以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が開閉可能に取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。
図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケースユニット40が配置されている。表示装置41は、センターケースユニット40に設けられた凹部に、当該センターケースユニット40の前面より奥まった位置に取り付けられている。ここで、センターケースユニットとは、センターケースと呼ばれる枠体と該枠体に装着された装飾部材などを含んだ概念である。このうち、枠体としてのセンターケース(40)は、表示装置41の表示領域Rの周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。すなわち、センターケース(40)の内側は、遊技領域を流下する遊技球の進入が規制される規制領域であり、センターケース(40)は該規制領域を形成する領域形成部材である。
表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域R)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケースユニット40の左側等には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケースユニット40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケースユニット40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a(図80参照)が配設されている。
また、センターケースユニット40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b,37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図80参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(大入賞口)38と第2特別変動入賞装置(大入賞口)39とを備えている。
第1特別変動入賞装置38は、普通変動入賞装置37の下方に配設されている。そして、第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉状態)から開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図80参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、第1特別変動入賞装置(大入賞口)38の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図80参照)が配設されている。
第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口32aが設けられている。
第2特別変動入賞装置39は、センターケースユニット40の上部左側に配設されている。そして、第2特別変動入賞装置39は、下端側に設けた回転軸を中心に上端側が左側に倒れる方向に回動して大入賞口を開放可能になっている誘導可動部材392を有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉状態)から開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図80参照)により駆動される誘導可動部材392によって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
ここで、誘導可動部材392が、球導入口391a(後述)を閉じて遊技領域32を流下する遊技球を受け入れない閉状態と球導入口391aを開いて遊技領域32を流下する遊技球を受け入れる開状態とに変換可能な可動部材をなす。
なお、第2特別変動入賞装置(大入賞口)39の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図80参照)が配設されている。
さらに、第2特別変動入賞装置39は、所定の第1状態と第2状態とに変換可能であり、当該第2状態において誘導可動部材392(可動部材)の開状態への変換を強調可能な演出可動部材393を備えている。
演出可動部材393は、誘導可動部材392とともに大入賞口ソレノイド39bにより駆動されて、誘導可動部材392(可動部材)の閉状態から開状態への変換に伴い、第1状態から第2状態に変換されるよう構成されている。
具体的には、誘導可動部材392(可動部材)は、閉状態において起立姿勢となって球導入口391a(後述)を閉じる一方、開状態において側方の遊技領域32に向けた傾倒姿勢となって(すなわち、上端側が左側に倒れる方向に回動して)球導入口391aを開くよう構成されている。これに対し、演出可動部材393は、誘導可動部材392と対向するように第2特別変動入賞装置39に形成される内部空間P(後述)に配設され、第1状態において起立姿勢となる一方、第2状態において誘導可動部材392とは反対側に向けた傾倒姿勢となる(すなわち、上端側が右側に倒れる方向に回動する)よう構成されている。
すなわち、第2特別変動入賞装置39は、逆「ハ」の字状に開くことが可能な一対の可動部材(誘導可動部材392及び演出可動部材393)を備えており、一対の可動部材のうち誘導可動部材392で遊技球を大入賞口へと誘導し、一対の可動部材のうち演出可動部材393では、このような誘導は行わずに、大入賞口が大きく開放されているかのように見せるための演出を行うよう構成されている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部とを備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器と特図2表示器における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば、「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器は、特図2表示器の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
確率状態表示部は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38,39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口32aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38,39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図80参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図80参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図80参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図80参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケースユニット40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示m1として表示される。
すなわち、遊技制御装置100が、始動条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行するための始動記憶を記憶することが可能な始動記憶手段をなす。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器(変動表示装置)又は特図2表示器(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄n1)、右変動表示領域(第2特別図柄n2)、中変動表示領域(第3特別図柄n3)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器、特図2表示器は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器、特図2表示器を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、上記のような構成を有する遊技盤30の詳細な構造について説明する。
図3は、遊技盤30を前面側から見た分解斜視図である。
図3に示すように、遊技盤30(具体的には、木製ベニヤ板やアクリル板等で構成される遊技盤30本体)には、センターケースユニット(前面構成部材)40の外形に対応した開口部30aが形成されており、当該開口部30aに遊技盤30本体の前方からセンターケースユニット40が装着されるよう構成されている。
また、遊技盤30本体には、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38等が装着されている。
また、遊技盤30本体の裏面(後面)には、主に、センターケースユニット40の後方に配設される演出機構ユニット(裏面構成部材)1000と、演出機構ユニット1000の下方に配設される球流下路ユニット900とが装着されるよう構成されている。
球流下路ユニット900は、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球を遊技盤30の下方へと誘導するユニットである。
また、演出機構ユニット1000は、遊技演出を実行するユニットであり、当該演出機構ユニット1000の後面には、表示装置41等を備える演出制御ユニット500が装着される。
図4には、演出制御ユニット500の詳細な構造が示されている。なお、図4は、演出制御ユニット500を前面側から見た分解斜視図である。
図4に示すように、演出制御ユニット500は、主に、表示装置41等を備える表示ユニット502と、表示ユニット502の後面に装着される演出制御装置300及び中継基板ホルダー501とを備えて構成される。
中継基板ホルダー501には、遊技制御装置100から演出制御装置300への信号(コマンドやデータ)を中継したり、演出制御装置300から装飾装置や演出装置等への信号(コマンドやデータ)を中継したりするための中継基板等が内蔵されている。
表示ユニット502は、主に、矩形状の表示装置41と、表示装置41の表示面を保護するための矩形状のクリア(保護)カバー503と、表示装置41を前方から覆う後面開口凹室状で正面視略矩形状(左右方向に長尺な略矩形状)の第1ケース部材510と、表示装置41を後方から覆う前面開口凹室状で正面視略矩形状(左右方向に長尺な略矩形状)の第2ケース部材520とを備えて構成される。すなわち、表示装置41は、第1ケース部材510と第2ケース部材520とからなる略直方体状の収納ケース504内に収納されている。
ここで、表示装置41が、遊技の進行に応じた画像を表示することが可能な表示パネルをなし、遊技機10は、当該表示装置41を収納するための収納ケース504を備えている。そして、収納ケース504は、表示装置41を表裏一側(本実施形態の場合、表側(前側))から覆う第1ケース部材510と、表示装置41を表裏他側(本実施形態の場合、裏側(後側))から覆う第2ケース部材520と、を備えている。
図5及び図6には、第1ケース部材510の詳細な構造が示されている。なお、図5(a)は、第1ケース部材510を前面側から見た斜視図であり、図5(b)は、第1ケース部材510を後面側から見た斜視図である。また、図6(a)は、第1ケース部材510の左部上側を後面側から見た斜視図であり、図6(b)は、第1ケース部材510の左部下側を後面側から見た斜視図である。
図5(a)、(b)に示すように、第1ケース部材510には、収納ケース504内に収納された表示装置41の表示面(表示領域R)を露出するための開口として矩形状の表示窓部510aが形成されている。また、第1ケース部材510には、前面側にクリアカバー503を取り付けるためのカバー取付段部510bが形成されているとともに、後面側に表示装置41を収容するためのパネル収容凹部510cが形成されている。
カバー取付段部510bは、表示窓部510aの周囲に設けられ、第1ケース部材510の前面より一段落ち込んだ段部であり、図5(a)に示すように、表示窓部510aの四周のうちの一側部(本実施形態の場合、表示窓部510aの右縁部)が開放するコ字状に形成されている。
また、第1ケース部材510の前面(カバー取付段部510bの前端縁部)には、カバー取付段部510bに取り付けられたクリアカバー503の前面端部と略当接して当該クリアカバー503を前方から支持するカバー支持片511が突設されている。
そのため、カバー取付段部510bの一側部からクリアカバー503を他側部へ向けてスライドさせると、クリアカバー503がカバー支持片511により支持された状態でカバー取付段部510bに取り付けられる。
また、カバー取付段部510bの開放端部には、カバー取付段部510bに取り付けられたクリアカバー503の一側部(右側部)に当接して当該クリアカバー503がカバー取付段部510bから外れてしまうことを防止するための突起512が突設されている。
このようにすることで、カバー支持片511及び突起512によってクリアカバー503が前後方向及び左右方向への移動が規制され、カバー取付段部510bに取り付けられ
たクリアカバー503のがたつきを抑制することができる。
なお、カバー支持片511や突起512の個数は、図示例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
図5(a)、(b)に示すように、第1ケース部材510の上面部には、基端部を支点として上下方向に弾性変形可能で第2ケース部材520のケース係合受部521(後述)と係合可能な上側ケース係合片513が左右方向に離間した状態で3箇所に設けられている。なお、上側ケース係合片513の個数は図示例に限定されるものではなく、3箇所より少なくても良いし多くても良い。
上側ケース係合片513は、当該上側ケース係合片513の基端部がパネル収容凹部510cに収容された表示装置41の上端部(上端面)と対向するように、第1ケース部材510の上面部に切れ込みを入れることによって形成されている。また、上側ケース係合片513は、当該上側ケース係合片513の先端部がパネル収容凹部510cに収容された表示装置41の後面よりも後側に位置するように、後側(第2ケース部材520側)に向けて延設されている。
そして、図5(b)及び図6(a)に示すように、上側ケース係合片513の先端部には、第2ケース部材520のケース係合受部521(後述)と係合可能な上側ケース係合爪部513aが上側に向けて突設されている。この上側ケース係合爪部513aとケース係合受部521とが係合することによって、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態、すなわち、第1ケース部材510と第2ケース部材520との閉止状態を維持できるよう構成されている。
すなわち、上側ケース係合片513が、第2ケース部材520に設けたケース係合受部521(係合受部)に係合することで第1ケース部材510と第2ケース部材520とを閉止状態に維持するための弾性係合片をなす。そして、上側ケース係合片513は、表示装置41(表示パネル)の他端部(本実施形態の場合、上端部)に対応する位置から第2ケース部材520側に向けて延設されている。
また、上側ケース係合爪部513aが、表示装置41よりも第2ケース部材520側に配置され、上側ケース係合片513の弾性復元力によりケース係合受部521に係合することが可能なケース係合爪部をなす。
また、図5(b)に示すように、第1ケース部材510の下面部には、基端部を支点として上下方向に弾性変形可能で第2ケース部材520のケース係合受部521(後述)と係合可能な下側ケース係合片514が左右方向の略中央に1箇所だけ設けられている。なお、下側ケース係合片514の個数は図示例に限定されるものではなく、離間させて複数設けられていても良い。
下側ケース係合片514は、当該下側ケース係合片514の基端部がパネル収容凹部510cに収容された表示装置41の下端部(下端面)と対向するように、第1ケース部材510の下面部に切れ込みを入れることによって形成されている。また、下側ケース係合片514は、当該下側ケース係合片514の先端部がパネル収容凹部510cに収容された表示装置41の後面よりも後側に位置するように、後側(第2ケース部材520側)に向けて延設されている。
そして、図5(b)に示すように、下側ケース係合片514の先端部には、第2ケース部材520のケース係合受部521(後述)と係合可能な下側ケース係合爪部514aが下側に向けて突設されている。この下側ケース係合爪部514aとケース係合受部521とが係合することによって、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態、すなわち、第1ケース部材510と第2ケース部材520との閉止状態を維持できるよう構成されている。
また、図5(b)及び図6(b)に示すように、第1ケース部材510内面の下側部分には、パネル収容凹部510cに収容された表示装置41の下端部(下端面)と略当接して当該表示装置41を下方から支持するための下部規制片(当接部)515が上側に向けて突設されている。すなわち、下部規制片515が、表示装置41(表示パネル)の一端部(本実施形態の場合、下端部)に当接して当該表示装置41の移動を規制するためのパネル当接部をなす。
なお、下部規制片515の個数は図示例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
ここで、図6(a)に示すように、上側ケース係合片513の基端部には、パネル収容凹部510cに収容された表示装置41の上端部(上端面)と略当接して当該表示装置41を下部規制片515へと押し付けるためのパネル押圧部513bが下側に向けて突設されている。すなわち、パネル押圧部513bは、上側ケース係合爪部513a(ケース係合爪部)がケース係合受部521(係合受部)に係合した状態において表示装置41(表示パネル)の他端部(本実施形態の場合、上端部)を下部規制片515(パネル当接部)側へ向けて押圧することが可能となるよう構成されている。
一方、下側ケース係合片514には、表示装置41の重量を受けないように当該表示装置41の下端部と離間しているため、このようなパネル押圧部は設けられていない。すなわち、下側ケース係合片514は、パネル押圧部を備えていない点のみが上側ケース係合片513と異なり、その他の点は上側ケース係合片513と略同一で鏡像の関係になっている。
図5(b)及び図6(a)、(b)に示すように、第1ケース部材510内面の左側部分及び右側部分のうち何れか一方(本実施形態の場合、左側部分)には、パネル収容凹部510cに収容された表示装置41の左側端部(左側端面)及び右側端部(右側端面)のうち何れか一方(本実施形態の場合、左側端部)と略当接して当該表示装置41を側方(本実施形態の場合、左側方)から支持するための側部規制片(当接部)516が突設されている。すなわち、側部規制片516が、表示装置41(表示パネル)の一側端部(本実施形態の場合、左側端部)に当接して当該表示装置41の移動を規制することが可能な側端当接部をなす。
また、図5(b)に示すように、第1ケース部材510内面の左側部分及び右側部分のうち何れか他方(本実施形態の場合、右側部分)には、パネル収容凹部510cに表示装置41を収容する際のガイドとなる収容支持片517が突設されている。
なお、側部規制片516や収容支持片517の個数は、図示例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
ここで、図5(b)及び図6(a)、(b)に示すように、パネル収容凹部510cの左右両側には、パネル収容凹部510cと一体的に(連通する状態で)設けられた空間部(進入空部510dを含む)がそれぞれ設けられている。本実施形態の場合、4個の側部規制片516のうちの2個(上下外側の2個)は、パネル収容凹部510cの左端部に形成されている一方、残りの2個(上下内側の2個)は、パネル収容凹部510cの左側に設けられた空間部からパネル収容凹部510cの左端部に亘って形成されている。また、本実施形態の場合、4個の収容支持片517のうちの3個(上下外側の2個と上下内側の2個のうちの一方)は、パネル収容凹部510cの右端部に形成されている一方、残りの1個(上下内側の2個のうちの他方)は、パネル収容凹部510cの右側に設けられた空間部からパネル収容凹部510cの右端部に亘って形成されている。なお、側部規制片516が設けられた側とは反対側の空間部(本実施形態の場合、パネル収容凹部510cの右側に設けられた空間部)が、第2ケース部材520のパネル押圧片524(後述)が進入する進入空部510dとなる。
図7及び図8には、第2ケース部材520の詳細な構造が示されている。なお、図7(a)は、第2ケース部材520を前面側から見た斜視図であり、図7(b)は、第2ケース部材520を後面側から見た斜視図である。また、図8(a)は、第2ケース部材520の右部上側を前面側から見た斜視図であり、図8(b)は、第2ケース部材520の右部下側を前面側から見た斜視図である。
図7(a)、(b)に示すように、第2ケース部材520の上端部のうち第1ケース部材510の上側ケース係合片513に対応する位置と、第2ケース部材520の下端部のうち第1ケース部材510の下側ケース係合片514に対応する位置とのそれぞれには、ケース係合片513,514と係合可能なケース係合受部521が設けられている。このケース係合受部521は、ケース係合片513,514の先端部に設けられたケース係合爪部513a,514aが前後方向に挿通可能な貫通孔を備えている。
第1ケース部材510と第2ケース部材520とを合体させるために、第1ケース部材510と第2ケース部材520とを近づけると、まず、第1ケース部材510の上側ケース係合片513及び下側ケース係合片514の先端が、第2ケース部材520のケース係合受部521に接触する。
そして、上側ケース係合片513は、先端側(後側)に向かうにつれて徐々に突出度合いが小さくなる傾斜面を有しているので、ケース係合受部521が当該傾斜面に沿って上側ケース係合片513を下方向に変形させていく。それに伴い、上側ケース係合爪部513aがケース係合受部521の貫通孔へと挿入されていく。その後、上側ケース係合爪部513aが当該貫通孔を通り抜けると、上側ケース係合片513が弾性復元力によって元の状態に略復帰し、上側ケース係合爪部513aがケース係合受部521と係合する。なお、上側ケース係合爪部513aがケース係合受部521と係合する際、上側ケース係合片513は、弾性復元力によって元の状態に完全に復帰するのではなく、ケース係合受部521によって押え付けられて下方向に若干変形した状態となっている(すなわち、ケース係合受部521が上側ケース係合片513の弾性復元力に抗して当該上側ケース係合片513を下方向に若干変形させている)ので、ここでは「略復帰」としている。
すなわち、上側ケース係合爪部513a(ケース係合爪部)は、上側ケース係合片513の弾性復元力により下部規制片515(パネル当接部)から離間する方向(本実施形態の場合、上方向)に移動することでケース係合受部521(係合受部)に係合するよう構成され、ケース係合受部521は、上側ケース係合片513の弾性復元力に抗して上側ケース係合爪部513aと係合するよう構成されている。
一方、下側ケース係合片514も、先端側(後側)に向かうにつれて徐々に突出度合いが小さくなる傾斜面を有しているので、ケース係合受部521が当該傾斜面に沿って下側ケース係合片514を上方向に変形させていく。それに伴い、下側ケース係合爪部514aがケース係合受部521の貫通孔へと挿入されていく。その後、下側ケース係合爪部514aが当該貫通孔を通り抜けると、下側ケース係合片514が弾性復元力によって元の状態に略復帰し、下側ケース係合爪部514aがケース係合受部521と係合する。なお、下側ケース係合爪部514aがケース係合受部521と係合する際、下側ケース係合片514は、上側ケース係合片513と同様に弾性復元力によって元の状態に完全に復帰するのではなく、ケース係合受部521によって押え付けられて上方向に若干変形した状態となっているが、上側ケース係合片513のように表示装置41を押圧する機能がない(パネル押圧部が設けられていない)ことから、弾性復元力を余すことなく完全に復帰するように構成しても良い。
また、図7(a)及び図8(a)、(b)に示すように、第2ケース部材520には、収納ケース504内に収納された表示装置41の裏面(後面)と略当接して当該表示装置41を第1ケース部材510へと押し付けるための背面支持片522やパネル当接段部523が設けられている。なお、背面支持片522やパネル当接段部523の個数は、図示例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
また、第2ケース部材520の内面には、第2ケース部材520を補強するための補強リブ525が掛け渡されている。
また、第2ケース部材520の内面には、収納ケース504内に収納された表示装置41の左側端部(左側端面)及び右側端部(右側端面)のうち何れか他方(本実施形態の場合、右側端部)と略当接して当該表示装置41を第1ケース部材510の側部規制片516へと押し付けるためのパネル押圧片524が後側に向けて突設されている。すなわち、パネル押圧片524が、表示装置41(表示パネル)の他側端部(本実施形態の場合、右側端部)に当接して当該表示装置41を側部規制片516(側端当接部)側へ向けて押圧することが可能な弾性押圧片をなす。具体的には、パネル押圧片524は、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが閉止状態となった場合に表示装置41の他側端部(右側端部)に当接するよう構成されている。
なお、パネル押圧片524の個数は、図示例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
また、図7(b)に示すように、第2ケース部材520の後面には、演出制御装置300を取り付けるための領域である基板ボックス取付部520aと、中継基板ホルダー501を取り付けるための領域である基板ホルダー取付部520bとが設けられている。
そして、第2ケース部材520の後面のうち基板ボックス取付部520aの周囲には、演出制御装置300の外面に突設された係合片300a(図4参照)と係合可能なボックス係合部526が設けられている。
ボックス係合部526は、演出制御装置300の係合片300aを後方から挿入可能な挿入口526aを有しているとともに、係合片300aが挿入口526aから挿入されて所定の係合方向(本実施形態の場合、左方向)にスライド移動すると当該係合片300aと係合可能となるよう構成されている。
ところで、ボックス係合部526と係合している係合片300aが、係合方向とは反対方向(本実施形態の場合、右方向)にスライド移動すると、ボックス係合部526と係合片300aとの係合が解除されてしまう。そこで、第2ケース部材520には、第2ケース部材520に取り付けられた演出制御装置300の取り外しを規制するための基板ボックス係合片527が設けられている。
基板ボックス係合片527は、基端部を支点として前後方向に弾性変形可能となるよう構成されている。そして、基板ボックス係合片527の先端部には、第2ケース部材520の後面のうち正しい位置(すなわち、基板ボックス取付部520a)に取り付けられた演出制御装置300の側面(本実施形態の場合、右側面)と係合可能な爪部が設けられている。
演出制御装置300の係合片300aがボックス係合部526の挿入口526aに挿入されると、当該演出制御装置300が基板ボックス係合片527の爪部を押圧して当該基板ボックス係合片527を前方向に変形させる。その状態で演出制御装置300を係合方向(左方向)へとスライド移動させると、ボックス係合部526と係合片300aとが係合した状態になるとともに、演出制御装置300による基板ボックス係合片527の爪部に対する押圧が解除されて基板ボックス係合片527が元の状態に復帰し、当該基板ボックス係合片527の爪部が演出制御装置300の側面(右側面)と係合した状態になる。これにより、演出制御装置300をボックス係合部526と係合片300aとの係合を解除する方向(右方向)へとスライド移動させようとしても、基板ボックス係合片527の爪部が邪魔になって当該スライド移動が困難になるので、演出制御装置300を第2ケース部材520から容易に取り外せなくなっている。
次に、図9〜図14を参照して、表示ユニット502の組み立て方や表示装置41の固定法について説明する。
なお、図9は、表示ユニット502を後面側から見た分解斜視図である。
また、図10(a)は、パネル収容凹部510cに表示装置41が収容された状態の第1ケース部材510の左部上側を後面側から見た斜視図であり、図10(b)は、パネル収容凹部510cに表示装置41が収容された状態の第1ケース部材510の右部下側を後面側から見た斜視図である。
また、図11は、表示ユニット502の上面左側を後面側から見た斜視図である。
また、図12は、表示ユニット502の正面図である。
また、図13(a)は、図12におけるA−A線に沿う断面上側を示す図であり、図13(b)は、図12におけるA−A線に沿う断面下側を示す図である。
また、図14(a)は、図12におけるB−B線に沿う断面右側を示す図であり、図14(b)は、図12におけるB−B線に沿う断面左側を示す図である。
図9及び図10(a)、(b)に示すように、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体していない状態において、第1ケース部材510のパネル収容凹部510cに収容された表示装置41は、第1ケース部材510の下部規制片515上に載置されている、すなわち、当該表示装置41の下端部(下端面)が下部規制片515と略当接している。また、表示装置41は、上端部(上端面)が第1ケース部材510の上側ケース係合片513のパネル押圧部513bと略当接している。しかし、表示装置41は、上側ケース係合片513と下部規制片515とで上下方向に挟まれているが、上側ケース係合片513が上下方向に弾性変形可能であるため、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体していない状態においては上下方向へのがたつきが完全には抑制されていない状態となっている。
また、表示装置41は、図10(a)に示すように、一側端部(本実施形態の場合、左側端部(左側端面))が第1ケース部材510の側部規制片516と略当接しているのに対し、図10(b)に示すように、他側端部(本実施形態の場合、右側端部(右側端面))が第1ケース部材510の収容支持片517と離間している。したがって、表示装置41は、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体していない状態においては左右方向へのがたつきも抑制されていない状態となっている。
第1ケース部材510と第2ケース部材520とを合体させるために、第1ケース部材510と第2ケース部材520とを近づけると、第1ケース部材510のケース係合片513,514の先端が、第2ケース部材520のケース係合受部521に接触する。
さらに第1ケース部材510と第2ケース部材520とを近づけていくと、ケース係合受部521が、ケース係合爪部513a,514aの傾斜面に沿ってケース係合片513,514を変形させていく。具体的には、上側ケース係合片513を下方向に変形させていくとともに、下側ケース係合片514を上方向に変形させていく。その結果、ケース係合爪部513a,514aがケース係合受部521の貫通孔に挿入されていく。そして、ケース係合爪部513a,514aがケース係合受部521の貫通孔を通り抜けると、ケース係合片513,514が元の状態に略復帰して、例えば、図11に示すように、ケース係合爪部513a,514aがケース係合受部521と係合する。これにより、第1ケース部材510と第2ケース部材520との合体状態を維持できるようになっている。
なお、本実施形態では、ケース係合片513,514とケース係合受部521との係合による第1ケース部材510と第2ケース部材520との合体状態の維持を補助するために、ビス止めするよう構成されている。
具体的には、第2ケース部材520には、前後方向に貫通するネジ孔520c(図7(a)、(b)参照)が複数設けられている。一方、第1ケース部材510の内面のうちネジ孔520cに対応する位置には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス510e(図5(b)参照)が設けられている。そして、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態で、ネジ(図示省略)を第2ケース部材520の後方から第2ケース部材520のネジ孔520cを介して第1ケース部材510の取付ボス510eに挿入することで、第1ケース部材510に第2ケース部材520を固定できるよう構成されている。
また、第1ケース部材510の端部には、前後方向に貫通するネジ孔を有する止着部510f(図5(a)、(b)参照)が複数設けられているとともに、第2ケース部材520の外面には、前後方向に貫通するネジ孔を有する止着部520d(図7(a)、(b)参照)が複数設けられている。一方、演出機構ユニット1000の後面のうち止着部510f,520dのネジ孔に対応する位置には、後方からネジを挿入可能なネジ受部が設けられている。そして、演出機構ユニット1000の後方に演出制御ユニット500を配置した状態で、ネジ(図示省略)を演出制御ユニット500の後方から第1ケース部材510の止着部510fのネジ孔や第2ケース部材520の止着部520dのネジ孔を介して演出機構ユニット1000のネジ受部に挿入することで、演出機構ユニット1000の後面に演出制御ユニット500を固定できるよう構成されている。
ここで、前述したように、上側ケース係合片513の上側ケース係合爪部513aとケース係合受部521とが係合した状態(すなわち、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態)において、上側ケース係合片513は、弾性復元力によって元の状態に完全に復帰するのではなく、ケース係合受部521によって押え付けられて下方向に若干変形した状態となっている。具体的には、図13(a)に示すように、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態において、上側ケース係合爪部513aとケース係合受部521とは表示装置41の後面よりも後側の位置において係合しているので、上側ケース係合片513は、元の状態よりも当該上側ケース係合片513の先端が若干下側に位置するように撓んでいる。その結果、図13(b)に示すように、表示装置41が、上側ケース係合片513のパネル押圧部513bによって第1ケース部材510の下部規制片515へと押し付けられるので、表示装置41の上下方向のがたつきが抑制される。
また、このように、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態においては、上側ケース係合片513が撓んで(下方向に変形して)いるとともに下側ケース係合片514が撓んで(上方向に変形して)いるので、上側ケース係合片513及び下側ケース係合片514の弾性復元力によって、第2ケース部材520が第1ケース部材510側へ向けて引き寄せられる。その結果、図13(a)、(b)に示すように、表示装置41が、第2ケース部材520の背面支持片522やパネル当接段部523によって第1ケース部材510へと押し付けられるので、表示装置41の前後方向のがたつきが抑制される。
また、図14(a)に示すように、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態において、第2ケース部材520のパネル押圧片524は、第1ケース部材510の進入空部510d内に進入して、表示装置41の側端面(本実施形態の場合、右側端面)に略当接している。具体的には、パネル押圧片524は、先端部に表示装置41側に向けて突出するパネル押圧部524aを有しており、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体すると、パネル押圧部524aが表示装置41と略当接して、元の状態よりも当該パネル押圧部524aが若干表示装置41側とは反対側(本実施形態の場合、右側)に位置する状態となる。すなわち、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体した状態において、パネル押圧片524は、撓んで(右方向に変形して)いる。その結果、図14(b)に示すように、表示装置41が、パネル押圧片524によって第1ケース部材510の側部規制片516へと押し付けられるので、表示装置41の左右方向のがたつきが抑制される。
このように、従来のような作業(具体的には、支持プレートを表示装置に設けられた固着部(ねじ穴)に対してビス止めし、当該支持プレートを収納ケース内に固定する作業等)を行わなくても、第1ケース部材510のパネル収容凹部510cに表示装置41を収容して、当該第1ケース部材510と第2ケース部材520とを合体させるだけの簡単な作業で、収納ケース504内に表示装置41を収納することが可能となる。
また、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体すると、表示装置41は、上下方向、前後方向及び左右方向のがたつきが抑制された状態となるので、第1ケース部材510のパネル収容凹部510cに表示装置41を収容して、当該第1ケース部材510と第2ケース部材520とを合体させるだけの簡単な作業で、収納ケース504内に表示装置41を確実に固定することが可能となる。
また、表示装置が支持プレート等を介して(或いは、直接)収納ケースにビス止めされていないので、表示装置41の交換作業やリサイクル作業を行う際に収納ケース504内から表示装置41を容易に取り出すことができる。
なお、パネル押圧片524の突出長さをさらに長くして当該パネル押圧片524にケース係合片513,514のケース係合爪部513a,514aのようなケース係合爪部を設けるとともに、第1ケース部材510のうち当該パネル押圧片524に対応する位置に第2ケース部材520のケース係合受部521のようなケース係合受部を設けるよう構成することも可能である。すなわち、第2ケース部材520のパネル押圧片524が、表示装置41(表示パネル)の他側端部に当接して当該表示装置41を側部規制片516(側端当接部)側へ向けて押圧することが可能な弾性押圧片と、第1ケース部材510に設けたケース係合受部(係合受部)に係合することで第1ケース部材510と第2ケース部材520とを閉止状態に維持するための弾性係合片との双方をなすよう構成することも可能である。
この場合、パネル押圧片524(弾性押圧片)が弾性係合片としても機能する(すなわち、パネル押圧片524によって第1ケース部材510と第2ケース部材520との合体状態を維持できる)ので、第1ケース部材510には、上側ケース係合片513及び下側ケース係合片514を設けても設けなくてもよいし、また、上側ケース係合片513及び下側ケース係合片514のうち何れか一方のみを設けてもよい。
また、第2ケース部材520に弾性押圧片(パネル押圧片524)を設ける場合の方が、第1ケース部材510に弾性押圧片を設ける場合よりも、弾性押圧片によって表示装置41を側部規制片516側へ向けて押圧する際に、当該弾性押圧片が撓み易くなる。弾性押圧片が撓み易いほど効率のよい押圧が可能となるので、本実施形態では、第2ケース部材520に弾性押圧片を設けるよう構成したが、これに限ることはなく、第1ケース部材510に弾性押圧片を設けるよう構成してもよい。第1ケース部材510に弾性押圧片を設ける場合、当該弾性押圧片が弾性係合片としても機能するよう構成する(具体的には、当該弾性押圧片にケース係合爪部を設けるよう構成する)際には、第2ケース部材520のうち当該弾性押圧片に対応する位置にケース係合受部(係合受部)を設けるよう構成される。
また、図15(a)に示すように、上側ケース係合片513(弾性係合片)に、下部規制片515(パネル当接部)側に向けて突設されて表示装置41(表示パネル)に表裏他側(本実施形態の場合、裏側(後側))から係合するパネル係合爪部518を備えるよう構成することも可能である。
これにより、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが合体していない状態においても、表示装置41の前後方向のがたつきが抑制されるようになる。そのため、例えば、第1ケース部材510と第2ケース部材520とを立てた状態で第1ケース部材510と第2ケース部材520とを合体させる場合でも、当該合体の前に第1ケース部材510のパネル収容凹部510cに収容された表示装置41がぐらついてしまったり倒れてしまったりすることがないので、収納ケース504への表示装置41の収納効率がさらに向上する。
また、図15(b)に示すように、第1ケース部材510に、パネル押圧片524(弾性押圧片)による表示装置41(表示パネル)の押圧を補助する押圧補助部519を備えるよう構成することも可能である。この押圧補助部519は、進入空部510dに進入してきたパネル押圧片524の先端部を、パネル収容凹部510cに収容されている表示装置41側へとガイド(押圧)するためのガイド面(傾斜面)を有するとともに、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが閉止状態となった場合に表示装置41の他側端部(本実施形態の場合、右側端部)とは反対側からパネル押圧片524に当接するよう構成されている。
これにより、パネル押圧片524によって、表示装置41を第1ケース部材510の側部規制片516側へと確実に押圧することができ、収納ケース504内に表示装置41を的確に固定することが可能となる。
図16には、前面構成部材を成すセンターケースユニット(包囲枠体)40の詳細な構造が示されている。なお、図16は、センターケースユニット40を前面側から見た分解斜視図である。
図16に示すように、センターケースユニット40は、主に、開口部440aが形成された枠状をなすフレーム部材440と、フレーム部材440の下部に後方から装着される区画壁部材450と、区画壁部材450の後面に装着される装飾レンズ部材460と、装飾レンズ部材460の後面に装着される左発光ユニット461及び右発光ユニット462と、フレーム部材440の上部左側に前方から装着される第2特別変動入賞装置39と、フレーム部材440の左部に後方から装着される入賞球通路部材470と、フレーム部材440の上部に後方から装着される上部演出ユニット600と、フレーム部材440の右部に後方から装着される側部演出ユニット700とを備えて構成される。
なお、フレーム部材440の開口部440aが基になって、センターケースユニット40の開口部40a(図3参照)、すなわち、センターケースユニット40の後方に配設される演出制御ユニット500が備える表示装置41の表示面(表示領域R)を露出するための開口が形成される。
フレーム部材440は、下部に、遊技球を転動させてからセンターケースユニット40の下方に流下させるステージ441を備えている。
ステージ441は、当該ステージ441の略中央に設けられて転動する遊技球を後方に向けて誘導する誘導部441aと、当該ステージ441の前面のうち始動入賞口36の上方となる位置(本実施形態の場合、当該ステージ441の前面略中央部)に設けられセンターケースユニット40の外部に向けて開口する誘導導出口441bとを有している。
区画壁部材450は、ステージ441上の遊技球が転動する領域とセンターケースユニット40の開口部40aとを仕切る部材であり、主に、少なくとも遊技球が転動可能な間隔をあけてステージ441の上面と対向するように配設される庇部451と、庇部451の後端部から垂下してステージ441の後面を覆うように配設される奥壁部452とを備えて構成される。そして、奥壁部452には、ステージ441上を転動する遊技球をセンターケースユニット40の下方に流下させることが可能な誘導流路452aが設けられている。
誘導流路452aは、誘導部441aと誘導導出口441bを接続するように奥壁部452を後方に向けて凹ませることで形成される流路であり、ステージ441上を転動して誘導部441aにより後方に誘導された遊技球を導入してセンターケースユニット40の前面に開設された誘導導出口441bを介してセンターケースユニット40外部の始動入賞口36の直上方へ誘導できるよう構成されている。
また、フレーム部材440は、左部に、遊技領域32を流下する遊技球をステージ441上へと誘導することが可能なワープ装置442を備えている。
ワープ装置442は、フレーム部材440の左部上側に設けられセンターケースユニット40の外部に向けて開口するワープ入口442aと、フレーム部材440の左部下側に設けられセンターケースユニット40の内部(具体的には、ステージ441と庇部451との間)に向けて開口するワープ出口442bと、ワープ入口442aとワープ出口442bとを連通する流路(図示省略)とを有している。すなわち、ワープ装置442は、遊技領域32を流下してワープ入口442aに流入した遊技球を、センターケースユニット40内部に開設されたワープ出口442bを介してセンターケースユニット40内部のステージ441上(球転動部)へ誘導できるよう構成されている。
装飾レンズ部材460は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該装飾レンズ部材460の前面等には凹凸加工等によって装飾が施されている。
また、装飾レンズ部材460の後面左部に装着される左発光ユニット461と、装飾レンズ部材460の後面右部に装着される右発光ユニット462とは、光源(本実施形態の場合、LED)を備えており、装飾レンズ部材460の後方から光を照射できるよう構成されている。
本実施形態においては、区画壁部材450も透光性の材料で形成されているので、左発光ユニット461及び右発光ユニット462からの光で装飾レンズ部材460が光っているように、区画壁部材450を介して見せることができる。
入賞球通路部材470は、第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球を球流下路ユニット900(図3参照)へと誘導するための部材である。
図2に示すように、正面から見ると入賞球通路部材470はセンターケースユニット40の開口部40aから覗いており、また、入賞球通路部材470は透光性の材料で形成されているので、入賞球通路部材470内を通過する遊技球を、遊技機10の前方から視認することができる。
図17〜図20には、第2特別変動入賞装置39の詳細な構造が示されている。なお、図17は、第2特別変動入賞装置39を前面側から見た分解斜視図である。また、図18は、第2特別変動入賞装置39の後側部分を前面側から見た分解斜視図である。また、図19は、第2特別変動入賞装置39の前側部分を前面側から見た分解斜視図であり、図20は、第2特別変動入賞装置39の前側部分を後面側から見た分解斜視図である。
第2特別変動入賞装置39は、前面開口凹室状で正面視略円形状をなし、その内部空間Pに誘導可動部材392や演出可動部材393が配設されている。
具体的には、図17に示すように、第2特別変動入賞装置39は、主に、後面開口凹室状で正面視略円形状のベース部材390と、ベース部材390に前方から装着されてベース部材390の前面側に内部空間Pを画成する領域区画部材391と、内部空間Pに配設され上端側が左側に倒れる方向に回動可能な誘導可動部材392と、内部空間Pに配設され上端側が右側に倒れる方向に回動可能な演出可動部材393と、誘導可動部材392及び演出可動部材393の下半部を前方から覆うようにベース部材390に前方から装着され当該第2特別変動入賞装置39の前面を装飾する前面装飾部材394と、ベース部材390の後面側に装着されるLED基板395と、ベース部材390にLED基板395の後方から装着されるガイド部材396と、ガイド部材396の下方に配設されるカウントスイッチ(球検出センサ)39aと、ベース部材390にガイド部材396の後方から装着される機構ベース部材397と、機構ベース部材397内に収容される大入賞口ソレノイド39bと、大入賞口ソレノイド39bと誘導可動部材392及び演出可動部材393とを連結するためのリンク部材398及び可動アーム部材399とを備えて構成される。
図18に示すように、カウントスイッチ39aは、検出部39a1として遊技球が通過可能な貫通孔を備えており、当該検出部39a1を通過する遊技球を検出するよう構成されている。カウントスイッチ39aは、検出部39a1の貫通方向が上下方向となるように機構ベース部材397の下部に設けられたセンサ収容部397a内に収容された状態で、第2特別変動入賞装置39に内蔵されている。
また、大入賞口ソレノイド39bは、当該大入賞口ソレノイド39bのプランジャ39b1の直線運動の方向が左右方向となるように機構ベース部材397の後部に設けられたソレノイド収容部397b内に収容された状態で、第2特別変動入賞装置39に内蔵されている。
また、ガイド部材396は、上面視略矩形枠状の入賞球ガイド部396aと、入賞球ガイド部396aの後部から上側に向けて突出する側面視略円弧状のガイド部396bとを備えて構成される。ガイド部材396は、ガイド部396bによってベース部材390の球転動面390b1(後述)を転動してきた遊技球を入賞球ガイド部396aへと誘導可能となるとともに、入賞球ガイド部396aによってガイド部396bにより誘導された遊技球をカウントスイッチ39aの検出部39a1へと誘導可能となるように機構ベース部材397の前部に設けられたガイド部材収容部397c内に収容された状態で、第2特別変動入賞装置39に内蔵されている。
リンク部材398は、ガイド部材396及び機構ベース部材397に対して回動可能となっている。
具体的には、リンク部材398は、柱状をなしており、当該リンク部材398の高さ方向に沿って貫通する回動軸ピン398aを有している。すなわち、リンク部材398の一方の底面からは回動軸ピン398aの一方の先端部が突出しているとともに、他方の底面からは回動軸ピン398aの他方の先端部が突出している。一方、機構ベース部材397の内部(本実施形態の場合、機構ベース部材397の内部のうちガイド部材収容部397cの左方)には、回動軸ピン398aの先端部を前方から挿入可能な軸受部397dが前側に向けて突設されているとともに、ガイド部材396の後部(本実施形態の場合、ガイド部材396の後部のうちガイド部396bよりも左側)には、回動軸ピン398aの先端部を後方から挿入可能な軸受部(図示省略)が後側に向けて突設されている。すなわち、リンク部材398は、当該リンク部材398の高さ方向が前後方向となる状態で、回動軸ピン398aの一方の先端部をガイド部材396の軸受部に差し込むとともに、他方の先端部を機構ベース部材397の軸受部397dに差し込むことで、ガイド部材396及び機構ベース部材397に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、リンク部材398は、ガイド部材396及び機構ベース部材397に対して回動可能となっている。
また、リンク部材398の上部(すなわち、リンク部材398の回転軸(回動軸ピン398a)から偏心した位置)には、大入賞口ソレノイド39bのプランジャ39b1と係合するためのプランジャ係合受部398bとして、リンク部材398の高さ方向(すなわち、前後方向)に延在する溝部が設けられている。
また、リンク部材398の側面(本実施形態の場合、リンク部材398の側面(すなわち、リンク部材398の回転軸(回動軸ピン398a)から偏心した位置)のうちプランジャ係合受部398bよりも右側)には、可動アーム部材399と係合するためのアーム係合片398cとして、前側に向けて突出する突起部が設けられている。
ベース部材390は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、略円盤状の底面部と、当該底面部の周端部から後側に向けて突出する側面部とを備えて構成される。
図19に示すように、ベース部材390の底面部の略中央部には、内部空間Pに流入した遊技球が通過する入賞開口390aが形成されている。
また、図20に示すように、ベース部材390内面の底部分(すなわち、ベース部材390の底面部の後面)には、レンズカットが形成されているとともに、入賞開口390aの周囲から後側に向けて突出する突出壁部390bが設けられている。この突出壁部390bには、入賞開口390aを通過した遊技球が転動する球転動面390b1や、可動アーム部材399と係合するためのアーム軸受部390b2が設けられている。
領域区画部材391は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、ベース部材390を収容するためのベース収容部と、当該ベース収容部から前側に向けて突出する区画部材本体とを備えて構成される。なお、領域区画部材391は、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されていてもよい。
図19に示すように、領域区画部材391の区画部材本体は、所定の厚みを有する帯状材を長さ方向(長尺方向)に湾曲させて略「C」の字状に形成したような形状をなしている。当該区画部材本体の両端部同士の間隙が、内部空間Pへの遊技球の入口、すなわち、球導入口391aとなっている。また、当該区画部材本体の両端部が、内部空間Pへの遊技球の流入を規制する鎧部(流入規制部)391bとなっている。
ここで、領域区画部材391(具体的には、領域区画部材391の区画部材本体)が、内部空間Pを画成する所定の厚みを有する区画部材をなす。そして、内部空間Pは、一側部(本実施形態の場合、左上側部)に球導入口391aが形成され、鎧部391bによって遊技球の流入が規制されている。
領域区画部材391のベース収容部は、図19に示すように、前面等に装飾が施されているとともに、当該ベース収容部内に収容されたベース部材390の底面部の前面を露出するための開口391cを有している。
また、図20に示すように、領域区画部材391のベース収容部には、基端部を支点として上下方向に弾性変形可能でベース部材390の側面部と係合可能な係止爪391dが設けられている。この係止爪391dによって、領域区画部材391は、当該領域区画部材391のベース収容部にベース部材390が収容された状態を維持(すなわち、当該領域区画部材391をベース部材390に固定)できるようになっている。なお、係止爪391dの個数は、図示例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
誘導可動部材392は、光を透過可能な透光性の材料で形成されて、後面が開口する凹室状をなしており、ベース部材390及び前面装飾部材394に対して回動可能となっている。
具体的には、図19及び図20に示すように、誘導可動部材392は、当該誘導可動部材392の下端側を前後方向に沿って貫通する回動軸ピン392aを有している。すなわち、誘導可動部材392の後端面からは回動軸ピン392aの一方の先端部が突出しているとともに、前面からは回動軸ピン392aの他方の先端部が突出している。一方、ベース部材390の底面部のうち入賞開口390aの左方には、回動軸ピン392aの先端部を前方から挿入可能な左側軸受穴390cが設けられているとともに、前面装飾部材394の後面のうち球誘導リブ394a(後述)の左方には、回動軸ピン392aの先端部を後方から挿入可能な左側軸受部394bが後側に向けて突設されている。すなわち、誘導可動部材392は、内部空間P内の左側領域に配設された状態で、回動軸ピン392aの一方の先端部をベース部材390の左側軸受穴390cに差し込むとともに、他方の先端部を前面装飾部材394の左側軸受部394bに差し込むことで、ベース部材390及び前面装飾部材394に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、誘導可動部材392は、ベース部材390及び前面装飾部材394に対して回動して、球導入口391aを閉じて遊技領域32を流下する遊技球を受け入れない閉状態と球導入口391aを開いて遊技領域32を流下する遊技球を受け入れる開状態とに変換可能となっている。
また、図20に示すように、誘導可動部材392の後端面(本実施形態の場合、誘導可動部材392の後端面のうち回動軸ピン392aよりも右下側)には、可動アーム部材399の左側係合部399a1(後述)と係合可能なアーム係合片392bが後側に向けて突設されている。
また、演出可動部材393は、光を透過可能な透光性の材料で形成されて、後面が開口する凹室状をなしており、ベース部材390及び前面装飾部材394に対して回動可能となっている。
具体的には、図19及び図20に示すように、演出可動部材393は、当該演出可動部材393の下端側を前後方向に沿って貫通する回動軸ピン393aを有している。すなわち、演出可動部材393の後端面からは回動軸ピン393aの一方の先端部が突出しているとともに、前面からは回動軸ピン393aの他方の先端部が突出している。一方、ベース部材390の底面部のうち入賞開口390aの右方には、回動軸ピン393aの先端部を前方から挿入可能な右側軸受穴390dが設けられているとともに、前面装飾部材394の後面のうち球誘導リブ394a(後述)の右方には、回動軸ピン393aの先端部を後方から挿入可能な右側軸受部394cが後側に向けて突設されている。すなわち、演出可動部材393は、内部空間P内の右側領域に配設された状態で、回動軸ピン393aの一方の先端部をベース部材390の右側軸受穴390dに差し込むとともに、他方の先端部を前面装飾部材394の右側軸受部394cに差し込むことで、ベース部材390及び前面装飾部材394に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、演出可動部材393は、内部空間Pに配設された状態で、ベース部材390及び前面装飾部材394に対して回動して、第1状態(起立姿勢の状態)と第2状態(傾倒姿勢の状態)とに変換可能となっている。
また、図20に示すように、演出可動部材393の後端面(本実施形態の場合、演出可動部材393の後端面のうち回動軸ピン393aよりも左下側)には、可動アーム部材399の右側係合部399b1(後述)と係合可能なアーム係合片393bが後側に向けて突設されている。
前面装飾部材394は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、前面等には凹凸加工等によって装飾が施されている。
また、図20に示すように、前面装飾部材394後面の左右方向略中央には、内部空間Pに流入した遊技球をベース部材390の球転動面390b1へと誘導するための球誘導リブ394aが後側に向けて突設されている。
また、図20に示すように、前面装飾部材394の後面のうち球誘導リブ394aの下方には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス394dと、突起状の位置決めボス394eとが設けられている。なお、本実施形態では、取付ボス394d及び位置決めボス394eをそれぞれ2個ずつ設けるよう構成したが、取付ボス394d及び位置決めボス394eの個数は、適宜任意に変更可能である。一方、図19に示すように、ベース部材390の底面部のうち取付ボス394dに対応する位置には、前後方向に貫通するネジ孔390eが設けられているとともに、位置決めボス394eに対応する位置には、前後方向に貫通する貫通孔390fが設けられている。そして、位置決めボス394eを対応する貫通孔390fに挿入した状態で、ネジ(図示省略)をベース部材390の後方からベース部材390のネジ孔390eを介して前面装飾部材394の取付ボス394dに挿入することで、ベース部材390に前面装飾部材394を上下方向及び左右方向に位置決めされた状態で固定できるよう構成されている。
ベース部材390の後面側に取り付けられるLED基板395の略中央部には、突出壁部390bの外形に対応する開口395aが設けられている。そして、LED基板395は、当該LED基板395上(具体的には、当該LED基板395の前面上)に開口395aを取り囲むようにして複数のLEDを備えており、ベース部材390の後方から光を照射できるよう構成されている。
前述したように、ベース部材390、領域区画部材391、誘導可動部材392、演出可動部材393及び前面装飾部材394は、透光性の材料で形成されているので、LED基板395からの光で光っているように見せることができる。すなわち、LED基板395が備えるLEDが、第2特別変動入賞装置39(変動入賞装置(具体的には、第2変動入賞装置))を発光させることが可能な発光手段(具体的には、第2発光手段)をなす。
図21には、可動アーム部材399の詳細な構造が示されている。なお、図21は、可動アーム部材399を前面側から見た斜視図である。
図21に示すように、可動アーム部材399は、左側アーム部399aと、右側アーム部399bと、左側アーム部399aと右側アーム部399bとを連結する連結部399cとを備えて構成される。
右側アーム部399bは、先端部(連結部399c側とは反対側の端部)に演出可動部材393のアーム係合片393bと係合可能な右側係合部399b1が設けられているとともに、基端部(連結部399c側の端部)側に左右方向に沿うアーム回動軸399b2が右側に向けて突設されている。
また、左側アーム部399aは、先端部(連結部399c側とは反対側の端部)に誘導可動部材392のアーム係合片392bと係合可能な左側係合部399a1が設けられているとともに、基端部(連結部399c側の端部)側に左右方向に沿うアーム回動軸399a2が左側に向けて突設されている。
さらに、左側アーム部399aの基端部には、リンク部材398のアーム係合片398cと係合可能なリンク係合受部399a3が設けられている。一方、右側アーム部399bには、このようなリンク係合受部は設けられていない。すなわち、右側アーム部399bは、リンク係合受部が設けられていない点のみが、左側アーム部399aと異なり、その他の点は左側アーム部399aと略同一で鏡像の関係になっている。
次に、図22〜図26を参照して、可動アーム部材399と誘導可動部材392及び演出可動部材393との関係や、誘導可動部材392及び演出可動部材393の動き方について説明する。
なお、図22は、第2特別変動入賞装置39を後面側から見た分解斜視図である。ここで、図22においては、カウントスイッチ39a、大入賞口ソレノイド39b及び機構ベース部材397の図示を省略している。
また、図23(a)は、誘導可動部材392が閉状態である場合における第2特別変動入賞装置39の駆動機構の状態を示す図であり、図23(b)は、誘導可動部材392が開状態である場合における第2特別変動入賞装置39の駆動機構の状態を示す図である。
また、図24は、第2特別変動入賞装置39を左側面側から見た断面図である。
また、図25は、遊技盤30の上部左側を前面側から見た斜視図である。
また、図26は、第2特別変動入賞装置39への遊技球の入賞について説明するための図である。
図22に示すように、例えば、ガイド部材396に上方から可動アーム部材399を載置した状態で、当該ガイド部材396をLED基板395の後方からベース部材390に装着すると、当該ガイド部材396に載置された可動アーム部材399のアーム回動軸399a2,399b2がベース部材390のアーム軸受部390b2と係合する。これにより、可動アーム部材399は、ベース部材390に軸支(装着)されて、ベース部材390に対して回動可能となる。さらに、図23(a)に示すように、当該ガイド部材396に載置された可動アーム部材399の左側係合部399a1が誘導可動部材392のアーム係合片392bと係合するとともに、右側係合部399b1が演出可動部材393のアーム係合片393bと係合する。
そして、図23(b)に示すように、大入賞口ソレノイド39bのプランジャ39b1が引き込まれると(本実施形態の場合、プランジャ39b1の先端部が右方向へと移動すると)、プランジャ係合受部398bによって当該プランジャ39b1と係合するリンク部材398が回動して、当該リンク部材398のアーム係合片398cが下側へと移動する。アーム係合片398cが下側へと移動すると、リンク係合受部399a3によって当該アーム係合片398cと係合する可動アーム部材399が回動して、当該可動アーム部材399の左側係合部399a1及び右側係合部399b1が上側へと移動する。左側係合部399a1及び右側係合部399b1が上側へと移動すると、アーム係合片392bによって当該左側係合部399a1と係合する誘導可動部材392が回動(本実施形態の場合、反時計回り方向に回動)するとともに、アーム係合片393bによって当該右側係合部399b1と係合する演出可動部材393が回動(本実施形態の場合、時計回り方向に回動)する。
このようにして、誘導可動部材392は、開状態と閉状態とに変換可能となっている。また、演出可動部材393は、誘導可動部材392の閉状態から開状態への変換に伴い第1状態(起立姿勢の状態)から第2状態(傾倒姿勢の状態)に変換可能であるとともに、誘導可動部材392の開状態から閉状態への変換に伴い第2状態から第1状態に変換可能となっている。
ここで、図25に示すように、センターケースユニット40のフレーム部材440の上部左側には、遊技球が表示装置41の左側方又は右側方を流下するように案内するための鎧部(進入規制部)440bが設けられている。この鎧部440bは分断されており、第2特別変動入賞装置39は、領域区画部材391の鎧部391bがフレーム部材440の鎧部440bと略連続するようにして、当該分断部分を塞いでいる。
そして、発射球案内路32bを通って遊技領域32に発射された遊技球は、フレーム部材440の鎧部440bや第2特別変動入賞装置39の鎧部391bに衝突する。誘導可動部材392よりも上側の鎧部440b,391bに衝突して表示装置41の左側方を流下するように案内された遊技球は、誘導可動部材392が閉状態ならば、誘導可動部材392や鎧部440b,391b(具体的には、誘導可動部材392よりも下側の鎧部440b,391b)によって、表示装置41の左側方を流下するように案内される。一方、図26に示すように、誘導可動部材392が開状態ならば、誘導可動部材392によって誘導されて球導入口391aを通過する。
球導入口391aを通過した遊技球は、図24に示すように、前面装飾部材394の球誘導リブ394aによって誘導されてベース部材390の入賞開口390a(大入賞口に相当)を通過し、ベース部材390の球転動面390b1を転動する。球転動面390b1を転動した遊技球は、その後、ガイド部材396のガイド部396bによってガイド部材396の入賞球ガイド部396aへと誘導され、入賞球ガイド部396aによってカウントスイッチ39aの検出部39a1へと誘導される。これにより、当該遊技球は、第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球としてカウントスイッチ39aによって検出される。
ここで、図24に示すように、ガイド部材396のガイド部396bは、遊技球をガイドするだけでなく、可動アーム部材399の連結部399cと略当接して可動アーム部材399の回動動作もガイドするよう構成されている。これにより、可動アーム部材399の回動動作が補助されるので、誘導可動部材392及び誘導可動部材392を確実に開閉させることができる。
また、図26に示すように、ベース部材390の底面部の前面のうち入賞開口390aの上方には、内部空間Pに流入した遊技球が当該内部空間P内の演出可動部材393側の領域(すなわち、右側領域)には流入してこないように規制するための流下規制壁390gが前側に向けて突設されている。これにより、遊技球が内部空間P内の右側領域(演出領域)に流入してしまって、誘導可動部材392や演出可動部材393の回動動作等に不具合が生じたり、内部空間Pに流入した遊技球が入賞開口390a(大入賞口に相当)に入賞しない等の不都合が生じたりすることを防止している。
ここで、流下規制壁390gが、球導入口391aから内部空間P内に受け入れられた遊技球が演出可動部材393側に移動することを規制することが可能な規制壁部をなす。
なお、本実施形態の場合、流下規制壁390gを、上下方向に沿って配設された第1壁部と、第1壁部の下端部から右側に向けて突出する第2壁部とにより構成したが、流下規制壁390gの形状は、球導入口391aから内部空間P内に受け入れられた遊技球が演出可動部材393側に移動することを規制できる形状であれば、適宜任意に変更可能である。
また、流下規制壁390gを誘導可動部材392の下端側と演出可動部材393の下端側との間まで延設する等して、内部空間Pに流入した遊技球が、当該内部空間P内の右側領域(演出領域)へと流入してくることを防止するとともに、内部空間Pに流入した遊技球が、演出可動部材393と接触することを防止するよう構成することも可能である。これにより、誘導可動部材392や演出可動部材393の回動動作等に不具合が生じたり、内部空間Pに流入した遊技球が大入賞口に入賞しない等の不都合が生じたりすることをより効果的に防止することができる。
また、図26に示すように、演出可動部材393のうちベース部材390の流下規制壁390g(本実施形態の場合、流下規制壁390gの第2壁部)に対応する位置には、演出可動部材393の内部と外部とを連通する規制壁受入部393cが開設されている。これにより、ベース部材390の流下規制壁390g(本実施形態の場合、流下規制壁390gの第2壁部)は、少なくとも演出可動部材393が起立姿勢の状態である場合において、規制壁受入部393cを介して当該演出可動部材393の内部へと進入するので、流下規制壁390gを設けても、誘導可動部材392と演出可動部材393とを近づけることができる。そのため、流下規制壁390gを設けても、演出可動部材393によって、誘導可動部材392の開状態への変換を効率よく強調することが可能となる。
ここで、誘導可動部材392には、このような規制壁受入部は設けられていない。すなわち、演出可動部材393は、規制壁受入部393cが設けられている点のみが、誘導可動部材392と異なり、その他の点は誘導可動部材392と略同一で鏡像の関係になっている。
また、図26に示すように、領域区画部材391の区画部材本体のうち演出可動部材393に対応する位置には、外側に向けて凹む退避部391eが形成されている。そして、演出可動部材393は、第2状態(傾倒姿勢の状態)において傾倒先端部(上端部)が退避部391e内に進入するよう構成されている。したがって、内部空間Pのサイズ(すなわち、第2特別変動入賞装置39のサイズ)を大きくしなくても、誘導可動部材392や演出可動部材393のサイズを大きくしたり、誘導可動部材392や演出可動部材393の可動範囲を広くしたりすることが可能となる。
図27には、上部演出ユニット600の詳細な構造が示されている。なお、図27は、上部演出ユニット600を前面側から見た分解斜視図である。
図27に示すように、上部演出ユニット600は、主に、可動機構部610と、可動機構部610に前方から装着される可動ガイド部630と、可動機構部610に可動ガイド部630の前方から装着される装飾可動部650とを備えて構成される。
ここで、上部演出ユニット600が、遊技の進行に応じて演出動作を行うことが可能な可動演出装置をなす。そして、装飾可動部650が、演出動作を行うことが可能な可動演出部材をなし、可動機構部610が、装飾可動部650に演出動作を行わせるための駆動機構部をなし、可動ガイド部630が、装飾可動部650を動作可能に支持するとともに、当該装飾可動部650と可動機構部610との間に配置される中間部材をなす。
図28には、可動機構部610の詳細な構造が示されている。なお、図28は、可動機構部610を前面側から見た分解斜視図である。
図28に示すように、可動機構部610は、主に、正面視略山型形状のユニットベース部材611と、ユニットベース部材611(本実施形態の場合、ユニットベース部材611の略中央部)に前方から装着されるリンク回転板612と、リンク回転板612の前面に装着される装飾回転板613と、ユニットベース部材611(本実施形態の場合、ユニットベース部材611の上部左側)に設けられたモータ取付部611aに前方から装着されるモータ(駆動源)614と、ユニットベース部材611にモータ614の前方から装着されるモータ固定部材615と、モータ614の駆動軸に固定されてモータ614とユニットベース部材611との間に配設される主動ギア616と、ユニットベース部材611に前方から装着され主動ギア616とリンク回転板612との間に配設される第1従動ギア617及び第2従動ギア618と、ユニットベース部材611に第1従動ギア617及び第2従動ギア618の前方から装着されるギア押え部材619と、ユニットベース部材611(本実施形態の場合、ユニットベース部材611のうちリンク回転板612の配設位置の直上方)に前方から装着される位置検出センサ621とを備えて構成される。
ここで、モータ614が、装飾可動部650(可動演出部材)を動作させるための駆動力を発生することが可能な電気的駆動源をなし、リンク回転板612及び装飾回転板613が、モータ614からの駆動力により装飾可動部650を動作させるための駆動動作を行うことが可能な駆動部材をなす。
ユニットベース部材611の上部には、センターケースユニット40のフレーム部材440の上部を構成する装飾部440c(図16参照)を光らせるための上側LED基板622が装着されている。また、ユニットベース部材611の下部には、可動ガイド部630を光らせるための下側LED基板623が装着されている。
ここで、可動機構部610の上下方向中央部や下部は、可動機構部610の前方に配設される可動ガイド部630や装飾可動部650で被覆されるが、可動機構部610の上部は被覆されないよう構成されている。したがって、ユニットベース部材611の上部に装着されている上側LED基板622からの光は、装飾部440cに直接照射される。
リンク回転板612は、略円盤状の歯車であり、ユニットベース部材611に対して回動可能となっている。
具体的には、リンク回転板612の中心には、前後方向に貫通する貫通孔612aが設けられている。一方、ユニットベース部材611の略中央部には、先端部が貫通孔612aに挿通可能な第1回動軸ピン611bが前側に向けて突設されている。すなわち、リンク回転板612は、貫通孔612aにユニットベース部材611の第1回動軸ピン611bを後方から差し込むことで、ユニットベース部材611に軸着されるよう構成されている。これにより、リンク回転板612は、ユニットベース部材611に対して回動(回転)可能となっている。
装飾回転板613は、リンク回転板612よりも径が小さい略円盤形状をなしており、リンク回転板612と共回り可能となっている。
具体的には、リンク回転板612の前面のうち貫通孔612aから離間した位置には、係合ピン612bが突設されている。一方、装飾回転板613のうち係合ピン612bに対応する位置には、係合ピン612bを前後方向に挿通可能なピン挿通孔613aが設けられている。すなわち、装飾回転板613は、ピン挿通孔613aにリンク回転板612の係合ピン612bを後方から差し込むことで、リンク回転板612の前面に取り付けられるよう構成されている。これにより、装飾回転板613は、リンク回転板612の回動(回転)とともに回動(回転)可能、すなわち、リンク回転板612と共回り可能となっている。
このように、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)は、前後方向に延在する第1回動軸ピン611b(回転軸)を中心に回転する円盤状の回転体であり、当該第1回動軸ピン611bから偏心した位置に係合ピン612b(駆動係合部)が設けられている。
ここで、リンク回転板612が、モータ614(電気的駆動源)からの駆動力の伝達を受ける本体部をなす。また、装飾回転板613が、装飾可動部650(可動演出部材)よりも後方に配置されるとともに、その前面に所定の装飾が施された装飾部をなし、装飾回転板613は、リンク回転板612の前面に配設されている。
なお、本実施形態では、リンク回転板612の前面に装飾回転板613が取り付けられた状態を維持するために、ビス止めするよう構成されている。
具体的には、リンク回転板612には、前後方向に貫通するネジ孔612cが複数設けられている。一方、装飾回転板613の後面のうちネジ孔612cに対応する位置には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス(図示省略)が設けられている。そして、装飾回転板613のピン挿通孔613aにリンク回転板612の係合ピン612bを後方から差し込んだ状態で、ネジ(図示省略)をリンク回転板612の後方からリンク回転板612のネジ孔612cを介して装飾回転板613の取付ボスに挿入することで、リンク回転板612の前面に装飾回転板613を固定できるよう構成されている。
モータ614は、駆動軸を後側に向けた状態で、モータ固定部材615によってユニットベース部材611に固定されるよう構成されている。
具体的には、モータ614の側面には、前方からネジを挿入可能なネジ受部614aが複数設けられている。一方、モータ固定部材615のうちネジ受部614aに対応する位置には、前後方向に貫通する第1ネジ孔615aが設けられている。すなわち、モータ614の前方にモータ固定部材615を配置した状態で、ネジ(図示省略)をモータ固定部材615の前方からモータ固定部材615の第1ネジ孔615aを介してモータ614のネジ受部614aに挿入するすることで、モータ固定部材615にモータ614を取り付けることができるよう構成されている。
また、モータ固定部材615には、前後方向に貫通する第2ネジ孔615bが設けられている。一方、ユニットベース部材611のうち第2ネジ孔615bに対応する位置には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス611cが前側に向けて突設されている。すなわち、ネジ(図示省略)をモータ614が取り付けられたモータ固定部材615の前方からモータ固定部材615の第2ネジ孔615bを介してユニットベース部材611の取付ボス611cに挿入することで、モータ固定部材615によってユニットベース部材611にモータ614を固定できるよう構成されている。
第1従動ギア617は、当該第1従動ギア617の中心に設けられた貫通孔617aに、ユニットベース部材611の所定位置に前側に向けて突設された第2回動軸ピン611dを後方から差し込むことで、ユニットベース部材611に軸着されるよう構成されている。これにより、第1従動ギア617は、ユニットベース部材611に対して回動(回転)可能となっている。
また、同様に、第2従動ギア618は、当該第2従動ギア618の中心に設けられた貫通孔618aに、ユニットベース部材611の所定位置に前側に向けて突設された第3回動軸ピン611eを後方から差し込むことで、ユニットベース部材611に軸着されるよう構成されている。これにより、第2従動ギア618は、ユニットベース部材611に対して回動(回転)可能となっている。
第1従動ギア617は、ユニットベース部材611(具体的には、第2回動軸ピン611d)に軸着された状態で、モータ614の駆動軸に固定された主動ギア616と噛合するとともに、ユニットベース部材611(具体的には、第3回動軸ピン611e)に軸着された第2従動ギア618と噛合する。
また、第2従動ギア618は、ユニットベース部材611(具体的には、第3回動軸ピン611e)に軸着された状態で、ユニットベース部材611(具体的には、第2回動軸ピン611d)に軸着された第1従動ギア617と噛合するとともに、ユニットベース部材611(具体的には、第1回動軸ピン611b)に軸着されたリンク回転板612の周端部に形成された歯(ギア部)と噛合する。
したがって、モータ614の駆動軸が回転すると主動ギア616が回転し、それに伴って、当該主動ギア616と噛合する第1従動ギア617と、当該第1従動ギア617と噛合する第2従動ギア618と、当該第2従動ギア618と噛合するリンク回転板612と、当該リンク回転板612と共回りする装飾回転板613とが、回転するよう構成されている。
なお、本実施形態では、ユニットベース部材611に従動ギア617,618が軸着された状態を維持するために、ギア押え部材619とユニットベース部材611とで従動ギア617,618を挟持するよう構成されている。
具体的には、ギア押え部材619には、前後方向に貫通するネジ孔619aが複数設けられている。一方、ユニットベース部材611のうちネジ孔619aに対応する位置には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス611fが設けられている。そして、従動ギア617,618をユニットベース部材611に軸着して、従動ギア617,618の前方にギア押え部材619を配置した状態で、ネジ(図示省略)をギア押え部材619の前方からギア押え部材619のネジ孔619aを介してユニットベース部材611の取付ボス611fに挿入することで、ギア押え部材619とユニットベース部材611とで従動ギア617,618を挟持して、従動ギア617,618が回動軸ピン611d、611eから抜けないよう構成されている。
位置検出センサ621は、装飾可動部650の位置を検出するためのフォトインタラプタであり、ユニットベース部材611にビス止めされている。
具体的には、位置検出センサ621には、前後方向に貫通するネジ孔621aが複数設けられている。一方、ユニットベース部材611のうちネジ孔621aに対応する位置には、前後方向に沿う円筒状の取付ボス611gが前側に向けて突設されている。そして、ユニットベース部材611の前方に位置検出センサ621を配置した状態で、ネジ(図示省略)を位置検出センサ621の前方から位置検出センサ621のネジ孔621aを介してユニットベース部材611の取付ボス611gに挿入することで、位置検出センサ621をユニットベース部材611に固定できるよう構成されている。
図29には、可動ガイド部630の詳細な構造が示されている。なお、図29(a)は、可動ガイド部630を前面側から見た分解斜視図であり、図29(b)は、可動ガイド部630を前面側から見た斜視図である。
図29(a)に示すように、可動ガイド部630は、主に、ガイドレンズ部材631と、ガイドレンズ部材631の前面左部に装着される左ガイド部材632と、ガイドレンズ部材631の前面右部に装着される右ガイド部材633と、ガイドレンズ部材631の前面のうち右ガイド部材633よりも右側に装着され上部演出ユニット600の右側部分を装飾する装飾部材634とを備えて構成される。
ガイドレンズ部材631は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該ガイドレンズ部材631の前面等には凹凸加工等によって装飾が施されている。そして、ガイドレンズ部材631の略中央部には、可動機構部610の装飾回転板613を露出するための露出開口631aが形成されている。
ここで、露出開口631aが、装飾回転板613(装飾部)を前方に露出させるための露出部をなす。
図29(a)に示すように、左ガイド部材632は、ガイドレンズ部材631に対して起立する起立壁部と、起立壁部の前端部から右側に向けて突出する突出壁部とからなる「L」の字状の部材である。
左ガイド部材632には、後方からネジを挿入可能なネジ受部632aが複数設けられている。一方、ガイドレンズ部材631のうちネジ受部632aに対応する位置には、前後方向に貫通するネジ孔631bが設けられている。そして、ガイドレンズ部材631の前方に左ガイド部材632を配置した状態で、ネジ(図示省略)をガイドレンズ部材631の後方からガイドレンズ部材631のネジ孔631bを介して左ガイド部材632のネジ受部632aに挿入することで、ガイドレンズ部材631の前面に左ガイド部材632を固定できるよう構成されている。
ガイドレンズ部材631の前面に左ガイド部材632が装着されると、図29(b)に示すように、ガイドレンズ部材631と左ガイド部材632とによって、露出開口631a側(すなわち、右側)に向けて開口する左側ガイド溝部630aが形成される。この左側ガイド溝部630aは、装飾可動部650の可動ベース部材653(後述)の左端部をスライド移動自在に挿入可能に構成されている。
図29(a)に示すように、右ガイド部材633は、ガイドレンズ部材631に対して起立する起立壁部と、起立壁部の前端部から左側に向けて突出する突出壁部とからなる「L」の字状の部材である。
右ガイド部材633には、後方からネジを挿入可能なネジ受部633aが複数設けられている。一方、ガイドレンズ部材631のうちネジ受部633aに対応する位置には、前後方向に貫通するネジ孔631cが設けられている。そして、ガイドレンズ部材631の前方に右ガイド部材633を配置した状態で、ネジ(図示省略)をガイドレンズ部材631の後方からガイドレンズ部材631のネジ孔631cを介して右ガイド部材633のネジ受部633aに挿入することで、ガイドレンズ部材631の前面に右ガイド部材633を固定できるよう構成されている。
ガイドレンズ部材631の前面に右ガイド部材633が装着されると、図29(b)に示すように、ガイドレンズ部材631と右ガイド部材633とによって、露出開口631a側(すなわち、左側)に向けて開口する右側ガイド溝部630bが形成される。この右側ガイド溝部630bは、装飾可動部650の可動ベース部材653(後述)の右端部をスライド移動自在に挿入可能に構成されている。すなわち、左側ガイド溝部630aと右側ガイド溝部630bとは、互いに向き合って開口している。
図30には、装飾可動部650の詳細な構造が示されている。なお、図30(a)は、装飾可動部650を前面側から見た分解斜視図であり、図30(b)は、装飾可動部650を下面側から見た斜視図である。
図30(a)に示すように、装飾可動部650は、主に、可動レンズ部材(ロゴ部材)651と、可動レンズ部材651の後面側に装着されるLED基板652と、可動レンズ部材651の後面にLED基板652の後方から装着される略矩形板状の可動ベース部材653とを備えて構成される。
可動ベース部材653の上端部には、可動機構部610が備える位置検出センサ621の発光部と受光部との間に挿入可能な遮光板653aが上側に向けて突設されている。
また、可動ベース部材653の上部には、可動機構部610が備えるリンク回転板612の係合ピン612bをスライド移動自在に挿通可能な係合孔653bとして、左右方向に長尺な長孔が設けられている。リンク回転板612の係合ピン612bは、装飾回転板613のピン挿通孔613aを介して装飾回転板613の前面側へと突出し、当該前面側で、係合孔653bと係合するよう構成されている。ここで、係合孔653bが、係合ピン612b(駆動係合部)と係合する可動係合部をなす。
可動レンズ部材651は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該可動レンズ部材651の前面等には凹凸加工等によってロゴ等の装飾が施されている。また、可動レンズ部材651の後面側に装着されるLED基板652は、当該LED基板652上(具体的には、当該LED基板652の前面上)にLEDを備えており、可動レンズ部材651の後方から光を照射できるよう構成されている。
ここで、図30(b)に示すように、可動レンズ部材651の前後方向略中央よりも前側の部分(以下「可動レンズ部材651の前側部分」という)は、可動レンズ部材651の前後方向略中央よりも後側の部分(以下「可動レンズ部材651の後側部分」という)よりも左側及び右側に向けて突出している。また、可動レンズ部材651の前側部分の左右方向の長さは、可動ベース部材653の左右方向の長さと略同一又は可動ベース部材653の左右方向の長さよりも若干長くなるように設定されている。
したがって、可動レンズ部材651の後面に可動ベース部材653が装着されると、図30(b)に示すように、可動レンズ部材651の前側部分の左端部と可動ベース部材653の左端部との間に隙間が形成される。この隙間が、可動ガイド部630が備える左ガイド部材632(具体的には、左ガイド部材632の突出壁部)をスライド移動自在に挿入可能な左側ガイド受部(スライド部)650aとなる。また、可動レンズ部材651の前側部分の右端部と可動ベース部材653の右端部との間にも隙間が形成される。この隙間が、可動ガイド部630が備える右ガイド部材633(具体的には、右ガイド部材633の突出壁部)をスライド移動自在に挿入可能な右側ガイド受部(スライド部)650bとなる。
次に、図31〜図33を参照して、上部演出ユニット600による演出動作について説明する。
なお、図31(a)は、装飾可動部650が初期位置にある場合における上部演出ユニット600の正面図であり、図31(b)は、図31(a)において可動レンズ部材651の図示を省略した場合の図である。
また、図32(a)は、装飾可動部650が初期位置から下方向へと移動した位置にある場合における上部演出ユニット600の正面図であって、可動レンズ部材651の図示を省略した場合の図であり、図32(b)は、図32(a)において可動レンズ部材651の図示を省略していない場合の図である。
また、図33は、装飾可動部650が初期位置から下方向へと移動した位置にある場合における上部演出ユニット600を右側面側から見た断面図である。
図31(a)、(b)に示すように、装飾可動部650が初期位置にある場合、装飾可動部650が備える可動ベース部材653の遮光板653aは、位置検出センサ621の発光部と受光部との間に挿入されて、位置検出センサ621により検出されている。また、図31(b)に示すように、可動機構部610が備えるリンク回転板612の係合ピン612bは、リンク回転板612の回転軸(第1回動軸ピン611b)の直上方に位置している。そして、装飾可動部650(可動演出部材)は、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)による動作前(すなわち、当該装飾可動部650が初期位置にある場合)においては当該駆動部材の前方に位置して装飾回転板613(装飾部)を被覆(遮蔽)している。
可動機構部610が備える駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)が回転すると、図32(a)、(b)に示すように、リンク回転板612の係合ピン612bが下側へと移動する。係合ピン612bが下側へと移動すると、係合孔653bによって当該係合ピン612bとスライド移動自在に係合する可動ベース部材653を備える装飾可動部650が、左ガイド部材632及び右ガイド部材633に沿って左斜め下側へと移動して、装飾回転板613の一部を視認可能とするとともに、表示装置41の表示領域Rの一部を被覆(遮蔽)する。このように、装飾可動部650(可動演出部材)は、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)による動作時において駆動部材が回転すると第1回動軸ピン611b(回転軸)と直交する方向に移動する。そして、装飾可動部650は、駆動部材による動作時においては当該駆動部材の前方からずれて装飾回転板613(装飾部)を視認可能としている。
ここで、図32及び図33に示すように、可動ガイド部630(中間部材)は、露出開口631a(露出部)から装飾回転板613(装飾部)を露出させた状態で可動機構部610(駆動機構部)を被覆(遮蔽)している。すなわち、可動機構部610の上下方向中央部及び下部のうち装飾回転板613以外の部分は、可動ガイド部630によって被覆(遮蔽)されている。
また、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)は、リンク回転板612(本体部)が可動ガイド部630の後方に配置された状態で、装飾回転板613が露出開口631aから可動ガイド部630の前方に臨んでいる。
なお、本実施形態では、図33に示すように、装飾回転板613の前面を可動ガイド部630の前面と略面一とすることによって、装飾回転板613が露出開口631aから可動ガイド部630の前方に臨むよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、装飾回転板613の前面を可動ガイド部630の前面よりも前方へ突出させることによって、装飾回転板613が露出開口631aから可動ガイド部630の前方に臨むよう構成することも可能である。すなわち、「装飾回転板613が露出開口631aから可動ガイド部630の前方に臨む」とは、「装飾回転板613の前面が可動ガイド部630の前面と略面一となる」又は「装飾回転板613の前面が可動ガイド部630の前面よりも前方へ突出する」ことである。
また、本実施形態では、駆動部材を構成するリンク回転板612と装飾回転板613とを別個に構成したが、これに限ることはなく、リンク回転板612と装飾回転板613とを一体的に構成することも可能である。その場合には、リンク回転板612の前面に装飾部を形成するとよい。
図34〜図37には、上部演出ユニット600の変形例が示されている。なお、図34は、変形例の上部演出ユニット600が備える装飾回転板613を前面側から見た斜視図である。また、図35〜図37は、変形例の上部演出ユニット600の要部の正面図である。
図34に示すように、装飾回転板613(装飾部)には、変動表示ゲームが特別結果となる期待度を示す複数の期待度情報E1〜E3が表示された期待度表示部Eが設けられている。
また、図35〜図37に示すように、可動ガイド部630のガイドレンズ部材631が有する露出開口631aの周囲の所定位置(本実施形態の場合、露出開口631aの周囲のうち最も上側の位置)には、装飾回転板613の期待度表示部Eに表示された複数の期待度情報E1〜E3のうち該当する期待度情報を指し示すための期待度示唆部材Fが設けられている。
そして、変形例の上部演出ユニット600を制御する演出制御装置300は、変動表示ゲームが特別結果となる期待度に応じて駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)の回転角を変化させるよう構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、装飾可動部650が初期位置にある場合(すなわち、装飾可動部650が備える可動ベース部材653の遮光板653aが位置検出センサ621により検出されている場合)における駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)の回転角を「0度」とし、駆動部材を回転(回動)させる際、変動表示ゲームが特別結果となる期待度が高いほど、当該駆動部材の回転角として大きな回転角を設定するよう構成されている。したがって、変動表示ゲームが特別結果となる期待度が高くなるほど、駆動部材の回転角が大きくなり、装飾可動部650の初期位置からの移動量が大きくなる。
ここで、複数の期待度情報E1〜E3は、装飾可動部650(可動演出部材)の動作量(移動量)が大きくなるほど期待度が高く設定された期待度情報が視認可能となるように期待度表示部Eに配置されている。
具体的には、本実施形態の場合、複数の期待度情報E1〜E3は、期待度に応じた駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)の回転によって、該当する期待度情報が所定位置(期待度示唆部材Fで指し示される位置)に達するように期待度表示部Eに配置されるよう構成されている。
より具体的には、例えば、変動表示ゲームが特別結果となる期待度が低状態のである場合には、図35に示すように、期待度示唆部材Fは、複数の期待度情報E1〜E3のうち該当する期待度情報として期待度情報E1(「低」)を指し示している。この際、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)は回転するが、その回転角が小さいので、装飾可動部650の初期位置からの移動量が小さく、装飾回転板613の大部分が装飾可動部650によって隠蔽(遮蔽)されている。そのため、期待度情報E1(「低」)及び当該期待度情報E1(「低」)の隣に配置された期待度情報E2(「中」)は視認可能となっているが、期待度情報E2(「中」)よりも期待度情報E1(「低」)から離れた位置に配置された期待度情報E3(「高」)は装飾可動部650に隠れている。
また、変動表示ゲームが特別結果となる期待度が中状態である場合には、図36に示すように、期待度示唆部材Fは、複数の期待度情報E1〜E3のうち該当する期待度情報として期待度情報E2(「中」)を指し示している。この際、期待度が低状態である場合よりも駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)の回転角が大きくなるので、装飾可動部650の初期位置からの移動量が大きくなり、装飾回転板613の半分程度が視認可能となっている。
また、変動表示ゲームが特別結果となる期待度が高状態である場合には、図37に示すように、期待度示唆部材Fは、複数の期待度情報E1〜E3のうち該当する期待度情報として期待度情報E3(「高」)を指し示している。この際、期待度が中状態である場合よりも駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)の回転角が大きくなるので、装飾可動部650の初期位置からの移動量がさらに大きくなり、装飾回転板613の大部分が視認可能となっている。
なお、本実施形態では、期待度情報として、期待度情報E1(「低」)、期待度情報E2(「中」)及び期待度情報E3(「高」)の3つを期待度表示部Eに表示するよう構成したが、期待度表示部Eに表示される期待度情報の個数は、複数であれば適宜任意に変更可能である。
また、期待度情報の配置の仕方は、装飾可動部650(可動演出部材)の動作量(移動量)が大きくなるほど期待度が高く設定された期待度情報が視認可能となるように期待度表示部Eに配置されているのであれば、適宜任意に変更可能である。
図38には、側部演出ユニット700の詳細な構造が示されている。なお、図38は、側部演出ユニット700を前面側から見た分解斜視図である。
図38に示すように、側部演出ユニット700は、主に、後面開口凹室状で正面視略矩形状(上下方向に長尺な略矩形状)のユニットベース部材710と、ユニットベース部材710(本実施形態の場合、ユニットベース部材710の下部右側)に後方から装着される駆動機構部720と、ユニットベース部材710(本実施形態の場合、ユニットベース部材710の上部右側)に設けられた磁石収納部710a内に後方から収納される永久磁石(硬磁性体)730と、ユニットベース部材710に永久磁石730の後方から装着される磁石押え部材740と、ユニットベース部材710に前方から装着される可動装飾部材750とを備えて構成される。
ここで、側部演出ユニット700が、遊技の進行に応じて演出動作を行うことが可能な可動演出装置をなす。そして、可動装飾部材750が、演出動作を行うことが可能な可動演出部材をなし、駆動機構部720が、可動装飾部材750に演出動作を行わせるための駆動機構をなす。
図39には、可動装飾部材750の詳細な構造が示されている。なお、図39は、可動装飾部材750を後面側から見た分解斜視図である。
図39に示すように、可動装飾部材750は、主に、複数の前面装飾部材751と当該複数の前面装飾部材751が前方から装着される基端側可動体752とからなる下側可動部750Aと、下側可動部750Aよりも上側に配設され、複数の前面装飾部材751と当該複数の前面装飾部材751が前方から装着される先端側可動体753とからなる上側可動部750Bとを備えて構成される。
本実施形態の場合、前面装飾部材751は、桜の花を模した形状をなしており、基端側可動体752及び先端側可動体753は、桜の木の枝を模した形状をなしている。より具体的には、基端側可動体752及び先端側可動体753は、1本の主枝と当該主枝から伸びる複数の側枝とを模した形状をなしており、基端側可動体752の主枝部分の上端部と先端側可動体753の主枝部分の下端部とで連結すると、一続きの枝を模した形状となるよう構成されている。
上側可動部750Bを構成する先端側可動体753は、下側可動部750Aを構成する基端側可動体752に対して回動可能となっている。
具体的には、基端側可動体752の主枝部分の上端部には、前後方向に貫通する貫通孔752aが設けられている。一方、先端側可動体753の主枝部分の下端部には、当該下端部端面から垂下して基端側可動体752の主枝部分の上端部を前方から覆う被覆壁部753a1が設けられており、当該被覆壁部753a1には、貫通孔752aに挿通可能な連結ピン753aが後側に向けて突設されている。すなわち、先端側可動体753は、連結ピン753aを基端側可動体752の貫通孔752aに前方から差し込むことで、基端側可動体752に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、基端側可動体752の主枝部分の上端部と先端側可動体753の主枝部分の下端部とが連結されて、先端側可動体753が基端側可動体752に対して回動可能な関節部Jが形成される。
ここで、基端側可動体752が、駆動機構部720(駆動機構)からの駆動力を受けて動作する第1可動体をなし、先端側可動体753が、基端側可動体752に関節部Jを介して連結され、当該基端側可動体752と連動動作する第2可動体をなす。
ここで、基端側可動体752と先端側可動体753とは、付勢部材(バネ)754によって関節部Jが伸びるように付勢されている。なお、本実施形態では、付勢部材754として、自由角度が略180度であるとともにコイル部分に先端側可動体753の連結ピン753aを挿通可能なねじりコイルばね(トーションばね)を用いたが、付勢部材754は、適宜任意に変更可能である。
基端側可動体752の主枝部分の上端部に設けられた貫通孔752aは、当該貫通孔752aに連結ピン753aを挿通した状態で、当該貫通孔752a内に付勢部材754のコイル部分を収容可能となっている。また、基端側可動体752の主枝部分の上端部には、付勢部材754の一方のアーム部分と係合するバネ係合部752b(図40参照)として、貫通孔752aから下側に向けて延びる溝部が設けられている。また、基端側可動体752の主枝部分の上端部には、付勢部材754の他方のアーム部分の可動領域752cとして、貫通孔752aから上側に向けて開口する開口部が設けられている。一方、先端側可動体753の主枝部分の下端部には、付勢部材754の他方のアーム部分と係合するバネ係合部753b(図40参照)として、当該下端部端面から上側に向けて延びる溝部が設けられている。すなわち、先端側可動体753の連結ピン753aを前方から基端側可動体752の貫通孔752aに差し込み、その状態で、コイル部分が貫通孔752a内に収容されて、一方のアーム部分が基端側可動体752のバネ係合部752b内に収容されて、他方のアーム部分が先端側可動体753のバネ係合部753b内に収容されるように、付勢部材754を後方から基端側可動体752と先端側可動体753とに跨って装着することで、基端側可動体752と先端側可動体753とは、当該付勢部材754によって、関節部Jが伸びるように付勢(本実施形態の場合、当該付勢部材754のアーム角度を自由角度(略180度)へ復帰させる方向に付勢)された状態で連結されるよう構成されている。
また、本実施形態では、基端側可動体752の貫通孔752a等と先端側可動体753の連結ピン753a等との間の摩擦や磨耗を防ぐために、連結ピン753aにブッシュ(潤滑部材)755を装着するよう構成されているとともに、連結ピン753aの先端部に抜止金具756を装着することで、先端側可動体753が基端側可動体752から外れてしまったり、付勢部材754が基端側可動体752や先端側可動体753から外れてしまったり、ブッシュ755が連結ピン753aから抜けてしまったりすることを防止するよう構成されている。
次に、図40〜図42を参照して、先端側可動体753の動き方について説明する。
なお、図40は、関節部Jが伸びた状態における基端側可動体752と先端側可動体753との関係を示す図である。また、図41は、関節部Jが伸びた状態から先端側可動体753が一方向へと回動した場合における基端側可動体752と先端側可動体753との関係を示す図であり、図42は、関節部Jが伸びた状態から先端側可動体753が他方向へと回動した場合における基端側可動体752と先端側可動体753との関係を示す図である。ここで、図40〜図42においては、前面装飾部材751の図示を省略している。
図40に示すように、関節部Jが伸びた状態、すなわち、基端側可動体752と先端側可動体753とが一方向に直列的に並んだ状態においては、基端側可動体752の主枝部分の上端部端面と、先端側可動体753の主枝部分の下端部端面とは、離間した状態で対向している。ここで、基端側可動体752の主枝部分の上端部端面は、関節部Jが伸びた状態において先端側可動体753の主枝部分の下端部端面と対向する対向面752gと、対向面752gから右側(図40のように、後面側から見た場合には左側)に向けて下り傾斜する第1規制当接面752hと、対向面752gから左側(図40のように、後面側から見た場合には右側)に向けて下り傾斜する第2規制当接面752iとからなる。
そして、図41に示すように、先端側可動体753が一方向に回動(具体的には、後面側から見て反時計回りに回動)すると関節部Jが曲がり、当該先端側可動体753の主枝部分の下端部端面が基端側可動体752の規制当接面(具体的には、第1規制当接面752h)に当接すると、当該回動が停止する。この際、基端側可動体752と先端側可動体753とは、付勢部材754によって関節部Jが伸びるように付勢された状態になっている。
また、図42に示すように、先端側可動体753が他方向に回動(具体的には、後面側から見て時計回りに回動)しても関節部Jが曲がり、当該先端側可動体753の主枝部分の下端部端面が基端側可動体752の規制当接面(具体的には、第2規制当接面752i)に当接すると、当該回動が停止する。この際も、基端側可動体752と先端側可動体753とは、付勢部材754によって関節部Jが伸びるように付勢された状態になっている。
図43及び図44には、ユニットベース部材710と駆動機構部720と永久磁石730との関係が示されている。なお、図43は、ユニットベース部材710と駆動機構部720と永久磁石730とを後面側から見た分解斜視図である。また、図44(a)は、ユニットベース部材710に駆動機構部720や永久磁石730を装着した状態を示す正面図であり、図44(b)は、ユニットベース部材710に駆動機構部720や永久磁石730を装着した状態を上面側から見た断面図である。
基端側可動体752は、ユニットベース部材710に対して回動可能となっている。
具体的には、図39に示すように、基端側可動体752の主枝部分のうち当該主枝部分の延在方向中央よりも下端部側には、回動軸ピン752dが後側に向けて突設されている。一方、図43や図44(a)に示すように、ユニットベース部材710のうち回動軸ピン752dに対応する位置には、前後方向に回動軸ピン752dを挿通可能な貫通孔を有する軸受部710bが設けられている。すなわち、基端側可動体752は、回動軸ピン752dをユニットベース部材710の軸受部710bに前方から差し込むことで、ユニットベース部材710に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、基端側可動体752は、ユニットベース部材710に対して回動可能となっている。
なお、本実施形態では、基端側可動体752の回動軸ピン752d等とユニットベース部材710の軸受部710b等との間の摩擦や磨耗を防ぐために、回動軸ピン752dにブッシュ(潤滑部材)701(図38参照)を装着するよう構成されている。
ここで、図39に示すように、基端側可動体752の主枝部分のうち当該主枝部分の延在方向中央よりも上端部側には、ガイドピン752eが後側に向けて突設されている。一方、図43や図44(a)に示すように、ユニットベース部材710のうちガイドピン752eに対応する位置には、スライド移動自在にガイドピン752eと係合可能(具体的には、ガイドピン752eを挿通可能)なガイド孔710cとして、基端側可動体752の回動に伴うガイドピン752eの軌道に沿って長尺な長孔が設けられている。すなわち、ガイドピン752e及びガイド孔710cは、ガイドピン752eがガイド孔710cに沿ってスライド移動することで、基端側可動体752のユニットベース部材710に対する回動動作を補助できるよう構成されている。
なお、本実施形態では、基端側可動体752のガイドピン752e等とユニットベース部材710のガイド孔710c等との間の摩擦や磨耗を防ぐために、ガイドピン752eにブッシュ(潤滑部材)702(図38参照)を装着するよう構成されている。
駆動機構部720は、図43に示すように、主に、基端側可動体752を回動動作させるための駆動力を発生することが可能な駆動源(モータ)721と、駆動源721の駆動軸に固定される主動ギア722と、主動ギア722と噛合する従動ギア(駆動ギア)723と、基端側可動体752の位置を検出するための位置検出センサ724とを備えて構成される。
従動ギア723は、当該従動ギア723の中心に設けられた貫通孔723aに、ユニットベース部材710の所定位置に後側に向けて突設された回動軸ピン710dを前方から差し込むことで、ユニットベース部材710に軸着されるよう構成されている。これにより、従動ギア723は、ユニットベース部材710に対して回動(回転)可能となっている。
また、図38に示すように、従動ギア723の前面のうち貫通孔723aから偏心した位置には、係合ピン723bが前側に向けて突設されている。一方、図43や図44(a)に示すように、ユニットベース部材710のうち係合ピン723bに対応する位置には、スライド移動自在に係合ピン723bと係合可能(具体的には、係合ピン723bを挿通可能)なガイド孔710eとして、従動ギア723の回動に伴う係合ピン723bの軌道に沿って長尺な長孔が設けられている。すなわち、係合ピン723b及びガイド孔710eは、係合ピン723bがガイド孔710eに沿ってスライド移動することで、従動ギア723のユニットベース部材710に対する回動動作を補助できるよう構成されている。
従動ギア723は、ユニットベース部材710(具体的には、回動軸ピン710d)に軸着された状態で、ユニットベース部材710に装着されている駆動源721の駆動軸に固定された主動ギア722と噛合する。また、従動ギア723の係合ピン723bは、ガイド孔710eを介してユニットベース部材710の前面側へと突出して、当該前面側で、基端側可動体752の主枝部分の下端部に設けられた長孔状の係合孔752f(図39参照)に、スライド移動自在に係合(本実施形態の場合、スライド移動自在に挿通)される。
したがって、駆動源721の駆動軸が回転すると、主動ギア722が回転し、それに伴い、当該主動ギア722と噛合する従動ギア723と、当該従動ギア723の係合ピン723bと係合孔752fを介して係合する基端側可動体752とが、回動するよう構成されている。
なお、本実施形態では、従動ギア723の係合ピン723b等とユニットベース部材710のガイド孔710eや基端側可動体752の係合孔752f等との間の摩擦や磨耗を防ぐために、係合ピン723bにブッシュ(潤滑部材)703(図38参照)を装着するよう構成されている。
ここで、図43に示すように、従動ギア723の側面には、位置検出センサ724の発光部と受光部との間に挿入可能な遮光板723cが外側に向けて突設されている。
具体的には、遮光板723cは、従動ギア723の側面のうち、基端側可動体752の回動初期位置において位置検出センサ724の発光部と受光部との間に挿入される位置に突設されている。これにより、基端側可動体752が回動初期位置にあるか否かを位置検出センサ724で検出できるようになっている。
先端側可動体753は、ユニットベース部材710の磁石収納部710a内に収納されている永久磁石730に磁力吸着可能となっている。
具体的には、図38に示すように、先端側可動体753(本実施形態の場合、主枝から右側に向けて伸びる側枝のうち一の側枝の先端部)には、金属ピン(軟磁性体)753cが後側に向けて突設されている。一方、図44(a)、(b)に示すように、ユニットベース部材710のうち金属ピン753cに対応する位置には、当該ユニットベース部材710の表面(前面)から前側に向けて突出する後面開口凹室状の磁石収納部710aが設けられている。すなわち、ユニットベース部材710の磁石収納部710a内に収納されている永久磁石730の磁力が及ぶ範囲に先端側可動体753の金属ピン753cが進入すると、当該金属ピン753cが磁石収納部710aの側壁を介して(挟んで)永久磁石730に磁力吸着するよう構成されている。
ここで、金属ピン753cが、先端側可動体753(第2可動体)のうち関節部Jから離間した位置に設けられる磁性体(軟磁性体)をなし、永久磁石730が、金属ピン753cと磁力吸着することが可能な吸着部(硬磁性体)をなす。
なお、本実施形態では、永久磁石730が磁石収納部710a内に収納された状態を維持するために、磁石押え部材740で永久磁石730を押えて保持するよう構成されている。
具体的には、図43や図44(b)に示すように、ユニットベース部材710の内面のうち磁石収納部710aの開口の周囲には、前後方向に沿う円筒状のビス止めボス710a1と、突起状の位置決め突起710a2とが設けられている。一方、磁石押え部材740のうちビス止めボス710a1に対応する位置には、前後方向に貫通するネジ孔740aが設けられているとともに、位置決め突起710a2に対応する位置には、前後方向に貫通する貫通孔740bが設けられている。そして、磁石収納部710a内に収納された永久磁石730の後方に磁石押え部材740を配置して、位置決め突起710a2を貫通孔740bに挿入した状態で、ネジ(図示省略)を磁石押え部材740の後方から磁石押え部材のネジ孔740aを介してユニットベース部材710のビス止めボス710a1に挿入することで、ユニットベース部材710に磁石押え部材740を上下方向及び左右方向に位置決めされた状態で固定できるよう構成されている。これにより、永久磁石730を押えて保持し、永久磁石730が磁石収納部710aから外れてしまうことを防止している。
次に、図45〜図49を参照して、側部演出ユニット700による演出動作について説明する。
なお、図45は、可動装飾部材750が常態である場合における側部演出ユニット700を前面側から見た斜視図である。また、図46は、可動装飾部材750が常態である場合における側部演出ユニット700の正面図であり、図47は、可動装飾部材750が第1動作状態である場合における側部演出ユニット700の正面図であり、図48は、可動装飾部材750が第2動作状態である場合における側部演出ユニット700の正面図であり、図49は、可動装飾部材750が第3動作状態である場合における側部演出ユニット700の正面図である。
ここで、図45においては、ユニットベース部材710の図示を省略している。また、図45〜図49においては、前面装飾部材751の図示を省略している。
図45や図46に示すように、可動装飾部材750が常態である場合、関節部Jが伸びた状態となって基端側可動体752と先端側可動体753とが上下方向に直列的に並んでいるとともに、先端側可動体753の金属ピン753cが磁石収納部710aの側壁を介して(挟んで)永久磁石730に磁力吸着している。また、図示は省略するが、従動ギア723の遮光板723cは、位置検出センサ724の発光部と受光部との間に挿入されて、位置検出センサ724により検出されている。
すなわち、可動装飾部材750(可動演出部材)は、常態においては基端側可動体752(第1可動体)と先端側可動体753(第2可動体)とが上下方向に直列的に並んだ状態で、金属ピン753c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着している。
駆動機構部720の従動ギア723が回転すると、基端側可動体752が所定の方向(本実施形態の場合、反時計回り方向)に回動する。図47のように、従動ギア723の回転角が所定の閾値未満だと、先端側可動体753の金属ピン753cが磁石収納部710aの側壁を介して(挟んで)永久磁石730に磁力吸着したまま、基端側可動体752が回動する。その結果、先端側可動体753は、基端側可動体752に対して、当該基端側可動体752の回動方向とは反対方向(本実施形態の場合、時計回り方向)に回動して、関節部Jが曲がった状態となる。
すなわち、基端側可動体752(第1可動体)を動作(本実施形態の場合、回動動作)させることで関節部Jに所定の閾値を超える(付勢部材754の付勢力を超える)曲げ力が加わると、先端側可動体753(第2可動体)が当該関節部Jを中心として基端側可動体752とは異なる動作を行うよう構成されている。
この場合、金属ピン753c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着した状態で基端側可動体752が動作しているので、関節部Jに閾値を超える曲げ力が加わっている。
したがって、例えば、従動ギア723の回転角を所定の閾値未満の範囲内として、当該従動ギア723の回転と反転とを交互に繰り返すと(すなわち、常態(図45や図46参照)と第1動作状態(図47参照)とに交互に変換すると)、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態を維持したまま、関節部Jが屈伸運動するため、桜の木の枝がゆさゆさと揺れているような演出を行うことが可能となる。
駆動機構部720の従動ギア723がさらに回転して、当該従動ギア723の回転角が所定の閾値以上になると、図48に示すように、先端側可動体753の金属ピン753cと永久磁石730との磁力吸着が解除される。その結果、基端側可動体752の回動による遠心力や付勢部材754の付勢力等によって、先端側可動体753は、基端側可動体752に対して、当該基端側可動体752の回動方向と同じ方向(本実施形態の場合、反時計回り方向)に回動して、関節部Jが伸びた状態となる。
すなわち、金属ピン753c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着した状態で所定の動作幅を超えて基端側可動体752(第1可動体)を動作させると、金属ピン753cと永久磁石730との吸着状態が解除されて関節部Jが曲げ力から開放される。
可動装飾部材750が、第2動作状態(関節部Jが伸びた状態であり、かつ、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着していない状態)である際に、駆動機構部720の従動ギア723の回転が停止すると、図49に示すように、基端側可動体752の回動は停止するが、先端側可動体753は、それまでの動作の勢い(すなわち、慣性)によって、先端側可動体753の主枝部分の下端部端面が、基端側可動体752の規制当接面(具体的には、第2規制当接面752i)に当接するまで回動し続ける。その結果、関節部Jが曲がった状態となる。この際、基端側可動体752及び先端側可動体753は、付勢部材754によって関節部Jが伸びる状態に付勢されているが、当該先端側可動体753の重量等により付勢部材754の付勢力に抗して関節部Jが伸びる状態へは戻らず、関節部Jが曲がった状態のままとなっている。
したがって、例えば、第1動作状態(図47参照)から第2動作状態(図48参照)を経て第3動作状態(図49参照)へと移行すると、桜の木の枝がしなっているような演出を行うことが可能となる。
なお、可動装飾部材750が、第2動作状態(関節部Jが伸びた状態であり、かつ、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着していない状態)である際に、駆動機構部720の従動ギア723の回転を停止して基端側可動体752の回動を停止した場合だけでなく、従動ギア723を反転させて基端側可動体752を反転(本実施形態の場合、時計回り方向に回転)させた場合にも、先端側可動体753は、慣性によって、基端側可動体752に対し当該基端側可動体752の反転方向とは反対方向に回動して、関節部Jが曲がった状態となる。この際も、基端側可動体752及び先端側可動体753は、付勢部材754によって関節部Jが伸びる状態に付勢されているが、当該先端側可動体753の重量等により付勢部材754の付勢力に抗して関節部Jが伸びる状態へは戻らず、関節部Jが曲がった状態のままとなる。
すなわち、基端側可動体752(第1可動体)を動作(本実施形態の場合、停止動作や反転動作)させることで関節部Jに所定の閾値を超える(付勢部材754の付勢力を超える)曲げ力が加わると、先端側可動体753(第2可動体)が当該関節部Jを中心として基端側可動体752とは異なる動作を行うよう構成されている。
この場合、金属ピン753c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着していない状態で基端側可動体752(第1可動体)の動作が停止又は反転しているので、少なくとも先端側可動体753(第2可動体)の重量によって関節部Jに閾値を超える曲げ力が加わっている。
なお、本実施形態では、先端側可動体753と基端側可動体752とを回転軸(連結ピン753a)によって連結して関節部Jを構成し、先端側可動体753を、基端側可動体752に対して左右方向に回動するよう構成したが、関節部Jの構成は、これに限定されるものではない。例えば、先端側可動体753を、基端側可動体752に対して前後方向に回動するよう構成することも可能であるし、先端側可動体753と基端側可動体752とを球体等によって連結して関節部Jを構成し、先端側可動体753が、基端側可動体752に対して任意の方向に回動するよう構成することも可能である。
また、本実施形態では、基端側可動体752をユニットベース部材710に対して回動させるよう構成したが、これに限定されるものではなく、可動装飾部材750が、常態(関節部Jが伸びた状態であり、かつ、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態)と、第1動作状態(関節部Jが曲がった状態であり、かつ、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態)と、第2動作状態(関節部Jが伸びた状態であり、かつ、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着していない状態)と、第3動作状態(関節部Jが曲がった状態であり、かつ、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着していない状態)とに変化可能であれば、例えば、基端側可動体752をユニットベース部材710に対してスライド移動させるよう構成することも可能である。
図50には、演出機構ユニット(裏面構成部材)1000の詳細な構造が示されている。なお、図50は、演出機構ユニット1000を前面側から見た分解斜視図である。
図50に示すように、演出機構ユニット1000は、主に、前面開口凹室状で正面視略矩形状(左右方向に長尺な略矩形状)の制御ベース1100と、制御ベース1100の前面側下部に前方から装着される下部可動ユニット1200と、制御ベース1100の前面側に下部可動ユニット1200の上方から装着されるシャッターユニット1500と、シャッターユニット1500の前方に配置された状態で制御ベース1100の前面側に装着される入賞球流下部材1900とを備えて構成される。
ここで、演出機構ユニット1000が、表示装置41の表示領域Rを遮蔽する遮蔽状態と当該遮蔽を解除する解除状態とに変換することが可能なシャッターユニット1500(遮蔽部材)を備えた可動演出装置をなす。
制御ベース1100には、演出機構ユニット1000の後面に装着される演出制御ユニット500が備える表示装置41の表示面(表示領域R)を露出するための開口として矩形状の表示窓部1100aが設けられている。
また、入賞球流下部材1900は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、入賞球通路部材470(図16参照)の入賞球導出口に連通する(或いは、当該入賞球導出口と遊技球の直径未満の間隔をあけて対向する)入賞球導入口1900aと、球流下路ユニット900(図3参照)の一の入賞球導入口に連通する(或いは、当該一の入賞球導入口と遊技球の直径未満の間隔をあけて対向する)入賞球導出口1900bとを有する、入賞球通路部材470からの遊技球を球流下路ユニット900へと誘導するための流路部材である。
図51には、下部可動ユニット1200の詳細な構造が示されている。なお、図51は、下部可動ユニット1200を前面側から見た分解斜視図である。
また、図52には、装飾ガイドユニット1300の詳細な構造が示されている。なお、図52(a)は、装飾ガイドユニット1300を前面側から見た斜視図であり、図52(b)は、装飾ガイドユニット1300の右側面図である。
図51に示すように、下部可動ユニット1200は、主に、左右方向に長尺な装飾ガイドユニット1300と、装飾ガイドユニット1300(本実施形態の場合、装飾ガイドユニット1300の左右方向略中央部)に設けられた可動ユニット用空間1300a(図52参照)に後方から装着される演出可動ユニット1400とを備えて構成される。
装飾ガイドユニット1300は、シャッターユニット1500のシャッター動作をガイドするためのユニットであり、図51に示すように、主に、互いに鏡像の関係をなす左ガイドベース1310L及び右ガイドベース1310Rと、互いに鏡像の関係をなし、左ガイドベース1310L及び右ガイドベース1310Rの前面側にそれぞれ装着される左奥側シャッターガイド1320L及び右奥側シャッターガイド1320Rと、互いに鏡像の関係をなし、左ガイドベース1310L及び右ガイドベース1310Rの前面側に左奥側シャッターガイド1320L及び右奥側シャッターガイド1320Rの前方からそれぞれ装着される左装飾カバー1330L及び右装飾カバー1330Rと、互いに鏡像の関係をなし、左装飾カバー1330L及び右装飾カバー1330Rの前面側にそれぞれ装着される左装飾部材1340L及び右装飾部材1340Rと、左右方向に並んで一本のレールを形成し、左ガイドベース1310L及び右ガイドベース1310Rの前面側のうち左奥側シャッターガイド1320L及び右奥側シャッターガイド1320Rよりも前側に装着される複数の手前側シャッターガイド1350とを備えて構成される。
図51に示すように、右ガイドベース1310Rは、左右方向に長尺な部材であり、可動ユニット用空間1300aを形成するための切欠部1311aを有する水平壁1311と、水平壁1311の後端部から起立する起立壁1312と、水平壁1311の前端部から垂下する垂下壁1313とからなる。
左ガイドベース1310Lも同様に、左右方向に長尺な部材であり、可動ユニット用空間1300aを形成するための切欠部1311aを有する水平壁1311と、水平壁1311の後端部から起立する起立壁1312と、水平壁1311の前端部から垂下する垂下壁1313とからなる。
図51及び図52(b)に示すように、右奥側シャッターガイド1320Rは、左右方向に延在するガイド溝1320aを有する左右方向に長尺な部材であり、このガイド溝1320aによって右奥側シャッターユニット1730(後述)のスライド動作をガイドする。
左奥側シャッターガイド1320Lも同様に、左右方向に延在するガイド溝1320aを有する左右方向に長尺な部材であり、このガイド溝1320aによって左奥側シャッターユニット1630(後述)のスライド動作をガイドする。
図52(a),(b)に示すように、右装飾カバー1330Rは、左右方向に長尺な部材であり、右ガイドベース1310Rの水平壁1311上に載置された状態で当該右ガイドベース1310Rに装着されて、当該右ガイドベース1310Rの起立壁1312の前面に装着された右奥側シャッターガイド1320Rを、前方及び左方から覆うことができるよう構成されている。右装飾カバー1330Rの上端部と、右ガイドベース1310Rの起立壁1312の上端部との間には、右奥側シャッターユニット1730(後述)の下端側を受け入れ可能なガイド受入開口1300bが形成されている。また、右装飾カバー1330Rには、当該右装飾カバー1330Rに設けられたネジ孔等(当該右装飾カバー1330Rを右ガイドベース1310Rにビス止めするために設けられたネジ孔等)を隠蔽(遮蔽)するために、前方から右装飾部材1340Rが装着される。
左装飾カバー1330Lも同様に、左右方向に長尺な部材であり、左ガイドベース1310Lの水平壁1311上に載置された状態で当該左ガイドベース1310Lに装着されて、当該左ガイドベース1310Lの起立壁1312の前面に装着された左奥側シャッターガイド1320Lを、前方及び右方から覆うことができるよう構成されている。左装飾カバー1330Lの上端部と、左ガイドベース1310Lの起立壁1312の上端部との間には、左奥側シャッターユニット1630(後述)の下端側を受け入れ可能なガイド受入開口1300bが形成されている。また、左装飾カバー1330Lには、当該左装飾カバー1330Lに設けられたネジ孔等(当該左装飾カバー1330Lを左ガイドベース1310Lにビス止めするために設けられたネジ孔等)を隠蔽(遮蔽)するために、前方から左装飾部材1340Lが装着される。
図51及び図52(b)に示すように、手前側シャッターガイド1350は、左右方向に延在するガイド溝1350aを有する左右方向に長尺な部材であり、このガイド溝1350aによって左前側シャッターユニット1650(後述)や右前側シャッターユニット1750(後述)のスライド動作をガイドする。各手前側シャッターガイド1350は、左ガイドベース1310Lや右ガイドベース1310Rの垂下壁1313の前面に装着される。
本実施形態の場合、手前側シャッターガイド1350の長さには2種類あり、短い方の手前側シャッターガイド1350は、左ガイドベース1310Lの垂下壁1313の前面のうち左右方向略中央よりも左側の部分と、右ガイドベース1310Rの垂下壁1313の前面のうち左右方向略中央よりも右側の部分とにそれぞれ装着され、長い方の手前側シャッターガイド1350は、左ガイドベース1310Lの垂下壁1313の前面のうち左右方向略中央よりも右側の部分と、右ガイドベース1310Rの垂下壁1313の前面のうち左右方向略中央よりも左側の部分とに跨って左ガイドベース1310Lと右ガイドベース1310Rとを連結するように装着されている。
図53には、演出可動ユニット1400の詳細な構造が示されている。なお、図53は、演出可動ユニット1400を前面側から見た分解斜視図である。
図53に示すように、演出可動ユニット1400は、主に、可動部1410と、可動部1410の後方に配設される駆動部1420と、可動部1410と駆動部1420との間に配設され可動部1410と駆動部1420とを連結する機構部1430とを備えて構成される。
ここで、可動部1410が、演出動作を行うことが可能な可動演出部材をなす。
図53に示すように、機構部1430は、上下方向に長尺であり、主に、スライダー1431と、スライダー1431の前面側に装着される可動部側ベアリングユニット1432と、可動部側ベアリングユニット1432に前方から装着される可動部側スライドレール1433と、スライダー1431の後面側に装着されるベース側ベアリングユニット1434と、ベース側ベアリングユニット1434に後方から装着されるベース側スライドレール1435とを備えて構成される。
図54及び図55には、可動部1410の詳細な構造が示されている。なお、図54は、可動部1410を前面側から見た分解斜視図であり、図55は、可動部1410を後面側から見た斜視図である。なお、図55においては、モータカバー1419の図示を省略している。
可動部1410は、上下方向に長尺であり、駆動部1420に、機構部1430を介して上下方向スライド移動自在に装着される。図54及び図55に示すように、可動部1410は、主に、一側面(本実施形態の場合、右側面)にラック部1411aが設けられた可動ベース1411と、可動ベース1411の前面のうち上下方向中央部と下部とに跨って装着される装飾部材1412と、可動ベース1411の前面上部に装着されるLED基板1413と、可動ベース1411にLED基板1413の前方から装着されて当該LED基板1413を支持する基板押え部材1413Hと、可動ベース1411の上部に前方から装着される演出可動部材1414と、演出可動部材1414の後面側に配設される光拡散用の拡散シート1415と、演出可動部材1414に拡散シート1415の後方から装着されて当該拡散シート1415を支持するシート押え部材1415Hと、可動ベース1411の上部に後方から装着される駆動源(モータ)1416と、駆動源1416の駆動軸に固定された主動ギア(ウォーム)1417と、可動ベース1411の後面側で主動ギア1417と噛合する従動ギア1418と、可動ベース1411に駆動源1416、主動ギア1417及び従動ギア1418の後方から装着されるモータカバー1419とを備えて構成される。
そして、図55に示すように、可動ベース1411の後面のうち上下方向中央部と下部とに跨って設けられたレール取付部1411bには、機構部1430の可動部側スライドレール1433が装着される。
演出可動部材1414は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該演出可動部材1414の前面等には凹凸加工等によって桜の花等の装飾が施されている。
また、基板押え部材1413H、シート押え部材1415H及び拡散シート1415も透光性の材料で形成されている。そして、基板押え部材1413H、シート押え部材1415H及び拡散シート1415を介して演出可動部材1414の後方に配設されるLED基板1413は、当該LED基板1413上(具体的には、当該LED基板1413の前面上)にLEDを備えており、LED基板1413から照射されて、基板押え部材1413H、シート押え部材1415H及び拡散シート1415を透過した光によって、演出可動部材1414が光っているように見せることができるよう構成されている。
演出可動部材1414は、可動ベース1411に対して回転可能となっている。
具体的には、図55に示すように、演出可動部材1414には、当該演出可動部材1414の中心から後側に向けて突出する回転軸1414aが設けられている。一方、図54に示すように、可動ベース1411のうち回転軸1414aに対応する位置には、回転軸1414aが前後方向に挿通可能な貫通孔1411cが設けられている。すなわち、演出可動部材1414は、回転軸1414aを可動ベース1411の貫通孔1411cに前方から差し込むことで、可動ベース1411に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、演出可動部材1414は、可動ベース1411に対して回転可能となっている。
従動ギア1418は、当該従動ギア1418の中心に設けられた貫通孔1418aに、可動ベース1411の貫通孔1411cを介して可動ベース1411の後面側へと突出する演出可動部材1414の回転軸1414aを前方から差し込むことで、演出可動部材1414に固定されるよう構成されている。この従動ギア1418は、演出可動部材1414に対して回動不可能であり、演出可動部材1414と一体的に回転可能、すなわち、演出可動部材1414と共回り可能となるよう構成されている。
そして、駆動源1416の駆動軸が回転すると、当該駆動軸に固定された主動ギア(ウォーム)1417が回転し、それに伴って、当該主動ギア1417と噛合する従動ギア1418と、当該従動ギア1418と共回りする演出可動部材1414とが、回転するよう構成されている。
なお、本実施形態では、図55に示すように、演出可動部材1414の回転軸1414aの先端部に抜止金具1410aを装着することで、演出可動部材1414が可動ベース1411から外れてしまうことを防止するとともに、従動ギア1418が回転軸1414aから抜けてしまうことを防止するよう構成されている。
図56及び図57には、駆動部1420の詳細な構造が示されている。なお、図56は、駆動部1420を前面側から見た分解斜視図である。また、図57は、駆動部1420を前面側から見た斜視図である。
図56及び図57に示すように、駆動部1420は、主に、駆動ベース1421と、駆動ベース1421の前面側に装着される主動ギア1422、第1従動ギア1423及び第2従動ギア1424と、駆動ベース1421に主動ギア1422、第1従動ギア1423及び第2従動ギア1424の前方から装着されて主動ギア1422、第1従動ギア1423及び第2従動ギア1424を支持するギア押え部材1422Hと、駆動ベース1421の前面(本実施形態の場合、当該前面のうち上部左側)に設けられた基板取付部1421aに装着されるセンサ基板1425a(位置検出センサ1425が取り付けられた基板)と、駆動ベース1421にセンサ基板1425aの前方から装着されてセンサ基板1425aを支持する基板押え部材1425Hと、駆動ベース1421の後面側(本実施形態の場合、当該後面側のうち上部右側)に装着される駆動源(モータ)1426とを備えて構成される。
そして、駆動ベース1421の前面のうち上下方向中央部と下部とに跨って設けられたレール取付部1421bには、機構部1430のベース側スライドレール1435が装着される。
図56に示すように、駆動ベース1421は、当該駆動ベース1421の後面側に装着される駆動源1426の駆動軸1426aに対応する位置に、駆動軸1426aを前後方向に挿通可能な軸孔1421cを備えている。そして、主動ギア1422は、駆動ベース1421の軸孔1421cを介して駆動ベース1421の前面側へと突出する駆動源1426の駆動軸1426aに当該前面側で固定されるよう構成されている。
第1従動ギア1423は、当該第1従動ギア1423の中心に設けられた貫通孔1423aに、駆動ベース1421の所定位置に前側に向けて突設された第1回動軸ピン1421dを後方から差し込むことで、駆動ベース1421に軸着されるよう構成されている。これにより、第1従動ギア1423は、駆動ベース1421に対して回動(回転)可能となっている。
また、同様に、第2従動ギア1424は、当該第2従動ギア1424の中心に設けられた貫通孔1424aに、駆動ベース1421の所定位置に前側に向けて突設された第2回動軸ピン1421eを後方から差し込むことで、駆動ベース1421に軸着されるよう構成されている。これにより、第2従動ギア1424は、駆動ベース1421に対して回動(回転)可能となっている。
図57に示すように、主動ギア1422、第1従動ギア1423及び第2従動ギア1424が駆動ベース1421に装着されてギア押え部材1422Hによって保持されている状態において、少なくとも第2従動ギア1424に設けられた複数の歯のうちの一部が、ギア押え部材1422Hのうちレール取付部1421b側の側面(本実施形態の場合、左側面)に設けられた開口を介してギア押え部材1422Hの外部へと突出して露出するよう構成されている。そして、第2従動ギア1424は、ギア押え部材1422Hの外部で、可動部1410の可動ベース1411に設けられたラック部1411aと噛合するよう構成されている。
すなわち、第1従動ギア1423は、駆動ベース1421(具体的には、第1回動軸ピン1421d)に軸着された状態で、駆動ベース1421の前面側で駆動源1426の駆動軸1426aに固定された主動ギア1422と噛合するとともに、駆動ベース1421(具体的には、第2回動軸ピン1421e)に軸着された第2従動ギア1424と噛合する。
また、第2従動ギア1424は、駆動ベース1421(具体的には、第2回動軸ピン1421e)に軸着された状態で、駆動ベース1421(具体的には、第1回動軸ピン1421d)に軸着された第1従動ギア1423と噛合するとともに、駆動部1420の前方に配設された可動部1410が有するラック部1411aと噛合する。
そして、駆動源1426の駆動軸1426aが回転すると、当該駆動軸1426aに固定された主動ギア1422が回転し、それに伴って、当該主動ギア1422と噛合する第1従動ギア1423と、当該第1従動ギア1423と噛合する第2従動ギア1424とが回転するとともに、当該第2従動ギア1424と噛合するラック部1411aを有する可動部1410が駆動部1420に対してラック部1411aの延在方向(すなわち、上下方向)にスライド移動するよう構成されている。
図58には、機構部1430の詳細な構造が示されている。なお、図58(a)は、機構部1430を前面側から見た分解斜視図であり、図58(b)は、機構部1430の上面図である。
図58(a)に示すように、可動部側スライドレール1433は、上下方向に長尺で後面が開口する凹(断面コ字)状の部材であるとともに、ベース側スライドレール1435は、上下方向に長尺で前面が開口する凹(断面コ字)状の部材であり、互いに鏡像の関係になっている。
図58(a)、(b)に示すように、可動部側スライドレール1433とベース側スライドレール1435との間には、スライドレール1433,1435よりも上下方向の長さが短く設定されたスライダー1431が配設される。そして、スライダー1431と可動部側スライドレール1433との間には、スライダー1431よりも上下方向の長さが短く設定された可動部側ベアリングユニット1432が配設され、スライダー1431とベース側スライドレール1435との間には、スライダー1431よりも上下方向の長さが短く設定されたベース側ベアリングユニット1434が配設される。
図58(b)に示すように、可動部側ベアリングユニット1432は、スライダー1431の前面と可動部側スライドレール1433内面の底部分との間に配設されスライダー1431の前面に略当接する当接壁部と、当該当接壁部の左端部から後側に向けて突出しスライダー1431の左側面と可動部側スライドレール1433内面の左側部分との間に配設される左壁部と、当該当接壁部の右端部から後側に向けて突出しスライダー1431の右側面と可動部側スライドレール1433内面の右側部分との間に配設される右壁部とからなる。
そして、図58(a)、(b)に示すように、可動部側ベアリングユニット1432の左壁部と右壁部との双方には、当該可動部側ベアリングユニット1432の長手方向(上下方向)に沿って並ぶ複数のボール1432aが回転可能に装着されている。
ベース側ベアリングユニット1434も同様に、スライダー1431の後面とベース側スライドレール1435内面の底部分との間に配設されスライダー1431の後面に略当接する当接壁部と、当該当接壁部の左端部から前側に向けて突出しスライダー1431の左側面とベース側スライドレール1435内面の左側部分との間に配設される左壁部と、当該当接壁部の右端部から前側に向けて突出しスライダー1431の右側面とベース側スライドレール1435内面の右側部分との間に配設される右壁部とからなる。
そして、ベース側ベアリングユニット1434の左壁部と右壁部との双方には、当該ベース側ベアリングユニット1434の長手方向(上下方向)に沿って並ぶ複数のボール1434aが回転可能に装着されている。
可動部側スライドレール1433は、スライダー1431に対して上下方向にスライド移動可能となっている。
具体的には、図58(b)に示すように、可動部側スライドレール1433の内面のうち可動部側ベアリングユニット1432の左壁部に対向する部分(すなわち、当該内面の左側部分)と、可動部側ベアリングユニット1432の右壁部に対向する部分(すなわち、当該内面の右側部分)との双方には、可動部側ベアリングユニット1432のボール1432aと係合可能なボール支持溝1433aが当該可動部側スライドレール1433の長手方向(すなわち、上下方向)に沿って設けられている。そして、可動部側ベアリングユニット1432は、当該可動部側ベアリングユニット1432の左壁部に装着された各ボール1432aと可動部側スライドレール1433の左側のボール支持溝1433aとが係合するとともに、当該可動部側ベアリングユニット1432の右壁部に装着された各ボール1432aと可動部側スライドレール1433の右側のボール支持溝1433aとが係合するようにして、可動部側スライドレール1433に装着される。これにより、可動部側ベアリングユニット1432は、可動部側スライドレール1433に、上下方向にスライド移動自在に装着される。
一方、スライダー1431のうち可動部側ベアリングユニット1432の左壁部に対向する部分(すなわち、スライダー1431の左側面の前端部)と、可動部側ベアリングユニット1432の右壁部に対向する部分(すなわち、スライダー1431の右側面の前端部)との双方には、可動部側ベアリングユニット1432のボール1432aと係合可能な前側ボール支持溝1431aが当該スライダー1431の長手方向(すなわち、上下方向)に沿って設けられている。そして、可動部側ベアリングユニット1432は、当該可動部側ベアリングユニット1432の左壁部に装着された各ボール1432aとスライダー1431の左側の前側ボール支持溝1431aとが係合するとともに、当該可動部側ベアリングユニット1432の右壁部に装着された各ボール1432aとスライダー1431の右側の前側ボール支持溝1431aとが係合するようにして、スライダー1431に装着される。これにより、可動部側ベアリングユニット1432は、スライダー1431に、上下方向にスライド移動自在に装着される。
したがって、可動部側ベアリングユニット1432がボール1432aを介してスライダー1431と可動部側スライドレール1433との双方に装着されることによって、可動部側スライドレール1433は、可動部側ベアリングユニット1432を介して、スライダー1431に対し上下方向にスライド移動可能に装着される。
また、スライダー1431は、ベース側スライドレール1435に対して上下方向にスライド移動可能となっている。
具体的には、図58(b)に示すように、スライダー1431のうちベース側ベアリングユニット1434の左壁部に対向する部分(すなわち、スライダー1431の左側面の後端部)と、ベース側ベアリングユニット1434の右壁部に対向する部分(すなわち、スライダー1431の右側面の後端部)との双方には、ベース側ベアリングユニット1434のボール1434aと係合可能な後側ボール支持溝1431bが当該スライダー1431の長手方向(すなわち、上下方向)に沿って設けられている。そして、ベース側ベアリングユニット1434は、当該ベース側ベアリングユニット1434の左壁部に装着された各ボール1434aとスライダー1431の左側の後側ボール支持溝1431bとが係合するとともに、当該ベース側ベアリングユニット1434の右壁部に装着された各ボール1434aとスライダー1431の右側の後側ボール支持溝1431bとが係合するようにして、スライダー1431に装着される。これにより、ベース側ベアリングユニット1434は、スライダー1431に、上下方向にスライド移動自在に装着される。
一方、ベース側スライドレール1435の内面のうちベース側ベアリングユニット1434の左壁部に対向する部分(すなわち、当該内面の左側部分)と、ベース側ベアリングユニット1434の右壁部に対向する部分(すなわち、当該内面の右側部分)との双方には、ベース側ベアリングユニット1434のボール1434aと係合可能なボール支持溝1435aが当該ベース側スライドレール1435の長手方向(すなわち、上下方向)に沿って設けられている。そして、ベース側ベアリングユニット1434は、当該ベース側ベアリングユニット1434の左壁部に装着された各ボール1434aとベース側スライドレール1435の左側のボール支持溝1435aとが係合するとともに、当該ベース側ベアリングユニット1434の右壁部に装着された各ボール1434aとベース側スライドレール1435の右側のボール支持溝1435aとが係合するようにして、ベース側スライドレール1435に装着される。これにより、ベース側ベアリングユニット1434は、ベース側スライドレール1435に、上下方向にスライド移動自在に装着される。
したがって、ベース側ベアリングユニット1434がボール1434aを介してスライダー1431とベース側スライドレール1435との双方に装着されることによって、スライダー1431は、ベース側ベアリングユニット1434を介して、ベース側スライドレール1435に対し上下方向にスライド移動可能に装着される。
次に、図59及び図60を参照して、可動部1410の動き方について説明する。
なお、図59は、可動部1410が初期位置にある場合における演出可動ユニット1400を後面側から見た斜視図であり、図60は、可動部1410が初期位置から上方向へと移動した位置にある場合における演出可動ユニット1400を後面側から見た斜視図である。ここで、図59及び図60においては、駆動ベース1421の図示を省略している。
図59に示すように、可動部1410が初期位置にある場合、駆動部1420の第2従動ギア(駆動ギア)1424は、可動部1410が有するラック部1411aの上端側と噛合しているとともに、機構部1430の長さが最短となっている。この際、可動部1410の可動ベース1411に後側に向けて突設された遮光板1411d(図55参照)が、駆動部1420が備えるセンサ基板1425a上の位置検出センサ1425の発光部と受光部との間に挿入されて、位置検出センサ1425により検出されている。すなわち、演出可動ユニット1400は、位置検出センサ1425によって、可動部1410が初期位置にあるか否かを検出できるよう構成されている。
ここで、ラック部1411aの上下方向の長さは、可動部側スライドレール1433の上下方向の長さ(すなわち、ベース側スライドレール1435の上下方向の長さ)よりも長く設定されている。
そして、駆動部1420の駆動源1426が有する駆動軸1426aが回転して、第2従動ギア1424が回転(本実施形態の場合、後面側から見て反時計回り方向に回転)すると、当該第2従動ギア1424と噛合するラック部1411aを有する可動部1410が駆動部1420に対して上方向へと移動する。
この際、前述したように、ラック部1411aの上下方向の長さは、可動部側スライドレール1433の上下方向の長さよりも長く設定されているので、機構部1430においては、例えば、まず、可動部1410に装着されている可動部側スライドレール1433がスライダー1431に対して上方向へとスライド移動し、その後、スライダー1431が駆動部1420に装着されているベース側スライドレール1435に対して上方向へとスライド移動する。このようにして、機構部1430は、可動部1410の駆動部1420に対するスライド移動を補助している。
なお、本実施形態では、可動部1410の駆動部1420に対するスライド移動をさらに補助するとともに、可動部1410の初期位置への復帰動作をガイドするために、駆動部1420の駆動ベース1421には、図57に示すように、可動部1410に突設されているリブ1411e(図55参照)と係合可能なガイドリブ1421fが前側に向けて突設されている。
図61には、シャッターユニット1500の詳細な構造が示されている。なお、図61は、シャッターユニット1500を前面側から見た分解斜視図である。
図61に示すように、シャッターユニット1500は、主に、左側シャッターユニット1600と、右側シャッターユニット1700とを備えて構成される。
左側シャッターユニット1600は、主に、左側シャッター駆動部1610と、左側シャッター駆動部1610に垂設される左奥側シャッターユニット1630と、左奥側シャッターユニット1630よりも前側で左側シャッター駆動部1610に垂設される左前側シャッターユニット1650とを備えて構成される。
右側シャッターユニット1700は、主に、右側シャッター駆動部1710と、右側シャッター駆動部1710に垂設される右奥側シャッターユニット1730と、右奥側シャッターユニット1730の前方に配置された状態で右側シャッター駆動部1710に垂設される右前側シャッターユニット1750とを備えて構成される。
ここで、左側シャッターユニット1600が、表示領域Rの一側(本実施形態の場合、左側)を遮蔽する第1遮蔽部材をなし、右側シャッターユニット1700が、表示領域Rの他側(本実施形態の場合、右側)を遮蔽する第2遮蔽部材をなす。
また、左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730が、表示領域Rの一部(端部側)を遮蔽する奥側遮蔽部材なし、左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750が、左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730よりも前側に配設され、表示領域Rのうち少なくとも当該左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730とは異なる部分(中央側)を遮蔽する前側遮蔽部材をなす。
なお、左側シャッターユニット1600と右側シャッターユニット1700との構成は略同一で、左側シャッターユニット1600と右側シャッターユニット1700とは線対称に動作するので、以下、図62〜図70を参照して、左側シャッターユニット1600の構成について説明し、右側シャッターユニット1700の構成については説明を省略する。
図62には、左側シャッター駆動部1610の詳細な構造が示されている。なお、図62は、左側シャッター駆動部1610を前面側から見た分解斜視図である。
図62に示すように、左側シャッター駆動部1610は、主に、左右方向に長尺な左奥側可動ベース1611と、左奥側可動ベース1611の前面側に装着される左右方向に長尺な左前側可動ベース1612と、左前側可動ベース1612(本実施形態の場合、左前側可動ベース1612の左部)に前方から装着される駆動源(モータ)1613と、左前側可動ベース1612に駆動源1613の前方から装着されるモータ固定部材1614と、駆動源1613の駆動軸に固定され当該駆動源1613と左前側可動ベース1612との間に配設される主動ギア1615と、左前側可動ベース1612(具体的には、左前側可動ベース1612の所定位置に前側に向けて突設された第1回動軸ピン1612a)に軸着され主動ギア1615に噛合する第1従動ギア1616と、左前側可動ベース1612(具体的には、左前側可動ベース1612の所定位置に前側に向けて突設された第2回動軸ピン1612b)に軸着され第1従動ギア1616に噛合する第2従動ギア(駆動ギア)1617と、左前側可動ベース1612に第1従動ギア1616及び第2従動ギア1617の前方から装着されるギア押え部材1618と、左奥側可動ベース1611の前面側に(本実施形態の場合、当該前面側の左右方向中央部と右部とに跨って)に装着される左奥側スライドレール1621と、左前側可動ベース1612の前面側に(本実施形態の場合、当該前面側の左右方向中央部と左部とに跨って)装着される左前側スライドレール1622と、左奥側可動ベース1611の前面側(本実施形態の場合、当該前面側の左部左側)に装着されるセンサベース1623と、左奥側可動ベース1611の前面側(本実施形態の場合、当該前面側の左部右側)に装着され左前側可動ベース1612とセンサベース1623とを連結するセンサガイド部材1624と、センサベース1623に下方から装着される位置検出センサ1625とを備えて構成される。
図63には、左奥側シャッターユニット1630の詳細な構造が示されている。なお、図63は、左奥側シャッターユニット1630を前面側から見た分解斜視図である。
図63に示すように、左奥側シャッターユニット1630は、主に、左右方向に長尺な左奥側スライドベース1631と、左奥側スライドベース1631の後面側に装着される左右方向に長尺な左奥側スライダー1632と、左奥側スライダー1632に後方から装着される左奥側ベアリングユニット1633と、左奥側スライドベース1631に垂設される上下方向に長尺な左奥側シャッターベース1634と、左奥側シャッターベース1634の後面側に配設されるLED基板1635と、左奥側シャッターベース1634にLED基板1635の後方から装着されてLED基板1635を支持する左奥側裏箱部材1636と、左奥側シャッターベース1634に前方から装着される係合受部材1637とを備えて構成される。
左奥側シャッターベース1634は、後面が開口する凹室状をなしており、当該左奥側シャッターベース1634の上面前端部から上側に向けて突出する取付フランジ部1634aを備えている。そして、左奥側シャッターベース1634は、この取付フランジ部1634aを左奥側スライドベース1631(本実施形態の場合、左奥側スライドベース1631の左部)に下側に向けて突設されたベース取付部1631aにビス止めすることによって、左奥側スライドベース1631に装着されるよう構成されている。
なお、本実施形態では、係合受部材1637を、取付フランジ部1634aに装着するよう構成したが、これに限ることはなく、係合受部材1637の装着位置は適宜任意に変更可能である。
また、左奥側シャッターベース1634は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該左奥側シャッターベース1634の前面等には凹凸加工等によって装飾が施されている。
そして、左奥側シャッターベース1634の後面側に配設されるLED基板1635は、当該LED基板1635上(具体的には、当該LED基板1635の前面上)にLEDを備えており、左奥側シャッターベース1634に後面側から光を照射できるよう構成されている。
また、左奥側シャッターベース1634の右部(本実施形態の場合、左奥側シャッターベース1634の右端部上側)には、前側に向けて突出する従動当接受部(片)1634bが設けられている。
図63に示すように、左奥側裏箱部材1636は、前面が開口する凹室状をなしており、当該左奥側裏箱部材1636の下面前端部から下側に向けて突出するガイド受片1636aを備えている。このガイド受片1636aが、下部可動ユニット1200の装飾ガイドユニット1300が有する左奥側シャッターガイド1320Lのガイド溝1320aにガイド受入開口1300bを介して挿入される。これにより、左奥側シャッターユニット1630の左右方向スライド移動を下部可動ユニット1200によって補助することが可能となる。
左奥側シャッターユニット1630は、左奥側ベアリングユニット1633によって、左側シャッター駆動部1610に対し左右方向スライド移動自在に装着されるよう構成されている。
具体的には、左奥側スライダー1632は、左奥側スライドベース1631にビス止めされるよう構成されており、当該左奥側スライダー1632の上面の後端部と下面の後端部との双方には、左奥側ベアリングユニット1633のボールと係合可能なボール支持溝が当該左奥側スライダー1632の長手方向(すなわち、左右方向)に沿って設けられている。そして、左奥側ベアリングユニット1633は、当該左奥側ベアリングユニット1633の各ボールと左奥側スライダー1632の上下のボール支持溝とが係合するようにして、左奥側スライダー1632に装着、具体的には、左奥側スライダー1632に左右方向スライド移動自在に装着される。
一方、左側シャッター駆動部1610の左奥側スライドレール1621(図62参照)内面の上側部分と下側部分との双方には、左奥側ベアリングユニット1633のボールと係合可能なボール支持溝が当該左奥側スライドレール1621の長手方向(すなわち、左右方向)に沿って設けられている。そして、左奥側ベアリングユニット1633は、当該左奥側ベアリングユニット1633の各ボールと左奥側スライドレール1621の上下のボール支持溝とが係合するようにして、左奥側スライドレール1621に装着、具体的には、左奥側スライドレール1621に左右方向スライド移動自在に装着可能となっている。
したがって、左奥側ベアリングユニット1633がボールを介して左奥側スライダー1632と左奥側スライドレール1621との双方に装着されることによって、左奥側シャッターユニット1630は、左側シャッター駆動部1610に対して左右方向スライド移動可能に装着されることとなる。
図64には、左前側シャッターユニット1650の詳細な構造が示されている。なお、図64は、左前側シャッターユニット1650を前面側から見た分解斜視図である。
図64に示すように、左前側シャッターユニット1650は、主に、左右方向に長尺な左前側スライドベース1651と、左前側スライドベース1651の後面側に装着される左右方向に長尺な左前側スライダー1652と、左前側スライダー1652に後方から装着される左前側ベアリングユニット1653と、左前側スライドベース1651に垂設される上下方向に長尺な左前側シャッターベース1654と、左前側シャッターベース1654の後面側に配設されるLED基板1655,1655と、左前側シャッターベース1654にLED基板1655,1655の後方から装着されてLED基板1655,1655を支持する左前側裏箱部材1656と、左前側裏箱部材1656(本実施形態の場合、左前側裏箱部材1656の上端部右側)に後方から装着され左奥側シャッターユニット1630の係合受部材1637(図63参照)に係合可能な係合部材1657と、左前側裏箱部材1656の右端部に設けられた前面開口凹室状の磁石収納部1656a内に前方から収納される永久磁石1658と、左前側裏箱部材1656に永久磁石1658の前方から装着される磁石押え部材1659と、左前側シャッターベース1654(本実施形態の場合、左前側シャッターベース1654の上下方向中央よりも下側)に前方から装着される演出可動部材1661と、左前側シャッターベース1654の後面側(本実施形態の場合、当該後面側の上下方向中央よりも下側)に装着される付勢部材(バネ)1662とを備えて構成される。
左前側シャッターベース1654は、後面が開口する凹室状をなしており、当該左前側シャッターベース1654の上面前端部から上側に向けて突出する取付フランジ部1654aを備えている。そして、左前側シャッターベース1654は、この取付フランジ部1654aを左前側スライドベース1651(本実施形態の場合、左前側スライドベース1651の左部)に下側に向けて突設されたベース取付部1651aにビス止めすることによって、左前側スライドベース1651に装着されるよう構成されている。
また、左前側シャッターベース1654は、当該左前側シャッターベース1654の下面前端部から下側に向けて突出するガイド受片1654bを備えている。このガイド受片1654bが、下部可動ユニット1200の装飾ガイドユニット1300が有する手前側シャッターガイド1350のガイド溝1350aに挿入される。これにより、左前側シャッターユニット1650の左右方向スライド移動を下部可動ユニット1200によって補助することが可能となる。
また、左前側シャッターベース1654は、光を透過可能な透光性の材料で形成されており、当該左前側シャッターベース1654の前面等には凹凸加工等によって装飾が施されている。
そして、左前側シャッターベース1654の後面側に配設されるLED基板1655は、当該LED基板1655上(具体的には、当該LED基板1655の前面上)にLEDを備えており、左前側シャッターベース1654に後面側から光を照射できるよう構成されている。
左前側シャッターユニット1650は、左前側ベアリングユニット1653によって、左側シャッター駆動部1610に対し左右方向スライド移動自在に装着されるよう構成されている。
具体的には、左前側スライダー1652は、左前側スライドベース1651にビス止めされるよう構成されており、当該左前側スライダー1652の上面の後端部と下面の後端部との双方には、左前側ベアリングユニット1653のボールと係合可能なボール支持溝が当該左前側スライダー1652の長手方向(すなわち、左右方向)に沿って設けられている。そして、左前側ベアリングユニット1653は、当該左前側ベアリングユニット1653の各ボールと左前側スライダー1652の上下のボール支持溝とが係合するようにして、左前側スライダー1652に装着、具体的には、左前側スライダー1652に左右方向スライド移動自在に装着される。
一方、左側シャッター駆動部1610の左前側スライドレール1622(図62参照)内面の上側部分と下側部分との双方には、左前側ベアリングユニット1653のボールと係合可能なボール支持溝が当該左前側スライドレール1622の長手方向(すなわち、左右方向)に沿って設けられている。そして、左前側ベアリングユニット1653は、当該左前側ベアリングユニット1653の各ボールと左前側スライドレール1622の上下のボール支持溝とが係合するようにして、左前側スライドレール1622に装着、具体的には、左前側スライドレール1622に左右方向スライド移動自在に装着可能となっている。
したがって、左前側ベアリングユニット1653がボールを介して左前側スライダー1652と左前側スライドレール1622との双方に装着されることによって、左前側シャッターユニット1650は、左側シャッター駆動部1610に対して左右方向スライド移動可能に装着されることとなる。
ここで、左側シャッター駆動部1610のうち左前側シャッターユニット1650が装着される左前側可動ベース1612には駆動源1613が装着されている一方、左奥側シャッターユニット1630が装着される左奥側可動ベース1611には駆動源が装着されない。また、左前側シャッターユニット1650が備える左前側スライドベース1651には駆動源1613の駆動軸に連動して回転する第2従動ギア1617と噛合するラック部1651bが設けられている一方、左奥側シャッターユニット1630にはラック部が設けられていない。
すなわち、左前側シャッターユニット1650は、単独でスライド移動できるよう構成されているのに対し、左奥側シャッターユニット1630は、単独でスライド移動できるよう構成されていない。
図65には、左前側裏箱部材1656の詳細な構造が示されている。なお、図65は、左前側裏箱部材1656を前面側から見た斜視図である。ここで、図65において、左前側裏箱部材1656内には、LED基板1655,1655や永久磁石1658が配設されている。
図65に示すように、左前側裏箱部材1656は、前面が開口する凹室状をなしており、左前側裏箱部材1656の右側面が、シャッターユニット150が遮蔽状態である場合に右前側シャッターユニット1750の右前側裏箱部材1756の左側面(当接面)と当接する当接面1656bになっている。
また、左前側裏箱部材1656の右側面(本実施形態の場合、当該右側面上側)には、シャッターユニット1500(遮蔽部材)の遮蔽状態において表示領域Rの特定部位(本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)を視認可能に露出させる視認窓部Wを形成するための視認窓形成部1656cとして切欠が設けられており、左前側裏箱部材1656の左部(本実施形態の場合、左前側裏箱部材1656の左側面上側)には、左奥側シャッターユニット1630の従動当接受部1634b(図63参照)に当接可能な主動当接部(片)1656dが左側及び奥側に向けてL字状に突設されている。
図66には、演出可動部材1661及び付勢部材1662が装着された左前側シャッターベース1654の詳細な構造が示されている。なお、図66(a)は、演出可動部材1661及び付勢部材1662が装着された左前側シャッターベース1654を後面側から見た斜視図であり、図66(b)は、(a)における付勢部材1662近傍の拡大図である。
図66(a)に示すように、左前側シャッターベース1654は、後面が開口する凹室状をなしており、左前側シャッターベース1654の右側面(本実施形態の場合、当該右側面上側)には、シャッターユニット1500(遮蔽部材)の遮蔽状態において表示領域Rの特定部位(本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)を視認可能に露出させる視認窓部Wを形成するための視認窓形成部1654cとして、左前側裏箱部材1656の視認窓形成部1656c(図65参照)に対応する切欠が設けられている。
左前側シャッターベース1654に装着された演出可動部材1661は、当該左前側シャッターベース1654に対して回動可能となっている。
具体的には、図64や図66(a)、(b)に示すように、演出可動部材1661の下端側には、回動軸ピン1661aが後側に向けて突設されている。一方、左前側シャッターベース1654のうち回動軸ピン1661aに対応する位置には、回動軸ピン1661aが前後方向に挿通可能な軸孔1654dが設けられている。すなわち、演出可動部材1661は、回動軸ピン1661aを左前側シャッターベース1654の軸孔1654dに前方から差し込むことで、左前側シャッターベース1654に軸支(装着)されるよう構成されている。これにより、演出可動部材1661は、左前側シャッターベース1654に対して回動可能となっている。
なお、本実施形態では、左前側シャッターベース1654の軸孔1654d等と演出可動部材1661の回動軸ピン1661a等との間の摩擦や磨耗を防ぐために、回動軸ピン1661aにブッシュ(潤滑部材)1650aを装着するよう構成されているとともに、演出可動部材1661が左前側シャッターベース1654から外れてしまったり、ブッシュ1650aが回動軸ピン1661aから抜けてしまったりすることを防止するために、回動軸ピン1661aの先端部に抜止金具1650cを装着するよう構成されている。
また、図65に示すように、左前側裏箱部材1656には、回動軸ピン1661aや当該回動軸ピン1661aに装着されたブッシュ1650a等を前方から挿入可能な凹部を有する軸受1656eが前側に向けて突設されている。
ここで、図64や図66(a)、(b)に示すように、演出可動部材1661のうち回動軸ピン1661aの突設位置よりも上側の位置には、ガイドピン1661bが後側に向けて突設されている。一方、左前側シャッターベース1654のうちガイドピン1661bに対応する位置には、スライド移動自在にガイドピン1661bと係合可能(具体的には、ガイドピン1661bを挿通可能)なガイド孔1654eとして、演出可動部材1661の回動に伴うガイドピン1661bの軌道に沿って長尺な長孔が設けられている。すなわち、ガイドピン1661b及びガイド孔1654eは、ガイドピン1661bがガイド孔1654eに沿ってスライド移動することで、演出可動部材1661の左前側シャッターベース1654に対する回動動作を補助できるよう構成されている。
左前側シャッターベース1654に装着される付勢部材1662は、左前側シャッターベース1654に装着された演出可動部材1661を、当該演出可動部材1661が開く方向、すなわち、当該演出可動部材1661の上端側が外側(左側)に倒れる方向に付勢するばねである。
具体的には、付勢部材1662は、図66(a)、(b)に示すように、一端が左前側シャッターベース1654の内面に後側に向けて突設されたバネ掛け部1654fに固定され、他端が左前側シャッターベース1654のガイド孔1654eを介して左前側シャッターベース1654の後面側へと突出する演出可動部材1661のガイドピン1661bに当該後面側で固定されるよう構成されている。
したがって、演出可動部材1661は、付勢部材1662の付勢力によって開いた状態となっている際に当該付勢力に抗する力が作用すると、左前側シャッターベース1654に対して時計回り方向へと回動して閉じた状態になり、当該付勢力に抗する力が解除されると、左前側シャッターベース1654に対して反時計回り方向へと回動して開いた状態になる。
なお、本実施形態では、付勢部材1662の他端等と演出可動部材1661のガイドピン1661b等との間の摩擦や磨耗を防ぐために、ガイドピン1661bにブッシュ(潤滑部材)1650bを装着するよう構成されているとともに、演出可動部材1661が左前側シャッターベース1654から外れてしまったり、付勢部材1662が演出可動部材1661から外れてしまったり、ブッシュ1650bがガイドピン1661bから抜けてしまったりすることを防止するために、ガイドピン1661bの先端部に抜止金具1650dを装着するよう構成されている。
また、図65に示すように、左前側裏箱部材1656には、ガイドピン1661bや当該ガイドピン1661bに装着されたブッシュ1650b等を前方から挿通可能なガイド孔1656fとして、演出可動部材1661の回動に伴うガイドピン1661bの軌道に沿って長尺な長孔が設けられている。
次に、図67〜図70を参照して、左奥側シャッターユニット1630及び左前側シャッターユニット1650の動き方について説明する。
なお、図67は、左奥側シャッターユニット1630及び左前側シャッターユニット1650が初期位置にある場合における左側シャッターユニット1600を前面側から見た分解斜視図であり、図68は、左前側シャッターユニット1650が初期位置にある場合における左側シャッター駆動部1610と左前側シャッターユニット1650との関係を説明するための図である。
また、図69は、初期位置から遮蔽位置へと移動する場合における左奥側シャッターユニット1630と左前側シャッターユニット1650との関係を説明するための図であり、図70は、遮蔽位置から初期位置へと移動する場合における左奥側シャッターユニット1630と左前側シャッターユニット1650との関係を説明するための図である。
図67に示すように、左側シャッターユニット1600において、左奥側シャッターユニット1630は、左側シャッター駆動部1610の左奥側可動ベース1611に、左右方向にスライド移動可能に装着されているとともに、左前側シャッターユニット1650は、左側シャッター駆動部1610の左前側可動ベース1612に、左右方向にスライド移動可能に装着されている。
そして、図68に示すように、左前側シャッターユニット1650が初期位置(具体的には、表示装置41の表示領域Rの何れの部分も遮蔽しない位置)にある場合、左側シャッター駆動部1610の第2従動ギア(駆動ギア)1617は、左前側シャッターユニット1650が有するラック部1651bの右端側と噛合している。この際、左前側シャッターユニット1650の左前側スライドベース1651の左端部に設けられた遮光板1651cが、左側シャッター駆動部1610が備える位置検出センサ1625の発光部と受光部との間に挿入されて、位置検出センサ1625により検出されている。すなわち、左側シャッターユニット1600は、位置検出センサ1625によって、左前側シャッターユニット1650が初期位置にあるか否かを検出できるよう構成されている。
また、図69(a)に示すように、左奥側シャッターユニット1630及び左前側シャッターユニット1650が初期位置(具体的には、表示装置41の表示領域Rの何れの部分も遮蔽しない位置)にある場合、左奥側シャッターユニット1630と左前側シャッターユニット1650とは前後方向に重なっているとともに、左奥側シャッターユニット1630が有する係合受部材1637と左前側シャッターユニット1650が有する係合部材1657とが係合した状態(本実施形態の場合、係合部材1657の先端部が係合受部材1637に挿入した状態)となっている。
そして、左側シャッター駆動部1610の駆動源1613が有する駆動軸が回転して、第2従動ギア1617が回転(本実施形態の場合、前面側から見て反時計回り方向に回転)すると、図69(a)、(b)に示すように、当該第2従動ギア1617と噛合するラック部1651bを有する左前側シャッターユニット1650のみが左側シャッター駆動部1610に対して右方向へと移動して、係合受部材1637と係合部材1657との係合が解除される。
その後、左前側シャッターユニット1650がさらに右方向へ移動すると、図69(c)に示すように、左前側シャッターユニット1650の主動当接部1656dが左奥側シャッターユニット1630の従動当接受部1634bに当接する。その状態で、左前側シャッターユニット1650がさらに右方向へと移動すると、左奥側シャッターユニット1630は、左前側シャッターユニット1650に引っ張られて、左側シャッター駆動部1610に対して右方向へと移動する。これにより、左前側シャッターユニット1650が遮蔽位置(具体的には、表示領域Rの一側(左側)のうち右側の部分を遮蔽する位置)に到達すると、左奥側シャッターユニット1630も遮蔽位置(具体的には、表示領域Rの一側(左側)のうち左側の部分を遮蔽する位置)に到達する。
左奥側シャッターユニット1630及び左前側シャッターユニット1650が遮蔽位置にある場合に、第2従動ギア1617が反転(本実施形態の場合、前面側から見て時計回り方向に回転)すると、図70(a)、(b)に示すように、当該第2従動ギア1617と噛合するラック部1651bを有する左前側シャッターユニット1650のみが左側シャッター駆動部1610に対して左方向へと移動して、主動当接部1656dと従動当接受部1634bとの当接が解除される。
その後、左前側シャッターユニット1650がさらに左方向へ移動すると、図70(c)に示すように、左前側シャッターユニット1650の係合部材1657が左奥側シャッターユニット1630の係合受部材1637に係合する。その状態で、左前側シャッターユニット1650がさらに左方向へと移動すると、左奥側シャッターユニット1630は、左前側シャッターユニット1650に引っ張られて、左側シャッター駆動部1610に対して左方向へと移動する。これにより、左前側シャッターユニット1650及び左奥側シャッターユニット1630が初期位置に到達する。
なお、係合部材1657と係合受部材1637との構成は、適宜任意に変更可能である。
具体的には、係合受部材1637は、本実施形態のように筒状の部材ではなく、例えば、係合部材1657と係合(当接)することによって左前側シャッターユニット1650を右方向へと付勢するコイルばね等の付勢部材であってもよい。この場合、左前側シャッターユニット1650を初期位置から右方向へと移動させる際の初期トルクを小さくすることができる。
また、係合受部材1637は、例えば、左奥側シャッターユニット1630(具体的には、左奥側シャッターベース1634等)の右端部等に前側に向けて突設された片状の突起であってもよい。また、係合部材1657も、例えば、左前側シャッターユニット1650(具体的には、左前側裏箱部材1656等)の右端部等に後側に向けて突設された片状の突起であってもよい。この場合、左奥側シャッターユニット1630と左前側シャッターユニット1650とが前後方向に重なった状態(図70(c)に示すような状態)において、係合受部材1637と係合部材1657とが係合可能であれば、係合受部材1637と係合部材1657と双方を片状の突起としてもよいし、何れか一方を片状の突起と
して何れか他方を本実施形態と同様の形状(係合受部材1637は筒状、係合部材1657は棒状)としてもよい。
また、従動当接受部1634bを、主動当接部1656dだけでなく係合部材1657にも当接可能となるよう構成することも可能である。この場合、従動当接受部1634bを係合受部材1637の代替として使用することが可能となる。
また、係合受部材1637を片状の突起とする場合、例えば、左奥側シャッターユニット1630と左前側シャッターユニット1650とが前後方向に重なった状態(図70(c)に示すような状態)において主動当接部1656dと当接可能となるように、当該片状の突起(すなわち、係合部材1657)を左奥側シャッターユニット1630(具体的には、左奥側シャッターベース1634等)の左端部に前側に向けて突設するように構成することも可能である。この場合、主動当接部1656dを係合部材1657の代替として使用することが可能となる。
次に、図71〜図76を参照して、各シャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650、右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)の動き方について説明する。
なお、図71は、演出機構ユニット1000を前面側から見た斜視図であり、図72は、図71における左側シャッターユニット1600近傍の拡大図である。
また、図73は、主動当接部1656d,1756dと従動当接受部1634b,1734bとが当接した状態にある場合における演出機構ユニット1000の正面図である。また、図74は、シャッターユニット1500が遮蔽状態である場合における演出機構ユニット1000の正面図であり、図75は、シャッターユニット1500が遮蔽状態である場合における演出機構ユニット1000を後面側から見た斜視図である。また、図76は、シャッターユニット1500が遮蔽状態である場合における演出機構ユニット1000とセンターケースユニット40との関係を説明するための図である。なお、図71〜図74においては、入賞球流下部材1900の図示を省略している。
図71に示すように、演出可動ユニット1400において、可動部1410は、駆動部1420に対して上下方向にスライド移動可能となっている。
また、可動部1410において、演出可動部材1414は、可動ベース1411に対して回転可能となっている。
また、図71及び図72に示すように、左側シャッターユニット1600の左前側シャッターユニット1650が有するガイド受片1654bと、右側シャッターユニット1700の右前側シャッターユニット1750が有するガイド受片1754bとは、下部可動ユニット1200の装飾ガイドユニット1300が有する手前側シャッターガイド1350のガイド溝1350aに挿入されている。
さらに、左側シャッターユニット1600の左奥側シャッターユニット1630が有するガイド受片1636a(図61参照)は、装飾ガイドユニット1300が有する左奥側シャッターガイド1320Lのガイド溝1320aにガイド受入開口1300bを介して挿入されているとともに、右側シャッターユニット1700の右奥側シャッターユニット1730が有するガイド受片1736a(図61参照)は、装飾ガイドユニット1300が有する右奥側シャッターガイド1320Rのガイド溝1320aにガイド受入開口1300bを介して挿入されている。
また、左前側シャッターユニット1650の演出可動部材1661は、付勢部材1662(図64参照)によって開いた状態(すなわち、当該演出可動部材1661の上端側が外側(左側)に倒れた横向き姿勢の状態)に付勢されているが、図71及び図72に示すように、左前側シャッターユニット1650が初期位置にある場合には、制御ベース1100に設けられた動作ガイド部材1100bに内側(右側)に向けて押圧されて、当該演出可動部材1661には付勢部材1662の付勢力に抗する力が作用している。したがって、演出可動部材1661は、左前側シャッターユニット1650が初期位置にある場合には、開いた状態ではなく、閉じた状態(すなわち、縦向き姿勢の状態)になっている。
また、左前側シャッターユニット1650の係合部材1657と、左奥側シャッターユニット1630の係合受部材1637とが係合した状態となっている。
右前側シャッターユニット1750も同様、右前側シャッターユニット1750の演出可動部材1761は、付勢部材(当該演出可動部材1761のガイドピンに取り付けられた付勢部材(図示省略))によって開いた状態(すなわち、当該演出可動部材1761の上端側が外側(右側)に倒れた横向き姿勢の状態)に付勢されているが、図71に示すように、右前側シャッターユニット1750が初期位置にある場合には、制御ベース1100に設けられた動作ガイド部材1100cに内側(左側)に向けて押圧されて、当該演出可動部材1761には付勢部材の付勢力に抗する力が作用している。したがって、演出可動部材1761は、右前側シャッターユニット1750が初期位置にある場合には、開いた状態ではなく、閉じた状態(すなわち、縦向き姿勢の状態)になっている。
また、右前側シャッターユニット1750の係合受部材1757(図61参照)と、右奥側シャッターユニット1730の係合部材1737(図61参照)とが係合した状態となっている。
なお、本実施形態では、左側シャッターユニット1600において、左奥側シャッターユニット1630に筒状の係合受部材1637が設けられ、左前側シャッターユニット1650に棒状の係合部材1657が設けられているのに対し、右側シャッターユニット1700においては、右奥側シャッターユニット1730に棒状の係合部材1737が設けられ、右前側シャッターユニット1750に筒状の係合受部材1757が設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、左奥側シャッターユニット1630に係合部材を設けて、左前側シャッターユニット1650に係合受部材を設けるように構成することも可能である。また、例えば、右奥側シャッターユニット1730に係合受部材を設けて、右前側シャッターユニット1750に係合部材を設けるように構成することも可能である。
その後、左側シャッターユニット1600において、左側シャッター駆動部1610の駆動源1613が有する駆動軸が回転すると、ラック部1651bを有する左前側シャッターユニット1650のみが左側シャッター駆動部1610に対して右方向へと移動する。この際、左前側シャッターユニット1650の演出可動部材1661は、付勢部材1662の付勢力によって制御ベース1100の動作ガイド部材1100bを押圧しているので、当該左前側シャッターユニット1650を初期位置から右方向へと移動させる際の初期トルクを小さくすることが可能となる。
そして、左前側シャッターユニット1650の右方向への移動に伴い、左前側シャッターユニット1650の係合部材1657と、左奥側シャッターユニット1630の係合受部材1637との係合が解除される。
また、左前側シャッターユニット1650の右方向への移動に伴い、制御ベース1100の動作ガイド部材1100bが演出可動部材1661を押圧する力(すなわち、付勢部材1662の付勢力に抗する力)が徐々に解除されて、図73に示すように、演出可動部材1661が反時計回り方向へと徐々に回動する。
同様に、右側シャッターユニット1700において、右側シャッター駆動部1710の駆動源1713(図61参照)が有する駆動軸が回転すると、ラック部1751b(図61参照)を有する右前側シャッターユニット1750のみが右側シャッター駆動部1710に対して左方向へと移動する。この際、右前側シャッターユニット1750の演出可動部材1761は、付勢部材(当該演出可動部材1761のガイドピンに取り付けられた付勢部材(図示省略))の付勢力によって制御ベース1100の動作ガイド部材1100cを押圧しているので、当該右前側シャッターユニット1750を初期位置から左方向へと移動させる際の初期トルクを小さくすることが可能となる。ここで、左側シャッター駆動部1610の駆動源1613が有する駆動軸の回転と、右側シャッター駆動部1710の駆動源1713が有する駆動軸の回転とは、同期していることとする。
そして、右前側シャッターユニット1750の左方向への移動に伴い、右前側シャッターユニット1750の係合受部材1757と、右奥側シャッターユニット1730の係合部材1737との係合が解除される。
また、右前側シャッターユニット1750の左方向への移動に伴い、制御ベース1100の動作ガイド部材1100cが演出可動部材1761を押圧する力(すなわち、演出可動部材1761のガイドピンに取り付けられた付勢部材の付勢力に抗する力)が徐々に解除されて、図73に示すように、演出可動部材1761が時計回り方向へと徐々に回動する。
その後、左前側シャッターユニット1650がさらに右方向へ移動すると、図73に示すように、左前側シャッターユニット1650の主動当接部1656dが左奥側シャッターユニット1630の従動当接受部1634bに当接する。その状態で、左前側シャッターユニット1650がさらに右方向へと移動すると、左奥側シャッターユニット1630は、左前側シャッターユニット1650に引っ張られて、左側シャッター駆動部1610に対して右方向へと移動する。
同様に、右前側シャッターユニット1750がさらに左方向へ移動すると、図73に示すように、右前側シャッターユニット1750の主動当接部1756dが右奥側シャッターユニット1730の従動当接受部1734bに当接する。その状態で、右前側シャッターユニット1750がさらに左方向へと移動すると、右奥側シャッターユニット1730は、右前側シャッターユニット1750に引っ張られて、右側シャッター駆動部1710に対して左方向へと移動する。
なお、図73では、シャッターユニット1500が遮蔽状態になる前に、演出可動ユニット1400の可動部1410が上方向に移動して表示領域R(表示面)の前方に位置しているが、例えば、シャッターユニット1500が遮蔽状態になった後に、可動部1410を上方向へと移動させて表示領域R(表示面)の前方へと位置させ、シャッターユニット1500の開放時に、表示領域Rの前方に位置した状態のまま可動部1410の演出可動部材1414を回転させるように構成することも可能である。
そして、図74に示すように、シャッターユニット1500が遮蔽状態になると、すなわち、各シャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650、右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)が遮蔽位置に到達すると、左前側シャッターユニット1650の視認窓形成部(左前側シャッターベース1654の視認窓形成部1654c及び左前側裏箱部材1656の視認窓形成部1656c)と、右前側シャッターユニット1750の視認窓形成部(右前側シャッターベース1754の視認窓形成部1754c及び右前側裏箱部材1756の視認窓形成部)とによって視認窓部Wが形成される。すなわち、視認窓部Wは、左側シャッターユニット1600(第1遮蔽部材)と右側シャッターユニット1700(第2遮蔽部材)とに跨るように形成されている。
この際、左前側シャッターユニット1650に取り付けられた永久磁石1658と、右前側シャッターユニット1750に取り付けられた永久磁石1758とが互いに引き付け合って、左前側シャッターユニット1650と右前側シャッターユニット1750とがぴったりと当接するようになっている。
本実施形態では、シャッターユニット1500を前後2段構成にしたので、図75に示すように、シャッターユニット1500が遮蔽状態になった場合に、左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750の後方であって、左奥側シャッターユニット1630と右奥側シャッターユニット1730との間には、空間(演出空間Q)が形成される。したがって、シャッターユニット1500が遮蔽状態である場合やシャッターユニット1500が開閉動作中である場合であっても、演出可動ユニット1400の動作(すなわち、可動部1410の上下方向へのスライド移動動作や、演出可動部材1414回転動作)を妨げることがない。
また、本実施形態では、左側のシャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650)は、初期位置にある場合、制御ベース1100とセンターケースユニット40との間に形成されるシャッター収納部T1(図76(b)参照)内に収納されるよう構成されている。すなわち、左側のシャッターは、初期位置にある場合には、センターケースユニット40の入賞球通路部材470やワープ装置442の後方に位置して、正面から見ると視認が困難となっている(図2参照)。
一方、右側のシャッター(右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)は、初期位置にある場合、制御ベース1100と側部演出ユニット700との間に形成されるシャッター収納部T2(図76(a)参照)内に収納されるよう構成されている。すなわち、右側のシャッターユニットは、初期位置にある場合には、側部演出ユニット700のユニットベース部材710の後方に位置して、正面から見ると視認が困難となっている(図2参照)。
ここで、左側のシャッターが初期位置にある場合に左前側シャッターユニット1650の前方に位置する入賞球通路部材470やワープ装置442と、右側のシャッターが初期位置にある場合に右前側シャッターユニット1750の前方に位置するユニットベース部材710とは透光性の材料で形成されている。したがって、各シャッターが初期位置にある場合には、左前側シャッターユニット1650からの光で、入賞球通路部材470やワープ装置442を光らせることができるとともに、右前側シャッターユニット1750からの光で、ユニットベース部材710を介して可動装飾部材750を光らせることができる。
すなわち、シャッター収納部T1,T2が、解除状態のシャッターユニット1500(遮蔽部材)の前面を覆うように当該シャッターユニット1500を収納する収納部をなす。そして、シャッター収納部T1,T2は、その前面に装飾部(入賞球通路部材470、ワープ装置442、可動装飾部材750等)が設けられるとともに後方から照射された光を当該装飾部に向けて透過可能に構成され、装飾部は、シャッターユニット1500が解除状態にある場合にシャッター収納部T1,T2を透過した演出発光部(左前側シャッターユニット1650や右前側シャッターユニット1750に設けられたLED)の光によりライティングされるよう構成されている。
図77〜図79には、第1特別変動入賞装置38の詳細な構造が示されている。なお、図77は、第1特別変動入賞装置38を前面側から見た分解斜視図である。また、図78(a)は、開閉扉38cが閉状態である場合における第1特別変動入賞装置38を前面側から見た斜視図であり、図78(b)は、開閉扉38cが開状態である場合における第1特別変動入賞装置38を前面側から見た斜視図である。ここで、図78(a)、(b)においては、ベース部材380、前面装飾部材381、左基板収納部材382、右基板収納部材383、球導入部材384及び機構ベース部材385の図示を省略している。また、図79は、第1特別変動入賞装置38を右側面側から見た断面図である。
図77〜図79に示すように、第1特別変動入賞装置38は、主に、左右方向に長尺で左右方向略中央部に開口を有するベース部材380と、ベース部材380の開口を前方か
ら覆うようにして当該開口内に開閉自在に装着される開閉扉38cと、ベース部材380の前面に装着される前面装飾部材381と、ベース部材380の後面左部に装着される左基板収納部材382と、ベース部材380の後面右部に装着される右基板収納部材383と、ベース部材380の開口を後方から覆うようにして当該ベース部材380の後面略中央部に装着される球導入部材384と、球導入部材384内に配設され当該第1特別変動入賞装置(大入賞口)38に入賞した遊技球を検出するためのカウントスイッチ38a,38aと、球導入部材384の後面に装着される機構ベース部材385と、機構ベース部材385の後面に装着される基板ベース部材386と、機構ベース部材385に後方から装着される大入賞口ソレノイド38bと、大入賞口ソレノイド38bと開閉扉38cとを連結するための可動アーム部材387とを備えて構成される。
図77に示すように、前面装飾部材381の右部には、一般入賞口35(センターケースユニット40の右下側の一般入賞口35)が設けられている。そして、ベース部材380及び右基板収納部材383のうち、前面装飾部材381に設けられた一般入賞口35の後方となる位置には、当該一般入賞口35に入賞した遊技球を入賞口スイッチ35aへと誘導するための入賞球誘導路35dが設けられている。なお、入賞球誘導路35dは、遊技盤30本体の前面側から後面側に亘って設けられている。すなわち、ベース部材380及び前面装飾部材381の厚みによって、遊技盤30本体の後面まで到達する奥行き(前後方向の長さ)を有する入賞球誘導路35dが形成されている。
また、球導入部材384には、第1特別変動入賞装置38の上方に配設されている普通変動入賞装置37に入賞した遊技球が通る始動入賞球流路37dが設けられている。
基板ベース部材386の前面略中央部には、機構ベース部材385の後方から光を照射するためのLED基板386aが取り付けられている。
LED基板386a上(具体的には、LED基板386aの前面上)にはLED386a1が設けられており、第1特別変動入賞装置38は、LED基板386aのLED386a1から照射されて、光を透過可能な透光性の材料で形成される機構ベース部材385及び球導入部材384を透過した光によって、大入賞口内や透光性の材料で形成される開閉扉38cを光らせることができるよう構成されている。
また、前面開口凹室状の左基板収納部材382の内部には、ベース部材380の後方から光を照射するためのLED基板382aが収納されている。
LED基板382a上(具体的には、LED基板382aの前面上)には、LEDが設けられており、第1特別変動入賞装置38は、LED基板382aのLEDから照射されて、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されたベース部材380に設けられた開口380aを通過した光によって、前面装飾部材381のレンズ部381aを光らせることができるよう構成されている。
また、前面開口凹室状の右基板収納部材383の内部には、ベース部材380の後方から光を照射するためのLED基板383aが収納されている。
LED基板383a上(具体的には、LED基板383aの前面上)には、LEDが設けられており、第1特別変動入賞装置38は、LED基板383aのLEDから照射されて、光を透過しない(或いは、光を透過し難い)よう構成されたベース部材380に設けられた開口380aを通過した光によって、前面装飾部材381のレンズ部381aを光らせることができるよう構成されている。
すなわち、LED基板386aが備えるLED386a1、LED基板382aが備えるLED及びLED基板383aが備えるLEDが、第1特別変動入賞装置38(変動入賞装置(具体的には、第1変動入賞装置))を発光させることが可能な発光手段(具体的には、第1発光手段)をなす。
また、基板ベース部材386には、不正検出用の磁気センサスイッチ61が取り付けられている。機構ベース部材385には磁気センサスイッチ61を挿通可能な貫通孔385aが設けられており、磁気センサスイッチ61は、当該磁気センサスイッチ61の先端部が貫通孔385aを介して大入賞口内(すなわち、球導入部材384内)、或いは、大入賞口の近傍に達するよう構成されている。これにより、磁石を用いて第1特別変動入賞装置38や普通変動入賞装置37へと遊技球を誘導する等の不正を検出できるようになっている。
また、大入賞口ソレノイド38bのプランジャの先端部には、可動アーム部材387と大入賞口ソレノイド38bとを連結するためのリンク部材38dが取り付けられており、可動アーム部材387は、回動軸部387aによって機構ベース部材385に軸支されている。そして、機構ベース部材385には、可動アーム部材387の軸支端部側に設けられた係合ピン387bと、リンク部材38dとが係合するための係合空間385bとして、前後方向に貫通する貫通空間が設けられており、係合空間385b内で、可動アーム部材387の係合ピン387bとリンク部材38dと係合することによって、可動アーム部材387は、リンク部材38dを介して大入賞口ソレノイド38bのプランジャに連結される。
また、開閉扉38cは、回動軸部38c1,38c1によってベース部材380に軸支されており、球導入部材384には、可動アーム部材387の回動端部側に設けられた係合部387cと、開閉扉38cの軸支端部側に設けられた係合受部38c2とが係合するための係合空間384aとして、前後方向に貫通する貫通空間が設けられている。
そして、例えば、図78(a)、(b)に示すように、大入賞口ソレノイド38bのプランジャが引き込まれる(プランジャの先端部が後方向へと移動する)と、リンク部材38dを介して当該プランジャと連結する可動アーム部材387が回動して当該可動アーム部材387の係合部387cが上方向へと移動し、当該係合部387cと係合する係合受部38c2が上方向へと押し上げられる。その結果、当該係合受部38c2を有する開閉扉38cは、上端側が手前側に倒れる方向に回動して、開状態になる。
図80は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチに接続されたインタフェースチップ(I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111C、個別ICレジスタ111Dを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、スペシャル4リーチ(SP4リーチ、プレミアリーチ)等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<スペシャル4リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れ
か一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
また、遊技用マイコン111は、電源投入時や、大当り時などのイベント発生時、磁石や電波等による不正の検出時に個別IDレジスタ111Dに記憶されたIDを、情報伝達部71から出力する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットと電気的に接続されていることを条件に発射装置を制御する発射制御装置201に遊技球の発射を許可する発射許可信号を出力する。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aが近接I/F121を介して接続される。近接I/F121は、接続されるスイッチが近接スイッチである場合に、スイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップである。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通
さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。情報伝達部(外部情報端子板)71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を情報伝達部(外部情報端子板)71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置1へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置1との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図81を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ(音声出力部)19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド、エラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられている枠演出装置45(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶ディスプレイやELディスプレイ等からなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a,337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施形態においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器や特図2表示器に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(演出モード)の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
すなわち、演出制御装置300が、可動演出装置(上部演出ユニット600、側部演出ユニット700、演出機構ユニット1000)の動作制御を行うことが可能な動作制御手段と、変動表示ゲームの表示制御を行うことが可能な変動表示手段とをなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器や特図2表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、10回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器や特図2表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。
この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(普図高確率状態)を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000ミリ秒が600ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604ミリ秒が704ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、300ミリ秒が800ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。
また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
なお、以下の説明や図中では、時短状態を特定遊技状態や普電サポート状態又は電サポ状態と称することがある。
次に、遊技機10の制御について説明する。
まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に、図82及び図83に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば、4ミリ秒)で行われる図84に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。
このメイン処理においては、図82に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次いで、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため、例えば4ミリ秒の時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、遊技機10の電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
次いで、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態に設定するOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。
次いで、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
次いで、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9で、初期化スイッチがOFFと判定した場合(ステップS9;No)には、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるかをチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常であるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11で、停電検査領域1の値が正常であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるかをチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常であるか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13で、停電検査領域2の値が正常であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、チェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16で、チェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図83のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)や、ステップS11又はステップS13で停電検査領域の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No又はステップS13;No)、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図83のステップS24へ移行して、初期化の処理を行う。
図83のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。
次いで、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20で、高確率状態でないと判定した場合(ステップS20;No)には、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
一方、ステップS20で、高確率状態であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(確率状態表示部)をON(点灯)させるONデータをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。
次いで、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。
次いで、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
ステップS29では、個別IDレジスタ111Dから個体識別情報を取得してシリアル通信回路にセットし、情報伝達部71から出力する処理を行う。
次いで、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う(ステップS30)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS30のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS31)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。
次いで、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS32)、割込みを許可する(ステップS33)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
次いで、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS34)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS34の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS35)、停電監視信号がONであるか否かの判定を行う(ステップS36)。
ステップS36で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS36;No)には、初期値乱数更新処理(ステップS34)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行
う。初期値乱数更新処理(ステップS34)の前に割り込みを許可する(ステップS33)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS34での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、ステップS36で、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS36;Yes)には、ステップS35で設定したチェック回数の分だけ停電監視信号のON状態が継続しているか否かを判定する(ステップS37)。
ステップS37で、継続していないと判定した場合(ステップS37;No)には、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS36)に戻る。
一方、ステップS37で、継続していると判定した場合(ステップS37;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS38)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS39)を行う。
次いで、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS40)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS41)。
次いで、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS42)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS43)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS44)を行ってから、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。CPU111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図84のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。
次いで、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。
次いで、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次いで、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。
次いで、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次いで、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)、振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する振動不正監視処理(ステップS62)、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS63)を行う。
次いで、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS64)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS65)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS66)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図85に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次いで、カウントスイッチ監視処理1(ステップA2)を行う。
このカウントスイッチ監視処理1では、第1特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次いで、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしているか、又は、当該特図ゲーム処理タイマの更新(−1)によりタイムアップしたかをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップA4)。
ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
次いで、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
次いで、特図1表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。
次いで、特図2表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図86に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
次いで、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(ステップA113)。
ステップA113で、普通電動役物が作動中であると判定した場合(ステップA113;Yes)には、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA113で、普通電動役物が作動中でないと判定した場合(ステップA113;No)には、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA115)。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上でないと判定した場合(ステップA115;No)には、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定した場合(ステップA115;Yes)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図87に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるかをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA202)。
ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力がないと判定した場合(ステップA202;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力があると判定した場合(ステップA202;Yes)には、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA205)。
次いで、始動口信号出力回数を更新(+1)して出力回数がオーバーフローするかをチェックし(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA207)。
ステップA207で、出力回数がオーバーフローしないと判定した場合(ステップA207;No)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。
一方、ステップA207で、出力回数がオーバーフローすると判定した場合(ステップA207;Yes)には、処理をステップA209に移行する。
そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動
口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する(ステップA210)。
ステップA210で、特図保留数が上限値未満であると判定した場合(ステップA210;Yes)には、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA215)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA216)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA217)、コマンド設定処理(ステップA218)を行う。
次いで、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出して(ステップA219)、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA220)。
次いで、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA221)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA222)。
次いで、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブし(ステップA223、A224、A225)、特図保留情報判定処理(ステップA226)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA210で、特図保留数が上限値未満でないと判定した場合(ステップA210;No)には、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるかをチェックして(ステップA211)、始動口1スイッチ36aの入力であるか否かを判定する(ステップA212)。
ステップA212で、始動口1スイッチ36aの入力であると判定した場合(ステップA212;Yes)には、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA212で、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定した場合(ステップA212;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA226)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図88に示すように、特図保留情報判定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、始動口2の入賞(普通変動入賞装置37への入賞)であるか否かを判定する(ステップA231)。
ステップA231で、始動口2の入賞であると判定した場合(ステップA231;Yes)には、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定を行う(ステップA233)。
一方、ステップA231で、始動口2の入賞でないと判定した場合(ステップA231;No)には、電サポ(時短状態)又は大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する(ステップA232)。
ステップA232で、電サポ又は大当り中であると判定した場合(ステップA232;Yes)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA232で、電サポ又は大当り中でないと判定した場合(ステップA232;No)には、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定を行う(ステップA233)。
ステップA233で、高確率時であると判定した場合(ステップA233;Yes)には、高確率時の判定値を設定し(ステップA234)、対象の大当り乱数をロードする(ステップA236)。そして、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かによって大当りであるか否かを判定する(ステップA237)。
一方、ステップA233で、高確率時でないと判定した場合(ステップA233;No)には、低確率時(通常確率状態)の判定値を設定し(ステップA235)、対象の大当り乱数をロードする(ステップA236)。そして、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かによって大当りであるか否かを判定する(ステップA237)。
ステップA237で、大当りであると判定した場合(ステップA237;Yes)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄情報テーブル(図90参照)を設定し(ステップA238)、対象の大当り図柄乱数をロードする(ステップA239)。その後、設定した大当り図柄情報テーブルから大当り図柄乱数に対応する図柄情報を取得し(ステップA240)、取得した図柄情報に対応する図柄情報コマンドを準備して(ステップA242)、コマンド設定処理を行う(ステップA243)。
一方、ステップA237で、大当りでないと判定した場合(ステップA237;No)には、はずれ図柄情報を取得し(ステップA241)、取得した図柄情報に対応する図柄情報コマンドを準備して(ステップA242)、コマンド設定処理を行う(ステップA243)。
次いで、対象の変動パターン乱数1をロードし(ステップA244)、対象の変動パターン乱数1に対応する変動パターン乱数コマンドを準備して(ステップA245)、コマンド設定処理を行い(ステップA246)、特図保留情報判定処理を終了する。
この処理により、始動記憶の発生に基づき、演出制御装置300に対して飾り特図保留数コマンドが送信され、その後、事前判定情報(事前判定コマンド)として特図種別・図柄情報コマンドと変動パターン乱数コマンドとが送信される。そして、演出制御装置300では、飾り特図保留数コマンドに基づき特図始動記憶数を増加し、図柄情報コマンド及び変動パターン乱数コマンドに基づき事前演出(先読み演出)を行う。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果を当該変動表示ゲームの実行以前に判定することが可能な事前判定手段をなす。
これにより、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができる。そして、演出制御装置300は、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示m1を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
ここで、秘匿性を高める必要がある(結果に影響を及ぼす)大当り乱数及び大当り図柄乱数については、判定後の結果情報を図柄情報コマンドとして演出制御装置300に送信している。これに対して秘匿性を高める必要のない(結果に影響を及ぼさない)変動パターン乱数については変動パターン乱数コマンドとして、乱数値のまま、若しくは、乱数値を示す情報に変換して演出制御装置300に送信するようにしている。なお、変動パターン乱数1は後半変動のリーチ系統(変動グループ)を選択するための乱数であり、変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分を行うための乱数であり、変動パターン乱数3は前半変動を選択するための乱数である。事前判定時点ではリーチ系統さえ演出制御装置300側に伝達できれば良いので、変動パターン乱数1に関する情報を送信すれば良い。
なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
また、変動パターン乱数2及び変動パターン乱数3を変動パターン乱数コマンドに含めるようにしても良いし、変動パターン乱数コマンドに代えて変動パターン乱数1〜3により判定した変動パターンを示すコマンドを送信するようにしても良い。すなわち、変動パターン乱数1〜3を全て演出制御装置300に送信しても良いし、変動開始時のように変動パターンを決定してから変動パターン番号を演出制御装置300に送信するようにしても良い。
ここで、図90(a)に、本実施形態における始動口1スイッチ36aに対応する大当り図柄情報テーブルを示し、図90(b)に、本実施形態における始動口2スイッチ37aに対応する大当り図柄情報テーブルを示す。
図90(a),(b)に示すように、特別結果には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では始動口への遊技球の入賞に基づき抽出された大当り図柄乱数に基づき特別結果を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。
なお、本実施形態の遊技機10における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間や開放する大入賞口の種類(上AT(第2特別変動入賞装置39)、下AT(第1特別変動入賞装置38))である。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技において開閉変換する変動入賞装置の種類を決定することが可能な開閉決定手段をなす。そして、遊技制御装置100は、遊技者にとって有利な度合いが異なる複数の開閉態様の中から特別遊技で開閉変換する変動入賞装置の開閉態様(本実施形態の場合、ラウンド数)を決定するよう構成されている。
また、付加遊技価値とは、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とすることである。
また、大当り図柄乱数に基づいて、特別遊技状態の終了後に確率状態を報知する(確率明瞭)か報知しない(確率曖昧)かも決定される。
また、特別結果の振り分けは、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームの方が遊技者にとって有利な特別結果が選択される確率が高くなるようにされている。
〔特図普段処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図89に示すように、特図普段処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA301)、特図2保留数が0であるか否かを判定する(ステップA302)。
ステップA302で、特図2保留数が0であると判定した場合(ステップA302;Yes)には、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA303)、特図1保留数が0であるか否かを判定する(ステップA304)。
ステップA304で、特図1保留数が0であると判定した場合(ステップA304;Yes)には、普図保留数(普図始動記憶数)が0であるかをチェックして(ステップA305)、普図保留数が0であるか否かを判定する(ステップA306)。
ステップA306で、普図保留数が0あると判定した場合(ステップA306;Yes)には、普図変動表示ゲームの実行中であるか否かを判定する(ステップA307)。
ステップA307で、普図変動表示ゲームの実行中でないと判定した場合(ステップB307;No)には、普図変動表示ゲームの当り中であるか否かを判定する(ステップA308)。
ステップA308で、普図変動表示ゲームの当り中でないと判定した場合(ステップA08;No)には、既に客待ちデモが開始されているかをチェックして(ステップA309)、既に客待ちデモが開始されているか否か、すなわち、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定する(ステップA310)。
ステップA310で、客待ちデモが開始済みでないと判定した場合(ステップA310;No)には、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA311)。そして、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA312)、コマンド設定処理(ステップA313)、特図普段処理移行設定処理1(ステップA314)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA306で普図保留数が0でないと判定した場合(ステップA306;No)、ステップA307で普図変動表示ゲームの実行中であると判定した場合(ステップA307;Yes)、ステップA308で普図変動表示ゲームの当り中であると判定した場合(ステップA308;Yes)、或いは、ステップA310で客待ちデモが開始済みであると判定した場合(ステップA310;Yes)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA314)を行い、特図普段処理を終了する。
この特図普段処理移行設定処理1では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
このように、特図変動表示ゲームだけでなく普図変動表示ゲームの状態も監視して客待ち状態であるか否かを判定することで、客待ち状態であるか否かの判定精度を高めることができる。
また、ステップA302で特図2保留数が0でないと判定した場合(ステップA302;No)や、ステップA304で特図1保留数が0でないと判定した場合(ステップA304;No)には、特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグにはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ設定処理(ステップA315)を行う。
次いで、特図停止図柄(図柄情報)の設定に係る処理、具体的には、大当りフラグの有無及び図柄乱数に基づいて特図停止図柄を決定する処理である特図停止図柄設定処理(ステップA316)を行った後、設定された特図停止図柄の特図停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA317)、図柄情報を特図(特図1又は特図2)に対応する図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA318)。
次いで、特図(特図1又は特図2)に対応する特図変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA319)、変動パターンに関する情報を設定するテーブルを準備する(ステップA320)。
次いで、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA321)、変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA322)を行う。この変動開始情報設定処理では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示m1に係る飾り特図保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
次いで、特図変動中処理移行設定処理(ステップA323)を行って、特図普段処理を終了する。この特図変動中処理移行設定処理では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号又は第2特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器の変動中に係るフラグ、特図1表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)又は特図2表示器における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器の変動中に係るフラグ、特図2表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行う。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、第2始動記憶に基づく大当りフラグ設定処理(ステップA315)から特図変動中処理移行設定処理(ステップA323)が実行され、特図2保留数が0であり特図1保留数が0でない場合には、第1始動記憶に基づく大当りフラグ設定処理(ステップA315)から特図変動中処理移行設定処理(ステップA323)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔変動パターン設定処理〕
次に、前述の特図普段処理における変動パターン設定処理(ステップA321)の詳細について説明する。
図91に示すように、変動パターン設定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、図柄情報(作業用)がはずれ図柄情報であるかをチェックして(ステップA331)、はずれ図柄情報であるか否かを判定する(ステップA332)。
ステップA332で、はずれ図柄情報であると判定した場合(ステップA332;Yes)には、現在の遊技状態に対応する変動グループ選択テーブル(図93、図94参照)を準備して(ステップA333)、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA335)。
一方、ステップA332で、はずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップA332;No)には、特図(特図1又は特図2)に対応する大当り時の変動グループ選択テーブル(図92参照)を準備して(ステップA334)、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA335)。
次いで、2バイト振り分け処理(ステップA336)を行い、振り分けた結果得られたリーチ系統のアドレスを取得して準備する(ステップA337)。
次いで、対象の領域から変動パターン乱数2をロードして準備し(ステップA338)、振り分け処理(ステップA339)を行って、振り分けた結果得られた後半変動番号を取得する(ステップA340)。
次いで、後半変動番号を対象の後半変動番号領域にセーブし(ステップA341)、後半変動番号がリーチなし変動の番号かをチェックして(ステップA342)、リーチなし変動の番号であるか否かを判定する(ステップA343)。
ステップA343で、リーチなし変動の番号であると判定した場合(ステップA343;Yes)には、前半変動選択テーブル1(リーチなし用)を準備し(ステップA344)、対象の領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップA346)。
一方、ステップA343で、リーチなし変動の番号でないと判定した場合(ステップA343;No)には、前半変動選択テーブル2(リーチ用)を準備し(ステップA345)、対象の領域から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップA346)。
次いで、振り分け処理を行い(ステップA347)、振り分けた結果得られた前半変動番号を取得して準備し(ステップA348)、変動パターン設定処理を終了する。
以上の処理により、変動パターン乱数1に基づき変動グループ(リーチなし、ノーマルリーチ、SP1〜4リーチ、共通変動(後述)の何れか)が選択され、変動パターン乱数2に基づき変動グループの中から詳細な演出の振り分け(変動パターンの選択)が行われるとともに、変動パターン乱数3に基づきリーチ状態となるまでの前半変動の変動態様が
選択される。
図92に示す大当り時の変動グループ選択テーブルでは、リーチ状態となる変動グループのみが選択可能である。また、第2特図変動表示ゲームの場合のみSP4リーチが選択可能である。
第1特図変動表示ゲームのはずれ時の変動グループ選択テーブル及び第2特図変動表示ゲームのはずれ時の変動グループ選択テーブルでは、時短状態(普電サポート状態)であるか否かにより使用するテーブルが異なり、時短状態(普電サポート状態)でない場合(普図低確率状態である場合)は図93のテーブルを用い、時短状態である場合(普図高確率状態である場合)は図94のテーブルを用いる。
さらに、第1始動記憶数によって使用するテーブルが異なり、時短状態でない場合は、第1始動記憶数が1である時、すなわち、第1特図変動表示ゲームの開始により第1始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図93(a)のテーブルを用い、第1始動記憶数が2、3又は4である時に図93(b)のテーブルを用いる。第1始動記憶数が多いほどリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第1始動記憶を消化できるようにされている。
第2始動記憶の場合も同様、第2始動記憶数によって使用するテーブルが異なり、時短状態でない場合は、第2始動記憶数が1である時、すなわち、第2特図変動表示ゲームの開始により第2始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図93(c)のテーブルを用い、第2始動記憶数が2、3又は4である時に図93(d)のテーブルを用いる。第2始動記憶数が多いほどリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第2始動記憶を消化できるようにされている。
また、時短状態である場合は、第1始動記憶数が1である時、すなわち、第1特図変動表示ゲームの開始により第1始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図94(a)のテーブルを用い、第1始動記憶数が2、3又は4である時に図94(b)のテーブルを用いる。この場合も、第1始動記憶数が多い場合の方がリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第1始動記憶を消化できるようにされている。また、第1始動記憶数が1である場合におけるリーチなしの変動時間は、時短状態でない場合におけるリーチなしの変動時間よりも長く、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短状態において特図変動表示ゲームが途切れてしまうことを防止するようにしている。
第2始動記憶の場合も同様、時短状態である場合は、第2始動記憶数が1である時、すなわち、第2特図変動表示ゲームの開始により第2始動記憶数が1から0になる時に、当該特図変動表示ゲームについて図94(c)のテーブルを用い、第2始動記憶数が2、3又は4である時に図94(d)のテーブルを用いる。この場合も、第2始動記憶数が多い場合の方がリーチなし及びノーマルリーチの変動時間が短くされており、迅速に第2始動記憶を消化できるようにされている。
ここで、リーチなし及びノーマルリーチの変動グループを共通変動としている。共通変動が選択された場合、演出制御装置300が、リーチなしの変動グループを選択するか、ノーマルリーチの変動グループを選択するかを決定するように構成されている。この共通変動は、時短状態でない場合におけるリーチなしの変動時間よりも長く、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短状態において特図変動表示ゲームが途切れてしまうことを防止するようにしている。
すなわち、時短状態において特図変動表示ゲームの開始時に第2始動記憶数が特定数(ここでは1)である場合には、当該第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間の異なる複数種類の変動パターンの中から比較的変動時間の長い変動パターンである共通変動(リーチ有無共通)を高確率で選択するようにされている。また、時短状態においては特図変動表示ゲームの開始時に始動記憶が特定数(ここでは1)よりも多い場合には、複数種類の変動パターンの中から通常遊技状態中には決定することのない変動時間の最も短い変動パターン(ここでは変動時間3秒の変動パターン)を高確率で選択するようにされている。これにより、始動記憶を素早く消化してオーバーフローを防止するようにしている。また、時短状態であっても特図変動表示ゲームの結果を特別結果とすると決定された場合には、始動記憶の数に拘らずに変動パターンが選択され、共通変動は選択されない。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、前述の特図普段処理における変動開始情報設定処理(ステップA322)の詳細について説明する。
図95に示すように、変動開始情報設定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数セーブ領域を0クリアする(ステップA401)。
次いで、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA402)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA403)。
次いで、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA404)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA405)。
次いで、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA406)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA407)。
次いで、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を算出して準備し(ステップA408)、後半変動番号の値を変動コマンド(ACTION)として準備して(ステップA409)、コマンド設定処理を行う(ステップA410)。
次いで、飾り特図コマンド領域から図柄情報コマンドをロードして準備し(ステップA411)、コマンド設定処理を行う(ステップA412)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(ステップA413)、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域のアドレスを設定して(ステップA414)、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新する(ステップA415)。
次いで、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備し(ステップA416)、コマンド設定処理を行う(ステップA417)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域をシフトし(ステップA418)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップA419)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定され、後に演出制御装置300に送信されることとなる。事前判定時は変動パターン乱数1の値をそのまま演出制御装置300に送信したが、変動開始時は遊技制御装置100で変動パターン乱数に基づく詳細な変動パターンを決定し、判定後の変動パターン情報(番号)を演出制御装置300に送信するようにしている。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。
前述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、当該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)311による制御処理は、主に、図96に示す1stメイン処理と、所定時間周期(例えば、2ミリ秒)に行われる図97に示す割込み処理とからなる。
〔1stメイン処理〕
まず、1stメイン処理について説明する。
この1stメイン処理においては、図96に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップB1)、CPUの初期化やRAMの初期値設定、乱数の初期化等を行う各種初期化処理を行う(ステップB2)。そして、各種割込みのタイマを起動して(ステップB3)、割込みを許可する(ステップB4)。
この1stメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。
このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB5)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB6)を行う。
次いで、遊技制御コマンド解析処理(ステップB7)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB8)を行う。このテストモード処理によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理(後述のステップB11〜B13)において制御を行う。なお、テストモードは遊技機10の電源遮断で終了するようになっている。
次いで、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB9)を行う。
次いで、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB10)を行う。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB11)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB12)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB13)を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB14)を行い、WDTをクリアする処理(ステップB5)に戻る。
〔割込み処理〕
次に、割込み処理について説明する。
この割込み処理においては、図97に示すように、まず、プログラムで管理するソフトタイマを更新するタイマ更新処理(ステップB21)を行う。
次いで、演出制御装置300に入力される信号を処理する入力処理(ステップB22)、演出制御装置300から出力する信号を処理する出力処理(ステップB23)を行う。
次いで、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップB24)を行って、割込み処理を終了する。
〔2ndメイン処理〕
演出制御装置300の映像制御用マイコン(2ndCPU)312は、図98に示す2ndメイン処理を行う。
この2ndメイン処理においては、図98に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップC1)を行い、RAMを0クリアして(ステップC2)、RAMの初期値を設定する(ステップC3)。
次いで、VDP313を初期化するVDP初期化処理(ステップC4)を行い、各種割込みを許可する(ステップC5)。
次いで、各種制御処理の初期化処理(ステップC6)を行い、画面描画を許可する(ステップC7)。
この2ndメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。
このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップC8)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップC9)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。
このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップC9)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップC9;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC10)。
次いで、受信コマンドチェック処理(ステップC11)を行う。この受信コマンドチェック処理では、主制御用マイコン(1stCPU)311から送信されるコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップC12)を行う。この2ndシーン制御処理では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行い、特図変動表示ゲームの進行に対応する演出画像を表示装置41に表示する処理を行う。
次いで、背景の設定を行う背景処理(ステップC13)を行う。この背景処理では、遊技状態(確率状態や客待ち状態の有無)や、遊技モード、演出モード、リーチシーン等に応じた背景を表示する処理を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理である変動表示処理(ステップC14)を行い、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示m1の設定を行う保留表示処理(ステップC15)を行う。この保留表示処理では、始動記憶領域に記憶された事前演出情報に基づき、飾り特図始動記憶表示m1の表示態様を変化させる事前演出(先読み演出)の表示に関する処理も行う。
次いで、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップC16)を行う。この客待ちデモ処理では、キャラクタや映像等を表示する客待ち画面の設定に関する処理や、客待ち画面に表示する告知表示の設定に関する処理等を行う。
次いで、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップC17)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、前述の1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB9)の詳細について説明する。
図99に示すように、1stシーン制御処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(ステップB31)。
ステップB31で、テストモード中であると判定した場合(ステップB31;Yes)には、1stシーン制御処理を終了する。
一方、ステップB31で、テストモード中でないと判定した場合(ステップB31;No)には、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB32)。このシーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンド(電源投入コマンド、停電復旧コマンド、客待ちデモコマンド、変動パターンコマンド、図柄停止コマンド、大当りファンファーレコマンド、大入開放n回目コマンド、インターバルコマンド等)である。
ステップB32で、シーン変更コマンドを受信したと判定した場合(ステップB32;Yes)には、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB33)、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるか否か、すなわち、有効なコマンドであるか否かを判定する(ステップB34)。
ステップB34で、有効なコマンドであると判定した場合(ステップB34;Yes)には、受信コマンドをセーブし(ステップB35)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB36)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB37)を行う。
一方、ステップB32でシーン変更コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB32;No)や、ステップB34で有効なコマンドでないと判定した場合(ステップB34;No)には、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB37)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB37)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。
電源投入コマンドを受信した場合には、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB38)を行う。
また、停電復旧コマンドを受信した場合には、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB39)を行う。
また、客待ちデモコマンドを受信した場合には、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB40)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB41)を行う。この変動中処理では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、図柄停止コマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB42)を行う。この図柄停止処理では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の開始に関する処理である大当りファンファーレ処理(ステップB43)を行う。
また、大入開放n回目コマンドを受信した場合には、ラウンド遊技に関する処理である大当りラウンド中処理(ステップB44)を行う。
また、インターバルコマンドを受信した場合には、ラウンド間のインターバルに関する処理である大当りインターバル処理(ステップB45)を行う。
また、エンディングコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の終了に関する処理である大当りエンディング処理(ステップB46)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB37)により選択された前述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。
この処理として、まず、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB47)を行い、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う飾り特図コマンド受信処理(ステップB48)を行う。
次いで、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む事前判定コマンド(図柄情報コマンド、変動パターン乱数コマンド)に基づく処理を行う事前判定コマンド受信処理(ステップB49)を行う。
次いで、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づき、対応する値を内部設定するとともに背景コマンドを映像制御用マイコン(2ndCPU)312に送信する処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB50)を行って、1stシーン制御処理を終了する。
〔客待ち処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における客待ち処理(ステップB40)の詳細について説明する。
図100に示すように、客待ち処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、客待ち状態となった場合に遊技制御装置100から送信される客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定する(ステップB101)。
ステップB101で、客待ちデモコマンドを受信したと判定した場合(ステップB101;Yes)には、客待ちシャッター態様を設定する(ステップB102)。これにより、1stメイン処理(図96)のモータ/SOL制御処理(ステップB13)で、シャッターユニット1500の左側シャッター駆動部1610が備える駆動源1613及び右側シャッター駆動部1710が備える駆動源1713が制御されて、各シャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650、右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)が初期位置から遮蔽位置へと移動する。
ここで、遊技制御装置100が、遊技が進行していない客待ち状態であるか否かを判定する客待ち状態判定手段をなし、演出制御装置300が、遊技制御装置100が客待ち状態であると判定したことに基づき、所定の客待ち動作を実行する客待ち動作手段をなす。
次いで、シャッター作動中フラグをセットして(ステップB103)、シャッター作動が完了したか否かを判定する(ステップB104)。
ステップB104で、シャッター作動が完了していないと判定した場合(ステップB104;No)、すなわち、各シャッターが遮蔽位置へと到達していない場合には、客待ち処理を終了する。
一方、ステップB104で、シャッター作動が完了したと判定した場合(ステップB104;Yes)、すなわち、各シャッターが遮蔽位置へと到達した場合には、シャッター作動中フラグをリセット(クリア)して(ステップB105)、表示装置41の表示画面を暗転させる(すなわち、非表示状態にする)客待ち表示態様を設定する(ステップB106)。なお、本実施形態では、客待ち表示態様が設定されると、表示装置41の電源をONにしたまま当該表示装置41の表示画面を暗転(すなわち、当該表示装置41に真っ黒の画面を表示)させることによって、当該表示装置41を省電力状態(すなわち、通常状態よりも電力消費を抑えた状態)に変換するよう構成したが、これに限ることはない。客待ち表示態様が設定されると、例えば、表示装置41の電源をOFFにすることによって当該表示装置41を低輝度状態に変換するよう構成することも可能であるし、或いは、表示装置41の電源をONにしたまま当該表示装置41に客待ち表示態様が設定されていない場合(すなわち、通常状態の場合)よりもバックライトの輝度を低下させることによって当該表示装置41を低輝度状態に変換するよう構成することも可能である。このような低輝度状態は、表示装置41の全てのバックライトを制御することで実現可能であるが、低輝度状態において一部のバックライトを低輝度にすることでも実現可能である。
すなわち、演出制御装置300(客待ち動作手段)は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)を作動させてシャッターユニット1500(遮蔽部材)を遮蔽状態に変換するとともに、表示装置41を通常状態から当該通常状態よりも電力消費を抑えた省電力状態(低輝度状態)に変換するよう構成されている。その際、演出制御装置300は、シャッターユニット1500の遮蔽状態への変換完了後に、表示装置41を省電力状態(低輝度状態)に変換するよう構成されている。
次いで、客待ち装飾態様を設定して(ステップB107)、客待ち処理を終了する。これにより、1stメイン処理(図96)の装飾制御処理(ステップB12)で、各シャッターに設けられたLED(すなわち、左奥側シャッターユニット1630のLED基板1635が備えるLED、左前側シャッターユニット1650のLED基板1655,1655が備えるLED、右奥側シャッターユニット1730のLED基板が備えるLED、右前側シャッターユニット1750のLED基板が備えるLED)や、センターケースユニット40に設けられたLED(具体的には、装飾レンズ部材460を光らせる左発光ユニット461及び右発光ユニット462のLEDや、上部演出ユニット600の装飾可動部650のLED基板652が備えるLED等)等が制御されて、図101に示すように点灯する。これにより、シャッターユニット1500が遮蔽状態となって各シャッターで表示装置41の表示領域Rが遮蔽されていても、遊技機10が動作していることを遊技者に理解させることができる。
すなわち、センターケースユニット40に設けられたLED等(装飾レンズ部材460を光らせる左発光ユニット461及び右発光ユニット462のLEDや、上部演出ユニット600の装飾可動部650のLED基板652が備えるLED等)が、所定の発光態様で発光することにより装飾動作を行うことが可能な装飾発光部をなす。そして、演出制御装置300(客待ち動作手段)は、遊技制御装置100が客待ち状態であると判定したことに基づき、装飾発光部を所定の客待ち態様で発光させるよう構成されている。
また、各シャッターに設けられたLED(左奥側シャッターユニット1630のLED基板1635が備えるLED、左前側シャッターユニット1650のLED基板1655,1655が備えるLED、右奥側シャッターユニット1730のLED基板が備えるLED、右前側シャッターユニット1750のLED基板が備えるLED)が、シャッターユニット1500(遮蔽部材)を所定の発光態様で発光させることが可能な演出発光部をなす。そして、演出制御装置300(客待ち動作手段)は、遊技制御装置100が客待ち状態であると判定したことに基づき、演出発光部を所定の客待ち態様で発光させるよう構成されている。なお、客待ち状態の場合には演出発光部を通常よりも低輝度で発光させるようにしても良いし、通常よりも少ない数のLEDを発光させるようにしても良いし、通常よりも少ない数のLEDを低輝度で発光させるようにしても良い。
また、ステップB101で、客待ちデモコマンドを受信していないと判定した場合(ステップB101;No)には、シャッター作動中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップB108)。
ステップB108で、シャッター作動中フラグがセットされていると判定した場合(ステップB108;Yes)には、ステップB104の処理に移行する。
一方、ステップB108で、シャッター作動中フラグがセットされていないと判定した場合(ステップB108;No)には、客待ち処理を終了する。
〔変動中処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB41)の詳細について説明する。
図102に示すように、変動中処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB201)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
ステップB201で、演出リクエストフラグがあると判定した場合(ステップB201;Yes)には、当該変動中処理は、客待ち状態からの復帰後に最初に実行する変動中処理であるか否かを判定する(ステップB202)。
ステップB202で、当該変動中処理は、客待ち状態からの復帰後に最初に実行する変動中処理でないと判定した場合(ステップB202;No)には、ステップB205の処理に移行する。
一方、ステップB202で、当該変動中処理は、客待ち状態からの復帰後に最初に実行する変動中処理であると判定した場合(ステップB202;Yes)には、シャッターの復帰動作を設定する(ステップB203)。これにより、1stメイン処理(図96)のモータ/SOL制御処理(ステップB13)で、シャッターユニット1500の左側シャッター駆動部1610が備える駆動源1613及び右側シャッター駆動部1710が備える駆動源1713が制御されて、各シャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650、右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)が遮蔽位置から初期位置へと移動する。
次いで、表示装置41の表示画面を明転させる(すなわち、表示状態にする)通常表示態様を設定する(ステップB204)。これにより、表示装置41が省電力状態から通常状態に復帰する。
このように、本実施形態では、表示装置41を省電力状態(低輝度状態)に変換する場合(図100のステップB106参照)と異なり、シャッター作動の完了を待たずに表示装置41を通常状態に変換するよう構成されている。
すなわち、演出制御装置300が、遊技制御装置100(客待ち状態判定手段)が客待ち状態から復帰したと判定したことに基づき、客待ち動作を解除する客待ち解除手段をなす。この際、演出制御装置300は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)を作動させてシャッターユニット1500(遮蔽部材)を解除状態に変換するとともに、当該解除状態への変換完了前に表示装置41を省電力状態(低輝度状態)から通常状態に復帰させるよう構成されている。
なお、本実施形態では、シャッターの復帰動作の設定(ステップB203)を実行した後に、通常表示態様の設定(ステップB204)を実行するよう構成したが、これに限ることはなく、通常表示態様の設定(ステップB204)を実行した後に、シャッターの復帰動作の設定(ステップB203)を実行するように構成することも可能である。
次いで、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB205)、可動体リクエストセット処理(ステップB206)を行う。遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)及び演出モードに基づいて、変動演出パターンの詳細を設定する変動演出パターン設定処理(ステップB207)を行う。
次いで、役物動作パターン設定処理(ステップB208)、乱数シード初期化処理(ステップB209)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB210)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を設定する変動時間設定処理(ステップB211)を行い、最初のシーン及びシーン更新タイマをセットする(ステップB212)。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB213)、変動中処理を終了する。
また、ステップB201で、演出リクエストフラグがないと判定した場合(ステップB201;No)には、シーン更新タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップB214)。シーン更新タイマは、シーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、このシーン更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。
ステップB214で、シーン更新タイマの値が0でないと判定した場合(ステップB214;No)には、変動中処理を終了する。
一方、ステップB214で、シーン更新タイマの値が0であると判定した場合(ステップB214;Yes)には、次の通常シーンデータを設定する(ステップB215)。これにより、新たなシーンが開始されるとともにシーン更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
次いで、役物動作パターン設定処理(ステップB208)で設定される役物動作パターン情報を取得して(ステップB216)、役物動作タイミングであるか否かを判定する(ステップB217)。
ステップB217で、役物動作タイミングでないと判定した場合(ステップB217;No)には、変動中処理を終了する。
一方、ステップB217で、役物動作タイミングであると判定した場合(ステップB217;Yes)には、当該役物動作タイミングに対応する役物の動作を設定して(ステップB218)を行って、変動中処理を終了する。これにより、1stメイン処理(図96)のモータ/SOL制御処理(ステップB13)で、対応する役物を動作させるための駆動力を発生する駆動源が制御されて、当該対応する役物が動作する。
なお、シャッターの復帰動作を行っている変動表示ゲームにおいては、当該変動表示ゲームの予告演出の発生を通常よりも遅らせて、シャッターが完全に復帰した後に当該予告演出を発生させるよう構成することも可能であるし、当該予告演出の発生を遅らせるのではなく、表示装置41による表示での予告演出を省略して、スピーカ19a,19bによる音での予告演出のみを行うように構成することも可能である。
〔役物動作パターン設定処理〕
次に、前述の変動中処理における役物動作パターン設定処理(ステップB208)の詳細について説明する。
図103に示すように、役物動作パターン設定処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、役物動作選択テーブル(図104参照)を準備して(ステップB221)、遊技制御装置100からの変動開始コマンド(図柄情報コマンド及び変動パターンコマンド)に応じた演出ユニット動作態様を取得する(ス
テップB222)。そして、演出ユニットの役物動作タイミング等の役物動作パターン情報を設定して(ステップB223)、役物動作パターン設定処理を終了する。
例えば、ステップB222で、演出ユニット動作態様として「1種(○○)煽り動作」が取得された場合、変動中処理(図102)の動作タイミングに対応する役物の動作の設定(ステップB218)で、1種類の役物(○○)の動作が設定される。また、演出ユニット動作態様として「N種(○○&○○…)煽り動作」が取得された場合、変動中処理(図102)の動作タイミングに対応する役物の動作の設定(ステップB218)で、N種類の役物(○○&○○…)の動作が設定される。
ここで、カッコ内の○○が「上部」である場合、各役物のうち上部演出ユニット600の動作が設定されて、上部演出ユニット600による煽り動作が開始される。この際、上部演出ユニット600による煽り動作として、例えば、所定期間の間、装飾可動部650が上下に繰り返しスライド移動する動作等が実行される。
また、カッコ内の○○が「側部」である場合、各役物のうち側部演出ユニット700の動作が設定されて、側部演出ユニット700による煽り動作が開始される。この際、側部演出ユニット700による煽り動作として、例えば、所定期間の間、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態を維持したまま、基端側可動体752が左右に繰り返し回動する(すなわち、関節部Jが繰り返し屈伸運動する)動作が実行される。
また、カッコ内の○○が「下部」である場合、各役物のうち演出可動ユニット1400の動作が設定されて、演出可動ユニット1400による煽り動作が開始される。この際、演出可動ユニット1400の煽り動作として、例えば、所定期間の間、可動部1410が上下に繰り返し移動する動作や、可動部1410が初期位置から上方向へと移動して所定位置に到達した状態で演出可動部材1414が回転する動作等が実行される。なお、この演出可動部材1414の回転は、可動部1410が所定位置に到達した場合に常に実行するように構成してもよいし、変動表示ゲームが特別結果となる期待度等に応じて実行するよう構成してもよい。
また、カッコ内の○○が「シャッター」である場合、各役物のうちシャッターユニット1500の動作が設定されて、シャッターユニット1500による煽り動作が開始される。これにより、シャッターユニット1500の煽り動作として、例えば、所定期間の間、各シャッター(或いは、前側のシャッターのみ)が左右に繰り返しスライド移動する動作や、所定期間の間、シャッターユニット1500が遮蔽状態となる動作等が実行される。
ここで、カッコ内の○○に「シャッター&下部」が含まれる場合等、シャッターユニット1500の動作と演出可動ユニット1400の動作とが同時に設定される場合には、例えば、シャッターユニット1500が遮蔽状態になった後(すなわち、各シャッターが遮蔽位置へと到達した後)に、可動部1410が初期位置から上方向へと移動し、そして、可動部1410が所定位置に到達した状態で、シャッターユニット1500が解除状態に切り替わって各シャッターが初期位置へと移動する動作等が実行される。すなわち、可動部1410(可動演出部材)が、シャッターユニット1500(遮蔽部材)の遮蔽状態への変換完了後に、表示領域Rの前方からずれた位置(すなわち、初期位置)から、表示領域R(表示画)の前方であって左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730(奥側遮蔽部材)の側方(すなわち、左奥側シャッターユニット1630と右奥側シャッターユニット1730との間)であるとともに左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750(前側遮蔽部材)の後方に形成される演出空間Q(図75参照)に進出する動作等が実行される。なお、可動部1410が所定位置に到達した後に、演出可動部材1414を回転させてもよく、その場合は、シャッターユニット1500の解除状態への変換完了前に、演出可動部材1414を回転させてもよいし、シャッターユニット1500の解除状態への変換完了後に、演出可動部材1414を回転させてもよい。
具体的には、例えば、演出ユニット動作態様情報として「1種(側部)煽り動作」が取得された場合、変動中処理(図102)の動作タイミングに対応する役物の動作の設定(ステップB218)で、側部演出ユニット700の動作が設定される。
また、例えば、演出ユニット動作態様情報として「4種複合(側部&上部&シャッター&下部)煽り動作」が取得された場合、変動中処理(図102)の動作タイミングに対応する役物の動作の設定(ステップB218)で、側部演出ユニット700、上部演出ユニット600、シャッターユニット1500及び演出可動ユニット1400の動作が設定される。
ここで、図柄情報コマンドがはずれ図柄情報である場合に参照される役物動作選択テーブル(図103(a)参照)と、図柄情報コマンドが大当り図柄情報である場合に参照される役物動作選択テーブル(図103(b)参照)とを比較すると、図柄情報コマンドがはずれ図柄情報である場合には、リーチ系統情報が「ノーマルリーチ」の時に演出ユニット動作態様として「1種(上部)煽り動作」は取得されないが、図柄情報コマンドが大当り図柄情報である場合には、リーチ系統情報が「ノーマルリーチ」の時に演出ユニット動作態様として「1種(上部)煽り動作」が取得される場合がある。また、図柄情報コマンドがはずれ図柄情報である場合には、演出ユニット動作態様として「1種(シャッター)煽り動作」は取得されないが、図柄情報コマンドが大当り図柄情報である場合には、演出ユニット動作態様として「1種(シャッター)煽り動作」が取得される場合がある。
したがって、リーチ系統情報が「ノーマルリーチ」の時に演出ユニット動作態様として「1種(上部)煽り動作」が取得された場合や、リーチ系統情報にかかわらず演出ユニット動作態様として「1種(シャッター)煽り動作」が取得された場合は、大当り確定であるといえる。
そこで、本実施形態では、リーチ系統情報が「ノーマルリーチ」の時に演出ユニット動作態様として「1種(上部)煽り動作」が取得された場合と、リーチ系統情報にかかわらず演出ユニット動作態様として「1種(シャッター)煽り動作」が取得された場合との双方(或いは、何れか一方であってもよい)において、大当り確定を報知する一発告知演出を実行する。
ここで、演出制御装置300が、変動表示ゲームが特別結果となることを当該変動表示ゲームの結果が導出される以前に告知する一発告知演出を実行することが可能な一発告知手段をなす。
本実施形態の場合、例えば、図90(a)、(b)に示すように、大当り図柄乱数に基づいて、特別遊技状態の実行態様として開放する特別変動入賞装置(大入賞口)の種類が決定されるが、その決定された特別変動入賞装置を発光させることによって一発告知演出を実行する。
具体的には、例えば、開放する特別変動入賞装置の種類として上AT(第2特別変動入賞装置39)が決定された場合には、一発告知演出として、図111に示すように、第2特別変動入賞装置39のLED基板395が備えるLEDを点灯(或いは、点滅)させるとともに、上スピーカ19aから大当り確定を報知するための音声(本実施形態の場合、「キュイン!キュイン!」)を出力する。
また、例えば、開放する特別変動入賞装置の種類として下AT(第1特別変動入賞装置38)が決定された場合には、一発告知演出として、図112に示すように、第1特別変動入賞装置38のLED基板382a,383a,386aが備えるLEDを点灯(或いは、点滅)させるとともに、下スピーカ19bから大当り確定を報知するための音声(本実施形態の場合、「キュイン!キュイン!」)を出力する。
すなわち、演出制御装置300は、発光手段によって変動入賞装置を発光させることで一発告知演出を実行するよう構成されている。この際、演出制御装置300は、遊技制御装置100により決定された変動入賞装置の種類(すなわち、特別遊技において開閉変換される変動入賞装置の種類)に応じて、一発告知演出において発光させる変動入賞装置の種類を変化させるよう構成されている。具体的には、演出制御装置300は、特別遊技において第1特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)が開閉変換される場合には、一発告知演出において第1発光手段(LED基板386aが備えるLED386a1、LED基板382aが備えるLED及びLED基板383aが備えるLED)により第1特別変動入賞装置38を発光させる一方、特別遊技において第2特別変動入賞装置39(第2変動入賞装置)が開閉変換される場合には、一発告知演出において第2発光手段(LED基板395が備えるLED)により第2特別変動入賞装置39を発光させるよう構成されている。
また、遊技機10は、遊技音を発生することが可能な音発生手段を備え、音発生手段は、第1特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)に対応付けられた上スピーカ19a(第1音発生手段)と、第2特別変動入賞装置39(第2変動入賞装置)に対応付けられた下スピーカ19b(第2音発生手段)と、を含んでいる。
そして、演出制御装置300(一発告知手段)は、第1特別変動入賞装置38を発光させる場合には、上スピーカ19aから告知音を発生させる一方、第2特別変動入賞装置39を発光させる場合には、下スピーカ19bから告知音を発生させるよう構成されている。
ここで、第1特別変動入賞装置38に対応付けられた上スピーカ19aは、第2特別変動入賞装置39よりも第1特別変動入賞装置38の近くに配置され、第2特別変動入賞装置39に対応付けられた下スピーカ19bは、第1特別変動入賞装置38よりも第2特別変動入賞装置39の近くに配置されている。
なお、一発告知演出の変形例1として、大当りのラウンド数に対応して設定された点灯態様(点灯パターン)で、対応する特別変動入賞装置を発光させるよう構成することも可能である。
本実施形態の場合、例えば、図90(a)、(b)に示すように、大当り図柄乱数に基づいて、特別遊技状態の実行態様として開放する特別変動入賞装置(大入賞口)の種類とともに実行可能なラウンド数も決定されるが、その決定されたラウンド数に対応して設定された点灯態様で、開放する特別変動入賞装置として決定された特別変動入賞装置を発光させることによって一発告知演出を実行することも可能である。
ここで、決定されたラウンド数に対応して設定された点灯態様は、図113(b)に示すような点灯態様選択テーブルを参照して取得することができる。
すなわち、演出制御装置300が、発光手段による変動入賞装置の発光態様を決定する発光態様決定手段をなす。
そして、図113(b)に示すように、変動入賞装置の発光態様は、変動入賞装置の開閉態様(本実施形態の場合、ラウンド数)毎に予め対応付けられており、演出制御装置300は、一発告知演出における変動入賞装置の発光態様を、遊技制御装置100(開閉決定手段)により決定された開閉態様(ラウンド数)に対応付けられた発光態様に決定するよう構成されている。
具体的には、例えば、開放する特別変動入賞装置の種類として上AT(第2特別変動入賞装置39)が決定され、点灯態様選択テーブルから点灯態様として「2回転点灯」が取得された場合には、図113(a)に示すように、第2特別変動入賞装置39のLED基板395が備えるLED(すなわち、内部空間Pの周方向に沿って並ぶLED)を所定の方向(本実施形態の場合、反時計回り方向)に順次点灯・消灯させていく移動点滅演出を2回転分(2周分)実行する。これにより、内部空間P内であたかも回転体が回転しているかのように遊技者に見せることができる。
また、例えば、開放する特別変動入賞装置の種類として下AT(第1特別変動入賞装置38)が決定され、点灯態様選択テーブルから点灯態様として「4回転点灯」が取得された場合には、第1特別変動入賞装置38のLED基板382a,383aが備えるLED(すなわち、開閉扉38cの周囲に配されたレンズ部381aを光らせるLED)を所定の方向(本実施形態の場合、反時計回り方向)に順次点灯・消灯させていく移動点滅演出を4回転分(4周分)実行する。これにより、開閉扉38cの周囲をあたかも回転体が回転しているかのように遊技者に見せることができる。なお、この場合、第1特別変動入賞装置38のLED基板382a,383aが備えるLEDだけでなく、第1特別変動入賞装置38のLED基板386aが備えるLED(すなわち、開閉扉38cを光らせるLED)も点灯(点滅)させてもよい。
なお、第1特別変動入賞装置38も、第2特別変動入賞装置39のように、逆「ハ」の字状に開くことが可能な一対の可動部材を備える構成としてもよい。
また、本実施形態の場合、図113(b)に示すように、大当りのラウンド数(価値)が大きいほど高確率で移動点滅の回転数が多いものが選択されるよう構成されているが、これに限ることはなく、移動点滅の回転数は適宜任意に変更可能である。
また、一発告知演出の変形例2として、誘導可動部材392とは別個の駆動源によって演出可動部材393を駆動するよう構成し、図114(a)に示すように、一発告知演出時に演出可動部材393を動作させるよう構成することも可能である。
具体的には、図113(b)に示すような点灯態様選択テーブル、すなわち、大当りのラウンド数と点灯態様とが対応付けられた点灯態様選択テーブルに替えて、図114(b)に示すような点灯態様選択テーブル、すなわち、大当りのラウンド数と点灯態様と演出可動部材393の動作とが対応付けられた点灯態様選択テーブルを参照して、決定されたラウンド数に対応して設定された点灯態様と演出可動部材393の動作とを取得する。そして、演出可動部材393の動作として「動作」を取得した場合には、第2特別変動入賞装置39による移動点滅演出とともに、演出可動部材393を動作させる。この際、演出可動部材393の動作は、例えば、第2特別変動入賞装置39による移動点滅演出の間、第2状態(傾倒姿勢の状態)となる動作であってもよいし、或いは、第2特別変動入賞装置39による移動点滅演出の間、第1状態と第2状態との変換を交互に繰り返す動作であってもよい。
一方、演出可動部材393の動作として「非動作」を取得した場合には、演出可動部材393を動作させずに、第2特別変動入賞装置39による移動点滅演出のみを実行する。
なお、第1特別変動入賞装置38も、第2特別変動入賞装置39のように、逆「ハ」の字状に開くことが可能な一対の可動部材を備える構成とすれば、一発告知演出時(すなわち、第1特別変動入賞装置38による移動点滅演出時)に、一方の可動部材を動作させる演出も行うことが可能となる。
〔事前判定コマンド受信処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における事前判定コマンド受信処理(ステップB49)の詳細について説明する。
図105に示すように、事前判定コマンド受信処理において、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311は、まず、事前判定コマンド(図柄情報コマンド、変動パターン乱数コマンド)を受信した否かを判定する(ステップB301)。
ステップB301で、事前判定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB301;No)には、事前判定コマンド受信処理を終了する。
一方、ステップB301で、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップB301;Yes)には、受信した事前判定コマンドの内容を対応する保留(始動)記憶領域にセーブする(ステップB302)。
次いで、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であるかをチェックして(ステップB303)、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であるか否かを判定する(ステップB304)。
ステップB304で、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報であると判定した場合(ステップB304;Yes)には、現在の遊技状態に対応する変動グループ選択テーブル(図93、図94参照)を準備して(ステップB305)、準備した変動グループ選択テーブルから、受信した事前判定コマンドに含まれる変動パターン乱数コマンドに応じたリーチ系統を取得する(ステップB307)。
一方、ステップB304で、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドがはずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップB304;No)、すなわち、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドが大当り図柄情報である場合には、特図(特図1又は特図2)に対応する大当り時の変動グループ選択テーブル(図92参照)を準備して(ステップB306)、準備した変動グループ選択テーブルから、受信した事前判定コマンドに含まれる変動パターン乱数コマンドに応じたリーチ系統を取得する(ステップB307)。
次いで、事前演出振分テーブル(図106参照)をセットして(ステップB308)、受信した事前判定コマンドに含まれる図柄情報コマンドと、ステップB307で取得したリーチ系統とに基づいて事前演出の報知態様を選択する事前演出選択処理(ステップB309)を実行する。
次いで、対象となる保留(始動)記憶領域に、選択した事前演出の報知態様等に関する事前演出情報をセーブして(ステップB310)、事前判定コマンド受信処理を終了する。
例えば、事前演出の報知態様として「保留:変化なし」が選択された場合、図107(a)に示すように、デフォルトの色(本実施形態の場合、白色)の飾り特図始動記憶表示m1が表示領域Rの第1記憶表示領域R1(すなわち、第1始動記憶に対応する数の飾り特図始動記憶表示m1が出現する記憶表示領域)又は第2記憶表示領域R2(すなわち、第2始動記憶に対応する数の飾り特図始動記憶表示m1が出現する記憶表示領域)に表示される。
また、例えば、事前演出の報知態様として「保留:青」、「保留:黄」、「保留:赤」又は「保留:虹」が選択された場合、青色、黄色、赤色又は虹色の飾り特図始動記憶表示m1が表示領域Rの第1記憶表示領域R1又は第2記憶表示領域R2に表示される。
すなわち、演出制御装置300が、遊技制御装置100(始動記憶手段)に記憶された始動記憶に対応する数の飾り特図始動記憶表示m1(記憶表示)を表示領域Rに設定された記憶表示領域R1,R2に表示することが可能な記憶表示手段をなす。
ここで、変動中処理(図102)の動作タイミングに対応する役物の動作の設定(ステップB218)で、シャッターユニット1500の動作が設定される場合等、変動表示ゲームに実行中にシャッターユニット1500が遮蔽状態になる場合には、例えば、図107(a)に示すように、表示領域Rの中央部で変動表示している第1特別図柄n1、第2特別図柄n2及び第3特別図柄n3が各シャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650、右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)で遮蔽されてしまう。
そこで、本実施形態では、変動表示ゲームの実行中に演出機構ユニット1000(可動演出装置)の動作に基づきシャッターユニット1500(遮蔽部材)が遮蔽状態となる場合には、複数の識別情報(特別図柄n1〜n3)を特定部位(すなわち、シャッターユニット1500の遮蔽状態において視認窓部Wにより視認可能に露出される部位。本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)に縮小表示させるよう構成されている。これにより、シャッターユニット1500が遮蔽状態になった場合にも、視認窓部Wを介して特別図柄n1〜n3を視認することが可能となる。なお、特別図柄n1〜n3を特定部位に縮小表示させるタイミングは、各シャッターが遮蔽位置に到達する前であってもよいし、到達した後であってもよいが、特別図柄n1〜n3を常に視認可能とする等の観点から、各シャッターが遮蔽位置に到達する前(特に、左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750が初期位置から動き出すタイミングと略同時)であることが好ましい。
また、本実施形態では、図107(a)に示すように、記憶表示領域(第1記憶表示領域R1及び第2記憶表示領域R2)が、演出機構ユニット1000(可動演出装置)の動作時においてシャッターユニット1500(遮蔽部材)により遮蔽される位置に設定されている。そこで、本実施形態では、演出機構ユニット1000の非動作時においては、図107(a)に示すように、記憶表示領域(第1記憶表示領域R1及び第2記憶表示領域R2)に遊技制御装置100(事前判定手段)の判定結果に対応付けられた表示態様で飾り特図始動記憶表示m1(記憶表示)を表示させる一方、演出機構ユニット1000の動作時においては、図107(b)に示すように、特別図柄n1〜n3の特定部位への縮小表示と略同時に、当該特定部位に始動記憶数だけが把握可能な省略態様に切り替えて省略特図始動記憶表示m2(記憶表示)を表示させるよう構成されている。具体的には、省略特図始動記憶表示m2は、数字表記(本実施形態の場合、「特1×N*(N*=第1始動記憶の数) 特2×N**(N**=第2始動記憶の数)」)で始動記憶数を表示している。したがって、この場合、図107(a)に示すような、始動記憶表示による事前演出(先読み演出)ができない状態となる。
なお、本実施形態では、図107(a)に示すように、第1記憶表示領域R1及び第2記憶表示領域R2を、表示領域Rのうち区画壁部材450の後方となる位置に設定して、第1記憶表示領域R1及び第2記憶表示領域R2に出現する飾り特図始動記憶表示m1を、光を透過可能な区画壁部材450を介して視認させるよう構成したが、これに限ることはなく、第1記憶表示領域R1及び第2記憶表示領域R2は、遮蔽状態のシャッターユニット1500により遮蔽される位置であれば適宜任意に変更可能である。
また、第1記憶表示領域R1及び第2記憶表示領域R2を、演出機構ユニット1000の動作時においてシャッターユニット1500により遮蔽されない位置に設定すること、すなわち、演出機構ユニット1000の動作状態に拘らず特定部位(すなわち、シャッターユニット1500の遮蔽状態において視認窓部Wにより視認可能に露出される部位。本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)に設定することも可能である。
また、本実施形態では、図107(a)、(b)に示すように、識別情報として、特別図柄n1〜n3に加えて、変動中であることを遊技者に報知するための第4図柄(第1特図変動表示ゲーム用の第4図柄n41、第2特図変動表示ゲーム用の第4図柄n42)も表示領域Rに表示するよう構成されている。すなわち、複数の識別情報には、複数桁で変動表示される通常識別情報(特別図柄n1〜n3)と、当該通常識別情報に対応して変動表示される特定識別情報(第4図柄n41,n42)と、が含まれている。
この第4図柄n41,n42は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)の動作状態に拘らず特定部位(すなわち、シャッターユニット1500の遮蔽状態において視認窓部Wにより視認可能に露出される部位。本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)に設定された第4図柄変動表示領域R3で変動表示されるよう構成されている。その際、第4図柄n41,n42は、演出機構ユニット1000の動作状態に拘らず視認窓部Wよりも小さく表示されるとともに、その大きさを維持されるようになっている。
第1特図変動表示ゲーム用の第4図柄n41は、表示装置41において第1特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが実行されている間に変動表示され、第2特図変動表示ゲーム用の第4図柄n42は、表示装置41において第2特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが実行されている間に変動表示される。
その際、第4図柄n41,n42は、図109に示すような順番、すなわち、「白」→「青」→「黄」→「緑」→「オレンジ」→「ピンク」→「赤」→「白」…の順番で色が切り替わるように変動表示され、飾り特図変動表示ゲームの停止と略同時に、ゲームの結果に対応した色で停止するよう構成されている。具体的には、ゲームの結果が「はずれ」であれば、第4図柄n41,n42は「白」で停止表示される。
なお、第4図柄表示領域R3の変形例として、図108に示すように、センターケースユニット40の上部演出ユニット600が備える可動機構部610(図27参照)等に、第4図柄表示領域R2を囲んで区画するための領域区画部Yを設けるよう構成することも可能である。
この場合、左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750は、遮蔽位置への移動時や到達時等に領域区画部材Yにぶつかってしまうことがないように構成される。また、この場合、領域区画部Y専用の光源を設けて、第4図柄n41,n42の変動表示に対応した色(図109参照)で領域区画部Yを発光させるよう構成することも可能である。
このように、第4図柄表示領域R2を囲む領域区画部Yを設けることで、例えば、シャッターユニット1500に不具合が生じて、通常は第4図柄n41,n42を隠蔽(遮蔽)しないように動作するシャッターが、第4図柄n41,n42を隠蔽するような動作を行おうとした場合であっても、領域区画部材Yがストッパーの役割を果たす。そのため、シャッターユニット1500に不具合が生じても、第4図柄n41,n42が隠蔽(遮蔽)されることを防止することが可能となる。
また、第4図柄n41,n42の変形例として、図110(a)に示すように、第4図柄n41,n42に加えて、当該第4図柄n41,n42の変動表示を擬似する擬似図柄(第1特図変動表示ゲーム用の第4図柄n41を擬似する第1擬似図柄n43、第2特図変動表示ゲーム用の第4図柄n42を擬似する第2擬似図柄n44)を表示させるよう構成することも可能である。ここで、演出制御装置300が、表示装置41の表示領域Rに特定識別情報(第4図柄n41,n42)の変動表示を擬似する擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)を変動表示させる擬似変動表示手段をなす。
この擬似図柄n43,n44は、図110(b)に示すように、ゲームの結果に対応した変動パターンで変動表示される。すなわち、実行中の第1特図変動表示ゲームの結果が「2R通常大当り」であれば、第1擬似図柄n43は、「白」→「青」or「?」→「黄」→「緑」→「オレンジ」or「?」→「ピンク」→「赤」→「白」…の順番で、第4図柄n41の切り替わりタイミングと同じタイミングで色が切り替わるように変動表示される。ここで、「青」or「?」とは、青色の第1擬似図柄n43が表示される場合もあるし、中に「?」と記された第1擬似図柄n43が表示される場合もあることを意味する。なお、「?」は、「?」に替えてその他の予告的な表示(例えば、「熱」等)であってもよい。すなわち、擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)の表示態様には、実行中の変動表示ゲームの結果を予告するための予告表示態様(結果予告情報(「?」(或いは、「熱」等)))が含まれており、演出制御装置300(擬似変動表示手段)は、擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)の表示態様を特定識別情報(第4図柄n41,n42)の切り替
わりに対応して切り替えるとともに、特定の切り替わりタイミングにおいて予告表示態様(結果予告情報)を表示させるよう構成されている。
また、この場合、図110(a)に示すように、第4図柄n41,n42及び擬似図柄n43,n44が出現する第4図柄表示領域R2を区画するための領域区画部Yを設けるように構成することも可能であるし、設けないように構成することも可能である。また、領域区画部Yを設ける場合、図110(a)に示すように、領域区画部Yは、第4図柄表示領域R2に出現する各図柄を仕切るような形状であってもよいし、仕切らない形状であってもよい。
なお、本実施形態においては、上部演出ユニット600の装飾可動部650、側部演出ユニット700の可動装飾部材750、演出機構ユニット1000の可動部1410や各シャッター(左奥側シャッターユニット1630、左前側シャッターユニット1650、右奥側シャッターユニット1730、右前側シャッターユニット1750)等が盤演出装置44に相当し、上部演出ユニット600内のLED、側部演出ユニット700内のLED、演出機構ユニット1000内のLED等が盤装飾装置46に相当する。
以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技の進行に応じた画像を表示することが可能な表示装置41(表示パネル)と、当該表示装置41を収納するための収納ケース504と、を備えた遊技機10において、収納ケース504は、表示装置41を表裏一側(本実施形態の場合、表側(前側))から覆う第1ケース部材510と、表示装置504を表裏他側(本実施形態の場合、裏側(後側))から覆う第2ケース部材502と、を備え、第1ケース部材510は、第2ケース部材520に設けたケース係合受部521(係合受部)に係合することで当該第1ケース部材510と当該第2ケース部材520とを閉止状態に維持するための上側ケース係合片513(弾性係合片)と、表示装置41の一端部(本実施形態の場合、下端部)に当接して当該表示装置41の移動を規制するための下部規制片515(パネル当接部)と、を備え、上側ケース係合片513は、表示装置41の他端部(本実施形態の場合、上端部)に対応する位置から第2ケース部材520側に向けて延設されてなり、表示装置41よりも第2ケース部材520側に配置され、当該上側ケース係合片513の弾性復元力によりケース係合受部521に係合することが可能な上側ケース係合爪部513a(ケース係合爪部)と、上側ケース係合爪部513aがケース係合受部521に係合した状態において表示装置41の他端部(上端部)を下側規制片515側へ向けて押圧することが可能なパネル押圧部513bと、を備えている。
したがって、上側ケース係合片513が上側ケース係合爪部513aとパネル押圧部513bとを備えているので、第1ケース部材510と第2ケース部材520とを閉止状態に維持するための上側ケース係合片513を利用して収納ケース504内に収納した表示装置41を固定することができる。そのため、収納ケース503への表示装置41の収納作業の効率化を図ることができるとともに、余計なコストがかからないので、収納ケース504への表示装置41の収納効率が向上する。
なお、本実施形態では、上側ケース係合片513等を備える第1ケース部材510で表示装置41を表側(前側)から覆い、ケース係合受部521等を備える第2ケース部材520で表示装置41を裏側(後側)から覆うよう構成したが、これに限定されることはなく、上側ケース係合片513等を備える第1ケース部材510で表示装置41を裏側(後側)から覆い、ケース係合受部521等を備える第2ケース部材520で表示装置41を表側(前側)から覆うよう構成することも可能である。ただし、表示窓部510aは、表示装置41を表側(前側)から覆うケース部材側に設ける必要がある。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、上側ケース係合爪部513a(ケース係合爪部)は、上側ケース係合片513の弾性復元力により下部規制片515(パネル当接部)から離間する方向(本実施形態の場合、上方向)に移動することでケース係合受部521(係合受部)に係合するよう構成され、ケース係合受部521は、上側ケース係合片513の弾性復元力に抗して上側ケース係合爪部513aと係合するよう構成されている。
したがって、ケース係合受部521と上側ケース係合爪部513aとが係合した状態において、ケース係合受部521が上側ケース係合片513を下部規制片515側へと押え付けているので、パネル押圧部513bによる押圧状態を維持することが可能となる。
また、上側ケース係合爪部513aが下部規制片515に近接する方向に移動することでケース係合受部521に係合する場合は、上側ケース係合片513がケース係合受部521に覆い被さる状態で係合するので、上側ケース係合片513の露出部分が多くなり、上側ケース係合片513が破損してしまう可能性が高くなるが、上側ケース係合爪部513aを、下部規制片515から離間する方向に移動することでケース係合受部521に係合するように構成することで、上側ケース係合片513の一部がケース係合受部521で保護されて上側ケース係合片513の露出部分が少なくなるので、上側ケース係合片513の破損を抑制することができる。
なお、本実施形態では、上側ケース係合爪部513aが、当該上側ケース係合片513の弾性復元力により下部規制片515から離間する方向に移動することでケース係合受部521に係合するよう構成したが、これに限定されることはなく、上側ケース係合爪部513aが、当該上側ケース係合片513の弾性復元力により下部規制片515に近接する方向に移動することでケース係合受部521に係合するよう構成することも可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、下部規制片515(パネル当接部)は、表示装置41(表示パネル)の下端部に下方から当接し、上側ケース係合片513(弾性係合片)は、表示装置41の上端部に対応する位置に設けられ、パネル押圧部513bは、表示装置41の上端部を下部規制片515側へ向けて押圧するよう構成されている。
したがって、上側ケース係合片513が表示装置41の下端部に対応する位置に設けられている場合には、上側ケース係合片513で表示装置41の重量を受けることになり、上側ケース係合片513が破損してしまう虞があるが、上側ケース係合片513を、表示装置41の上端部に対応する位置に設けるように構成することで、上側ケース係合片513には表示装置41の重量がかからなくなるので、表示装置41の重量による上側ケース係合片513の破損を防止することができる。
また、重力方向に沿ってパネル押圧部513aが表示装置41を押圧するので、効率よく表示装置41を押圧することができ、表示装置41を固定し易い。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、表示装置41(表示パネル)は、矩形状を呈してなり、第1ケース部材510は、表示装置41の一側端部(本実施形態の場合、左側端部)に当接して当該表示装置41の移動を規制することが可能な側部規制片516(側端当接部)を備え、第2ケース部材520は、表示装置41の他側端部(本実施形態の場合、右側端部)に当接して当該表示装置41を側部規制片516側へ向けて押圧することが可能なパネル押圧片524(弾性押圧片)を備え、パネル押圧片524は、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが閉止状態となった場合に表示装置41の他側端部(右側端部)に当接するよう構成されている。
したがって、側部規制片516とパネル押圧片524とによって表示装置41の左右方向の移動を規制することができるので、収納ケース504内で表示装置41が移動してしまうことがない。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、第1ケース部材510に、パネル押圧片524(弾性押圧片)による表示装置41(表示パネル)の押圧を補助する押圧補助部519を備えるよう構成することも可能である。この押圧補助部519は、第1ケース部材510と第2ケース部材520とが閉止状態となった場合に表示装置41の他側端部(本実施形態の場合、右側端部)とは反対側からパネル押圧片524に当接するよう構成されている。
この場合、押圧補助部519によってパネル押圧片524による表示装置41の押圧を補助することができるので、収納ケース504内に表示装置41を的確に固定することが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、上側ケース係合片513(弾性係合片)に、下部規制片515(パネル当接部)側に向けて突設されて表示装置41(表示パネル)に表裏他側(本実施形態の場合、裏側(後側))から係合するパネル係合爪部518を備えるよう構成することも可能である。
この場合、パネル係合爪部518によって第1ケース部材510と第2ケース部材520とを閉止する際に表示装置41を第1ケース部材510に保持することができるので、収納ケース504への表示装置41の収納効率がさらに向上する。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、球導入口391aを閉じて遊技領域32を流下する遊技球を受け入れない閉状態と球導入口391aを開いて遊技領域32を流下する遊技球を受け入れる開状態とに変換可能な誘導可動部材392(可動部材)を有する第2特別変動入賞装置39(変動入賞装置)を備えた遊技機10において、第2特別変動入賞装置39は、所定の第1状態(本実施形態の場合、起立姿勢の状態)と誘導可動部材392の開状態への変換を強調するための第2状態(本実施形態の場合、傾倒姿勢の状態)とに変換可能な演出可動部材393を備え、誘導可動部材392の閉状態から開状態への変換に伴い演出可動部材393を第1状態から第2状態に変換するよう構成されている。
したがって、誘導可動部材392の開状態への変換に伴い演出可動部材393が第2状態に変換するので、第2特別変動入賞装置39の開放動作を強調することができる。そのため、第2特別変動入賞装置39が大きな開放動作を行っているかのようなイメージを遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、第2特別変動入賞装置39(変動入賞装置)は、一側部(本実施形態の場合、左上側部)に球導入口391aが形成され、遊技球の流入が規制された内部空間Pを備え、演出可動部材393は、内部空間Pに配設されて第1状態(本実施形態の場合、起立姿勢の状態)と第2状態(本実施形態の場合、傾倒姿勢の状態)とに変換可能となるよう構成されている。
したがって、演出可動部材393は内部空間Pに配設されて第1状態(起立姿勢の状態)と第2状態(傾倒姿勢の状態)とに変換可能であるので、演出可動部材393を備えても第2特別変動入賞装置39における遊技球の入賞状態が変化することはない。そのため、第2特別変動入賞装置39における遊技球の入賞状態に変化を与えることなく、当該第2特別変動入賞装置39の開放動作を強調することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、誘導可動部材392(可動部材)は、閉状態において起立姿勢となって球導入口391aを閉じる一方、開状態において
側方の遊技領域32に向けた傾倒姿勢となって球導入口391aを開き、演出可動部材393は、誘導可動部材392と対向するように内部空間Pに配設され、第1状態において起立姿勢となる一方、第2状態において誘導可動部材392とは反対側に向けた傾倒姿勢となるよう構成されている。
したがって、演出可動部材393は誘導可動部材392とは線対称に動作することによって第2特別変動入賞装置39の開放動作を強調するので、球導入口391aを最大限に開放しているかのようなイメージを遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、演出可動部材393を誘導可動部材392と対向するように内部空間Pに配設し、第1状態を起立姿勢の状態とし、第2状態を傾倒姿勢の状態としたが、これに限定されるものではなく、第2状態において誘導可動部材392の開状態への変換を強調可能であれば、演出可動部材393の配設位置、第1状態、第2状態は適宜任意に変更可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、第2特別変動入賞装置39(変動入賞装置)は、内部空間Pを画成する所定の厚みを有する領域区画部材391(区画部材)を備え、領域区画部材391には、演出可動部材393に対応する位置に外側に向けて凹む退避部391eが形成され、演出可動部材393は、第2状態(傾倒姿勢の状態)において傾倒先端部(上端部)が退避部391e内に進入するよう構成されている。
したがって、領域区画部材391に退避部391eが形成されているので、演出可動部材393を大きくしたり演出可動部材393の可動範囲を広く設定したりしても、第2特別変動入賞装置39を必要以上に大きくしないで済む。そのため、第2特別変動入賞装置39を大きくすることなく、当該第2特別変動入賞装置39の開放動作を強調することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、第2特別変動入賞装置39(変動入賞装置)は、球導入口391aから内部空間P内に受け入れられた遊技球が演出可動部材393側に移動することを規制することが可能な流下規制壁390g(規制壁部)を備えている。
したがって、流下規制壁390gによって、内部空間P内に受け入れられた遊技球が演出可動部材393側に移動することが規制されるので、内部空間P内に受け入れられた遊技球が演出可動部材393の動作に悪影響を与えることがない。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技の進行に応じて演出動作を行うことが可能な上部演出ユニット600(可動演出装置)を備えた遊技機10において、上部演出ユニット600は、演出動作を行うことが可能な装飾可動部650(可動演出部材)と、装飾可動部650に演出動作を行わせるための可動機構部610(駆動機構部)と、を備え、可動機構部610は、装飾可動部650を動作させるための駆動力を発生することが可能なモータ614(電気的駆動源)と、モータ614からの駆動力により装飾可動部650を動作させるための駆動動作を行うことが可能な駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)と、を備え、駆動部材は、装飾可動部650よりも後方に配置されるとともに、その前面に所定の装飾が施された装飾回転板613(装飾部)を備え、装飾可動部650は、駆動部材による動作前においては当該駆動部材の前方に位置して装飾回転板613を被覆する一方、駆動部材による動作時においては当該駆動部材の前方からずれて装飾回転板613を視認可能とするよう構成されている。
したがって、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)に設けた装飾回転板613が装飾可動部650の動作に関連して見え隠れするので、装飾可動部650を動作させるための駆動部材によって演出効果を向上させることが可能となる。
また、駆動部材の前面に装飾回転板613が設けられているので、駆動部材が動作すると装飾回転板613も動く。すなわち、駆動部材を介してモータ614で装飾可動部650を動作させると、装飾回転板613も動くので、演出効果が向上するとともに、装飾効果も向上する。
また、駆動部材の前面に装飾回転板613が設けられているので、駆動部材を遊技者から見えないようにする必要がなくなり、省スペース化が可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)は、前後方向に延在する第1回動軸ピン611b(回転軸)を中心に回転する円盤状の回転体であり、当該第1回動軸ピン611bから偏心した位置に係合ピン612b(駆動係合部)が設けられ、装飾可動部650(可動演出部材)は、係合ピン612bと係合する係合孔653b(可動係合部)が設けられ、駆動部材による動作時において駆動部材が回転すると第1回動軸ピン611bと直交する方向に移動するよう構成されている。
したがって、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)が円盤状の回転体であるため、駆動部材がアーム状の回転体である場合等と比較して、装飾回転板613の表面積を広く確保することができる。そのため、装飾回転板613を目立たせて演出効果を向上させることが可能となる。
また、駆動部材は、前後方向に延在する第1回動軸ピン611bを中心に回転する円盤状の回転体であるため、動作しても位置が移動しない。そのため、遊技者はしっかりと装飾回転板613を視認することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、上部演出ユニット600(可動演出装置)は、装飾可動部650(可動演出部材)を動作可能に支持するとともに、当該装飾可動部650と可動機構部610(駆動機構部)との間に配置される可動ガイド部630(中間部材)を備え、可動ガイド部630は、装飾回転板613(装飾部)を前方に露出させるための露出開口631a(露出部)が設けられ、当該露出開口631aから装飾回転板613を露出させた状態で可動機構部610を被覆するよう構成されている。
したがって、可動機構部610のうち装飾回転板613以外の部分を可動ガイド部630で被覆するので、装飾回転板613を一際目立たせることができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、駆動部材(リンク回転板612及び装飾回転板613)は、モータ614(電気的駆動源)からの駆動力の伝達を受けるリンク回転板612(本体部)の前面側に装飾回転板613(装飾部)が配設されてなり、リンク回転板612が可動ガイド部630(中間部材)の後方に配置された状態で、装飾回転板613が露出開口631a(露出部)から可動ガイド部630の前方に臨むよう構成されている。
したがって、装飾回転板613が露出開口631aから可動ガイド部630の前方に臨むので、装飾回転板613をより一際目立たせることができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技機10は、始動条件の成立に基づき表示装置41で複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームが予め定めた特別結果となると遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能であり、装飾回転板613(装飾部)に、変動表示ゲームが特別結果となる期待度を示す複数
の期待度情報E1〜E3が表示された期待度表示部Eを設けるよう構成することも可能である。この複数の期待度情報E1〜E3は、装飾可動部650(可動演出部材)の動作量(移動量)が大きくなるほど期待度が高く設定された期待度情報が視認可能となるように期待度表示部Eに配置されている。
この場合、変動表示ゲームの期待度と装飾可動部650の動作量とを関連付けることができるので、上部演出ユニット600によって変動表示ゲームの期待感を効果的に高めることが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技の進行に応じて演出動作を行うことが可能な側部演出ユニット700(可動演出装置)を備えた遊技機10において、側部演出ユニット700は、演出動作を行うことが可能な可動装飾部材750(可動演出部材)と、可動装飾部材750に演出動作を行わせるための駆動機構部720(駆動機構)と、を備え、可動装飾部材750は、駆動機構部720からの駆動力を受けて動作する基端側可動体752(第1可動体)と、基端側可動体752に関節部Jを介して連結され、当該基端側可動体752と連動動作することが可能な先端側可動体753(第2可動体)と、関節部Jが伸びるように基端側可動体752と先端側可動体752とを付勢する付勢部材754と、を備え、基端側可動体752を動作させることで関節部Jに所定の閾値を超える曲げ力が加わると、先端側可動体753が当該関節部Jを中心として基端側可動体752とは異なる動作を行うよう構成されている。
したがって、基端側可動体752を動作させることで関節部Jに所定の閾値を超える(付勢部材754の付勢力を超える)曲げ力が加わると、先端側可動体753が当該関節部Jを中心として基端側可動体752とは異なる動作を行うので、関節部Jに加わる曲げ力の大きさ等によって可動装飾部材750の演出動作が多様化し、遊技の興趣を効果的に向上させることが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、側部演出ユニット700(可動演出装置)は、先端側可動体753(第2可動体)のうち関節部Jから離間した位置に設けられる金属ピン753c(磁性体)と、金属ピン753cと磁力吸着することが可能な永久磁石730(吸着部)と、を備え、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態で基端側可動体752を動作させると、関節部Jに閾値を超える曲げ力が加わるよう構成されている。
したがって、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態で基端側可動体752に演出動作を行わせると、関節部Jに閾値を超える(付勢部材754の付勢力を超える)曲げ力が加わるので、可動装飾部材750に関節部Jを曲げる演出動作を継続(連続)して行わせることができ、可動装飾部材750の演出態様を変化に富んだものとすることができる。
なお、先端側可動体753(第2可動体)に永久磁石等の硬磁性体を設けて、ユニットベース部材710に金属ピン等の軟磁性体を設けてもよい。すなわち、磁性体を永久磁石等の硬磁性体とし、吸着部を金属ピン等の軟磁性体等としてもよい。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、金属ピン753c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着した状態で所定の動作幅を超えて基端側可動体752(第1可動体)を動作させると、金属ピン753cと永久磁石730との吸着状態が解除されて関節部Jが曲げ力から開放されるよう構成されている。
したがって、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着した状態で所定の動作幅を超えて基端側可動体752を動作させると、金属ピン753cと永久磁石730との吸着状態が解除されて関節部Jが曲げ力から開放されるので、可動装飾部材750は、付勢部材754の付勢力によって関節部Jを伸ばすような演出動作、すなわち、駆動機構部720に起因しない演出動作を行うことができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、金属ピン752c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着していない状態で基端側可動体752(第1可動体)の動作を停止又は反転させると、少なくとも先端側可動体753(第2可動体)の重量によって関節部Jに閾値を超える曲げ力が加わるよう構成されている。
したがって、金属ピン752cと永久磁石730とが磁力吸着していない状態で基端側可動体752の動作を停止又は反転させると、少なくとも先端側可動体753の重量によって関節部Jに閾値を超える(付勢部材754の付勢力を超える)曲げ力が加わるので、演出装飾部材750は、少なくとも先端側可動体753の重量によって関節部Jを曲げるような演出動作、すなわち、駆動機構部720に起因しない演出動作を行うことができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、可動装飾部材750(可動演出部材)は、常態においては基端側可動体752(第1可動体)と先端側可動体753(第2可動体)とが上下方向に直列的に並んだ状態で、金属ピン753c(磁性体)と永久磁石730(吸着部)とが磁力吸着している。
したがって、常態においては基端側可動体752と先端側可動体753とが上下方向に直列的に並んだ状態で、金属ピン753cと永久磁石730とが磁力吸着しているので、常態において関節部Jや付勢部材754に余計な負荷をかけないようにすることができ、可動装飾部材750の耐久性を向上させることが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき表示装置41で複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームが予め定めた特別結果となると遊技者に有利な特別遊技状態を発生させることが可能な遊技機10において、表示装置41の表示領域Rを遮蔽する遮蔽状態と当該遮蔽を解除する解除状態とに変換することが可能なシャッターユニット1500(遮蔽部材)を備えた演出機構ユニット1000(可動演出装置)と、演出機構ユニット1000の動作制御を行うことが可能な演出制御装置300(動作制御手段)と、変動表示ゲームの表示制御を行うことが可能な演出制御装置300(変動表示手段)と、を備え、シャッターユニット1500には、遮蔽状態において表示領域Rの特定部位(本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)を視認可能に露出させる視認窓部Wが設けられ、演出制御装置300は、変動表示ゲームの実行中にシャッターユニット1500が遮蔽状態となる場合には、表示領域Rに表示していた複数の識別情報(特別図柄n1〜n3)を特定部位(表示領域Rの上部中央部分)に縮小表示させるよう構成されている。
したがって、シャッターユニット1500には、遮蔽状態において表示領域Rの特定部位を視認可能に露出させる視認窓部Wが設けられ、変動表示ゲームの実行中にシャッターユニット1500が遮蔽状態となる場合には、表示領域Rに表示していた複数の識別情報(特別図柄n1〜n3)が当該特定部位に縮小表示されるので、シャッターユニット1500が遮蔽状態となって表示領域Rが遮蔽された場合であっても視認窓部Wを介して識別情報(特別図柄n1〜n3)を視認することが可能となり、変動表示ゲームの進行状態を把握することが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、シャッターユニット1500(遮蔽部材)は、表示領域Rの一側(左側)を遮蔽する左側シャッターユニット1600(第1遮蔽部材)と、表示領域Rの他側(右側)を遮蔽する右側シャッターユニット1700(第2遮蔽部材)と、を備え、視認窓部Wは、左側シャッターユニット1600と右側シャッターユニット1700とに跨るように形成されている。
したがって、視認窓部Wが、表示領域Rの左側を遮蔽する左側シャッターユニット1600と表示領域Rの右側を遮蔽する右側シャッターユニット1700とに跨るように形成されているので、表示領域Rの特定部位(表示領域Rの上部中央部分)の前方をシャッターユニット1500が横切ることがなくなり、常に当該特定部位を視認することが可能となる。
なお、本実施形態の場合、視認窓部Wを左側シャッターユニット1600と右側シャッターユニットと1700とに跨るように形成したが、これに限ることはなく、例えば、視認窓部Wを左側シャッターユニット1600及び右側シャッターユニットと1700のうち何れか一方のみに形成することも可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、複数の識別情報は、複数桁で変動表示される通常識別情報(特別図柄n1〜n3)と、当該通常識別情報に対応して変動表示される特定識別情報(第4図柄n41,n42)と、を含み、演出制御装置300(変動表示手段)は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)の動作状態に拘らず特定識別情報を特定部位(本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)で変動表示させるよう構成されている。
したがって、演出機構ユニット1000の動作状態に拘らず特定識別情報(第4図柄n41,n42)が特定部位で変動表示されるので、特定識別情報が常に視認可能となり、シャッターユニット1500が動作したとしても特定識別情報を確認することで変動表示ゲームの進行状態を把握することができる。
また、特定識別情報が常に一定の位置で変動表示されるので、シャッターユニット1500の動作に伴い特定識別情報を探さなければならないといった不都合が発生しない。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、演出制御装置300(変動表示手段)は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)の動作状態に拘らず特定識別情報(第4図柄n41,n42)を視認窓部Wよりも小さく表示するとともに、その大きさを維持するよう構成されている。
したがって、特定識別情報(第4図柄n41,n42)が一定の大きさで視認窓部Wよりも小さく表示されるので、特定識別情報がシャッターユニット1500により遮蔽されることがないし、大きさが変化することで見難くなるといった不都合が発生しない。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、表示領域Rに特定識別情報(第4図柄n41,n42)の変動表示を擬似する擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)を変動表示させる演出制御装置300(擬似変動表示手段)を備え、擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)の表示態様には、実行中の変動表示ゲームの結果を予告するための予告表示態様(「?」(或いは、「熱」等))が含まれ、演出制御装置300は、擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)の表示態様を特定識別情報(第4図柄n41,n42)の切り替わりに対応して切り替えるとともに、特定の切り替わりタイミングにおいて予告表示態様を表示させるよう構成されている。
したがって、擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)に変動表示ゲームの予告表示態様が含まれるので、擬似識別情報(擬似図柄n43,n44)によって斬新な予告演出を実行することが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行するための始動記憶を記憶することが可能な遊技制御装置100(始動記憶手段)と、始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果を当該変動表示ゲームの実行以前に判定することが可能な遊技制御装置100(事前判定手段)と、遊技制御装置100に記憶された始動記憶に対応する数の飾り特図始動記憶表示m1(記憶表示)を表示領域Rに設定された記憶表示領域R1,R2に表示することが可能な演出制御装置300(記憶表示手段)と、を備え、記憶表示領域R1,R1は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)の動作時においてシャッターユニット1500(遮蔽部材)により遮蔽される位置に設定されてなり、演出制御装置300は、演出機構ユニット1000の非動作時においては記憶表示領域R1,R2に遊技制御手段100の判定結果に対応付けられた表示態様で飾り特図始動記憶表示m1を表示させる一方、演出機構ユニット1000の動作時においては特定部位(本実施形態の場合、表示領域Rの上部中央部分)に始動記憶数だけが把握可能な省略態様に切り替えて省略特図始動記憶表示m2(記憶表示)を表示させるよう構成されている。
したがって、演出機構ユニット1000の非動作時においては記憶表示領域R1,R2に飾り特図始動記憶表示m1が表示される一方、演出機構ユニット1000の動作時においては特定部位(表示領域Rの上部中央部分)に省略特図始動記憶表示m2が表示されるので、シャッターユニット1500の動作時においても始動記憶数を把握することを可能となる。
また、演出機構ユニット1000の動作時においては特定部位(表示領域Rの上部中央部分)に省略態様で記憶表示が表示される(すなわち、特定部位に省略特図始動記憶表示m2が表示される)ので、視認窓部Wを極端に大きく設定する必要がなくなり、シャッターユニット1500による演出効果が減衰してしまうことを防止できる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、シャッターユニット1500(遮蔽部材)は、表示領域Rの一部を遮蔽する左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730(奥側遮蔽部材)と、左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730よりも前側に配設され、表示領域Rのうち少なくとも当該左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730とは異なる部分を遮蔽する左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750(前側遮蔽部材)と、を備え、演出機構ユニット1000(可動演出装置)は、演出動作を行うことが可能な可動部1410(可動演出部材)を備え、可動部1410は、シャッターユニット1500の遮蔽状態への変換時に表示領域Rの前方であって左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730の側方であるとともに左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750の後方に形成されることとなる演出空間Qで演出動作を行うことも可能である。
したがって、この場合、可動部1410は、シャッターユニット1500の遮蔽状態への変換時に表示領域Rの前方であって左奥側シャッターユニット1630及び右奥側シャッターユニット1730の側方であるとともに左前側シャッターユニット1650及び右前側シャッターユニット1750の後方に形成されることとなる演出空間Qで演出動作を行うので、可動部1410がシャッターユニット1500の動作状態に拘らず表示領域Rの前方で演出動作を行うことが可能となる。また、可動部1410は、表示装置Rの前方からずれた位置から演出空間Qに進出することが可能となっているため、シャッターユニット1500が遮蔽状態となっている場合には可動部1410の進出動作を視認することができない。そのため、可動部1410が演出空間Qに進出(進入)した状態でシャッターユニット1500を解除状態に復帰させた場合には、可動部1410が突然現れたようなイメージを遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき表示装置41で複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームが予め定めた特別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態を発生させることが可能な遊技機10において、表示装置41の表示領域Rを遮蔽する隠蔽状態(遮蔽状態)と当該遮蔽を解除する解除状態とに変換することが可能なシャッターユニット1500(遮蔽部材)を有する演出機構ユニット1000(可動演出装置)と、遊技が進行していない客待ち状態であるか否かを判定する遊技制御装置100(客待ち状態判定手段)と、遊技制御装置100が客待ち状態であると判定したことに基づき、所定の客待ち動作を実行する演出制御装置300(客待ち動作手段)と、を備え、演出制御装置300は、演出機構ユニット1000を作動させてシャッターユニット1500を遮蔽状態に変換するとともに、表示装置41を通常状態よりも電力消費を抑えた省電力状態に変換するよう構成されている。
したがって、客待ち状態であると判定されたことに基づき、シャッターユニット1500が遮蔽状態に変換されるとともに、表示装置41が省電力状態に変換されるので、表示装置41に係る電力消費を抑えつつ、遊技者に不自然さを感じさせ難い客待ち動作を行うことが可能となる。なお、省電力状態とは、表示部を暗転させたり、表示輝度(バックライトの輝度)を通常よりも低く設定したり、表示装置41の電源をOFFすることで、通常状態よりも表示装置41の消費電力を低減させた状態のことである。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、演出制御装置300(客待ち動作手段)は、シャッターユニット1500(遮蔽部材)の遮蔽状態への変換完了後に、表示装置41を省電力状態に変換するよう構成されている。
したがって、シャッターユニット1500の遮蔽状態への変換完了後に、表示装置41が省電力状態に変換されるので、シャッターユニット1500の遮蔽状態への変換途中で表示装置41が省電力状態に変換されることがなく、表示状態の切り替わりに関連して遊技者が感じてしまう違和感を抑制することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、所定の発光態様で発光することにより装飾動作を行うことが可能な装飾発光部(センターケースユニット40に設けられたLED等)を備え、演出制御装置300(客待ち動作手段)は、装飾発光部を所定の客待ち態様で発光させるよう構成されている。
したがって、客待ち状態であると判定されたことに基づき、装飾発光部(センターケースユニット40に設けられたLED等)が所定の客待ち態様で発光するので、表示領域Rが遮蔽されていても装飾発光部が発光して、遊技機10が動作していることを遊技者に理解させることができる。
また、客待ち動作に表示装置41を用いる場合よりも、装飾発光部を用いる場合の方が消費電力を低減させることができるので、電力消費を抑えながら集客効果を発揮することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、演出機構ユニット1000(可動演出装置)は、シャッターユニット1500(遮蔽部材)を所定の発光態様で発光させることが可能な演出発光部(各シャッターに設けられたLED)を備え、演出制御装置300(客待ち動作手段)は、演出発光部を所定の客待ち態様で発光させるよう構成されている。
したがって、客待ち状態であると判定されたことに基づき、演出発光部(各シャッターに設けられたLED)が所定の客待ち態様で発光するので、表示領域Rが遮蔽されていても装飾発光部が発光して、遊技機10が動作していることを遊技者に理解させることができる。
また、客待ち動作に表示装置41を用いる場合よりも、演出発光部を用いる場合の方が消費電力を低減させることができるので、電力消費を抑えながら集客効果を発揮することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、解除状態のシャッターユニット1500(遮蔽部材)の前面を覆うように当該シャッターユニット1500を収納するシャッター収納部T1,T2(収納部)を備え、シャッター収納部T1,T2は、その前面側に装飾部(入賞球通路部材470、ワープ装置442、可動装飾部材750等)が設けられるとともに後方から照射された光を当該装飾部に向けて透過可能に構成され、装飾部は、シャッターユニット1500が解除状態にある場合にシャッターユニットT1,T2を透過した演出発光部(左前側シャッターユニット1630や右前側シャッターユニット1730に設けられたLED)の光によりライティングされるよう構成されている。
したがって、シャッターユニット1500が解除状態にある場合には、当該シャッターユニット1500を収納するシャッター収納部T1,T2の前面に設けられた装飾部(入賞球通路部材470、ワープ装置442、可動装飾部材750等)が演出発光部(左前側シャッターユニット1630や右前側シャッターユニット1730に設けられたLED)の光によってライティングされるので、シャッターユニット1500が遮蔽状態にある場合だけでなく、解除状態にある場合にも演出発光部の光により演出を行うことが可能となる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技制御装置100(客待ち状態判定手段)が客待ち状態から復帰したと判定したことに基づき、客待ち動作を解除する演出制御装置300(客待ち解除手段)を備え、演出制御装置300は、演出機構ユニット1000(可動演出装置)を作動させてシャッターユニット1500(遮蔽部材)を解除状態に変換するとともに、当該解除状態への変換完了前に表示装置41を省電力状態から通常状態に復帰させるよう構成されている。
したがって、客待ち状態から復帰したと判定されたことに基づき、シャッターユニット1500が解除状態に変換されるとともに、当該解除状態への変換完了前に表示装置41が通常状態に復帰するので、シャッターユニット1500の解除状態への変換完了時に表示装置41に何も表示されておらずに遊技者が困惑してしまうことを回避することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき表示装置41で複数の識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームが予め定めた特別結果となると、遊技領域32に設けた変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を閉状態から開状態に変換する特別遊技を実行することが可能な遊技機10において、変動入賞装置を発光させることが可能な発光手段と、変動表示ゲームが特別結果となることを当該変動表示ゲームの結果が導出される以前に告知する一発告知演出を実行することが可能な演出制御装置300(一発告知手段)と、を備え、演出制御装置300は、発光手段によって変動入賞装置を発光させることで一発告知演出を実行するよう構成されている。
したがって、変動入賞装置を発光させることで一発告知演出が実行されるので、実行された演出が一発告知演出であること、すなわち、変動表示ゲームが特別結果となって変動入賞装置が開閉変換されることを遊技者が直感的に感じ取ることができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、変動入賞装置は、第1特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)と第2特別変動入賞装置39(第2変動入賞装置)とを含み、発光手段は、第1特別変動入賞装置38を発光させる第1発光手段(LED基板386aが備えるLED386a1、LED基板382aが備えるLED及びLED基板383aが備えるLED)と、第2特別変動入賞装置39を発光させる第2発光手段(LED基板395が備えるLED)と、を有し、特別遊技において開閉変換する変動入賞装置の種類を決定することが可能な遊技制御装置100(開閉決定手段)をさらに備え、演出制御装置300(一発告知手段)は、遊技制御装置100により決定された変動入賞装置の種類に応じて、一発告知演出において発光させる変動入賞装置の種類を変化させるよう構成されている。
したがって、特別遊技において開閉変換される変動入賞装置の種類に応じて、一発告知演出において発光させる変動入賞装置の種類が変化するので、特別遊技においてどちらの変動入賞装置が開閉変換されるのかを一発告知演出によって遊技者に知らしめることができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、演出制御装置300(一発告知手段)は、特別遊技において第1特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)が開閉変換される場合には、一発告知演出において第1発光手段により第1特別変動入賞装置38を発光させる一方、特別遊技において第2特別変動入賞装置39(第2変動入賞装置)が開閉変換される場合には、一発告知演出において第2発光手段により第2特別変動入賞装置を発光させるよう構成されている。
したがって、特別遊技において第1特別変動入賞装置38が開閉変換される場合には、一発告知演出において第1特別変動入賞装置38が発光する一方、特別遊技において第2特別変動入賞装置39が開閉変換される場合には、一発告知演出において第2特別変動入賞装置39が発光するので、特別遊技においてどちらの変動入賞装置が開閉変換されるのかを一発告知演出によって確実に遊技者に知らしめることができる。
なお、本実施形態では、特別遊技において第1特別変動入賞装置38が開閉変換される場合には、一発告知演出において第1特別変動入賞装置38を発光させ、特別遊技において第2特別変動入賞装置39が開閉変換される場合には、一発告知演出において第2特別変動入賞装置39を発光させるよう構成したが、これに限ることはない。遊技制御装置100により決定された変動入賞装置の種類(すなわち、特別遊技において開閉変換される変動入賞装置の種類)に応じて、一発告知演出において発光させる変動入賞装置の種類が変化するのであれば、例えば、特別遊技において第1特別変動入賞装置38が開閉変換される場合には、一発告知演出において第2特別変動入賞装置39を発光させ、特別遊技において第2特別変動入賞装置39が開閉変換される場合には、一発告知演出において第1特別変動入賞装置38を発光させるよう構成することも可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技音を発生することが可能な音発生手段を備え、音発生手段は、第1特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)に対応付けられた上スピーカ19a(第1音発生手段)と、第2特別変動入賞装置39(第2変動入賞装置)に対応付けられた下スピーカ19b(第2音発生手段)と、を含み、演出制御装置300(一発告知手段)は、第1特別変動入賞装置38を発光させる場合には、上スピーカ19aから告知音を発生させる一方、第2特別変動入賞装置39を発光させる場合には、下スピーカ19bから告知音を発生させるよう構成されている。
したがって、第1特別変動入賞装置38が発光する場合には、当該第1特別変動入賞装置38に対応付けられた上スピーカ19aから告知音が発生する一方、第2特別変動入賞装置39が発光する場合には、当該第2特別変動入賞装置30に対応付けられた下スピーカ19bから告知音が発生するので、どちらの変動入賞装置に関する一発告知演出なのかを遊技者が把握し易くなる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、上スピーカ19a(第1音発生手段)は、第2特別変動入賞装置39(第2変動入賞装置)よりも第1特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)の近くに配置され、下スピーカ19b(第2音発生手段)は、第1特別変動入賞装置38よりも第2特別変動入賞装置39の近くに配置されている。
したがって、第1特別変動入賞装置38に対応付けられた上スピーカ19aは、第2特別変動入賞装置39よりも第1特別変動入賞装置38の近くに配置され、第2特別変動入賞装置39に対応付けられた下スピーカ19bは、第1特別変動入賞装置38よりも第2特別変動入賞装置39の近くに配置されているので、一発告知演出における告知音の出所によって、どちらの変動入賞装置に関する一発告知演出なのかを遊技者が明確に理解することができる。
また、告知音の出所が発光している変動入賞装置に近いため、変動入賞装置の発光を見落とすことがない。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、発光手段による変動入賞装置の発光態様を決定する演出制御装置300(発光態様決定手段)を備え、遊技制御装置100(開閉決定手段)は、遊技者にとって有利な度合いが異なる複数の開閉態様の中から特別遊技で開閉変換する変動入賞装置の開閉態様(本実施形態の場合、ラウンド数)を決定するよう構成され、発光態様は、変動入賞装置の開閉態様(ラウンド数)毎に予め対応付けられており、演出制御装置300は、一発告知演出における変動入賞装置の発光態様を、遊技制御装置100により決定された開閉態様(ラウンド数)に対応付けられた発光態様に決定するよう構成されている。
したがって、一発告知演出における変動入賞装置の発光態様が、遊技者にとって有利な度合いが異なる複数の開閉態様の中から決定された開閉態様(ラウンド数)に対応付けられた発光態様に決定されるので、特別遊技における遊技者の有利な度合いを発光態様の種類から特定することが可能となり、発光態様の種類に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の遊技機における遊技盤の変形例について説明する。
図115は、本変形例の遊技盤の正面図である。図2に示す遊技盤との差異は、図2の遊技盤30においては、センターケースユニット40の下方の始動入賞口(第1始動入賞口)36の直下に、一対の可動部材37b,37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設され、その下方に第1特別変動入賞装置38が設けられているとともに、センターケースユニット40の左上に第2特別変動入賞装置39が配設されているのに対して、本変形例の遊技盤においては、第2特別変動入賞装置39がなく、始動入賞口(第1始動入賞口)36の右方に、特図1と特図2の変動表示ゲームに共通の特別変動入賞装置38が設けられている点にある。
また、図2の遊技盤30においては、センターケースユニット40の左方の遊技領域には普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられているのに対し、本変形例の遊技盤においては、センターケースユニット40の右方に遊技盤の前方を流下する遊技球を視認可能な右側遊技領域が設けられ、該右側遊技領域の上部に普図始動ゲート34が設けられている。
さらに、本変形例の遊技盤においては、センターケースユニット40を構成する枠体としてのセンターケースの右側部に、後に詳しく説明するように、第2始動入賞口と該入賞口を開閉するための可動部材および演出可動部材を備えた普通変動入賞装置37が設けられている。
他の構成は、図2に示す遊技盤とほぼ同様であるので、同一または相当する部位、部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図116は、本変形例の遊技盤を構成するセンターケースユニット40の背部に配設される裏機構部の分解斜視図である。
図116に示すように、センターケースユニット40の背部には、演出機構ユニット(裏面構成部材)1000と、該演出機構ユニット1000の下方に配設される球流下路ユニット900と、演出機構ユニット1000の後面に装着される表示装置41等を備えた演出制御ユニット500と、球流下路ユニット900の後面に装着されるメイン制御装置(主制御基板)100と、該メイン制御装置100の上部(コネクタ部分)を覆うように演出制御ユニット500の後面に装着される球寄せカバー800が配設される。
球流下路ユニット900は、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38に入賞した遊技球を遊技盤30の下方へと誘導するユニットである。また、演出機構ユニット1000は、遊技演出を実行するユニットである。
図117には、球流下路ユニット900の正面図が示されている。
図117に示すように、球流下路ユニット900の左側部には、遊技盤の左下方部に配設された3つの一般入賞口35に入賞した遊技球を誘導し合流させる一般入賞球流路911が設けられ、該一般入賞球流路911の合流部には入賞球を検出する入賞球スイッチ35aが配設されている。また、球流下路ユニット900の中央部には、遊技盤の下部に配設された始動入賞口(第1始動入賞口)36に入賞した遊技球を誘導し合流させる第1始動入賞球流路912が、またその右側にはセンターケースユニット40の右側壁部に配設された普通変動入賞装置(第2始動入賞口)37に入賞した遊技球を誘導し合流させる第2始動入賞球流路913が設けられている。
さらに、球流下路ユニット900の右側部には、遊技盤の始動入賞口(第1始動入賞口)36の右方に配設された特別変動入賞装置38に入賞した遊技球を誘導し合流させる入賞球流路914と、特別変動入賞装置38の右方に配設された一般入賞口35に入賞した遊技球を誘導し合流させる一般入賞球流路915が設けられ、該一般入賞球流路915の垂下部には入賞球を検出する入賞球スイッチ35bが配設されている。なお、第1始動入賞球流路912、第2始動入賞球流路913及び一般入賞球流路915は、下流部において合流し、流路内を流下してきた遊技球を遊技盤の外部に排出する。
図118には、センターケースユニット40の分解斜視図が示されている。
図118に示すように、センターケースユニット40の枠体としてのセンターケースは、中央に表示装置41の表示部が臨む比較的大きな開口窓部40aが設けられ、上部に上記開口窓部40aへの遊技球の進入を規制する鎧部40bとフレーム部材440が設けられている。また、センターケースユニット40の下部には遊技球が転動可能なステージ441が設けられ、センターケースユニット40の左側部には遊技領域を流下する遊技球の進入を規制する左側壁部が形成され、該左側壁部には遊技球を上記ステージ441へ誘導可能にするワープ装置442が設けられている。
さらに、センターケースユニット40の右側部には、上記鎧部40bと連続するように庇部40cが設けられ、該庇部40cの下方に開口部40dが設けられている。そして、該開口部40dに、入賞口を開閉するための誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bを備えた普通変動入賞装置(第2始動入賞口)37が配設されるように構成されている。上記鎧部40bと左側壁部と庇部40cおよび普通変動入賞装置37とステージ441によって囲まれた部分、すなわち上記開口窓部40aの表示部前方に遊技球の進入が規制される規制領域が形成される。つまり、センターケースユニット40が規制領域を形成する領域形成部材となる。
図119には、普通変動入賞装置(第2始動入賞口)37の分解斜視図が示されている。
図119に示すように、普通変動入賞装置37は、誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bを保持し該装置をセンターケースユニット40に取り付けるためのベース部材370と、誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bの前方(後述する支持軸375a,375bの周辺)を覆うようにベース部材370の前面側に装着される前面飾り部材372と、ベース部材370の後面側に装着される裏箱部材373と、該裏箱部材373の後面側に装着され上記誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bを作動させるための普電ソレノイド37c1,37c2と、該普電ソレノイド37c1,37c2を覆うように裏箱部材373の後面側に装着される裏面カバー部材374と、入賞した遊技球を検出するための第2始動口スイッチ37aを備える。
上記ベース部材370は、上部に遊技球の進入を規制する規制部370aが設けられ、前面中央には鉛直方向に隔壁370bが形成され、該隔壁370bの下端右側に第2始動入賞口370cが設けられ、下部には第2始動入賞口370cへ入賞した遊技球を前記球流下路ユニット900(図117参照)の第2始動入賞球流路913へ誘導する入賞球誘導流路370dが設けられている。隔壁370bは、誘導可動部材371aと演出可動部材371bが開状態に変換(回動)された際に、流入した遊技球をセンターケースユニット40の内側の空間へ進入させないようにするためのものである。
誘導可動部材371aと演出可動部材371bの下端部後面側には、後方へ突出する支持軸375a,375bがそれぞれ設けられており、該支持軸375a,375bが円筒状の潤滑部材376a,376bを介してベース部材370に形成された係合穴370e,370fに挿入されることで、回動可能に装着される。また、ベース部材370を貫通した支持軸375a,375bの先端にはクランク部材377a,377bが結合され、該クランク部材377a,377bは裏箱部材373に形成された開口部373a,373bを貫通して、上記普電ソレノイド37c1,37c2の作動ロッド(プランジャ)の先端に固定されたリンク部材378a,378bに係合され、普電ソレノイド37c1,37c2が駆動されると誘導可動部材371aと演出可動部材371bが回動されるように構成されている。
さらに、特に限定されるものではないが、誘導可動部材371aと演出可動部材371bおよびベース部材370は透明もしくは半透明部材で構成されているとともに、裏箱部材373の前面にはLEDランプを実装したLED基板379が装着されており、誘導可動部材371aと演出可動部材371bを介してLEDの発光状態が視認可能にされている。また、裏箱部材373の下部にはスイッチ収納部373cが設けられており、該裏箱部材373cに第2始動入賞スイッチ37aが収納され、保持されるようになっている。そして、この第2始動入賞スイッチ37aの前端の検出部がベース部材370の入賞球誘導流路370d内に臨むように配置される。
図120(A),(B)には、普通変動入賞装置(第2始動入賞口)37の誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bとその駆動機構が示されている。このうち(A)は誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bが閉じた状態を、また(B)は誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bが開いた状態を示す。なお、図120では、ベース部材370の図示を省略している。
誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bの下端には、例えばベース部材370に設けられているストッパ部370g,370h(図121参照)に当接することで回動範囲を規制するストッパ片371c,371dが設けられている。
図121(A),(B)には、普通変動入賞装置(第2始動入賞口)37をセンターケースユニット40に装着した状態を正面から見た図面が示されている。このうち(A)は誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bが閉じた状態を、また(B)は誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bが開いた状態を示す。なお、図121(A)では、前飾り部材372を外した状態を示している。
図121(A)のように、誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bが閉じた状態すなわち垂直な姿勢(起立姿勢)を保持している状態においては、誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bの先端がベース部材370に設けられた遊技球進入規制部370aに近接乃至当接することで、遊技球の進入を規制する。この状態で普電ソレノイド37c1,37c2が励磁されると、図121(B)のように、誘導可動部材371aが時計回り方向へ回動され、誘導可動部材371aの先端が遊技球進入規制部370aから遠のくことで第2始動入賞口370cが開放される。
一方、ベース部材370には隔壁370bが設けられているため、演出可動部材371bが反時計回り方向へ回動されても、第2始動入賞口370cの開放には寄与しないが、演出可動部材371bが回動することで、普通変動入賞装置37が開動作したことを遊技者に認識させ易くなる。つまり、誘導可動部材371aの開状態への変換動作に合わせて演出可動部材371bが遠のく方向へ回動するので、誘導可動部材による入賞口の開放動作を強調することができる。そのため、入賞口の入口が大きく開放しているかのようなインパクトを遊技者に強く与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
さらに、この変形例においては、図121から分かるように、ベース部材370の隔壁370bが演出可動部材371b寄りに設けられている。そのため、誘導可動部材371aの可動幅の方が大きく見える。しかも、図121(B)のように、前飾り部材372が誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bの下半分(支持軸375a,375bの周辺)を隠すことで、上記可動幅に差異がある(誘導可動部材371aの方が大きく開く)ように錯覚させ易くなるという作用がある。なお、誘導可動部材371aと演出可動部材371bを対称形状としているが、演出可動部材371bの形状(長さ、大きさ等)を誘導可動部材371aと異ならせても良い。また、誘導可動部材371aおよび演出可動部材371bを回動動作させているが、左右方向へのスライド動作にしても良い。
図122には、上記のような構成を有する普通変動入賞装置37が配設されているセンターケースユニット40および遊技盤30の右上部分の拡大図が示されている。
図122に示すように、センターケースユニット40に設けられている庇部40cの上方に普図始動ゲート34が配設され、普通変動入賞装置37は庇部40cの下方に配設されている。また、誘導可動部材371aが開状態にされると誘導可動部材371aの先端が庇部40cの先端とほぼ同一位置又は庇部40cの先端よりも僅かに突出する位置まで張り出すように位置が設定されている。これにより、誘導可動部材371aが開いたとしても、遊技盤30の右側遊技領域を流下する遊技球が簡単には入賞しないようになる。
つまり、センターケースユニット40に庇部40cを設けないで単にセンターケースユニット40の側壁部に普通変動入賞装置37を配設しただけの場合には、普通変動入賞装置37が開状態に変換されると、遊技盤30の右側遊技領域を流下する遊技球が容易に第2始動入賞口へ入賞してしまい始動入賞が発生し過ぎることになるが、センターケースユニット40に庇部40cを設けることで、誘導可動部材371aが開いたとしても、遊技球が入賞し過ぎないように調整することができるようになる。
また、ガイドレール31の右上の部位には、遊技領域32へ向けて発射された遊技球の勢いを殺して流下速度を減少させるためゴム等の弾性材からなる緩衝部材43が配設されており、これにより遊技領域32の右側を狙って遊技球を強く発射させたとしても、遊技球の勢いを殺して遊技球の衝突で遊技盤の構成部品が破損し易くなるのを防止することができる。
次に、普図始動ゲート34への入賞により一括表示装置50で実行される普図変動表示ゲームと上記普通変動入賞装置37の動作例について、図123を用いて説明する。
第1の動作例は、特図1始動入賞口(36)への入賞に対して3個の賞球を払い出すのに対し特図2始動入賞口(37)への入賞に対して1個または2個の賞球を払い出すように遊技機を設定した場合のもので、図123(A)に示すように、通常遊技状態での普図変動時間を30秒とするのに対し、電サポ状態(普電サポート状態、特定遊技状態)での普図変動時間は0.5秒とする。
また、通常遊技状態での普通変動入賞装置37の開放時間(普電開放時間)を、0.5秒×1回または5.5秒×1回(普図の当りのうち1/20の確率)とするのに対し、電サポ状態での普通変動入賞装置37の開放時間は、5.5秒×1回とする。
なお、5.5秒×1回の開放の代わりに開放時間値と開放回数を変えたパターン(トータルの開放時間はほぼ同一又は完全に同一)を複数持っていて、乱数を用いた抽選で実行するパターンを決定するようにしても良い。また、第1の動作例における普図の当り確率は、例えば通常遊技状態中は10/128で、電サポ状態中は127/128のように設定することが考えられる。
第2の動作例は、特図1始動入賞口(36)への入賞および特図2始動入賞口(37)への入賞に対してそれぞれ3個の賞球を払い出すように遊技機を設定した場合のもので、図123(B)に示すように、通常遊技状態での普図変動時間を30秒とするのに対し、電サポ状態での普図変動時間は1秒とする。また、通常遊技状態での普通変動入賞装置37の開放時間を、0.5秒×1回とするのに対し、電サポ状態での普通変動入賞装置37の開放時間は1.8秒×3回とする。なお、1.8秒×3回の開放の代わりに開放時間値と開放回数を変えたパターンを複数持っていて、乱数を用いた抽選で実行するパターンを決定するようにしても良い。また、第2の動作例における普図の当り確率は、例えば通常遊技状態中は10/128で、電サポ状態中は127/128のように設定することが考えられる。
第3の動作例は、通常遊技中は乱数による当り判定は行うが当り判定値が乱数の範囲から外れた値に設定されている等により、通常遊技中の普図変動表示ゲームでの当りがない(通常遊技状態中は普図の当り確率が0/128)ように遊技機を設定した場合のもので、図123(C)に示すように、通常遊技状態中も電サポ状態中も普図変動時間は1秒とする。また、通常遊技中での普通変動入賞装置37の開放はないのに対し、電サポ中での普通変動入賞装置37の開放時間は1.8秒×3回とする。なお、1.8秒×3回の開放の代わりに開放時間値と開放回数を変えたパターンを複数持っていて、乱数を用いた抽選で実行するパターンを決定するようにしても良い。また、第3の動作例におけるで、電サポ状態中の当り確率は127/128のように設定することが考えられる。
第3の動作例を適用した場合は、大当り終了後すぐに電サポ中の普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37の開放を行うことができるという利点がある。
次に、上記普通変動入賞装置37の演出可動部材371bを用いた演出を行うために、演出制御装置300により実行される演出可動部材371bを作動させるための制御処理の例について図124を用いて説明する。なお、誘導可動部材371aの開閉は、遊技制御装置100が普電ソレノイドを駆動することで行うので、ここでは説明を省略する。
この演出可動部材制御処理においては、先ず、遊技状態が普電サポート状態(潜伏以外の確変または時短)中であるか否か判定する(ステップB401)。ここで、普電サポート状態中でない(ステップB401;No)と判定した場合は、ステップB402へ進んで、(飾り)特図変動表示ゲームの開始タイミングであるか否か判定する。そして、(飾り)特図変動表示ゲームの開始である(ステップB402;Yes)と判定した場合は、ステップB403へ進んで、演出可動部材371bを動作させる特定変動パターンであるかチェックして、演出可動部材371bを動作させる特定変動パターン(SP2リーチ、SP3リーチ等)である(ステップB404;Yes)と判定した場合は、ステップB405へ進んで、普通変動入賞装置37の動作(誘導可動部材371aの動作)に同調しない変動演出動作(開放強調動作と異なる動作時間および動作回数)をセットしてステップB406へ進む。
一方、ステップB402で(飾り)特図変動表示ゲームの開始でない(No)と判定した場合、またはステップB404で特定変動パターンでない(No)と判定した場合は、ステップB403〜B405またはステップB405をスキップしてステップB406へ移行する。
ステップB406では、演出可動部材371bを用いた変動演出の動作中であるか否か判定する。ここで、変動演出動作中でない(ステップB406;No)と判定した場合は、ステップB407へ進んで、普通変動入賞装置37の開放コマンドを受信したか否か判定する。そして、開放コマンドを受信した(ステップB407;Yes)と判定した場合は、ステップB408へ進んで、特定の開放であるか否か判定する。ここで、特定の開放である(ステップB408;Yes)と判定した場合は、ステップB409へ進んで、普通変動入賞装置37の動作(誘導可動部材371aの動作)に同調する演出動作(開放強調動作)をセットしてステップB415へ進み変換動作制御処理を実行する。なお、特定の開放とは、第1の動作例で言うところの開放時間が5.5秒×1回の開放を指し、要は他の開放時間よりも長い開放時間である場合である。
一方、ステップB406で変動演出動作中である(Yes)と判定した場合、ステップB407で開放コマンドを受信していない(No)と判定した場合、またはステップB408で特定開放でない(No)と判定した場合は、そのままステップB415へ移行して変換動作制御処理を実行する。
また、最初のステップB401で、普電サポート状態中である(Yes)と判定した場合は、ステップB410へ移行して、事前予告動作中であるか否か判定する。ここで、事前予告動作中でない(ステップB410;No)と判定した場合は、ステップB411へ進んで、保留記憶領域に特定事前報知を行う保留(始動記憶)が新たに記憶されたかチェックして、特定事前報知を行う保留が記憶された(ステップB411;Yes)と判定した場合は、ステップB412へ進んで、普通変動入賞装置37の動作(誘導可動部材371aの動作)に同調しない事前予告動作をセットしてステップB413へ進む。
一方、ステップB411で特定事前報知を行う保留が記憶されてない(No)と判定した場合は、ステップB412をスキップしてステップB413へ移行する。ステップB413では、普通変動入賞装置37の開放コマンドを受信したか否か判定する。そして、開放コマンドを受信した(ステップB413;Yes)と判定した場合は、ステップB414へ進んで、普通変動入賞装置37の動作(誘導可動部材371aの動作)に同調する開放強調動作をセットしてステップB415へ進み、変換動作制御処理を実行する。
また、上記ステップB410で事前予告動作中である(Yes)と判定した場合はステップB411〜B414をスキップし、上記ステップB413で開放コマンドを受信しない(No)と判定した場合はステップB414をスキップして、ステップB415へ進み、変換動作制御処理を実行する。
なお、図124のフローでは、通常遊技状態では普通変動入賞装置37の開放強調動作に優先して特定変動パターンによる特定演出動作が実行され、普電サポート中は普通変動入賞装置37の開放強調動作に優先して事前予告演出動作が実行されるようにしているが、普電サポート状態中か否かを問わず、開放強調動作を優先して実行しても良いし、通常遊技状態または普電サポート状態中のどちらか一方だけ、開放強調動作を優先して実行するようにしても良い。
次に、演出制御装置300によって実行される上記演出可動部材制御処理による演出可動部材371bの開放強調動作の具体例を、図125を用いて説明する。
この具体例では、表示装置41の表示画面の中央で飾り特図変動表ゲームの変動表示を行うようにされ、表示画面の右上に普図変動表ゲームを仮想的に実行する普図変動表示領域41Aが設けられている。また、表示画面の下部には特図変動表ゲームの保留(始動記憶)が発生したことを報知する、特図1と特図2に共通の保留表示領域41Bが設けられている。普図変動表示領域41Aでは、例えば全体が白で変動が停止した場合には「外れ」を表わし、黒を含んで変動が停止した場合には例えば普通変動入賞装置37が5.5秒×1回や1.8秒×3回の開放を行う「特定の当り」を表わし、半分が黒で変動が停止した場合には例えば普通変動入賞装置37が0.5秒×1回の開放を行う「通常の当り」を表わすような表示制御が行われる。
そして、普図変動表ゲームで当りが発生すると、図125(B)と(C)に示すように、普通変動入賞装置37の誘導可動部材371aの開放動作に同調して演出可動部材371bが遠のく方向に回動される開放強調動作が実行される。なお、電サポ状態中の普図当りのように、複数回の開放の場合には、図125(B)と(C)の状態を繰り返すような制御を行う。なお、複数回の開放の場合には、図125(B)の状態から(C)のように誘導可動部材371aを閉じる方向に動作させる際に演出可動部材371bは開いた状態のままに維持するようにしてもよい。これにより、普通変動入賞装置37の誘導可動部材371aが開放状態を継続しているように見せることができる。
図126には、演出制御装置300によって実行される演出可動部材371bの開放強調動作の他の具体例が示されている。
この例では、普図変動表ゲームで当りが発生すると、先ず図126(B)に示すように、普通変動入賞装置37の誘導可動部材371aのみを開放させる動作を行い、続いて図126(C)に示すように、誘導可動部材371aを閉じる方向に動作させる際に演出可動部材371bが遠のく方向に回動させる動作を行うものである。このような動作であっても、演出可動部材371bが表示装置41の表示画面の前方へ移動して照らされたり、表示を遮ることで演出可動部材371bが回動していることが遊技者に分かり易くなり、誘導可動部材371aのみを開閉する場合に比べて特図2始動口の開放動作を強調した演出が実行されることとなる。
図127には、演出制御装置300によって実行される演出可動部材371bの変動演出動作すなわち普通変動入賞装置37の開放動作とは関係なく表示装置41による飾り特図変動表示ゲームの表示演出中に演出の効果を高めるために行う動作の具体例が示されている。
この具体例では、例えば左図柄と右図柄を仮停止(揺れ変動状態)した後に右図柄だけをすべり変動させることで再変動を行う際に、図127(B)に示すように、普通変動入賞装置37の演出可動部材371bのみを回動させる動作を行うものである。このような動作を行うことで、見た目上、あたかも演出可動部材371bによって右図柄が下方へ移動させられたかのような印象を与えることができ、従来にないインパクトのある演出を実現することができる。
なお、演出可動部材371bを複数回往復回動させて右図柄を複数回すべり変動させて、図127(C)に示すように、リーチ状態を発生させるようにしてもよい。このような演出を大当りとなる変動表示ゲームで比較的多く実行することによって大当りが発生する期待度を予告するようにしても良い。また、上記のように右図柄のみをすべり変動させる代わりに、全図柄を仮停止した後再変動させる際に演出可動部材371bを回動させて擬似連を発生させるようにしたり、エフェクトや演出画像と連動するような図柄とは絡まない演出を行うようにしても良い。
図128には、演出制御装置300によって実行される演出可動部材371bによる始動記憶の先読み予告演出動作、すなわち普通変動入賞装置37の開放動作とは関係なく特図変動表示ゲームの先読み予告演出を行うための演出可動部材371bの動作の具体例が示されている。
この具体例では、例えば大当りとなる始動記憶やスペシャルリーチのような始動記憶が発生して保留表示領域41Bに通常とは異なる色(例えば赤)の特定保留の表示が出現したような場合に、図128(B)に示すように、普通変動入賞装置37の演出可動部材371bのみを往復回動させる動作を行うものである。このような動作を行うことで、期待度の高い保留が発生したことを遊技者に分かり易く報知して発生した保留に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、図128(C)に示すように、表示装置41の画面上に、特定保留から演出可動部材371bへ向かうような「稲光」の演出画像を表示し、それと連動して演出可動部材371bを複数回往復回動させるような演出を行うようにしても良い。
以上の説明から、上記変形例には、遊技領域(32)を流下する遊技球の進入が規制される規制領域(開口窓部40a)を形成する領域形成部材(センターケース)と、前記規制領域の後方に表示部が臨むように配設されて遊技に関する画像を表示することが可能な表示装置(41)と、を備えた遊技機において、
前記領域形成部材(センターケース)に設けられ前記遊技領域を流下する遊技球が入賞することが可能な入賞口(第2始動口370c)と、前記入賞口に対応させて前記規制領域の外側に設けられ、前記入賞口の入口を閉じる閉状態と前記入賞口の入口を開く開状態とに変換可能な可動部材(371a)と、前記入賞口に対応させて前記規制領域の内側に設けられ、前記可動部材に近づく第1状態と該可動部材から遠のく第2状態とに変換可能な演出可動部材(371b)と、所定条件の成立に基づき前記可動部材を閉状態から開状態に変換することが可能な開閉変換手段(遊技制御装置100,普電ソレノイド37c1)と、前記可動部材の開状態への変換動作に合わせて前記演出可動部材を第1状態から第2状態に変換することが可能な演出変換手段(演出制御装置300,普電ソレノイド37c2)と、を備えるようにした発明が含まれていることが分かる。
そして、かかる発明によれば、可動部材の開状態への変換動作に合わせて演出可動部材が第2状態に変換するので、可動部材による入賞口の開放動作を強調することができる。そのため、入賞口の入口が大きく開放しているかのようなインパクトを遊技者に強く与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記変形例には、前記演出可動部材(371b)は、少なくとも前記第2状態において前記表示部の前方に位置するように配置されるようにした発明が含まれている。
かかる発明によれば、表示部からの光により演出可動部材が照らされるあるいは表示部からの光を演出可動部材が遮断することで、演出可動部材の動作を強調することができる。
また、上記変形例には、前記可動部材(371a)と前記演出可動部材(371b)との間に設けられ、前記遊技領域(32)と前記規制領域とを隔てる隔壁(370b)を備え、前記可動部材と前記隔壁との間隔よりも前記演出可動部材と前記隔壁との間隔を狭めるように設定したようにした発明が含まれている。
かかる発明によれば、可動部材と隔壁との間隔よりも演出可動部材と隔壁との間隔の方が狭いため、演出可動部材の動作幅よりも可動部材の動作幅の方が大きく見えるようになり、入賞口の入口が開放をより強くアピールすることができる。
さらに、上記変形例には、前記入賞口(第2始動口370c)は、前記領域形成部材(40)の側部に設けられ、前記可動部材(371a)は、前記閉状態において起立姿勢となって前記入賞口の入口を閉じる一方、前記開状態において側方の前記遊技領域に向けた傾倒姿勢となって前記入賞口の入口を開くよう構成され、前記演出可動部材(371b)は、前記第1状態において起立姿勢となる一方、前記第2状態において前記可動部材とは反対側に向けた傾倒姿勢となるようにした発明が含まれている。
かかる発明によれば、演出可動部材は可動部材とは線対称に動作することによって入賞口の入口の開放動作を強調するので、入賞口を最大限に開放しているかのようなイメージを遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記変形例には、前記領域形成部材(40)の側部に設けられ、前記遊技領域(32)を流下する遊技球を前記規制領域(開口窓部40a)から離間する方向に誘導することが可能な庇部(40c)を備え、前記庇部は、前記可動部材(371a)の上方に配置されて前記第1状態の前記可動部材の上方を覆うように形成されているようにした発明が含まれている。
かかる発明によれば、庇部によって第1状態の可動部材に遊技球が衝突して破損してしまうことを防止できる。
また、上記変形例には、普図始動条件の成立に基づき普図表示部(一括表示装置50)で普図変動表示ゲームを実行することが可能な普図変動表示ゲーム実行手段としての遊技制御装置(100)を備え、前記開閉変換手段(遊技制御装置100,普電ソレノイド37c1)は、前記普図変動表示ゲームが特定結果となった場合に、前記可動部材(371a)を複数回に亘って開閉変換することが可能であり、前記演出変換手段(演出制御装置300,普電ソレノイド37c2)は、前記可動部材が複数回に亘って開閉変換される場合には、当該可動部材が閉状態となっている間も前記演出可動部材(371b)を第2状態に維持することが可能であるようにした発明が含まれている。
かかる発明によれば、可動部材が閉状態となっている間も入賞口の入口が開いているかのように見せることができ、止め打ちを防止することができる。
さらに、上記変形例には、前記入賞口(第2始動口370c)への遊技球の入賞に基づいて前記表示装置(41)で変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させることが可能に構成され、前記演出変換手段(演出制御装置300,普電ソレノイド37c2)は、前記可動部材(371a)が開状態に変換しない場合であっても前記変動表示ゲームの演出動作として前記演出可動部材(371b)を第1状態から第2状態に変換可能であるようにした発明が含まれている。
かかる発明によれば、演出可動部材によって入賞口の開放動作の強調と変動表示ゲームの演出動作とを行うことが可能となる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、スロットマシンにも適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。