JP2016169672A - 遠心ポンプ - Google Patents

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Hiroki Nakamura
裕樹 中村
崇文 樋口
Takafumi Higuchi
崇文 樋口
小林 一太
Ichita Kobayashi
一太 小林
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Abstract

【課題】ディフューザ流路よりも外周側で、半径方向外方へ向く流れから半径方向内方へ向く流れに転向させる流路において、流れの剥離によってエネルギーロスが発生することを抑制し得る遠心ポンプを提供する。
【解決手段】羽根車6を通過した流体を半径方向外方に導くむディフューザ流路73と、反対側の環状隔壁18の第2面側18bに形成されリターン流路75と、環状隔壁18、ディフューザ流路73及びリターン流路75の外周側において、ディフューザ流路73からリターン流路75に流体を軸方向に導くように構成された環状流路74と、少なくともディフューザ流路73部内に形成されたディフューザベーン部20と、少なくともリターン流路75部内に形成されたリターンベーン部30と、を備え、ディフューザベーン部20又はリターンベーン部30の少なくとも一方が環状流路74内に延設されている。
【選択図】図2

Description

本開示は、羽根車で昇圧された流体が半径方向外方に排出されるように構成された遠心ポンプに関し、特に、羽根車の外周側にディフューザが設けられた遠心ポンプに関する。
一般に、遠心ポンプにおいて、回転軸に取り付けられた羽根車と、羽根車の外周側に設けられたディフューザ流路と、ディフューザ流路の下流側に設けられたリターン流路と、を備えた構成が知られている。例えば、多段遠心ポンプでは、回転軸に対して羽根車が多段に取り付けられており、羽根車を通過して半径方向外方に排出された流体を次段の羽根車まで導く流路上に、ディフューザ流路及びリターン流路が設けられている。
特許文献1には、多段遠心ポンプにおいて、羽根車から排出された流体を半径方向外方へ導くディフューザ流路と、ディフューザ流路を通って半径方向外方に流れてきた流体の向きを半径方向内方に向くように反転させるコーナー部と、コーナー部によって反転された流体を半径方向内方に向けて導くストレート部と、を備えた構成が記載されている。ディフューザ流路にはディフューザベーンが設けられており、ストレート部にはリターンベーンが設けられている。このリターンベーンベーンは、ディフューザ流路から排出された流体の旋回成分を除去する役割を有している。また、特許文献1には、リターンベーンの圧力面と負圧面とを連通する連通部を設けて、リターンベーンにおける流れの剥離を防止することが記載されている。
なお、特許文献2及び3にも同様に、羽根車と羽根車の間の流路にディフューザベーン及びリターンベーンが設けられた多段遠心ポンプが記載されている。但しこの多段遠心ポンプは、特許文献1のコーナー部を有しておらず、ディフューザベーン及びリターンベーンが取り付けられる主板の外周縁が切り欠かれた開口を介して、ディフューザ流路とリターン流路とが連通した構成となっている。そのため、この構成においては多段遠心ポンプの小型化が図れる一方、加工コストが比較的高く、性能を確保するために高度な技術を要するという面がある。
特開2013−194558号公報 特開2004−183486号公報 特開2008−298020号公報
ところで、遠心ポンプにおいて、加工コスト及び性能面の観点から、特許文献1に記載されるようにディフューザ流路よりも外周側にコーナー部を有する構成を採用した場合、コーナー部における流体剥離現象によってエネルギーロスが発生するという問題がある。すなわち、ディフューザベーンの圧力面に沿った流れがコーナー部において一度離れてリターンベーンに流入することになるので、ディフューザ流路とリターン流路との間で流れの剥離が発生し、エネルギーロスが生じてしまう。
この点、特許文献1には、リターンベーンに沿った流れの剥離を抑制するための構成は記載されているが、コーナー部での流れの剥離を抑制するための具体的な対策は何ら記載されていない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、ディフューザ流路よりも外周側に設けられ、半径方向外方へ向く流れから半径方向内方へ向く流れに転向させる流路において、流れの剥離によってエネルギーロスが発生することを抑制し得る遠心ポンプを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る遠心ポンプは、
軸方向から流入する流体を昇圧して半径方向外方に排出するように構成された羽根車と、
前記羽根車の回転軸の周りに設けられる環状隔壁と、
前記環状隔壁の第1面側に形成され、前記羽根車を通過した前記流体を半径方向外方に導くように構成された第1半径方向流路と、
前記環状隔壁を挟んで前記第1半径方向流路とは反対側において前記環状隔壁の第2面側に形成され、前記流体を半径方向内方に導くように構成された第2半径方向流路と、
前記環状隔壁、前記第1半径方向流路及び前記第2半径方向流路の外周側において軸方向に延在して前記第1半径方向流路と前記第2半径方向流路とを連通させ、前記第1半径方向流路から前記第2半径方向流路に前記流体を軸方向に導くように構成された環状流路と、
前記環状隔壁の前記第1面側において、少なくとも前記第1半径方向流路部内に形成されたディフューザベーン部と、
前記環状隔壁の前記第2面側において、少なくとも前記第2半径方向流路部内に形成されたリターンベーン部と、を備え、
前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の少なくとも一方が前記環状流路内に延設されたことを特徴とする。
上記(1)の構成では、環状隔壁の第1面側に形成され、羽根車を通過した流体を半径方向外方に導くように構成された第1半径方向流路と、環状隔壁を挟んで第1半径方向流路とは反対側の第2面側に形成され、流体を半径方向内方に導くように構成された第2半径方向流路と、の間に環状流路が設けられている。この環状流路は、環状隔壁、第1半径方向流路及び第2半径方向流路の外周側において軸方向に延在して第1半径方向流路と第2半径方向流路とを連通させ、第1半径方向流路から第2半径方向流路まで流体を軸方向に導くように構成されている。なお、「軸方向に延在」とは、環状流路の少なくとも一部が軸方向に沿って直線状に形成されていてもよいし、環状流路が湾曲して軸方向に延在していてもよい。この構成において、第1半径方向流路に設けられるディフューザベーン部又は第2半径方向流路に設けられるリターンベーン部の少なくとも一方は、環状流路内まで延設されている。これにより、ディフューザベーン部の下流端とリターンベーン部の上流端との距離が近づくため、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを低減できる。よって、遠心ポンプの効率を高く維持することができる。
なお、上記(1)の遠心ポンプは、環状隔壁、第1半径方向流路及び第2半径方向流路の外周側に環状流路を設けた構成となっているため、製造コストを低く抑えることができ、また加工容易性に優れているという利点も有する。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記遠心ポンプは、複数の前記羽根車が前記軸方向に多段に配列された多段遠心ポンプであり、
前記ディフューザベーン部及び前記リターンベーン部は、i段目(但し、iは1以上の整数)の前記羽根車から半径方向外方に排出された前記流体を前記軸方向に転向させて(i+1)段目の前記羽根車に導くように構成されている。
上記(2)の構成によれば、多段遠心ポンプの羽根車間の環状流路の少なくとも何れかに上記(1)の構成を適用することによって、多段遠心ポンプにおける流れの剥離に起因したエネルギーロスを抑制でき、多段遠心ポンプの効率を高く維持できる。
また、リターンベーン部は次段の羽根車に導く第1半径方向流路に設けられ、次段の羽根車に流入する流れの旋回成分を除去する役割を持っている。この場合、リターンベーン部に流入する流れは上記(1)の構成によって剥離が少なく円滑な流れとなるため、第1半径方向流路において流れの旋回成分を効果的に除去できる。
さらに、多段遠心ポンプの複数の環状流路に上記(1)の構成を適用すれば、従来の遠心ポンプに比べて大幅な効率向上が図れる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の前記少なくとも一方は、前記第1半径方向流路又は前記第2半径方向流路から半径方向外方に向かって前記環状流路内に延設されている。
上記(3)の構成によれば、ディフューザベーン部又はリターンベーン部の少なくとも一方の環状流路内まで延設された部位によって、ディフューザベーン部の下流端とリターンベーン部の上流端との距離が近づくため、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを効果的に低減できる。
(4)一実施形態では、上記(3)の構成において、
前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の前記少なくとも一方は、前記第1半径方向流路の外周側の第1位置から前記第2半径方向流路の外周側の第2位置にわたって前記環状流路内において前記軸方向に延在している。
上記(4)の構成によれば、ディフューザベーン部の下流端とリターンベーン部の上流端との距離をより一層近づけることができ、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れが殆ど剥離することなくリターンベーン部に流入するため、流体のエネルギーロスをより効果的に低減できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の前記少なくとも一方は、
前記環状隔壁の前記第1面又は前記第2面上において前記半径方向に延在する半径方向ベーン部と、
屈曲部を介して前記半径方向ベーン部に繋がり、前記環状隔壁の外周側において前記軸方向に延在する軸方向ベーン部と、
を含む。
上記(5)の構成によれば、半径方向ベーン部及び軸方向ベーン部によって、ディフューザベーン部の下流端とリターンベーン部の上流端との距離が近づくため、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを効果的に低減できる。
(6)一実施形態では、上記(5)の構成において、
前記軸方向ベーン部は、前記第1半径方向流路の外周側の第1位置から前記第2半径方向流路の外周側の第2位置にわたって前記環状流路内において前記軸方向に延在している。
上記(6)の構成によれば、ディフューザベーン部の下流端とリターンベーン部の上流端との距離をより一層近づけることができ、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れが殆ど剥離することなくリターンベーン部に流入するため、流体のエネルギーロスをより効果的に低減できる。
(7)一実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置は、前記ディフューザベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置に対して周方向において負圧面側にずれており、
前記ディフューザベーン部の半径方向外方側の端部におけるベーン間のピッチをPとしたとき、前記リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置のずれ量が、0.1P以上0.3P以下の範囲内である。
本発明者らによる解析の結果、ディフューザベーン部の半径方向外方側の負圧面において流体の流れに剥がれる領域が生じることを見出した。そこで、上記(7)の構成では、リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置が、ディフューザベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置に対して、周方向においてディフューザベーン部の負圧面側へずれており、このずれ量を、0.1P以上0.3P以下の範囲内としている。これにより、ディフューザベーン部の負圧面の前記領域で剥がれた流体の流れが、リターンベーン部の圧力面に導かれる。そのため、ディフューザベーン部の負圧面の前記領域で剥がれた流れに起因した流体のエネルギーロスを低減することができ、遠心ポンプの効率向上が図れる。
(8)他の実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置と、前記ディフューザベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置とが略一致している。
上記(8)の構成によれば、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れが、リターンベーン部の圧力面に導かれるので、ディフューザベーン部の圧力面から環状流路内に流出する領域での流れの剥離を抑制することができ、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを低減することができる。ここで、「略一致」とは、例えば、ディフューザベーン部の半径方向外方側の端部におけるベーン間のピッチをPとしたとき、ディフューザベーン部の半径方向外方側のベーン端部の周方向位置に対する、リターンベーン部の半径方向外方側のベーン端部の周方向位置のずれ量が、−0.1P以上0.1P以下の範囲内である状態を示す。なお、負の符号はディフューザベーン部の圧力面側へ向かうずれ、正の符号はディフューザベーン部の負圧面側へ向かうずれである。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、第1半径方向流路に設けられるディフューザベーン部又は第2半径方向流路に設けられるリターンベーン部の少なくとも一方が、環状流路内まで延設されているので、ディフューザベーン部の下流端とリターンベーン部の上流端との距離が近づき、ディフューザベーン部の圧力面に沿った流れの剥離を抑制できる。よって、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを低減でき、遠心ポンプの効率を高く維持することができる。
一実施形態に係る遠心ポンプの全体構成を示す断面図である。 一実施形態に係る遠心ポンプのインペラ周辺構造を示す要部断面図である。 ディフューザベーン及びリターンベーンの一構成例を示す部分斜視図(ディフューザベーン側から視た図)である。 ディフューザベーン及びリターンベーンの一構成例を示す部分斜視図(リターンベーン側から視た図)である。 ディフューザベーン及びリターンベーンの他の構成例を示す部分斜視図(ディフューザベーン側から視た図)である。 ディフューザベーン及びリターンベーンの他の構成例を示す部分斜視図(リターンベーン側から視た図)である。 一実施形態におけるディフューザベーン及びリターンベーンの位置関係を示す模式図である。 ディフューザベーン周囲の流体圧力を含む流体解析結果を示す図である。 他の実施形態におけるディフューザベーン及びリターンベーンの位置関係を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
最初に、図1を参照して、一実施形態に係る遠心ポンプ1の全体構成について説明する。なお、図1は、一実施形態に係る遠心ポンプ1の全体構成を示す断面図である。
図1に示すように、一実施形態に係る遠心ポンプ1は、外部ケーシング2と、外部ケーシング2の内部に配置された内部ケーシング3と、内部ケーシング3を貫通するように配置された回転軸4と、キーを介して回転軸4に一体回転可能に固定された両吸込インペラ5及び複数のインペラ(羽根車)6と、を備えている。
外部ケーシング2は、中空形状をなしており、吸込口8及び吐出口9を有している。内部ケーシング3は、複数のリング部材10が軸方向に連結された構成となっている。これらの外部ケーシング2と内部ケーシング3とによって、流体を上流側から下流側に向けて流す流路7が形成されている。なお、本実施形態において軸方向とは、回転軸4の延在する方向をいう。
また、外部ケーシング2の一端部(図1の右端部)にケーシングカバー11が装着されているとともに、外部ケーシング2の他端部にケーシングカバー12が装着され、ケーシングカバー11,12がそれぞれ複数のボルト13,14により固定されている。こうして、外部ケーシング2、内部ケーシング3、及びケーシングカバー11,12が一体化されている。
両吸込インペラ5は、外部ケーシング2の内部に収容されており、吸込口8から流体を吸込むように構成されている。複数のインペラ6は、内部ケーシング3における各々のリング部材10の内部において、回転軸4の軸方向に間隔を空けて収容されている。回転軸4は、図示しない軸受によって、軸線Oを中心として回転自在に支持されている。なお、回転軸4は、図示しない原動機によって回転駆動可能となっている。
外部ケーシング2には、両吸込インペラ5の吐出側が図示しない経路を介して隣接するインペラ6の吸入側に接続されている。そして、端部のインペラ6の吐出側が吐出口9に接続されている。
内部ケーシング3の内部には、吸込口8及び吐出口9にそれぞれ連通し、縮径及び拡径を繰り返す内部空間が設けられている。この内部空間は、インペラ6を収容する空間として機能すると共に流路7としても機能する。つまり、吸込口8と吐出口9とは、インペラ6及び流路7を介して連通している。
次に、図1及び図2を参照して、インペラ6及び流路7と、その周辺構造について詳細に説明する。なお、図2は、一実施形態に係る遠心ポンプ1のインペラ周辺構造を示す要部断面図である。
図1及び図2に示すように、幾つかの実施形態において、遠心ポンプ1は、上述したインペラ6と、回転軸4の周りに設けられる環状隔壁18と、環状隔壁18の第1面18a側に形成されたディフューザ流路(第1半径方向流路)73と、環状隔壁18の第2面18b側に形成されたリターン流路(第2半径方向流路)75と、ディフューザ流路73とリターン流路75とを連通する環状流路74と、を備える。また、遠心ポンプ1は、ディフューザ流路73に形成されたディフューザベーン部20と、リターン流路75に形成されたリターンベーン部30と、をさらに備える。
インペラ(羽根車)6は、軸方向から流入する流体を昇圧して半径方向外方に排出するように構成されている。具体的には、各々のインペラ6は、吐出口9側に向かうにつれて漸次拡径した略円盤状のハブ15と、ハブ15に放射状に取り付けられ、周方向に並んだ複数の羽根16と、これら複数の羽根16の先端側を周方向に覆うように取り付けられたシュラウド17と、を有している。
ディフューザ流路73、環状流路74及びリターン流路75は、それぞれ、上述した流路7の一部である。
具体的には、流路7は、流体が段階的に圧縮されるように各々のインペラ6間を繋ぐように形成されており、吸込流路71と、圧縮流路72と、ディフューザ流路73と、環状流路74と、リターン流路75と、を含む。
吸込流路71は、半径方向外方から半径方向内方に向かって流体を流した後、流体の向きをインペラ6の直前で回転軸4の軸方向に変換させるように構成される。
圧縮流路72は、ハブ15の羽根取付面とシュラウド17の内壁面とで囲まれた通路であり、吸込流路71から送られてきた流体をインペラ6内で圧縮させるように構成される。
ディフューザ流路(第1半径方向流路)73は、環状隔壁18の第1面18a側に形成され、半径方向内方側の端部が圧縮流路72に連通し、半径方向外方側の端部が環状流路74に連通している。そして、ディフューザ流路73は、インペラ6によって圧縮された流体を半径方向外方に導くようになっている。
ディフューザベーン部20は、環状隔壁18の第1面18a側において、少なくとも一部がディフューザ流路73内に形成されている。ここで、図3A、図3B及び図4A、図4Bに示すように、ディフューザベーン部20は、回転軸4の軸線O(図1及び図2参照)を中心として周方向に等間隔に配置された複数のディフューザベーン21を有している。各々のディフューザベーン21は、軸方向視において半径方向内周側から外周側へ延在しており、圧力面26と負圧面27とが形成されるように、周方向に凸の湾曲形状(弧状)をなしている。流体は、このディフューザベーン部20を通過することによって、静圧が回復される。
図1及び図2に戻り、環状流路74は、環状隔壁18、ディフューザ流路73及びリターン流路75の外周側において軸方向に延在しており、ディフューザ流路73とリターン流路75とを連通させている。すなわち、環状流路74の上流側端部はディフューザ流路73の下流側端部に連通し、環状流路74の下流側端部はリターン流路75の上流側端部に連通している。そして、環状流路74は、ディフューザ流路73からリターン流路75へ流体を軸方向に導くようになっている。この環状流路74において、ディフューザ流路73を通過した後の半径方向外方へ向かう流体の流れが、リターン流路75に沿った半径方向内方へ向かう流れに転向される。なお、「軸方向に延在」とは、環状流路74の少なくとも一部が軸方向に沿って直線状に形成されていてもよいし、環状流路74が軸方向に湾曲して形成されていてもよい。
図示される例では、環状流路74は、軸方向に沿った直線領域を有する構成となっているが、環状流路74は、半径方向内方側に曲率中心を有するように外周側に湾曲した湾曲部を有していてもよい。
リターン流路(第2半径方向流路)74は、環状隔壁18を挟んでディフューザ流路73とは反対側において環状隔壁18の第2面18b側に形成され、半径方向外方側の端部が環状流路74に連通し、半径方向内方側の端部が次段の吸込流路71に連通している。そして、リターン流路75は、環状流路74によって転向された流体を半径方向内方に導くようになっている。なお、リターン流路75とその次段の吸込流路71とは一体とみなしてもよい。
リターンベーン部30は、環状隔壁18の第2面18b側において、少なくとも一部がリターン流路75内に形成されている。ここで、図3A、図3B及び図4A、図4Bに示すように、リターンベーン部30は、回転軸4の軸線O(図1及び図2参照)を中心として周方向に等間隔に配置された複数のリターンベーン31を有している。各々のリターンベーン31は、軸方向視において半径方向内周側から外周側へ延在しており、圧力面36と負圧面37とが形成されるように、周方向に凸の湾曲形状(弧状)をなしている。流体は、このリターンベーン部30を通過することによって、流体の旋回成分が除去されるとともに、静圧が一部回復される。
ここで、上記構成を有する遠心ポンプ1の作用について説明する。
図1及び図2に示すように、回転軸4と共に各々のインペラ5,6が回転すると、流体が吸込口8から外部ケーシング2内に吸い込まれ、両吸込インペラ5で昇圧された後に吸込流路71を通って圧縮流路72に流入し、圧縮流路72においてインペラ6により昇圧される。圧縮流路72で昇圧された流体はディフューザ流路73に流入し、このディフューザ流路73において流体の動圧が静圧に変換される。ディフューザ流路73から出た流体は環状流路74において半径方向外方側へ向く流れから半径方向内方側へ向く流れに転向された後、リターン流路75に流入し、静圧が一部回復される。リターン流路75から出た流体は、次段の吸込流路71によって半径方向内方側へ向かう流れから軸方向へ向かう流れに転向された後、次段の圧縮流路72に流入する。そして、各段の流路7を通過することによってエネルギー(例えば静圧)が増幅された流体は、吐出口9から吐出される。
本実施形態に係る遠心ポンプは、上述した構成に加えて、環状流路74における流体剥離現象に起因した流体のエネルギーロスを抑制するために、さらに以下の構成を備えている。
幾つかの実施形態では、遠心ポンプ1において、上述したディフューザベーン部20又はリターンベーン部30の少なくとも一方は、環状流路74内まで延設されている。
なお、図2では一例として、ディフューザベーン部20が環状流路74内まで延設された構成を示している。
この構成によれば、ディフューザ流路73に設けられるディフューザベーン部20又はリターン流路75に設けられるリターンベーン部30の少なくとも一方が、環状流路74内まで延設されているので、ディフューザベーン部20の下流端とリターンベーン部30の上流端との距離が近づく。そのため、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを低減できる。よって、遠心ポンプ1の効率を高く維持することができる。
なお、上述した遠心ポンプ1は、環状隔壁18、ディフューザ流路73及びリターン流路75の外周側に環状流路74を設けた構成となっているため、製造コストを低く抑えることができ、また加工容易性に優れているという利点も有する。
一実施形態では、遠心ポンプ1が、図1に示したように複数のインペラ6が軸方向に多段に配列された多段遠心ポンプである場合、ディフューザベーン部20及びリターンベーン部30は、i段目(但し、iは1以上の整数)の羽根車から半径方向外方に排出された流体を軸方向に転向させて(i+1)段目の羽根車に導くように構成されている。
上記構成によれば、多段遠心ポンプ1のインペラ6間の環状流路74の少なくとも何れかにおいて、ディフューザベーン部20又はリターンベーン部30の少なくとも一方が環状流路74内まで延設された構成とすることによって、多段遠心ポンプ1における流れの剥離に起因したエネルギーロスを抑制でき、多段遠心ポンプ1の効率を高く維持できる。
また、リターンベーン部30はその次段のインペラ6に導くディフューザ流路73に設けられ、次段のインペラ6に流入する流れの旋回成分を除去する役割を持っている。そのため、リターン流路75に流入する流れの剥離が少なくなることで円滑な流れとなり、ディフューザ流路73において流れの旋回成分を効果的に除去できる。
さらに、多段遠心ポンプ1の複数の環状流路74(例えば全ての環状流路74)において、ディフューザベーン部20又はリターンベーン部30の少なくとも一方が環状流路74内まで延設された構成とすることによって、従来の遠心ポンプ1に比べて大幅な効率向上が図れる。
図3Aは、環状流路74近傍におけるディフューザベーン21及びリターンベーン31の一構成例を示す部分斜視図(ディフューザベーン21側から視た図)である。図3Bは、環状流路74近傍におけるディフューザベーン21及びリターンベーン31の一構成例を示す部分斜視図(リターンベーン31側から視た図)である。
図2、図3A及び図3Bに示す一構成例では、リターンベーン部30の各々のリターンベーン31は、リターン流路75から半径方向外方に向かって環状流路74内に延設されている。
この構成によれば、リターンベーン31の環状流路74内まで延設された部位によって、ディフューザベーン部20の下流端(半径方向外方側端部25)とリターンベーン部30の上流端(半径方向外方側端部35)との距離が近づくため、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを効果的に低減できる。
この場合、リターンベーン部30の各々のリターンベーン31は、ディフューザ流路73の外周側の第1位置41(図2参照)からリターン流路75の外周側の第2位置42(図2参照)にわたって環状流路74内において軸方向に延在していてもよい。
この構成によれば、リターンベーン部30の下流端とリターンベーン部30の上流端との距離をより一層近づけることができ、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れが殆ど剥離することなくリターンベーン部30に流入するため、流体のエネルギーロスをより効果的に低減できる。
なお、図示は省略するが、リターンベーン部30の各々のリターンベーン31は、第1位置41から第2位置42の間の環状流路44のうち一部に延在していてもよい。すなわち、環状流路44は、軸方向においてリターンベーン31が存在しない領域を有していてもよい。
具体的な構成例として、リターンベーン部30の各々のリターンベーン31は、半径方向ベーン部32と、軸方向ベーン部34と、を含む。半径方向ベーン部32は、環状隔壁18の第2面18b上において半径方向に延在している。軸方向ベーン部34は、屈曲部33を介して半径方向ベーン部32に繋がり、環状隔壁18の外周側において軸方向に延在している。
この場合、図示されるように、軸方向ベーン部34は、第1位置41から第2位置42にわたって環状流路74内において軸方向に延在していてもよい。
この構成によれば、半径方向ベーン部32及び軸方向ベーン部34によって、ディフューザベーン部20の下流端(半径方向外方側端部25)とリターンベーン部30の上流端(半径方向外方側端部35)との距離が近づくため、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを効果的に低減できる。
なお、図示は省略するが、リターンベーン部30の各々のリターンベーン31は、屈曲部33及び軸方向ベーン部34を有さず、半径方向外方に向けて延在した半径方向ベーン部32のみを有する構成としてもよい。
他の構成例においては、ディフューザベーン部20及びリターンベーン部30は、図4A及び図4Bに示す構成であってもよい。
図4Aは、環状流路74近傍におけるディフューザベーン21及びリターンベーン31の他の構成例を示す部分斜視図(ディフューザベーン21側から視た図)である。図4Bは、環状流路74近傍におけるディフューザベーン21及びリターンベーン31の他の構成例を示す部分斜視図(リターンベーン31側から視た図)である。
図4A及び図4Bに示す他の構成例では、ディフューザベーン部20は、ディフューザ流路73から半径方向外方に向かって環状流路74内に延設されている。
この構成によれば、ディフューザベーン部20の環状流路74内まで延設された部位によって、ディフューザベーン部20の下流端(半径方向外方側端部25)とリターンベーン部30の上流端(半径方向外方側端部35)との距離が近づくため、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを効果的に低減できる。
この場合、ディフューザベーン部20は、ディフューザ流路73の外周側の第1位置41(図2参照)からリターン流路75の外周側の第2位置42(図2参照)にわたって環状流路74内において軸方向に延在していてもよい。
この構成によれば、ディフューザベーン部20の下流端とリターンベーン部30の上流端との距離をより一層近づけることができ、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れが殆ど剥離することなくリターンベーン部30に流入するため、流体のエネルギーロスをより効果的に低減できる。
なお、図示は省略するが、ディフューザベーン部20の各々のディフューザベーン21は、第1位置41から第2位置42の間の環状流路44のうち一部に延在していてもよい。すなわち、環状流路44は、軸方向においてディフューザベーン21が存在しない領域を有していてもよい。
具体的な構成例として、ディフューザベーン部20の各々のディフューザベーン21は、半径方向ベーン部22と、軸方向ベーン部24と、を含む。半径方向ベーン部22は、環状隔壁18の第1面18a上において半径方向に延在している。軸方向ベーン部24は、屈曲部23を介して半径方向ベーン部22に繋がり、環状隔壁18の外周側において軸方向に延在している。
この場合、図示されるように、軸方向ベーン部24は、第1位置41から第2位置42にわたって環状流路74内において軸方向に延在していてもよい。
この構成によれば、半径方向ベーン部32及び軸方向ベーン部34によって、ディフューザベーン部20の下流端とリターンベーン部30の上流端との距離が近づくため、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れの剥離を抑制でき、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを効果的に低減できる。
なお、図示は省略するが、ディフューザベーン部20の各々のディフューザベーン21は、屈曲部23及び軸方向ベーン部24を有さず、半径方向外方に向けて延在した半径方向ベーン部22のみを有する構成としてもよい。
あるいは、図示は省略するがさらに他の構成として、ディフューザベーン部20及びリターンベーン部30の両方が、それぞれ、環状流路74内に延設されていてもよい。
また、ディフューザベーン21及びリターンベーン31の相対的な位置関係は、図5又は図7に示すような関係であってもよい。
ここで、図5は、一実施形態におけるディフューザベーン21及びリターンベーン31の位置関係を示す模式図である。図7は、他の一実施形態におけるディフューザベーン21及びリターンベーン31の位置関係を示す模式図である。なお、図5及び図7は、流体の流れ方向に沿ってディフューザベーン21及びリターンベーン31を一平面上に示した展開図となっている。
図5及び図7に示すように、ディフューザベーン部20の複数のディフューザベーン21は、回転軸4(図1及び図2参照)周りに放射状に等間隔で設けられている。同様に、リターンベーン部30の複数のリターンベーン31は、回転軸4周りに放射状に等間隔で設けられている。ここで、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部25におけるピッチをPとする。ディフューザベーン21及びリターンベーン31のピッチは概ね一致しているので、リターンベーン31の半径方向外方側端部35におけるピッチもPとなる。
一実施形態では、図5に示すように、リターンベーン31の半径方向外方側端部35の周方向位置が、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部25の周方向位置に対して周方向においてディフューザベーン21の負圧面27側にずれている。このとき、リターンベーン31の半径方向外方側端部35の周方向位置のずれ量Pが、0.1P以上0.3P以下の範囲内である。
本発明者らによる解析の結果、ディフューザベーン21の半径方向外方側の負圧面27において流体の流れに剥がれる領域が生じることを見出した。
図6は、ディフューザベーン21の周囲の流体圧力を含む流体解析結果を示す図である。同図は、インペラ6が設けられる圧縮流路72からディフューザベーン21が設けられるディフューザ流路73までの流路における圧力分布を示している。なお、ここでは、図1及び図2に示すディフューザベーン21及びインペラ6を用いて流体解析を行った結果を示している。また、図中の白抜きの部位は、インペラ6又はディフューザベーン21を示している。
図6に示される解析結果によれば、ディフューザベーン21の半径方向外方側の負圧面27の近傍の領域45において、流体の圧力が低い領域(剥離点)45が発生している。すなわち、領域45において、流体の流れに剥がれが生じていると考えられる。この領域45によって、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部25における流れが影響を受ける範囲Sは、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部25の周方向位置から負圧面側へ0.1P以上0.3P以下の範囲内である。なお、この範囲Sは、例えば、領域(剥離点)45における負圧面27の接線と、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部25との距離から算出してもよい。
この範囲Sを考慮して、図5に示すように、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部25の周方向位置に対する、リターンベーン31の半径方向外方側端部35の周方向位置のずれ量Pを、0.1P以上0.3P以下の範囲内とする。
これにより、ディフューザベーン21の負圧面27の領域45で剥がれた流体の流れが、リターンベーン31の圧力面36に導かれる。そのため、ディフューザベーン21の負圧面27の領域45で剥がれた流れに起因した流体のエネルギーロスを低減することができ、遠心ポンプの効率向上が図れる。
他の実施形態では、図7に示すように、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部の周方向位置と、リターンベーン31の半径方向外方側端部の周方向位置とが、周方向において略一致している。ここで、「略一致」とは、例えば、ディフューザベーン21の半径方向外方側端部の周方向位置に対する、リターンベーン31の半径方向外方側端部の周方向位置のずれ量が、−0.1P以上0.1P以下の範囲内である状態を示す。なお、負の符号は圧力面36側へ向かうずれ、正の符号は負圧面37側へ向かうずれである。
この構成によれば、ディフューザベーン21の圧力面26に沿った流れが、リターンベーン31の圧力面36に導かれるので、ディフューザベーン21の圧力面26から環状流路74内に流出する領域での流れの剥離を抑制することができ、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを低減することができる。
上述したように、本発明の実施形態によれば、ディフューザ流路73に設けられるディフューザベーン部20又はリターン流路75に設けられるリターンベーン部30の少なくとも一方が、環状流路74内まで延設されているので、ディフューザベーン部20の下流端(半径方向外方側端部25)とリターンベーン部30の上流端(半径方向外方側端部35)との距離が近づき、ディフューザベーン部20の圧力面26に沿った流れの剥離を抑制できる。よって、流れの剥離に起因した流体のエネルギーロスを低減でき、遠心ポンプ1の効率を高く維持することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した実施形態では、図1に示す多段遠心ポンプ(遠心ポンプ1)について具体的に説明したが、インペラ6の段数や吸込側の構造及び吐出側の構造などの詳細な構造は図1に示す例に限定されるものではない。
また、図3A、図3B及び図4A、図4Bでは二次元翼のディフューザベーン21及びリターンベーン31を示しているが、ディフューザベーン21又はリターンベーン31は三次元翼であってもよい。
なお、上述の実施形態に記載される遠心ポンプ1の構成は、例えば、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた複合発電プラントにおける給水ポンプなどに適用できる。但し、遠心ポンプ1の適用先はこれに限定されるものではない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 遠心ポンプ
4 回転軸
6 インペラ(羽根車)
7 流路
18 環状隔壁
18a 第1面
18b 第2面
20 ディフューザベーン部
21 ディフューザベーン
22 半径方向ベーン部
23 屈曲部
24 軸方向ベーン部
26 圧力面
27 負圧面
30 リターンベーン部
31 リターンベーン
32 半径方向ベーン部
33 屈曲部
34 軸方向ベーン部
36 圧力面
37 負圧面
41 第1位置
42 第2位置
71 吸込流路
72 圧縮流路
73 ディフューザ流路
74 環状流路
75 リターン流路

Claims (8)

  1. 軸方向から流入する流体を昇圧して半径方向外方に排出するように構成された羽根車と、
    前記羽根車の回転軸の周りに設けられる環状隔壁と、
    前記環状隔壁の第1面側に形成され、前記羽根車を通過した前記流体を半径方向外方に導くように構成された第1半径方向流路と、
    前記環状隔壁を挟んで前記第1半径方向流路とは反対側において前記環状隔壁の第2面側に形成され、前記流体を半径方向内方に導くように構成された第2半径方向流路と、
    前記環状隔壁、前記第1半径方向流路及び前記第2半径方向流路の外周側において軸方向に延在して前記第1半径方向流路と前記第2半径方向流路とを連通させ、前記第1半径方向流路から前記第2半径方向流路に前記流体を軸方向に導くように構成された環状流路と、
    前記環状隔壁の前記第1面側において、少なくとも前記第1半径方向流路部内に形成されたディフューザベーン部と、
    前記環状隔壁の前記第2面側において、少なくとも前記第2半径方向流路部内に形成されたリターンベーン部と、を備え、
    前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の少なくとも一方が前記環状流路内に延設されたことを特徴とする遠心ポンプ。
  2. 前記遠心ポンプは、複数の前記羽根車が前記軸方向に多段に配列された多段遠心ポンプであり、
    前記ディフューザベーン部及び前記リターンベーン部は、i段目(但し、iは1以上の整数)の前記羽根車から半径方向外方に排出された前記流体を前記軸方向に転向させて(i+1)段目の前記羽根車に導くように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の遠心ポンプ。
  3. 前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の前記少なくとも一方は、前記第1半径方向流路又は前記第2半径方向流路から半径方向外方に向かって前記環状流路内に延設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心ポンプ。
  4. 前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の前記少なくとも一方は、前記第1半径方向流路の外周側の第1位置から前記第2半径方向流路の外周側の第2位置にわたって前記環状流路内において前記軸方向に延在していることを特徴とする請求項3に記載の遠心ポンプ。
  5. 前記ディフューザベーン部又は前記リターンベーン部の前記少なくとも一方は、
    前記環状隔壁の前記第1面又は前記第2面上において前記半径方向に延在する半径方向ベーン部と、
    屈曲部を介して前記半径方向ベーン部に繋がり、前記環状隔壁の外周側において前記軸方向に延在する軸方向ベーン部と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遠心ポンプ。
  6. 前記軸方向ベーン部は、前記第1半径方向流路の外周側の第1位置から前記第2半径方向流路の外周側の第2位置にわたって前記環状流路内において前記軸方向に延在していることを特徴とする請求項5に記載の遠心ポンプ。
  7. 前記リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置は、前記ディフューザベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置に対して周方向において負圧面側にずれており、
    前記ディフューザベーン部の半径方向外方側の端部におけるベーン間のピッチをPとしたとき、前記リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置のずれ量が、0.1P以上0.3P以下の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の遠心ポンプ。
  8. 前記リターンベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置と、前記ディフューザベーン部における半径方向外方側のベーン端部の周方向位置とが略一致していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の遠心ポンプ。
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