JP2016176221A - 天井構造体の補修方法およびそれに用いる位置決め治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】天井構造体を支持する支持部材の設置位置を容易に決定することができる位置決め治具を提供する。【解決手段】天井構造体を構成する天井板6の表面(天井面)側から天井板6の裏面側の吊りボルト3を探す際に、互いに対向するように設けられた一対の探査部E1,E2を持つ断面コ字状の位置決め治具15を用いる。位置決めに際しては、一対の探査部E1,E2の一方を天井板6の裏面側に、他方を天井板6の表面側に設置した後、一方の探査部E1に形成された溝T内に吊りボルト3を入れる。その際に、一方の探査部E1の溝Tに対向する他方の探査部E2の孔Hの位置が、吊りボルト3の位置なので、孔Hを通じて天井板6の表面に印をつける。これにより、天井板6の裏面側の吊りボルト3の位置を天井板6の表面側から容易に特定することができ、天井板6の支持部材の設定位置を容易に決定することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、天井構造体の補修方法およびそれに用いる位置決め治具に関し、例えば、天井構造体の耐震強化のための補修方法と、その補修のために天井構造体の表面側に設ける支持部材の位置を決める位置決め治具とに関するものである。
吊り天井は、梁またはスラブに吊り下げられた複数本の吊りボルトと、この吊りボルトの下端に支持された複数本の野縁受けと、その野縁受けに対して交差した状態で野縁受けに取り付けられた複数本の野縁と、その野縁に固定された天井板とを備えている。この吊り天井を構成する野縁受けは、吊りボルトの下端に装着されたハンガー等に嵌め込まれた状態で吊りボルトに支持されている。また、野縁は、野縁受けとの交差部においてクリップ等により野縁受けに取り付けされている。
しかし、このような吊り天井においては、大規模な地震等があると、吊りボルトと野縁受けとを繋ぐハンガーや野縁受けと野縁とを繋ぐクリップが外れ、天井板が落下する場合があるので、吊り天井の耐震強化のために様々な対策が採られている。この吊り天井の耐震強化補修技術については、例えば、特許文献1〜3に記載があり、天井板の表面(天井面)に天井板を支持する支持部材を設け、その支持部材を天井板に穿孔された貫通孔を通じて天井板の裏面側の吊りボルトに接続する構造が開示されている。
特開2014−70470号公報 特開2014−201887号公報 特開2013−87530号公報
しかし、上記した特許文献1〜3においては、天井構造体の補修において、天井構造体を支持する支持部材を天井板の表面に設置する際に、天井板の表面側から天井板の裏側の吊りボルトの位置を特定することが難しいので、支持部材の設置位置を決めることが難しい、という課題がある。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、その目的は、天井構造体の補修において、天井構造体を支持する支持部材の設置位置を容易に決めることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の天井構造体の補修方法は、天井部材の裏面側の建物躯体に前記天井部材を支持するために設けられた吊りボルトの位置を前記天井部材の表面側から位置決め治具を用いて特定する工程と、前記天井部材の表面において前記吊りボルトの位置に貫通孔を穿孔する工程と、前記天井部材の表面の一部を覆うように前記貫通孔の外周よりも外側に張り出す部分を持つ支持部材を、前記貫通孔を通じて前記吊りボルトと接続する工程と、を有し、前記位置決め治具は、前記吊りボルトを嵌め込むことが可能な溝を持つ第1の探査部と、前記第1の探査部に対向するように設けられ、前記第1の探査部の前記溝に対向する位置に溝状または孔状の位置決め部を持つ第2の探査部と、を備え、前記位置決め治具により前記吊りボルトの位置を特定する工程は、前記第1の探査部を前記天井部材の裏面側に配置するとともに、前記第2の探査部を前記天井部材の表面側に配置する工程と、前記第1の探査部の溝に前記吊りボルトを嵌め込んだ場合の前記第2の探査部の前記位置決め部の位置によって、前記天井部材の裏面側の前記吊りボルトの位置を前記天井部材の表面側から特定する工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、上記請求項1記載の発明において、前記位置決め治具の前記第1の探査部には、前記吊りボルトが前記溝に入り込むのを誘導するように、前記溝から第1の探査部の縁に向かって広がるように傾斜する傾斜部が形成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明の天井構造体の補修方法に用いる位置決め治具は、天井部材の裏面側の建物躯体に前記天井部材を支持するために設けられた吊りボルトを嵌め込むことが可能な溝を持つ第1の探査部と、前記第1の探査部に対向するように設けられ、前記第1の探査部の前記溝に対向する位置に溝状または孔状の位置決め部を持つ第2の探査部と、を備え、前記第1の探査部を前記天井部材の裏面側に配置するとともに、前記第2の探査部を前記天井部材の表面側に配置した状態で、前記第1の探査部の前記溝に前記吊りボルトを嵌め込んだ場合の前記第2の探査部の前記位置決め部の位置によって、前記天井部材の裏面側の前記吊りボルトの位置を前記天井部材の表面側から特定し得ることを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、上記請求項3記載の発明において、前記位置決め治具の前記第1の探査部には、前記吊りボルトが前記溝に入り込むのを誘導するように、前記溝から第1の探査部の縁に向かって広がるように傾斜する傾斜部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、天井構造体の補修において天井構造体を支持する支持部材の設置位置を容易に決めることが可能になる。
(a)は本発明の一実施の形態に係る天井構造体の補修方法の終了後の一例の要部断面図、(b)は図1(a)の破線で囲んだ領域Aの拡大断面図である。 図1の天井構造体の吊りボルトと野縁受けと野縁との組立体を下方から見た要部斜視図である。 (a)は図1の天井構造体の支持部材の設定位置を決める位置決め治具を上から見た平面図、(b)は図3(a)のI−I線の断面図である。 (a)は図3の位置決め治具の一方の探査部の平面図、(b)は図3の位置決め治具の他方の探査部の平面図である。 図1の天井構造体の補修作業時における位置決め工程中の要部断面図である。 天井構造体を構成する天井板の表面の一例の平面図である。 (a),(b)は天井板において吊りボルトの位置に孔を穿孔する工程中の天井構造体の要部断面図である。 (a),(b)は図7に続く耐震補強部材の設置工程中の天井構造体の要部断面図である。 (a)は本発明の他の実施の形態に係る天井構造体の補修方法で用いる位置決め治具を上から見た平面図、(b)は図9(a)の位置決め治具を下から見た平面図である。 (a)は本発明のさらに他の実施の形態に係る天井構造体の補修方法で用いる位置決め治具を上から見た平面図、(b)は図10(a)の位置決め治具を下から見た平面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(第1の実施の形態)
まず、天井構造体の一例を図1および図2を参照して説明する。図1(a)は本実施の形態の天井構造体の補修方法の終了後の一例の要部断面図、図1(b)は図1(a)の破線で囲んだ領域Aの拡大断面図、図2は図1の天井構造体の吊りボルトと野縁受けと野縁との組立体を下方から見た要部斜視図である。
補修後の天井構造体1は、例えば、鉄筋コンクリート造の既設の建物躯体2の梁またはスラブに吊り下げられた複数本の吊りボルト3と、この吊りボルト3の下端に支持された複数本の野縁受け4と、その野縁受け4に取り付けられた複数本の野縁5と、その野縁5に固定された天井板(天井部材)6と、天井板6を支持する支持部材7と、天井板6の落下時に天井板6を保持するネット部材8とを備えている。
吊りボルト3は、例えば、細長い円柱状の金属ボルトにより構成されている。この吊りボルト3の上端部は、建物躯体2の梁またはスラブにアンカー接続されている。また、吊りボルト3の下端部側にはハンガー9が装着されている。ハンガー9は、例えば略J字状の金属薄板により構成されており、ハンガー9の上部に穿孔された穴内に吊りボルト3を挿通させた状態で、吊りボルト3に螺合された一対のナット10,10でハンガー9の上部を挟み込むことにより着脱自在の状態で装着されている。
野縁受け4は、例えば、一方向に延在する断面コ字状の金属枠体により構成されており、その延在方向に対して交差する方向に沿って所定の間隔毎に並んで配置されている。各野縁受け4は、吊りボルト3の下端に装着されたハンガー9に嵌め込まれた状態で吊りボルト3に支持されている。
野縁5は、例えば、一方向に延在する断面コ字状の金属枠体により構成されており、その延在方向に対して交差する方向に沿って所定の間隔毎に並んで配置されている。野縁5は、野縁受け4に対して交差するように配置されており、野縁受け4との交差部においてクリップ(図示せず)等によって野縁受け4に取り付けされている。
天井板6は、天井仕上げ面を形成する板状部材であり、例えば、木材やプラスターボードにより構成されており、ビス等により野縁5に固定されている。天井板6において、吊りボルト3の直下方には、天井板6の表裏面を貫通する貫通孔6a(図1(b)参照))が穿孔されている。また、天井板6には、点検や照明器具設置等のための開口部(図1および図2には図示せず)が形成されている。
支持部材7は、大規模な地震等に起因する天井板6の落下を防止するために天井板6を支持する耐震強化部材であり、吊りボルト3の下方に設置されている。支持部材7は、支持部7aと、連結ボルト7bと、長ナット7cとを備えている。
支持部7aは、例えば、円形平板状の金属板等により構成されており、天井板6の表面において貫通孔6aの形成位置(吊りボルト3の下方位置)に設置されている。支持部7aの直径は、貫通孔6aの直径よりも大きく形成されている。すなわち、支持部7aは、支持部7aの外周部が天井板6の表面の一部を覆うように貫通孔6aの外周よりも外側に張り出すように形成されている。これにより、天井板6を支持することが可能になっている。
連結ボルト7bは、例えば、細長い円柱状の金属ボルトにより構成されている。連結ボルト7bの下端は、支持部7aの上面中央に接合または螺合されている。一方、連結ボルト7bの上端は、天井板6の貫通孔6aを通じて天井板6の裏側に突き出し、吊りボルト3の近傍まで延在している。
長ナット7cは、例えば、細長い中空状の金属ナットにより構成されている。長ナット7cの下部側には、連結ボルト7bが接合または螺合されている。一方、長ナット7cの上部側には、吊りボルト3が螺合されている。これにより、連結ボルト7bと吊りボルト3とが接続され、支持部材7が吊りボルト3に着脱自在の状態で接続されている。
ネット部材8は、大規模な地震等に起因する天井板6の落下時に天井板6を保持する耐震強化部材であり、天井板6の表面(天井面)の一部または全部を覆うように設置されている。また、ネット部材8は、支持部材7の支持部7aと天井板6の表面との間に挟まれた状態で支持部材7に支持されている。
ネット部材8は、天井板6の表面を覆うように格子状に配置されたネット受けワイヤ8a(図1(b)参照)と、その上に載置され結束線等によりネット受けワイヤ8aに固定された防護ネット(図示せず)とを備えている。なお、ネット受けワイヤ8aの端部は、ターンバックル(図示せず)を介して建物躯体2の室内側壁面に固定されている。ターンバックルにより、ネット受けワイヤ8aの張力を調整することが可能になっている。なお、ネット部材8はネット受けワイヤ8aが無くてもよく、その場合は防護ネットが支持部7aと天井板6の表面との間に挟まれた状態で支持されている。
次に、上記した天井構造体1の補修工程において支持部材7の位置を決める位置決め治具の一例を図3および図4を参照して説明する。図3(a)は図1の天井構造体の支持部材の設定位置を決める位置決め治具を上から見た平面図、図3(b)は図3(a)のI−I線の断面図、図4(a)は図3の位置決め治具の一方の探査部の平面図、図4(b)は図3の位置決め治具の他方の探査部の平面図である。
位置決め治具15は、例えば、断面コ字状の枠体で構成されており、一対の探査部E1,E2と、支持部Spと、把持部Hdと、水準器Lv1,Lv2とを備えている。位置決め治具15は、水準器Lv1,Lv2を除いて、例えば、木材またはプラスチックにより構成されている。これにより、位置決め治具15を軽くすることができるので、位置決め治具15の操作性を向上させることができる。
一方の探査部(第1の探査部)E1は、例えば、略長方形状の薄板で形成されている。この探査部E1の外周(幅方向両長辺および長手方向先端辺)には、その外周から探査部E1の中央側に向かって延びる溝Tが形成されているとともに、その溝Tの両側には溝Tから探査部E1の外周に向かって次第に広がるように傾斜する傾斜部Sが形成されている。支持部材7の位置決め作業に際しては、探査部E1の溝T内に吊りボルト3を嵌め込むことで吊りボルト3の位置を特定するようになっている。また、位置決め作業に際して、傾斜部Sによって吊りボルト3が溝Tに入り込むように誘導するようになっている。これにより、支持部材7の位置決め作業に際して吊りボルト3の探査を容易にすることができるので、支持部材7の位置決め作業性を向上させることができる。
他方の探査部(第2の探査部)E2は、例えば、細長い略長方形状の薄板で形成されており、探査部E1に対向するように配置されている。この探査部E2には、その上下面を貫通する複数の孔Hが穿孔されている。この孔Hは、探査部E1の溝Tに対向する位置に穿孔されており、位置決め治具15により支持部材7(天井板6の貫通孔6a)の設定位置を決める際に、天井板6の表面側から吊りボルト3の位置を特定するための位置決め部になっている。
支持部Spは、例えば、一対の探査部E1,E2の間に設けられ、一対の探査部E1,E2を互いに平行になるように支持する部分である。把持部Hdは、支持部材7の位置決め作業に際して作業者が位置決め治具15を持つ部分であり、支持部Spの外側面に取り付けられている。
水準器Lv1,Lv2は、位置決め治具15の水平度を目視可能とする機器である。一方の水準器Lv1は、位置決め治具15の幅方向の水平度を目視可能とし、他方の水準器Lv2は位置決め治具15の長手方向の水平度を目視可能とするように設置されている。この水準器Lv1,Lv2を設けたことにより、支持部材7の位置決め作業に際して位置決め治具15の水平精度を向上させることができるので、吊りボルト3の位置出し精度を向上させることができ、支持部材7の設定位置精度を向上させることができる。
次に、本実施の形態の天井板6の補修方法の一例を図5〜図8を参照して説明する。
図5は図1の天井構造体の補修作業時における位置決め工程中の要部断面図である。本実施の形態の天井構造体の補修方法の説明に先立って、既設の天井構造体の組立工程例を説明すると、以下のとおりである。
まず、建物躯体2の天井面にアンカー接続により固定された複数の吊りボルト3の各々の下端部側にハンガー9を取り付けた後、そのハンガー9によって複数本の野縁受け4を取り付ける。続いて、複数本の野縁受け4に対して交差するように複数本の野縁5を配置し、野縁受け4との交差部でクリップ等により野縁受け4に野縁5を取り付けた後、複数本の野縁5に天井板6をビス等により留める。
次いで、本実施の形態の補修方法例について説明すると、以下のとおりである。まず、天井板6の表面(天井面)側から天井板6の裏面側の吊りボルト3の位置を特定する。すなわち、点検や照明器具等のために天井板6に開口された開口部6bから位置決め治具15の探査部E1を挿入した後、一対の探査部E1,E2で天井板6を挟み込んだ状態で、天井板6の裏面側の探査部E1を動かして探査部E1の溝T内に吊りボルト3を嵌め込むとともに、位置決め治具15の探査部E2の上面を天井板6の表面に密着させる。この際、吊りボルト3が嵌め込まれた探査部E1の溝Tに対向する探査部E2の孔Hの位置が、吊りボルト3の位置(すなわち、支持部材7の設置位置)になるので、矢印Bに示すように、孔Hを通じて天井板6の表面に鉛筆等で印をつける。これにより、天井板6の裏面側の吊りボルト3の位置を天井板6の表面側から容易に特定することができ、天井構造体1を支持する支持部材7の設置位置を容易に決めることができる。また、この際、水準器Lv1,Lv2によって位置決め治具15の水平性を確かめて、位置決め治具15の水平性を保つことにより、吊りボルト3の位置出し精度を向上させることができる。なお、点検や照明器具等のために天井板6に開口された開口部が実施位置から遠い場合は、天井板6を取り外すことで開口部6bを設けてもよい。
続いて、図6は天井構造体1を構成する天井板6の表面の一例の平面図である。格子状の仮想線の交点に吊りボルト3が設置されている。符号Dは、吊りボルト3の隣接間隔を示しており、特に限定されるものではないが、例えば、900mm程度である。ここでは、他の開口部6bの周辺においても上記と同様に位置決め治具15を用いて吊りボルト3の位置P1を特定し、その位置P1に印をつける。続いて、吊りボルト3の隣接間隔Dは決まっているので、位置決め治具15により特定された吊りボルト3の位置P1に基づいて残りの吊りボルト3の位置P2を巻き尺やレーザ計等を用いて特定する。このように全ての吊りボルト3の位置を位置決め治具15により特定するのではなく、一部の吊りボルト3の位置を位置決め治具15で特定し、残りの吊りボルト3の位置を吊りボルト3の隣接間隔Dから特定することにより、吊りボルト3の位置特定作業の効率を向上させることができる。
続いて、図7(a),(b)は天井板において吊りボルトの位置に孔を穿孔する工程中の天井構造体の要部断面図、図8(a),(b)は図7に続く耐震補強部材の設置工程中の天井構造体の要部断面図である。ここでは、図7(a)に示すように、天井板6の表面側から天井板6において特定された吊りボルト3の位置P1,P2に、図7(b)に示すように、天井板6の上下面を貫通する貫通孔6aを穿孔する。続いて、図8(a)に示すように、天井板6の表面側にその一部または全部を覆うようにネット部材8を張架させた状態で設置する。その後、図8(b)に示すように、支持部材7の連結ボルト7bを天井板6の貫通孔6aを通じて天井板6の裏面側に突出させて連結ボルト7bの先端の長ナット7cと吊りボルト3との位置を合わせた状態で支持部7aを閉方向に回転することにより、長ナット7cと吊りボルト3とを螺合する。これにより、支持部材7と吊りボルト3とを接続して天井板6を支持するとともに、天井板6の表面と支持部7aとの間にネット部材8を挟み込むようにしてネット部材8を支持する。このようにして天井構造体1の耐震補修を終了する。
(第2の実施の形態)
図9(a)は本実施の形態の天井構造体の補修方法で用いる位置決め治具を上から見た平面図、図9(b)は図9(a)の位置決め治具を下から見た平面図である。
本実施の形態においては、上記した支持部材7の設置位置を決める位置決め治具15の一対の探査部E3,E4が、例えば棒状の薄板によって形成されている。位置決め治具15の探査部E3,E4の長手方向先端側および幅方向の一方の長辺側には、吊りボルト3を探査する溝T1,T2が形成されている。そして、探査部E3の溝T1と探査部E4の溝T2とは、互いに対向する位置に設けられている。
このような本実施の形態においては、位置決め治具15の一対の探査部E3,E4の幅が前記第1の実施の形態の場合よりも狭いので、位置決め治具15の重さを前記第1の実施の形態の場合よりも軽くすることができる。また、位置決め治具15の一対の探査部E3,E4の幅が小さいので、探査部E3または探査部E4を天井板6の開口部6bから天井板6の裏面側に入れ易くすることができる。したがって、位置決め治具15の操作性を向上させることができる。
ここで、位置決め治具15による吊りボルト3の位置の特定作業においては、吊りボルト3に取り付けられたハンガー9の位置等の関係で吊りボルト3の一方(右または左)側からしか位置決め治具15を吊りボルト3に近づけることができない場合がある。本実施の形態においては、位置決め治具15を吊りボルト3の一方(右)側からしか近づけられない場合、位置決め治具15の探査部(第1の探査部)E3を天井板6の開口部6bから天井板6の裏面側に入れて探査部E3の溝T1に吊りボルト3を嵌め込み、天井板6の表面側の探査部(第2の探査部)E4において、吊りボルト3が嵌め込まれた溝T1に対向する溝(位置決め部)T2の位置を吊りボルト3の位置として特定する。
一方、位置決め治具15を吊りボルト3の他方(左)側からしか近づけられない場合、位置決め治具15の探査部(第1の探査部)E4を天井板6の開口部6bから天井板6の裏面側に入れて探査部E4の溝T2に吊りボルト3を嵌め込み、天井板6の表面側の探査部(第2の探査部)E3において、吊りボルト3が嵌め込まれた溝T2に対向する溝(位置決め部)T1の位置を吊りボルト3の位置として特定する。
このように本実施の形態においても、吊りボルト3の探査方向が2方向ある場合でも、その2つの探査方向に対して1つの位置決め治具15で対応することができる。
(第3の実施の形態)
図10(a)は本実施の形態の天井構造体の補修方法で用いる位置決め治具を上から見た平面図、図10(b)は図10(a)の位置決め治具を下から見た平面図である。
本実施の形態においても、上記した支持部材7の設置位置を決める位置決め治具15の探査部E5,E6が、例えば棒状の薄板によって形成されている。これにより、前記第2の実施の形態と同様に、位置決め治具15を軽量化でき、また、天井板6の開口部6bから入れ易くすることができるので、位置決め治具15の操作性を向上させることができる。
また、位置決め治具15の一対の探査部E5,E6の長手方向先端側および幅方向両長辺側に吊りボルト3を探査する溝T1,T2が形成されている。探査部E5の両長辺には、探査部E5の長手方向に沿って溝T1が交互に反対の長辺に位置するように形成されている。一方、探査部E6の両長辺には、探査部E6の長手方向に沿って溝T2が交互に反対の長辺に位置するように形成されている。そして、この場合も探査部E5の溝T1と探査部E6の溝T2とは互いに対向する位置に設けられている。これにより、吊りボルト3の探査方向が2方向ある場合でも、探査部E5または探査部E6を出し入れすることなく、探査部E5または探査部E6のいずれか一方で対応することができる。したがって、位置決め治具15の操作性を前記第2の実施の形態の場合よりも向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、前記実施の形態においては、吊りボルトを嵌め込む探査部の溝の両側に吊りボルト誘導用の傾斜部を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、位置決め治具の探査部に吊りボルト誘導用の傾斜部を形成せずに溝だけを形成した構成にしても良い。
また、位置決め治具の一対の探査部の各々に、位置決め用の溝や孔の無い領域に、位置決め治具の軽量化のための貫通孔を設けても良い。
以上のように、本発明に係る天井構造体の補修方法およびそれに用いる位置決め治具は、天井構造体の支持部材の設定位置を決める技術に適用して有用である。
1 天井構造体
2 建物躯体
3 吊りボルト
4 野縁受け
5 野縁
6 天井板
6a 孔
6b 開口部
7 支持部材
8 ネット部材
9 ハンガー
10 ナット
15 位置決め治具
E1〜E6 探査部
Sp 支持部
Hd 把持部
Lv1,Lv2 水準器
T,T1,T2 溝
H 孔

Claims (4)

  1. 天井部材の裏面側の建物躯体に前記天井部材を支持するために設けられた吊りボルトの位置を前記天井部材の表面側から位置決め治具を用いて特定する工程と、
    前記天井部材の表面において前記吊りボルトの位置に貫通孔を穿孔する工程と、
    前記天井部材の表面の一部を覆うように前記貫通孔の外周よりも外側に張り出す部分を持つ支持部材を、前記貫通孔を通じて前記吊りボルトと接続する工程と、
    を有し、
    前記位置決め治具は、
    前記吊りボルトを嵌め込むことが可能な溝を持つ第1の探査部と、
    前記第1の探査部に対向するように設けられ、前記第1の探査部の前記溝に対向する位置に溝状または孔状の位置決め部を持つ第2の探査部と、
    を備え、
    前記位置決め治具により前記吊りボルトの位置を特定する工程は、
    前記第1の探査部を前記天井部材の裏面側に配置するとともに、前記第2の探査部を前記天井部材の表面側に配置する工程と、
    前記第1の探査部の溝に前記吊りボルトを嵌め込んだ場合の前記第2の探査部の前記位置決め部の位置によって、前記天井部材の裏面側の前記吊りボルトの位置を前記天井部材の表面側から特定する工程と、
    を有することを特徴とする天井構造体の補修方法。
  2. 前記位置決め治具の前記第1の探査部には、前記吊りボルトが前記溝に入り込むのを誘導するように、前記溝から第1の探査部の縁に向かって広がるように傾斜する傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の天井構造体の補修方法。
  3. 天井部材の裏面側の建物躯体に前記天井部材を支持するために設けられた吊りボルトを嵌め込むことが可能な溝を持つ第1の探査部と、
    前記第1の探査部に対向するように設けられ、前記第1の探査部の前記溝に対向する位置に溝状または孔状の位置決め部を持つ第2の探査部と、
    を備え、
    前記第1の探査部を前記天井部材の裏面側に配置するとともに、前記第2の探査部を前記天井部材の表面側に配置した状態で、前記第1の探査部の前記溝に前記吊りボルトを嵌め込んだ場合の前記第2の探査部の前記位置決め部の位置によって、前記天井部材の裏面側の前記吊りボルトの位置を前記天井部材の表面側から特定し得ることを特徴とする天井構造体の補修方法に用いる位置決め治具。
  4. 前記位置決め治具の前記第1の探査部には、前記吊りボルトが前記溝に入り込むのを誘導するように、前記溝から第1の探査部の縁に向かって広がるように傾斜する傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の天井構造体の補修方法に用いる位置決め治具。
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