JP2016168559A - スケール抑制方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の地熱利用システムにおいて従来発生していたスケールによってもたらされていた種々の問題点を解決する。【解決手段】地熱熱水に薬剤を添加することでスケール生成を抑制する方法であって、Caイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を併用することを特徴とするスケール抑制方法、およびCaイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置を具備することを特徴とするスケール抑制装置。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、熱交換器、配管内などに付着するスケールを抑制する方法、およびその装置に関する。
一般に、ボイラや冷却塔、地熱発電等の分野においては、カルシウム、鉄、シリカ成分などを含有する熱水を配管に通水する必要があり、長時間連続運転を行ううちに、配管内壁にスケールが発生することが知られている。
カルシウムスケールや鉄スケールについては清缶剤が開発されており、条件を整えて薬剤注入することで、ある程度スケールを防止したり、発生したスケールを洗浄・除去することができる。
しかし、シリカスケールについては有効な方法が少なく、現在までのところ、広く実用化されるに到っていない。例えば、シリカ成分が低濃度であればイオン交換樹脂を用いてケイ酸を除去することで対応されているが、イオン交換樹脂は高価であり、使用できる状況は限られている。また、ボイラ・冷却塔など循環系の運用では、濃縮による濃度上昇を監視して、一部排水と注水による希釈を行うことで、スケール析出を抑制している。
また、地熱発電所のような、数100mg/Lの高濃度のシリカを含有し、時間あたり数百m以上の大水量を運用する環境においては、析出するシリカも膨大な量になって、配管閉塞、還元井の閉塞へと至る。結果として、通水量の低下、すなわち得られるエネルギー量の低下より、発電量の低下を引き起こす為、電力事業者にとっての重要な課題である。
地熱発電所における従来技術としては、フラッシュ(気水分離)後の水を滞留させ、硫酸注入をしてpHを低下させてシリカを析出しにくくする方法があるが、還元井内の地中でCa等と反応して固形化し、井戸の寿命を短くする問題がある。また、シリカの濃度と飽和溶解度等から算出される、スケールが発生しない高温域で還元井へ送水する方法もあるが、低温までの熱利用を行うことを目的とするバイナリ型の地熱発電においては適用が難しい。
シリカの種晶を投入し、表面にシリカを析出させる方法では、スケール原因となるモノケイ酸の濃度で飽和溶解度を下回らせることが難しく、熱交換器通過時に水温が低下するバイナリ型では熱交換器へのスケール析出を防止することは難しい。凝集剤を投入するものもあるが、スケール原因となる地熱水中のモノケイ酸は分子量が小さく、多量の凝集剤を必要とする。
特許登録第4020288号公報 特許登録第5563854号公報
「鉄−シリカ無機高分子凝集斉の特性と水処理性」江原他 2000.11 第8回衛生工学シンポジウム
上述した地熱発電におけるシリカスケール抑制技術においては、効率よく十分にスケール防止ができないことが課題であった。本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、上述した課題を解決するためになされたものであり、シリカスケールが発生しにくい水を得ることで、スケール抑制を図ることを目的とする。
以下、本発明の実施形態によるスケール抑制方法および装置の好ましい一具体例について、必要に応じて図面を参照しながら説明する。
前記の通り、地熱発電等の分野においては、カルシウム、鉄、シリカ成分などを含有する熱水を配管に通水する必要があり、長時間連続運転を行ううちに、配管内壁にスケールが発生することが知られている。
スケールの発生は、通水した熱水温度が急激に低下する場所において顕著である。このようなスケールの発生は、例えば、地熱発電、特に地熱バイナリーサイクル発電、において観察することができる。
図1は、地熱バイナリーサイクル発電の概要を示す図面である。
図1において、生産井1より得られた地熱熱水は、蒸発器と呼ばれる熱交換器2において低沸点媒体との熱交換が行われる。低沸点媒体に熱エネルギーを奪われた地熱熱水は、還元井3を通じて、地中深くに吐出される。
一方、低沸点媒体は、熱交換器2において地熱熱水より熱エネルギーを奪い、その熱でガス化されて圧力が上昇する。低沸点媒体のガスは、タービン4を回し、タービン4に連結された発電機5を回して、電力を発生させる。その後の低沸点媒体は、凝縮器6に通されて、熱を奪われて液化される過程で圧力が低下する。
以上が、地熱発電における基本プロセスである。
上述のプロセスの中で、スケールが発生しやすい箇所は、主に三箇所存在する。
第一に、熱水が生産井1の内部から地上へ湧き上がってくる段階である。ここでは、熱水の湧出に伴い、地熱熱水の温度・圧力が低下することがきっかけとなり、炭酸カルシウムを主成分とするスケールが発生しやすいとされている。
第二に、熱交換器2の内部である。ここでは、低沸点媒体との熱交換により急速に熱水の温度が降下し、アモルファスシリカやカルシウムを主成分とするスケールが発生することが知られている。
第三に、熱交換器2以降の還元配管である。ここでも継続的に熱水の温度は下がり続けるため、アモルファスシリカなどのスケールが発生する。
地熱発電の方式として一般的なフラッシュシステムと比べたバイナリシステム特有の課題としては、比較的温度域が低く200℃以下の熱水を用いることが多いことから、発電設備内部でシリカスケールが発生しやすいことが挙げられる。シリカスケールは、強固に設備内部に固着し、酸によって比較的容易に溶解するカルシウムスケールなどよりも薬品洗浄性が悪く、設備寿命を縮める原因となったり、井戸の閉塞・呑込み量低下に伴う発電量の低下を招いたりする。
ここで、シリカスケールの発生メカニズムについて、簡単に記載する。
地熱熱水中には、シリカスケールの元になるケイ酸〔Si(OH)〕が含まれている。ケイ酸は、温度やpH、共存する塩により飽和溶解度が変化する。公開されている地熱熱水の成分分析結果を参照すると、地熱熱水中にはSiO換算として、少なくとも数100mg/L、多いところでは1000mg/Lを超えるシリカ成分が含まれる。
上述のバイナリシステムにおいては、湧出した熱水の温度が概ね150℃〜200℃程度、還元される熱水の温度が100℃〜150℃程度の範囲の熱水を運用することが多く、熱交換器で熱水の温度降下が起きる。温度降下に伴い、ケイ酸の飽和溶解度が溶解濃度を下回ると、ケイ酸が過飽和状態となり、スケールが析出するとされる。
過飽和状態となったケイ酸は、時間に応じて形態を変化させる。すなわち、重合する。
2Si(OH) → (OH)Si−O−Si(OH)+HO ・・・式(1)
ケイ酸(Si(OH))の反応を模式的に式(1)に示した。この式(1)のように、ケイ酸のOH基部分が脱水縮合する。この反応を重ねることで、ケイ酸は分子量を増大させ、ポリケイ酸となる。
ポリケイ酸は、やがて配管表面に付着し、付着したものをきっかけにして配管表面を覆うように生長する。初めはゲル状に付着するが、時間が経つにつれ、次第に強固に固着するようになる。
シリカスケールは上記のようにして発生するが、陽イオンの共存がシリカスケールの発生に影響を与えるとの研究がある。そこで、以下のように検討を行った。
1700mg−SiO/Lのケイ酸液を調製し、よく溶解させた後に、硫酸を用いてpH8へ調整し、過飽和のケイ酸液を得た。この過飽和ケイ酸液を用いて、90℃で3週間循環通水した配管には、スケールは見られなかった。そこで、過飽和ケイ酸液を一部分取し、塩化カルシウム溶液を添加・撹拌したところ、析出物を得られたので、観察した。
図2は、上記の析出によって得られた沈殿物を乾燥し、電子顕微鏡(SEM)で観察した像であって、図2Aは、カルシウム添加濃度が1mmol/Lである場合について、図2Bは、カルシウム添加濃度が10mmol/Lである場合について、図2Cは、カルシウム添加濃度が100mmol/Lである場合について、示すものである。
カルシウム添加濃度が1mmol/Lである場合および10mmol/Lである場合、アモルファスシリカ(SiO)が主体であり(図2A、図2B)、カルシウム添加濃度が100mmol/Lである場合、一部硫酸カルシウムが析出した(図2C)。カルシウム添加濃度が1mmol/Lである場合および10mmol/Lである場合、微細なゲル状粒子が析出し(図2A、図2B)、100mmol/Lである場合、針状結晶化した硫酸カルシウムと、不定形部分としてシリカが観察された(図2C)。これらの結果から、カルシウム添加によってアモルファスシリカが析出することと、濃度に応じて析出物の組成が変化することを導きだせる。
同様の試験を鉄(III)イオンについても同様に行った。
そして、イオン(カルシウムイオンおよび鉄イオン)の添加量と、シリカ沈殿量について整理した(図3)。ケイ酸とカルシウムが単純にケイ酸カルシウムを形成するとSi/Ca比は0.5〜1であるが、実際には特にカルシウムイオン添加量が少ない領域で、相対的に多くのシリカが沈殿している。鉄についても同様である。この現象は、以下のモデルにより説明できる。
すなわち、地熱熱水中に溶解したケイ酸は、温度低下により過飽和となると、重合してポリケイ酸となる。ポリケイ酸は、共存する多価陽イオンにより架橋され、分子量が大きくなる。分子量が大きくなると、いわゆる分子間力による凝集作用も働くようになり、固形物化が促進され、配管に付着しやすくなる。すなわち、多価の陽イオンの存在は、スケール生成を早めることとなる。
本発明の実施形態は、地熱熱水から生じるスケール抑制方法に関する。
したがって、本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、
地熱熱水に薬剤を添加することでスケール生成を抑制する方法であって、
Caイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を併用すること、を特徴とするものである。
そして、本発明の実施形態によるスケールの抑制装置は、Caイオンと結合する薬剤1、ケイ酸およびシリカコロイドの分散を促進する薬剤2、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置を具備すること、を特徴とする。
本発明の実施形態によるスケール抑制方法によれば、所定の薬剤の添加によって、地熱熱水がスケール原因物質を析出しにくく、しかも仮に析出しても配管等への付着・蓄積しにくい性質にすることができる。
このことから、本発明の実施形態によれば、各種の地熱利用システムにおいて従来発生していたスケールによってもたらされていた種々の問題点を解決することができる。
このような本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、地熱発電システム、特に地熱バイナリーサイクル発電において、その効果が顕著である。
そして、本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、単に、地熱熱水の地上部分の流路におけるスケールの発生を抑制するだけではなくて、地熱熱水が地上に噴出する前あるいは地中に還元された後においてもスケールによる問題を予防ないし抑制できるものである。
地熱バイナリーサイクル発電の概要を示す図面。 過飽和ケイ酸液に塩化カルシウム溶液を添加して得られた析出物の電子顕微鏡写真。 スケール析出における陽イオンの影響を表す図面。 本発明の実施形態によるスケール抑制方法を説明する図面。 薬剤2によるケイ酸重合物の分子量変化を示す図面。 実施例1において確認された、管内の状況(薬剤添加なし)を示す光学顕微鏡写真。 実施例1において確認された、管内に付着したスケールの走査型電子顕微鏡(SEM)写真。 実施例1において確認された、管内の状況(薬剤添加あり)を示す光学顕微鏡写真。 実施例2において確認された、薬剤1の添加効果ならびに薬剤2の添加効果を表す図面。
<スケール抑制方法>
本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、
地熱熱水に薬剤を添加することでスケール生成を抑制する方法であって、
Caイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を併用すること、を特徴とするものである。
このような本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、好ましくは、例えば、「地熱発電システム」に適用可能なものであって、特に、「地中から生産井を通して採取された地熱熱水から熱エネルギーを取り出した後、その地熱熱水を還元井を通じて地中へ戻す地熱発電システムにおける前記地熱熱水の流路に発生するスケール」を抑制できる方法である。
なお、地熱熱水から取り出した「熱エネルギー」の利用形態としては、他の材料(固体、液体、気体の単独またはそれらの混合物)等の加熱を挙げることができ、また、地熱熱水からの「熱エネルギー」の取り出し装置としては、例えば熱交換器等を挙げることができる。例えば、加熱対象が低沸点溶媒であり、地熱熱水からの「熱エネルギー」の取り出しと低沸点媒体の加熱が共通の熱交換器で行われる地熱発電システムは、例えば「地熱バイナリーサイクル発電システム」を一つの具体例として包含する。
したがって、上記の地熱発電システムの具体的としては、好ましくは、「地熱バイナリーサイクル発電システム」を挙げることができる。ここで、「地熱バイナリーサイクル発電」とは、「地熱流体の熱エネルギーを熱交換器において低沸点媒体などのほかの流体に伝え、加熱、気化された媒体でタービンを駆動する発電サイクル」(JIS B0127 (2102) 7106)を言うものである。
図4は、本発明の実施形態によるスケール抑制方法を「地熱バイナリーサイクル発電システム」へ適用した場合について示すものである。
図4において、生産井1より得られた地熱熱水は、熱交換器2において低沸点媒体との熱交換が行われる。低沸点媒体に熱エネルギーを奪われた地熱熱水は、還元井3を通じて、地中深くに吐出される。なお、熱交換器2と還元井3との途中には、必要に応じて、シリカ分離器7を設けることができる。上記の生産井1、熱交換器2、シリカ分離器7および還元井3は、地熱熱水が流通する配管8によって接続されている。
一方、低沸点媒体は、熱交換器2において地熱熱水より熱エネルギーを奪い、その熱でガス化されて圧力が上昇する。低沸点媒体のガスは、タービン4を回し、タービン4に連結された発電機5を回して、電力を発生させる。その後の低沸点媒体は、凝縮器6に通されて、熱を奪われて液化される過程で圧力が低下する。
この図4には、薬剤1の添加位置A、薬剤3の添加位置Bおよび薬剤2の添加位置Cが示されている。なお、薬剤1、薬剤2、薬剤3のうち、いずれかの薬剤を用いない場合、その薬剤の添加位置を省略できることは言うまでもない。また、薬剤1、薬剤2、薬剤3のそれぞれの薬剤の添加位置は、一箇所である必要はなく、複数箇所に設けることができる。
発明の実施形態によるスケール抑制方法では、まず、地熱熱水に薬剤1を添加する。
薬剤1は、Caイオンと結合する薬剤である。この薬剤1は、主にカルシウムや鉄などの多価陽イオンの効果を減殺する作用を有する。すなわち、イオン結合などでこれらの陽イオンと結合するものであって、例えばカルボキシル基やホスホン酸基、スルホン酸などを分子内に含む、有機高分子化合物を用いることができる。
このような薬剤1の好ましい具体例としては、(1)カルボキシル基を含む化合物、好ましくは、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体等、(2)リン酸基を含む化合物、好ましくは、ヒドロキシエチジレンジホスホン酸等、(3)スルホン酸を含む化合物、好ましくは、ポリアクリル酸重合体の一部にスルホン酸を共重合させたもの等を挙げることができる。また、カルシウムスケール抑制剤として市販されているものを用いることができる。
これらの中で最も好ましいものは、ポリアクリル酸であって、地熱熱水に含まれるCaイオンと当量以上の官能基量を含むように添加するものである。
地熱熱水への薬剤1の添加は、薬剤2の添加および薬剤3の添加よりも前であればよい。このことから、薬剤1は、図4に具体的に示されるように、添加位置Aのような生産井1の坑内に添加することが最も好ましい。
薬剤1の添加量は、地熱熱水に含まれるCaイオンに対して、当量以上の該当官能基量を含むようにすることが望ましい。また、添加した結果として遊離状態のカルシウムイオン濃度が10mg/Lを下回るようにすることが望ましい。遊離状態のカルシウムイオン濃度は、フタレインなどを用いた比色法により測定することができる。薬剤1の添加量が上記範囲内であることにより、カルシウムとシリカの反応をきっかけとしたスケールの析出を抑制することができる。
添加後は、配管内で撹拌し、薬剤の分散を促進することが望ましく、スタティックミキサーなども用いてよいが、圧力の損失を生じる為、過剰にならないよう注意が必要である。
なお、薬剤1は、地熱熱水のCaイオン濃度が低い場合には、その添加量を低減することができ、場合により、その添加を省略することができる。
続いて、薬剤3を添加する。
薬剤3は、シリカコロイドの生成を促進する薬剤である。この薬剤3は、地熱熱水中のケイ酸の重合を促進する機能を有する。薬剤3には、例えば予め重合させたケイ酸、すなわちポリケイ酸を用いることで、地熱熱水中のケイ酸の重合を促進することができる。
液中でのケイ酸の重合に伴う分子量分布の変化は、初期は均等に重合が進行し、全体的に分子量が増加して一次粒子が形成されることと、その後に一次粒子同士が重合して更に大きな分子量を持つ群のダブルピークとなると、理解することができる。
ここで、薬剤3のように予め重合させて分子量を増大させたポリケイ酸を過飽和となる地熱熱水に添加すると、既に大きな分子量を持つポリケイ酸に更にケイ酸が重合されることで、比較的短い時間で分子量10万以上の大きなポリケイ酸群と分子量1万以下の小さなポリケイ酸群とを形成することができる(図5)。図5は、90℃、pH8の800mg−SiO/Lの溶液に、20mg−SiO/Lのポリケイ酸を添加・撹拌した後に、遠心分離フィルタ(分画分子量1万、10万、100万)で分画し、それぞれの濾液のシリカ濃度を測定したものから描いた、シリカの分子量分布である。ポリケイ酸を添加することで、分子量10万以上のポリケイ酸群と、分子量1万以下ポリケイ酸群とが形成され、間の1万〜10万の群は検出されなかった。すなわち、薬剤3により、ケイ酸の分子量を制御することが可能である。薬剤3により分子量を大きくすることは、分子数を減らす効果を持つ。すなわち、後述する薬剤2が標的とする分子の数を削減することができ、薬剤2の効果を押し上げる。
薬剤3の添加量は、地熱熱水に含まれるケイ酸濃度に対して、SiO濃度換算で好ましくは1%〜10%、特に好ましくは2〜5%である。薬剤3の添加量が上記範囲内であることにより、ケイ酸分子量の増大、およびポリケイ酸分子数の減少という効果を容易に得ることができる。
続いて、薬剤2を添加する。
薬剤2は、シリカコロイドの分散を促進する機能を有する。薬剤2によって、地熱熱水中の微小粒子を均一に分散される。この薬剤2は、前述の薬剤3などにより重合したポリケイ酸の配管への付着を防止する作用を有する。
薬剤2としては、(1)陰イオン界面活性剤、好ましくはポリアクリル酸、アルキルスルホン酸等、(2)陽イオン界面活性剤、好ましくは四級アンモニウム塩等、(3)陰イオン性高分子分散剤、好ましくはナフタレンスルホン酸ホルマリン重合物等、(4)分子内で分極する構造により分散効果を得る仕組みの分散剤、好ましくはポリビニルピロリドンやその共重合体などを用いることが望ましい。これらの中で最も好ましいものは、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸である。
薬剤2を添加することにより、微小粒子として熱水中に存在するスケール原因物質が配管表面へ付着するのを抑制するほか、配管表面に既に付着したスケールに対して更にスケール付着が進むことを抑制できる。
薬剤2の添加は、例えば薬剤1の添加の後、薬剤3の添加前に行うことができる。この場合、薬剤2の添加は、図4の添加位置Bのように、地熱熱水が生産井1から湧出した後の地上部分で行うことが好ましい。
薬剤2の添加量は、地熱熱水中のケイ酸濃度に対して、好ましくは1%〜20%、特に好ましくは2%〜5%である。薬剤2の添加量が上記範囲内であることにより、シリカの分散性向上による付着抑制という効果を容易に得ることができる。
薬剤3の添加は、薬剤1の添加後、熱交換処理の前に行うことができる。ただし、薬剤3を添加するとポリケイ酸が形成され、それ自体はスケール生成を促進する方向である為、薬剤3の添加の際には、地熱熱水中に薬剤2が存在していることが望ましい。
薬剤2と薬剤3の添加順序は、一般に薬剤2添加後に薬剤3とする方が、プロセス内を広くカバーすることができる。しかしながら、薬剤3により十分にケイ酸の重合を進めてから分散剤を添加する方が、分散効果を高く得られるので、熱交換器内部へのスケール付着は少なく抑えることができる。よって、薬剤2と薬剤3の添加順序は、プラント設計の思想に合わせて適宜選択することができる。
薬剤1〜3のいずれか2種以上が添加された地熱熱水は、スケール原因物質が析出しにくく、しかも析出しても配管へ付着・堆積しにくい性質を得たため、熱交換器内でのスケール発生を少なく抑えることができる。
次いで、この薬剤添加済の地熱熱水は、図4のように還元井3を通じて地中へ戻すことができる。
地上の還元配管でのスケール析出に関しては、前述の薬剤添加で抑制を図ることができるが、地中、すなわち還元井3以降、地中の水脈における閉塞においては、必ずしもその限りではない。還元井3から地中に排水された還元熱水は、地中の砂礫などを通じて貯留層へ浸透していく。還元井の呑込み水量低下は、還元坑井配管へのスケール付着による流路の閉塞の他、地中の熱水貯留層への浸透が悪くなることとされているが、地中の反応についてはサイトごとに現象が異なることから想定・対策が難しい。硫酸を添加して熱水のpHを下げ、ケイ酸の重合を遅らせる手法があるが、過飽和のケイ酸が存在する限り、通常、時間が経てばいずれ析出する。
そこで、地熱熱水を還元井3から地中へ戻すまでに、地熱熱水からシリカを除去することが好ましい。このために、図4に示した通り、シリカ分離器7を設けて、過飽和分のシリカを熱水中から除去することが望ましい。
ここまでのプロセスで、過飽和分のシリカは、分子量10万以上のコロイド化していることから、具体的な分離装置は、薬剤による凝集、膜分離、重力沈降、加圧浮上などの浮上分離などやそれらの組み合わせを用いることができる。分離膜としては、高温・耐圧性に優れたセラミクス膜を用いることができるほか、この段階では既に100〜120℃付近まで熱水温度が低下してきていることが多く、有機膜をも用いることができる。凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウムやポリ硫酸鉄などのアルミ系、鉄系の凝結剤の他、高分子凝集剤を併用することで、分離性を高くすることができる。なお、凝結剤は、分子量10万以上のコロイド群を重点的に凝集させることができるので、効率的である。
以上のように、本発明の実施形態によるスケール抑制方法は、好ましくは、例えば、「地熱発電システム」に適用可能なものであって、特に、「地中から生産井を通して採取された地熱熱水から熱エネルギーを取り出した後、その地熱熱水を還元井を通じて地中へ戻す地熱発電システムにおける前記地熱熱水の流路(特に、熱交換器の内部の流路)に発生するスケール」を抑制できる方法である。
本発明の好ましい実施形態としては、前記のシリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、前記のシリカコロイドの生成を促進する薬剤3とを併用するスケール抑制方法、および
前記のCaイオンと結合する薬剤1と、前記のシリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、前記のシリカコロイドの生成を促進する薬剤3とを併用するスケール抑制方法を挙げることができる。
<スケールの抑制装置>
本発明の実施形態によるスケールの抑制装置は、Caイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置を具備すること、を特徴とする。
このようなスケールの抑制装置の好ましい一具体例としては、(イ)地中から地熱熱水を採取する装置、(ロ)地熱熱水から熱エネルギーを取り出す装置、(ハ)地熱熱水を地中へ戻す装置、(ニ)Caイオンと結合する薬剤1、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置、および(ホ)前記の(イ)〜(ニ)に地熱熱水を流通させる装置を具備するもの、を挙げることができる。
ここで、(イ)地中から地熱熱水を採取する装置としては、図4に示される生産井1を挙げることができ、(ロ)地熱熱水から熱エネルギーを取り出す装置としては、図4に示される熱交換器2を挙げることができ、(ハ)地熱熱水を地中へ戻す装置としては、図4に示される還元井3を挙げることができ、(ニ)Caイオンと結合する薬剤1、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置としては、図4に示される薬剤1の添加位置A、薬剤3の添加位置Bおよび薬剤2の添加位置Cを挙げることができ、(ホ)前記の(イ)〜(ニ)に地熱熱水を流通させる装置としては、図4に示される配管8等を挙げることができる。
本発明の実施形態によるスケールの抑制装置は、上記の(イ)〜(ホ)に加えて、更に(ヘ)地熱熱水からスケールを除去する装置を具備するものが好ましい。なお、この場合、前記の「(ホ)前記の(イ)〜(ニ)に地熱熱水を流通させる装置」は、「(ホ)前記の(イ)〜(ヘ)に地熱熱水を流通させる装置」に変更される。この(ヘ)地熱熱水からスケールを除去する装置としては、図4に示されるシリカ分離器7を挙げることができる。
<実施例1>
90℃の模擬地熱水を循環させ、一部に試験体としてSUS316L製の管を接続し、スケール発生について観察した。循環期間は3週間であり、初期のケイ酸濃度は500mg−SiO/L、カルシウム濃度は14mg/L、pHは8.5とした。
循環後の管内を光学顕微鏡によって観察した。結果は、図6に示される通りである。なお、図6Aは、観察倍率25倍で観察したときのものであり、図6Bは、図6A中の四角で囲まれた領域を観察倍率100倍で観察したときのものである。図6Aおよび図6Bに示されるように、管内表面には白色の析出物が付着していた。
上記の析出物を採取して、それを走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した、結果は、図7に示される通りである。さらに、元素分析を行った結果、主成分がSi、Oであり、わずかにCaおよびFe(装置からの溶出と考えられる)が含まれることがわかった。すなわち、付着物はシリカスケールであり、本試験条件では、シリカスケールの析出が進行していくことがわかった。
続いて、再び90℃の模擬地熱水を循環させ、一部に試験体としてSUS316L製の管を接続し、スケール発生について観察した。循環期間は3週間であり、初期のケイ酸濃度は500mg−SiO/L、カルシウム濃度は14mg/L、pHは8.5とした点は上記条件と同様である。今回は、薬剤1としてポリアクリル酸ナトリウム液を用い、薬剤2としてポリビニルピロリドン液を用い、それぞれ50ppm、20ppmを添加した。
循環後の管内を光学顕微鏡によって観察した。結果は、図8に示される通りである。なお、図8Aは、観察倍率25倍で観察したときのものであり、図8Bは、図8A中の四角で囲まれた領域を観察倍率100倍で観察したときのものである。
本試験においては、シリカスケール付着は見られなかった。すなわち、薬剤により、シリカスケールの配管への付着を抑制できることが確認できた。
<実施例2>
初期のケイ酸濃度500mg−SiO/L、カルシウム濃度14mg/L、pHは8.5、90℃の模擬地熱水へ、薬剤1、薬剤2を2:1で添加・混合した。上記混合後、遠心分離可能な限外ろ過膜(分画分子量3000)により熱水の濾液を得た。ろ過前後のシリカ、カルシウム濃度を計測した。遊離カルシウムについてはフタレインを用いた比色法、溶解性シリカについてはモリブデン青による比色法、その他のカルシウムとシリカについては、ICP発光法によりCa、Si濃度を計測し必要に応じて換算した。
図9Aでは、カルシウム濃度を示した。
薬剤1の濃度が上昇するにつれて遊離カルシウム濃度が低下する。一方、分子量3000以上の画分が増えていることから、薬剤がカルシウムと結合したことにより、反応性を失ったことがわかる。薬剤1はろ過により分離され、濾液には含まれない。
図9Bでは、シリカ濃度を示した。
薬剤2の濃度が上昇すると、溶解性シリカ(ケイ酸モノマー、ダイマーが検出される)濃度が一旦上昇し、下降する。その動きと対照的に連動して、分子量3000以下の小さなシリカコロイドが減少し、増加する。薬剤2は分散剤であり、シリカと強固な結合は作らないことから、薬剤2の添加により、シリカの重合速度を遅くする効果を得られていることがわかる。薬剤2はろ過により分離され、濾液には含まれない。分子量3000以上の画分が増加して減少しているのは、薬剤に巻き込まれてろ過により分離されるシリカ量の増加と、重合が遅くなることによる全体的な分子量の低下による減少と考えられる。すなわち、実施例1に示したスケール抑制効果を重合速度の低下という観点から裏付けている。
1 生産井
2 熱交換器
3 還元井
4 タービン
5 発電機
6 凝縮器
7 シリカ分離器
8 配管
A 薬剤1の添加位置
B 薬剤3の添加位置
C 薬剤2の添加位置

Claims (12)

  1. 地熱熱水に薬剤を添加することでスケール生成を抑制する方法であって、
    Caイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を併用することを特徴とする、スケール抑制方法。
  2. 前記のシリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、前記のシリカコロイドの生成を促進する薬剤3とを併用する、請求項1に記載のスケール抑制方法。
  3. 前記のCaイオンと結合する薬剤1と、前記のシリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、前記のシリカコロイドの生成を促進する薬剤3とを併用する、請求項1に記載のスケール抑制方法。
  4. 前記の薬剤1が、前記の地熱熱水に含まれるCaイオンと当量以上の陰イオンを含むものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスケール抑制方法。
  5. 前記の薬剤3が、ポリケイ酸である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスケール抑制方法。
  6. 地中から生産井を通して採取された地熱熱水から熱エネルギーを取り出した後、その地熱熱水を還元井を通じて地中へ戻す地熱発電システムにおける前記地熱熱水の流路に発生するスケールの抑制方法である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のスケールの抑制方法。
  7. 前記の薬剤1、薬剤2および薬剤3の添加順序が、薬剤1、薬剤3、薬剤2の順番である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスケール抑制方法。
  8. 前記の薬剤1の添加を、前記の生産井の坑内で行う、請求項6または7に記載のスケール抑制方法。
  9. 前記の薬剤1、薬剤2および薬剤3の添加を、前記の地熱熱水が熱交換器に流入する前に行う、請求項6〜8のいずれか1項に記載のスケール抑制方法。
  10. 前記の地熱熱水から熱エネルギーを取り出した後、その地熱熱水を還元井から地中へ戻すまでに、前記の地熱熱水からシリカを除去する、請求項6〜9のいずれか1項に記載のスケール抑制方法。
  11. Caイオンと結合する薬剤1と、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2と、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置を具備することを特徴とする、スケール抑制装置。
  12. (イ)地中から地熱熱水を採取する装置、(ロ)地熱熱水から熱エネルギーを取り出す装置、(ハ)地熱熱水を地中へ戻す装置、(ニ)Caイオンと結合する薬剤1、シリカコロイドの分散を促進する薬剤2、シリカコロイドの生成を促進する薬剤3とのうち、少なくとも2種以上の薬剤を、地熱熱水に添加する装置、および(ホ)前記の(イ)〜(ニ)に地熱熱水を流通させる装置を具備することを特徴とする、請求項11に記載のスケール抑制装置。
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