JP2016167389A - 電磁引き外し装置および回路遮断器 - Google Patents

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Shino Nishihara
志乃 西原
岡田 健治
Kenji Okada
健治 岡田
卓也 香川
Takuya Kagawa
卓也 香川
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Abstract

【課題】モータ始動電流領域での動作時間が従来に比べて遅く、低過電流領域及び短絡電流領域での動作時間が従来と同等である、電磁引き外し装置および回路遮断器を提供する。【解決手段】シリンダ1とプランジャ2と制動ばねとポールヘッド4と電磁コイル5とヨーク6とアマチュア7とを備え、前記ヨーク6と前記ポールヘッド4との間に設けられるとともに、前記ヨーク6に接続され、前記ヨーク6から前記ポールヘッド4へ向かって延びてなる磁性体片8を備えることで、モータ始動電流領域での動作時間を遅延させる。【選択図】図2

Description

本発明は、電磁引き外し装置および回路遮断器に関する。
従来より、時延引外し要素としてオイルダッシュポット付き電磁石を用いた回路遮断器が知られている。(例えば、特許文献1を参照)。
すなわち、特許文献1に示された電磁引き外し装置では、電磁コイルに過電流が流れると磁性材であるプランジャが制動ばね(特許文献1の「ばね53」に相当)のばね力に打ち勝ってポールヘッド側に動く。そして、ポールヘッドに接近するとプランジャの磁束量が大きくなり、磁性材であるアマチュア(特許文献1の「操作棒62a」に相当)はポールヘッド側により強く吸引される。そして、アマチュアは回転運動し、配線用遮断器のラッチを外す。ラッチが外れることで、回路遮断器はトリップする。
オイルダッシュポット付き電磁石では、シリンダ内の制動油の粘性抵抗によるプランジャの制動を利用して反限時特性が得られる。一方、非常に大きな電流が流れると磁束が増大するため、プランジャがほとんど動かない状態でもアマチュアは瞬時に吸引され、回路遮断器はトリップする。
特開2013−145643号公報
ところで、従来のモータに比べ、近年のトップランナーモータは、始動電流が大きい。したがって、上記従来の回路遮断器では始動時に誤動作する可能性がある。そのため、モータ始動電流領域での動作時間のみを遅延させることができれば良い。即ち、始動電流領域(定格電流に対し、6〜8倍程度)での動作時間を従来に比べて遅くし、低過電流領域(定格電流に対し、1.25〜2倍程度)及び短絡電流領域(定格電流の約15倍以上)での動作時間を従来と同等にできれば良い。
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであって、始動電流領域での動作時間が従来に比べて遅く、低過電流領域及び短絡電流領域での動作時間を従来と同等とすることで、モータ始動電流が大きい場合の誤動作を防止することができる、引き外し装置および回路遮断器を提供することを目的とする。
本発明の電磁引き外し装置は、有底円筒状の非磁性材からなるシリンダと、磁性材からなり、前記シリンダ内部に設けられたプランジャと、前記プランジャを前記シリンダの底部となる後端側に向けて押す制動ばねと、磁性材からなり前記シリンダの前端側の開口を密閉するポールヘッドと、前記シリンダを巻くように設けられた電磁コイルと磁性材からなり、前記電磁コイルの外側に設けられ、前記シリンダの軸方向と平行に配置された平行片と、前記平行片の後端側から前記シリンダに向かって延びる直角片とを有するヨークと、磁性材からなり、前記ポールヘッド側へ回転運動できるような形で、前記平行片の前端側に接続されているアマチュアと、を備え、前記ヨークと前記ポールヘッドとの間に設けられるとともに、前記平行片の前端側に接続され、前記アマチュアより後端側で前記ヨー
クから前記ポールヘッドへ向かって延びる磁性体片を備えることを特徴とする。
本発明の回路遮断器は、上記電磁引き外し装置を備えたことを特徴とする。
本発明では、モータ始動電流が大きい場合の誤動作を防止することができる、引き外し装置および回路遮断器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電磁引き外し装置100の基本構成図である。 同実施形態に係る電磁引き外し装置100の断面図である。 低過電流領域の場合の同実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を説明するための断面図である。 低過電流領域の場合の同実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を説明するための断面図である。 始動電流領域の場合の同実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を説明するための断面図である。 短絡電流領域の場合の同実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を説明するための断面図である。 同実施形態に係る電磁引き外し装置100の磁性体片8を示した斜視図である。 磁性体片8の作用を説明するための断面図である。 同実施形態に係る電磁引き外し装置を回路遮断器に搭載したときの構成図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電磁引き外し装置100について、図1、図2、図7を用いて説明する。
<構成>
図1は、本実施形態に係る電磁引き外し装置100の基本構成図である。図1に示すように、電磁引き外し装置100は、有底円筒状の非磁性材からなるシリンダ1と、シリンダ1の内部に設けられたプランジャ2と、プランジャ2をシリンダ1の底部となる後端側に向けて押す制動ばね3と、シリンダ1を密閉するポールヘッド4と、シリンダ1を巻くように設けられた電磁コイル5と、略L字型の磁性材からなるヨーク6と、磁性材からなりポールヘッド4側へ回転運動可能なアマチュア7とからなる。
プランジャ2は断面が略円形である略軸対称形状であり、制動ばね3の一端が接触する径が太い部分(太径部2a)と、制動ばね3の内径より径が細い突出部2bとからなる。突出部2bは、制動ばね3の内側に入り込む構成になっている。
シリンダ1の底部と反対側には、ポールヘッド4が設けられ、プランジャ2と制動ばね3は、シリンダ1とポールヘッド4が囲む空間に収納される。通常、シリンダ1とポールヘッド4が囲む空間は、密閉状態であり、オイルなどの液体が充填されているが、本発明は、液体が充填されていない構成も含むものである。
ヨーク6は、略L字型の磁性材からなり、シリンダ1の軸に対して平行に配置された平行片6aとシリンダ1の軸に対して直角方向に延びる直角片6bを有する。また、直角片6bは、平行片6aの後端側からプランジャ2側に向かって延びており、シリンダ1に接続されている。なお、本発明では、ヨーク6は後述するようにプランジャ2と磁路を形成するように配置されていればよく、シリンダ1に必ずしも固定されていなくてもよい。
電磁コイル5は、プランジャ2とヨーク6に挟まれる形で、シリンダ1を巻くように設けられている。また、電磁コイル5は、主電路11に接続されている。本実施形態では、電磁コイル5と主電路11は同一部材で一体構成されている。なお、本発明では、電磁コイル5と主電路11が別部材であり、電気的に接続された構成であってもよい。
アマチュア7は、磁性材からなる。アマチュア7は、ポールヘッド4側へ回転運動できるような形で、ヨーク6の平行片6aに接続されている。
本実施形態に係る電磁引き外し装置100の磁性体片8の形態を図2、図7に基づいて説明する。図2は、電磁引き外し装置100の断面を示したものである。また、図2では構成を理解し易くするため、制動ばね3の図示は省略した。
図2に示すように、磁性体片8は、ヨーク6とポールヘッド4との間に設けられている。また、磁性体片8は、ヨーク6の平行片6aに接続されており、ヨーク6からポールヘッド4へ向かって延びている。磁性体片8とヨーク6とは、溶接、ロー付け、かしめ、接着などで接続されている。
また、図2に示すように本実施形態に係る電磁引き外し装置100では、磁性体片8は、ポールヘッド4より後端側に位置する。磁性体片8をポールヘッド4より後端側に設けることで、アマチュア7が回転運動する際に、アマチュア7と磁性体片8とが干渉しない構成とすることができる。
本発明に係る磁性体片8では、磁性体片8の材質は、ヨーク6と同じであるか否かは問わない。また、磁性体片8とヨーク6とは必ずしも溶接などで接続されている必要はなく、磁性体片8とヨーク6とが一体形成されていてもよい。
<動作>
以下、電磁コイル5に流れる電流が低過電流領域の場合における本実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を図2乃至図4に基づいて説明する。なお、図2乃至図4では構成を理解し易くするため、制動ばね3の図示は省略した。
電磁コイル5に電流が流れると、磁束が形成される。磁束は、ポールヘッド4とアマチュア7とヨーク6とプランジャ2とによって形成される磁路を通過する。図2に示すように、ポールヘッド4とプランジャ2の突出部2bとの間にはギャップが形成されているので、ポールヘッド4とプランジャ2との間には磁気吸引力が働く。即ち、プランジャ2には、ポールヘッド4側に移動する方向の力が働く。
プランジャ2に働く磁気吸引力が、制動ばね3がプランジャ2を押す力より大きくなると、プランジャ2はポールヘッド4側に移動し始める。プランジャ2の移動に伴い、ポールヘッド4とプランジャ2(突出部2b)の間のギャップは小さくなる。ギャップが小さくなれば、ポールヘッド4とアマチュア7とヨーク6とプランジャ2とによって形成される磁気回路の抵抗は小さくなるので、磁束は大きくなる。
磁束が大きくなることで、更にプランジャ2に働く磁気吸引力が大きくなり、ポールヘッド4とプランジャ2の間のギャップが更に小さくなる。以上の繰り返しによりギャップは徐々に小さくなっていくとともに、磁束は大きくなっていく。低過電流領域の場合は、図3に示すように、プランジャ2の突出部2bがポールヘッド4と接触又は近接する位置にまで達すると、アマチュア7にもポールヘッド4側に向かう大きな吸引力が働き、アマチュア7は回転運動する。そして、図4に示すように、アマチュア7はポールヘッド4側に吸着される。回路遮断器の機構部のラッチ50(図9参照)がアマチュア7によって押されると、回路遮断器は動作する。
以下、電磁コイル5に流れる電流が始動電流領域の場合における本実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を図5に基づいて説明する。なお、図5では構成を理解し易くするため、制動ばね3の図示は省略した。
電磁コイル5に電流が流れると、磁束が形成される。磁束は、ポールヘッド4とアマチュア7とヨーク6とプランジャ2とによって形成される磁路を通過する。ポールヘッド4とプランジャ2との間、及びアマチュア7とポールヘッド4との間には、それぞれギャップが形成されている。従って、電磁コイル5に電流が流れると、磁気吸引力により、プランジャ2及びアマチュア7には、ポールヘッド4側に移動する方向の力が働く。
低過電流領域の場合に比べ、始動電流領域の場合は、電磁コイル5に流れる電流が大きいので、より大きな磁束が得られる。即ち、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップがある程度小さくなれば、アマチュア7はポールヘッド4側に移動し始める。始動電流領域の場合、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップが、無通電の場合のギャップの約70%になった場合(図5参照)、アマチュア7は、回転運動する。そして、アマチュア7は、回路遮断器の機構部のラッチ50を押し、回路遮断器は動作する。
以下、電磁コイル5に流れる電流が短絡電流領域の場合における本実施形態に係る電磁引き外し装置100の動作を図6に基づいて説明する。なお、図6では構成を理解し易くするため、制動ばね3の図示は省略した。
電磁コイル5に流れる電流が短絡電流領域の場合は、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップが小さくならなくとも大きな磁束が得られ、通電開始から比較的短い時間で、アマチュア7は回転運動し、ポールヘッド4側に吸着される。一方、プランジャ2は、シリンダ1内部に存在する流体の粘性の影響で、アマチュア7ほど短い時間では動作することはできない。従って、アマチュア7が回転運動し、ポールヘッド4側に吸着されたときには、プランジャ2は、図6に示すように、まだシリンダ1の底側に停留している状態になっている。
<作用>
以下、本実施形態の磁性体片8の作用を図8に基づいて説明する。なお、図8では構成を理解し易くするため、制動ばね3の図示は省略した。
電磁コイル5に電流が流れると、磁束が形成される。磁束は、ポールヘッド4とアマチュア7とヨーク6とプランジャ2とによって形成される主磁路L1(図8で実線で図示)と、ポールヘッド4と磁性体片8とヨーク6とプランジャ2とによって形成される副磁路L2(図8で破線で図示)を通過する。
主磁路L1を通過する磁束と副磁路L2を通過する磁束とを比較する。アマチュア7とポールヘッド4の前端側の面とは対向している。一方、図7や図8に示すように、平面である磁性体片8の外縁と、曲面であるポールヘッド4の外縁とが、対向している。したがって、アマチュア7とポールヘッド4との対向面積に比べると、磁性体片8とポールヘッド4との対向面積は小さい。従って、主磁路L1を通過する磁束に比べると、副磁路L2を通過する磁束は小さい。
ここで、プランジャ2が後端側に位置するとき(図2や図8参照)の磁束について述べる。プランジャ2が後端側に位置するときは、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップは大きい。したがって、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップ部分の磁気抵抗は大きい。ポールヘッド4、アマチュア7、ヨーク6、プランジャ2は磁性材なので、磁気抵抗は小さい。したがって、コイル内部を通過する磁束の量、すなわち、主磁路
L1と副磁路L2を通過する磁束の総量は、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップに大きく依存する。
磁性体片8がある場合、コイル内部を通過する磁束の一部は副磁路L2を通過する。一方、磁性体片8が無い場合は、コイル内部を通過する磁束の大部分は、主磁路L1のみを通過する。したがって、プランジャ2が後端側に位置するときは、磁性体片8を設けることで、主磁路L1を通過する磁束の量は小さくなる。
上述したように、通電時、アマチュア7には、主磁路L1を通過する磁束の影響で、ポールヘッド4側に回転運動するような吸引力が働く。図8のようにプランジャ2が後端側に位置するときは、磁性体片8を設けることで、主磁路L1を通過する磁束の量が小さくなるので、アマチュア7に働く吸引力は小さくなる。したがって、磁性体片8を設けることで、アマチュア7に働く吸引力を弱めることができ、回路遮断器の動作時間を遅延させることができる。
<効果>
以下、本実施形態の電磁引き外し装置の効果について述べる。比較例となる電磁引き外し装置は、磁性体片8を有しないものである。
低過電流領域では、比較例となる電磁引き外し装置に比べ、本実施形態の電磁引き外し装置の場合、副磁路L2を通過する磁束の影響で、通電開始から突出部2bがポールヘッド4と接触又は近接する位置(図3に図示)に達するまでの時間が、10秒程度(定格電流に対し、2倍程度の通電の場合)〜20秒程度(定格電流に対し、1.25倍程度の通電の場合)遅延する。
図3に示すようにプランジャ2の突出部2bがポールヘッド4と接触又は近接する位置にまで達すると、ポールヘッド4とプランジャ2との間のギャップは非常に小さくなる。したがって、主磁路L1において、磁気抵抗が大きい部分は、ポールヘッド4とアマチュア7との間のギャップである。主磁路L1を通過する磁束の総量は、磁気抵抗が大きい部分である、ポールヘッド4とアマチュア7との間のギャップに大きく依存する。つまり、図3に示すようにプランジャ2が前端側に位置するときは、主磁路L1を通過する磁束の総量は、磁性体片8の有無には依存しない。したがって、図3に示すようにプランジャ2の突出部2bがポールヘッド4と接触又は近接する位置にまで達した後は、アマチュア7に働く吸引力は、磁性体片8の有無には依存しない。
一方、比較例の電磁引き外し装置を搭載したブレーカは、通電開始から1分程度(定格電流に対し、2倍程度の通電の場合)〜6分程度(定格電流に対し、1.25倍程度の通電の場合)でトリップ動作する。
従って、本実施形態の電磁引き外し装置を搭載したブレーカの場合は、通電開始から突出部2bがポールヘッド4と接触又は近接する位置に達するまでの時間を考慮すると、通電開始から1分10秒程度(定格電流に対し、2倍程度の通電の場合)〜6分20秒程度(定格電流に対し、1.25倍程度の通電の場合)でトリップ動作することになる。
すなわち、本実施形態の電磁引き外し装置を搭載したブレーカの場合は、比較例の電磁引き外し装置の場合に比べ、低過電流領域での動作時間は10%程度遅くなるものの、ほぼ同等の動作時間が得られる。
始動電流領域では、比較例となる電磁引き外し装置に比べ、本実施形態の電磁引き外し装置の場合、副磁路L2を通過する磁束の影響で、通電開始からアマチュア7のポールヘッド4側への回転運動開始までの時間が3秒程度遅延する。
一方、比較例の電磁引き外し装置を搭載したブレーカは、通電開始から3秒程度(定格電流に対し、8倍程度の通電の場合)〜7秒程度(定格電流に対し、6倍程度の通電の場合)でトリップ動作する。
よって、本実施形態の電磁引き外し装置を搭載したブレーカは、通電開始から6秒程度(定格電流に対し、8倍程度の通電の場合)〜10秒程度(定格電流に対し、6倍程度の通電の場合)でトリップ動作する。
従って、比較例の電磁引き外し装置の場合に比べ、本実施形態の電磁引き外し装置を搭載したブレーカの場合は、始動電流領域での動作時間は200%程度となり遅くなる。
短絡電流領域では、電流が非常に大きいので、電磁コイル5によって発生する磁束は非常に大きい。よって、アマチュア7に作用する磁気吸引力は、非常に大きく、通電開始からアマチュア7のポールヘッド4側への回転運動開始までの時間は、磁性体片8の有無には依存しない。従って、本実施形態の電磁引き外し装置を回路遮断器に搭載した場合、短絡電流領域では、回路遮断器の動作時間は、比較例と同等になる。
ここで、回路遮断器に、近年のトップランナーモータが接続された場合のモータの始動時について述べる。近年のトップランナーモータの始動電流は、定格電流の6倍〜8倍で、通電継続時間は通常3秒以上6秒以下である。したがって、トップランナーモータ始動時には、比較例の電磁引き外し装置を搭載したブレーカでは、誤動作する可能性がある。一方、本実施形態の電磁引き外し装置を搭載したブレーカでは、上述したとおりの動作時間であるから、誤動作は生じない。
したがって、本実施形態の電磁引き外し装置を搭載することで、モータ始動電流が大きい場合の誤動作を防止することができる。
また、磁性体片8を、ヨーク6より磁気飽和密度が高い材質とすることで、動作時間の遅延効果をより高めることができる。
図9に本実施形態に係る電磁引き外し装置100を搭載した回路遮断器の構成図を示す。ハンドル52を操作することで、接点53は閉じ、閉路状態になる。過電流が流れると、アマチュア7がプランジャ2側に移動し、アマチュア7はラッチ50を押す。ラッチ50が押されることで、メカ51は動作し、接点53が開極する。
(結び)
以上のように、本発明における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本発明における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
1 シリンダ
2 プランジャ
2a 太径部
2b 突出部
3 制動ばね
4 ポールヘッド
5 電磁コイル
6 ヨーク
6a 平行片
6b 直角片
7 アマチュア
8 磁性体片
50 ラッチ
51 メカ
52 ハンドル
53 接点
L1 主磁路
L2 副磁路
100 電磁引き外し装置

Claims (6)

  1. 有底円筒状の非磁性材からなるシリンダと、
    磁性材からなり、前記シリンダ内部に設けられたプランジャと、
    前記プランジャを前記シリンダの底部となる後端側に向けて押す制動ばねと、
    磁性材からなり前記シリンダの前端側の開口を密閉するポールヘッドと、
    前記シリンダを巻くように設けられた電磁コイルと
    磁性材からなり、前記電磁コイルの外側に設けられ、前記シリンダの軸方向と平行に配置された平行片と、前記平行片の後端側から前記シリンダに向かって延びる直角片とを有するヨークと、
    磁性材からなり、前記ポールヘッド側へ回転運動できるような形で、前記平行片の前端側に接続されているアマチュアと、を備え、
    前記ヨークと前記ポールヘッドとの間に設けられるとともに、前記平行片の前端側に接続され、前記アマチュアより後端側で前記ヨークから前記ポールヘッドへ向かって延びる磁性体片を備えることを特徴とする電磁引き外し装置。
  2. 前記磁性体片は、前記ポールヘッドより後端側に位置することを特徴とする請求項1に記載の電磁引き外し装置。
  3. 前記磁性体片の磁気飽和密度は、前記ヨークの磁気飽和密度より大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁引き外し装置。
  4. 前記磁性体片と前記ヨークとが同じ材質で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁引き外し装置。
  5. 前記磁性体片と前記ヨークとが一体に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電磁引き外し装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁引き外し装置を備えた回路遮断器。
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