JP2016168600A - 接合構造体の製造方法および接合構造体 - Google Patents

接合構造体の製造方法および接合構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2016168600A
JP2016168600A JP2015048641A JP2015048641A JP2016168600A JP 2016168600 A JP2016168600 A JP 2016168600A JP 2015048641 A JP2015048641 A JP 2015048641A JP 2015048641 A JP2015048641 A JP 2015048641A JP 2016168600 A JP2016168600 A JP 2016168600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
metal member
manufacturing
lens
condensing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015048641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6451420B2 (ja
Inventor
拓哉 戸川
Takuya Togawa
拓哉 戸川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2015048641A priority Critical patent/JP6451420B2/ja
Priority to PCT/JP2016/055467 priority patent/WO2016143520A1/ja
Publication of JP2016168600A publication Critical patent/JP2016168600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6451420B2 publication Critical patent/JP6451420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/064Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/08Devices involving relative movement between laser beam and workpiece
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/20Bonding
    • B23K26/32Bonding taking account of the properties of the material involved
    • B23K26/324Bonding taking account of the properties of the material involved involving non-metallic parts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/50Working by transmitting the laser beam through or within the workpiece
    • B23K26/57Working by transmitting the laser beam through or within the workpiece the laser beam entering a face of the workpiece from which it is transmitted through the workpiece material to work on a different workpiece face, e.g. for effecting removal, fusion splicing, modifying or reforming
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C65/00Joining or sealing of preformed parts, e.g. welding of plastics materials; Apparatus therefor
    • B29C65/02Joining or sealing of preformed parts, e.g. welding of plastics materials; Apparatus therefor by heating, with or without pressure
    • B29C65/14Joining or sealing of preformed parts, e.g. welding of plastics materials; Apparatus therefor by heating, with or without pressure using wave energy, i.e. electromagnetic radiation, or particle radiation
    • B29C65/16Laser beams

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】接合構造体の製造方法および接合構造体において、金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を、金属部材の表面部に均一に且つ高速で形成する。【解決手段】金属部材11と樹脂部材とが接合された接合構造体の製造方法である。Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6と、集光点Fが球面状の仮想面Iを形成する集光レンズ7と、を備えた集光光学系3,4,7を用意する。金属部材11の表面部に、レーザ照射により複数の穿孔部13を形成する穿孔工程と、複数の穿孔部13に樹脂部材を充填する接合工程と、を含んでいる。穿孔工程では、複数の穿孔部13に対応する複数のレーザ照射予定位置を金属部材11の表面に設定し、各レーザ照射予定位置における接平面PWに対応する、仮想面Iの接平面PIに対して垂直な方向にレーザ光が照射されるように、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、接合構造体の製造方法および接合構造体に関するものである。
従来から、金属部材と樹脂部材とを接合した接合構造体が知られている。このような接合構造体では、金属部材の表面部にレーザ光を照射することによって穿孔部を形成し、かかる穿孔部に溶融または軟化した樹脂部材を充填し固化させることで生じる所謂アンカー効果によって、接合強度を高めることが多い。
そうして、脆弱な部分がなく均一に接合強度を高めるためには、樹脂部材が金属部材の表面部に均一かつ金属部材の表面に対して垂直に充填されていることが望ましく、そのためには、複数の穿孔部が金属部材の表面部に均一かつ金属部材の表面に対して垂直に延びるように形成されていることが望ましい。
この点、金属部材の表面が平板状であれば、例えば直交2軸方向に移動可能なステージ等を用いて金属部材を平面的に移動させながらレーザ光を照射することによって、金属部材の表面に対して垂直に延びる穿孔部を容易に形成することができる。もっとも、金属部材の表面は常に平板状であるとは限らない。そうして、レーザ光を照射することによって非平板状の面に対して垂直な穿孔部を形成しようとする場合には、ワークである金属部材の立体的な移動や、レーザ光の照射角度の調整などの点で、困難性を伴うことになる。
ここで、接合構造体における穿孔部の形成を目的としたものではないが、例えば特許文献1には、丸棒状のワークの表面に多数の凹部を規則的に形成する技術が開示されている。この特許文献1のものは、ピコ秒レーザ発振器と、一の一対のウェッジプリズムのウェッジ角を調整することで、レーザ光の入射角度を加減する光学系と、他の一対のウェッジプリズムのウェッジ角を調整することで、レーザ光の回転半径を加減する光学系と、上下移動可能な加工ヘッドと、を用いて、比較的複雑な加工形状を実現するものである。そうして、特許文献1のものでは、ワークと共に回転可能なチャックが先端に固定された、回転軸を中心に上下に回転可能なワーク固定用腕部を備えるワーク保持装置と、当該ワーク保持装置が載置される、XY方向への移動が可能な加工テーブルと、これらの光学系および加工ヘッドと、を組み合わせることで、丸棒状のワークの表面に超微細なディンプルを規則的に形成することができるとされている。
特開2013−082006号公報
しかしながら、上記特許文献1のものを用いて、不規則な曲面を有する金属部材の表面部に穿孔部を形成する場合には、以下のような問題がある。すなわち、この場合には、穿孔位置が加工ヘッド側へ向くようにチャックを回転し、レーザ光の入射角度と垂直になるようにワーク固定用腕部を回動し、穿孔位置がレーザ光の入射角度および回転半径の範囲内に収まるように加工テーブルを移動し、加工ヘッドの上下位置を調整し、2つのウェッジ角を調整してレーザ光の入射角度および回転半径を加減する必要がある。このように、多数の操作や調整を伴うため、特許文献1のものを用いて、不規則な曲面を有する金属部材の表面部に高速で穿孔部を形成することは困難であり、複数の穿孔部を形成するのに多大な時間を要するという問題がある。つまり、上記特許文献1のものを用いて、高速で加工することができるのは、チャックを一定角度で回転するとともにワーク固定用腕部を一定角度で回動することで対応可能な場合、すなわち、円柱状または円筒状の金属部材の表面部に規則的に穿孔部を形成する場合に限定されるといえる。
このように、不規則な曲面を有する金属部材の表面部に穿孔部を形成する場合には、ワークである金属部材の複雑な位置調整およびレーザ光の複雑な角度調整が、穿孔部の高速な加工を阻害する一因となっている。
そこで、ワークである金属部材の複雑な位置調整を解消すべく、金属部材が載置されるステージのZ軸方向(上下方向)の移動を省略することが、具体的には、上下方向に移動可能な拡散レンズ(以下、Z軸レンズともいう)によってZ軸方向ステージの代用をすることが考えられる。このような方法は、図9に模式的に示す3D用レーザマーカ101を用いることで容易に実現することが可能である。
図9(a)は、Z軸レンズ108によってZ軸方向ステージの代用をする場合の3D用レーザマーカ101の構成を模式的に説明する概念図である。この3D用レーザマーカ101は、レーザ光源(図示せず)と、レーザ光の集光点の位置を調整するZ軸レンズ108と、レーザ光を集光する一対の集光レンズ107と、ガルバノミラー105と、を備えている。なお、図9(a)において、符号Rは、ガルバノミラー105の反射点を、符号Fは、レーザ光の集光点を、符号Tは、金属部材111の表面におけるレーザ照射予定位置を、符号Pは、レーザ照射予定位置Tにおける接平面をそれぞれ示している。
Z軸レンズ108は、Z軸方向に移動自在に設けられており、このZ軸レンズ108を図9(a)の白抜き矢印で示すように移動させることにより、図9(a)の黒塗り矢印で示すようにレーザ照射軸上で集光点Fが移動するようになっている。また、ガルバノミラー105は、X軸ミラーとY軸ミラーとを有していて、レーザ照射軸の方向を調整することが可能になっている。この3D用レーザマーカ101では、ガルバノミラー105の手前に集光レンズ107を配置していることから、換言すると、ガルバノミラー105を経由したレーザ光がそのまま金属部材111に照射されることから、ガルバノミラー105の操作によってレーザ照射方向を容易に制御することが可能になっている。
この3D用レーザマーカ101を用いて、不規則な曲面を有する金属部材111の表面部に穿孔部を形成する場合には、ガルバノミラー105によってレーザ光の照射方向を、金属部材111表面のレーザ照射予定位置Tにおける接平面Pの法線方向に向ける。次いで、X軸およびY軸の直交2軸方向に移動可能なステージ(図示せず)を用いて、金属部材111をXY平面で移動させて、レーザ照射予定位置Tをレーザ照射軸上(またはその延長線上)に配置する。そうして、Z軸レンズ108をZ軸方向に移動させることによって、集光点Fを金属部材111表面におけるレーザ照射予定位置Tに合わせ、その後レーザ光を照射して穿孔部を形成する。これにより、不規則な曲面を有する金属部材111の表面部に、金属部材111の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を容易に形成することが可能となる。
しかしながら、Z軸レンズ108によってZ軸方向ステージの代用をする方法には、以下のような問題がある。すなわち、3D用レーザマーカ101を用いて、図9(b)に示すように、高さ(Z軸方向の位置)が異なる2つのレーザ照射予定位置T1,T2に穿孔部を形成する場合には、レーザ照射予定位置T1に集光点Fを合わせたときと、レーザ照射予定位置T2に集光点Fを合わせたときとで、焦点距離(集光レンズ107からレーザ照射予定位置T1,T2までの距離)が異なることになる。そうして、レーザ光の加工サイズである集光スポット径は焦点距離に比例することから、高さが異なるレーザ照射予定位置T1,T2においては穿孔部の加工状態(穿孔径)が区々になってしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、Z軸レンズ108の移動範囲を制限することも考えられるが、Z軸レンズ108の移動範囲を制限すると、3D用レーザマーカ101を用いて穿孔部を形成することが可能な金属部材111が、表面の高さ方向の変化の小さい金属部材111に限定されるという問題が生じる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接合構造体の製造方法および接合構造体において、金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を、金属部材の表面部に均一に且つ高速で形成する技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る接合構造体の製造方法では、或る種のレンズにおける、集光点が形成する仮想面等の湾曲を利用して、焦点距離を変化させることなく、レーザ照射予定位置と集光点等との位置を合せるようにしている。
具体的には、本発明は、金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体の製造方法を対象としている。
この接合構造体の製造方法では、レーザ光を走査させるビームスキャナと、当該ビームスキャナを経由したレーザ光を集光して対象物に照射する、集光点が球面状の仮想面を形成する集光レンズと、を備えた集光光学系を用意する。
そして、この接合構造体の製造方法は、前記樹脂部材との接合面を構成する前記金属部材の表面部に、前記集光光学系を用いてレーザ光を照射することにより複数の穿孔部を形成する穿孔工程と、前記複数の穿孔部に前記樹脂部材を充填することにより、前記金属部材と当該樹脂部材とを接合する接合工程と、を含み、前記穿孔工程では、前記複数の穿孔部にそれぞれ対応する複数のレーザ照射予定位置を前記金属部材の表面に設定し、当該各レーザ照射予定位置における接平面に対応する、前記仮想面の接平面に対して垂直な方向にレーザ光が照射されるように、前記ビームスキャナを制御することを特徴とするものである。
なお、本発明において「集光点が球面状の仮想面を形成する」とは、ビームスキャナによってレーザ光の照射方向を順次変化させたときに、集光点の集合が形成する仮想面が球面状であることを意味する。ここで、「球面状」とは、完全な球面だけではなく、全体的にほぼ均一な曲率であるような曲面も含む。
また、本発明において「各レーザ照射予定位置における接平面に対応する、前記仮想面の接平面」とは、各レーザ照射予定位置における接平面の法線方向と、法線方向を同じくする仮想面の接平面を意味する。
光学系で用いられるレンズには様々なものがあるが、例えば球面レンズのように、光の入射位置により屈折する角度が異なるため、集光点の仮想面が湾曲して球面状の仮想面を形成するものがある。このような球面状の仮想面は、通常マイナスに働くが、本発明では、集光点が球面状の仮想面を形成する集光レンズを積極的に利用するようにしている。
すなわち、複数の穿孔部にそれぞれ対応する複数のレーザ照射予定位置を、例えば金属部材の曲面状の表面に設定すると、各レーザ照射予定位置における接平面が決まることになる。ここで、金属部材の曲面状の表面における最大傾斜角が、集光レンズの照射可能な角度範囲に収まっているのであれば、集光レンズの仮想面が球面状であることから、或るレーザ照射予定位置(仮に第1の予定位置ともいう)における接平面(仮に第1の接平面ともいう)に一対一で対応する仮想面の接平面(仮に第2の接平面ともいう)が存在することになる。そうして、この第2の接平面に対して垂直な方向にレーザ光が照射されるように、ビームスキャナを制御すれば、レーザ照射方向と、第1の接平面の法線方向とが一致することになる。
ここで、第2の接平面における集光点(仮想面と第2の接平面との接点)の座標は容易に特定することが可能であることから、集光光学系側および/または金属部材側を移動させることで、第2の接平面における集光点となる位置と第1の予定位置とを容易に且つ高速で一致させることができる。そうして、例えば、第2の接平面における集光点となる位置と第1の予定位置とを一致させると同時に(または一致させるのと併行して)ビームスキャナを制御し、レーザ光を照射することで、第1の接平面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を容易に且つ高速で形成することができる。
しかも、集光レンズの仮想面が球面状であることから、焦点距離(集光レンズから仮想面までの距離)が一定となるので、いずれのレーザ照射予定位置においても、同じ集光スポット径で均一な穿孔部を形成することができる。
以上により、本発明によれば、金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を、金属部材の表面部に均一に且つ高速で形成することができる。
そうして、仮想面の接平面における集光点となる位置とレーザ照射予定位置とを一致させる1つの態様として、前記接合構造体の製造方法では、前記集光レンズは固定されており、X軸、Y軸および前記固定された集光レンズの中心軸であるZ軸の直交3軸方向に移動可能なステージをさらに用意し、前記穿孔工程では、前記ステージ上に載置された前記金属部材を、前記各レーザ照射予定位置と、当該各レーザ照射予定位置における接平面に対応する前記仮想面の接平面における集光点となる位置と、が一致するように移動させることが好ましい。
上述の如く、第2の接平面における集光点の座標は容易に特定することが可能であることから、この構成によれば、レーザ加工設備において一般的に用いられている直交3軸方向に移動可能なステージを用いて、第2の接平面における集光点となる位置と第1の予定位置とを容易に一致させることができる。また、一般的なステージを用いることから、接合構造体の製造コストの上昇を抑えることができる。
前記接合構造体の製造方法において、前記穿孔工程では、前記ビームスキャナの制御と、前記ステージの移動とを併行して行うことが好ましい。
この構成によれば、加工対象物である金属部材を動かしながら、レーザ光が照射される方向を調整することにより、より高速で穿孔部を形成することができる。これにより、接合構造体の製造時間を大幅に短縮させることができる。
前記接合構造体の製造方法において、前記穿孔工程では、nを正の整数として、第n番目にレーザ光が照射されるレーザ照射予定位置と、第n+1番目にレーザ光が照射されるレーザ照射予定位置との間における前記ステージの移動時間が一定となるように、前記ステージを制御することが好ましい。
この構成によれば、現在穿孔部を形成しているレーザ照射予定位置から次のレーザ照射予定位置への移動時間が一定となるので、移動速度の設定によっては、レーザの繰り返し周波数と同期した、より一層高速な穿孔部加工が可能となるので、接合構造体の製造時間をより一層大幅に短縮させることができる。
前記接合構造体の製造方法では、前記集光レンズとして、単一の球面レンズを用いることが好ましい。
この構成によれば、比較的安価な球面レンズを用いることから、製造コストの上昇を抑えることができる。
前記接合構造体の製造方法では、前記集光レンズとして、複数の組合せレンズ、または、非球面レンズを用いることが好ましい。
この構成によれば、複数の組合せレンズを光学設計に基づいて配置することにより、または、非球面レンズを光学設計に基づいて選択することにより、仮想面をより球面に近づけることができる。これにより、集光点の収差が補正されたより均一な集光スポット径を得ることが可能となるので、金属部材の表面部により均一かつ正確に穿孔部を形成することができる。
また、本発明に係る接合構造体の製造方法は、集光光学系のみならず、結像光学系を用いることによっても実現することができる。
具体的には、本発明は、金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体の製造方法であって、レーザ光の径を調整するマスクと、レーザ光を走査させるビームスキャナと、当該マスクの透過像を対象物に結像させる、結像点が球面状の像面を形成する結像レンズと、を備えた結像光学系を用意し、前記樹脂部材との接合面を構成する前記金属部材の表面部に、前記結像光学系を用いてレーザ光を結像させることにより複数の穿孔部を形成する穿孔工程と、前記複数の穿孔部に前記樹脂部材を充填することにより、前記金属部材と当該樹脂部材とを接合する接合工程と、を含み、前記穿孔工程では、前記複数の穿孔部にそれぞれ対応する複数のレーザ結像予定位置を前記金属部材の表面に設定し、当該各レーザ結像予定位置における接平面に対応する、前記像面の接平面に対して垂直な方向からレーザ光が結像されるように、前記ビームスキャナを制御することを特徴とするものである。
この構成によれば、結像光学系を用いた場合にも、集光光学系を用いた場合と同様の手順により、金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を、金属部材の表面部に均一に且つ高速で形成することができる。
加えて、集光光学系に代えて結像光学系を用いることにより、結像点のビーム強度分布がガウス型から均一型(フラットトップ)になるので、例えば、薄板の金属部材をレーザ加工する場合にも、穿孔部が貫通したり、熱影響による変色がレーザ加工面の裏側に生じたりするのを抑えることができる。
さらに、本発明は、金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体をも対象としている。
そして、この接合構造体は、レーザ光を走査させるビームスキャナと、当該ビームスキャナを経由したレーザ光を集光して対象物に照射する、集光点が球面状の仮想面を形成する集光レンズと、を備えた集光光学系を用いて、前記樹脂部材との接合面を構成する前記金属部材の表面部に、レーザ光を照射することにより、当該金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる複数の穿孔部が形成されており、前記複数の穿孔部に前記樹脂部材が充填されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、樹脂部材が、金属部材の表面部に均一に、かつ、金属部材の表面に対して垂直に充填されることにより、脆弱な部分がなく均一に接合強度が高められた接合構造体を実現することができる。
以上、説明したように本発明に係る接合構造体の製造方法および接合構造体によれば、金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を、金属部材の表面部に均一に且つ高速で形成することができる。
本発明の実施形態1に係る接合構造体における接合部を模式的に示す拡大断面図である。 接合構造体の製造方法で用いられるレーザ加工装置の全体構成を示す模式図である。 集光点が球面状の仮想面を形成する集光レンズを用いるレーザ加工方法を模式的に説明する概念図である。 レーザ光の集光レンズへの入射位置と集光レンズからの照射角度との関係を模式的に説明する概念図である。 レーザ加工手順を示すフローチャートである。 接合構造体の製造方法を模式的に説明する端面図である。 本発明の実施形態2における、ビームスキャナの操作と、レーザの繰り返し周波数と、ステージによる金属部材の移動時間との関係を模式的に示す図である。 本発明の実施形態3に係るレーザ加工装置の全体構成を示す模式図である。 Z軸レンズによってZ軸方向ステージの代用をする場合の3D用レーザマーカの構成を模式的に説明する概念図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る接合構造体10における接合部を模式的に示す拡大断面図である。この接合構造体10は、金属部材11と樹脂部材12とが接合されたものである。樹脂部材12との接合界面を構成する金属部材11の表面部には、レーザ加工装置1(図2参照)を用いてレーザ光を照射することによって、当該金属部材11の表面で開口する穿孔部13が形成されている。そうして、この接合構造体10では、溶融または軟化した状態で穿孔部13に充填された樹脂部材12が、穿孔部13内で固化することで、金属部材11と樹脂部材12とが接合されている。なお、図1では、図を見易くするために、穿孔部13を2つだけ示しているが、実際には穿孔部13はより多く形成されている。
このように、この接合構造体10では、金属部材11の表面部に形成された穿孔部13に樹脂部材12を充填することで所謂アンカー効果が生じることから、せん断方向の接合強度の向上に加え、剥離方向についても接合強度の向上が図られるようになっている。
しかも、穿孔部13は、図1に示すように、金属部材11の曲面状の(起伏を有する)表面に対して垂直な方向に延びるように、換言すると、当該穿孔部13の形成位置における金属部材11の表面の接平面PWと、当該穿孔部13の孔軸CHとが直交するように形成されている。これにより、本実施形態の接合構造体10では、どの穿孔部13においても、樹脂部材12が金属部材11の表面に対して垂直な方向に充填されることから、換言すると、接合部におけるどの部位においても、せん断方向および剥離方向の接合強度が同等に向上することから、脆弱な部分がなく均一に接合強度が高められている。
もっとも、金属部材11の曲面状の表面部に、レーザ光を照射することによって表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部13を形成する場合には、ワークである金属部材11の立体的な移動や、レーザ光の照射角度の調整などの点で、困難性を伴うことが多い。
そこで、本実施形態では、金属部材11の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部13を均一に且つ高速で形成するべく、集光点Fが球面状の仮想面Iを形成する集光レンズ7(図2参照)を用いてレーザ加工を行うようにしている。以下、本実施形態の接合構造体10の製造方法の一部を構成する、集光点Fが球面状の仮想面Iを形成する集光レンズ7を用いたレーザ加工について説明する。
−レーザ加工装置の全体構成−
図2は、接合構造体10の製造方法で用いられるレーザ加工装置1の全体構成を示す模式図である。このレーザ加工装置1は、図2に示すように、レーザ光源2と、集光光学系3,4,7と、直動ステージ8と、コントローラ9と、コントローラ9からの指令に従って各種機器を制御する制御部19と、を備えている。集光光学系3,4,7は、ビームエキスパンダ3と、ビームスキャナ4と、集光レンズ7とで構成されている。また、このレーザ加工装置1では、ビームスキャナ4として、2軸のビームスキャナ4を、具体的には、Y方向ガルバノミラー5およびX方向ガルバノミラー6を採用している。なお、図2では、図を見易くするために、接平面PIと接平面PWとを離して図示しているが、実際には接平面PIと接平面PWとは重なっている。
レーザ光源2は、コントローラ9からの指令に従って発振し、制御部19から供給される電流に応じた発光量を有するレーザ光を発するように構成されている。レーザ光源2としては、パルス発振が可能なものが好ましく、ファイバレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザが選択でき、レーザの波長を考慮すると、ファイバレーザおよびYAGレーザおよびYVO4レーザの、それぞれの基本波並びに第2、第3および第4高調波、半導体レーザが好ましい。
ビームエキスパンダ3は、レーザ光源2から発せられたレーザ光のビーム径を調整(拡大)するためのものである。このビームエキスパンダ3は、光路上に配置された複数のレンズによって構成されていて、レンズ倍率を選定することにより、ビーム径を所望の値に調整可能に構成されている。
Y方向ガルバノミラー(ビームスキャナ)5は、レーザ光のワーク(金属部材)11上における集光点Fを、図2のY軸方向に走査させるためのミラーである。また、X方向ガルバノミラー(ビームスキャナ)6は、レーザ光のワーク11上における集光点Fを、図2のX軸方向に走査させるためのミラーである。これらY方向およびX方向ガルバノミラー5,6を駆動することによって、レーザ光の集光レンズ7への入射位置および入射角が変化し、集光点Fをワーク11上の表面における任意の方向に走査することが可能となっている。
集光レンズ7は、平行光であるレーザ光を一点に集光してワーク11に照射するためのものである。本実施形態では、集光レンズ7として単一の球面レンズを用いている。このように、集光レンズ7として球面レンズを用いることで、このレーザ加工装置1では、図2に示すように、集光点Fが球面状の仮想面Iを形成するようになっている。なお、「球面状」とは、完全な球面だけではなく、全体的にほぼ均一な曲率であるような曲面も含む。集光レンズ7は、その中心軸Cが図2のZ軸と一致するように固定されている。
直動ステージ8は、X軸、Y軸及びZ軸の直交3軸に沿って自由に移動可能に構成されている。それ故、直動ステージ8上に載置されたワーク11は、直動ステージ8の可動範囲内で、立体的な任意の位置に移動できるようになっている。
コントローラ9は、例えばコンピュータによって構成されており、制御プログラムに従って演算処理するCPU(中央処理装置)や、制御プログラム等を格納するROMや、演算結果等を格納する読み書き可能なRAM等を備えている。このコントローラ9は、制御部19を介してレーザ加工装置1全体の動作を制御するように構成されており、レーザ加工の際、レーザ光源2の発振やY方向およびX方向ガルバノミラー5,6の駆動や直動ステージ8の移動のみならず、例えば、ビーム出力、パルス条件などの各種パラメータを管理し制御するようになっている。
以上のように構成されたレーザ加工装置1では、コントローラ9からの指令に基づきレーザ光源2から発せられたレーザ光は、ビームエキスパンダ3で拡径され、コントローラ9からの信号に基づき駆動されたY方向およびX方向ガルバノミラー5,6で照射方向が決定される。このように、照射方向が決定されたレーザ光は、集光レンズ7を通過することで一点に集光され、図2に示すように、コントローラ9からの信号に基づき移動した直動ステージ8上のワーク11の表面に照射される。これにより、ワークである金属部材11の表面部に穿孔部13が形成されるようになっている。
−球面状の仮想面を有する集光レンズを用いたレーザ加工−
図3は、集光点Fが球面状の仮想面Iを形成する集光レンズ7を用いたレーザ加工方法を模式的に説明する概念図である。なお、図3(a)において、符号Csは、ビームスキャナ4の中心を、符号θは、ビームスキャナ4によるレーザ光の振れ角を、符号φは、集光レンズ7からのレーザ光の照射角度を、符号LBは、レーザ光の照射軸を、符号PIは、集光点Fにおける仮想面Iの接平面をそれぞれ示している。また、図3(b)において、符号Tは、金属部材11の表面におけるレーザ照射予定位置を、符号PWは、レーザ照射予定位置Tにおける金属部材11の表面の接平面を、符号NLは、接平面PWの法線をそれぞれ示している。なお、図3(c)では、図を見易くするために、接平面PIと接平面PWとを離して図示しているが、実際には接平面PIと接平面PWとは重なっている。同様に、レーザ光の照射軸LBと接平面PWの法線NLとを離して図示しているが、実際にはレーザ光の照射軸LBと接平面PWの法線NLとは重なっている。
先ず、図3(a)に示すように、ビームスキャナ4を経由したレーザ光(平行光)は、集光レンズ7を通過することによって屈折し、照射軸LBに沿って進みながら一点(集光点F)に集光する。このような集光点Fは、ビームスキャナ4の振れ角θを変化させると、集光レンズ7から距離が一定な球面状の仮想面Iを形成することになる。そして、仮想面Iが球面状であることから、集光点Fにおける仮想面Iの接平面PIは、照射軸LBと垂直になる。
一方、図3(b)に示すように、金属部材11の曲面状の表面に、穿孔部13に対応するレーザ照射予定位置Tを設定すると、このレーザ照射予定位置Tにおける金属部材11の表面の接平面PWが決まる。
ここで、金属部材11の曲面状の表面における最大傾斜角が、集光レンズ7の照射可能な角度範囲に収まっていると仮定する。この場合には、集光レンズ7の仮想面Iが球面状であることから、或るレーザ照射予定位置Tにおける接平面PWに一対一で対応する仮想面Iの接平面PIが、換言すると、接平面PWの法線方向と法線方向を同じくする接平面PIが存在することになる。すると、ビームスキャナ4を制御して、この接平面PIに対して垂直な方向にレーザ光が照射されるような角度に振れ角θを設定すれば、レーザ光の照射軸LBの延びる方向と、接平面PWの法線NLの延びる方向とが一致することになる。
そうして、接平面PWにおける集光点F(仮想面Iと接平面PWとの接点)の座標は、周知の光線追跡計算を用いることで容易に特定することが可能であることから、直動ステージ8上に載置された金属部材11を移動させることで、図3(c)に示すように、接平面PWにおける集光点F(正確には集光点Fとなる位置)とレーザ照射予定位置Tとを容易にかつ高速で一致させることができる。そうして、接平面PIにおける集光点Fとなる位置とレーザ照射予定位置Tとが一致すると、レーザ光の照射軸LBと法線NLとが一致することから、この状態でレーザ光源2を発振させると、接平面PWに対して垂直な方向からレーザ光が照射される。これにより、金属部材11の表面が曲面状であっても、接平面PWに対して垂直な方向に延びる穿孔部13を形成することができる。しかも、レーザ光による加工サイズである集光スポット径は焦点距離に比例するところ、集光レンズ7から球面状の仮想面Iまでの距離は一定なので、金属部材11の曲面状の表面部に複数の均一な穿孔部13を形成することが可能となる。
−ビームスキャナによる角度制御−
次に、ビームスキャナ4による角度制御について説明する。図4は、レーザ光の集光レンズ7への入射位置Sと集光レンズ7からの照射角度φとの関係を模式的に説明する概念図である。なお、図4において、符号Clは、集光レンズ7の曲率中心を、符号αは、曲率中心Clからレーザ光を発すると仮定した場合の振れ角を、符号Sは、レーザ光の集光レンズ7に対する実際の照射位置を、符号Rは、集光レンズ7の曲率半径を、符号Lは、入射位置Sと集光レンズ7の中心軸Cとの距離を、符号ψは、レーザ光の屈折角をそれぞれ示している。なお、符号Cs、符号θ、符号T、符号PIおよび符号PWについては図3と同様である。
仮に集光レンズ7の曲率中心Clからレーザ光を集光レンズ7へ向けて振れ角αで発した場合には、レーザ光は振れ角αと同じ照射角度αで集光レンズ7から照射される。このため、曲率中心Clと、そのときの理想的な仮想面(仮想面Iとは異なる)における集光点(集光点Fとは異なる)とを結ぶ直線(図4の一点鎖線参照)は、集光点における理想的な仮想面の接平面(接平面PIとは異なる)と垂直となる。よって、この場合には、レーザ照射予定位置Tにおける接平面PWの傾斜角(XY平面に対する傾斜角)が仮にφ1であるとすれば、振れ角α=φ1とするだけで、レーザ照射予定位置Tにおける接平面PWと垂直な方向からレーザ光を照射することができる。
もっとも、実際にはビームスキャナ4の中心Csは、集光レンズ7の曲率中心Clとは一致していないため、レーザ光は集光レンズ7から照射角度αでは照射されず、レーザ光の集光レンズ7に対する入射位置Sに応じて屈折する。ここでは、説明を簡単とするために、集光レンズ7を薄肉レンズとすると、図4に示すように、レーザ光は屈折角ψだけ角度補正が加えられた照射角度φで照射され、この照射角度φのレーザ光に垂直な接平面PIと、この照射角度φのレーザ光の集光点Fと、集光点Fが形成する仮想面Iとが存在することになる。これらの仮想面Iと接平面PIとは、集光レンズ7の光線追跡計算を用いて容易に取得することができる。そして、接平面PIにおける集光点Fは、仮想面Iと接平面PIとの接点であることから、集光点Fの座標も容易に算出することができる。
これらを前提に、以下では、このような照射角度φのレーザ光を照射可能な振れ角θの求め方について説明する。
先ず、レーザ照射予定位置Tにおける接平面PWの傾斜角がφであるとすれば、図4に示すように、接平面PWに対応する接平面PIの傾斜角(XY平面に対する傾斜角)もφとなり、それ故、集光レンズ7から照射されるべきレーザ光の照射角度がφに決定される。
そうして、曲率中心Clからレーザ光を発すると仮定した場合の振れ角αと、屈折角ψと、照射角度φとの関係は、図4から分かるように、下記の式(1)で表せる。
φ=α+ψ・・・式(1)
ここで、図4の一点鎖線を基準とすると、レーザ光は入射角度θ−αで集光レンズ7に入り、屈折角ψで集光レンズ7から出ることになる。それ故、集光レンズ7の屈折率をnとすると、スネルの法則により、下記の式(2)の関係が成り立つ。
sin(θ−α)/sinψ=1/n・・・式(2)
そうして、式(2)を変形すると、下記の式(3)の関係が成り立つ。
θ=α+arcsin[(sinψ)/n]・・・式(3)
式(1)を式(3)に代入すると、下記の式(4)の関係が成り立つ。
θ=α+arcsin[[sin(φ−α)]/n]・・・式(4)
ここで、振れ角αは、図4から分かるように、集光レンズ7の曲率半径Rと、距離Lとを用いて下記の式(5)で表せる。
sinα=L/R・・・式(5)
よって、式(4)と式(5)とから、下記の式(6)の関係が成り立つ。
θ=arcsin(L/R)+arcsin([sin[φ−arcsin(L/R)]]/n)・・・式(6)
ここで、集光レンズ7の曲率半径Rは、用いる球面レンズごとに決まっているから既知である。また、上述の如く集光点Fの座標は容易に算出することができ、入射位置Sと集光点Fとの距離が一定であるとともに、入射位置Sと集光点Fとを結ぶ直線は接平面PIの法線と一致することから、入射位置Sの座標も容易に算出することができる。これにより、入射位置Sと集光レンズ7の中心軸Cとの距離Lも容易に算出することができる。
よって、金属部材11の表面において、接平面PWの傾斜角がφであるレーザ照射予定位置Tが選択されれば、集光レンズ7から照射されるべきレーザ光の照射角度がφに決定されることから、上記式(6)に基づいて、ビームスキャナ4による振れ角θが決まることになる。後は、計算によって求められた振れ角θを実現できるように、Y方向ガルバノミラー5およびX方向ガルバノミラー6の回転角度を調整することで、接平面PWの傾斜角がφであるレーザ照射予定位置Tに対し垂直にレーザ光を照射することが可能となる。
なお、振れ角θや集光点Fの座標等は、レーザ加工の際にレーザ照射予定位置Tが選択される度に計算を実行するのではなく、予めデータ化しておくことが好ましい。例えば、複数の接平面PIについて、各接平面PIにレーザ光が垂直に照射されるような振れ角θを上記式(6)に基づいて予め計算しておき、振れ角θと接平面PI(接平面PIの法線方向)とを一対一で関連付けてデータ化しておくことが好ましい。このようにすれば、レーザ照射予定位置Tが選択されてこのレーザ照射予定位置Tにおける接平面PWが決まると、複数の接平面PIのデータの中から接平面PWに対応する接平面PIを検索し、この接平面PIに一対一で対応する振れ角θを選択することで、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6の角度調整を高速で行うことができる。
また、集光点Fの座標についても、振れ角θと一対一で関連付けてデータ化しておくことが好ましい。このようにすれば、レーザ照射予定位置Tが選択されて、上記のように振れ角θが決定されると、この振れ角θに一対一で対応する集光点Fの座標を選択して、レーザ照射予定位置Tの座標との差を求めることで、直動ステージ8による金属部材11の移動を高速で行うことができる。
そうして、これらの振れ角θと接平面PIとを一対一で関連付けたデータや、集光点Fの座標と振れ角θとを一対一で関連付けたデータは、仮想面Iが球面状であることから、同一のレーザ加工装置1を用いる限り、異なる表面形状を有する様々な金属部材11に適用することができるという利点がある。
−レーザ加工手順−
以下、レーザ加工装置1を用いた穿孔部13のレーザ加工手順を、図5のフローチャートに沿って説明する。なお、フローチャートでは、金属部材11の表面部にm個(mは2以上の正の整数)の穿孔部13を形成する加工を想定している。
レーザ加工に先立ち、ワーク情報(ワークである金属部材11の表面の三次元形状データ)をコントローラ9に入力しておく。金属部材11に関する三次元形状データは、例えば、レーザ光で測定対象物の表面形状を非接触で測定する三次元測定器(図示せず)を複数台用いて、測定対象物を複数の位置から測定し、各三次元測定器から得られる測定データを合成することによって生成することが可能である。
また、加工情報もコントローラ9に入力しておく。加工情報としては、金属部材11の表面に設定された、m個の穿孔部13にそれぞれ対応するm個のレーザ照射予定位置Tの三次元座標や、加工ルート(m個の穿孔部13を加工する順番)等を挙げることができる。このとき、例えば、k番目に加工を予定するレーザ照射予定位置Tの加工番号kと三次元座標(x(k)、y(k)、z(k))とを関連付けて入力しておく。
さらに、上述した、振れ角θと接平面PIとを一対一で関連付けたデータ、および、振れ角θと集光点Fの三次元座標(X(k)、Y(k)、Z(k))とを一対一で関連付けたデータを予め作成して、コントローラ9に入力しておく。
先ずステップS1では、コントローラ9のCPUが、加工番号kを1に設定する。次のステップS2では、予め入力された加工情報に基づいて、CPUが、加工番号kのレーザ照射予定位置T(k)の三次元座標(x(k)、y(k)、z(k))を取得する。
次のステップS3では、予め入力されたワーク情報に基づいて、CPUが、金属部材11の表面での三次元座標(x(k)、y(k)、z(k))における接平面PWに関するデータを取得する。接平面PWに関するデータとは、例えば、接平面PWの法線方向である。
次のステップS4では、予め入力された振れ角θと接平面PIとを一対一で関連付けたデータに基づいて、CPUが、接平面PWに対応する仮想面Iの接平面PIを決定する。具体的には、データ化された複数の接平面PIの中から、接平面PWの法線方向と法線方向を同じくする接平面PIを検索し、最適な接平面PIを選択する。
次のステップS5では、予め入力された振れ角θと接平面PIとを一対一で関連付けたデータに基づいて、CPUが、ステップS4で決定された接平面PIに対応する振れ角θ(k)を取得する。次のステップS6では、CPUが、振れ角θ(k)を実現できるような、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6の回転角度を算出する。
次のステップS7では、予め入力された振れ角θと集光点Fの三次元座標とを一対一で関連付けたデータに基づいて、CPUが、振れ角θ(k)に対応する集光点F(k)の三次元座標(X(k)、Y(k)、Z(k))を取得する。次のステップS8では、CPUが、ステップS2で取得したレーザ照射予定位置T(k)の三次元座標(x(k)、y(k)、z(k))と、集光点F(k)の三次元座標(X(k)、Y(k)、Z(k))とから、直動ステージ8の移動量(X(k)−x(k)、Y(k)−y(k)、Z(k)−z(k))を算出する。
次のステップS9では、CPUが、ステップS8で算出した移動量に基づき、制御部19を介して直動ステージ8を立体的に移動させる。これにより、レーザ照射予定位置T(k)と集光点F(k)(正確には集光点F(k)となる位置)とが一致することになる。次のステップS10では、CPUが、ステップS6で算出した回転角度に基づきY方向およびX方向ガルバノミラー5,6を駆動させて、レーザ光の照射方向をレーザ照射予定位置T(k)へ向ける。
次のステップS11では、CPUが、制御部19を介してレーザ光源2を発振させてレーザ照射予定位置T(k)にレーザ光を照射する。これにより、金属部材11の表面部に、当該表面に垂直な方向に延びるように穿孔部13が形成される。なお、照射されるレーザのパルス条件等については後述する。
次のステップS12では、CPUが、予定したm個の穿孔部13の形成が完了したか否かを判定する。このステップS12の判定がNOの場合、すなわち、加工番号k≠mの場合には、ステップS13に進む。次のステップS13では、次の穿孔部13を形成するべく加工番号をk+1とした後、再びステップS2へ進む。一方、このステップS12の判定がYESの場合、すなわち、加工番号k=mの場合には、そのままENDする。
−接合構造体−
次に、接合構造体10について詳細に説明する。
金属部材11を構成する金属材料の一例としては、鉄系金属、ステンレス系金属、銅系金属、アルミニウム系金属、マグネシウム系金属およびそれらの合金が挙げられる。また、金属部材11は、金属成型体であってもよく、亜鉛ダイカスト、アルミダイカスト、粉末冶金等であってもよい。
一方、樹脂部材12を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂の一例としては、PVC(ポリ塩化ビニル)、PS(ポリスチレン)、AS(アクリロニトリル・スチレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、m−PPE(変性ポリフェニレンエーテル)、PA6(ポリアミド6)、PA66(ポリアミド66)、POM(ポリアセタール)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PSF(ポリサルホン)、PAR(ポリアリレート)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PES(ポリエーテルサルホン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PAI(ポリアミドイミド)、LCP(液晶ポリマー)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)およびPVDF(ポリフッ化ビニリデン)が挙げられる。また、樹脂部材12は、TPE(熱可塑性エラストマ)であってもよく、TPEの一例としては、TPO(オレフィン系)、TPS(スチレン系)、TPEE(エステル系)、TPU(ウレタン系)、TPA(ナイロン系)およびTPVC(塩化ビニル系)が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂の一例としては、EP(エポキシ)、PUR(ポリウレタン)、UF(ユリアホルムアルデヒド)、MF(メラミンホルムアルデヒド)、PF(フェノールホルムアルデヒド)、UP(不飽和ポリエステル)およびSI(シリコーン)が挙げられる。また、樹脂部材12は、FRP(繊維強化プラスチック)であってもよい。
なお、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂には、充填剤が添加されていてもよい。充填剤の一例としては、無機系充填剤(ガラス繊維、無機塩類等)、金属系充填剤、有機系充填剤および炭素繊維等が挙げられる。
穿孔部13は、金属部材11の表面で開口する横断面略円形の非貫通孔である。穿孔部13の開口径R1(図1参照)は、30μm以上、100μm以下が好ましい。これは、開口径R1が30μm未満の場合には、接合時に溶融または軟化した樹脂部材12の当該穿孔部13への充填性が悪化して接合強度が低下する場合があるからである。一方、開口径R1が100μmを超えると、単位面積あたりの穿孔部13の数が減少して所望の接合強度が得られない場合があるからである。
また、穿孔部13の間隔(或る穿孔部13の中心と、当該或る穿孔部13と隣接する穿孔部13の中心との距離)は、200μm以下であることが好ましい。これは、穿孔部13の間隔が200μmを超えると、単位面積あたりの穿孔部13の数が減少して所望の接合強度が得られない場合があるからである。
穿孔部13の加工深さは、金属部材11と樹脂部材12との線膨張係数の差に起因して生じる応力への耐性という観点から、30μmを超えることが好ましい。
穿孔部13には、図1に示すように、孔壁を内側に絞ったような絞り部14を形成してもよい。このように、穿孔部13に絞り部14を形成することにより、樹脂部材12を金属部材11から剥離するような力が作用した場合でも、穿孔部13に充填された樹脂部材12に対して、絞り部14が抜け出し抵抗となることから、剥離方向の接合強度の向上を図ることができる。
この穿孔部13は、上記レーザ加工装置1を用いて1パルスが複数のサブパルスから構成されるレーザ光を金属部材11の表面部に照射することによって形成される。このような1パルスが複数のサブパルスから構成されるレーザ光を照射する方式は、レーザ光のエネルギを深さ方向に集中させやすいので、穿孔部13を形成するのに好適である。具体的には、金属部材11にレーザ光が照射されると、金属部材11が局部的に溶融されることにより穿孔部13の形成が進行する。このとき、レーザ光が複数のサブパルスで構成されているため、溶融された金属部材11が飛散されにくく、穿孔部13の近傍に堆積され易い。そして、穿孔部13の形成が進行すると、溶融された金属部材11が穿孔部13の内部に堆積されることにより、絞り部14が形成される。
上記図5のフローチャートのステップS12における、レーザ加工装置1による加工条件としては、サブパルスの1周期が15ns以下であることが好ましい。これは、サブパルスの1周期が15nsを超えると、熱伝導によりエネルギが拡散しやすくなり、穿孔部13を形成し難くなるためである。なお、サブパルスの1周期は、サブパルスの1回分の照射時間と、そのサブパルスの照射が終了されてから次回のサブパルスの照射が開始されるまでの間隔との合計時間である。
また、1パルスのサブパルス数は、2以上50以下であることが好ましい。これは、サブパルス数が50を超えると、サブパルスの単位あたりの出力が小さくなり、穿孔部13を形成し難くなるためである。
−接合構造体の製造方法−
次に、本実施形態に係る接合構造体10の製造方法について説明する。図6は、接合構造体10の製造方法を模式的に説明する端面図である。なお、図6(b)では、図を見易くするために、接平面PIと接平面PWとを離して図示しているが、実際には接平面PIと接平面PWとは重なっている。同様に、集光点Fとレーザ照射予定位置Tとを離して図示しているが、実際には集光点Fとレーザ照射予定位置Tとは重なっている。
先ず、図6(a)に示すように、複数の穿孔部13にそれぞれ対応する複数のレーザ照射予定位置Tを金属部材11の表面に設定する(穿孔工程)。これは、上記レーザ加工手順で説明した、加工情報の入力作業に相当する。
次いで、図6(b)に示すように、直動ステージ8を用いて金属部材11を移動させて、レーザ照射予定位置Tにおける接平面PWに対応する仮想面Iの接平面PIにおける集光点Fとなる位置と、レーザ照射予定位置Tとを一致させる。この状態で、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6を駆動させて、図6(b)の矢印で示すように、仮想面Iの接平面PIに対して垂直な方向にレーザ光を照射し、図6(c)に示すような、接平面PWに対して孔軸CHが直交する穿孔部13を形成する(穿孔工程)。これは、図5のフローチャートにおけるステップS2〜S11に対応している。この際、1パルスが複数のサブパルスから構成されるレーザを照射することにより、穿孔部13の開口部に絞り部14を形成する。
その後、例えば金属部材11を金型(図示せず)にセットして溶融した樹脂部材12を射出することにより(射出成型)、樹脂部材12を穿孔部13に充填する。そうして、充填された樹脂部材12が穿孔部13内で固化することによって、金属部材11および樹脂部材12が接合され(接合工程)、図6(d)に示すような接合構造体10が形成される。
(実施形態2)
本実施形態は、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6によるレーザ光の照射角度φの制御と、直動ステージ8による金属部材11の移動とを、併行して行う点が、上記実施形態1とは異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図7は、本実施形態における、ビームスキャナ4の操作と、レーザの繰り返し周波数と、直動ステージ8による金属部材11の移動時間との関係を模式的に示す図である。なお、図7において各横軸tは時間軸を表している。また、ビームスキャナ4の操作における「ON」はY方向およびX方向ガルバノミラー5,6を実際に回転駆動させている状態を示し、ビームスキャナ4の操作における「OFF」はY方向およびX方向ガルバノミラー5,6を停止させている状態を示す。さらに、n−1〜n+1番目のレーザ照射予定位置Tの段における、横実線はレーザ照射予定位置Tが集光点Fと一致している(直動ステージ8が止まっている)状態を表し、斜め実線は次の集光点Fと次のレーザ照射予定位置Tとを合せるために移動している(直動ステージ8が動いている)状態を表す。
上記実施形態1では、直動ステージ8を移動した後に、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6を回転駆動させたが、本実施形態では、直動ステージ8を移動させながら、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6を回転駆動するように、すなわち、所謂オンザフライ加工を行うようにしている。つまり、本実施形態では、上記図5のステップS9とステップS10とが同時併行で行われるようになっている。このように、加工対象物である金属部材11を動かしながら、レーザ光が照射される方向を調整することにより、より高速で穿孔部13を形成することができ、これにより、接合構造体10の製造時間を大幅に短縮させることができる。
のみならず、本実施形態では、nを正の整数として、第n番目にレーザ光が照射されるレーザ照射予定位置Tと、第n+1番目にレーザ光が照射されるレーザ照射予定位置Tとの間における直動ステージ8の移動時間Tmが一定となるように、直動ステージ8を制御するようにしている。より正確には、移動時間Tmは、第n番目のレーザ照射予定位置Tとこれに対応する第n番目の集光点Fとが一致した状態から、直動ステージ8が移動して第n+1番目のレーザ照射予定位置Tとこれに対応する第n+1番目の集光点Fとなる位置とが一致するまでの時間と定義することができる。
そうして、直動ステージ8の移動速度を調整することにより、複数のサブパルスから構成される1パルスのレーザ光が照射されてから次に同じレーザ光が照射されるまでの時間(非照射時間Tp)と、移動時間Tm(およびビームスキャナ4の操作時間Tg)とを合わせれば、レーザの繰り返し周波数と同期した、より一層高速な穿孔部13の加工が可能となる。
なお、図7では1パルスのレーザ光が照射される時間を誇張して示しているが、実際には1パルスのレーザ光が照射される時間は、移動時間Tmに比して極めて短い。それ故、本実施形態によれば、恰も連続的に移動する直動ステージ8に載置された金属部材11に対して、恰もビームスキャナ4が連続的に角度を変えながら、レーザ光を照射して穿孔部13を形成することから、極めて高速な穿孔部13の加工を実現することができる。
(実施形態3)
本実施形態は、集光光学系3,4,7に代えて、結像光学系3,4,22,27を用いる点が、上記実施形態1および2とは異なるものである。以下、実施形態1および2と異なる点を中心に説明する。
図8は、本実施形態に係るレーザ加工装置21の全体構成を示す模式図である。このレーザ加工装置21は、図8に示すように、レーザ光源2と、直動ステージ8と、コントローラ9と、制御部19と、を備えている点は上記レーザ加工装置1と同じであるが、結像光学系3,4,22,27を備えている点が上記レーザ加工装置1と異なる。結像光学系3,4,22,27は、ビームエキスパンダ3と、円形アパーチャ22と、ビームスキャナ4と、結像レンズ27とで構成されている。なお、図8では、図を見易くするために、接平面PIpと接平面PWとを離して図示しているが、実際には接平面PIpと接平面PWとは重なっている。同様に、結像点Ifとレーザ結像予定位置TIとを離して図示しているが、実際には結像点Ifとレーザ結像予定位置TIとは重なっている。
円形アパーチャ(マスク)22は、レーザ光の径を調整するものである。本実施形態では、可変の円形アパーチャ22を用いており、コントローラ9からの指令に基づきレーザ光の径を変更することが可能となっている。この円形アパーチャ22は、結像レンズ27の焦点距離をf、円形アパーチャ22から結像レンズ27までの距離をa、結像レンズ27から結像点Ifまでの距離であるワークディスタンスをbとしたときに、1/a+1/b=1/fの関係を満たすように配置されている。
結像レンズ27は、円形アパーチャ22の透過像をワークである金属部材11に結像させるためのものであり、本実施形態では、上記集光レンズ7と同様に、単一の球面レンズを用いている。このように、結像レンズ27として球面レンズを用いることで、このレーザ加工装置21では、図8に示すように、結像点Ifが球面状の像面Ipを形成するようになっている。なお、「球面状」とは、完全な球面だけではなく、全体的にほぼ均一な曲率であるような曲面も含む。結像レンズ27は、その中心軸Cが図8のZ軸と一致するように固定されている。
以上のように構成されたレーザ加工装置21では、図8に示すように、レーザ光源2から発せられたレーザ光は、ビームエキスパンダ3で拡径され、円形アパーチャ22で径が調整され、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6で方向が決定された後、結像レンズ27によって直動ステージ8上の金属部材11の表面に結像される。これにより、ワークである金属部材11の表面部に穿孔部13が形成されるようになっている。
そうして、このレーザ加工装置21を用いた場合にも、上記実施形態1および2と同様の手順により、金属部材11の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部13を、金属部材11の表面部に均一に且つ高速で形成することができる。
すなわち、結像点If、像面Ipおよび結像点Ifにおける像面Ipの接平面PIpは、上記集光点F、仮想面Iおよび接平面PIとは、それぞれ異なるものではあるが、これら結像点If、像面Ipおよび接平面PIpは、上記集光点F、仮想面Iおよび接平面PIと同様に、結像レンズ27の光線追跡計算等を用いて容易に取得することができる。また、ビームスキャナ4による振れ角θも、上記式(6)に基づいて容易に計算することができる。それ故、振れ角θと接平面PIpとを一対一で関連付けたデータ、および、振れ角θと結像点Ifの三次元座標とを一対一で関連付けたデータを予め作成して、コントローラ9に入力しておくことができる。
そうして、金属部材11の表面において、接平面PWの傾斜角がφである、穿孔部13に対応するレーザ結像予定位置TIが選択されれば、接平面PWに対応する像面Ipの接平面PIpが決定される。次いで、予め入力された振れ角θと接平面PIpとを一対一で関連付けたデータに基づいて、接平面PIpに対応する振れ角θを取得し、当該振れ角θを実現できるようなY方向ガルバノミラー5およびX方向ガルバノミラー6の回転角度を算出する。また、予め入力された振れ角θと結像点Ifの三次元座標とを一対一で関連付けたデータに基づいて、振れ角θに対応する結像点Ifの三次元座標を取得し、レーザ結像予定位置TIの三次元座標と、結像点Ifの三次元座標とから、直動ステージ8の移動量を算出する。
後は、直動ステージ8上に載置された金属部材11を、レーザ結像予定位置TIと、結像点Ifとなる位置と、が一致するように移動させるとともに、Y方向ガルバノミラー5およびX方向ガルバノミラー6の回転角度を調整することで、接平面PWの傾斜角がφであるレーザ結像予定位置TIに対し垂直な方向からレーザ光を結像させることが可能となる。
なお、本実施形態のように結像光学系3,4,22,27を用いる場合にも、上記実施形態2と同様に、Y方向ガルバノミラー5およびX方向ガルバノミラー6の制御と、直動ステージ8の移動とを併行して行うようにしてもよい。また、第n番目のレーザ結像予定位置TIと、第n+1番目のレーザ結像予定位置TIとの間における直動ステージ8の移動時間Tmが一定となるように、直動ステージ8を制御するとともに、非照射時間Tpと、移動時間Tmおよびビームスキャナ4の操作時間Tgとを合わせて、レーザの繰り返し周波数と同期した高速な穿孔部13の加工を行うようにしてもよい。
以上により、上記各実施形態によれば、Y方向およびX方向ガルバノミラー5,6や直動ステージ8といったレーザ加工設備において一般的に用いられている機器を用いることで製造コストの上昇を抑えつつ、金属部材11の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部13を、金属部材11の曲面状の表面部に均一に且つ高速で形成することができる。
加えて、上記実施形態3によれば、集光光学系3,4,7に代えて結像光学系3,4,22,27を用いることにより、結像点Ifのビーム強度分布がガウス型から均一型(フラットトップ)になるので、例えば、薄板の金属部材11をレーザ加工する場合にも、穿孔部13が貫通したり、熱影響による変色がレーザ加工面の裏側に生じたりするのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神または主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、ビームスキャナ4としてY方向およびX方向ガルバノミラー5,6を用いたが、これに限らず、金属部材11の表面の形状が、X方向またはY方向では変化しないような場合には、Y方向ガルバノミラー5またはX方向ガルバノミラー6のみを用いるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、集光レンズ7または結像レンズ27として、単一の球面レンズを用いたが、集光点Fが球面状の仮想面Iを、または、結像点Ifが球面状の像面Ipを形成するのであれば、これに限らず、例えば、複数の組合せレンズや非球面レンズを用いてもよい。これらの場合には、複数の組合せレンズを光学設計に基づいて配置することにより、または、非球面レンズを光学設計に基づいて選択することにより、集光レンズ7または結像レンズ27として単一の球面レンズを用いた場合よりも、仮想面Iまたは像面Ipをより球面に近づけることができる。これにより、集光点Fまたは結像点Ifの収差が補正されたより均一な集光スポット径を得ることが可能となり、金属部材11の曲面状の表面部により均一かつ正確に穿孔部13を形成することができる。
さらに、上記各実施形態では、直動ステージ8のみを用いたが、これに限らず、例えば直動ステージ8に回転ステージ(図示せず)を追加するようにしてもよい。直動ステージ8のみを用いる場合には、上述の如く、金属部材11の曲面状の表面における最大傾斜角が、集光レンズ7等の照射可能な角度範囲に収まっている必要がある。これに対し、回転ステージを追加すれば、集光レンズ7等の照射可能な角度範囲を超えるような傾斜角を有する接平面PWについても、金属部材11(接平面PW)を回転させることで、接平面PWの傾斜角を集光レンズ7等の照射可能な角度範囲に収めることができるので、本発明の適用範囲を広げることが可能となる。
また、上記各実施形態では、絞り部14を有する穿孔部13を形成したが、これに限らず、穿孔部13の形状を、絞り部14を有しないストレート形状としてもよい。
さらに、上記各実施形態では、絞り部14を穿孔部13の開口部に形成したが、これに限らず、絞り部14を穿孔部13の孔壁における開口部以外の位置に形成してもよい。
また、上記各実施形態では、穿孔部13の孔壁を全周に亘って絞った絞り部14を形成したが、これに限らず、穿孔部13の孔壁の少なくとも一部を内側に突出させた突出部を形成してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる穿孔部を、金属部材の曲面状の表面部に均一に且つ高速で形成することができるので、金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体の製造方法および接合構造体に適用して極めて有益である。
4 ビームスキャナ
5 Y方向ガルバノミラー(ビームスキャナ)
6 X方向ガルバノミラー(ビームスキャナ)
7 集光レンズ
8 直動ステージ
10 接合構造体
11 金属部材
12 樹脂部材
13 穿孔部
22 円形アパーチャ(マスク)
27 結像レンズ
F 集光点
I 仮想面
f 結像点
Ip 像面
W 接平面
I 接平面
Ip 接平面
T レーザ照射予定位置
I レーザ結像予定位置

Claims (8)

  1. 金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体の製造方法であって、
    レーザ光を走査させるビームスキャナと、当該ビームスキャナを経由したレーザ光を集光して対象物に照射する、集光点が球面状の仮想面を形成する集光レンズと、を備えた集光光学系を用意し、
    前記樹脂部材との接合面を構成する前記金属部材の表面部に、前記集光光学系を用いてレーザ光を照射することにより複数の穿孔部を形成する穿孔工程と、
    前記複数の穿孔部に前記樹脂部材を充填することにより、前記金属部材と当該樹脂部材とを接合する接合工程と、を含み、
    前記穿孔工程では、前記複数の穿孔部にそれぞれ対応する複数のレーザ照射予定位置を前記金属部材の表面に設定し、当該各レーザ照射予定位置における接平面に対応する、前記仮想面の接平面に対して垂直な方向にレーザ光が照射されるように、前記ビームスキャナを制御することを特徴とする接合構造体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の接合構造体の製造方法において、
    前記集光レンズは固定されており、
    X軸、Y軸および前記固定された集光レンズの中心軸であるZ軸の直交3軸方向に移動可能なステージをさらに用意し、
    前記穿孔工程では、前記ステージ上に載置された前記金属部材を、前記各レーザ照射予定位置と、当該各レーザ照射予定位置における接平面に対応する前記仮想面の接平面における集光点となる位置と、が一致するように移動させることを特徴とする接合構造体の製造方法。
  3. 請求項2に記載の接合構造体の製造方法において、
    前記穿孔工程では、前記ビームスキャナの制御と、前記ステージの移動とを併行して行うことを特徴とする接合構造体の製造方法。
  4. 請求項3に記載の接合構造体の製造方法において、
    前記穿孔工程では、nを正の整数として、第n番目にレーザ光が照射されるレーザ照射予定位置と、第n+1番目にレーザ光が照射されるレーザ照射予定位置との間における前記ステージの移動時間が一定となるように、前記ステージを制御することを特徴とする接合構造体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の接合構造体の製造方法において、
    前記集光レンズとして、単一の球面レンズを用いることを特徴とする接合構造体の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の接合構造体の製造方法において、
    前記集光レンズとして、複数の組合せレンズ、または、非球面レンズを用いることを特徴とする接合構造体の製造方法。
  7. 金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体の製造方法であって、
    レーザ光の径を調整するマスクと、レーザ光を走査させるビームスキャナと、当該マスクの透過像を対象物に結像させる、結像点が球面状の像面を形成する結像レンズと、を備えた結像光学系を用意し、
    前記樹脂部材との接合面を構成する前記金属部材の表面部に、前記結像光学系を用いてレーザ光を結像させることにより複数の穿孔部を形成する穿孔工程と、
    前記複数の穿孔部に前記樹脂部材を充填することにより、前記金属部材と当該樹脂部材とを接合する接合工程と、を含み、
    前記穿孔工程では、前記複数の穿孔部にそれぞれ対応する複数のレーザ結像予定位置を前記金属部材の表面に設定し、当該各レーザ結像予定位置における接平面に対応する、前記像面の接平面に対して垂直な方向からレーザ光が結像されるように、前記ビームスキャナを制御することを特徴とする接合構造体の製造方法。
  8. 金属部材と樹脂部材とが接合された接合構造体であって、
    レーザ光を走査させるビームスキャナと、当該ビームスキャナを経由したレーザ光を集光して対象物に照射する、集光点が球面状の仮想面を形成する集光レンズと、を備えた集光光学系を用いて、前記樹脂部材との接合面を構成する前記金属部材の表面部に、レーザ光を照射することにより、当該金属部材の表面に対して垂直な方向に延びる複数の穿孔部が形成されており、
    前記複数の穿孔部に前記樹脂部材が充填されていることを特徴とする接合構造体。
JP2015048641A 2015-03-11 2015-03-11 接合構造体の製造方法 Active JP6451420B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015048641A JP6451420B2 (ja) 2015-03-11 2015-03-11 接合構造体の製造方法
PCT/JP2016/055467 WO2016143520A1 (ja) 2015-03-11 2016-02-24 接合構造体の製造方法および接合構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015048641A JP6451420B2 (ja) 2015-03-11 2015-03-11 接合構造体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016168600A true JP2016168600A (ja) 2016-09-23
JP6451420B2 JP6451420B2 (ja) 2019-01-16

Family

ID=56880329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015048641A Active JP6451420B2 (ja) 2015-03-11 2015-03-11 接合構造体の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6451420B2 (ja)
WO (1) WO2016143520A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110891730A (zh) * 2017-06-27 2020-03-17 激光工程应用公司 用于构建基材的方法、包括基材和用于构建所述基材的设备的组件、以及具有这种结构的基材
CN114728373A (zh) * 2019-12-31 2022-07-08 韩商未来股份有限公司 激光加工系统及激光加工方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK179398B1 (en) * 2016-10-31 2018-05-28 Vkr Holding As Method of providing a covering element and a covering element for covering a hinge part of a roof window

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005514212A (ja) * 2002-01-16 2005-05-19 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト レーザ加工装置
JP2006015405A (ja) * 2004-06-02 2006-01-19 Nagoya Industrial Science Research Inst レーザを用いた部材の接合方法、レーザ光照射による接合加工物及び接合形成認識装置
JP2010274279A (ja) * 2009-05-27 2010-12-09 Nagoya Industrial Science Research Inst レーザを用いた部材の接合方法
JP2013071312A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Hitachi Automotive Systems Ltd 金属部材と成形樹脂部材との複合成形体および金属部材の表面加工方法
JP2014065054A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Nec Corp 金属の加工方法、金属材料、金属樹脂複合部材の製造方法、および金属材料の加工装置
JP2014166693A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Daicel Polymer Ltd 複合成形体とその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2251133B1 (en) * 2009-05-15 2014-07-02 Swiss Micro Laser GmbH Method for generating a surface structure
JP5953198B2 (ja) * 2011-09-28 2016-07-20 株式会社リプス・ワークス 極短パルスレーザによる多次元パターン形成装置及び形成方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005514212A (ja) * 2002-01-16 2005-05-19 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト レーザ加工装置
JP2006015405A (ja) * 2004-06-02 2006-01-19 Nagoya Industrial Science Research Inst レーザを用いた部材の接合方法、レーザ光照射による接合加工物及び接合形成認識装置
JP2010274279A (ja) * 2009-05-27 2010-12-09 Nagoya Industrial Science Research Inst レーザを用いた部材の接合方法
JP2013071312A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Hitachi Automotive Systems Ltd 金属部材と成形樹脂部材との複合成形体および金属部材の表面加工方法
JP2014065054A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Nec Corp 金属の加工方法、金属材料、金属樹脂複合部材の製造方法、および金属材料の加工装置
JP2014166693A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Daicel Polymer Ltd 複合成形体とその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110891730A (zh) * 2017-06-27 2020-03-17 激光工程应用公司 用于构建基材的方法、包括基材和用于构建所述基材的设备的组件、以及具有这种结构的基材
CN110891730B (zh) * 2017-06-27 2022-09-06 激光工程应用公司 用于构建基材的方法、包括基材和用于构建所述基材的设备的组件、以及具有这种结构的基材
CN114728373A (zh) * 2019-12-31 2022-07-08 韩商未来股份有限公司 激光加工系统及激光加工方法
JP2023502617A (ja) * 2019-12-31 2023-01-25 ミーレ カンパニー インコーポレイテッド レーザ加工システム及びレーザ加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6451420B2 (ja) 2019-01-16
WO2016143520A1 (ja) 2016-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5148717B2 (ja) パルスレーザ加工装置およびパルスレーザ加工方法
WO2016151740A1 (ja) レーザ加熱制御機構、レーザ加熱制御方法、レーザ加熱制御プログラムおよび3次元造形装置
JP6589115B2 (ja) マイクロニードル製造装置
JP6451420B2 (ja) 接合構造体の製造方法
JP6159428B2 (ja) レーザ加工システム及び方法
JP5803316B2 (ja) 構造物の製造方法
KR20160040707A (ko) 레이저 빔과 레이저 툴과 레이저 장치와 제어 장치를 이용한 피가공물 가공 방법
DE102007060618A1 (de) Anordnungsherstellungsverfahren, Laserverarbeitungsverfahren und Laserverarbeitungsvorrichtung
JP5062838B2 (ja) レーザマーキング装置
JP5861494B2 (ja) レーザ加工装置およびレーザ加工方法
JP5634765B2 (ja) パルスレーザ加工方法およびパルスレーザ加工用データ作成方法
CN109937102A (zh) 用于逐层地增材制造构件的方法和对应的计算机程序载体
CN112475638B (zh) 一种基于轴锥透镜的激光微孔加工系统和方法
US20210387284A1 (en) Method and apparatus for irradiating a material with an energy beam
JP2011020175A (ja) 筒状体のレーザ加工方法と筒状体のレーザ加工装置
JP5498852B2 (ja) パルスレーザ加工装置、シェーディング補正装置およびパルスレーザ加工方法
KR101653524B1 (ko) 레이저 3차원 가공 시스템
KR20090083636A (ko) 레이져 어블레이션을 이용한 초발수성 표면 가공방법과듀얼 스케일의 미세구조를 갖는 초발수성 표면의 고체기재
JP5632662B2 (ja) パルスレーザ加工方法
JP2005254618A (ja) 樹脂溶着装置
CN112823075B (zh) 激光加工机及激光加工方法
KR102189459B1 (ko) 홀 가공 방법 및 그 장치
KR102643724B1 (ko) 레이저 가공 디바이스
JP2020082149A (ja) レーザ照射システム
JP2005313204A (ja) レーザ孔形成装置、レーザ加工装置及びレーザ孔形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6451420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250