)。
ステップB109で、モード確定操作があったと判定した場合(ステップB109;Yes)には、当該モード確定操作に対応する演出モード(遊技モード)を設定して(ステップB110)、設定した演出モード(遊技モード)に対応させて側部演出ユニット900を動作させる側部演出ユニット可動処理において側部演出ユニットを動作させる処理を行う(ステップB111)。
また、ステップB106でモード切替操作がなかったと判定した場合(ステップB106;No)や、ステップB109でモード確定操作がなかったと判定した場合(ステップB109;No)には、側部演出ユニット可動処理において何もせずに次のステップに移行する(ステップB111)。
具体的には、側部演出ユニット可動処理では、設定されている演出モード(遊技モード)が第2演出モード(第2遊技モード)から第1演出モード(第1遊技モード)に切り替わった場合には、側部演出ユニット可動処理(ステップB111)を行って、例えば、図82(a)に示すように、側部演出ユニット900を、隠蔽可動部942によって上部の第2モードオブジェクト912を隠蔽(遮蔽)する第1状態に変換するとともに、発光演出装置610に第1演出モード(第1遊技モード)を識別するためのパターン(本実施形態の場合、「帝国」という文字)を表示させる。また、表示装置41に表示されている背景画像を第1モード用背景画像(帝国モード用背景画像)に切り替え、表示装置41に表示されている図柄を第1モード図柄(帝国図柄)に切り替える。
また、設定されている演出モード(遊技モード)が第1演出モード(第1遊技モード)から第2演出モード(第2遊技モード)に切り替わった場合には、側部演出ユニット可動処理(ステップB111)を行って、図82(b)に示すように、側部演出ユニット900を、隠蔽可動部942によって下部の第1モードオブジェクト911を隠蔽(遮蔽)する第2状態に変換するとともに、発光演出装置610に第2演出モード(第2遊技モード)を識別するためのパターン(本実施形態の場合、「同盟」という文字)を表示させる。また、表示装置41に表示されている背景画像を第2モード用背景画像(同盟モード用背景画像)に切り替え、表示装置41に表示されている図柄を第2モード図柄(同盟図柄)に切り替える。
次いで、客待ち開始タイマがタイムアップしたかをチェックして(ステップB112)、客待ち開始タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップB113)。
ステップB113で、客待ち開始タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップB113;No)には、客待ち処理を終了する。
一方、ステップB113で、客待ち開始タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップB113;Yes)には、客待ち画面で表示する告知表示情報の種類やレイアウト等を設定する客待ちデモ設定処理を行い(ステップB114)、客待ち開始フラグをリセットして(ステップB115)、客待ち処理を終了する。
なお、演出モード(遊技モード)を確定するためのモード確定操作が実行される前に始動入賞球が検出された場合には、その時点で選択されている演出モード(遊技モード)を設定することも可能であるし、前回の設定(モード切替操作がある前の設定)をそのまま引き継いでもよい。
また、本実施形態では、客待ち処理において側部演出ユニット可動処理(ステップB111)を行う、すなわち、客待ち状態である間に側部演出ユニット900を動作させるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、客待ち状態である間に遊技者による演出ボタン25等の操作(モード確定操作)に応じて演出モード(遊技モード)を設定し、その後、変動開始を契機に当該設定されている演出モード(遊技モード)に対応させて側部演出ユニット900を動作させるよう構成することも可能である。
また、本実施形態では、客待ち処理において演出モード(遊技モード)切替処理(ステップB105〜B110)を行う、すなわち、客待ち状態である間に演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、変動表示ゲームの実行中に演出モードを切り替えるよう構成することも可能である。
その場合、側部演出ユニット900は、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの最中に動作させてもよいし、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの次に実行される変動表示ゲームの開始時に動作させてもよい。
また、その場合、変動演出パターン(後述)は、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの最中に切り替えてもよいし、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの次に実行される変動表示ゲームの開始時に切り替えてもよい。
また、本実施形態では、遊技者による演出ボタン25等の操作(モード確定操作)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、確率状態に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能である。すなわち、例えば、特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能であるし、普図変動表示ゲームの確率状態(普図低確率状態又は普図高確率状態)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能である。
〔変動中処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB41)の詳細について説明する。
図76に示すように、変動中処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB201)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
ステップB201で、演出リクエストフラグがあると判定した場合(ステップB201;Yes)には、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB202)、可動体リクエストセット処理(ステップB203)を行う。
次いで、第2演出モード用選択テーブル(図77の下段参照)をセットして(ステップB204)、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されているか否かを判定する(ステップB205)。
ステップB205で、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されていないと判定した場合(ステップB205;No)、すなわち、第2演出モード(第2遊技モード)が設定されている場合には、セットされている第2演出モード用選択テーブルを参照し、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に基づいて、変動演出パターンの詳細を設定する変動演出パターン設定処理(ステップB207)を行う。
一方、ステップB205で、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されていると判定した場合(ステップB205;Yes)には、ステップB204でセットした第2演出モード用選択テーブルに替えて、第1演出モード用選択テーブル(図77の上段参照)をセットする(ステップB206)。そして、セットされている第1演出モード用選択テーブルを参照し、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に基づいて、変動演出パターンの詳細を設定する変動演出パターン設定処理(ステップB207)を行う。
ここで、図77に示すように、第1演出モード(第1遊技モード)に対応する変動演出パターンと第2演出モード(第2遊技モード)に対応する変動演出パターンとでは、変動演出パターンの種類数が異なっている。
なお、本実施形態では、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されている場合と第2演出モード(第2遊技モード)が設定されている場合とで、変動演出パターンを変えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されている場合と第2演出モード(第2遊技モード)が設定されている場合とで、変動画面の背景だけを変えるよう構成することも可能である。
また、前述したように、特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能であるが、この場合、例えば、通常確率状態中は第1演出モード(第1遊技モード)を設定し高確率状態中は第2演出モード(第2遊技モード)を設定するよう構成するとともに、図77に示すような選択テーブル(第2演出モードに対応する変動演出パターンに比べて第1演出モードに対応する変動演出パターンの種類が多い選択テーブル)を用いるよう構成すれば、通常確率状態中の方が多様な変動演出パターンが実行されるようにすることが可能となり、遊技者を飽きさせないようにすることができる。
次いで、役物動作パターン設定処理(ステップB208)、乱数シード初期化処理(ステップB209)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB210)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を設定する変動時間設定処理(ステップB211)を行い、最初のシーン及びシーン更新タイマをセットする(ステップB212)。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB213)、変動中処理を終了する。
また、ステップB201で、演出リクエストフラグがないと判定した場合(ステップB201;No)には、シーン更新タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップB214)。シーン更新タイマは、シーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、このシーン更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。
ステップB214で、シーン更新タイマの値が0でないと判定した場合(ステップB214;No)には、ステップB211の処理に移行する。
一方、ステップB214で、シーン更新タイマの値が0であると判定した場合(ステップB214;Yes)には、次の通常シーンデータを設定する(ステップB215)。これにより、新たなシーンが開始されるとともにシーン更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
次いで、役物動作パターン設定処理(ステップB208)でセットされる役物動作パターンのうち線状発光部演出情報に基づき線状発光部500を制御する線状発光部制御処理(ステップB216)を行い、役物動作タイミングであるか否かを判定する(ステップB217)。
ステップB217で、役物動作タイミングでないと判定した場合(ステップB217;No)には、ステップB211の処理に移行する。
一方、ステップB217で、役物動作タイミングであると判定した場合(ステップB217;Yes)には、役物動作パターン設定処理(ステップB208)でセットされる役物動作パターンのうち演出ユニット動作態様情報に基づき役物の動作を制御する役物動作制御処理(ステップB218)を行って、ステップB211の処理に移行する。
〔役物動作パターン設定処理〕
次に、前述の変動中処理における役物動作パターン設定処理(ステップB208)の詳細について説明する。
図78に示すように、役物動作パターン設定処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、役物動作選択テーブル(図79参照)を準備して(ステップB221)、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に応じた値(役物動作パターン)を取得する(ステップB222)。そして、取得した役物動作パターン(演出ユニット動作態様情報や線状発光部演出情報)をセットして(ステップB223)、役物動作パターン設定処理を終了する。
例えば、演出ユニット動作態様情報として「非動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、役物を動作させる制御は行われない。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「下部演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、下部演出ユニット800の下部可動ユニット830を動作させる制御が行われる。これにより、例えば、左側可動部材835及び右側可動部材836が、透過発光部831gを遮蔽する遮蔽状態から当該透過発光部831gを露出する露出状態に変換する。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「シャッター演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、表示部仕切り演出ユニット440を動作させる制御が行われる。これにより、例えば、可動仕切り部材48A,48Bが、表示装置41の表示領域Rを仕切らない状態から当該表示領域Rを仕切る状態に変換する。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「下部・シャッター演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、下部演出ユニット800の下部可動ユニット830及び表示部仕切り演出ユニット440を動作させる制御が行われる。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、側部演出ユニット900の側部可動ユニット940を動作させる制御が行われる。
ここで、側部可動ユニット940を動作させる制御としては、例えば、図83に示すように、側部演出ユニット900を、隠蔽可動部942で第1モードオブジェクト911も第2モードオブジェクト912も隠蔽せずに表示装置41の表示領域Rの一部を覆う第3状態(発光演出装置610の横に位置する状態)に変換させ、その後、隠蔽可動部942を拡径動作させる制御がある。
なお、側部演出ユニット900が第3状態である場合における隠蔽可動部942の位置を特定動作位置と称すると、図83に示すように、各線状発光部500は、特定動作位置から放射状に広がる線に沿って設けられている。
可動演出ユニット(側部演出ユニット900)は、画像表示装置(表示装置41)の前方に位置して表示領域Rの一部を覆う第3状態に変換可能であり、変換制御手段(演出制御装置300)は、画像表示装置(表示装置41)で実行中の変動表示ゲームが予め定められた特定条件を満たす場合(本実施形態の場合、リーチ系統がSP3リーチ又はSP4リーチである場合)に可動演出ユニット(側部演出ユニット900)を第3状態に変換するよう構成されている。
例えば、線状発光部演出情報として「なし」がセットされた場合、変動中処理(図77参照)の線状発光部制御処理(ステップB216)で、線状発光部500を発光させる制御は行われない。
また、例えば、線状発光部演出情報として「白」、「青」又は「赤」がセットされた場合、変動中処理の線状発光部制御処理(図77のステップB216参照)で、線状発光部500を白色、青色又は赤色に発光させる制御が行われる。
また、例えば、線状発光部演出情報として「虹」がセットされた場合、変動中処理の線状発光部制御処理(図77のステップB216参照)で、線状発光部500を虹色に発光させる制御が行われる。
本実施形態では、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」がセットされるのは、大当り確定のリーチ演出であるSP4リーチの場合だけである。これに対し、SP3リーチの場合は、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされても、線状発光部演出情報として「虹」以外の色(本実施形態の場合、「赤」)がセットされる。したがって、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」がセットされた場合、演出制御装置300は、大当り確定を報知する一発告知演出として、線状発光部500と連続性を有するように表示装置41にラインLを表示するライン演出を実行する。
具体的には、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」がセットされた場合、例えば、図84に示すように、側部演出ユニット900が第3状態に変換するとともに、隠蔽可動部942が拡径動作をして、各線状発光部500が虹色に発光する。それに加えて、ライン演出として、各線状発光部500に連続するように特定動作位置から放射状に広がる虹色の線(ラインL)を表示装置41に表示する。また、スピーカ19a,19bから大当り確定を報知するための音声(本実施形態の場合、「キュインキュイン!!」)を出力する。
一方、演出動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」以外の色がセットされた場合、例えば、図85に示すように、側部演出ユニット900が第3状態に変換するとともに、隠蔽可動部942が拡径動作をして、各線状発光部500が発光するが、ライン演出、すなわち、各線状発光部500に連続するように特定動作位置から放射状に広がる線(ラインL)の表示は実行されない。また、スピーカ19a,19bからは、大当り確定を報知するための音声以外の音声(本実施形態の場合、「プスプス!!」)が出力される。
なお、本実施形態では、図79に示すように、リーチ系統がSP4リーチである場合だけでなくSP3リーチである場合も「側部演出ユニット特殊動作」がセットされることがあるが、リーチ系統がSP4リーチである場合だけ、「側部演出ユニット特殊動作」がセットされるよう構成することも可能である。また、側部演出情報として「虹」以外の色がセットされて演出動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされた場合には、音声を出力しないようにしても良い。
〔事前判定コマンド受信処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における事前判定コマンド受信処理(ステップB49)の詳細について説明する。
図80に示すように、事前判定コマンド受信処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、事前判定コマンド(図柄情報コマンド、変動パターン乱数コマンド)を受信した否かを判定する(ステップB301)。
ステップB301で、事前判定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB301;No)には、事前判定コマンド受信処理を終了する。
一方、ステップB301で、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップB301;Yes)には、受信した事前判定コマンドの内容を対応する保留(始動)記憶領域にセーブする(ステップB302)。
次いで、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であるかをチェックして(ステップB303)、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であるか否かを判定する(ステップB304)。
ステップB304で、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であると判定した場合(ステップB304;Yes)には、現在の遊技状態に対応する変動グループ選択テーブル(図68、図69参照)を準備して(ステップB305)、準備した変動グループ選択テーブルから、受信した事前判定コマンドに含まれる変動パターン乱数コマンドに応じたリーチ系統を取得する(ステップB307)。
一方、ステップB304で、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップB304;No)、すなわち、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドが大当り図柄情報である場合には、特図(特図1又は特図2)に対応する大当り時の変動グループ選択テーブル(図67参照)を準備して(ステップB306)、準備した変動グループ選択テーブルから、受信した事前判定コマンドに含まれる変動パターン乱数コマンドに応じたリーチ系統を取得する(ステップB307)。
次いで、事前演出振分テーブル(図81参照)をセットして(ステップB308)、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドと、ステップB307で取得したリーチ系統とに基づいて事前演出の報知態様を選択する(ステップB309)。
次いで、対象となる保留(始動)記憶領域に、選択した事前演出の報知態様等に関する事前演出情報をセーブして(ステップB310)、事前判定コマンド受信処理を終了する。
ここで、例えば、事前演出の報知態様として「保留:変化なし」が選択された場合、デフォルトの色(本実施形態の場合、白色)の飾り特図始動記憶表示が表示装置41に表示される。
また、例えば、事前演出の報知態様として「保留:青」、「保留:黄」、「保留:赤」又は「保留:虹」が選択された場合、青色、黄色、赤色又は虹色の飾り特図始動記憶表示が表示装置41に表示される。
なお、本実施形態では、先読み結果に応じて表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の色を変化させるように構成したが、これに限ることはなく、特図始動記憶表示の色を変化に加えて(或いは、替えて)、先読み結果に応じて演出モード(遊技モード)を変化させ、それに応じて側部演出ユニット900の状態を変化(具体的には、隠蔽可動部942の位置を変化)させるよう構成することも可能である。
また、本実施形態では、側部演出ユニット900が第3状態となった場合のみ、隠蔽可動部942を拡径動作させるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、側部演出ユニット900が第1状態となった場合や第2状態となった場合に、隠蔽可動部942を拡径動作させるよう構成することも可能である。
ここで、前述したように、仕切り部材602は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。また、ステージ601も、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該ステージ601の前面は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成された装飾部材601aで覆われている。
したがって、図86(a)に示すように、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態(すなわち、下部可動ユニット830が上昇する前の状態)である場合であっても、ステージ601の後方に配設されている下部可動ユニット830の上部は仕切り部材602等を介して視認することができるし、下部可動ユニット830の下端部はステージ601の後面部や誘導導出口603bを介して視認することができる。すなわち、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態であっても、下部可動ユニット830の全容が窺える。
また、前述したように、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態であっても、左側可動部材835と右側可動部材836との隙間からは表出発光部831iが露出しているので、仕切り部材602の奥壁部602bやステージ601の後面部を透過した光によって、誘導流路603内を光らせることができる。
また、例えば、図86(a)に示すように、表示装置41の表示領域Rのうち下部左側に第1始動記憶数を表す飾り特図始動記憶表示が出現する第1記憶表示領域M1を設けるとともに、表示装置41の表示領域のうち下部右側に第2始動記憶数を表す飾り特図始動記憶表示が出現する第2記憶表示領域M2を設けることで、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合に、下部可動ユニット830の突起した上端部で、第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とを仕切ることができる。
下部可動ユニット830が上昇して左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態になると、図86(b)に示すように、下部可動ユニット830の表出発光部831iのほぼ全体がステージ601よりも上側に位置することになる。そのため、表示領域Rのうち下部に第1記憶表示領域M1や第2記憶表示領域M2を設けると、左側可動部材835及び右側可動部材836の露出状態時には、下部可動ユニット830で第1記憶表示領域M1や第2記憶表示領域M2が隠蔽されることとなる。これにより、左側可動部材835及び右側可動部材836の露出状態時には、始動記憶数が不明になるため、止め打ちを防止することが可能となる。
なお、図86(a)では、表示によって第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とが識別可能となっているが、第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とを一体的に表示して、下部可動ユニット830の突起した上端部で、第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とを仕切るよう構成することも可能である。
(第2実施例)
次に、本出願の発明に係る第2の実施例について説明する。
第2の実施例は、上下に円弧状に移動可能な前記隠蔽可動部942を有する枠体演出装置430とそれを用いた演出制御の仕方が前述した実施例とは異なるようにしたものである。
本実施例においては、前記実施例(図19参照)における側部演出装置900の演出ベース部材910の下部に設けられている第1モードオブジェクト(第1モード示唆部材)911と、演出ベース部材910の上部に設けられている第2モードオブジェクト(第2モード示唆部材)912の代わりに、図87〜図91に示すように、報知用表示部913と914が設けられるとともに、隠蔽可動部942の停止位置が5段階に設定されている。
上記報知用表示部913には確変状態でないことを示す「否」なる文字が表示され、報知用表示部914には確変状態を示す「確」なる文字が表示されており、演出制御装置300によって、図89に示すように、隠蔽可動部942が最も下に位置されて報知用表示部914の「否」を隠蔽すると現在の遊技状態が確変状態であることを確定報知し、図91に示すように、隠蔽可動部942が最も上に位置されて報知用表示部913の「確」を隠蔽すると確変状態でないことを確定報知するようになっている。
本実施例では、隠蔽可動部942が上から3段目すなわち中間に位置する状態(図87参照)を初期状態と称し、最も上すなわち1段目に位置する状態を第1状態、最も下すなわち5段目に位置する状態を第2状態と称する。従って、第1状態と第2状態は確定報知状態であり、それ以外(2〜4段目の位置)は曖昧報知状態であると言える。報知用表示部913と914は、例えば、表面に文字を印刷した不透明な化粧板、あるいは表面に文字を印刷した半透明板とその背部に配設されたランプ、液晶表示パネルのような表示装置などで構成することができる。
なお、本実施例では、演出制御装置300が隠蔽可動部942を制御している(図56の盤演出装置44)が、遊技制御装置が隠蔽可動部942を制御してもよい。
また、本実施例では、遊技球が特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口(36)へ入賞した際に抽出した乱数と移動先を決定するためのデータテーブルを用いて隠蔽可動部942の移動先を決定し、側部可動ユニット940を作動させて決定した移動先へ隠蔽可動部942を移動させるようにしている。なお、隠蔽可動部942を移動させている間に始動入賞口(36)へ入賞することに応じて抽出した乱数は、隠蔽可動部942の移動に関しては無効として扱うようになっている。
さらに、移動先を決定するためのデータテーブルは、隠蔽可動部942の最上位置と最下位置である確定報知状態以外の位置(2段目〜4段目)に応じて異なるテーブルが用意されている。また、その時の遊技状態が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて移動先の振分け率が異なるテーブルが用意されている。つまり、データテーブルは6種類ある。従って、始動入賞に伴い抽出した乱数が同一であったとしても、隠蔽可動部942のそのときの位置と遊技状態とによって最大で6種類の移動先があり得ることになる。ただし、データテーブルにおける振分け値の設定の仕方によって、乱数によっては3種類とか4種類のように移動先が制限されることもある。
上記のように乱数によって隠蔽可動部942の移動先を決定することによって、隠蔽可動部942の移動が単調にならず、遊技の興趣を高めることができる。なお、隠蔽可動部942が確定報知状態すなわち第1状態と第2状態にあるときのデータテーブルがないのは、一旦隠蔽可動部942が第1状態または第2状態の位置に移動するとその後は移動させないことで、確定報知状態とするためである。
また、そのときの特図変動表示ゲームの変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時と所定回数以上のときとで異なる振分け率に設定された別のデータテーブルを用意しておいて、乱数と遊技状態(確変/非確変)と変動回数に応じて隠蔽可動部942の移動先を決定するようにしてもよい。この場合、データテーブルは12種類であり、隠蔽可動部942には最大で12種類の移動先があることになる。特図変動表示ゲームの変動回数に応じて異なる振分け率のデータテーブルを用意しておくことにより、変動回数が多いほど正しい報知をする確率が高くなるようにすることができる。
なお、本実施例では、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口(36)への遊技球の入賞を契機として隠蔽可動部942の移動先を決定するようにしているが、普図始動ゲート(34)への流入(通過)によって移動先を決定するようにしても良い。また、移動先の決定は特図始動入賞口(36)への入賞によって行う一方、隠蔽可動部942を有する側部演出ユニット900の作動は、特図変動表示ゲームの開始や普図変動表示ゲームの開始、普図始動ゲート(34)など特図始動入賞口(36)以外の入賞口への入賞あるいはワープ流路(604)への流入などを契機として開始するようにしても良い。
図92には、前述した各データテーブルにおける移動先の振分け率の設定例が示されている。なお、図92(A)〜(C)は、隠蔽可動部942の位置3または2での「確変」と「非確変」の2つのデータテーブルの振分け率をそれぞれ1つの表として示している。
具体的には、図92(A)は、隠蔽可動部942の現在位置が3段目(初期状態位置)であって特図の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時に「確変」か「非確変」かに応じて使用するデータテーブルにおける振分け率である。また、図92(B)は、隠蔽可動部942の現在位置が3段目(初期状態位置)であって特図の変動回数が所定回数(例えば20回)以上の時に「確変」か「非確変」かに応じて使用するデータテーブルにおける振分け率、図92(C)は、隠蔽可動部942の現在位置が2段目であって特図の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時に「確変」か「非確変」かに応じて使用するデータテーブルにおける振分け率である。位置4のデータテーブルの振分け率の図示は省略してある。
図92(A)〜(C)の各表において、移動先の欄の0〜5の数字のうち「0」は移動しないことを意味し、「1」は最も上の位置、「2」は上から2段目の位置、「3」は上から3段目の位置、「4」は上から4段目の位置、「5」は最も下の位置へ移動することを意味する。乱数の数の欄の「−」は割り当てがないことを意味する。遊技状態が「確変」の時は移動先「1」が「−」に、また遊技状態が「非確変」の時は移動先「5」が「−」になっていることから、「確変」の時は隠蔽可動部942が最も上の位置(報知用表示部914の「確」を隠す状態)にはならず、「非確変」の時は隠蔽可動部942が最も下の位置(報知用表示部913の「否」を隠す状態)にはならないことが分かる。
なお、位置3のときの「3」は移動元と移動先が同じであるため、動作後の状態は「0」と同じであるが、「0」は動きがないのに比して、「3」は一旦上または下の方向に移動した後「3」の位置に戻るといった違いがある。
また、隠蔽可動部942の現在位置が3段目(初期状態位置)にあるときに使用するデータテーブルの振分率を示す図92(A)の表において、移動先「2」〜「4」の乱数の数には、確変時も非確変時も同じ数が割り当てられているが、「非確変」の時の移動先「1」に乱数の数の割合として「5%」が、また「確変」の時の移動先「5」に乱数の数の
割合として「5%」が割り当てられている。従って、3段目から見て正しくない報知の方向へ移動する確率は20%、正しい報知の方向へ移動する確率は25%であり、全体しては正しい報知の方向へ移動する確率が高くなるように設定されている。
また、特図変動表示ゲーム(以下、特図と略す)の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時の振分け率を示す図92(A)の表と、特図の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時の振分け率を示す図92(B)の表とを比較すると、正しくない報知の方向へ移動する確率が共に20%で同じであるが、(A)の表に比べて、(B)の表の方が、報知確定側に移動する割合が多くなっており、(B)の表は正しい報知をする確率(正しい報知の方向に移動する確率)は35%であり、(A)の表の25%よりも増えている。つまり、変動回数20回未満に比して、変動回数20回以上の方が正しい報知をする確率が高くなっている。従って、曖昧報知位置であってもある程度信頼性のある報知が行われる。
また、隠蔽可動部942の現在位置が3段目(初期状態位置)にあるときの振分け率を示す図92(A)と(B)の表において、乱数に応じて移動先「3」を選択した時は移動しないのと同じであるので、変動回数20回未満の時の移動しない率は55%であるのに対し、変動回数20回以上の時の移動しない率は40%である。つまり、移動する確率は、変動回数20回未満の時よりも変動回数20回以上の時の方が高くなっており、変動回数が多いほど演出頻度が高くなり、長い時間大当りが発生しないことで遊技の興趣が低下するのを抑制することができる。
さらに、確定報知する確率も、変動回数20回未満に比して変動回数20回以上の時の方が、5%から10%へと増えており、変動回数が多い方が確定報知され易くしている。そして、隠蔽可動部942が「1」または「5」の位置へ移動すると、移動先選択テーブルがないので、以降の移動はなくなり、例えば大当りまたは確変終了までそのままの位置に固定され、確定報知となる。
隠蔽可動部942の現在位置が「3段目」(初期状態位置)にあり特図の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時の振分け率を示す図92(A)の表と、隠蔽可動部942の現在位置が「2段目」にあり特図の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時の振分け率を示す図92(C)の表とを比較すると、現在位置が「2段目」の方が初期状態である「3段目」へ移動する確率が高くなっている。
また、図92(C)の表では、「非確変」の時の移動先「1」の割合が「10%」であり、図92(A)の表の「5%」よりも大きくなっているので、非確変時には「3段目」の位置よりも「2段目」の位置の方が、正しい報知をする確率が高くなっている。
隠蔽可動部942の現在位置が「4段目」にあり特図の変動回数が所定回数(例えば20回)未満の時の振分け率は、図92(C)の表の移動先「1」〜「5」の値を上下逆にして確変時と非確変時を入れ替えたような値に設定するとよい。これにより、「3段目」の位置よりも「4段目」の位置の方が、正しい報知をする確率が高くなるようにすることができる。なお、図92の各表の振分け率はこれに限定されるものでなく、他の振分け率であってもよい。
次に、隠蔽可動部942の移動による確変状態の報知演出の具体例を、図93のタイミングチャートを用いて説明する。
本実施例における確変状態の報知演出は、大当り遊技(大入賞口開放サイクル遊技)の終了後に、当該大当りを誘起した特図変動表示ゲームの結果が確変を伴うものであったのか確変を伴うものでなかったのかを、始動入賞の発生ごとに隠蔽可動部942を移動させて報知するものである。
具体的には、図93に示すように、先ず大当り遊技の終了タイミングt1から次の可変表示(特図変動表示ゲーム)が開始されるタイミングt2までの大当りエンディング期間T1内に、報知役物としての側部演出ユニット900を初期化動作させて、隠蔽可動部942を上から3段目の位置(図87参照)へ移動させる(図93の期間T2)。本実施例では、隠蔽可動部942がこの位置にある状態を初期状態と称する。
その後、既に発生している始動入賞記憶による特図変動表示ゲーム(可変表示)を開始する(タイミングt2)。そして、遊技領域への打球発射によって始動入賞が発生したタイミングt3で、乱数を取得するとともに該乱数およびその時の遊技状態(確変/非確変)に応じて隠蔽可動部942の移動先を決定し、側部演出ユニット駆動部740のモータ741(図24、図34参照)を駆動して隠蔽可動部942を移動させる。ここで、決定された移動先が最上位置または最下位置であった場合には確定報知となり、以後の移動は実行しないが、決定された移動先が最上位置または最下位置でなかった場合には、始動入賞の発生の度に上記動作を繰り返し実行する(図93のt4〜t8)。なお、この実施例では、報知役物としての側部演出ユニット900が作動している途中で始動入賞が発生したとしてもそれは報知役物の作動に関しては保留として記憶せず無効として扱い、隠蔽可動部942を移動させない(図93のタイミングt9)。
従来は表示装置41の周辺の演出用の役物は特図変動表示ゲームの開始または進行と関連して作動させるのが一般的であったため、演出が単調となり飽き易いものであったが、上記のように本実施例では、始動入賞の発生タイミングで、報知役物としての側部演出ユニット900を作動させて隠蔽可動部942を移動させるため、報知役物の作動開始が特図変動表示ゲームの実行開始と同期しないようになる。また、特図変動表示ゲームの変動時間と報知役物の作動時間とが異なっているので、特図変動表示ゲームの進行と報知演出の進行も関連性のないものとなる。さらに、隠蔽可動部942の移動先を乱数に応じて決定しているため、確定報知に至るまでのステップ数も毎回異なるものとなる。その結果、報知演出が単調にならず遊技の興趣を高めることができるという効果がある。
ところで、上記のように隠蔽可動部942の移動先を乱数に応じて決定すると、なかなか確定報知に至らず、確定報知前に特図変動表示ゲームで大当りが発生する場合が考えられる。そこで、本実施例では、そのような場合には、大当りの発生した特図変動表示ゲームのファンファーレ期間(大当りサイクル遊技の直前)に、そのときの遊技状態の確定報知を行うこととした。
具体的には、図94に示すように、可変表示(変動表示ゲーム)の期間T3中に何回か報知役物としての側部演出ユニット900の作動が繰り返され(t12,t13)、当該可変表示(特図変動表示ゲーム)の停止タイミングt14で結果が大当り停止態様であった場合、大当り遊技が開始されるタイミングt15までのファンファーレ期間T4中に報知役物としての側部演出ユニット900の作動処理T5を実行して確定報知を行う。
上記のように、確定報知前に大当りが発生した場合にファンファーレ期間T4中に確定報知をすることにより、遊技者は遊技状態が低確率状態であったのか高確率状態であったのかを知ることができ、いわゆる高確率状態(潜伏確変)で大当りを引いたのか低確率状態で大当りを引き戻したのか認識することができる。
図95は、上記のようなファンファーレ期間中の制御をするための処理(ファンファーレ処理)の手順を示す。
このファンファーレ処理では、先ず既に非確変状態の確定報知をしたか否か判定する(ステップA501)。ここで、非確変状態の確定報知をした(ステップA501;Yes)と判定すると、何もせずに当該ファンファーレ処理から抜ける。また、ステップA501で、非確変状態の確定報知をしていない(No)と判定すると、ステップA502へ進んで、既に確変状態の確定報知をしたか否か判定する。そして、ステップA502で、確変状態の確定報知をした(Yes)と判定すると、当該ファンファーレ処理から抜ける。
一方、ステップA502で、確変状態の確定報知をしていない(No)と判定すると、ステップA503へ進んで、高確率状態(確変)中であるか否か判定する。そして、ステップA503で、確変中でない(No)と判定すると、ステップA504へ進んで非確変状態の確定報知すなわち隠蔽可動部942を最上位置(図91参照)へ移動させる処理を実行し、当該ファンファーレ処理から抜ける。また、ステップA503で、確変中である(Yes)と判定すると、ステップA505へ進んで確変状態の確定報知すなわち隠蔽可動部942を最下位置(図89参照)へ移動させる処理を実行し、当該ファンファーレ処理から抜ける。
なお、上記実施例では、大当りの発生時に報知役物(側部演出ユニット900)による確定報知していない場合にファンファーレ期間中に確定報知するとしたが、それ以外に、例えば遊技店の営業終了時にまだ確定報知していない場合には、例えばガラス枠の開放中に報知役物の作動契機(実施例では始動入賞)が成立したことを条件として確定報知するようにしてもよい。これにより、例えば、確定報知していない状態での遊技中に閉店時刻となった場合に、店員がガラス枠を開放して遊技球を始動口に入れ報知役物を作動させて確変か否か確認して、確変状態であることを条件に遊技中の遊技者に対して翌日の台予約(実行権利付与)などのサービスを提供することが可能となる。
また、ガラス枠の開放中の報知役物作動契機の成立を条件とする代わりに、演出制御基板等に操作ボタンを設けて、該ボタンの操作の検出で確定報知をするようにしてもよい。
このように通常の営業における遊技店(店員)の意図的な操作により確定報知をするようにしてもよい。
また、ファンファーレ期間中の代わりに、大当り遊技中あるいはエンディング期間の初期化動作前に報知役物による確定報知を行うようにしても良い。
さらに、上記実施例では、隠蔽可動部942の停止位置を5段階に設定したが、これに限定されるものでなく、3段階、4段階あるいは6段階以上(無段階を含む)としても良い。
以上の説明から、上記実施形態には、
所定の条件(始動記憶)の成立に基づいてゲームが生起され、該ゲームが当たりとなった場合に遊技者に有利な特定遊技状態(大当り)が発生するとともに、当たりとなる確率が相対的に低い低確率状態と当たりとなる確率が相対的に高い高確率状態を有する遊技機において、
遊技の進行を制御する制御手段(遊技制御装置100)と、
遊技の進行に応じて装飾や演出を行う装飾装置と(盤装飾装置46、枠装飾装置18)、
該装飾装置を制御する装飾制御手段(演出制御装置300)と、
高確率状態であるか否かを報知する報知手段(側部演出ユニット900、隠蔽可動部942)と、を有し、
前記制御手段は、
特定の条件の成立により前記低確率状態から前記高確率状態に遷移させ、
前記報知手段は、
前記制御手段または前記装飾制御手段により制御され、
前記ゲームの生起条件とは異なる特別の条件の成立に基づいて、高確率状態であるか否かを前記報知手段によって報知させるようにした発明が含まれることが分かる。
ここで、「ゲーム」は可変表示装置を用いて行う変動表示ゲームのようなものの他、メカすなわち流入した遊技球が所定の領域を通過あるいは入賞するか否かで特定遊技状態を発生させるか否かを決定する役物装置のようなもので行うゲームであっても良い。また、「特定の条件」はゲームが当たりとなった場合の全てでもよく、例えば特定の入賞口に入賞した遊技球が入賞口内の特定の領域を通過したこと条件として、特定遊技状態を発生するとともに該特定遊技状態後に高確率状態を発生するようにしてもよい。
かかる発明によれば、ゲームの生起条件とは異なる特別の条件の成立により高確率状態であるか否かを報知するので、高確率状態の報知は該ゲームと非同期に実行されることとなり、単調さが払拭され、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施形態には、
複数の識別情報を可変表示することで前記ゲームを行う可変表示装置(表示装置41)を備え、
前記ゲームの実行中に所定の始動口へ遊技球が入賞した場合に、該遊技球の入賞に基づく情報を所定数を上限に保留記憶として記憶可能な始動記憶保留手段(RAM111C)を備え、
前記報知手段(側部演出ユニット900)は、前記特定遊技状態の終了時に初期状態にされ、
前記制御手段(遊技制御装置100)は、
前記所定の条件として前記始動記憶保留手段の保留記憶に基づいて前記ゲームを実行し、
前記制御手段または前記装飾制御手段(演出制御装置300)は、
前記特別の条件として前記ゲームの実行中の前記所定の始動口への遊技球の入賞を契機に前記報知手段による前記報知を実行するようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、始動記憶保留手段の保留記憶に基づいて生起されるゲームの実行中における所定の始動口への遊技球の入賞を契機にして報知手段による報知を実行するので、高確率状態の報知は可変表示のゲームと非同期に実行されることとなり、また保留記憶が上限に達していても報知を行うので、単調さが払拭され、遊技の興趣が向上する。
さらに、上記実施形態には、前記報知手段(側部演出ユニット900)は、前記報知を複数段階の信頼度で行うようにした発明が含まれる。
ここで、「信頼度」とは、現在の確率状態が高確率状態であることの可能性の度合いを意味する。
かかる発明によれば、高確率状態であるか否かの報知を複数段階の信頼度で行うので、遊技者の期待感を高めたり弱めたりすることができ、それにより遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施形態には、前記報知手段(側部演出ユニット900)は、前記複数段階の信頼度のうち、前記低確率状態または前記高確率状態の確定報知を行った後は、次に前記特定遊技状態が発生するゲームが終了もしくはゲームの結果が確定するまで、他の信頼度の報知をしないようにした発明が含まれる。
ここで、「確定報知」とは、信頼度が100%であることを意味し、現在の確率状態が高確率状態であることの可能性が100%(低確率状態であることの可能性が0%)、または低確率状態であることの可能性が100%(高確率状態であることの可能性が0%)であることの報知である。
上記のような発明によれば、一旦低確率状態または高確率状態の報知を行うとその後は他の信頼度を報知しないので、確定報知を行うこととなり、遊技者は遊技状態が低確率状態であるのか高確率状態であるのかを正確に知ることができる。
さらに、上記実施形態には、前記制御手段(遊技制御装置100,演出制御装置300)は、前記報知手段が前記確定報知以外の報知を行っていたとしても前記特定遊技状態が発生する場合は、そのときの確率状態に応じて前記報知手段による前記低確率状態または前記高確率状態の確定報知を行うように構成した発明が含まれる。
かかる発明によれば、報知手段が確定報知をしていない状態で特定遊技状態(大当り)が発生する場合に確定報知がなされるので、遊技者はそのときの確率状態が低確率状態または高確率状態のどちらであったかを知ることができる。
さらに、上記実施形態には、前記報知手段(側部演出ユニット900)は、特殊の条件下で前記特別の条件が成立した場合には、前記低確率状態または前記高確率状態の確定報知を行うように構成した発明が含まれる。
ここで、「特殊の条件下」とは、例えばガラス枠が開放されている状態等の通常の営業において遊技店の操作により意図的に生起させ得る状態を意味する。
上記のような発明によれば、特殊の条件下で特別の条件すなわち高確率状態であるか否か報知を実行するための条件が成立した場合に、遊技状態が低確率状態であるのか高確率状態であるのかの確定報知を行うので、遊技者は低確率状態または高確率状態であるかを知りたい場合に、確実に知ることができる。
(第3実施例)
次に、本出願の発明に係る第3の実施例について説明する。
第3の実施例は、大当り中における大入賞口の開放制御の仕方を上記実施例とは異なるようにしたものである。
図96には、第3の実施例が適用される遊技盤の構成例が示されている。
第3の実施例においては、前記実施例(図2)で遊技盤30に設けられていた普通変動入賞装置37がなく、代わりにセンターケース40の左上に設けられている入賞装置(前記実施例では第2特別変動入賞装置)39が普通変動入賞装置とされ、普図変動表示ゲームの結果に応じて開閉されるように構成されている。また、第1特別変動入賞装置38は、第1入賞口および該第1入賞口を開閉する扉(第1アタッカ)38Aと、第2入賞口および該第2入賞口を開閉する扉(第2アタッカ)38Bとを有し、第1アタッカ38Aと第2アタッカ38Bとが上下に並んで設けられている。
また、特に限定されるわけではないが、本実施例における特別変動入賞装置38には、ベース部材380の上部中央に始動入賞口36となる入賞枠が、また、ベース部材380の上部両側部には一般入賞口35となる入賞枠が一体に形成されている。
なお、本実施例における特別変動入賞装置38は、入賞口の扉(アタッカ扉)が閉じた状態では遊技球が入賞不能な構造であるが、扉が閉じた状態でも遊技球が入賞可能であり、開くことでより遊技球が入賞し易くなる構造のものであっても良い。
図97および図98には、第3の実施例における上記特別変動入賞装置38の構造の詳細を表わす斜視図が示されている。このうち図97は上側の第1アタッカ38Aが開いた状態を、図98は下側の第2アタッカ38Bが開いた状態を示す。
図97に示されているように、第1アタッカ38Aの内側には流入した遊技球を検出するカウントスイッチ38aが設けられている。また、図98に示されているように、第2アタッカ38Bの内側には特定領域38Cと、該特定領域38Cへ流入した遊技球を検出するスイッチ38cと、特定領域38Cへ流入した遊技球以外の遊技球を検出するカウントスイッチ39aとが設けられている。
第2アタッカ38Bは、大当り遊技の際に、流入した遊技球が特定領域38Cを通過することを条件に再度の開放制御が行われるようにされる。つまり、この実施例では、特定領域38Cは大当りの継続入賞口として機能する。第1アタッカ38Aの内側には特定領域(継続入賞口)が設けられていないので、所定回数に達するまで無条件継続開放制御が行われる。
本実施例は、特図変動表示ゲームで大当りが発生した場合に実行される大当り遊技で、第1アタッカ38Aの開放と第2アタッカ38Bの開放を組み合わせてサイクル遊技を実行することを特徴とするものである。以下、具体的なサイクル遊技について説明する。なお、以下の説明では、上に位置する第1アタッカ38Aに係る入賞口をを第1入賞口、下に位置する第2アタッカ38Bに係る入賞口を第2入賞口と称する。
本実施例では、内部に継続入賞口を有していない第1入賞口の3回の開放(第1アタッカ38Aが開いた状態になること)と、内部に継続入賞口を有する第2入賞口の1回の開放(第2アタッカ38Bが開いた状態になること)を1セットとして、継続入賞口への入賞(継続入賞ともいう)を条件に最大で4セットまで開放を繰り返すサイクル遊技制御を行う。従って、大当り時の最小ラウンド数は「4」、最大ラウンド数は「16」である。
図99(A)はサイクル遊技が1セットで終了する場合のタイミングチャート、図99(B)はサイクル遊技が2セットで終了する場合のタイミングチャートである。図99(B)では、第4ラウンドT4の第2入賞口の開放中に特定領域(継続入賞口)への入賞が発生しているため第5〜第8ラウンドが実行される。一方、図99(A)の第4ラウンドT4や図99(B)の第8ラウンドT8の第2入賞口の開放中には、特定領域(継続入賞口)38Cへの入賞が発生していない(いわゆるパンク)ため、大当りのサイクル遊技が終了している。
なお、特図変動表示ゲームの大当りの停止態様に応じて、例えば『777』の場合には最大の4セットまでサイクル遊技を許容(ただし継続入賞がないときは3セット以下で終了することもある)、『444』の場合には1セットだけサイクル遊技を許容、『333』の場合には3セットまでサイクル遊技を許容するなどの制御を行うようにしても良い。
また、上記実施例では特図変動表示ゲームの大当りの停止態様に応じて、サイクル遊技の態様を変化させたが、サイクル遊技が生起した際にサイクル遊技の態様を決定する変動表示ゲームを行い、その結果によりサイクル遊技の態様を決定してもよい。また、変動表示によりゲームではなく、始動口に入賞した遊技球を保持しておき、大当りの際に前記保持した遊技球でゲームを行い、該ゲームの結果によりサイクル遊技の態様を決定してもよい。
さらに、本実施例におけるサイクル遊技制御では、第1入賞口(38A)の開放後のインターバル期間の長さcと第2入賞口(38B)の開放後のインターバル期間の長さeとに差を設け、cよりもeの方が長くなるようにして、第2入賞口の開放後のインターバル期間に大当りの継続報知を行えるようにしている。また、第2入賞口の開放(ラウンドT4やT8)中に継続入賞が発生しなかった場合のインターバル期間の長さdも第1入賞口の開放後のインターバル期間の長さcよりも長くして、そのインターバル期間に大当りの終了報知(エンディング表示)を行えるようにしている。
上記のように、本実施例の大当り時のサイクル遊技制御では、無条件で継続する複数回(例えば3回)のラウンドの後に継続入賞の発生を条件に継続する1回のラウンドを1セットとする制御を行うため、大当りのサイクル遊技(ラウンド遊技)が単なる消化遊技にならず遊技の興趣が高まるとともに、無条件継続ラウンド中はパンクのおそれがないとともに最低ラウンド数が保証されるので、遊技者は安心して遊技を行えるという効果がある。
なお、サイクル遊技の1セットは、上記のような「第1入賞口の3回の開放+第2入賞口の1回の開放」に限定されず、第1入賞口の開放を4回のように設定してもよい。また、第1入賞口の開放回数が異なるセットを混在させるようにしても良い。なお、1セット中の第1入賞口の連続開放が4回の場合には、1回のサイクル遊技では最大3セットすなわち最大ラウンド数「15」まで許容するようにすると良い。
図100はサイクル遊技の1セットを「第1入賞口の4回の開放+第2入賞口の1回の開放」とした場合のタイミングチャートであり、(A)には第5ラウンドT5の第2入賞口の開放中に継続入賞が発生せずサイクル遊技が1セットで終了する場合を、(B)には第5ラウンドT5では継続入賞が発生して継続したものの第10ラウンドT10の第2入賞口の開放中に継続入賞が発生せずサイクル遊技が2セットで終了する場合を示してある

なお、特図変動表示ゲームの大当りの停止態様に応じて、例えば『777』の場合にはラウンド数を16にして全てのラウンドで第1入賞口を開放し、『555』場合には最大の4セットまでサイクル遊技を許容(ただし継続入賞がないときは3セット以下で終了することもある)、『444』の場合には1セットだけサイクル遊技を許容、『333』の場合には3セットまでサイクル遊技を許容するなどセットではない態様の大当りを混在させても良い。
(第3実施例の第1変形例)
次に、上記第3の実施例の第1変形例について説明する。
第1の変形例は、上記実施例とは逆に、内部に特定領域38Cを有する第2入賞口(38B)の開放中に特定領域38Cへ遊技球が流入した場合にサイクル遊技を終了し、特定領域38Cへ遊技球が流入しなかった場合にサイクル遊技を継続するような制御を行うものである。つまり、この場合、第2入賞口(38B)内の特定領域38Cはサイクル遊技中止条件を与える領域となる。なお、この変形例においても、大当りが発生してサイクル遊技が開始されると、先ず内部に特定領域を有しない第1入賞口(38A)が所定回数(例えば8回)だけ開放され、その後、内部に特定領域を有する第2入賞口(38B)の開放を中止条件が成立するまで実行するような制御が実行される。
図101(A)は第2入賞口(38B)の1回目の開放中(ラウンドT9)に特定領域への遊技球の流入があってサイクル遊技が終了する場合のタイミングチャート、図101(B)は第2入賞口(38B)の複数回目の開放中(例えばラウンドT13)に特定領域への遊技球の流入があってサイクル遊技が終了する場合のタイミングチャートである。
なお、この変形例においても、第2入賞口の開放中に中止条件が成立しなかった場合のインターバル期間の長さeの方が第1入賞口の開放後のインターバル期間の長さcよりも長くなるようにして、第2入賞口の開放後のインターバル期間に大当りの継続報知を行えるようにする。また、第2入賞口の開放中に中止条件が成立した場合のインターバル期間の長さdは、第1入賞口の開放後のインターバル期間の長さcや第2入賞口の開放中に中止条件が成立しなかった場合のインターバル期間の長さeよりも長くして、そのインターバル期間に大当りの終了報知(エンディング表示)を行えるようにしている。
上記のように、本変形例の大当り時のサイクル遊技制御では、無条件で継続する複数回のラウンドの後に特定領域へ遊技球が流入しなかったことを条件に継続するラウンドを、中止条件が成立するまで繰り返す制御を行う。そのため、大当りのサイクル遊技(ラウンド遊技)が単なる消化遊技にならず遊技の興趣が高まるとともに、無条件継続ラウンド中はパンクのおそれがないとともに最低ラウンド数が保証されるので安心して遊技を行えるという効果がある。例えば、サイクル遊技が開始されると、先ず内部に特定領域を有しない第1入賞口(38A)を8回開放する場合には、次の第2入賞口(38B)の開放を含めた9ラウンドが最低保証されることとなる。
なお、特図変動表示ゲームの大当りの停止態様やサイクル遊技の態様を決定する変動表示ゲームの結果に応じて、例えば『777』の場合には最初から第1入賞口(38A)を15回開放して15ラウンドを保証し、『555』の場合には最初に第1入賞口(38A)を8回開放して最低9ラウンドを保証し、『444』の場合には最初に第1入賞口(38A)を3回開放して最低4ラウンドを保証する制御を行うようにしても良い。
(第3実施例の第2変形例)
次に、上記第3の実施例の第2変形例について説明する。
上記第1変形例では、最初に無条件でラウンドが継続する第1入賞口(38A)を複数回開放させた後に内部に特定領域38Cを有する第2入賞口(38B)を開放させ、その開放中に特定領域へ遊技球が流入した場合にサイクル遊技を終了し特定領域へ遊技球が流入しなかった場合にサイクル遊技を継続するような制御を行っている。これに対し、この第2変形例は、最初に無条件でラウンドが継続する第1入賞口(38A)を複数回(例えば4ラウンド)開放させた後に内部に特定領域を有する第2入賞口(38B)を開放させ、その開放中に特定領域へ遊技球が流入した場合にはサイクル遊技を終了する点は第1変形例と同じであるが、そのサイクル終了によって確変状態(高確率状態)へ移行する一方、第2入賞口(38B)の開放中に特定領域へ遊技球が流入しなかった場合には無条件でラウンドが継続する第1入賞口(38A)を所定回開放させる制御を行うとともにサイクル遊技が終了した後に非確変状態(低確率状態)へ移行することが確定するような制御を行うものである。
つまり、この第2変形例では、サイクル遊技が開始されると、先ず無条件継続の第1入賞口(38A)を複数回開放させ、その後内部に特定領域を有する第2入賞口(38B)を1回だけ開放させ、そのラウンドで特定領域へ遊技球が流入したかしなかったかでサイクル遊技後の制御(確変の有無)が異なるようにされる。
ここで、第2変形例による制御の流れを、図102のタイミングチャートを用いて説明する。なお、ここでは、サイクル遊技が開始されると最初に、内部に特定領域を有しない第1入賞口(38A)が4回(4ラウンド)だけ連続して開放されるものとする。
図102(A)は特定領域を有する第2入賞口(38B)が開放される第5ラウンド中に特定領域へ遊技球が流入した場合のタイミングチャート、図102(B)は第5ラウンド中に特定領域へ遊技球が流入しなかった場合のタイミングチャートである。
図102(A)では、第5ラウンドの第2入賞口の開放中に特定領域への入賞が発生しているため第5ラウンドでサイクル遊技が終了し、その後確変状態(高確率状態)が発生する。一方、図102(B)では、第5ラウンドの第2入賞口の開放中に特定領域への入賞が発生していないため、第5ラウンド終了後に内部に特定領域を有しない第1入賞口(38A)が開放される第6ラウンドが開始され、以降第1入賞口を開放するラウンドが所定回数(例えば10回)実行されてサイクル遊技が終了し、その後非確変状態(低確率状態)が発生する。
上記のように、第2変形例のサイクル遊技制御に従うと、第5ラウンド中に特定領域への入賞が発生するとサイクル遊技が終了するため出球は少ないが確変状態(高確率状態)へ移行し、第5ラウンド中に特定領域への入賞が発生しないとサイクル遊技が最終ラウンドまで継続するため出球は多いが非確変状態(低確率状態)へ移行することとなる。そのため、遊技者はいずれかを選択するように遊技を行うことができ、興趣が高まる。また、選択を下側の第2入賞口への入賞で行うため、偶然に頼る部分が少なくなり、遊技者の意思が反映され易いという利点がある。つまり、遊技者が最終ラウンドまで継続させようとする場合、第5ラウンド中に遊技球を発射しなければ遊技球は第2入賞口へ入賞せず、必然的に特定領域への入賞も発生せず、最終ラウンドまで継続させることが確実にできる。
なお、上記第2変形例では、第2入賞口(38B)の内部に特定領域38Cを設けて該特定領域38Cを遊技球が通過もしくは流入したことを条件にサイクル遊技を終了し、確変状態を発生するようにしているが、第2入賞口(38B)の内部に特定領域38Cを設けずに単に第2入賞口(38B)に遊技球が入賞したことを条件にサイクル遊技を終了し、確変状態を発生するようにしても良い。この場合は遊技者の意志がほぼ確実に反映されることとなる。つまり第2入賞口(38B)に遊技球が入賞しても特定領域への入賞は偶然に頼る部分も多く確実ではないが、第2入賞口(38B)に遊技球が入賞させることはほぼ確実にできる。ただし、特定領域38Cを設けた方が、偶然性が大きくなりより興趣が向上するという利点がある。
また、上記第2変形例では、第2入賞口(38B)の特定領域38Cを遊技球が通過もしくは流入しなかった場合には確変状態を発生しないようにしているが、特定領域を遊技球が通過しなかった場合でも所定の確率で確変状態を発生するようにしても良い。これにより、最終ラウンドまでサイクル遊技が継続しかつ確変状態が発生することもあるので、遊技性に富み興趣が向上する。さらに、上記第2変形例では、特別変動入賞装置38として第1入賞口(38A)と第2入賞口(38B)を有するものを使用したが、特別変動入賞装置38には内部に特定領域38Cを有する第2入賞口(第1アタッカ38B)のみ設け、第1入賞口としてセンターケース40の左上の変動入賞装置39を利用して、上述したのと同様な遊技制御を行うようにしても良い。
次に、第3の実施例において第2入賞口開放終了後の上記インターバル期間eに、表示装置41にて実行する演出の例について説明する。
図99(B)や図100(B)、図101(B)の第2入賞口開放終了後のインターバル期間e(サイクル遊技が継続する場合のインターバル期間)においては、図103(a)→(b)→(c)の順に進展する演出(図ではジャンケンゲーム)を行う。これにより、サイクル遊技が継続することを遊技者に容易に認識させることができる。
一方、第2変形例の図102(A)の第2入賞口開放終了後のインターバル期間eにおいては、直前の第2入賞口開放中に特定領域38Cを遊技球が通過もしくは流入して確変状態が発生した場合には、図104(a)→(b)→(c)の順に進展する演出(図ではジャンケンゲーム)を行い、特定領域38Cを遊技球が通過もしくは流入せずサイクル遊技が継続した場合には、図104(a)→(b)→(d)の順に進展する演出を行う(図102(B)のインターバル期間e)。これにより、確変状態の発生またはサイクル遊技の継続のいずれであるかを遊技者に容易に認識させることができる。また、図102(B)のインターバル期間e以降の第1入賞口開放終了後のインターバル期間cにおいては、図104(d)の表示のみを行うと良い。
さらに、図99や図100、図101、図102における第2入賞口が開放する以前のインターバル期間cにおいては、図105に示すような表示を行う。
また、図99(A)や図100(A)、図101(A)の第2入賞口開放終了後のエンディング期間dにおいては、図106(a)→(b)→(c)の順に進展する演出を行うと良い。これにより、終了条件が成立してサイクル遊技が終了することを、遊技者に容易に認識させることができる。
以上の説明から、上記実施形態には、
遊技球を流入可能にするため拡大または開放する複数の入賞口(38A,38B)を有し、複数の所定の条件のうちいずれかの成立により、所定回数を上限として複数回、前記複数の入賞口のいずれかを拡大または開放する特定遊技状態を発生する遊技機において、
遊技の進行を制御する制御手段(遊技制御装置100)を有し、
前記複数の入賞口には、内部に特定領域を備えない第1入賞口(38A)と、内部に特定領域を備える第2入賞口(38B)があり、
前記制御手段(遊技制御装置100)は、
前記複数の所定の条件のうち成立した条件に応じて異なる態様で前記第1入賞口または前記第2入賞口を拡大または開放するものとし、
前記特定遊技状態において、前記第1入賞口が拡大または開放した場合には、その後第1入賞口または第2入賞口を拡大または開放し、
前記第2入賞口が拡大または開放した場合には、前記特定領域を遊技球が通過したことを条件としてその後第1入賞口または第2入賞口を拡大または開放するようにした発明が含まれることが分かる。
ここで、「複数の所定の条件」とは特図変動表示ゲームの大当りの停止態様やサイクル遊技の態様を決定する変動表示ゲームの結果を含む。
また、「異なる態様」とは第1入賞口と第2入賞口の開放順序、第1入賞口の連続開放回数や上限の開放回数が異なることを意味する。
上記のような発明によれば、同じ所定の条件が成立した場合でも、第2入賞口が開放した場合の特定領域の遊技球の通過の有無により、トータルの入賞口の開放回数が異なることになり、興趣が向上するとともに、通過しなかったときは入賞口の開放回数が少なくなり出玉が減少するため、遊技店の利益を確保し易くなる。
また、上記実施形態には、前記特定遊技状態において、前記第1入賞口(38A)の拡大または開放の終了から次に前記第1入賞口または前記第2入賞口が拡大または開放するまでの時間と、前記第2入賞口(38B)の拡大または開放の終了から次に前記第1入賞口または前記第2入賞口が拡大または開放するまでの時間とが異なるようにした発明が含まれる。
第2入賞口は特定領域を備える一方、第1入賞口は特定領域を備えていないため、第2入賞口へ流入した遊技球が検出されるのに要する時間と第1入賞口へ流入した遊技球が検出されるのに要する時間が異なることになるが、請求項2に記載の発明によれば、特定領域を遊技球が通過したことを正確に検出しつつ次に入賞口が開放するまでの時間を最適化することができ、特定遊技状態における遊技をテンポ良く進めることができる。
また、上記実施形態には、演出表示を表示可能な演出表示装置(表示装置41)を備え、前記特定遊技状態において前記第1入賞口(38A)が拡大または開放終了した後に前記第1入賞口または前記第2入賞口が拡大または開放するまでの期間と、前記第2入賞口(38B)が拡大または開放終了した後に前記第1入賞口または前記第2入賞口が拡大または開放するまでの期間とで異なる演出表示を実行するようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、遊技者に分かり易い演出表示によって特定遊技状態が継続するか否かの報知をすることができ、興趣が向上する。
さらに、上記実施形態には、前記第1入賞口(38A)を拡大または開放する所定回数のラウンドと前記第2入賞口(38B)を拡大または開放する1回のラウンドとを組として、該組を1回または複数回行うことで前記特定遊技状態を構成するようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、所定の条件が成立して発生した特定遊技状態において、特定領域を備えない第1入賞口を拡大または開放する所定回数のラウンドと特定領域を備える第2入賞口を拡大または開放する1回のラウンドを組として実行することになるため、継続が保証され安心して遊技できるラウンドと適度な射幸心をそそるラウンドが繰り返すので、興趣が向上する。
また、全て特定領域を備える第2入賞口の開放のラウンドで特定遊技状態を構成すると出玉数のバラツキが大きくなるが、請求項4に記載の発明によれば、各特定遊技状態における出玉数が、実行されたラウンドの組の数に応じて段階的に異なることになるため、遊技店における出玉数の管理が容易になる。
また、上記実施形態には、
遊技球を流入可能にするため拡大または開放する複数の入賞口(38A,38B)を有し、複数の所定の条件のうちいずれかの成立により、前記複数の入賞口を複数回択一的に拡大または開放する特定遊技状態を発生する遊技機において、
遊技の進行を制御する制御手段(遊技制御装置100)を有し、
複数の前記入賞口には、内部に特定領域を備えない第1入賞口(38A)と、内部に特定領域を備える第2入賞口(38B)があり、
前記制御手段は、
前記複数の所定の条件のうち成立した条件に応じて異なる態様で前記第1入賞口または前記第2入賞口を拡大または開放するものとし、
前記特定遊技状態において、前記第1入賞口(38A)が拡大または開放した場合には、その後第1入賞口または第2入賞口を所定回数を上限として拡大または開放し、
前記第2入賞口(38B)が拡大または開放した場合には、前記特定領域を遊技球が通過したことを条件として当該特定遊技状態を終了するようにした発明が含まれる。
上記のような発明によれば、同じ所定の条件が成立しても特定領域の通過の有無により入賞口の拡大または開放回数(ラウンド数)が異なるとともに、第2入賞口が開放した場合には継続が約束されるため、興趣が向上するとともに、最小出玉数(最小ラウンド数)が保証されるので出玉数のバラツキが少なくなり、遊技店における出玉数の管理が容易になる。
また、上記実施形態には、
遊技球を流入可能にするため拡大または開放する複数の入賞口(38A,38B)を有し、複数の所定の条件のうちいずれかの成立により、所定回数を上限として複数回、前記複数の入賞口を択一的に拡大または開放する特定遊技状態が発生する遊技機において、
遊技の進行を制御する制御手段(遊技制御装置100)を有し、
複数の前記入賞口には、第1入賞口(38A)と第2入賞口(38B)があり、
前記制御手段は、前記特定遊技状態において、
前記第1入賞口(38A)が拡大または開放した場合には、その後第1入賞口または第2入賞口を拡大または開放し、
前記第2入賞口(38B)が拡大または開放した場合には、特定の条件が成立したこと条件として前記特定遊技状態を終了するとともに、前記所定の条件が成立する確率を相対的に低い低確率状態から相対的に高い高確率状態にする一方、前記特定の条件が成立しなかったこと条件として、その後第1入賞口または第2入賞口を拡大または開放するように構成した発明が含まれる。
上記のような発明によれば、特定遊技状態中の遊技の進行に変化があり、興趣が向上するとともに、出玉数を減少させることにより遊技店の利益を確保し易くなる。
さらに、上記実施形態には、前記特定の条件は前記第2入賞口(38B)への遊技球の入賞であるように構成した発明が含まれる。
かかる発明によれば、特定遊技状態中に遊技者が第2入賞口に入賞させるか否かにより、特定遊技状態の継続または確変が決まるので、興趣が向上するとともに、出玉数を減少させることにより遊技店の利益を確保し易くなる。
また、上記実施形態には、前記第2入賞口は内部に特定領域を備え、前記特定の条件は前記特定領域を遊技球が通過するように構成した発明が含まれる。
かかる発明によれば、特定遊技状態中の第2入賞口開放時に特定領域を遊技球を通過するか否かにより、特定遊技状態が継続するか否かおよび確変が決まるので、運の要素も加わり、興趣が向上するとともに、出玉数を減少させることにより遊技店の利益を確保し易くなる。
さらに、上記実施形態には、前記制御手段(遊技制御装置100)は、前記特定遊技状態において、前記第2入賞口(38B)の拡大または開放をラウンド遊技の最終ラウンド以外で1回行うように構成した発明が含まれる。
このような発明によれば、第2入賞口の開放中に遊技球を発射するか否かを遊技者が選択することにより、発生した特定遊技状態(大当り)を、出玉数は多いが確変しない大当りか、出玉数は少ないが確変する大当りかのどちらかにすることができるため、興趣が向上するとともに、出玉数を減少させることにより遊技店の利益を確保し易くなる。
(第4実施例)
次に、特別変動入賞装置38の構成が上記実施例とは異なる第4の実施例について説明する。
図107には、第4の実施例に係る特別変動入賞装置38を前面下部に配置した遊技盤30の構成が示されている。
本実施例における遊技盤30の構成は、上記第3実施例における遊技盤30の構成を示す図96とほぼ同様であり、第1特別変動入賞装置38は、第1入賞口および該第1入賞口を開閉する扉(第1アタッカ)38Aと、第2入賞口および該第2入賞口を開閉する扉(第2アタッカ)38Bとを有し、第1アタッカ38Aと第2アタッカ38Bとが上下に並んで設けられている。
本実施例(図107)の遊技盤30が第3実施例(図96)の遊技盤30と相違する点は、第3実施例では第1アタッカ38Aの幅と第2アタッカ38Bの幅が同一であるのに対し、実施例では第2アタッカ38Bの幅の方が第1アタッカ38Aの幅よりも小さく形成されている点および第2アタッカ38Bの内部に特定領域(継続入賞口)が設けられていない点である。なお、図96の遊技盤30には遊技釘がなく図107の遊技盤30には遊技釘が示されているが、これは図示の都合からであり、実際には図96の遊技盤30にも図107の遊技盤30と同様な遊技釘が設けられる。
ただし、これらの相違点は、本第4実施例を適用する上で何ら特徴的なものではなく、遊技盤自身の構成および遊技制御は第3実施例(図96)の遊技盤および遊技制御と同一であっても良い。第3実施例との差異は、以下に述べるように、主として特別変動入賞装置38の基板としてのベース部材380の構造が異なる点である。
図108〜図110には、第4の実施例における上記特別変動入賞装置38の構造の詳細を表わす斜視図が示されている。このうち図108は上側の第1アタッカ38Aと下側の第2アタッカ38Bが共に閉じた状態を、図109は上側の第1アタッカ38Aが開いた状態を、図110は下側の第2アタッカ38Bが開いた状態を示す。
本実施例における特別変動入賞装置38は、中央部に入賞口形成するための開口を有し遊技盤の前面に接合される取付け用の基板としてのベース部材380と、ベース部材380の開口を前方から覆うように上下に並んで配設された前方へ傾倒可能な上側の第1アタッカ38Aおよび下側の第2アタッカ38Bと、ベース部材380前面の第1アタッカ38Aの両側方に上方より流下して来た遊技球を下側の第2アタッカ38Bの方へ誘導するため中央側へ向かって下り傾斜するように形成され配設された球誘導部材388a,388bと、を備えて構成されている。
そして、図109に示されているように、第1アタッカ38Aに係る入賞口の内部には流入した遊技球を検出するカウントスイッチ38aが設けられている。また、図110に示されているように、第2アタッカ38Bに係る入賞口の内部には流入した遊技球を検出するカウントスイッチ39aが設けられている。
本実施例においては、図111(A)、図114(A)が示すように特別変動入賞装置38の上側の第1アタッカ38Aの上方直近に、入賞率を調整するとともに遊技球の流下勢を減衰させるために複数の遊技釘Nが所定の配置で植設されている。ただし、第1アタッカ38Aの下端と第2アタッカ38Bの上端との間には、遊技釘が設けられていない。
本実施例における特別変動入賞装置38は、図111(A)に示すように、下側の第1アタッカ38Bの左右方向の幅bの方が、上側の第1アタッカ38Aの左右幅aよりも小さく形成されている。
特別変動入賞装置38が配設される遊技領域32は、上下方向における中央部の左右幅よりも下部の左右幅の方が狭くなっており、本実施例においては特別変動入賞装置38は遊技領域32の下部に配設されている。そのため、上記のように下側の第2アタッカ38Bの左右方向の幅bを、上側の第1アタッカ38Aの左右幅aよりも小さく形成することで、上側の第1アタッカ38Aの左右幅を確保した上で、遊技領域内での特別変動入賞装置38のスペース効率を向上させることができる。
すなわち、上側の第1アタッカ38Aの左右幅aと下側の第2アタッカ38Bの左右幅bとが同一である場合、左右幅a,bをある程度確保しようとすると特別変動入賞装置38の配設位置が高くなり装置の下方に無駄なスペースが生じてしまうが、下側の第2アタッカ38Bの左右幅bをaよりも小さくすることで、特別変動入賞装置38をより低い位置に配設することができ、スペース効率が向上する。また、下側の第2アタッカ38Bの左右幅bを小さくすることで入賞確率が低下する不具合を、第1入賞口(第1アタッカ38A)の両側方に、該第1入賞口(38A)の側方を流下した遊技球を第2入賞口(第2アタッカ38B)へ誘導する球誘導部材388a,388bを設けることで解消し、第2入賞口(38B)へも遊技球を入賞し易くすることができる。
また、球誘導部材388aと第2入賞口(38B)の間および球誘導部材388bと第2入賞口(38B)の間は遊技球が通過でき得る間隔を有し、第2入賞口(38B)へ過度に入賞することを防止している。すなわち、球誘導部材388aと第2入賞口(38B)の間および球誘導部材388bと第2入賞口(38B)の間から遊技球を落下させることで、単位時間あるいは発射遊技球数に対する第2入賞口(38B)の入賞の割合を低下させ得る調整を可能とする構成を有することで遊技店の利益を確保し易くすることができる。
また、本実施例における特別変動入賞装置38には、図111(B)に示すように、上側の第1アタッカ38Aの下端と下側の第2アタッカ38Bの上端との間に位置する離間部材389に、やや上向きかげんとなるように形成された傾斜面を有し前記基板から前方に突出した傾斜段部からなる流下勢減衰部389aが設けられている。なお、本実施例では流下勢減衰部389aは、下側の第2アタッカ38Bの幅よりも大きく球誘導部材388aと球誘導部材388bの間に亘って設けられており、したがって第2アタッカ38Bへの入賞経路全て亘って設けられることとなる(図111(A))が、第2アタッカ38Bへの入賞経路のうち遊技球の流下が多い部分のみに設けるものでもよい。例えば球誘導部材388に近い部分のみに流下勢減衰部389aを設け、中央部分には設けないものであってもよい。さらに、下側の第2アタッカ38Bの前面には後方へ向かって凹む凹部38fが左右の幅方向に沿って形成されている。なお、図111(B)において、符号Gが付されているのは、遊技領域の前方を覆う前面ガラスである。
図111(A)に示すように、上側の第1アタッカ38Aの上方直近には遊技球の流下勢を減衰させる遊技釘Nが植設されているが、第1アタッカ38Aの下端と第2アタッカ38Bの上端との間には遊技釘が設けられていないため、上方から流下して来て遊技釘Nの間を通り抜けた遊技球は第2アタッカ38Bの近傍ではその流下速度が速くなる。
そのため、流下勢減衰部389aがないと、第2アタッカ38B(扉)の上端やベース部材380の下端部前面に遊技球が衝突してこれらの部品を損傷させるおそれがある。特に第2アタッカ38Bが開いている状態では垂直に近い角度で遊技球が第2アタッカ38B(扉)に衝突するのでその衝撃は大きなものとなり、第2アタッカ38B(扉)が損傷するおそれが大きい。
本実施例では、上記のように、第1アタッカ38Aと第2アタッカ38Bとの間の離間部材389に流下勢減衰部389aが設けられているため、上方から流下して来た遊技球は流下勢減衰部389aに衝突して流下速度を落とすとともに、前面ガラスGの方向へ向きを変え、前面ガラスに衝突して第2アタッカ38B(扉)の方向へ向きを変える。そのため、流下速度が減衰したことに加え開放した第2アタッカ38B(扉)と遊技球の衝突角度が小さくなることで第2アタッカ38B(扉)の受ける衝撃が小さくなり、第2アタッカ38B(扉)やベース部材380が損傷しにくくすることができるとともに、図112に示すように、遊技球の落下方向が入賞口の奥行き方向(入賞した遊技球の流下方向)となり第2アタッカ38B(扉)が開いている状態では遊技球が入賞し易くなるという利点もある。
また、下側の第2アタッカ38Bの前面に凹部38fが形成されているため、閉じた状態では前面ガラスGの方向から流下して来た遊技球を凹部の曲面に沿って誘導することで、第2アタッカ38B(扉)へ加わる衝撃を和らげることができる。
なお、この実施例では、第2アタッカ38Bの前面に左右の幅方向全体に亘って凹部38fが形成されているが、中央付近に部分的に凹部38fを設けるようにしても良い。
また、上記実施例では、前方へ回動して開放する2つの入賞口(アタッカ扉)を設けた特別変動入賞装置38を示したが、3つ以上の入賞口(アタッカ扉)を設けても良い。さらに、実施例の入賞口(アタッカ扉)は、扉が閉じた状態では遊技球が入賞不能な構造であるが、扉が閉じた状態でも遊技球が入賞可能であり、開くことでより遊技球が入賞し易くなる構造のものであっても良い。
(第4実施例の変形例)
次に、図113〜図115を用いて上記第4実施例の変形例について説明する。
図113は第4実施例の変形例に係る特別変動入賞装置38の斜視図、図114(A)はその正面図、(B)は(A)におけるB−B線に沿った断面図、図115は下側の第2アタッカ38Bが開いた状態を示す断面図である。
この変形例の特別変動入賞装置38は、下側の第2アタッカ38B(扉)の前方に、遊技盤または基板と平行に閉状態の扉と遊技球の径以上の間隔をおいて透明な合成樹脂材等からなる飾り板390が配設されている。また、上記実施例と同様に、上側の第1アタッカ38Aの両側方に球誘導部材388a,388bが設けられているとともに、第1アタッカ38Aの下端と下側の第2アタッカ38Bの上端との間に位置する離間部材389に、やや上向きかげんの傾斜面を有し前記基板から前方に突出した傾斜段部からなる流下勢減衰部389aが設けられている。さらに、下側の第2アタッカ38Bの前面には、後方へ向かって凹む凹部38fが左右の幅方向に沿って形成されている。
この変形例の特別変動入賞装置38は、上記実施例と同様に、流下勢減衰部389aによって、上方から流下して来た遊技球の流下速度を落として、第2アタッカ38B(扉)やベース部材380が損傷しにくくすることができるとともに、下側の第2アタッカ38Bの前面に形成されている凹部38fの曲面によって前面ガラスGの方向から流下して来た遊技球を誘導することで、第2アタッカ38B(扉)へ加わる衝撃を和らげることができる。
さらに、第2アタッカ38B(扉)の前方に、該扉と平行な飾り板390が配設されているため、遊技球の前後方向の流下経路が狭くなることでより流下速度を落とすことができるとともに、飾り板390によって、流下勢減衰部389aに衝突することで前方へ方向を変えた遊技球が前面ガラスGに直接衝突するのを防止し、衝突によって生じる騒音や前面ガラスGの損傷を低減することができる。
また、第2アタッカ38B(扉)の前方に飾り板390を配設したことにより、図115に示すように、第2アタッカ38B(扉)が開いている状態で遊技球がより入賞し易くなる。しかも、飾り板390は透明な合成樹脂材等により形成されているので、下側の第2アタッカ38Bが開成された際に遊技球が入賞する様子を遊技盤の前方から視認することができ、遊技の興趣が低下するおそれもない。
なお、飾り板390の上端には、図115に示すように、後方(図では右方)へ向かって下り傾斜するテーパ面390aを形成しておくのが望ましい。これにより、飾り板390の上端への遊技球の衝突による飾り板390自身の破損を抑制できるとともに、上方から流下して来た遊技球を第2アタッカ38B(扉)の入賞口の方向へ誘導し易くなるという利点がある。
なお、本実施例(第4実施例および第4実施例の変形例)では1つの基板(ベース部材380)に2つのアタッカ(第1アタッカ38A、第2アタッカ38B)を設けた入賞装置に流下勢減衰部を設けたが、1つの基板でなくとも基板が一体的になっていて2つのアタッカの間に遊技釘を稙設でない入賞装置のアタッカの間に流下勢減衰部に設けるものでもよい。
また、複数の入賞装置を遊技盤に上下に連続して配置したため入賞装置の間に遊技釘を稙設できない場合に、下方に配置した入賞装置のアタッカ扉の上方また上方に配置した入賞装置のアタッカ扉の下方に、上方に配置した入賞装置の基板あるいは下方に配置した入賞装置の基板の前面より前方に突出させた流下勢減衰部を設けたものでよい。
すなわち、アタッカの直上に遊技釘を配設できない場合に、アタッカの直上の基板(ベース部材380)をその上部よりも前方に突出させた流下勢減衰部を有し、流下する遊技球が前記流下勢減衰部に接触して流下勢が減衰するものであればよい。
以上の説明から、上記実施形態には、
前面側に遊技球が流下する遊技領域(32)を有する遊技盤(30)を備えた遊技機において、
前方に回動して開放または拡大する1または複数の入賞口(アタッカ38A,38B)を備えた入賞装置(特別変動入賞装置38)を、前記入賞口が上下に複数隣設するように1または複数前記遊技領域に配設し、
前記入賞装置の、上下に隣設する上側の入賞口と下側の入賞口との間に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部(流下勢減衰部389a)を設けるようにした発明が含まれることが分かる。
上記のような発明によれば、互いに隣設する上側の入賞口と下側の入賞口の間に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部を入賞装置に設けたので、下側の入賞口へ向かって流下する遊技球の流下勢が減衰され、下側の入賞口を構成する部品の損傷を防止することができる。
また、上記実施形態には、前記入賞装置は、前記遊技盤の前面に接合される基板を有し、前記流下勢減衰部は、前記基板から前方に突出した傾斜段部により構成されるようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、上側の入賞口と下側の入賞口の間の流下勢減衰部は、入賞装置の基板から前方に突出した傾斜段部により構成されるため、比較的簡単な構成で下側の入賞口へ向かって流下する遊技球の流下勢を減衰させ、下側の入賞口を構成する部品の損傷を防止することができる。
また、上記実施形態には、前記遊技領域(32)は、上下方向における中央部から下部へ向かうほど左右幅が狭くなるように形成され、
前記入賞装置(特別変動入賞装置38)は前記遊技領域の下部に配設され、
複数の前記入賞口(アタッカ38A,38B)には、上側に位置する第1入賞口(38A)と下側に位置する第2入賞口(38B)があり、
前記第2入賞口の左右幅は前記第1入賞口の左右幅よりも小さくされ、
前記第1入賞口(38A)もしくは前記流下勢減衰部(389a)の両側には、第1入賞口の側方を流下した遊技球を第2入賞口へ誘導する誘導部(388a,388b)が設けられているようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、遊技領域は上下方向における中央部から下部へ向かうほど左右幅が狭くなるように形成されており、入賞装置は遊技領域の下部に配設され、下側の第2入賞口の左右幅は上側の第1入賞口の左右幅よりも小さいため、遊技領域でのスペース効率が向上する。また、第1入賞口もしくは流下勢減衰部の両側に、第1入賞口の側方を流下した遊技球を第2入賞口へ誘導する誘導部を設けたので、下側の第2入賞口の左右幅を小さくすることで入賞率が低下する不具合を解消し、遊技球を第2入賞口へも入賞し易くすることができる。
さらに、上記実施形態には、前記下側の入賞口または前記第2入賞口の開閉部材(38B)は、表面側に左右方向に沿って凹部(38f)が形成されているようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、遊技領域の前方を覆う前面ガラスに当たって流下方向を変え下側の入賞口または第2入賞口の開閉部材に衝突する遊技球を、凹部に沿って下方へ誘導させて衝撃を和らげることができる。
また、上記実施形態には、前記下側の入賞口または前記第2入賞口の前方に、前記下側の入賞口または前記第2入賞口の閉状態の開閉部材(38B)との間に遊技球が通過可能な間隔をおいて平行な平板(390)を設けるようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、下側の入賞口または第2入賞口の開閉部材と平行な平板により、入賞口の開閉部材の前方の空間を狭くすることができ、それによって遊技球の流下勢減衰効果を高めて下側の入賞口の開閉部材の損傷をより防止することができるとともに、流下勢減衰部によって前方へ向きを変えた遊技球が前面ガラスに衝突するのを防止することができ、衝突によって生じる騒音や前面ガラスの損傷を低減することができる。
(第5実施例)
次に、本出願の発明に係る第5の実施例について説明する。
第5の実施例は、各々が可動部材を有する複数の可動演出ユニットを備えた遊技盤における各可動演出ユニットの作動に関するものである。
図116には、第5の実施例が適用される遊技盤の構成が斜視図で示されている。図116の遊技盤は、前述した実施例における遊技盤と同様の構成であるので、詳しい説明は省略するが、中央に表示装置41を備えるいわゆるセンターケースとしての包囲枠体40の下部に下部演出ユニット800が配設され、包囲枠体40の右側部には側部演出ユニット900が配設され、包囲枠体40の中央には表示装置41の前方を移動する可動部材48B(48A)を有する枠体演出装置430が配設されている。
なお、図116は、各可動演出ユニットまたは演出装置の可動部材が初期位置にある状態を示しており、下部演出ユニット800の可動部材と枠体演出装置430の可動部材48B(48A)は初期位置では包囲枠体40の装飾板によってほとんどの部分が前方から見えないようにされる。
そして、側部演出ユニット900の可動部材(942)は図117に示すように初期位置(上方)から円弧を描きつつ下方へ、下部演出ユニット800の可動部材(835,836)は図118に示すように初期位置から左右方向に膨張しつつ上方へ、枠体演出装置430の可動部材48B(48A)は図119および図120に示すように右方向(左方向)へ、それぞれ移動する。ただし、この実施例では、枠体演出装置430の可動部材48B(48A)にそれぞれ前方へ突出した部位D1(D2)が設けられているため、互いにすれ違って移動することはできないようになっている。
上記のように、この実施例の遊技盤は3つの可動演出装置を備えているため、変動表示ゲームでリーチが発生した際の演出を可動演出装置で行う場合に、作動させる装置やそれらの組合せでリーチの信頼度を示唆することが可能である。
ところで、図119と図120とを比較すると分かるように、側部演出ユニット900の可動部材(942)と枠体演出装置430の可動部材(48A)とは前方から見たときの可動領域が一部重なるが、図121に示すように、それぞれの可動領域A1とA3は前後に離間して配置されているので同時に作動可能である。
一方、この実施例では、図121に示されているように、側部演出ユニット900の可動部材の可動領域A1と下部演出ユニット800の可動部材の可動領域A2は、一部重なっているので同時に作動すると干渉し、下部演出ユニット800の可動部材と枠体演出装置430の可動部材の可動領域A2とA3も一部重なっているので同時に作動すると干渉するため、それぞれを同時に作動させることはできない。
図122には、側部演出ユニット900の可動部材と下部演出ユニット800の可動部材を同時に作動させた際の様子を前方から見た状態を示している。この図では、符号Eで示す箇所で、側部演出ユニット900の隠蔽可動部942と下部演出ユニット800の右側可動部材836とが接触して干渉していることが分かる。ただし、側部演出ユニット900の隠蔽可動部942が、可動範囲のうち最大可動位置である最も下の位置へ移動した状態では、側部演出ユニット900の可動部材(942)と下部演出ユニット800の可動部材(836)は干渉せず、図123に示すように、下部演出ユニット800の左側可動部材835および右側可動部材836を上昇かつ拡張させることができる。
また、図124には、下部演出ユニット800の可動部材(835,836)と枠体演出装置430の可動部材(48A,48B)を同時に作動させた際の様子を前方から見た状態を示している。この図では、符号Fで示す箇所で、下部演出ユニット800の左側可動部材835および右側可動部材836と枠体演出装置430の可動部材48A,48Bの突出部位D1,D2とが接触して干渉していることが分かる。
従って、例えば変動表示ゲームでリーチが発生した際の演出を下部演出ユニット800と側部演出ユニット900と枠体演出装置430で行う場合、可動部材同士の干渉を避けるため、下部演出ユニット800と側部演出ユニット900の連動演出および枠体演出装置430と側部演出ユニット900の連動演出では、それぞれ時間をずらして別々に可動部材を作動させる必要がある。そのため、可動部材の移動に比較的長い時間がかかることになるので、そのような複数の演出装置による連動演出は、変動時間の長いリーチ(ロングリーチ)で行う演出に適している。
図125には、下部演出ユニット800と側部演出ユニット900と枠体演出装置430を作動させる際に、互いの可動部材の干渉を避けるための作動タイミングの例を示す。
図125において、Taの期間は、下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)のみを作動(往復移動)させる期間である。また、Tbの期間は、下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)初期位置(最も下の位置)に位置させた状態で、側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)のみを初期位置(最も上の位置)から最大可動位置(最も下の位置)へ移動させる期間である。また、Tcの期間は、側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)を最大可動位置(最も下の位置)に位置させた状態で、下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)を作動(往復移動)させる期間である。さらに、Tdの期間は、枠体演出装置430の可動部材(第3可動部材)を作動(往復移動)させながら、側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)を最大可動位置(最も下の位置)から初期位置(最も上の位置)へ移動させる期間である。
図125より、2つの可動部材を同時に作動させる期間はあるものの、3つの可動部材を同時に作動させる期間はないようにしている様子が分かる。
つまり、互いに干渉しない側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)と枠体演出装置430の可動部材(第3可動部材)は相手の移動状況に関わらず移動することができ、互いに干渉することがある側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)と下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)および枠体演出装置430の可動部材(第3可動部材)と下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)は、相手が移動していないとき(初期位置にいるとき)に移動することができる。
なお、側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)と下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)は側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)が最大可動位置の場合も下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)に干渉しないので、その場合も下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)は移動することができる。
さらに、側部演出ユニット900の可動部材(942)は、初期位置において前方より視認できないように構成されているとともに可動部材(942)の後方に上部装飾部材912が配設されており、図117に示すように、可動部材(942)が下方へ移動すると上部装飾部材912が前方より視認できるようになっている。また、可動部材(942)が最大移動する先には下部装飾部材911が配設されており、図118のように通常は見えているが、可動部材(942)が下方の最大可動位置へ移動すると下部装飾部材911が隠蔽されるようになっている。従って、上部装飾部材912および下部装飾部材911に付されている模様や文字と可動部材(942)の位置によって、リーチの信頼度等の演出を行うことができる。
図126には、側部演出ユニット900の可動部材としての隠蔽可動部942を、初期位置(最も上の位置)から最大可動位置(最も下の位置)へ移動させた後、最大可動位置から初期位置へ復帰させる制御を行ったときの隠蔽可動部942の位置と上部装飾部材912(上部装飾)および下部装飾部材911(下部装飾)の可視状態との関係を示す。
図126において、Taの期間は隠蔽可動部942が初期位置にあって上部装飾部材912が不可視状態で下部装飾部材911が可視状態となる期間(図91参照)であり、Tbの期間は隠蔽可動部942が初期位置と中間位置との間にあって上部装飾部材912が一部不可視状態で下部装飾部材911が可視状態となる期間(図90参照)である。また、Tcの期間は隠蔽可動部942が中間位置にあって上部装飾部材912と下部装飾部材911が共に可視状態となる期間(図87参照)であり、Tdの期間は隠蔽可動部942が中間位置と最大可動位置との間にあって上部装飾部材912が可視状態で下部装飾部材911が一部不可視状態となる期間(図88参照)である。さらに、Teの期間は隠蔽可動部942が最大可動位置にあって上部装飾部材912が可視状態で下部装飾部材911が不可視状態となる期間(図89参照)である。
次に、側部演出ユニット900の可動部材としての隠蔽可動部942の変形動作について説明する。
第1の実施例(図21〜図23)で説明したのと同様に、第5実施例の側部演出ユニット900も可動部材としての隠蔽可動部942が、図128に示すように、拡大縮小変形可能に構成されている。そして、この実施例においては、隠蔽可動部942が初期位置(最も上の位置)もしくはそれに近い位置にあるときに隠蔽可動部942が拡大変形すると、図127に符号Hで示すように、センターケースとしての包囲枠体40の上部部材の一部に接触してしまう構成である場合に、そのような接触を回避するようにしている。
また、隠蔽可動部942が最大可動位置(最も下の位置)もしくはそれに近い位置にあるときに隠蔽可動部942が拡大変形すると、、センターケースとしての包囲枠体40の下部部材の一部に接触してしまう。一方、隠蔽可動部942が初期位置と最大可動位置のほぼ中間に位置する状態では、図128に示すように、隠蔽可動部942は拡大変形しても他の部品と干渉することがないので、このような位置では拡大変形動作を許容するようにしている。
図129には、側部演出ユニット900の隠蔽可動部942(第1可動部材)を、初期位置(最も上の位置)から最大可動位置(最も下の位置)へ移動させる間における第1可動部材の位置と、隠蔽可動部942の拡大変形可能期間との関係を示す。図において、Ta,Tcは隠蔽可動部942の周囲に干渉する部品があって拡大変形不能な期間、Tbは隠蔽可動部942の周囲に干渉する部品がないため拡大変形可能な期間である。
このように、拡大縮小変形する可動部材が初期位置において可動部材の周囲を包囲する部材があっても、初期位置から移動して周囲に当接する部材が無くなってから拡大変形することで、初期位置では周囲の部材に当接する大きさに拡大することができ、拡大することの演出効果を増大することができる。
(第5実施例の変形例)
次に、電源投入時等に下部演出ユニット800と側部演出ユニット900と枠体演出装置430の各可動部材を初期位置(最も上の位置)へ移動させる処理(初期化処理)のタイミングについて説明する。
可動部材を有する遊技機にあっては、メーカで製造された遊技機を工場から遊技店へ搬送して設置するまでの間に、可動部材が所定位置から移動してしまっていることが考えられるが、そのような場合に、何ら処理をせずに可動演出装置を作動させると部品同士が干渉して破損したり故障したりするおそれがある。そこで、電源投入時等に演出装置の可動部材を初期位置へ移動させる初期化処理が必要となる。このような初期化処理においても、本実施例のように、複数の可動演出装置を備える遊技機であって可動部材の駆動源がモータであるものにあっては、初期化処理のために各可動演出装置の可動部材を同時に作動させると干渉するおそれがある。
そこで、本変形例では、図130や図131に示すようなタイミングで、可動部材を作動(初期化)させることによって可動部材の干渉を回避するようにした。
図130は、隠蔽可動部942を拡大変形させる駆動源と下部演出ユニット800の可動部材を作動(上昇)させる駆動源としてそれぞれモータを使用した場合に好適な初期化タイミングである。この場合、先ず期間Tbで隠蔽可動部942を拡大変形させるモータを隠蔽可動部942の縮小方向へ作動させた後、下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)を最大可動位置から初期位置へ移動させる方向へ作動させる(期間Tc)。その後、側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)と枠体演出装置430の可動部材(第3可動部材)を移動させるモータを最大可動位置から初期位置へ移動させる方向へ作動させる(期間Td)。これによって、各可動部材の干渉を回避しつつ短時間で初期化処理を終了することができる。なお、期間Taは電源がOFFとなっている期間である。
また、隠蔽可動部942の縮小を側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)の初期位置へ移動前に行っていれば、下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)の初期位置へ移動と同時に行っても良い。
また、電源OFFの間(期間Ta)に各可動部材が最大可動位置にあるとして説明したが、必ずしも最大可動位置でなくとも中間の位置であって同様である。
このように、各可動部材の干渉形態に応じて、それぞれの可動部材を初期化する順を決定し、その順に初期化すればよい。
図131は、隠蔽可動部942を拡大変形させる駆動源としてモータを使用し、下部演出ユニット800の可動部材を作動(上昇)させる駆動源としてソレノイドを使用した場合に好適な初期化タイミングである。この場合、下部演出ユニット800の可動部材(第2可動部材)は初期位置から移動しない(電源OFFにより初期位置に戻る)ので、初期化は不要である。そこで、先ず期間Tbで隠蔽可動部942を拡大変形させるモータを縮小方向へ作動させた後、側部演出ユニット900の可動部材(第1可動部材)と枠体演出装置430の可動部材(第3可動部材)を移動させるモータを最大可動位置から初期位置へ移動させる方向へ作動させる(期間Td)。これによって、各可動部材の干渉を回避しつつ短時間で初期化処理を終了することができる。なお、図131における期間Tcは省略しても良い。
なお、前述の実施例(第1実施例)においては、隠蔽可動部942を拡大変形させる駆動源と下部演出ユニット800の可動部材を作動(上昇)させる駆動源は共にソレノイドであり、ソレノイドは電源がオフされている状態ではプランジャがバネで復帰されるので可動部材の位置が不定になるおそれがないとともに、駆動源としてモータを有する側部演出ユニット900の可動部材と枠体演出装置430の可動部材は前後にずれていて干渉しないので、初期化処理を同時に行っても支障はない(側部演出ユニット900は回動機構がモータである)。
以上の説明から、上記実施形態には、
複数の可動部材(可動仕切り部材48A,48B;可動ベース部材835,836;隠蔽可動部942)を備え、遊技状態に対応して前記複数の可動部材を作動させて遊技状態の報知または演出を行う遊技機において、
前記複数の可動部材は、それぞれの可動範囲の一方の端である初期位置から最大可動位置までの可動領域について、前記複数の可動部材のうち1の可動部材(隠蔽可動部942)の可動領域と、前記1の可動部材とは異なる他の可動部材(可動ベース部材835,836)の可動領域とが少なくとも一部にて重複するように設定し、前記1の可動部材が移動している場合は前記他の可動部材を移動させないようにしたようにした発明が含まれることが分かる。
このような発明によれば、複数の可動部材のうちいずれか1の可動部材と他の可動部材の可動領域が少なくとも一部で重複するように設定するので、複数の可動部材を互いに近接した位置に配設したとしても、それぞれの可動部材の可動領域を大きくして演出効果を高めることができる。
また、上記実施形態には、前記1の可動部材(隠蔽可動部942)の後方の部材に装飾(第2モードオブジェクト912)を設け、電源投入時の状態においては前記1の可動部材により前記装飾を隠蔽し、前記1の可動部材が移動したことにより前記装飾が視認可能となるようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、1の可動部材が移動する以前には視認できず移動した場合に初めて視認可能になる装飾を配したので、後方に装飾を設けない場合に比べて可動部材が移動した際の演出効果が高まり、興趣が向上する。
また、上記実施形態には、前記1の可動部材(隠蔽可動部942)が初期位置から最大可動位置までの途中に位置する状態で前記他の可動部材(可動ベース部材835,836)が作動した場合に前記1の可動部材と接触し、前記1の可動部材が最大可動位置へ移動した場合は前記他の可動部材が作動しても前記1の可動部材と接触しないように可動領域が設定されているようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、1の可動部材が初期位置または最大可動位置いずれかに移動した状態の2つの状態で、1の可動部材と干渉することなく他の可動部材が作動可能となるので、他の可動部材を作動させる機会を多くすることができ、興趣が向上する。
さらに、上記実施形態には、前記複数の可動部材を初期位置へ移動させる初期化を行う場合に、前記他の可動部材(可動ベース部材835,836)の初期化をした後に前記1の可動部材(隠蔽可動部942)の初期化を行うようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、他の可動部材の初期化をした後に1の可動部材の初期化をするので、1の可動部材と他の可動部材とが衝突を起こすことなく初期化を実行することができ、可動部材の破損や故障の発生を防止することができる。
また、上記実施形態には、前記複数の可動部材として、前記1の可動部材としての第1可動部材(隠蔽可動部942)および前記他の可動部材としての第2可動部材(可動ベース部材835,836)とは異なる第3可動部材(可動仕切り部材48A,48B)を備え、前記第2可動部材と前記第3可動部材はそれぞれの可動領域が少なくとも一部にて重複するように設定し、前記第2可動部材が移動している場合は前記第3可動部材を移動させないとともに、前記複数の可動部材の位置を初期化する場合に、前記第3可動部材を初期化する前に前記第2可動部材を初期化するようにした発明が含まれる。
このような発明によれば、1の可動部材としての第1可動部材と他の可動部材としての第2可動部材とは異なる第3可動部材を備え、第2可動部材と第3可動部材の可動領域が重複する場合にも、第2可動部材(可動ベース部材835,836)と第3可動部材(可動仕切り部材48A,48B)とが衝突を起こすことなく初期化を実行することができ、可動部材の破損や故障の発生を防止することができる。
さらに、上記実施形態には、前記1の可動部材としての第1可動部材(隠蔽可動部942)は外形が拡大したり縮小したりするように変形可能な変形部(可動装飾体981)を備え、前記第1可動部材の前記初期状態において前記第1可動部材の変形部の少なくとも一部を囲むように第1可動部材収納部材(前面構成部材600)が配設され、前記変形部は前記第1可動部材が初期位置から最大可動位置までの途中に位置する場合に拡大変形するように構成した発明が含まれる。
かかる発明によれば、第1可動部材は外形が拡大縮小可能な変形部を備えるので、変形部の作動で演出効果を高めて興趣を向上させることができるとともに、変形部が初期状態における収納部を越える大きさに拡大変形するので拡大変形の演出効果を高めることができする。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、今回開示した実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。例えば、前記実施形態では、表示装置41とは別個に本来の変動表示ゲームを実行する特図表示器51,52を設けて表示装置41では飾り特図変動表示ゲームを表示するようにしたものを説明したが、特図表示器51,52を設けずに表示装置41で本来の変動表示ゲームを実行するように構成しても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、スロットマシンにも適用可能である。
10 遊技機
30 遊技盤
32 遊技領域
36 始動入賞口(始動口)
38 第1特別変動入賞装置(入賞装置)
38A 第1アタッカ(第1入賞口)
38B 第2アタッカ(第2入賞口)
38C 特定領域
380 ベース部材(入賞装置の基板)
389a 流下勢減衰部
41 表示装置(可変表示装置)
100 遊技制御装置(制御手段,始動記憶保留手段)
111C RAM(始動記憶保留手段)
300 演出制御装置(制御手段)
430 枠体演出装置(可動演出ユニット)
48A,48B 可動仕切り部材(可動部材)
800 下部演出ユニット(可動演出ユニット)
810 可動ベース部材(可動部材)
900 側部演出ユニット(可動演出ユニット,報知手段)
942 隠蔽可動部(可動部材)
981 可動装飾体(変形部)

Claims (2)

  1. 前面側に遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
    開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を遊技球の流下方向に沿って複数隣接して配設した入賞装置を、前記遊技領域に備え、
    前記入賞装置は、
    前記遊技盤の前面に接合される基板と、
    上流側の入賞口と下流側の入賞口との間の前記基板に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部と、を有し、
    前記流下勢減衰部は、前記基板から前方に突出した突出部により構成され、
    前記下流側の入賞口の上流側に当該下流側の入賞口に遊技球を誘導する誘導部を設けたことを特徴とする遊技機。
  2. 前面側に遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
    開閉部材により開状態または閉状態となる入賞口を備えた入賞装置を、前記遊技領域に遊技球の流下方向に沿って複数隣接して配設し、
    複数の前記入賞装置は、前記遊技盤の前面に接合される基板を有し、
    上流側の入賞口と下流側の入賞口との間に遊技球の流下勢を減衰する流下勢減衰部が形成され、
    前記流下勢減衰部は、前記上流側の入賞口と前記下流側の入賞口との間の前記基板から前方に突出した突出部により構成され、
    前記下流側の入賞口の上流側に当該下流側の入賞口に遊技球を誘導する誘導部を設けたことを特徴とする遊技機。
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