JP2016168899A - 自動車用の燃料タンクのタンク保持バンド - Google Patents
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Abstract
【課題】強度が高く、製造と取り付けが容易な自動車用の燃料タンクのタンク保持バンドを提供する。
【解決手段】タンク保持バンド10は、炭素繊維強化プラスチックから形成されるとともに、燃料タンク2を保持するバンド本体11と、バンド本体11の両端に形成されタンク保持バンド10を車体1に取付けるバンド取付部12を有する。バンド取付部12には、バンド取付部12を車体1に固定するバンド取付部材15が挿入されるバンド取付孔14が形成される。バンド本体11には、両端に形成された一方のバンド取付孔14付近から他方のバンド取付孔14付近まで長尺状の長鎖繊維21の炭素繊維が長手方向に埋設されるとともに、バンド取付孔14の周囲を囲んで、炭素繊維23が埋設された。
【選択図】図1
【解決手段】タンク保持バンド10は、炭素繊維強化プラスチックから形成されるとともに、燃料タンク2を保持するバンド本体11と、バンド本体11の両端に形成されタンク保持バンド10を車体1に取付けるバンド取付部12を有する。バンド取付部12には、バンド取付部12を車体1に固定するバンド取付部材15が挿入されるバンド取付孔14が形成される。バンド本体11には、両端に形成された一方のバンド取付孔14付近から他方のバンド取付孔14付近まで長尺状の長鎖繊維21の炭素繊維が長手方向に埋設されるとともに、バンド取付孔14の周囲を囲んで、炭素繊維23が埋設された。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクを保持するタンク保持バンドに関するものである。
従来、自動車用の燃料タンクは、スペースの関係上、フロアパネルの下に取付けられることが多い。この場合は、燃料タンクは、複数本のベルト状のタンク保持バンドで車体のフレームやフロアパネルに取り付けられている。このタンク保持バンドは、強度が必要であるため、金属製のバンドが使用されている。
しかしながら、自動車の走行時には、タンク保持バンドと燃料タンクが振動して、摺動したり、摩耗したり、異音が発生したりする問題があるため、タンク保持バンドと燃料タンクの間にバンドクッションを取り付けている。
バンドクッションは、燃料タンクと当接しても燃料タンクを傷つけることがなく、取付容易性、柔軟性と制振性を必要としている。そのため、ゴムや軟質合成樹脂等により形成されている。
バンドクッションは、燃料タンクと当接しても燃料タンクを傷つけることがなく、取付容易性、柔軟性と制振性を必要としている。そのため、ゴムや軟質合成樹脂等により形成されている。
例えば、図8に示すように、平板的なベルト状のタンク保持バンド110の外周に、それを囲むように形成されたバンドクッション120の溝部が嵌合して密着されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、図9に示すように、燃料タンク2との間にクッション性を大きくするため、バンドクッション220の両側端に長手方向に連続する突条部221を形成し、突条部221を燃料タンク2に当接させたバンドクッション220の両端部に溝部を設け、その溝部にタンク保持バンド210に嵌合したものもある(例えば、特許文献2参照。)。
また、図9に示すように、燃料タンク2との間にクッション性を大きくするため、バンドクッション220の両側端に長手方向に連続する突条部221を形成し、突条部221を燃料タンク2に当接させたバンドクッション220の両端部に溝部を設け、その溝部にタンク保持バンド210に嵌合したものもある(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、これらの場合には、いずれも、タンク保持バンド110、210とバンドクッション120、220を別々に形成して、タンク保持バンド110、210にバンドクッション120、220を取付けるためのコストと手間がかかるとともに、車体への取り付けも面倒であり、車両の走行中にタンク保持バンド110、210とバンドクッション120、220がずれる恐れもあった。
そのため、図10に示すように、タンク保持バンド310を炭素繊維強化プラスチィクで形成することも検討されている。この場合は、タンク保持バンド310の補強のため、長手方向に連続する長尺状炭素繊維321をバンド本体311からバンド取付部312まで連続して埋設して、バンド取付孔314の部分は、後加工で形成することとなる。
この場合には、バンド取付孔314の部分の長尺状炭素繊維321は、切断されてしまうため、バンド取付孔314の強度が低下する問題がある。さらに、炭素繊維は強度が高いため、バンド取付孔314をあけるための工具であるパンチの磨耗による交換頻度が多くなり、コストアップと手間が増加する。
本発明は、強度が高く、製造と取り付けが容易な自動車用の燃料タンクのタンク保持バンドを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクを保持するタンク保持バンドにおいて、
タンク保持バンドは、炭素繊維強化プラスチックから形成されるとともに、燃料タンクを保持するバンド本体と、バンド本体の両端に形成されタンク保持バンドを車体に取付けるバンド取付部を有し、バンド取付部には、バンド取付部を車体に固定するバンド取付部材が挿入されるバンド取付孔が形成され、
バンド本体には、両端に形成された一方のバンド取付孔付近から他方のバンド取付孔付近まで長尺状の長鎖繊維の炭素繊維が長手方向に埋設されるとともに、バンド取付孔の周囲を囲んで、炭素繊維が埋設されたことを特徴とするタンク保持バンド。
タンク保持バンドは、炭素繊維強化プラスチックから形成されるとともに、燃料タンクを保持するバンド本体と、バンド本体の両端に形成されタンク保持バンドを車体に取付けるバンド取付部を有し、バンド取付部には、バンド取付部を車体に固定するバンド取付部材が挿入されるバンド取付孔が形成され、
バンド本体には、両端に形成された一方のバンド取付孔付近から他方のバンド取付孔付近まで長尺状の長鎖繊維の炭素繊維が長手方向に埋設されるとともに、バンド取付孔の周囲を囲んで、炭素繊維が埋設されたことを特徴とするタンク保持バンド。
請求項1の本発明では、自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクを保持するタンク保持バンドにおいて、タンク保持バンドは、炭素繊維強化プラスチックから形成される。このため、タンク保持バンドは強度が大きく、金属製のインサート部材がなくとも、自動車用の燃料タンクを確実に保持することができる。プラスチックであるため、燃料タンクと接触しても燃料タンクを損傷することがなく、クッション部材を燃料タンクとタンク保持バンドの間に介在させる必要がない。また、タンク保持バンドが金属性でなく、金属製のインサート部材も有しないため、タンク保持バンドの重量を軽減することができる。
燃料タンクを保持するバンド本体と、バンド本体の両端に形成されタンク保持バンドを車体に取付けるバンド取付部を有する。このため、バンド本体で燃料タンクを支えて、バンド本体の両端のバンド取付部でタンク保持バンドを車体のフレームやパネルに取付けることができる。
バンド取付部には、バンド取付部を車体に固定するバンド取付部材が挿入されるバンド取付孔が形成されるため、バンド取付部材でバンド取付部を車体に固定することができる。
バンド取付部には、バンド取付部を車体に固定するバンド取付部材が挿入されるバンド取付孔が形成されるため、バンド取付部材でバンド取付部を車体に固定することができる。
バンド本体には、両端に形成された一方のバンド取付孔付近から他方のバンド取付孔付近まで長尺状の長鎖繊維の炭素繊維が長手方向に埋設される。このため、長尺状のバンド本体の全体に亘り強度が確保することができる。バンド取付孔の形成は、タンク保持バンドを形成してからバンド取付部に孔あけをするのではなく、バンド取付孔を金型内で成形時に形成するため、後加工の孔あけが不要である。
バンド取付孔の周囲を囲んで、炭素繊維が埋設されたため、バンド取付孔の周囲の強度を向上して、バンド取付部材によりバンド取付部を車体に取付けたときに、バンド取付孔の部分がネジ等の締め付けにより破損することがなく、確実に取付けることができる。また、車両の走行時にもバンド取付孔が破損することがない。
請求項2の本発明は、バンド取付孔の周囲には、長鎖繊維の炭素繊維よりも短い短鎖繊維の炭素繊維が埋設されたタンク保持バンドである。
請求項2の本発明では、バンド取付孔の周囲には、長鎖繊維の炭素繊維よりも短い短鎖繊維の炭素繊維が埋設されたため、バンド取付孔の周囲に短鎖繊維の炭素繊維を散布することが容易であり、短鎖繊維の炭素繊維によりバンド取付孔の周囲を補強することができ、バンド取付部をバンド取付部材で車体に取付けて、バンド取付孔の破損を防止することができる。
請求項3の本発明は、短鎖繊維の炭素繊維は、長さが2〜7mmであるタンク保持バンドである。
請求項3の本発明では、短鎖繊維の炭素繊維は、長さが2〜7mmであるため、バンド取付孔の周囲を確実に補強することができる。短鎖繊維の炭素繊維の長さが2mm未満の場合には、補強効果が低下して、短鎖繊維の炭素繊維の長さが6mmを越える場合には、バンド取付孔の周囲に沿わせて散布する作業の手間がかかることとなる。
請求項4の本発明は、短鎖繊維の炭素繊維は、バンド本体とバンド取付部の境界付近から長鎖繊維の炭素繊維と混ぜて埋設されたタンク保持バンドである。
請求項4の本発明では、長鎖繊維の炭素繊維よりも短い短鎖繊維の炭素繊維は、バンド本体とバンド取付部の境界付近から長鎖繊維の炭素繊維と混ぜて埋設された。このため、長鎖繊維の炭素繊維と短鎖繊維の炭素繊維の境界部分で、長鎖繊維の炭素繊維と短鎖繊維の炭素繊維を絡ませて、補強することができ、バンド本体とバンド取付部の境界部分の補強効果の切れ目をなくし、補強効果を増加させることができる。
請求項5の本発明は、短鎖繊維の炭素繊維は、バンド取付部のバンド取付孔付近に散布され、短鎖繊維の炭素繊維よりも長く、長鎖繊維の炭素繊維よりも短い中鎖繊維の炭素繊維をバンド本体とバンド取付部の境界付近から長鎖繊維の炭素繊維と混ぜて埋設されたタンク保持バンドである。
請求項5の本発明では、短鎖繊維の炭素繊維は、バンド取付部のバンド取付孔付近に散布され、短鎖繊維の炭素繊維よりも長く、長鎖繊維の炭素繊維よりも短い中鎖繊維の炭素繊維をバンド本体とバンド取付部の境界付近から長鎖繊維の炭素繊維と混ぜて埋設された。このため、中鎖繊維の炭素繊維が長鎖繊維の炭素繊維と短鎖繊維の炭素繊維と混合されて、短鎖繊維の炭素繊維、中鎖繊維の炭素繊維と長鎖繊維の炭素繊維が強固に絡み合って、バンド取付部の補強効果を増加させることができる。
請求項6の本発明は、バンド取付孔の周囲には、バンド本体に埋設された長鎖繊維の炭素繊維が延設されて、埋設されたタンク保持バンドである。
請求項6の本発明では、バンド取付孔の周囲には、バンド本体に埋設された長鎖繊維の炭素繊維が延設されて、埋設されたため、バンド本体から連続してバンド取付孔の周囲まで長鎖繊維の炭素繊維を埋設することができ、バンド本体とバンド取付部を一体的に補強することができ、バンド取付孔の周囲も補強することができる。
請求項7の本発明は、炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率は、20〜60重量%であるタンク保持バンドである。
請求項7の本発明では、炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率は、20〜60重量%であるため、タンク保持バンドの強度を十分に補強することができる。炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率が20重量%未満の場合には、タンク保持バンドの補強効果が十分でなく、炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率が60重量%を超える場合には、加工性が低下して、コストも増加する。炭素繊維の含有率は、短鎖繊維、中鎖繊維及び長鎖繊維の合計をいう。
請求項8の本発明は、炭素繊維強化プラスチックに使用されるプラスチィクは、高密度ポリエチレン(HDPE)であるタンク保持バンドである。
請求項8の本発明では、炭素繊維強化プラスチックに使用されるプラスチィクは、高密度ポリエチレン(HDPE)であるため、強度も大きく、耐久性、耐燃料油性に優れている。
バンド本体には、両端に形成された一方のバンド取付孔付近から他方のバンド取付孔付近まで長鎖繊維の炭素繊維が長手方向に埋設されるため、長尺状のバンド本体の全体に亘り強度が確保することができる。
バンド取付孔の周囲を囲んで、炭素繊維が埋設されたため、バンド取付孔の周囲の強度を向上して、バンド取付ねじによりバンド取付部を車体に取付けたときに、バンド取付孔の分部が破損することがなく、確実に取付けることができる。
バンド取付孔の周囲を囲んで、炭素繊維が埋設されたため、バンド取付孔の周囲の強度を向上して、バンド取付ねじによりバンド取付部を車体に取付けたときに、バンド取付孔の分部が破損することがなく、確実に取付けることができる。
本発明の第1〜第3の実施の形態である自動車用の燃料タンク2を保持するタンク保持バンド10について、図1〜図7に基づき説明する。
図7に示すように、燃料タンク2は、タンク保持バンド10で車体1の車体フレーム又は車体パネルに取り付けられている。
図7に示すように、燃料タンク2は、タンク保持バンド10で車体1の車体フレーム又は車体パネルに取り付けられている。
タンク保持バンド10の数は、燃料タンク2の大きさにより異なるが2本以上使用されることが好ましい。2本以上使用することにより、タンク保持バンド10が燃料タンク2を安定して保持することができる。燃料タンク2の形状に応じて、タンク保持バンド10の数は、適宜増加することができる。
燃料タンク2は、金属製や合成樹脂製のものがあるが、本件発明においては、いずれの燃料タンク2も使用することができる。
金属製の燃料タンク2の場合には、スチール又はステンレススチール等を使用することができる。
金属製の燃料タンク2の場合には、スチール又はステンレススチール等を使用することができる。
合成樹脂製の燃料タンク2の場合は、高密度ポリエチレン(HDPE)や、高密度ポリエチレン(HDPE)の一層で形成されたものや、表皮層、バリヤ層と本体層の多層構造で形成されたものを使用することができる。多層構造の場合は、表皮層、本体層は、耐衝撃性が大きく、燃料油に対しても剛性が維持される熱可塑性合成樹脂から形成され、高密度ポリエチレン(HDPE)から形成されることが好ましい。バリヤ層を構成する熱可塑性合成樹脂は、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等を使用することが好ましい。
図7に示すように、タンク保持バンド10は、炭素繊維強化プラスチィクから形成される長尺のベルト状に形成され、燃料タンク2を保持するバンド本体11と、バンド本体11の長手方向の両端のバンド取付部12から構成される。図1に示すように、バンド取付部12は、バンド本体11の側端から屈曲して形成され、屈曲部はバンド本体11とバンド取付部12を連結するバンド屈曲部13を構成する。タンク保持バンド10は、内部に後述する補強繊維20である炭素繊維が埋設されている。
また、タンク保持バンド10の下方にはカバー部材30が取付けられて、燃料タンク2とタンク保持バンド10を保護している。
また、タンク保持バンド10の下方にはカバー部材30が取付けられて、燃料タンク2とタンク保持バンド10を保護している。
バンド取付部12は、車体1の車体フレーム又は車体パネルの取付部分と平行に形成され、バンド取付部12には、バンド取付孔14が形成される。バンド取付部材であるバンド取付ネジ15がバンド取付孔14に挿入されて、バンド取付ネジ15により、車体1の車体フレーム又は車体パネルに螺着される。なお、バンド取付ネジ15以外にも他の固定手段を使用することができる。
まず、第1の実施の形態を図1〜図3に基づき説明し、その後、第2と第3の実施の形態を図4〜図6に基づき説明する
本発明の第1の実施の形態では、図1に示すように、バンド本体11には、両端に形成された一方のバンド取付孔14付近から他方のバンド取付孔14付近まで長尺状の長鎖繊維21の炭素繊維が長手方向に埋設される。長鎖繊維21の炭素繊維は、一方のバンド取付孔14付近から他方のバンド取付孔14付近まで連続した一本の炭素繊維を多数本並べて形成することができるが、複数本の炭素繊維を途中で重なり合うように長手方向に重なり合わせて並べてもよい。
本発明の第1の実施の形態では、図1に示すように、バンド本体11には、両端に形成された一方のバンド取付孔14付近から他方のバンド取付孔14付近まで長尺状の長鎖繊維21の炭素繊維が長手方向に埋設される。長鎖繊維21の炭素繊維は、一方のバンド取付孔14付近から他方のバンド取付孔14付近まで連続した一本の炭素繊維を多数本並べて形成することができるが、複数本の炭素繊維を途中で重なり合うように長手方向に重なり合わせて並べてもよい。
バンド本体11に長鎖繊維21の炭素繊維が長手方向に埋設されるため、長尺状のバンド本体11の全体に亘り強度が確保することができる。これにより燃料タンク2を車体1の車体フレーム又は車体パネルに確実に保持することができる。長鎖繊維21の炭素繊維は、成形金型のキャビティにロボット等でセットされ、その後、後述するように、バンド取付部12部分の炭素繊維はバンド取付孔14を囲むようにセットされて、合成樹脂を注入されて成形される。
バンド取付部12の部分では、短鎖繊維23の炭素繊維が使用される。短鎖繊維23の炭素繊維は、図1に示すように、バンド取付孔14を囲むように散布される。短鎖繊維23であるため、バンド取付孔14の周囲に容易に散布できる。その後、成形金型を閉じて、合成樹脂を注入してタンク保持バンド10のバンド本体11とバンド取付部12を、同時に一体的に形成する。このとき、バンド取付孔14も、バンド取付部12の部分に同時に形成することができる。
バンド取付孔14の周囲を囲んで、短鎖繊維23の炭素繊維が埋設されたため、バンド取付孔14の周囲の強度が向上して、バンド取付ネジ15によりバンド取付部12を車体に取付けたときに、バンド取付孔14の部分が破損することがなく、バンド取付部12を確実に取付けることができる。
第1の実施の形態で使用する長鎖繊維21の炭素繊維よりも短い短鎖繊維23の炭素繊維は、長さが2〜7mmであることが好ましい。この場合には、バンド取付孔14の周囲を取り囲むように散布することが容易であり、バンド取付孔14の周囲を確実に補強することができる。短鎖繊維23の炭素繊維の長さが2mm未満の場合には、補強効果が低下して、短鎖繊維23の炭素繊維の長さが6mmを越える場合には、バンド取付孔14の周囲に沿わせて散布する作業の手間がかかることと
図2と図3に示すように、長鎖繊維21の炭素繊維よりも短い短鎖繊維23の炭素繊維は、バンド本体11とバンド取付部12の境界付近であるバンド屈曲部13のから長鎖繊維21の炭素繊維と混ぜて埋設される。さらに、短鎖繊維23の炭素繊維は、バンド取付孔14の周囲を囲むように散布される。
すなわち、長鎖繊維21の炭素繊維の先端はバンド屈曲部13を越えてバンド取付部12のバンド取付孔14付近まで延設される。短鎖繊維23の炭素繊維は、バンド取付部12からバンド屈曲部13の付近まで散布され、長鎖繊維21の炭素繊維の先端と短鎖繊維23の炭素繊維は、長鎖繊維21の炭素繊維と短鎖繊維23の炭素繊維の境界部分で、長鎖繊維21の炭素繊維と短鎖繊維23の炭素繊維を絡ませて、補強することができる。このため、バンド本体11とバンド取付部12の境界部分であるバンド屈曲部13の付近の補強効果の切れ目をなくし、補強効果を増加させることができる。
第1の実施の形態では、炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率は、20〜60重量%であることが好ましい。この炭素繊維の含有率は、短鎖繊維23と長鎖繊維21および後述する中鎖繊維22を含むものである。含有率は、20〜60重量%であるため、タンク保持バンド10の強度を十分に補強することができる。炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率が20重量%未満の場合には、タンク保持バンド10の補強効果が十分でなく、炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率が60重量%を超える場合には、加工性が低下して、コストも増加する。
第1の実施の形態及び後述する第2と第3の実施の形態では、炭素繊維強化プラスチックに使用されるプラスチィクは、高密度ポリエチレン(HDPE)であることが好ましい。この場合には、高密度ポリエチレン(HDPE)が強度も大きく、耐久性、耐燃料油性に優れているため、タンク保持バンド10も強度が大きく、耐久性、耐燃料油性に優れている。
次に、図4に基づき本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、バンド取付部12に散布する炭素繊維が異なり他部分は同様であるため、異なる部分を説明し、同様な部分の説明は省略する。
本発明の第2の実施の形態では、長鎖繊維21の炭素繊維よりも短い短鎖繊維23の炭素繊維は、バンド取付部12のバンド取付孔14付近に散布され、短鎖繊維23の炭素繊維よりも長く、長鎖繊維21の炭素繊維よりも短い中鎖繊維22の炭素繊維をバンド本体とバンド取付部の境界付近から長鎖繊維21の炭素繊維と混ぜて埋設された。
このため、中鎖繊維22の炭素繊維が長鎖繊維21の炭素繊維と短鎖繊維23の炭素繊維と混合されて、短鎖繊維23の炭素繊維、中鎖繊維22の炭素繊維と長鎖繊維21の炭素繊維が強固に絡み合って、バンド取付部12の補強効果を増加させることができる。
なお、短鎖繊維23、中鎖繊維22及び長鎖繊維21を含む炭素繊維の含有率は、第1の実施の形態と同様である。
なお、短鎖繊維23、中鎖繊維22及び長鎖繊維21を含む炭素繊維の含有率は、第1の実施の形態と同様である。
次に、図5と図6に基づき本発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、バンド取付部12に取付ける炭素繊維が異なり他部分は同様であるため、異なる部分を説明し、同様な部分の説明は省略する。
本発明の第3の実施の形態では、バンド取付部12とバンド取付孔14の周囲には、バンド本体11に埋設された長鎖繊維21の炭素繊維が延設されて、バンド取付孔14を取り囲むように埋設されている。このため、バンド本体11から連続してバンド取付孔14の周囲まで長鎖繊維21の炭素繊維を埋設することができ、バンド本体11とバンド取付部12を連続した長鎖繊維21で一体的に補強することができ、バンド取付孔14の周囲も一体的に補強することができる。
なお、短鎖繊維23、中鎖繊維22及び長鎖繊維21を含む炭素繊維の含有率は、第1の実施の形態と同様である。
なお、長鎖繊維21を含む炭素繊維の含有率は、第1の実施の形態と同様である。
なお、短鎖繊維23、中鎖繊維22及び長鎖繊維21を含む炭素繊維の含有率は、第1の実施の形態と同様である。
なお、長鎖繊維21を含む炭素繊維の含有率は、第1の実施の形態と同様である。
2 燃料タンク
10 タンク保持バンド
11 バンド本体
12 バンド取付部
13 バンド屈曲部
14 バンド取付孔
20 補強繊維
21 長鎖繊維
22 中鎖繊維
23 短鎖繊維
10 タンク保持バンド
11 バンド本体
12 バンド取付部
13 バンド屈曲部
14 バンド取付孔
20 補強繊維
21 長鎖繊維
22 中鎖繊維
23 短鎖繊維
Claims (8)
- 自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクを保持するタンク保持バンドにおいて、
該タンク保持バンドは、炭素繊維強化プラスチックから形成されるとともに、燃料タンクを保持するバンド本体と、該バンド本体の両端に形成され上記タンク保持バンドを車体に取付けるバンド取付部を有し、該バンド取付部には、該バンド取付部を上記車体に固定するバンド取付部材が挿入されるバンド取付孔が形成され、
上記バンド本体には、両端に形成された一方の上記バンド取付孔付近から他方の上記バンド取付孔付近まで長尺状の長鎖繊維の炭素繊維が長手方向に埋設されるとともに、上記バンド取付孔の周囲を囲んで、炭素繊維が埋設されたことを特徴とするタンク保持バンド。 - 上記バンド取付孔の周囲には、上記長鎖繊維の炭素繊維よりも短い短鎖繊維の炭素繊維が埋設された請求項1に記載のタンク保持バンド。
- 上記短鎖繊維の炭素繊維は、長さが2〜7mmである請求項2に記載のタンク保持バンド。
- 上記短鎖繊維の炭素繊維は、上記バンド本体と上記バンド取付部の境界付近から上記長鎖繊維の炭素繊維と混ぜて埋設された請求項2又は請求項3に記載のタンク保持バンド。
- 上記短鎖繊維の炭素繊維は、上記バンド取付部のバンド取付孔付近に散布され、上記短鎖繊維の炭素繊維よりも長く、上記長鎖繊維の炭素繊維よりも短い中鎖繊維の炭素繊維を、上記バンド本体と上記バンド取付部の境界付近から上記長鎖繊維の炭素繊維と混ぜて埋設された請求項2又は請求項3に記載のタンク保持バンド。
- 上記バンド取付孔の周囲には、バンド本体に埋設された上記長鎖繊維の炭素繊維が延設されて、埋設された請求項1に記載のタンク保持バンド。
- 上記炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維の含有率は、20〜60重量%である請求項1乃至請求項6に記載のタンク保持バンド。
- 上記炭素繊維強化プラスチックに使用されるプラスチィクは、高密度ポリエチレン(HDPE)である請求項1乃至請求項7に記載のタンク保持バンド。
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2015
- 2015-03-12 JP JP2015048976A patent/JP2016168899A/ja active Pending
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