JP2016166409A - 耐孔食マルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents

耐孔食マルテンサイト系ステンレス鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】耐孔食マルテンサイト系ステンレス鋼を提供する。【解決手段】鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金が開示される。この合金は、約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む。この鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、孔食に対する高い耐性を有し、タービン圧縮機翼としての使用に適した引張強度、延性、及び破壊靭性を併せて提供する。【選択図】図1

Description

本明細書で開示される主題は、一般に耐食ステンレス鋼に関する。より詳細には、耐孔食マルテンサイト系ステンレス鋼であって、タービン回転部品に適したステンレス鋼を含むステンレス鋼に関する。
ガスタービンの回転部品、特に、動静翼を含む前段圧縮機翼に用いられる金属合金は、こうした機械に要求される運転特性を与えるために、高強度、靭性、耐疲労性、及び他の物理的・機械的特性を併せ持っていなければならない。さらに、用いられる合金は、塩化物、硫酸塩、窒化物、及びその他の腐食種を含む様々な種などの、様々なイオン性反応種への暴露を含む様々な形態の腐食及び腐食のメカニズムであって、タービンを運転する極限環境に起因するもの、特に孔食に対して、十分な耐性も有していなければならない。腐食は、タービンの運転と関連した、周期的な熱応力及び作動応力下で拡大する表面亀裂を発生させることにより、高サイクル疲労強度などの、他の必要な物理的・機械的特性を低減させることもあり得る。
現在、2〜3年以上にわたって、沿岸部の産業用発電所などの、厳しい海洋/産業環境を耐え抜くのに十分な耐孔食性を有する高強度鋼は、入手できない。粒界腐食に対する耐性を含む、多くの有利な耐食特性を有することで知られている、450及び450+ステンレス鋼などの合金でさえ、依然として孔食メカニズムに影響されやすい。これらのマルテンサイト系ステンレス鋼は、回転する蒸気タービン及び蒸気タービンの部品での使用に十分適した、耐食性、機械的な強度、及び破壊靭性の特性を併せ持つが、これらの合金は、依然として孔食現象が起こりやすいことで知られている。例えば、産業用ガスタービンの前段圧縮機で用いられるステンレス鋼製翼などのステンレス鋼製翼は、翼の表面、特に前縁面において、孔食に対する感受性を示してきた。理論によって限定されるものではないが、孔食は、空中堆積物、特に堆積物に存在する腐食種、及び、翼表面の吸気からの水分によって可能になる、様々な電気化学反応プロセスに関連していると考えられる。翼表面で生じる、電気化学的に引き起こされた孔食現象は、その結果として、こうした部品が受ける周期的な熱応力及び作動応力に起因して、翼に亀裂を生じることになり得る。水分量が多いことは、海洋又は他の水域の近くに位置する設備などの、高湿度環境における使用に加えて、圧縮機の効率を高めるために行われる、操業中の水洗、噴霧、蒸発冷却、又はその様々な組合せを含む、様々な発生源に起因し得る。腐食性物質は、通常、タービンを運転している環境に起因する。これは、これらのタービンが、腐食性の高い環境に配置されることが多いためである。腐食性の高い環境とは、化学プラントもしくは石油化学プラントの近隣などの、様々な化学種が吸気に含まれ得る場所、海岸線もしくは海岸線の近隣、又は他の塩水環境などの、吸気中に様々な海塩が含まれ得る場所、上記の組合せ、或いは吸気が腐食性の化学種を含有する適用場所などが含まれる。
以上の観点から、上述の運転環境における、タービン翼、特に産業用ガスタービン翼として用いられるのに適し、かつ改良された耐孔食性を有するステンレス鋼合金が、特に望まれる。
本発明の一態様によれば、鍛造耐孔食マルテンサイト系ステンレス鋼合金が開示される。この合金は、約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む。
本発明の別の態様によれば、鍛造マルテンサイト系の耐孔食ステンレス鋼合金を製造する方法が開示される。この方法は、約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む、マルテンサイト系の耐孔食ステンレス鋼合金の鍛造プリフォームを用意することを含む。この方法は、溶体化したミクロ組織を形成するのに十分な時間をかけて、溶体化温度まで鍛造プリフォームを加熱することも含む。この方法は、マルテンサイトミクロ組織を形成するために、室温まで鍛造プリフォーム及び溶体化したミクロ組織を冷却することをさらに含む。さらに、この方法は、焼戻しマルテンサイトミクロ組織を含む、焼戻し鍛造プリフォームを形成するのに十分な焼戻し時間をかけて、約600゜Fの焼戻し温度まで鍛造プリフォームを加熱することを含む。さらに、この方法は、室温まで焼戻し鍛造プリフォームを冷却することを含む。
上記及び他の利点並びに特徴は、図面を参照した以下の説明から、より明らかとなるだろう。
本発明とみなされる主題は、本明細書の最後にある特許請求の範囲において具体的に示され、明確に特許請求される。本発明の上記その他の特徴、並びに利点は、添付図面に関連する以下の詳細な説明から明らかとなる。
本明細書で開示されるマルテンサイト系ステンレス合金を製造する方法の、ある実施形態のフローチャートである。
以下の詳細な説明では、添付の図面を参照しながら、利点及び特徴を含めて、本発明の実施形態を例示的に説明する。
上述の孔食が、使用中の前段圧縮機翼で現在観察される。本明細書で説明される耐孔食マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、上述の孔食現象が起こりやすい、過酷な海洋及び産業での利用に際して、運転信頼性、保守に関する問題及び費用の低減、並びに翼の不具合による予定外のダウンタイムの回避という観点で、顕著に向上した、タービン前段圧縮機翼を含む鉄系の耐孔食材料を提供する。本明細書で説明されるステンレス鋼合金は、具体的には、GTD450及びGTD450+ステンレス鋼よりも高い耐孔食性を有する。産業用ガスタービンのダウンタイムに関しては、タービン出力の代わりにするために購入する電力費用、翼の修理又は交換のためにタービンを分解する保守費用、及び翼自体の修理又は交換の費用を含む、運転費用が多大となる。そのため、合金の耐孔食性の向上、及びそのような合金の製造方法は、顕著な商業的価値を有する。耐孔食性の鉄系合金及びその製造方法のさらなる利点は、この合金及び方法が、孔食から保護するために、別途のコーティングを追加する必要がない点にある。本明細書で説明されるステンレス鋼合金は、鍛造品、特にタービン翼用品の鍛造品のために、特に構成され非常に適している。
例示的な実施形態では、鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む。より詳細には、鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、約13.5〜約14.5重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約6.5重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.030重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む。さらに詳細には、鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、約14重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.025重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む。ステンレス鋼合金組成は、本明細書で説明されるように、熱処理によってマルテンサイトミクロ組織を与えるように選択され構成される。ステンレス鋼合金組成は、約150ksiの最小引張強度、6%超のモリブデン含有量、及び約31.8より大きい耐孔食指数、すなわちPRENを有する、マルテンサイト系ステンレス鋼合金をもたらすように選択され構成される。本明細書で開示されるステンレス鋼合金は、組成に関する化学処理及び熱処理の組合せによって、上記の腐食特性及び強度特性を得る。例えば、本明細書で開示されるステンレス鋼合金は、孔食に対して特に優れた耐性を有しており、産業用ガスタービン用の、動翼及び静翼を含むタービン初期段圧縮機翼(例えば、第1段から第5段にかけて)としての利用に適した、高強度及び破壊靭性をもたらすために熱処理され得る。別の態様では、本明細書で説明されるステンレス鋼合金は、主として、マルテンサイト変態に関連するマルテンサイトミクロ組織の形成、及び固溶強化から強度を得るとともに、所定量の残留オーステナイトも形成し、デルタフェライトを実質上形成しない。このステンレス鋼合金は、ある実施形態でもデルタフェライトを含まない。
耐孔食指数は、合金化学に基づいて、ステンレス鋼合金の耐孔食性を比較するためのガイドラインを提供する。PRENが高いほど、耐孔食性は高くなる。しかし、合金に対する熱処理能力を損なわずに、この値をどれだけ増加させられるかには、実際上の限界がある。PRENは、以下の式1を用いて計算され得る。
PREN=(%Cr)+3.3(%Mo)+16(%N)(1)
本明細書で説明されるマルテンサイト系ステンレス鋼合金は、PRENが約31.8超であり、より詳細には、約33.3超である。一実施形態では、PRENは、約31.8超〜約42.4であり、より詳細には、約33.3〜約36.0である。
本明細書で開示されるステンレス鋼合金は、Cr、Mo、Co、Ni、及びCを含む、5種の合金成分を有する鉄系合金と説明され得る。他の要素は全て、ステンレス鋼の製造に付随する不純物であり、例えば、Mn(最大0.25重量%)、Al(最大0.03重量%)、V(最大0.10重量%)、Si(最大0.25重量%)、S(最大0.005重量%)、又はP(最大0.02重量%)を含み得る。これらの要素は、ロット間の特性及びミクロ組織の一貫性を確保するために、本明細書で説明される所定の最大レベル以下に留まる。開示されるステンレス鋼合金は、上記の範囲内でバランスが取れている場合、耐孔食性とともに、所望の強度及び破壊靭性の水準を有する、マルテンサイトミクロ組織をもたらす。
上述の通り、Crは必要成分であり、合金表面にクロム酸化物の不動態膜を形成するのに十分な量が存在することになる。一実施形態では、Crは、約11.5重量%以上の量で存在する。別の実施形態では、Crは、約12〜約16重量%、より詳細には、約13.5〜約14.5重量%、さらに詳細には、約14重量%の量で存在する。
式1が示すように、Moは、ステンレス鋼の耐孔食性において、Crよりも大きな効果を有する。一実施形態では、Moは、約6.0〜約8.0重量%、より詳細には、約6.0〜6.5重量%、さらに詳細には、約6重量%の量で存在する。海洋の塩化物環境において、孔食に対する十分な耐性を確保するためには、約6重量%以上が必要である。Moがステンレス鋼の再不動態化能力を高めることは、研究によって示されてきた。従来の高Mo含有ステンレス鋼は、通常、Niを多く含有するフェライト系又はオーステナイト系である。これまで調査してきたマルテンサイト系の高Mo含有ステンレス鋼系は、一般に、高温焼戻し材が有する超高強度特性を利用することに焦点を当てており、高い運転温度での使用のために、設計され、1100゜Fなどの高い焼戻し温度で熱処理されている。しかしながら、これらの材料においては、耐食元素であるMo及びCrのマトリックスを消耗する、Moリッチ及びCrリッチな金属間化合物相が析出及び形成されるために、高い焼戻し温度では、耐食性及び靭性が犠牲となる。高い焼戻し温度では、これらの金属間化合物が形成されるために、二次硬化作用も生じる。金属間化合物相は、ラーベス相(Fe2Mo、Fe7Mo6、FeMo)、シグマ相(Fe−Cr−Mo)、並びに複雑なBCCカイ相(Fe−Cr−Mo)を含む。コバルトは、これらの析出反応に関連する相には関係しない。また、上記の金属間化合物相は、合金の靭性を著しく低下させる。したがって、本発明のマルテンサイト系ステンレス合金は、本明細書で説明されるように、上記の金属間化合物相が析出するのを回避するために、低い焼戻し温度で焼戻しされる。焼戻し合金は、適度な強度及び良好な靭性とともに、耐食性が重要となる、比較的低温の適用分野での使用に適している。本発明のマルテンサイト系ステンレス合金は、金属間化合物相の形成を回避し、溶液中のMo及びCrが高水準の靭性を維持するように保持するために、高Mo添加と、硬度−焼戻し温度曲線の低温焼戻し温度域とのバランスを取る。一実施形態では、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼合金のミクロ組織は、ラーベス相を実質上含有しない。このミクロ組織は、ある実施形態でもラーベス相を含まない。別の実施形態では、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼合金のミクロ組織は、カイ相を実質上含有しない。このミクロ組織は、ある実施形態でもカイ相を含まない。別の実施形態では、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼合金のミクロ組織は、デルタフェライト相を実質上含有しない。このミクロ組織は、ある実施形態でもデルタフェライト相を含まない。別の実施形態では、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼合金のミクロ組織は、ラーベス相、カイ相、及びデルタフェライト相を実質上含有しない。このミクロ組織は、ある実施形態でもラーベス相、カイ相、及びデルタフェライト相を含まない。
また、式1から理解されるように、Nは、PRENに対して多大な影響力を有しており、特許請求されるステンレス鋼材に任意選択的に含まれてもよい。しかしながら、Nを真空溶解材中に相当量加えることは難しい。さらに、Nは、合金ミクロ組織中のCrと結合して、クロム窒化物を形成し得る。クロム窒化物は、合金ミクロ組織の内部、特に、本明細書で説明されるように、腐食種と接触する可能性がある合金表面で、クロムを局部的に消耗するため、ステンレス鋼材を脆化及び鋭敏化し得る。したがって、Nが存在している場合は、一般的には0.02重量%以下、より詳細には、約0.001〜約0.02重量%の量で存在することになる。
マルテンサイト変態からマルテンサイトミクロ組織が形成されるためには、高温のオーステナイトミクロ組織が必要である。したがって、特許請求されるステンレス鋼合金の組成には、オーステナイトを有する高温のミクロ組織が含まれることになる。CrとMoは、共にフェライト安定化元素であるため、結果として、状態図のバランスを取り、かつ、高温オーステナイト相を形成して、マルテンサイト熱処理を助け、マルテンサイトミクロ組織をもたらすため、オーステナイトフォーマーが必要である。また、オーステナイトフォーマーは、所定量の残留オーステナイトを形成し、デルタフェライトを実質上形成しない。このマルテンサイトミクロ組織は、ある実施形態でもデルタフェライトを含まない。Coは、オーステナイトを安定化するために選択された。一実施形態では、Coは、約16.0〜約20.0重量%、より詳細には、約16.5〜約20.0重量%、さらに詳細には、約16.5〜約18.0重量%の量で存在する。コバルトは、オーステナイト安定化元素として、熱処理プロセス中の温度及び/又は時間の許容範囲で、十分に広範なオーステナイト相をもたらす。マルテンサイトがスタートするMs温度に対するCoの効果は、Niの効果ほど顕著ではなく、標準的な焼入れ及び焼戻し熱処理手順の使用を与える。
Niは、必要成分であり、オーステナイトを安定化するのに十分な量で存在することになる。Niは、オーステナイト安定化元素であり、上記の合金において、残留オーステナイトの量を増加させる。したがって、Niの量は、合金ミクロ組織の残留オーステナイト相を所定量もたらすように調整されなければならない。一実施形態では、残留オーステナイト相の所定量は、合金ミクロ組織の約15体積%以上をなす。別の実施形態では、残留オーステナイト相の所定量は、合金ミクロ組織の約15〜約25体積%をなす。一実施形態では、Niの量は、約1.0〜約3.0重量%、より詳細には、約1.0〜約2.0、さらに詳細には、約1.0〜約1.5重量%を含む。残留オーステナイトの所定量は、特許請求される合金の破壊靭性を向上させる。Niは、本明細書で開示されるMs温度を著しく引き下げる。本明細書で開示されるNiの量は、本明細書で開示される熱処理温度及び時間と両立できるMs温度を与え、所望のマルテンサイト構造をもたらし、かつ残留オーステナイト量の増加を促す。また、本明細書で説明される量のNiは、本明細書で説明される、マルテンサイト系ステンレス鋼合金のシャルピーVノッチ靭性を増加させる。
上述の通り、Cは必要成分であり、所定の硬度及び/又は所定の引張強度をもたらすのに十分な量で存在することになる。また、Cの量は、粗M236カーバイドの形成を回避するように選択される。これらのカーバイドは、粒界で優先的に核生成し、靭性を低下させる。また、クロムカーバイドは、クロムカーバイドを取り囲むマトリックスを消耗し、耐食性の低下を引き起こす。一実施形態では、Cは、約0.05重量%より少ない量で存在する。別の実施形態では、Cは、約0.020〜約0.40重量%、より詳細には、約0.20〜0.30重量%、さらに詳細には、約0.025重量%の量で存在する。一実施形態では、所定の硬度は、約30〜約42HRC、所定の最大引張強度(UTS)は、約150〜約200ksiである。Cの量は、本明細書で説明されるように、低温の焼戻しによる熱処理とともに用いられて、タービン圧縮機の静翼及び動翼、より詳細には、タービン翼圧縮機の静翼及び動翼を含む、産業用ガスタービン圧縮機の第1段から第5段での使用に適したタービン翼部品として使用するのに十分な、所定の強度と所定の破壊靭性をもたらす。
図を参照すると、別の態様によれば、鍛造マルテンサイト系の耐孔食ステンレス鋼合金を製造する方法100が開示される。方法100は、約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む、マルテンサイト系の耐孔食ステンレス鋼合金の鍛造プリフォームを用意すること110を含む。このステンレス鋼合金は、実質上従来の方法によって処理されることを含む、適切な方法によって用意することができる。例えば、この合金は、アルゴン酸素脱炭法(AOD)取鍋精錬を含む電気炉溶解と、それに続くインゴットのエレクトロスラグ再溶解(ESR)によって製造され得る。また、他の類似した溶解法を用いてもよい。次いで、例えばタービン圧縮機翼などの、本明細書で説明される様々な物品を含む、所望の物品の原型となる形状を有する鍛造プリフォーム及び棒材を製造するために、様々な鍛造法などの、適切な成形操作が実施され得る。
方法100は、溶体化したミクロ組織を形成するのに十分な時間をかけて、溶体化温度まで鍛造プリフォームを加熱すること120を含む。一実施形態では、溶体化温度は、約2000〜約2100゜Fを含み、溶体化時間は、約1〜約3時間を含む。
この方法は、マルテンサイトミクロ組織を形成するために、室温まで鍛造プリフォーム及び溶体化したミクロ組織を冷却すること130をさらに含む。合金ミクロ組織のマルテンサイト変態を促進するのに十分な冷却速度を与える、任意の適切な冷却方法が実施され得る。一実施形態では、冷却は、水、ポリマー、油、ガス、又は空気焼入れを含む。
また、この方法は、焼戻しマルテンサイトミクロ組織を含む焼戻し鍛造プリフォームを形成するのに十分な所定の焼戻し時間をかけて、約600゜F以下の焼戻し温度まで、鍛造プリフォームを加熱すること140を含む。任意の適切な加熱方法及び焼戻し時間が実施され得る。一実施形態では、所定の焼戻し時間は、約3〜約6時間である。一実施形態では、焼戻し鍛造プリフォームが、タービン圧縮機翼プリフォームを含む。さらに、この方法は、室温まで焼戻し鍛造プリフォームを冷却すること150を含む。600゜F以下の低い焼戻し温度は、本明細書で説明される析出の形成、特に脆化をもたらすカイ相及びラーベス相の形成を回避するために用いられる。3.5%以上のMoが12%クロム鋼に存在する場合、ラーベス相の析出に基づく高温熟成反応があることが示されている。Mo含有量が高いことにより、金属間化合物相であるカイ相の高温形成がもたらされる場合があり、カイ相によって脆性及び低引張延性が引き起こされる。これらの化合物の形成は、耐衝撃性の劇的な低下を引き起こす。結果的に、固溶強化(置換元素及び格子間炭素の両方による)、及び600゜F以下の温度での低温焼戻しに焦点が当てられることになる。また、低温焼戻しは、これらの合金の所定の最大操作温度を設定する。この温度は、低温焼戻しの後にマルテンサイトの焼戻し及び合金ミクロ組織の変化が起こるのを回避するために、焼戻し温度よりも低く、好ましくは焼戻し温度より少なくとも約50〜100゜F低い。耐食性をもたらし、金属間化合物又はカーバイドに結合した元素がないように、Cr及びMoを溶液中にできる限り多く保持しておくことが望ましい。
本明細書で開示されるマルテンサイト系ステンレス鋼合金は、孔食への耐性に加えて、様々なタービン翼及び他の部品を形成するために用いるのに適した、強度、延性、及び破壊靭性を併せ持つ。一実施形態では、マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、ASTM G85に準じた500時間の塩霧暴露後に、GTD−450及びGTD−450+よりも優れた耐孔食性を示した。また、別の実施形態では、ASTM G85に準じた500時間の暴露後に、孔食が実質上見られなかった。これは、ある実施形態でも、上記塩霧暴露との関連で孔食無しと説明され得る。別の実施形態では、本明細書で開示されるマルテンサイト系ステンレス鋼合金は、ASTM B117に準じた1000時間の塩霧暴露後に、孔食が実質上見られなかった。これは、ある実施形態でも、上記塩霧暴露との連関で孔食無しと説明され得る。一実施形態では、マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、約150ksi以上、より詳細には、約150〜約200ksiの最大引張強度を有する。別の実施形態では、マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、約14%以上の伸び、より詳細には、約14〜約24%の伸びを有する。別の実施形態では、マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、41%以上、より詳細には、約41〜約49%の引張絞り率を有する。別の実施形態では、マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、約85〜約95JのシャルピーVノッチ靭性を有する。
本明細書で開示される合金は、産業用ガスタービンの圧縮機翼部品に使用されるものを含む、タービン翼部品を形成するために用いられ得る。タービン圧縮機動翼の形の、典型的な圧縮機翼は、周知である。圧縮機動翼は、前縁と、後縁と、先端縁と、圧縮機ディスクの着脱可能なアタッチメントに対応させたダブテール翼根などの、翼根とを備える。動翼の範囲は、先端縁から翼根に及ぶ。上記の範囲に含まれる動翼の表面が、タービン翼の翼表面を構成する。翼表面とは、タービン入り口からタービンの圧縮機部を通ってタービンの燃焼器及び他の部分に入る空気の流路に暴露されるタービン圧縮機翼の部分である。本明細書で開示される合金は、タービン圧縮機翼において、タービン圧縮機の動翼及び静翼の形で使用するのに特に有用であるが、これらの合金は、多様な部品で使用される、あらゆる種類のタービン圧縮機翼に広く応用可能である。これらのタービン圧縮機翼には、タービン圧縮機の静翼及びノズル、シュラウド、ライナー、及び他のタービン圧縮機翼、すなわち、ダイアフラム部品、シール部品、バルブステム、ノズルボックス、又はノズルプレートなどに関連するタービン翼が含まれる。また、上記の合金は、ガスタービン圧縮機の動翼及び静翼に有益であるが、これらの合金は、場合によっては、産業用蒸気タービンのタービン部品にも用いられ得る。このタービン部品には、圧縮機の動翼及び静翼、蒸気タービンバケット、及び他の蒸気タービン翼部品、オイル及びガス機械部品、並びに、部品の運転温度の範囲が、本明細書で説明される合金の所定の最大運転温度と両立できる限りにおいて、高い引張強度、破壊靭性、孔食に対する耐性が求められる他の用途が含まれる。
本明細書では単数形の表現は、量の限定を示すのではなく、言及された物が1以上存在していることを示す。ある量と共に用いられる修飾語「約」は、述べられている値を含み、文脈によって決められる意味を有する(例えば、特定の量の測定に関連する誤差の範囲を含む)。さらに、特に限定がない限り、本明細書で開示される全ての範囲は、両端の値を含み、組合せることができる(例えば、「約25重量%まで、より詳細には、約5〜約20重量%、さらに詳細には、約10〜15重量%」という範囲は、その範囲の両端の値及び中間にある全ての値、例えば、「約5〜約25重量%、約5〜約15重量%」などを含む)。ある合金組成の成分のリストと共に用いられる「約」は、リストに挙げられている成分全てに、その範囲の両端に及ぶ範囲と共に使用される。最後に、本明細書で用いられる専門用語及び科学技術用語は、特に定義されない限り、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で用いられる複数形は、それが修飾する用語の単数形及び複数形の両方を含むことを意図しており、それによって、その用語の1以上を含む(例えば、金属は、1種類以上の金属を含む)。本明細書の全体における、「一実施形態」、「別の実施形態」、「ある実施形態」等の言及は、その実施形態との関連で説明される特定の要素(例えば、特徴、構造、及び/又は特質)が、本明細書で説明される1以上の実施形態では含まれており、他の実施形態ではは存在していてもよいし、存在していなくてもよいことを意味する。
本明細書で説明される合金組成と関連して「含む(comprising)」を使用することは、具体的には、合金組成が、挙げられた構成要素「から基本的に構成される(consist essentially of)」(すなわち、挙げられた構成要素を含有し、他の、開示される基本的かつ新規な特徴に顕著な悪影響を及ぼす構成要素を含有しない)実施形態、及び合金組成が、挙げられた構成要素「から構成される(consist of)」(すなわち、挙げられた各構成要素に自然かつ不可避的に存在する汚染物質を除いて、挙げられた構成要素のみを含有する)実施形態を開示し、包括する。
限られた数の実施形態のみとの連関で、本発明を詳細に説明してきたが、本発明は、開示されたこのような実施形態に限定されるものではないことが容易に理解されるべきである。そうではなく、本発明は、これまで説明されてはいないが、本発明の趣旨と範囲に相応する、任意の数の変形、変更、置換、又は同等の構成を取り入れて修正できる。さらに、本発明の様々な実施形態を説明してきたが、本発明の諸態様は、説明された実施形態のうちの一部しか含まなくてもよいことが理解されるべきである。したがって、本発明は、上述の説明に限定されるものとみなされるべきではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (20)

  1. 約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む、鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金。
  2. 合金が、約16.5〜20.0重量%のコバルトを含む、請求項1に記載の合金。
  3. 合金が、ラーベス相を実質上含有しないミクロ組織を含む、請求項1に記載の合金。
  4. 合金が、カイ相を実質上含まないミクロ組織を含む、請求項1に記載の合金。
  5. 合金が、デルタフェライト相を実質上含まないミクロ組織を含む、請求項1に記載の合金。
  6. 合金が、ラーベス相、カイ相、及びデルタフェライト相を実質上含まないミクロ組織を含む、請求項1に記載の合金。
  7. 合金が、残留オーステナイト相を含むミクロ組織を含む、請求項1に記載の合金。
  8. 残留オーステナイト相が、ミクロ組織の約15体積%以上を占める、請求項7に記載の合金。
  9. 残留オーステナイト相が、ミクロ組織の約15〜約25体積%を占める、請求項8に記載の合金。
  10. 合金が、約14%以上の引張伸びをもたらすよう構成された、請求項1に記載の合金。
  11. 引張伸びが、約14〜約24%である、請求項10に記載の合金。
  12. 合金が、約41%以上の引張絞り率を与える、請求項1に記載の合金。
  13. 引張絞り率が、約41〜49%である、請求項12に記載の合金。
  14. 合金が、約31.8以上の耐孔食指数を有する、請求項1に記載の合金。
  15. 合金が、約150KSI以上の最大引張強度を有する、請求項1に記載の合金。
  16. 合金が、タービン圧縮機翼を含む、請求項1に記載の合金。
  17. 鍛造マルテンサイト系ステンレス鋼合金を製造する方法であって、
    約12.0〜約16.0重量%のクロム、16.0超〜約20.0重量%のコバルト、約6.0〜約8.0重量%のモリブデン、約1.0〜約3.0重量%のニッケル、約0.020〜約0.040重量%の炭素、残部の鉄及び不可避不純物を含む、マルテンサイト系の耐孔食ステンレス鋼合金の鍛造プリフォームを用意する工程と、
    溶体化したミクロ組織を形成するのに十分な時間をかけて、溶体化温度まで鍛造プリフォームを加熱する工程と、
    マルテンサイトミクロ組織を形成するために、室温まで鍛造プリフォーム及び溶体化したミクロ組織を冷却する工程と、
    焼戻しマルテンサイトミクロ組織を含む焼戻し鍛造プリフォームを形成するのに十分な所定の焼戻し時間をかけて、約600゜Fの焼戻し温度まで、鍛造プリフォームを加熱する工程と、
    室温まで焼戻し鍛造プリフォームを冷却する工程と
    を含む方法。
  18. 溶体化温度が約2000〜約2100゜Fを含み、時間が約1〜約3時間を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 焼戻し時間が、約3〜約6時間である、請求項17に記載の方法。
  20. 焼戻し鍛造プリフォームが、タービン翼プリフォームを含む、請求項17に記載の合金。
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