JP2016178754A - 出力平滑化装置及び出力平滑化方法 - Google Patents

出力平滑化装置及び出力平滑化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016178754A
JP2016178754A JP2015055857A JP2015055857A JP2016178754A JP 2016178754 A JP2016178754 A JP 2016178754A JP 2015055857 A JP2015055857 A JP 2015055857A JP 2015055857 A JP2015055857 A JP 2015055857A JP 2016178754 A JP2016178754 A JP 2016178754A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
approximate function
measurement
series data
target value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015055857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6464848B2 (ja
Inventor
祐司 小熊
Yuji Koguma
祐司 小熊
宗彦 前田
Munehiko Maeda
宗彦 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2015055857A priority Critical patent/JP6464848B2/ja
Publication of JP2016178754A publication Critical patent/JP2016178754A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6464848B2 publication Critical patent/JP6464848B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E70/00Other energy conversion or management systems reducing GHG emissions
    • Y02E70/30Systems combining energy storage with energy generation of non-fossil origin

Abstract

【課題】蓄電装置に対する不要な充放電を低減すること。【解決手段】出力平滑化装置10は、再生可能エネルギー発電装置3と蓄電装置5とを備える発電システム1の出力Psを平滑化するための装置であって、再生可能エネルギー発電装置3の発電量Pgの測定値を取得する発電量取得部11と、発電量取得部11によって取得された測定値の時系列データを近似する0より大きい次数の近似関数を導出する近似関数導出部13と、近似関数導出部13によって導出された近似関数を用いて発電システム1の出力Psの目標値である制御目標値Eを計算する制御目標値計算部14と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、出力平滑化装置及び出力平滑化方法に関する。
近年、太陽光(PhotoVoltaic:PV)及び風力(Wind Turbine:WT)といった再生可能エネルギー(Renewable Energy:RE)を活用した発電プラントの建設及び系統連系が活発化している。しかしながら、再生可能エネルギーを活用した発電では、発電量を人間が直接制御することが難しく、天候の影響を受けるので、出力が大きく変化し得る。再生可能エネルギー発電プラントが商用系統に接続されている場合、前述の出力変動によって、系統内の需給バランスが崩れ、系統内の電圧及び周波数に悪影響を及ぼす場合があることが知られている。このため、商用系統に連系する再生可能エネルギー発電プラントには、出力変動の平滑化機能が求められている。
再生可能エネルギー発電装置の発電量の移動平均値を逐次演算し、演算した移動平均値に基づいて系統連系点における電力の制御目標値を設定する出力平滑化装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この出力平滑化装置では、再生可能エネルギー発電装置の発電量が制御目標値よりも大きい場合には、超過分が蓄電装置に充電され、再生可能エネルギー発電装置の発電量が制御目標値よりも小さい場合には、不足分が蓄電装置から放電される。このように移動平均法を用いて制御目標値を設定する場合には、移動平均値の演算対象となる期間が長いほど、平滑化の精度向上が期待できる。
特許第5127513号公報
しかしながら、太陽光発電のように、一日を通して発電量が大きくかつ緩やかに増減する再生可能エネルギー発電では、実際の再生可能エネルギー発電による発電量の推移と移動平均値の推移との間に時間遅れが生じることがある。このため、その差分を補償するために、発電量に大きな変動がない場合でも、蓄電装置の充放電が行われるおそれがある。蓄電装置の充放電の過程において、ある程度のエネルギーロスが生じる。例えば、リチウムイオン電池の充放電の過程では10%程度のエネルギーロスが生じる。したがって、蓄電装置の充放電は必要最低限とすることが望ましい。
本発明は、蓄電装置に対する不要な充放電を低減可能な出力平滑化装置及び出力平滑化方法を提供する。
本発明の一態様に係る出力平滑化装置は、再生可能エネルギー発電装置と蓄電装置とを備える発電システムの出力を平滑化するための出力平滑化装置である。この出力平滑化装置は、再生可能エネルギー発電装置の発電量の測定値を取得する発電量取得部と、発電量取得部によって取得された測定値の時系列データを近似する0より大きい次数の近似関数を導出する近似関数導出部と、近似関数導出部によって導出された近似関数を用いて発電システムの出力の目標値である制御目標値を計算する制御目標値計算部と、を備える。
この出力平滑化装置によれば、発電量の測定値の時系列データが0より大きい次数の近似関数によって近似され、近似関数を用いて制御目標値が計算される。この近似関数は、発電量の推移を近似したものであるので、制御目標値の推移は発電量の推移に追従する。このため、移動平均法と比較して、発電量の推移に対する制御目標値の推移の時間遅れを低減することができる。これにより、発電量に大きな変動がない場合における制御目標値と実際の発電量との間の差分を低減できる。その結果、移動平均法と比較して、蓄電装置に対する不要な充放電を低減することが可能となる。
近似関数導出部は、最小二乗法を用いて近似関数を導出してもよい。最小二乗法の計算は、比較的簡単であるので、近似関数の導出速度の向上が可能となる。
近似関数導出部は、時系列データに含まれる測定値のそれぞれに重みを付与し、重みが付与された時系列データを用いて、近似関数を導出してもよい。重みは、時系列データに含まれる測定値のそれぞれについて、当該測定値が単位量だけ増加した場合における制御目標値の変化量である感度に基づいて設定されてもよい。この場合、時系列データに含まれる測定値のそれぞれに、感度を考慮した適切な重みが付与される。例えば、各測定値の感度の絶対値を抑えつつ、かつ感度の推移が滑らかになるように重みが設定された場合、時系列データの特徴の再現性を向上するとともに、外れ値に起因する近似関数の形状の変化を抑えることが可能となる。その結果、外れ値による制御目標値の変化が抑えられるので、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。ここで、外れ値とは、自然な推移から外れた測定値であり、例えば、発電量の変動を生じた際の再生可能エネルギー発電装置の発電量の測定値等である。
近似関数導出部は、時系列データのうち最新の測定値の感度が0に近づくように設定された重みを最新の測定値に付与し、時系列データのうち最古の測定値の感度が0に近づくように設定された重みを前記最古の測定値に付与してもよい。この場合、外れ値が、近似関数を導出するための時系列データに追加されるか、時系列データから削除された際の近似関数の形状の変化を抑えることができる。このため、制御目標値の変動を抑えることができ、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。
近似関数導出部は、導出した近似関数と時系列データに含まれる測定値との誤差に基づいて、当該測定値に付与する重みを設定し、設定した重みが付与された測定値の時系列データを用いて、近似関数を再導出してもよい。この場合、外れ値に対する重みを動的に小さくすることができ、外れ値が時系列データに含まれていることによる近似関数の形状の変化を抑えることができる。これにより、制御目標値の変動を抑えることができ、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。
本発明の別の態様に係る出力平滑化方法は、再生可能エネルギー発電装置と蓄電装置とを備える発電システムの出力を平滑化するための出力平滑化装置が実行する出力平滑化方法である。この出力平滑化方法は、再生可能エネルギー発電装置の発電量の測定値を取得するステップと、測定値を取得するステップにおいて取得された測定値の時系列データを近似する0より大きい次数の近似関数を導出するステップと、近似関数を導出するステップにおいて導出された近似関数を用いて発電システムの出力の目標値である制御目標値を計算するステップと、を含む。
この出力平滑化方法によれば、発電量の測定値の時系列データが0より大きい次数の近似関数によって近似され、近似関数を用いて制御目標値が計算される。この近似関数は、発電量の推移を近似したものであるので、制御目標値の推移は発電量の推移に追従する。このため、移動平均法と比較して、発電量の推移に対する制御目標値の推移の時間遅れを低減することができる。これにより、発電量に大きな変動がない場合における制御目標値と実際の発電量との間の差分を低減できる。その結果、移動平均法と比較して、蓄電装置に対する不要な充放電を低減することが可能となる。
本発明によれば、蓄電装置に対する不要な充放電を低減できる。
一実施形態に係る出力平滑化装置を含む発電システムの構成例を概略的に示す図である。 図1の出力平滑化装置の機能構成を示す図である。 図1の出力平滑化装置のハードウェア構成を示す図である。 時系列データの感度の一例を示す図である。 図4に示される重み付け最小二乗法の感度を得るために用いた時系列データの重みを示す図である。 図1の出力平滑化装置が実行する出力平滑化方法の一連の処理の一例を示すフローチャートである。 発電量の推移と移動平均法による制御目標値の推移との間の時間遅れを説明するための図である。 発電量の推移と、移動平均法、最小二乗法及び重み付け最小二乗法によって計算した制御目標値の推移と、のシミュレーション結果を示す図である。 図8の一部時間帯の拡大図である。 移動平均法、最小二乗法及び重み付け最小二乗法によって制御目標値を計算した場合における蓄電装置の充電量の推移のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る出力平滑化装置を含む発電システムの構成例を概略的に示す図である。図1に示されるように、発電システム1は、商用電力系統2に接続され、商用電力系統2との連系点に電力を供給するシステムである。発電システム1は、この連系点における電力の電力量(以下、「出力Ps」という。)の変動を平滑化する機能(以下、単に「出力Psの平滑化」ということもある。)を含む。発電システム1は、例えば、再生可能エネルギー発電プラントである。発電システム1は、再生可能エネルギー発電装置3と、電力計4と、蓄電装置5と、電力計6と、制御装置7と、出力平滑化装置10と、を備えている。
再生可能エネルギー発電装置3は、再生可能エネルギーを利用して発電を行う装置である。再生可能エネルギー発電装置3では、その出力、つまり発電量Pgが変動し得る。再生可能エネルギー発電装置3は、例えば、太陽光発電機及び風力発電機等である。再生可能エネルギー発電装置3は、パワーコンディショナ(不図示)を介して電力を出力する。パワーコンディショナは、再生可能エネルギー発電装置3からの直流電力を交流電力に変換する装置である。
電力計4は、再生可能エネルギー発電装置3の発電量Pgを測定する装置である。電力計4は、例えば、再生可能エネルギー発電装置3の発電量Pgを連続的に測定する。電力計4は、測定した発電量Pgを出力平滑化装置10に送信する。
蓄電装置5は、電力を充放電可能な装置である。蓄電装置5は、例えば、定置型の蓄電池である。蓄電装置5としては、例えば、リチウムイオン電池(LiB)が用いられ得る。蓄電装置5は、発電システム1の出力Psの平滑化のために用いられる。具体的には、発電システム1の出力Psが制御目標値Eとなるように、蓄電装置5は充放電を行う。この蓄電装置5の充放電は、制御装置7によって制御される。制御目標値Eは、発電システム1の出力Psの目標値である。
電力計6は、出力Psを測定する装置である。電力計6は、例えば、発電システム1の出力Psを連続的に測定する。電力計6は、測定した出力Psを制御装置7に送信する。
制御装置7は、電力計6から受信した出力Psと、出力平滑化装置10から受信した制御目標値Eと、に基づいて、蓄電装置5の充放電を制御する装置である。制御装置7は、例えば、出力Psが制御目標値Eに追従するように、蓄電装置5の充放電量を制御する。具体的には、制御装置7は、出力Psから制御目標値Eを減算し、その減算した差分が正の値である場合(出力Psが制御目標値Eを上回っている場合)、その差分の電力である余剰電力を蓄電装置5に充電するように蓄電装置5を制御する。制御装置7は、上述の差分が負の値である場合(出力Psが制御目標値Eを下回っている場合)、その差分の電力である不足電力を蓄電装置5から放電するように蓄電装置5を制御する。なお、蓄電装置5が充放電を繰り返さないように、制御目標値Eに対して±数%程度の不感帯が設けられ、制御装置7は、出力Psが不感帯にある場合には蓄電装置5を充放電させないようにしてもよい。
出力平滑化装置10は、発電システム1の出力Psを平滑化するための装置である。出力平滑化装置10は、出力Psの変動を平滑化するように、制御目標値Eを出力する。図2は、出力平滑化装置10の機能構成を示す図である。図2に示されるように、出力平滑化装置10は、発電量取得部11と、測定データ記憶部12と、近似関数導出部13と、制御目標値計算部14と、出力部15と、を備えている。
図3は、出力平滑化装置10のハードウェア構成図である。図3に示されるように、出力平滑化装置10は、物理的には、1又は複数のプロセッサ101と、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の記憶装置102と、ハードディスク装置等の補助記憶装置103と、キーボード等の入力装置104と、ディスプレイ等の表示装置105と、データを送受信するための通信インタフェースである通信装置106と、を備えるコンピュータとして構成される。出力平滑化装置10の図2に示される各機能は、プロセッサ101等のハードウェアに1又は複数の所定のコンピュータプログラムを読み込ませることにより、プロセッサ101の制御のもとで各ハードウェアを動作させるとともに、記憶装置102及び補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図2に戻って、出力平滑化装置10の機能構成を詳細に説明する。
発電量取得部11は、再生可能エネルギー発電装置3の発電量Pgを取得する発電量取得部として機能する。発電量取得部11は、例えば、電力計4から出力された発電量Pgを所定のサンプリング間隔で測定値として取得するとともに、測定値の測定時刻を取得する。サンプリング間隔は、例えば、1秒から10秒程度である。発電量取得部11は、サンプリング時刻に達したか否かを判定し、サンプリング時刻に達したと判定した場合に、測定値及び測定時刻を取得する。発電量取得部11は、取得した測定値と、測定値の測定時刻と、を対応付けて測定データとして測定データ記憶部12に記憶する。
測定データ記憶部12は、測定データを記憶する測定データ記憶手段として機能する。測定データ記憶部12は、測定値と測定時刻とが対応付けられた複数の測定データを記憶している。
近似関数導出部13は、発電量取得部11によって取得された発電量Pg(測定値)の時系列データを近似するN次の近似関数を導出する近似関数導出手段として機能する。近似関数は、時刻を変数としたN次の関数である。近似関数導出部13は、N次の近似関数を導出するのに十分な数(2M+1以上)の測定データが測定データ記憶部12に存在するか否かを判定する。近似関数導出部13は、N次の近似関数を導出するのに十分な数(2M+1以上)の測定データが測定データ記憶部12に存在すると判定した場合、測定データ記憶部12に記憶されている測定データから、逐次、現在時刻から至近の2M+1個の測定値の時系列データを抽出する。ここで、Nは0より大きい値であって、例えば1または2程度である。Mは2M+1がNよりも大きくなる整数である。
近似関数導出部13は、抽出した時系列データをN次の近似関数で近似するために、近似関数の係数ベクトルを計算する。係数ベクトルは、近似関数の各次数における項の係数を、次数の低い順に並べたものである。近似関数導出部13は、発電量取得部11のサンプリング間隔と同じタイミングで係数ベクトルを計算してもよい。この場合、現在時刻とは、最も新しい測定値を測定した測定時刻である。
なお、所定のデータ群に最もよく当てはまるような関数(直線及び曲線)を導出することを、関数フィッティング(関数あてはめ)という。この関数フィッティングの手法としては、最小二乗法等が挙げられる。近似関数導出部13は、例えば、最小二乗法を用いて近似関数を導出してもよい。近似関数導出部13は、時系列データのそれぞれの測定値に重みを付与し、重みが付与された測定値を含む時系列データを用いて、近似関数を導出してもよい。以下、重み付け最小二乗法を用いて近似関数を導出する例について説明する。重み付け最小二乗法は、各サンプル(時系列データの各測定値)に適切な重みを付与し、重みが付与された各サンプルの近似関数からの誤差二乗和を最小化する手法である。
2M+1個の測定値の時系列データを重み付け最小二乗法によりN次関数で近似する問題は、式(1)のように定式化される。各記号の意味は、以下の表1に示される。

表1に示される番号mは、−M以上、M以下の整数であり、大きい値であるほど新しいデータであることを示す。測定時刻tは、測定値yの測定時刻であり、番号mが1増えるごとに発電量取得部11のサンプリング間隔だけ大きくなる。測定時刻tは、例えば、基準時刻を0として、基準時刻から経過した秒数で表される。基準時刻としては、任意の時刻が用いられ、例えば、発電システム1の稼働開始時刻が用いられ得る。基準時刻によっては、測定時刻tが負の値となることもある。係数ベクトルcの各係数c(nは0〜Nの整数)は、近似関数のn次の項の係数である。式(1)の左辺の関数eは、重み付け二乗和を示しており、式(1)の左辺は、その最小値である重み付け最小二乗和を示している。
近似関数導出部13は、式(1)で示される最適化問題の解である近似関数の係数ベクトルcを、例えば式(2)を用いて計算する。近似関数導出部13は、計算した係数ベクトルcを制御目標値計算部14に出力する。つまり、近似関数導出部13は、時系列データに含まれる各測定値に重みを付与し、重みを付与した測定値の時系列データを用いて最小二乗法によって近似関数を導出する。なお、重みWは、予め定められた定数である。重みWの決定方法については、後述する。
制御目標値計算部14は、近似関数導出部13によって導出された近似関数を用いて制御目標値Eを計算する制御目標値計算手段として機能する。制御目標値計算部14は、近似関数導出部13から出力された係数ベクトルcを用いて、制御目標値Eを計算する。制御目標値計算部14は、例えば式(3)を用いて現在時刻の制御目標値Eを計算する。制御目標値Eは、商用電力系統2への逆潮を正とする値である。また、τは、現在時刻のベキ乗を縦に並べたベクトルである。制御目標値計算部14は、発電量取得部11のサンプリング間隔と同じタイミングで制御目標値Eを計算してもよい。この場合、現在時刻とは、最も新しい測定値を測定した測定時刻であり、測定時刻tである。制御目標値計算部14は、計算した制御目標値Eを出力部15に出力する。
出力部15は、制御目標値計算部14によって計算された制御目標値Eを制御装置7に送信する出力手段として機能する。出力部15は、制御目標値計算部14から制御目標値Eを受信すると、受信した制御目標値Eを制御装置7に送信する。
なお、関数フィッティングの手法として、重み付けのない最小二乗法が用いられた場合には、式(1)〜式(3)の重みWを単位行列とした式が用いられる。また、出力平滑化装置10には、出力平滑化の制御を継続するか否かを示す制御継続フラグが設けられてもよい。この制御継続フラグは、発電システム1を構成する各機器が稼働し、出力平滑化が必要となった時点で、出力平滑化制御の継続を示す値に設定され、発電システム1に異常が発生した時、発電システム1を停止する時等に、出力平滑化制御の停止を示す値に設定される。制御継続フラグは、例えば、発電システム1の管理者によって設定されてもよく、出力平滑化装置10によって自動的に設定されてもよい。発電量取得部11、近似関数導出部13、制御目標値計算部14及び出力部15はそれぞれ、制御継続フラグが出力平滑化制御の継続を示しているか否かを判定し、制御継続フラグが出力平滑化制御の継続を示している場合に、各処理を行うようにしてもよい。
次に、重みWの決定方法を説明する。重みWは、重み付け最小二乗法の計算に用いられる時系列データに対して、外れ値が新たに追加または削除された場合であっても、制御目標値Eの変動が小さくなるように定められる。外れ値とは、自然な推移から外れたサンプルであり、例えば、発電量の変動を生じた際の再生可能エネルギー発電装置3の発電量Pg等である。この外れ値は、例えば再生可能エネルギー発電装置3が太陽光発電機である場合、自然な推移をしていた発電量Pgが日の陰りなどによって急激に低下した場合等に生じ得る。
重みWは、例えば、時系列データに含まれる測定値yの感度gに基づいて設定される。感度gは、測定値yが単位量(1.0)だけ増加した場合における制御目標値Eの変化量であり、制御目標値Eに及ぼす影響の度合いを示す。外れ値の追加または削除に伴う制御目標値Eの変動を抑えるためには、各測定値yの感度gの絶対値を抑えつつ、かつ感度gの推移が滑らかになるように重みWが調整される必要がある。
感度gの絶対値としては、時系列データの全測定値yの感度gの絶対値の最大値、時系列データの全測定値yの感度gの絶対値和、及び時系列データの全測定値yの感度gの二乗和等が指標として用いられ得る。「感度gの推移」とは、計算対象の時系列データに新規に加わった測定値yが、時間の経過とともに、制御目標値Eに及ぼす影響の度合いの変化を定量的に表したものである。「感度gの推移が滑らか」とは、時系列データの各測定値yを測定時刻順に並べた場合に、隣り合う測定値y間の感度gの差が小さいことを意味する。この指標としては、隣り合う測定値y間の感度gの差の絶対値の最大値、隣り合う測定値y間の感度gの差の絶対値和、及び隣り合う測定値y間の感度gの差の二乗和等が用いられ得る。
式(3)で示される制御目標値Eに対する各測定値yの感度gのベクトルである感度gは、測定値yを変数とみた場合の勾配演算子▽を用いて、式(4)で定義される。勾配演算子▽は、式(5)で定義される。

重みWは、例えば、式(6)〜式(13)等を目的関数とする最適化問題の解として得られる。式(6)は、時系列データの全測定値yの感度gの絶対値の最大値を示す関数である。式(7)は、時系列データの全測定値yの感度gの二乗和を示す関数である。式(8)は、時系列データの全測定値yの感度gの絶対値和を示す関数である。式(9)は、時系列データの各測定値yを測定時刻順に並べた場合に隣り合う測定値y同士の感度gの差の最大値を示す関数である。式(10)は、時系列データの各測定値yを測定時刻順に並べた場合に隣り合う測定値y同士の感度gの差の二乗和を示す関数である。式(11)は、時系列データの各測定値yを測定時刻順に並べた場合に隣り合う測定値y同士の感度gの差の絶対値和を示す関数である。式(12)は、時系列データの各測定値yの重みwの二乗和を示す関数である。式(13)は、時系列データの各測定値yを測定時刻順に並べた場合に隣り合う測定値y同士の重みwの差の二乗和を示す関数である。つまり、式(6)〜式(8)は、時系列データの全測定値yの感度gの絶対値を小さくするための指標となる式である。式(9)〜式(11)は、感度gの推移を滑らかにするための指標となる式である。式(12)及び式(13)は、重みwが一意に求められるようにするための式である。







重みWを決定するための目的関数として、例えば式(6)〜式(13)の加重和が採用され得る。この加重和が最小となるように重みWが決定される。このとき、式(6)〜式(13)のそれぞれの重みは、平滑化性能及び時系列データのサンプリング間隔等に応じて、適宜調整される。式(6)〜式(13)は、全て用いられる必要はなく、例えば、式(6)〜式(11)の少なくとも1つと、式(12)及び式(13)の少なくとも1つが用いられる。上述のように、重みWは、測定値yの時系列データに依存しないかたちで定められるので、出力平滑化装置10内の所定の記憶領域に予め定数として格納されていてもよい。
このようにして設定された重みW(重みw)は、近似関数導出部13によって時系列データの各測定値yに付与される。つまり、近似関数導出部13は、時系列データのうち最新の測定値yの感度gが0に近づくように設定された重みwを最新の測定値yに付与し、時系列データのうち最古の測定値y−Mの感度g−Mが0に近づくように設定された重みw−Mを最古の測定値y−Mに付与する。
図4は、各測定値yの感度gの一例を示す図である。図4の横軸は、測定値yの番号mを示している。図4の縦軸は、各測定値yの感度gを示している。グラフG1は、データ数が101(つまり、M=50)である場合の移動平均法に対する各測定値yの感度である。グラフG2は、データ数が101(つまり、M=50)である場合の重み付けされていない最小二乗法(N=1)に対する各測定値yの感度である。グラフG3は、データ数が101(つまり、M=50)である場合の重み付け最小二乗法(N=1)に対する各測定値yの感度である。
グラフG1に示されるように、移動平均法では、各測定値yの感度は同じである。グラフG2に示されるように、最小二乗法(N=1)では、計算対象の測定値yを番号m順に並べた場合に両端に位置する測定値yほど感度の絶対値が大きい。具体的には、測定値yに対する感度は、時系列データに新しく測定値yが追加された時点では正方向に大きい値であるが、時間の経過とともに低下し、時系列データから当該測定値yが削除される直前では負方向に大きい値となる。すなわち、外れ値が追加または削除されたタイミングで、制御目標値Eが大きく変化することがわかる。
これに対して、グラフG3に示されるように、適切に重みが調整された重み付け最小二乗法では、時系列データの両端の測定値y−M及び測定値yに対する感度は0に近い値である。このため、外れ値が追加または削除されたタイミングでの制御目標値Eの急激な変化が抑えられる。また、重み付け最小二乗法では、感度の推移は滑らかである。計算対象外の測定値の重みは0とみなすことができるので、時系列データの両端の測定値y−M及び測定値yに対する感度が0に近い値であることによって、計算対象外の測定値を含めた感度の変化が滑らかであるといえる。このため、外れ値が時系列データに含まれていたとしても、制御目標値Eの急激な変化が抑えられる。また、重み付けのない最小二乗法が用いられた場合と比較して、重み付け最小二乗法では、感度の最大値が小さい。このため、外れ値が時系列データに含まれていた場合に、外れ値が制御目標値Eに及ぼす影響が低減される。
図5は、図4に示される重み付け最小二乗法の感度を得るために用いた各測定値yの重みwを示す図である。図5の横軸は、測定値yの番号mを示している。図5の縦軸は、各測定値yの重みwを示している。図5に示されるように、時系列データの両端の測定値y−M及び測定値yに対する重みw及び重みw−Mは、0に近い値である。
次に、図6を参照して、出力平滑化装置10が実行する出力平滑化方法の一連の処理を説明する。図6は、出力平滑化装置10が実行する出力平滑化方法の一連の処理の一例を示すフローチャートである。図6に示される処理は、例えば出力平滑化装置10の起動に応じて開始されてもよく、所定の時間間隔で繰り返し開始されてもよい。
まず、発電量取得部11は、制御継続フラグが出力平滑化制御の継続を示しているか否かを判定する(ステップS01)。ステップS01において、制御継続フラグが出力平滑化制御の継続を示していると判定された場合(ステップS01;Yes)、発電量取得部11は、サンプリング時刻に達したか否かを判定する(ステップS02)。ステップS02において、サンプリング時刻に達していないと判定された場合(ステップS02;No)、ステップS01の判定が再び行われる。一方、ステップS02において、サンプリング時刻に達したと判定された場合(ステップS02;Yes)、発電量取得部11は、電力計4から発電量Pgを測定値として取得するとともに、測定値の測定時刻を取得する。そして、発電量取得部11は、取得した測定値と測定時刻とを対応付けて測定データとして測定データ記憶部12に記憶する(ステップS03)。
続いて、近似関数導出部13は、2M+1(>N)個以上の測定データが測定データ記憶部12に記憶されているか否かを判定する(ステップS04)。ステップS04において、2M+1個未満の測定データが測定データ記憶部12に記憶されていると判定された場合(ステップS04;No)、ステップS01の判定が再び行われる。一方、ステップS04において、2M+1個以上の測定データが測定データ記憶部12に記憶されていると判定された場合(ステップS04;Yes)、近似関数導出部13は、測定データ記憶部12に記憶されている測定データから、最新の2M+1個の測定値の時系列データを抽出する(ステップS05)。
続いて、近似関数導出部13は、ステップS05において抽出された時系列データを用いて、時刻を変数としたN次の近似関数を導出する(ステップS06)。具体的には、近似関数導出部13は、時系列データをN次の近似関数で近似するために、式(1)で示される最適化問題の解である近似関数の係数ベクトルcを、式(2)を用いて計算する。近似関数導出部13は、計算した係数ベクトルcを制御目標値計算部14に出力する。
続いて、制御目標値計算部14は、ステップS06において導出された近似関数を用いて制御目標値Eを計算する(ステップS07)。具体的には、制御目標値計算部14は、近似関数導出部13によって計算された係数ベクトルcを用いた式(3)によって、現在時刻の制御目標値Eを計算する。そして、制御目標値計算部14は、計算した制御目標値Eを出力部15に出力する。
続いて、出力部15は、ステップS07において計算された制御目標値Eを制御装置7に送信し(ステップS08)、ステップS01の判定が再び行われる。ステップS01において、制御継続フラグが出力平滑化制御の停止を示していると判定された場合(ステップS01;No)、出力平滑化装置10が行う一連の処理が終了する。なお、ステップS01は、ステップS02の前に限られず、各ステップの前に行われてもよい。
次に、図7を参照して出力平滑化装置10及び出力平滑化装置10が行う出力平滑化方法の作用効果を説明する。図7は、発電量の推移と移動平均法による制御目標値の推移との間の時間遅れを説明するための図である。図7の横軸は時刻を示し、縦軸は発電量または制御目標値を示している。グラフPg_pvは太陽光発電の発電量の推移を示し、グラフEmaは移動平均法による制御目標値の推移を示している。
図7に示されるように、太陽光発電のような再生可能エネルギー発電では、一日を通して発電量が大きくかつ緩やかに増減する。移動平均法を用いて発電量の移動平均値を制御目標値とする場合には、移動平均値の計算を行う時点から所定の移動平均時間だけ遡った時点までが移動平均値の計算対象となる期間であり、計算される移動平均値は定数である。つまり、移動平均法では、発電量(測定値)の時系列データが、次数0の近似関数によって近似されているともいえる。このため、移動平均値は、実際の再生可能エネルギー発電による発電量の推移に追従できず、発電量の推移と移動平均値の推移との間に時間遅れが生じることがある。例えば、発電量が増加している期間では、発電量が移動平均値よりも大きくなるので、発電量と移動平均値との差分である余剰電力を蓄電装置に充電するように制御が行われる。また、発電量が減少している期間では、発電量が移動平均値よりも小さくなるので、発電量と移動平均値との差分である不足電力を蓄電装置から放電するように制御が行われる。このように、発電量に大きな変動がない場合でも、蓄電装置の充放電が行われるおそれがある。
一方、出力平滑化装置10では、発電量Pg(測定値)の時系列データが0より大きい次数の近似関数によって近似され、近似関数を用いて制御目標値Eが計算される。この近似関数は、発電量Pgの推移を近似したものであるので、制御目標値Eの推移は発電量Pgの推移に追従する。このため、移動平均法と比較して、発電量Pgの推移に対する制御目標値Eの推移の時間遅れを低減することができる。これにより、発電量に大きな変動がない場合における制御目標値Eと実際の発電量Pgとの間の差分を低減できる。その結果、移動平均法と比較して、蓄電装置5に対する不要な充放電を低減することが可能となる。
関数フィッティングの手法として、重み付けのない最小二乗法が用いられた場合、近似関数の次数Nを大きくするほど、時系列データの特徴をよく再現できるので、時間遅れの低減が期待される。しかし、重み付けのない最小二乗法では、外れ値が、近似関数を導出するための時系列データに追加されるか、時系列データから削除されると、近似関数の形状が大きく変動する。近似関数の形状の変化に伴って、制御目標値も大きく変化することから、出力平滑化が効果的に作用しない可能性がある。この傾向は、近似関数の次数Nが大きくなるにつれて、より顕著になるので、外れ値に対する頑健性(ロバスト性)は失われていく。つまり、重み付けのない最小二乗法では、時系列データの特徴の再現性と、外れ値に対する頑健性と、の両者はトレードオフの関係にある。
これに対し、関数フィッティングの手法として、重み付け最小二乗法が用いられた場合、時系列データのそれぞれの測定値に、感度を考慮した適切な重みが付与され、重みが付与された測定値の時系列データを用いて、近似関数が導出される。このため、時系列データの特徴の再現性を向上するとともに、外れ値に起因する近似関数の形状の変化を抑えること(外れ値に対する頑健性の向上)が可能となる。その結果、外れ値による制御目標値の変化が抑えられるので、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。
例えば、上述の外れ値の追加による近似関数の形状の変化は、近似関数を導出するための時系列データのうち、最新の測定値の感度が大きいほど、大きくなる。同様に、外れ値の削除による近似関数の形状の変化は、近似関数を導出するための時系列データのうち、最古の測定値の感度が大きいほど、大きくなる。このため、近似関数を導出するための時系列データのうち、最新及び最古の測定値の感度が0に近づくように、最新及び最古の測定値に付与する重みが設定されることによって、外れ値が、時系列データに追加されるか、時系列データから削除された際の近似関数の形状の変化を抑えることができる。これにより、制御目標値の変動を抑えることができ、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。また、各測定値の感度の絶対値を抑えつつ、かつ感度の推移が滑らかになるように重みが調整されるので、外れ値が時系列データに含まれていることによる近似関数の形状の変化を抑えることができる。これにより、制御目標値の変動を抑えることができ、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。
次に、出力平滑化装置10の出力平滑化方法を適用したシミュレーション結果を説明する。図8は、発電量の推移と、移動平均法、最小二乗法及び重み付け最小二乗法によって計算した制御目標値の推移と、のシミュレーション結果を示す図である。図9は、図8の一部時間帯の拡大図である。図10は、移動平均法、最小二乗法及び重み付け最小二乗法によって制御目標値を計算した場合における蓄電装置の充電量の推移のシミュレーション結果を示す図である。図8及び図9の横軸は時刻を示し、縦軸は発電量[kW]または制御目標値[kW]を示している。図10の横軸は時刻を示し、縦軸は充電量[kWh]を示している。このシミュレーションは、晴天日のPV発電量の時系列データを用いて、移動平均法、N=1とした最小二乗法、及びN=1とした重み付け最小二乗法によってそれぞれ制御目標値を計算することにより行われた。重み付け最小二乗法で用いる重みは、図5に示した値を用いた。
図8に示されるように、移動平均法を用いて計算した制御目標値には、PV発電量に対する時間遅れが生じている。一方、最小二乗法を用いて計算した制御目標値、及び重み付け最小二乗法を用いて計算した制御目標値の推移は、PV発電量の推移に追従しており、PV発電量に対する時間遅れが低減されていることがわかる。図9に示されるように、重み付け最小二乗法を用いて計算した制御目標値の推移では、重み付けのない最小二乗法を用いて計算した制御目標値の推移と比較して、PV発電量の急激な変動による変化が軽減されていることがわかる(例えば、8:34及び8:43付近参照)。図10に示されるように、移動平均法を用いて制御目標値を計算した場合、時間遅れの影響により、午前は充電傾向、午後は放電傾向となる。一方、最小二乗法及び重み付け最小二乗法を用いて制御目標値を計算した場合、時間遅れが低減されるので、PV発電量の変動時を除いて、蓄電装置の充放電はほぼ行われていないことがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、制御装置7と出力平滑化装置10とが便宜上分割されているが、制御装置7と出力平滑化装置10とは同一の装置として構成されてもよい。
また、上記実施形態では、重みWは静的に設定されているが、動的に設定されてもよい。例えば、重みWは、いわゆる繰り返し最小二乗法によって定められてもよい。この場合、近似関数導出部13は、まず、時系列データに含まれる各測定値に対する重みを均一に設定して、最小二乗法によって近似関数の係数ベクトルを計算し、近似関数を導出する。そして、近似関数導出部13は、導出した近似関数と時系列データに含まれる各測定値との誤差に基づいて、当該測定値に付与する重みを設定する。近似関数導出部13は、例えば、近似関数と測定値との誤差が大きいほど、当該測定値に対する重みを小さく設定し、近似関数と測定値との誤差が小さいほど、当該測定値に対する重みを大きく設定する。そして、近似関数導出部13は、設定した重みが付与された測定値の時系列データを用いて、重み付け最小二乗法によって近似関数を再導出する。つまり、設定した重みが付与された測定値の時系列データを用いて、式(2)によって、近似関数の係数ベクトルを計算し、近似関数を再導出する。近似関数導出部13は、重みが収束するまで、重みの再設定と近似関数の再導出の一連の処理を繰りかえす。具体的には、近似関数導出部13は、再導出した近似関数と時系列データに含まれる各測定値との誤差に基づいて、当該測定値に付与する重みを再設定し、再設定した重みが付与された測定値の時系列データを用いて、重み付け最小二乗法によって近似関数を再導出する。そして、制御目標値計算部14は、収束した重みを用いて、式(3)によって制御目標値Eを計算する。このように構成した場合、外れ値に対する重みを動的に小さくすることができ、外れ値が時系列データに含まれていることによる近似関数の形状の変化を抑えることができる。これにより、制御目標値の変動を抑えることができ、出力平滑化の精度を向上することが可能となる。
上述の動的な重みWの設定は、重み付け最小二乗法によって導出された近似関数に対して行われてもよい。つまり、重み付け最小二乗法によって導出された近似関数と時系列データに含まれる各測定値との誤差に基づいて、当該測定値に付与する重みを再設定し、再設定した重みが付与された測定値の時系列データを用いて、重み付け最小二乗法によって近似関数を再導出してもよい。
また、上記実施形態では、関数フィッティングの手法として最小二乗法が用いられているが、最小二乗法以外の手法によって制御目標値が計算されてもよい。最小二乗法以外の手法としては、例えば、各測定値と近似関数の誤差の絶対値の総和とを最小化する、または、誤差の最大値を最小化する、等が挙げられる。これらの手法においても、上記実施形態と同様に、各測定値に重み付けが行われてもよい。
1 発電システム
3 再生可能エネルギー発電装置
5 蓄電装置
10 出力平滑化装置
11 発電量取得部
12 測定データ記憶部
13 近似関数導出部
14 制御目標値計算部
E 制御目標値
Pg 発電量
Ps 出力

Claims (6)

  1. 再生可能エネルギー発電装置と蓄電装置とを備える発電システムの出力を平滑化するための出力平滑化装置であって、
    前記再生可能エネルギー発電装置の発電量の測定値を取得する発電量取得部と、
    前記発電量取得部によって取得された測定値の時系列データを近似する0より大きい次数の近似関数を導出する近似関数導出部と、
    前記近似関数導出部によって導出された前記近似関数を用いて前記発電システムの出力の目標値である制御目標値を計算する制御目標値計算部と、
    を備える、出力平滑化装置。
  2. 前記近似関数導出部は、最小二乗法を用いて前記近似関数を導出する、請求項1に記載の出力平滑化装置。
  3. 前記近似関数導出部は、前記時系列データに含まれる測定値のそれぞれに重みを付与し、重みが付与された測定値を含む時系列データを用いて、前記近似関数を導出し、
    前記重みは、前記時系列データに含まれる測定値のそれぞれについて、当該測定値が単位量だけ増加した場合における前記制御目標値の変化量である感度に基づいて設定される、請求項1または請求項2に記載の出力平滑化装置。
  4. 前記近似関数導出部は、前記時系列データのうち最新の測定値の前記感度が0に近づくように設定された重みを前記最新の測定値に付与し、前記時系列データのうち最古の測定値の前記感度が0に近づくように設定された重みを前記最古の測定値に付与する、請求項3に記載の出力平滑化装置。
  5. 前記近似関数導出部は、導出した前記近似関数と前記時系列データに含まれる測定値との誤差に基づいて、当該測定値に付与する重みを設定し、設定した重みが付与された測定値の時系列データを用いて、前記近似関数を再導出する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の出力平滑化装置。
  6. 再生可能エネルギー発電装置と蓄電装置とを備える発電システムの出力を平滑化するための出力平滑化装置が実行する出力平滑化方法であって、
    前記再生可能エネルギー発電装置の発電量の測定値を取得するステップと、
    前記測定値を取得するステップにおいて取得された測定値の時系列データを近似する0より大きい次数の近似関数を導出するステップと、
    前記近似関数を導出するステップにおいて導出された前記近似関数を用いて前記発電システムの出力の目標値である制御目標値を計算するステップと、
    を含む、出力平滑化方法。
JP2015055857A 2015-03-19 2015-03-19 出力平滑化装置及び出力平滑化方法 Active JP6464848B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015055857A JP6464848B2 (ja) 2015-03-19 2015-03-19 出力平滑化装置及び出力平滑化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015055857A JP6464848B2 (ja) 2015-03-19 2015-03-19 出力平滑化装置及び出力平滑化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016178754A true JP2016178754A (ja) 2016-10-06
JP6464848B2 JP6464848B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=57070436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015055857A Active JP6464848B2 (ja) 2015-03-19 2015-03-19 出力平滑化装置及び出力平滑化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6464848B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200116264A (ko) * 2019-04-01 2020-10-12 한국에너지기술연구원 발전 제어 방법 및 시스템
KR20210142547A (ko) * 2020-05-18 2021-11-25 헤페이 썬그로우 리뉴어블 에너지 사이언스 & 테크놀로지 컴퍼니 리미티드 에너지 제어 방법과 발전 및 에너지 스토리지 시스템

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009213319A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Toshiba Corp 自然エネルギー発電装置の出力変動抑制装置
JP2012075243A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Toshiba Corp 蓄電池管理システム
JP2013005717A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Hitachi Ltd 供給電力切替装置及び供給電力切替方法
US20150021998A1 (en) * 2013-07-18 2015-01-22 Solantro Semiconductor Corp. Stabilized power generation

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009213319A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Toshiba Corp 自然エネルギー発電装置の出力変動抑制装置
JP2012075243A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Toshiba Corp 蓄電池管理システム
JP2013005717A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Hitachi Ltd 供給電力切替装置及び供給電力切替方法
US20150021998A1 (en) * 2013-07-18 2015-01-22 Solantro Semiconductor Corp. Stabilized power generation

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200116264A (ko) * 2019-04-01 2020-10-12 한국에너지기술연구원 발전 제어 방법 및 시스템
KR102207717B1 (ko) * 2019-04-01 2021-01-26 한국에너지기술연구원 발전 제어 방법 및 시스템
KR20210142547A (ko) * 2020-05-18 2021-11-25 헤페이 썬그로우 리뉴어블 에너지 사이언스 & 테크놀로지 컴퍼니 리미티드 에너지 제어 방법과 발전 및 에너지 스토리지 시스템
KR102594950B1 (ko) 2020-05-18 2023-10-27 썬그로우 리뉴어블즈 디벨럽먼트 컴퍼니 리미티드 에너지 제어 방법과 발전 및 에너지 스토리지 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP6464848B2 (ja) 2019-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11326579B2 (en) Adaptive dynamic planning control method and system for energy storage station, and storage medium
JP6163558B2 (ja) 太陽光発電システム
US20150013748A1 (en) Maximum power point tracking (mppt)
JP5452764B2 (ja) 電圧制御装置
JP5957372B2 (ja) 日射量計算方法及び供給電力決定方法
JP6192531B2 (ja) 電力管理システム、電力管理装置、電力管理方法及びプログラム
JP6567418B2 (ja) 蓄電池制御装置および蓄電池制御方法
JP6548570B2 (ja) 電力供給システム、電力供給システム用の制御装置およびプログラム
AU2016403117B2 (en) Method and device for using an electrochemical energy store so as to optimize the service life
JP2017055629A (ja) ピーク電力予測装置、電力管理システム及びピーク電力予測方法
CN107069835B (zh) 新能源电站实时有功的分配方法及分配装置
JP6464848B2 (ja) 出力平滑化装置及び出力平滑化方法
JP6406391B2 (ja) 発電制御装置および制御方法
JP2016103900A (ja) 蓄電池システム
JP6724612B2 (ja) 出力平滑化装置及び出力平滑化方法
JP2020018108A (ja) 蓄電システム
JP2019091335A (ja) 発電量予測装置、発電量予測システム、発電量予測方法及び発電量予測プログラム
JP6841337B2 (ja) 太陽光発電システムおよび太陽光発電方法
JP6503155B2 (ja) 分散電源の出力変動抑制システム
JP2017195728A (ja) 発電システム
JP7346155B2 (ja) 電池容量推定装置、電池容量推定方法、及びプログラム
KR101661822B1 (ko) 신재생 에너지원의 출력 변동률 제어 시스템 및 방법
JP2015186390A (ja) マルチソースpcs群の制御装置およびその方法
WO2023054476A1 (ja) 発電電力予測方法、発電電力予測装置及び太陽光発電システム
CN117575175A (zh) 碳排放评估方法、装置、电子设备和存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181224

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6464848

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151