JP2016170779A - タッチパネル、表示装置及び光学シート - Google Patents

タッチパネル、表示装置及び光学シート Download PDF

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Abstract

【課題】凹凸形状によって防眩性等の諸特性を付与するとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制できるタッチパネルを提供する。
【解決手段】光学シートを構成部材として有するタッチパネルであって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす、表示素子の前面に用いられるタッチパネル。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
【選択図】なし

Description

本発明は、タッチパネル、表示装置及び光学シートに関する。
近年、タブレット型PCならびにスマートフォンに代表される双方向の通信機能を備え、かつ情報表示ならびに情報入力用の透明タッチパネルを搭載したモバイル型の情報端末機器が、日本ばかりでなく世界で広く普及しはじめてきた。
透明タッチパネルとしては、コスト的に優れた抵抗膜方式があるが、マルチタッチ等のジェスチャー操作が可能であること、超高精細化された表示素子の画質を損ないづらい等の点で、静電容量方式のタッチパネル、特に、投影型静電容量方式のタッチパネルの需要が拡大してきている。
タッチパネルの表面には、外光の映り込みを防止すること等を目的として、透明基材上に凹凸層を有する防眩性シートが設置されることがある。
さらには、タッチパネルを構成する部材間の密着及び干渉縞の防止、及びタッチパネルと表示素子との間の密着及び干渉縞の防止等のために、タッチパネルの最表面基材、内部基材及び最背面基材等として、透明基材上に凹凸層を有する光学シートが用いられることがある。
しかし、防眩性フィルム等の透明基材上に凹凸層を有する光学シートを用いた場合、その凹凸構造に起因して、映像光に微細な輝度のばらつきが見える現象(ギラツキ)が生じ、表示品位を低下させるという問題がある。特に、近年の超高精細化された表示素子においては、ギラツキの問題はさらに深刻化している。また、近年急速に増加している携帯情報端末は屋外で使用することが多いため、より強い防眩性が求められるが、かかる要求を満足するために防眩性を強くした際にもギラツキが悪化する傾向にある。
凹凸層を有する光学シートにおいてギラツキを防止する技術として、特許文献1〜9の技術が提案されている。
特開2003−302506号公報 特開2002−267818号公報 特開2009−288650号公報 特開2009−86410号公報 特開2009−128393号公報 特開2002−196117号公報 国際特開第2007/111026 特開2008−158536号公報 特開2011−253106号公報
特許文献1及び2の光学シートは、内部ヘイズを付与することによりギラツキを改善するものである。しかし、超高精細の表示素子はギラツキが強くなる傾向にあり、内部へイズのみによりギラツキを抑えようとすると、内部へイズをさらに大きくせざるを得ない。また、内部ヘイズが大きいと解像度が悪化する傾向にあるが、超高精細の表示素子ではよりその傾向が大きい。したがって、特許文献1及び2のように内部へイズにのみ着目しても、近年の超高精細の表示素子に適する光学シートを得ることができなかった。
特許文献3〜9の光学シートは、凹凸の傾斜角度を低くして凹凸の程度を弱めることにより、ギラツキを改善するものである。しかし、特許文献3〜9の光学シートでも、超高精細の表示素子のギラツキを防止することはできなかった。また、特許文献3〜9の光学シートは、防眩性、密着防止等の凹凸形状により付与される諸性能を低下させてしまうものであった。
本発明は、このような状況下になされたものであり、凹凸形状によって防眩性等の諸特性を付与するとともに、解像度の低下及びギラツキを抑制できるタッチパネル、表示装置及び光学シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の[1]〜[11]のタッチパネル、表示装置及び光学シートを提供する。
[1]光学シートを構成部材として有するタッチパネルであって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす、表示素子の前面に用いられるタッチパネル。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
[2]前記条件(1)の上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上75%以下である上記[1]に記載のタッチパネル。
[3]前記透光性粒子として、比重の異なる2種類以上の透光性粒子を含む上記[1]又は[2]に記載のタッチパネル。
[4]前記透光性粒子として、屈折率の異なる2種類以上の透光性粒子を含む上記[1]〜[3]の何れかに記載のタッチパネル。
[5]前記光学シートの内部へイズが10〜30%である上記[1]〜[4]の何れかに記載のタッチパネル。
[6]表示素子の前面に光学シートを有してなる表示装置であって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす、表示装置。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
[7]透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす光学シート。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
[8]前記条件(1)の上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上75%以下である上記[7]に記載の光学シート。
[9]前記透光性粒子として、比重の異なる2種類以上の透光性粒子を含む上記[7]又は[8]に記載の光学シート。
[10]前記透光性粒子として、屈折率の異なる2種類以上の透光性粒子を含む上記[7]〜[9]の何れかに記載の光学シート。
[11]前記光学シートの内部へイズが10〜30%である上記[7]〜[10]の何れかに記載の光学シート。
本発明のタッチパネル、表示装置及び光学シートは、凹凸形状によって防眩性等の諸特性を付与できるとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制できる。
本発明の抵抗膜式タッチパネルの一実施形態を示す断面図である。 本発明の静電容量式タッチパネルの一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[タッチパネル]
本発明のタッチパネルは、光学シートを構成部材として有するタッチパネルであって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす、表示素子の前面に用いられるタッチパネル。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
タッチパネルとしては、静電容量式タッチパネル、抵抗膜式タッチパネル、光学式タッチパネル、超音波式タッチパネル及び電磁誘導式タッチパネル等が挙げられる。これらタッチパネルは、ガラス基材、プラスチックフィルム基材等の透明基材を有し、該透明基材上には、防眩性、密着防止及び干渉縞防止等の諸特性を付与するための凹凸層が形成される場合がある。本発明のタッチパネルは、このような透明基材上に凹凸層を有する部材として、後述する光学シートを用いてなるものである。
例えば、タッチパネルに防眩性を付与する場合、タッチパネルの表面部材として後述する光学シートを用い、かつ該光学シートの凹凸層側の面が表面側を向くように設置することが好ましい。
上記タッチパネルは、表示素子上に設置して用いるため、タッチパネルによって、表示素子の映像光にギラツキが生じたり、表示素子の解像度が低下する場合がある。本発明のタッチパネルは、特定の光学シートを構成部材に有していることから、光学シートの凸形状によって防眩性等の諸特性を付与できるとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制できる。
抵抗膜式タッチパネル1は、図1に示すように、導電膜12を有する上下一対の透明基板11の導電膜12同士が対向するようにスペーサー13を介して配置されてなる基本構成に、図示しない回路が接続されてなるものである。抵抗膜式タッチパネルの場合、上部透明基板及び/又は下部透明基板として、後述する光学シートを用いることが好ましい。なお、上部透明基板及び下部透明基板は、2以上の基材からなる多層構造として、そのうちの1つの基材として後述する光学シートを用いてもよい。
このように、抵抗膜式タッチパネルの上部透明基板及び/又は下部透明基板として、後述する光学シートを用いることにより、光学シートの凹凸形状によって諸特性を付与できるとともに、表示素子の解像度の低下を抑制しつつ、表示素子のギラツキの発生を抑制できる。
光学シートの凹凸形状によって付与される諸特性は、光学シートの使い方によって異なる。例えば、上部透明基板として光学シートを用い、かつ光学シートの凹凸層が下部透明基板と反対側を向くように使用した場合、凹凸形状によって、防眩性を付与できる。さらに、この使い方の場合、タッチパネルの表面や導電膜等に生じた傷を見えづらくすることができ、歩留まりの向上にも寄与できる。
また、上部透明基板として、後述する光学シートを凹凸層が下部透明基板側を向くように用いた場合、凹凸形状によって、上下の導電膜同士が密着することや、上下の導電膜が近接して干渉縞が生じることを防止できる。
また、抵抗膜式タッチパネルの下部透明基板として後述する光学シートを用い、かつ光学シートの凹凸層が上部透明基板側を向くように使用した場合、凹凸形状によって、下部電極の表面の反射を抑制できる。さらに、この使い方の場合、上下の導電膜同士が密着することや、上下の導電膜が近接して干渉縞が生じることを防止できる。
また、下部透明基板として、後述する光学シートを凹凸層が上部透明基板とは反対側を向くように用いた場合、凹凸形状によって、タッチパネルと、タッチパネルの下方に位置する部材(表示素子等)との密着を防止するとともに、タッチパネルと該部材との間で干渉縞が発生することを防止できる。
静電容量式タッチパネルは、表面型及び投影型等が挙げられ、投影型が多く用いられている。投影型の静電容量式タッチパネルは、X軸電極と、該X軸電極と直交するY軸電極とを絶縁体を介して配置した基本構成に、回路が接続されてなるものである。該基本構成をより具体的に説明すると、1枚の透明基板上の別々の面にX軸電極及びY軸電極を形成する態様、1枚の透明基板上にX軸電極、絶縁体層、Y軸電極をこの順で形成する態様、図2に示すように、1枚の透明基板21上にX軸電極22を形成し、別の透明基板21上にY軸電極23を形成し、接着剤層24等を介して積層する態様等が挙げられる。また、これら基本態様に、さらに別の透明基板を積層する態様が挙げられる。
静電容量式タッチパネルの場合、透明基板の少なくとも一以上に後述する光学シートを用いることが好ましい。なお、透明基板は、2以上の基材からなる多層構造として、そのうちの1つの基材として後述する光学シートを用いてもよい。
このように、静電容量式タッチパネルの透明基板の少なくとも一以上に後述する光学シートを用いることにより、光学シートの凹凸形状によって諸特性を付与できるとともに、表示素子の解像度の低下を抑制しつつ、表示素子のギラツキの発生を抑制できる。
光学シートの凹凸形状によって付与される諸特性は、光学シートの使い方によって異なる。例えば、静電容量式タッチパネルが、上述の基本態様上にさらに別の透明基板を有する構成の場合において、該別の透明基板として後述する光学シートを用い、かつ光学シートの凹凸層が前記基本態様と反対側を向くようにして、該凹凸層を操作者側に向けた場合には、静電容量式タッチパネルに防眩性を付与できる。また、この使い方の場合、タッチパネルの表面及び導電膜等に生じた傷、並びに電極パターンの形状を見えづらくできる。
また、静電容量式タッチパネルが、透明基板上にX軸電極を形成し、別の透明基板上にY軸電極を形成し、接着剤等を介して積層する構成の場合、少なくとも一方の透明基板として後述する光学シートを含むものを用い、かつ光学シートの凹凸層を操作者側に向けた場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
また、静電容量式タッチパネルの透明基板として、後述する光学シートを凹凸層が操作者とは反対側を向くように用いた場合、密着や干渉縞を防止できる。
(光学シート)
透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす光学シート。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
なお、本発明において、透光性粒子とは一次粒子径1.0μm以上のものをいう。一次粒子径1.0μm未満のものは条件(1)及び(2)ではカウントしない。
条件(1)は、凹凸層を厚み方向で均等に分割した場合、上部の側に透光性粒子を多く含むことを意味している。
条件(1)を満たさない場合、凹凸層の表面に凹凸形状を形成するのに必要となる透光性粒子の添加量が増加し、解像度が低下してしまう。一方、条件(1)を満たすことにより、透光性粒子の添加量が少量でも凹凸形状を形成しやすくなるため、透光性粒子に起因する解像度の低下を抑制することができる。また、条件(1)を満たして透光性粒子の添加量を少量化できることにより、内部へイズの減少により迷光が減少して、輝度及びコントラストを向上することができる。
また、詳細は条件(2)の段落で説明するが、凹凸層の厚み方向の様々な箇所に透光性粒子が存在することにより、ギラツキを抑制しやすくなる。つまり、凹凸層の下部に透光性粒子が存在することにより、ギラツキを抑制しやすくなる。このため、条件(1)は、55%以上75%以下であることが好ましく、60%以上70%以下であることがより好ましい。
なお、条件(1)は、以下の式で表すこともできる。
55%≦[上部に存在する透光性粒子数/凹凸層に存在する全透光性粒子数]×100
条件(2)は、凹凸層の上部を10区間に分割した際に、各区間における透光性粒子の存在割合がばらつかないことを意味している。本発明では、条件(2)を満たすことにより、ギラツキの発生を抑制できる。この原因は以下のように考えられる。
まず、透光性粒子を透過した映像光は、光学シートの表面に向かうにつれて徐々に集光する。該映像光の光学シートの表面付近での集光の度合いは、凹凸層内の透光性粒子の厚み方向の位置により異なる。つまり、条件(2)を満たす場合、光学シートの表面付近において様々な集光度合いの映像光が存在することになる。
次に、集光した映像光は、凹凸層の表面凹凸により拡散され、視認者により観察される。この際、映像光が特定の角度に集中していると、視認者にはギラツキが生じていると感じられる。しかし、条件(2)を満たす場合、光学シートの表面付近では様々な集光度合いの映像光が存在するため、凹凸層の表面凹凸で拡散されて視認者に届く映像光は、特定の角度に集中しにくく、ギラツキが抑制されると考えられる。
一方、条件(2)を満たさない場合、各区間における透光性粒子の存在割合がばらつくこと、言い換えると、透光性粒子の存在割合が多い区間と、少ない区間との差が明確に現れることを意味している。条件(2)を満たさない場合、光学シートの表面付近において様々な集光度合いの映像光を存在させることができないため、ギラツキを抑制することができないと考えられる。
条件(2)は9.5%以下であることが好ましく、9.0%以下であることがより好ましく、8.5%以下であることがさらに好ましい。条件(2)の下限は特に限定されないが、5.0%程度である。
条件(1)及び(2)は、光学シートを凹凸層の厚み方向に切断し、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した切断面の画像から観察される「凹凸層の厚み」、「凹凸層中における透光性粒子の位置」から算出できる。条件(1)及び(2)の算出では、凹凸層中の全透光性粒子の数が100個に達するまで断面観察を続けるものとする。すなわち、一つの断面で透光性粒子の数が100個にならない場合、透光性粒子の数が100個に達するまで複数の断面を観察し、透光性粒子の数が100個に達した段階で条件(1)及び(2)を算出するものとする。
なお、透光性粒子が凹凸層の上部または下部の何れに存在するかは、透光性粒子の中心(透光性粒子が非球形の場合は重心)が凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側にあるか否か(透明基材側にある場合を下部、透明基材と反対側にある場合を上部とする)で決定するものとする。同様に、上部に存在する透光性粒子が10区間のうちの何れの区間に属するかについても、透光性粒子の中心(透光性粒子が非球形の場合は重心)が各区間の境界線から透明基材側にあるか否かで決定するものとする。
また、凹凸層の厚みは、各断面で透光性粒子が存在しない箇所の厚みを10箇所測定し、全測定箇所の厚みを平均した値とする。例えば、透光性粒子の数が100個に達するまでに5つの断面を観察した場合、50箇所の厚みの平均値とする。条件(1)の「凹凸層の厚み方向の中央」は、透明基材の表面を基準として、前記のように決定した凹凸層の厚みの1/2の距離に位置するラインのことをいう。
断面観察時のSTEMの加速電圧は10kv〜30kV、倍率は1000〜7000倍とすることが好ましい。
条件(1)及び(2)は、光学シートの略全域で満たすことが好ましい。略全域としたのは、光学シートの端部は切断時等に微小な欠陥を生じる可能性があり、端部に欠陥があったとしても視認者は欠陥として認識しにくいるためである。また、光学シートの端部周辺は視覚的に視認しにくい領域である。このため、光学シートの4辺の端部から10mmを除いた領域において条件(1)及び(2)を満たすことが好ましい。後述するその他のパラメータも同様である。
本発明のタッチパネルで用いる光学シートは、条件(1)及び(2)によりギラツキ防止性を向上できるため、内部へイズを必要以上に高くする必要がなくなり、表示素子の解像度の低下を防止することができる。
光学シートは、JIS K7361−1:1997の全光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
光学シートは、JIS K7136:2000のヘイズが15〜55%であることが好ましく、20〜50%であることがより好ましく、20〜40%であることがさらに好ましい。ヘイズを15%以上とすることにより、防眩性を付与するとともに、電極の形状や傷を見えづらくすることができる。また、ヘイズを55%以下とすることにより、表示素子の解像度の低下を防止するとともに、コントラストの低下を防止しやすくできる。
また、ヘイズを表面ヘイズ(Hs)と内部ヘイズ(Hi)とに分けた場合、表面へイズは5〜25%であることが好ましく、5〜20%であることがより好ましく、7〜15%であることがさらに好ましい。表面ヘイズを5%以上とすることにより、防眩性が良好となり屋外で使用しやすくなるとともに、電極の形状や傷を見えづらくすることができる。また、表面ヘイズを25%以下とすることにより、コントラストの低下や解像度の低下を抑制しやすくできる。
また、内部へイズは、10〜30%であることが好ましく、15〜30%であることがより好ましく、15〜25%であることがさらに好ましい。内部ヘイズを10%以上とすることにより、表面凹凸との相乗作用によりギラツキを抑制しやすくできる。通常、ギラツキを抑制するためには内部へイズをさらに大きくする必要があるが、本発明では条件(1)及び(2)を満たすことにより、内部へイズが10%程度であっても、ギラツキを抑制しやすくできる。また、内部へイズを30%以下とすることにより、表示素子の解像度の低下を抑制できるとともに、迷光を少なくして、輝度及びコントラストを良好にすることができる。
また、表面ヘイズと内部へイズとの比(Hs/Hi)は、上述した表面ヘイズと内部へイズの効果のバランスの観点から、0.2〜0.7であることが好ましく、0.4〜0.6であることがより好ましい。
表面ヘイズ及び内部へイズは、例えば、実施例に記載の方法で求めることができる。
光学シートは、JIS K7374に準拠して、写像性測定器の光学櫛の幅が0.125mm、0.5mm、1.0mm及び2.0mmのそれぞれについて光学シートの透過像鮮明度を測定した際に、4つの透過鮮明度の合計が180%以上であることが好ましく、190%以上であることがより好ましく、205%以上であることがさらに好ましい。4つの透過鮮明度の合計の上限は特に限定されないが、250%程度である。
上述の光学シートは、少なくとも一方の面に条件(1)及び(2)を満たす凹凸層を有し、光透過性を有するものであれば、特に制限することなく使用できる。また、条件(1)及び(2)を満たす凹凸層は光学シートの両面に有していてもよいが、取り扱い性、映像の視認性(防眩性、解像度、白化)の観点から、上述した凹凸層を片面に有し、他方の面は略平滑(Ra0.02μm以下)であることが好ましい。
凹凸層は、例えば、バインダー樹脂及び透光性粒子を含有してなる凹凸層形成塗布液を、グラビアコーティング、バーコーティング等の公知の塗布方法により透明基材上に塗布し、必要に応じて乾燥、硬化することにより形成することができる。ここで、透光性粒子として有機粒子を用い、さらに、凹凸層形成塗布液中に無機微粒子を含有させることにより、条件(1)及び(2)を満たす凹凸層を形成しやすくできる。この原因は以下のように考えられる。
まず、無機微粒子のような粒子径の小さい粒子を塗布液に添加すると、塗布液の粘度が増加する。また、ストークスの式から、塗布液の粘度が増加すると、透光性粒子は沈降しにくくなる。したがって、凹凸層形成塗布液に無機微粒子を添加することにより、透光性粒子が下部に沈みにくくなり、さらに溶剤の揮発時の上昇流が作用することにより、条件(1)を満たしやすくなると考えられる。
また、バインダー樹脂、透光性粒子、無機微粒子及び溶剤を含む凹凸層形成塗布液は、初期の段階では比重の小さい溶剤の割合が多いため、塗布液としての比重は小さくなる。一方、乾燥過程で比重の小さい溶剤が揮発し、比重が大きい無機微粒子の割合が増加するにつれて、塗布液としての比重は大きくなる。また、比重の変化だけでなく、凹凸層の形成過程では凹凸層形成塗布液の粘度も経時的に変化している(初期段階の粘度は小さく、徐々に粘度が増加する)。このように、凹凸層形成塗布液の比重及び粘度が凹凸層の形成過程で経時的に変化するため、塗布液の比重及び粘度の小さい初期段階では透光性粒子は沈みやすく、塗布液の比重及び粘度が大きくなった段階では透光性粒子が浮かび上がりやすくなる。そして、塗膜の厚み方向では溶剤の揮発が均等に起こらないため、塗膜の厚み方向において比重や粘度の分布がばらつきやすくなり、透光性粒子の沈みやすさの程度が異なる箇所が局所的に発生する。かかる状況において、さらに溶剤の揮発時の上昇流が作用することにより、条件(2)を満たしやすくできると考えられる。
また、比重の異なる2種類以上の透光性粒子を用いることにより、より条件(1)及び(2)を満たしやすくなると考えられる。
透光性粒子としては、無機粒子も用いることができるが、上述したように、条件(1)及び(2)を満たしやすくする観点から、有機粒子を用いることが好ましい。
有機粒子は、球形、円盤状、ラグビーボール状、不定形等の形状が挙げられ、また、これら形状の中空粒子、多孔質粒子及び中実粒子等が挙げられる。これらの中でも、ギラツキ抑制の観点からは、球形の中実粒子が好適である。
有機粒子としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂及びポリエステル等からなる粒子が挙げられる。
条件(1)及び(2)を満たしやすくする観点からは、比重の異なる2種以上の透光性粒子を用いることが好ましい。その際、比重が最大の透光性粒子と、比重が最小の透光性粒子との比重差が0.02以上とすることが好ましい。
また、ギラツキをより抑制する観点から、透光性粒子として屈折率の異なる2種類以上の透光性粒子を用いることが好ましい。屈折率の異なる2種類以上の透光性粒子を用いることにより、透光性粒子を通過した映像光の集光度合いをより様々なものとすることができ、凹凸層の表面凹凸で拡散されて視認者に届く映像光は特定の角度に集中しにくくなり、ギラツキをより抑制することができる。その際、屈折率が最大の透光性粒子と、屈折率が最小の透光性粒子との屈折率差を0.01以上とすることが好ましい。
上述の透光性粒子の中でも、アクリル−スチレン共重合体粒子及び/又はポリスチレン粒子が好ましく、アクリル−スチレン共重合体粒子及びポリスチレン粒子を併用することがより好ましい。
透光性粒子の平均粒子径は、条件(1)及び(2)を満足する限り特に限定されず、また、凹凸層の厚みにより範囲が異なるため一概にはいえないが、取り扱い性の観点から、1〜10μmであることが好ましく、2〜5μmであることがより好ましい。
また、透光性粒子の平均粒子径と凹凸層の厚みとの比(透光性粒子の平均粒子径/凹凸層の厚み)は、条件(1)及び(2)を満たしやすくする観点から、0.4〜0.8であることが好ましく、0.5〜0.7であることがより好ましい。
透光性粒子の平均粒子径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(1)本発明の光学シートを光学顕微鏡にて透過観察画像を撮像する。倍率は500〜2000倍が好ましい。
(2)観察画像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。長径は、個々の粒子の画面上において最も長い径とする。また、短径は、長径を構成する線分の中点に直交する線分を引き、該直交する線分が粒子と交わる2点間の距離をいうものとする。
(3)同じサンプルの別画面の観察画像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子径の数平均から得られる値を透光性粒子の平均粒子径とする。
無機微粒子の平均一次粒子径及び無機微粒子の凝集体の平均粒子径は、まず、本発明の光学シートの断面をTEM又はSTEMで撮像する。撮像後、上記(2)及び(3)と同様の手法を行うことにより、無機微粒子の平均一次粒子径及び無機微粒子の凝集体の平均粒子径を算出できる。TEM又はSTEMの加速電圧は10kv〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
透光性粒子の含有量は、凹凸形状によって付与する防眩性等の諸特性、及び解像度のバランスの観点から、凹凸層を形成する全固形分中の2〜25質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましく、6〜12質量%であることがさらに好ましい。
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニア等からなる微粒子が挙げられる。無機微粒子を用いることにより、凹凸層形成塗布液の比重や粘度が上がり、条件(1)及び(2)を満たしやすくできる。凹凸層塗布液の粘度を上げるため、無機微粒子は凹凸層塗布液中で過度に凝集しないことが好ましい。ただし、無機微粒子が凝集することは、必ずしも凹凸層塗布液の粘度の低下を意味しない。例えば、無機微粒子の凝集体が三次元鎖状構造を形成すれば、該構造は凹凸層塗布液の粘度を上げることができる。なお、無機微粒子の凝集体が三次元鎖状構造を形成する場合であっても、過度に凝集させることは、粘度コントロールが困難となるとともに、光拡散によるコントラストの低下を招くため好ましくない。
上記無機微粒子の中でも、透明性の観点からシリカが好適である。また、シリカは屈折率が低いため、シリカを添加することにより透光性粒子と透光性粒子以外の成分との屈折率差が大きくなり、所定の内部へイズを得るために必要となる透光性粒子の添加量を少なくできる点で好適である。
無機微粒子は、表面処理されていることが好ましい。無機微粒子が表面処理されていることで、凹凸層中での無機微粒子の分布を適切に制御しやすくなり、ひいては条件(1)及び(2)を満たしやすくできる。また、無機微粒子自体の耐薬品性及び耐ケン化性の向上を図ることもできる。
上記表面処理としては、無機微粒子の過度な凝集を抑制する観点から、無機微粒子の表面を疎水性にする疎水化処理が好ましい。疎水化処理としては、例えば、無機微粒子を、メチル基、オクチル基等のアクリル基を有するシラン化合物で処理する方法等が挙げられる。
例えば、シリカ微粒子の表面には水酸基(シラノール基)が存在しているが、上記表面処理がされることでシリカ微粒子の表面の水酸基が少なくなり、シリカ微粒子が過度に凝集することを防止でき、シリカ微粒子が不均一に分散することを抑制できる。
無機微粒子としてシリカ微粒子を用いる場合、過度の凝集を抑制するために非晶質シリカが好ましい。一方、シリカ微粒子が結晶性シリカの場合、結晶構造中に含まれる格子欠陥によりシリカ微粒子のルイス酸性が強くなってしまい、シリカ微粒子が過度に凝集してしまう場合がある。
シリカ微粒子としては、三次元鎖状の凝集体を形成しやすく、かつ後述の粒子径の範囲の凝集体を形成しやすいことから、例えば、フュームドシリカが好適に用いられる。フュームドシリカを用いることにより、凹凸層塗布液の粘度を適切な範囲に調整しやすくなり、条件(1)及び(2)を満たしやすくできる。
フュームドシリカとは、乾式法で作製された粒子径が200nm以下の粒子径を有する非晶質のシリカをいい、ケイ素を含む揮発性化合物を気相で反応させることにより得られる。フュームドシリカは、例えば、SiCl等のケイ素化合物を酸素と水素の炎中で加水分解することにより生成することができ、AEROSIL R805(日本アエロジル社製)等が挙げられる。
無機微粒子の含有量は特に限定されないが、凹凸層を形成する全固形分の1.0〜15.0質量%であることが好ましく、2.0〜10.0質量%であることがより好ましく、3.0〜8.0質量%であることがさらに好ましい。当該範囲とすることにより、凹凸層塗布液の比重、粘度が適切となり、条件(1)及び(2)を満たしやすくできる。
また、凹凸層中における透光性粒子及び無機微粒子の含有量の比(透光性粒子の含有量/無機微粒子の含有量)は、条件(1)及び(2)を満たしやすくする観点から、0.5〜2.5であることが好ましく、0.8〜2.2であることがより好ましい。
無機微粒子は、平均一次粒子径が100nm以下であることが好ましい。平均一次粒子径を100nm以下とすることにより、光拡散によるコントラストの低下、及び内部へイズの過剰な上昇を抑制できる。平均一次粒子径のより好ましい上限は50nm、さらに好ましい上限は20nmである。なお、平均一次粒子径の下限は1nm程度である。
無機微粒子の凝集体は、平均粒子径が1μm以下であることが好ましい。凝集体の平均粒子径を1μm以下とすることにより、光拡散によるコントラストの低下を抑制できる。凝集体の平均粒子径のより好ましい上限は800nmである。また、凝集体の平均粒子径の下限は100nm程度である。なお、フュームドシリカを用いるなどして凝集体が三次元鎖状構造を形成する場合において、凝集体の平均粒子径を100nm以上とすることにより、凹凸層塗布液の粘度を上げることができ、条件(1)及び(2)を満足しやすくできる。
凹凸層塗布液のバインダー樹脂は、熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物等の硬化性樹脂組成物を含むことが好ましく、機械的強度をより良くする観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物を含むことがより好ましく、その中でも紫外線硬化性樹脂組成物を含むことがさらに好ましい。凹凸層中には、これら硬化性樹脂組成物の硬化物が含まれることになる。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。電離放射線硬化性化合物としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましく、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物が更に好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。
また、本明細書において「電離放射線」とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、分子中に水酸基を含有しない多官能性(メタ)アクリレート系化合物を50質量%以上含むことが好ましく、60質量%以上含むことがより好ましい。
分子中に水酸基を含まない多官能性(メタ)アクリレート系化合物の割合を多くすることにより、凹凸層形成用塗布液の溶剤として極性の高い溶剤(例えば、イソプロピルアルコール)を用いた際に、該溶剤を蒸発させやすくすることができ、無機微粒子の過剰な凝集を抑制できる。
分子中に水酸基を含まない多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等が挙げられる。なかでも、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)が好適に用いられる。
その他の電離放射線硬化性化合物としては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の1つの不飽和結合を有する化合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等の2以上の不飽和結合を有する化合物が挙げられる。
なお、本発明では、電離放射線硬化性化合物として、上述した化合物をPO、EO等で変性したものも使用できる。
さらに、電離放射線硬化性化合物として、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も使用することができる。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
これら光重合開始剤は、融点が100℃以上であることが好ましい。光重合開始剤の融点を100℃以上とすることにより、タッチパネルの透明導電膜形成時や結晶化工程の熱により残留した光重合開始剤が昇華し、透明導電膜の低抵抗化が損なわれることを防止することができる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
凹凸層の厚みは、カール抑制、機械的強度、硬度及び靭性とのバランスの観点から、2〜10μmであることが好ましく、4〜8μmであることがより好ましい。
凹凸層形成塗布液には、通常、粘度を調節したり、各成分を溶解または分散可能とするために溶剤を用いる。溶剤の種類によって、塗布、乾燥過程した後の凹凸層の表面状態が異なるため、溶剤の飽和蒸気圧、透明基材への溶剤の浸透性等を考慮して溶剤を選定することが好ましい。具体的には、溶剤は、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、アルコール類(ブタノール、シクロヘキサノール等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
溶剤の乾燥が遅い場合、凹凸層内で無機微粒子が過度に凝集して、凹凸層塗布液の粘度の制御が困難となり、条件(1)及び(2)を満たしにくくなる。無機微粒子の過度な凝集を防ぐために、溶剤は、極性が高く、かつ揮発速度が速いものを所定量含有させることが好ましい。
本明細書において「極性が高い溶剤」とは、溶解度パラメータが10[(cal/cm1/2]以上の溶剤を意味し、「揮発速度が速い溶剤」とは、相対蒸発速度が150以上の溶剤を意味する。
溶解度パラメータは、Fedorsの方法で計算される。Fedorsの方法は、例えば「SP値 基礎・応用と計算方法」(山本秀樹著 株式会社情報機構発行、2005年)に記載されている。Fedorsの方法において、溶解度パラメータは下記式より算出される。
溶解度パラメータ=[ΣEcoh/ΣV]
上記式中、Ecohは凝集エネルギー密度、Vはモル分子容である。原子団ごとに決められたEcoh及びVに基づき、Ecoh及びVの総和であるΣEcoh及びΣVを求めることによって、溶解度パラメータを算出することができる。
本明細書において「相対蒸発速度」とは、n−酢酸ブチルの蒸発速度を100とした時の相対蒸発速度をいい、ASTM D3539−87に準拠して測定される蒸発速度で、下記式により算出される。具体的には、25℃、乾燥空気下におけるn−酢酸ブチルの蒸発時間と各溶剤の蒸発時間を測定し算出する。
相対蒸発速度=[(n−酢酸ブチル90重量%が蒸発するのに要する時間)/(測定溶剤の90重量%が蒸発するのに要する時間)]×100
極性が高く、かつ、揮発速度が速い溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられるが、その中でも、イソプロピルアルコールが好適である。
また、極性が高く、かつ、揮発速度が速い溶剤の含有量は、全溶剤の10〜40質量%であることが好ましい。10質量%以上とすることにより、無機微粒子の過度な凝集を抑制しやすくすることができ、40質量%以下とすることにより、溶剤の揮発が速すぎることにより凹凸層形成塗布液のレベリング性が不足することを抑制できる。
また、上述した凹凸形状を得やすくする観点からは、凹凸層を形成する際、乾燥条件を制御することが好ましい。乾燥条件は、乾燥温度及び乾燥機内の風速により調整することができる。具体的な乾燥温度としては、30〜120℃、乾燥風速では0.2〜50m/sとすることが好ましい。また、バインダー樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いる場合、乾燥条件により凹凸層のレベリングを制御するために、電離放射線の照射は乾燥後に行うことが好適である。
また、表面凹凸を適度に滑らかにすることはギラツキの抑制につながる。このため、凹凸層形成塗布液には、レベリング剤を含有させることが好ましい。レベリング剤は、フッ素系又はシリコーン系のものが挙げられ、凹凸層にベナードセル構造が生じることを抑制しやすいフッ素系のレベリング剤が好適である。レベリング剤の添加量としては、凹凸層形成塗布液の全固形分に対して0.01〜0.5重量%が好ましく、0.05〜0.2重量%がより好ましい。
また、凹凸層形成塗布液は、(1)溶剤にバインダー樹脂及び透光性粒子を混合及び攪拌して中間組成物を調製する工程の後、(2)中間組成物に無機微粒子を混合、分散させる工程を行うことで調製することが好ましい。
凹凸層形成塗布液を上記のように調整することにより、条件(1)及び(2)を満たしやすくできる。一方、上記調整とは異なる手法の場合(透光性粒子やバインダー樹脂を添加する前に、無機微粒子を溶剤に添加した場合)、溶剤アタックにより無機微粒子の過剰な凝集が発生してしまい、粘度のコントロールが困難となり、条件(1)及び(2)を満たしにくくなる。
上記効果をより確実にするために、工程(2)で無機微粒子を添加する際、無機微粒子は溶剤に分散させた無機微粒子分散物であることが好ましい。
凹凸層表面の三次元算術平均粗さSRaは、凹凸形状により付与する諸性能、解像度及びコントラストのバランスの観点から、0.10〜0.30μmであることが好ましく、0.12〜0.20μmであることがより好ましい。SRaはカットオフ値0.8mmとした際の値である。
SRaは、JIS B0601:1994に記載されている2次元粗さパラメータであるRaを3次元に拡張したものであり、基準面に直交座標軸X、Y軸を置き、粗さ曲面をZ(x,y)、基準面の大きさをLx、Lyとすると下記式(i)で算出される。

A=Lx×Ly
また、上述のZi,jを用いると下記式(ii)で算出される。

N:全点数
光学シートの透明基材としては、光透過性、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものであることが好ましい。このような透明基材としては、ポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン及び非晶質オレフィン(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)等のプラスチックフィルムが挙げられる。透明基材は、2枚以上のプラスチックフィルムを貼り合わせたものであってもよい。
上記の中でも、機械的強度や寸法安定性の観点からは、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)が好ましい。
TAC、アクリルは光透過性光学的等方性の観点で好適である。また、TAC、アクリルは溶剤により溶けやすく、溶解したTAC成分、アクリル成分が凹凸層に流入して、比重の小さい粒子を押し上げる作用がある。つまり、透明基材として、TAC、アクリルを用いることにより、比重の小さい粒子(有機粒子等)が凹凸層中で沈み込みにくくなり、条件(1)及び(2)を満たしやすくできる。
COP、ポリエステルは耐候性に優れる点で好適である。また、リタデーション値3000〜30000nmのプラスチックフィルム又は1/4波長位相差のプラスチックフィルムは、偏光サングラスを通して液晶ディスプレイの画像を観察した場合に、表示画面に色の異なるムラが観察されることを防止できる点で好適である。
透明基材の厚さは、5〜300μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましい。
透明基材の表面には、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理の他、アンカー剤又はプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。
光学シートは、凹凸形状の上及び/又は凹凸形状と反対側の面上に、反射防止層、防汚層、帯電防止層等の機能性層を有していてもよい。また、透明基材上に凹凸層を有する構成の場合、前記箇所のほかに、透明基材と凹凸層との間に機能性層を有していてもよい。
本発明のタッチパネルは、光学シートの凹凸形状によって防眩性等の諸特性を付与できるとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制できる。特に、光学シートをタッチパネルの表面部材として用い、かつ光学シートの凹凸形状側の面が表面となるように配置することにより、防眩性を付与しつつ、解像度の低下をより抑制しやすくなる点で好適である。
また、本発明のタッチパネルは、表示素子が超高精細である場合のギラツキの抑制に優れている。ギラツキの抑制は、タッチパネルの下方に位置する表示素子の画素密度が250ppi以上の場合により効果を生じやすく、画素密度300ppi以上の場合にさらに効果を生じやすい。
[表示装置]
本発明の表示装置は、表示素子の前面に光学シートを有してなる表示装置であって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たすものである。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
超高精細の表示素子は、上述のようにギラツキを生じやすいが、本発明の表示装置は、光学シートとして特定の光学シートを用いることにより、防眩性等の諸特性を付与できるとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制できる。
本発明の表示装置に用いる光学シートとしては、上述した本発明のタッチパネルに用いる光学シートと同様のものを用いることができる。
表示素子としては、液晶表示素子、インセルタッチパネル液晶表示素子、EL表示素子、プラズマ表示素子等が挙げられる。
インセルタッチパネル液晶素子は、2枚のガラス基板に液晶を挟んでなる液晶素子の内部に、抵抗膜式、静電容量式、光学式等のタッチパネル機能を組み込んだものである。なお、インセルタッチパネル液晶素子の液晶の表示方式としては、IPS方式、VA方式、マルチドメイン方式、OCB方式、STN方式、TSTN方式等が挙げられる。インセルタッチパネル液晶素子は、例えば、特開2011−76602号公報、特開2011−222009号公報に記載されている。
本発明の表示装置は、上記表示素子のギラツキを抑制できる。ギラツキの抑制は、画素密度250ppi以上の表示素子においてより効果を生じやすく、画素密度300ppi以上の表示素子においてさらに効果を生じやすい。
光学シートは、例えば、以下の順で表示素子の前面に設置することができる。
(a)表示素子/表面保護板/光学シート
(b)表示素子/光学シート
(c)表示素子/光学シートを構成部材として有するタッチパネル
(d)表示素子/光学シート/表面保護板
(a)及び(b)の場合、光学シートの凹凸層が表面を向くように(凹凸層が表示素子とは反対側を向くように)配置することで、防眩性を付与できるとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制でき、さらには、表面や表示素子に生じた傷を見えづらくすることができる。
(c)の場合、上述した本発明のタッチパネルの実施の形態のように光学シートを配置することで、防眩性等の諸特性を付与しつつ、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制することができる。
なお、(b)及び(d)の場合、光学シートの凹凸層が表示素子側を向くようにして空気層を介して配置すれば、密着及び干渉縞を防止するとともに、解像度の低下及びギラツキの発生を抑制でき、さらには、表示素子に生じた傷を見づらくすることができる。
近年のスマートフォンに代表される携帯情報端末は、屋外で用いることが多い。このため、本発明の表示装置は、表示装置の最表面に光学シートを配置し、かつ凹凸層が表面側(表示素子とは反対側)を向くようにして用いることが好ましい。
[光学シート]
本発明の光学シートは、透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たすものである。
条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
本発明の光学シートとしては、上述した本発明のタッチパネルに用いる光学シートと同様のものが挙げられる。
本発明の光学シートは、表示素子の前面に用いることで、防眩性等の諸特性を付与しつつ、表示素子の映像光のギラツキ及び解像度の低下を抑制できる点で好ましい。ギラツキの抑制は、画素密度250ppi以上の表示素子においてより効果を生じやすく、画素密度300ppi以上の表示素子においてさらに効果を生じやすい。
近年のスマートフォンに代表される携帯情報端末は、屋外で用いることが多い。このため、本発明の光学シートは、タッチパネルや表示装置の最表面において、凹凸面が表面側(表示素子とは反対側)を向くようにして用いることが好ましい。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は特に断りのない限り質量基準とする。
1.光学シートの物性測定及び評価
以下のように、実施例及び比較例の光学シートの物性測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
1−1.条件(1)の透光性粒子の割合、及び条件(2)の標準偏差の算出
走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて、明細書本文の記載の手順で、条件(1)の透光性粒子の割合、及び条件(2)の標準偏差を算出した。なお、光学シートの断面観察時のSTEMの加速電圧は30kv、倍率は2500倍とした。
1−2.ヘイズ
まず、ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いて、JISK−7136:2000に従ってヘイズ(全体ヘイズ)を測定した。また、光学シートの表面に、透明粘着剤を介して、厚み80μmのTACフィルム(富士フイルム社製、TD80UL)を貼り付けることによって凹凸形状をつぶして平坦にし、表面形状起因のヘイズの影響をなくした状態でヘイズを測定して、内部ヘイズ(Hi)を求めた。そして、全体ヘイズ値から内部ヘイズ値を差し引いて、表面ヘイズ(Hs)を求めた。光入射面は基材側とした。
1−3.全光線透過率
ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いて、JISK7361−1:1997に従って全光線透過率を測定した。光入射面は基材側とした。
1−4.SRa
光学シートの凹凸層が形成されている面とは反対側の面に、透明粘着剤を介して、ガラス板に貼付してサンプルとし、白色干渉顕微鏡(New View7300、Zygo社製)を用いて、以下の条件にて、光学シートの表面形状の測定・解析を行った。
測定・解析ソフトにはMetroPro ver8.3.2のMicroscope Applicationを用い、Surface Map画面上にRaを表示させ、該値をSRaとした。
(測定条件)
対物レンズ:50倍
Zoom:1倍
測定領域:1mm×1mm
解像度(1点当たりの間隔):0.44μm
(解析条件)
Removed:None
Filter:BandPass
FilterType:GaussSpline
Low wavelength:800μm
High wavelength:3μm
Remove spikes: on
Spike Height(xRMS):2.5
Low wavelengthは、粗さパラメータにおけるカットオフ値λcに相当する。
1−5.ギラツキ
光学シートの凹凸層が形成されていない面と、ブラックマトリクス(ガラス厚み0.7mm)のマトリクスが形成されていないガラス面とを透明粘着剤で貼り合わせた。こうして得られた試料に対し、ブラックマトリクス側に白色面光源(HAKUBA社製、LIGHTBOX、平均輝度1000cd/m)を設置することで、疑似的にギラツキ発生させた。これを光学シート側からCCDカメラ(KP−M1、Cマウントアダプタ、接写リング;PK−11A ニコン、カメラレンズ;50mm,F1.4s NIKKOR)で撮影した。CCDカメラと光学シートの距離は250mmとし、CCDカメラのフォーカスは光学シートに合うように調節した。CCDカメラで撮影した画像をパーソナルコンピュータに取り込み、画像処理ソフト(ImagePro Plus ver.6.2;Media Cybernetics社製)で次のように解析を行った。
まず、取り込んだ画像から200×160ピクセルの評価箇所を選び、該評価箇所において、16bitグレースケールに変換した。次に、フィルタコマンドの強調タブからローパスフィルタを選択し「3×3、回数3、強さ10」の条件でフィルタをかけた。これによりブラックマトリクスパターン由来の成分を除去した。次に、平坦化を選択し、「背景:暗い、オブジェクト幅10」の条件でシェーディング補正を行った。次に、コントラスト強調コマンドで「コントラスト:96、ブライトネス:48」としてコントラスト強調を行った。得られた画像を8ビットグレースケールに変換し、その中の150×110ピクセルについてピクセルごとの値のばらつきを標準偏差値として算出することにより、ギラツキを数値化した。この数値化したギラツキ値が小さいほど、ギラツキが少ないと言える。なお、評価は、ブラックマトリクスが画素密度350ppi相当のものと、画素密度200ppi相当のものの2つで行った。
1−6.透過像鮮明度
解像度の評価の代替として、光学シートの透過線明度を測定した。具体的には、スガ試験機社製の写像性測定器(商品名:ICM−1T)を用いて、JISK7374に従って、0.125mm、0.5mm、1mm及び2mmの4つの光学櫛の巾のそれぞれについて、光学シートの透過像鮮明度を測定し、4つの透過線明度の和を算出した。光入射面は基材側とした。
1−7.コントラスト(暗室)
コントラスト比の測定では、バックライトユニットとして冷陰極管光源に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(サムスン社製、商品名AMN−3244TP)を用い、該偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の輝度のLmaxを、クロスニコルに設置したときに通過する光の輝度のLminで割ることで、防眩性フィルム(光透過性基材+防眩層)を最表面に載置したときのコントラスト(L)と、光透過性基材のみを最表面に載置したときのコントラスト(L)とを求め、(L/L)×100(%)を算出することでコントラスト比を算出した。
なお、輝度の測定には、色彩輝度計(トプコン社製、商品名BM−5A)を用い、照度が5Lx以下の暗室環境下で行った。色彩輝度計の測定角は1°に設定し、サンプル上の垂直方向から視野φ5mmで測定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が3600cd/mになるように設置した。
1−8.防眩性
得られた光学シートの基材側に、黒色アクリル板を、透明粘着剤を介して貼り合わせた評価用サンプルを水平面に置き、評価用サンプルから1.5m上方に蛍光灯を配置し、評価用サンプル上に蛍光灯を移しこませ、かつ評価用サンプル上の照度が800〜1200Lxとした環境下で、様々な角度から目視官能評価を行い、以下の基準に従って評価した。
A:いかなる角度からも蛍光灯の像が認識できない。
B:蛍光灯の像は映り込むが、蛍光灯の輪郭がぼやけ、輪郭の境界部が認識できない。
C:蛍光灯の像が鏡面のように映り込み、蛍光灯の輪郭(輪郭の境界部)がはっきりと認識できる。
1−9.白化
光学シートの透明基材側の面と、黒色のアクリル板とを透明粘着剤を介して貼り合わせたサンプルを作製した。作製したサンプルについて、暗室にて、3波長蛍光灯管を光源とする卓上スタンドの下で、以下の基準で白濁感を観察した。
A:白さが観察されなかった。
C:白さが観察された。
1−10.干渉縞
2枚の光学シートを、一方の光学シートの凹凸面側と、他方の光学シートの透明基材側とが対向するようにして重ね合わせた。その結果、干渉縞が発生しなかったものを「A」、干渉縞が発生したものを「C」とした。
1−11.解像性
画素密度350ppiの表示素子の前面に光学シートを設置した状態で画像を表示し、解像性を目視で評価した。その結果、表示素子の解像性が損なわれなかったものを「A」、表示素子の解像性が損なわれたものを「C」とした。
2.凹凸層形成塗布液の調製
2−1.凹凸層形成塗布液1
下記に示した配合をビーズミルにて分散させて中間組成物を得た。次いで、下記に示した配合をビーズミルにて分散し無機微粒子分散物を得た。さらに、中間組成物をディスパーで撹拌しながら、無機微粒子分散物を徐々に加えていき、凹凸層形成塗布液1を得た。
(中間組成物)
・有機粒子1(非親水化処理ポリスチレン粒子、平均粒子径3.5μm、屈折率1.59、比重1.05) 3質量部
・有機粒子2(非親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子、平均粒子径3.5μm、屈折率1.57、比重1.08) 7質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(比重1.165) 60質量部
・ウレタンアクリレート(商品名「V−4000BA」、DIC社製) 40質量部
・光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製) 5質量部
・ポリエーテル変性シリコーン(商品名「TSF4460」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製) 0.025質量部
・トルエン 100質量部
・イソプロピルアルコール 40質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 25質量部
(無機微粒子分散物)
フュームドシリカ(オクチルシラン処理;平均1次粒子径12nm、比重2.00、日本アエロジル社製) 7質量部
トルエン 55質量部
イソプロピルアルコール 20質量部
2−2.凹凸層形成塗布液2
中間組成物における有機粒子を非親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子(平均粒子径3.5μm、屈折率1.55、比重1.10)のみとして、該粒子の配合量を14質量部とし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに代えてシクロヘキサノンとし、さらに無機微粒子分散物におけるフュームドシリカの配合量を6質量部とした以外は、凹凸層形成塗布液1と同様にして凹凸層形成塗布液2を得た。
2−3.凹凸層形成塗布液3
中間組成物における有機粒子1及び2を、同一素材の平均粒子径が2.8μmのものに変更した以外は、凹凸層形成塗布液1と同様にして凹凸層形成塗布液3を得た
2−4.凹凸層形成塗布液4
中間組成物における有機粒子を非親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子(平均粒子径3.5μm、屈折率1.54、比重1.12、積水化成品工業製)のみとして、該粒子の配合量を18質量部とした以外は、凹凸層形成1と同様にして凹凸層形成塗布液4を得た。
2−5.凹凸層形成塗布液5
中間組成物における有機粒子を非親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子(平均粒子径2.8μm、屈折率1.55、比重1.10、積水化成品工業製)のみとして、該粒子の配合量を18質量部とした以外は、凹凸層形成1と同様にして凹凸層形成塗布液5を得た。
3.光学シートの作製
[実施例1]
透明基材(厚み80μmトリアセチルセルロース樹脂フィルム、富士フイルム社製、TD80UL)上に、凹凸層形成塗布液1を塗布し、70℃、風速5m/sで30秒間乾燥した後、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が100mJ/cmになるように照射して、凹凸層を形成し、光学シートを得た。凹凸層の膜厚は6μmであった。
[実施例2]
凹凸層形成塗布液1を凹凸層塗布液3に変更した以外は、実施例1と同様にして光学シートを得た。
[比較例1]
凹凸層形成塗布液1を凹凸層塗布液2に変更した以外は、実施例1と同様にして光学シートを得た。
[比較例2]
凹凸層形成塗布液1を凹凸層塗布液4に変更した以外は、実施例1と同様にして光学シートを得た。
[比較例3]
凹凸層形成塗布液1を凹凸層塗布液5に変更した以外は、実施例1と同様にして光学シートを得た。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜2の光学シートは、防眩性等の諸特性を付与できるとともに、表示素子のギラツキを抑制することができるものであった。さらに、実施例1〜2の光学シートは、内部へイズを大きくすることなくギラツキを抑制できることから、内部へイズの増加に伴う弊害(解像度及びコントラストの低下)も抑制できるものであった。
一方、比較例1〜3の光学シートはギラツキが目立つものであった。
また、実施例1〜2の光学シートは、画素密度350ppiの表示素子のギラツキ防止性については、比較例1〜3の光学シートよりも極めて良好な効果を示しているが、画素密度200ppiの表示素子のギラツキ防止性能については、比較例1〜3の光学シートとの効果の差が少なくなっている。このことから、実施例1〜2の光学シートは、画素密度300ppi以上の超高精細の表示素子に対して極めて有用であることが分かる。
4.タッチパネルの作製
実施例1〜2及び比較例1〜3の光学シートの透明基材側に、厚み20nmのITOの導電性膜をスパッタリング法で形成し、上部電極板とした。次いで、厚み1mmの強化ガラス板の一方の面に、厚み約20nmのITOの導電性膜をスパッタリング法で形成し、下部電極板とした。次いで、下部電極板の導電性膜を有する面に、スペーサー用塗布液として電離放射線硬化型樹脂(Dot Cure TR5903:太陽インキ社)をスクリーン印刷法によりドット状に印刷した後、高圧水銀灯で紫外線を照射して、直径50μm、高さ8μmのスペーサーを1mmの間隔で配列させた。
次いで、上部電極板と下部電極板とを、導電性膜どうしを対向するように配置させ、厚み30μm、幅3mmの両面接着テープで縁を接着し、実施例1〜2及び比較例1〜3の抵抗膜式タッチパネルを作製した。
得られた抵抗膜式タッチパネルを、市販の超高精細液晶表示装置(画素密度350ppi)上に載置し、ギラツキの有無を目視で評価したところ、実施例1〜2のタッチパネルはギラツキが抑制され、外光の映り込みも少なく、視認性が良好であった。さらに、実施例1〜2のタッチパネルは超高精細の映像の解像度が損なわれることもなく、明室環境下のコントラストも良好であった。
一方、比較例1〜3のタッチパネルはギラツキが目立つものであった。
5.表示装置の作製
実施例1〜2及び比較例1〜3の光学シートと、市販の超高精細液晶表示装置(画素密度350ppi)とを、透明粘着剤を介して貼り合わせ、実施例1〜2及び比較例1〜3の表示装置を作製した。なお、貼り合わせの際は、光学シートの凹凸面が表示素子とは反対側を向くようにした。
得られた表示装置のギラツキの有無を目視で評価したところ、実施例1〜2の表示装置はギラツキが抑制され、外光の映り込みも少なく、視認性が良好であった。また、実施例1〜2の表示装置は超高精細の映像の解像度が損なわれることもなく、明室環境下のコントラストも良好であった。
一方、比較例1〜3の表示装置はギラツキが目立つものであった。
1:抵抗膜式タッチパネル、11:透明基板、12:透明導電膜、13:スペーサー
2:静電容量式タッチパネル、21:透明基板、22:透明導電膜(X軸電極)、23:透明導電膜(Y軸電極)、24:接着剤層

Claims (11)

  1. 光学シートを構成部材として有するタッチパネルであって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす、表示素子の前面に用いられるタッチパネル。
    条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
    条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
  2. 前記条件(1)の上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上75%以下である請求項1に記載のタッチパネル。
  3. 前記透光性粒子として、比重の異なる2種類以上の透光性粒子を含む請求項1又は2に記載のタッチパネル。
  4. 前記透光性粒子として、屈折率の異なる2種類以上の透光性粒子を含む請求項1〜3の何れか1項に記載のタッチパネル。
  5. 前記光学シートの内部へイズが10〜30%である請求項1〜4の何れか1項に記載のタッチパネル。
  6. 表示素子の前面に光学シートを有してなる表示装置であって、前記光学シートは透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす、表示装置。
    条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
    条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
  7. 透明基材上に透光性粒子を含む凹凸層を有してなり、かつ前記凹凸層が下記条件(1)及び(2)を満たす光学シート。
    条件(1):前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材側を下部、前記凹凸層の厚み方向の中央から透明基材とは反対側を上部とした際に、上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上。
    条件(2):前記上部を均等な厚みの10区間に分割し、前記上部に存在する全透光性粒子に対する各区間の透光性粒子の割合を算出し、さらに、各区間の透光性粒子の割合から算出される標準偏差が10.0%未満。
  8. 前記条件(1)の上部に存在する透光性粒子の割合が55%以上75%以下である請求項7に記載の光学シート。
  9. 前記透光性粒子として、比重の異なる2種類以上の透光性粒子を含む請求項7又は8に記載の光学シート。
  10. 前記透光性粒子として、屈折率の異なる2種類以上の透光性粒子を含む請求項7〜9の何れか1項に記載の光学シート。
  11. 前記光学シートの内部へイズが10〜30%である請求項7〜10の何れか1項に記載の光学シート。
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