JP2016174762A - 眼内レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】強膜内固定のための性能に特化した上で多種多様な術式に対する汎用性をも備えた眼内レンズを提供する。
【解決手段】レンズ機能を有する軟らかい光学部2と、光学部2から延伸しかつ光学部2と基端にて一体成形された幅広の軟支持部31と、軟支持部31と基端にて接続しかつ軟支持部31の延伸方向へと延伸した硬支持部32と、を備え、硬支持部32の先端部32bの最大幅は0.3mm以下の幅狭形状である眼内レンズ1を提供する。
【選択図】図5

Description

本発明は眼内レンズに関し、特にイン ザ バッグ、アウト ザ バッグ、縫着固定、さらには強膜内固定という種々の術式に対応可能(multi−purpose)な眼内レンズに関する。
例えば、白内障により水晶体が濁ってしまった場合、この濁った水晶体の代わりに人工的なレンズである眼内レンズを眼内に挿入する外科的処置により視力の回復が図られる。
白内障手術で眼内に移植される眼内レンズは、水晶体に替わって光学的なレンズ機能を有する光学部(レンズ部)と、この光学部を支持する支持部とによって構成されている。通常、この種の眼内レンズは、水晶体を摘出した後に残る水晶体嚢の内部に収容される。この場合、図1に示すような白内障手術(イン ザ バッグ)が行われる。
また、水晶体嚢における後嚢(眼球の奥側の部分)が破損してしまっている場合には、水晶体嚢が脆弱となっており、支持部によって嚢内に固定できない場合がある。その場合、水晶体嚢から見て角膜側の部分に載せつつ毛様溝に支持部を嵌め込む形で眼内レンズを設置するような白内障手術(アウト ザ バッグ)が行われる(図2)。
しかし、例えば、嚢自体を既に摘出または存在しない状態となっている場合、支持部を縫合糸で眼の所定の部位に縫着固定する術式が知られている。この縫着固定は、主に以下の術式、すなわち毛様溝縫着(図3)、毛様体扁平部縫着、強膜への縫着が挙げられる。
そのような状況下で、近年、イン ザ バッグ、アウト ザ バッグ、従来の縫着などの術式とは異なる「強膜内固定」という手法に注目が集まっている(図4)。強膜内固定という術式は、眼内レンズの支持部先端を強膜の内部に埋め込むという術式である。
強膜内固定という術式の内容については特許文献1の[0004]〜[0006]にも記載されている。例えば特許文献1の[0004]においては、強膜内に周方向に形成したトンネル状の孔部に眼内レンズの支持部の先端を挿入し、トンネルが当該先端を締め付けることにより縫着せずとも眼内レンズが支持されることが記載されている。
強膜内固定という術式を採用するならば、従来の縫着の術式を採用するよりも、眼内レンズが安定して配置される(例えば光学部の偏心や傾きが抑えられる)ことが知られている。以降、光学部の偏心や傾きのことをまとめて「偏心傾斜」と言う。それに加え、強膜内固定だと縫着を必須とするものではなく、術者および手術を受ける患者の負担を著しく低減することができる。
なお、特許文献1の[0006]においては、問題点として、従来からある眼内レンズを使用することにより、強膜内固定に適した(特化した)眼内レンズの開発が不十分であることが指摘されている。
特開2014−14646号公報
特許文献1に記載のように、現状、強膜内固定に適した眼内レンズの開発は十分であるとは言えない。例えば特許文献1に記載の眼内レンズは、支持部の先端を強膜内に挿入さえできれば眼内レンズを固定可能ではあるのだが、支持部の先端が折り返し形状を有しているため、そもそも強膜に形成したトンネルを通過させにくく、場合によっては術者の負担を増大させかねない。
本発明者は、特許文献1の記載だけではなく、市販されている各種の眼内レンズについて、強膜内固定を行ったことを想定した試験(引張試験)を行い、強膜内固定を行う際の問題点の洗い出しを行った。その結果、強膜内固定を行う際、眼内レンズの光学部の偏心傾斜が改善すべき大きな点として依然存在するという知見が得られた。そして、強膜内固定を行うにあたり偏心傾斜を抑制することに特化した眼内レンズ(すなわち強膜内固定に特化した眼内レンズ)を創出する必要があるという知見が得られた。
その一方、本発明者の調べにより、強膜内固定に特化した眼内レンズに対する以下の需要があることが判明している。確かに、最近、偏心傾斜の起きにくさへの着目もあり、強膜内固定という術式が広がりつつある。そのため、強膜内固定の良さを更に増大させ、強膜内固定に特化した眼内レンズが求められている。ところが、先ほども述べたように、患者の水晶体嚢の状態によっては強膜内固定以外の術式を適用するのが良い場合も多々ある。そうなると、術者にとっては、強膜内固定に特化した眼内レンズのみを在庫として所持しておくわけにはいかなくなる。そうなると、強膜内固定に特化した眼内レンズ以外に、それ以外の術式に対応可能な眼内レンズを別途用意しておく必要がある。そうなると術者にとって在庫負担が大きくなり、利便性に欠ける。つまり、強膜内固定に特化した眼内レンズであっても他の術式に対応可能な眼内レンズに対して隠れた需要が存在することが、本発明者の調べにより明らかとなった。
以上の結果、強膜内固定が可能な眼内レンズとしては、「強膜内固定のための性能の特化」「多種多様な術式に対する汎用性」という一見互いに相矛盾する性能をそなえたものを提供する必要に本発明者は迫られている。
本発明の目的は、強膜内固定のための性能に特化した上で多種多様な術式に対する汎用性をも備えた眼内レンズを提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決する手法について検討を加え、更には上記の各種試験を行った。当該各種試験においては、公知の種々の眼内レンズに対して試験を行った。その結果、以降に記載された本発明の構成を採用するに至った。
本発明の第1の態様は、
レンズ機能を有する軟らかい光学部と、
前記光学部から延伸しかつ前記光学部と基端にて一体成形された幅広の軟支持部と、
前記軟支持部と基端にて接続しかつ前記軟支持部の延伸方向へと延伸した硬支持部と、
を備え、
前記硬支持部の先端部の最大幅は0.3mm以下の幅狭形状である、眼内レンズである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明であって、
前記硬支持部は、幅広の前記軟支持部と接続する中幅の基端部をさらに有し、当該基端部と幅狭形状の前記先端部とが接続する。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の発明であって、
前記硬支持部の前記先端部の最大幅は0.2mm以下の幅狭形状である。
本発明の第4の態様は、第1〜第3のいずれかの態様に記載の発明であって、
前記硬支持部の前記先端部は前記光学部に向かうように反っている。
本発明の第5の態様は、第1〜第4のいずれかの態様に記載の発明であって、
前記硬支持部には括れが設けられている。
本発明によれば、強膜内固定のための性能に特化した上で多種多様な術式に対する汎用性をも備えた眼内レンズを提供できる。
白内障手術(イン ザ バッグ)の様子を示す断面概略図である。 白内障手術(アウト ザ バッグ)の様子を示す断面概略図である。 毛様溝縫着の様子を示す断面概略図である。 強膜内固定の様子を示す概略図である。 本実施形態における眼内レンズを示す概略図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図である。 本実施形態における眼内レンズの好ましい例(反り形状)を示す平面概略図であり、図6(a)は水晶体嚢に眼内レンズを挿入する前の図、図6(b)は挿入した後の図である。 本実施形態における眼内レンズの好ましい例(括れ)を示す平面概略図である。 本実施形態における眼内レンズの製造方法を説明する概略図である。 本実施形態における眼内レンズ(変形態様その1)を示す平面概略図である。 本実施形態における眼内レンズ(変形態様その2)を示す平面概略図である。 本実施形態における眼内レンズ(変形態様その3)を示す平面概略図である。 本実施形態における眼内レンズ(変形態様その4)を示す平面概略図である。 本実施形態における眼内レンズ(変形態様その5)を示す平面概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態においては、次の順序で説明を行う。
1.眼内レンズ
(A)光学部
(B)支持部
(B−1)軟支持部
(B−2)硬支持部
(B−2−1)基端部
(B−2−2)先端部
2.眼内レンズの製造方法
3.眼内レンズの使用方法
4.実施の形態による効果
5.変形例
なお、以下に記載が無い構成については、公知の構成を適宜採用しても構わない。特に、本発明者が開示した文献(特開2013−22273号公報)に記載の内容を、本実施形態に適用しても構わない。なお、当該文献は縫着固定を主として挙げており、非縫着固定を行う場合は当該文献の[0041]〜[0046]にイン ザ バッグとして記載されている。そもそも当該文献の各図に示すように、支持部の先端部があまりにも幅広すぎて強膜内固定には一見して不向きである上、「強膜内固定のための性能の特化」「多種多様な術式に対する汎用性」という一見互いに相矛盾する問題点を解決するために、無数に存在する眼内レンズのうち当該文献に記載の眼内レンズの構成を選択するためのきっかけについては未だ公知となっていない。
また、本明細書において「先端」とは光学部を中心に見たときに光学部から離れる方向の側のことを指し、「基端」はそれとは逆に光学部に近づく方向の側のことを指す。
また、本明細書において「幅広」「中幅」「幅狭」とは、腕状の支持部の中の各部(軟支持部や硬支持部、硬支持部の基端部や先端部)において幅が最大となる箇所の幅を、当該各部において比較したものである。一例を挙げるとすると、当該各部の断面が矩形の場合だと「幅」は矩形の対角線の長さのことを指し、当該各部の断面が楕円または略楕円の場合だと「幅」は長径のことを指し、断面が円または略円の場合だと「幅」は直径のことを指す。「幅広」「中幅」「幅狭」は「極太」「中太」「極細」と言い換えることも可能である。
本実施形態においては当該各部の断面が略矩形の場合を例示する関係上、平面視における幅について言及する。また、本実施形態における幅の測り方であるが、支持部の内側(支持部の湾曲中心に近い側)の任意の点に対向する、支持部の外側(支持部の湾曲中心から遠い側)の点との間の距離のことを指す(後述の図5における点XとX’との間の距離)。別の測り方としては、後述の図5における支持部の点Yや点Zのように支持部の内側(支持部の湾曲中心に近い側)の任意の点から、支持部の外側(支持部の湾曲中心から遠い側)において最も距離が近い部分(点Y’や点Z’)との間の距離のことを指す。
<1.眼内レンズ1>
本実施形態における眼内レンズ1は、図5に示すように、大きく分けて、レンズ機能を有する光学部2と当該光学部2を支持する支持部3を備えたものである。図5は、本実施形態における眼内レンズ1を示す概略図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図である。
以下、各構成について、図5を用いて説明する。
(A)光学部2
光学部2は、レンズ機能を有する比較的軟らかい部分であり、平面視円形の凸レンズ形状に形成されている。光学部2の直径は、眼内レンズ1を眼内の水晶体嚢に挿入するのに適した寸法であれば、どのような寸法に設定してもかまわない。具体的な寸法設定例を記述すると、光学部2の直径Dは、好ましくは、5mm〜7mmの範囲に設定すればよく、より好ましくは7mmに設定すればよい。眼内レンズ1を眼内に固定する際に比較的大口径の光学部2を使用することにより、小口径の光学部2の場合よりも偏心傾斜の影響を軽減することができる。
光学部2の厚みは、所望の屈折率等に合わせて設定すればよい。光学部2は、当該光学部2を折り畳み可能とする軟質材料によって構成されている。ここで記述する「折り畳み可能」という用語は、光学部2を含めて眼内レンズ1を少なくとも二つ折りにできるという意味で使用している。したがって、光学部2を構成する軟質材料は、光学部2を折り畳める程度の高い柔軟性を有する材料となる。具体的には、例えば、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、ハイドロゲル、ウレタン系樹脂などの軟質材料を用いることができる。
(B)支持部3
支持部3は、光学部2の外周部から外側に延出する状態で形成されている。支持部3は、眼内レンズ1を眼内に挿入したときに光学部2を支持するものである。支持部3は、一つの眼内レンズ1に2つ形成されている。各々の支持部3は、光学部2の中心Cを通る軸線(図中、一点鎖線で示す)が光学部2の外周部に交差する部分から、それぞれ図の反時計回り方向に円弧を描くように延出している。各々の支持部3は、以下のような共通の構造を有している。
支持部3は、光学部2の外周部から外側に腕状に延出している。その上で、支持部3は、光学部2から延伸しかつ光学部2と基端にて一体成形された幅広の軟支持部31と、軟支持部31と基端にて接続しかつ軟支持部31の延伸方向へと延伸した硬支持部32と、を備えている。具体的には、支持部3の主たる部分は軟支持部31で構成され、これを除く先端部分が硬支持部32で構成されている。なお、「硬支持部32が軟支持部31の延伸方向へと延伸」という表現を用いた意図としては、特許文献1に記載のように支持部3の先端がJ字となっていないことを指すものである。別の言い方をすると、後述の好ましい例(先端部32bが反り形状を有する)であっても、軟支持部31の延伸方向から大きく外れていない方向に硬支持部32が延伸している場合であれば本実施形態に属する。
支持部3の外側の面は、軟支持部31から硬支持部32にかけて滑らかに連続した円弧を描いている。軟支持部31と硬支持部32とは、光学部2の中心Cから半径Rの円弧線を描いたときに、当該円弧線を境界線として区分されている。すなわち、半径Rの円弧線よりも内側の部分を軟支持部31とし、半径Rの円弧線よりも外側の部分を硬支持部32としている。
なお、本実施形態においては2つの支持部3を設ける例について挙げるが、3つ以上の支持部3を形成しても構わない。また、本実施形態においては2つの支持部3は同様の構成を有し、光学部2の中心Cから見て点対称となる配置となっている。そのため、図中の符号は一方の支持部3のみに付している。
(B−1)軟支持部31
軟支持部31は、光学部2の径方向に弾性変形可能な構成になっている。軟支持部31は、全体的に細長く延びていて、これを構成する材料自体も適度な柔軟性をもっている。具体的には、軟支持部31は、前述した光学部2と同じ軟質材料によって一体成形されている。なお、ここで言う「一体成形」とは、同じ部材から光学部2と軟支持部31とが一体となって形成されたことを指すものであり、光学部2と軟支持部31とを別部材として形成してこれを接続したものではない。
上記の構成を採用しているため、イン ザ バッグやアウト ザ バッグを行う際に硬支持部32を通して光学部2の中心Cに向かう外力を眼内レンズ1が受けると、この外力にしたがって軟支持部31が光学部2に近づく方向に弾性変形し得る。また、逆に、縫着固定や強膜内固定を行う際に硬支持部32を通して光学部2の中心Cから離れる外力を眼内レンズ1が受けると、この外力にしたがって軟支持部31が光学部2から離れる方向に弾性変形し得る。
軟支持部31は、その基端部32a分(根元部分)が山裾状に幅広に形成され、最も幅広の部分で光学部2につながっている。また、軟支持部31は、上記幅広の基端部32a分から斜め外向きに円弧を描くように細長く延出している。軟支持部31の先端部分(根元部分と反対側の部分)は少し幅広に形成されている。なお、軟支持部31の基端部32a分から先端部分に至るまでに軟支持部31の幅は漸減させている。
(B−2)硬支持部32
硬支持部32は、前述した光学部2および軟支持部31とは硬さの異なる材料によって構成されている。具体的には、軟支持部31よりも硬い硬質材料によって硬支持部32が構成されている。硬支持部32に適用する硬質材料としては、当該硬支持部32に縫合糸を縛りつける場合に、多少強く縛りつけてもその部分がちぎれない程度の強度を保証できるものであればよい。具体的には、例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などの硬質の樹脂材料を用いることができる。硬支持部32の末端は、眼球の組織に接触してもこれにダメージを与えないように、若干丸みを帯びている。また、支持部3を構成する軟支持部31と硬支持部32は、それぞれの部位の材料が異なるだけで、構造的には一体化されている。
なお、硬支持部32は、幅広の軟支持部31と接続する中幅の基端部32aと、最大幅が0.3mm以下という幅狭形状(別の言い方をすると極細形状)となった先端部32bと、を備えている。
(B−2−1)基端部32a
硬支持部32を構成する基端部32aは、先に述べた軟支持部31と、硬支持部32を構成する別の部分であって後述の幅狭形状の先端部32bとを繋ぐ部分であり、支持部3全体から見たときの幅の変化を滑らかに行うための部分である。具体的に言うと、支持部3の外側の湾曲の曲率はそのままとしつつも内側の湾曲の曲率を変化させることにより、先端側に向けて硬支持部32を徐々に幅狭とする役割を基端部32aは担う。
(B−2−2)先端部32b
先端部32bは硬支持部32の先端に位置する部分である。先端部32bの最大幅は0.3mm以下とし、幅狭形状(言い方を変えれば極細形状)としている。本実施形態においては、先に述べた種々の構成(特に、軟らかい光学部2と軟支持部31との一体成形)に加え、硬質な先端部32bを幅狭形状とすることにより、様々な相乗効果が得られる。以下、詳述する。
まず、先端部32bの最大幅が0.3mm以下ならば、強膜内固定を行う際に強膜に対して先端部32bを挿入しやすくなる。例えば、特許文献1の[0004]や[0029]〜[0034]に記載されているのと同様の手法を用い、強膜内に周方向に形成したトンネル状の孔部に、本実施形態における先端部32bを挿入する。その際、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だと、トンネル状の孔部への先端部32bの挿入しやすさが格段に向上し、術者による術式の負担が著しく軽減される。
また、強膜内固定を行った後の安定性、すなわち偏心傾斜の起こりにくさという点でも意外なことに高い安定性を発揮する。2つの支持部3における先端部32bにより眼内レンズ1を固定する際、常識的に考えると、先端部32bが極太形状で吊るされる形となる光学部2の方が、極細の先端部32bで吊るされる光学部2よりも安定して配置されると考えられる。しかしながら、本実施形態における眼内レンズ1は強膜内固定という特定の状況に特化したレンズであることから、このような従来の発想が通用しない面もある。詳しく言うと、強膜内固定においては、強膜を構成する肉層により先端部32bを挟む込むというある種特殊な状況下に眼内レンズ1が置かれることになる。そうなると、幅狭形状の先端部32bの方が、幅広形状の先端部32bよりも肉層に包まれやすくなる。その結果、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅狭形状であっても、言い方を変えると極めて幅狭形状だからこそ、強膜内固定における偏心傾斜の発生を効果的に抑制できる。しかも、先に述べたようにトンネル状の孔部への先端部32bの挿入しやすさが格段に向上する。
また、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だと、先に述べた種々の構成と組み合わせることにより、強膜内固定以外の術式、すなわちイン ザ バッグ、アウト ザ バッグ、縫着固定という種々の術式においても良い影響を与える。
例えばイン ザ バッグの場合、眼内レンズ1を水晶体嚢に挿入し、袋状である水晶体嚢の赤道近傍に支持部3が嵌まることになる。このとき、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だと、水晶体嚢の赤道近傍に支持部3が極めて容易にかつ安定して嵌まる。これは、眼内レンズ1における光学部2が安定して配置されることにつながり、ひいては偏心傾斜が生じにくくなることにもつながる。
また、アウト ザ バッグの場合、毛様溝に支持部3を嵌め込むことになるので、イン ザ バッグの場合と同様、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だと、支持部3が極めて容易にかつ安定して嵌まる。これは、眼内レンズ1における光学部2が安定して配置されることにつながり、ひいては偏心傾斜が生じにくくなることにもつながる。
さらに、縫着固定の場合、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だと、眼の各組織と先端部32bとを縫着する際に都合が良い。
例えば、仮に先端部32bの最大幅が大きい場合、先端部32bの幅の大きさに応じて眼の各組織を縫合する際に広い範囲で縫合しなければならず、患者に与える負担が大きくなる。
また、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だと、先端部32bを局所的にきつく縫合することが可能となり、縫着糸が外れにくくなる。逆に、先端部32bの最大幅が大きい場合、先端部32bに縫着糸を巻き付ける際に一箇所に巻き付け箇所を集めにくくなり、先端部32bを局所的にきつく縫合することができない。
なお、本実施形態における先端部32bの具体的な位置は、硬支持部32の最先端から、強膜内固定を行うことが可能な程度の距離であれば任意のもので構わない。好ましい例を挙げるとすれば、硬支持部32の最先端から少なくとも5mmまでの部分、より好ましくは少なくとも7mmまでの部分、さらに好ましくは少なくとも10mmの部分、また好ましくは最先端から15mmの部分において、先端部32bの最大幅が0.3mm以下であるのが好ましい。
以上の通り、本実施形態の先端部32bを先に述べた種々の構成と組み合わせることにより、種々の格別な効果が得られる。
ところで、上記の効果に加え、先端部32bの好ましい形状を採用することにより、更に別の相乗効果が得られる。その好ましい形状とは、先端部32bを光学部2に向かうように反らせるという形状である(図6(a))。別の言い方をすると、支持部3において先端部32bまでの部分に比べ、先端部32bは光学部2に向かうように反っている。以降、当該形状のことを単に「反り形状」と言う。なお、本実施形態における「反り」の度合いについてであるが、元々の基端部32aの外側の湾曲形状よりも光学部2寄りの反りであり、かつ、反りによる支持部3の外側の湾曲が90°未満(好ましくは45°以下、さらに好ましくは30°以下)とする。つまり、特許文献1に記載のようなJ字形状は、本実施形態における「反り」には含まれない。
ここで反り形状を先端部32bに採用した理由は、本実施形態の眼内レンズ1をイン ザ バッグへの適用を念頭に置いている。例えばイン ザ バッグの術式を採用する場合、水晶体嚢により眼内レンズ1が圧迫され、水晶体嚢の赤道近傍から先端部32bへと圧力が伝達される。そうなると図6(b)に示すように、先端部32bにおいて反り形状を有する部分が水晶体嚢に沿うように変形する。つまり眼内レンズ1が水晶体嚢に挿入されることにより水晶体嚢と支持部3との接触面積を増やすことができ、眼内レンズ1(光学部2)を安定して配置することが可能となり、ひいては偏心傾斜の発生をさらに効率よく抑制可能となる。なお、この変形は、先端部32bの最大幅が0.3mm以下という極めて幅が狭い形状だからこそ可能という側面もある。
なお、本実施形態における反り形状の具体的な位置は、好ましい例を挙げるとすれば、硬支持部32の最先端から少なくとも3mmまでの部分、より好ましくは少なくとも5mmまでの部分、さらに好ましくは少なくとも7mmの部分、また好ましくは最先端から10mmの部分を反り形状とするのが好ましい。
また、別の好ましい形状として、先端部32bに括れを設けることが挙げられる(図7)。ここで言う括れとは、括れとなる箇所の両隣の方が幅が広い状態であり括れとなる箇所は相対的に幅が狭くなっている状態を指す。括れを形成することにより、眼内レンズ1の挿入に際して縫着を採用する場合、括れの箇所で縫着を行うことにより縫着糸が外れにくくなる。
なお、ここで言う括れは、括れとなる箇所の幅を狭くすることにより形成しても構わないし、括れとなる箇所の両隣に幅が広い部分を設けることにより括れを形成しても構わない。また、括れは先端部32bに形成する例について述べたが、基端部32aに形成しても構わない。術式に応じて、先端部32bの近傍にて縫着することが有利な場合は先端部32bに括れを形成すればよい。また、括れは湾曲の内側に設けるのが術式の容易化において好ましいが、湾曲の外側であっても構わないし、両側に設けても構わない。
また、先端部32bの最大幅についてであるが、0.2mm以下であれば好ましい。先端部32bの最大幅が狭くなれば上記に列挙した各効果が更に増大する。下限については特に規定せずとも上記の効果を奏するのならば任意のもので構わないが、例示するとするならば、0.1mm以上、また0.15mm以上が挙げられる。また、先端部32bは、0.3mm以下という範囲内で最先端にむけて幅が漸減しても構わないし、0.3mm以下の所定の一定の幅であっても構わない。
なお、図5および図7に示す態様の寸法の一例としては、眼内レンズ1の全長は13.5mm、軟支持部31の先端部の幅は基端部(付け根)から先端に向けて0.5mmから0.4mmへと漸減しており、硬支持部32の先端部32bの幅は0.1mmとしている。また、2つの軟支持部31の基端部(付け根)の外側の形状を天地方向にそろえた状態での光学部2の幾何中心と先端部32bの間の水平距離は1mmとしている。
また、断面視した際、硬支持部32の先端部32bの幅は0.1mm、軟支持部31の基端部(付け根)の幅は0.15mmとしている。
<2.眼内レンズ1の製造方法>
続いて、本実施形態に係る眼内レンズ1の製造方法について説明する。眼内レンズ1の製造方法は、主に3つの工程に分けて考えることができる。以下、工程の流れにしたがって説明する。
(第1工程)
まず、図8(A)に示すように、公知の成形方法により、例えばPMMA(硬質材料)を用いて、円環形状の硬質材料部100を得る。硬質材料部100の中心には円孔110をあけておく。
次に、図8(B)に示すように、硬質材料部100の円孔110内に、例えば重合後に軟質アクリル(軟質材料)となる原料液200を注入して重合を完了させる。これにより、平面視円形の軟質材料部250が硬質材料部100の内側に形成される。その結果、硬質材料部100と軟質材料部250とを一体化した構造のレンズ素材300が得られる。
(第2工程)
次に、図8(C)に示すように、レンズ素材300の面形状を上記光学部2および支持部3の面形状に合わせて整える。具体的には、レンズ素材300の表裏面に精密旋盤装置を用いて面形成加工を施すことにより、光学部2の凸状の曲面と支持部3の根元部分の斜面とそれ以外の平坦面に合わせて、レンズ素材300の面形状を整える。これにより、眼内レンズ1の表裏面形状を反映した円板状の中間部材(レンズ素材の加工品)350が得られる。
(第3工程)
次に、中間部材350の外形を上記光学部2および支持部3の外形に合わせて整える。具体的には、中間部材350にミーリング加工等の外形加工を施すことにより、眼内レンズ1として不要な部分を中間部材350から取り除く。その後、必要な箇所に研磨加工を施す。
本実施形態の眼内レンズ1の製造方法においては、図8に示すように、回転対称な円板状のレンズ素材300から眼内レンズ1の表裏面形状を反映した円板状の中間部材350を経て、眼内レンズ1を形成している。回転対称な円板状のレンズ素材300を用いることにより、偏心傾斜を効果的に抑制することが可能となる。なぜなら、光学部2とは別部材として支持部3を形成し、当該支持部3を光学部2に取り付ける場合に比べ、上記の製造方法で製造した眼内レンズ1ならば対称性が高くなる。そうなると、例えば光学部2を挟んで2つの支持部3を対向させて設ける場合、2つの支持部3を遠ざける方向に引っ張る際に(すなわち縫着固定や強膜内固定の際に)、バランス良く当該支持部3を引っ張ることができ、支持部3により引っ張られる光学部2の安定性が非常に向上する。これは、2つの支持部3を近づける方向に押圧する際(すなわちイン ザ バッグ、アウト ザ バッグの際)についても同様である。
<3.眼内レンズ1の使用方法>
次に、本実施形態に係る眼内レンズ1の使用方法について説明する。眼内レンズ1の使用の形態は、術式の種類に応じて存在する。従来から存在するイン ザ バッグ、アウト ザ バッグ、縫着固定の手法については公知の文献なり先に挙げた本発明者により開示された文献なりに記載を委ね、本実施形態においては強膜内固定を行う場合について述べる。ただ、基本的な強膜内固定の手法については特許文献1の[0004]や[0029]〜[0034]に記載されているものと同様である。すなわち、強膜における強膜半層弁の下層の1箇所から強膜切開を形成し、視軸に関する周方向に強膜内トンネルを形成する。
その一方で、眼内レンズ1を、例えば角膜に形成された切開からインジェクタ等により眼内に挿入する。その際、一方の支持部3における先端部32bは角膜の切開から一部が外部に露出した状態にしておく。
強膜半層弁が開かれた状態で、眼内に挿入されたもう一方の支持部3の先端部32bを鉗子などの器具により強膜切開を通じて後房から引き抜き、強膜半層弁の下部から眼外へ露出させる。そして、眼外へ露出した先端部32bを、上記で形成した強膜内トンネル内へ鉗子などの器具により挿入する。以上の手順が終了したら、2つの強膜半層弁を閉じる。以上の手順により、強膜内トンネルが支持部3を締め付けることで強膜内トンネル内に支持部3が拘束、保持されて、縫着なしで眼内レンズ1が眼内に固定される。なお、強膜内固定においては縫着なしでも固定が可能ではあるが、縫着することを否定するものではない。固定を強固なものにするために、数針程度の縫着を行っても構わない。
<4.実施の形態による効果>
本実施形態によれば、上記で列挙した効果に加え、以下の効果を奏する。
強膜内固定を行うにあたり、強膜内固定にとって大きな問題となる偏心傾斜を抑制することに特化した眼内レンズ1(すなわち強膜内固定に特化した眼内レンズ1)を提供できる。
術者にとっては、強膜内固定に特化した本実施形態に係る眼内レンズ1のみを在庫として所持しておけば、強膜内固定以外の術式に対応可能となる。そうなると術者にとって在庫負担が軽くなり、利便性が向上する。その結果、強膜内固定に特化した眼内レンズ1であっても他の術式に対応可能な眼内レンズ1に対して隠れた需要を満たすことができる。
さらに言うと、本実施形態に係る眼内レンズ1を用いることにより、強膜内固定以外の術式を適用しても、水晶体嚢自体の変形を抑制可能となり、眼内レンズ1の光学部2の偏心を抑制可能となる。
以上の通り、本実施形態ならば、強膜内固定のための性能に特化した上で多種多様な術式に対する汎用性をも備えた眼内レンズ1を提供することができる。
<5.変形例>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
(基端部32aおよび先端部32b)
本実施形態においては基端部32aおよび先端部32bを同じ硬質材料によって一体成形する場合について述べた。その一方で、先端部32bを別部材として形成し、後で先端部32bを基端部32aに接続するという構成を採用しても構わない。また、同様に、基端部32aについても、後で基端部32aを軟支持部31に接続しても構わない。あるいは、基端部32aおよび先端部32bを一体にした硬支持部32を後で軟支持部31に接続しても構わない。
また、本実施形態においては基端部32aを設けた例を挙げたが、軟支持部31に直接先端部32bを接続するという構成を採用しても構わない。
(先端部32bの反り形状)
本実施形態においては先端部32bの反り形状を、本発明に対する好ましい変形例として挙げた。その一方で、上記の「反り形状」はそれ自体が独立した発明となり得る。一部再掲するが、イン ザ バッグの術式を採用する場合、水晶体嚢により眼内レンズ1が圧迫され、水晶体嚢の赤道近傍から先端部32bへと圧力が伝達されると、光学部2の配置が不安定になり、偏心傾斜が生じる場合もある(課題)。そこで、図6(b)に示すように、先端部32bにおいて反り形状を設ける(手段)。そうなると、反り形状の部分が水晶体嚢に沿うように変形し、眼内レンズ1が水晶体嚢に挿入されることにより水晶体嚢と支持部3との接触面積を増やすことができ、眼内レンズ1(光学部2)を安定して配置することが可能となり、ひいては偏心傾斜の発生をさらに効率よく抑制可能となる(効果)。このとき、例えば2つの支持部3の各々は一端のみで光学部2と接続している。
以上の構成をまとめると、以下のようになる。
「レンズ機能を有する光学部と、
前記光学部から延伸しかつ一端のみで光学部と接続する支持部と、
を備え、
前記支持部における先端は、前記支持部の先端までの部分に比べ、前記光学部に向かうように反っている、眼内レンズ。」
(眼内レンズ1の変形態様)
以下、眼内レンズ1の変形態様について、図9〜13を用いて各図ごとに説明する。特記の無い内容は、上記の実施形態と同様である。
図9に示す態様においては、硬支持部32を比較的長く形成している。こうすることにより、強膜内固定を行う際に術式を行いやすくなる。
本例においては、眼内レンズ1の全長は13.5mm、軟支持部31の先端部の幅は0.4mm、硬支持部32の先端部32bの幅は0.13mmとしている。また、2つの軟支持部31の基端部(付け根)の外側の形状を天地方向にそろえた状態での光学部2の幾何中心と先端部32bの間の水平距離は4.2mmとしている。
なお、本例を含め、以降に記載の態様においては、硬支持部32の湾曲形状の内側に上述の括れが設けられている。
図10に示す態様においては、逆に、硬支持部32を比較的短く形成している。こうすることにより、強膜内固定に特化させつつもイン ザ バッグの術式を容易化させることができる。
本例においては、眼内レンズ1の全長は13.5mm、軟支持部31の先端部の幅は0.4mm、硬支持部32の先端部32bの幅は0.13mmとしている。また、2つの軟支持部31の基端部(付け根)の外側の形状を天地方向にそろえた状態での光学部2の幾何中心と先端部32bの間の水平距離は3.4mmとしている。
図11に示す態様においては、上述のように先端部32bに反り形状を設けつつ、軟支持部31の基端部(付け根)を比較的幅狭にするとともに硬支持部32の基端部32aを比較的長く形成している。反り形状については上述の効果が得られる。それに加え、イン ザ バッグの術式を行う際に有利な効果が得られる。支持部3を折り畳んで眼内レンズ1を水晶体嚢内へ挿入した後、眼内レンズ1を展開させる際に、支持部3の初めの展開方向を水平方向とすることができ、眼内レンズ1を適切に展開させられる。
本例においては、眼内レンズ1の全長は13.5mm、軟支持部31の先端部の幅は0.43mm、硬支持部32の先端部32bの幅は0.13mm、括れ近傍のうち先端部32bに近い側の幅は0.147mmとしている。また、2つの軟支持部31の基端部(付け根)の外側の形状を天地方向にそろえた状態での光学部2の幾何中心と先端部32bの間の水平距離は3.1mmとしている。
図12に示す態様は、図11に示す態様をベースにしている。その上で、硬支持部32の先端部32bの幅を比較的広くしている。こうすることにより支持部3の強度を向上させることができ、術式中の支持部3の破損のおそれを低減することができる。
本例においては、眼内レンズ1の全長は13.5mm、軟支持部31の先端部の幅は0.43mm、硬支持部32の先端部32bの幅は0.16mmとしている。また、2つの軟支持部31の基端部(付け根)の外側の形状を天地方向にそろえた状態での光学部2の幾何中心と先端部32bの間の水平距離は3.2mmとしている。
図13に示す態様においては、図12に示す態様から、硬支持部32の先端部32bの幅をさらに広くしている。そのため、術式中の支持部3の破損のおそれをさらに低減することができる。
本例においては、硬支持部32の先端部32bの幅を0.18mmとしており、その他の寸法は図12に示す態様と同様である。
1………眼内レンズ
2………光学部
3………支持部
31……軟支持部
32……硬支持部
32a…基端部
32b…先端部

Claims (5)

  1. レンズ機能を有する軟らかい光学部と、
    前記光学部から延伸しかつ前記光学部と基端にて一体成形された幅広の軟支持部と、
    前記軟支持部と基端にて接続しかつ前記軟支持部の延伸方向へと延伸した硬支持部と、
    を備え、
    前記硬支持部の先端部の最大幅は0.3mm以下の幅狭形状である、眼内レンズ。
  2. 前記硬支持部は、幅広の前記軟支持部と接続する中幅の基端部をさらに有し、当該基端部と幅狭形状の前記先端部とが接続する、請求項1に記載の眼内レンズ。
  3. 前記硬支持部の前記先端部の最大幅は0.2mm以下の幅狭形状である、請求項1または2に記載の眼内レンズ。
  4. 前記硬支持部の前記先端部は前記光学部に向かうように反っている、請求項1〜3のいずれかに記載の眼内レンズ。
  5. 前記硬支持部には括れが設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載の眼内レンズ。
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