JP2016177093A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排紙後の記録媒体のカールを抑制しつつ、記録媒体のコロすじ等の発生も抑制し高品質画像を形成する。【解決手段】定着ベルト21と、加圧ローラ22と、ニップ形成部材24と、を備える定着装置20において、定着装置20は、駆動側定着出口ローラ204と従動側定着出口ローラ203とからなる定着出口ローラ対210と、回動可能な定着出口ガイド板205と、を有し、また、用紙搬送経路で用紙Pがカールする方向とは逆向きに定着出口ガイド板205を屈曲させた状態にて用紙Pを搬送する第1のモードと、定着出口ガイド板205を屈曲させず定着出口ガイド板205の用紙搬送面を略垂直にした状態にて用紙Pを搬送する第2のモードと、を有し、第2のモードにおいて、定着出口ローラ対210が離間し、除圧状態で用紙Pが搬送されることを特徴とする定着装置20。【選択図】図7
Description
本発明は複写機やファクシミリ、プリンタなどの静電記録式画像形成装置に使用される定着装置に関し、より具体的には無端状の定着部材と加圧部材間にニップを形成し、前記ニップを通る被定着材に対し定着処理を行う定着装置、およびその定着装置を搭載した画像形成装置に関する。
プリンタ・複写機・ファクシミリなどの画像形成装置に対し、近年、省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像が記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙などの記録材に形成される。未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
このような定着装置の一例として、ベルト方式の定着装置(例えば、特許文献1)やセラミックヒータを用いたサーフ定着(フィルム定着)の定着装置(例えば、特許文献2)が知られている。
ベルト方式の定着装置では、近年、さらなるウォームアップ時間(電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間)や、ファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)の短縮化が望まれている(課題1)。また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間あたりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大しているため、特に連続印刷のはじめに熱量が不足する(所謂、温度落ち込み)が問題となっている(課題2)。
前記課題1の問題を解決する方法として、セラミックヒータを用いたサーフ定着が提案されており、この方式により、ベルト方式の定着装置に比べ、低熱容量化、小型化が可能となったが、ニップ部のみを局所加熱しているため、その他の部分では加熱されておらず、ニップの用紙などの入口においてベルトは最も冷えた状態にあり、定着不良が発生しやすくなるという問題がある。特に、高速機においては、ベルトの回転が速くニップ部以外でのベルトの放熱が多くなるため、より定着不良が発生しやすくなるという問題がある(課題3)。
以上のような課題1〜3を解決するために、無端ベルトを用いる構成において、そのベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消して、高生産の画像形成装置に搭載されても、良好な定着性を得ることができるようにした定着装置が提案されている(例えば、特許文献3)。
特許文献3では図9に示すように、無端ベルト100と、無端ベルト100の内部に配設されたパイプ状の金属熱伝導体200と、金属熱伝導体200内に配設された熱源300と、無端ベルト100を介して金属熱伝導体200に当接してニップ部Nを形成する加圧ローラ400を備えている。加圧ローラ400の回転により無端ベルト100は連れ回りし、このとき、金属熱伝導体200は無端ベルト100の移動をガイドする。また、金属熱伝導体200内の熱源300により金属熱伝導体200を介して無端ベルト100が加熱されることで、無端ベルト100全体を温めることを可能にしている。これにより、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
しかしながら、さらなる省エネ性およびファーストプリントタイム向上のためには熱効率をより一層向上させる必要がある。そこで、無端ベルトを金属熱伝導体を介して間接的に加熱するのではなく、無端ベルトを(金属熱伝導体を介さずに)直接加熱する構成が提案されている(例えば、特許文献4)。
この構成では、図10に示すように、無端ベルト100の内側から上記パイプ状の金属熱伝導体を取り除き、代わりに、加圧ローラ400と対向する位置に板状のニップ形成部材500を設けている。この構成の場合、ニップ形成部材500を配設した箇所以外で無端ベルト100を熱源300によって直接加熱することができるので、伝熱効率が大幅に向上し消費電力が低減する。
これにより、加熱待機時からのファーストプリントタイムをさらに短縮することが可能となる。また、金属熱伝導体を設けないことによるコストダウンも期待できる。また、この定着装置においては、ニップ形成部材500をステンレス等の支持部材600により支持し、加圧ローラ400の加圧力に対するニップ形成部材500の強度を高めている。
しかしながら、省エネ性やクイックスタートを目的とした定着装置は、より少ないエネルギーを効率よく定着ベルト加熱に使用する事を目的としているところから、定着搬送開始時等で定着ベルトと加圧ローラの大きな温度差を生じさせる。これにより、搬送媒体の表裏(ニップ入口手前で未定着トナーが載っている側を表とする)で温度差を生じさせることになり、含水分の移動による収縮で記録媒体が裏側凹にカールするようになる(バックカール)。カール量が大きくなると搬送不良や排紙スタック不良など、ユーザビリティに大きな不具合を及ぼすこととなる。上記に記載したカールの課題を解決するために、図11に示すように定着装置に定着後デカーラを搭載することも考えられる。
定着デカーラを搭載した構成において、定着装置は定着ニップの下流に搬送を補助する搬送補助ローラ対、および定着出口ガイドを有する。この定着出口ガイドは排紙モジュールへの受け渡しを補助するものであるが、従来とは異なり紙を積極的に屈曲させるような角度で配置されている。定着ニップを抜けた用紙は搬送補助ローラ対に案内され搬送補助ニップの延長線上に排出されるが、定着出口ガイドの角度によって画像面側に屈曲させられる。これによりバックカールを矯正しながら排紙モジュールへ案内させるので、最終的に排出された紙のバックカールを低減することが出来る。
上記で説明した定着デカーラを搭載した構成では、両面印刷時の第二面(裏面)や、坪量約100g/cm2〜300g/cm2のいわゆる中厚口や厚紙と称される記録媒体の搬送では、定着出口ガイド板(爪)がデカーラ効果OFFの搬送パス状態へ回動可能となっており、必要以上にコシ付けすることや、搬送中に定着出口ガイド板リブ痕(もしくは爪痕)が付いてしまうことを防止している。
ただしこの定着デカーラを搭載した構成では、中厚口以上の記録媒体搬送時に、定着ニップの下流に搬送を補助する搬送補助ローラ対で、裏面にコロすじ発生の懸念を有している。裏面側の定着出口ローラ(ゴムローラ)は、幅方向で所々スペースが空いており団子形状になっている。これは定着出口ガイド板が記録媒体を掬いやすいようにリブ(爪)を本スペースまで伸ばしているためであるが、ダンゴローラの各エッジがコロすじの原因となる。坪量の大きな中厚口以上の記録媒体が、80g/cm2以下の普通紙区分の記録媒体と比較して厚みが増しているせいで、定着出口ローラ間のニップ部でより大きな圧力が加わってしまうためである。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、排紙後の記録媒体のカールを抑制しつつ、記録媒体のコロすじ等の発生も抑制し高品質画像を形成することができる定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、上記目的を達成するため、可撓性を有し回転可能な第1の定着部材と、弾性層を有し前記第1の定着部材と定着ニップ部を形成する回転可能な第2の定着部材と、前記第1の定着部材の内部で前記第2の定着部材と対向し定着ニップ部を形成するニップ形成部材と、を備える定着装置において、前記定着装置は、前記定着ニップ部を通過後の用紙の搬送を補助し画像裏面側に配置される搬送補助駆動ローラと画像表面側に配置される搬送補助従動ローラとからなる定着補助ローラ対と、回動可能な定着出口ガイド板と、を有し、また、前記定着補助ローラ対を通過後の前記定着出口ガイド板により前記用紙の搬送が補助される用紙搬送経路で前記用紙がカールする方向とは逆向きに前記定着出口ガイド板を屈曲させた状態にて前記用紙を搬送する第1のモードと、前記定着出口ガイド板を屈曲させず前記定着出口ガイド板の用紙搬送面を略垂直にした状態にて前記用紙を搬送する第2のモードと、を有し、前記第2のモードにおいて、前記定着補助ローラ対が離間し、除圧状態で前記用紙が搬送されることを特徴とする。
本発明によれば、排紙後の記録媒体のカールを抑制しつつ、記録媒体のコロすじ等の発生も抑制し高品質画像を形成することができる。
まず、図1を参照して、本発明に係る定着装置を搭載した画像形成装置の実施の一形態の全体構成および動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その画像形成装置1の本体の中央には、4つの作像部4Y、4M、4C、4Kが設けられている。各作像部4Y、4M、4C、4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y、4M、4C、4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y、4M、4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y、4M、4C、4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35を備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33およびテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図1の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)および/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)および/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた廃トナー移送ホースは、廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
画像形成装置1の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、画像形成装置1の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、手差し給紙機構を設けてもよい。
画像形成装置1の本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、画像形成装置1本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が駆動装置によって図1の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図1の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図1の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、図2に基づき、上記定着装置20の詳細な構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、回転可能な定着回転体としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向回転体としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21の内側に配設されたニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23から放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27と、定着ベルト21から用紙を分離する分離部材28と、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する加圧手段等を備えている。
定着ベルト21は本発明に係る第1の定着部材を構成し、加圧ローラ22は本発明に係る第2の定着部材を構成する。
定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22bの表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅の定着ニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられたモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力が定着ニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施の形態に係る定着装置20では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。
弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着回転体と対向回転体は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
各ハロゲンヒータ23は、それぞれの両端部が定着装置20の側板に固定されている。各ハロゲンヒータ23は、画像形成装置1本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記温度センサ27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなハロゲンヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ23以外に、IH、抵抗発熱体、又はカーボンヒータ等を用いてもよい。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って長手状に配設され、ステー25によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましいが、ステー25を樹脂製とすることも可能である。
また、ニップ形成部材24は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定した定着ニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ニップ形成部材24には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。なお、図2ではニップ形成部材24の形状は加圧時に定着ベルト21がこれに倣い、狙いのニップ部形状(第一の平面N1、円弧N2、第二の平面N3)が得られる形状としているが、N1、N2およびN3が同一平面状となるフラット形状としてもよい。
また、ニップ形成部材24は、その表面に低摩擦シートを有している。定着ベルト21が回転する際、この低摩擦シートに対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト21への摩擦力による負荷が軽減される。
反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23との間に配設されている。本実施の形態に係る定着装置20では、反射部材26をステー25に固定している。また、反射部材26は、ハロゲンヒータ23によって直接加熱されるため、高融点の金属材料等で形成されることが望ましい。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23からステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。
これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23からの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
また、本実施の形態に係る定着装置20に反射部材26を設けずに、ステー25のハロゲンヒータ23側の面を研磨又は塗装などの鏡面処理をし、反射面を形成してもよい。また、上記反射部材26又はステー25の反射面の反射率は、90%以上であることが望ましい。
ただ、ステー25はその強度を確保するために形状や材質が自由に選択できないため、本実施の形態に係る定着装置20のように反射部材26を別途設けた方が、形状や材質の選択の自重度が広がり、反射部材26とステー25はそれぞれの機能に特化することができる。また、反射部材26をハロゲンヒータ23とステー25との間に設けることにより、ハロゲンヒータ23に対する反射部材26の位置が近くなるので、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。
また、本実施の形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性およびファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ23によって定着ベルト21を定着ニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施の形態に係る定着装置20では、ハロゲンヒータ23と定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分においてハロゲンヒータ23からの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施の形態に係る定着装置20では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、定着ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、定着ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
なお、定着ベルト21の軸方向両端部には、定着ベルト21とハロゲンヒータ23との間に、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設している。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
以下、図2を参照しつつ、本実施の形態に係る定着装置20の基本動作について説明する。
画像形成装置1本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、ガイド板に案内されながら図2の矢印A2方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21および加圧ローラ22の定着ニップ部Nに送入される。そして、ハロゲンヒータ23によって加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、定着ニップ部Nから図2中の矢印A3方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材28の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
本実施の形態に係る定着装置20では、定着ベルト21内でステー25をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材24を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ニップ形成部材24の用紙搬送方向の幅を、ステー25の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。これにより、定着ベルト21内の限られたスペース内でステー25をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー25の強度を確保することができるようになる。
また、本実施の形態に係る定着装置20では、定着ベルト21は、その端部以外の部分ではニップ形成部材24のみによってガイドされるように構成されている(端部では、定着ベルト21はベルト保持部材40によってもガイドされる)。すなわち、定着ベルト21とステー25との間には、ニップ形成部材24以外のガイド部材を設けていないので、ステー25を定着ベルト21により近づけて配設することができ、ステーの強度の向上を図ることができる。
また、本実施の形態に係る定着装置20では、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に対して加圧ローラ22の当接方向に近接するように配設することで、ステー25の機械的強度を向上させることができ、加圧ローラ22によるニップ形成部材24の撓みを防止することができる。これにより、ニップ幅を加圧ローラ22の軸方向に渡って均一に形成することができるようになり、良好な画像を得ることが可能となる。
図3と図4を用いて、定着装置20による用紙Pが定着ニップ部Nを通過した後の用紙搬送について説明する。
ベルト側分離搬送部材201は、定着ベルト21に対して粘着して貼り付き気味な用紙Pを定着ベルト21から剥離するために設けられている。このため、貼り付いている用紙Pを定着ベルト21の表面から浮き上がらせることができる近接位置に位置決めできる精度が得られるように金属製が用いられる。
加圧側分離搬送部材202は、樹脂成型品が用いられており、一部に設けられた支持ロッド202Aが筐体側に回転可能に支持されることにより、加圧ローラ22に対向する揺動端を加圧ローラ22に対して接離可能となるように揺動可能である。
加圧側分離搬送部材202は、加圧ローラ22に対して揺動することにより、例えば、ジャムを生じた用紙Pをニップ部Nから取り除く際に、加圧ローラ22から離れる方向に揺動し、定着ニップ部Nへの手の挿入スペースを作ることができる。これにより、定着ニップ部Nからの用紙Pの引き出しが可能となる。
分離搬送部材の下流側に、加圧側分離搬送部材202に支持された搬送補助駆動ローラとしての駆動側定着出口ローラ204とホルダ208に支持された搬送補助従動ローラとしての従動側定着出口ローラ203からなる定着出口ローラ対210を配置している。定着出口ローラ対210は本発明に係る定着補助ローラ対を構成している。
駆動側定着出口ローラ204と従動側定着出口ローラ203は定着ニップ部Nを通過した用紙Pの用紙搬送を補助するようになっている。駆動側定着出口ローラ204は用紙Pに転写したトナー像による画像があらわれる側と逆側である画像裏面側に配置され、従動側定着出口ローラ203は画像表面側に配置される。
駆動側定着出口ローラ204は、芯金204aと芯金表面に設けられシリコーン、EPDM、ウレタン、フッ素ゴム等からなる高摩係数のソリッドゴム材料204bから構成し、用紙搬送力を得られるようにしている。従動側定着出口ローラ203は、中空のパイプ状金属表面にPFA、ETFA、FEP等の高離型性材料で低μのチューブ(厚み30〜300μm)を被せた構成にしている。
従動側定着出口ローラ203を中空のパイプ状金属にしている理由としては、定着時に紙から蒸発して発生した水蒸気が従動側定着出口ローラ203側に付着する結露防止のため、低熱容量化し、定着からの熱ですぐに温まるようにするためである。
従動側定着出口ローラ203の表面に低μのチューブを配置している理由としては、定着後に溶け切れなかった微量なトナーが付着しづらくし、付着しても堆積しないようにするためである。従動側定着出口ローラ203側は画像面側に常時接触しながら搬送するので、このような構成となっている。
一対の駆動側定着出口ローラ204と従動側定着出口ローラ203からなる定着出口ローラ対210のすぐ下流側には、定着出口ローラ対210から排出された用紙を案内するための可動式で回動可能な定着出口ガイド板205が設けられている。
定着出口ガイド板205は、図3に示す位置と図4に示す位置の2段階に可動可能に構成されている。図3に示す定着出口ガイド板205の位置は、定着出口ローラ対210から排出された用紙Pの角度を変化させるもので、この位置を以下第1の位置とも言う。また、図3に示す定着出口ガイド板205の位置は、定着出口ローラ対210から排出された用紙Pの角度を変化させないもので、この位置を以下第2の位置とも言う。
図3に示す位置に定着出口ガイド板205を配置している場合は、定着出口ローラ対210から排出された紙の方向(ローラ対の中心を結んだ線に対して、直角方向)対して、経路を塞ぐような位置に配置することで、紙先端は角度θで定着出口ガイド板205と接触する。定着出口ガイド板205は用紙Pがカールする方向と逆向きに屈曲した状態で用紙搬送を補助する。このように定着が出口ガイド板205を屈曲させた状態を以下では第1のモードともいう。
定着出口ローラ対210の搬送力により、用紙Pは、定着出口ガイド板205に押し付けられながら、搬送されることになる。最終的に定着出口ローラ対210のニップ部分を起点に角度θ1をつけながら搬送することで、バックカールと反対側に曲げることができる。このような搬送パスにすることで、定着出口ガイド板205から出た用紙Pは、定着装置20内で発生したバックカールを改善し、排出可能となる。
しかしながら、積極的に定着出口ガイド板205と用紙P裏面と接触させる構成のため、定着出口ガイド板205との搬送抵抗が大きく、用紙P自体にストレスを与えるため、用紙Pとしてコシの強い厚紙等を用いた場合、用紙P裏面に定着出口ガイド板205との接触跡が発生したり、逆に定着出口ガイド板205自体が摩耗したり等が発生しやすい構成になっている。また、両面通紙モードの第2面通紙時は、画像がある面(第一面目)と定着出口ガイド板205が接触することになり、画像コスレ、光沢スジが発生しやすい。定着ユニット直後は、第二画像面を定着中、裏面の第一面画像もニップ部を通って間、再度加熱されるが、温まった状態でトナー最表面部が強く擦られると、剥がれやすかったり、光沢が変わったり等が発生しやすいためである。
一方、図4に示す位置に定着出口ガイド板205を配置している場合は、定着出口ローラ対210から排出された用紙Pの方向(定着出口ローラ対210の中心を結んだ線に対して、直角方向)対して、定着出口ガイド板205が退避した位置に配置し、積極的に用紙Pへ接触しないように構成している。この場合、用紙Pへのストレスを与えないため、上述した裏面キズ、摩耗、画像コスレ、光沢スジが発生しない。定着出口ガイド板205を屈曲させずに図4に示す位置に配置した状態を以下では、第2のモードともいう。
各通紙モードに対し、具体的には、図5(A)〜図5(D)に示すように定着出口ガイド板205および分岐部材15を可動し配置することで対応している。各図中破線で示す経路で用紙Pは搬送される。
片面通紙モード時において、160g/m2以下の紙厚である場合、定着出口ガイド板205および分岐部材15は図5(A)に示す位置に配置される。片面通紙モード時において、160g/m2より大きい紙厚である場合、定着出口ガイド板205および分岐部材15は図5(B)に示す位置に配置される。
両面通紙モード時において、第一面通紙時である場合、定着出口ガイド板205および分岐部材15は図5(C)に示す位置に配置される。両面通紙モード時において、第二面通紙時である場合、定着出口ガイド板205および分岐部材15は図5(D)に示す位置に配置される。
図6を用いて定着出口ガイド板205が、デカーラ効果OFFの搬送パス状態へ回動するのに連動して、定着出口ローラ対210が離間する構成を説明する。
図6にて示している状態はデカーラ効果ONの搬送パス状態であり第1のモードである。すなわち普通紙(坪量80g/cm2程度)以下の片面排紙時のみ適用される状態であるが、このときは積極的に紙にコシつけしたいため、定着出口ローラ対210以降の搬送パス曲率がきつくなっている。そのため、定着出口ローラ対210でしっかりニップし、搬送力を確保した上で搬送する必要がある。
一方、図7に示すデカーラ効果が不要な第2のモードの場合では、定着出口ローラ対210以降の搬送パスは緩やかなため、搬送力自体はほとんど必要なく、定着ニップ部Nと同等の搬送力さえあればほぼ十分である。薄紙の紙厚がおおよそ0.05mm程度のため、定着出口ローラ対210間のギャップが0.05mm以下の範囲で離間されていれば、搬送中は記録媒体に圧力が加わり搬送力を発生させることができる。
定着出口ローラ対210の離間手段としては、従動側定着出口ローラ203の支持ブラケット211をダンゴ形状の駆動側定着出口ローラ204から離す方向へ動かす力があればよく、簡素な構成として例えば図6、図7に示すように、定着出口ガイド板205の両端に突起212を設ける。定着出口ガイド板205が図7に示すように回動すると、突起212は定着出口ガイド板205に連動して動き、従動側定着出口ローラ203の支持ブラケット211を押圧し、定着出口ローラ対210を離間させる。定着出口ローラ対210の離間手段としては、専用にソレノイド等を追加しても良い。
定着出口ガイド板205がデカーラOFFポジションの第2のモード時に、定着出口ローラ対210間のギャップが0.05mm以下の範囲になるように、従動側定着出口ローラ203の支持ブラケット211を押し込む長さの突起212を設定することで、中厚口以上の坪量記録媒体を搬送する際は、できるだけ除圧された状態で搬送できるため、コロすじ、とりわけ両面印刷時の第1面に画像不良を発生させるような不具合は抑制される。
以上のように、本実施の形態に係る定着装置20は、定着出口ローラ対210を通過後の定着出口ガイド板205により用紙Pの搬送が補助される用紙搬送経路で用紙Pがカールする方向とは逆向きに定着出口ガイド板205を屈曲させた状態にて用紙Pを搬送する第1のモードと、定着出口ガイド板205を屈曲させず定着出口ガイド板205の用紙搬送面を略垂直にした状態にて用紙Pを搬送する第2のモードと、を有し、第2のモードにおいて、定着出口ローラ対210が離間し、除圧状態で用紙Pが搬送されるようになっている。
この構成により、第1のモードにおいて用紙Pがカールする方向と逆向きに定着出口ガイド板205を屈曲させているので、排紙後の用紙Pのカールを抑制することができる。また、第2のモードにおいて、定着出口ローラ対210が離間し、除圧状態で用紙Pが搬送されるので用紙Pのコロすじ等の発生も抑制し高品質画像を形成することができる。
また、第2のモードにおいて、従動側定着出口ローラ203が、駆動側定着出口ローラ204に対して離間するようにしてもよい。
従動側定着出口ローラ203が可動式で離間する構成にすることで、構成を簡素化することができる。仮に駆動側定着出口ローラ204を離間する構成にすると、駆動源としてのギヤ等のピッチをデカーラ切り替え時に毎回合わせることになり、構成の複雑化や、かみ合い不良による異音等の不具合を招きやすくなるが、それらを防止することができる。
また、定着出口ローラ対210は、定着出口ガイド板205の回動に連動して離間するようにしてもよい。これにより、第2のモードへの移行に伴い、定着出口ガイド板205の回動に連動して従動側定着出口ローラ203が退避するので、構成が簡素化される。
図8に示すように、駆動側定着出口ローラ204は芯材204aと搬送中心に対して対称に配置された複数個のコロ形状のコロ部材213からなり、コロ部材213のエッジ213aは、主要紙サイズの紙エッジより広い幅となるよう配置してもよい。
これにより、用紙Pの端まで定着出口ローラ対210でグリップすることが出来、定着出口ガイド板205との間で用紙Pを屈曲させる際に端部での曲率のダレを解消し、カール低減効果を高めることができる。
従動側定着出口ローラ203の表層は高離型性材料で形成してもよい。これにより、定着後の画像劣化、および定着出口ローラ対210へのトナー固着を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。また、本発明に係る定着装置は、図1に示す画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、カラーレーザープリンタ、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等に搭載することも可能である。
本発明によれば、排紙後の記録媒体のカールを抑制しつつ、記録媒体のコロすじ等の発生も抑制し高品質画像を形成ことができ、定着装置および画像形成装置全般に有用である。
1 画像形成装置
20 定着装置
21 定着ベルト(第1の定着部材)
22 加圧ローラ(第2の定着部材)
22b 弾性層
24 ニップ形成部材
203 従動側定着出口ローラ(搬送補助従動ローラ)
204 駆動側定着出口ローラ(搬送補助駆動ローラ)
204a 芯金(芯材)
205 定着出口ガイド板
210 定着出口ローラ対(定着補助ローラ対)
213 コロ部材
213a エッジ
P 用紙
N 定着ニップ部
20 定着装置
21 定着ベルト(第1の定着部材)
22 加圧ローラ(第2の定着部材)
22b 弾性層
24 ニップ形成部材
203 従動側定着出口ローラ(搬送補助従動ローラ)
204 駆動側定着出口ローラ(搬送補助駆動ローラ)
204a 芯金(芯材)
205 定着出口ガイド板
210 定着出口ローラ対(定着補助ローラ対)
213 コロ部材
213a エッジ
P 用紙
N 定着ニップ部
Claims (6)
- 可撓性を有し回転可能な第1の定着部材と、弾性層を有し前記第1の定着部材と定着ニップ部を形成する回転可能な第2の定着部材と、前記第1の定着部材の内部で前記第2の定着部材と対向し定着ニップ部を形成するニップ形成部材と、を備える定着装置において、
前記定着装置は、前記定着ニップ部を通過後の用紙の搬送を補助し画像裏面側に配置される搬送補助駆動ローラと画像表面側に配置される搬送補助従動ローラとからなる定着補助ローラ対と、回動可能な定着出口ガイド板と、を有し、また、前記定着補助ローラ対を通過後の前記定着出口ガイド板により前記用紙の搬送が補助される用紙搬送経路で前記用紙がカールする方向とは逆向きに前記定着出口ガイド板を屈曲させた状態にて前記用紙を搬送する第1のモードと、前記定着出口ガイド板を屈曲させず前記定着出口ガイド板の用紙搬送面を略垂直にした状態にて前記用紙を搬送する第2のモードと、を有し、
前記第2のモードにおいて、前記定着補助ローラ対が離間し、除圧状態で前記用紙が搬送されることを特徴とする定着装置。 - 前記第2のモードにおいて、前記搬送補助従動ローラが、前記搬送補助駆動ローラに対して離間することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記定着補助ローラ対は、前記定着出口ガイド板の回動に連動して離間することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の定着装置。
- 搬送補助駆動ローラは芯材と搬送中心に対して対称に配置された複数個のコロ形状のコロ部材からなり、
前記コロ部材のエッジは、主要紙サイズの紙エッジより広い幅で配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記搬送補助従動ローラの表層は高離型性材料で形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の定着装置を用いて、用紙に転写されたトナー像を熱・圧力により定着させることを特徴とする画像形成装置。
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JP2015056694A JP2016177093A (ja) | 2015-03-19 | 2015-03-19 | 定着装置および画像形成装置 |
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-
2015
- 2015-03-19 JP JP2015056694A patent/JP2016177093A/ja active Pending
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