JP2016175132A - ロボット操作装置、ロボット操作方法 - Google Patents

ロボット操作装置、ロボット操作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タッチパネルを備える構成において、誤操作するおそれを低減し、作業性を改善することができるロボット操作装置、ロボット操作方法を提供する。【解決手段】ペンダント4は、タッチ操作の操作態様を検出する操作態様検出部28と、ロボット2をインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定する設定部29と、傾きを検出する傾き検出部26と、傾き検出部26で検出した傾きに基づいてロボット2をインチング動作させる際の二次元での動作方向を設定する動作方向設定部30と、操作領域にタッチ操作が入力された際の傾きに応じた動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成する動作指令生成部33と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ロボットを操作するためのロボット操作装置、ロボット操作方法に関する。
例えば産業用のロボットシステムにおいては、ロボットを手動により動作させること(以下、手動操作と称する)が可能となっている。この場合、一般的には、ユーザは、ロボットを制御するコントローラに接続されたペンダント(ロボット操作装置。いわゆるティーチングペンダント)などを用いて、手動でロボットの操作を行うことになる。そのため、ペンダントには、例えば機械的なスイッチ等で構成された専用の操作キーが各種設けられている(例えば特許文献1参照)。
また、近年では、タッチパネルを備えたペンダントもでてきており、タッチパネルをなぞる(以下、タッチ操作と称する)ことで、二次元方向への操作を入力することができ、上記した手動操作を行うことができる。このようなロボット装置は、専用の操作キーを設ける必要が無くなり、ペンダントの小型化、表示部の画面サイズの拡大、低価格化などを実現できるといった効果が期待されている。
特開2006−142480号公報
さて、ロボットを手動操作する大きな理由の1つとして、ロボットに移動軌跡を教示する教示作業(ティーチング作業)がある。このティーチング作業では、ユーザは、例えば0.1mm等の微小な距離でロボットを動作させて目標位置との位置合わせを行うインチング動作を行っている。
しかしながら、タッチ操作時の操作量(例えば、指でなぞった距離)に応じてロボットを動作させるような構成では、微小操作量を正確に入力することが困難であり、上記したインチング動作を正しく行わせることが困難であった。そのため、微小操作量を入力する際の作業性が悪化する要因となっていた。
また、従来では、このようなインチング動作に対して動作方向ごとにボタンを設けているものの、押し間違い等の誤操作によりロボットが意図しない方向へ動作してしまうおそれがあった。また、タッチパネルにタッチ操作を入力する場合、タッチパネルが平面状であるため、手探りでボタンの位置や種類を把握することが困難であり、押し間違える可能性が高くなるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タッチパネルを備える構成において、誤操作するおそれを低減し、作業性を改善することができるロボット操作装置、ロボット操作方法を提供することにある。
ティーチング作業時に微調整を行う場合、ユーザは、所定の2軸を動作させることができる平面(以下、便宜的に動作平面と称する)内で位置を調整するごとに、その動作平面内での位置をより確認しやすい場所へと移動することが多い。例えば、ロボットのエンドエフェクタでワークを掴む作業に対するティーチングを行う際、ユーザは、例えばフランジのX軸とY軸とを含むXY平面を動作平面とし、そのXY平面内で位置決めを行った後、ロボットをZ軸方向へ動作させて、その高さを決めるようなティーチングを行うことがある。
このとき、ユーザは、XY平面で動作させる際には、エンドエフェクタやワークよりも目線が高い位置から、エンドエフェクタがワーク上方に位置していることを確認する。また、Z軸を動作させるときには、エンドエフェクタやワークとほぼ同じ高さの目線で、エンドエフェクタがワークを掴める高さに位置することを確認する。つまり、微調整を行う場合には、一度に二次元の動作をさせることができれば十分であり、その際、動作モード等を切り替えることなく二次元方向の動作を行わせることができれば、また、その動作を行わせる際に操作ミス等を減らすことができれば、操作性を損なうことなく作業性を改善することができると考えられる。
そこで、請求項1に記載のロボット操作装置は、タッチパネルに入力されるタッチ操作の操作態様を検出する操作態様検出部と、タッチパネルに対してロボットをインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定する設定部と、タッチパネルの傾きを検出する傾き検出部と、傾きに基づいてロボットをインチング動作させる際の二次元での動作方向を設定する動作方向設定部と、操作領域に対してタッチ操作が行われたときの傾きに応じた動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成する動作指令生成部と、を備える。
このような構成を備えることにより、ロボット操作装置では、操作領域へタッチ操作を1回入力することにより、インチング動作を1回実行させることができる。このため、タッチパネル上の微小な距離を指でなぞるといった比較的困難な操作を入力する必要なく、ロボットにインチング動作を行わせることができる。これにより、インチング動作を行わせる際の操作性を向上させることができる。
このとき、ロボット操作装置は、操作領域を固定的に設定する。つまり、インチング動作を行わせるためにユーザがタッチ操作で触れる位置は、動作方向が異なる場合であっても、常に同じ位置である。このため、ユーザは、指を移動させなくても、同じ位置をタッチ操作すれば、ロボットにインチング動作をさせることができる。これにより、押し間違い等で誤操作してしまうおそれを低減することができる。
そして、ロボット操作装置は、インチング動作時の動作方向を、傾きによって設定する。これにより、動作方向を変更するための操作を入力する必要なく、ロボット操作装置を把持している手を傾けるだけで、インチング動作における動作方向を設定することができる。したがって、動作方向を簡便に設定することができる。
このとき、ロボット操作装置は、タッチパネルの傾き、つまりは、自身の傾きに基づいて、ロボットをインチング動作させる際の二次元での動作方向を設定する。なお、傾きと、その傾きに対応する動作方向とは、予め設定しておけばよい。これにより、ロボット操作装置は、動作方向を切り替えるための操作を必要とすることなく、二次元方向での動作を可能としている。これにより、頻繁に微調整を繰り返すような場合であっても、容易に動作方向を変更しながら微調整を行うことができる。
したがって、誤操作するおそれを低減することができるとともに、操作性が向上することから、作業性を改善することができる。
また、請求項7に記載のロボット操作方法の発明のように、ユーザによるタッチ操作が入力されるタッチパネルに、ロボットをインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定し、タッチパネルの傾きを検出し、検出した傾きに基づいて、ロボットをインチング動作させる際の二次元での動作方向を設定し、操作領域にタッチ操作が入力された際の傾きに応じた動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成することにより、誤操作するおそれを低減することができるとともに、操作性が向上することから作業性を改善することができる等、請求項1のロボット操作装置の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項2に記載のロボット操作装置は、操作領域と重ならない位置に、インチング動作を有効化するための有効化領域を設定し、有効化領域が操作されたときの傾きを基準とし、その基準に対する操作領域が操作されたときの傾きに応じて動作方向を設定する。つまり、ロボット操作装置は、有効化領域が操作されたときの傾きを基準とし、その基準から変化した傾き量、つまり、有効化領域が操作されたときの傾きと操作領域が操作されたときの傾きとの差分に基づいて、動作方向を設定する。
ユーザが普通にロボット操作装置を把持した場合、その時点で、ロボット操作装置が例えば床面に対して傾いていた状態になると考えられる。また、微調整する際にはロボットが目標位置まで移動したか否かを目視で確認する必要があり、その場合には、ロボット操作装置を水平に把持しているつもりであっても、実際にはロボット操作装置が若干傾いたりぶれたりすることが予想される。
そのため、傾きを検出する際の基準を例えば重力方向や床面等の設置面にしてしまうと、インチング動作をさせるたびにロボット操作装置が基準に対して水平であるか否かを意識する必要があり、使い勝手が悪化する。また、ティーチングペンダントのようなロボット操作装置を体の前面側で水平に把持する場合、ある程度手首を返す必要があり、その状態からさらに例えば前方に傾けようとすると、身体的な負担も大きくなる可能性がある。
つまり、ペンダント4の傾きを検出する際の基準面の取り方によっては、意図しない動作方向が選択されたり、ユーザに負担を強いたりするおそれがある。
そこで、ロボット操作装置は、有効化領域が操作されたときの傾きを基準とし、その基準から傾けた際の傾きに応じて、動作方向を設定する。これにより、ユーザは、ロボット操作装置が例えば水平であるか否かを意識することなく、また、作業時にどのような姿勢であったとしても、身体的に負担が係ることなく、動作方向を意図したとおりに設定することができる。
ところで、上記した請求項1、2の発明では、ロボット操作装置の傾きを検出している。しかし、既存のロボット操作装置の中には、傾き検出部を備えていないものもある。
そこで、請求項3に記載のロボット操作装置は、ロボットをインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定するとともに、当該操作領域内の位置とロボットの動作方向とを対応付け、操作領域に対してタッチ操作が入力された位置に基づいて、ロボットをインチング動作させる際の動作方向を設定し、その動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成する。この場合、操作領域をある程度大きく設定し、その内部に、互いに離間しているとともに、ユーザがタッチ操作を繰り返した場合の指のぶれを吸収できる程度の大きさの微小操作領域を設定するとよい。
このような構成によれば、操作領域は固定的に設定されているため、その位置が変化することはないことに加えて、同一方向に動作させる限りにおいては、ユーザは、触れる位置を変更する必要がなく、1回の操作で動作方向の設定とインチング動作の実行とを入力することができる。
従来のような動作方向の設定とインチング動作の実行とを分けて入力する構成の場合、入力回数が増えること、また、動作方向の設定とインチング動作とで異なるボタンを操作する必要があることから、例えば、動作方向を選択するボタンを押す→指を離す→インチング動作を実行させるためのボタンを押すという入力過程において、例えば誤って他の動作方向を選択するボタンを押してしまう等の操作ミスが起きる可能性がある。
これに対して、請求項3に記載のロボット操作装置のようにインチング動作を実行させるための操作と動作方向を設定するための操作を1回のタッチ操作で入力できる構成であれば、操作ミスが起きる可能性を低減することができる。
また、微小操作領域を指のぶれを吸収できる程度の大きさに設定すれば、微調整する際にタッチ操作を繰り返し入力するような場合であっても、他の動作方向に動作するおそれを停電することができる。
したがって、請求項1に記載のロボット操作装置と同様に、誤操作するおそれを低減できるとともに、操作性を向上させることができる。
請求項4に記載のロボット操作装置は、加速度を検出する加速度検出部を備え、検出された加速度に基づいてロボットの動作モードを切り替えるための切り替え操作が入力されたか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボットを動作させる際の動作モードを、1回のタッチ操作に応じて1回のインチング動作を行わせるインチング動作モードと、1回のタッチ操作の操作態様に応じて連続的に動作させる通常動作モードとに切り替える。
これにより、例えば画面を見なくても感覚的な操作で、且つ、迅速に動作モードを切り替えることができ、使い勝手を向上させることができる。
このとき、切り替え操作は、予め設定された動きであればよく、例えばロボット操作装置を団扇を扇ぐように往復移動させるような動きでもよいし、タッチパネルを横向きにするような左右方向への回転であってもよい。いずれにしろ、比較的簡単な動きを予め切り替え操作として設定しておくことで、ティーチング作業時に、動作モードを切り替えたい場合に容易且つスムーズに切り替えることができ、使い勝手を向上させることができる。
また、切り替え操作を予め設定しておくことにより、単なる手ぶれ等を誤検出してしまうおそれを低減することができる。
請求項5に記載のロボット操作装置は、タッチ操作の操作態様が、予め対応付けられているロボットの動作モードを切り替えるための切り替え操作であるか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボットの動作モードを切り替える。
このとき、切り替え操作としては、予め設定された操作であればよく、例えばタッチパネル上で所定の数値や記号を入力したり、所定の本数の指を所定の軌跡で移動させたりするような動作であればよい。このように、予め設定した切り替え操作を入力することで動作モードを切り替えることにより、容易に動作モードを切り替えることができるとともに、意図しない動作モードの切り替わりを防止することができる。
請求項6に記載のロボット操作装置は、操作領域と重ならない位置に、動作モードを切り替えるか否かを選択するための選択領域を設定し、選択領域にユーザが触れている状態で切り替え操作が入力された場合に、動作モードを切り替える。これにより、意図しないときに動作モードが切り替わってしまうことを防止することができる。
この場合、選択領域が設定されていることから、例えば通常動作モードでの操作態様の1つを切り替え操作に対応付けておけば、通常動作モードでの操作態様の延長として動作モードを切り替えることができ、使い勝手がさらに向上する。
第1実施形態によるロボット操作装置を適用したロボットシステムを模式的に示す図 ロボット操作装置の電気的構成を模式的に示す図 ロボット操作装置に対応付けられている座標系を模式的に示す図 ロボット操作装置に設定された操作領域の一例を模式的に示す図 ロボット操作装置を傾けた状態を模式的に示す図 ロボット操作装置に設定された有効化領域の一例を模式的に示す図 ユーザが把持した際のロボット操作装置の傾きを模式的に示す図 ロボット操作装置を往復動作させる際の態様を模式的に示す図 動作モードを切り替えるための切り替え操作の入力態様を模式的に示す図その1 動作モードを切り替えるための切り替え操作の入力態様を模式的に示す図その2 動作モードを切り替えるための切り替え操作の入力態様を模式的に示す図その3 第2実施形態によるロボット操作装置に設定される操作領域の一例を模式的に示す図
以下、本発明の複数の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に共通する部位には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1から図9を参照しながら説明する。
図1に示すように、ロボットシステム1は、垂直多関節型のロボット2、ロボット2を制御するコントローラ3、コントローラ3に接続されたペンダント4を備えている。このロボットシステム1は、一般的な産業用に用いられている。
ロボット2は、いわゆる6軸の垂直多関節型ロボットとして周知の構成を備えており、ベース5上に、Z方向の軸心を持つ第1軸(J1)を介してショルダ6が水平方向に回転可能に連結されている。ショルダ6には、Y方向の軸心を持つ第2軸(J2)を介して上方に延びる下アーム7の下端部が垂直方向に回転可能に連結されている。下アーム7の先端部には、Y方向の軸心を持つ第3軸(J3)を介して第一上アーム8が垂直方向に回転可能に連結されている。第一上アーム8の先端部には、X方向の軸心を持つ第4軸(J4)を介して第二上アーム9が捻り回転可能に連結されている。第二上アーム9の先端部には、Y方向の軸心を持つ第5軸(J5)を介して手首10が垂直方向に回転可能に連結されている。手首10には、X方向の軸心を持つ第6軸(J6)を介してフランジ11が捻り回転可能に連結されている。以下、第6軸を、便宜的に手先軸とも称する。
ベース5、ショルダ6、下アーム7、第一上アーム8、第二上アーム9、手首10およびフランジ11は、ロボット2のアームとして機能し、アームの先端となるフランジ11には、図示は省略するが、ハンド(エンドエフェクタとも呼ばれる)が取り付けられる。ハンドは、例えば図示しないワークを保持して移送したり、ワークを加工する工具等が取り付けられたりする。ロボット2に設けられている各軸(J1〜J6)には、それぞれに対応して駆動源となるモータ(図示省略)が設けられている。
このような構成のロボット2は、ロボット2を制御する際の基準となる座標系が設定されている。本実施形態の場合、ベース5に対応する座標系として基準座標系Σと、手先軸(J6)に対応するフランジ座標系Σとが設定されている。基準座標系Σは、ロボット2がどのような姿勢を取ったとしても変化することがない座標系であり、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸が設定されている。なお、Z軸は設置面に垂直な軸となっている。また、フランジ座標系Σは、フランジ11の向きを手先軸の原点を基準として示す座標系であり、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸が設定されている。このうち、Z軸は、手先軸と同軸に設定されており、Z軸の向きがフランジ11の向き、つまり、手先の向きを示している。
コントローラ3は、ロボット2の制御装置であり、図示しないCPU、ROMおよびRAM等で構成されたコンピュータからなる制御手段においてコンピュータプログラムを実行することで、ロボット2を制御している。具体的には、コントローラ3は、インバータ回路等から構成された駆動部を備えており、各モータに対応して設けられているエンコーダで検知したモータの回転位置に基づいて例えばフィードバック制御によりそれぞれのモータを駆動する。
ペンダント4は、接続ケーブルを介してコントローラ3に接続されている。ペンダント4は、コントローラ3との間で通信インターフェイス(図2参照。通信I/F24)を経由して有線式あるいは無線式でデータ通信を行う。このため、ユーザがペンダント4に対して入力した各種の操作は、操作情報としてコントローラ3に送信される。
ペンダント4は、ユーザが携帯あるいは手に所持して操作可能な程度の大きさの筐体に形成されている。このペンダント4は、図2に示すように、制御部20、表示部21、タッチパネル22、スイッチ23、通信I/F24、報知部25、傾き検出部26、加速度検出部27を備えている。制御部20は、図示しないCPU、ROMおよびRAM等を有するマイクロコンピュータで構成されており、ペンダント4の全体を制御する。例えば、制御部20は、記憶部(図示省略)に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、ロボット2の起動や姿勢制御、各種のパラメータの設定等を実行する。
表示部21は、例えば液晶ディスプレイ等で構成されており、その表示面に対応して、タッチパネル22が設けられている。スイッチ23は、例えば電源スイッチ等、ペンダント4の操作に使われる機械的な操作スイッチである。なお、表示部21にボタン等を表示させてスイッチ23を代用する構成としてもよい。ユーザ(操作者)は、タッチパネル22やスイッチ23に対して種々の操作を入力することにより、ロボット2を手動操作することができる。
例えば、ユーザは、ペンダント4を用いて、ロボット2の姿勢制御等を行うことができる。また、ユーザは、ロボット2をマニュアル操作すなわち手動操作で動作させることにより、目標位置の設定、移動軌跡の設定、手先の向きの設定等、各種の教示作業も行うことができる。このとき、表示部21には、例えばメニュー画面、設定入力画面、状況表示画面などが必要に応じて表示される。以下、ユーザがタッチパネル22に対して入力する操作を、タッチ操作と称する。
報知部25は、例えばスピーカやバイブレータ等で構成されており、ユーザが行った操作に対する応答等を、音声や振動等によりユーザに報知する。例えば、報知部25は、後述する動作モードの切り替え等をユーザに報知する。
傾き検出部26は、三次元加速度センサで構成されており、三次元加速度センサで検出した三次元方向の加速度に基づいて、ペンダント4の傾きを検出する。加速度検出部27は、三次元加速度センサで構成されており、三次元加速度センサで検出した三次元方向の加速度に基づいて、ペンダント4に加わる加速度を検出する。なお、本実施形態では、傾き検出部26および加速度検出部27は、共通の三次元加速度センサにより構成されている。
また、ペンダント4は、操作態様検出部28、設定部29、動作方向設定部30、振動方向検出部31、動作モード切替部32、動作指令生成部33を備えている。つまり、本実施形態では、ペンダント4は、単体でロボット操作装置を構成している。なお、動作指令生成部33をコントローラ3側に設ける構成としてもよい。
操作態様検出部28は、ユーザがタッチ操作を入力した際の操作態様を検出する。より具体的には、操作態様検出部28は、操作態様として、タッチ操作が入力された際の操作位置(タッチパネル22のパネル平面における座標)、操作量(パネル平面上をなぞった距離)、操作方向(パネル平面上をなぞった方向)、タッチパネル22に触れた指の本数等を検出する。操作態様検出部28は、これらの操作態様をリアルタイムに検出する。
なお、タッチパネル22を操作するのは、指に限らず、例えばタッチペン等であってもよいが、説明の簡略化のため、以下では、タッチペン等の治具を使用する場合も含めて、指を移動させるという表現を用いている。
設定部29は、詳細は後述するが、本実施形態では、ロボット2をインチング動作させるための1つの操作領域(図4参照。符号R)をタッチパネル22に設定する。この操作領域は、パネル平面内の所定の位置に、固定的に設定される。なお、固定的に設定されるとは、インチング動作モードにおいては、操作領域が常に同じ位置に設定されることを意味する。
動作方向設定部30は、詳細は後述するが、本実施形態では、傾き検出部26で検出したペンダント4の傾きに基づいて、ロボット2をインチング動作させる際のロボット2の動作方向を設定する。
振動方向検出部31は、詳細は後述するが、加速度検出部27で検出した加速度に基づいて、ペンダント4の振動、より厳密には、ペンダント4の往復動作を検出する。具体的には、振動方向検出部31は、静止位置で静止しているペンダント4が一旦傾けられた後、静止位置に戻ったか(あるいは、静止位置に近づく方向に傾けられたか)を検出する。より平易に言えば、振動方向検出部31は、ペンダント4が団扇を扇ぐように往復で動かされたことを検出する。
動作モード切替部32は、詳細は後述するが、本実施形態では、タッチパネル22の往復動作に基づいて、ロボット2の動作モードを切り替えるための切り替え操作が入力されたか否かを判定する。なお、この判定は、操作態様検出部28で行ってもよい。動作モード切替部32は、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボット2を動作させる際の動作モードを、1回のタッチ操作に応じて1回のインチング動作を行わせるインチング動作モードと、1回のタッチ操作の操作態様に応じて連続的に動作させる通常動作モードとに切り替える。
動作指令生成部33は、ロボット2が動作するための動作指令を生成する。また、本実施形態では、動作指令生成部33は、操作領域に対してタッチ操作が行われたときのタッチパネル22の傾きに基づいて、動作方向設定部30で設定された動作方向にインチング動作を行うように、ロボット2を動作させるための動作指令を生成する。
次に、上記した構成の作用について説明する。
前述のように、ティーチング作業時に微調整を行う場合には、一度に二次元の動作(例えば、XY平面等の特定の平面内での動作)をさせることができれば十分であり、その際、動作モード等を切り替えることなく二次元方向の動作を行わせることができれば、また、操作ミス等を減らすことができれば、操作性を損なうことなく作業性を改善することができると考えられる。
そこで、本実施形態のペンダント4は、以下のようにして、動作方向の設定、操作ミスの低減を図っている。
ペンダント4は、互いに直交する3つの座標軸(X軸、Y軸、Z軸)を設定する。本実施形態では、図3に示すように、X軸とY軸がタッチパネル22のパネル平面内に設定され、Z軸がパネル平面と垂直に設定されている。より具体的には、X軸は、ペンダント4を把持した状態でパネル平面の左右方向(図示左右方向)に延びて設けられており、Y軸は、ペンダント4を把持した状態でパネル平面の上下方向(図示上下方向)に延びて設けられており、Z軸は、ペンダント4を把持した状態でパネル平面の垂直方向(紙面に垂直)に延びて設けられている。
これらの座標軸のうち、X軸は、上記したフランジ座標系(Σ)におけるX軸に対応付けられており、Y軸を中心としてペンダント4を傾けた際の傾き方向が、インチング動作時のX軸の動作方向に対応付けられている。具体的には、Y軸を中心としてペンダント4を右側に傾けた状態(図3に示すペンダント4の正面図において時計回りに傾けた状態)が、X軸を正方向に動作させる動作方向(以下、X+方向とも称する)に対応付けられており、ペンダント4を左側に傾けた状態(図3に示すペンダント4の正面図において反時計回りに傾けた状態)が、X軸を負方向に動作させる動作方向(以下、X−方向とも称する)に対応付けられている。
また、Y軸は、フランジ座標系(Σ)におけるY軸に対応付けられており、X軸を中心としてペンダント4を傾けた際の傾き方向が、インチング動作時のY軸の動作方向に対応付けられている。具体的には、X軸を中心としてペンダント4を上側に傾けた状態(図3に示すペンダント4の左側面図において反時計回りに傾けた状態)が、Y軸を正方向に動作させる動作方向(以下、Y+方向とも称する)に対応付けられており、ペンダント4を下側に傾けた状態(図3に示すペンダント4の左側面図において時計回りに傾けた状態)が、Y軸を負方向に動作させる動作方向(以下、Y−方向とも称する)に対応付けられている。
また、ペンダント4を斜めに傾けた場合、つまり、X軸とY軸の双方に対して傾斜するように傾けた状態が、X軸とY軸を同時に動作させる際の動作方向に対応付けられている。具体的には、図3に示すペンダント4の平面図において、図示右上がX軸とY軸とをそれぞれ正方向に動作させる動作方向(以下、X+Y+方向とも称する)に対応付けられており、図示左上がX軸を負方向、Y軸を正方向に動作させる動作方向(以下、X−Y+方向とも称する)に対応付けられており、図示左下がX軸とY軸とをそれぞれ負方向に動作させる動作方向(以下、X−Y−方向とも称する)に対応付けられており、図示右下がX軸を正方向に、Y軸を負方向に動作させる動作方向(以下、X+Y−方向とも称する)に対応付けられている。
このように、ペンダント4は、自身の傾きを、二次元での動作方向に対応付けている。なお、ペンダント4の傾きと動作方向との対応付けは一例であり、図3に示したものに限定されるものではない。また、傾きに対応付けるロボット2の軸方向は、必ずしも2軸方向である必要は無く、1軸方向だけを対応付けてもよい。
このペンダント4には、タッチパネル22の所定の位置に、図4に示すような操作領域(R)が1つ設定されている。この操作領域(R)は、ロボット2をインチング動作させるためにユーザがタッチ操作する領域であり、ユーザがペンダント4を把持した際に例えば左手が触れる把持範囲(H)に重ならない位置に設定されている。
ペンダント4は、操作領域(R)が1回タッチ操作されるごとに、ロボット2が1回だけインチング動作するように動作指令を生成する。そして、操作領域(R)は、上記したようにパネル平面内の所定の位置に固定的に設定されるため、ユーザは、同じ位置をタッチ操作することにより、ロボット2にインチング動作を行わせるためのタッチ操作(以下、便宜的にインチング操作とも称する)を入力することができる。つまり、ユーザは、動作方向にかかわらず、同じ位置をタッチ操作することにより、インチング動作を行わせることができる。
このとき、ペンダント4は、ペンダント4の傾きに基づいて、インチング動作時の動作方向を設定する。具体的には、ペンダント4は、図5(A)に示すように、ペンダント4が静止位置(図5(A)に破線にて示す位置)からX+方向に傾けられた状態で操作領域(R)にタッチ操作が入力されると、ロボット2のX軸を正方向に動作させる動作指令を生成する。あるいは、ペンダント4は、図5(B)に示すように、ペンダント4が静止位置(図5(B)に破線にて示す位置)からY−方向に傾けられた状態で操作領域(R)にタッチ操作が入力されると、ロボット2のY軸を負方向に動作させる動作指令を生成する。
なお、図示は省略するが、ペンダント4は、例えばペンダント4が右斜め上に傾けられた状態で操作領域(R)にタッチ操作が入力されると、ロボット2のX軸およびY軸をそれぞれ正方向に動作させる動作指令を生成する。
このように、ペンダント4は、動作モードを切り替えることなくロボット2を二次元方向に動作させるための操作が入力可能であるとともに、インチング動作を入力する位置が動作方向にかかわらず固定されている。このため、インチング動作時の動作方向を余分な手間を容易に設定することができるとともに、押し間違い等の誤操作を引き起こす可能性を低減できる。また、1回のタッチ操作で1回のインチング動作が行われるので、インチング動作させる回数を正しく入力することができる。
ところで、ユーザが普通にペンダント4を把持する場合、ペンダント4が例えば床面等の設置面に対して傾いていた状態で把持されることが考えられる。また、インチング動作をさせるためにユーザがペンダント4を床面に水平に構えたとしても、例えばロボット2のほうを見ながら操作すると、ペンダント4が意図せずに傾いた状態になることも考えられる。また、インチング動作を行わせる際に常に水平を意識しなければならないとすると、使い勝手が悪くなる。
また、ユーザがペンダント4を普通に把持している状態では、画面を見やすいように、例えば図7に破線にて示すように、ペンダント4が床面に対して既に傾いた状態(便宜的に、この状態を初期位置と称する)になっている可能性がある。この場合、例えばユーザがY+方向へインチング動作させるためにペンダント4を初期位置から図7に実線にて示す位置(便宜的に、変化後位置と称する)に傾けたとしても、変化後位置での傾きが床面に対してY−方向側であったとすると、インチング動作の動作方向としてY−方向が設定される可能性がある。つまり、ペンダント4の傾きを検出する際の基準面の取り方によっては、意図しない動作方向が選択されるおそれがある。
そこで、本実施形態のペンダント4は、インチング操作(インチング動作させるために操作領域(R)に触れる操作)の入力を有効化するための有効化領域を設定する。ペンダント4は、例えば図6に示すように、把持領域(H)とは重ならない位置であって、ペンダント4を把持する側の手(図6では左手)の親指が到達可能な位置に、有効化領域(Rk)を設定している。このため、ユーザは、ペンダント4を把持したまま、親指を有効化領域(Rk)に移動させることにより、インチング操作を有効化することができる。
そして、本実施形態では、有効化領域(Rk)は、ペンダント4の傾きの初期置、つまり、ペンダント4の傾きを検出する際の基準面を設定するために操作する基準面設定領域としても機能する。本実施形態では、タッチパネル22のパネル平面、つまり、XY平面が、常に基準面に設定される。
このため、図7に示すようにペンダント4を初期位置から変化後位置と称するに傾けた場合には、初期位置から傾いた方向、つまり、Y+方向が、インチング動作の動作方向として設定される。これにより、意図しない動作方向が設定されることを防止できる。
さて、ここまでは、1回のタッチ操作に応じて1回のインチング動作を行わせるインチング動作モードでロボット2を動作させるケースについて説明したが、ペンダント4は、1回のタッチ操作の操作態様に応じて連続的に動作させる通常動作モードでロボット2を動作させることもできる。
例えば、本実施形態では、ペンダント4は、上記したように操作対象となるロボット2の軸が対応付けられており、通常動作モードでは、ユーザがタッチパネル22をなぞるようなタッチ操作を入力すると、その操作量や操作方向に応じて、対応付けられている軸(例えばX軸、X軸)を動作させる。また、ペンダント4は、通常動作モードでは、図8に示すように、初期位置から変化位置まで移動させた後に再度初期位置まで移動させるような一連の往復動作が行われると、X軸、X軸を動作させる際の動作距離や動作速度を変更する。このとき、図8に矢印Sにて示すようにペンダント4をユーザからみて手前側に煽るような往復動作が入力されると、ペンダント4は、動作距離や動作速度が高くなるように変更し、その逆の場合には、動作距離や動作速度が低くなるように設定する。
このような通常動作モードでの操作の延長で通常動作モードとインチング動作モードとを切り替えることができれば、使い勝手がさらに向上すると考えられる。
そこで、本実施形態では、ペンダント4は、入力された往復動作に基づいて動作モードを切り替えるための切り替え操作が入力されたか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボット2を動作させる際の動作モードを、インチング動作モードと通常動作モードとに切り替える。なお、動作モードが切り替わった場合には、報知部25により、音声等で切り替わった旨をユーザに報知してもよい。
この場合、ペンダント4は、通常動作モードにおいて、動作距離や動作速度が低くなるように変更する往復動作が入力され、通常動作モードにおける最小単位まで変更された後に更に往復動作が行われると(切り替え操作が入力されると)、通常動作モードからインチング動作モードに切り替える。また、ペンダント4は、インチング動作モードにおいて、図8に示したような動作距離や動作速度が高くなるように変更する往復動作が行われると(切り替え操作が入力されると)、インチング動作モードから通常動作モードに切り替える。
これにより、通常動作モードでの操作の延長で通常動作モードとインチング動作モードとを切り替えることができるようになる。なお、
このとき、本実施形態では、図9に示すように、動作モードを切り替えるか否かを選択する選択領域(Rs)が設定されている。この選択領域(Rs)は、把持領域(H)や上記した有効化領域(Rk)と重ならない範囲であって、ペンダント4を把持した状態で指(例えば親指)を移動させて到達できる位置に設定されている。
このため、動作モードを切り替える場合には、ユーザは、選択領域(Rs)にふれた状態で切り替え操作を入力する。これにより、例えば作業中にユーザが移動したときの振動等で動作モードが意図せずに切り替わったりすることを防止できる、また、例えば通常モードで大きく動かした後において、上記した動作速度等の変更等の操作を何度も入力することなく、1回の切り替え操作を入力することにより、動作モードを切り替えることができる。
以上説明したロボット操作装置としてのペンダント4によれば、次のような効果を得ることができる。
ロボット操作装置としてのペンダント4は、タッチパネル22に対してロボット2をインチング動作させるための1つの操作領域(R)を固定的に設定し、タッチパネル22(つまり、ペンダント4)の傾きを検出し、操作領域(R)に対してタッチ操作が行われたときの傾きに基づいてロボット2をインチング動作させる際の動作方向を設定し、その動作方向にインチング動作を行うように、ロボット2を動作させるための動作指令を生成する。
これにより、操作領域(R)へ1回のタッチ操作を入力することにより、1回のインチング動作を実行させることができる。このため、微小な距離をなぞるといったタッチパネル22では困難な操作を入力することなく、容易にロボット2にインチング動作をさせることができる。
このとき、操作領域(R)は固定的に設定されているため、ユーザがタッチ操作を入力する位置は常に同じ位置になる。換言すると、動作方向が異なる場合であっても、ユーザは、常に同じ位置をタッチ操作すれば、ロボット2にインチング動作をさせることができるため、押し間違い等の誤操作をするおそれが低減される。
そして、インチング動作時の動作方向は、ペンダント4の傾きによって設定することができる。これにより、動作方向を変更する操作等を入力する必要がなく、手を傾けるだけでインチング動作時の動作方向を設定することができる。
また、ペンダント4は、パネル平面に2つの動作方向を設定し、上下左右方向にそれぞれ1軸方向の動作、斜め方向に2軸方向の動作を対応付けることにより、つまり、自身の傾きを二次元での動作方向に対応付けることにより、動作モード等を切り替えることなく、二次元方向の動作を可能としている。これにより、容易に動作方向を設定することができる。
したがって、誤操作するおそれを低減し、作業性を改善することができる。
また、ペンダント4は、操作領域と重ならない位置に、インチング動作を有効化するための有効化領域(Rk)を設定し、有効化領域(Rk)が操作されたとき(ユーザが触れたとき)の傾きを基準とし、その基準から変化した傾き量、つまり、有効化領域(Rk)が操作されたときの傾きと操作領域が操作されたときの傾きとの差分に基づいて、動作方向を設定する。これにより、ユーザは、ペンダント4が水平であるか否かを意識することなく、また、作業時にどのような姿勢であったとしても、動作方向を正確に設定することができる。
また、ペンダント4は、ペンダント4に加わる加速度に基づいてロボット2の動作モードを切り替えるための切り替え操作が入力されたか否かを判定して、ロボット2の動作モードを切り替える。これにより、例えば画面を見なくても感覚的な操作で、且つ、迅速に動作モードを切り替えることができ、使い勝手を向上させることができる。
このとき、本実施形態のように往復動作を検出し、その往復動作に基づいて動作モードを切り替えるか否かを判定することにより、単なる手ぶれ等を切り替え操作として誤検出してしまうおそれを低減することができる。
また、ペンダント4は、操作領域と重ならない位置に、動作モードを切り替えるか否かを選択するための選択領域(Rs)を設定し、選択領域にユーザが触れている状態で切り替え操作が入力された場合に、動作モードを切り替える。これにより、意図しないときに動作モードが切り替わることを防止することができる。このとき、例えば、選択領域(Rs)に触れた状態で図8に矢印Sにて示したような往復動作が入力されるとインチング動作モードから通常動作モードに切り替え、その逆の場合には、通常動作モードからインチング動作モードに切り替えるようにすれば、通常動作モードでの操作態様の延長で動作モードを切り替えることができ、操作性をさらに向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図10および図11を参照しながら説明する。本実施形態では、動作モードを切り替える他の手法について説明する。
ペンダント4は、タッチ操作の操作態様に基づいてロボット2の動作モードを切り替えるための切り替え操作が行われたか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボット2の動作モードを切り替える。この場合、片手で入力できる操作態様であるとなお良い。
具体的には、ペンダント4は、図10(A)に示すように動作モードを切り替えるための切替ボタンM1を表示し、その切替ボタンM1にユーザが触れると、つまり、タッチ操作が入力されると、動作モードを切り替える。これにより、ユーザの明確な意思表示により動作モードが切り替えられ、意図しない切り替わりを防止することができる。また、傾き検出部26や加速度検出部27を備えていないような構成であっても、容易に動作モードを切り替えることができる。
このように、タッチ操作の操作態様(この場合、切替ボタンM1への操作)が、予め対応付けられているロボット2の動作モードを切り替えるための切り替え操作であるか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボット2の動作モードを切り替えることで、容易に動作モードを切り替えることができる。
あるいは、ペンダント4は、ペンダント4が把持されている状態に基づいて、動作モードを切り替えてもよい。例えば、ペンダント4は、図4に示したような画面が縦長になるように把持されている状態と、図10(B)に示すような画面が横長になるように把持されている状態とで、動作モードを切り替えることができる。この把持状態の変化は、加速度検出部27により検出することができる。
このように把持状態の変化、つまり、ペンダント4に加わる加速度の変化に基づいて、切り替え操作(画面左右方向への回転)が入力されたか否かを判定することによっても、動作モードの切り替えを行うことができる。そして、把持状態が変化した場合には、ユーザが明確な意思を持って変化させたと考えられるため、意図しない動作モードの切り替わりを防止することができる。
また、ペンダント4は、タッチ操作の操作態様に基づいてロボット2の動作モードを切り替える場合、通常動作モードに入力する操作の延長上となる操作態様に基づいて、動作モードを切り替えてもよい。例えば、ペンダント4は、通常動作モード時において、2本の指をタッチパネル22に触れさせて、図11(A)に示すように各接触点(P1、P2)を互いに近づけるような操作(便宜的に接近操作と称する)や、図11(B)に示すように各接触点(P1、P2)を互いに離間させるような操作(便宜的に、離間操作と称する)が、Z軸の上下方向への動作に対応付けられているとする。
この場合、例えば図9に示した選択領域(Rs)を設け、ユーザが選択領域に触れた状態で例えば図11(B)に示すような離間操作が入力されると、動作モードを通常動作モードからインチング動作モートに切り替えてもよい。
なお、例えば近接操作が動作速度や動作距離を低くする変更に対応付けられている場合には、第1実施形態の往復動作と同様に、動作速度や動作距離が通常動作モードにおける最小値なってからさらに近接操作が入力されたときに、インチング動作モードに切り替えるようにしてもよい。
これらによれば、動作モードを容易且つスムーズに切り替えることができ、操作性を向上させることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図12を参照しながら説明する。本実施形態では、動作方向を設定する他の手法について説明する。
例えば第1実施形態では、ペンダント4の傾きを直接的に検出したが、ペンダント4は、傾き検出部26や加速度検出部27を備えていないロボット操作装置も想定される。その場合、傾きに基づいて動作方向を設定することはできない。
そこで、本実施形態のペンダント4は、図12に示すように、ロボット2をインチング動作させるための1つの操作領域(R)を固定的に設定するとともに、当該操作領域(R)内の位置とロボットの動作方向とを対応付ける。具体的には、操作領域(R)は、例えば1辺が5cm等の大きさに設定され、その内部に、互いに離間しているとともに、ユーザがタッチ操作を繰り返した場合の指の位置のぶれを吸収できる程度の大きさの微小操作領域R10〜R17が設定されている。
本実施形態では、微小操作領域R10は、X+方向に対応付けられ、微小操作領域R11は、X−方向に対応付けられ、微小操作領域R12は、Y+方向に対応付けられ、微小操作領域R13は、Y−方向に対応付けられ、微小操作領域R14は、X+Y+方向に対応付けられ、微小操作領域R15は、X+Y−方向に対応付けられ、微小操作領域R16は、X−Y+方向に対応付けられ、微小操作領域R17は、X−Y−方向に対応付けられている。
ペンダント4は、タッチ操作が操作領域(R)のどの位置に入力されたかに基づいて、ロボット2をインチング動作させる際の動作方向を設定する。このとき、操作領域(R)は、固定的に設定されているため、その位置が変化することはない。また、操作領域が変化することがないため、インチング動作させる際には、同一方向に動作させる限りにおいて、ユーザは、触れる位置を変更する必要がない。そして、微小操作領域は、繰り返しタッチ操作を入力する際の指のぶれを吸収できる程度の大きさに設定されている。
従来のような動作方向の設定とインチング動作の実行とを分けて入力する構成の場合、入力回数が増えること、また、動作方向の設定とインチング動作とで異なるボタンを操作する必要があることから、例えば、動作方向を選択するボタンを押す→指を離す→インチング動作を実行させるためのボタンを押すという入力過程において、例えば誤って他の動作方向を選択するボタンを押してしまう等の操作ミスが起きる可能性がある。
これに対して、本実施形態のようにインチング動作を実行させるための操作と動作方向を設定するための操作を1回のタッチ操作で入力できる構成であれば、操作ミスが起きる可能性を低減することができる。
これにより、ユーザは、一旦動作方向を設定すれば、その後はペンダント4をみなくても、ロボット2を視認したままで同一方向へのインチング動作させることができる。したがって、誤操作するおそれを低減できるとともに、操作性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記し且つ図面に記載した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用することができる。本発明は、例えば次のように変形あるいは拡張することができる。
ロボット操作装置の操作対象としては、実施形態で例示した6軸垂直多関節型のロボット2に限らず、4軸の水平多関節型ロボットでもよい。
各実施形態で例示した座標系と軸との対応付けや、ペンダント4に入力する操作とそれに対応する処理や動作等との対応付けは一例であり、これに限定されるものではない。
実施形態ではロボット操作装置をロボット専用のペンダント4で構成したが、これに限らず、汎用のタブレット型端末(いわゆるタブレットPC)やスマートフォン(多機能携帯電話)等にロボット制御用のアプリケーションを導入してロボット操作装置としてもよい。このような構成であっても、上記したペンダント4と同等の機能を実現することができ、同様の効果を得ることができる。
実施形態では、ロボット操作装置をペンダント4単体で構成した例を示したが、動作指令生成部33をコントローラ3側に設け、ペンダント4は操作端末として用い、タッチ操作が入力された際の操作態様をコントローラ3に送信し、コントローラ3で動作指令を生成してもよい。すなわち、コントローラ3とペンダント4とによりロボット操作装置を構成してもよい。
傾斜方向や操作方向に対応付けられているロボット2の軸を、視認可能に表示部21に表示してもよい。
各図で示したペンダント4と人の手との対比は一例であり、ペンダント4の大きさや形状を限定するものではない。また、ペンダント4の上下左右は、画面の縦横の向きとは関係なく、任意に定義することができる。
図面中、2はロボット、3はコントローラ(ロボット操作装置)、4はペンダント(ロボット操作装置)、22はタッチパネル、26は傾き検出部、27は加速度検出部、28は操作態様検出部、29は設定部、30は動作方向設定部、32は動作モード切替部、33は動作指令生成部、を示す。

Claims (7)

  1. ユーザによるタッチ操作が入力されるタッチパネルと、
    前記タッチパネルに入力されるタッチ操作の操作態様を検出する操作態様検出部と、
    前記タッチパネルに対して、ロボットをインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定する設定部と、
    前記タッチパネルの傾きを検出する傾き検出部と、
    前記傾き検出部で検出した傾きに基づいて、ロボットをインチング動作させる際の二次元での動作方向を設定する動作方向設定部と、
    前記操作領域にタッチ操作が入力された際の傾きに応じた動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成する動作指令生成部と、
    を備えることを特徴とするロボット操作装置。
  2. 前記設定部は、前記操作領域と重ならない位置に、インチング動作を有効化するための有効化領域を設定し、
    前記動作方向設定部は、前記有効化領域が操作されたときの傾きを基準とし、その基準に対する前記操作領域が操作されたときの傾きに応じて動作方向を設定することを特徴とする請求項1記載のロボット操作装置。
  3. ユーザによるタッチ操作が入力されるタッチパネルと、
    前記タッチパネルに入力されるタッチ操作の操作態様を検出する操作態様検出部と、
    前記タッチパネルに対して、ロボットをインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定するとともに、当該操作領域内の位置とロボットの動作方向とを対応付ける設定部と、
    前記操作領域に対してタッチ操作が入力された位置に基づいて、ロボットをインチング動作させる際の動作方向を設定する動作方向設定部と、
    動作方向設定部で設定された動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成する動作指令生成部と、
    を備えることを特徴とするロボット操作装置。
  4. 前記タッチパネルに対する加速度を検出する加速度検出部を備え、
    前記加速度検出部で検出された加速度に基づいて、ロボットの動作モードを切り替えるための切り替え操作が入力されたか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボットを動作させる際の動作モードを、1回のタッチ操作に応じて1回のインチング動作を行わせるインチング動作モードと、1回のタッチ操作の操作態様に応じて連続的に動作させる通常動作モードとに切り替える動作モード切替部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のロボット操作装置。
  5. 前記操作態様検出部で検出されたタッチ操作の操作態様が、予め対応付けられているロボットの動作モードを切り替えるための切り替え操作であるか否かを判定し、切り替え操作が入力されたと判定すると、ロボットの動作モードを、1回のタッチ操作に応じて1回のインチング動作を行わせるインチング動作モードと、1回のタッチ操作の操作態様に応じて連続的に動作させる通常動作モードとに切り替える動作モード切替部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のロボット操作装置。
  6. 前記設定部は、前記操作領域と重ならない位置に、動作モードを切り替えるか否かを選択するための選択領域を設定し、
    前記動作モード切替部は、前記選択領域にユーザが触れている状態で切り替え操作が入力された場合に、動作モードを切り替えることを特徴とする請求項4または5記載のロボット操作装置。
  7. ユーザによるタッチ操作が入力されるタッチパネルに、ロボットをインチング動作させるための1つの操作領域を固定的に設定し、
    前記タッチパネルの傾きを検出し、
    検出した傾きに基づいて、ロボットをインチング動作させる際の二次元での動作方向を設定し、
    前記操作領域にタッチ操作が入力された際の傾きに応じた動作方向にインチング動作を行うように、ロボットを動作させるための動作指令を生成することを特徴とするロボット操作方法。
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