JP2016166760A - 光学測定方法及び光学測定装置 - Google Patents

光学測定方法及び光学測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象物の形状に応じた画像を作成可能とする。【解決手段】直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Siを有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像し、測定対象物の画像データを出力する。まず、測定対象物から放射される光を、複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1jごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を得る。次に、第1光量データR(i,j)から、複数の撮像素子の並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2kごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換する。第2光量データを画像データとして出力する。【選択図】図3

Description

本発明は、測定対象物を撮像して画像データを出力する光学測定方法及び光学測定装置に関する。
従来から、ベルトコンベア等の搬送手段により測定対象物を搬送させながら、当該測定対象物のハイパースペクトル画像を取得し、測定対象物に係る分析を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−189390号公報
しかしながら、搬送手段による測定対象物の搬送速度と、カメラのフレームレートと、が適切に対応していない場合、本来の測定対象物の形状に応じた画像を取得できない場合がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、測定対象物の形状に応じた画像を作成可能な光学測定方法及び光学測定装置を提供することを目的とする。
本願発明は、
(1)直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Si(i=1,2,…n)を有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける前記複数の撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、前記カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像し、前記測定対象物の画像データを出力する光学測定方法であって、
前記測定対象物から放射される光を、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1j(j=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を得る第1ステップと、
前記第1光量データR(i,j)に基づいて、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換する第2ステップと、
前記第2光量データを画像データとして出力する第3ステップと、
を備える光学測定方法、
(2)直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Si(i=1,2,…n)を有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける前記複数の撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、前記カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像することにより取得された光量データに基づいて画像データを形成して出力する画像形成手段と、
を備える光学測定装置であって、
前記撮像手段は、前記測定対象物から放射される光を、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1j(j=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を取得し、
前記画像形成手段は、前記第1光量データR(i,j)に基づいて、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換し、前記第2光量データを画像データとして出力する光学測定装置、
である。
本発明によれば、測定対象物の形状に応じた画像を作成可能な光学測定方法及び光学測定装置が提供される。
本発明の実施形態に係る光学測定装置の概略構成図である。 ハイパースペクトル画像について説明する図である。 本発明の実施形態に係る光学測定方法に係るフローチャートである。 d×m<v/fである場合の画像データについて説明する図である。 補完データの作成に係る第1の方法について説明する図である。 補完データの作成に係る第2の方法について説明する図である。 補完データの作成例を示す図である。 補完データの作成に係る第3の方法について説明する図である。 補完データの作成例を示す図である。 d×m>v/fである場合の画像データについて説明する図である。 第2光量データの作成方法について説明する図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
本願の光学測定方法は、(1)直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Si(i=1,2,…n)を有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける前記複数の撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、前記カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像し、前記測定対象物の画像データを出力する光学測定方法であって、前記測定対象物から放射される光を、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1j(j=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を得る第1ステップと、前記第1光量データR(i,j)に基づいて、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換する第2ステップと、前記第2光量データを画像データとして出力する第3ステップと、を備えることを特徴とする。
上記の光学測定方法によれば、v/fの間隔で取得された第1光量データR(i,j)がd×mの間隔で取得されたと想定して作成される第2光量データP(i,k)に変換される。フレームレートfと測定対象物の相対速度vによってv/fが決められるため、第1光量データをそのまま画像データとして出力する場合には、アスペクト比が1:1とならずに測定対象物の形状が乱れる場合があるが、変換後の第2光量データを利用して画像データを出力することにより、測定対象物の形状に対応した画像データを出力することが可能となる。
(2)また、本願発明は上述の(1)に記載の光学測定方法において、前記v/fが前記d×mよりも大きい場合に、前記第2ステップにおいて、前記複数の撮像素子Siにより前記第1光量データが取得されていない無データ領域の光量データを補完するための補完データを、当該無データ領域の近隣であって、前記測定対象物の移動方向に沿って当該無データ領域の前後の領域で取得された前記第1光量データの一部から生成する態様とすることができる。
上記の構成とすることで、v/fがd×mよりも大きく、無データ領域が存在したとしても、近隣の第1光量データを利用して補完データを生成することができ、補完データを利用して測定対象物の形状に応じた第2光量データを生成することができる。
(3)また、本願発明は上述の(2)に記載の光学測定方法において、前記第2ステップにおいて、前記無データ領域の直前又は直後の領域で取得された前記第1光量データを前記補完データとする態様とすることができる。
上記のように、無データ領域の直前又は直後の領域で取得された第1光量データを補完データとすることにより、補完データを容易に生成することができる。
(4)また、本願発明は上述の(2)に記載の光学測定方法において、前記第2ステップにおいて、前記補完データを、前記無データ領域の直前及び直後の領域で取得された前記第1光量データを平均化して生成する態様とすることができる。
上記のように、無データ領域の直前及び直後の領域で取得された第1光量データを平均化して補完データを生成する構成とすることで、直前及び直後の領域の情報を反映した補完データを生成することが可能となり、補完データの精度が向上する。
(5)また、本願発明は上述の(2)に記載の光学測定方法において、前記第2ステップにおいて、前記補完データを、前記無データ領域の直前及び直後の領域で取得された前記第1光量データに対して所定の重み付け処理を行って生成する態様とすることができる。
上記のように、重み付け処理を行って補完データを生成することで、測定対象物を分析の目的等に応じて、分析精度が向上させることが可能な補完データを生成することができる。
(6)また、本願発明は上述の(1)に記載の光学測定方法において、前記v/fが前記d×mよりも小さい場合に、前記第2ステップにおいて、複数の前記第1光量データから前記第2光量データを生成する態様とすることができる。
上記のように、v/fがd×mよりも小さい場合に、複数の第1光量データから第2光量データを生成する構成とすることで、測定対象物の形状に応じ、且つ、測定対象物から得られる情報が反映された第2光量データを生成することができる。
(7)また、本願発明は上述の(6)に記載の光学測定方法において、前記第2ステップにおいて、複数の前記第1光量データを平均化して前記第2光量データを生成する態様とすることができる。
上記のように、複数の第1光量データを平均化する構成とすることで、S/N比が改善された第2光量データを生成することが可能となる。
(8)また、本願発明は上述の(6)に記載の光学測定方法において、前記第2ステップにおいて、複数の前記第1光量データに対して所定の重み付け処理を行って前記第2光量データを生成する態様とすることができる。
上記のように、複数の第1光量データに対して重み付け処理を行って第2光量データを生成することで、測定対象物を分析の目的等に応じて、分析精度が向上させることが可能な第2光量データを生成することができる。
(9)また、本願発明は上述の(6)に記載の光学測定方法において、前記第2ステップにおいて、前記第2光量データの特定のデータの生成に用いる複数の前記第1光量データは、前記特定のデータにおいて光を受光する対象となる領域の少なくとも一部からの光を受光したデータである態様とすることができる。
特定のデータにおいて光を受光する対象となる領域の少なくとも一部からの光を受光した第1光量データを利用して、特定のデータを生成する構成とすることで、空間分解能の低下を抑制しつつ、S/N比が改善された第2光量データを生成することが可能となる。
本願の光学測定装置は、(10)直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Si(i=1,2,…n)を有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける前記複数の撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、前記カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像することにより取得された前記光量データに基づいて画像データを形成して出力する画像形成手段と、を備える光学測定装置であって、前記撮像手段は、前記測定対象物から放射される光を、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1j(j=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を取得し、前記画像形成手段は、前記第1光量データR(i,j)に基づいて、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換し、前記第2光量データを画像データとして出力することを特徴とする。
上記の光学測定装置によれば、v/fの間隔で取得された第1光量データR(i,j)がd×mの間隔で取得されたと想定して作成される第2光量データP(i,k)に変換される。フレームレートfと測定対象物の相対速度vによってv/fが決められるため、第1光量データを画像データとしてそのまま出力する場合には、アスペクト比が1:1とならずに測定対象物の形状が乱れる場合があるが、変換後の第2光量データを利用して画像データを出力することにより、測定対象物の形状に対応した画像データを出力することが可能となる。
(11)また、本願発明は上述の(10)に記載の光学測定装置において、前記撮像手段は、直前状の前記複数の撮像素子Siが複数列配置され、前記測定対象物からの光を分光して取得するハイパースペクトルセンサである態様とすることができる。
上記のように、光学測定装置がハイパースペクトルセンサを含んだ構成である場合、測定対象物の形状に対応した画像データを生成することで、ユーザは、測定対象物の位置に応じたスペクトル情報を取得することが可能となる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明に係る光学測定方法及び光学測定装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本実施形態に係る光学測定装置100について図1を用いて説明する。光学測定装置100は、測定台2上に載置されて、所定の方向に搬送される測定対象物3を撮像する装置とすることができる。このような光学測定装置100は、例えば、測定対象物3の検査等に用いられる。光学測定装置100の測定対象物3は特に限定されない。
光学測定装置100は、近赤外光である測定光を搬送手段により搬送される測定対象物3に対して照射することにより得られる拡散反射光のスペクトルを測定し、そのスペクトルに基づいて測定対象物3の光学測定を行う。このため、光学測定装置100は、光源部10、撮像部20(撮像手段)、及び、制御部30(画像再構成手段)を備える。なお、以下の実施形態では近赤外光を光学測定に使用する場合について説明するが、他の波長範囲の光を測定に用いてもよい。また、拡散反射光のスペクトルに替えて透過光のスペクトルを測定してもよい。
本実施形態で説明する光学測定装置100では、測定台2が例えばコンベア、シューター、リフト等の搬送手段により構成され、測定台2上の測定対象物3が搬送方向(y軸方向)に移動する場合に、搬送方向に対して垂直な方向(x軸方向)に視野領域20sを有する撮像部20により、撮像を行う。
光源部10は、近赤外光である測定光を、測定台2上における所定の照射領域R1へ向けて照射する。光源部10が照射する測定光の波長範囲は、測定対象物3によって適宜選択される。測定光としては、具体的には、波長範囲が800nm〜2500nmの光が好適に用いられ、特に1000nm〜2300nmの光が好適に用いられる。なお、本実施形態では、ハロゲンランプからなる光源11を含む光源部10について説明する。
照射領域R1とは、測定対象物3を載置する測定台2の表面の一部の領域である。この照射領域R1は、測定台2の一の方向(図1のx軸方向)に広がるライン状に延びる領域である。
光源部10は、光源11と、照射部12と、光源11と照射部12とを接続する光ファイバ13と、を備える。光源11は、近赤外光を発生させる。
光源11により発生された近赤外光は、光ファイバ13の一方の端面へ入射される。この近赤外光は、光ファイバ13のコア領域を導波し、もう一方の端面から照射部12に対して出射される。
照射部12は、光ファイバ13の端面から出射される近赤外光を測定対象物3が載置される照射領域R1に対して照射する。照射部12は、光ファイバ13から出射される近赤外光を入射して、照射領域R1に対応した1次元のライン状に出射するため、照射部12としてシリンドリカルレンズが好適に用いられる。このように照射部12においてライン状に整形された近赤外光LT1が、照射部12から照射領域R1に対して照射される。
光源部10から出力された近赤外光LT1は、照射領域R1上に載置された測定対象物3により拡散反射される。そして、その一部が、拡散反射光LT2として撮像部20に入射する。なお、光源部10の構成は、上記の構成に限定されるものではない。
撮像部20は、2次元に配置されたセンサによってハイパースペクトル画像を取得する所謂ハイパースペクトルセンサとしての機能を有する。ここで、本実施形態におけるハイパースペクトル画像について図2を用いて説明する。図2は、ハイパースペクトル画像についてその概略を説明する図である。図2に示すように、ハイパースペクトル画像とは、N個の画素P〜Pにより構成されている画像である。図2ではそのうちの一例として2個の画素P及びPについて具体的に示している。画素P及びPには、それぞれ複数の強度データからなるスペクトル情報S及びSが含まれている。この強度データとは、特定の波長(又は波長帯域)におけるスペクトル強度を示すデータであり、図2では、15個の強度データがスペクトル情報S及びSとして保持されていて、これらを重ね合わせた状態で示している。このように、ハイパースペクトル画像Hは、画像を構成する画素毎に、それぞれ複数の強度データを持つという特徴から、画像としての二次元的要素と、スペクトルデータとしての要素をあわせ持った三次元的構成のデータである。なお、本実施形態では、ハイパースペクトル画像Hとは、1画素あたり少なくとも5つの波長帯域における強度データを保有している画像のことをいう。
図2では測定対象物3もあわせて示している。すなわち、図2においてPは測定対象物3を撮像した測定対象物上の画素であり、Pは背景(例えば、測定台2)上の画素である。このように、撮像部20では、測定対象物3だけでなく背景を撮像した画像も取得される。
図1に戻り、本実施形態に係る撮像部20は、カメラレンズ24と、スリット21と、分光器22と、受光部23と、を備える。この撮像部20の視野領域20s(撮像領域)は、測定台2上で照射領域R1と同じ方向(x軸方向)が長手方向となるように延びている。視野領域20sは、測定台2上の照射領域R1に含まれるライン状の領域であって、ここからの拡散反射光LT2がスリット21を通過して受光部23上に像を結ぶ領域である。
スリット21は、照射領域R1の延在方向(x軸方向)と平行な方向に開口が設けられる。撮像部20のスリット21に入射した拡散反射光LT2は、分光器22へ入射する。
分光器22は、スリット21の長手方向、すなわち照射領域R1の延在方向に垂直な方向(y軸方向)に拡散反射光LT2を分光する。分光器22により分光された光は、受光部23によって受光される。
受光部23は、複数の受光素子が2次元に配列された受光面を備え、各受光素子が光を受光する。これにより、受光部23が測定台2上の照射領域R1の延在方向(x軸方向)に沿った各画素で反射した拡散反射光LT2の各波長の光をそれぞれ受光することとなる。このように、撮像部20は所謂ライン型のハイパースペクトルカメラにおける撮像手段として機能する。
各受光素子は、受光した光の強度に応じた信号を位置と波長とからなる二次元平面状の一点に関する情報として出力する。この受光部23の受光素子から出力される信号が、ハイパースペクトル画像に係る画素毎のスペクトルデータとして、撮像部20から制御部30に送られる。
なお、撮像部20における撮像間隔(フレームレート)は、可変であることが好ましい。すなわち、ハイパースペクトルセンサとして、複数種類のフレームレートから選択して設定するものを用いることが好ましい。
制御部30は、画素毎のスペクトルデータを取得して、これに基づいて、ハイパースペクトル画像Hを形成して出力する機能を有する。すなわち、ハイパースペクトルカメラにおける画像形成手段として機能する。
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、撮像部20等の他の機器との間の通信を行う通信モジュール、並びにハードディスク等の補助記憶装置等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより、制御部30としての機能が発揮される。
上記の光学測定装置100は、一度の撮像によって(1フレームごとに)、視野領域20sの延在方向(x軸方向)に沿って所謂1次元のスペクトル画像を取得することができる。撮像した画像1フレームには、視野幅方向の位置情報に加えて、分光器22により各位置の分光スペクトルが格納される。ただし、光学測定装置100から出力されるハイパースペクトル画像Hとは、1フレームごとに各画素によって取得された分光スペクトルをそのまま組み合わせたものではなく、制御部30において、再構成されたデータである。この点は、従来の光学測定装置と異なる点である。
光学測定装置100における光学測定方法について、図3を参照しながら説明する。ここでは、光学測定装置100の撮像部20では、受光部23において、x軸方向にn個の撮像素子が間隔dで並んでいて、各撮像素子をSi(i=1,2,…n)で表す。撮像素子の間隔dとは、隣接する画素間の距離をいう。また、x軸方向において、視野領域20sの大きさ(長さ)に対する、受光部23における撮像素子が配列される領域の大きさ(長さ)を倍率mとする。また、撮像部20におけるフレームレート(単位時間あたりに撮像する回数)をfとする。さらに、搬送手段による測定対象物3の搬送速度(撮像部20に対する測定対象物3の相対移動速度)をvとする。
まず、光源部10から測定対象物3に対して測定光を照射することにより測定対象物3から放射される光を取得する(S01:第1ステップ)。このとき、測定対象物3から放射される光は、搬送速度vとフレームレートfとに基づいて、測定対象物3がy軸方向にv/fだけ移動する毎に撮像される。したがって、このとき撮像部20で取得される情報とは、x軸方向に延びると共に、互いに距離v/fずつ離間しているラインL1j(j=1,2,3…)に係る光量データ(本実施形態ではスペクトルデータ)である。これを第1光量データR(i,j)とする。
次に、第1光量データR(i,j)を、第2光量データP(i,k)に変換する(S02:第2ステップ)。具体的には、複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL2kから取得した光を複数の撮像素子Siで受光した場合に得られる第2光量データP(i,k)に変換する。d×mとは、x軸方向の撮像素子同士の間隔dと倍率mとの積であり、視野領域における光量データの取得間隔である。すなわち、第2光量データP(i,k)に変換することで、撮像素子Siの配列方向(x軸方向)における光量データの取得間隔に対する搬送方向(y軸方向)における光量データの間隔が等しくなるように、光量データを変換する。この点は後述する。
その後、第2光量データP(i,k)を画像データとして出力する(S03:第3ステップ)。以上により、光学測定装置100における光学測定方法が終了する。
従来の光学測定装置では、第1光量データR(i,j)を画像データとして出力することが一般的である。この場合、画像データが歪む(x軸方向とy軸方向との比が1:1ではなくなる)ことを防ぐために、撮像素子Siの配列方向(x軸方向)における光量データの取得間隔(d×m)と、搬送方向(y軸方向)における光量データの取得間隔とが一致するように、フレームレート及び搬送速度vが調整されていた。すなわち、「d×m=v/f」という関係を満たすように、各パラメータの調整ができていれば、第1光量データR(i,j)を画像データとして出力したとしても、画像データが歪むことはなかった。しかしながら、フレームレートfの調整には限界がある。特に、搬送速度vを大きくした場合、「d×m=v/f」を満たすためには、フレームレートfを大きくする必要があるが、カメラによっては、所望のフレームレートに対応することが困難であった。d×mとv/fとが一致しない場合であっても、各撮像素子で取得されたデータはx軸に沿う光量データの取得間隔とy軸に沿う光量取得間隔とが等しいものとして出力されるため、画像データに歪みが生じる。
この点について、具体的に図4を参照しながら説明する。図4では、「d×m<v/f」である場合について説明している。また、図4(A)及び図4(B)では、視野領域20sにおいて、各撮像素子よって光量データが取得される領域を模式的にセルとして示している。
搬送方向がy軸方向であり、複数の撮像素子S1〜S12がx軸方向に沿って配列しているとする。受光部23において、間隔dずつ離間して配置された撮像素子S1〜S12は、視野領域20sにおいて間隔d×倍率mだけ離間した領域の情報をそれぞれ取得する。したがって、撮像素子1つにより取得される情報は、間隔d×倍率mで示されるセル内の光量データである。この撮像素子S1〜S12によって、ラインL11,L12,L13における光量データを取得したとする。ラインL11,L12,L13の間隔は、v/fによって求められる。このように、v/fにより決められた間隔で取得された光量データが第1光量データR(i,j)となる。
ここで、d×m<v/fであると、ラインL11,L12,L13の隣接するライン間に、撮像素子によって光量データが取得されていない領域が生じる。このような領域を無データ領域という。
次に、受光部23において取得された光量データを画像データとして出力する場合には、各撮像素子によって取得された光量データを、撮像素子が一辺d×mのセル状の領域の光量データを取得しているものとして配置して出力する。この結果、撮像素子によって光量データが取得されていない領域(無データ領域)は存在しないものとして処理され、図4(B)に示すように、ラインL11,L12,L13で取得された光量データが隣接配置された状態で画像データとして出力される。この結果、測定対象物3の形状が圧縮された状態の画像データが出力されてしまうことが考えられる。
そこで、本実施形態に係る光学測定装置100では、第1光量データR(i,j)を変換して、第2光量データP(i,k)を生成する。この第2光量データは、複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した光を複数の撮像素子Siで受光した場合に得られる光量データである。すなわち、第2光量データP(i,k)は、ラインL11,L12,L13のように隣接するライン間に光量データが取得されていない領域が形成された場合ではなく、全ての領域の光量データを撮像素子Siにより取得した場合を仮定した場合の光量データである。
このような第2光量データP(i,k)を、第1光量データR(i,j)から変換して生成する場合には、第1光量データR(i,j)を取得する際に光量データが取得されていない領域の光量データを補完する必要がある。そこで、光量データの補完方法について説明する。具体的には、第1光量データR(i,j)を用いて補完を行う。
まず、第1の方法としては、隙間の領域の光量データを、隣接するラインで取得されたデータをそのまま補完データとして挿入することで補完する方法が挙げられる。具体的には、図5に示すように、ラインL11における撮像素子S1の取得した光量データがAであり、ラインL12における撮像素子S1の取得した光量データがBであるとすると、隙間の領域の光量データを直前のデータA又は直後のデータBにより補完する。図5では、前段の光量データAを補完データとして用いた場合を示している。このように、第1の方法は、前後の何れかの光量データを用いて、第1光量データR(i,j)を取得する際には取得されなかった領域の光量データを補完した上で、第2光量データP(i,k)に変換する方法である。
次に、第2の方法としては、隙間の領域の光量データを、隣接するラインで取得されたデータの補完データを用いて補完する方法が挙げられる。具体的には、図6に示すように、ラインL11における撮像素子S1の取得した光量データがAであり、ラインL12における撮像素子S1の取得した光量データがBであるとすると、隙間の領域の光量データをデータAとデータBとの平均値を求めることにより得られた補完データA’により補完する。このように、第2の方法は、前後の光量データの平均値による補完データを算出した後に、第1光量データR(i,j)を取得する際には取得されなかった領域の光量データを補完した上で、第2光量データP(i,k)に変換する方法である。
なお、ハイパースペクトルデータの場合、光量データとはスペクトルデータであるので、平均化して得られる補完データとは、各波長における光強度の情報の平均値を算出した後にこれらを組み合わせたものである。補完データの作成例を図7に示す。
図7に示すグラフは、ウレタンアクリレート系樹脂であるDYMAX(ダイマックス社製)をガラス基板上に塗布し、紫外線を照射することにより硬化させた場合における硬化前後の近赤外波長における吸光度スペクトルである。また、図7では、硬化前後のスペクトルの平均値を算出して得られる中間データも併せて示している。第2の方法では、例えば、光量データAが未硬化のスペクトルデータであり、光量データBが硬化後のスペクトルデータであるとすると、補完データA’として、平均値に基づく中間データを利用する。なお、硬化前後のスペクトルデータは、SNV処理(Standard Normal Variate)を行ったものであり、処理後のデータを用いて中間データを算出している。
なお、平均値の算出に際しては、反射率、透過率又は拡散反射率に対して平均値を求める構成としてもよいし、吸光度に対して平均値を求める構成としてもよい。また、SNV処理を始めとするスペクトルデータに係る前処理を行った後に、平均値を求める構成としてもよい。また、必要があれば、第2光量データP(i,k)を求める際に第1光量データR(i,j)以外の隣接画素の第1光量データR(i−1,j)、R(i+1,j)を用いてもよい。例えば、第1光量データR(i,j)が明らかに特異的な異常値を示した場合に、第1光量データR(i−1,j)、R(i+1,j)の平均値を用いるなどの工夫も可能である。
次に、第3の方法としては、隙間の領域の光量データを、隣接するラインで取得されたデータだけではなく、近隣の光量データも利用して補完する方法が挙げられる。具体的には、図8に示すように、ラインL11における撮像素子S1の取得した光量データがAであり、ラインL12における撮像素子S1の取得した光量データがBであり、ラインL13における撮像素子S1の取得した光量データがCであるとすると、隙間の領域の光量データA’を光量データAと光量データBとから算出する際に、光量データCを考慮した重み付けを行う。この場合、どのデータをどれくらい利用するか、すなわち、光量データA,Bの重み付けを検討した上で、光量データA’を算出することができる。
重み付けの方法は、適宜変更することができる。ここで、光量データがハイパースペクトルデータである場合、光量データA,B,Cのスペクトルデータをそれぞれa(λ),b(λ),c(λ)とし、光量データA’のスペクトルデータをf(λ)とすると、重み付けを反映したスペクトルデータf(λ)の算出式としては、例えば以下の数式が挙げられる。なお、p,qは定数である。
f(λ)={p×a(λ)+q×b(λ)}/(p+q)…(1)
ここで、光量データAと光量データCとがほぼ同じであり、光量データBはこれらとは異なるとすると、特異点、すなわち、光量データBのような領域をより検出したい場合には、数式(1)においてp<qとすればよい。また、例えば特異点は誤検出である可能性がある等の理由により、特異点の検出を減らしたい場合には、p>qとすればよい。このように、重み付けの方法は適宜変更することができる。
図9に示すグラフは、図7に示した硬化前後のウレタンアクリレート系樹脂に係る近赤外波長における吸光度スペクトルと、p=3、q=1を数式(1)に代入して算出された補完データA’に係るスペクトルデータとを示したものである。このようにして得られるスペクトルデータを補完データA’として用いることができる。
なお、上記の数式(1)は、最も簡便な重み付け方法であり、他の方法により重み付けを行うこともできる。例えば、光量データがハイパースペクトルデータである場合には、波長要素レベルでの重み付けを行うことができる。
上記の数式(1)は、スペクトル全体に対して共通する定数p,qを用いることを示すものであるが、波長毎に独立した定数を用いることもできる。この場合、波長λiをi番目の波長としたとき、以下の数式(2)により、重み付けを行うことができる。
f(λi)={p(λi)×a(λi)+q(λi)×b(λi)}/{p(λi)+q(λi)}…(2)
数式(2)を用いる場合、例えば、測定対象物において吸収係数が高い波長等、測定に好適に用いることができる波長が分かっている場合に、この波長成分を強調するようにp,qを設定することもできるため、スペクトル形状の変化等をより効率よく検出することが可能となる。
なお、第2の方法と同様に、反射率、透過率又は拡散反射率を用いて補完データを算出する構成としてもよいし、吸光度に対して重み付けを行うことで補完データを算出する構成としてもよい。また、SNV処理を始めとするスペクトルデータに係る前処理を行った後に、補完データを算出する構成としてもよい。
次に、「d×m>v/f」である場合について説明する。これまでは、「d×m<v/f」である場合、すなわち、ラインL11,L12,L13の隣接するライン間に、撮像素子によって光量データが取得されていない領域が生じる場合について、これを補完する方法について説明した。しかしながら、「d×m>v/f」となる場合もある。具体的には、「d×m=v/f」を満たすためには、フレームレートfが小さい場合に、搬送速度vを遅く制御することが困難である場合等が挙げられる。このような場合でも、d×mとv/fとが一致せず、画像データに歪みが生じる。
この点について、具体的に図10を参照しながら説明する。図10では、「d×m>v/f」である場合について説明している。また、図10(A)及び図10(B)では、視野領域20sにおいて、各撮像素子よって光量データが取得される領域を模式的にセルとして示している。
搬送方向がy軸方向であり、複数の撮像素子S1〜S12がx軸方向に沿って配列しているとする。受光部23において、間隔dずつ離間して配置された撮像素子S1〜S12は、間隔d×倍率mだけ離間した領域の情報をそれぞれ取得する。したがって、撮像素子1つにより取得される情報は、視野領域20sにおいて間隔d×倍率mで示されるセル内の光量データである。この撮像素子S1〜S12によって、ラインL11,L12,L13における光量データを取得したとする。ラインL11,L12,L13の間隔は、v/fによって求められる。このように、v/fにより決められた間隔で取得された光量データが第1光量データR(i,j)となる。
ここで、d×m>v/fであると、ラインL11,L12,L13において、互いに重複する部分が生じる。したがって、例えば、ラインL11とラインL12とが重なる部分では、撮像素子により2回撮像される。
次に、受光部23において取得された光量データを画像データとして出力する場合には、各撮像素子によって取得された光量データを、撮像素子が一辺d×mのセル状の領域を取得しているものとして配置して出力する。この結果、撮像素子によって複数回光量データが取得されている領域についても考慮されることなく処理され、図10(B)に示すように、ラインL11,L12,L13で取得された光量データが隣接配置された状態で画像データとして出力される。この結果、測定対象物3の形状がy軸方向に引き伸ばされた状態の画像データが出力されてしまうことが考えられる。
そこで、本実施形態に係る光学測定装置100では、第1光量データR(i,j)を変換して、第2光量データP(i,k)を生成する。この第2光量データは、複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した光を複数の撮像素子Siで受光した場合に得られる光量データである。すなわち、第2光量データP(i,k)は、ラインL11,L12,L13のように光量データが複数回取得された領域が形成された場合ではなく、全ての領域の光量データを撮像素子Siにより1回ずつ取得した場合を仮定した場合の光量データである。
このような第2光量データP(i,k)を、第1光量データR(i,j)から変換して生成する場合には、第1光量データR(i,j)を取得する際に光量データが重複されて取得された領域の光量データに係る処理を行う必要がある。そこで、光量データの処理方法について図11を参照しながら、説明する。
図11に示すように、撮像素子S1においてラインL11〜L16において取得した光量データR(1,1)〜R(1.6)があるとする。光量データR(1,1)〜R(1.6)は、時間軸に沿って見ると、図11(A)に示すように、時間の経過に伴って繰り返して撮像されているものであるともいえる。
ここで、図11(B)に示すように、第2光量データにおけるP(1,1)と重なる第1光量データはR(1,1)〜(1,3)であり、第2光量データにおけるP(1,2)と重なる第1光量データはR(1,4)〜(1,6)であるとする。すなわち、第2光量データP(1,1)に対応する領域の少なくとも一部を撮像した第1光量データが3つ存在する。これは、第1光量データR(i,j)が「d×m>v/f」の条件で取得されているからである。
そこで、第2光量データP(1,1)を求める際には、第1光量データはR(1,1)〜(1,3)の光量データの平均値を算出し、これを第2光量データP(1,1)とする方法を用いることができる。複数の第1光量データを用いて第2光量データを算出する際に、これらを平均化処理することで、第1光量データR(i,j)に含まれる情報を第2光量データP(i,k)に好適に反映することができる。
また、平均化処理を行った後の光量データを画像データの出力に用いることで、S/Nを大幅に改善することができる。撮像部20と測定対象物の位置関係が変わらない状態で、連続撮影をした場合に、撮像して得られた複数の画像データの平均値を算出すると、S/N比が大幅に改善する。本実施形態に係る光学測定装置100では、撮像部20に対して測定対象物3が移動しながら撮像をしているので、平均値を利用することによるS/N比の改善効果は、撮像部20と測定対象物の位置関係が変わらない状態と比べると小さくなると考えられる。しかしながら、空間分解能(1画素で撮像できる領域の大きさ)に対して、測定対象物3の変化が小さい(隣接する領域の光量データが劇的に変化することが少ない)場合には、複数の光量データを平均化することによるS/N比の改善効果が十分得られると考えられる。
撮像部20に対して測定対象物3の移動が十分に遅いためにd×m>v/fの関係となり、ラインL1j(j=1,2,3…)において互いに重複する部分が生じている場合、従来は、互いに重ならないラインの光量データのみを選択して割り当てることで画像データを形成していた。このため、撮像部20にて取得された光量データの一部しか出力する画像データの形成に使用されていなかった。これに対して、本実施形態に係る光学測定装置100では、上記のように第2光量データP(i,k)に対応する複数の第1光量データR(i,j)を平均化することにより、測定対象物3の形状に対応した画像データが出力可能となるだけでなく、従来は画像データの形成に使用されていなかった光量データも利用することにより、S/N比を改善した上での画像データの出力が可能となる。
なお、第2光量データP(i,k)を生成するために平均化を行う際に、平均化の対象となる画素(i,k)に最も近い場所の第1光量データの寄与度を高め、離れた場所の第1光量データを相対的に低くした重み付け処理を施すと、より真値に近い値の獲得が期待できる。具体的には、図11(B)では、第2光量データP(1,1)の算出に用いる対象となる第1光量データR(1,1)〜(1,3)のうち、第1光量データR(1,2)を取得した領域が最も第2光量データP(1.1)となる領域と重なっているので、第1光量データR(1,2)の寄与度が高まるような重み付け処理を行うとよい。
また、上記では、第2光量データP(i,k)を取得する領域に重なる領域の第1光量データ(i,j)を平均化の対象としているが、平均化の対象とする第1光量データの設定は、適宜変更することができる。ただし、第2光量データP(i,k)を取得する領域に対して、1画素分(図11におけるセル1つ)の領域以上離れていないことが望ましい。1画素分以上離れている第1光量データを平均化の対象とすると、平均化した場合の空間分解能が低下する。また、第1光量データを平均化するによる精度改善効果も小さくなる。したがって、実効的に適用効果が薄れることが考えられる。
以上のように、本実施形態に係る光学測定方法及び光学測定装置100によれば、v/fの間隔で取得された第1光量データR(i,j)をd×mの間隔で取得されたと想定して作成される第2光量データP(i,k)に変換される。フレームレートfと測定対象物の相対速度vによってv/fが決められるため、第1光量データを画像データとして出力する場合には、アスペクト比が1:1とならずに測定対象物の形状が乱れる場合があるが、変換後の第2光量データを利用して画像データを出力することにより、測定対象物の形状に対応した画像データを出力することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、光学測定装置100がハイパースペクトルセンサを備えた構成である場合について説明しているが、ハイパースペクトルセンサを備えている必要はなく、少なくとも一波長の光の強度情報を取得する構成であればよい。その場合、撮像部20の構成は適宜変更することができる。ただし、光学測定装置100がハイパースペクトルセンサを備えている場合に、第1光量データを第2光量データに変換して画像データとして出力する本発明の構成を適用することは、特に有用である。これは、測定対象物3の各位置に対応したスペクトル情報を測定対象物3の形状に応じて正確に把握することができるためである。
また、上記実施形態では、第1光量データから第2光量データを生成する方法について説明したが、上記実施形態とは異なる方法により第2光量データを生成する構成としてもよい。
100…光学測定装置、3…測定対象物、10…光源部、20…撮像部、21…スリット、22…分光器、23…受光部、30…制御部。

Claims (11)

  1. 直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Si(i=1,2,…n)を有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける前記複数の撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、前記カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像し、前記測定対象物の画像データを出力する光学測定方法であって、
    前記測定対象物から放射される光を、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1j(j=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を得る第1ステップと、
    前記第1光量データR(i,j)に基づいて、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換する第2ステップと、
    前記第2光量データを画像データとして出力する第3ステップと、
    を備える光学測定方法。
  2. 前記v/fが前記d×mよりも大きい場合に、
    前記第2ステップにおいて、前記複数の撮像素子Siにより前記第1光量データが取得されていない無データ領域の光量データを補完するための補完データを、当該無データ領域の近隣であって、前記測定対象物の移動方向に沿って当該無データ領域の前後の領域で取得された前記第1光量データの一部から生成する請求項1に記載の光学測定方法。
  3. 前記第2ステップにおいて、前記無データ領域の直前又は直後の領域で取得された前記第1光量データを前記補完データとする請求項2に記載の光学測定方法。
  4. 前記第2ステップにおいて、前記補完データを、前記無データ領域の直前及び直後の領域で取得された前記第1光量データを平均化して生成する請求項2に記載の光学測定方法。
  5. 前記第2ステップにおいて、前記補完データと、前記無データ領域の直前及び直後の領域で取得された前記第1光量データに対して所定の重み付け処理を行って生成する請求項2に記載の光学測定方法。
  6. 前記v/fが前記d×mよりも小さい場合に、
    前記第2ステップにおいて、複数の前記第1光量データから前記第2光量データを生成する請求項1に記載の光学測定方法。
  7. 前記第2ステップにおいて、複数の前記第1光量データを平均化して前記第2光量データを生成する請求項6に記載の光学測定方法。
  8. 前記第2ステップにおいて、複数の前記第1光量データに対して所定の重み付け処理を行って前記第2光量データを生成する請求項6に記載の光学測定方法。
  9. 前記第2ステップにおいて、前記第2光量データの特定のデータの生成に用いる複数の前記第1光量データは、前記特定のデータにおいて光を受光する対象となる領域の少なくとも一部からの光を受光したデータである請求項6に記載の光学測定方法。
  10. 直線状に間隔dで並んだ複数の撮像素子Si(i=1,2,…n)を有し、倍率mであって、フレームレートがfであるカメラにおける前記複数の撮像素子Siの並び方向と垂直方向に、前記カメラに対して相対速度vで移動する測定対象物を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像することにより取得された光量データに基づいて画像データを形成して出力する画像形成手段と、
    を備える光学測定装置であって、
    前記撮像手段は、前記測定対象物から放射される光を、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がv/fであるラインL1j(j=1、2、3、…)ごとに取得し、各ラインL1jにて取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光して第1光量データR(i,j)を取得し、
    前記画像形成手段は、前記第1光量データR(i,j)に基づいて、前記複数の撮像素子Siの並び方向と平行であり間隔がd×mであるラインL2k(k=1、2、3、…)ごとに取得した場合に、各ラインL2kから取得した光を前記複数の撮像素子Siで受光した際に得られる第2光量データP(i,k)に変換し、前記第2光量データを画像データとして出力する光学測定装置。
  11. 前記撮像手段は、直前状の前記複数の撮像素子Siが複数列配置され、前記測定対象物からの光を分光して取得するハイパースペクトルセンサである請求項10記載の光学測定装置。
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