JP2016181837A - 通信システム、通信装置、通信方法及びプログラム - Google Patents

通信システム、通信装置、通信方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信において、複数のデータのうち幾つかについて選択的に、送信データの損失及び受信データの復元性の低下に対する対策を行えるようにする。
【解決手段】通信システム500が、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部501と、重要度判定部501が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、重要度判定部501が重要と判定したデータ列以外のデータ列を第1の通信経路及び第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部502と、送信部502から第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信部503と、を備える。
【選択図】図22

Description

本発明は、通信システム、通信装置、通信方法及びプログラムに関する。
無線通信では一般に、通信経路上の物質的弊害やノイズにより、通信データの損失や受信データの復元性の低下が発生する可能性がある。特に、衛星通信などの長距離通信では、通信経路上の物質的弊害やノイズの影響を受け易く、通信データの損失や受信データの復元性の低下に対する対策が特に重要である。
これに対し、衛星通信に関する幾つかの技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の方法は、(a)第1ゲートウェイ及び少なくとも1つの衛星を介して、地球電気通信ネットワークとユーザ端末との間に呼を確立するステップと、(b)該呼が確立している間において、少なくとも1つ更なる衛星を選択するステップと、(c)第2ゲートウェイ、少なくとも1つの更なる衛星、及び第1ゲートウェイを介して、該地球電気通信ネットワークへの該呼接続を保持するステップと、からなる3つのステップを含む。前記少なくとも1つの更なる衛星は、ゲートウェイ間通信リンクを通して第2ゲートウェイから第1ゲートウェイに送信された情報に少なくとも部分的に基づいて選択され、且つ、ユーザ端末において測定される信号品質表示、又はゲートウェイにおいて決定される信号品質表示、又はゲートウェイにおいて計算される経路利得に基づいても選択され得る。
特許文献1では、これにより、複数の衛星をユーザ端末に割当てる基礎となる判別基準を提供する、とされている。
また、特許文献2に記載の衛星通信方法では、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局をカバー可能な指向性を有するユーザ局から、同一のアップリンク信号を同時にその複数の衛星局に向けて送信し、そのアップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成する。
特許文献2では、これにより、衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させられる、とされている。
特開2000−115049号公報 特開2007−324960号公報
無線通信において、複数のデータのうち幾つかについて選択的に、通信データの損失及び受信データの復元性の低下に対する対策が求められる場合があり得る。例えば、音声通話における音声データ通信と電子メールのデータ通信とでは、音声通話における音声データ通信の方が、電子メールのデータ通信よりもリアルタイム性を要求される。この点において、音声データ通信について、通信データの損失の回避、および、受信データの復元性の低下の回避が特に求められる。これに対して、特許文献1、2のいずれにも、複数のデータのうち幾つかについて選択的に、通信データの損失及び受信データの復元性の低下に対する対策を行うための技術は示されていない。
本発明は、上述の課題を解決することのできる通信システム、通信装置、通信方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、通信システムは、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部と、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部と、前記送信部から前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信部と、を備える。
本発明の第2の態様によれば、通信装置は、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部と、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部を備える。
本発明の第3の態様によれば、通信装置は、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信部と、前記受信部が受信したデータ列のうち、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、前記送信部が前記第1の通信経路に送信したデータ列、または、前記送信部が前記第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択するデータ選択部と、を備える。
本発明の第4の態様によれば、通信方法は、通信システムが、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定ステップと、前記通信システムが、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信ステップと、前記通信システムが、前記送信ステップにて前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信ステップと、を有する。
本発明の第5の態様によれば、通信方法は、通信装置が、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定ステップと、前記通信装置が、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信ステップと、を有する。
本発明の第6の態様によれば、通信方法は、通信装置が、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信ステップと、前記受信ステップにて受信したデータ列のうち、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、前記送信部が前記第1の通信経路に送信したデータ列、または、前記送信部が前記第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択するデータ選択ステップと、を有する。
本発明の第7の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定ステップと、送信部を制御して、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信させ、重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信させる送信制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明の第8の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを通信装置が受信して得られたデータ列のうち、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、前記送信部が前記第1の通信経路に送信したデータ列、または、前記送信部が前記第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択するデータ選択ステップを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、無線通信において、複数のデータのうち幾つかについて選択的に、送信データの損失及び受信データの復元性の低下に対する対策を行うことができる。
本発明の一実施形態における通信システムの装置構成を示す概略構成図である。 同実施形態における重要度フラグの例を示す説明図である。 同実施形態における送信側システムが重要データと通常データとを区別する態様の例を示す説明図である。 同実施形態における送信側システムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における受信側システムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における送信側システムが通信経路の品質情報を取得する処理手順の例を示す説明図である。 同実施形態における送信側システムが、送信側端末装置から受信した通信対象データ列を衛星通信データ列として受信側システムへ送信する処理手順の例を示す説明図である。 同実施形態における受信側システムが優先経路を設定する処理手順の例を示す説明図である。 同実施形態における受信側システムが、送信側システムから受信した衛星通信データ列を通信対象データ列として受信側端末装置へ送信する処理手順の例を示す説明図である。 同実施形態におけるデータ送信経路決定部がデータ列の重要度及びサービスの種類に応じて決定する通信経路の例を示す説明図である。 同実施形態において、通信速度が異なる通信経路それぞれに重要データ列を詰めて送信した場合の重要データ列の送信タイミングの例を示す説明図である。 同実施形態において、通信速度が異なる通信経路における重要データ列の送信タイミングをブランクデータにて調整した例を示す説明図である。 同実施形態において、通信速度が異なる通信経路における重要データ列の送信タイミングを通常データ列にて調整した例を示す説明図である。 同実施形態におけるデータ復元部240が、パケット毎にデータの品質を検出してパケットを選択する例を示す説明図である。 同実施形態における通信経路の状態と通信データのサイズとの関係の例を示す説明図である。 同実施形態における通信経路の状態と通信データのサイズ及び誤り訂正値のサイズとの関係の例を示す説明図である。 同実施形態における経路制御部が誤り訂正値を付加したデータの構造の例を示す説明図である。 回線品質が安定していない通信経路におけるSN比の例を示すグラフである。 回線品質が安定している通信経路におけるSN比の例を示すグラフである。 本実施形態の一変形例における送信側統制部の機能構成を示す概略ブロック図である。 本変形例における送信側システムが、送信側端末装置から受信した通対象データ列を衛星通信データ列として受信側システムへ送信する処理手順の例を示す説明図である。 本発明に係る通信システムの最小構成を示す概略ブロック図である。 本発明に係る通信装置の最小構成を示す概略ブロック図である。 本発明に係る通信装置のもう1つの最小構成を示す概略ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態における通信システムの装置構成を示す概略構成図である。同図において、通信システム1は、送信側システム10と、受信側システム20とを備える。
送信側システム10は、送信側統制部110と、対衛星第1送信部191と、対衛星第2送信部192とを備える。受信側システム20は、対衛星第1受信部211と、対衛星第2受信部212と、受信側統制部220とを備える。
また、送信側統制部110は、1つ以上の送信側端末装置31と通信を行う。受信側統制部220は、1つ以上の受信側端末装置32と通信を行う。また、対衛星第1送信部191と対衛星第1受信部211とは第1通信衛星901を介して通信を行う。対衛星第2送信部192と対衛星第2受信部212とは第2通信衛星902を介して通信を行う。
通信システム1は、第1通信衛星901が提供する衛星回線、及び、第2通信衛星902が提供する衛星回線を用いて通信を行う。第1通信衛星901が提供する衛星回線、及び、第2通信衛星902が提供する衛星回線のいずれか一方が第1の通信経路の例に該当し、他方が第2の通信経路の例に該当する。例えば、第1通信衛星901が提供する衛星回線が第1の通信経路の例に該当し、第2通信衛星902が提供する衛星回線が第2の通信経路の例に該当する。
但し、通信システム1は複数の通信経路を用いて通信を行うものであればよく、通信システム1が用いる通信経路は衛星回線に限らない。例えば、通信システム1が、地上波による複数の無線通信回線を用いて通信を行うようにしてもよい。また、通信システム1が複数の衛星回線を用いて通信を行う場合、これら複数の衛星回線が1つの通信衛星にて提供されていてもよい。
送信側システム10は、1つ以上の送信側端末装置31から通信対象のデータをデータ列にて受信し、受信したデータを受信側システム20へ送信する。ここでいうデータ列は、ひとまとまりとして送信されるデータである。例えば、送信側システム10は、送信側端末装置31からのデータ列としてパケットを受信する。
送信側システム10は、送信側端末装置31からのデータを受信側システム20へ送信する際、重要データと重要データ以外のデータとを区別する。具体的には、送信側端末装置31が、ヘッダ(例えばパケットヘッダ)にデータの重要度を示すフラグを含むデータ列を送信する。そして、送信側システム10は、当該フラグを参照して重要データと重要データ以外のデータとを区別する。
以下では、重要度を示すフラグを重要度フラグと称する。また、重要データ以外のデータを通常データと称する。
図2は、重要度フラグの例を示す説明図である。同図の例では、重要度フラグは2値のフラグとして構成されている。重要度フラグの値「1」は、重要データであることを示し、値「0」は、通常データであることを示している。
図3は、送信側システム10が重要データと通常データとを区別する態様の例を示す説明図である。送信側システム10は、送信側端末装置31から受信したデータ列のうち、重要度フラグの値が「0」、すなわち通常データとなっているデータ列を、対衛星第1送信部191又は対衛星第2送信部192のいずれか一方から送信する。
一方、送信側システム10は、送信側端末装置31から受信したデータ列のうち、重要度フラグの値が「1」、すなわち重要データとなっているデータ列を複製(コピー)して、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192の両方から送信する。
なお、以下では、重要度フラグの値が重要データを示すデータ列(図2の例の場合、重要度フラグの値が「1」となっているデータ列)を、重要データ列と称する。また、重要度フラグの値が通常データを示すデータ列(図2の例では、重要度フラグの値が「0」となっているデータ列)を、通常データ列と称する。
また、以下では、送信側システム10が送信側端末装置31から受信したデータ列を通信対象データ列と称する。また、送信側システム10が受信側システム20へ送信したデータ列を衛星通信データ列と称する。
送信側システム10が、複数の通信経路を用いて重要データ列を重複して送信することで、受信側システム20では、どちらか一方の衛星通信データ列から通信対象データ列を得られればよい。この点で、再送およびデータ誤り無しに受信側システム20が通信対象データ列を得られる可能性が高くなる。
送信側統制部110は、対衛星第1送信部191と対衛星第2送信部192とを制御してデータ列の送信を行わせる。対衛星第1送信部191は、送信側統制部110の制御に従って、第1通信衛星901を介して対衛星第1受信部211へデータ列を送信する。対衛星第2送信部192は、送信側統制部110の制御に従って、第2通信衛星902を介して対衛星第2受信部212へデータ列を送信する。
以下では、対衛星第1送信部191と対衛星第2送信部192とを総称して対衛星送信部190と表記する。対衛星送信部190は、送信部の例に該当する。
受信側システム20は、送信側システム10が送信する衛星通信データ列を受信し、当該衛星通信データ列から通信対象データ列を取得して受信側端末装置32へ送信する。受信側システム20は、受信部の例に該当する。
対衛星第1受信部211は、対衛星第1送信部191が送信する衛星通信データ列を、第1通信衛星901を介して受信する。対衛星第2受信部212は、対衛星第2送信部192が送信する衛星通信データ列を、第2通信衛星902を介して受信する。
以下では、対衛星第1受信部211と対衛星第2受信部212とを総称して対衛星受信部210と表記する。対衛星受信部210は、対衛星送信部190から第1通信衛星901を経由して送信されたデータ列と、第2通信衛星902を経由して送信されたデータ列とを受信する。また、対衛星受信部210は、対衛星送信部190が第1通信衛星901、第2通信衛星902それぞれに送信したデータ列を受信し、いずれかのデータ列を選択する。例えば、対衛星受信部210は、回線品質の良い方のデータ列を選択する。ここでいう回線品質とは、通信経路の状態である回線品質として、例えばSN比(Signal To Noise Ratio)を用いることができるがこれに限らない。
受信側統制部220は、対衛星第1受信部211が受信する衛星通信データ列と、対衛星第2受信部212が受信する衛星データ列とから通信対象データ列を取得して受信側端末装置32へ送信する。
なお、図1では、送信側端末装置31が送信側となり受信側端末装置32が受信側となる一方向の通信について記載しているが、受信側端末装置32から送信側端末装置31へもデータ列を送信可能であってもよい。例えば、送信側端末装置31、受信側端末装置32共に送受信機能を有し、また、受信側システム20が送信側システム10と同様に送信機能を有し、さらに、送信側システム10が受信側システム20と同様に受信機能を有していてもよい。
なお、送信側統制部110と、対衛星第1送信部191と、対衛星第2送信部192とが1つの装置として構成されていてもよいし、別々の装置として構成されていてもよい。また、対衛星第1受信部211と、対衛星第2受信部212と、受信側統制部220とが1つの装置として構成されていてもよいし、別々の装置として構成されていてもよい。
また、通信システム1が用いる通信経路の数(図1の例では衛星回線の数)は、図1に示す2つに限らず複数であればよい。また、通信システム1が複数の衛星回線を用いる場合、1つの通信衛星が提供する複数の衛星回線が含まれていてもよい。
次に、図4及び図5を参照して、通信システム1の構成をさらに詳細に説明する。
図4は、送信側システム10の機能構成を示す概略ブロック図である。図1を参照して説明したように、送信側システム10は、送信側統制部110と、対衛星第1送信部191と、対衛星第2送信部192とを備え、送信側統制部110は、1つ以上の送信側端末装置31と通信を行う。また、図4において送信側統制部110は、対端末装置通信部120と、重要度判定部130と、送信側バッファ140と、経路制御部150と、送信側マネージャ部180とを備える。経路制御部150は、経路設定部151と、データ複製部152とを備える。送信側マネージャ部180は、データ送信経路決定部181と、送信制御部182とを備える。
対端末装置通信部120は、1つ以上の送信側端末装置31と通信を行って、複数の通信対象データ列を受信する。
重要度判定部130は、対端末装置通信部120が受信した複数の通信対象データ列の重要度をそれぞれ判定する。図2および図3を参照して説明したように、重要度判定部130は、通信対象データ列のヘッダに埋め込まれた重要度フラグの値から重要度を判定する。
なお、重要度フラグは、例えば既存のパケットヘッダの所定の位置に埋め込まれるなど、既存のヘッダの一部として設定されていてもよい。あるいは、重要度フラグを設けるために、当該重要度フラグを含むヘッダを既存のパケットに付加するカプセル化が行われるなど、新たにヘッダが付加されていてもよい。
送信側バッファ140は、通信対象データ列を一時的に保存する。送信側統制部110が通信対象データ列の重要度を判定し、重要度に基づいてデータ送信経路を設定する一連の処理の時間待ちを行うためである。
経路制御部150は、衛星通信データ列の送信経路を制御する。具体的には、経路制御部150は、衛星通信データ列を、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のいずれか一方又は両方から送信することを決定する。そして、経路制御部150は、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のいずれか一方または両方を制御して衛星通信データ列を送信させる。
経路設定部151は、衛星通信データ列の送信経路を設定する。具体的には、経路設定部151は、データ送信経路決定部181が通信対象データ列の重要度に基づいて決定するデータ送信経路に従って、対衛星第1送信部191、対衛星第2送信部192のそれぞれについて衛星通信データ列の送信の有無を設定する。
データ複製部152は、経路設定部151が、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192の両方から衛星通信データ列を送信する設定を行った場合に、通信対象データ列を複製する。
送信側マネージャ部180は、送信側統制部110の各部を制御する。具体的には、送信側マネージャ部180においてデータ送信経路決定部181が、重要度判定部130が判定した通信対象データ列の重要度に基づいて、対衛星第1送信部191、対衛星第2送信部192のいずれから衛星通信データ列を送信するか、あるいは、対衛星第1送信部191、対衛星第2送信部192の両方から衛星通信データ列を送信するかを決定する。
また、送信制御部182が、データ送信経路決定部181の決定に従って、送信側統制部110の各部を制御する。特に、送信制御部182は、送信側バッファ140が経路制御部150へ通信対象データ列を出力するタイミングを制御する。また、送信制御部182は、データ複製部152に対して通信対象データ列のコピーの有無を指示する。さらに、送信制御部182は、データ送信経路決定部181の決定に従って経路設定部151を制御して、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のいずれか又は両方に衛星通信データ列を出力させる。
対衛星送信部190は、上記のように送信側統制部110(経路制御部150)の制御に従って衛星通信データ列を受信側システム20へ送信する。
特に、対衛星第1送信部191は、重要データ列(重要度判定部130が重要と判定したデータ列)を第1の通信経路(第1通信衛星901を経由して対衛星第1受信部211に至る経路)に送信する。対衛星第2送信部192は、重要データ列を第2の通信経路(第2通信衛星902を経由して対衛星第2受信部212に至る経路)に送信する。また、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のいずれかが、通常データ列(重要度判定部130が重要と判定したデータ列以外のデータ列)を第1の通信経路及び第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する。
図5は、受信側システム20の機能構成を示す概略ブロック図である。図1を参照して説明したように、受信側システム20は、対衛星第1受信部211と、対衛星第2受信部212と、受信側統制部220とを備え、受信側統制部220は、1つ以上の受信側端末装置32と通信を行う。また、図5において受信側統制部220は、受信側第1バッファ231と、受信側第2バッファ232と、データ復元部240と、対端末装置送信部250と、受信側マネージャ部280とを備える。受信側マネージャ部280は、データ取得経路判定部281と、受信制御部282とを備える。
受信側第1バッファ231は、対衛星第1受信部211が受信した衛星通信データ列を一時的に保存する。受信側第2バッファ232は、対衛星第2受信部212が受信した衛星通信データ列を一時的に保存する。受信側第1バッファ231及び受信側第2バッファ232が衛星通信データ列を一時的に保存することで、対衛星第1受信部211が受信する衛星通信データ列と対衛星第2受信部212が受信する衛星通信データ列との同期がとれていない場合でも、対衛星第1受信部211及び対衛星第2受信部212の両方に送信される重要データ列を後述するように組み合わせることができる。また、受信側第1バッファ231及び受信側第2バッファ232が衛星通信データ列を一時的に保存することで、受信側統制部220内の処理にタイムラグが生じる場合にも対応し得る。
一方、対衛星第1受信部211が受信する衛星通信データ列と対衛星第2受信部212が受信する衛星通信データ列との同期がとれており、かつ、受信側統制部220内の処理のタイムラグに対応する必要がない場合、受信側統制部220が受信側第1バッファ231及び受信側第2バッファ232を備えない構成としてもよい。
以下では、受信側第1バッファ231と受信側第2バッファ232とを総称して受信側バッファ230と表記する。
データ復元部240は、受信側第1バッファ231及び受信側第2バッファ232の少なくともいずれかが出力する衛星通信データ列から通信対象データ列を取得する。特に、データ復元部240は、データ選択部の例に該当し、受信側第1バッファ231及び受信側第2バッファ232の両方に保存されている衛星通信データ列のうちいずれか一方を選択する。例えば、データ復元部240は、第1通信衛星901を経由する通信経路及び第2通信衛星902を経由する通信経路のうち、状態が良い方の通信経路を用いて送信された衛星通信データ列を選択する。
対端末装置送信部250は、データ復元部240が取得した通信対象データ列を、送信先の受信側端末装置32へ送信する。
受信側マネージャ部280は、受信側統制部220の各部を制御する。具体的には、受信側マネージャ部280においてデータ取得経路判定部281は、受信側第1バッファ231が記憶している衛星通信データ列の各々、及び、受信側第2バッファ232が記憶している衛星通信データ列の各々について、受信側第1バッファ231及び受信側第2バッファ232のうちいずれか一方のみが記憶しているか、両方が記憶しているかを判定する。
例えば、送信側システム10が受信側システム20へ、衛星通信データ列のヘッダに重要度フラグ、及び、データ複製部152が複製したデータ列と複製元のデータ列とに同じ番号が付される識別番号とを含んで送信する。そして、データ取得経路判定部281は、重要度フラグを参照して当該判定を行う。あるいは、送信側システム10が受信側システム20へ、衛星通信データ列の送信とは別に重要度の通知を行うなど、重要度フラグを用いる方法以外の方法で、データ取得経路判定部281が上記の判定を行うようにしてもよい。
また、受信制御部282は、データ取得経路判定部281の判定結果に基づいて、受信側統制部220の各部を制御する。特に、受信制御部282は、受信側第1バッファ231、受信側第2バッファ232の各々がデータ復元部240へ衛星通信データ列を出力するタイミングを制御する。また、受信制御部282は、データ復元部240に対して、受信側第1バッファ231と受信側第2バッファ232とが記憶している同一の重要データ列についていずれか一方を選択するよう指示する。
次に、図6〜図9を参照して通信システム1の動作について説明する。
図6は、送信側システム10が通信経路の品質情報を取得する処理手順の例を示す説明図である。送信側システム10は、例えば、図6の処理を定期的に行って通信経路の品質情報を取得しておく。
図6の処理において、対衛星送信部190が通信経路のヘルスチェックを行う(シーケンスS101)。
ここでいう通信経路の品質情報とは、例えば通信経路のSN比など、通信経路の状態(回線品質)を示す情報である。ここでいう通信経路のヘルスチェックとは、通信衛星900との間で衛星回線の品質情報のやり取りを行うことで衛星回線の品質情報を取得することである。あるいは、対衛星送信部190が、通信衛星900からの信号のSN比を求めることで、衛星回線の品質情報を取得するようにしてもよいし、品質情報のやりとりと、SN比の測定との両方を行うようにしてもよい。
具体的には、対衛星第1送信部191は、第1通信衛星901との間で衛星回線の品質情報のやり取りを行う。あるいは、対衛星第1送信部191が、品質情報のやり取りに加えて、あるいは代えて、第1通信衛星901からの信号のSN比を求めるようにしてもよい。また、対衛星第2送信部192は、第2通信衛星902との間で衛星回線の品質情報のやり取りを行う。あるいは、対衛星第2送信部192が、品質情報のやり取りに加えて、あるいは代えて、第2通信衛星902からの信号のSN比を求めるようにしてもよい。
対衛星送信部190は、得られた品質情報を送信側マネージャ部180へ出力する(シーケンスS102)。具体的には、対衛星第1送信部191は、第1通信衛星901の通信回線の品質情報を送信側マネージャ部180へ出力する。対衛星第2送信部192は、第2通信衛星902の通信回線の品質情報を送信側マネージャ部180へ出力する。
後述するように、送信側マネージャ部180のデータ送信経路決定部181が品質情報に基づいて、通常データ列の送信経路を決定する。
図7は、送信側システム10が、送信側端末装置31から受信した通信対象データ列を衛星通信データ列として受信側システム20へ送信する処理手順の例を示す説明図である。
同図の処理において、送信側端末装置31が通信対象データ列を送信すると対端末装置通信部120を介して重要度判定部130が当該通信対象データ列を取得する(シーケンスS201)。重要度判定部130は、当該通信対象データ列を送信側バッファ140へ出力(転送)し、送信側バッファ140が当該通信対象データ列をバッファリング(一時的に記憶)する(シーケンスS203)。
また、重要度判定部130は、シーケンスS201で得られた通信対象データ列の重要度を判定し(シーケンスS211)、判定結果を示す重要度情報を送信側マネージャ部180へ出力する(シーケンスS212)。
送信側マネージャ部180では、データ送信経路決定部181が、重要度情報に基づいてデータ送信経路を決定し(シーケンスS221)、決定した経路を示す経路指示情報を経路制御部150へ出力する(シーケンスS222)。特に、データ送信経路決定部181は、重要データ列を対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192の両方から送信するよう指示する経路指示情報を出力する。また、データ送信経路決定部181は、通常データ列を対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうちいずれか一方から送信するよう指示する経路指示情報を出力する。
経路指示情報を取得した経路制御部150では、経路設定部151が、経路指示情報に基づいてデータ送信経路を設定する(シーケンスS223)。
具体的には、経路指示情報が対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうちいずれか一方からの送信を指示している場合、経路設定部151は、送信側バッファ140からの出力が、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうち送信を指示されている方へ入力されるよう設定する。
一方、経路指示情報が対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192の両方からの送信を指示している場合、経路設定部151は、送信側バッファ140からの出力がデータ複製部152へ入力されるよう設定する。
データ送信経路の設定を完了すると、経路設定部151は、設定完了通知(設定を完了したことを示す情報)を、送信側マネージャ部180へ出力する(シーケンスS224)。
設定完了通知を受けた送信側マネージャ部180では、送信制御部182が、データ列出力指示情報(データ列を出力するよう指示する情報)を送信側バッファ140へ出力する(シーケンスS231)。送信側バッファ140は、データ列出力指示情報に従って通信対象データ列を経路制御部150へ出力する(シーケンスS232)。
経路制御部150では、経路設定部151が、シーケンスS223での経路設定によってデータ送信経路を制御する(シーケンスS233)。そして、経路制御部150(経路設定部151またはデータ複製部152)は、衛星通信データ列を対衛星送信部190へ出力する(シーケンスS234)。
具体的には、シーケンスS223で、送信側バッファ140からの出力が対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうちいずれか一方へ入力されるよう設定した場合、当該設定により、経路制御部150は、送信側バッファ140からの通信対象データ列を衛星通信データ列として対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうちいずれか一方へ入力される。
一方、シーケンスS223で、送信側バッファ140からの出力がデータ複製部152へ入力されるよう設定した場合、当該設定により、送信側バッファ140からの通信対象データ列がデータ複製部152へ入力される。データ複製部152は、入力された通信対象データ列を複製し、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のそれぞれにデータ列(複製元のデータ列、または、複製にて得られたデータ列のいずれか)を出力する。
図7の処理の後、データ列を取得した対衛星送信部190が、当該データ列を衛星通信データ列として通信衛星900を介して受信側システム20へ送信する。
図8は、受信側システム20が優先経路を設定する処理手順の例を示す説明図である。ここでいう優先経路とは、データ復元部240が優先的にデータ列を取得すべき経路である。具体的には、同一の重要データ列が、第1通信衛星901が提供する衛星回線及び第2通信衛星902が提供する衛星回線の両方にて送信された場合に、データ復元部240は、優先経路に設定されている方の通信回線にて送信された重要データ列を採用する。
受信側システム20は、例えば、図8の処理を定期的に行って、優先経路の設定を行っておく。
図8の処理において、対衛星受信部210が通信経路のヘルスチェックを行う(シーケンスS301)。
具体的には、対衛星第1受信部211は、第1通信衛星901との間で衛星回線の品質情報のやり取りを行う。あるいは、対衛星第1受信部211が、品質情報のやり取りに加えて、あるいは代えて、第1通信衛星901からの信号のSN比を求めるようにしてもよい。また、対衛星第2受信部212は、第2通信衛星902との間で衛星回線の品質情報のやり取りを行う。あるいは、対衛星第2受信部212が、品質情報のやり取りに加えて、あるいは代えて、第2通信衛星902からの信号のSN比を求めるようにしてもよい。
対衛星受信部210は、得られた品質情報を受信側マネージャ部280へ出力する(シーケンスS302)。具体的には、対衛星第1受信部211は、第1通信衛星901の通信回線の品質情報を受信側マネージャ部280へ出力する。対衛星第2受信部212は、第2通信衛星902の通信回線の品質情報を受信側マネージャ部280へ出力する。
データ取得経路判定部281は、対衛星第1受信部211からの品質情報に基づいて、第1通信衛星901が提供する衛星回線及び第2通信衛星902が提供する衛星回線のうちいずれを優先させるべきかの判定を行う(シーケンスS311)。例えば、データ取得経路判定部281は、回線品質が良い方の衛星回線を優先させるべきと判定する。
データ取得経路判定部281は、シーケンスS311での判定結果を優先経路指示情報(優先させるべき通信経路を指示する情報)としてデータ復元部240へ出力する(シーケンスS312)。
図9は、受信側システム20が、送信側システム10から受信した衛星通信データ列を通信対象データ列として受信側端末装置32へ送信する処理手順の例を示す説明図である。
同図の処理において、対衛星受信部210が衛星通信データ列を受信して受信側バッファ230へ出力すると(シーケンスS401)、受信側バッファ230が衛星通信データ列を一時的に記憶する(シーケンスS402)。
具体的には、対衛星第1受信部211は、受信した衛星通信データ列を受信側第1バッファ231へ出力し、受信側第1バッファ231が当該衛星通信データ列を一時的に記憶する。また、対衛星第2受信部212は、受信した衛星通信データ列を受信側第2バッファ232へ出力し、受信側第2バッファ232が当該衛星通信データ列を一時的に記憶する。
そして、受信側バッファ230は、記憶している衛星通信データ列をデータ復元部240へ出力する(シーケンスS403)。具体的には、データ復元部240は、自らの処理状況に応じて通信衛星データ列を処理可能と判定すると、受信側マネージャ部280に処理可能である旨を通知する。受信側マネージャ部280は、当該通知に基づいて、受信側第1バッファ231又は受信側第2バッファ232又はその両方に、衛星通信データ列の出力を要求する。受信側第1バッファ231、受信側第2バッファ232はそれぞれ、受信側マネージャ部280からの要求に応じて衛星通信データ列をデータ復元部240へ出力する。
受信側バッファ230から衛星通信データ列を取得したデータ復元部240は、衛星通信データ列を送信先毎に分類して時系列に並べる等のデータ調整を行い、また、重複する重要データ列のいずれかを選択する(シーケンスS404)。特に、データ復元部240は、第1通信衛星901が提供する衛星回線及び第2通信衛星902が提供する衛星回線の両方にて送信された同一の重要データ列のうち、図8のシーケンスS312におけるデータ取得経路判定部281からの優先経路指示情報が示す優先経路にて送信された重要データ列を選択する。
受信側バッファ230は、シーケンスS404の処理で得られたデータ列を、通信対象データ列として、対端末装置送信部250を介して送信先の受信側端末装置32へ送信する。
なお、通信システム1が、通常データ列についてサービスの種類に応じて通信経路を使い分けるようにしてもよい。
図10は、データ送信経路決定部181がデータ列の重要度及びサービスの種類に応じて決定する通信経路の例を示す説明図である。同図に示す例において、データ送信経路決定部181は、重要データ列を、第1通信衛星901を経由する経路及び第2通信衛星902を経由する経路の両方を用いるよう決定する。
また、データ送信経路決定部181は、重要度が通常データ列でありサービスの種類が音声通話である場合、第1通信衛星901を経由する経路及び第2通信衛星902を経由する経路のうち、回線品質が良い方の経路を優先的に使用するよう決定する。
一方、データ送信経路決定部181は、重要度が通常データ列でありサービスの種類がデータ送信(例えば電子メールなどリアルタイム性を要求されないデータ送信)である場合、第1通信衛星901を経由する経路及び第2通信衛星902を経由する経路のうち、回線品質が低い方の経路を優先的に使用するよう決定する。
このようにデータ送信経路決定部181が、音声通話などリアルタイム性を要求されるサービスに係る重要データ列を回線品質の良い通信経路に優先的に割り当てる。これにより、データ再送の可能性を低減させることができ、この点においてリアルタイム性の確保を図ることができる。
なお、2つの通信経路で通信速度が異なる場合、通信システム1が重要データ列の通信を行う際、通信速度が速い方の通信経路におけるデータ列送信タイミングを、通信速度が遅い方の通信経路におけるデータ列送信タイミングに合わせるようにしてもよい。この点について図11〜図13を参照して説明する。
図11は、通信速度が異なる通信経路それぞれに重要データ列を詰めて送信した場合の重要データ列の送信タイミングの例を示す説明図である。同図では、第1衛星(第1通信衛星901)を経由する通信経路の通信速度が2.4キロビット毎秒(kbps)であるのに対し、第2衛星(第2通信衛星902)を経由する通信経路の通信速度が4.8キロビット毎秒である場合の例を示している。
この場合、通信速度が速い第2衛星を経由する通信経路の方が、第1経路を経由する通信経路よりも、重要データ列の進みが速い。
ここで、重要データ列の送信開始時には第1衛星を経由する経路の回線品質の方が良く、データ復元部240が第1衛星を経由する経路からの重要データ列を採用している場合を考える。途中で第2衛星を経由する経路の回線品質の方が良くなり、データ復元部240が、第2衛星を経由する経路からの重要データ列を採用するように切り替える場合、第2衛星を経由する経路からの重要データ列を受信側バッファ230に保存しておく必要がある。
例えば、第1衛星を経由する経路で10番目の重要データ列まで通信を完了している場合、第2衛星を経由する経路では、20番目の重要データ列まで通信を完了している。データ復元部240が、第2衛星を経由する経路からの重要データ列を用いるためには、11番目の重要データ列から20番目の重要データ列までを受信側第2バッファ232がバッファリングしておく必要がある。
データ復元部240が第1衛星を経由する経路からの重要データ列を採用している状態で、重要データ列の通信が進むほど、受信側第2バッファ232がバッファリングしておくべき重要データ列の量が増加し、いずれ受信側第2バッファ232がオーバーフローしてしまうことが考えられる。
そこで、送信制御部182が、第2衛星を経由する経路での重要データ列の送信タイミングを、第1衛星を経由する経路での重要データ列の送信タイミングに合わせるよう、経路制御部150を制御する。
図12は、通信速度が異なる通信経路における重要データ列の送信タイミングをブランクデータにて調整した例を示す説明図である。図11の場合と同様図12の例でも、第1衛星(第1通信衛星901)を経由する通信経路の通信速度が2.4キロビット毎秒であるのに対し、第2衛星(第2通信衛星902)を経由する通信経路の通信速度が4.8キロビット毎秒である場合の例を示している。
第2衛星を経由する経路では、重要データ列の送信と重要データ列の送信との間にブランクデータ(通信すべきデータが含まれていないことを受信側で認識可能なデータ)が送信されている。これにより、第1衛星を経由する経路と第2衛星を経由する経路とで重要データ列の送信タイミングがおよそ合っている。
これにより、図11を参照して説明した受信側バッファ230のオーバーフローを回避することができる。
図12の例において、第1衛星を経由する経路、第2衛星を経由する経路のいずれか一方が第1の通信経路の例に該当し、他方が第2の通信経路の例に該当する。また、ブランクデータによるデータ列が他のデータ列の例に該当する。
図13は、通信速度が異なる通信経路における重要データ列の送信タイミングを通常データ列にて調整した例を示す説明図である。図11の場合と同様図13の例でも、第1衛星(第1通信衛星901)を経由する通信経路の通信速度が2.4キロビット毎秒であるのに対し、第2衛星(第2通信衛星902)を経由する通信経路の通信速度が4.8キロビット毎秒である場合の例を示している。
第2衛星を経由する経路では、重要データ列の送信と重要データ列の送信との間に通常データ列が送信されている。これにより、重要データ列の送信タイミングがおよそ合っている。
図13の例において、第1衛星を経由する経路、第2衛星を経由する経路のいずれか一方が第1の通信経路の例に該当し、他方が第2の通信経路の例に該当する。また、通常データ列が他のデータ列の例に該当する。
ここで、図12の例では、第1衛星を経由する経路と第2衛星を経由する経路とで重要データ列の送信タイミングを合わせて受信側バッファ230のオーバーフローを回避することができるが、第2衛星を経由する通信経路の通信速度を活用することができていない。これに対して、図13の例では、第2衛星を経由する通信経路にて重要データ列に加えて通常データ列を送信しており、図12の場合よりも通信量が多い。この点において、図13の例では、第2衛星を経由する通信経路の通信速度を活用できる。
なお、データ取得経路判定部281が優先経路を設定するタイミングは、いろいろなタイミングとすることができる。特に、データ取得経路判定部281が、パケットに分割されて送信される一連のデータ毎に優先経路を設定するようにしてもよい。ここでは、重要データ列がパケットとして構成されている。
この場合、データ復元部240は、一連のデータについて、同一の通信経路(優先経路に設定されている通信経路)から当該データを含むパケットを取得し続ける。
あるいは、データ取得経路判定部281が、パケット毎に優先経路を設定するようにしてもよい。
あるいは、データ復元部240が、パケット毎にデータの品質を検出して、複数の通信経路の各々から得られるパケットのいずれかを選択するようにしてもよい。
図14は、データ復元部240が、パケット毎にデータの品質を検出してパケットを選択する例を示す説明図である。
同図の例において、データ復元部240は、パケット毎に複数の通信経路のいずれかからのパケットを取得している。特に、データ復元部240は、パケット1とパケット2とで異なる通信経路からのパケットを取得している。
このように、データ復元部240は、パケット毎にデータの品質を検出して、複数の通信経路の各々から得られるパケットのいずれかを選択する。これにより、データ復元部240は、一連のデータの通信に通信経路の状態が変化した場合でも回線品質の良い通信経路からパケットを取得することができる。この点で、データ復元部240は、より品質の良いデータを取得することができ、データ誤りの可能性及びデータ再送信の可能性を低減させることができる。
なお、通信システム1が、通信経路の状態に応じて通信データのサイズを変えるようにしてもよい。
図15は、通信経路の状態と通信データのサイズとの関係の例を示す説明図である。同図の例では、通信経路における最小SN比と、データサイズとが1対1対応で示されている。なお、最小SN比が「7」の場合など、同図に示す最小SN比と異なる場合は、同図に示す最小SN比のうち最も近いものを選択する。
ここでいう最小SN比は、複数の通信経路のうち最も小さい(ノイズの割合が大きい)通信経路におけるSN比である。
なお、最小SN比とデータサイズとの関係を、ユーザが任意に変更可能になっていてもよい。
例えば、送信制御部182が同図に示される対応関係を予め記憶しておき、最小SN比に基づいてデータサイズを設定して経路制御部150へ通知する。そして、経路制御部150が、設定されたデータサイズにて衛星通信データ列を構成して対衛星送信部190(対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192)へ出力する。
これにより、通信システム1は、回線品質が悪い状態ではデータサイズを小さくして通信を行うことで、データ誤りの可能性及びデータ再送信の可能性を低減させることができる。また、データ再送信が生じた場合でも、再送信するデータのサイズが小さくて済む。
一方、通信システム1は、回線品質が良い状態ではデータサイズを大きくすることができる。これにより、データ列(例えばパケット)におけるペイロードの割合を大きく取ることができ、この点において効率よく通信を行うことができる。
また、送信制御部182が、複数の通信回路全てについて同じデータサイズを設定することで、図14の例におけるパケット毎の優先経路の設定のように、データ復元部240が、一連のデータの送信中でもデータ列を取得する通信経路を切り替えることができる。これにより、データ復元部240は、より高品質なデータ列を取得することができる。
なお、通信システム1が、通信データのサイズに加えて、あるいは代えて、誤り訂正値(Parity Bit)のサイズを通信経路の状態に応じて変えるようにしてもよい。
図16は、通信経路の状態と通信データのサイズ及び誤り訂正値のサイズとの関係の例を示す説明図である。同図の例では、通信経路における最小SN比と、データサイズと、誤り訂正値のサイズとが1つずつ対応付けて示されている。特に、最小SN比が小さいほど、誤り訂正値のサイズが大きく設定されている。
例えば、送信制御部182が同図に示される対応関係を予め記憶しておき、最小SN比に基づいてデータサイズ及び誤り訂正値のサイズを設定して経路制御部150へ通知する。そして、経路制御部150が、設定されたデータサイズにて衛星通信データ列を構成し、また通知されたサイズの誤り訂正値を付加して対衛星送信部190(対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192)へ出力する。
図17は、経路制御部150が誤り訂正値を付加したデータの構造の例を示す説明図である。同図の例では、図16における最小SN比が5であった場合の例を示している。そこで、経路制御部150は、図16に示される通り、誤り訂正の対象となるデータ50バイト(Byte)毎に誤り訂正値2バイトを付与している。
これにより、通信システム1は、回線品質が悪くデータ誤りが生じ易い状態の場合、誤り訂正値のサイズを大きくして、誤りを訂正できる可能性を高くすることができる。
一方、通信システム1は、回線品質が良い状態では、誤り訂正値のサイズを小さくすることで誤り訂正の対象となるデータの割合を大きく取ることができ、この点において効率よく通信を行うことができる。
次に、図18及び図19を参照して、通信システム1が用いる回線品質の例について説明する。
図18は、回線品質が安定していない通信経路におけるSN比の例を示すグラフである。同図の横軸は時間(基準時0からの経過時間)を示し、縦軸はSN比を示す。また、同図に示される黒丸サンプリング点(サンプリングタイムにおけるSN比)の例を示している。
図18の例では、回線品質が安定していないため、瞬間的には点P12におけるSN比のように大きいSN比となるが、すぐにSN比が小さくなってしまう。なお、回線品質が安定していないことから、点P11と点P12とを結ぶ線のように2つのサンプリング点を結ぶ直線の傾きが大きくなりやすい。
図19は、回線品質が安定している通信経路におけるSN比の例を示すグラフである。同図の横軸は時間(基準時0からの経過時間)を示し、縦軸はSN比を示す。また、同図に示される黒丸サンプリング点の例を示している。
同図の例では、回線品質が安定しているため、SN比の変化が小さい。特にSN比の最大値は図18の場合よりも小さい。なお、回線品質が安定しているとから、点P21と点P22とを結ぶ線のように2つのサンプリング点を結ぶ直線の傾きが小さくなりやすい。
仮に、データ取得経路判定部281がSN比の大きさのみに基づいて優先経路を設定する場合、図18の点P12におけるSN比のように瞬間的に大きいSN比を参照して、回線品質が安定していない方の通信経路を優先経路に設定することが考えられる。しかしながら、SN比がすぐに低下し、当該通信経路から取得するデータの損失が発生する可能性がある。
そこで、データ取得経路判定部281が、SN比の瞬間値に代えてSN比の平均値を用いるようにしてもよい。例えば、図18に示すサンプリング点から得られるSN比の平均値と、図19に示すサンプリング点から得られるSN比の平均値とでは、図19における平均値の方が大きい。このように、データ取得経路判定部281がSN比の平均値を用いることで、図18の例のように瞬間的にはSN比が大きいけれども回線品質が安定してない通信経路を選択する可能性を低減させることができる。
さらに、データ取得経路判定部281が、SN比の平均値に加えて、2つのサンプリング点を結ぶ直線の傾き(SN比の変化率)に基づいて優先経路の設定を行うようにしてもよい。
図10を参照して説明した、データ送信経路決定部181が通信経路を決定する際にSN比を参照する場合についても同様である。
以上のように、重要度判定部130は、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する。そして、重要度判定部130が重要と判定したデータ列を第1の通信経路(第1通信衛星901を経由する通信経路)、第2の通信経路(第2通信衛星902を経由する通信経路)それぞれに送信し、重要度判定部130が重要と判定したデータ列以外のデータ列を第1の通信経路及び第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する。
これにより、受信側システム20では、重要と判定されたデータについて複数経路によるデータのうち何れかを選ぶことができる。従って、受信側システム20は、いずれが一方の通信経路でデータが破損した場合でも、他方の通信経路からデータを取得することができる。
例えば、受信側システム20は、対衛星送信部190が第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信したデータ列を受信し、いずれか回線品質の良い方のデータ列を選択する。
これにより、受信側システム20では、重要と判定されたデータについてより良い通信品質でデータを取得し得る。
また、対衛星送信部190は、第1の通信経路における通信速度と第2の通信経路における通信速度とが異なる場合に、通信速度が速い方の通信経路へは、通信速度が遅い方の通信経路へ送信するデータ列に加えて他のデータ列を送信する。
これにより、図11〜図13を参照して説明したように、バッファのオーバーフローを防止することができる。
また、重要度判定部130は、データ列のヘッダに埋め込まれた重要度フラグの値から重要度を判定する。これにより、重要度判定部130は、ヘッダを参照するという簡単な処理で重要度の判定を行うことができる。
また、対衛星送信部190は、回線品質に応じて、所定時間に送信するデータのサイズを変更する。
これにより、通信システム1は、回線品質が良いときには効率よく通信を行うことができ、回線品質が低いときには、データ誤りの可能性およびデータ再送の可能性を低減させることができる。
なお、重要度判定部130が重要度を判定する方法は、上述した重要度フラグを用いる方法に限らない。例えば、重要度判定部130が、重要度の通知を予め取得するようにしてもよい。この点について、図20及び図21を参照して説明する。
図20は、本実施形態における送信側統制部110の一変形例である送信側統制部310の機能構成を示す概略ブロック図である。送信側統制部310は、図4に示される送信側統制部110に代えて用いられる。
図20において、送信側統制部310は、対端末装置通信部320と、重要度判定部330と、経路制御部150と、送信側マネージャ部180とを備える。経路制御部150は、経路設定部151と、データ複製部152とを備える。送信側マネージャ部180は、データ送信経路決定部181と、送信制御部382とを備える。
図20の送信側統制部310において、図4の送信側統制部110の各部と対応して同様の機能を有する部分については、同一の符号(150、151、152、180、181)を付して説明を省略する。
対端末装置通信部320は、1つ以上の送信側端末装置31と通信を行って、複数の通信対象データ列を受信する。さらに、対端末装置通信部320は、通信対象データ列の受信に先立って、重要度の通知を当該送信側端末装置31から受信する。
重要度判定部330は、対端末装置通信部320が受信する重要度の通知に基づいて通信対象データ列の重要性を判定する。例えば、送信側端末装置31が、一連のデータの送信に先立って当該一連のデータの重要度の通知を送信し、重要度判定部330は、当該通知から重要度を読み取る。
送信制御部382は、データ送信経路決定部181決定に従って、送信側統制部310の各部を制御する。送信制御部382は、送信側統制部310が送信側バッファを備えていないことから送信側のバッファの制御を行わない点で送信制御部182と異なる。他の機能は、送信制御部182と同様である。
図21は、本変形例における送信側システム10が、送信側端末装置31から受信した通信対象データ列を衛星通信データ列として受信側システム20へ送信する処理手順の例を示す説明図である。
同図の処理において、送信側端末装置31は、通信対象データ列の送信に先立って重要度情報を送信する(シーケンスS401)。そして、重要度判定部330は、重要度情報に基づいて、送信側端末装置31がこれから送信する通信対象データ列の重要度を判定し、判定結果を示す重要度情報を送信側マネージャ部180へ出力する(シーケンスS403)。
送信側マネージャ部180では、データ送信経路決定部181が、重要度情報に基づいてデータ送信経路を決定し(シーケンスS411)、決定した経路を示す経路指示情報を経路制御部150へ出力する(シーケンスS412)。特に、データ送信経路決定部181は、重要データ列を対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192の両方から送信するよう指示する経路指示情報を出力する。また、データ送信経路決定部181は、通常データ列を対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうちいずれか一方から送信するよう指示する経路指示情報を出力する。
経路指示情報を取得した経路制御部150では、経路設定部151が、経路指示情報に基づいてデータ送信経路を設定する(シーケンスS413)。
具体的には、経路指示情報が対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうちいずれか一方からの送信を指示している場合、経路設定部151は、対端末装置通信部320が送信側端末装置31から受信して出力する通信対象データ列が、対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192のうち送信を指示されている方へ入力されるよう設定する。
一方、経路指示情報が対衛星第1送信部191及び対衛星第2送信部192の両方からの送信を指示している場合、経路設定部151は、対端末装置通信部320が送信側端末装置31から受信して出力する通信対象データ列が、データ複製部152へ入力されるよう設定する。
データ送信経路の設定を完了すると、経路設定部151は、設定完了通知(設定を完了したことを示す情報)を、送信側マネージャ部180へ出力する(シーケンスS414)。
設定完了通知を受けた送信側マネージャ部180では、送信制御部382が、対端末装置通信部320を介して送信側端末装置31へ通信開始指示情報(通信対象データ列を送信するよう指示する情報)を送信する(シーケンスS421)。送信側端末装置31は、データ列出力指示情報に従って通信対象データ列を送信側システム10へ送信し、経路制御部150が当該通信対象データ列を取得する(シーケンスS422)。
経路制御部150では、経路設定部151が、シーケンスS413での経路設定によってデータ送信経路を制御する(シーケンスS423)。そして、経路制御部150(経路設定部151またはデータ複製部152)は、衛星通信データ列を対衛星送信部190へ出力する(シーケンスS424)。
シーケンスS423〜S424における具体的な処理は、シーケンスS233〜S234の場合と同様である。
以上のように、重要度判定部330は、前記データ列の送信に先立って受信した通知から重要度を判定する。これにより、重要度判定部330は、通知を参照して重要度を読み出すという簡単な処理で重要度の判定を行うことができる。
次に、図22〜24を参照して、本発明の最小構成について説明する。
図22は、本発明に係る通信システムの最小構成を示す概略ブロック図である。同図において、通信システム500は、重要度判定部501と、送信部502と、受信部503とを備える。
重要度判定部501は、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する。
送信部502は、重要度判定部501が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、重要度判定部501が重要と判定したデータ列以外のデータ列を第1の通信経路及び2の通信経路のうちいずれか1つに送信する。
受信部503は、送信部502から第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する。
これにより、受信部503は、重要と判定されたデータについて複数経路によるデータのうち何れかを選ぶことができる。従って、受信部503は、いずれが一方の通信経路でデータが破損した場合でも、他方の通信経路からデータを取得することができる。
図23は、本発明に係る通信装置の最小構成を示す概略ブロック図である。同図において、通信装置510は、重要度判定部511と、送信部512とを備える。
重要度判定部511は、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する。
送信部512は、重要度判定部511が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、重要度判定部511が重要と判定したデータ列以外のデータ列を第1の通信経路及び2の通信経路のうちいずれか1つに送信する。
これにより、送信部512からデータ列を取得した通信装置は、重要と判定されたデータについて複数経路によるデータのうち何れかを選ぶことができる。従って、当該通信装置は、いずれが一方の通信経路でデータが破損した場合でも、他方の通信経路からデータを取得することができる。
図24は、本発明に係る通信装置のもう1つの最小構成を示す概略ブロック図である。同図において、通信装置520は、受信部521と、データ選択部522とを備える。
受信部521は、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を第1の通信経路及び第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する。
また、データ選択部522は、受信部521が受信したデータ列のうち、送信部が第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、送信部が第1の通信経路に送信したデータ列、または、送信部が第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択する。
このように、データ選択部522は、重要と判定されたデータについて複数経路によるデータのうち何れかを選ぶことができる。従って、データ選択部522は、いずれが一方の通信経路でデータが破損した場合でも、他方の通信経路からデータを取得することができる。
なお、送信側統制部110及び受信側統制部220の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 通信システム
10 送信側システム
110 送信側統制部
120 対端末装置通信部
130 重要度判定部
140 送信側バッファ
150 経路制御部
151 経路設定部
152 データ複製部
180 送信側マネージャ部
181 データ送信経路決定部
182 送信制御部
191 対衛星第1送信部
192 対衛星第2送信部
20 受信側システム
211 対衛星第1受信部
212 対衛星第2受信部
220 受信側統制部
231 受信側第1バッファ
232 受信側第2バッファ
240 データ復元部
250 対端末装置送信部
280 受信側マネージャ部
281 データ取得経路判定部
282 受信制御部
31 送信側端末装置
32 受信側端末装置
901 第1通信衛星
902 第2通信衛星
190 対衛星送信部
210 対衛星受信部
900 通信衛星
230 受信側バッファ

Claims (13)

  1. 複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部と、
    前記重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部と、
    前記送信部から前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信部と、
    を備える通信システム。
  2. 前記受信部は、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列を受信し、いずれか回線品質の良い方のデータ列を選択する、
    請求項1の通信システム。
  3. 前記送信部は、前記第1の通信経路における通信速度と前記第2の通信経路における通信速度とが異なる場合に、通信速度が速い方の通信経路へは、通信速度が遅い方の通信経路へ送信するデータ列に加えて他のデータ列を送信する、
    請求項1または2記載の通信システム。
  4. 前記重要度判定部は、前記データ列のヘッダに埋め込まれた重要度フラグの値から重要度を判定する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の通信システム。
  5. 前記重要度判定部は、前記データ列の送信に先立って受信した通知から重要度を判定する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の通信システム。
  6. 前記送信部は、回線品質に応じて、所定時間に送信するデータのサイズを変更する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の通信システム。
  7. 複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部と、
    前記重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部を備える通信装置。
  8. 複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信部と、
    前記受信部が受信したデータ列のうち、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、前記送信部が前記第1の通信経路に送信したデータ列、または、前記送信部が前記第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択するデータ選択部と、
    を備える通信装置。
  9. 通信システムが、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定ステップと、
    前記通信システムが、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信ステップと、
    前記通信システムが、前記送信ステップにて前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信ステップと、
    を有する通信方法。
  10. 通信装置が、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定ステップと、
    前記通信装置が、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信ステップと、
    を有する通信方法。
  11. 通信装置が、複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにて受信したデータ列のうち、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、前記送信部が前記第1の通信経路に送信したデータ列、または、前記送信部が前記第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択するデータ選択ステップと、
    を有する通信方法。
  12. コンピュータに、
    複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定ステップと、
    送信部を制御して、前記重要度判定ステップにて重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信させ、重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信させる送信制御ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  13. コンピュータに、
    複数のデータ列の重要度をそれぞれ判定する重要度判定部が重要と判定したデータ列を第1の通信経路、第2の通信経路それぞれに送信し、前記重要度判定部が重要と判定したデータ列以外のデータ列を前記第1の通信経路及び前記第2の通信経路のうちいずれか1つに送信する送信部から、前記第1の通信経路を経由して送信されたデータ列と、前記第2の通信経路を経由して送信されたデータ列とを通信装置が受信して得られたデータ列のうち、前記送信部が前記第1の通信経路、前記第2の通信経路それぞれに送信したデータ列について、前記送信部が前記第1の通信経路に送信したデータ列、または、前記送信部が前記第2の通信経路に送信したデータ列のいずれかを選択するデータ選択ステップ
    を実行させるためのプログラム。
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