JP2016173951A - 電子デバイス - Google Patents

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雄太郎 小室
喜弘 小山
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喜弘 小山
高橋 寛
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Abstract

【課題】動作信頼性を向上させることができる電子デバイスを提供する。【解決手段】加速度スイッチは、中央電極32と、錘部34と、梁部35と、を備え、梁部35は、錘部343の周囲を取り囲む円弧部51と、円弧部51の一端である第1接続点P1を介して錘部34に接続される錘部側接続部52と、円弧部51の他端である第2接続点P2を介して枠体31に接続される枠体側接続部53と、を有し、平面視で、中央電極32の中心と第1接続点P1とを通る第1の直線と、中央電極32の中心と第2接続点P2とを通る第2の直線と、は角θだけ離間するように構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、電子デバイスに関するものである。
電子デバイスの一つとして、初期状態では接点が開(OFF状態)であり、加速度が入力されたときに接点が閉(ON状態)となる加速度スイッチが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図13に基づいて従来の加速度スイッチについて簡単に説明する。
図13に示すように、加速度スイッチ200は、中央電極201と、中央電極201を内側に収容する収容孔202を有するとともに、中央電極201に接離可能とされた錘部203と、錘部203の周囲を取り囲む円弧状とされ、枠体204との間で錘部203を弾性支持する梁部205と、を備えている。
この構成によれば、加速度スイッチ200に入力される加速度に応じて、中央電極201と錘部203とが相対移動することで、中央電極201と錘部203とが接触する。これにより、中央電極201及び錘部203に形成された電極膜同士が導通し、ON状態となる。このような加速度スイッチ200では、ノーマリーオフかつ無指向のスイッチとして使用でき、またMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用して製造することにより、小型化及び大量生産が可能になる等のメリットがある。
特許第4996771号公報
しかしながら、上述した従来の加速度スイッチ200では、図14に示すように、加速度スイッチ200に対して入力される加速度の方向や大きさによっては、加速度入力時に梁部205が変位することで、梁部205のうち、錘部203に接続される錘部側接続部210と、枠体204に接続される枠体側接続部211と、が接触する場合がある。そして、梁部205をシリコンなどの半導体材料で形成した場合、上記錘部側接続部210及び枠体側接続部211とが接触した際、双方が貼付するスティッキング現象が生ずることで、加速度スイッチ200の動作不良を引き起こすおそれがある。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、動作信頼性を向上させることができる電子デバイスを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明の電子デバイスは、中央電極と、前記中央電極を内側に収容するとともに、内側面が前記中央電極の外側面に接離可能とされた中空円筒状の錘部と、前記錘部の周囲を取り囲むとともに、支持部との間で前記錘部を弾性支持する梁部と、を備え、前記梁部は、前記錘部の周囲を取り囲む円弧状の本体部と、前記本体部の一端である第1接続点を介して前記錘部に接続される錘部側接続部と、前記本体部の他端である第2接続点を介して前記支持部に接続される支持部側接続部と、を有し、平面視で、前記中央電極の中心と前記第1接続点とを通る第1の直線と、前記中央電極の中心と前記第2接続点とを通る第2の直線と、がなす角θ(rad)は、式(1)を満たすθminよりも大きいことを特徴とする。
Figure 2016173951
ここで、rは前記本体部の半径(m)、wは前記本体部の幅(m)、Rは前記錘部の外径(m)、とする。
この構成によれば、(1)式に示されるように、中央電極の中心と第1接続点とを通る第1の直線と、中央電極の中心と第2接続点とを通る第2の直線と、がなす角θ(rad)がθmin以上となるように設定されているので、電子デバイスに入力される加速度の方向や大きさに依らず、錘部側接続部と支持部側接続部との接触を確実に回避することができる。すなわち、この構成によれば、双方のスティッキング現象を防止でき、電子デバイスの動作信頼性を向上させることができる。。
また、本発明の電子デバイスは、前記本体部の内側面と前記錘部の外側面との少なくとも何れか一方の側面には、対向する側面に向かって突出する梁移動制限部が備わることを特徴とする。
この構成によれば、梁移動制限部によって式(1)中のr−w/2−R(すなわち、梁部の最大変位量を表す錘部と本体部との間の間隙)を小さくすることができるので、梁の変位を制限することができ、より小さなθminで錘部側接続部と支持部側接続部との接触を回避することができるので、加速度スイッチの等方性を確保しつつ双方のスティッキング現象を防止でき、電子デバイスの動作信頼性を向上させることができる。
また、本発明の電子デバイスは、前記錘部側接続部と前記支持部側接続部の相互に対向する側面のうち少なくとも何れか一方の側面には、対向する側面に向かって突出する突起部が備わることを特徴とする。
この構成によれば、仮に錘部側接続部と支持部側接続部との接触が発生したとしても、対向する側面に向かって突出する突起部と他方の側面とが接触されるように構成されるので、双方の側面が平坦面同士であるような場合に比べて接触面積が低減され、双方のスティッキング現象を防止でき、電子デバイスの動作信頼性を向上させることができる。
また、本発明の電子デバイスは、前記錘部側接続部と前記支持部側接続部の相互に対向する側面のうち少なくとも何れか一方の側面は、スティッキング防止膜が被覆されることを特徴とする。
この構成によれば、仮に錘部側接続部と支持部側接続部との接触が発生したとしても、スティッキング防止膜によって接触時の密着力を低減することで、双方のスティッキング現象を防止でき、電子デバイスの動作信頼性を向上させることができる。
また、本発明の電子デバイスは、前記本体部の内側面と前記錘部の外側面との少なくとも何れか一方の側面は、スティッキング防止膜が被覆されることを特徴とする。
この構成によれば、錘部側接続部と支持部側接続双方のスティッキング現象を防止できるとともに、さらに錘部と梁部とのスティッキング現象も防止できる為、電子デバイスの動作信頼性をさらに向上させることができる。
本発明によれば、動作信頼性を向上させることができる。
第1実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 図1のA−A´線に相当する加速度スイッチの断面図である。 加速度スイッチの製造方法を説明するための工程図であって、図2に相当する断面図である。 加速度スイッチの製造方法を説明するための工程図であって、図2に相当する断面図である。 加速度スイッチの作用を説明するための説明図であって、図1に相当する平面図である。 第2実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 第3実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 第3実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 第4実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 第4実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 第5実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 第5実施形態におけるスイッチ本体の平面図である。 従来の加速度スイッチの平面図である。 図13のD部拡大図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[加速度スイッチの構造]
図1は第1実施形態におけるスイッチ本体11の平面図であり、図2は図1のA−A´線に相当する断面図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の加速度スイッチ1は、スイッチ本体11と、スイッチ本体11を厚さ方向で挟持する第1基板12及び第2基板13(図2参照)と、を備えている。
(スイッチ本体)
図2に示すように、スイッチ本体11は、例えばシリコン等からなる基板20を用いてMEMS技術によって製造されるものである。なお、以下の説明では、基板20の厚さ方向(図2における上下方向)を単に厚さ方向といい、図2における下側を厚さ方向の下方とし、上側を厚さ方向の上方とする。
図1、図2に示すように、スイッチ本体11は、枠体(支持部)31と、枠体31の内側に配置された中央電極32と、枠体31と中央電極32との間に配置され、中央電極32を内側に収容する収容孔33を有する錘部34と、錘部34の周囲を取り囲む円弧状とされ、枠体31との間で錘部34を弾性支持する梁部35と、を備えている。なお、以下の説明において、梁部35の周方向を単に周方向とし、梁部35の径方向を単に径方向とする。
枠体31は、厚さ方向から見た平面視で矩形状とされ、その中央部には基板20を厚さ方向に貫通する円形の貫通孔31aが形成されている。
中央電極32は、枠体31の中心(貫通孔31aの中心)を通り、厚さ方向に沿って延びる円柱状とされている。なお、スイッチ本体11のうち、少なくとも枠体31及び中央電極32の両面には、第1基板12及び第2基板13とスイッチ本体11とをそれぞれ接合するための第1接合膜41及び第2接合膜42(例えば、Au/Ni等)が形成されている。図示の例において、スイッチ本体11のうち、厚さ方向における他端側の主面には、錘部34及び梁部35上を含む全体に第2接合膜42が形成されている。
錘部34は、厚さ方向から見た平面視で円形とされ、その中央部には基板20を厚さ方向に貫通する収容孔33が形成されている。なお、錘部34の外径は、枠体31の貫通孔31aの内径よりも小さく、収容孔33の内径は中央電極32の外径よりも大きくなっている。したがって、錘部34は、その内側面と中央電極32の外側面との間に径方向におけるギャップが設定されるとともに、加速度スイッチ1への加速度の入力により中央電極32に対して接離可能とされている。なお、ギャップの径方向における幅(以下、単にギャップ量Gという)は、周方向の全周に亘って均一になっていることが好ましい。
また、錘部34のうち、厚さ方向における上端部は、下端部よりも径方向の内側に張り出した張出部36を構成している。そして、錘部34の内側面のうち、少なくとも張出部36に位置する部分と、中央電極32の外側面のうち、張出部36と対向する部分と、には、それぞれ電極膜45,46が形成されている。したがって、加速度スイッチ1は、初期状態においてギャップを挟んで電極膜45,46同士が対向したOFF状態となっている。なお、電極膜45,46は、上述した第2接合膜42に各別に接続されている。
梁部35は、枠体31及び錘部34よりも薄く形成され、弾性変形可能とされている。具体的に、梁部35は、錘部34の周囲をほぼ全周に亘って取り囲む円弧部51(本体部)と、円弧部51の周方向における一端である第1接続点P1を介して円弧部51と錘部34とを接続する錘部側接続部52と、円弧部51の周方向における他端である第2接続点P2を介して円弧部51と枠体31とを接続する枠体側接続部53と、を備えている。
円弧部51は、錘部34の周囲を取り囲むように周方向の全周に亘って一定の曲率半径で延在した円弧状の枠体からなる。
錘部側接続部52は、径方向に沿って延在する平面視矩形状の部材であり、両端に円弧部51と錘部34とがそれぞれ接続される。具体的に、錘部側接続部52は、径方向における内側端部が錘部34の外側面に連設され、径方向における外側端部が円弧部51における周方向の一端部に連設されている。なお、錘部側接続部52における径方向の外側端部が、円弧部51よりも径方向の外側に突出する突起部を有する構成としてもよい。
枠体側接続部53は、径方向に沿って延在し、錘部側接続部52と同形同大の部材からなり、両端に円弧部51と枠体31とがそれぞれ接続される。具体的に、枠体側接続部53は、径方向における外側端部が枠体31の内側面に連設され、径方向における内側端部が円弧部51における周方向の他端部に連設されている。ここで、円弧部51は、図1に示すように、平面視で、中央電極32の中心P0と第1接続点P1とを通る第1の直線L1と、中央電極32の中心P0と第2接続点P2とを通る第2の直線L2と、がなす角である角θ(rad)分だけ切り欠いた切り欠き円環状からなる。つまり、錘部側接続部52と枠体側接続部53とは、静止状態でそれぞれ角θ分傾斜した方向に延在する。
当該角θ(rad)は、以下の式(1)を満たすθminよりも大きい角度からなる。式(1)は、
Figure 2016173951
であり、rは円弧部51の半径(m)、wは円弧部51の幅(m)、Rは錘部34の外径(m)、とする。
ここで、θminは、加速度スイッチ1に加速度が入力されて、枠体31及び中央電極32と、錘部34と、が梁部35により相対移動することで錘部側接続部52と枠体側接続部53とが接近した場合に、上記入力された加速度の大きさや方向に依らず、錘部側接続部52と枠体側接続部53とが接触しないための最小角を表している。換言すると、θminは、静止状態から加速度が印可された際の梁部35の最大移動可能距離と、静止状態における錘部側接続部52と枠体側接続部53との間の離間距離との等式を表すものである。
すなわち、角θが上記のような角度範囲となるように錘部側接続部52と枠体側接続部53とを離間配置することにより、加速度スイッチ1は、入力される加速度の方向や大きさに依らず、錘部側接続部52と枠体側接続部53との接触を確実に回避することができて、双方のスティッキング現象が防止され動作信頼性が向上することが出来る。
ここで、一例として、θmin(°)は、それぞれ、rを530〜730(μm)、wを8〜20(μm)、Rをr−30(μm)、とした場合、以下の表1の通りとなる。
Figure 2016173951
なお、錘部側接続部52と枠体側接続部53とがなす角θの上限値であるθmaxは、加速度スイッチ1の使用態様や設置環境に応じて適宜に定まるものである。すなわち、加速度スイッチ1は、角θが大きければ大きいほど、任意の平面方向から入力される加速度に対する検知精度が低減する(加速度検知の等方性が低下する)。そのため、加速度スイッチ1について、加速度検知の等方性が要求されない場合、θmaxは適宜の値を取り得る。一方で、加速度検知の等方性が必要となる場合、θmaxは小さいほど好ましいが、たとえば、本実施形態に係る加速度スイッチ1において、θmax=π/2としても、80%以上の精度で任意の平面方向から入力される加速度の入力を検知できることが確認されている。
したがって、加速度スイッチ1は、角θをθmin以上且つθmax=π/2以下に設定することにより、スティッキング現象を防止して動作信頼性を向上できるとともに、等方性加速度検知用のスイッチとして十分な実用性を確保できているといえる。
(第1基板及び第2基板)
図2に示すように、第1基板12は、例えばガラス等からなり、平面視外形がスイッチ本体11と同等の形状を呈し、厚さ方向における下方からスイッチ本体11を覆っている。また、第1基板12は、第1接合膜41を介してスイッチ本体11の枠体31及び中央電極32に接合されている。また、第1基板12におけるスイッチ本体11側の主面のうち、枠体31及び中央電極32以外に位置する部分は、錘部34の変位を許容する逃げ部56が形成されている。
第2基板13は、第1基板12と同様の材料からなるとともに、平面視外形がスイッチ本体11と同等の形状を呈し、厚さ方向における上方からスイッチ本体11を覆っている。また、第2基板13は、第2接合膜42を介してスイッチ本体11の枠体31及び中央電極32に接合されている。これにより、加速度スイッチ1のうち、枠体31、第1基板12、及び第2基板13で画成された内側空間に、中央電極32、及び梁部35が封止されている。また、第2基板13におけるスイッチ本体11側の主面のうち、枠体31及び中央電極32以外に位置する部分は、錘部34の変位を許容する逃げ部57が形成されている。
さらに、第2基板13のうち、中央電極32上に位置する部分、及び枠体31上に位置する部分には、それぞれ厚さ方向に貫通して第2接合膜42を露出させる露出孔58が形成されている。そして、第2基板13には、各露出孔58を通して第2接合膜42と外部装置とを導通させるための貫通電極59(例えば、Al等)が各別に形成されている。すなわち、第2接合膜42のうち、中央電極32上及び枠体31上に位置する部分は、中央電極32及び錘部34の各電極膜45,46と外部装置との間を接続するための回路としても機能している。
[加速度スイッチの製造方法]
次に、上述した加速度スイッチ1の製造方法について説明する。図3、図4は、加速度スイッチ1の製造方法を説明するための工程図であって、図2に相当する断面図である。
まず、図3(a)に示すように、基板20の厚さ方向における一端側の主面上に、第1接合膜41を形成する(第1接合膜形成工程)。具体的には、リフトオフ法等を用い、基板20の厚さ方向における一端側の主面上のうち、枠体31、及び中央電極32に相当する部分のみに第1接合膜41を残存させる。
次に、図3(b)に示すように、図示しないマスクを用いてDRIE(深掘り反応性イオンエッチング)等のドライエッチングを、基板20の厚さ方向における一端側から行い、基板20のうち、枠体31、中央電極32、及び錘部34以外に相当する部分に、所定深さの凹部60を形成する(第1エッチング工程)。なお、凹部60の深さ(エッチング量)は、基板20の厚さと梁部35の厚さとの差分に相当している。
その後、図3(c)に示すように、基板20のうち、枠体31及び中央電極32に対して、第1接合膜41を介して第1基板12を接合する(第1基板接合工程)。
次に、図4(a)に示すように、図示しないマスクを用いてDRIE等のドライエッチングを、基板20の厚さ方向における他端側から行い、基板20のうち、枠体31、中央電極32、錘部34、及び梁部35以外に相当する部分を除去する(第2エッチング工程)。これにより、凹部60が厚さ方向に貫通することで、梁部35が成形されるとともに、中央電極32と錘部34とがギャップを介して離間した状態になる。
続いて、図4(b)に示すように、スパッタ等を用い、基板20の厚さ方向における他端側の主面全体に亘って第2接合膜42を成膜する(金属膜形成工程)。なお、第2接合膜42を形成する際の粒子の回り込みにより、錘部34の内側面及び中央電極32の外側面に粒子を堆積させることで、錘部34の内側面及び中央電極32の外側面に電極膜45,46が形成される。
その後、図4(c)に示すように、基板20のうち、枠体31及び中央電極32に対して、第2接合膜42を介して第2基板13を接合する(第2基板接合工程)。
最後に、図2に示すように、第2基板13に対してAl等からなる金属膜を成膜し、その後パターニングすることで、貫通電極59を形成する(貫通電極形成工程)。
以上により、上述した加速度スイッチ1が完成する。
[加速度スイッチの動作説明]
図5は、加速度スイッチ1の動作説明図であって、図1に相当する平面図である。
このように構成された加速度スイッチ1では、図5に示すように、初期状態の加速度スイッチ1に対して例えば矢印Q方向に加速度が入力されると、錘部34を除く加速度スイッチ1全体が矢印Q方向に移動する。
一方、錘部34は、梁部35を介して枠体31に支持されているため、慣性によりその場に留まろうとする。これにより、枠体31及び中央電極32と錘部34とが相対移動するとともに、この相対移動に伴い梁部35が弾性変位する。そして、中央電極32と錘部34との電極膜45,46(図2参照)同士が電気的に接触することで、加速度スイッチ1がON状態となる。そして、外部装置は、貫通電極59を介して加速度スイッチ1のON状態を検出信号として検出することで、所定の動作を行う。
ここで、本実施形態では、錘部側接続部52と枠体側接続部53とは、静止状態でそれぞれ、θminよりも大きい角θ分傾斜した方向に延在する構成とした。
この構成によれば、図5に示すように、錘部側接続部52及び枠体側接続部53同士が接近する方向に梁部35が変位した場合であっても、錘部側接続部52と枠体側接続部53とが接触することはない。そのため、加速度スイッチ1は、入力される加速度の方向や大きさに依らず、錘部側接続部52と枠体側接続部53との接触を確実に回避することができるので、双方のスティッキング現象が防止され、動作信頼性が向上する。
さらに、本実施形態では、円弧部51の曲率半径が全体に亘って均一とされているため、スイッチ本体11の面内方向における反応の等方性を確保して、加速度の入力方向の違いによる感度(梁部35の変位)のばらつきを抑制できる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態における加速度スイッチ1について説明する。なお、加速度スイッチ1において第1実施形態における加速度スイッチ1と同一構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
図6は、第2実施形態における加速度スイッチ1の平面図である。本第2実施形態に係る加速度スイッチ1においては、錘部側接続部52と枠体側接続部53とが角θ分傾斜した方向に延在することに加えて、梁部35(円弧部51)の錘部34に相対する面の一部に梁移動制限部37を備える。
梁移動制限部37は、例えば、図6に示すように、円弧部51の内面から錘部34の外面に向かって突出する突起である。梁移動制限部37は、静止状態における、当該梁移動制限部37の錘部34側の端面と錘部34の外面との間の間隙が、錘部側接続部52と枠体側接続部53との間の隙間よりも広くなるように形成される。
これにより、梁部35の変位を上記間隙以下に抑制することが可能となるので、より錘部側接続部52及び枠体側接続部53同士の接近を防ぐことができるので、双方のスティッキング現象を一層確実に防ぎ、動作信頼性を向上させることができる。
なお、この梁移動制限部37は、第1実施形態における第2エッチング工程において梁部35と同時に形成することができる。また、当該梁移動制限部37の形状は、図6に示す平面視矩形状のものに限られず、三角形状や丸みを帯びた形状等の適宜の形状に変更が可能であるが、梁移動制限部37と錘部34との接触時におけるスティッキング現象を防止するために、錘部34側の端面は錘部34の外縁と異なる形状であることが望ましい。さらに、梁移動制限部37の設けられる位置は円弧部51の内面であれば何れであっても良い。加えて、梁移動制限部37の個数も何個に変更しても良い。また、当該梁移動制限部37は、円弧部51の内面に替えて、錘部34の外面に設けることとしても良い。
<第3実施形態>
以下、本発明に係る第3実施形態における加速度スイッチ1について説明する。なお、加速度スイッチ1において第1実施形態における加速度スイッチ1と同一構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
図7及び図8は第3実施形態における加速度スイッチ1の平面図である。本第3実施形態に係る加速度スイッチ1においては、錘部側接続部52と枠体側接続部53とが角θ分傾斜した方向に延在することに加えて、枠体側接続部53(図7)と錘部側接続部52(図8)とのいずれか一方の側壁に突起部61を設ける。当該突起部61は、例えば、図7及び図8に示すように、先端(対向する錘部側接続部52,枠体側接続部53側の端部)へ向かうにつれて先細りとなる錘状や三角柱状からなる。
これにより仮に錘部側接続部52と支持部側接続部53との接触が発生したとしても、突起部61と錘部側接続部52又は支持部側接続部53とが接触することとなるので、接触面積を低減することができるので、双方のスティッキング現象を一層確実に防止でき、電子デバイスの動作信頼性を向上させることができる。
なお、この突起部61は第1実施形態における第2エッチング工程において梁部35と同時に形成することができる。また、当該突起部61の形状は、錘状や三角柱状に限られず、半球状の様な丸みを帯びた形状など、錘部側接続部52と支持部側接続部53との接触面積を低減可能な形状であれば適宜の変更が可能である。さらに、図7及び図8ではいずれか一方の側壁にのみ突起部61を備えたものを示したが、錘部側接続部52及び支持部側接続部53の双方に突起部61を備えることとしても勿論良い。
<第4実施形態>
以下、本発明に係る第4実施形態における加速度スイッチ1について説明する。なお、加速度スイッチ1において第1実施形態における加速度スイッチ1と同一構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
図9及び図10は第4実施形態における加速度スイッチ1の平面図である。本第4実施形態に係る加速度スイッチ1においては、錘部側接続部52と枠体側接続部53とが角θ分傾斜した方向に延在することに加えて、枠体側接続部53と錘部側接続部52とのいずれか一方の側壁にスティッキング防止膜62を設ける。
スティッキング防止膜62は、例えば、SiOやダイヤモンドライクカーボン(DLC)のような材料からなる絶縁性の被膜である。
これにより仮に錘部側接続部52と支持部側接続部53との接触が発生したとしても、スティッキング防止膜62により双方の接触時の密着力が低減されるので、双方のスティッキング現象を一層確実に防止でき、電子デバイスの動作信頼性を向上させることができる。
なお、図9及び図10ではいずれか一方の側壁にのみスティッキング防止膜62を備えたものを示したが、錘部側接続部52及び支持部側接続部53の双方にスティッキング防止膜62を備えることとしても勿論良い。また、当該スティッキング防止膜62は、図7及び図8に示す突起部61を被覆するように設けてもよい。
<第5実施形態>
以下、本発明に係る第5実施形態における加速度スイッチ1について説明する。なお、加速度スイッチ1において第1実施形態における加速度スイッチ1と同一構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
図11及び図12は第5実施形態における加速度スイッチ1の平面図である。本第5実施形態に係る加速度スイッチ1においては、錘部側接続部52と枠体側接続部53とが角θ分傾斜した方向に延在することに加えて、錘部34の外周面全体と円弧部51の内周面全体の少なくともいずれか一方にスティッキング防止膜63を設ける。
スティッキング防止膜63は、スティッキング防止膜62と同様に、例えば、SiOやダイヤモンドライクカーボン(DLC)のような材料からなる絶縁性の被膜である。
これにより錘部側接続部52と支持部側接続部53双方のスティッキング現象の防止に加えて、さらに錘部34と梁部35(円弧部51)とのスティッキング現象も防止できる為、電子デバイスの動作信頼性をさらに向上させることができる。
なお、スティッキング防止膜63は、錘部34の外周面の一部,円弧部51の内周面の一部に設けるものであっても良い。また、スティッキング防止膜63は、第2実施形態〜第4実施形態(図6〜図10)における加速度スイッチ1に設けることとしても勿論よい。第2実施形態(図6)における加速度スイッチ1にスティッキング防止膜63を設ける場合、梁移動制限部37も覆うように被覆することで一層確実にスティッキング現象を防止することができる。
1,200…加速度スイッチ(電子デバイス)
11…スイッチ本体(構造体基板)
12…第1基板(上側封止基板)
13…第2基板(下側封止基板)
20…基板
31、204…枠体(支持部)
32…中央電極
33…収容孔
34、203…錘部
35、205…梁部
37…梁移動制限部
41…第1接合膜
42…第2接合膜
45,46…電極膜
51…円弧部(本体部)
52、210…錘部側接続部
53、211…枠体側接続部
56,57…逃げ部
58…露出孔
59…貫通電極
60…凹部
61…突起部
62、63…スティッキング防止膜

Claims (5)

  1. 中央電極と、
    前記中央電極を内側に収容するとともに、内側面が前記中央電極の外側面に接離可能とされた中空円筒状の錘部と、
    前記錘部の周囲を取り囲むとともに、支持部との間で前記錘部を弾性支持する梁部と、を備え、
    前記梁部は、前記錘部の周囲を取り囲む円弧状の本体部と、前記本体部の一端である第1接続点を介して前記錘部に接続される錘部側接続部と、前記本体部の他端である第2接続点を介して前記支持部に接続される支持部側接続部と、を有し、
    平面視で、前記中央電極の中心と前記第1接続点とを通る第1の直線と、前記中央電極の中心と前記第2接続点とを通る第2の直線と、がなす角θ(rad)は、式(1)を満たすθminよりも大きいことを特徴とする電子デバイス。
    Figure 2016173951
    ここで、rは前記本体部の半径(m)、wは前記本体部の幅(m)、Rは前記錘部の外径(m)、とする。
  2. 前記本体部の内側面と前記錘部の外側面との少なくとも何れか一方の側面には、対向する側面に向かって突出する梁移動制限部が備わることを特徴とする請求項1記載の電子デバイス。
  3. 前記錘部側接続部と前記支持部側接続部の相互に対向する側面のうち少なくとも何れか一方の側面には、対向する側面に向かって突出する突起部が備わることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子デバイス。
  4. 前記錘部側接続部と前記支持部側接続部の相互に対向する側面のうち少なくとも何れか一方の側面は、スティッキング防止膜が被覆されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の電子デバイス。
  5. 前記本体部の内側面と前記錘部の外側面との少なくとも何れか一方の側面は、スティッキング防止膜が被覆されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子デバイス。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109036910A (zh) * 2018-08-02 2018-12-18 华中科技大学 一种微机械万向开关的制造方法
CN109036953A (zh) * 2018-08-02 2018-12-18 华中科技大学 一种微机械万向开关

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