JP2016176424A - インペラ、回転機械、及び圧縮機システム - Google Patents

インペラ、回転機械、及び圧縮機システム Download PDF

Info

Publication number
JP2016176424A
JP2016176424A JP2015058034A JP2015058034A JP2016176424A JP 2016176424 A JP2016176424 A JP 2016176424A JP 2015058034 A JP2015058034 A JP 2015058034A JP 2015058034 A JP2015058034 A JP 2015058034A JP 2016176424 A JP2016176424 A JP 2016176424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upstream
downstream
protrusion
impeller
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015058034A
Other languages
English (en)
Inventor
中庭 彰宏
Teruhiro Nakaniwa
彰宏 中庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2015058034A priority Critical patent/JP2016176424A/ja
Publication of JP2016176424A publication Critical patent/JP2016176424A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】十分な耐久性を有するインペラ、回転機械、及び圧縮機システムを提供する。【解決手段】インペラは、係合溝8が形成された内周側部材60と、係合溝8に収容される係合部9、係合部9から径方向外側に向かって延びる本体部71を有する外周側部材と、を備える。係合溝8は、軸線O方向一方側に位置して他方側を向く上流面81、及び軸線O方向他方側に位置して一方側を向く下流面82を有する。上流面81には、上流突出部84が形成されている。下流面82には、下流突出部85が形成されている。係合部9は、上流面81と対向する上流対向面94と、下流面82と対向する下流対向面95と、上流面81と当接する上流外側突出部P1と、下流面82と当接する下流内側突出部P4と、上流突出部84と当接する上流当接面92と、下流突出部85と当接する下流当接面93と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、インペラ、回転機械、及び圧縮機システムに関する。
モータと圧縮機とが一体となっている圧縮機システムは、空気やガス等の気体を圧縮する圧縮機と、圧縮機を駆動させるモータとを有している。すなわち、この圧縮機システムでは、圧縮機のケーシングから延びる回転軸と、モータのケーシングから同軸上に延びるモータの回転軸とが互いに接続され、モータの回転が圧縮機に伝達される。このモータ及び圧縮機の回転軸は、複数の軸受により支持されることで安定して回転する。
このような圧縮機システムは、例えば、非特許文献1のような海底生産システム(Subsea Production System)や、非特許文献2のような浮体式海洋石油貯蔵設備(Floating Production Storage and Offloading、FPSO)に使用される。海底生産システムに使用される際には、モータ圧縮機は、海底に設置され、海底から数千mの深さまで掘削した生産井から原油や天然ガス等が混在した生産流体を海上に送り出している。また、浮体式海洋石油貯蔵設備に使用される際には、モータ圧縮機は、船舶等の海上設備に設置されている。
三菱重工技報 Vol.34 No.5 P310−P313 Turbomachinery International September/October 2014 P18−P24
一般的に、上記圧縮機システムに適用される圧縮機は、軸線に沿って延びる回転軸と、回転軸上で軸線方向に間隔を空けて配列された複数のインペラと、これらインペラを外周側からことで流路を形成するケーシングと、を備えている。上記モータの駆動力によって回転軸が回転駆動されることで、軸線方向の一方側(上流側)から流路内に作動流体が導かれる。流路中を流通する間に作動流体は徐々に圧縮された後、高圧状態となって軸線方向の他方側(下流側)から排出される。すなわち、流路中では、各段のインペラの上流側よりも下流側の領域で、作動流体の圧力が相対的に高くなっている。この圧力差により、インペラに対しては、下流側から上流側に向かう外力が付加される。
上記のような外力が継続的に付加された場合、インペラが下流側から上流側に向かって傾く可能性がある。特に、インペラが回転軸に対して着脱可能に構成されている場合、上記の外力によってインペラが回転軸から脱離してしまう可能性もある。したがって、上記のインペラには耐久性向上の余地がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであって、十分な耐久性を有するインペラ、回転機械、及び圧縮機システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を提案している。
本発明の一態様に係るインペラは、軸線を中心として円環状をなすとともに、径方向外側に向かって開口する係合溝が形成された内周側部材と、前記内周側部材の前記係合溝に収容される係合部、該係合部から径方向外側に向かって延びることで軸線方向の一方側から他方側に流通する作動流体中に曝される本体部を有する外周側部材と、を備え、前記係合溝は、軸線方向一方側に位置して他方側を向く上流面、及び軸線方向他方側に位置して一方側を向く下流面を有し、前記上流面における径方向外側の領域には、下流側に向かって突出する上流突出部が形成され、前記下流面における径方向外側の領域には、上流側に向かって突出する下流突出部が形成され、前記係合部は、前記上流面と軸線方向に間隔を空けて対向する上流対向面と、前記下流面と軸線方向に間隔を空けて対向する下流対向面と、前記上流対向面における径方向外側の領域に設けられ、一方側に突出することで、前記係合溝の前記上流面と当接する上流外側突出部と、前記下流対向面における径方向内側の領域に設けられ、他方側に突出することで、前記係合溝の前記下流面と当接する下流内側突出部と、前記上流突出部と径方向に当接する上流当接面と、前記下流突出部と径方向に当接する下流当接面と、を有する。
上記の構成では、係合部の上流外側突出部と係合溝の上流面とが当接するとともに、下流内側突出部と係合溝の下流面とが当接している。したがって、インペラの本体部に対して、軸線方向の一方側(上流側)から他方側(下流側)に向かう外力が付加された場合であっても、外周側部材が下流側から上流側に向かって傾いたり、内周側部材から脱離したりする可能性を低減することができる。
さらに、係合部の径方向外側に設けられた上流当接面、及び下流当接面が、係合溝における上流突出部、及び下流突出部にそれぞれ当接する。これにより、外周側部材に対して軸線から径方向外側に向かう外力(遠心力等)が働いた場合であっても、この外力に抗することができる。すなわち、外周側部材が径方向外側に向かって脱離する可能性を低減することができる。
本発明の一態様に係るインペラでは、前記係合部は、前記上流対向面上で、前記上流外側突出部から径方向内側に離間して設けられ、上流側に突出することで、前記係合溝の前記上流面と当接する上流内側突出部と、前記下流対向面上で、前記下流内側突出部から径方向外側に離間して設けられ、下流側に突出することで、前記係合溝の前記下流面と当接する下流外側突出部と、を有し、前記係合溝は、前記係合部における前記上流外側突出部、及び前記上流内側突出部の間に係合する上流第二突出部と、前記下流外側突出部、及び前記下流内側突出部の間に係合する下流第二突出部と、を有してもよい。
上記の構成によれば、係合部の上流内側突出部、及び下流外側突出部が、係合溝における上流第二突出部、及び下流第二突出部にそれぞれ当接している。これにより、インペラの本体部に対して軸線方向に外力が付加された場合に、外周側部材が軸線方向の一方側(上流側)、又は他方側(下流側)に向かって傾いたり、内周側部材から脱離したりする可能性をさらに低減することができる。
本発明の他の態様に係る回転機械は、前記軸線に沿って延びる回転軸と、前記回転軸の外周面に設けられた、上記いずれか1つの態様に係るインペラと、前記インペラを外側から覆うことで、作動流体が流通する流路を形成するケーシングと、を備える。
上記の構成によれば、インペラが十分な耐久性を備えることにより、回転機械の耐久性をも向上させることができる。
本発明のさらに他の態様に係る圧縮機システムは、上記他の態様に係る遠心圧縮機としての回転機械と、と、前記回転機械の前記回転軸を回転駆動する電動機と、を備える。
本発明によれば、十分な耐久性を有するインペラ、回転機械、及び圧縮機システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る圧縮機システムの全体図である。 本発明の第一実施形態に係るインペラを示す図である。 本発明の第一実施形態に係るインペラの要部拡大図である。 本発明の第一実施形態に係るインペラの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るインペラの要部拡大図である。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態に係るインペラ22、回転機械、及び圧縮機システム1について、図1から図4を参照して説明する。図1に示すように、圧縮機システム1は、海洋油ガス田開発方式の一つである海底生産システム(Subsea Production System)に使用されて海底に設けられたり、浮体式海洋石油貯蔵設備(Floating Production Storage and Offloading、FPSO)に使用されて海上に設けられたりする。圧縮機システム1は、海底数百から数千mに存在する油ガス田の生産井から採取された油・ガス等の生産流体を作動流体として圧送する。
圧縮機システム1は、図1に示すように、回転軸として軸線O方向(図1左右方向)に延在するシャフト21を有する圧縮機2(遠心圧縮機2)と、シャフト21に直接的に接続されるロータ31を有するモータ3(電動機3)と、シャフト21を支持する軸受部4と、モータ3と圧縮機2とを収容するケーシング5と、を備えている。
圧縮機2は、ケーシング5内に収容され、ロータ31とともにシャフト21が軸線O回りに回転することで作動流体を圧縮する。本実施形態の圧縮機2は、軸線O方向に延在するシャフト21と、シャフト21の外周面61に固定されたインペラ22と、インペラ22を収容するハウジング23とを有している。
シャフト21は、軸線O方向に延在する回転軸であり、軸線O回りに回転可能にケーシング5に支持されている。シャフト21は、ハウジング23を貫通しており、両端がハウジング23から延出している。シャフト21は、後述するケーシング5内において軸線O方向に延在している。
インペラ22は、シャフト21に固定されることで一体に回転駆動される。インペラ22の回転に伴って、インペラ22内部を通過する作動流体が圧縮されて圧縮流体となる。ハウジング23は、圧縮機2の外装であり、インペラ22を内部に収容している。ハウジング23は、ケーシング5内に収容されている。
モータ3は、圧縮機2に対して軸線O方向に間隔を空けてケーシング5内に収容されている。モータ3は、シャフト21と一体をなすように固定されたロータ31と、ロータ31の外周側に配置されるステータ32とを有している。
ロータ31は、シャフト21と一体となって軸線O回りに回転可能とされている。ロータ31は、圧縮機2のシャフト21に対してギア等を介さずに一体となって回転するように、軸線Oを基準とする周方向の外側であるシャフト21の外周側に直接的に接続されている。ロータ31は、例えば、ステータ32が回転磁界を生成することで誘導電流が流れる回転子鉄心(不図示)を有している。
ステータ32は、ロータ31を外周側から覆うように周方向に隙間33を空けて設けられている。ステータ32は、例えばロータ31の周方向に沿って複数配置された固定子鉄心(不図示)と、固定子鉄心に巻回された固定子巻線(不図示)とを有している。ステータ32は、外部から電流が流れることで回転磁場を生成してロータ31を回転させる。ステータ32は、ケーシング5内に固定されている。
軸受部4は、ケーシング5内に収容され、シャフト21を回転可能に支持する。本実施形態の軸受部4は、複数のジャーナル軸受41及びスラスト軸受42を備えている。
ジャーナル軸受41は、シャフト21に対して軸線Oを基準とする径方向に作用する荷重を支持する。ジャーナル軸受41は、軸線O方向からモータ3及び圧縮機2を挟み込むようにシャフト21の軸線O方向の両端に配置されている。ジャーナル軸受41は、圧縮機2が設けられた領域とモータ3が設けられた領域との間であって、後述するシール部材51よりもモータ3側にも配置されている。
スラスト軸受42は、シャフト21に形成されたスラストカラー21aを介して、シャフト21に対して軸線O方向に作用する荷重を支持する。スラスト軸受42は、圧縮機2が設けられた領域とモータ3が設けられた領域との間であって、後述するシール部材51よりも圧縮機2側に配置されている。
ケーシング5は、圧縮機2とモータ3とを内部に収容している。ケーシング5は、軸線Oに沿った円筒形状をなしている。ケーシング5の内面は、軸線O方向の圧縮機2とモータ3との間でシャフト21に向かって突出している。ケーシング5は、圧縮機2が設けられた領域とモータ3が設けられた領域との間をシールするシール部材51が突出した部分に設けられている。
続いて、上記インペラ22の詳細な構成について、図2、図3を参照して説明する。
図2に示すように、インペラ22は、シャフト21の外周面61上に沿って径方向外側から嵌装される略円環状の内周側部材60と、このリング部から径方向外側に延びる外周側部材70と、を有している。
内周側部材60は、軸線Oを中心とした略円筒状をなしており、該内周側部材60の外周面61は、小径部62、拡径部63及び大径部64とから構成されている。
小径部62は、内周側部材60の外周面61における上流側の端部を含む部分であって、該小径部62の下流側には上流側に向かうに従って漸次拡径する拡径部63が連続している。この拡径部63からさらに下流側の面は大径部64とされている。大径部64は、内周側部材60の外周面61における下流側の端部を含むとともに、上記小径部62よりも大きな径寸法を有している。
この大径部64には、係合溝8が形成されている。この係合溝8には、外周側部材70における係合部9(後述)が係合する。係合溝8は、大径部64の表面から軸線Oの径方向内側に向かって凹没している。言い換えれば、係合溝8は径方向外側に向かって開口している。係合溝8における軸線O方向両側の面は、それぞれ上流面81、下流面82とされている。上流面81は、係合溝8内における上流側に位置して下流側を向く面である。一方で、下流面82は、係合溝8内における下流側に位置して上流側を向く面である。なお、係合溝8の底面(すなわち、径方向内側の面)は係合溝底部83とされている。
上流面81、及び下流面82における径方向外側の端縁には、それぞれ上流突出部84と、下流突出部85とが設けられている。上流突出部84は、上流面81から下流側に向かって略矩形状に突出している。下流突出部85は、下流面82から上流側に向かって同じく略矩形状に突出している。これら上流突出部84、及び下流突出部85が設けられることにより、係合溝8はおおむねあり溝状を呈している。なお、上流突出部84と下流突出部85との間には間隙が形成されている。
さらに、上流面81、及び下流面82上で、上流突出部84、及び下流突出部85から径方向内側に離間した位置には、それぞれ上流第二突出部86と、下流第二突出部87とが形成されている。これら上流第二突出部86と下流第二突出部87の軸線O方向における寸法は、上記の上流突出部84、及び下流突出部85の軸線O方向における寸法よりもわずかに小さく設定されている。また、上流第二突出部86と、下流第二突出部87は断面視で矩形状をなしている。
外周側部材70は、上記の内周側部材60と係合する係合部9と、この係合部9の径方向外側に設けられた本体部71と、係合部9と本体部71とを径方向に接続する接続部72と、を有している。
本体部71は、環状円盤73と、ブレード74と、カバー75とを有している。
環状円盤73は、軸線Oを中心として形成された円盤状をなす部材である。また、環状円盤73における軸線O方向他方側を向く面は、径方向内側から外側に向かうに従って軸線O方向一方側に緩やかに後退する湾曲面76とされている。
ブレード74は、上記環状円盤73の湾曲面76から軸線O方向他方側に立ち上がるようにして複数が設けられている。各ブレード74は、環状円盤73の径方向全域にわたるように延在している。より具体的には、ブレード74は、径方向内側から外側に向かうにしたがって周方向一方向に湾曲するように延在している。このようなブレード74は、環状円盤73上で周方向に間隔をあけて複数設けられている。互いに周方向に隣り合う一対のブレード74同士の間の空間は、流体が流通する流路Rとされている。すなわち、ブレード74は、この流路R内を流通する作動流体中に曝される。
カバー75は、上記複数のブレード74を軸線O方向他方側から覆うようにして、ブレード74と一体に設けられている。このカバー75は、軸線Oを中心として形成された円盤状をなして中央に軸線O方向に貫通する挿通孔75Hが形成されたカバー本体75Aと、該カバー本体75Aの径方向内側から上記挿通孔75Hを軸線O方向一方側に延在させるようにして当該軸線O方向一方側に円筒状に立ち上がる縁部75Bとを有している。挿通孔75Hの内径は、内周側部材60の外周面61の外径よりも大きく形成されている。
係合部9は、上記の係合溝8におおむね対応する形状を有している。具体的には、この係合部9は、あり溝状の係合溝8に対応するように、おおむね矩形の周方向断面を有している。係合部9における径方向外側の面は、上記係合溝8における上流突出部84と下流突出部85とにそれぞれ当接する当接面91とされている。さらに、この当接面91上における軸線O方向の略中央の領域には、後述の本体部71と一体に接続される接続部72が設けられている。当接面91のうち、この接続部72を挟んで上流側に位置する面は上流当接面92とされ、下流側に位置する面は下流当接面93とされている。
さらに、係合部9における軸線O方向両側の面は、それぞれ上流側を向く上流対向面94、及び下流側を向く下流対向面95とされている。上流対向面94は、上記係合溝8における上流面81と軸線O方向に対向している。同様に、下流対向面95は、係合溝8における下流面82と軸線O方向に対向している。
上流対向面94における軸線Oの径方向外側の領域には、上流側に向かって突出する上流外側突出部P1が形成されている。さらに、上流対向面94上で、この上流外側突出部P1よりも径方向内側の領域には、上流内側突出部P2が形成されている。これら上流外側突出部P1と上流内側突出部P2のそれぞれの突出寸法(軸線O方向における寸法)は、互いにわずかに異なっている。詳しくは図3に示すように、本実施形態では上流外側突出部P1の突出寸法は、上流内側突出部P2の突出寸法よりもわずかに大きく設定されている。なお上流外側突出部P1と上流内側突出部P2との間の領域は、下流側に向かって凹没することで上流凹部R1とされている。
同様に、下流対向面95における軸線Oの径方向外側の領域には、下流側に向かって突出する下流外側突出部P3が形成されている。さらに、下流対向面95上で、この下流外側突出部P3よりも径方向内側の領域には、下流内側突出部P4が形成されている。これら下流外側突出部P3と下流内側突出部P4のそれぞれの突出寸法(軸線O方向における寸法)も、互いにわずかに異なっている。具体的には、下流外側突出部P3の突出寸法は、下流内側突出部P4の突出寸法よりもわずかに小さく設定されている。なお、下流外側突出部P3と下流内側突出部P4との間の領域は、上流側に向かって凹没することで下流凹部R2とされている。
以上のように構成されることで、外周側部材70の係合部9は、内周側部材60の係合溝8に対して係合される。より具体的には、図3に示すように、係合部9の上流外側突出部P1と係合溝8の上流面81とが当接するとともに、下流内側突出部P4と係合溝8の下流面82とが当接している。さらに、上流凹部R1、及び下流凹部R2には、係合溝8における上流第二突出部86と、下流第二突出部87とがそれぞれ係合される。すなわち、係合部9の上流内側突出部P2、及び下流外側突出部P3が、係合溝8における上流第二突出部86、及び下流第二突出部87にそれぞれ当接している。
これにより、インペラ22の本体部71に対して軸線O方向に外力が付加された場合に、外周側部材70が軸線O方向の一方側(上流側)、又は他方側(下流側)に向かって傾いたり、内周側部材60から脱離したりする可能性をさらに低減することができる。特に、外周側部材70は内周側部材60によって支持された片持ち梁とみなすことができることから、インペラ22に対して下流側から上流側に向かう力が付加された場合、外周側部材70には、上記の接続部72周辺を中心として下流側から上流側に向かう回転モーメントが生じる。しかしながら、上記の構成によれば、このような回転モーメントに対して十分に抗することができる。
さらに、係合部9の上流内側突出部P2、及び下流外側突出部P3が、係合溝8における上流第二突出部86、及び下流第二突出部87にそれぞれ当接していることから、インペラ22の回転に伴って外周側部材70に軸線Oの径方向外側に向かう遠心力が付加された場合であっても、この遠心力に対して十分に抗することができる。
なお、上述した外力やこれに起因する回転モーメントは、例えば以下のような状況下で発生することが考えられる。本実施形態に係る回転機械(圧縮機システム1)のような装置では、軸線O方向の一方側(上流側)から流路R内に作動流体が導かれる。流路R中を流通する間に作動流体は徐々に圧縮された後、高圧状態となって軸線O方向の他方側(下流側)から排出される。すなわち、流路R中では、各段のインペラ22の上流側よりも下流側の領域で、作動流体の圧力が相対的に高くなっている。この圧力差により、インペラ22に対しては、下流側から上流側に向かう外力が付加されることとなる。
しかしながら、本実施形態に係るインペラ22では、係合部9、及び係合溝8を介して外周側部材70と内周側部材60とが互いに強固に係合されることから、インペラ22に対する上記のような外力に十分に抗することができる。すなわち、インペラ22の耐久性を十分に向上させることができる。
以上、第一実施形態に係るインペラ22、回転機械(圧縮機システム1)について、図面を参照して説明した。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記構成に対して種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の第一実施形態では、係合溝8における上流第二突出部86、及び下流第二突出部87は、係合部9における上流内側突出部P2と下流内側突出部P4に対して径方向に互いに当接する構成とした。しかしながら、図4に示すように、上流第二突出部86と上流内側突出部P2、及び下流第二突出部87と下流内側突出部P4との間に、径方向に延びる間隙を設ける構成としてもよい。このような構成によれば、上記間隙が形成されることによって、上流側部材に熱伸び等が生じた場合であっても、ある程度の変形を許容することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図5を参照して説明する。なお、上記の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態におけるインペラ22では、外周側部材70の係合部9、及び内周側部材60の係合溝8の形状がそれぞれ第一実施形態とは異なっている。具体的には、係合部9は上流対向面94における上流外側突出部P1と、下流対向面95における下流内側突出部P4と、を有している。言い換えれば、本実施形態における係合部9には、上流内側突出部P2と下流外側突出部P3が形成されていない。
さらに、係合溝8における上流面81、及び下流面82はいずれも軸線Oの径方向に延びる平坦状の面とされている。言い換えれば、これら上流面81、下流面82には、上記第一実施形態における上流第二突出部86、及び下流第二突出部87がいずれも形成されていない。
このような構成であっても、上記第一実施形態と同様の作用効果を得ることができる。より詳細には、インペラ22の本体部71に対して軸線O方向に外力が付加された場合に、外周側部材70が軸線O方向の一方側(上流側)、又は他方側(下流側)に向かって傾いたり、内周側部材60から脱離したりする可能性をさらに低減することができる。
1…圧縮機システム 2…圧縮機 3…モータ 4…軸受部 5…ケーシング 8…係合溝 9…係合部 21…シャフト 22…インペラ 23…ハウジング 31…ロータ 32…ステータ 33…隙間 41…ジャーナル軸受 42…スラスト軸受 51…シール部材 60…内周側部材 61…外周面 62…小径部 63…拡径部 64…大径部 70…外周側部材 71…本体部 72…接続部 73…環状円盤 74…ブレード 75…カバー 76…湾曲面 81…上流面 82…下流面 83…係合溝底部 84…上流突出部 85…下流突出部 86…上流第二突出部 87…下流第二突出部 91…当接面 92…上流当接面 93…下流当接面 94…上流対向面 95…下流対向面 21a…スラストカラー 75A…カバー本体 75B…縁部 75H…挿通孔 O…軸線 P1…上流外側突出部 P2…上流内側突出部 P3…下流外側突出部 P4…下流内側突出部 R…流路 R1…上流凹部 R2…下流凹部

Claims (4)

  1. 軸線を中心として円環状をなすとともに、径方向外側に向かって開口する係合溝が形成された内周側部材と、
    前記内周側部材の前記係合溝に収容される係合部、該係合部から径方向外側に向かって延びることで軸線方向の一方側から他方側に流通する作動流体中に曝される本体部を有する外周側部材と、
    を備え、
    前記係合溝は、軸線方向一方側に位置して他方側を向く上流面、及び軸線方向他方側に位置して一方側を向く下流面を有し、前記上流面における径方向外側の領域には、下流側に向かって突出する上流突出部が形成され、前記下流面における径方向外側の領域には、上流側に向かって突出する下流突出部が形成され、
    前記係合部は、
    前記上流面と軸線方向に間隔を空けて対向する上流対向面と、
    前記下流面と軸線方向に間隔を空けて対向する下流対向面と、
    前記上流対向面における径方向外側の領域に設けられ、一方側に突出することで、前記係合溝の前記上流面と当接する上流外側突出部と、
    前記下流対向面における径方向内側の領域に設けられ、他方側に突出することで、前記係合溝の前記下流面と当接する下流内側突出部と、
    前記上流突出部と径方向に当接する上流当接面と、
    前記下流突出部と径方向に当接する下流当接面と、
    を有するインペラ。
  2. 前記係合部は、
    前記上流対向面上で、前記上流外側突出部から径方向内側に離間して設けられ、上流側に突出することで、前記係合溝の前記上流面と当接する上流内側突出部と、
    前記下流対向面上で、前記下流内側突出部から径方向外側に離間して設けられ、下流側に突出することで、前記係合溝の前記下流面と当接する下流外側突出部と、
    を有し、
    前記係合溝は、
    前記係合部における前記上流外側突出部、及び前記上流内側突出部の間に係合する上流第二突出部と、
    前記下流外側突出部、及び前記下流内側突出部の間に係合する下流第二突出部と、
    を有する請求項1に記載のインペラ。
  3. 前記軸線に沿って延びる回転軸と、
    前記回転軸の外周面に設けられた請求項1又は2に記載のインペラと、
    前記インペラを外側から覆うことで、作動流体が流通する流路を形成するケーシングと、を備える回転機械。
  4. 遠心圧縮機としての請求項3に記載の回転機械と、
    前記回転機械の前記回転軸を回転駆動する電動機と、
    を備える圧縮機システム。
JP2015058034A 2015-03-20 2015-03-20 インペラ、回転機械、及び圧縮機システム Pending JP2016176424A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015058034A JP2016176424A (ja) 2015-03-20 2015-03-20 インペラ、回転機械、及び圧縮機システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015058034A JP2016176424A (ja) 2015-03-20 2015-03-20 インペラ、回転機械、及び圧縮機システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016176424A true JP2016176424A (ja) 2016-10-06

Family

ID=57070463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015058034A Pending JP2016176424A (ja) 2015-03-20 2015-03-20 インペラ、回転機械、及び圧縮機システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016176424A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8157539B2 (en) Artificial heart pump
US8181967B2 (en) Variable clearance packing ring
JP6177421B2 (ja) シール構造及び該シール構造を備える過給機
US9556879B2 (en) Compressor
EP2252804B1 (en) Bearing system for rotor in rotating machines
JP6225762B2 (ja) ターボ圧縮機
JP2016176424A (ja) インペラ、回転機械、及び圧縮機システム
US20100129206A1 (en) Impulse turbine
JP5585987B2 (ja) 圧縮機
JP2006183475A (ja) 遠心圧縮機
JP5514610B2 (ja) ポンプ
WO2019107132A1 (ja) インペラ、回転機械
JP2016176537A (ja) シール装置、及び圧縮機
WO2017094159A1 (ja) 遠心圧縮機のロータ、遠心圧縮機、及び遠心圧縮機のロータの製造方法
JP4317014B2 (ja) 壁を貫通する挿通孔をシールするための装置
JP4989751B2 (ja) 両吸込ポンプ
JP2017180241A (ja) ポンプおよびライナリング
JP2015028314A (ja) ガイドベーン及びポンプ装置
JP5023560B2 (ja) 斜流ポンプ
KR102583275B1 (ko) 쉬라우드 임펠러 조립체
JP2016176435A (ja) コンプレッサシステム
JP2016173097A (ja) 圧縮機システム
JP2016176434A (ja) コンプレッサシステム
CN117588439A (zh) 静叶密封结构、轴流压缩机和轴流压缩机的静叶安装方法
JPH11351185A (ja) キャンドモータポンプ