JP2007324960A - 衛星通信方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させられる衛星通信方法及び装置を提供すること。
【解決手段】 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局をカバー可能な指向性を有するユーザ局から、同一のアップリンク信号を同時にその複数の衛星局に向けて送信し、そのアップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成する。
【選択図】 図7
【解決手段】 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局をカバー可能な指向性を有するユーザ局から、同一のアップリンク信号を同時にその複数の衛星局に向けて送信し、そのアップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、複数の衛星局を活用して、地上ユーザ局のアップリンクやダウンリンクの性能を向上させられる衛星通信方法と、その方法を実施する装置に関する。
一般の衛星通信回線において、衛星局から地上のユーザ局へのダウンリンクは、基地局及び衛星局からの送信電力制御やアンテナ指向性制御が可能であり、これらのリソースをユーザ局へ最適配分することで、アップリンクに比べては回線設計上やや優位である。
しかし、ユーザ局からの衛星局アップリンクについては、特に衛星移動通信など小型化が必要なユーザ局において、送信電力やアンテナ指向性を向上させる手段がなく、また衛星側においても受信電力を増大させる手段が他にないため、ダウンリンクの回線設計に比べて余裕がない。このため、ユーザ局アップリンクのデータ速度はダウンリンクに比べて一般に劣る。
しかし、ユーザ局からの衛星局アップリンクについては、特に衛星移動通信など小型化が必要なユーザ局において、送信電力やアンテナ指向性を向上させる手段がなく、また衛星側においても受信電力を増大させる手段が他にないため、ダウンリンクの回線設計に比べて余裕がない。このため、ユーザ局アップリンクのデータ速度はダウンリンクに比べて一般に劣る。
非特許文献1では、衛星局からユーザ局へのダウンリンクにおいて、複数の通信衛星を用いて周波数利用効率を高める衛星通信システムが提案されている。
図1は、2つの衛星を用いる場合を示す説明図である。ここでは、衛星の離角を従来の4度よりも狭い2度程度として検討を行っている。
基地局は、他衛星への干渉を低減するように、各衛星に対し鋭い指向性を有しかつ軸外放射を抑えるために大開口径アンテナを有する。
一方、ユーザ局は、各衛星方向にそれぞれ主ビームが向く指向性アンテナを有するが、ユーザ局は開口径が大きなアンテナを有することは一般的に困難である。
ユーザ局は、開口径が小さなアンテナを用いるため、その指向性は広角指向性となり複数の衛星からの同一周波数の信号を受信することになる。衛星の離角が従来の4度程度では同一周波数による干渉はないが、離角の狭い2度程度とした場合、同一周波数の信号を受信してしまう。従って、ユーザ局では他衛星からの干渉を抑制するために、空間フィルタと並列干渉キャンセラを用いたMIMOと呼ばれる干渉除去装置及び方法が必要となる。
図1は、2つの衛星を用いる場合を示す説明図である。ここでは、衛星の離角を従来の4度よりも狭い2度程度として検討を行っている。
基地局は、他衛星への干渉を低減するように、各衛星に対し鋭い指向性を有しかつ軸外放射を抑えるために大開口径アンテナを有する。
一方、ユーザ局は、各衛星方向にそれぞれ主ビームが向く指向性アンテナを有するが、ユーザ局は開口径が大きなアンテナを有することは一般的に困難である。
ユーザ局は、開口径が小さなアンテナを用いるため、その指向性は広角指向性となり複数の衛星からの同一周波数の信号を受信することになる。衛星の離角が従来の4度程度では同一周波数による干渉はないが、離角の狭い2度程度とした場合、同一周波数の信号を受信してしまう。従って、ユーザ局では他衛星からの干渉を抑制するために、空間フィルタと並列干渉キャンセラを用いたMIMOと呼ばれる干渉除去装置及び方法が必要となる。
ここでは、衛星局からユーザ局へのダウンリンクにおいて、干渉を除去する装置及び方法を開示しているが、ユーザ局から衛星局へのアップリンクについては一切説明されていない。また、利用可能な周波数帯域を有効に使用するために、複数の通信衛星の離角を従来よりも狭めて配置した場合の衛星通信回線の干渉を除去することを目的としたものである。そのため、ユーザ局アンテナの小口径化による衛星通信回線の品質劣化や、高周波数帯を用いることによる降雨減衰や大気ガスによる吸収減衰等による衛星通信回線の品質劣化を、複数の衛星を用いて補償することについては開示がない。
山下史洋, 小林聖, 上羽正純,梅比良正弘, ブロードバンド複数衛星MIMOシステムの提案, 2005年電子情報通信学会総合大会, B-3-3, 2005年3月
図2は、特許文献1の要部を示す説明図である。
周回衛星を介して通信を行う衛星通信システムにおいては、周回衛星が地球の周りを常に周回しているため、1つの周回衛星の使用時間は限られている。通信を途絶えさせないために、次々に通信する周回衛星を切り替えなければならない。
このため、基地局に負担をかけることなく降雨減衰による通信回線の品質劣化を防止するために、ユーザ端末は、周回衛星の位置情報と降雨減衰情報に基づいて周回衛星の切り替えを行う方法を提案している。
ここでは、降雨減衰による衛星通信回線の品質劣化を補償するシステムを示しているが、周回衛星の切り替えを行うだけであり、複数の衛星を有効に利用して衛星通信回線の品質劣化を補償することは開示されていない。
周回衛星を介して通信を行う衛星通信システムにおいては、周回衛星が地球の周りを常に周回しているため、1つの周回衛星の使用時間は限られている。通信を途絶えさせないために、次々に通信する周回衛星を切り替えなければならない。
このため、基地局に負担をかけることなく降雨減衰による通信回線の品質劣化を防止するために、ユーザ端末は、周回衛星の位置情報と降雨減衰情報に基づいて周回衛星の切り替えを行う方法を提案している。
ここでは、降雨減衰による衛星通信回線の品質劣化を補償するシステムを示しているが、周回衛星の切り替えを行うだけであり、複数の衛星を有効に利用して衛星通信回線の品質劣化を補償することは開示されていない。
図3は、特許文献2の要部を示す説明図である。
所望の放射パターンが形成可能なフェーズドアレーアンテナと、そのアンテナにより受信された複数の受信信号を同相合成するビーム合成回路とを備えて、別軌道上にあり同一サービスエリアを有する複数の衛星からの電波を受信して合成するようにしたことを特徴とするダイバーシティ衛星放送受信方式を提案している。
ここでは、効率的に降雨減衰による放送遮断を避けることができるように、複数の衛星からの電波を受信して合成する受信方式が示されているが、放送衛星からユーザ局へのダウンリンクの方式であり、ユーザ局から衛星局へのアップリンクについては一切触れられていない。
また、ダウンリンクについても、衛星毎に個別の分離したビームを形成し、更に、各衛星の方向の違いによる到来電波相互間の位相差を打ち消して同相合成すると述べられているが、複数の放送衛星からの電波のお互いの物理的な関係や構成について具体的に開示されていないので、具体的な合成方法が明確ではない。
所望の放射パターンが形成可能なフェーズドアレーアンテナと、そのアンテナにより受信された複数の受信信号を同相合成するビーム合成回路とを備えて、別軌道上にあり同一サービスエリアを有する複数の衛星からの電波を受信して合成するようにしたことを特徴とするダイバーシティ衛星放送受信方式を提案している。
ここでは、効率的に降雨減衰による放送遮断を避けることができるように、複数の衛星からの電波を受信して合成する受信方式が示されているが、放送衛星からユーザ局へのダウンリンクの方式であり、ユーザ局から衛星局へのアップリンクについては一切触れられていない。
また、ダウンリンクについても、衛星毎に個別の分離したビームを形成し、更に、各衛星の方向の違いによる到来電波相互間の位相差を打ち消して同相合成すると述べられているが、複数の放送衛星からの電波のお互いの物理的な関係や構成について具体的に開示されていないので、具体的な合成方法が明確ではない。
図4は、特許文献3の要部を示す説明図である。
静止衛星から地上の異なる複数のエリアのユーザ局への回線品質が、降雨等により影響を受けた際に、ユーザ局、基地局、衛星追跡管制局を地上の光ファイバ網にリンクさせ、各ユーザ局における通信品質によって、静止衛星の送信リソースを衛星追跡管制局を介して各ユーザ局エリアへ最適配分することを提案している。
ここでは、衛星局からユーザ局へのダウンリンクにおいて、降雨等により影響を受けた回線品質を、静止衛星の送信リソースを各ユーザ局のエリアに最適配分することが示されている。衛星局からユーザ局においては、衛星局から各地上エリアへの送信電力やアンテナ指向性を最適配分することで回線品質の補償が可能である。
しかし、衛星からユーザ局へのダウンリンクに限定されており、ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、一般に移動体衛星通信などではユーザ局が小型であることから、ユーザ局の送信電力やアンテナ口径に制限があり、降雨等により影響を受けた回線品質を補償するための制御が困難である。
静止衛星から地上の異なる複数のエリアのユーザ局への回線品質が、降雨等により影響を受けた際に、ユーザ局、基地局、衛星追跡管制局を地上の光ファイバ網にリンクさせ、各ユーザ局における通信品質によって、静止衛星の送信リソースを衛星追跡管制局を介して各ユーザ局エリアへ最適配分することを提案している。
ここでは、衛星局からユーザ局へのダウンリンクにおいて、降雨等により影響を受けた回線品質を、静止衛星の送信リソースを各ユーザ局のエリアに最適配分することが示されている。衛星局からユーザ局においては、衛星局から各地上エリアへの送信電力やアンテナ指向性を最適配分することで回線品質の補償が可能である。
しかし、衛星からユーザ局へのダウンリンクに限定されており、ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、一般に移動体衛星通信などではユーザ局が小型であることから、ユーザ局の送信電力やアンテナ口径に制限があり、降雨等により影響を受けた回線品質を補償するための制御が困難である。
他に、関連する従来技術として、特許文献4〜6などが挙げられる。
しかし、従来技術では、特に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、衛星局側でより大きな開口径のアンテナを用いる以外、衛星局側の受信電力を増大させる手段はなかった。そのため、ユーザ局アンテナの小口径化やユーザ局通信装置の小型化による衛星通信回線の性能劣化を十分補償する手段がなかった。
また、同様に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、降雨減衰や大気ガスによる吸収減衰等による衛星通信回線の品質劣化を十分補償する手段がなかった。
しかし、従来技術では、特に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、衛星局側でより大きな開口径のアンテナを用いる以外、衛星局側の受信電力を増大させる手段はなかった。そのため、ユーザ局アンテナの小口径化やユーザ局通信装置の小型化による衛星通信回線の性能劣化を十分補償する手段がなかった。
また、同様に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、降雨減衰や大気ガスによる吸収減衰等による衛星通信回線の品質劣化を十分補償する手段がなかった。
そこで、本発明は、衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させられる衛星通信方法及び装置を提供することを課題とする。
これを大別すると、1つは、移動体衛星通信局やVSATなどの小型の衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクまたはダウンリンクおいて、ユーザ局アンテナの小口径化やユーザ局通信装置の小型化による衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させるための衛星通信手段、もう1つは、同様の移動体衛星通信局やVSATなどの小型の衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクまたはダウンリンクおいて、Ku,Ka,ミリ波帯などの高周波数帯における降雨減衰や大気ガスによる吸収減衰等による衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させるための衛星通信手段を提供することである。
これを大別すると、1つは、移動体衛星通信局やVSATなどの小型の衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクまたはダウンリンクおいて、ユーザ局アンテナの小口径化やユーザ局通信装置の小型化による衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させるための衛星通信手段、もう1つは、同様の移動体衛星通信局やVSATなどの小型の衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクまたはダウンリンクおいて、Ku,Ka,ミリ波帯などの高周波数帯における降雨減衰や大気ガスによる吸収減衰等による衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させるための衛星通信手段を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、回線設計上で余裕のないユーザ局アップリンクの回線品質を向上させるために、広角指向性を持ったユーザ局アップリンクを複数の衛星局と接続させる衛星通信手段、或いは、高周波使用時においても降雨時等の回線性能劣化を補償するために、鋭い指向性を持ったアンテナを有するユーザ局アップリンクを複数の衛星局と接続させる衛星通信手段を基本の構成とする。なおこの手段は、ユーザ局アップリンクにおいて特に効果的であるが、ユーザ局ダウンリンクにおいても有効である。
本発明の衛星通信方法は次の構成を備える。
すなわち、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局をカバー可能な指向性を有するユーザ局から、同一のアップリンク信号を同時にその複数の衛星局に向けて送信し、そのアップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成することを特徴とする。
すなわち、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局をカバー可能な指向性を有するユーザ局から、同一のアップリンク信号を同時にその複数の衛星局に向けて送信し、そのアップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成することを特徴とする。
また、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局を同時にはカバー可能でない指向性を有するユーザ局から、その複数の各衛星局に向けて、それぞれ独立した指向性を用いて同一のアップリンク信号を送信し、その各アップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成する構成にしてもよい。
また、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、基地局から、周波数拡散信号を複数の送信信号に分配し、それぞれのフィーダリンクを用いて同一の信号を、その複数の各衛星局に向けて送信し、その各信号を受信した各衛星局では、それぞれ受信信号をダウンリンク信号に変換して、ユーザ局に送信し、その各ダウンリンク信号を受信したユーザ局では、受信信号を逆拡散した後に同相合成する構成にしてもよい。
このような衛星通信方法を実施する装置は次の構成を備える。
すなわち、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局を離角小さく配置することで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように設定し、その複数の衛星局に向けて同一のアップリンク信号を同時に送信する通信手段を、ユーザ局に設け、そのアップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換して基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けたことを特徴とする。
すなわち、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局を離角小さく配置することで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように設定し、その複数の衛星局に向けて同一のアップリンク信号を同時に送信する通信手段を、ユーザ局に設け、そのアップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換して基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けたことを特徴とする。
ここで、複数の衛星局を離角小さく配置する代わりに、ユーザ局のアンテナ放射パターンを広角の指向性のものとして構成してもよい。すなわち、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、ユーザ局のアンテナ放射パターンを広角の指向性のものとすることで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように設定し、その複数の衛星局に向けて同一のアップリンク信号を同時に送信する通信手段を、ユーザ局に設け、そのアップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換して基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けたことを特徴とする。
また、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、複数の衛星局を離角大きく配置することで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に同時には入らないように設定し、その各衛星局に向けて、それぞれ独立した指向性を用いて同一のアップリンク信号を送信する通信手段を、ユーザ局に設け、その各アップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換してそれぞれのフィーダリンクで基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けてもよい。
ここで、複数の衛星局を離角大きく配置する代わりに、ユーザ局のアンテナ放射パターンを鋭角の指向性のものとして構成してもよい。すなわち、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、ユーザ局のアンテナ放射パターンを鋭角の指向性のものとすることで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に同時には入らないように設定し、その各衛星局に向けて、それぞれ独立した指向性を用いて同一のアップリンク信号を送信する通信手段を、ユーザ局に設け、その各アップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換してそれぞれのフィーダリンクで基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けたことを特徴とする。
また、ユーザ局ダウンリンクに関しては、地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、周波数拡散信号を複数の送信信号に分配する分配器と、それぞれのフィーダリンクを用いて同一の信号を、その複数の各衛星局へ送信する通信手段とを、基地局に設け、 その各フィーダリンク信号を受信し、ダウンリンク信号に変換してユーザ局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、その各ダウンリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を逆拡散する逆拡散器と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、ユーザ局に設けたことを特徴とする。
以上のような基本構成に加えて、以下の構成要素を付加させてもよい。
すなわち、複数の衛星局アンテナによって合成されたグレーティングローブを有する衛星局アンテナ放射パターンに応じて、何れかの移相器による受信信号の位相を調整して、他の移相器による受信信号と合成する同相合成手段を、基地局とユーザ局の一方か或いは双方に設けてもよい。
すなわち、複数の衛星局アンテナによって合成されたグレーティングローブを有する衛星局アンテナ放射パターンに応じて、何れかの移相器による受信信号の位相を調整して、他の移相器による受信信号と合成する同相合成手段を、基地局とユーザ局の一方か或いは双方に設けてもよい。
また、複数の衛星局からの各受信信号を、各受信信号のSN比に比例する重み付けを行って合成する最大比合成手段を、基地局とユーザ局の一方か或いは双方に設けてもよい。
また、単数のアンテナからマルチビームを形成して出力して、複数の局として作用するマルチビーム形成手段を、基地局とユーザ局の一方か或いは双方に設けてもよい。
また、ユーザ局から受信したアップリンク信号を、再生中継することなく、周波数変換、増幅、フィルタリングを行うだけでフィーダリンク信号に変換するスルーリピーター手段を、衛星局に設けてもよい。
衛星局としては、地球に対する静止衛星も周回衛星も利用可能である。
または、複数の衛星局を、衛星局間リンクにより接続するか或いは一基の宇宙基地局上に配置して略一体化し、その略一体化された複数の衛星局で受信した基地局か或いはユーザ局からの受信信号を、少なくとも同相合成した後に、ユーザ局か或いは基地局へ送信する通信手段を、衛星局に設ける構成にしてもよい。
本発明によると、衛星通信回線の性能劣化を補償し回線性能を向上させることができる。
すなわち、 従来は、特に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、ユーザ局アンテナの小口径化やユーザ局通信装置の小型化による衛星通信回線の性能劣化を補償する手段がなかった。
それに対し、本発明によると、広角指向性を持つユーザ局から複数の衛星局へ送信した信号を、地上の基地局で同相合成することで、ユーザ局に特別な負担を与えることなく、衛星通信回線の性能劣化を改善することができる。ユーザ局の送信電力やアンテナを増大させる負担が軽減されるため、ユーザ局の小型軽量化にも寄与する。
すなわち、 従来は、特に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、ユーザ局アンテナの小口径化やユーザ局通信装置の小型化による衛星通信回線の性能劣化を補償する手段がなかった。
それに対し、本発明によると、広角指向性を持つユーザ局から複数の衛星局へ送信した信号を、地上の基地局で同相合成することで、ユーザ局に特別な負担を与えることなく、衛星通信回線の性能劣化を改善することができる。ユーザ局の送信電力やアンテナを増大させる負担が軽減されるため、ユーザ局の小型軽量化にも寄与する。
また従来は、同様に衛星通信ユーザ局から衛星局へのアップリンクにおいては、降雨減衰や大気ガスによる吸収減衰等による衛星通信回線の品質劣化を補償する手段がなかった。
それに対し、本発明によると、鋭い指向性を持つアンテナを有するユーザ局から複数の衛星局へ送信した信号を地上の基地局で同相合成することで、ユーザ局に特別な負担を与えることなく、降雨減衰等の伝播損失を実時間で効率よく補償することができ、高周波のKu,Ka,ミリ波帯などの広帯域な周波数帯を衛星通信に適用できようになる。
それに対し、本発明によると、鋭い指向性を持つアンテナを有するユーザ局から複数の衛星局へ送信した信号を地上の基地局で同相合成することで、ユーザ局に特別な負担を与えることなく、降雨減衰等の伝播損失を実時間で効率よく補償することができ、高周波のKu,Ka,ミリ波帯などの広帯域な周波数帯を衛星通信に適用できようになる。
以下に、図面を基に本発明の実施形態を例示して説明する。なお、発明の趣旨に逸脱しない限り、従来公知の技術を援用して、実施形態は適宜設計変更可能である。
本発明は、広角指向性を持つアンテナを有するユーザ局アップリンクならびにダウンリンクに関する発明と、鋭い指向性を持つアンテナを有するユーザ局アップリンクならびにダウンリンクに関する発明とに大別できる。
まず、大別した1つめの発明について説明を行う。ここでは、ユーザ局のアンテナは広角指向性を有する。
従来、ユーザ局アップリンクにおいては、衛星局側でより大きな開口径のアンテナを用いる以外に、衛星局側の受信電力を増大させる手段はなかった。
本発明は、広角指向性を持つアンテナを有するユーザ局アップリンクならびにダウンリンクに関する発明と、鋭い指向性を持つアンテナを有するユーザ局アップリンクならびにダウンリンクに関する発明とに大別できる。
まず、大別した1つめの発明について説明を行う。ここでは、ユーザ局のアンテナは広角指向性を有する。
従来、ユーザ局アップリンクにおいては、衛星局側でより大きな開口径のアンテナを用いる以外に、衛星局側の受信電力を増大させる手段はなかった。
図5は、一般的な静止衛星を用いた衛星通信回線の概要を示す説明図である。
衛星通信の利便性を高めるため、地上のユーザ局は、固定衛星通信用の小型可搬局や衛星移動通信用の移動体端末など益々小さくなる傾向であり、ユーザ局のアンテナ放射パターンは、基地局に比べてかなり広角の指向性を持つようになっている。特に移動体衛星通信では、全方向に指向性を持つ広角のアンテナが用いられる。
例えば2006年頃に打ち上げ予定の技術試験衛星VIII型では、衛星用アンテナの大きさは19m×17mもの大型展開アンテナが用いられる一方、ユーザ局は、重さ300g以下の2GHz帯の実験用衛星携帯端末で音声程度の衛星通信が可能となる。
衛星通信の利便性を高めるため、地上のユーザ局は、固定衛星通信用の小型可搬局や衛星移動通信用の移動体端末など益々小さくなる傾向であり、ユーザ局のアンテナ放射パターンは、基地局に比べてかなり広角の指向性を持つようになっている。特に移動体衛星通信では、全方向に指向性を持つ広角のアンテナが用いられる。
例えば2006年頃に打ち上げ予定の技術試験衛星VIII型では、衛星用アンテナの大きさは19m×17mもの大型展開アンテナが用いられる一方、ユーザ局は、重さ300g以下の2GHz帯の実験用衛星携帯端末で音声程度の衛星通信が可能となる。
図6は、実験用衛星携帯端末のデータに基づいて製作された将来の商用衛星携帯端末のモックアップを示す説明図である。図6(A)は、全体の斜視図であり、図6(B)は、内蔵アンテナの内装された外面端部の斜視図であり、図6(C)は、衛星の方向を示すライトの内装された外面端部の斜視図である。
内部回路のチップ化により、地上携帯電話並みの大きさや150g程度の軽量化が可能である。そのため、アンテナは、例えばプリントアンテナのような内蔵アンテナが用いられ、天空の全方向に指向性を持つような広角指向性の小型アンテナが用いられる。
内部回路のチップ化により、地上携帯電話並みの大きさや150g程度の軽量化が可能である。そのため、アンテナは、例えばプリントアンテナのような内蔵アンテナが用いられ、天空の全方向に指向性を持つような広角指向性の小型アンテナが用いられる。
しかし、衛星局側に大きな開口径のアンテナを用いるには、何れ技術的限界がある。また、衛星局側の受信電力を格段に増大させる手段が他にない。この問題点を克服する新技術が望まれている。
本発明では、1つのユーザ局で複数の静止衛星や周回衛星を活用して、ユーザ局アップリンクやダウンリンクの性能を向上させる手段を開示する。
本発明では、1つのユーザ局で複数の静止衛星や周回衛星を活用して、ユーザ局アップリンクやダウンリンクの性能を向上させる手段を開示する。
図7は、本発明の要部を示す説明図である。
技術試験衛星VIII型の例で示したような移動体衛星通信やVSATを用いた固定衛星通信では、地上のユーザ局のアンテナ指向性は一般に広角指向性を持つ。
ここで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の通信衛星の配置との関係を、次のように設定する。
すなわち、2つの通信衛星を、ユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように近接させて配置するか、または、ユーザ局のアンテナ放射パターンを、2つの通信衛星がアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るくらい広角の指向性とする。
技術試験衛星VIII型の例で示したような移動体衛星通信やVSATを用いた固定衛星通信では、地上のユーザ局のアンテナ指向性は一般に広角指向性を持つ。
ここで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の通信衛星の配置との関係を、次のように設定する。
すなわち、2つの通信衛星を、ユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように近接させて配置するか、または、ユーザ局のアンテナ放射パターンを、2つの通信衛星がアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るくらい広角の指向性とする。
このユーザ局及び通信衛星の構成を用いて、ユーザ局からアップリンク信号を2つの衛星局の中心に向けて送信し、2つの衛星局においてはユーザ局からのアップリンク信号を信号受信レベルを低下させることなく受信する。
それぞれの衛星局で受信したユーザ局からのアップリンク信号は、衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーターによりフィーダリンク信号に変換され、それぞれのフィーダリンクで地上の2つの基地局アンテナへ送信される。
基地局では、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2でそれぞれの衛星局からの信号を別々に受信して、両信号をそれぞれ移相器1と移相器2を用いて同相にした後、合成器を用いて同相合成を行う。
それぞれの衛星局で受信したユーザ局からのアップリンク信号は、衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーターによりフィーダリンク信号に変換され、それぞれのフィーダリンクで地上の2つの基地局アンテナへ送信される。
基地局では、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2でそれぞれの衛星局からの信号を別々に受信して、両信号をそれぞれ移相器1と移相器2を用いて同相にした後、合成器を用いて同相合成を行う。
これによって、ユーザ局からのアップリンク信号を1つの衛星局で受信した場合に比べて、SN比を3dB向上させる衛星通信回線が構成される。
このように複数の受信信号の電界合成を行うことで、基地局におけるユーザ局からの出力信号のSN比を向上させられ、例えば、3つの衛星局を用いればSN比は5dB増大することになる。
このように複数の受信信号の電界合成を行うことで、基地局におけるユーザ局からの出力信号のSN比を向上させられ、例えば、3つの衛星局を用いればSN比は5dB増大することになる。
ユーザ局のアンテナは小型になればなるほど、そのビーム幅は一般に広くなるので、ユーザ局からのアンテナ放射パターンは、衛星局を近接配置しなくとも必然的に複数の衛星局をカバーすることになる。言い換えれば、せっかく広角へ放射されているユーザ局からの信号をわずか1つの衛星局で受信するだけでは全ての放射電力を拾い集めることができず大変効率が悪いが、それを複数の衛星局で拾い集めれば、その分だけ効率が上がることになる。
例えば、半波長アンテナのビーム半値角は78度もあり、このアンテナをユーザ局に使用した場合、通常の衛星間隔である4度程度の間隔では、ビーム半値角のどの位置で受信してもユーザ局アンテナの指向性による受信電力の劣化はほとんど無視できる。
このように、ユーザ局からの送信信号を複数の衛星局で同時に受信し、地上基地局で合成することによって、受信性能指数G/Tを受信衛星の数だけ稼ぐことが可能である。
例えば、半波長アンテナのビーム半値角は78度もあり、このアンテナをユーザ局に使用した場合、通常の衛星間隔である4度程度の間隔では、ビーム半値角のどの位置で受信してもユーザ局アンテナの指向性による受信電力の劣化はほとんど無視できる。
このように、ユーザ局からの送信信号を複数の衛星局で同時に受信し、地上基地局で合成することによって、受信性能指数G/Tを受信衛星の数だけ稼ぐことが可能である。
図7の実施例では、基地局に2機の大型アンテナを用いた例を示したが、図8に示すように、1つの基地局アンテナで2ビームのマルチビームを形成して、2つの衛星局からの信号をそれぞれ独立に受信し、移相器と合成器を用いて同相合成を行ってもよい。また、基地局アンテナのマルチビームは3ビーム以上の複数でもよい。
また同様に、図7の実施例では、衛星局が2つの場合の例を示したが、図9に示すように、2以上の複数の衛星局をユーザ局アップリンクに用いてもよい。
ユーザ局のアンテナ指向性が広角になればなるほど、その主ビームでより多くの衛星局をカバーできるため、軌道位置の異なる多くの衛星局で信号を受信することができる。
これによると、1つの衛星局が局地的な降雨減衰を受けたとしても、他の衛星局で信号を受信しているため、降雨減衰等の伝播損失に起因する受信信号劣化を防ぐことができる利点もある。
ユーザ局のアンテナ指向性が広角になればなるほど、その主ビームでより多くの衛星局をカバーできるため、軌道位置の異なる多くの衛星局で信号を受信することができる。
これによると、1つの衛星局が局地的な降雨減衰を受けたとしても、他の衛星局で信号を受信しているため、降雨減衰等の伝播損失に起因する受信信号劣化を防ぐことができる利点もある。
なお、図9の実施例では、4つの衛星局を利用している。このような場合も、図7の実施例の場合と同様に、ユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように2つ以上の複数の通信衛星を近接させて配置するか、または2つ以上の複数の通信衛星がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るようにユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビームを広角指向性とする。
そして、ユーザ局からのアップリンク信号を複数の衛星局において送信し、それぞれの衛星局においては、ユーザ局からのアップリンク信号を信号受信レベルを低下させることなく受信する。それぞれの衛星局で受信したユーザ局からのアップリンク信号は、衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーターによりフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局アンテナへ送信する。基地局では、複数の基地局アンテナでそれぞれの衛星局からの信号を別々に受信して、それぞれの受信信号を移相器と合成器を用いて同相で合成を行う。
そして、ユーザ局からのアップリンク信号を複数の衛星局において送信し、それぞれの衛星局においては、ユーザ局からのアップリンク信号を信号受信レベルを低下させることなく受信する。それぞれの衛星局で受信したユーザ局からのアップリンク信号は、衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーターによりフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局アンテナへ送信する。基地局では、複数の基地局アンテナでそれぞれの衛星局からの信号を別々に受信して、それぞれの受信信号を移相器と合成器を用いて同相で合成を行う。
図7〜9の上記実施例では、複数の静止衛星または周回衛星を組み合わせることでアレーアンテナとして動作することになるが、そのアンテナ素子間隔は、例えば静止衛星の場合、離角が2度とすると、アンテナ素子間隔は波長に比べて非常に大きくなる。
例えば、無線周波数を30GHzとすれば波長は10mmとなるが、静止衛星の離角を2度とすれば、静止衛星間の距離は約200kmとなり、2つの衛星局を用いたアレーアンテナ放射パターンを考えると、地上では主ビーム以外のグレーティングローブが1.8m間隔で頻繁に生じることになる。このようにグレーティングローブが多数生じる場合であっても、基地局において受信信号を最大出力で取り出すことは可能である。
例えば、無線周波数を30GHzとすれば波長は10mmとなるが、静止衛星の離角を2度とすれば、静止衛星間の距離は約200kmとなり、2つの衛星局を用いたアレーアンテナ放射パターンを考えると、地上では主ビーム以外のグレーティングローブが1.8m間隔で頻繁に生じることになる。このようにグレーティングローブが多数生じる場合であっても、基地局において受信信号を最大出力で取り出すことは可能である。
図10も別実施例を示す説明図である。
2つの衛星局からの信号を地上の基地局で合成することで等価的に得られたアレーアンテナ放射パターンのグレーティングローブにより、衛星局から見たユーザ局の位置により受信信号レベルが低下してしまうことがある。
しかし、フィーダリンクによって基地局に送られたユーザ局からの信号は、その都度、移相器によって同相にすることが可能であり、同相合成を行うことでSN比を増大させられる。例えば、グレーティングローブの位相が反転する位置でユーザ局からの信号を受信した場合には、基地局の移相器において一方の受信信号の移相を反転させてから合成することで同相合成を実現することができる。
2つの衛星局からの信号を地上の基地局で合成することで等価的に得られたアレーアンテナ放射パターンのグレーティングローブにより、衛星局から見たユーザ局の位置により受信信号レベルが低下してしまうことがある。
しかし、フィーダリンクによって基地局に送られたユーザ局からの信号は、その都度、移相器によって同相にすることが可能であり、同相合成を行うことでSN比を増大させられる。例えば、グレーティングローブの位相が反転する位置でユーザ局からの信号を受信した場合には、基地局の移相器において一方の受信信号の移相を反転させてから合成することで同相合成を実現することができる。
これによると、広角指向性を持つユーザ局アンテナから、アップリンク信号が静止衛星1と静止衛星2に向けて送信され、衛星1と衛星2で受信されたユーザ局からのアップリンク信号は、それぞれの衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーター1とスルーリピーター2により、フィーダリンク信号1とフィーダリンク信号2に変換されて、地上の基地局アンテナ1と基地局アンテナ2へそれぞれ送信される。
基地局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2をそれぞれの移相器で移相調整を行い、合成器を用いて同相合成を行うことでユーザ局からの受信信号1と受信信号2の和が得られる受信信号出力を取り出すことができる。
ここで、基地局では、複数の衛星局アンテナによって合成されたグレーティングローブを有する衛星局アンテナ放射パターンに応じて、何れかの移相器による受信信号の位相を調整して、他の移相器による受信信号と合成することで同相合成を行なう。
基地局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2をそれぞれの移相器で移相調整を行い、合成器を用いて同相合成を行うことでユーザ局からの受信信号1と受信信号2の和が得られる受信信号出力を取り出すことができる。
ここで、基地局では、複数の衛星局アンテナによって合成されたグレーティングローブを有する衛星局アンテナ放射パターンに応じて、何れかの移相器による受信信号の位相を調整して、他の移相器による受信信号と合成することで同相合成を行なう。
上述は、ユーザ局アップリンクの実施例を示したが、図11は、ユーザ局ダウンリンクの実施例を示している。
図7に示したユーザ局アップリンクとは、信号の送受が逆の構成になっている。アップリンクと同様に、地上ユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に2つの通信衛星が含まれるように地上ユーザ局のアンテナ放射パターンと通信衛星の離角を調整する。
図7に示したユーザ局アップリンクとは、信号の送受が逆の構成になっている。アップリンクと同様に、地上ユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に2つの通信衛星が含まれるように地上ユーザ局のアンテナ放射パターンと通信衛星の離角を調整する。
ユーザ局ダウンリンクでは、2つの通信衛星からの受信信号をアンテナで分離できないため、無線通信方式として符号分割多重接続を用いる。
大型アンテナを有する基地局では、符号分割多重接続のための拡散信号を分配器で2つの送信信号に分配し、フィーダリンクを用いて2つの衛星局へ別々に送信する。
2つの衛星局では、それぞれ受信したフィーダリンク信号を、再生復調することなく、周波数変換やフィルタリング、増幅などをスルーリピーターで行って、それぞれユーザ局へ送信する。
大型アンテナを有する基地局では、符号分割多重接続のための拡散信号を分配器で2つの送信信号に分配し、フィーダリンクを用いて2つの衛星局へ別々に送信する。
2つの衛星局では、それぞれ受信したフィーダリンク信号を、再生復調することなく、周波数変換やフィルタリング、増幅などをスルーリピーターで行って、それぞれユーザ局へ送信する。
ユーザ局では、2つの衛星局からのダウンリンク信号を1つの広角指向性を有するユーザ局アンテナで受信する。そして、受信信号を逆拡散器で逆拡散し、受信信号1と受信信号2とを時間的に分離して、それぞれの移相器に導く。その後、合成器により同相で合成する。
これによって、基地局からの送信信号を1つの衛星局で受信した場合に比べて、ユーザ局での受信信号の性能を3dB向上させることができる。
これによって、基地局からの送信信号を1つの衛星局で受信した場合に比べて、ユーザ局での受信信号の性能を3dB向上させることができる。
図11の実施例では、ユーザ局として移動体衛星通信用の小型局の例を示したが、図12に示すように、固定衛星通信用のVSATを用いて同様にアップリンクを構成しても、VSATでの受信信号の性能を3dB向上させることができる。
次に、大分した2つめの発明について説明を行う。ここでは、ユーザ局のアンテナは鋭い指向性を有する。
図13は、ユーザ局アンテナが鋭い指向性を持つ場合におけるユーザ局アップリンク及びダウンリンクを示す説明図である。
図では、ユーザ局のアンテナ指向性が十分鋭く設計され、また静止衛星の離角も電波干渉が起こらないように十分大きく取られていて、1つのユーザ局の主ビームで2つ以上の静止衛星を同時にカバーできない一般的な衛星通信回線が示されている。
一般的には、ユーザ局のアンテナは他の衛星局に干渉を与えないために、主ビーム以外のサイドローブなどの軸外放射を抑えるようにアンテナ指向性が設計されている。また、無線局としての運用規則も同様にサイドローブなどの軸外放射を抑えるよう定められている。
図13は、ユーザ局アンテナが鋭い指向性を持つ場合におけるユーザ局アップリンク及びダウンリンクを示す説明図である。
図では、ユーザ局のアンテナ指向性が十分鋭く設計され、また静止衛星の離角も電波干渉が起こらないように十分大きく取られていて、1つのユーザ局の主ビームで2つ以上の静止衛星を同時にカバーできない一般的な衛星通信回線が示されている。
一般的には、ユーザ局のアンテナは他の衛星局に干渉を与えないために、主ビーム以外のサイドローブなどの軸外放射を抑えるようにアンテナ指向性が設計されている。また、無線局としての運用規則も同様にサイドローブなどの軸外放射を抑えるよう定められている。
図14は、このような一般的なユーザ局アンテナ指向性と一般的な衛星配置を用いるときに、ユーザ局を含む衛星回線が降雨減衰などの伝搬損失を受けた場合に、その減衰を補償するための実施例を示している。
図14の実施例では、ユーザ局はマルチビームなどを用いることで1つのユーザ局で複数のビームを持ち、それぞれのビームが、別々の衛星局を指向するように設定されている。また、それぞれの衛星局で受けたユーザ局からのアップリンク信号はフィーダリンクで基地局に独立に送られて、基地局で最大比合成される。
図14の実施例では、ユーザ局はマルチビームなどを用いることで1つのユーザ局で複数のビームを持ち、それぞれのビームが、別々の衛星局を指向するように設定されている。また、それぞれの衛星局で受けたユーザ局からのアップリンク信号はフィーダリンクで基地局に独立に送られて、基地局で最大比合成される。
一般の衛星通信回線のアップリンクでは、ユーザ局から1つのビームを1つの衛星局に向けて送信すれば十分である。
しかし、降雨減衰など影響が避けられない。それを抑止するためには、複数のビームを異なる衛星方向に向けておくことで、降雨減衰などを受けないビームを活用することができるようになる。降雨強度の強い領域は空間的に局在するため、ユーザ局から見て方向の異なる複数の衛星局と通信回線を確保することは、降雨減衰による損失を補償する点で有効である。
また、一般に基地局において複数の衛星局からの受信信号を合成する際に、その合成比を、各受信信号のSN比に比例する重み付けを行って合成する最大比合成を用いることで、降雨減衰などによる信号劣化を防ぐことができる。
しかし、降雨減衰など影響が避けられない。それを抑止するためには、複数のビームを異なる衛星方向に向けておくことで、降雨減衰などを受けないビームを活用することができるようになる。降雨強度の強い領域は空間的に局在するため、ユーザ局から見て方向の異なる複数の衛星局と通信回線を確保することは、降雨減衰による損失を補償する点で有効である。
また、一般に基地局において複数の衛星局からの受信信号を合成する際に、その合成比を、各受信信号のSN比に比例する重み付けを行って合成する最大比合成を用いることで、降雨減衰などによる信号劣化を防ぐことができる。
図14において、ユーザ局のアンテナ指向性は十分鋭く設計され、また静止衛星の離角も電波干渉が起こらないように十分大きく取られていて、ユーザ局の主ビームで2つ以上の静止衛星を同時にカバーできない一般的な衛星通信回線が構成されている。
ユーザ局は、2つの衛星1と衛星2に対してそれぞれの方向に独立した主ビーム1と主ビーム2を持つマルチビームを形成している。ユーザ局の入力信号は分配器により2つの送信信号1と送信信号2に分配され、ユーザ局アンテナからアップリンク信号1とアップリンク信号2を、それぞれの静止衛星1と静止衛星2に向けて送信する。アップリンク信号1は降雨減衰1による信号劣化、アップリンク信号2は降雨減衰2による信号劣化を受けるとする。
ユーザ局は、2つの衛星1と衛星2に対してそれぞれの方向に独立した主ビーム1と主ビーム2を持つマルチビームを形成している。ユーザ局の入力信号は分配器により2つの送信信号1と送信信号2に分配され、ユーザ局アンテナからアップリンク信号1とアップリンク信号2を、それぞれの静止衛星1と静止衛星2に向けて送信する。アップリンク信号1は降雨減衰1による信号劣化、アップリンク信号2は降雨減衰2による信号劣化を受けるとする。
それぞれの衛星1と衛星2で受信したユーザ局からのアップリンク信号1とアップリンク信号2は、衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーター1とスルーリピーター2によりフィーダリンク信号1とフィーダリンク信号2に変換されて、それぞれのフィーダリンクで地上の基地局アンテナ1と基地局アンテナ2へ送信される。
基地局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2を合成器を用いて最大比合成を行う。
これにより、ユーザ局から1つの主ビームを用いてアップリンク信号を1つの衛星局に送信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力を基地局において取り出すことができる。
基地局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2を合成器を用いて最大比合成を行う。
これにより、ユーザ局から1つの主ビームを用いてアップリンク信号を1つの衛星局に送信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力を基地局において取り出すことができる。
図15は、非特許文献2を出典とし、降雨減衰データから求められた降雨強度の二次元分布を示すグラフである。
倉川晴好、藤田正晴、静止衛星電波を用いたトモグラフィック降雨観測システム、P.34、B-1-34、2004年電子情報通信学会総合大会
倉川晴好、藤田正晴、静止衛星電波を用いたトモグラフィック降雨観測システム、P.34、B-1-34、2004年電子情報通信学会総合大会
グラフは、東経110度、東経128度、東経162度の3機の静止衛星BSAT-2a、JCSAT-3、Superbird-B2からの電波を、地上の一箇所で受信して得られた電波の降雨減衰データに基づいて推定された降雨強度の二次元分布を示している。縦軸は衛星局の方向、横軸は西の方向を表し、黒濃度の高い部分ほど降雨減衰が大きいことを示している。
これによれば、降雨減衰は空間的に決して均一ではなく、減衰が大きな所と小さな所があることがわかる。従って、1つのユーザ局から見て方向の異なる複数の衛星局と通信回線を確保することができれば、ユーザ局からの信号を基地局において複数の衛星局からの受信信号として合成する際に、その合成比を信号のSN比に比例するよう合成する最大比合成を用いることで降雨減衰を補償できることがわかる。
これによれば、降雨減衰は空間的に決して均一ではなく、減衰が大きな所と小さな所があることがわかる。従って、1つのユーザ局から見て方向の異なる複数の衛星局と通信回線を確保することができれば、ユーザ局からの信号を基地局において複数の衛星局からの受信信号として合成する際に、その合成比を信号のSN比に比例するよう合成する最大比合成を用いることで降雨減衰を補償できることがわかる。
周回衛星通信回線についても同様である。
図2の従来技術で示したように、周回衛星は地球を周回しているため、ユーザ局が使用できる1つの周回衛星の使用時間は限られ、ユーザ局において通信可能な周回衛星を次々と切り替えていく必要がある。しかし、このとき通信可能な周回衛星との回線が降雨減衰を受けるとユーザ局の通信が途絶えてしまうことになる。その点でも、複数のビームを異なる衛星方向に向けて用いる本発明は有用である。
図2の従来技術で示したように、周回衛星は地球を周回しているため、ユーザ局が使用できる1つの周回衛星の使用時間は限られ、ユーザ局において通信可能な周回衛星を次々と切り替えていく必要がある。しかし、このとき通信可能な周回衛星との回線が降雨減衰を受けるとユーザ局の通信が途絶えてしまうことになる。その点でも、複数のビームを異なる衛星方向に向けて用いる本発明は有用である。
図16は、周回衛星に対する一般的なユーザ局アップリンク示す説明図である。
周回衛星1及び周回衛星2の方向に、降雨減衰1及び降雨減衰2があり、離隔した周回衛星3の方向にユーザ局のアンテナ主ビームを切り替えた場合にも、降雨減衰3がある状態を示している。このようなときには、ユーザ局からのアップリンク信号は降雨減衰により性能が劣化してしまう。
周回衛星1及び周回衛星2の方向に、降雨減衰1及び降雨減衰2があり、離隔した周回衛星3の方向にユーザ局のアンテナ主ビームを切り替えた場合にも、降雨減衰3がある状態を示している。このようなときには、ユーザ局からのアップリンク信号は降雨減衰により性能が劣化してしまう。
この降雨減衰を補償するために、図14で示した静止衛星の場合と同様に、図17に示すようにマルチビームを使用する。
マルチビームを用いることで、1つのユーザ局で複数のビームを持ち、それぞれのビームを、別々の周回衛星を独立に指向させることができる。また、それぞれの衛星局で受けたユーザ局からの信号は、フィーダリンクで基地局に独立に送られ、基地局で受信信号を合成する際には、その合成比を信号のSN比に比例するように重み付けを行って合成する最大比合成を用いることで、降雨減衰による信号劣化を防ぐことができる。
降雨減衰は、図15に示したグラフからもわかるように、衛星局間の離角が大きくなるほど相関が小さくなるため、本発明は静止衛星よりも周回衛星に適用すれば一層効果的である。
マルチビームを用いることで、1つのユーザ局で複数のビームを持ち、それぞれのビームを、別々の周回衛星を独立に指向させることができる。また、それぞれの衛星局で受けたユーザ局からの信号は、フィーダリンクで基地局に独立に送られ、基地局で受信信号を合成する際には、その合成比を信号のSN比に比例するように重み付けを行って合成する最大比合成を用いることで、降雨減衰による信号劣化を防ぐことができる。
降雨減衰は、図15に示したグラフからもわかるように、衛星局間の離角が大きくなるほど相関が小さくなるため、本発明は静止衛星よりも周回衛星に適用すれば一層効果的である。
図17において、ユーザ局のアンテナ指向性は十分鋭く設計され、また周回衛星の離角も電波干渉が起こらないように十分大きく設定されていて、ユーザ局の主ビームで2つ以上の周回衛星を同時にカバーできない一般的な衛星通信回線を構成している。
ユーザ局は、3つの周回衛星1と周回衛星2と周回衛星3に対して、それぞれの方向に独立して主ビーム1と主ビーム2と主ビーム3を持つマルチビームを形成している。ユーザ局の入力信号は、分配器により3つの送信信号1と送信信号2と送信信号3に分配され、ユーザ局アンテナからアップリンク信号1とアップリンク信号2とアップリンク信号3を、それぞれの周回衛星1と周回衛星2に周回衛星3に向けて送信する。アップリンク信号1は降雨減衰1による信号劣化、アップリンク信号2は降雨減衰2による信号劣化、アップリンク信号3は降雨減衰3による信号劣化を受ける。
ユーザ局は、3つの周回衛星1と周回衛星2と周回衛星3に対して、それぞれの方向に独立して主ビーム1と主ビーム2と主ビーム3を持つマルチビームを形成している。ユーザ局の入力信号は、分配器により3つの送信信号1と送信信号2と送信信号3に分配され、ユーザ局アンテナからアップリンク信号1とアップリンク信号2とアップリンク信号3を、それぞれの周回衛星1と周回衛星2に周回衛星3に向けて送信する。アップリンク信号1は降雨減衰1による信号劣化、アップリンク信号2は降雨減衰2による信号劣化、アップリンク信号3は降雨減衰3による信号劣化を受ける。
それぞれの周回衛星1と周回衛星2と周回衛星3で受信したユーザ局からのアップリンク信号1とアップリンク信号2とアップリンク信号3は、それぞれの衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーター1とスルーリピーター2とスルーリピーター3により、フィーダリンク信号1とフィーダリンク信号2とフィーダリンク信号3に変換されて、それぞれのフィーダリンクで地上の基地局アンテナ1と基地局アンテナ2と基地局アンテナ3へ送信される。
基地局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2と受信信号3を、合成器を用いて最大比合成を行うことでユーザ局からの信号出力を得る。
この構成によって、ユーザ局から1つの主ビームを用いてアップリンク信号を1つの衛星局に送信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力を、基地局において取り出すことが可能になる。
基地局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2と受信信号3を、合成器を用いて最大比合成を行うことでユーザ局からの信号出力を得る。
この構成によって、ユーザ局から1つの主ビームを用いてアップリンク信号を1つの衛星局に送信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力を、基地局において取り出すことが可能になる。
図14及び図17は、それぞれ静止衛星と周回衛星についてユーザ局アップリンクの実施例を示したが、図18及び図19では、それぞれ静止衛星と周回衛星についてユーザ局ダウンリンクの実施例を示している。
図18に示す静止衛星のユーザ局ダウンリンクの実施例では、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2は、2つの静止衛星1と静止衛星2の方向にそれぞれ独立した主ビーム1と主ビーム2を形成している。基地局の入力信号は、分配器により2つの送信信号1と送信信号2に分配され、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2からアップリンク信号1とアップリンク信号2を、それぞれの静止衛星1と静止衛星2に向けて送信する。
図18に示す静止衛星のユーザ局ダウンリンクの実施例では、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2は、2つの静止衛星1と静止衛星2の方向にそれぞれ独立した主ビーム1と主ビーム2を形成している。基地局の入力信号は、分配器により2つの送信信号1と送信信号2に分配され、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2からアップリンク信号1とアップリンク信号2を、それぞれの静止衛星1と静止衛星2に向けて送信する。
静止衛星1と静止衛星2でそれぞれ受信した基地局からのフィーダリンク信号1とフィーダリンク信号2は、衛星局内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーター1とスルーリピーター2によりユーザ局へのダウンリンク信号1とダウンリンク信号2に変換されて、それぞれユーザ局へ送信される。静止衛星1と静止衛星2からユーザ局への伝搬路において、それぞれダウンリンク信号1は降雨減衰1による信号劣化、ダウンリンク信号2は降雨減衰2による信号劣化を受ける。
ユーザ局では、それぞれの静止衛星からの受信信号1と受信信号2をマルチビーム1とマルチビーム2により独立に受信し、最大比合成器を用いて最大比合成を行う。
この構成によって、ユーザ局において1つの主ビームを用いてダウンリンク信号を1つの静止衛星から受信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力をユーザ局において取り出すことが可能になる。
ユーザ局では、それぞれの静止衛星からの受信信号1と受信信号2をマルチビーム1とマルチビーム2により独立に受信し、最大比合成器を用いて最大比合成を行う。
この構成によって、ユーザ局において1つの主ビームを用いてダウンリンク信号を1つの静止衛星から受信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力をユーザ局において取り出すことが可能になる。
図19に示す周回衛星のユーザ局ダウンリンクの実施例では、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2と基地局アンテナ3は、3つの周回衛星1と周回衛星2と周回衛星3に対して、それぞれの方向に独立し主ビーム1と主ビーム2と主ビーム3を形成している。基地局の入力信号は分配器により3つの送信信号1と送信信号2と送信信号3に分配され、基地局アンテナ1と基地局アンテナ2と基地局アンテナ3から、フィーダリンク信号1とフィーダリンク信号2とフィーダリンク信号3をそれぞれ周回衛星1と周回衛星2に周回衛星3に向けて送信する。
周回衛星1と周回衛星2と周回衛星3でそれぞれ受信した基地局からのフィーダリンク信号1とフィーダリンク信号2とフィーダリンク信号3は、それぞれの周回衛星内において再生中継することなく、周波数変換や増幅、フィルタリングを行うだけのスルーリピーター1とスルーリピーター2とスルーリピーター3によりユーザ局へのダウンリンク信号1とダウンリンク信号2とダウンリンク信号3に変換されて、それぞれユーザ局へ送信される。周回衛星からユーザ局への伝搬路において、ダウンリンク信号1は降雨減衰1による信号劣化、ダウンリンク信号2は降雨減衰2による信号劣化、ダウンリンク信号3は降雨減衰3による信号劣化をそれぞれ受ける。
ユーザ局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2と受信信号3をマルチビーム1とマルチビーム2とマルチビーム3により独立に受信し、最大比合成器を用いて最大比合成を行うことで基地局からの信号出力を得る。
この構成によって、ユーザ局において1つの主ビームを用いてダウンリンク信号を1つの衛星局から受信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力をユーザ局において取り出すことが可能になる。
ユーザ局では、それぞれの衛星局からの受信信号1と受信信号2と受信信号3をマルチビーム1とマルチビーム2とマルチビーム3により独立に受信し、最大比合成器を用いて最大比合成を行うことで基地局からの信号出力を得る。
この構成によって、ユーザ局において1つの主ビームを用いてダウンリンク信号を1つの衛星局から受信して降雨減衰などによる信号性能劣化を受ける場合に比べて、SN比を向上させた信号出力をユーザ局において取り出すことが可能になる。
以上の実施例では、複数の衛星局を用いたが、宇宙基地のような大型構造物上に搭載された複数のアンテナと受信機を用いても同等の機能を実現できる。
この場合は、全てのアンテナと受信機が同一構造物上に搭載されるため、複数の衛星局において受信したユーザ局からの信号を、フィーダリンクによって地上の基地局まで送ってから、同相合成や最大比合成を行う必要はない。宇宙基地局上に位置する複数のアンテナで受けたユーザ信号を、そこで同相合成や最大比合成を行った後、フィーダリンクによって地上基地局へ送信すればよい。
この場合は、全てのアンテナと受信機が同一構造物上に搭載されるため、複数の衛星局において受信したユーザ局からの信号を、フィーダリンクによって地上の基地局まで送ってから、同相合成や最大比合成を行う必要はない。宇宙基地局上に位置する複数のアンテナで受けたユーザ信号を、そこで同相合成や最大比合成を行った後、フィーダリンクによって地上基地局へ送信すればよい。
また同様に、複数の衛星局を、衛星局間リンクを用いて接続する場合にも同等の機能を実現できる。
衛星局間リンクが備わっていれば、一方の衛星局において受信したユーザ局からの信号を他方の衛星局に送信して、他方の衛星局で受信することができるため、フィーダリンクによって地上基地局まで送る必要がない。衛星局間で同相合成や最大比合成を行った後、フィーダリンクによって地上局へ送信するように構成してもよい。
衛星局間リンクが備わっていれば、一方の衛星局において受信したユーザ局からの信号を他方の衛星局に送信して、他方の衛星局で受信することができるため、フィーダリンクによって地上基地局まで送る必要がない。衛星局間で同相合成や最大比合成を行った後、フィーダリンクによって地上局へ送信するように構成してもよい。
本発明によると、衛星通信回線の性能劣化を補償し、回線性能を向上させられるので、既存の衛星通信システム一般に利用可能である。
例えば、地球観測衛星システムやデータ中継衛星システムにおいて、ユーザ局と観測衛星局やデータ中継衛星局との間でのデータ伝送時に発生しうる回線性能の劣化補償や、無線LANシステムにおけるユーザ局と基地局間の通信回線性能の劣化補償などに利用できる。
このように、本発明は、移動体衛星通信、固定衛星通信、観測衛星やデータ中継衛星へのデータ伝送、更には衛星に限らず地上の無線LANにおける基地局とユーザ端末間の通信など多分野に利用可能であり、産業上利用価値が高い。
例えば、地球観測衛星システムやデータ中継衛星システムにおいて、ユーザ局と観測衛星局やデータ中継衛星局との間でのデータ伝送時に発生しうる回線性能の劣化補償や、無線LANシステムにおけるユーザ局と基地局間の通信回線性能の劣化補償などに利用できる。
このように、本発明は、移動体衛星通信、固定衛星通信、観測衛星やデータ中継衛星へのデータ伝送、更には衛星に限らず地上の無線LANにおける基地局とユーザ端末間の通信など多分野に利用可能であり、産業上利用価値が高い。
Claims (17)
- 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
複数の衛星局をカバー可能な指向性を有するユーザ局から、同一のアップリンク信号を同時にその複数の衛星局に向けて送信し、
そのアップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、
その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成する
ことを特徴とする衛星通信方法。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
複数の衛星局を同時にはカバー可能でない指向性を有するユーザ局から、その複数の各衛星局に向けて、それぞれ独立した指向性を用いて同一のアップリンク信号を送信し、
その各アップリンク信号を受信した各衛星局では、それぞれアップリンク信号をフィーダリンク信号に変換し、それぞれのフィーダリンクで基地局へ送信し、
その各フィーダリンク信号を受信した基地局では、各受信信号を同相に調整した後に同相合成する
ことを特徴とする衛星通信方法。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
基地局から、周波数拡散信号を複数の送信信号に分配し、それぞれのフィーダリンクを用いて同一の信号を、その複数の各衛星局に向けて送信し、
その各信号を受信した各衛星局では、それぞれ受信信号をダウンリンク信号に変換して、ユーザ局に送信し、
その各ダウンリンク信号を受信したユーザ局では、受信信号を逆拡散した後に同相合成する
ことを特徴とする衛星通信方法。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
複数の衛星局を離角小さく配置することで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように設定し、
その複数の衛星局に向けて同一のアップリンク信号を同時に送信する通信手段を、ユーザ局に設け、
そのアップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換して基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、
その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けた
ことを特徴とする衛星通信装置。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
ユーザ局のアンテナ放射パターンを広角の指向性のものとすることで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に入るように設定し、
その複数の衛星局に向けて同一のアップリンク信号を同時に送信する通信手段を、ユーザ局に設け、
そのアップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換して基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、
その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けた
ことを特徴とする衛星通信装置。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
複数の衛星局を離角大きく配置することで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に同時には入らないように設定し、
その各衛星局に向けて、それぞれ独立した指向性を用いて同一のアップリンク信号を送信する通信手段を、ユーザ局に設け、
その各アップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換してそれぞれのフィーダリンクで基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、
その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けた
ことを特徴とする衛星通信装置。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
ユーザ局のアンテナ放射パターンを鋭角の指向性のものとすることで、ユーザ局のアンテナ放射パターンと複数の衛星局の配置との関係を、複数の衛星局がユーザ局のアンテナ放射パターンの主ビーム内に同時には入らないように設定し、
その各衛星局に向けて、それぞれ独立した指向性を用いて同一のアップリンク信号を送信する通信手段を、ユーザ局に設け、
その各アップリンク信号を受信し、フィーダリンク信号に変換してそれぞれのフィーダリンクで基地局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、
その各フィーダリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、基地局に設けた
ことを特徴とする衛星通信装置。 - 地上の基地局及びユーザ局と、複数の衛星局とを備え、衛星局を介して通信を行なう衛星通信システムにおいて、
周波数拡散信号を複数の送信信号に分配する分配器と、それぞれのフィーダリンクを用いて同一の信号を、その複数の各衛星局へ送信する通信手段とを、基地局に設け、
その各フィーダリンク信号を受信し、ダウンリンク信号に変換してユーザ局へ送信する通信手段を、各衛星局に設け、
その各ダウンリンク信号を受信する通信手段と、各受信信号を逆拡散する逆拡散器と、各受信信号を同相に調整する移相器と、同相合成する合成器とを、ユーザ局に設けた
ことを特徴とする衛星通信装置。 - 複数の衛星局アンテナによって合成されたグレーティングローブを有する衛星局アンテナ放射パターンに応じて、何れかの移相器による受信信号の位相を調整して、他の移相器による受信信号と合成する同相合成手段を、基地局に設けた
請求項4ないし7に記載の衛星通信装置。 - 複数の衛星局アンテナによって合成されたグレーティングローブを有する衛星局アンテナ放射パターンに応じて、何れかの移相器による受信信号の位相を調整して、他の移相器による受信信号と合成する同相合成手段を、ユーザ局に設けた
請求項8に記載の衛星通信装置。 - 複数の衛星局からの各受信信号を、各受信信号のSN比に比例する重み付けを行って合成する最大比合成手段を、基地局に設けた
請求項4ないし7、または9に記載の衛星通信装置。 - 複数の衛星局からの各受信信号を、各受信信号のSN比に比例する重み付けを行って合成する最大比合成手段を、ユーザ局に設けた
請求項8または10に記載の衛星通信装置。 - 単数のアンテナからマルチビームを形成して出力して、複数の局として作用するマルチビーム形成手段を、基地局に設けた
請求項4ないし12に記載の衛星通信装置。 - 単数のアンテナからマルチビームを形成して出力して、複数の局として作用するマルチビーム形成手段を、ユーザ局に設けた
請求項6または7、または、9ないし12に記載の衛星通信装置。 - ユーザ局から受信したアップリンク信号を、再生中継することなく、周波数変換、増幅、フィルタリングを行うだけでフィーダリンク信号に変換するスルーリピーター手段を、衛星局に設けた
請求項4ないし7、または9、11、13、14に記載の衛星通信装置。 - 衛星局を、地球に対する静止衛星或いは周回衛星とする
請求項4ないし15に記載の衛星通信装置。 - 複数の衛星局を、衛星局間リンクにより接続するか或いは一基の宇宙基地局上に配置して略一体化し、
その略一体化された複数の衛星局で受信した基地局か或いはユーザ局からの受信信号を、少なくとも同相合成した後に、ユーザ局か或いは基地局へ送信する通信手段を、衛星局に設けた
請求項4ないし15に記載の衛星通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006153159A JP2007324960A (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 衛星通信方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006153159A JP2007324960A (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 衛星通信方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007324960A true JP2007324960A (ja) | 2007-12-13 |
Family
ID=38857355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006153159A Pending JP2007324960A (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 衛星通信方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007324960A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009118780A1 (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-01 | 富士通株式会社 | 無線中継方法、基地局装置、および中継局装置 |
JP2012507211A (ja) * | 2008-10-28 | 2012-03-22 | インテルサット グローバル サービス リミテッド ライアビリテイ カンパニー | 宇宙ベースローカルエリアネットワーク(sblan) |
JP2016181837A (ja) * | 2015-03-24 | 2016-10-13 | 日本電気株式会社 | 通信システム、通信装置、通信方法及びプログラム |
WO2022244152A1 (ja) * | 2021-05-19 | 2022-11-24 | 日本電信電話株式会社 | 通信システム、通信方法、及び基地局通信装置 |
-
2006
- 2006-06-01 JP JP2006153159A patent/JP2007324960A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8913950B2 (en) | 2008-03-26 | 2014-12-16 | Fujitsu Limited | Radio relay method, base station apparatus, and relay station apparatus |
JP2012507211A (ja) * | 2008-10-28 | 2012-03-22 | インテルサット グローバル サービス リミテッド ライアビリテイ カンパニー | 宇宙ベースローカルエリアネットワーク(sblan) |
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JP7568081B2 (ja) | 2021-05-19 | 2024-10-16 | 日本電信電話株式会社 | 通信システム、通信方法、及び基地局通信装置 |
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