JP2016180398A - 排気還流装置 - Google Patents

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弘和 梶間
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Abstract

【課題】冷間始動時に凝縮水を伴わずにEGRガスを早期に燃焼室へ導入させること。【解決手段】EGR装置は、排気通路4へ排出される排気をEGRガスとして燃焼室2へ還流させるEGR通路11と、EGR通路11のガス流れを調節する小型電磁弁16と、小型電磁弁16より上流のEGR通路11に設けられたEGRクーラ13とを備える。EGRクーラ13より上流のEGR通路11に圧縮機12が設けられる。EGRクーラ13より下流のEGR通路11にサージタンク15が設けられる。サージタンク15とEGRクーラ13との間のEGR通路11に逆止弁14が設けられる。サージタンク15にはEGRガスを排気通路4へ戻す戻し通路17が設けられ、同通路17に電磁弁18が設けられる。サージタンク15にその中のタンク圧力を検出する圧力センサ31が設けられる。ECU40は、燃焼室2へのEGRガス還流を制御するためにタンク圧力に基づき圧縮機12、電磁弁18及び小型電磁弁16を制御する。【選択図】 図1

Description

この発明は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を燃焼室へ還流させる排気還流装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、自動車用エンジンに採用される排気還流装置(Exhaust Gas Recirculation(EGR)装置)が知られている。このEGR装置は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとしてEGR通路を介して吸気通路へ導き、吸気通路を流れる吸気と混合させて燃焼室へ還流させるようになっている。EGR通路を流れるEGRガスは、EGR通路に設けられるEGR弁により調節されるようになっている。このEGRにより、主として排気中の窒素酸化物(NOx)を低減させることができ、エンジンの部分負荷時における燃費向上を図ることができる。
エンジンの排気は、酸素が含まれていないか酸素が希薄な状態にある。従って、EGRにより排気の一部を吸気と混ぜることで、吸気中の酸素濃度が低下する。このため、燃焼室では、酸素濃度が低い状態で燃料が燃焼することから、燃焼時のピーク温度が低下し、NOxの発生を抑制することができる。ガソリンエンジンでは、EGRガス分だけ余分にスロットルを開くことができるため、ポンピングロスを低減することができる。
ところで、エンジンの冷間始動時に、EGR弁を直ちに開弁してEGR通路と吸気通路へEGRガスを流すと、EGRガス中の水分が冷えてEGR通路やEGR弁、並びに吸気通路にて凝縮水が発生するおそれがある。この凝縮水が燃焼室に取り込まれると、エンジンに失火等が生じるおそれがある。ここで、EGR通路にEGRガスを冷却するためのEGRクーラが設けられる場合がある。EGRクーラには、エンジンを冷却する冷却水の一部が循環するように構成される。エンジンの冷間始動時には、このEGRクーラで凝縮水が発生するおそれがある。
そこで、一般に、エンジンの冷間始動時には、暖機運転を行ってからEGR弁を開弁してEGRを開始するようになっている。図23には、ある運転モードにおいてEGRクーラを流れる冷却水の温度(冷却水温度)と車速の変化をグラフにより示す。EGRクーラでは、図23に示すように、冷却水温度が「60℃」以下となる凝縮水発生領域で、凝縮水が発生する。そこで、安全を見込んで、冷却水温度が「70℃」以上となったときに、EGR弁を開弁してEGR通路にEGRガスを導入するようになっている。図23のグラフでは、冷却水温度が「25℃」のときにエンジンの始動を開始してから、冷却水温度が「70℃」になるまでに「約400秒」の時間を要することがわかる。
ここで、例えば、下記の特許文献1には、EGR装置に関連して次のような技術が記載されている。すなわち、エンジンの冷間始動時には、暖機運転のためにEGR弁を閉じ、EGR弁より上流のEGR通路とバイパス通路にEGRガスを流して排気通路へ戻すようになっている。これにより、暖機運転の間にEGR通路を温めるようになっている。また、暖機運転完了後にEGR弁を開弁することにより、EGR通路やEGR弁にて凝縮水が発生しないようになっている。更に、EGRガスが不用意に温度低下することを防止し、燃焼室での燃料の燃焼を安定化させるようになっている。
特開2014−148895号公報
ところが、特許文献1に記載のEGR装置では、暖機運転完了を待ってEGR弁を開弁していることから、暖機運転の間は燃焼室へEGRガスを導入することができず、その分だけEGRガスによる燃費向上を図ることができなかった。また、暖機運転中にEGR弁より上流のEGR通路に排気ガスが流れるが、暖機運転完了後に上流部分のEGR通路の温度が十分に上がっていないと、EGRガスが冷やされて凝縮水が発生するおそれがあった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、エンジンの冷間始動時に、凝縮水を伴うことなくEGRガスを早期に燃焼室へ導入させることを可能とした排気還流装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして燃焼室へ還流させる排気還流通路と、排気還流通路における排気還流ガスの流れを調節するための還流調節手段と、排気還流ガスを冷却するために還流調節手段より上流の排気還流通路に設けられたガス冷却手段とを備えた排気還流装置において、排気還流ガスを加圧するためにガス冷却手段より上流の排気還流通路に設けられたガス加圧手段と、ガス加圧手段により加圧された排気還流ガスを一時的に蓄えるためにガス冷却手段より下流の排気還流通路に設けられたサージタンクと、ガス冷却手段からサージタンクへ向かう排気還流ガスの流れを許可し、その逆向きの流れを規制するためにガス冷却手段とサージタンクとの間の排気還流通路に設けられた逆止弁と、サージタンクから排気還流ガスを排気通路へ戻すための戻し通路と、サージタンクの中の排気還流ガスを調圧するために戻し通路に設けられたガス調圧弁と、サージタンクの中の圧力をタンク圧力として検出するためのタンク圧力検出手段と、燃焼室への排気還流ガスの還流を制御するために、検出されるタンク圧力に基づいてガス加圧手段及び還流調節手段を制御するための制御手段とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、排気通路から排気還流通路に流れる排気還流ガスは、ガス冷却手段より上流にてガス加圧手段により加圧されるので、その温度が上昇する。また、サージタンク及び排気還流通路の中の圧力はガス圧調圧弁により調圧され、排気還流ガスの一部は戻し通路を介して排気通路へ流れる。このとき、サージタンクや排気還流通路の中の凝縮水も排気還流ガスと共に排気通路へ排出される。従って、排気還流ガスから凝縮水が発生し難くなり、また発生しても戻し通路を介して排気通路へ排出される。よって、還流調節手段の調節により燃焼室へ排気還流ガスが導入されるときは、凝縮水を含まない排気還流ガスが導入されることになる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、戻し通路は、第1端と第2端とを含み、第1端がサージタンクに接続され、第2端が、排気還流通路の排気通路に対する接続位置より下流の排気通路に接続されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、戻し通路の第2端が、排気還流通路の排気通路に対する接続位置より下流の排気通路に接続されるので、戻し通路から排気通路へ排出される凝縮水が再び排気還流通路へ流入することがない。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、排気還流通路は、入口と出口とを含み、入口が排気通路に接続され、出口がエンジンの近傍の吸気通路又は燃焼室に接続されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、排気通路を流れる排気の一部が、入口から排気還流通路へ入り、ガス加圧手段により加圧され、還流調節手段が作動することで加圧された排気還流ガスが出口からエンジンの近傍の吸気通路又は燃焼室へ膨張しながら導入される。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、ガス加圧手段は、電動式の圧縮機であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の作用に加え、電動式の圧縮機は、必要に応じ又はある条件に応じ電気的な制御が可能となる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、ガス加圧手段は、排気通路を流れる排気により作動する圧縮機であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の作用に加え、圧縮機は、排気通路を流れる排気により作動することから、別途動力を与える必要がない。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、ガス調圧弁は、戻し通路の中の圧力に感応して作動するチェックバルブであり、チェックバルブは、所定圧力以上で開弁することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の作用に加え、チェックバルブは、戻し通路の中の圧力に感応して作動し、所定圧力以上で開弁することから、別途動力を与える必要がない。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、ガス調圧弁は、電磁弁であり、制御手段は、検出されるタンク圧力に基づいて電磁弁を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の作用に加え、電磁弁は、制御手段により、検出されるタンク圧力に基づき制御されるので、必要に応じた動作の設定が可能となる。
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、制御手段は、排気還流ガスの還流停止後に、検出されるタンク圧力が第1の所定値以下となったとき、タンク圧力が、第1の所定値より大きい第2の所定値以上になるまでガス加圧手段を制御してから電磁弁を開弁し、その後に還流調節手段の制御を許可することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項7に記載の発明の作用に加え、排気還流ガスの還流停止後に、タンク圧力が第1の所定値以下となったとき、タンク圧力が、第1の所定値より大きい第2の所定値以上になるまでガス加圧手段が制御手段により制御されて排気還流ガスが加圧される。タンク圧力が第2の所定値以上になると電磁弁が制御手段により開弁され、排気還流通路及びサージタンクで発生した凝縮水が戻し通路を介して排気通路へ排出される。その後に還流調節手段の制御が制御手段により許可されることで、加圧された排気還流ガスが必要に応じて吸気通路又は燃焼室へ膨張しながら導入される。
上記目的を達成するために、請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、エンジンを冷却するためのエンジン冷却手段と、エンジンの冷却状態を検出するためのエンジン冷却状態検出手段とを更に備え、制御手段は、排気還流ガスの還流停止後に、検出される冷却状態が所定の状態となったときに電磁弁を開弁し、その後に還流調節手段の制御を許可することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項7に記載の発明の作用に加え、排気還流ガスの還流停止後に、エンジンの冷却状態が所定の状態となったときに電磁弁が制御手段により開弁され、排気還流通路及びサージタンクで発生した凝縮水が戻し通路を介して排気通路へ排出される。その後に還流調節手段の制御が制御手段により許可されることで、必要に応じて加圧された排気還流ガスが吸気通路又は燃焼室へ膨張しながら導入される。
請求項1に記載の発明によれば、エンジンの冷間始動時に、始動直後からでも凝縮水を伴うことなく排気還流ガスを早期に燃焼室へ導入することができる
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、排気通路へ排出された凝縮水を不用意に排気還流通路へ戻すことがなく、排気通路へ排出された凝縮水の全てを外部へ向けて排出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、ガス冷却手段による冷却分も含め、燃焼室の中で膨張する排気還流ガスの温度が一気に低下し、燃焼室の中が冷やされ、燃焼室に導入される吸気の温度が低下し、吸気の充填効率を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、排気還流ガスの加圧圧縮に関する自由度を向上させることができ、排気還流の制御性を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、圧縮機を制御手段により制御する必要がない分だけこの本装置の電気的構成を簡略化することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、チェックバルブを制御手段により制御する必要がない分だけ本装置の電気的構成を簡略化することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、排気還流ガスの調圧及び凝縮水の排出に関する自由度を向上させることができ、排気還流の制御性を高めることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加え、排気還流ガスの還流再開時、最初に排気還流ガスが圧縮される過程で発生するおそれのある凝縮水を排気通路へ排出した上で排気還流ガスを燃焼室へ導入することができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加え、エンジンの始動時に、エンジンの停止中に排気還流通路等で発生した凝縮水を排気通路へ排出した上で排気還流ガスを燃焼室へ導入することができる。
第1実施形態に係り、EGR装置を含むエンジンシステムを示す概略図。 第1実施形態に係り、EGR過給制御の内容を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、エンジン回転速度とエンジン負荷に対する圧縮機作動要求領域及びEGR導入要求領域の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮開始後のタンク圧力の変化を示すタイムチャート。 第1実施形態に係り、完了フラグの設定処理の内容を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、冷却水温度の変化を示すタイムチャート。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対するEGRガスの圧縮後温度の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対するEGRガスの圧縮後露点温度の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、空気温度に対する飽和水蒸気量の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、温度差に対する熱交換率の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対する混合気温度の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対する混合気密度の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対する混合気到達温度の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対する実現可能なエンジン圧縮比の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、EGRガス圧縮比に対する理論熱効率の関係を示すグラフ。 第1実施形態に係り、 EGR装置の制御に係る各種条件の一例を示す表。 第2実施形態に係り、EGR装置を含むエンジンシステムを示す概略図。 第2実施形態に係り、EGR過給制御の内容を示すフローチャート。 第2実施形態に係り、EGR可能フラグの設定処理の内容を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、EGR装置を含むエンジンシステムを示す概略図。 別の実施形態に係り、エンジン回転速度とエンジン負荷に対する圧縮機作動要求領域及びEGR導入要求領域の関係を示すグラフ。 別の実施形態に係り、EGR装置を含むエンジンシステムを示す概略図。 従来例に係り、ある運転モードにおいてEGRクーラを流れる冷却水の温度(冷却水温度)と車速の変化を示すグラフ。
<第1実施形態>
以下、本発明の排気還流装置(EGR装置)を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態のEGR装置を含むエンジンシステムを概略図により示す。このエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1の燃焼室2には、吸気通路3と排気通路4が接続される。吸気通路3には、吸気量を調節するためのスロットル弁5が設けられる。周知のように、エンジン1には、燃焼室2へ燃料を供給するための燃料供給装置、燃料に点火するための点火装置等(それぞれ図示略)が設けられる。吸気通路3には、エアクリーナ及びスロットル弁等(それぞれ図示略)が設けられる。排気通路4には、触媒コンバータ等(図示略)が設けられる。エンジン1には、エンジンを冷却するために冷却水が流れる冷却水通路6を含む周知の冷却装置が設けられる。この冷却水通路6は、本発明のエンジン冷却手段の一例に相当する。
この実施形態で、EGR装置は、エンジン1の燃焼室2から排気通路4へ排出される排気の一部をEGRガスとして燃焼室2へ還流させる排気還流通路(EGR通路)11を備える。EGR通路11は、入口11aと出口11bとを含む。入口11aは排気通路4に接続され、出口11bは燃焼室2に直接接続される。EGR通路11には、その上流側から下流側へ向けて順に、圧縮機12、EGRクーラ13、逆止弁14、サージタンク15及び小型電磁弁16が設けられる。
小型電磁弁16は、EGR通路11におけるEGRガスの流れを調節するためのもので、高速開閉可能に構成される。小型電磁弁16は、本発明の還流調節手段の一例に相当する。EGRクーラ13は、EGRガスを冷却するために小型電磁弁16より上流のEGR通路11に設けられる。EGRクーラ13は、エンジン1の冷却水通路6の冷却水が流れることでEGRガスを冷却するように構成される。EGRクーラ13は、本発明のガス冷却手段の一例に相当する。圧縮機12は、電動式であり、EGRガスを加圧するためにEGRクーラ13より上流のEGR通路11に設けられる。圧縮機12は、本発明のガス加圧手段の一例に相当する。この実施形態で、圧縮機12は、モータにより駆動される電動式である。サージタンク15は、圧縮機12により加圧されたEGRガスを一時的に蓄えるためにEGRクーラ13より下流のEGR通路11に設けられる。逆止弁14は、EGRクーラ13からサージタンク15へ向かうEGRガスの流れを許可し、その逆向きの流れを規制するためにEGRクーラ13とサージタンク15との間のEGR通路11に設けられる。
サージタンク15には、サージタンク15からEGRガスを排気通路4へ戻すための戻し通路17が設けられる。戻し通路17は、第1端17aと第2端17bとを含む。第1端17aは、サージタンク15に接続され、第2端17bは、EGR通路11の排気通路4に対する接続位置(入口11aが接続される位置。)より下流の排気通路4に接続される。戻し通路17には、サージタンク15の中のEGRガスを調圧するための電磁弁18が設けられる。電磁弁18は、本発明のガス調圧弁の一例に相当する。サージタンク15には、サージタンク15の中の圧力をタンク圧力P0として検出するための圧力センサ31が設けられる。圧力センサ31は、本発明のタンク圧力検出手段の一例に相当する。
エンジン1には、その回転速度をエンジン回転速度NEとして検出するための回転速度センサ32が設けられる。また、エンジン1には、エンジン負荷KLを検出するための負荷センサ33が設けられる。また、エンジン1には、冷却水通路6を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出するための水温センサ34が設けられる。水温センサ34は、エンジン1の冷却状態を検出するためのエンジン冷却正体検出手段の一例に相当する。そして、このEGR装置は、エンジン1の運転状態に応じてEGR過給制御を実行するための電子制御装置(ECU)40を備える。ECU40の出力側には、圧縮機12、小型電磁弁16及び電磁弁18が接続される。ECU40の入力側には、圧力センサ31、回転速度センサ32、負荷センサ33及び水温センサ34が接続される。ECU40は、燃焼室2に対するEGRガスの還流を制御するために、それぞれ検出されるタンク圧力P0、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに基づいて圧縮機12、小型電磁弁16及び電磁弁18を制御するようになっている。ECU40は、本発明の制御手段の一例に相当する。
上記した構成によれば、この実施形態では、エンジン1の燃焼室2に対しEGRガスを圧縮して供給する、すなわちEGR過給を行うようになっている。ここで、ECU40が実行するEGR過給制御について説明する。図2に、EGR過給制御の内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ECU40は、ステップ100で、回転速度センサ32及び負荷センサ33の検出値に基づきエンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLをそれぞれ読み込む。
次に、ステップ110で、ECU40は、圧縮機12の作動要求が有ったか否かを判断する。ここでは、ECU40は、エンジン1がEGRを実行すべき運転状態にある場合に、圧縮機12へ作動要求を出力するようになっている。そして、ECU40は、ステップ110の判断結果が肯定となる場合に処理をステップ120へ移行し、その判断結果が否定となる場合に処理をステップ250へ移行する。
ステップ120では、ECU40は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに基づき、EGR圧縮比CRe、第1判定圧力P1及び第2判定圧力P2(P1<P2)をそれぞれ設定する。第1判定圧力P1は、本発明の第1の所定値の一例に相当し、第2判定圧力は、本発明の第2の所定値の一例に相当する。ECU40は、予め複数設けられた所定のマップを参照することにより、EGR圧縮比CRe、第1判定圧力P1及び第2判定圧力P2をそれぞれ設定する。図3に、エンジン回転速度NE(横軸)とエンジン負荷KL(縦軸)に対する圧縮機作動要求領域EC及びEGR導入要求領域EEの関係をグラフにより示す。このグラフにおいて、太線より上が圧縮機作動要求領域ECを示し、破線より内側がEGR導入要求領域EEを示す。この実施形態では、EGR導入要求領域EEの全てが圧縮機作動要求領域ECに含まれる。
次に、ECU40は、ステップ130で、圧縮機12を作動させ、ステップ140で、圧力センサ31の検出値に基づきサージタンク15の中のタンク圧力P0を読み込む。
次に、ステップ150で、ECU40は、水抜き完了フラグXFWが「1」であるか否かを判断する。この水抜き完了フラグXFWは、後述する別ルーチン(図4参照)により処理されるフラグであり、サージタンク15の水抜き処理が完了している場合に「1」に、未完了の場合に「0」に設定される。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ160へ移行し、この判断結果が否定となる場合に処理をステップ210へ移行する。
ステップ210では、ECU40は、タンク圧力P0が第2判定圧力P2より高いか否かを判断する。ECU40は、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ100へ戻し、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ220へ移行する。
ステップ220では、ECU40は、電磁弁18を全開にする。これにより、サージタンク15に溜まった凝縮水が、戻し通路17を介して排気通路4へ排出される。
次に、ステップ230で、ECU40は、水抜きフラグXFWを「1」に設定し、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ150から移行してステップ160では、ECU40は、タンク圧力P0が第2判定圧力P2以下であるか否かを判断する。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ170へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ240へ移行する。
ステップ240では、ECU40は、タンク圧力P0に応じて電磁弁18を開弁し、処理をステップ100へ戻す。ここで、ECU40は、タンク圧力P0の大きさに応じて電磁弁18の開度を調節する。
一方、ステップ170では、ECU40は、タンク圧力P0が第1判定圧力P1以上であるか否か判断する。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ180へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ100へ戻す。
ステップ180では、ECU40は、EGRの導入要求が有るか否かを判断する。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ190へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ100へ戻す。
ステップ190では、ECU40は、タンク圧力P0と目標EGR量TEGRに基づき小型電磁弁16の開弁時間TVoを算出する。ECU40は、所定のマップを参照することにより、この開弁時間TVoを算出することができる。
次に、ステップ200で、ECU40は、小型電磁弁16を開弁時間TVoに基づき制御し、処理をステップ100へ戻す。これにより、EGRガスがエンジン1の燃焼室2へ高圧で直接供給される。
一方、ステップ110から移行してステップ250では、ECU40は、圧縮機12を停止させる。
次に、ステップ260で、ECU40は、電磁弁12を全開にし、処理をステップ100へ戻す。これにより、サージタンク15に溜まった凝縮水が戻し通路17を介して排気通路4へ排出される。
上記制御によれば、ECU40は、EGRガスを圧縮機12により圧縮する過程で発生した凝縮水を、EGR可能判定前に電磁弁18を開くことで戻し通路17を介して排気通路4へ排出するようになっている。ここで、ECU40は、EGRガス圧縮過程において凝縮水が発生する可能性をタンク圧力P0に基づき判断する。図4に、EGRガス圧縮開始後のタンク圧力P0の変化をタイムチャートにより示す。図4に示すように、EGRガスは、一度タンク圧力P0が第2判定圧力(電磁弁18を全開にする圧力)を超えるまで加圧される。これにより、EGR通路11及びサージタンク15の中の凝縮水が、戻し通路17を通じて排気通路4へ排出される(水抜き)。その後、EGRガスは、タンク圧力P0が、第1判定圧力P1と第2判定圧力P2との間の領域(EGR可能領域)に収まるようにエンジン1の運転状態に応じて制御される。タンク圧力P0が、このEGR可能領域に入る場合は、EGRを実行することができる。
次に、上記した水抜き完了フラグXFWの設定処理の内容について説明する。図5に、この設定処理の内容をフローチャートにより示す。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ300で、ECU40は、水抜き完了フラグXFWが「1」であるか否かを判断する。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ310へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ戻す。
ステップ310では、ECU40は、EGR装置の停止であるか否か、すなわちEGRガス還流停止であるか否かを判断する。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ320へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ戻す。
ステップ320では、ECU40は、水温センサ34の検出値に基づき冷却水温度THWを読み込む。
次に、ステップ330で、ECU40は、冷却水温度THWが、所定の第1判定温度TH1以下であるか否かを判断する。ここで、第1判定温度TH1を、例えば、EGRガスの露点温度付近である「60℃」に設定することができる。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ340へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ戻す。
ステップ340では、ECU40は、水抜き完了フラグXFWを「0」に設定し、処理をステップ300へ戻す。
上記の設定処理によれば、エンジン1の停止時間が長くなりエンジン1の冷却水が冷えることを想定して水抜き完了フラグXFWを「0」にリセットされるようになっている。これは、近年のハイブリッド自動車(HV)におけるモータ走行時や、エンジン自動車等のアイドリングストップ普及に対応するための処理である。ここで、図6に、冷却水温度THWの変化をタイムチャートにより示す。図6に示すように、エンジン運転中の冷却水温度THWは、EGRガス露点温度に相当する第1判定温度TH1より高くなっている。エンジン運転中の時刻t1で、エンジン1が停止し、その後の停止時間が長くなったり、外気温度が極低温になったりすると、冷却水温度THWが第1判定温度TH1を下回り、凝縮水発生領域に入ることがある。例えば、アイドリングストップ等によりエンジン停止時に冷却水温度THWが低下する。このとき、EGRクーラ13の温度は、冷却水温度THWに依存することから、冷却水温度THWが第1判定温度TH1を下回ると、EGRクーラ13で凝縮水が発生する。このような場合には、EGR通路11やサージタンク15から凝縮水を再度排出する必要があることから、上記の設定処理により水抜き完了フラグXFWをリセットするようになっている。
以上説明したこの実施形態のEGR装置によれば、排気通路4からEGR通路11に流れるEGRガスは、EGRクーラ13より上流にて圧縮機12により加圧され圧縮されるので、その温度が上昇する。しかし、EGRガス中の飽和水蒸気量は、EGRガスの温度上昇に伴い指数関数的に上昇するため、EGRガスの温度上昇に比べて露点温度の上昇が小さい。そのため、EGRガスがEGRクーラ13で冷やされても、EGRガス中の水分は凝縮され難い。また、サージタンク15及びEGR通路11の中の圧力は電磁弁18により調圧され、EGRガスの一部は戻し通路17を介して排気通路4へ流れる。このとき、サージタンク15やEGR通路11の中の凝縮水もEGRガスと共に排気通路4へ排出される。従って、EGRガスから凝縮水が発生し難くなり、また、EGRガスが圧縮される過程で凝縮水が発生したり、EGRクーラ13の内壁面等で凝縮水が発生したりしても、電磁弁18が開弁されることでEGRガスが調圧され、凝縮水が戻し通路17を介して排気通路4へ排出される。よって、EGR通路11、EGRクーラ13及びサージタンク15に凝縮水が滞留しなくなる。このため、小型電磁弁16の調節により燃焼室2へEGRガスが導入されるときは、凝縮水を含まないEGRガスが導入されることになる。この結果、エンジン1の冷間始動時に、凝縮水を伴うことなくEGRガスを早期に燃焼室2へ導入させることができる、という効果(以下「効果(1)」という。)を得ることができる。この効果(1)により、エンジン1の暖気運転の間も燃焼室2へEGRガスを導入することができ、その分だけEGRガスによる燃費向上を図ることができる。
この実施形態では、必要なときには、ECU40が小型電磁弁16を開弁制御することで、EGRガスが燃焼室2へ直接噴射されて導入され、その導入時には、圧縮されていたEGRガスが燃焼室2で膨張する。このため、EGRクーラ13による冷却分も含め、EGRガスが一気に温度低下することになり、燃焼室2の中が冷やされる。
ここで、上記効果(1)について以下に検証する。EGRガスを圧縮することによるEGRガス温度の上昇は、可逆断熱変化と仮定すると、次式EQ1で表すことができる。式EQ1において、「T」は温度、「P」は圧力、「K」は比熱比を示し、「T」と「P」の下付き文字の「1」と「2」は、それぞれ圧縮の前と後の違いを示す。
2=T1*(P2/P1(K-1)/K ・・・EQ1
図7に、圧縮前EGRガス温度を「200℃」、EGRガス比熱比を「1.3(CO2を想定)」、圧縮前圧力を「101.3kPa(大気圧を想定)」とした場合の、EGRガス圧縮比に対するEGRガスの圧縮後温度の関係をグラフにより示す。図7から、EGRガスは、圧縮比が大きくなるほど、すなわち大きく圧縮するほど温度が高くなることがわかる。
EGRガスを圧縮するとEGRガス中の水蒸気分圧も圧縮されるため、露点温度が上昇する。図8に、EGRガス圧縮前の水蒸気分圧を「19.9kPa(EGR率100%における露点温度60℃を想定)」として、EGRガス圧縮比に対するEGRガスの圧縮後露点温度の関係をグラフにより示す。図8から、図7の圧縮後温度上昇に比べ、圧縮後露点温度の上昇は小さいことがわかる。これは空気温度と飽和水蒸気量との関係による。図9に、空気温度に対する飽和水蒸気量の関係をグラフにより示す。図9から、飽和水蒸気量は空気が高温になるほど指数関数的に増加することがわかる。
EGRクーラ13によるEGRガスの冷却を、EGRガスが「150℃」になるまで行った場合、図8に示すように、圧縮後露点温度が上昇しても、図7に示すように、それ以上にEGRガスの圧縮後温度が上昇するため、圧縮によるEGRガスの温度上昇からくる露点温度の上昇への影響は小さい。そのため、EGRガスが圧縮後に高温になることで露点温度を下回り難くなり、凝縮水が発生し難くなる。ただし、EGRクーラ13は水温に依存するため、EGRクーラ13の中の温度境界層の壁面直上では、凝縮水が発生する可能性はある。しかし、発生した凝縮水は電磁弁18が開弁されることで戻し通路17を介して排気通路4へ排出されるため、EGRガス導入の際に燃焼室2に凝縮水が入ることを防ぐことができる。上記のように効果(1)について検証することができる。
また、EGRガス温度が上昇することで水温依存のEGRクーラ13との温度差ΔTm(対数平均温度差)が大きくなる。このため、伝熱量Qが大きくなり、熱交換率が上昇する。次式EQ2に、伝熱量Qと温度差ΔTmとの関係を示す。式EQ2において、「K」は熱通過率、「A」は熱交換面積を示す。また、図10に、温度差ΔTmに対する熱交換率の関係をグラフにより示す。このグラフでは、熱通過率Kと熱交換面積Aを一定とした。
Q=K*A*ΔTm ・・・EQ2
そのため、EGRクーラ13の性能が出しやすくなり、簡素化できる可能性がある。ただし、EGRクーラ13や配管に高圧に耐え得る構造が必要になる。図10では、熱通過率Kを一定としたが、圧縮することで全圧が高くなり、熱伝達率が増加することで、熱通過率Kも増加する。そのため、より伝熱量が増加し、熱交換率が増加することになる。
また、上記したEGR過給制御によれば、排気通路4を流れる排気の一部が、入口11aからEGR通路11へ入り、圧縮機12により加圧圧縮され、小型電磁弁16が作動することで圧縮されたEGRガスが出口11bからエンジン1の燃焼室2へ膨張しながら直接導入される。すなわち、必要なときには、ECU40が小型電磁弁16を開弁制御することで、EGRガスが燃焼室2へ直接噴射されて導入され、その導入時には、圧縮されていたEGRガスが燃焼室2で膨張する。このため、EGRクーラ13による冷却分も含め、燃焼室2の中で膨張するEGRガスの温度が一気に低下し、燃焼室2の中が冷やされ、燃焼室2に導入される吸気の温度が低下し、吸気の充填効率を向上させることができる、という効果(以下「効果(2)」という。)を得ることができる。
ここで、上記効果(2)について以下に検証する。圧縮機12で圧縮されたEGRガスは、EGRクーラ13で冷却されて温度低下し、高速開閉可能な小型電磁弁16により噴射されることで、燃焼室2に直接導入される。その際、圧縮されていたEGRガスは、燃焼室2の中の圧力に応じて膨張するため温度が低下する。ここで、圧縮前のEGRガスの圧力を「101.3kPa」、EGRクーラ13を通過した後のEGRガスの温度を「150℃」とし、燃焼室2に導入された際のEGR率を「25%」、吸気温度を「25℃」、吸気圧力を大気圧の「101.3kPa」とすると、EGRガス導入後の燃焼室2における吸気と燃料の混合気の温度は、図11に示す結果となる。図11は、EGRガス圧縮比に対する混合気温度の関係をグラフにより示す。ここでは、可逆断熱変化を、先に示した式EQ1により算出した。高圧のEGRガスは一気に膨張することで温度低下する。図11より、EGRガス圧縮比が大きいほど混合気温度の低下が大きく、EGRガス圧縮比を約5以上にした場合に、混合気温度は吸気温度(25℃)以下となることがわかる。
上記検討より、EGRガス圧縮比が大きいほど混合気温度が低下することがわかる。そこで、混合気の温度低下による混合気密度増加について図12に示す。図12は、EGRガス圧縮比に対する混合気密度の関係をグラフにより示す。混合気密度は気体状態方程式により次式EQ3で表わすことができる。式EQ3において、「p」は圧力、「ρ」は密度、「T」は温度、「R」は気体定数を表わす。ここでは、混合気を理想気体として気体定数Rを「287[l/kgk]」とした。図12より、EGRガス圧縮比が大きくなるほど混合気密度が増加することがわかる。以上のように効果(2)について検証することができる。
ρ=p/R*T ・・・EQ3
また、上記したEGR過給制御によれば、燃焼室2へのEGRガス導入時に、EGRガス温度が低下して露点温度を下回った場合に、エンジン始動時等を除けば、燃焼室2の内壁温度は露点温度を上回っている。このため、水分は空間凝縮(湯気状態)となり失火や腐食につながらず、凝縮潜熱により、効果(2)に加え、更に燃焼室2の温度が下がり、吸気の充填効率を更に向上させることができる、という効果(以下「効果(3)」という。)を得ることができる。
ここで、上記効果(3)について以下に検証する。混合気の露点温度を算出する。ここで、上記効果(2)検証時の条件において、吸気の相対湿度を「100%」とすると、「25℃」の吸気の水蒸気分圧は「3.2kPa」となる。膨張後のEGRガスの水蒸気分圧が「19.9kPa」(EGR率が「100%」で、露点温度を「60℃」とした。)の場合は、混合気の水蒸気分圧は「7.4kPa」となり、露点温度は「40℃」となる。そのため、図11より、EGRガス圧縮比が2前後で混合気温度が露点温度(40℃)を下回ることになる。そのため、燃焼室2へのEGRガス導入時にEGRガスが凝縮する可能性がある。ただし、エンジン始動直後を除き、燃焼室2の壁面温度は混合気露点温度(この場合「40℃」)よりも高く、凝縮は空間凝縮(湯気状態)で発生し、エンジン1の圧縮行程において再び気化し、腐食や失火の要因とはならない。また、凝縮による潜熱効果で、図11に比べて混合気温度が更に低下すると考えられる。そのため、混合気の温度低下による密度上昇から、充填効率の向上を見込むことができる。以上のように効果(3)について検証することができる。
上記したEGR過給制御によれば、効果(2)及び(3)に加え、燃焼室2の温度が下がることで、ノッキングを抑制することができる。これにより、エンジン1の圧縮比を上げることができ、燃焼効率を向上させることができる、という効果(以下「効果(4)」という。)を得ることができる。
ここで、上記効果(4)について以下に検証する。混合気の温度低下により燃焼室2での圧縮による混合気の到達温度が低下する。このため、ノッキング発生を抑制することができる。エンジン1の圧縮比を「10」、混合気を理想気体とした場合のエンジン圧縮行程における混合気の到達温度を図13に示す。図13は、EGRガス圧縮比に対する混合気到達温度の関係をグラフにより示す。ここでは、燃焼室2の内壁面等から受ける熱は考慮せず、可逆断熱変化として、式EQ1より温度を算出する。EGRガス圧縮比が大きくなるほど混合気の温度が低下するため、混合気到達温度は低下する。
EGRガスを圧縮しない(EGRガス圧縮比が「1」)の場合、エンジン1の圧縮比を「10」とすると、圧縮後の混合気が「362℃」に到達する。これを基準にして、EGRガスを圧縮した場合の実現可能な圧縮比を算出した結果を図14に示す。図14は、EGRガス圧縮比に対する実現可能なエンジン圧縮比の関係をグラフにより示す。(到達温度が「362℃」となるエンジン圧縮比を算出した。)図14より、EGRガス圧縮比が大きくなるほど混合気の温度が低下するため、エンジン圧縮比が高くなることがわかる。
上記検討より、エンジン圧縮比を上げられることがわかったので、EGRガス圧縮比を上げた場合の理論熱効率ηthを次式EQ4により算出する。その算出結果を図15に示す。図15は、EGRガス圧縮比に対する理論熱効率の関係をグラフにより示す。ここでは、機械損失や摩擦損失等は考慮せず、熱サイクルによる理論熱効率を算出する。オットーサイクルの理論熱効率は次式EQ4で表される。次式EQ4において、「ε」は圧縮比、「K」は比熱比を表し、ここでは理想気体を想定して「K=1.4」とする。
ηth=1−1/ε(K-1) ・・・EQ4
図15より、EGRガス圧縮比を増大させて混合気温度を下げることにより、実現可能なエンジン圧縮比が大きくなることから、理論熱効率が増大する。例えば、図15において、EGRガス圧縮比「1」から「6」に増大してエンジン圧縮比を「10」から「15」にすると、エンジン圧縮比「10」(EGRガス圧縮比「1」)の場合に比べ、理論熱効率が「0.6%」から「約0.66%」となり、「約6%」向上することがわかる。以上のように効果(4)について検証することができる。
ここで、一例として、図16に示す各種条件下での本実施形態のEGR装置におけるEGRガスの温度変化について説明する。EGR通路11の入口11aで「200℃」のEGRガスは、圧縮機12で圧縮されることで「442℃」に上昇し、EGRクーラ13で冷却されることで「150℃」に低下し、その「150℃」でサージタンク15と小型電磁弁16を通過する。そして、小型電磁弁16から燃焼室2へ噴射されたEGRガスは、膨張によって「20℃」に低下する。このとき、吸気通路3から燃焼室2に導入される混合気が「25℃」とすると、その混合気は燃焼室2にてEGRガスにより冷やされることになる。
この実施形態では、EGRガスの還流停止後に、タンク圧力P0が第1判定圧力P1(第1の所定値)以下となったとき、タンク圧力P0が、第1判定圧力P1より大きい第2判定圧力(第2の所定値)以上になるまで圧縮機12がECU40により制御されてEGRガスが加圧される。ここで、タンク圧力P0が第2判定圧力P2以上になると電磁弁18がECU40により開弁され、EGR通路11及びサージタンク15で発生した凝縮水が戻し通路17を介して排気通路4へ排出される。その後、小型電磁弁16の制御がECU40により許可されることで、加圧されたEGRガスが必要に応じて燃焼室2へ膨張しながら導入される。このため、EGRガスの還流再開時、最初にEGRガスが圧縮される過程で発生するおそれのある凝縮水を排気通路4へ排出した上でEGRガスを燃焼室2へ直接導入することができる。
この実施形態では、EGRガスの還流停止後に、エンジン1の冷却状態を反映した冷却水温度THWが所定の暖機状態を想定した第1判定温度TH1となったときに電磁弁18がECU40により開弁され、EGR通路11及びサージタンク15で発生した凝縮水が戻し通路17を介して排気通路4へ排出される。その後に小型電磁弁16の制御がECU40により許可されることで、加圧されたEGRガスが必要に応じて燃焼室2へ膨張しながら導入される。このため、エンジン1の始動時に、エンジン1の停止中にEGR通路11等で発生した凝縮水を排気通路4へ排出した上でEGRガスを燃焼室2へ直接導入することができる。
この実施形態では、戻し通路17の第2端17bが、EGR通路11の排気通路4に対する接続位置より下流の排気通路4に接続されるので、戻し通路17から排気通路4へ排出される凝縮水が再びEGR通路11へ流入することがない。このため、排気通路4へ排出された凝縮水を不用意にEGR通路11へ戻すことがなく、排気通路4へ排出された凝縮水の全てを外部へ向けて排出することができる。
この実施形態では、電動式の圧縮機12が使用されるので、必要に応じ又はある条件に応じ圧縮機12を電気的に制御することが可能となる。このため、EGRガスの加圧圧縮に関する自由度を向上させることができ、EGRの制御性を高めることができる。
この実施形態では、戻し通路17に設けられる電磁弁18が、ECU40により、タンク圧力P0に基づき制御されるので、電磁弁18につき、必要に応じた動作の設定が可能となる。このため、EGRガスの調圧及び凝縮水の排出に関する自由度を向上させることができ、EGRの制御性を高めることができる。
まとめると、この実施形態のEGR装置によれば、EGRガスを圧縮し、すなわち過給することにより、EGRガス温度を上昇させて凝縮水の発生を抑制することができる。また、過給されたEGRガスを燃焼室2へ直接導入して燃焼室2の中で膨張させることにより、燃焼室2の中の温度低下させることができ、また、空間凝縮水発生の潜熱により燃焼室2の中の温度を低下させることができる。これら燃焼室2の温度低下により燃焼室2での吸気の充填効率を向上させることができる。更に、燃焼室2の中へEGRガスを直接導入できるため、エンジン1の急減速時等の応答遅れによる失火を防止することができる。
その他、この実施形態では、冷間時にエンジン1でEGRガス導入要求がないときにも、積極的に圧縮機12を駆動させることにより、EGR通路11を暖機することができる。このとき発生した凝縮水は、電磁弁18を開けることで戻し通路17を介して排気通路4へ排出させることができる。
また、この実施形態では、戻し通路17の電磁弁18を、エンジン停止時等に開けるように制御を設定することができる。そのため、EGRガスを高圧にする必要のないエンジン停止時には、電磁弁18を開けることでEGR通路11の圧力を抜くことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の排気還流装置(EGR装置)を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において前記第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点について説明する。
図17に、この実施形態のEGR装置を含むエンジンシステムを概略図により示す。この実施形態では、第1実施形態の電磁弁18に代わりチェックバルブ21が戻し通路17に設けられる。チェックバルブ21は、戻し通路17の中の圧力に感応して開閉作動するものである。チェックバルブ21は、その上流側にかかる圧力とその下流側にかかる圧力との圧力差に応じて開閉作動するようになっている。また、チェックバルブ21は、所定圧力(後述する第1判定圧力P1:開弁圧力)以上で開くように構成される。このチェックバルブ21が設けられた違いに合わせ、この実施形態では、EGR過給制御の内容の一部が第1実施形態と異なる。図18に、この実施形態におけるEGR過給制御の内容をフローチャートにより示す。
図18のフローチャートでは、図2のフローチャートにおけるステップ120、ステップ160、ステップ220、ステップ240,250,260の処理が省略され、ステップ150に代わりステップ155の処理が設けられる。このルーチンにおいて、ステップ170,410で判断される第1判定圧力P1は、チェックバルブ21を開弁できる開弁圧力に相当し、ステップ210で判断される第2判定圧力P2は、チェックバルブ21を全開にできる全開圧力に相当する。
処理がこのルーチンへ移行すると、ECU40は、ステップ100,110,130,140の処理を実行する。ここで、ステップ110の判断結果が否定となる場合は、ECU40は、そのまま処理をステップ100へ戻す。
ステップ140から移行してステップ155では、ECU40は、EGR可能フラグXFEが「1」であるか否かを判断する。このEGR可能フラグXFEは、後述する別ルーチン(図19参照)により処理されるフラグであり、EGR過給制御の実行が可能である場合に「1」に、不可能である場合に「0」に設定される。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合に処理をステップ170へ移行し、ステップ170〜ステップ200の処理をそれぞれ実行する。
一方、ステップ155の判断結果が否定となる場合、ECU40は、ステップ400で、水抜き完了フラグXFWが「1」であるか否かを判断する。この水抜き完了フラグXFWは、図4に示す別ルーチンにより処理されるフラグである。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ410へ移行する。
ステップ410では、ECU40は、タンク圧力P0が第1判定圧力P1以下であるか否か判断する。ECU40は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ420へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ100へ戻す。
ステップ420では、ECU40は、EGR可能フラグXFEを「1」に設定し、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ400の判断結果が否定となる場合、ECU40は、ステップ210へ移行し、ステップ210,220の処理を実行した後、処理をステップ100へ戻す。
上記制御によれば、ECU40は、EGRガスを圧縮機12で圧縮する過程で発生した凝縮水を、EGR可能判定前にチェックバルブ21が全開となることで戻し通路17を介して排気通路4へ排出するようになっている。
次に、上記したEGR可能フラグXFEの設定処理の内容について説明する。図19に、この設定処理の内容をフローチャートにより示す。このフローチャートでは、図5のフローチャートにおけるステップ300とステップ340の代わりにステップ305とステップ345が設けられる。
すなわち、ステップ305では、ECU40は、EGR可能フラグXFEが「1」であるか否かを判断し、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ310へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ戻す。
一方、ステップ345では、ECU40は、EGR可能フラグXFEを「0」に設定し、処理をステップ300へ戻す。
上記設定処理によれば、エンジン1の停止時間が長くなりエンジン1の冷却水が冷えることを想定してEGR可能フラグXFEを「0」にリセットするようになっている。これも近年のハイブリッド自動車(HV)におけるモータ走行時や、エンジン自動車等のアイドリングストップ普及に対応するための処理である。例えば、エンジン運転中からエンジン1が停止し、その後の停止時間が長くなったり、外気温度が極低温になったりすると、冷却水温度THWが第1判定温度TH1を下回り、凝縮水発生領域に入ることがある。このとき、EGRクーラ13で凝縮水が発生するおそれがあり、EGRを実行すると、その凝縮水が燃焼室2へ導入されるおそれがある。そこで上記設定処理によりEGR可能フラグXFEをリセットし、EGRの実行を規制するようになっている。
以上説明したこの実施形態のEGR装置によれば、第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。これに加え、この実施形態では、戻し通17に設けられるチェックバルブ21が、戻し通路17の中の圧力に感応して作動し、所定圧力以上で開弁することから、チェックバルブ21に別途動力を与える必要がない。そのため、チェックバルブ21をECU40により制御する必要がない分だけ本装置の電気的構成を簡略化することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の排気還流装置(EGR装置)を具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、圧縮機22につき前記各実施形態と構成が異なる。図20に、この実施形態のEGR装置を含むエンジンシステムを概略図により示す。この実施形態では、圧縮機22が、排気通路4を流れる排気により作動するように構成される。すなわち、圧縮機22は、EGR通路11の途中にてケーシングに覆われた羽根車23を有する。また、排気通路4には、同じくケーシングに覆われた羽根車24を有するタービン25が設けられる。そして、タービン25の羽根車24と圧縮機22の羽根車23が、リンク(回転軸)26を介して一体回転可能に連結される。従って、エンジン1の運転時には、排気通路4における排気エネルギーによりタービン25の羽根車24を回転させ、リンク26を介して圧縮機22の羽根車23を一体的に回転させる。これにより、EGR通路11におけるEGRガスを加圧し圧縮するようになっている。
以上説明したこの実施形態のEGR装置によれば、第2実施形態と同等の作用効果を得ることができる。加えて、この実施形態では、圧縮機22が、排気通路4を流れる排気により作動することから、圧縮機22に別途動力を与える必要がない。このため、圧縮機22をECU40により制御する必要がない分だけこの本装置の電気的構成を簡略化することができる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記第1実施形態では、図3に示すように、EGR導入要求領域EEの全てが圧縮機作動要求領域ECに含まれるように設定した。これに対し、図21に示すように、EGR導入要求領域EEの一部が圧縮機作動要求領域ECに含まれないように設定することもできる。図21には、エンジン回転速度とエンジン負荷に対する圧縮機作動要求領域及びEGR導入要求領域の関係をグラフにより示す。
(2)前記各実施形態では、EGR通路11の出口11bを燃焼室2に直接接続した。これに対し、図22に示すように、EGR通路11の出口11bを、エンジン1の近傍において吸気通路3に接続し、小型電磁弁16の代わりに、従前のEGR弁19を設けることもできる。図22には、EGR装置を含むエンジンシステムを概略図により示す。この場合、応答性は劣るが、EGR弁19を用いても前記各実施形態と同等の効果を得ることができる。ただし、EGRガスを吸気通路3に導入するため、吸気通路3における凝縮水対策が必要になる。
この発明は、自動車等に搭載されるガソリンエンジンやディーゼルエンジンに利用することができる。
1 エンジン
2 燃焼室
3 吸気通路
4 排気通路
6 冷却水通路(エンジン冷却手段)
11 EGR通路(排気還流通路)
11a 入口
11b 出口
12 圧縮機(ガス加圧手段)
13 EGRクーラ(ガス冷却手段)
14 逆止弁
15 サージタンク
16 小型電磁弁(還流調節手段)
17 戻し通路
17a 第1端
17b 第2端
18 電磁弁(ガス調圧弁)
19 EGR弁(還流調節手段)
21 チェックバルブ(ガス調圧手段)
22 圧縮機(ガス加圧手段)
31 圧力センサ(タンク圧力検出手段)
40 ECU(制御手段)
P0 タンク圧力
P1 第1判定圧力(第1の所定値)
P2 第2判定圧力(第2の所定値)

Claims (9)

  1. エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして前記燃焼室へ還流させる排気還流通路と、
    前記排気還流通路における前記排気還流ガスの流れを調節するための還流調節手段と、
    前記排気還流ガスを冷却するために前記還流調節手段より上流の前記排気還流通路に設けられたガス冷却手段と
    を備えた排気還流装置において、
    前記排気還流ガスを加圧するために前記ガス冷却手段より上流の前記排気還流通路に設けられたガス加圧手段と、
    前記ガス加圧手段により加圧された前記排気還流ガスを一時的に蓄えるために前記ガス冷却手段より下流の前記排気還流通路に設けられたサージタンクと、
    前記ガス冷却手段から前記サージタンクへ向かう前記排気還流ガスの流れを許可し、その逆向きの流れを規制するために前記ガス冷却手段と前記サージタンクとの間の前記排気還流通路に設けられた逆止弁と、
    前記サージタンクから前記排気還流ガスを前記排気通路へ戻すための戻し通路と、
    前記サージタンクの中の前記排気還流ガスを調圧するために前記戻し通路に設けられたガス調圧弁と、
    前記サージタンクの中の圧力をタンク圧力として検出するためのタンク圧力検出手段と、
    前記燃焼室への前記排気還流ガスの還流を制御するために、検出される前記タンク圧力に基づいて前記ガス加圧手段及び前記還流調節手段を制御するための制御手段と
    を備えたことを特徴とする排気還流装置。
  2. 前記戻し通路は、第1端と第2端とを含み、前記第1端が前記サージタンクに接続され、前記第2端が、前記排気還流通路の前記排気通路に対する接続位置より下流の前記排気通路に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の排気還流装置。
  3. 前記排気還流通路は、入口と出口とを含み、前記入口が前記排気通路に接続され、前記出口が前記エンジンの近傍の前記吸気通路又は前記燃焼室に接続されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気還流装置。
  4. 前記ガス加圧手段は、電動式の圧縮機であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の排気還流装置。
  5. 前記ガス加圧手段は、前記排気通路を流れる排気により作動する圧縮機であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の排気還流装置。
  6. 前記ガス調圧弁は、前記戻し通路の中の圧力に感応して作動するチェックバルブであり、前記チェックバルブは、所定圧力以上で開弁することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の排気還流装置。
  7. 前記ガス調圧弁は、電磁弁であり、
    前記制御手段は、検出される前記タンク圧力に基づいて前記電磁弁を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の排気還流装置。
  8. 前記制御手段は、前記排気還流ガスの還流停止後に、検出される前記タンク圧力が第1の所定値以下となったとき、前記タンク圧力が、前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上になるまで前記ガス加圧手段を制御してから前記電磁弁を開弁し、その後に前記還流調節手段の制御を許可する
    ことを特徴とする請求項7に記載の排気還流装置。
  9. 前記エンジンを冷却するためのエンジン冷却手段と、
    前記エンジンの冷却状態を検出するためのエンジン冷却状態検出手段と
    を更に備え、
    前記制御手段は、前記排気還流ガスの還流停止後に、検出される前記冷却状態が所定の状態となったときに前記電磁弁を開弁し、その後に前記還流調節手段の制御を許可する
    ことを特徴とする請求項7に記載の排気還流装置。
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