JP2016178367A - 画像処理装置、および、コンピュータプログラム - Google Patents

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Ryohei Ozawa
良平 小澤
卓也 嶋橋
Takuya Shimahashi
卓也 嶋橋
長谷川 智彦
Tomohiko Hasegawa
智彦 長谷川
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Abstract

【課題】配置済画像データを生成する際に、特定サイズに比較的近いサイズの配置済画像を表す画像データを生成する。
【解決手段】画像処理装置は、第1の画像データと第2の画像データとを取得し、サイズ情報を取得し、サイズ情報を用いて第1の画像の一部と第2の画像の一部とが重なるように第1の画像と第2の画像との相対的な基準位置を決定し、第1の画像データを用いて第1の画像内の一部の領域である参照領域を決定し、基準位置を用いて第2の画像内の一部の領域である探索領域から参照領域と類似する類似領域を決定し、参照領域と類似領域とに基づいて第1の画像と第2の画像との相対的な配置位置を決定し、決定済の配置位置で第1の画像と第2の画像とが配置され、これらの画像で対象物を示す配置済画像を表す配置済画像データを生成する。基準位置で重なる第1の画像と第2の画像との全体の第1方向の長さは、特定のサイズの第1方向の長さと一致する。
【選択図】 図7

Description

本明細書は、第1の画像と第2の画像とが配置され、第1の画像と第2の画像とで1個の対象物を示す配置済画像を表す配置済画像データを生成する技術に関する。
第1の画像と第2の画像とが配置された配置済画像を表す配置済画像データを生成する技術が知られている。例えば、特許文献1に開示された技術では、スキャナの読取最大サイズより大きな原稿を、スキャナを用いて2回に分けて読み取ることによって、2個のスキャンデータが取得される。そして、2個のスキャンデータを用いて、2個の画像が繋ぎ合わされた画像を表す画像データが生成される。
特開平11−196261号公報
しかしながら、上記技術では、どのようなサイズの画像を表す画像データを生成するかについて十分に工夫がなされているとは言えなかったため、生成される画像データで表される画像のサイズがどのようなサイズとなるか不明であった。
本明細書は、第1の画像と第2の画像とが配置され、第1の画像と第2の画像とで1個の対象物(例えば、1枚の原稿)を示す配置済画像を表す画像データを生成する際に、特定のサイズに比較的近いサイズを有する配置済画像を表す画像データを生成することができる新たな技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]1個の対象物の一部を示す第1の画像を表す第1の画像データと、前記対象物の他の一部を示す第2の画像を表す第2の画像データと、を取得する画像取得部と、
生成すべき画像の特定のサイズを示すサイズ情報を取得するサイズ取得部と、
前記サイズ情報を用いて、前記第1の画像の一部と前記第2の画像の一部とが重なるように前記第1の画像と前記第2の画像との相対的な基準位置を決定する基準位置決定部であって、決定する前記基準位置は、第1方向の位置と前記第1方向と直交する第2方向の位置とを含み、前記基準位置で重なる前記第1の画像と前記第2の画像との全体の前記第1方向の長さは、前記特定のサイズの前記第1方向の長さと一致する、前記基準位置決定部と、前記第1の画像データを用いて、前記第1の画像内の一部の領域である参照領域であって、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記第2の画像と重なる領域内に位置する、前記参照領域を決定する参照領域決定部と、前記基準位置を用いて、前記第2の画像内の一部の領域である探索領域であって、前記探索領域は、第1領域と、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置と前記第1領域との距離よりも前記第2の画像内の位置との距離が近い第2領域と、を含む前記探索領域から、前記参照領域と類似する類似領域を決定する類似領域決定部であって、前記第1領域よりも前記第2領域を優先的に前記類似領域として決定する、前記類似領域決定部と、前記参照領域と前記類似領域とに基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像との相対的な配置位置を決定する配置位置決定部と、決定済の前記配置位置で前記第1の画像と前記第2の画像とが配置され、第1の画像と第2の画像とで前記対象物を示す配置済画像を表す配置済画像データを生成する画像生成部と、を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、サイズ情報を用いて決定される基準位置を用いて、基準画像と類似する類似領域が特定される。そして、参照領域と類似領域とに基づいて、第1の画像と第2の画像との相対的な配置位置が決定される。このとき、第1領域よりも第2領域が優先的に類似領域として決定されるので、特定のサイズに比較的近いサイズを有する配置済画像を表す配置済画像データを生成することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および画像処理装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)、等の形態で実現することができる。
画像処理システムの構成を示すブロック図である。 画像処理システム1000の動作を示すシーケンス図である。 スキャン処理の説明図である。 スキャン画像と配置済画像の一例を示す図である。 配置済画像生成処理のフローチャートである。 配置済画像BI1のサイズの調整の説明図である。 第1実施例の配置位置決定処理のフローチャートである。 基準位置の説明図である。 第1実施例の類似領域CPの選択についての説明図である。 第2実施例の配置位置決定処理のフローチャートである。 第2実施例の配置位置決定処理の説明図である。 変形例のスキャンデータの説明図である。
A.第1実施例:
A−1:画像処理システム1000の構成
図1は、画像処理システムの構成を示すブロック図である。画像処理システム1000は、画像処理装置としてのサーバ400と、複合機200と、を備えている。サーバ400は、インターネット70に接続されており、複合機200は、LAN(Local Area Networkの略称)80を介して、インターネット70に接続されている。この結果、サーバ400と複合機200は、LAN80とインターネット70とを介して、通信可能である。また、LAN80には、複合機200のユーザのパーソナルコンピュータ500が接続されていても良い。
サーバ400は、サーバ400のコントローラの一例としてのCPU410と、DRAMなどの揮発性記憶装置420と、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置430と、インターネット70などのネットワークに接続するためのインタフェースを含む通信部480と、を備えている。揮発性記憶装置420には、CPU410が処理を行う際に生成される種々の中間データを一時的に格納するバッファ領域421が設けられている。不揮発性記憶装置430には、コンピュータプログラム431と、UIデータ群433と、が格納されている。
コンピュータプログラム431、および、UIデータ群433は、例えば、サーバ400の管理者によって、インターネット70を介してサーバ400にアップロードされることにより、サーバ400にインストールされる。または、コンピュータプログラム431、および、UIデータ群433は、例えば、DVD−ROMなどに格納された形態で提供され、サーバ400の管理者によって、サーバ400にインストールされても良い。CPU410は、コンピュータプログラム431を実行することにより、後述する画像処理を実現する。
複合機200は、複合機200のコントローラの一例としてのCPU210と、DRAMなどの揮発性記憶装置220と、フラッシュメモリやハードディスクドライブなどの不揮発性記憶装置230と、プリンタ部240と、スキャナ部250と、タッチパネルやボタンなどの操作部260と、液晶ディスプレイなどの表示部270と、外部機器と通信を行う通信部280と、を備えている。例えば、通信部280は、LAN80などのネットワークに接続するためのインタフェースや、USBメモリなどの外部記憶装置と接続するためのインタフェースを含んでいる。
揮発性記憶装置220には、CPU210が処理を行う際に生成される種々のデータを一時的に格納するバッファ領域221が設けられている。不揮発性記憶装置230には、制御プログラム231が格納されている。制御プログラム231は、プリンタ100の製造時に不揮発性記憶装置230に予め格納されて提供され得る。これに代えて、制御プログラム231は、例えば、インターネットを介して接続されたサーバからダウンロードされる形態、あるいは、CD−ROMなどに記録された形態で提供され得る。
プリンタ部240は、インクジェット方式やレーザー方式などの印刷方式を用いて印刷を実行する。スキャナ部250は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に原稿を読み取ることによってカラー画像やグレー画像を表すスキャンデータを生成する。スキャナ部250は、いわゆるフラットベッド式の後述する原稿台255を備えている。
CPU210は、制御プログラム231を実行することにより、複合機200の制御を実行する。例えば、CPU210は、プリンタ部240やスキャナ部250を制御して、コピー処理、印刷処理、スキャン処理などを実行する。さらに、CPU210は、サーバ400にアクセスして、サーバ400が提供するサービスを利用することができる。
A−2:画像処理システム1000の動作
図2は、画像処理システム1000の動作を示すシーケンス図である。このシーケンス図の処理は、複合機200が、サーバ400が提供する画像生成サービスの利用指示を、ユーザから受け付けた場合に開始される。この画像生成サービスは、詳細は後述するが、複数個のスキャンデータによって表される複数個の画像が配置され、複数個の画像で1個の対象物(具体的には、後述する原稿10)を示す配置済画像を表す配置済画像データを生成するサービスである。複数個のスキャンデータは、詳細は後述するが、例えば、1回で読み取り可能なサイズより大きなサイズの原稿を、複数回に分けて読み取ることによって生成される。
処理が開始されると、S5では、複合機200のCPU210は、サービス開始要求を、サーバ400に対して送信する。サーバ400のCPU410は、サービス開始要求を受信すると、図1に示されるUIデータ群433から画像生成サービスの提供に必要なUIデータを選択し、S10にて、該UIデータを複合機200に対して送信する。UIデータは、具体的には、ユーザインタフェース画面(以下、UI画面とも呼ぶ)を表す画面データと、制御データと、を含む。この制御データは、例えば、UI画面を利用して複合機200が後述するS15のスキャン処理などの所定の処理を行うために必要な各種のデータを含む。例えば、制御データは、複合機200が実行すべき処理を行うために必要な情報、例えば、画像ファイルの送信先アドレスなどを含む。複合機200が実行すべき処理は、例えば、後述するS20にて画像ファイルをサーバ400へ送信する処理を含む。
S15では、CPU210は、受信したUIデータに基づいて、複数個のスキャンデータを生成するスキャン処理を実行する。スキャン処理では、CPU210は、ユーザが用意した原稿を2回に分けて読み取ることによって、2個のスキャンデータを生成する。本実施例のスキャンデータは、例えば、0〜255の256階調の値で表されるRGBの各成分の成分値を画素ごとに含むRGB画像データである。
図3は、スキャン処理の説明図である。図3(A)には、本実施例で用いられる原稿の一例が示されている。この原稿10のサイズは、本実施例では、A3サイズである。線CLは、A3サイズの原稿10の長手方向の中央部に位置し、原稿10の短辺と平行な線である。左領域10Lは、原稿10の左側の半分の領域、すなわち、線CLより左側の領域である。右領域10Rは、原稿10の右側の半分の領域、すなわち、原稿10の線CLより右側の領域である。左領域10Lのサイズ、および、右領域10Rのサイズは、A4サイズである。なお、A3サイズ、および、A4サイズは、ISO(International Organization for Standardizationの略)216で定められている紙の寸法である。以下では、図3(A)に示す原稿10の上端、下端、左端、右端を、原稿10がどのように回転されて図示されているかに拘わらず、それぞれ上端UT、下端BT、左端LT、右端RTと呼ぶ。
スキャナ部250の原稿台255(図3(B)、図3(C))の長手方向の長さは、A4サイズの長手方向の長さである297mmより少しだけ(例えば、数センチ)長い。そして、原稿台の短手方向の長さは、ANSI/ASME(American National Standards Institute/American Society of Mechanical Engineersの略)Y14.1で定められている紙の寸法であるレターサイズの短手方向の長さである215.9mmより少しだけ(例えば、数センチ)長い。すなわち、本実施例では、1回で読み取ることができる原稿の最大サイズは、A4サイズより大きくA3サイズより小さいサイズである。このために、本実施例では、2回に分けてA3サイズの原稿10を読み取る。
1回目の読み取りでは、左領域10Lと、右領域10Rのうちの左領域10Lと接する部分領域CARと、を含む領域内の画像を示す左側スキャンデータが生成される。具体的には、CPU210は、図示しないUI画面を表示部270に表示することによって、図3(B)に示す状態で、原稿10を原稿台255に対して配置するように、ユーザを促す。ユーザは、図3(B)に示すように、原稿10の画像が配置された原稿面が原稿台255側を向き、かつ、原稿面の左領域10Lが奥側(図3(B)の上側)に、原稿面の右領域10Rが手前側(図3(B)の下側)に位置するように、原稿10を原稿台255上に配置する。このとき、原稿10の左端LTと原稿台255の上端とが一致し、かつ、原稿10の上端UTと原稿台255の左端とが一致するように、原稿10が原稿台255に対して配置される。ユーザが、読み取り指示を複合機200に入力すると、CPU210は、スキャナ部250を制御して、左領域10Lと部分領域CARと、を読み取ることによって、左側スキャンデータを生成する。
2回目の読み取りでは、右領域10Rと、左領域10Lのうちの右領域10Rと接する部分領域CALと、を含む領域内の画像を示す右側スキャンデータが生成される。具体的には、CPU210は、左側スキャンデータを生成した後に、図示しないUI画面を表示部270に表示することによって、図3(C)に示す状態で、原稿10を原稿台255に対して配置するように、ユーザを促す。ユーザは、図3(C)に示すように、原稿10の画像が配置された原稿面が原稿台255側を向き、かつ、原稿面の右領域10Rが奥側(図3(C)の上側)に、原稿面の左領域10Lが手前側(図3(C)の下側)に位置するように、原稿10を原稿台255上に配置する。すなわち、1回目の読み取り時と比べて、原稿10は、180度回転させた状態で原稿台255に配置される。このとき、原稿10の右端RTと原稿台255の上端とが一致し、かつ、原稿10の下端BTと原稿台255の左端とが一致するように、原稿10が原稿台255に対して配置される。ユーザが、読み取り指示を複合機200に入力すると、CPU210は、スキャナ部250を制御して、右領域10Rと部分領域CALと、を読み取ることによって、右側スキャンデータを生成する。
このように、2回の読み取りでは、予め定められた原稿10の原稿台255への配置の方向および位置に関するルールに従って、原稿10が原稿台255上に配置される。
図3(D)には、左側スキャンデータによって表される左側スキャン画像IL1と、右側スキャンデータによって表される右側スキャン画像IR1と、が示されている。左側スキャン画像IL1は、原稿10の左領域10Lと部分領域CARとを示す左側原稿画像HILと、余白WBLと、を含んでいる。右側スキャン画像IR1は、右領域10Rと部分領域CALを示す右側原稿画像HIRと、余白WBRと、を含んでいる。これらの原稿画像HIL、HIRは、原稿10の横方向の中央部CA(すなわち、上述した部分領域CAL、CARからなる領域)を表す画像CIL、CIRを、それぞれ、含んでいる。
これらのスキャン画像IL1、IR1は、図3(B)、(C)の原稿台255の形状に対応する矩形を有している。スキャン画像IL1、IR1は、原稿台255の長辺に沿った方向を縦方向とし、原稿台255の図3(B)、(C)における左方向を上方向として、原稿台255上に配置された画像を表す。1回目の読み取りの際の原稿台255に対する原稿10の上方向(図3(B)の左方向)と、2回目の読み取りの際の原稿台255に対する原稿10の上方向(図3(C)の右方向)とは、逆向きになる。このために、左側スキャン画像IL1の左側原稿画像HILと、右側スキャン画像IR1の右側原稿画像HIRとは、上下方向が逆になっている。
S15のスキャン処理において、左側スキャンデータ、および、右側スキャンデータは、それぞれ、所定のフォーマットのファイル、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Groupの略)フォーマットの画像ファイルに変換される。
図2のS18では、CPU210は、ユーザの指示に基づいて、キャンパスサイズ情報を生成する。キャンパスサイズ情報は、後述する配置済画像生成処理にて生成すべき配置済画像BI1のサイズを指定する情報である。具体的には、CPU210は、図示しないUI画面を介してユーザから入力される配置済画像のサイズの指示に基づいて、当該配置済画像のサイズを示すキャンパスサイズ情報を生成する。配置済画像のサイズは、例えば、A3サイズやレターサイズなどの特定のサイズであり、原稿10と同じサイズが指定される。
図2のS20では、CPU210は、左側スキャンデータの画像ファイル(左側画像ファイルとも呼ぶ)と、右側スキャンデータの画像ファイル(右側画像ファイルとも呼ぶ)と、キャンパスサイズ情報と、をサーバ400に対して送信する。この結果、S25にて、サーバ400のCPU410は、これらの2個の画像ファイルとキャンパスサイズ情報とを取得する。CPU410は、これらの画像ファイルから左側スキャンデータおよび右側スキャンデータ取得して、バッファ領域421に格納する。例えば、JPEG形式の画像ファイルが用いられる場合には、画像ファイルから、所定の変換処理によって、RGB画像データに変換されたスキャンデータが取得されて、バッファ領域421に格納される。
S30では、CPU410は、左側スキャンデータと右側スキャンデータとに対して、それぞれ、回転処理を実行する。具体的には、CPU410は、左側スキャンデータに対してハフ変換やエッジ検出処理などの公知の処理を実行して、スキャン画像IL1内の左側原稿画像HILの上端を検出する。CPU410は、左側原稿画像HILの上端と、画像の横方向とが平行になるように、左側スキャン画像IL1を回転して、回転済の左側スキャン画像IL2を表す回転済の左側スキャンデータを生成する。この結果、例えば、原稿台255に対して原稿10が傾いて配置されることに起因して発生する原稿画像HILの傾きを補正することができる。また、CPU410は、右側スキャンデータに対して、左側スキャンデータと同様の処理を実行して、右側原稿画像HIRの傾きを補正する。CPU410は、さらに、右側原稿画像HIRの上下方向を左側原稿画像HILの上下方向と一致させるために、右側スキャン画像IR1を180度回転させて、回転済の右側スキャン画像IR2を示す回転済の右側スキャンデータを生成する。
図4は、スキャン画像と配置済画像の一例を示す図である。図4(A)には、回転済の左側スキャン画像IL2と、回転済の右側スキャン画像IR2と、の一例が示されている。以下では、回転済の左側スキャン画像IL2を表すスキャンデータを、単に、左側スキャンデータとも呼び、回転済の右側スキャン画像IR2を表すスキャンデータを、単に、右側スキャンデータとも呼ぶ。
S35では、CPU410は、配置位置決定処理を実行する。配置位置決定処理は、生成すべき配置済画像BI1(後述)における左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2との相対的な配置位置を決定する処理である。簡単に説明すると、CPU410は、右側スキャン画像IR2内の参照領域SPと類似する類似領域CPを、左側スキャン画像IL2内の探索領域SA内から決定する。そして、CPU410は、右側スキャン画像IR2内の参照領域SPと、左側スキャン画像IL2内の類似領域CPと、が重なる位置を、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置に決定する。例えば、図4(A)の右側スキャン画像IR2内の参照領域SP内に表されている原稿10の一部分を、図3(A)に示す特定部分SPTとする。類似領域CPは、左側スキャン画像IL2において、原稿10の特定部分SPTを表す画像である。配置位置決定処理の詳細は、後述する。
S40では、CPU410は、配置済画像生成処理を実行する。図5は、配置済画像生成処理のフローチャートである。S105にて、CPU410は、右側スキャンデータと左側スキャンデータとを用いて、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2とが配置された配置済画像BI1を表す配置済画像データを生成する。図4(B)には、配置済画像BI1の一例が図示されている。図4(B)に示すように、配置済画像BI1において、2個のスキャン画像IL2、IR2は、配置位置決定処理にて決定済の相対的な配置位置に配置される。すなわち、配置済画像BI1において、2個のスキャン画像IL2、IR2は、右側スキャン画像IR2内の参照領域SPと、左側スキャン画像IL2内の類似領域CPと、が重なるように、配置される。配置済画像BI1において、2個のスキャン画像IL2、IR2が互いに重なり合う領域内の画素の値には、例えば、右側スキャン画像IR2内の画素の値が優先的に採用される。配置済画像BI1は、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2とで、図3の原稿10を示す1個の画像である。
なお、詳細は後述するが、配置位置決定処理にて、類似領域CPを決定できない場合には、図4(C)の配置済画像BI1bに示すように、2個のスキャン画像IL2、IR2は、デフォルトの位置に配置される。デフォルトの位置は、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2とが重ならない位置である。この理由は後述する。
S110とS115では、配置済画像BI1のサイズの調整が行われる。図6は、配置済画像BI1のサイズの調整の説明図である。S110では、図6に示すように、CPU410は、配置済画像BI1に対してキャンパスサイズの矩形CSを設定する。矩形CSのサイズは、図2のS25によって取得されたキャンパスサイズ情報に基づいて決定される。具体的には、矩形CSの縦方向および横方向の中心(すなわち、重心)と、配置済画像BI1の外接矩形の縦方向および横方向の中心と、が一致するように、配置済画像BI1に対して矩形CSが設定される。
S115では、CPU410は、矩形CSに基づいて、配置済画像BI1への画素の追加および配置済画像BI1からの画素の削除を実行して、サイズが修正された配置済画像BI2を表す配置済画像データを生成する(図6)。具体的には、矩形CSの内側であって、かつ、配置済画像BI1の外側の領域APには、所定の色(例えば、白)を有する画素が追加される。また、配置済画像BI1の複数個の画素のうち、矩形CSの外側に位置する領域DP内の画素は、削除される。この結果、ユーザによって指定されたサイズの配置済画像BI2を表す配置済画像データが生成される。
S120では、CPU410は、配置済画像データを所定の形式の画像ファイルに変換することによって、配置済画像BI2を表す配置済画像ファイルを生成する。例えば、RGB画像データである配置済画像データは、JPEG圧縮されて、JPEG形式の配置済画像ファイルが生成される。
配置済画像生成処理が終了すると、図2のS45では、CPU410は、生成された配置済画像ファイルを複合機200に対して送信する。複合機200のCPU210は、配置済画像ファイルを受信すると、受信した配置済画像ファイルを不揮発性記憶装置230に格納するとともに、ユーザに配置済画像ファイルを受信したことを通知する。配置済画像ファイルは、ユーザの利用に供される。例えば、複合機200は、ユーザの指示に基づいて、配置済画像ファイルを用いて、配置済画像BI2を印刷することができる。
以上説明した画像処理システム1000によれば、図3に示される一の原稿10からそれぞれ別の領域を読み取ることによって得られる複数個の画像データ、具体的には、右側スキャンデータと、左側スキャンデータとを用いて、一の原稿10を示す配置済画像データを生成することができる。
A−3.配置位置決定処理:
図2のS35の配置位置決定処理について説明する。図7は、配置位置決定処理のフローチャートである。
S205では、CPU410は、右側スキャン画像IR2内に、右側スキャン画像IR2の一部の領域である参照領域SPを決定する。図4(A)に示すように、参照領域SPは、右側スキャン画像IR2内の所定の位置に配置された所定のサイズの矩形領域に決定される。また、参照領域SPは、右側スキャン画像IR2において、原稿10の中央部CA(図3(A))を表す画像CIR内に配置される。例えば、参照領域SPは、右側スキャン画像IR2の4つの端のうち、中央部CAを表す画像CIRに沿った端(本実施例では、左端)に沿って配置される。参照領域SPの横方向の長さは、例えば、50画素〜150画素であり、参照領域SPの縦方向の長さは、右側スキャン画像IR2の縦方向の長さの1/4〜1/2である。
S210では、CPU410は、左側スキャン画像IL1内に、図4(A)に示される探索領域SAを決定する。探索領域SAは、予め定められたサイズの矩形領域である。図4(A)の探索領域SAの縦方向の長さは、例えば、左側スキャン画像IL2の縦方向の全長に等しい。探索領域SAの横方向の長さは、例えば、左側スキャン画像IL2の横方向の長さの20%〜50%である。探索領域SAは、原稿10の中央部CA(図3(A))を表す画像CILを含むことが好ましい。探索領域SAは、例えば、左側スキャン画像IL2の右端を含む領域である。
S215では、CPU410は、図4(A)の探索領域SA内に、1個の注目候補領域を特定する。図4(A)には、探索領域SA内に、1個の候補領域NP1が図示されている。1個の候補領域の形状およびサイズは、図4(A)の右側スキャン画像IR2内の参照領域SPのサイズおよび形状と同じである。参照領域SPの各画素と、1個の候補領域NPの各画素とは、一対一で対応している。探索領域SA内には、図4(A)の候補領域NP1を縦方向や横方向に1画素刻みで移動させることで、複数個の候補領域NPが配置可能であることが解る。S215では、探索領域SA内に配置可能な全ての候補領域NPの中から1個の領域が所定の順序で注目候補領域として特定される。
S220では、CPU410は、注目候補領域の類似率(SC/Nt)を算出する。注目候補領域の類似率(SC/Nt)は、注目候補領域と、参照領域SPとが類似している程度を示す指標値である。
類似率(SC/Nt)の算出方法は、以下のとおりである。先ず、CPU410は、注目候補領域内の複数個の画素を1個ずつ注目画素として選択して、注目画素が、類似画素であるか非類似画素であるかを判断する。具体的には、CPU410は、注目候補領域内の注目画素の値(RGB値)と、当該注目画素に対応する参照領域SP内の画素の値と、の差ΔVPを算出する。注目画素に対応する参照領域SP内の画素は、注目候補領域と参照領域SPとを重ねた場合に、注目画素と重なる参照領域SP内の画素である。差ΔVPを算出すべき2個の画素のRGB値を、(R1、G1、B1)と(R2、G2、B2)とする。差ΔVPは、例えば、RGB値の3つの成分値間の差分の絶対値の和で表される。すなわち、差ΔVPは、(R1−R2)の絶対値と、(G1−G2)の絶対値と、(B1−B2)の絶対値と、の合計値で表される。
CPU410は、算出された差ΔVPが、所定の基準値TH1以下である場合には、注目画素が類似画素であると判断し、算出された差ΔVPが、所定の基準値TH1より大きい場合には、注目画素が非類似画素であると判断する。差ΔVPが、所定の基準値TH1以下である場合には、注目候補領域内の注目画素の色と、当該注目画素に対応する参照領域SP内の画素の色とは、類似すると判断できるからである。なお、変形例では、差ΔVPは、(R1−R2)の絶対値と、(G1−G2)の絶対値と、(B1−B2)の絶対値と、のそれぞれの値でもよい。この変形例では、それぞれのΔVPが、所定の基準値THs以下である場合には、注目画素が類似画素であると判断し、少なくとも一つのΔVPが、所定の基準値THsより大きい場合には、注目画素が非類似画素であると判断してもよい。
CPU410は、注目候補領域内の類似画素の個数SCを、注目候補領域内の画素の総数Ntで除することによって、注目候補領域の類似率(SC/Nt)を算出する。類似率(SC/Nt)は、注目候補領域内の画素の総数Ntに対する類似画素の個数SCの割合である。類似率(SC/Nt)が大きいほど、参照領域SPと、注目候補領域とは、類似している。
S225では、CPU410は、類似率(SC/Nt)が、閾値TH2以上であるか否かを判断する。即ち、CPU410は、現在の注目候補領域が参照領域SPと類似しているか否かを判断する。
類似率(SC/Nt)が、閾値TH2以上である場合、即ち、現在の注目候補領域が参照領域SPに類似していると判断する場合には(S225:YES)、CPU410は、S230にて、現在の注目候補領域を、参照領域SPに類似する類似領域の候補として記録して、S235に処理を進める。例えば、現在の注目候補領域の左上の頂点の左側スキャン画像IL2内における座標を示す座標情報が、バッファ領域421に記録される。例えば、図4(A)の候補領域NP1が注目候補領域である場合には、候補領域NP1の左上の頂点PTの座標情報が記録される。
類似率(SC/Nt)が、閾値TH2未満である場合、即ち、現在の注目候補領域が参照領域SPに類似していないと判断する場合には(S225:NO)、CPU410は、S230をスキップして、S235に処理を進める。
S235では、CPU410は、探索領域SA内の全ての候補領域を注目候補領域として処理したか否かを判断する。未処理の候補領域がある場合には(S235:NO)、CPU410は、S215に戻って、未処理の候補領域を注目候補領域として特定する。全ての候補領域が処理された場合には(S235:YES)、CPU410は、S240に処理を進める。
S240では、CPU410は、探索領域SA内の複数個の候補領域の中に1個以上の類似領域の候補があるか否かを判断する。すなわち、S230にて類似領域の候補として記録された領域が1個以上あるか否かが判断される。1個以上の類似領域の候補がある場合には(S240:YES)、S245にて、CPU410は、キャンパスサイズに基づいて、配置位置決定処理において決定すべき配置位置の基準となる位置である基準位置を決定する。キャンパスサイズは、S25によって取得されたキャンパスサイズ情報に基づいて決定される。キャンパスサイズは、例えば、原稿10のサイズと同じサイズであり、本実施例では、「A3」のサイズである。キャンパスサイズは、2個のスキャン画像IL2、IR2の解像度(例えば、300dpi)を考慮して、例えば、「A3」のサイズを表す縦方向および横方向の画素数で表される。
図8は、基準位置の説明図である。図8には、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2とが、基準位置に配置された状態が示されている。2個のスキャン画像IL2、IR2の横方向の基準位置は、左側スキャン画像IL2の左端から右側スキャン画像IR2の右端まで長さ、すなわち、基準位置に配置された2個のスキャン画像IL2、IR2の全体の横方向の長さが、キャンパスサイズの横方向の長さWtに等しくなるように決定される。このようにして、2個のスキャン画像IL2、IR2の横方向の基準位置が決定された場合には、本実施例では、横方向の基準位置は、左側スキャン画像IL2の右端の近傍と、右側スキャン画像IR2の左端の近傍と、が重なる位置になる。2個のスキャン画像IL2、IR2が互いに重なる重畳領域OAの横方向の長さΔWは、((2×Ws)−Wt)で表される。Wsは、2個のスキャン画像IL2、IR2のそれぞれの横方向の長さである。
また、2個のスキャン画像IL2、IR2の縦方向の基準位置は、2個のスキャン画像IL2、IR2の2個の上端のうちの下側の上端から、2個のスキャン画像IL2、IR2の2個の下端のうちの上側の下端までの長さが、キャンパスサイズの縦方向の長さHtに等しくなるように決定される。このようにして、2個のスキャン画像IL2、IR2の横方向の基準位置が決定された場合には、本実施例では、縦方向の基準位置は、左側スキャン画像IL2の上端と、右側スキャン画像IR2の上端とが、ずれ量ΔHだけずれた位置となる。このとき、図8に示すように、左側スキャン画像IL2の上端に対して、右側スキャン画像IR2の上端が上方にずらされるのは、図3(B)、(C)に示すルールに従って、2個のスキャンデータが生成される場合には、左側スキャン画像IL2の下側に比較的広い余白が位置し、右側スキャン画像IR2の上側に比較的広い余白が位置するからである(図4(A))。なお、ずれ量ΔHは、(Hs−Ht)で表される。Hsは、2個のスキャン画像IL2、IR2のそれぞれの縦方向の長さである。
基準位置は、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な特定の位置である、と言うことができる。なお、図2のS205で右側スキャン画像IR2内の所定の位置に決定される参照領域SPは、図8に示すように、重畳領域OA内に位置している。重畳領域OAは、図8のように右側スキャン画像IR2の左端に沿った領域となることは予め解っているので、参照領域SPが配置されるべき位置は、右側スキャン画像IR2の左端に沿う所定の位置に決められている。これによって、参照領域SPは、重畳領域OA内に適切に配置される。
S250では、CPU410は、類似領域の複数個の候補の中から、1個の領域を類似領域CPとして選択する。本実施例では、CPU410は、選択された類似領域に基づいて、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置を決定した場合に、当該相対的な配置位置が、図8の基準位置に最も近くなるように、1個の類似領域CPを選択する。具体的には、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に、右側スキャン画像IR2内の参照領域SPの左上の頂点PTs(図8)が配置される左側スキャン画像IL2内の位置が基準にされる。参照領域SPの左上の頂点PTsが配置される左側スキャン画像IL2内の位置は、左側スキャン画像IL2に設定された探索領域SA(図4(A))内の位置となる。
図9は、類似領域CPの選択についての説明図である。図9には、左側スキャン画像IL2に設定された探索領域SAが図示されている。探索領域SA内には、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に、参照領域SPの左上の頂点PTsが配置される位置が図示されている。さらに、探索領域SA内には、S230にて記録される類似領域の複数の候補の左上の頂点PT1〜PT5が図示されている。CPU410は、これらの複数個の頂点PT1〜PT5の座標情報と、基準位置で重ねた場合の参照領域SPの頂点PTsの座標情報を用いて、頂点PT1〜PT5のそれぞれと、頂点PTsとのユークリッド距離をそれぞれ算出する。そして、CPU410は、複数の候補の左上の頂点PT1〜PT5の中から、参照領域SPの頂点PTsとの距離が最も近い1個の頂点を特定する。例えば、図9の例では、頂点PTsとの距離が最も近い1個の頂点として、PT2が特定される。そして、CPU410は、特定された1個の頂点によって特定される類似領域の候補を、最終的な類似領域CPとして選択する。
S255では、CPU410は、選択した1個の類似領域CPの位置に基づいて、配置済画像BIにおける2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置を決定する。本実施例では、上述したように、右側スキャン画像IR2内の参照領域SPと、左側スキャン画像IL2内の類似領域CPと、が重なる位置が、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置に決定される。
類似領域の1個以上の候補がない場合には(S240:NO)、CPU410は、S260にて、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置をデフォルトの配置位置に決定する。本実施例のデフォルトの配置位置は、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2とが重ならない位置である。例えば、デフォルトの横方向の配置位置は、図4(C)に示すように、左側スキャン画像IL2の右端と右側スキャン画像IR2の左端とが接する位置である。デフォルトの縦方向の配置位置は、縦方向の基準位置と同様に、左側スキャン画像IL2に対して右側スキャン画像IR2が上方にΔHだけずれた位置である。
S255またはS260にて、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置が決定されると、配置位置決定処理は、終了される。
以上説明した本実施例によれば、図7のS245にて、CPU410は、キャンパスサイズ情報を用いて、左側スキャン画像IL2の一部と右側スキャン画像IR2の一部とが重なるように、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2との相対的な基準位置(図8)を決定する。上述したように、基準位置で重なる2個のスキャン画像IL2、IR2の全体の横方向の長さは、キャンパスサイズの横方向の長さWtと一致するように、基準位置が決定される。そして、CPU410は、基準位置を用いて、左側スキャン画像IL2内の一部の領域である探索領域SAから、右側スキャン画像IR2内の参照領域SPと類似する類似領域CPを特定する(S215〜S235、S250)。そして、CPU410は、参照領域SPと類似領域CPとに基づいて、2個のスキャン画像IL2、IR2との相対的な配置位置を決定する(S255)。このとき、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPが重なる左側スキャン画像IL2内の位置との距離がより近い候補領域が優先的に類似領域CPとして決定されるので、キャンパスサイズに比較的近いサイズを有する配置済画像BI1を表す配置済像データを生成することができる。また、基準位置を用いて、正しく原稿10を表すように、類似領域CPを精度良く決定することができる。
具体的には、S215〜S235にて、左側スキャン画像IL2の探索領域SA内の画像を解析することによって、類似領域の複数個の候補が決定される。そして、S255にて、類似領域の複数個の候補の中から、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPが重なる左側スキャン画像IL2内の位置との距離が最も近い一の候補、具体的には、図8の参照領域SPの頂点PTsとの距離が最も近い頂点を有する候補が、類似領域CPとして決定される。この結果、例えば、図9の頂点PT1、PT3〜PT5を有する候補領域よりも頂点PT2を有する候補領域が優先的に類似領域CPとして決定されることが解る。したがって、キャンパスサイズに比較的近い配置済画像BI1を表す配置済画像データを生成することができるとともに、正しく原稿10を表すように、類似領域CPを精度良く決定することができる。この説明から解るように、頂点PT1、PT3〜PT5をそれぞれ有する4個の候補領域のそれぞれは、第1領域の例であり、頂点PT2を有する候補領域は、第2領域の例である。
詳しく説明すると、図3(B)、(C)にて説明したように、2個のスキャン画像が生成される2回の読み取りでは、予め定められた原稿10の原稿台255への配置のルールに従って、原稿10が原稿台255上に配置される。このルールが完璧に守られた場合には、配置済画像BI1において、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を重ねて配置すると、配置済画像BI1において原稿10を適切に表すことができる。
具体的には、図3(B)に示すように、1回目の読み取りでは、原稿10の左端LTと原稿台255の上端とが一致し、図3(C)に示すように、2回目の読み取りでは、原稿10の右端RTと原稿台255の上端とが一致するように、原稿10が配置される。この結果、図4(A)の左側スキャン画像IL2の左側、および、右側スキャン画像IR2の右側には、余白はほとんどなくなる。これを考慮して、本実施例では、図8に示すように、左側スキャン画像IL2と右側スキャン画像IR2との全体の横方向の長さが、キャンパスサイズの横方向の長さWtと一致するように、横方向の基準位置が設定される。この結果、キャンパスサイズ情報が示すキャンパスサイズに応じて、適切な基準位置が設定できる。
また、図3(B)に示すように、1回目の読み取りでは、原稿10の上端UTと原稿台255の左端とが一致し、図3(C)に示すように、2回目の読み取りでは、原稿10の下端BTと原稿台255の左端とが一致するように、原稿10が配置される。この結果、図4(A)の左側スキャン画像IL2の上側には余白がほとんどなく、下側に余白ができる。また、図4(A)の右側スキャン画像IR2の上側には余白ができ、下側には余白がほとんどなくなる。これを考慮して、本実施例では、図8に示すように、左側スキャン画像IL2の縦方向の位置に対して、右側スキャン画像IR2の縦方向の位置が上側にΔHだけずれるように、縦方向の基準位置が設定される。ΔHは、キャンパスサイズ情報が示すキャンパスサイズの縦方向の長さHtに基づいて決定される(ΔH=(Hs−Ht))。この結果、キャンパスサイズ情報が示すキャンパスサイズに応じて、より適切な基準位置が設定できる。
実際には、この配置のルールを完璧に守ることは困難であり、原稿台255上の原稿10の位置は、理想的な位置から多少ずれるが、原稿10を適切に表すことができる2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置は、基準位置に比較的近いと考えられる。このために、類似領域の複数個の候補の中から、図8の参照領域SPの頂点PTsとの距離が最も近い頂点を有する候補が、類似領域CPとして決定されることによって、適切なサイズの配置済画像BI1が生成できる類似領域CPを決定することができる。また、配置済画像BI1において、適切に原稿10を配置することができる類似領域CPを精度良く決定することができる。
さらに、本実施例では、上述したS250にて、CPU410は、左側スキャン画像IL2内の類似領域の複数個の候補の位置を示す複数個の座標情報、すなわち、図9の頂点PT1〜PT5の座標情報のそれぞれと、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPが重なる左側スキャン画像IL2内の位置を示す座標情報、すなわち、図9の頂点PTsの座標情報と、を用いて、類似領域CPを決定する。この結果、類似領域CPを適切に決定することができる。
さらに、本実施例では、左側スキャン画像IL2内の探索領域SAから類似領域CPが特定できない場合、すなわち、S215〜S235にて類似領域の候補が1個も決定できない場合に(S240:NO)、2個のスキャン画像IL2、IR2が重ならないように、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的に配置位置が決定される。したがって、この場合には、図4(C)に示すような配置済画像BI1bが生成される。類似領域の候補が1個も決定できない場合に、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置せずに、2個のスキャン画像IL2、IR2が重ならないように配置するのは、以下の理由による。2個のスキャン画像IL2、IR2を基準位置で重ねて配置すると、配置済画像の中央部分、すなわち、図8の重畳領域OAにおいて、2個のスキャン画像IL2、IR2のうちの一方の画像しか用いられない。類似領域CPが特定できないにも拘わらずに、2個のスキャン画像IL2、IR2を基準位置で重ねて配置すると、原稿10の中央部分の画像の一部が、配置済画像から失われる可能性がある。原稿10の中央部分には、原稿10の端部と比較して原稿10の特徴的な部分、例えば、主要なオブジェクトが配置されている可能性が高いので、原稿10の中央部分の画像の一部が配置済画像から失われることは好ましくない。本実施例では、配置済画像のサイズが調整された場合に、原稿10の端部を表す部分が削除され得ることより、原稿10の中央部分の画像の一部が失われることを防ぐことを重視している。類似領域CPが特定できない場合に、2個のスキャン画像IL2、IR2が重ならないように配置すれば、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な位置が整合していなくても、2個のスキャン画像IL2、IR2から原稿10の中央部分を表す画像の一部が失われることはない。この結果、原稿10の中央部分の画像の一部が失われた不適切な配置済画像データが生成される可能性を低減できる。
さらに、本実施例では、キャンパスサイズ情報は、ユーザによって指定された特定のサイズを示すので、ユーザの意図に従った適切なサイズ、例えば、ユーザが準備した原稿10のサイズを有する配置済画像を表す配置済画像データを生成することができる。
さらに、本実施例では、図5の配置済画像生成処理のS115において、配置済画像BI1のサイズが、キャンパスサイズと一致するように調整される。この結果、配置済画像BI1のサイズを適切なサイズ、例えば、ユーザによって指定されたキャンパスサイズに調整することができる。
なお、上記説明から解るように、右側スキャン画像IR1は、第1の画像の例であり、左側スキャン画像IL2は、第2の画像の例である。図4の横方向は、第1方向の例であり、図4の縦方向は、第1方向と直交する第2方向の例である。
B.第2実施例:
第2実施例は、配置位置決定処理が、第1実施例と異なる。配置位置決定処理以外の処理は、第1実施例と同一である。図10は、第2実施例の配置位置決定処理のフローチャートである。図11は、第2実施例の配置位置決定処理の説明図である。
S305では、CPU410は、図7のS245と同様に、キャンパスサイズに基づいて、配置位置決定処理において決定すべき配置位置の基準となる位置である基準位置を決定する。図11(A)には、図8と同様の基準位置で配置された2個のスキャン画像IL2、IR2が図示されている。
S310では、CPU410は、基準位置に基づいて、右側スキャン画像IR2内に参照領域SPbを決定する。参照領域SPbは、図11(A)に示すように、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に、右側スキャン画像IR2と左側スキャン画像IL2とが重なる重畳領域OA内に決定される。
S315では、CPU410は、基準位置に基づいて、左側スキャン画像IL2内に、複数個の候補領域NPが設定される領域である探索領域SAbを決定する。具体的には、CPU410は、複数個の候補領域NPを特定するための特定範囲REbを左側スキャン画像IL2内に設定する。特定範囲REbは、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPbが重なる左側スキャン画像IL2内の位置を基準に設定される。具体的には、図11(A)に示すように、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した状態において、参照領域SPbの左上の頂点PTsの位置を中心とした範囲が、特定範囲REbとして左側スキャン画像IL2に設定される。特定範囲REbのサイズは、予め定められたサイズであり、例えば、縦M画素×横N画素分の矩形の範囲である(M、Nは、2以上の整数)。
後述するように、特定範囲REb内の(M×N)個の画素のそれぞれを左上の頂点とする(M×N)個の候補領域NPが特定できる。例えば、図11(A)の特定範囲REb内の画素PTbに基づいて、画素PTbを左上の頂点とする1個の候補領域NPbが特定できる。したがって、特定範囲REbに基づいて特定される(M×N)個の候補領域NPが設定される探索領域SAbは、図11(A)の一点破線で示す範囲となる。このように、予め定められたサイズの特定範囲REbが設定されることによって、予め定められたサイズの探索領域SAbが決定されることが解る。探索領域SAbのサイズは、MおよびNの値と、参照領域SPのサイズと、によって決定付けられる。探索領域SAbの横方向の長さは、例えば、スキャン画像IL2、IR2の横方向の長さWsの5%〜20%に決定される。探索領域SAbの縦方向の長さは、例えば、スキャン画像IL2、IR2の縦方向の長さHsの25%〜60%に決定される。
S320では、CPU410は、(M×N)個の候補領域NPの中から、所定の処理順序に従って、1個の注目候補領域を特定する。具体的には、特定範囲REb内の(M×N)個の画素の中から、所定の処理順序に従って1個の注目画素が選択され、該注目画素に基づいて1個の注目候補領域が特定される。図11(B)には、所定の処理順序の説明用に縦5画素×横5画素の特定範囲REbが図示されている。図11(B)の特定範囲REbの各画素に付された番号は、所定の処理順序を示す。所定の処理順序は、特定範囲REbの中心から周囲に向かう順序である。図11(B)に示すように、特定範囲REbの中心の画素1、8個の第1近接画素2〜9、16個の第2近接画素10〜25、という順序で、注目画素が選択される。したがって、探索領域SAbの中心の候補領域、すなわち、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPbが重なる位置の候補領域が、最初の注目候補領域である。そして、探索領域SAbの中心から周囲に向かう所定の順序で、注目候補領域が特定される。
なお、8個の第1近接画素2〜9の中では、最初に上側の行内の画素2〜4が左から右に向かう順序で選択されて、次に画素2〜4の行の下の行の画素5、6が、この順序で選択され、最後に下側の行内の画素7〜9が左から右に向かう順序で選択される。これは、CPU410による処理速度が、例えば、8個の第1近接画素2〜9を時計回りに選択する場合より速いからである。同様に、16個の第2近接画素10〜25の中では、上から下に向かう選択すべき注目画素を含む行が選択され、同一行内では、左から右に向かう順序で注目画素が選択される。処理速度を考慮しないならば、8個の第1近接画素2〜9の中での処理順序や、16個の第2近接画素10〜25の中での処理順序は、どのような順序であっても良い。
S325では、CPU410は、図7のS220と同様に、注目候補領域の類似率(SC/Nt)を算出する。S330では、CPU410は、図7のS225と同様に、類似率(SC/Nt)が、閾値TH2以上であるか否かを判断する。即ち、CPU410は、現在の注目候補領域が参照領域SPbと類似しているか否かを判断する。類似率(SC/Nt)が、閾値TH2以上である場合、即ち、現在の注目候補領域が参照領域SPbに類似していると判断する場合には(S330:YES)、CPU410は、S335にて、現在の注目候補領域を、最終的な類似領域CPとして決定する。したがって、この場合には、残りの未処理の注目候補領域については、S320〜330の処理は行われず、類似領域CPを特定する処理は、この時点で終了される。そして、続くS340では、CPU410は、決定済の1個の類似領域CPの位置に基づいて、配置済画像BIにおける2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置を決定する。
類似率(SC/Nt)が、閾値TH2未満である場合、即ち、現在の注目候補領域が参照領域SPに類似していないと判断する場合には(S330:NO)、CPU410は、S345にて、CPU410は、探索領域SAb内の全ての候補領域を注目候補領域として処理したか否かを判断する。未処理の候補領域がある場合には(S345:NO)、CPU410は、S320に戻って、所定の順序に従って次の注目候補領域を特定する。全ての候補領域が処理された場合には(S345:YES)、CPU410は、S350にて、図7のS260と同様に、2個のスキャン画像IL2、IR2の相対的な配置位置をデフォルトの配置位置に決定する。
以上説明した第2実施例によれば、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPbが重なる位置を基準にして、左側スキャン画像IL2に探索領域SAbが決定される。具体的には、S315にて、参照領域SPbの左上の頂点PTsの位置を中心とした範囲が、探索領域SAbを定義付ける特定範囲REbとして決定される。この結果、基準位置を用いて適切な探索領域SAbを決定することができる。この結果、キャンパスサイズに比較的近い配置済画像BI1を表す配置済画像データを生成することができる。
また、特定範囲REbのサイズは、予め定められた縦方向および横方向のサイズに決定されるので、探索領域SAbのサイズは、予め定められたサイズに決定される。すなわち、横方向の長さが予め定められた第1値であり、縦方向と直交する横方向の長さが、予め定められた第2値である探索領域SAbが決定される。この結果、第1値と第2値を適切な値に予め定めておけば、探索領域SAbは、基準位置と比較的近い配置位置に対応する注目候補領域を含む範囲に限定できる。この結果、キャンパスサイズと過度に異なるサイズの配置済画像BI1が生成されることを抑制することができる。また、正しく原稿10を表すように、類似領域CPを精度良く決定することができる。
さらに、図11のS320では、複数個の候補領域の中から、基準位置で2個のスキャン画像IL2、IR2を配置した場合に参照領域SPbが重なる位置の領域から周囲に向かって所定の処理順序に従って注目領域が選択される。そして、当該注目候補領域が参照領域SPbと類似する場合に(S330:YES)、S335にて当該注目候補領域が類似領域CPに決定され、当該注目候補領域が参照領域SPbと類似しない場合に(S330:NO)、当該注目候補領域が類似領域CPに決定されない。そして、類似領域CPが決定された場合には、S320〜S330の類似領域CPを決定する処理は終了され、類似領域CPが決定されない場合に、S320〜S330の処理が繰り返し実行される。この結果、基準位置を用いて、適切な類似領域CPを第1実施例より短時間で決定することができる。
例えば、図11(B)の特定範囲REb内の10番の画素に基づく候補領域と、2番の画素に基づく候補領域と、がともに参照領域SPbと類似していたとしても、2番の画素に基づく候補領域が、10番の画素に基づく候補領域よりも優先的に類似領域CPとして決定される。この説明から解るように、16個の第2近接画素10〜25に基づく16個の候補領域のそれぞれは、第1領域の例であり、8個の第1近接画素2〜9に基づく8個の候補領域のそれぞれは、第2領域の例である。
C.変形例
(1)図3を参照して説明した読み取り態様とは、異なる態様で、2個のスキャンデータを生成するための原稿10の読み取りが行われても良い。図12は、変形例のスキャンデータの説明図である。図12(A)、(B)に示すように、原稿10は、図3(A)の線CLで二つ折りにされた状態で、スキャナ部250によって読み取られても良い。図12(A)の1回目の読み取りでは、左領域10Lを表す左側スキャンデータが生成され、図12(B)の2回目の読み取りでは、右領域10Rを表す右側スキャンデータが生成される。
このように生成された左側スキャンデータによって表される左側スキャン画像IL2c内の左側原稿画像HILcと、右側スキャンデータによって表される右側スキャン画像IR2c内の右側原稿画像HIRcには、2個の画像HILc、HIRcの両方に表れる原稿10上の領域は存在しない。このために、CPU410は、2個のスキャンデータを用いて、例えば、図12(C)に示すように、少なくとも左側原稿画像HILcより右側の余白が除去された左側スキャン画像IL2cと、少なくとも右側原稿画像HIRcより左側の余白が除去された右側スキャン画像IR2cと、を生成する。そして、CPU410は、左側スキャン画像IL2cの右端に沿って、左側スキャン画像IL2cの右端より外側の領域AL内の複数個の画素を、復元する。領域AL内の画素の復元は、左側スキャン画像IL2cの内側であって、左側スキャン画像IL2cの右端に沿う領域内の複数個の画素を用いた補完処理によって行われる。同様に、CPU410は、右側スキャン画像IR2cの左端に沿って、右側スキャン画像IR2cの左端より外側の領域AR内の複数個の画素を、復元する。領域AR内の画素の復元は、例えば、右側スキャン画像IR2cの内側であって、右側スキャン画像IR2cの左端に沿う領域内の複数個の画素を用いた補完処理によって行われる。領域AL、ARは、ごく細い線状の領域であり、領域AL、ARの横方向の幅ΔWは、例えば、3〜12画素である。
そして、CPU410は、領域AL、ARを復元済の2個の右側スキャン画像IR2c、IL2cを用いて上記実施例と同様の処理を行えば良い。例えば、CPU410は、図7のS205にて復元された画素によって構成される領域ARを参照領域SPとして決定し、図7のS210にて復元された画素によって構成される領域ALを含む領域を探索領域SAとして決定する。その後は、CPU410は、上記第1実施例と同様に処理を行えばよい。この比較例(1)では、領域AL、ARを復元済の2個のスキャン画像IR2c、IL2cが、第1の画像および第2の画像の例である。なお、配置済画像には、復元された領域AL、AR内の画像は配置されなくても良い。このように、配置済画像には、第1の画像の全部と第2の画像の全部が配置される必要はない。配置済画像は、第1の画像の全部または一部と第2の画像の全部または一部が配置され、第1の画像と第2の画像とで対象物(例えば、原稿10)を示す画像であれば良い。
(2)図8に示す基準位置は、2回の読み取り時における原稿10の原稿台255への配置のルールに応じて、変更される。例えば、上記実施例では、図3(B)に示すように、1回目の読み取りでは、原稿10の上端UTと原稿台255の左端とが一致し、図3(C)に示すように、2回目の読み取りでは、原稿10の下端BTと原稿台255の左端とが一致するように、原稿10が配置される。これに代えて、1回目の読み取りでは、原稿10の下端BTと原稿台255の右端とが一致し、2回目の読み取りでは、原稿10の上端UTと原稿台255の右端とが一致するように、原稿10が配置されるルールであるとする。この場合には、図8とは異なり、左側スキャン画像IL2の縦方向の位置に対して、右側スキャン画像IR2の縦方向の位置が下側にΔHだけずれるように、縦方向の基準位置が設定される。また、1回目の読み取りおよび2回目の読み取りにおいて、原稿10の上端UTと下端BTとの中心が、原稿台255の左端と右端との中心と一致するように、原稿10が配置されるルールであるとする。この場合には、図8とは異なり、左側スキャン画像IL2の縦方向の位置と、右側スキャン画像IR2の縦方向の位置とが、ずれることなく一致するように、縦方向の基準位置が設定される。
(3)上記各実施例のデフォルトの配置位置は、2個のスキャン画像IL2、IR2が重ならない配置位置である。これに代えて、デフォルトの配置位置は、基準位置であっても良い。この場合には、配置済画像BI1のサイズを調整した際に、原稿10の左端LTおよび右端RTの近傍の画像が削除されることを抑制できる。
(4)図7のS220〜S225では、注目候補領域と参照領域SPとが類似するか否かが、類似画素の割合を示す類似率(SC/NT)に基づいて判断される。これに代えて、他の公知の方法を用いて、注目候補領域と参照領域SPとが類似するか否かが判断されても良く、2個の領域内のヒストグラムが類似する否かに基づく方法が用いられても良い。
(5)キャンパスサイズ情報としては、ユーザによって指定されたサイズを示す情報が取得されるが、例えば、予め定められたサイズの原稿10が用いられることに限定されている場合などには、キャンパスサイズ情報として、予め定められたサイズを示す情報が不揮発性記憶装置430に予め記録されていても良い。この場合には、CPU410は、当該予め定められたサイズを示す情報を、不揮発性記憶装置430から取得しても良い。
(6)図5の配置済画像生成処理のS115の画素の追加と削除、すなわち、配置済画像BI1のサイズの調整は、省略されても良い。サイズを調整しない場合であっても本実施例では、概ねキャンパスサイズ情報が示すサイズの配置済画像BI1が生成される可能性が比較的高い。
(7)上記実施例では、2個の画像データを用いて、2個の原稿画像が配置された配置済画像を表す配置済像データが生成されている。これに限らず、任意の個数の画像データを用いて、1個の配置済画像データが生成されても良い。例えば、4個の画像データを用いて、4個の原稿画像が配置された配置済画像を表す配置済画像データが生成されてもよい。
(8)上記実施例では、配置済画像データの生成に用いられる2個の画像データは、複合機200のスキャナ部250によって生成される。これに限らず、光学的に読み取られた画像を表す種々の画像データを採用可能である。例えば、デジタルカメラによる撮影によって、原稿10の左領域10Lを含む部分と、原稿10の右領域10Rを含む部分と、がそれぞれ光学的に読み取られることによって、2個の画像データが生成されても良い。また、これらの画像データは、読取装置(スキャナやデジタル)によって生成された画像データに限らず、描画作成や文書作成などのアプリケーションプログラムを用いて作成された画像データであっても良い。
(9)上記実施例においてサーバ400のCPU410によって実行される処理(例えば、図2のS25〜S40の処理)は、例えば、複合機200のCPU210によって実行されても良い。この場合には、この場合には、サーバ400は不要であり、複合機200が単体で図2の処理を実行すればよい。また、サーバ400のCPU410によって実行される処理は、複合機200と接続されたパーソナルコンピュータ500(図1)のCPU(図示省略)によって実行されても良い。例えば、パーソナルコンピュータ500のCPUは、パーソナルコンピュータ500にインストールされたスキャナドライバプログラムを実行することによって、これらの処理を実行しても良い。また、サーバ400は、本実施例のように1つの計算機で構成されても良く、互いに通信可能な複数個の計算機を含む計算システムによって構成されていても良い。
(10)上記実施例では、サーバ400は、S25にて、スキャンデータを画像ファイルの形式で取得し、S45にて、配置済画像データを画像ファイルの形式で出力(送信)している。これに代えて、例えば、上記変形例のように、複合機200のCPU210がS25〜S40の処理を実行する場合には、図2のS15にて左側スキャンデータと右側スキャンデータとを所定のフォーマットの画像ファイルに変換する処理が省略されて、CPU210は、スキャナ部250を用いて生成されたスキャンデータを画像ファイルに変換することなく、そのまま取得しても良い。また、CPU210は、図5のS120の処理を省略して、配置済画像データを画像ファイルに変換することなく、そのまま出力(具体的には印刷など)しても良い。
(11)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
70...インターネット、80...LAN、100...プリンタ、200...複合機、210...CPU、220...揮発性記憶装置、221...バッファ領域、230...不揮発性記憶装置、231...制御プログラム、240...プリンタ部、250...スキャナ部、255...原稿台、260...操作部、270...表示部、280...通信部、400...サーバ、410...CPU、420...揮発性記憶装置、421...バッファ領域、430...不揮発性記憶装置、431...コンピュータプログラム、433...UIデータ群、480...通信部、500...パーソナルコンピュータ、1000...画像処理システム

Claims (12)

  1. 1個の対象物の一部を示す第1の画像を表す第1の画像データと、前記対象物の他の一部を示す第2の画像を表す第2の画像データと、を取得する画像取得部と、
    生成すべき画像の特定のサイズを示すサイズ情報を取得するサイズ取得部と、
    前記サイズ情報を用いて、前記第1の画像の一部と前記第2の画像の一部とが重なるように前記第1の画像と前記第2の画像との相対的な基準位置を決定する基準位置決定部であって、決定する前記基準位置は、第1方向の位置と前記第1方向と直交する第2方向の位置とを含み、前記基準位置で重なる前記第1の画像と前記第2の画像との全体の前記第1方向の長さは、前記特定のサイズの前記第1方向の長さと一致する、前記基準位置決定部と、
    前記第1の画像データを用いて、前記第1の画像内の一部の領域である参照領域であって、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記第2の画像と重なる領域内に位置する、前記参照領域を決定する参照領域決定部と、
    前記基準位置を用いて、前記第2の画像内の一部の領域である探索領域であって、前記探索領域は、第1領域と、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置と前記第1領域との距離よりも前記第2の画像内の位置との距離が近い第2領域と、を含む前記探索領域から、前記参照領域と類似する類似領域を決定する類似領域決定部であって、前記第1領域よりも前記第2領域を優先的に前記類似領域として決定する、前記類似領域決定部と、
    前記参照領域と前記類似領域とに基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像との相対的な配置位置を決定する配置位置決定部と、
    決定済の前記配置位置で前記第1の画像と前記第2の画像とが配置され、第1の画像と第2の画像とで前記対象物を示す配置済画像を表す配置済画像データを生成する画像生成部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記第2の画像内の前記探索領域内の画像を解析することによって、前記類似領域の複数個の候補を決定する候補決定部を備え、
    前記類似領域決定部は、前記類似領域の複数個の候補の中から、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置との距離が最も近い一の候補を、前記類似領域として決定する、画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記類似領域決定部は、前記第2の画像内の前記類似領域の複数個の候補の位置を示す複数個の座標情報のそれぞれと、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置を示す座標情報と、を用いて、前一の候補を、前記類似領域として決定する、画像処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置を基準にして、前記第2の画像内に前記探索領域を決定する探索領域決定部を備える、画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置であって、
    前記探索領域決定部は、前記第1方向の長さが、予め定められた第1値であり、前記第2方向の長さが、予め定められた第2値である前記探索領域を決定する、画像処理装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の画像処理装置であって、
    前記類似領域決定部は、
    前記探索領域内の複数個の領域の中から、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置の領域から周囲に向かう所定の順序に従って注目領域を選択し、
    選択した前記注目領域が前記参照領域と類似するか否かを判断し、
    選択した前記注目領域が前記参照領域と類似する場合に、前記注目領域を前記類似領域として決定し、
    選択した前記注目領域が前記参照領域と類似しない場合に、前記類似領域を決定せずに、前記所定順序に従って次の順序の注目画像を選択する、
    ことを含む、類似領域決定処理を実行し、
    前記類似領域決定部は、前記類似領域を決定した場合に、前記類似領域決定処理を終了し、前記類似領域を決定しない場合に、前記類似領域決定処理を繰り返し実行する、画像処理装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記基準位置決定部は、前記第1の画像の前記第2方向の位置が、前記第2の画像の前記第2方向の位置に対して、前記サイズ情報が示す前記特定のサイズに基づく量だけずらした前記基準位置であって、前記第1の画像の前記第2の方向側の端と前記第2の画像の前記第2の方向側の端とのうちの前記第2の方向の反対側に位置する端から、前記第1の画像の前記第2の方向の反対側の端と前記第2の画像の前記第2の方向の反対側の端のうちの前記第2の方向側に位置する端までの前記第2の方向の長さが、前記特定のサイズの前記第2方向の長さと一致する、前記基準位置を決定する、画像処理装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記探索領域から前記類似領域が決定できない場合に、前記配置位置決定部は、前記第1の画像と前記第2の画像とが重ならないように、前記配置位置を決定する、画像処理装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記サイズ取得部は、ユーザによって指定された前記特定のサイズを示す前記サイズ情報を取得する、画像処理装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記配置済画像のサイズを、前記特定のサイズと一致するように調整する調整部であって、前記配置済画像の重心に一致する重心と前記特定サイズとを有する特定矩形の外側に位置する前記配置済画像の画素を削除する処理と、前記特定矩形の内側で、かつ、前記配置済画像の外側の位置に画素を追加する処理と、を行う、前記調整部を備える、画像処理装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記画像取得部は、原稿の第1領域を光学的に読み取ることによって生成される前記第1の画像データと、前記原稿の第2領域を光学的に読み取ることによって生成される前記第2の画像データを取得し、
    前記特定のサイズは、前記原稿のサイズである、画像処理装置。
  12. 1個の対象物の一部を示す第1の画像を表す第1の画像データと、前記対象物の他の一部を示す第2の画像を表す第2の画像データと、を取得する画像取得機能と、
    生成すべき画像の特定のサイズを示すサイズ情報を取得するサイズ取得機能と、
    前記サイズ情報を用いて、前記第1の画像の一部と前記第2の画像の一部とが重なるように前記第1の画像と前記第2の画像との相対的な基準位置を決定する基準位置決定機能であって、決定する前記基準位置は、第1方向の位置と前記第1方向と直交する第2方向の位置とを含み、前記基準位置で重なる前記第1の画像と前記第2の画像との全体の前記第1方向の長さは、前記特定のサイズの前記第1方向の長さと一致する、前記基準位置決定機能と、
    前記第1の画像データを用いて、前記第1の画像内の一部の領域である参照領域であって、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記第2の画像と重なる領域内に位置する、前記参照領域を決定する参照領域決定機能と、
    前記基準位置を用いて、前記第2の画像内の一部の領域である探索領域であって、前記探索領域は、第1領域と、前記基準位置で前記第1の画像と前記第2の画像とを配置した場合に前記参照領域が重なる前記第2の画像内の位置と前記第1領域との距離よりも前記第2の画像内の位置との距離が近い第2領域と、を含む前記探索領域から、前記参照領域と類似する類似領域を決定する類似領域決定機能であって、前記第1領域よりも前記第2領域を優先的に前記類似領域として決定する、前記類似領域決定機能と、
    前記参照領域と前記類似領域とに基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像との相対的な配置位置を決定する配置位置決定機能と、
    決定済の前記配置位置で前記第1の画像と前記第2の画像とが配置され、第1の画像と第2の画像とで前記対象物を示す配置済画像を表す配置済画像データを生成する画像生成機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110163829A (zh) * 2019-04-19 2019-08-23 北京沃东天骏信息技术有限公司 图像生成方法、装置和计算机可读存储介质

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