JP6286803B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、変動表示ゲームが開始されたことを遊技者が明確に把握することが可能な遊技機に関する。
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機においては、遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となると遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるものが一般的である。
このような遊技機では、複数の発光部材(LED等)により構成される変動表示部を有し、変動表示ゲーム中においては変動表示部の特定の発光部材を点滅させることで変動表示中であることを表示し、最終的に一又は複数の発光部材を点灯させることで変動表示ゲームの結果を導出するように構成されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2009−045343号公報 特開2011−217828号公報
しかし、上記特許文献に記載された遊技機では、変動表示ゲームが開始されたことを遊技者が明確に把握することが困難であった。
そこで、本発明は、上記した問題点に鑑みなされたものであり、変動表示ゲームが開始されたことを遊技者が明確に把握することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
変動表示ゲームを実行可能な変動表示部を有する表示装置と、前記変動表示ゲームの制御を行う制御装置と、を備え、
前記表示装置に当たり図柄が停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記変動表示部は、複数の発光部材により構成されてなり、
前記制御装置は、
前記複数の発光部材のうち少なくとも一以上の発光部材を所定時間毎に所定の順序で発光状態に変化させることで前記変動表示ゲームが実行中であることを表示させ、
前記変動表示ゲームの変動開始時に最初に発光状態に変化させる発光部材が、前記当たり図柄を構成する一以上の発光部材となるようにし、
前記変動表示ゲームの実行中は、常時一定数の前記発光部材が発光状態となるとともに、発光状態の発光部材に隣接する発光部材が次に発光状態に変化させる発光部材となるように発光態様を切り替える所定の発光パターンを繰り返して前記変動表示部を制御し、
前記表示装置に表示されるはずれ図柄は、前記一定数と等しい数の前記発光部材によって構成され、
前記表示装置に表示される前記当たり図柄は、前記一定数より多い数の前記発光部材によって構成され、
前記所定の発光パターンは、前記はずれ図柄と同じ発光態様を含まないことを特徴とする。
本発明によれば、変動表示ゲームが開始されたことを遊技者が明確に把握することが可能となる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 包囲枠体の構造を示す分解斜視図である。 前面構成部材の構造を示す斜視図である。 第2特別変動入賞装置の構造を示す斜視図である。 発光演出装置の構造を示す分解斜視図である。 (a)は発光演出装置の要部の構造を示す正面図、(b)は(a)におけるC−C線に沿う断面図である。 (a)は発光演出装置の要部の構造を示す背面図、(b)は(a)におけるD−D線に沿う断面図である。 裏面構成部材の構造を示す分解斜視図である。 枠体演出装置の構造を示す分解斜視図である。 下部演出ユニットの構造を示す分解斜視図である。 可動ベース部材及び駆動ユニットの構造を示す分解斜視図である。 下部可動ユニットの構造を示す分解斜視図である。 下部演出ユニットの構造を示す分解斜視図である。 (a)は左側可動部材及び右側可動部材が遮蔽状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す正面図、(b)は左側可動部材及び右側可動部材が遮蔽状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す背面図である。 左側可動部材及び右側可動部材が遮蔽状態である場合の下部演出ユニットの要部の構造を示す背面図である。 (a)は左側可動部材及び右側可動部材が露出状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す正面図、(b)は左側可動部材及び右側可動部材が露出状態である場合の下部演出ユニットの構造を示す背面図である。 左側可動部材及び右側可動部材が露出状態である場合の下部演出ユニットの要部の構造を示す背面図である。 側部演出ユニットの構造を示す分解斜視図である。 側部可動ユニットの構造を示す分解斜視図である。 隠蔽可動部の構造を示す分解斜視図である。 可動装飾部が遮蔽状態である場合の側部可動ユニットの要部の構造を示す背面図である。 可動装飾部が露出状態である場合の側部可動ユニットの要部の構造を示す背面図である。 側部演出ユニット駆動部の構造を示す斜視図である。 側部演出ユニットが第1状態である場合の側部可動ユニット等の構造を示す背面図である。 側部演出ユニットが第2状態である場合の側部可動ユニット等の構造を示す背面図である。 包囲枠体の構造を示す斜視図である。 下部演出ユニット及び側部演出ユニットを取り外した状態の枠体演出装置の構成を示す斜視図である。 枠体演出装置から球通路部材と下カバー部材を取り外した状態を示す斜視図である。 枠体演出装置の第1可動部材右位置検出部の詳しい構造を示す拡大斜視図である。 枠体演出装置から中部材と第1可動部材を取り外した状態を示す斜視図である。 枠体演出装置の第2可動部材右位置検出部の詳しい構造を示す拡大斜視図である。 枠体演出装置を前方から見た正面図である。 図31に示す枠体演出装置から移動ユニットの上プレートを取り外した状態を示す斜視図である。 図34に示す移動ユニットを上方から見た状態を示す平面図である。 移動ユニットから第1可動部材および第1スライドシャフトと、第1モータおよび第1ベルト、第1プーリを取り外した第2可動部材の駆動機構の構造を示す斜視図である。 図36の第2可動部材の駆動機構を前方から見た正面図である。 図37に示されている第2可動部材の駆動機構を上方から見た平面図である。 枠体演出装置の第2可動部材を示す拡大斜視図である。 図39の第2可動部材の分解斜視図である。 第2可動部材の上端部の第2スライダーの分解斜視図である。 図41の第2スライダーを組み立てて第2スライドシャフトを挿通した状態を示す拡大斜視図である。 第2スライダーから蓋部材を外した状態の裏面拡大図である。 第2可動部材の下端部に設けられる下水平支持部の拡大斜視図である。 第1可動部材および第2可動部材から引き出されたフラット配線ケーブルと、中継基板との関係を示す正面図である。 第1可動部材が左側へ移動し第2可動部材が右側へ移動した場合における、フラット配線ケーブルと中継基板との関係を示す正面図および底面図である。 (a)は第1特別変動入賞装置の構造を示す前面斜視図、(b)は第1特別変動入賞装置の構造を示す後面斜視図である。 第1特別変動入賞装置の構造を示す分解斜視図である。 ベース部材の構造を示す正面図である。 (a)は右線状レンズ部の構造を示す前面斜視図、(b)は右線状レンズ部の構造を示す後面斜視図である。 (a)は左線状レンズ部の構造を示す前面斜視図、(b)は左線状レンズ部の構造を示す後面斜視図である。 前面装飾部材、左側入賞口形成部材及び右側入賞口形成部材の構造を示す斜視図である。 (a)は線状発光部の構造を示す正面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 図53(a)におけるA−A線に沿う断面図の変形例である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するためのフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するためのフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 特図普段処理を説明するためのフローチャートである。 大当り図柄情報テーブルを説明するための図である。 変動パターン設定処理を説明するためのフローチャートである。 変動グループ選択テーブルを説明するための図である。 変動グループ選択テーブルを説明するための図である。 変動グループ選択テーブルを説明するための図である。 変動開始情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 1stメイン処理を説明するためのフローチャートである。 割込み処理を説明するためのフローチャートである。 2ndメイン処理を説明するためのフローチャートである。 1stシーン制御処理を説明するためのフローチャートである。 客待ち処理を説明するためのフローチャートである。 変動中処理を説明するためのフローチャートである。 第1演出モード用選択テーブル及び第2演出モード用選択テーブルを説明するための図である。 役物動作パターン設定処理を説明するためのフローチャートである。 役物動作選択テーブルを説明するための図である。 事前判定コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 事前演出振分テーブルを説明するための図である。 演出モード(遊技モード)の変更例を示す図である。 側部演出ユニットの特殊動作の一例を示す図である。 側部演出ユニットの特殊動作の一例を示す図である。 側部演出ユニットの特殊動作の一例を示す図である。 下部可動ユニットと飾り特図始動記憶表示との関係を示す図である。 第2実施形態の遊技機に用いられる特図表示器を有する一括表示装置の詳細な構成を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている特図1保留表示器の表示状態を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている特図2保留表示器の表示状態を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている普図保留表示器の表示状態を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている普図表示器におけるハズレと当たりの表示状態を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている普図表示器の変動パターンの一例を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている普図表示器の変動パターンの他の例を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている普図表示器の第2変動パターンにおける変動開始タイミングとLEDの点灯状態との関係を示すタイミングチャートである。 一括表示装置に設けられているラウンド表示器の表示状態を示す斜視図である。 一括表示装置に設けられている遊技状態表示器の表示状態を示す斜視図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームに使用される「特図当たり図柄」の例と、「特図ハズレ図柄」の例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームに使用される「変動中図柄」の例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第1変動パターンの例を示す図である。 特図変動表示ゲームの第1変動パターンにおける変動開始タイミングと特別図柄との関係を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第2変動パターンの例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第3変動パターンの例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第4変動パターンの例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第5変動パターンの例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第6変動パターン(短時間変動)の例を示す図である。 特図表示器における特図変動表示ゲームの第6変動パターン(短時間変動)の変形例を示す図である。 第3実施形態における遊技盤の正面図である。 図107に示す遊技盤の部分拡大図である。 第3実施形態における遊技盤の別例の正面図である。 図109に示す遊技盤の部分拡大図である。 第3実施形態における遊技釘の側面図である。 第3実施形態における遊技釘が植設された部分の側部断面図である。 第3実施形態における変形例を説明するための図107に示す遊技盤の部分拡大図である。 第4実施形態における遊技釘が植設された部分の側部断面図である。 第4実施形態における遊技機の第1の製造方法を説明する図である。 第4実施形態における遊技機の第2の製造方法を説明する図である。 第4実施形態における遊技釘の変形例を説明する斜視図である。 第4実施形態における遊技釘の変形例を説明する側面図である。 第5実施形態における遊技機の製造方法を説明する図である。 図119(b)及び(c)における遊技釘の先端部分の拡大図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が開閉可能に取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣設する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えた包囲枠体(センターケース)40が配置されている。表示装置41は、包囲枠体40に設けられた凹部に、当該包囲枠体40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、包囲枠体40は表示装置41の表示領域Rの周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41は、例えばLCD(液晶表示器)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域R)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32の包囲枠体40の左側等には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。包囲枠体40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、包囲枠体40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a(図55参照)が配設されている。
また、包囲枠体40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b,37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図55参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(大入賞口)38と、第2特別変動入賞装置(大入賞口)39とを備えている。
第1特別変動入賞装置38は、普通変動入賞装置37の下方に配設されている。そして、第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図55参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、第1特別変動入賞装置(大入賞口)38の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図55参照)が配設されている。
第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口32aが設けられている。
第2特別変動入賞装置39は、包囲枠体40の上部左側に配設されている。そして、第2特別変動入賞装置39は、上端側が左側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉部材39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図55参照)により駆動される開閉部材39cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、第2特別変動入賞装置(大入賞口)39の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図55参照)が配設されている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部とを備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器と特図2表示器における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば、「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器は、特図2表示器の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
確率状態表示部は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は第1特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口32aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図55参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲートを通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図55参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図55参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図55参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、包囲枠体40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器(変動表示装置)又は特図2表示器(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
すなわち、表示装置(画像表示装置)41が、所定の補助遊技(本実施形態の場合、変動表示ゲーム)を実行可能な補助遊技装置をなす。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器、特図2表示器は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器、特図2表示器を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aには、ワープ流路604内の流路スイッチ(後述)、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、包囲枠体(所謂センターケース)40の詳細な構造について説明する。
図3は、包囲枠体40を前面側から見た分解斜視図である。
包囲枠体40は、図3に示すように、表示装置41等を備える裏面構成部材(制御ユニット)700と、裏面構成部材700の前面に装着される前面構成部材(前側飾りユニット)600と、からなる。
図4には、センターケースの前面構成部材600の詳細な構造が示されている。なお、図4は、前面構成部材600を前面側から見た斜視図である。
図4に示すように、センターケースの前面構成部材600は、開口部600aが形成された枠状をなしており、当該前面構成部材600の下部に、遊技球を転動させてから包囲枠体40の下方に流下させるステージ601を備えている。
ステージ601には、当該ステージ601上の遊技球が転動する領域と前面構成部材600の開口部600aとを仕切る仕切り部材602や、当該ステージ601上を転動する遊技球を包囲枠体40の下方に流下させることが可能な誘導流路603が設けられている。
仕切り部材602は、主に、少なくとも遊技球が転動可能な間隔をあけてステージ601の上面と対向するように配設された庇部602aと、庇部602aの下面後端部からステージ601の上面後端部に亘って配設された奥壁部602bと、を備えて構成される。
誘導流路603は、仕切り部材602の奥壁部602bの前面略中央部からステージ601の前面略中央部に亘って設けられ、包囲枠体40の内部(ステージ601と庇部602aとの間)に向けて開口する誘導導入口603aと、ステージ601の前面のうち始動入賞口36の上方となる部分(具体的には、ステージ601の前面略中央部)に設けられ包囲枠体40の外部に向けて開口する誘導導出口603bと、を有し、当該誘導導入口603aと当該誘導導出口603bとを連通する流路である。すなわち、ステージ601は、誘導流路603によって、包囲枠体40の内部に開設された誘導導入口603aに流入した遊技球を包囲枠体40の前面に開設された誘導導出口603bを介して包囲枠体40の外部の始動入賞口36の直上方へ誘導できるよう構成されている。
また、前面構成部材600は、当該前面構成部材600の左部に、遊技領域32を流下する遊技球を包囲枠体40の内部へ誘導することが可能なワープ流路604を備えている。
ワープ流路604は、前面構成部材600の左部上側に設けられ包囲枠体40の外部に向けて開口するワープ入口604aと、前面構成部材600の左部下側に設けられ包囲枠体40の内部(具体的には、ステージ601と庇部602aとの間)に向けて開口するワープ出口604bと、を有し、当該ワープ入口604aと当該ワープ出口604bとを連通する流路である。すなわち、前面構成部材600は、ワープ流路604によって、包囲枠体40の左側面に開設されたワープ入口604aに流入した遊技球を包囲枠体40の内部に開設されたワープ出口604bを介して包囲枠体40の内部のステージ601上(球転動部)へ誘導できるよう構成されている。
このように、遊技機10は、遊技盤30に形成される遊技領域32に臨む前面開口凹室状の包囲枠体40と、遊技領域32のうち包囲枠体40の下方に位置する部分に配設される入賞口(始動入賞口36)と、遊技球が転動可能なステージ601と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ601へ誘導することが可能なワープ流路604と、ステージ601を転動する遊技球を包囲枠体40の下方に流下させて入賞口(始動入賞口36)の直上方へ誘導することが可能な誘導流路603と、を備えている。
また、図4に示すように、前面構成部材600の上部左側には、ベニヤ板等で構成される遊技盤30本体に包囲枠体40を取り付けるためのフランジ部600bや、遊技球が表示装置41の左側方又は右側方を流下するように案内するための鎧部600c等が設けられている。
さらに、前面構成部材600は、当該前面構成部材600の上部左側に、第2特別変動入賞装置39を備えている。
図5には、第2特別変動入賞装置39の詳細な構造が示されている。なお、図5は、第2特別変動入賞装置39を前面側から見た斜視図である。
図5に示すように、第2特別変動入賞装置39は、上端側が左側に倒れる方向に回動可能な開閉部材39cと、当該第2特別変動入賞装置39が備える大入賞口を前方から覆うアタッカー飾り部材39dと、当該大入賞口に流入した遊技球を前面構成部材600の外部へと排出するための入賞球排出口39eと、当該大入賞口に流入した遊技球を入賞球排出口39eへと誘導するための上部入賞球流路39fと、を有している。
ここで、開閉部材39cやアタッカー飾り部材39dはフランジ部600bよりも前側に配設されているので、遊技盤30本体等に邪魔されることなく遊技機10の前方から視認することができる。一方、入賞球排出口39eはフランジ部600bよりも後側に配設されており、上部入賞球流路39fは前面構成部材600本体の内部に設けられているので、遊技機10の前方から視認することができない。
また、図4に示すように、前面構成部材600は、当該前面構成部材600の右部に、発光演出装置610を備えている。
図6には、発光演出装置610の詳細な構造が示されている。なお、図6は、発光演出装置610を前面側から見た分解斜視図である。
また、図7及び図8には、発光演出装置610の要部の詳細な構造が示されている。なお、図7(a)は、発光演出装置610の要部の正面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるC−C線に沿う断面図である。図8(a)は、発光演出装置610の要部の背面図であり、図8(b)は、図8(a)におけるD−D線に沿う断面図である。
図6に示すように、発光演出装置610は、主に、第1導光板(第1奇天烈板)611と、第1導光板611の後方に配設される第2導光板(第2奇天烈板)612と、第1導光板611及び第2導光板612の下方に配設される下部LED基板613と、第1導光板611及び第2導光板612の右方に配設される側部LED基板614と、第1導光板611や第2導光板612等を支持するための導光板ベース部材615と、第2導光板612の後方に配設され包囲枠体40の右側部分を第1導光板611及び第2導光板612の背後から装飾するための背面装飾部材616と、背面装飾部材616の後方に配設され表示装置41からの光を透過可能な背面レンズ部材617と、を備えて構成される。そして、発光演出装置610は、包囲枠体40の右側部分を装飾するとともに前面構成部材600の右側部を形成するための前面装飾部材600dに装着されている。
第1導光板611には、当該第1導光板611の端面から光が入射すると、第1演出モード(第1遊技モード)を識別するための文字や画像等(本実施形態の場合、「帝国」という文字)が浮き出てくるように、レーザー加工等によって微細な凹凸からなる発光パターンが施されている。これにより、発光演出装置610は、遊技者が視認可能となるように第1演出モード(第1遊技モード)を識別するための文字や画像等のパターンを表示できるようになっている。
また、第2導光板612には、当該第2導光板612の端面から光が入射すると、第2演出モード(第2遊技モード)を識別するための文字や画像等(本実施形態の場合、「同盟」という文字)が浮き出てくるように、レーザー加工等によって微細な凹凸からなる発光パターンが施されている。これにより、発光演出装置610は、遊技者が視認可能となるように第2演出モード(第2遊技モード)を識別するための文字や画像等のパターンを表示できるようになっている。
また、図7や図8に示すように、下部LED基板613上には複数の下部LED613aが設けられており、側部LED基板614上には複数の側部LED614aが設けられている。また、下部LED基板613及び側部LED基板614には、遊技演出を実行するための遊技モード(演出モード)を第1遊技モード(第1演出モード)又は第2遊技モード(第2演出モード)に設定することが可能な遊技モード設定手段としての演出制御装置300と電気的に接続するためのコネクタ613b,614bが設けられている。
本実施形態においては、下部LED613aからの光を第1導光板611内へと入射させ、側部LED614aからの光を第2導光板612内へと入射させるよう構成されている。
具体的には、図7に示すように、下部LED613aは、第1導光板611の下面(第1導光板611のうち下部LED基板613と対向する面)には対向するが、第2導光板612の下面(第2導光板612のうち下部LED基板613と対向する面)には対向しないようにして下部LED基板613上に配設されている。
また、図8に示すように、側部LED614aは、第2導光板612の右面(第2導光板612のうち側部LED基板614と対向する面)には対向するが、第1導光板611の右面(第1導光板611のうち側部LED基板614と対向する面)には対向しないようにして側部LED基板614上に配設されている。ここで、光源として指向性の強いLED(本実施形態では特に指向性の強いチップLED)を用いることで、第1導光板611には、下部LED613aからの光は入射するが、側部LED614aからの光は入射しない(或いは、入射し難くなる)ようになっている。また、第2導光板612には、側部LED614aからの光は入射するが、下部LED613aからの光は入射しない(或いは、入射し難くなる)ようになっている。
さらに、第1導光板611の右端部(第1導光板611のうち側部LED基板614と対向する端部)には、側部LED614aからの光の入射(入光)を規制するための第1入射規制部611aが設けられている。また、第2導光板612の下端部(第2導光板612のうち下部LED基板613と対向する端部)には、下部LED613aからの光の入射(入光)を規制するための第2入射規制部612aが設けられている。これにより、第1導光板611への側部LED614aからの光の入射と、第2導光板612への下部LED613aからの光の入射と、を効果的に抑制できるようになっている。
なお、本実施形態では、組み付け作業の効率アップを考慮して第1導光板611の端部と第2導光板612の端部を一致させた状態とし、第1導光板611の右面が側部LED614aから遠ざかるように第1導光板611の右端部を切り欠くことによって第1入射規制部611aを形成したが、第1入射規制部611aの構成は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、第1導光板611の右端部を覆う光を透過しない(或いは、光を透過し難い)樹脂等を第1入射規制部611aとすることも可能である。また、第2導光板612の第2入射規制部612aも同様、その構成は適宜任意に変更可能である。
また、図8に示すように、第2導光板612の前面上端部や前面下端部には、前側(第1導光板611側)に向かって突出する離間リブ612bが設けられている。すなわち、第1導光板611と第2導光板612とを重ね合せた場合(重合した場合)に、当該第1導光板611と当該第2導光板612との間に隙間が形成されるよう構成されている。これにより、第1導光板611への側部LED614aからの光の入射と、第2導光板612への下部LED613aからの光の入射と、をより効果的に抑制できるようになっている。
このように、遊技機10は、遊技モード設定手段(演出制御装置300)により設定された遊技モード(演出モード)を表示するためのモード表示部(発光演出装置610)を備えている。
そして、モード表示部(発光演出装置610)は、端面から入射した光を屈曲させて第1遊技モード(第1演出モード)に対応する識別表示を行うための第1パターン(本実施形態の場合、「帝国」という文字)が形成される第1導光板611と、第1導光板611の端面に対向配置され、当該第1導光板611に光を入射させる第1発光部(下部LED613a)と、第1導光板611に重合配置され、端面から入射した光を屈曲させて第2遊技モード(第2演出モード)に対応する識別表示を行うための第2パターン(本実施形態の場合、「同盟」という文字)が形成される第2導光板612と、第2導光板612の端面に対向配置され、当該第2導光板612に光を入射させる第2発光部(側部LED614a)と、を備え、第1導光板611への光の入射方向と第2導光板612への光の入射方向とが異なるように第1発光部(下部LED613a)と第2発光部(側部LED614a)とを配置している。そして、第1導光板611には、第2発光部(側部LED614a)に対応する部分に当該第2発光部が照射する光の入射を規制する第1入射規制部611aを設け、第2導光板612には、第1発光部(下部LED613a)に対応する部分に当該第1発光部が照射する光の入射を規制する第2入射規制部612aを設けている。
なお、本実施形態では、第1発光部を、第1導光板611の下端面に対向する位置に配置し、第2発光部を、第2導光板612の右端面に対向する位置に配置したが、第1発光部及び第2発光部の位置は同一方向に光を照射しない範囲内で適宜任意に変更可能である。また、第1発光部及び第2発光部の位置に応じて、第1入射規制部611aや第2入射規制部612aの位置も適宜任意に変更可能である。
また、モード表示部は、発光演出装置610に限ることはなく、設定された遊技モード(演出モード)を表示できるのであれば、その構成は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、表示装置41とは別個に設けられた液晶表示器等でモード表示部を構成することも可能である。
図9には、裏面構成部材700の詳細な構造が示されている。なお、図9は、裏面構成部材700を前面側から見た分解斜視図である。
図9に示すように、裏面構成部材700は、主に、開口部710aが形成された枠状をなす制御ベース部材710と、開口部721aが形成された枠状をなし制御ベース部材710の開口部710a内に装着される枠体演出装置430と、制御ベース部材710の後面に装着される表示ユニット730と、を備えて構成される。
表示ユニット730は、表示装置41と、表示装置41の後面に取り付けられた表示制御装置42と、からなる。
表示装置41の表示領域R(図2参照)は、制御ベース部材710の開口部710aと、枠体演出装置430の開口部(具体的には、枠体演出装置430が備える演出ベース部材721の開口部721a)と、前面構成部材600の開口部600aと、を介して遊技機10の前方から視認可能となっている。
図10には、枠体演出装置430の詳細な構造が示されている。なお、図10は、枠体演出装置430を前面側から見た分解斜視図である。
図10に示すように、枠体演出装置430は、主に、開口部721aが形成された枠状をなす演出ベース部材721と、演出ベース部材721の前面左部に装着される球通路部材723と、演出ベース部材721の上部に装着され当該演出ベース部材721の開口部721aから露出する表示装置41の表示部(表示領域R)を仕切ることが可能な表示部仕切り演出ユニット440と、前面下部に装着される下部演出ユニット800と、演出ベース部材721の前面右部に装着される側部演出ユニット900と、を備えて構成される。
球通路部材723は、第2特別変動入賞装置39の入賞球排出口39e(図5参照)に連通する(或いは、入賞球排出口39eと遊技球の直径未満の間隔をあけて対向する)中部入賞球導入口723aと、下部演出ユニット800の左部に向けて開口する中部入賞球導出口723bと、を有し、当該中部入賞球導入口723aと当該中部入賞球導出口723bとを連通する流路である。
また、下部演出ユニット800の左部には、下部入賞球流路801が設けられている。下部入賞球流路801は、中部入賞球導出口723bに連通する(或いは、中部入賞球導出口723bと遊技球の直径未満の間隔をあけて対向する)下部入賞球導入口801aと、包囲枠体40の外部に向けて開口する下部入賞球導出口801bと、を有し、当該下部入賞球導入口801aと当該下部入賞球導出口801bとを連通する流路である。
すなわち、裏面構成部材700は、球通路部材723及び下部入賞球流路801によって、第2特別変動入賞装置39の入賞球排出口39eを介して前面構成部材600の外部へと排出された遊技球を、包囲枠体40の外部(遊技盤30の裏面(後面)側下部)へと誘導して排出できるよう構成されている。
表示部仕切り演出ユニット440は、演出ベース部材721の開口部721a内を左右方向にスライド移動可能な棒状の可動仕切り部材48A,48Bと、演出ベース部材721の上部に設けられ可動仕切り部材48A,48Bをスライド移動させるための駆動力を発生することが可能な仕切り部材駆動モータ441A,441Bと、を有している。表示部仕切り演出ユニット440は、可動仕切り部材48A,48Bが左右方向にスライド移動することによって、表示装置41の表示領域Rを左右に仕切る状態と、表示装置41の表示領域Rを仕切らない状態と、に変換可能となっている。
図11には、下部演出ユニット800の詳細な構造が示されている。なお、図11は、下部演出ユニット800を前面側から見た分解斜視図である。
図11に示すように、下部演出ユニット800は、主に、下部入賞球流路801等が設けられた左右方向に長尺な可動ベース部材810と、可動ベース部材810の前方に配設された状態で所定の可動演出を実行する下部可動ユニット830と、可動ベース部材810の後面等に装着され下部可動ユニット830を動かすための駆動ユニット820と、を備えて構成される。
ここで、下部演出ユニット800が、包囲枠体40内に配設され、所定の演出動作を行う可動演出ユニットをなす。
そして、可動演出ユニット(下部演出ユニット800)は、包囲枠体40の凹室内部に固定される可動ベース部材810と、可動ベース部材810に移動可能に支持される可動ユニット(下部可動ユニット830)と、可動ユニット(下部可動ユニット830)を移動させるための駆動機構(駆動ユニット820)と、を備えている。
図12には、可動ベース部材810及び駆動ユニット820の詳細な構造が示されている。なお、図12は、可動ベース部材810及び駆動ユニット820を後面側から見た分解斜視図である。
駆動ユニット820は、主に、可動ベース部材810に回動可能に装着される第1可動アーム821と、第1可動アーム821を回動させるための駆動力を発生することが可能な第1駆動ソレノイド822と、第1可動アーム821と第1駆動ソレノイド822とを連結するための第1ソレノイドリンク部材823と、第1可動アーム821が可動ベース部材810から取れてしまうことを防止するための第1抜け止め部材824と、可動ベース部材810のうち第1可動アーム821の装着位置よりも右側の位置に回動可能に装着される第2可動アーム825と、第2可動アーム825を回動させるための駆動力を発生することが可能な第2駆動ソレノイド826と、第2可動アーム825と第2駆動ソレノイド826とを連結するための第2ソレノイドリンク部材827と、第2可動アーム825が可動ベース部材810から取れてしまうことを防止するための第2抜け止め部材828と、を備えて構成される。
第1可動アーム821は、可動ベース部材810に対して回動可能となっている。
具体的には、可動ベース部材810の後面には、第1可動アーム821の回動軸となる第1アーム回動軸部811が後側に向けて突設されている。一方、第1可動アーム821は、当該第1可動アーム821の長手方向の一端側が回動自由端部であるとともに他端側が軸着端部であり、当該第1可動アーム821の軸着端部には、第1アーム回動軸部811を挿通可能な貫通孔821aが設けられている。すなわち、第1可動アーム821は、可動ベース部材810に突設された第1アーム回動軸部811に貫通孔821aを介して回動可能に軸着されることで、第1アーム回動軸部811の周りを回動できるよう構成されている。
また、図12に示すように、第1可動アーム821の軸着端部には、当該第1可動アーム821の後面から後側に向けて突出する係合ピン(突起)821bが設けられている。そして、第1駆動ソレノイド822のプランジャーの先端部に装着される第1ソレノイドリンク部材823には、第1可動アーム821の係合ピン821bと係合可能(具体的には、係合ピン821bを挿通可能)な係合受部823aが設けられている。すなわち、第1ソレノイドリンク部材823は、第1可動アーム821の軸着端部と、第1駆動ソレノイド822のプランジャーと、を連結できるよう構成されている。
また、第1駆動ソレノイド822は、可動ベース部材810のうち第1可動アーム821の装着位置よりも左側の位置に設けられた第1ソレノイド取付部810aに取り付けられる。
第1可動アーム821は、当該第1可動アーム821の長手方向が上下方向に略直交するとともに当該第1可動アーム821の軸着端部よりも回動自由端部の方が内側(右側)に位置する横向き姿勢の状態を初期状態として、回動自由端部側が上側に立ち上がる方向(前面側から見て反時計回り方向)に回動するよう構成されている。
すなわち、第1可動アーム821は、可動ベース部材810に回動可能に軸着され、第1ソレノイド(第1駆動ソレノイド822)の駆動力を受けて横向き姿勢から縦向き姿勢に変換可能となっている。
ここで、可動ベース部材810の後面のうち第1アーム回動軸部811の近傍には、第1アームガイド穴812として、第1可動アーム821の回動方向に(回動軌跡に沿って)長尺な長穴が設けられている。一方、第1可動アーム821の前面のうち貫通孔821aの近傍には、スライド移動自在に第1アームガイド穴812と係合可能(具体的には、第1アームガイド穴812に挿入可能)な突起部(図示省略)が設けられている。すなわち、第1アームガイド穴812は、第1可動アーム821の突起部が当該第1アームガイド穴812に沿ってスライド移動することで、第1可動アーム821の回動動作を補助できるよう構成されている。これにより、第1駆動ソレノイド822のプランジャーの左右方向直線運動に連動して第1可動アーム821を確実に回動させることができるようになっている。
また、第1可動アーム821は、可動ベース部材810に装着された状態、すなわち、第1可動アーム821の貫通孔821aに可動ベース部材810の第1アーム回動軸部811が挿通されるとともに第1可動アーム821の突起部(図示省略)を可動ベース部材810の第1アームガイド穴812に挿入した状態で、可動ベース部材810と当該可動ベース部材810の後面に装着される第1抜け止め部材824とに挟持されるよう構成されている。これにより、第1可動アーム821が第1アーム回動軸部811から抜けてしまうことを防止できるようになっている。
また、可動ベース部材810は、図11に示すように、当該可動ベース部材810に第1可動アーム821が装着された状態で、第1可動アーム821の軸着端部側が当該可動ベース部材810の後面側に配置され、回動自由端部側が当該可動ベース部材810の前面側に配置されるよう構成されている。そして、当該可動ベース部材810のうち回動動作する第1可動アーム821の回動自由端部の軌道に対向する部分には、円弧状の第1切欠部813が設けられている。
また、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に対して回動可能となっている。
具体的には、可動ベース部材810の後面のうち第1アーム回動軸部811の突設位置よりも右側の位置には、第2可動アーム825の回動軸となる第2アーム回動軸部814が後側に向けて突設されている。一方、第2可動アーム825は、当該第2可動アーム825の長手方向の一端側が回動自由端部であるとともに他端側が軸着端部であり、当該第2可動アーム825の軸着端部には、第2アーム回動軸部814を挿通可能な貫通孔825aが設けられている。すなわち、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に突設された第2アーム回動軸部814に貫通孔825aを介して回動可能に軸着されることで、第2アーム回動軸部814の周りを回動できるよう構成されている。
また、図12に示すように、第2可動アーム825の軸着端部には、当該第2可動アーム825の後面から後側に向けて突出する係合ピン(突起)825bが設けられている。そして、第2駆動ソレノイド826のプランジャーの先端部に装着される第2ソレノイドリンク部材827には、第2可動アーム825の係合ピン825bと係合可能(具体的には、係合ピン825bを挿通可能)な係合受部827aが設けられている。すなわち、第2ソレノイドリンク部材827は、第2可動アーム825の軸着端部と、第2駆動ソレノイド826のプランジャーと、を連結できるよう構成されている。
また、第2駆動ソレノイド826は、可動ベース部材810のうち第2可動アーム825の装着位置よりも右側の位置に設けられた第2ソレノイド取付部810bに取り付けられる。
第2可動アーム825は、当該第2可動アーム825の長手方向が上下方向に略直交するとともに当該第2可動アーム825の軸着端部よりも回動自由端部の方が内側(左側)に位置する横向き姿勢の状態を初期状態として、回動自由端部側が上側に立ち上がる方向(前面側から見て時計回り方向)に回動するよう構成されている。
すなわち、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に回動可能に軸着され、第2ソレノイド(第2駆動ソレノイド826)の駆動力を受けて横向き姿勢から縦向き姿勢に変換可能となっている。
前述したように、第1可動アーム821の初期状態からの回動方向は反時計回り方向であり、第2可動アーム825の初期状態からの回動方向は時計回り方向である。
すなわち、第1可動アーム821の縦向き姿勢への変換回転方向(回動方向)と第2可動アーム825の縦向き姿勢への変換回転方向(回動方向)とが異なる方向(具体的には、反対方向)に設定されている。
ここで、可動ベース部材810の後面のうち第2アーム回動軸部814の近傍には、第2アームガイド穴815として、第2可動アーム825の回動方向に(回動軌跡に沿って)長尺な長穴が設けられている。一方、第2可動アーム825の前面のうち貫通孔825aの近傍には、スライド移動自在に第2アームガイド穴815と係合可能(具体的には、第2アームガイド穴815に挿入可能)な突起部(図示省略)が設けられている。すなわち、第2アームガイド穴815は、第2可動アーム825の突起部が当該第2アームガイド穴815に沿ってスライド移動することで、第2可動アーム825の回動動作を補助できるよう構成されている。これにより、第2駆動ソレノイド826のプランジャーの左右方向直線運動に連動して第2可動アーム825を確実に回動させることができるようになっている。
また、第2可動アーム825は、可動ベース部材810に装着された状態、すなわち、第2可動アーム825の貫通孔825aに可動ベース部材810の第2アーム回動軸部814が挿通されるとともに第2可動アーム825の突起部(図示省略)を可動ベース部材810の第2アームガイド穴815に挿入した状態で、可動ベース部材810と当該可動ベース部材810の後面に装着される第2抜け止め部材828とに挟持されるよう構成されている。これにより、第2可動アーム825が第2アーム回動軸部814から抜けてしまうことを防止できるようになっている。
また、可動ベース部材810は、図11に示すように、当該可動ベース部材810に第2可動アーム825が装着された状態で、第2可動アーム825の軸着端部側が当該可動ベース部材810の後面側に配置され、回動自由端部側が当該可動ベース部材810の前面側に配置されるよう構成されている。そして、当該可動ベース部材810のうち回動動作する第2可動アーム825の回動自由端部の軌道に対向する部分には、円弧状の第2切欠部816が設けられている。
図13には、下部可動ユニット830の詳細な構造が示されている。なお、図13は、下部可動ユニット830を後面側から見た分解斜視図である。
また、図14には、下部演出ユニット800の詳細な構造が示されている。なお、図14は、下部演出ユニット800を後面側から見た分解斜視図である。
下部可動ユニット830は、主に、可動レンズ部材831と、可動レンズ部材831の後面に取り付けられたLED基板832と、可動レンズ部材831の後方に配設される左側横スライドガイド部材833及び右側横スライドガイド部材834と、可動レンズ部材831の前方に配設される左側可動部材835及び右側可動部材836と、を備えて構成される。
左側可動部材835は、第1可動アーム821を介して可動ベース部材810に対し回動可能となっている。
具体的には、図13に示すように、左側可動部材835の後面のうち上下方向略中央部には、第1可動アーム821と連結するための左側アーム連結ピン835aが設けられている。一方、図14に示すように、第1可動アーム821の回動自由端部には、左側アーム連結ピン835aの先端部を挿通可能な貫通孔821cが設けられている。すなわち、左側可動部材835は、左側アーム連結ピン835aを第1可動アーム821の貫通孔821cに差し込むことで、第1可動アーム821の回動自由端部に軸支(装着)できるよう構成されている。これにより、左側可動部材835は、第1可動アーム821の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して回動(揺動)できるようになっている。
また、右側可動部材836は、第2可動アーム825を介して可動ベース部材810に対し回動可能となっている。
具体的には、図13に示すように、右側可動部材836の後面のうち上下方向略中央部には、第2可動アーム825と連結するための右側アーム連結ピン836aが設けられている。一方、図14に示すように、第2可動アーム825の回動自由端部には、右側アーム連結ピン836aの先端部を挿通可能な貫通孔825cが設けられている。すなわち、右側可動部材836は、右側アーム連結ピン836aを第2可動アーム825の貫通孔825cに差し込むことで、第2可動アーム825の回動自由端部に軸支(装着)できるよう構成されている。これにより、右側可動部材836は、第2可動アーム825の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して回動(揺動)できるようになっている。
すなわち、第1可動アーム821の回動自由端部を第1副可動部材(左側可動部材835)に連結するとともに、第2可動アーム825の回動自由端部を第2副可動部材(右側可動部材836)に連結することで、第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)が可動アーム(第1可動アーム821,第2可動アーム825)の回動軸点に対して公転動作するよう構成されている。
具体的には、第1副可動部材(左側可動部材835)は、主可動部材(可動レンズ部材831)の前方に配置されてなり、第1可動アーム821の横向き姿勢から縦向き姿勢への変換に伴い第2副可動部材(右側可動部材836)と離間する方向に移動して可動レンズ部材831の左右方向略中央部(具体的には、透過発光部831g(後述))を遮蔽する遮蔽状態から当該左右方向略中央部(当該透過発光部831g)を露出する露出状態に変換するよう構成されている。
また、第2副可動部材(右側可動部材836)は、主可動部材(可動レンズ部材831)の前方に配置されてなり、第2可動アーム825の横向き姿勢から縦向き姿勢への変換に伴い第1副可動部材(左側可動部材835)と離間する方向に移動して可動レンズ部材831の左右方向略中央部(具体的には、透過発光部831g(後述))を遮蔽する遮蔽状態から当該左右方向略中央部(当該透過発光部831g)を露出する露出状態に変換するよう構成されている。
さらに、可動レンズ部材831は、可動ベース部材810に対して上下方向にスライド移動可能となっているとともに、左側可動部材835及び右側可動部材836は、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動可能となっている。
具体的には、図13に示すように、可動レンズ部材831の左部のうち上下方向略中央部には、左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aをスライド移動自在に挿通可能な左側ピン挿通穴831aとして、左右方向に長尺な長孔が設けられている。すなわち、左側可動部材835は、左側アーム連結ピン835aが可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aに沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動できるよう構成されている。
また、可動レンズ部材831の右部のうち上下方向略中央部には、右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aをスライド移動自在に挿通可能な右側ピン挿通穴831bとして、左右方向に長尺な長孔が設けられている。すなわち、右側可動部材836は、右側アーム連結ピン836aが可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bに沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動できるよう構成されている。
ここで、可動レンズ部材831は、左側可動部材835及び右側可動部材836が可動ベース部材810に対し回動して遮蔽状態から露出状態へと変換する際、左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aが可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aに挿通しているとともに、右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aが可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bに挿通しているので、上側へと持ち上げられる。
左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態から露出状態へと変換する際、左側アーム連結ピン835a及び右側アーム連結ピン836aの軌道は円弧状となるが、左側アーム連結ピン835a及び右側アーム連結ピン836aは、可動レンズ部材831に固定されているのではなく、それぞれ可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831a及び右側ピン挿通穴831bにスライド移動自在に挿通されているだけであり、また、左側可動部材835の露出状態への回動方向と右側可動部材836の露出状態への回動方向とは反対方向である。
そのため、左側可動部材835の露出状態への回動動作(前面側から見て反時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向へ力(具体的には、左方向への力)と右側可動部材836の露出状態への回動動作(前面側から見て時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向への力(具体的には、右方向への力)とが相殺されて、これら回動動作に伴い可動レンズ部材831にかかる上方向への力のみが残る。
左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態から遮蔽状態へと変換する際も同様に、左側可動部材835の遮蔽状態への回動動作(前面側から見て時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向へ力(具体的には、右方向への力)と右側可動部材836の遮蔽状態への回動動作(前面側から見て反時計回り方向への回動動作)に伴い可動レンズ部材831にかかる横方向への力(具体的には、左方向への力)とが相殺されて、これら回動動作に伴い可動レンズ部材831にかかる下方向への力のみが残る。したがって、可動レンズ部材831は、左側可動部材835及び右側可動部材836の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して上下方向にスライド移動する。
また、前述したように、左側可動部材835及び右側可動部材836は、可動ベース部材810に対して回動可能となっており、可動レンズ部材831は、左側可動部材835及び右側可動部材836の回動動作に連動して、可動ベース部材810に対して上下方向にスライド移動可能となっているので、左側可動部材835及び右側可動部材836は、回動動作することによって、可動レンズ部材831に対して左右方向にスライド移動する。
すなわち、可動レンズ部材831が、可動ベース部材810に上下方向へ移動可能に支持される主可動部材をなし、左側可動部材835が、主可動部材(可動レンズ部材831)の左右一側に左右方向へ移動可能に支持される第1副可動部材をなし、右側可動部材836が、主可動部材(可動レンズ部材831)の左右他側に左右方向へ移動可能に支持される第2副可動部材をなす。また、第1駆動ソレノイド822が、第1副可動部材(左側可動部材835)を移動させるための駆動力を発生することが可能な第1ソレノイドをなし、第2駆動ソレノイド826が、第2副可動部材(右側可動部材836)を移動させるための駆動力を発生することが可能な第2ソレノイドをなす。なお、左側可動部材835が第2副可動部材、右側可動部材836が第1副可動部材、第1駆動ソレノイド822が第2ソレノイド、第2駆動ソレノイド826が第1ソレノイドであってもよい。
そして、主可動部材(可動レンズ部材831)は、第1副可動部材(左側可動部材835)及記第2副可動部材(右側可動部材836)による可動アーム(第1可動アーム821,第2可動アーム825)の回動軸点に対する公転動作に伴い上下動作するよう構成されている。
下部可動ユニット830は、左側可動部材835の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助するために、左側横スライドガイド部材833を備えている。
具体的には、左側横スライドガイド部材833は左右方向に長尺な形状をなしており、左側横スライドガイド部材833の左端部及び右端部にはそれぞれ左側可動部材835と連結するための貫通孔833a及び挿入ピン833bが設けられている。一方、左側可動部材835の後面のうち左側アーム連結ピン835aの突設位置よりも下側の位置には、先端部が左側横スライドガイド部材833の貫通孔833aとビス止め可能な左側凸部835bが設けられている。
また、左側可動部材835の後面のうち左側凸部835bの突設位置よりも右側の位置には、当該左側凸部835bと左右方向に並ぶようにして、左側横スライドガイド部材833の挿入ピン833bの先端部が挿入可能な左側凹部835cが設けられている。さらに、可動レンズ部材831のうち左側ピン挿通穴831aの配設位置よりも下側の位置には、左側スライドガイド穴831cが設けられている。
左側スライドガイド穴831cは、左右方向に長尺な長孔であり、当該左側スライドガイド穴831cの左右方向略中央よりも左側の部分は、左側凸部835bをスライド移動自在に挿通可能な幅を有し、当該左側スライドガイド穴831cの左右方向略中央よりも右側の部分は、左側凸部835bよりも細い挿入ピン833bはスライド移動自在に挿通可能であるが左側凸部835bは挿通不可能な幅を有している。
すなわち、左側横スライドガイド部材833は、左側可動部材835の左側凹部835cに挿入された挿入ピン833bと貫通孔833aとビス止めされた左側可動部材835の左側凸部835bとが左側スライドガイド穴831cに沿ってスライド移動することで、左側可動部材835の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
また、下部可動ユニット830は、右側可動部材836の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助するために、右側横スライドガイド部材834を備えている。
具体的には、右側横スライドガイド部材834は左右方向に長尺な形状をなしており、右側横スライドガイド部材834の右端部及び左端部にはそれぞれ右側可動部材836と連結するための貫通孔834a及び挿入ピン834bが設けられている。一方、右側可動部材836の後面のうち右側アーム連結ピン836aの突設位置よりも下側の位置には、先端部が右側横スライドガイド部材834の貫通孔834aとビス止め可能な右側凸部836bが設けられている。
また、右側可動部材836の後面のうち右側凸部836bの突設位置よりも左側の位置には、当該右側凸部836bと左右方向に並ぶようにして、右側横スライドガイド部材834の挿入ピン834bの先端部が挿入可能な右側凹部836cが設けられている。さらに、可動レンズ部材831のうち右側ピン挿通穴831bの配設位置よりも下側の位置には、右側スライドガイド穴831dが設けられている。
右側スライドガイド穴831dは、左側スライドガイド穴831cと左右方向に並ぶようにして設けられた左右方向に長尺な長孔であり、当該右側スライドガイド穴831dの左右方向略中央よりも右側の部分は、右側凸部836bをスライド移動自在に挿通可能な幅を有し、当該右側スライドガイド穴831dの左右方向略中央よりも左側の部分は、右側凸部836bよりも細い挿入ピン834bはスライド移動自在に挿通可能であるが右側凸部836bは挿通不可能な幅を有している。
すなわち、右側横スライドガイド部材834は、右側可動部材836の右側凹部836cに挿入された挿入ピン834bと貫通孔834aとビス止めされた右側可動部材836の右側凸部836bとが右側スライドガイド穴831dに沿ってスライド移動することで、右側可動部材836の可動レンズ部材831に対する左右方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
また、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助するために、可動ベース部材810には、上下動ガイド穴817,817が設けられている。
具体的には、図11に示すように、可動ベース部材810のうち、回動動作する第1可動アーム821の回動自由端部の軌道に対向する部分に設けられた円弧状の第1切欠部813と、回動動作する第2可動アーム825の回動自由端部の軌道に対向する部分に設けられた円弧状の第2切欠部816と、の間には、上下動ガイド穴817,817として、左右方向に並ぶ一対の上下方向に長尺な長孔が設けられている。
一方、図13に示すように、可動レンズ部材831の後面のうち、左側ピン挿通穴831aと左側スライドガイド穴831cとの間と、右側ピン挿通穴831bと右側スライドガイド穴831dとの間と、のそれぞれには、上下動ガイド穴817にスライド移動自在に挿通可能なガイド受ピン831eが一つずつ設けられている。
すなわち、上下動ガイド穴817,817は、ガイド受ピン831e,831eが当該上下動ガイド穴817,817に沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
なお、ガイド受ピン831eは、上下動ガイド穴817に挿通された状態で、当該ガイド受ピン831eの先端に、上下動ガイド穴817の幅よりも大きな外径を有するワッシャー(抜け止め部材)820aが取り付けられるよう構成されている。これにより、ガイド受ピン831eが上下動ガイド穴817から抜けてしまうことを防止している。
さらに、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助するために、可動ベース部材810には、上下動ガイド部818,818が設けられている。
具体的には、図11に示すように、可動ベース部材810の前面のうち一方の上下動ガイド穴817と他方の上下動ガイド穴817との間には、上下動ガイド部818,818として、左右方向に並ぶ一対の上下方向に長尺な突起が設けられている。
一方、図13に示すように、可動レンズ部材831の下端には、上下動ガイド部818,818にスライド移動自在に係合可能なガイド受部831fが下側に向けて突設されている。
すなわち、上下動ガイド部818,818は、ガイド受部831fが当該上下動ガイド部818,818に沿ってスライド移動することで、可動レンズ部材831の可動ベース部材810に対する上下方向スライド移動を補助できるよう構成されている。
可動レンズ部材831は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。また、可動レンズ部材831の後面に取り付けられたLED基板832は、当該LED基板832上(具体的には、当該LED基板832の前面上)にLEDを備えており、可動レンズ部材831の後方から光を照射できるよう構成されている。
なお、可動レンズ部材831は、当該可動レンズ部材831の後方からの光によって少なくとも当該可動レンズ部材831の左右方向略中央部に設けられた透過発光部831gが光るのであれば、例えば、透過発光部831g以外の部分は反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われていてもよい。
すなわち、LED基板832が、主可動部材(可動レンズ部材831)に後方から光を照射するための照明装置をなし、主可動部材(可動レンズ部材831)は、照明装置(LED基板832)から照射された光を透過させる透過発光部831gを備えている。
透過発光部831gは、図17(a)に示すように、第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)により遮蔽可能な遮蔽発光部831hと、遮蔽発光部831hよりも前方へ突出して第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)により遮蔽不可能な表出発光部831iと、を含んでいる。
表出発光部831iは、遮蔽状態の第1副可動部材(左側可動部材835)と第2副可動部材(右側可動部材836)とによって挟まれる縦長な縦長部831i1と、当該縦長部831i1と交差する横長な横長部831i2と、を有する十字状に形成されている。
左側可動部材835及び右側可動部材836は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている。
そして、図15(a)に示すように、第1副可動部材(左側可動部材835)及び第2副可動部材(右側可動部材836)は、遮蔽状態において表出発光部831iの縦長部831i1に側方から当接する当接部835d,836dと、表出発光部831iの横長部831i2と係合する係合部835e,836eと、を備えている。すなわち、遮蔽状態において、左側可動部材835の当接部835d及び係合部835e,835eと、右側可動部材836の当接部836d及び係合部836e,836eと、の隙間から、十字状の表出発光部831iが露出するよう構成されている。
左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態になると、図15(a)に示すように、可動レンズ部材831のうち表出発光部831i以外の部分が当該左側可動部材835及び当該右側可動部材836で覆われて、表出発光部831iのみが露出した状態となる。一方、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態になると、図17(a)に示すように、可動レンズ部材831の表出発光部831iだけでなく、可動レンズ部材831の遮蔽発光部831hも露出した状態となる。
したがって、左側可動部材835及び右側可動部材836は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されているので、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合には、LED基板832からの光で表出発光部831iのみが光っているように見せることができ、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合には、表出発光部831iだけでなく遮蔽発光部831hもLED基板832からの光で光っているように見せることができる。
ここで、図15〜図18を参照して、下部演出ユニット800の動作について説明する。
なお、図15(a)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合の下部演出ユニット800の正面図であり、図15(b)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合の下部演出ユニット800の背面図である。図16は、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合の下部演出ユニット800の要部の背面図である。
一方、図17(a)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合の下部演出ユニット800の正面図であり、図17(b)は、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合の下部演出ユニット800の背面図である。図18は、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態である場合の下部演出ユニット800の要部の背面図である。
図15及び図16に示すように、第1可動アーム821及び第2可動アーム825が横向き姿勢である場合に、左側可動部材835及び右側可動部材836は遮蔽状態となる。この際、横向き姿勢の第1可動アーム821の貫通孔821cに差し込まれた左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aは、可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aの右端部に略当接し、横向き姿勢の第2可動アーム825の貫通孔825cに差し込まれた右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aは、可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bの左端部に略当接している。
また、左側可動部材835の左側凹部835cに差し込まれた左側横スライドガイド部材833の挿入ピン833bは、可動レンズ部材831の左側スライドガイド穴831cの右端部に略当接し、右側可動部材836の右側凹部836cに差し込まれた右側横スライドガイド部材834の挿入ピン834bは、可動レンズ部材831の右側スライドガイド穴831dの左端部に略当接している。また、可動レンズ部材831のガイド受ピン831eは、可動ベース部材810の上下動ガイド穴817の下端部に略当接している。
また、この際、可動レンズ部材831の透過発光部831gのうち表出発光部831iのみが露出しているので、下部演出ユニット800のうち表出発光部831iのみが光っているように見せることができる。
そして、図16に示すように、第1駆動ソレノイド822のプランジャーが引き込まれる(プランジャーの先端部が後面側から見て右方向へと移動する)と、第1可動アーム821は、横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換する。また、第2駆動ソレノイド826のプランジャーが引き込まれる(プランジャーの先端部が後面側から見て左方向へと移動する)と、第2可動アーム825は、横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換する。
ところで、第1可動アーム821及び第2可動アーム825には、当該第1可動アーム821及び当該第2可動アーム825の回動動作を補助するための付勢部材820bが取り付けられている。
付勢部材820bは、例えば、引張バネであり、一端が可動アーム(第1可動アーム821,第2可動アーム825)に固定され、他端が可動ベース部材810に固定されている。これにより、第1可動アーム821及び第2可動アーム825の回動自由端部側が上側に立ち上がる方向に引っ張られるので、第1可動アーム821及び第2可動アーム825の横向き姿勢から縦向き姿勢への変換動作をよりスムーズに行うことが可能となる。
ここで、図16に示すように、第1可動アーム821の位置と第2可動アーム825の位置とは上下方向にずれていないのに対し、第1駆動ソレノイド822の位置と第2駆動ソレノイド826の位置とは上下方向にずれている。具体的には、本実施形態の場合、第1駆動ソレノイド822よりも、第2駆動ソレノイド826の方が下側に配設されている。そして、第1ソレノイドリンク部材823は、横向き姿勢の第1可動アーム821の係合ピン821bよりも上側の位置で第1駆動ソレノイド822のプランジャーの先端部と接続し、第2ソレノイドリンク部材827は、横向き姿勢の第2可動アーム825の係合ピン825bよりも下側の位置で第2駆動ソレノイド826のプランジャーの先端部と接続している。
これにより、第1ソレノイドリンク部材823が第1可動アーム821に力を加える方向(本実施形態の場合、斜め上方向)と、第2ソレノイドリンク部材827が第2可動アーム825に力を加える方向(本実施形態の場合、斜め下方向)と、が異なり、可動アームにかかる初期トルクの大きさが左右で若干異なるため、第1可動アーム821の動き出しのタイミングと第2可動アーム825の動き出しのタイミングとが若干ずれる。その結果、左右のソレノイドの配設位置が上下方向にずれていない場合、すなわち第1可動アーム821の動き出しのタイミングと第2可動アーム825の動き出しのタイミングとが同時である場合と比較して、下部可動ユニット830の動き出しがスムーズになる。そのため、左右のソレノイドの配設位置が上下方向にずれていない場合よりも、ソレノイドのトルク(パワー)を要しないので、第1駆動ソレノイド822及び第2駆動ソレノイド826として小型のソレノイドを採用することが可能となる。
ただし、第1可動アーム821の回動軸点と第2可動アーム825の回動軸点とは上下方向にずれていないため、下部可動ユニット830の動き出し時に、第1可動アーム821の動き出しのタイミングと第2可動アーム825の動き出しのタイミングとが若干ずれても、当該下部可動ユニット830が左右に傾くほどの悪影響はない。
図17及び図18に示すように、第1可動アーム821及び第2可動アーム825が横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換されると、下部可動ユニット830が上側へと持ち上がって、左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態となる。この際、第1可動アーム821の貫通孔821cに差し込まれた左側可動部材835の左側アーム連結ピン835aは、可動レンズ部材831の左側ピン挿通穴831aに沿ってスライド移動して当該左側ピン挿通穴831aの左端部に略当接し、第2可動アーム825の貫通孔825cに差し込まれた右側可動部材836の右側アーム連結ピン836aは、可動レンズ部材831の右側ピン挿通穴831bに沿ってスライド移動して当該右側ピン挿通穴831bの右端部に略当接する。
また、左側横スライドガイド部材833の貫通孔833aに差し込まれた左側可動部材835の左側凸部835bは、可動レンズ部材831の左側スライドガイド穴831cに沿ってスライド移動して当該左側スライドガイド穴831cの左端部に略当接し、右側横スライドガイド部材834の貫通孔834aに差し込まれた右側可動部材836の右側凸部836bは、可動レンズ部材831の右側スライドガイド穴831dに沿ってスライド移動して当該右側スライドガイド穴831dの右端部に略当接する。また、可動レンズ部材831のガイド受ピン831eは、可動ベース部材810の上下動ガイド穴817に沿ってスライド移動して当該上下動ガイド穴817の上端部に略当接する。
また、この際、可動レンズ部材831の透過発光部831gのうち表出発光部831iだけでなく遮蔽発光部831hも露出するので、下部演出ユニット800のうち表出発光部831iだけでなく遮蔽発光部831hも光っているように見せることができる。
図18に示すように、第1可動アーム821及び第2可動アーム825が横向き姿勢から縦向き姿勢へと変換されると、左側横スライドガイド部材833が左側スライドガイド穴831cに沿ってスライド移動するとともに、右側横スライドガイド部材834が右側スライドガイド穴831dに沿ってスライド移動する。この際、左側横スライドガイド部材833は、左側スライドガイド穴831cを介して、左端部と右端部との2点で左側可動部材835に固定されているので、左右方向に延在する左側スライドガイド穴831cに平行な状態を維持したままスライド移動する。
同様に、右側横スライドガイド部材834は、右側スライドガイド穴831dを介して、左端部と右端部との2点で右側可動部材836に固定されているので、左右方向に延在する右側スライドガイド穴831dに平行な状態を維持したままスライド移動する。また、左側スライドガイド穴831cと右側スライドガイド穴831dとは左右方向に並んで配設されているので、左側横スライドガイド部材833と右側横スライドガイド部材834とは左右方向に並んだ状態を維持したままスライド移動する。
これにより、左側横スライドガイド部材833と右側横スライドガイド部材834との同期を図ることができるので、本実施形態のように2つのソレノイド(第1駆動ソレノイド822,第2駆動ソレノイド826)を使用している場合であっても、下部可動ユニット830の上昇時に下部可動ユニット830が左右に傾いてしまうことがない。また、下部可動ユニット830の下降時も同様である。
なお、下部可動ユニット830の重量が第1可動アーム821及び第2可動アーム825の回動自由端側に作用すると、第1可動アーム821が縦向き姿勢から横向き姿勢へと変換するのに伴って第1駆動ソレノイド822のプランジャーが励磁前の初期位置に向けて引っ張られ(プランジャーの先端部が後面側から見て左方向へと移動する)、第2可動アーム825が縦向き姿勢から横向き姿勢へと変換するのに伴って第2駆動ソレノイド826のプランジャーが励磁前の初期値に向けて引っ張られ(プランジャーの先端部が後面側から見て右方向へと移動する)、それに伴い、下部可動ユニット830が下降して、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態に戻る。
また、本実施形態では、ソレノイドで下部可動ユニット830を上昇させたり下降させたりするので、モータで上昇させたり下降させたりする場合よりも、下部可動ユニット830の上昇動作や下降動作を速く行うことができる。
図19には、側部演出ユニット900の詳細な構造が示されている。なお、図19は、側部演出ユニット900を前面側から見た分解斜視図である。
図19に示すように、側部演出ユニット900は、主に、上下方向に長尺な演出ベース部材910と、演出ベース部材910の後面に装着され当該演出ベース部材910に後方から光を照射する下側光照射部材920及び上側光照射部材930と、演出ベース部材910の前方に配設され所定の可動演出を実行する側部可動ユニット940と、を備えて構成される。
ここで、側部演出ユニット900が、所定の第1状態と当該第1状態とは異なる第2状態とに変換可能な可動演出ユニットをなす。
演出ベース部材910は、当該演出ベース部材910の下部が、第1演出モード(第1遊技モード)を示唆するための第1モードオブジェクト(第1モード示唆部材)911を構成するとともに、当該演出ベース部材910の上部が、第2演出モード(第2遊技モード)を示唆するための第2モードオブジェクト(第2モード示唆部材)912を構成している。
第1モードオブジェクト911の前面側には、凹凸加工等によって第1演出モードを識別するための装飾部が施されている。また、第2モードオブジェクト912の前面側には、凹凸加工等によって第2演出モードを識別するための装飾部が施されている。
すなわち、第1モードオブジェクト911が、第1遊技モード(第1演出モード)に対応付けられた第1オブジェクトをなし、第2モードオブジェクト912が、第2遊技モード(第2演出モード)に対応付けられた第2オブジェクトをなす。
そして、演出ベース部材910のうち、少なくとも第1モードオブジェクト911及び第2モードオブジェクト912は、光を透過可能となっている。
また、演出ベース部材910の上下方向中央部には、当該演出ベース部材910の前方に配設される側部可動ユニット940の動作(具体的には、回動動作)を補助するための回動ガイド部910aと、当該演出ベース部材910の前方に配設される側部可動ユニット940のうち一部(具体的には、ギア部951a等)を収容するための切欠部910bと、が設けられている。
下側光照射部材920は、演出ベース部材910の下部を構成する第1モードオブジェクト911を後方から覆うように、演出ベース部材910の後面に装着されている。
下側光照射部材920は、主に、少なくとも内面が反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた前面が開口する凹室状の下側リフレクトカバー部材921と、下側リフレクトカバー部材921の下壁部をなす下側シンボルLED基板922と、を備えて構成される。
下側シンボルLED基板922上(具体的には、下側シンボルLED基板922の上面上)にはLEDが設けられており、下側光照射部材920は、下側シンボルLED基板922のLEDからの光を下側リフレクトカバー部材921の内面で反射することによって、第1モードオブジェクト911の後面全体に光を照射できるよう構成されている。これにより、第1モードオブジェクト911全体が光っているように見せることができる。
また、上側光照射部材930は、演出ベース部材910の上部を構成する第2モードオブジェクト912を後方から覆うように、演出ベース部材910の後面に装着されている。
上側光照射部材930は、主に、少なくとも内面が反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた前面が開口する凹室状の上側リフレクトカバー部材931と、上側リフレクトカバー部材931の下壁部をなす上側シンボルLED基板932と、を備えて構成される。
上側シンボルLED基板932上(具体的には、上側シンボルLED基板932の上面上)にはLEDが設けられており、上側光照射部材930は、上側シンボルLED基板932のLEDからの光を上側リフレクトカバー部材931の内面で反射することによって、第2モードオブジェクト912の後面全体に光を照射できるよう構成されている。これにより、第2モードオブジェクト912全体が光っているように見せることができる。
図20には、側部可動ユニット940の詳細な構造が示されている。なお、図20は、側部可動ユニット940を前面側から見た分解斜視図である。
図20に示すように、側部可動ユニット940は、主に、ユニットベース部材950と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のレンズ部952)の後面に装着されるLED基板941と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のレンズ部952)の前方に配設され第1モードオブジェクト911及び第2モードオブジェクト912のうち何れか一方を隠蔽可能であるとともに拡径(拡縮)動作が可能な隠蔽可動部942と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のアーム部951)の前方に配設され隠蔽可動部942を拡径(拡縮)動作させるための駆動力を発生することが可能な可動ソレノイド943と、ユニットベース部材950(具体的には、ユニットベース部材950のアーム部951)の前方に配設され隠蔽可動部942と可動ソレノイド943とを連結するためのソレノイドリンク部材944と、を備えて構成される。
ユニットベース部材950は、アーム部951と、アーム部951の長手方向一端部に取り付けられた略円板状のレンズ部952と、からなる。
レンズ部952は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該レンズ部952の前面には光拡散用のレンズカットが形成されている。
また、LED基板941は、当該LED基板941上(具体的には、当該LED基板941の前面上)にLEDを備えており、レンズ部952の後面に取り付けられて当該レンズ部952の後方から光を照射できるよう構成されている。
図21には、隠蔽可動部942の詳細な構造が示されている。なお、図21は、隠蔽可動部942を後面側から見た分解斜視図である。
図20及び図21に示すように、隠蔽可動部942は、主に、リンク機構960と、リンク機構960の前方に配設される後面開口凹室状の可動ベースレンズ970と、可動ベースレンズ970の前方に配設される後面開口凹室状の可動装飾部980と、を備えて構成される。
可動装飾部980は、正面視略円形のドーム状をなしており、各分割線が当該可動装飾部980の中心を通るように分割される複数個の可動装飾体981(本実施形態の場合、8等分割される8個の可動装飾体)が組み合わされてなる。
可動装飾部980は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている。具体的には、可動装飾部980は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)材料で形成して構成することも可能であるし、光を透過可能な透光性の材料で形成して表面を蒸着等で覆うことによってハーフミラー状に構成することも可能である。
また、可動装飾部980は、当該可動装飾部980の内部に可動ベースレンズ970を収納可能となるよう構成されている。
可動ベースレンズ970は、正面視略円形のドーム状をなしており、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
可動ベースレンズ970は、当該可動ベースレンズ970の内部にリンク機構960を収納した状態で、当該可動ベースレンズ970の開口を当該可動ベースレンズ970の後方からレンズ部952で閉塞可能となるよう構成されている。
また、図20に示すように、レンズ部952の周端部には、前後方向に貫通するネジ孔952aが複数(本実施形態の場合、4個)設けられている。一方、図21に示すように、可動ベースレンズ970の内部のうちレンズ部952のネジ孔952aに対応する部分には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス970aが複数(本実施形態の場合、4個)設けられている。すなわち、可動ベースレンズ970は、当該可動ベースレンズ970の開口をレンズ部952で閉塞した状態で、ネジ(図示省略)をレンズ部952の後方からレンズ部952のネジ孔952aを介して取付ボス970aに挿入することで、レンズ部952に固定できるよう構成されている。
可動装飾部980の各可動装飾体981は、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向(すなわち、可動装飾部980の径方向)にスライド移動可能となっている。すなわち、可動装飾部980の各可動装飾体981は、互いの間に間隙ができる方向に移動して可動ベースレンズ970を遮蔽する遮蔽状態から当該可動ベースレンズ970を露出する露出状態に変換可能となっている。このように、遮蔽状態と露出状態とに変換することにより、隠蔽可動部942(具体的には、可動装飾部980)が拡径(拡縮)する。
具体的には、可動装飾体981の内面のうち径方向中央よりも内側(可動装飾部980の中心側)には、後側(可動ベースレンズ970側)に向けて突出するリンク(係合)ピン981aが設けられている。一方、可動ベースレンズ970のうち径方向略中央部には、リンクピン981aをスライド移動自在に挿通可能なピンガイド部970bとして、可動ベースレンズ970の径方向に長尺な長孔が、可動装飾体981の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。すなわち、可動装飾体981は、リンクピン981aが可動ベースレンズ970のピンガイド部970bに沿ってスライド移動することで、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動できるよう構成されている。
ここで、図20に示すように、可動ベースレンズ970の外面のうちピンガイド部970bよりも外側(可動ベースレンズ970の中心とは反対側)には、可動装飾体981のスライド移動を補助するためのスライドガイド溝970cが、当該可動ベースレンズ970の径方向に沿って、可動装飾体981の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。
一方、図21に示すように、可動装飾体981の内面のうち径方向略中央部には、スライド移動自在にスライドガイド溝970cと係合可能(具体的には、スライドガイド溝970cに挿入可能)なスライドリブ981bが、可動装飾部980の径方向に沿って突設されている。すなわち、スライドガイド溝970cは、各可動装飾体981のスライドリブ981bが当該スライドガイド溝970cに沿ってスライド移動することで、可動装飾体981の径方向へのスライド移動を補助できるよう構成されている。
また、可動装飾体981の内面の周端部には、可動ベースレンズ970に対する当該可動装飾体981の位置を規制するための位置規制リブ981cが突設されている。なお、本実施形態の場合、複数の可動装飾体981のうちアーム部951と対向する部分に設けられた切欠981dを有する可動装飾体981以外の可動装飾体981に、位置規制リブ981cが設けられている。
一方、可動ベースレンズ970の周端部には、位置規制リブ981cが側方から挿入可能な切欠部970dが、位置規制リブ981cの個数(本実施形態の場合、7個)と同数だけ設けられている。すなわち、位置規制リブ981cは、可動装飾体981の遮蔽状態時に可動ベースレンズ970の切欠部970d内に収容されることで、可動ベースレンズ970に対する可動装飾体981の位置を規制できるよう構成されている。
リンク機構960は、各可動装飾体981を可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動させるための機構、すなわち、可動装飾部980を拡径させるための機構である。
具体的には、リンク機構960は、1個のメインリンク部材961と、n−1個(n=可動装飾体981の個数。本実施形態の場合、n=8)のサブリンク部材962と、1個のリンク回転板963と、1個の回転板付勢部材960aと、により構成されている。リンク機構960は、可動ベースレンズ970の内部に収納可能となるよう構成されており、可動ベースレンズ970は、リンク機構960を内部に収納した状態で、当該可動ベースレンズ970の開口をレンズ部952で閉塞可能となっている。
リンク回転板963は、可動ベースレンズ970に対して回転可能な略円板状をなしており、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
具体的には、リンク回転板963の中心部には、前後方向に貫通する軸受部963aが設けられている。一方、可動ベースレンズ970の内面うち中心部には、先端部が軸受部963aに挿通可能な回転板回転軸970eが後側に向けて突設されている。すなわち、リンク回転板963は、可動ベースレンズ970の内部に突設された回転板回転軸970eに軸受部963aを介して回転可能に軸着されることで、回転板回転軸970eの周りを回転できるよう構成されている。
また、リンク回転板963の周端部には、メインリンク部材961及びサブリンク部材962と係合するための個別リンク部963bとして、リンク回転板963の周方向に並ぶ切欠が、リンク部材(メインリンク部材961,サブリンク部材962)の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。
メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
サブリンク部材962は、三叉状をなしており、一端部側が軸着端部であるとともに残り二つの他端部側が回動自由端部である。
メインリンク部材961は、サブリンク部材962において軸着端部と一方の回動自由端部(リンク部962c(後述)が設けられている回動自由端部)との間に突起を設けた形状をなしている。すなわち、メインリンク部材961は、一端部側が軸着端部であるとともに残り二つの他端部側が回動自由端部であり、軸着端部と一方の回動自由端部との間に突起部を有している。当該突起部には、ソレノイドリンク部材944の先端部に突設された係合ピン944a(図20参照)と係合可能(具体的には、係合ピン944aを挿通可能)なリンク受孔961dが設けられている。すなわち、メインリンク部材961は、リンク受孔961dがソレノイドリンク部材944の係合ピン944aと係合することで、ソレノイドリンク部材944を介して可動ソレノイド943のプランジャーと連結できるよう構成されている。
そして、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、軸着端部を外側に向けた状態で、リンク回転板963の周方向に並んで配設されている。
メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、可動ベースレンズ970に対して回動可能となっている。
具体的には、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の軸着端部には、前後方向に貫通する軸受部961a,962aが設けられている。一方、可動ベースレンズ970の内面のうちピンガイド部970bよりも外側(可動ベースレンズ970の中心とは反対側)には、先端部が軸受部961a,962aに挿通可能なリンク回転軸970fが、可動ベースレンズ970の周方向に並んで、リンク部材(メインリンク部材961及びサブリンク部材962)の個数(本実施形態の場合、8個)と同数だけ設けられている。すなわち、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、可動ベースレンズ970の内部に突設されたリンク回転軸970fに軸受部961a,962aを介して回動可能に軸着されることで、リンク回転軸970fの周りを回動できるよう構成されている。
また、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の他方の回動自由端部には、リンク回転板963の個別リンク部963bと係合可能(具体的には、個別リンク部963bに挿通可能)なリンク(係合)ピン961b,962bが、前側(リンク回転板963側)に向けて突設されている。
メインリンク部材961は、ソレノイドリンク部材944を介して当該メインリンク部材961と連結する可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動するよう構成されている。
そして、リンク回転板963は、個別リンク部963b及びリンクピン961bによって当該リンク回転板963と係合するメインリンク部材961の回動動作に連動して、回転板回転軸970eを軸とし可動ベースレンズ970に対して回転(回動)するよう構成されている。
さらに、各サブリンク部材962は、リンクピン962b及び個別リンク部963bによって当該サブリンク部材962と係合するリンク回転板963の回転動作(回動動作)に連動して、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動するよう構成されている。
すなわち、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は、可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動するよう構成されている。
また、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の一方の回動自由端部には、前後方向に貫通する長孔状のリンク部961c,962cが設けられている。このリンク部961c,962cは、スライド移動自在に可動装飾体981のリンクピン981aの先端部と係合可能(具体的には、リンクピン981aの先端部が挿通可能)となっている。すなわち、各可動装飾体981は、リンクピン981aを可動ベースレンズ970のピンガイド部970bに挿通した状態で、当該リンクピン981aの先端部をメインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cに差し込むことで、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の回動自由端部に連結できるよう構成されている。
メインリンク部材961及びサブリンク部材962がリンク回転軸970fを軸として回動する際、リンク部961c,962cの軌道は円弧状となるが、リンクピン981aは、メインリンク部材961やサブリンク部材962に固定されているのではなく、メインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cにスライド移動自在に挿通されているだけであり、また、リンクピン981aは、可動ベースレンズ970の径方向に長尺な長孔(ピンガイド部970b)に挿通されているので、各可動装飾体981は、メインリンク部材961及びサブリンク部材962の回動動作に連動して、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動する。
前述したように、メインリンク部材961及びサブリンク部材962は可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して回動するので、各可動装飾体981は、可動ソレノイド943のプランジャーの直線運動に連動して、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動することになる。
そして、各可動装飾体981の径方向へのスライド移動は、可動ベースレンズ970に設けられたスライドガイド溝970cによって補助されるので、各可動装飾体981を、確実に、可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動させることができる。なお、駆動源として、可動ソレノイド943の代わりにモータを使用するようにしても良い。
ここで、図22及び図23を参照して、隠蔽可動部942の拡径(拡縮)動作について説明する。
なお、図22は、可動装飾体981が遮蔽状態である場合の側部可動ユニット940の要部の背面図であり、図23は、可動装飾体981が露出状態である場合の側部可動ユニット940の要部の背面図である。
図22に示すように、メインリンク部材961の突起部(リンク受孔961dが設けられている部分)が可動ソレノイド943によって可動ベースレンズ970の中心方向へと押し込まれている場合に、可動装飾体981が遮蔽状態となる。この際、メインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cに差し込まれている各可動装飾体981のリンクピン981aは、可動ベースレンズ970のピンガイド部970bの長手方向一端部(可動ベースレンズ970の中心側の端部)に略当接している。
そして、図23に示すように、可動ソレノイド943のプランジャーが引き込まれる(プランジャーの先端部が可動ベースレンズ970の中心から離れる方向へと移動する)と、メインリンク部材961は、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動する。
メインリンク部材961が回動すると、メインリンク部材961のリンクピン961bが当該リンクピン961bと係合するリンク回転板963の個別リンク部963bを押圧するので、リンク回転板963が、回転板回転軸970eを軸とし可動ベースレンズ970に対して所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て時計回り方向)に回動する。
リンク回転板963が回動すると、リンク回転板963の他の個別リンク部963bが当該個別リンク部963bと係合するサブリンク部材962のリンクピン962bを押圧するので、各サブリンク部材962は、リンク回転軸970fを軸とし可動ベースレンズ970に対して回動する。
メインリンク部材961が回動すると、メインリンク部材961のリンク部961cが当該リンク部961cに差し込まれている可動装飾体981のリンクピン981aを押圧するとともに、サブリンク部材962が回動すると、サブリンク部材962のリンク部962cが当該リンク部962cに差し込まれている可動装飾体981のリンクピン981aを押圧するので、各可動装飾体981は、可動ベースレンズ970に対して可動ベースレンズ970の径方向にスライド移動する。これにより、可動装飾体981が露出状態となって、隠蔽可動部942が拡径する。この際、メインリンク部材961及びサブリンク部材962のリンク部961c,962cに差し込まれている各可動装飾体981のリンクピン981aは、可動ベースレンズ970のピンガイド部970bに沿ってスライド移動して、当該ピンガイド部970bの長手方向他端部に略当接する。
可動装飾部980は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)ので、可動装飾体981が露出状態となっている際に、LED基板941のLEDが点灯すると(或いは、LED基板941のLEDが点灯している際に、可動装飾体981が露出状態になると)、各可動装飾体981の間にできた間隙のみが光って、当該間隙から光が放射されているように見せることができる。
そして、可動ソレノイド943のプランジャーが押し込まれる(プランジャーの先端部が可動ベースレンズ970の中心方向へと移動する)ことで、可動装飾体981が遮蔽状態に戻る。
ところで、リンク回転板963には、当該リンク回転板963を初期状態に復帰させるための回転板付勢部材960aが取り付けられている。
回転板付勢部材960aは、例えば、リンク回転板963を、可動装飾体981の露出状態から遮蔽状態へ復帰させる回転方向(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向)に付勢するばねであり、一端がリンク回転板963の前面に突設された付勢部材受片963c(図20参照)に固定され、他端が可動ベースレンズ970の内面に突設された付勢部材取付ボス970g(図21参照)に固定されている。これにより、リンク回転板963が、可動装飾体981を露出状態から遮蔽状態へ復帰させる回転方向に付勢されるので、各可動装飾体981の露出状態から遮蔽状態へ復帰させる際に電気的な動力を必要としないようになっている。
図24には、演出ベース部材721の前面右部に取り付けられている側部演出ユニット駆動部740の詳細な構造が示されている。なお、図24は、演出ベース部材721の前面右部を前面側から見た斜視図である。
図10及び図24に示すように、演出ベース部材721は、当該演出ベース部材721の前面右部に、側部可動ユニット940を演出ベース部材721に対して回動させるため側部演出ユニット駆動部740を備えている。
図24に示すように、側部演出ユニット駆動部740は、主に、演出ベース部材721の前面に装着され側部可動ユニット940を回動させるための駆動力を発生することが可能な可動演出ユニット用モータ741と、可動演出ユニット用モータ741の前方に配設され当該可動演出ユニット用モータ741のシャフト(回転軸)に固定された駆動ギア742と、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット用モータ741の配設位置よりも下側の位置に前側に向けて突設される可動演出ユニット回動軸743と、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット回動軸743の突設位置よりも下側の位置に配設されるバネ取付部744と、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット回動軸743の突設位置よりも下側の位置に配設され側部演出ユニット900の状態を検出するための状態検出部750と、を備えて構成される。
側部可動ユニット940は、演出ベース部材721に対して回動可能となっている。
具体的には、図19や図20に示すように、側部可動ユニット940のユニットベース部材950のアーム部951の後面のうち長手方向他端部(レンズ部952が取り付けられた端部とは反対側の端部)には、側部演出ユニット駆動部740の駆動ギア742に噛合可能なギア部951aが設けられている。このギア部951aは、アーム部951に対して回動不可能であり、アーム部951と一体的に回動するよう構成されている。
また、アーム部951のうちギア部951aの中心には、側部演出ユニット駆動部740の可動演出ユニット回動軸743を挿通可能な軸受部951bとして、前後方向に貫通する孔が設けられている。
側部可動ユニット940は、演出ベース部材721の前面に突設された可動演出ユニット回動軸743に軸受部951bを介して回動可能に軸着されることで、可動演出ユニット回動軸743の周りを回動できるよう構成されている。これにより、側部演出ユニット900は、側部可動ユニット940の隠蔽可動部942で、第2モードオブジェクト912を隠蔽する第1状態(図2参照)と、第1モードオブジェクト911を隠蔽する第2状態(例えば、図27参照)と、に変換可能となっている。
そして、側部可動ユニット940が可動演出ユニット回動軸743に軸着された状態において、当該側部可動ユニット940のギア部951aは、演出ベース部材721側に設けられた駆動ギア742に噛合するよう構成されている。
すなわち、側部演出ユニット900が、所定の第1状態と当該第1状態とは異なる第2状態とに変換可能な可動演出ユニットをなし、可動演出ユニット(側部演出ユニット900)は、第1状態においては第2オブジェクト(第2モードオブジェクト912)を隠蔽(遮蔽)する一方、第2状態においては第1オブジェクト(第1モードオブジェクト911)を隠蔽(遮蔽)するよう構成されている。
具体的には、可動演出ユニット(側部演出ユニット900)は、当該可動演出ユニットの状態を変換するための駆動力を発生することが可能な演出ユニット用駆動源(可動演出ユニット用モータ741)と、演出ユニット用駆動源(可動演出ユニット用モータ741)の駆動力を受けて上下方向にスイング動作することが可能なアーム部951と、アーム部951の可動端(回動自由端)側に設けられて第1オブジェクト(第1モードオブジェクト911)又は第2オブジェクト(第2モードオブジェクト912)を隠蔽(遮蔽)することが可能な隠蔽(遮蔽)部(隠蔽可動部942)と、を備えている。
そして、隠蔽部(隠蔽可動部942)は、アーム部951の可動端(回動自由端)部に取り付けられる透光性を有する正面視略円形状の可動ベース部材(可動ベースレンズ970)と、可動ベース部材(可動ベースレンズ970)の後面側に配設されて当該可動ベース部材に向けて光を照射することが可能なベース発光部(LED基板941(具体的には、LED基板941のLED))と、可動ベース部材(可動ベースレンズ970)の前面を覆うように当該前面の周方向に並べて配設される複数の可動装飾体981と、複数の可動装飾体981を移動させるための駆動力を発生することが可能な装飾体用駆動源(可動ソレノイド943)と、装飾体用駆動源からの駆動力を受けて複数の可動装飾体981を可動ベース部材(可動ベースレンズ970)の中心から放射方向に向けて移動させるためのリンク機構960と、を備え、複数の可動装飾体981の移動動作に伴い当該複数の可動装飾体981同士の間にできる間隙を介して可動ベース部材(可動ベースレンズ970)を透過した光が視認可能となるよう構成されている。
なお、隠蔽可動部942の形状は、正面視略円形状に限らず、適宜任意に変更可能である。
また、各可動装飾体981の移動方向は、可動ベースレンズ970の径方向に限らず、複数の可動装飾体981同士の間に間隙ができる方向に移動するのであれば、適宜任意に変更可能である。
ここで、アーム部951は、ギア部951aの後面に突設されたバネ受片951cを備えている。バネ受片951cには、側部可動ユニット940の回動動作を補助するための付勢部材940a(図19参照)が取り付けられている。
付勢部材940aは、例えば、引張バネであり、一端がバネ受片951cに固定され、他端が演出ベース部材721に設けられたバネ取付部744に固定されている。これにより、側部可動ユニット940の回動自由端部側(隠蔽可動部942側)が上側に上がる方向に引っ張られるので、側部可動ユニット940の重量によって可動演出ユニット用モータ741にかかる負荷を軽減して、側部演出ユニット900の第2状態から第1状態への変換動作をよりスムーズに実行することが可能となる。
状態検出部750は、側部演出ユニット900が、第1状態であるか、第2状態であるか、或いは、それ以外の状態(第3状態(後述)等)であるかを検出可能となっている。
具体的には、状態検出部750は、図24に示すように、主に、遮光板部材751と、左側フォトインタラプタ(センサ)752と、右側フォトインタラプタ(センサ)753と、を備えて構成される。
遮光板部材751は、一端部に前後方向に貫通する孔からなる軸受部751aを有するとともに、他端部に左側フォトインタラプタ752や右側フォトインタラプタ753の発光部と受光部との間に挿入可能な遮光板751bを有している。また、遮光板部材751の一端部には、前後方向に直交する方向に突設された押圧受部751cが設けられている。
遮光板部材751は、演出ベース部材721に対して回動可能となっている。
具体的には、演出ベース部材721の前面のうち可動演出ユニット回動軸743の突設位置よりも下側の位置には、軸受部751aに挿通可能な遮光板回動軸部721bが前側に向けて突設されている。すなわち、遮光板部材751は、演出ベース部材721の前面に突設された遮光板回動軸部721bに軸受部751aを介して回動可能に軸着されることで、遮光板回動軸部721bの周りを回動できるよう構成されている。
ここで、図25及び図26を参照して、状態検出部750による側部演出ユニット900の状態の検出について説明する。
なお、図25は、側部演出ユニット900が第1状態である場合の側部可動ユニット940、側部演出ユニット駆動部740及び状態検出部750の背面図であり、図26は、側部演出ユニット900が第2状態である場合の側部可動ユニット940、側部演出ユニット駆動部740及び状態検出部750の背面図である。
遮光板部材751は、押圧受部751cの重量よりも遮光板751bの重量を大きく設定することで、遮光板751bが軸受部751aよりも下側に配置され、押圧受部751cが軸受部751aよりも上側に配置された状態で、遮光板回動軸部721bに軸着される。
そして、側部可動ユニット940のユニットベース部材950のアーム部951は、ギア部951aの後面に突設された第1押圧部951d及び第2押圧部951eを備えている。第1押圧部951dは、ギア部951aの後面のうち、側部演出ユニット900が第1状態である際に押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て時計回り方向)へと押圧可能な位置に設けられている。また、第2押圧部951eは、ギア部951aの後面のうち、側部演出ユニット900が第2状態である際に押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向)へと押圧可能な位置に設けられている。
図25に示すように、側部演出ユニット900が第1状態となり、第1押圧部951dが押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て時計回り方向)へと押圧すると、遮光板部材751は、当該所定の方向へと回動する。これにより、遮光板751bが、左側フォトインタラプタ752の発光部と受光部との間に挿入されて、左側フォトインタラプタ752により検出される。
一方、図26に示すように、側部演出ユニット900が第2状態となり、第2押圧部951eが押圧受部751cを所定の方向(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向)へと押圧すると、遮光板部材751は、当該所定の方向へと回動する。これにより、遮光板751bが、右側フォトインタラプタ753の発光部と受光部との間に挿入されて、右側フォトインタラプタ753により検出される。
また、側部演出ユニット900が隠蔽可動部942で第1モードオブジェクト911も第2モードオブジェクト912も隠蔽しない第3状態となり、第1押圧部951dによる押圧受部751cの押圧も第2押圧部951eによる押圧受部751cの押圧も解除されると、遮光板部材751は、遮光板751bが左側フォトインタラプタ752と右側フォトインタラプタ753との間に配置された状態となる。これにより、遮光板751bが、左側フォトインタラプタ752の発光部と受光部との間にも右側フォトインタラプタ753の発光部と受光部との間にも挿入されず、左側フォトインタラプタ752にも右側フォトインタラプタ753にも検出されないこととなる。
すなわち、状態検出部750は、遮光板部材751の遮光板751bを左側フォトインタラプタ752で検出したか、右側フォトインタラプタ753で検出したか、或いは、何れでも検出していないかによって、側部演出ユニット900の状態を検出できるよう構成されている。
なお、本実施形態では、図25や図26に示すように、第1押圧部951dと第2押圧部951eとを連結部951fで連結して一体的に構成したが、これに限ることはなく、第1押圧部951dと第2押圧部951eとは別体であってもよい。
また、状態検出部750の構成は、本実施形態のものに限ることはなく、側部演出ユニット900の状態を検出できるのであれば適宜任意に変更可能である。
図27には、包囲枠体40の詳細な構造が示されている。なお、図27は、包囲枠体40を前面側から見た斜視図である。
前述したように、包囲枠体40(具体的には、裏面構成部材700)は、所定の可動演出を実行するユニットとして、下部可動ユニット830と側部可動ユニット940との2つのユニットを備えている。
図27に示すように、この実施例では、下部可動ユニット830と側部可動ユニット940とは、前面側から見ると可動範囲が一部重なるが、下部可動ユニット830の位置と側部可動ユニット940の位置とが前後方向にずれているので、互いの動作を阻害することがない。
また、図27に示すように、側部可動ユニット940のアーム部951の前方には、発光演出装置610が配設されているため、遊技機10の前方からはアーム部951が視認し難くなっている。
すなわち、モード表示部(発光演出装置610)は、アーム部951のスイング軌道の前方に配置されて当該アーム部951のスイング動作の視認を規制するよう構成されている。
また、図27に示すように、下部可動ユニット830は、ステージ601の後方に配設されている。
ステージ601は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該ステージ601の前面(少なくとも当該ステージ601の前面のうち誘導導出口603bの周囲)は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)装飾部材601aで覆われている。また、仕切り部材602は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。
したがって、可動レンズ部材831が下降位置(初期位置)に配置されて左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態となっていても、左側可動部材835と右側可動部材836との隙間からは可動レンズ部材831の表出発光部831iが露出しているので、仕切り部材602の奥壁部602bやステージ601の後面部を透過した光によって、誘導流路603内を光らせることができる。
すなわち、可動ユニット(下部可動ユニット830)は、表出発光部831iが誘導流路603の後方に位置するようにステージ601の後方に配置されてなり、誘導流路603は、表出発光部831iを透過した光によりその内部が照射されるように少なくとも奥側壁(仕切り部材602の奥壁部602b及びステージ601の後面部)が透光性材で構成されている。
ここで、遊技機10は、遊技領域32が形成される遊技盤30(具体的には、木製ベニヤ板やアクリル板等で構成される遊技盤30本体)に配設される遊技用部材(包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等))を備え、遊技盤30の後面側には、遊技を制御するための制御装置(遊技制御装置100)が配設されている。そして、遊技用部材(包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等))は、遊技盤30に形成される開口を塞ぐように当該遊技盤30に取り付けられている。
本実施形態の遊技機10は、図2や図4に示すように、包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等)等の遊技用部材、遊技盤30に直接取り付けられた装飾部材等に、複数の線状発光部500を備えている。そして、この線状発光部500と連続性を有するように表示装置41にライン表示を行うことで、線状発光部500と表示装置41とを関連させた演出(ライン演出)を実行できるようになっている。
各線状発光部500の構成は略同一であるため、後に、第1特別変動入賞装置38が備える線状発光部500の構成について説明し、その他の線状発光部500の構成については説明を省略する。
次に、表示部仕切り演出ユニット440の詳細について説明する。
図28には、下部演出ユニット800及び側部演出ユニット900を取り外した状態の枠体演出装置430の斜視図が示されている。
図28に示すように、枠体演出装置430は、取付ベース部材434の左側部の上記隔壁434aより外側に上記球通路部材723が垂直方向に配設され、右側部に前記側部演出ユニット900を駆動する側部演出ユニット駆動部740を構成する演出ユニット用モータ741が配設されている。この演出ユニット用モータ741に設けられている軸743は、前記側部演出ユニット900の回動中心となる支持軸である。
また、図28に示すように、前述した第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bは、前後にずれて配置されており、第1可動仕切り部材48Aは第2可動仕切り部材48Bの前方を左右方向に、また第2可動仕切り部材48Bは第1可動仕切り部材48Aの後方を左右方向に移動可能、つまりすれ違い可能に構成されている。そして、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bとの間には、スペーサとして機能する中部材435が設けられている。
そして、上記表示部仕切り演出ユニット440の上面には、上記第1可動仕切り部材48Aを移動させるための第1モータ441Aと第2可動仕切り部材48Bを移動させるための第2モータ441Bとが設けられている。後に詳しく説明するように、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bは水平方向に配置されたスライドシャフトによって移動可能に垂下され、第1モータ441Aと第2モータ441Bの駆動力は、それぞれベルトによって第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bに伝達されるように構成されている。
図29には、図28に示す枠体演出装置430から球通路部材723と下カバー部材433を取り外した状態が示されている。図29から分かるように、第1可動仕切り部材48Aの下端は取付ベース部材434の下部の中部材435の前面に沿って、また第2可動仕切り部材48Bの下端は中部材435の裏面に沿って移動するように、配置されている。
また、図29に示されているように、取付ベース部材434の前面左側の球通路部材723の背部となる位置には、球通路部材723を止着するためのボス部434bが設けられている。また、取付ベース部材434の下部の中部材435の前面には、下カバー部材433を適当な間隔をおいて平行に止着するためのボス部435bが設けられ、中部材435との下カバー部材433との隙間内を第1可動仕切り部材48Aの下端部が移動可能にされている。
さらに、取付ベース部材434の下面には、第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bから引き出され第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bに設けられているLEDランプに給電するための配線が接続される役物中継基板436が取り付けられている。
また、中部材435の前面右側端部には、第1可動仕切り部材48Aが最も右側まで移動されていることを検出するための第1仕切り部材右位置検出部437Aが設けられている。一方、中部材435の前面左側端部には、第1可動仕切り部材48Aが最も左側まで移動されていることを検出するための第1仕切り部材左位置検出部438Aが設けられている。
図30には、第1仕切り部材右位置検出部437Aの詳しい構造が示されている。図30に示されているように、第1可動仕切り部材48Aの下端には、左右方向に延びた下水平支持部481が固定され、該下水平支持部481の右端には、第1仕切り部材右位置検出片481aが設けられている。また、下水平支持部481の前面左側端部には、第1仕切り部材左位置検出片481bが設けられている。一方、中部材435の前面右側端部には、上記、第1仕切り部材右位置検出片481aを前後から挟むようなコの字状の透過型光電式センサ438Aが設けられている。
図31には、図29に示す枠体演出装置430から中部材435と第1可動仕切り部材48Aを取り外した状態が示されている。図31から分かるように、取付ベース部材434の下部の前面には、中部材435を止着するためのボス部434cが設けられている。また、取付ベース部材434の下部前面右側部には、第2可動仕切り部材48Bが最も右側まで移動されていることを検出するための第2仕切り部材右位置検出部438Bが設けられている。一方、取付ベース部材434の下部前面左側部には、第2可動仕切り部材48Bが最も右側まで移動されていることを検出するための第2仕切り部材左位置検出部437Bが設けられている。
図32には、第2仕切り部材右位置検出部437Bの詳しい構造が示されている。
図32に示されているように、第2可動仕切り部材48Bの下端には、左右方向に延びた下水平支持部482が固定され、該下水平支持部482の左端には、第2仕切り部材左位置検出片482aが設けられている。また、下水平支持部482の前面右側端部には、第2仕切り部材右位置検出片482bが設けられている。一方、取付ベース部材434の下部前面左側部には、上記第2仕切り部材左位置検出片482aを前後から挟むようなコの字状の透過型光電式センサ439Bが設けられている。
上記各検出部のセンサの検出信号は、遊技機裏面の制御装置(演出制御基板)へ入力される。
図33には、図28に示す枠体演出装置430を前方から見た正面図が示されている。
図33に示されているように、第1可動仕切り部材48Aはユニット上部に水平方向に配置された第1スライドシャフト442Aによって左右方向移動可能に垂下されている。また、前述したように、第1可動仕切り部材48Aおよび第2可動仕切り部材48Bは、前後にずれて配置されており、上記第1スライドシャフト442Aと同一高さ位置であってその後方には、第2可動仕切り部材48Bを左右方向移動可能に垂下する第2スライドシャフト442B(図33では見えない)が設けられている。
そして、上記第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bの上端部には、上記第1スライドシャフト442Aと第2スライドシャフト442Bにそれぞれ挿通可能な貫通穴を有する第1スライダー483Aと第2スライダー483Bがそれぞれ設けられている。
また、第1スライドシャフト442Aと第2スライドシャフト442Bの上方には、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bを左右方向に移動させるための第1ベルト443Aと第2ベルト443Bがそれぞれ水平方向に配置され、表示部仕切り演出ユニット440の上プレート444には、上記第1ベルト443Aを移動させるための第1モータ441Aと、第2ベルト443Bを移動させるための第2モータ441Bとが設けられている。なお、第1ベルト443Aと第2ベルト443Bは、互いに干渉するのを防止するために、上下にずらした状態に配置されている。
図34には、図31に示す枠体演出装置430から表示部仕切り演出ユニット440の上プレート444を取り外した状態が示されている。図34から分かるように、取付ベース部材434の上部右側部に固定された右シャフト支持部材445Aと、取付ベース部材434の上部左側部に固定された左シャフト支持部材445Bとの間に、上記第1スライドシャフト442Aと第2スライドシャフト442Bとが水平状態で互いに平行に支持されている。
また、第1スライダー483Aの上面には上記第1ベルト443Aが捲回される第1プーリ446Aが、第2スライダー483Bの上面には上記第2ベルト443Bが捲回される第2プーリ446Bが、それぞれ回転可能に取り付けられている。一方、左シャフト支持部材445Bの上方であって取付ベース部材434の上部左側部には上記第1ベルト443Aが捲回される第1緩衝プーリ447Aが、右シャフト支持部材445Aの上方であって取付ベース部材434の上部右側部には上記第2ベルト443Bが捲回される第2緩衝プーリ447Bが、それぞれ回転可能に取り付けられている。
第1プーリ446Aには、一対のギヤ448Aを介して前記第1モータ441Aの回転力が伝達され、該プーリが第1ベルト443Aを駆動して第1スライダー483Aを移動させる。また、第2プーリ446Bには、一対のギヤ448Bを介して前記第2モータ441Bの回転力が伝達され、該プーリが第2ベルト443Bを駆動して第2スライダー483Bを移動させる。
図35には、図34に示す表示部仕切り演出ユニット440を上方から見た状態が示されている。図35から分かるように、第1緩衝プーリ447Aは、圧縮バネを内蔵したプーリ支持アーム449Aによって回転可能に支持されており、図示しないが、このプーリ支持アーム449Aの反対側(図35では右端)の固定部449aは取付ベース部材434に固着されている。また、同様に、第2緩衝プーリ447Bは、圧縮バネを内蔵したプーリ支持アーム449Bによって回転可能に支持されており、図示しないが、このプーリ支持アーム449Bの反対側(図35では左端)の固定部449bは取付ベース部材434に固着されている。
図36には、表示部仕切り演出ユニット440から第1可動仕切り部材48Aおよび第1スライドシャフト442Aと、第1モータ441Aおよび第1ベルト443A、第1プーリ446Aを取り外した第2可動仕切り部材48Bの駆動機構の斜視図が、また図37には図36の第2可動仕切り部材48Bの駆動機構を前方から見た正面図が示されている。さらに、図38には、図37に示されている第2可動仕切り部材48Bの駆動機構を上方から見た平面図が示されている。
図39には、第2可動仕切り部材48Bを拡大した斜視図が示されている。
図39から分かるように、第2可動仕切り部材48Bは、全体として中央が内側へ膨んだ形状をなし、上端部に、第2スライドシャフト442Bに挿通可能なシャフト相通穴483bを有する第2スライダー483Bが設けられている。そして、この第2スライダー483Bの内側端部(図39では右端)には、上方へ向かって突出し前記第2ベルト443Bを前後から挟持するためのベルト挟持部483Cと蓋部材484が設けられている。また、第2可動仕切り部材48Bの下端には前記下水平支持部482が固定され、該下水平支持部482の左端には、第2仕切り部材左位置検出片482aが設けられ、下水平支持部482の前面右側端部には、第2仕切り部材右位置検出片482bが設けられている。
図40には、図39の第2可動仕切り部材48Bを分解した状態の斜視図が示されている。
図40に示されているように、第2可動仕切り部材48Bは、該第2可動仕切り部材48Bの第2スライダー483B裏面に接合される蓋部材484と、前面に複数個の発光ダイオードLEDが実装され本体部の裏面側に装着されるLED基板486と、位置検出片482aおよび482bを備え下端部の下水平支持部482に係合される位置検出部材487とを備える。なお、第1可動仕切り部材48Aは第2可動仕切り部材48Bと左右対称的な形状を有する点が異なり、構造は同一であるので、第1可動仕切り部材48Aについては構造の説明を省略する。
図41には、第2可動仕切り部材48Bの上端部の第2スライダー483Bを分解した状態の斜視図が示されている。
第2スライダー483Bは裏面が開口し内部が空洞となるように形成されており、図41に示されているように、第2スライダー483Bとその裏面に接合される蓋部材484との間に形成される空間内に、上記第2スライドシャフト442Bに上下から挟むように接触する2組のローラー841a,841b;841c,841dと、これらのローラーをそれぞれ回転自在に支持する2組のローラー軸842a,842b;842c,842dと、第2スライドシャフト442Bに前後から挟むように接触するガイド軸843a,843b;843c,843dとが収納されるようになっている。
そして、蓋部材484Aの内面(図41では前面)には、上記ローラー軸842a,842b;842c,842dの端部が係合されることでこれらを支承する係合凹部484a,484b;484c,484dが形成されている。また、蓋部材484の内面(図41では前面)には、上記第2スライドシャフト442Bの上下に位置して対向する2組のシャフト接合片845a,845b;845c,845dが、前方へ突出するように形成されている。
図42には、図41の第2スライダー483Bを組み立てて第2スライドシャフト442Bを挿通した状態における上記ローラー841a,841b;841c,841dおよびローラー軸842a,842b;842c,842d、シャフト接合片845a,845b;845c,845dと、第2スライドシャフト442Bとの関係が示されている。
図42に示されているように、2組のローラー841a,841b;841c,841dは、2組のローラー軸842a,842b;842c,842dに係合され、第2スライドシャフト442Bを上下から挟むように接触している。
また、2組のシャフト接合片845a,845b;845c,845dに第2スライドシャフト442Bが挿通されるとともに、シャフト接合片845a,845b;845c,845dの先端面に接触するようにガイド軸843a,843cが垂直姿勢で配置され、シャフト接合片845a,845b;845c,845dの内側面に接触するようにガイド軸843b,843dが垂直姿勢で配置され、第2スライドシャフト442Bに前後から挟むような構造になっている。
上記のような構造を設けることで、第2可動仕切り部材48B上端の第2スライダー483Bが第2スライドシャフト442Bに沿って安定して移動することが可能となっている。さらに、上記ガイド軸843a,843c;843b,843dおよび第2スライドシャフト442Bはステンレス等の金属で、また上記ローラー841a,841b;841c,841dはポリアセタール等の合成樹脂で、また上記ローラー軸842a,842b;842c,842dはステンレス等の金属でそれぞれ形成されているため、スムーズなスライドや回転が可能となり、周りの樹脂材の摩耗を防ぐことができるという利点がある。
図43には、第2スライダー483Bから蓋部材484を外した状態の裏面拡大図が示されている。
第2スライダー483Bは内部が空洞となるように形成されており、図43に示されているように、第2スライダー483Bの裏面側には上記2組のローラー軸842a,842b;842c,842dの前端部がそれぞれ係合される係合凹部486a,486b;486c,486dが形成されている。また、第2スライダー483Bの裏面側左右両端部には、上記ガイド軸843a,843cが垂直姿勢で収納されるガイド軸収納部487a,487bが、またその近傍には、ガイド軸843b,843dの上下両端部に前面側から接触して蓋部材484へ向かって押圧するガイド軸押圧凸部488a,488b;488c,488dが形成されている。
さらに、第2スライダー483Bの上面より突出するように設けられた上記ベルト挟持部483cの上端には、ベルト443Bの複数の歯部と噛合可能な凹凸を有するベルト噛合部483dが設けられている。第1スライダー483Aも、第2スライダー483Bと左右対称的な形状を有する点が異なり、構造は同一であるので、第1スライダー483Aについては構造の説明を省略する。
図44には、第2可動仕切り部材48Bの下端部に設けられる下水平支持部482の拡大斜視図が示されている。
図44に示されているように、下水平支持部482の左端には第2仕切り部材左位置検出片482aが、また、下水平支持部482の前面右側端部には第2仕切り部材右位置検出片482bが設けられている。また、下水平支持部482に設けられた位置検出部材487は断面がほぼL状に形成され、上方のLED基板486から引き出されたフラット配線ケーブル489Bが垂直片部487cに沿って配設され、水平片部487d上で折り畳まれて方向を変え、水平片部487dに沿って第2仕切り部材右位置検出片482bの方向へ延設され、途中に設けられたスリット状の破線引き出し部487eから下方へ引き出されるように構成されている。なお、位置検出部材487には複数のビス穴487fが設けられており、該ビス穴487fを介して図示しないビスによって位置検出部材487が第2可動仕切り部材48Bの下端部に固定されるようになっている。第1可動仕切り部材48Aの下端部の下水平支持部481(図30参照)も同様の構造を有している。
図45には、第2可動仕切り部材48Bから引き出されたフラット配線ケーブル489Bおよび第1可動仕切り部材48Aから引き出されたフラット配線ケーブル489Aと、取付ベース部材434(図29参照)の下部に固定された役物中継基板436との関係が示されている。
第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bは、それぞれ表示装置41の右側から左側までもしくはその逆に移動可能であるため、図45に示されているように、フラット配線ケーブル489Aと489Bは、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bが各々初期位置にある場合には弛んだ状態になるように長さが設定されている。また、フラット配線ケーブル489Aと489Bの先端は、それぞれ役物中継基板436の下面側において、基板側の端子と電気的に接続されるように構成されている。
図46には、第1可動仕切り部材48Aが左側へ移動し第2可動仕切り部材48Bが右側へ移動した場合における、フラット配線ケーブル489Aおよび489Bと役物中継基板436との関係が示されている。この場合、図46(A)に示すように、フラット配線ケーブル489Aと489Bとは正面から見た場合に重なることになる。ただし、図46(B)に示すように、フラット配線ケーブル489Aと489Bは、中部材435を挟んで前後にずれているので、第1可動仕切り部材48Aと第2可動仕切り部材48Bが逆方向へ移動したとしてもフラット配線ケーブル489Aと489Bとが干渉してしまうことはない。
しかも、フラット配線ケーブル489Aと489Bの先端が役物中継基板436の下面側にて基板側の端子に接続されているため、ケーブルが交差するように移動することでケーブルが変形したとしても、ケーブルの接続箇所に大きな力が働くのを回避することができ、可動仕切り部材が移動を繰り返すことでケーブルの接続箇所が切断される故障が発生するのを抑制することができる。
図47及び図48には、第1特別変動入賞装置38の詳細な構造が示されている。なお、図47(a)は、第1特別変動入賞装置38を前面側から見た斜視図であり、図47(b)は、第1特別変動入賞装置38を後面側から見た斜視図である。また、図48は、第1特別変動入賞装置38を前面側から見た分解斜視図である。
図47及び図48に示すように、第1特別変動入賞装置38は、主に、左右方向に長尺で左右方向略中央部に開口を有するベース部材380と、ベース部材380の開口を前方から覆うようにして当該開口内に開閉自在に装着される開閉扉38cと、ベース部材380の前面略中央部に装着され当該ベース部材380の開口に対応する部分に開口を有する前面装飾部材381と、ベース部材380の前面左部に装着される左側入賞口形成部材382と、ベース部材380の前面右部に装着される右側入賞口形成部材383と、ベース部材380の後面左部と後面右部とに装着される基板カバー部材530,530と、ベース部材380の開口を後方から覆うようにして当該ベース部材380の後面略中央部に装着される大入賞口部材384と、大入賞口部材384内に配設され当該第1特別変動入賞装置(大入賞口)38に入賞した遊技球を検出するためのカウントスイッチ38a,38aと、大入賞口部材384の後面に装着されるレンズ部材385と、レンズ部材385の後面に装着されるソレノイドベース部材386と、を備えて構成される。
左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383には、それぞれ一般入賞口35が設けられている。そして、図47(b)に示すように、ベース部材380及び基板カバー部材530,530のうち、左側入賞口形成部材382に設けられた一般入賞口35の後方となる位置と、右側入賞口形成部材383に設けられた一般入賞口35の後方となる位置と、の双方には、一般入賞口35に入賞した遊技球を入賞口スイッチ35aへと誘導するための入賞球誘導路35dが設けられている。なお、入賞球誘導路35dは、遊技盤30本体の前面側から後面側に亘って設けられている。すなわち、ベース部材380及び基板カバー部材530の厚みによって、遊技盤30本体の後面まで到達する奥行き(前後方向の長さ)を有する入賞球誘導路35dが形成されている。
また、大入賞口部材384には、第1特別変動入賞装置38の上方に配設されている普通変動入賞装置37に入賞した遊技球が通る始動入賞球流路37dが設けられている。
ソレノイドベース部材386の前面略中央部には、レンズ部材385の後方から光を照射するためのLED基板387が取り付けられている。
LED基板387上(具体的には、LED基板387の前面上)にはLEDが設けられており、第1特別変動入賞装置38は、LED基板387のLEDから照射されて、光を透過可能な透光性の材料で形成されるレンズ部材385、大入賞口部材384及びベース部材380を透過した光によって、大入賞口内や開閉扉38cの周囲を光らせることができるよう構成されている。
ここで、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている。したがって、開閉扉38cの周囲のうち前面装飾部材381で覆われていない部分のみが、LED基板387のLEDからの光で光っているように見せることができる。
具体的には、例えば、図48に示すように、ベース部材380の開口の下方には、光拡散用のレンズカットが前面等に形成された装飾レンズ部380aが設けられている。前面装飾部材381のうち装飾レンズ部380aに対応する部分には開口部381aが設けられており、図47に示すように、ベース部材380の前面に前面装飾部材381を装着した状態で、開口部381aから装飾レンズ部380aが露出するよう構成されている。これにより、開閉扉38cの周囲のうち少なくとも装飾レンズ部380aが、LED基板387のLEDからの光で光っているように見せることができる。
また、ソレノイドベース部材386には、開閉扉38cを開閉させるための駆動力を発生することが可能な大入賞口ソレノイド38bや、不正検出用の磁気センサスイッチ61が取り付けられている。レンズ部材385には磁気センサスイッチ61を挿通可能な貫通孔385aが設けられており、磁気センサスイッチ61は、当該磁気センサスイッチ61の先端部が貫通孔385aを介して大入賞口内(すなわち、大入賞口部材384内)、或いは、大入賞口の近傍に達するよう構成されている。これにより、磁石を用いて第1特別変動入賞装置38や普通変動入賞装置37へと遊技球を誘導する等の不正を検出できるようになっている。
また、大入賞口ソレノイド38bのプランジャーの先端部には、開閉扉38cと大入賞口ソレノイド38bとを連結するための開閉リンク部材38dが取り付けられている。
線状発光部500は、主に、ベース部材380に設けられた線状のレンズ部510と、レンズ部510の後方から光を照射するためのLED基板520と、LED基板520をレンズ部510の後方で支持するための基板カバー部材530と、を備えて構成される。
そして、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されている前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、レンズ部510を避けるようにしてベース部材380の前面に装着される。そのため、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、完全に三分割されている。
なお、本実施形態では、LED基板520上(具体的には、LED基板520の前面上)に2個のLED520aを設けるよう構成したが、LED基板520に設けるLED520aの個数は適宜任意に変更可能である。
また、基板カバー部材530は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されていることが好ましい。また、基板カバー部材530の形状は、LED基板520のLED520aからの光が当該基板カバー部材530や当該基板カバー部材530とベース部材380との隙間から漏れない(或いは、漏れ難い)形状であることが好ましい。
すなわち、遊技用部材(包囲枠体40や入賞口装置(第1特別変動入賞装置38等))は、線状のレンズ部510を有する透光性のベース部材380と、レンズ部510の後方に設けられ、当該レンズ部510に向けて光を照射する発光部(LED520a)と、発光部(LED520a)からの照射光がレンズ部510の前方へ出射される状態でベース部材380の前方を覆う装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)と、を備えている。
図49には、ベース部材380の詳細な構造が示されている。なお、図49は、ベース部材380の正面図である。
また、図50及び図51には、ベース部材380が有するレンズ部510の詳細な構造が示されている。なお、図50(a)は、ベース部材380の右部に設けられたレンズ部510を前面側から見た斜視図であり、図50(b)は、ベース部材380の右部に設けられたレンズ部510を後面側から見た斜視図である。また、図51(a)は、ベース部材380の左部に設けられたレンズ部510を前面側から見た斜視図であり、図51(b)は、ベース部材380の左部に設けられたレンズ部510を後面側から見た斜視図である。
また、図52には、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383の詳細な構造が示されている。なお、図52は、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383を後面側から見た斜視図である。
また、図53には、第1特別変動入賞装置38が有する線状発光部500の詳細な構造が示されている。なお、図53(a)は、第1特別変動入賞装置38の左部に設けられた線状発光部500の近傍の正面図であり、図53(b)は、図53(a)におけるA−A線に沿う断面図である。
図49に示すように、ベース部材380の開口の左方及び右方には、線状のレンズ部510がそれぞれ設けられている。ベース部材380の開口の左方に設けられた左側のレンズ部510は、ベース部材380の開口の右方に設けられた右側のレンズ部510よりも幅が広く、左側のレンズ部510と右側のレンズ部510とで領域面積(占有面積)が異なっている。
また、図47(a)及び図53(b)に示すように、レンズ部510は、装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)の前面と略面一となるようにベース部材380の前面に突設されてなるよう構成されている。なお、レンズ部510は、装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)の前面よりも前方へ突出するようにベース部材380の前面に突設されていてもよい。
また、図50(a)、図51(a)及び図53(b)に示すように、ベース部材380は、当該ベース部材380の前面に、レンズ部510の両側に前後方向に延在する空間部として、レンズ部510の両側を後方へ向けて窪ませることにより形成された進入凹部380b,380bを有している。
一方、図52に示すように、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383の端部のうちベース部材380の進入凹部380bに対応する部分には、空間部(進入凹部380b)に前方から進入してレンズ部510の側面を覆う進入部381bが設けられている。すなわち、進入部381bは、第1装飾部材(前面装飾部材381)及び第2装飾部材(左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)にそれぞれ設けられている。
そして、図53(b)に示すように、進入凹部380bは、装飾部材(前面装飾部材381,左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)の後面から突出して当該進入凹部380bの奥部に達する進入部381bで塞がれている。
図50(b)、図51(b)及び図53(b)に示すように、レンズ部510の後部には、前方へ向けて凹む受光凹部510aが当該レンズ部510の延在方向に沿って形成されている。これにより、受光凹部510aが形成されておらずレンズ部510の後面とベース部材380の後面とが面一である場合と比較して、LED520aからの光を効果的にレンズ部510に取り入れることが可能となる。さらに、本実施形態のように、受光凹部510aを、進入部381bの進入端部よりも前方まで延設することによって、LED520aからの光をより効果的にレンズ部510に取り入れることが可能となる。
また、図50及び図51に示すように、レンズ部510の突出端部(レンズ部510の前面部)には、表面(前面)にも裏面(後面)にも光拡散用のレンズカットが形成されている。
ここで、本実施形態では、各レンズ部510は領域面積が異なるのに、それぞれを照射するLED520aの個数は同数(本実施形態の場合、2個)となっている。したがって、光量に差が出てしまうことを改善するために、各レンズ部510に形成するレンズカットを異ならせる(具体的には、カット幅を変える等)ことが好ましい。これにより、レンズ部510の領域面積にかかわらず、各レンズ部510における光りの見え方が略同一となる。
また、図52に示すように、進入部381bのうちレンズ部510の側面と対向する面は、反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた反射面381cになっている。すなわち、進入部381bには、レンズ部510の側面から出射する光を当該レンズ部510の前面に向けて反射可能な反射面381cが形成されている。これにより、レンズ部510の後方に複数のLEDを当該レンズ部510に沿って並べて設けなくても、レンズ部510全体が光っているように見せることができる。
さらに、本実施形態では、レンズ部510には、レンズ部510の延在方向(長手方向)に直交する方向に(すなわち、カット幅の方向がレンズ部510の長手方向に沿うように)レンズカットが形成されている。これにより、レンズ部510の後方に複数のLEDを当該レンズ部510に沿って並べて設けなくても、効率よくレンズ部510の長手方向一端から他端まで(すなわち、レンズ部510全体)が光っているように見せることができる。
なお、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されているとともに、少なくとも進入部381bのうちレンズ部510の側面と対向する面が反射膜で覆われていればよい。
さらに、基板カバー部材530の少なくとも内面を反射膜(メッキや蒸着等で形成された反射膜)で覆われた反射面とすることも可能である。これにより、LED520aからの光を基板カバー部材530の内面で反射することができるため、より効率よくレンズ部510全体が光っているように見せることができる。
また、図50(b)及び図51(b)に示すように、ベース部材380の後面には、前後方向に沿う円筒状のカバー部材取付ボス380cが設けられている。一方、基板カバー部材530のうちカバー部材取付ボス380cに対応する部分には、前後方向に貫通するネジ孔が設けられている。すなわち、ベース部材380の後面左部及び後面右部を基板カバー部材530で覆った状態で、ネジ(図示省略)を基板カバー部材530の後方から基板カバー部材530に設けられたネジ孔を介してカバー部材取付ボス380cに挿入することで、当該ベース部材380に基板カバー部材530を固定できるよう構成されている。
また、図52に示すように、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383の後面には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス381d,382d,383dが設けられている。一方、図49に示すように、ベース部材380のうち取付ボス381d,382d,383dに対応する部分には、前後方向に貫通するネジ孔380dが設けられている。すなわち、前面装飾部材381、左側入賞口形成部材382及び右側入賞口形成部材383は、ベース部材380の前面中央部、前面左部及び前面右部を当該前面装飾部材381、当該左側入賞口形成部材382及び当該右側入賞口形成部材383でそれぞれ覆った状態で、ネジ(図示省略)をベース部材380の後方からベース部材380に設けられたネジ孔380dを介して取付ボス381d,382d,383dに挿入することで、ベース部材380に固定できるよう構成されている。
また、図50及び図51に示すように、レンズ部510は、ベース部材380の一端部から他端部に亘って設けられている。そして、レンズ部510は、当該レンズ部510の延在方向(長手方向)の長さが、第1装飾部材(前面装飾部材381)と第2装飾部材(左側入賞口形成部材382、右側入賞口形成部材383)との間に形成される間隙の延在方向(間隙の幅方向に略直交する方向)の長さと略同一となる又は当該間隙の延在方向の長さよりも長くなるように、当該レンズ部510の長手方向一端部及び他端部が、ベース部材380の一端部及び他端部よりも外側に向けて突出している。
すなわち、レンズ部510は、レンズ部510を挟んでベース部材380の前面の一側を覆う第1装飾部材(前面装飾部材381)と、レンズ部510を挟んでベース部材380の前面の他側を覆う第2装飾部材(左側入賞口形成部材382,右側入賞口形成部材383)と、を隔離するようにベース部材380の一端部から他端部まで延在してなる。
ここで、本実施形態では、ベース部材380とレンズ部510とを一体的に形成することによって、線状発光部500の延設幅(延設長さ)をできるだけ大きく確保している。
ベース部材とレンズ部とを別体とした場合、ベース部材に開設されたレンズ部装着口にレンズ部を嵌め込むことによってベース部材にレンズ部を装着することが考えられるが、それでは、レンズ部装着口によって線状発光部500の延設幅が制約されてしまう。これに対し、本実施形態のように、ベース部材380とレンズ部510とを一体的に形成することによって、ベース部材380の一端部から他端部まで延在する線状発光部500を構成することが可能となる。さらに、本実施形態では、レンズ部510の延在方向の長さを、第1装飾部材(前面装飾部材381)と第2装飾部材(左側入賞口形成部材382、右側入賞口形成部材383)との間に形成される間隙の延在方向の長さと略同一となる又は当該間隙の延在方向の長さよりも長くなるようにすることによって、表示装置41のライン表示との関連性(連続性)を強調し易くなっている。
なお、図54に示すように、進入凹部380b及び進入部381bの進入端部は、発光部(LED520a)の側方まで延設されていてもよい。
これにより、レンズ部510の側面だけでなくLED520aの側方も進入部381bの反射面381cで覆われるので、LED520aの照射光を余すことなくレンズ部510に反射することが可能となる。
また、レンズ部510の両側に前後方向に延在する空間部は、レンズ部510の両側を後方へ向けて窪ませた進入凹部380bにより構成されたものに限ることはなく、適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、空間部は、底部(進入凹部380bの奥部に相当する部分)を有していなくてもよい。すなわち、空間部を介してベース部材380の前面側から後面側へと進入できるになっていてもよく、この場合、進入部381bの進入端部をLED基板520の前面まで延設する等して、進入部381bで当該空間部を塞ぐように構成することが好ましい。
図55は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチに接続されたインタフェースチップ(I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111C、個別ICレジスタ111Dを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、スペシャル4リーチ(SP4リーチ、プレミアリーチ)等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<スペシャル4リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
また、遊技用マイコン111は、電源投入時や、大当り時などのイベント発生時、磁石や電波等による不正の検出時に個別IDレジスタ111Dに記憶されたIDを、情報伝達部71から出力する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットと電気的に接続されていることを条件に発射装置を制御する発射制御装置201に遊技球の発射を許可する発射許可信号を出力する。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aが近接I/F121を介して接続される。近接I/F121は、接続されるスイッチが近接スイッチである場合に、スイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップである。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。情報伝達部(外部情報端子板)71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置1000へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置1000との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図56を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ(音声出力部)19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド、エラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられている枠演出装置45(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
なお、本実施形態においては、表示部仕切り演出ユニット440や下部演出ユニット800の下部可動ユニット830、側部演出ユニット900の側部可動ユニット940等が、盤演出装置44に相当し、下部演出ユニット800内のLEDや側部演出ユニット900内のLED等が、盤装飾装置46に相当する。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a,337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施形態においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器や特図2表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(演出モード)の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器や特図2表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、10回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器や特図2表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。
この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(普図高確率状態)を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000ミリ秒が600ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604ミリ秒が704ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、300ミリ秒が800ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。
また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
なお、以下の説明や図中では、時短状態を特定遊技状態や普電サポート状態又は電サポ状態と称することがある。
次に、遊技機10の制御について説明する。
まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に、図57及び図58に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば、4ミリ秒)で行われる図59に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。
このメイン処理においては、図57に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次いで、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため、例えば4ミリ秒の時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、遊技機10の電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
次いで、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態に設定するOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。
次いで、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
次いで、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9で、初期化スイッチがOFFと判定した場合(ステップS9;No)には、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるかをチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常であるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11で、停電検査領域1の値が正常であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるかをチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常であるか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13で、停電検査領域2の値が正常であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、チェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16で、チェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図58のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)や、ステップS11又はステップS13で停電検査領域の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No又はステップS13;No)、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図58のステップS24へ移行して、初期化の処理を行う。
図58のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。
次いで、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20で、高確率状態でないと判定した場合(ステップS20;No)には、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
一方、ステップS20で、高確率状態であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(確率状態表示部)をON(点灯)させるONデータをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。
次いで、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。
次いで、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
ステップS29では、個別IDレジスタ111Dから個体識別情報を取得してシリアル通信回路にセットし、情報伝達部71から出力する処理を行う。
次いで、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う(ステップS30)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS30のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS31)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。
次いで、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS32)、割込みを許可する(ステップS33)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
次いで、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS34)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS34の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS35)、停電監視信号がONであるか否かの判定を行う(ステップS36)。
ステップS36で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS36;No)には、初期値乱数更新処理(ステップS34)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS34)の前に割り込みを許可する(ステップS33)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS34での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、ステップS36で、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS36;Yes)には、ステップS35で設定したチェック回数の分だけ停電監視信号のON状態が継続しているか否かを判定する(ステップS37)。
ステップS37で、継続していないと判定した場合(ステップS37;No)には、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS36)に戻る。
一方、ステップS37で、継続していると判定した場合(ステップS37;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS38)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS39)を行う。
次いで、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS40)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS41)。
次いで、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS42)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS43)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS44)を行ってから、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。CPU111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図59のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。
次いで、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。
次いで、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次いで、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。
次いで、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次いで、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)、振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する振動不正監視処理(ステップS62)、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS63)を行う。
次いで、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS64)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS65)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS66)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図60に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次いで、カウントスイッチ監視処理1(ステップA2)を行う。
このカウントスイッチ監視処理1では、第1特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次いで、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしているか、又は、当該特図ゲーム処理タイマの更新(−1)によりタイムアップしたかをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップA4)。
ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
次いで、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
次いで、特図1表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。
次いで、特図2表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図61に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
次いで、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(ステップA113)。
ステップA113で、普通電動役物が作動中であると判定した場合(ステップA113;Yes)には、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA113で、普通電動役物が作動中でないと判定した場合(ステップA113;No)には、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA115)。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上でないと判定した場合(ステップA115;No)には、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定した場合(ステップA115;Yes)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図62に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるかをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA202)。
ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力がないと判定した場合(ステップA202;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力があると判定した場合(ステップA202;Yes)には、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA205)。
次いで、始動口信号出力回数を更新(+1)して出力回数がオーバーフローするかをチェックし(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA207)。
ステップA207で、出力回数がオーバーフローしないと判定した場合(ステップA207;No)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。
一方、ステップA207で、出力回数がオーバーフローすると判定した場合(ステップA207;Yes)には、処理をステップA209に移行する。
そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する(ステップA210)。
ステップA210で、特図保留数が上限値未満であると判定した場合(ステップA210;Yes)には、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA215)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA216)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA217)、コマンド設定処理(ステップA218)を行う。
次いで、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出して(ステップA219)、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA220)。
次いで、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA221)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA222)。
次いで、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブし(ステップA223、A224、A225)、特図保留情報判定処理(ステップA226)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA210で、特図保留数が上限値未満でないと判定した場合(ステップA210;No)には、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるかをチェックして(ステップA211)、始動口1スイッチ36aの入力であるか否かを判定する(ステップA212)。
ステップA212で、始動口1スイッチ36aの入力であると判定した場合(ステップA212;Yes)には、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA212で、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定した場合(ステップA212;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA226)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図63に示すように、特図保留情報判定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口2の入賞(普通変動入賞装置37への入賞)であるか否かを判定する(ステップA231)。
ステップA231で、始動口2の入賞であると判定した場合(ステップA231;Yes)には、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定を行う(ステップA233)。
一方、ステップA231で、始動口2の入賞でないと判定した場合(ステップA231;No)には、電サポ(時短状態)又は大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する(ステップA232)。
ステップA232で、電サポ又は大当り中であると判定した場合(ステップA232;Yes)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA232で、電サポ又は大当り中でないと判定した場合(ステップA232;No)には、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定を行う(ステップA233)。
ステップA233で、高確率時であると判定した場合(ステップA233;Yes)には、高確率時の判定値を設定し(ステップA234)、対象の大当り乱数をロードする(ステップA236)。そして、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かによって大当りであるか否かを判定する(ステップA237)。
一方、ステップA233で、高確率時でないと判定した場合(ステップA233;No)には、低確率時(通常確率状態)の判定値を設定し(ステップA235)、対象の大当り乱数をロードする(ステップA236)。そして、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かによって大当りであるか否かを判定する(ステップA237)。
ステップA237で、大当りであると判定した場合(ステップA237;Yes)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄情報テーブル(図65参照)を設定し(ステップA238)、対象の大当り図柄乱数をロードする(ステップA239)。その後、設定した大当り図柄情報テーブルから大当り図柄乱数に対応する図柄情報を取得し(ステップA240)、取得した図柄情報に対応する図柄情報コマンドを準備して(ステップA242)、コマンド設定処理を行う(ステップA243)。
一方、ステップA237で、大当りでないと判定した場合(ステップA237;No)には、はずれ図柄情報を取得し(ステップA241)、取得した図柄情報に対応する図柄情報コマンドを準備して(ステップA242)、コマンド設定処理を行う(ステップA243)。
次いで、対象の変動パターン乱数1をロードし(ステップA244)、対象の変動パターン乱数1に対応する変動パターン乱数コマンドを準備して(ステップA245)、コマンド設定処理を行い(ステップA246)、特図保留情報判定処理を終了する。
この処理により、始動記憶の発生に基づき、演出制御装置300に対して飾り特図保留数コマンドが送信され、その後、事前判定情報(事前判定コマンド)として特図種別・図柄情報コマンドと変動パターン乱数コマンドとが送信される。そして、演出制御装置300では、飾り特図保留数コマンドに基づき特図始動記憶数を増加し、図柄情報コマンド及び変動パターン乱数コマンドに基づき事前演出(先読み演出)を行う。
すなわち、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができる。そして、演出制御装置300は、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
ここで、秘匿性を高める必要がある(結果に影響を及ぼす)大当り乱数及び大当り図柄乱数については、判定後の結果情報を図柄情報コマンドとして演出制御装置300に送信している。これに対して秘匿性を高める必要のない(結果に影響を及ぼさない)変動パターン乱数については変動パターン乱数コマンドとして、乱数値のまま、若しくは、乱数値を示す情報に変換して演出制御装置300に送信するようにしている。なお、変動パターン乱数1は後半変動のリーチ系統(変動グループ)を選択するための乱数であり、変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分を行うための乱数であり、変動パターン乱数3は前半変動を選択するための乱数である。事前判定時点ではリーチ系統さえ演出制御装置300側に伝達できれば良いので、変動パターン乱数1に関する情報を送信すれば良い。
なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
また、変動パターン乱数2及び変動パターン乱数3を変動パターン乱数コマンドに含めるようにしても良いし、変動パターン乱数コマンドに代えて変動パターン乱数1〜3により判定した変動パターンを示すコマンドを送信するようにしても良い。すなわち、変動パターン乱数1〜3を全て演出制御装置300に送信しても良いし、変動開始時のように変動パターンを決定してから変動パターン番号を演出制御装置300に送信するようにしても良い。
ここで、図65(a)に、本実施形態における始動口1スイッチ36aに対応する大当り図柄情報テーブルを示し、図65(b)に、本実施形態における始動口2スイッチ37aに対応する大当り図柄情報テーブルを示す。
図65(a),(b)に示すように、特別結果には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では始動口への遊技球の入賞に基づき抽出された大当り図柄乱数に基づき特別結果を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。
なお、本実施形態の遊技機10における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間や開放する大入賞口の種類(上AT(第2特別変動入賞装置39)、下AT(第1特別変動入賞装置38))である。
また、付加遊技価値とは、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とすることである。
また、大当り図柄乱数に基づいて、特別遊技状態の終了後に確率状態を報知する(確率明瞭)か報知しない(確率曖昧)かも決定される。
また、特別結果の振り分けは、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームの方が遊技者にとって有利な特別結果が選択される確率が高くなるようにされている。
〔特図普段処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図64に示すように、特図普段処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA301)、特図2保留数が0であるか否かを判定する(ステップA302)。
ステップA302で、特図2保留数が0であると判定した場合(ステップA302;Yes)には、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA303)、特図1保留数が0であるか否かを判定する(ステップA304)。
ステップA304で、特図1保留数が0であると判定した場合(ステップA304;Yes)には、既に客待ちデモが開始されているかをチェックして(ステップA305)、既に客待ちデモが開始されているか否か、すなわち、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定する(ステップA306)。
ステップA306で、客待ちデモが開始済みでないと判定した場合(ステップA306;No)には、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA307)。そして、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)、特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA306で、客待ちデモが開始済みであると判定した場合(ステップA306;Yes)には、既に客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグがセーブ(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行い、特図普段処理を終了する。
この特図普段処理移行設定処理1では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
また、ステップA302で特図2保留数が0でないと判定した場合(ステップA302;No)や、ステップA304で特図1保留数が0でないと判定した場合(ステップA304;No)には、特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグにはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ設定処理(ステップA311)を行う。
次いで、特図停止図柄(図柄情報)の設定に係る処理、具体的には、大当りフラグの有無及び図柄乱数に基づいて特図停止図柄を決定する処理である特図停止図柄設定処理(ステップA312)を行った後、設定された特図停止図柄の特図停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA313)、図柄情報を特図(特図1又は特図2)に対応する図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA314)。
次いで、特図(特図1又は特図2)に対応する特図変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA315)、変動パターンに関する情報を設定するテーブルを準備する(ステップA316)。
次いで、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA317)、変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA318)を行う。この変動開始情報設定処理では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
次いで、特図変動中処理移行設定処理(ステップA319)を行って、特図普段処理を終了する。この特図変動中処理移行設定処理では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号又は第2特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器の変動中に係るフラグ、特図1表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)又は特図2表示器における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器の変動中に係るフラグ、特図2表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行う。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、第2始動記憶に基づく大当りフラグ設定処理(ステップA311)から特図変動中処理移行設定処理(ステップA319)が実行され、特図2保留数が0であり特図1保留数が0でない場合には、第1始動記憶に基づく大当りフラグ設定処理(ステップA311)から特図変動中処理移行設定処理(ステップA319)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔変動パターン設定処理〕
次に、前述の特図普段処理における変動パターン設定処理(ステップA317)の詳細について説明する。
図66に示すように、変動パターン設定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、図柄情報(作業用)がはずれ図柄情報であるかをチェックして(ステップA321)、はずれ図柄情報であるか否かを判定する(ステップA322)。
ステップA322で、はずれ図柄情報であると判定した場合(ステップA322;Yes)には、現在の遊技状態に対応する変動グループ選択テーブル(図68、図69参照)を準備して(ステップA323)、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA325)。
一方、ステップA322で、はずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップA322;No)には、特図(特図1又は特図2)に対応する大当り時の変動グループ選択テーブル(図67参照)を準備して(ステップA324)、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA325)。
次いで、2バイト振り分け処理(ステップA326)を行い、振り分けた結果得られたリーチ系統のアドレスを取得して準備する(ステップA327)。
次いで、対象の領域から変動パターン乱数2をロードして準備し(ステップA328)、振り分け処理(ステップA329)を行って、振り分けた結果得られた後半変動番号を取得する(ステップA330)。
次いで、後半変動番号を対象の後半変動番号領域にセーブし(ステップA331)、後半変動番号がリーチなし変動の番号かをチェックして(ステップA332)、リーチなし変動の番号であるか否かを判定する(ステップA333)。
ステップA333で、リーチなし変動の番号であると判定した場合(ステップA333;Yes)には、前半変動選択テーブル1(リーチなし用)を準備し(ステップA334)、対象の領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップA336)。
一方、ステップA333で、リーチなし変動の番号でないと判定した場合(ステップA333;No)には、前半変動選択テーブル2(リーチ用)を準備し(ステップA335)、対象の領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップA336)。
次いで、振り分け処理を行い(ステップA337)、振り分けた結果得られた前半変動番号を取得して準備し(ステップA338)、変動パターン設定処理を終了する。
以上の処理により、変動パターン乱数1に基づき変動グループ(リーチなし、ノーマルリーチ、SP1〜4リーチ、共通変動(後述)の何れか)が選択され、変動パターン乱数2に基づき変動グループの中から詳細な演出の振り分け(変動パターンの選択)が行われるとともに、変動パターン乱数3に基づきリーチ状態となるまでの前半変動の変動態様が選択される。
図67に示す大当り時の変動グループ選択テーブルでは、リーチ状態となる変動グループのみが選択可能である。また、第2特図変動表示ゲームの場合のみSP4リーチが選択可能である。
第1特図変動表示ゲームのはずれ時の変動グループ選択テーブル及び第2特図変動表示ゲームのはずれ時の変動グループ選択テーブルでは、時短状態(普電サポート状態)であるか否かにより使用するテーブルが異なり、時短状態(普電サポート状態)でない場合(普図低確率状態である場合)は図68のテーブルを用い、時短状態である場合(普図高確率状態である場合)は図69のテーブルを用いる。
さらに、第1始動記憶数によって使用するテーブルが異なり、時短状態でない場合は、第1始動記憶数が1である時、すなわち、第1特図変動表示ゲームの開始により第1始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図68(a)のテーブルを用い、第1始動記憶数が2、3又は4である時に図68(b)のテーブルを用いる。第1始動記憶数が多いほどリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第1始動記憶を消化できるようにされている。
第2始動記憶の場合も同様、第2始動記憶数によって使用するテーブルが異なり、時短状態でない場合は、第2始動記憶数が1である時、すなわち、第2特図変動表示ゲームの開始により第2始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図68(c)のテーブルを用い、第2始動記憶数が2、3又は4である時に図68(d)のテーブルを用いる。第2始動記憶数が多いほどリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第2始動記憶を消化できるようにされている。
また、時短状態である場合は、第1始動記憶数が1である時、すなわち、第1特図変動表示ゲームの開始により第1始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図69(a)のテーブルを用い、第1始動記憶数が2、3又は4である時に図69(b)のテーブルを用いる。この場合も、第1始動記憶数が多い場合の方がリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第1始動記憶を消化できるようにされている。また、第1始動記憶数が1である場合におけるリーチなしの変動時間は、時短状態でない場合におけるリーチなしの変動時間よりも長く、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短状態において特図変動表示ゲームが途切れてしまうことを防止するようにしている。
第2始動記憶の場合も同様、時短状態である場合は、第2始動記憶数が1である時、すなわち、第2特図変動表示ゲームの開始により第2始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図69(c)のテーブルを用い、第2始動記憶数が2、3又は4である時に図69(d)のテーブルを用いる。この場合も、第2始動記憶数が多い場合の方がリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第2始動記憶を消化できるようにされている。
ここで、リーチなし及びノーマルリーチの変動グループを共通変動としている。共通変動が選択された場合、演出制御装置300が、リーチなしの変動グループを選択するか、ノーマルリーチの変動グループを選択するかを決定するように構成されている。この共通変動は、時短状態でない場合におけるリーチなしの変動時間よりも長く、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短状態において特図変動表示ゲームが途切れてしまうことを防止するようにしている。
すなわち、時短状態において特図変動表示ゲームの開始時に第2始動記憶数が特定数(ここでは1)である場合には、当該第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間の異なる複数種類の変動パターンの中から比較的変動時間の長い変動パターンである共通変動(リーチ有無共通)を高確率で選択するようにされている。また、時短状態においては特図変動表示ゲームの開始時に始動記憶が特定数(ここでは1)よりも多い場合には、複数種類の変動パターンの中から通常遊技状態中には決定することのない変動時間の最も短い変動パターン(ここでは変動時間3秒の変動パターン)を高確率で選択するようにされている。これにより、始動記憶を素早く消化してオーバーフローを防止するようにしている。また、時短状態であっても特図変動表示ゲームの結果を特別結果とすると決定された場合には、始動記憶の数に拘わらずに変動パターンが選択され、共通変動は選択されない。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、前述の特図普段処理における変動開始情報設定処理(ステップA318)の詳細について説明する。
図70に示すように、変動開始情報設定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数セーブ領域を0クリアする(ステップA401)。
次いで、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA402)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA403)。
次いで、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA404)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA405)。
次いで、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA406)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA407)。
次いで、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を算出して準備し(ステップA408)、後半変動番号の値を変動コマンド(ACTION)として準備して(ステップA409)、コマンド設定処理を行う(ステップA410)。
次いで、飾り特図コマンド領域から図柄情報コマンドをロードして準備し(ステップA411)、コマンド設定処理を行う(ステップA412)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(ステップA413)、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域のアドレスを設定して(ステップA414)、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新する(ステップA415)。
次いで、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備し(ステップA416)、コマンド設定処理を行う(ステップA417)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域をシフトし(ステップA418)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップA419)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定され、後に演出制御装置300に送信されることとなる。事前判定時は変動パターン乱数1の値をそのまま演出制御装置300に送信したが、変動開始時は遊技制御装置100で変動パターン乱数に基づく詳細な変動パターンを決定し、判定後の変動パターン情報(番号)を演出制御装置300に送信するようにしている。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。
前述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、当該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)311による制御処理は、主に、図71に示す1stメイン処理と、所定時間周期(例えば、2ミリ秒)に行われる図72に示す割込み処理とからなる。
〔1stメイン処理〕
まず、1stメイン処理について説明する。
この1stメイン処理においては、図71に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップB1)、CPUの初期化やRAMの初期値設定、乱数の初期化等を行う各種初期化処理を行う(ステップB2)。そして、各種割込みのタイマを起動して(ステップB3)、割込みを許可する(ステップB4)。
この1stメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。
そして、ループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB5)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB6)を行う。
次いで、遊技制御コマンド解析処理(ステップB7)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB8)を行う。このテストモード処理によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理(後述のステップB11〜B13)において制御を行う。なお、テストモードは遊技機10の電源遮断で終了するようになっている。
次いで、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB9)を行う。
次いで、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB10)を行う。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB11)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB12)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB13)を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB14)を行い、WDTをクリアする処理(ステップB5)に戻る。
〔割込み処理〕
次に、割込み処理について説明する。
この割込み処理においては、図72に示すように、まず、プログラムで管理するソフトタイマを更新するタイマ更新処理(ステップB21)を行う。
次いで、演出制御装置300に入力される信号を処理する入力処理(ステップB22)、演出制御装置300から出力する信号を処理する出力処理(ステップB23)を行う。
次いで、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップB24)を行って、割込み処理を終了する。
〔2ndメイン処理〕
演出制御装置300の映像制御用マイコン(2ndCPU)312は、図73に示す2ndメイン処理を行う。
この2ndメイン処理においては、図73に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップC1)を行い、RAMを0クリアして(ステップC2)、RAMの初期値を設定する(ステップC3)。
次いで、VDP313を初期化するVDP初期化処理(ステップC4)を行い、各種割込みを許可する(ステップC5)。
次いで、各種制御処理の初期化処理(ステップC6)を行い、画面描画を許可する(ステップC7)。
この2ndメイン処理においては、メインループ処理としてループの処理を行う。
ループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップC8)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップC9)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。
このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップC9)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップC9;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC10)。
次いで、受信コマンドチェック処理(ステップC11)を行う。この受信コマンドチェック処理では、主制御用マイコン(1stCPU)311から送信されるコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップC12)を行う。この2ndシーン制御処理では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行い、特図変動表示ゲームの進行に対応する演出画像を表示装置41に表示する処理を行う。
次いで、背景の設定を行う背景処理(ステップC13)を行う。この背景処理では、遊技状態(確率状態や客待ち状態の有無)や、遊技モード、演出モード、リーチシーン等に応じた背景を表示する処理を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理である変動表示処理(ステップC14)を行い、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の設定を行う保留表示処理(ステップC15)を行う。この保留表示処理では、始動記憶領域に記憶された事前演出情報に基づき、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる事前演出(先読み演出)の表示に関する処理も行う。
次いで、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップC16)を行う。この客待ちデモ処理では、キャラクタや映像等を表示する客待ち画面の設定に関する処理や、客待ち画面に表示する告知表示の設定に関する処理等を行う。
次いで、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップC17)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、前述の1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB9)の詳細について説明する。
図74に示すように、1stシーン制御処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(ステップB31)。
ステップB31で、テストモード中であると判定した場合(ステップB31;Yes)には、1stシーン制御処理を終了する。
一方、ステップB31で、テストモード中でないと判定した場合(ステップB31;No)には、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB32)。このシーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンド(電源投入コマンド、停電復旧コマンド、客待ちデモコマンド、変動パターンコマンド、図柄停止コマンド、大当りファンファーレコマンド、大入開放n回目コマンド、インターバルコマンド等)である。
ステップB32で、シーン変更コマンドを受信したと判定した場合(ステップB32;Yes)には、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB33)、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるか否か、すなわち、有効なコマンドであるか否かを判定する(ステップB34)。
ステップB34で、有効なコマンドであると判定した場合(ステップB34;Yes)には、受信コマンドをセーブし(ステップB35)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB36)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB37)を行う。
一方、ステップB32でシーン変更コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB32;No)や、ステップB34で有効なコマンドでないと判定した場合(ステップB34;No)には、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB37)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB37)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。
電源投入コマンドを受信した場合には、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB38)を行う。
また、停電復旧コマンドを受信した場合には、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB39)を行う。
また、客待ちデモコマンドを受信した場合には、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB40)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB41)を行う。この変動中処理では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、図柄停止コマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB42)を行う。この図柄停止処理では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の開始に関する処理である大当りファンファーレ処理(ステップB43)を行う。
また、大入開放n回目コマンドを受信した場合には、ラウンド遊技に関する処理である大当りラウンド中処理(ステップB44)を行う。
また、インターバルコマンドを受信した場合には、ラウンド間のインターバルに関する処理である大当りインターバル処理(ステップB45)を行う。
また、エンディングコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の終了に関する処理である大当りエンディング処理(ステップB46)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB37)により選択された前述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。
この処理として、まず、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB47)を行い、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う飾り特図コマンド受信処理(ステップB48)を行う。
次いで、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む事前判定コマンド(図柄情報コマンド、変動パターン乱数コマンド)に基づく処理を行う事前判定コマンド受信処理(ステップB49)を行う。
次いで、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づき、対応する値を内部設定するとともに背景コマンドを映像制御用マイコン(2ndCPU)312に送信する処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB50)を行って、1stシーン制御処理を終了する。
〔客待ち処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における客待ち処理(ステップB40)の詳細について説明する。
図75に示すように、客待ち処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、客待ち状態となり客待ち画面を表示するまでの間に設定される客待ち開始フラグがあるか否かを判定する(ステップB101)。
ステップB101で、客待ち開始フラグがあると判定した場合(ステップB101;Yes)には、演出ボタン25等の操作に基づく演出モード(遊技モード)選択中であるか否か、具体的には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示しているか否かを判定する(ステップB105)。
一方、ステップB101で、客待ち開始フラグがないと判定した場合(ステップB101;No)には、客待ち状態となった場合に遊技制御装置100から送信される客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定する(ステップB102)。
ステップB102で、客待ちデモコマンドを受信していないと判定した場合(ステップB102;No)には、客待ち処理を終了する。
一方、ステップB102で、客待ちデモコマンドを受信したと判定した場合(ステップB102;Yes)には、客待ち開始タイマをセットし(ステップB103)、客待ち開始フラグをセットして(ステップB104)、演出ボタン25等の操作に基づく演出モード(遊技モード)選択中であるか否か、具体的には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示しているか否かを判定する(ステップB105)。
ステップB105で、演出モード(遊技モード)選択中であると判定した場合(ステップB105;Yes)には、遊技者による選択ボタン(図示省略)等の操作によって演出モード(遊技モード)を選択するためのモード選択操作があったか否かを判定する(ステップB107)。
一方、ステップB105で、演出モード(遊技モード)選択中でないと判定した場合(ステップB105;No)には、遊技者による演出ボタン25等の操作によって演出モード(遊技モード)を切り替えるよう指示するためのモード切替操作(所定時間以上(例えば5秒)の長押し操作)があったか否か、具体的には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示するよう指示する操作があったか否かを判定する(ステップB106)。
ステップB106で、モード切替操作があったと判定した場合(ステップB106;Yes)には、例えば、表示装置41等に演出モード選択画面を表示し、その後、遊技者による選択ボタン等の操作によって演出モード(遊技モード)を選択するためのモード選択操作があったか否かを判定する(ステップB107)。
ステップB107で、モード選択操作がなかったと判定した場合(ステップB107;No)には、遊技者による演出ボタン25等の操作によって演出モード(遊技モード)を確定するためのモード確定操作があったか否かを判定する(ステップB109)。
一方、ステップB107で、モード選択操作があったと判定した場合(ステップB107;Yes)には、当該モード選択操作に対応する演出モード(遊技モード)を表示装置41等に表示して(ステップB108)、遊技者による演出ボタン25等の操作によって演出モード(遊技モード)を確定するためのモード確定操作があったか否かを判定する(ステップB109)。
ステップB109で、モード確定操作があったと判定した場合(ステップB109;Yes)には、当該モード確定操作に対応する演出モード(遊技モード)を設定して(ステップB110)、設定した演出モード(遊技モード)に対応させて側部演出ユニット900を動作させる側部演出ユニット可動処理において側部演出ユニットを動作させる処理を行う(ステップB111)。
また、ステップB106でモード切替操作がなかったと判定した場合(ステップB106;No)や、ステップB109でモード確定操作がなかったと判定した場合(ステップB109;No)には、側部演出ユニット可動処理において何もせずに次のステップに移行する(ステップB111)。
具体的には、側部演出ユニット可動処理では、設定されている演出モード(遊技モード)が第2演出モード(第2遊技モード)から第1演出モード(第1遊技モード)に切り替わった場合には、側部演出ユニット可動処理(ステップB111)を行って、例えば、図82(a)に示すように、側部演出ユニット900を、隠蔽可動部942によって上部の第2モードオブジェクト912を隠蔽(遮蔽)する第1状態に変換するとともに、発光演出装置610に第1演出モード(第1遊技モード)を識別するためのパターン(本実施形態の場合、「帝国」という文字)を表示させる。また、表示装置41に表示されている背景画像を第1モード用背景画像(帝国モード用背景画像)に切り替え、表示装置41に表示されている図柄を第1モード図柄(帝国図柄)に切り替える。
また、設定されている演出モード(遊技モード)が第1演出モード(第1遊技モード)から第2演出モード(第2遊技モード)に切り替わった場合には、側部演出ユニット可動処理(ステップB111)を行って、図82(b)に示すように、側部演出ユニット900を、隠蔽可動部942によって下部の第1モードオブジェクト911を隠蔽(遮蔽)する第2状態に変換するとともに、発光演出装置610に第2演出モード(第2遊技モード)を識別するためのパターン(本実施形態の場合、「同盟」という文字)を表示させる。また、表示装置41に表示されている背景画像を第2モード用背景画像(同盟モード用背景画像)に切り替え、表示装置41に表示されている図柄を第2モード図柄(同盟図柄)に切り替える。
次いで、客待ち開始タイマがタイムアップしたかをチェックして(ステップB112)、客待ち開始タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップB113)。
ステップB113で、客待ち開始タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップB113;No)には、客待ち処理を終了する。
一方、ステップB113で、客待ち開始タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップB113;Yes)には、客待ち画面で表示する告知表示情報の種類やレイアウト等を設定する客待ちデモ設定処理を行い(ステップB114)、客待ち開始フラグをリセットして(ステップB115)、客待ち処理を終了する。
なお、演出モード(遊技モード)を確定するためのモード確定操作が実行される前に始動入賞球が検出された場合には、その時点で選択されている演出モード(遊技モード)を設定することも可能であるし、前回の設定(モード切替操作がある前の設定)をそのまま引き継いでもよい。
また、本実施形態では、客待ち処理において側部演出ユニット可動処理(ステップB111)を行う、すなわち、客待ち状態である間に側部演出ユニット900を動作させるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、客待ち状態である間に遊技者による演出ボタン25等の操作(モード確定操作)に応じて演出モード(遊技モード)を設定し、その後、変動開始を契機に当該設定されている演出モード(遊技モード)に対応させて側部演出ユニット900を動作させるよう構成することも可能である。
また、本実施形態では、客待ち処理において演出モード(遊技モード)切替処理(ステップB105〜B110)を行う、すなわち、客待ち状態である間に演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、変動表示ゲームの実行中に演出モードを切り替えるよう構成することも可能である。
その場合、側部演出ユニット900は、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの最中に動作させてもよいし、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの次に実行される変動表示ゲームの開始時に動作させてもよい。
また、その場合、変動演出パターン(後述)は、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの最中に切り替えてもよいし、演出モードの切替時に実行していた変動表示ゲームの次に実行される変動表示ゲームの開始時に切り替えてもよい。
また、本実施形態では、遊技者による演出ボタン25等の操作(モード確定操作)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、確率状態に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能である。すなわち、例えば、特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能であるし、普図変動表示ゲームの確率状態(普図低確率状態又は普図高確率状態)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能である。
〔変動中処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB41)の詳細について説明する。
図76に示すように、変動中処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB201)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
ステップB201で、演出リクエストフラグがあると判定した場合(ステップB201;Yes)には、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB202)、可動体リクエストセット処理(ステップB203)を行う。
次いで、第2演出モード用選択テーブル(図77の下段参照)をセットして(ステップB204)、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されているか否かを判定する(ステップB205)。
ステップB205で、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されていないと判定した場合(ステップB205;No)、すなわち、第2演出モード(第2遊技モード)が設定されている場合には、セットされている第2演出モード用選択テーブルを参照し、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に基づいて、変動演出パターンの詳細を設定する変動演出パターン設定処理(ステップB207)を行う。
一方、ステップB205で、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されていると判定した場合(ステップB205;Yes)には、ステップB204でセットした第2演出モード用選択テーブルに替えて、第1演出モード用選択テーブル(図77の上段参照)をセットする(ステップB206)。そして、セットされている第1演出モード用選択テーブルを参照し、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に基づいて、変動演出パターンの詳細を設定する変動演出パターン設定処理(ステップB207)を行う。
ここで、図77に示すように、第1演出モード(第1遊技モード)に対応する変動演出パターンと第2演出モード(第2遊技モード)に対応する変動演出パターンとでは、変動演出パターンの種類数が異なっている。
なお、本実施形態では、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されている場合と第2演出モード(第2遊技モード)が設定されている場合とで、変動演出パターンを変えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、第1演出モード(第1遊技モード)が設定されている場合と第2演出モード(第2遊技モード)が設定されている場合とで、変動画面の背景だけを変えるよう構成することも可能である。
また、前述したように、特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)に応じて演出モード(遊技モード)を切り替えるよう構成することも可能であるが、この場合、例えば、通常確率状態中は第1演出モード(第1遊技モード)を設定し高確率状態中は第2演出モード(第2遊技モード)を設定するよう構成するとともに、図77に示すような選択テーブル(第2演出モードに対応する変動演出パターンに比べて第1演出モードに対応する変動演出パターンの種類が多い選択テーブル)を用いるよう構成すれば、通常確率状態中の方が多様な変動演出パターンが実行されるようにすることが可能となり、遊技者を飽きさせないようにすることができる。
次いで、役物動作パターン設定処理(ステップB208)、乱数シード初期化処理(ステップB209)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB210)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を設定する変動時間設定処理(ステップB211)を行い、最初のシーン及びシーン更新タイマをセットする(ステップB212)。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB213)、変動中処理を終了する。
また、ステップB201で、演出リクエストフラグがないと判定した場合(ステップB201;No)には、シーン更新タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップB214)。シーン更新タイマは、シーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、このシーン更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。
ステップB214で、シーン更新タイマの値が0でないと判定した場合(ステップB214;No)には、ステップB211の処理に移行する。
一方、ステップB214で、シーン更新タイマの値が0であると判定した場合(ステップB214;Yes)には、次の通常シーンデータを設定する(ステップB215)。これにより、新たなシーンが開始されるとともにシーン更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
次いで、役物動作パターン設定処理(ステップB208)でセットされる役物動作パターンのうち線状発光部演出情報に基づき線状発光部500を制御する線状発光部制御処理(ステップB216)を行い、役物動作タイミングであるか否かを判定する(ステップB217)。
ステップB217で、役物動作タイミングでないと判定した場合(ステップB217;No)には、ステップB211の処理に移行する。
一方、ステップB217で、役物動作タイミングであると判定した場合(ステップB217;Yes)には、役物動作パターン設定処理(ステップB208)でセットされる役物動作パターンのうち演出ユニット動作態様情報に基づき役物の動作を制御する役物動作制御処理(ステップB218)を行って、ステップB211の処理に移行する。
〔役物動作パターン設定処理〕
次に、前述の変動中処理における役物動作パターン設定処理(ステップB208)の詳細について説明する。
図78に示すように、役物動作パターン設定処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、役物動作選択テーブル(図79参照)を準備して(ステップB221)、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に応じた値(役物動作パターン)を取得する(ステップB222)。そして、取得した役物動作パターン(演出ユニット動作態様情報や線状発光部演出情報)をセットして(ステップB223)、役物動作パターン設定処理を終了する。
例えば、演出ユニット動作態様情報として「非動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、役物を動作させる制御は行われない。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「下部演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、下部演出ユニット800の下部可動ユニット830を動作させる制御が行われる。これにより、例えば、左側可動部材835及び右側可動部材836が、透過発光部831gを遮蔽する遮蔽状態から当該透過発光部831gを露出する露出状態に変換する。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「シャッター演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、表示部仕切り演出ユニット440を動作させる制御が行われる。これにより、例えば、可動仕切り部材48A,48Bが、表示装置41の表示領域Rを仕切らない状態から当該表示領域Rを仕切る状態に変換する。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「下部・シャッター演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、下部演出ユニット800の下部可動ユニット830及び表示部仕切り演出ユニット440を動作させる制御が行われる。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット動作」がセットされた場合、変動中処理の役物動作制御処理(図77のステップB218参照)で、側部演出ユニット900の側部可動ユニット940を動作させる制御が行われる。
ここで、側部可動ユニット940を動作させる制御としては、例えば、図83に示すように、側部演出ユニット900を、隠蔽可動部942で第1モードオブジェクト911も第2モードオブジェクト912も隠蔽せずに表示装置41の表示領域Rの一部を覆う第3状態(発光演出装置610の横に位置する状態)に変換させ、その後、隠蔽可動部942を拡径動作させる制御がある。
なお、側部演出ユニット900が第3状態である場合における隠蔽可動部942の位置を特定動作位置と称すると、図83に示すように、各線状発光部500は、特定動作位置から放射状に広がる線に沿って設けられている。
可動演出ユニット(側部演出ユニット900)は、画像表示装置(表示装置41)の前方に位置して表示領域Rの一部を覆う第3状態に変換可能であり、変換制御手段(演出制御装置300)は、画像表示装置(表示装置41)で実行中の変動表示ゲームが予め定められた特定条件を満たす場合(本実施形態の場合、リーチ系統がSP3リーチ又はSP4リーチである場合)に可動演出ユニット(側部演出ユニット900)を第3状態に変換するよう構成されている。
例えば、線状発光部演出情報として「なし」がセットされた場合、変動中処理(図77参照)の線状発光部制御処理(ステップB216)で、線状発光部500を発光させる制御は行われない。
また、例えば、線状発光部演出情報として「白」、「青」又は「赤」がセットされた場合、変動中処理の線状発光部制御処理(図77のステップB216参照)で、線状発光部500を白色、青色又は赤色に発光させる制御が行われる。
また、例えば、線状発光部演出情報として「虹」がセットされた場合、変動中処理の線状発光部制御処理(図77のステップB216参照)で、線状発光部500を虹色に発光させる制御が行われる。
本実施形態では、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」がセットされるのは、大当り確定のリーチ演出であるSP4リーチの場合だけである。これに対し、SP3リーチの場合は、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされても、線状発光部演出情報として「虹」以外の色(本実施形態の場合、「赤」)がセットされる。したがって、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」がセットされた場合、演出制御装置300は、大当り確定を報知する一発告知演出として、線状発光部500と連続性を有するように表示装置41にラインLを表示するライン演出を実行する。
具体的には、演出ユニット動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」がセットされた場合、例えば、図84に示すように、側部演出ユニット900が第3状態に変換するとともに、隠蔽可動部942が拡径動作をして、各線状発光部500が虹色に発光する。それに加えて、ライン演出として、各線状発光部500に連続するように特定動作位置から放射状に広がる虹色の線(ラインL)を表示装置41に表示する。また、スピーカ19a,19bから大当り確定を報知するための音声(本実施形態の場合、「キュインキュイン!!」)を出力する。
一方、演出動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされ、線状発光部演出情報として「虹」以外の色がセットされた場合、例えば、図85に示すように、側部演出ユニット900が第3状態に変換するとともに、隠蔽可動部942が拡径動作をして、各線状発光部500が発光するが、ライン演出、すなわち、各線状発光部500に連続するように特定動作位置から放射状に広がる線(ラインL)の表示は実行されない。また、スピーカ19a,19bからは、大当り確定を報知するための音声以外の音声(本実施形態の場合、「プスプス!!」)が出力される。
なお、本実施形態では、図79に示すように、リーチ系統がSP4リーチである場合だけでなくSP3リーチである場合も「側部演出ユニット特殊動作」がセットされることがあるが、リーチ系統がSP4リーチである場合だけ、「側部演出ユニット特殊動作」がセットされるよう構成することも可能である。また、側部演出情報として「虹」以外の色がセットされて演出動作態様情報として「側部演出ユニット特殊動作」がセットされた場合には、音声を出力しないようにしても良い。
〔事前判定コマンド受信処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における事前判定コマンド受信処理(ステップB49)の詳細について説明する。
図80に示すように、事前判定コマンド受信処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、事前判定コマンド(図柄情報コマンド、変動パターン乱数コマンド)を受信した否かを判定する(ステップB301)。
ステップB301で、事前判定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB301;No)には、事前判定コマンド受信処理を終了する。
一方、ステップB301で、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップB301;Yes)には、受信した事前判定コマンドの内容を対応する保留(始動)記憶領域にセーブする(ステップB302)。
次いで、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であるかをチェックして(ステップB303)、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であるか否かを判定する(ステップB304)。
ステップB304で、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であると判定した場合(ステップB304;Yes)には、現在の遊技状態に対応する変動グループ選択テーブル(図68、図69参照)を準備して(ステップB305)、準備した変動グループ選択テーブルから、受信した事前判定コマンドに含まれる変動パターン乱数コマンドに応じたリーチ系統を取得する(ステップB307)。
一方、ステップB304で、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップB304;No)、すなわち、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドが大当り図柄情報である場合には、特図(特図1又は特図2)に対応する大当り時の変動グループ選択テーブル(図67参照)を準備して(ステップB306)、準備した変動グループ選択テーブルから、受信した事前判定コマンドに含まれる変動パターン乱数コマンドに応じたリーチ系統を取得する(ステップB307)。
次いで、事前演出振分テーブル(図81参照)をセットして(ステップB308)、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドと、ステップB307で取得したリーチ系統とに基づいて事前演出の報知態様を選択する(ステップB309)。
次いで、対象となる保留(始動)記憶領域に、選択した事前演出の報知態様等に関する事前演出情報をセーブして(ステップB310)、事前判定コマンド受信処理を終了する。
ここで、例えば、事前演出の報知態様として「保留:変化なし」が選択された場合、デフォルトの色(本実施形態の場合、白色)の飾り特図始動記憶表示が表示装置41に表示される。
また、例えば、事前演出の報知態様として「保留:青」、「保留:黄」、「保留:赤」又は「保留:虹」が選択された場合、青色、黄色、赤色又は虹色の飾り特図始動記憶表示が表示装置41に表示される。
なお、本実施形態では、先読み結果に応じて表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の色を変化させるように構成したが、これに限ることはなく、特図始動記憶表示の色を変化に加えて(或いは、替えて)、先読み結果に応じて演出モード(遊技モード)を変化させ、それに応じて側部演出ユニット900の状態を変化(具体的には、隠蔽可動部942の位置を変化)させるよう構成することも可能である。
また、本実施形態では、側部演出ユニット900が第3状態となった場合のみ、隠蔽可動部942を拡径動作させるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、側部演出ユニット900が第1状態となった場合や第2状態となった場合に、隠蔽可動部942を拡径動作させるよう構成することも可能である。
ここで、前述したように、仕切り部材602は、光を透過可能な透光性の材料で形成されている。また、ステージ601も、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該ステージ601の前面は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成された装飾部材601aで覆われている。
したがって、図86(a)に示すように、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態(すなわち、下部可動ユニット830が上昇する前の状態)である場合であっても、ステージ601の後方に配設されている下部可動ユニット830の上部は仕切り部材602等を介して視認することができるし、下部可動ユニット830の下端部はステージ601の後面部や誘導導出口603bを介して視認することができる。すなわち、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態であっても、下部可動ユニット830の全容が窺える。
また、前述したように、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態であっても、左側可動部材835と右側可動部材836との隙間からは表出発光部831iが露出しているので、仕切り部材602の奥壁部602bやステージ601の後面部を透過した光によって、誘導流路603内を光らせることができる。
また、例えば、図86(a)に示すように、表示装置41の表示領域Rのうち下部左側に第1始動記憶数を表す飾り特図始動記憶表示が出現する第1記憶表示領域M1を設けるとともに、表示装置41の表示領域のうち下部右側に第2始動記憶数を表す飾り特図始動記憶表示が出現する第2記憶表示領域M2を設けることで、左側可動部材835及び右側可動部材836が遮蔽状態である場合に、下部可動ユニット830の突起した上端部で、第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とを仕切ることができる。
下部可動ユニット830が上昇して左側可動部材835及び右側可動部材836が露出状態になると、図86(b)に示すように、下部可動ユニット830の表出発光部831iのほぼ全体がステージ601よりも上側に位置することになる。そのため、表示領域Rのうち下部に第1記憶表示領域M1や第2記憶表示領域M2を設けると、左側可動部材835及び右側可動部材836の露出状態時には、下部可動ユニット830で第1記憶表示領域M1や第2記憶表示領域M2が隠蔽されることとなる。これにより、左側可動部材835及び右側可動部材836の露出状態時には、始動記憶数が不明になるため、止め打ちを防止することが可能となる。
なお、図86(a)では、表示によって第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とが識別可能となっているが、第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とを一体的に表示して、下部可動ユニット830の突起した上端部で、第1記憶表示領域M1と第2記憶表示領域M2とを仕切るよう構成することも可能である。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機に用いられる一括表示装置50の詳細な構成および機能について説明する。
一括表示装置50は、図87に示すように、7セグメント型の表示器(LED)等で構成された特別図柄を変動表示する第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(以下、特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(以下、特図2表示器)52を備える。このうち、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームは、始動入賞口36(第1始動入賞口)への遊技球の入賞もしくは変動中の入賞による始動記憶の発生に基づいて開始され、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームは、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)への遊技球の入賞もしくは変動中の入賞による始動記憶の発生に基づいて開始される。ただし、逆であっても良い。
なお、図87に示されている特図1表示器51及び特図2表示器52は、7セグメントLEDであるが、複数のLEDあるいはフィラメント型のランプを並べた構成のものであっても良い。
また、一括表示装置50には、4個又は2個のLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部53〜55と、1個のLEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)56とが設けられている。
さらに、一括表示装置50には、3個のLEDランプで構成され大当たり時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部57、2個のLEDランプで構成され時短状態や電源投入時の確率状態の発生を報知する遊技状態表示部(遊技状態表示器)58が設けられている。
また、一括表示装置50の上記各表示器やランプを実装する基板(以下、特図基板)には、遊技制御装置100の出力部130と電気的に接続するための接続端子部59が設けられている。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1個」のときは、図88(a)のように1つのランプ(図87の「1」)を点灯状態にする。なお、図では点灯状態のLEDを黒く塗りつぶして表現している。また、保留数が「2個」のときは、図88(b)のように、2つのランプ(図87の「1」と「2」)を点灯状態にし、保留数が「3個」のときは、図88(c)のように、3つのランプ(図87の「1」と「2」と「3」)を点灯状態にし、保留数が「4個」のときは、図88(d)のように、4つのランプ(図87の「1」〜「4」)をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器54は、普通変動入賞装置37の始動記憶数(保留数)に応じて、特図1保留表示器53と同様、図89(a)〜(d)のように、点灯制御される。
普図保留表示器55は、2つのLEDランプで構成され、普図始動ゲート34の始動記憶数(保留数)に応じて、保留数が「1個」のときは、図90(a)のように一方のランプ(図87の「1」)を点灯状態にする。また、保留数が「2個」のときは、図90(b)のように、2つのランプ(図87の「1」と「2」)を点灯状態にし、保留数が「3個」のときは、図90(c)のように、一方のランプ(図87の「1」)を点滅させかつ他方のランプ(2)を点灯状態にし、保留数が「4個」のときは、図90(d)のように、2つのランプ(図87の「1」と「2」)を点滅させる。なお、図では点滅状態のLEDを横線で表現している。
普図変動表示ゲームを実行する普図表示器56は、1個のLEDランプで構成され、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えば図91(a)のようにランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当たり」のときは図91(b)のようにランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。すなわち、ランプの消灯(ブランク)が普図ハズレ図柄、ランプの点灯(ドット表示)が普図当たり図柄である。
次に、普図表示器56における普図変動表示ゲームの変動パターン(変動表示制御)について説明する。
第1の変動パターンは、図92に示すように、停止図柄の次の図柄の表示から開始するものである。図92において、最上段は変動停止状態である。
図92(A)は変動開始直前の停止状態が「ハズレ」(ランプ消灯)であるので、点灯−消灯を繰り返す変動を行う。図92(B)は変動開始直前の停止状態が「当たり」(ランプ点灯)であるので、消灯−点灯を繰り返す変動を行う。
この第1の変動パターンに従う変動表示制御によれば、変動開始と同時に図柄が変化する(LEDの点灯状態が変化する)ので、変動を開始したタイミングが明確になるという利点がある。
第2の変動パターンは、図93に示すように、停止図柄がいずれの場合でも、開始時の図柄は同じにして変動を開始するものである。
図93の場合には、点灯から変動を開始して点灯−消灯を繰り返す変動を行う。なお、消灯から変動を開始して消灯−点灯を繰り返す変動を行うように制御しても良い。
この第2の変動パターンに従う変動表示制御によれば、直前の停止状態が「ハズレ」(ランプ消灯)のときは、図94(A)のように変動開始(t1)と同時に図柄が変化するので、変動を開始したタイミングが明確である一方、直前の停止状態が「当たり」(ランプ点灯)のときは、図94(B)のように、変動開始直前の図柄と変動開始直後の図柄が同じため図のaの区間にLEDの点灯状態に変化がなく、bの区間になってLEDに変化が生じて初めて変動が開始したと分かるので、変動を開始したタイミングt1が分かりにくくなる。つまり、本実施例ではaおよびbの時間は200msであるので、実際の変動開始よりも200ms遅いタイミングで変動を開始しているように見える。ただし、第2の変動パターンは、変動中の動作が同じであるので、直前状態をチェックして変動を開始する必要がなく、第1の変動パターンの制御に比べてプログラムを簡略化することができROMの記憶容量を削減できるという利点がある。
次に、ラウンド表示部57における表示制御について説明する。なお、説明では大当たりのラウンド数を、15ラウンド、10ラウンド、2ラウンドの3パターンの場合としている。
ラウンド表示部57は、3個のLEDランプ57a,57b,57cで構成されており、特図1または特図2の変動表示ゲームにおいて、所定の図柄が停止表示されて15R(15ラウンド)大当たりが発生すると、特図図柄の停止時から大当たりのラウンド遊技が終了する時点まで、図95(A)のように、LEDランプ57aが点灯され、大当たりの種類(15R)を報知する。また、同様に10R(10ラウンド)大当たりが発生すると、図95(B)のように、LEDランプ57bが点灯され、大当たりの種類(10R)を報知する。さらに、2R(2ラウンド)大当たりが発生すると、図95(C)のように、LEDランプ57cが点灯され、大当たりの種類(2R)を報知する。
次に、遊技状態表示部(遊技状態表示器)58における表示制御について説明する。
遊技状態表示部58は、電源投入時の確率状態を報知するLEDランプ及び時短状態の発生を報知するLEDランプの2個のLEDランプ58a,58bで構成されており、特図1または特図2の変動表示ゲームにおいて確変大当たりが発生して、大当たりのラウンド遊技が終了後に高確率状態に移行したときは点灯しないが、高確率状態で営業終了となり電源断し、翌日の営業開始のため電源が投入された際に、遊技制御装置によって高確率状態であると判定されると、図96(A)のように、電源投入時の確率状態を報知するLEDランプであるLEDランプ58aが点灯され、高確率状態であることを報知する。
また、特図1または特図2の変動表示ゲームにおいて大当たりが発生して、大当たりのラウンド遊技が終了した後に時短状態に移行すると、図96(B)のように、時短状態の発生を報知するLEDランプであるLEDランプ5bが点灯され、時短状態の発生を報知する。なお、この時短報知用のLEDランプ5bは、電源が投入された際に時短状態であったとしても点灯されることはないが、点灯させても良い。
次に、特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
図97(A)は特図変動表示ゲームにおける「特図当たり図柄」の例、図97(B)は特図変動表示ゲームにおける「特図ハズレ図柄」の例を示す。図97(A)に示されているように、本実施例では、停止図柄は10種類である。ただし、図示されているものに限定されるものでなく、「A」や「C」、「E」、「F」、「H」、「L」、「P」、「S」、「U」のように、7セグメントLEDで表示可能な有意な記号(アルファベット等、日常的に使用されることがある記号)に相当する図柄を停止図柄としても良い。「特図ハズレ図柄」も、図97(B)のようなもの(中央のセグメントgのみ点灯)に限定されるものでなく、他の図柄であっても良い。
なお、図97(B)において、a〜gはセグメントを特定するための符号である。
また、図98は、特図変動表示ゲームにおける「変動中図柄」の例を示す。これらの図柄は、変動中のみ表示される図柄で、停止時には表示されない。図98(a)のように、本実施例では、全セグメントが消灯した状態(ブランク)も、変動中図柄の一つである。図98に示されているように、変動中図柄には有意でない記号(日常的にはあまり使用されることのない記号)に相当する図柄を使用すると良い。以下に説明するように、本実施例の変動表示は、図98の「変動中図柄」の中から特定の図柄を選択して、停止図柄(図97(B))と交互に表示する場合や、例えば6個あるいは7個のように複数個の変動中図柄を使用して順繰りに表示する場合等がある。
次に、特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームの変動パターン(変動表示制御)について、図99を用いて説明する。なお、特図変動表示ゲームと同期して液晶表示装置41に装飾図柄を用いた装飾図柄変動表示ゲームが表示される。
具体的には、遊技制御装置が特図変動表示ゲームを開始するときに演出制御装置に対して変動開始コマンドを送信し、変動開始コマンドを受信した演出制御装置が装飾図柄変動表示ゲームを開始する。したがって、特図変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームは同期して変動を開始することになる。そして所定時間経過後に遊技制御装置は特図変動表示ゲームを停止し、演出制御装置は装飾図柄変動表示ゲームを停止する。したがって、特図変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームは同期して変動を停止することになる。
なお、遊技制御装置が特図変動表示ゲームを停止するときに、演出制御装置に変動停止コマンドを送信し、変動停止コマンドを受信して演出制御装置は装飾図柄変動表示ゲームを停止する様にしてもよい。ただし、遊技制御装置と演出制御装置はクロックが完全に同期しているものではなく、またコマンドを送受信しているため、特図変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームの開始及び停止のタイミングには多少の誤差が生じるが、遊技者が感知できる程度のものではない。なお、演出制御装置を用いずに遊技制御装置が装飾図柄変動表示ゲームを直接制御するようにしてもよい。
図99において、最上段の図柄は変動開始前に特図1表示器51と特図2表示器52に表示されている図柄すなわち前回の特図変動表示ゲームの停止図柄である。また、図99の中段は変動中の表示図柄、最下段は今回の特図変動表示ゲームの停止図柄である。この実施例では、前述したように1つのハズレ図柄と10個の当たり図柄がある。ブランク図柄(全セグメント消灯)は、変動中図柄の一つである。従って、普図変動表示ゲームの場合と異なり、特図変動表示ゲームでは、ブランク図柄(全セグメント消灯)でゲームが終了することはない。
特図1表示器51と特図2表示器52における第1の変動パターンは、図99の中段に示すように、変動中図柄である「ブランク図柄(全セグメント消灯)」と、「ハズレ図柄(中央のセグメントgのみ点灯)」とを交互に表示する。周期は、通常の遊技者が交互表示を認識できかつ変動表示ゲームの変動時間よりも短い時間(例えば50〜500ms、本実施例では200ms)である。
第1の変動パターンにおいては、変動開始の最初に表示する図柄を変動中図柄(ブランク図柄)とする場合と、ハズレ図柄とする場合とが考えられる。図100に、ハズレ図柄で変動停止した後のそれぞれの場合のタイミングが示されている。図100(A)は変動開始の最初に表示する図柄を変動中図柄(ブランク図柄)とする場合のタイミング、図100(B)は変動開始の最初に表示する図柄をハズレ図柄とする場合のタイミングである。
図100(A)に示すように、変動開始の最初に変動中図柄(ブランク図柄)を表示すると、前回の変動停止の図柄が何であっても開始タイミングt1で必ず表示内容が変化するので、変動が開始したことが遊技者に分かり易くなるとともに、液晶表示装置41で実行される飾り特図変動表示ゲームと同期していることが遊技者に分かり易くなるという利点がある。
一方、変動開始の最初にハズレ図柄を表示すると、前回の変動停止の図柄が当たり図柄の場合は開始タイミングt1で表示内容が変化するのでよいが、ハズレ図柄の場合は図100(B)に示すように、開始タイミングt1から少し遅れて表示内容が変化するので、液晶表示装置41で実行される飾り特図変動表示ゲームと同期していないように見えてしまうという不具合がある。
なお、停止の際の表示に関しては、特図変動表示ゲームが当たりの時は最後に変動中図柄(ブランク図柄)またはハズレ図柄のいずれを表示しても、必ず表示図柄に変化があるので、終了は分かり易いが、特図変動表示ゲームがハズレの時は最後の変動中図柄としてハズレ図柄を表示してから停止図柄としてのハズレ図柄を表示すると終了タイミングは分かりにくくなる。ただし、変動開始時に比べて飾り特図変動表示ゲームとの同期はあまり気にならない。そこで、本実施例では、変動開始の最初に変動中図柄(ブランク図柄)を表示することとした。
なお、本実施例ではハズレ図柄は1種類(中央のセグメントgのみ点灯)であったが、ハズレ図柄1、ハズレ図柄2の2種類とし、変動中の表示を変動中図柄(ブランク図柄)、ハズレ図柄1、ハズレ図柄2の順で順繰りに表示(循環シフト表示)させても良い。
特図1表示器51と特図2表示器52における第2の変動パターンは、図101の中段に示すように、図98に示されている変動中図柄の中から(e)と(g)の2つの図柄を選択して、変動中交互に表示するものである。
この変動パターンにおいては、変動中に表示される図柄に停止図柄が含まれていないため、いずれの停止図柄から表示を開始し、いずれの停止図柄で終了したとしても、変動表示ゲームの開始タイミングと終了タイミングが明確になるという利点がある。ただし、変動中に停止図柄が表示されないので、図柄変動中であるのか単にデモ等の表示をしているのか区別がつきにくい。
なお、図99を用いて説明した第1変動パターンにおいては、停止図柄としてのハズレ図柄(中央のセグメントgのみ点灯)を「変動中図柄」の1つとして共用していると見ることもできる。その場合、複数の「変動中図柄」の中から特定の2つの図柄(中央横バー図柄とブランク図柄)を選択して交互に表示しているということができるので、第2の変動パターンは、第1の変動パターンの変形例とみなすことができる。
特図1表示器51と特図2表示器52における第3の変動パターンは、図102の中段に示すように、図98に示されている変動中図柄の中から(c)〜(h)の6個の図柄を選択して、変動中順繰りに表示(循環シフト表示)するものである。
この変動パターンにおいても、変動中に表示される図柄に停止図柄が含まれていないため、いずれの停止図柄から表示を開始し、いずれの停止図柄で終了したとしても、変動表示ゲームの開始タイミングと終了タイミングが明確になるという利点がある。ただし、変動中に停止図柄が表示されないので、図柄変動中であるのか単にデモ等の表示をしているのか区別がつきにくい。
特図1表示器51と特図2表示器52における第4の変動パターンは、図103の中段に示すように、図98に示されている停止図柄の中から(c)〜(h)の6個の図柄を選択し、ハズレ図柄(中央のセグメントgのみ点灯)と組み合わせて、「8」の字を繰り返し描くように表示(循環シフト表示)するものである。
また、第4の変動パターンでは、変動表示ゲーム開始の最初にハズレ図柄(セグメントgのみ点灯)を表示し、その後、セグメントc−d−e−g−b−a−f−gの順に点灯するようにしている。これにより、毎回同一の変動を行うので、違和感がないとともにプログラムを簡単にすることができるという利点がある。ただし、このようにすると、前回がはずれ変動表示ゲームであった場合には、ハズレ図柄(セグメントg)が続けて表示されることとなるため、開始タイミングが分かりにくいという不具合がある。なお、変動中に停止図柄が表示されるので、第2の変動パターンおよび第3の変動パターンで生じた図柄変動中であるのか単にデモ等の表示をしているのか区別がつきにくいといった不具合は生じない。
なお、本実施例ではハズレ図柄は1種類(中央のセグメントgのみ点灯)であったが、複数としても良い。たとえば、図103において、変動中図柄のセグメントeのみ点灯をハズレ図柄に加えてハズレ図柄を2種類としても良い。
上記不具合を回避するのが、第5の変動パターンである。
第5の変動パターンは、変動中に使用する図柄および変動中におけるセグメントの点灯順序は図103の第4の変動パターンと同じであるが、変動表示ゲーム開始の最初に表示する図柄が異なる。すなわち、図104の中段に示すように、前回のゲームの停止図柄が当たり図柄の場合には変動開始の最初にセグメントgすなわちハズレ図柄を表示し、前回のゲームの停止図柄がハズレ図柄(中央のセグメントgのみ点灯)の場合には変動開始の最初に、変動中においてハズレ図柄の次に表示される変動中図柄である右下の縦バーであるセグメントcを表示するものである。
この変動パターンにおいては、前回の停止図柄の種類によって最初に表示する図柄が異なるため、プログラムが第4の変動パターンの場合に比べて若干複雑になるものの、変動開始の際に同一の図柄(本実施例ではハズレ図柄)が表示され、その図柄から図柄変動中の表示が始まるので違和感がないとともに、変動開始で表示図柄が変化するので、変動表示ゲームの開始タイミングが明確になるという利点がある。
なお、本実施例ではハズレ図柄は1種類(中央のセグメントgのみ点灯)であったが、複数としてもよい。たとえば、図103において、変動中図柄のセグメントeのみ点灯をハズレ図柄に加えてハズレ図柄を2種類としても良い。
特図1表示器51と特図2表示器52における第6の変動パターンは、変動時間が短い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄および変動順序を、変動時間が長い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄および変動順序と異ならせるようにしたものである。
具体的には、変動時間が長い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄と変動順序は、図104の中段に示すものと同じとする。一方、変動時間が短い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄は、図105の中段に示すように、図98に示されている停止図柄の中から(c),(d),(e)の3個の図柄(セグメントc,d,e点灯)を選択して、ハズレ図柄(中央のセグメントgのみ点灯)と組み合わせて、「o」の字を繰り返し描くように表示(循環シフト表示)するものである。
このように、変動時間が短い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄の種類を少なくすることによって、各図柄を一通り表示するのに要する時間を短くすることができ、それによって図柄変動中の表示を変動時間が短いものに適したものにすることができる。また、変動が一巡する前にゲームが終了して図柄が停止するのを回避することも可能となる。
なお、図105では、図104と同様に、前回の変動表示ゲームの停止図柄がハズレ図柄の場合と当たり図柄の場合とで、変動開始の最初に表示するセグメントを異ならせるようにしているが、図103の変動パターンのように、前回の変動表示ゲームの停止図柄がハズレ図柄(中央のセグメントgのみ点灯)の場合も当たり図柄の場合も、同一の図柄(ハズレ図柄)から開始しても良い。
また、図105では、変動中に使用する図柄の数を4個にしているが、6個あるいは2個などであっても良い。そして、そのうちひとつに、ハズレ図柄が含まれていても良いし、含まれていなくても良い。
図106には、上記第6の変動パターンの変形例を示す。この変形例は、変動時間が短い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄を、図98(b)の「o」とするとともに、シフト表示をやめて、この図柄と変動中図柄(ブランク図柄)とを交互に表示するようにしたものである。変動時間が長い変動表示ゲームの変動中に使用する図柄と変動順は、図103または図104と同じで良い。この変形例における短時間変動の場合の変動パターンは、長い変動表示ゲームと変動中に表示される図柄が異なり、また表示方法も循環シフト表示と交互表示で異なるため、短時間変動であることが分かり易いという利点がある。
なお、変動時間が短い変動表示ゲームには、確率変動により高確率になったことに伴う変動時間の短縮以外にも保留記憶の増加に伴う変動時間の短縮や普通電動役物の開放延長機能に伴う変動時間の短縮を含み、変動中の図柄数の減少や変動順序の変化は必ずしも高確率状態を示すものではない。
以上の説明から、上記実施形態には、
特別図柄を表示する特別図柄表示装置(特図1表示器51,特図2表示器52)と、
装飾図柄を表示する装飾図柄表示装置(液晶表示装置41)と、
前記特別図柄表示装置において特別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを実行させるとともに前記装飾図柄表示装置において装飾図柄を変動表示する制御手段(遊技制御装置100,演出制御装置300)と、を備え、
前記特別図柄表示装置に当たり図柄が停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態(いわゆる大当たり)を発生する遊技機において、
前記制御手段は、
所定条件の発生に基づいて、前記特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示を開始するときには前記装飾図柄表示装置における装飾図柄も変動表示を開始するようにするとともに変動表示中の前記特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示を停止するときは変動表示中の前記装飾図柄表示装置における装飾図柄も変動表示を停止するようにし、
前記特別図柄の変動表示においては、ハズレ図柄と、前記当たり図柄およびハズレ図柄とは異なる形態であるとともに停止表示されることのない変動中図柄と、を交互に繰り返して表示し、
前記特別図柄の変動表示を開始する際は、前記変動中図柄の表示から開始するようにした発明が含まれることが分かる。
ここで、「制御手段」は、特別図柄表示装置を制御する制御装置と装飾図柄表示装置を制御する制御装置が別々に構成されているものでも良いし、特別図柄表示装置と装飾図柄表示装置を制御可能な1つの制御装置で構成されていても良い。「特別遊技状態」とは、例えば変動入賞装置を複数回開成させるサイクル遊技などを実行するいわゆる大当たり状態を意味する。また、「所定条件」とは始動口への遊技球の流入や、変動表示ゲーム中に発生する始動記憶などを意味する。
上記のような発明によれば、特別図柄が変動を開始する際は、変動中図柄から表示を開始するので、装飾図柄表示装置による装飾図柄の演出を損なうことなく違和感のない特別図柄の変動を実行することができ、遊技者に遊技を敬遠されることがない。また、前回の変動表示ゲームの停止図柄が当たり図柄の場合もハズレ図柄の場合も、変動開始で先ず異なる図柄(変動中図柄)が表示されるので、変動を開始したことが分かり易くなる。
また、上記実施形態には、
特別図柄を表示する特別図柄表示装置(特図1表示器51,特図2表示器52)と、
装飾図柄を表示する装飾図柄表示装置(液晶表示装置41)と、
前記特別図柄表示装置において特別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを実行させるとともに前記装飾図柄表示装置において装飾図柄を変動表示する制御手段(遊技制御装置100,演出制御装置300)と、を備え、
前記特別図柄表示装置に当たり図柄が停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態(いわゆる大当たり)を発生する遊技機において、
前記制御手段は、
所定条件の発生に基づいて、前記特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示を開始するときには前記装飾図柄表示装置における装飾図柄も変動表示を開始するようにするとともに変動表示中の前記特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示を停止するときは変動表示中の前記装飾図柄表示装置における装飾図柄も変動表示を停止するようにし、
前記特別図柄の変動表示においては、ハズレ図柄と、前記当たり図柄とは異なる形態であるとともに停止表示されることのない複数の変動中図柄と、を順に表示し、
前記当たり図柄が停止表示された後に前記特別図柄の変動表示を開始する際と、前記当たり図柄とは異なる前記ハズレ図柄で停止表示された後に前記特別図柄の変動表示を開始する際とで、停止表示されている図柄の次に表示される変動中図柄は同じであるようにした発明が含まれる。
ここで、「変動中図柄」はハズレ図柄と同一の図柄でも異なる図柄でも良い。
かかる発明によれば、特別図柄が変動を開始する際は、停止表示された図柄の次に同じ変動中図柄を表示して変動するので、装飾図柄表示装置による装飾図柄の演出を損なうことなく違和感のない特別図柄の変動を実行することができ、遊技者に遊技を敬遠されることがない。また、変動開始直後に表示する変動中図柄がハズレ図柄と異なる場合には、前回の変動表示ゲームの停止図柄が当たり図柄の場合もハズレ図柄の場合も、変動開始で先ず異なる図柄(変動中図柄)が表示されるので、変動を開始したことが分かり易くなる。一方、変動開始直後に表示する変動中図柄がハズレ図柄と同一の図柄である場合には、プログラムを簡単にすることができ、該プログラムを格納するROMの記憶容量を低減することができる。
また、上記実施形態には、
特別図柄を表示する特別図柄表示装置(特図1表示器51,特図2表示器52)と、
装飾図柄を表示する装飾図柄表示装置(液晶表示装置41)と、
前記特別図柄表示装置において特別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを実行させるとともに前記装飾図柄表示装置において装飾図柄を変動表示する制御手段(遊技制御装置100,演出制御装置300)と、を備え、
前記特別図柄表示装置に当たり図柄が停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態(いわゆる大当たり)を発生する遊技機において、
前記制御手段は、
所定条件の発生に基づいて、前記特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示を開始するときには前記装飾図柄表示装置における装飾図柄も変動表示を開始するようにするとともに変動表示中の前記特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示を停止するときは変動表示中の前記装飾図柄表示装置における装飾図柄も変動表示を停止するようにし、
前記特別図柄の変動表示においては、ハズレ図柄と、前記当たり図柄およびハズレ図柄とは異なる形態であるとともに停止表示されることのない複数の変動中図柄と、を順に表示し、
前記当たり図柄が停止表示された後に前記特別図柄の変動表示を開始する際は、停止表示されている前記当たり図柄の次にハズレ図柄を表示して変動を開始し、
前記ハズレ図柄が停止表示された後に前記特別図柄の変動表示を開始する際は、停止表示されている前記ハズレ図柄の次に前記変動中図柄を表示して変動を開始するようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、特別図柄が変動を開始する際は、必ず図柄が変化するので、装飾図柄と同期して変動が開始していることを見せることができる。また、変動開始の際はハズレ図柄を表示した後に変動中図柄を表示するといった毎回同一の変動をするので、装飾図柄表示装置による装飾図柄を用いた演出を損なうことなく違和感のない特別図柄の変動を実行することができ、遊技者に遊技を敬遠されることがない。
また、上記実施形態には、前記変動表示ゲームの変動時間として複数の変動時間を有し、短い変動時間の変動表示ゲームは、該短い変動時間よりも長い変動時間の変動表示ゲームの変動時よりも少ない種類の変動中図柄を使用して図柄変動を行うようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、長い変動時間と短い変動時間で変動中図柄の数を変えることで、変動時間に応じた図柄変動中の表示をすることができる。
さらに、上記実施形態には、短い変動時間の場合は、ハズレ図柄と変動中図柄とを交互に繰り返して表示するようにした発明が含まれる。
かかる発明によれば、長い変動時間と短い変動時間で変動方法を変えることで、変動時間に応じた図柄変動をすることができるとともに、実行中の変動表示もゲームが短時間変動であるのか長時間変動であるのかを遊技者に分かり易くすることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、今回開示した実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。例えば、前記実施形態では、飾り特図変動表示ゲームを実行する液晶表示装置41とは別個に本来の特図変動表示ゲームを実行する特図表示器51,52を設けたものを説明したが、特図表示器を1つだけ設けるように構成しても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、スロットマシンにも適用可能である。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機10と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機10は、合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10であって、入賞口の直上に植設される遊技釘80である命釘81と、発射された遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突する遊技釘であるガード釘81とで、遊技板30aに形成される遊技釘80の打ち込み用の下穴90の大きさが異なる。なお、本実施例では遊技釘80を遊技板30aに植設することを「打ち込み」と表記するが、慣用的な表現であり、打って入れることだけでなく圧力をかけて入れること(圧入)等も含む。
図107に示す遊技盤30では、合成樹脂製の遊技板30aに種々の部材が取り付けられることで構成されている。図107に示すように本実施形態の遊技盤30では、第1特別変動入賞装置38の下方に第2特別変動入賞装置39を設けている。この第2特別変動入賞装置39は第1特別変動入賞装置38と同様の構成であって、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図55参照)により駆動されることで上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉扉39cを有し、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換するようになっている。
また、普通変動入賞装置37が包囲枠体40の上部左側に設けられている。この普通変動入賞装置37は、第1実施形態における第2特別変動入賞装置39と同様の構成であって、上端側が左側に倒れる方向に回動して開放可能になっている羽根形式の可動部材37bを有しており、常時は閉じて遊技球の流入ができない状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)となっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図55参照)によって、上端側が左側に倒れる方向に回動され、普通変動入賞装置37に遊技球が流入可能な開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
図107に示す遊技盤30におけるガード釘82は、遊技領域32の上部であって包囲枠体40の左上方となる位置に植設された遊技釘80である。遊技球は、遊技盤30の下方に配された発射装置から発射され、ガイドレール31と該ガイドレール31に沿って配された内レール31aとの間を通って遊技領域32の上方に位置する流出部31bへ誘導される。すなわち、遊技球は遊技盤30の一側方から該遊技盤30の前面に形成された遊技領域32の上方へ向けて発射されている。そして、ガード釘82には、図108に示すように流出部31bから流出した遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突するようになっている。
このガード釘82は複数の遊技釘80が列をなすように植設されており、このガード釘82の植設方向、すなわち隣接するガード釘82を結ぶ直線の方向と、ガード釘82に対する遊技球の進行方向(ガード釘82に衝突する際の進行方向)とが略垂直となるようにされている。特に、普通変動入賞装置37よりも右方に位置するガード釘82は、遊技球の直径以下の間隔で連接して植設されており、このガード釘82の植設方向(連接方向)は、ガード釘82に対する遊技球の進行方向と略垂直となるようにされている。このように、ガード釘82の植設方向(連接方向)を、ガード釘82に対する遊技球の進行方向と略垂直とすることにより、発射された遊技球を受け止めて直接遊技球が衝突することによる包囲枠体40の破損を防ぐとともに、主に包囲枠体40の左方を流下するように誘導することができる。このようなガード釘82には、遊技盤30に植設された遊技釘80のうちで最も強い衝撃が繰り返し加わるため、遊技板30aにおけるガード釘82の植設部分には大きな負担がかかっている。
また、図109に示す遊技盤30は、包囲枠体40の右方の遊技領域32に第2特別変動入賞装置39と一般入賞口35を備えており、遊技の状況に応じて、遊技領域32における遊技球が発射される一側方(ここでは左側)と対向する他側方(ここでは右側)へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)させる構成となっている。なお、図示は省略するが、図107に示す遊技盤30と同様に包囲枠体40の左上となる位置にもガード釘82が植設されており、このガード釘82には包囲枠体40の左方の遊技領域32に遊技球を流下させるような発射勢で遊技球を発射した場合に遊技球が衝突するようになっている。同様に一般入賞口35や第1特別変動入賞装置38等の上方にも遊技釘80を稙設しているが、図示は省略している。
図110に示すように、この遊技盤30では、遊技領域32における遊技球が発射される一側方と対向する他側方に、当該他側方に到達した遊技球が衝突する被衝突部材83が設けられ、この被衝突部材83と対向する位置に、遊技球の直径以上の間隔をおいて遊技釘80が植設されている。この遊技釘80には、被衝突部材83に衝突した後の遊技球が衝突するが、この遊技釘80は発射された遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突する遊技釘80であり、ガード釘82をなすものである。
包囲枠体40の右方に植設されたガード釘82は、包囲枠体40の左上方に植設されたガード釘82のように発射された遊技球が直接衝突するものではないが、遊技領域32における遊技球が発射される一側方と対向する他側方へ遊技球を発射する場合の発射勢は非常に強いため、被衝突部材83に衝突した後の遊技球が衝突する場合でも加わる衝撃は大きい。このため、この場合も遊技板30aにおけるガード釘82の植設部分には大きな負担がかかっている。なお、発射後に被衝突部材83以外の遊技釘80ではない遊技盤30を構成する他の部材に衝突した後に初めて衝突する遊技釘80をガード釘82に含めても良い。
図107に示すように命釘81は、入賞口(ここでは、普図始動ゲート34、始動入賞口36、一般入賞口35)の直上となる位置に遊技球の直径よりも僅かに広い間隔をおいて植設された一対の遊技釘80である。この命釘81の間隔は、入賞口への入賞率を左右するものであり、高い寸法精度が要求される。すなわち、間隔が遊技球の直径よりも狭くなると球止まりが発生して入賞できなくなってしまい、間隔が当初の間隔(遊技店が調整した直後の間隔)よりも広くなってしまうと予定されていた入賞率よりも高くなってしまう。この命釘81には他の遊技釘80への衝突を経た後の遊技球が衝突するため、加わる衝撃はガード釘82よりも小さく、遊技板30aにおける命釘の植設部分にかかる負担はガード釘82の植設部分にかかる負担よりも小さい。
図111に示すように遊技釘80は、所定長を有する本体部80aと、この本体部80aの一端側に形成された釘頭部80bと、本体部の他端側に形成された螺旋部80cと、この螺旋部80cよりも先端部分に形成された先端部80dと、を備えている。
本体部80aは、所定径を有する長尺な円柱状であり、この本体部80aの一端側に該本体部80aの径よりも大きい径を有する略半球状の釘頭部80bが形成されている。この本体部80aと釘頭部80bは、遊技釘80を遊技板30aに植設すると遊技領域32の遊技球が流下可能な空間内に配されることとなる。
また、螺旋部80cは、本体部80aの他端側に連続して形成された部分で、周面には遊技釘80の軸心を中心として螺旋状に延在する複数条の溝80e(凸部および凹部)が形成されている。この溝80eを備えることにより、遊技釘80を遊技板30aに打ち込む際に当該溝80eが遊技板30aに形成された下穴90の内周面を切削し、所定の保持力が生じるようになっている。また、螺旋部80cにおける最大の径(図中のa)は、本体部80aの径(図中のb)よりも大きい径とされている。なお、溝80eの延在方向と、遊技釘80の軸心方向に垂直な方向とがなすネジ角度は、例えば、55度程度とされている。即ち、ネジ角度が小さいほど保持力が向上するが、あまり小さくしてしまうと打ち込み時に下穴90を余分に削ってしまい、かえって保持力を低下させてしまため、ネジ角度は55度程度に設定されている。また、先端部80dは、螺旋部80cに連続して形成された略半球状の部分で、螺旋部80cにおける最大の径(図中のa)よりも小径に形成されている。
図112に示すように、遊技釘80は遊技板30aに予め形成された下穴90に打ち込まれるようになっている。下穴90は遊技釘80の螺旋部80cにおける最大の径よりも小さい内径を有し、水平方向に対して上方に5度傾けて形成されている。遊技釘80は下穴90の延在方向に沿って遊技板30aの前面から打ち込まれ、少なくとも螺旋部80cの全体が遊技板30aに埋没するように打ち込まれる。遊技釘80を打ち込む際には溝80eが形成された螺旋部80cが下穴90の内周面を切削する。これにより螺旋部80cよりも径の小さい下穴90に遊技釘80を打ち込むことができるとともに、所定の保持力が生じるようになっている。したがって、遊技板30aの下穴90に応力が生じており、遊技球が繰り返し衝突することによる衝撃で遊技板30aの下穴90に亀裂が生じることがある。特にガード釘82においては衝突する遊技球の勢いが強いため、亀裂の発生は顕著であった。
ここで、図112(a)はガード釘82であり、図112(b)は命釘81である。ガード釘82の下穴90の内径(図中のc)は、命釘81の下穴90の内径(図中のd)よりも大きくされている。なお、ガード釘82の下穴90の内径(図中のc)は、螺旋部80cにおける最大の径(図111のa)よりも小さい。また、命釘81の下穴90の内径(図中のd)は、本体部80aの径(図111のb)よりも大きい。すなわち径の大きさはb<d<c<aとなっている。
上述したように、ガード釘82には強い衝撃が繰り返し加わるため、遊技板30aの遊技釘80が植設された部分に加わる負担が大きい。このため必要な保持力が発揮できる範囲で下穴90の内径を大きくすることで、遊技釘80を打ち込むことにより遊技板30aにかかる応力(遊技板30aの歪)をできる限り小さくすることができ、強い衝撃が繰り返し加わることによる遊技板30aの亀裂の発生を防止することができる。また、下穴90の内径を大きくすることで保持力が低下するが、これにより遊技球の衝突による遊技釘80の変位が大きくなって衝撃を吸収しやすくなり、これによっても遊技板30aにかかる負担を軽減でき、遊技板30aの亀裂の発生を防止することができる。
特に、図107に示す遊技盤30における普通変動入賞装置37よりも右方に位置するガード釘82は、遊技球の直径以下の間隔で連接して植設されており、遊技板30aにおける隣接する遊技釘80の間の部分に下穴90を繋ぐような亀裂が生じ易いが、下穴90の内径を大きくすることでこのような特に亀裂を生じやすい配列で遊技釘80が植設された箇所における遊技板30aの亀裂の発生を効果的に防止できる。また、図109に示す遊技盤30において、右打ちをした場合に被衝突部材83に衝突した後の遊技球が衝突して強い衝撃が加わるガード釘82についても下穴の内径を大きくすることで、遊技釘80が植設された箇所における遊技板30aの亀裂の発生を防止している。なお、遊技球の衝突による遊技釘80の変位が大きくなったとしても、ガード釘82は入賞率に大きな影響を与えるものではないため、問題が生じることはない。
これに対して命釘81は、入賞率に最も影響を与える遊技釘であることから寸法精度が重要であり、ガード釘82の下穴90よりも内径を小さくして保持力を高め、遊技球が衝突しても状態(遊技店が調整した状態)が変化しないようにしている。これにより、遊技釘80を打ち込むことにより遊技板30aにかかる応力(遊技板30aの歪)はガード釘82の場合よりも大きくなるが、命釘81には他の遊技釘80への衝突を経た後の遊技球が衝突するので加わる衝撃はガード釘82よりも小さく、また一対の遊技釘80の間隔が広く遊技板30aにかかる負担はそれほど大きくないため、下穴90が小さくても遊技板30aに亀裂が生じることはない。このように遊技釘80の機能に応じて下穴90の内径を設定することで、遊技板30aの亀裂の発生等の遊技機10における不具合を効果的に防止できる。
なお、直上に命釘81が植設された入賞口として、普図始動ゲート34、始動入賞口36、一般入賞口35を挙げたが、入賞口としてこれ以外の入賞口である普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39を含んでも良く、これらの直上に植設された遊技釘80も命釘81としても良い。また、図107に示すような遊技盤30における普通変動入賞装置37の上方に配されたガード釘82は命釘81としての機能も有するため、下穴90の径をガード釘82に対応する径としても良いし、命釘81に対応する径としても良い。本実施形態では、普通変動入賞装置37への入賞率は始動入賞口36への入賞率に比べて厳密に制御する必要はないため、普通変動入賞装置37の上方に植設された遊技釘80についてはガード釘82としての機能を優先して下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくしているが、ガード釘82と命釘81の両方の機能を有する遊技釘80については、入賞口の種類やレイアウト等に応じて下穴90の径を選択するようにしても良い。
また、ガード釘82及び命釘81以外の遊技釘80についての下穴90の内径は、ガード釘82と同等としても良いし、命釘81と同等としても良いし、ガード釘82の下穴90の内径より小さく命釘81の下穴90の内径よりも大きくしても良い。また、発射された遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突する遊技釘80をガード釘82とし、該ガード釘82の下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくするとしたが、ガード釘82に限らず遊技球の衝突により加わる力が所定値以上である遊技釘80の下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくするようにしても良い。ここで所定値は、遊技板30aに亀裂が生じる可能性がある力の値以上の値であり、例えば発射された遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突する遊技釘80に加わる力の値と同等以上の値である。また、発射された遊技球の流出口31bの位置より上方に位置する遊技釘80をガード釘82としても良い。また、遊技球の直径以下の間隔で連接して植設された遊技釘80は亀裂を生じさせ易いので、ガード釘82でなくとも下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくしても良い。
以上のことから、合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10において、遊技板30aは、遊技釘80を植設する箇所に予め打ち込み用の下穴90を形成され、該下穴90に遊技釘80を打ち込むことで遊技釘80を植設し、遊技釘80には、入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、普図始動ゲート34、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)の直上に植設される命釘81と、発射された遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突するガード釘82と、があり、該ガード釘82に対する下穴90の径は命釘81に対する下穴90の径よりも大きいこととなる。
また、遊技球は、遊技盤30の一側方から該遊技盤30の前面に形成された遊技領域32の上方へ向けて発射され、ガード釘82は、遊技領域32の上部に複数が連接して植設された遊技釘80であり、当該ガード釘82に衝突することとなる遊技球の進行方向に対して、当該ガード釘82の連接方向が略垂直となるように植設されていることとなる。
また、遊技球は、遊技盤30の一側方から該遊技盤30の前面に形成された遊技領域32へ向けて発射され、遊技球が発射される一側方と対向する他側方の遊技領域32に、当該他側方に到達した遊技球が衝突する被衝突部材83を設け、ガード釘82は、被衝突部材83に衝突することとなる遊技球が該被衝突部材83に衝突した後に最初に衝突することとなる遊技釘80であることとなる。
また、発射された遊技球が遊技釘80のうちで最初に衝突するガード釘82の全てについて下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくするとしたが、ガード釘82の植設位置によって下穴90の径を設定するようにしても良い。
図113に示すように、ガード釘82のうち、隣接する遊技釘との間隔が所定距離以上(例えば13.5mm以上)であるガード釘82a,82bについては、間隔が多少変化しても遊技球の通過に影響は無く、高い寸法精度は要求されないため、下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくする。特に、包囲枠体40を遊技板30aにねじ止めするための止め穴40aとの距離が近い(例えば11.0mm以下)ガード釘82aの下穴90については、遊技板30aに亀裂を生じる可能性が高いため、下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくする。
また、ガード釘82のうち隣接する遊技釘80との間隔が所定距離範囲(例えば11.0mm以上13.5mm未満)のものがあるガード釘82cについては、命釘81と同様に遊技球の通過量を制限する機能も有し、間隔の変化により遊技球の通過量に影響を及ぼすため寸法精度を重視して下穴90の径を命釘81の下穴90の径と同じとする。また、ガード釘82のうち隣接する遊技釘80との間隔が所定距離未満(例えば11.0mm未満)であるガード釘82dは、遊技球を連接方向に沿って誘導する機能を有するが、間隔が多少変化しても機能に影響は無いため高い寸法精度は要求されず、さらに隣接する遊技釘80との距離が近いため特に遊技板30aに亀裂を生じる可能性が高く、下穴90の径を命釘81の下穴90の径よりも大きくする。
すなわち、ガード釘82のうち、隣接する遊技釘との間隔が所定距離範囲である遊技釘80に対する下穴90の径は命釘81に対する下穴90の径と同じとし、隣接する遊技釘80との間隔が所定距離範囲でない遊技釘80に対する下穴90の径は命釘81に対する下穴90の径よりも大きくするようにしている。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、図114に示すように、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10であって、遊技釘80と、遊技板30aに形成される遊技釘80の打ち込み用の下穴90の内周面との間に透明なシール剤91を充填している。
本実施形態の遊技機10は、上述の第3実施形態の遊技機10と同様に、遊技釘80は遊技板30aに予め形成された下穴90に打ち込まれるようになっている。また、遊技釘80も上述の第3実施形態での遊技釘80(図111参照)と同様の構成を有している。遊技釘80を植設する際には下穴90の延在方向に沿って遊技板30aの前面から打ち込み、少なくとも螺旋部80cの全体が遊技板30aに埋没するように打ち込まれる。また、遊技釘80を打ち込む際には溝80eが形成された螺旋部80cが下穴90の内周面を切削する。これにより螺旋部80cよりも径の小さい下穴90に遊技釘80を打ち込むことができるとともに、所定の保持力が生じるようになっている。
透明な合成樹脂製の遊技板30aでは、遊技釘80の打ち込みの際に下穴90の内周面の切削された箇所の表面が荒れて白化し、この白化した部分が遊技者から視認可能であるため美観を損ねていた。そこで、本実施形態の遊技機10では遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91を充填し、白化した部分が目立たないようにしている。なお、下穴90の形成時の白化がある場合には、下穴90における遊技釘80が位置していない箇所にもシール剤91を充填又は内周面にシール剤91を塗布し、白化が目立たないようにしても良い。
充填するシール剤91としては、例えば、接着剤、充填剤、粘着剤、シーリング剤、コーティング剤などが挙げられ、無色透明又は下穴90における白化した状態の透明度よりも高い透明度であることが好ましく、切削により表面が荒れた部分に入り込むような粘度を有するものが好ましい。特に遊技板30aの材質の屈折率に近い屈折率を有するものであればより白化を目立たなくすることができる。
また、硬化後において弾性を有し、遊技球が遊技釘80に衝突することによる衝撃または振動を吸収するようなものであれば、遊技球の衝突による衝撃によって遊技板30aの植設部分に亀裂が生じることを防止できる。このようなものとして、例えば、水性エマルジョン系接着剤、シリコーン充填剤、シリコーン接着剤、シリコーンゴムが挙げられる。また、シアノアクリレート系接着剤も用いることができるが、遊技球の衝突による衝撃が小さい箇所に用いることが好ましく、衝撃が大きい箇所ではシアノアクリレート系接着剤と変性シリコーンポリマーとの非混合タイプの2液型接着剤を用いることが好ましい。さらに、遊技釘80の折れや曲がりが生じた際の球技釘80の交換を考慮するのであれば接着能力を有しないもの又は接着力が弱いものを用いることが好ましい。
以上のことから、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10において、遊技板30aは、遊技釘80を植設する箇所に予め打ち込み用の下穴90を形成され、該下穴90に遊技釘80を打ち込むことで遊技釘80を植設され、遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91が充填されていることとなる。
次に、上述のように遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91を充填した遊技機10の第1の製造方法について説明する。まず、図115(a)に示すように、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に下穴90を形成する。なお、ここでは遊技板30aの前後に貫通するように下穴90を形成したが、貫通しない下穴90としても良い。また、打ち込む遊技釘80の螺旋部80c及び先端部80dにシール剤91を塗布する。ここで用いるシール剤91は液状のシール剤91であって、少なくとも硬化した状態では透明となるものを用いる。
そして、図115(b)に示すように、シール剤91を塗布した遊技釘80を下穴90に打ち込む。液状のシール剤91を塗布してから打ち込むことでシール剤91が下穴90の内周面に行き渡り、白化を目立たなくすることができる。また、液状のシール剤91が潤滑剤としても機能し、遊技釘80の打ち込みの際に遊技板30aにかかる応力を軽減することができ、遊技板30aの亀裂の発生を防止できる。このように遊技釘80を打ち込むことにより、図115(c)に示すように、遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91が充填される。
以上のことから、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10の製造方法であって、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に打ち込み用の下穴90を形成する工程と、遊技釘80の先端部に、少なくとも硬化した状態では透明である液状のシール剤91を塗布してから下穴90に遊技釘80を打ち込む工程と、を含んでいることとなる。
図116には遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91を充填した遊技機の第2の製造方法を示した。まず、図116(a)に示すように、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に、遊技板30aの前後に貫通する下穴90を形成する。そして、下穴90に遊技釘80を打ち込み、図116(b)に示すように遊技釘80を植設する。その後、下穴90における遊技釘80を打ち込んだ側と対向する側からシール剤91を充填する。ここで用いるシール剤91は液状のシール剤91であって、少なくとも硬化した状態では透明となるものを用いる。
これにより、図116(c)に示すように遊技釘80と下穴90の内周面との間にシール剤91が充填され白化を目立たなくすることができる。遊技釘80の先端側からシール剤91を充填した場合は、主に螺旋部80cの溝80eに沿ってシール剤91が下穴90の内周面の全体に行き渡る。また、遊技板30aの後方側からシール剤91を充填するので、遊技釘80が位置していない下穴90の内周面にもシール剤91が塗布されることとなり、下穴90の形成時に生じた白化も目立たなくすることができる。なお、図116(c)では、遊技釘80の先端が埋まる程度にシール剤91を充填しているが、下穴90の全体にシール剤91を充填するようにしても良い。
以上のことから、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10の製造方法であって、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に遊技板30aの前後に貫通する打ち込み用の下穴90を形成し、該下穴90に遊技釘80を打ち込む工程と、遊技釘80を打ち込んだ後に、下穴90における遊技釘80を打ち込んだ側と対向する側から、少なくとも硬化した状態では透明である液状のシール剤91を充填する工程と、を含んでいることとなる。
図117には、遊技釘80の変形例を示した。この遊技釘80は、遊技板30aに打ち込んだ際に下穴90に挿入される先端部80dにシール剤91が停留可能な溝部80fを備えている。溝部80fは、遊技釘80の延在方向に沿って先端部80dの周面における遊技釘80の先端から螺旋部80cとの接続部分に亘り、複数形成されている。
この溝部80fを有することで、第1の製造方法においては、充分な量のシール剤91を遊技釘80に付着させた状態で打ち込むことができるようになり、遊技釘80の周囲に充分な量のシール剤91を行き渡らせることができて、遊技釘80と下穴90の内周面との間に効果的にシール剤91を充填することができる。また、溝部80fに余分なシール剤91を受け入れることができ、シール剤91が打ち込み側に漏れ出すことを防止できる。
また、第2の製造方法においては、溝部80fを介して螺旋部80c側にシール剤91を効率よく送り込むことができ、遊技釘80の周囲に充分な量のシール剤91を行き渡らせることができて、遊技釘80と下穴90の内周面との間に効果的にシール剤91を充填することができる。なお、第2の製造方法に用いる場合には、先端部80dに形成した溝部80fと螺旋部80cに形成した溝80eとが連続するように形成すればより効果的にシール剤91を充填することができる。
以上のことから、遊技釘80は、下穴90に挿入される部分にシール剤91が停留可能な溝部80fを備え、溝部80fは、下穴90に挿入される部分における先端から所定範囲に亘り、遊技釘80の延在方向に沿って形成されていることとなる。
図118にも、遊技釘80の変形例を示した。この遊技釘80は、遊技板30aに打ち込んだ際に下穴90に挿入される先端部80d及び螺旋部80cにシール剤91が停留可能な溝部80gを備えている。溝部80gは、遊技釘80の周方向に沿って形成され、先端部80dと螺旋部80cとの接続部分と、螺旋部80cの中央部分に形成されている。
このような溝部80gを有することでも、第1の製造方法においては、充分な量のシール剤91を遊技釘80に付着させた状態で打ち込むことができるようになり、遊技釘80の周囲に充分な量のシール剤91を行き渡らせることができて、遊技釘80と下穴90の内周面との間に効果的にシール剤91を充填することができる。また、溝部80gに余分なシール剤91を受け入れることができ、シール剤91が打ち込み側に漏れ出すことを防止できる。
また、第2の製造方法においては、溝部80gに余分なシール剤91を受け入れることができ、シール剤91が打ち込み側に漏れ出すことを防止できる。また、螺旋部80cの中央部分に溝部80gを設けたことで、螺旋部80cの後方部分(遊技板30aの前面に近い部分)にも効率よくシール剤91を行き渡らせることができて、遊技釘80と下穴90の内周面との間に効果的にシール剤91を充填することができる。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機10と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機10は、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10であって、遊技釘80を遊技板30aに形成された下穴90に溶着するようにしている。
図119には、本実施形態の遊技機10の製造方法を示した。本実施形態の遊技機10でも、上述の第3実施形態の遊技機10と同様に、遊技釘80は遊技板30aに予め形成された下穴90に打ち込まれるようになっている。図119(a)に示すように遊技板30aに形成される下穴90は、遊技板30aの後面側に向かって縮径するようにテーパがつけられた円錐状に形成されている。また、遊技釘80は螺旋部80cに代えて本体部80aに連続して先端に向かって細くなるようにテーパが付けられた縮径部80hを備えている。下穴90のテーパの角度(θ1)は、遊技釘80における縮径部80hのテーパの角度(θ2)よりも鈍角となっている。また、下穴90における前面側の開口部の径は、遊技釘80の本体部80aの径よりも大きくなっている。
遊技板30aに形成された後面側へ向かって縮径する下穴90の内径は、遊技板30aの前面からの深さが、遊技釘80における先端から縮径部80hの後端までの長さよりも浅い位置で遊技釘80における縮径部80hの先端側の径と等しくなるように形成されている。よって、下穴90に遊技釘80を挿入すると、図119(b)に示すように縮径部80hが全て下穴90に挿入される前に縮径部80hの先端部分が下穴90の内周面に当接した状態となる。この状態では、図120(a)に示すように縮径部80hと下穴90の間に空間92がある状態となっている。
この状態から、遊技釘80に振動(例えば超音波による振動)を与えるとともに遊技釘80の挿入方向へ向かう押圧力を加え、下穴90の内周面における遊技釘80と接する部分の遊技板30aを摩擦熱により溶解させながら遊技釘80を下穴90の延在方向に沿って挿入し、図119(c)に示すように所定の深さまで遊技釘80を挿入する。このように遊技釘80を打ち込むことで、遊技釘80の先端側では下穴90の内周面が溶解して遊技板30aに食い込み、遊技釘80の後端側では溶解した遊技板30aの樹脂が下穴90と縮径部80hとの間の空間92に充填され、図120(b)に示すように遊技釘80が遊技板30aに溶着された状態となる。
このように遊技釘80を溶着することで、遊技釘80と遊技板30aが強固に接続され、強い保持力を得ることができる。また、遊技釘80を打ち込むことにより遊技板30aに生じる応力が軽減され、遊技板30aに亀裂が生じることを防止できる。さらに、遊技釘80と遊技板30aが密着するので、遊技釘80の挿入部分の白化が生じることがなく、美観を損ねることがない。
なお、遊技釘80の挿入により遊技釘80の先端側で排斥される遊技板30aの樹脂の量と、遊技釘80の後端側で下穴90と縮径部80hとの間の空間92に充填される樹脂の量と、が等しくなるように、下穴90及び遊技釘80の形状を設定することが好ましい。また、縮径部80hおよび先端部80dの表面は摩擦により発熱しやすいように、鏡面仕上げではなく適度な荒さを有していることが望ましい。なお、前記荒さは均一的なもの(微細な凹凸)であっても良いし、均一的なものではなく例えば図117の溝部80fの様な溝形状のもであっても良い。また、それらを組み合わせたものであっても良い。
以上のことから、透明合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10の製造方法であって、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に打ち込み用の下穴90を形成する工程と、下穴90に挿入した遊技釘80に振動を与えて遊技釘80と遊技板30aを溶着する工程と、を含むこととなる。
また、下穴90は、遊技板30aの後面側に向かって縮径するようにテーパがつけられた円錐状に形成され、遊技釘80は、先端部分に先端に向かって細くなるようにテーパが付けられた縮径部80hを備え、下穴90における遊技板30aの前面側の開口部の径を、縮径部80hの最大の径よりも大きくし、下穴90のテーパの角度を、遊技釘80における縮径部80hのテーパの角度よりも鈍角とし、下穴90に挿入した遊技釘80に振動を与えて遊技釘80と遊技板30aを溶着する工程において、遊技釘80を挿入方向に押圧しながら溶着するようにしたこととなる。
以上のような遊技機10は、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10であって、遊技板30aは、遊技釘80を植設する箇所に予め打ち込み用の下穴90を形成され、該下穴90に遊技釘80を打ち込むことで遊技釘80を植設され、遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91が充填されている。
ここで、透明とは無色の場合の他、有色であっても良いが、下穴90における白化した状態の透明度よりも高い透明度であることが好ましい。また、シール剤91としては接着剤、充填剤、粘着剤、シーリング剤、コーティング剤などが挙げられる。なお、「打ち込み」には圧入も含む。
パチンコ遊技機等の弾球遊技機においては、遊技盤がガラス板を通して視認可能に装着されている。この遊技盤は、遊技板に取り付けられた多数の遊技釘や風車などの障害物や入賞装置等で構成されている。従来のパチンコ遊技機では、遊技釘を植設する際に木製の遊技板の表面に形成された位置決め凹部に対して打ち込む(圧入する)ようにしている。また、遊技釘には螺旋部(ねじりともいう)が設けられ、遊技板に打ち込まれる際に遊技板をねじ切るように切削しながら打ち込まれることで、遊技板から抜け落ちることのない一定の保持力で遊技板に保持される。
ところで、近年においては、遊技板を透明な合成樹脂で構成したものが考えられている。透明な合成樹脂製の遊技板の場合、木製の遊技板と異なり硬いためそのまま遊技釘を打ち込むことができず、予め打ち込み用の下穴を遊技板に貫通するように形成し、この下穴に遊技釘を打ち込むようにしている。このように、透明な合成樹脂製の遊技板は従来の木製の遊技板とは材質や加工方法が異なるため、透明な合成樹脂製遊技板に最適な遊技釘が提案されている(例えば、特開2008−175759号公報参照)。
従来の木製の遊技板でも遊技釘を打ち込む際には螺旋部で遊技板をねじ切るように切削しながら打ち込んでいるが、木製の遊技板は不透明であるので切削された箇所が視認不能であるため、景観的な不具合は生じなかった。しかし、透明な合成樹脂製の遊技板では切削された箇所が視認可能であるため、切削で白化した下穴により美観を損ねている。
したがって、遊技釘80と下穴90の内周面との間に透明なシール剤91が充填されることで、遊技釘80の打ち込みによる下穴90の白化を目立たなくすることができ、遊技釘80の植設箇所の美観を損ねないようにすることができる。
また、遊技釘80は、下穴90に挿入される部分にシール剤91が停留可能な溝部80fを備え、溝部80fは、下穴90に挿入される部分における先端から所定範囲に亘り、遊技釘80の延在方向に沿って形成されている。
したがって、遊技釘80の周囲に十分な量のシール剤91を行き渡らせることができ、遊技釘80と下穴90の内周面との間に効果的にシール剤91を充填することができるとともに、余分なシール剤91を受け入れることができる。
また、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10の製造方法であって、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に打ち込み用の下穴90を形成する工程と、遊技釘80の先端部に、少なくとも硬化した状態では透明である液状のシール剤91を塗布してから下穴90に遊技釘80を打ち込む工程と、を含んでいる。
ここで、透明とは無色の場合の他、有色であっても良いが、下穴90における白化した状態の透明度よりも高い透明度であることが好ましい。また、シール剤91としては接着剤、充填剤、粘着剤、シーリング剤、コーティング剤などが挙げられる。また、硬化とは充填時よりも流動性が低下した状態であって弾性を有する状態であっても良い。少なくとも硬化した状態では透明であるとは、充填時から透明なものの他、充填時には不透明であるものも含む。
したがって、遊技釘80と下穴90の内周面との間にシール剤91を充填することができ、遊技釘80の打ち込みによる下穴の白化を目立たなくすることができて、遊技釘80の植設箇所の美観を損ねないようにすることができる。また、液状のシール剤91が潤滑剤になるため、打ち込みによる応力を小さくすることができる。
また、透明な合成樹脂製の遊技板30aに遊技釘80を植設した遊技盤30を備えた遊技機10の製造方法であって、遊技板30aの遊技釘80を植設する箇所に遊技板30aの前後に貫通する打ち込み用の下穴90を形成し、該下穴90に遊技釘80を打ち込む工程と、遊技釘80を打ち込んだ後に、下穴90における遊技釘80を打ち込んだ側と対向する側から、少なくとも硬化した状態では透明である液状のシール剤91を充填する工程と、を含んでいる。
ここで、透明とは無色の場合の他、有色であっても良いが、下穴90における白化した状態の透明度よりも高い透明度であることが好ましい。また、シール剤91としては接着剤、充填剤、粘着剤、シーリング剤、コーティング剤などが挙げられる。また、硬化とは充填時よりも流動性が低下した状態であって弾性を有する状態であっても良い。少なくとも硬化した状態では透明であるとは、充填時から透明なものの他、充填時には不透明であるものも含む。
したがって、遊技釘80と下穴90の内周面との間にシール剤91を充填することができ、遊技釘80の打ち込みによる下穴90の白化を目立たなくすることができて、遊技釘80の植設箇所の美観を損ねないようにすることができる。また、下穴90における遊技釘80の先端部よりも遊技板30aの裏面側となる部分、すなわち、遊技釘80が存在していない部分にもシール剤91が充填される。これにより、従来は下穴90の形成時の切削による白化によって遊技釘80が存在しないにもかかわらず後方が視認不能であったこの部分の視認性を確保することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、上述の各実施形態の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
30 遊技盤
30a 遊技板
80 遊技釘
80f 溝部
90 下穴
91 シール剤

Claims (1)

  1. 変動表示ゲームを実行可能な変動表示部を有する表示装置と、前記変動表示ゲームの制御を行う制御装置と、を備え、
    前記表示装置に当たり図柄が停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記変動表示部は、複数の発光部材により構成されてなり、
    前記制御装置は、
    前記複数の発光部材のうち少なくとも一以上の発光部材を所定時間毎に所定の順序で発光状態に変化させることで前記変動表示ゲームが実行中であることを表示させ、
    前記変動表示ゲームの変動開始時に最初に発光状態に変化させる発光部材が、前記当たり図柄を構成する一以上の発光部材となるようにし、
    前記変動表示ゲームの実行中は、常時一定数の前記発光部材が発光状態となるとともに、発光状態の発光部材に隣接する発光部材が次に発光状態に変化させる発光部材となるように発光態様を切り替える所定の発光パターンを繰り返して前記変動表示部を制御し、
    前記表示装置に表示されるはずれ図柄は、前記一定数と等しい数の前記発光部材によって構成され、
    前記表示装置に表示される前記当たり図柄は、前記一定数より多い数の前記発光部材によって構成され、
    前記所定の発光パターンは、前記はずれ図柄と同じ発光態様を含まないことを特徴とする遊技機。
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