JP2016165888A - 積層構造 - Google Patents

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【課題】耐熱性に優れる積層構造を提供する。【解決手段】本発明の積層構造は、無機化合物を含む基部11の表面に形成される積層構造であって、ムライトを含む層13と、アルミナを含む層15とを、順次、備える。上記無機化合物は、炭化珪素、窒化珪素及びサイアロンから選ばれた少なくとも1種のセラミックスを含むことが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、耐熱性に優れる積層構造に関し、更に詳しくは、航空機のエンジン等に配設され、高温の酸素、水蒸気等を含む雰囲気下で用いられる高温部品を与える積層構造に関する。
航空産業において、エンジンの燃費を改善したり、二酸化炭素の排出量を削減したりするために、高圧タービン部材等の高温部品の耐熱性を向上させる検討、又は、軽量化する検討が進められている。この高温部品は、一般に、耐熱性材料からなる基部と、その表面に配設された保護膜とを備える構造を有する。
従来、高温部品における基部(基材)の構成材料として、ニッケル基系超合金や、それよりも軽量であり且つ耐熱性に優れ、更には、高い温度範囲において比強度の大きい炭化珪素繊維強化炭化珪素複合材料(以下、「CMC(ceramic matrix composite)」という。)が注目されている。CMCは、高温の酸化雰囲気下においてSiO層を形成し、このSiO層は、CMCの更なる酸化に対する保護膜として作用する。しかし、高圧タービン等の1100℃以上の水蒸気環境下においては、SiO層が水蒸気と反応し揮発性の水酸化物を形成するため、保護膜の減肉・消失に伴う下地材の激しい酸化・劣化が問題となる。そのため、このCMCの表面に耐環境性コーティング(以下、「EBC(Environmental Barrier Coating)」という。)を形成して部材の酸化劣化、減肉化等を抑制し、耐久性を向上させる試みがなされており、例えば、下記の技術が知られている。
特許文献1には、炭化珪素を含有する第1層と、一般式RESi(RE:Y,Yb,Er,Dy)で表される希土類硅酸塩化合物を含有する第2層と、酸化珪素を含有し第1層及び第2層を接合する第3層とを有する積層セラミックスが開示されている。
特許文献2には、焼結SiC繊維結合体の表面が希土類酸化物を主成分とする層で覆われており、空気中1700℃で100時間熱処理後の強度保持率が70%以上であるセラミックス複合材料が開示されている。
また、特許文献3には、炭化珪素系繊維強化セラミックス複合材料を基材とし、該基材表面にアルミノシリケート系結晶化ガラスと希土類珪酸塩の混合体からなる中間層を備え、該中間層の上にトップコートとして希土類珪酸塩層が設けられた積層材料が開示されている。
特開平11−12050号公報 特開2002−104892号公報 特開2008−308374号公報
一方、本発明者らは、CMCからなる基部の表面に、耐クリープ性に優れ、その熱膨張係数がこの複合材料(CMC)に比較的近いムライトを酸素遮蔽のためのEBCとして備える積層構造について、検討してきた。そして、実用環境においては、EBCの表面層側と、基材側とで酸素の化学ポテンシャル(それと平衡する酸素分圧)が異なることから、酸素分子は、酸素分圧の高い側のムライト表面に吸着・解離後、酸素イオンとして、ムライト中を酸素分圧の低い側に粒界拡散する。それと同時に、ムライトを構成するアルミニウムイオンは、酸素分圧の低い側から高い側に粒界拡散する。すなわち、酸素分子は、このムライトの粒界を介して、酸素イオンとアルミニウムイオンが相互に粒界拡散することにより透過する。また、酸素分圧の高い側にアルミニウムイオンが移動して、酸素分圧の低い側においてムライト分解物(シリカ等)が偏在する。
また、ムライトの分解により形成したSiO層は、高温において、SiO結晶相の1つであるクリストバライト(Cristobalite)を生成する。クリストバライトは約270℃においてβ→α転移(高温→低温)に伴う著しい体積変化(高温→低温:3.9vol%収縮)を伴うため、ガラス溶融被覆後の冷却過程において、クリストバライト結晶粒子の周りに亀裂が生成し、その結果としてEBCとの密着性が大きく低下し、結果として耐酸化性を維持できないことが問題となっていた。
本発明は、耐熱性基材からなる基部の表面にムライト層を備える積層構造において、耐熱性に優れ、ムライト層を含む全体の層構造が安定な積層構造を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示される。
1.無機化合物を含む基部の表面に形成される積層構造であって、ムライトを含む層(A)及びアルミナを含む層(B)を、順次、備えることを特徴とする積層構造。
2.上記無機化合物が、炭化珪素、窒化珪素及びサイアロンから選ばれた少なくとも1種のセラミックスを含む上記1に記載の積層構造。
3.上記基部が、上記セラミックスからなる母相の中に炭化珪素繊維が分散されてなる炭化珪素繊維強化セラミックス複合材料からなる上記2に記載の積層構造。
本発明の積層構造は、耐熱性に優れ、具体的には、1100℃以上、好ましくは1300℃以上の高い温度(上限は、1600℃程度)において、全体の層構造が安定である。そして、無機化合物を含む基部の表面に、層(A)及び層(B)が順次、積層された材料又は高温部品が上記のような高い温度であり且つ酸素、水蒸気等を含む雰囲気下で用いられる場合に、酸素分圧の低い側に位置する層(A)に含まれるムライトの分解及びそれに基づくアルミニウムイオンの層(B)側への拡散又はSiO結晶の生成を抑制することができるので、耐久性に優れる。従って、本発明の積層構造は、航空機のエンジン等に配設される高温部品(タービン部品等)の構成要素として好適である。また、高圧タービン入口温度の更なる高温化と部材冷却ガス削減による燃費の向上が可能となる。
本発明の積層構造を備える積層材料の部分断面を示す概略図である。 〔実施例〕で用いた熱処理装置を示す概略図である。 比較例1で熱処理を行った後の単層構造体を示す断面画像である。 比較例1で熱処理を行った後の単層構造体における低酸素分圧側の表面部を示す断面拡大画像である。 実施例1で熱処理を行った後の積層構造体を示す断面画像である。 実施例1で熱処理を行った後の積層構造体におけるムライト層(低酸素分圧側)の表面部を示す断面拡大画像である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の積層構造は、無機化合物を含む基部11の表面に形成され、図1に示す積層材料1を与える積層構造であって、ムライトを含む層(A)13及びアルミナを含む層(B)15を、順次、備える。
上記基部を構成する材料は、無機化合物である。無機化合物は、好ましくは、窒化物、炭化物、ホウ化物等であり、これらは、単独で用いてよいし、2種以上の組み合わせで用いてもよい。
窒化物としては、窒化珪素、サイアロン、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化タンタル等を用いることができる。
炭化物としては、炭化硅素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化タンタル等を用いることができる。
ホウ化物としては、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化タンタル等を用いることができる。
これらのうち、上記基部を構成する材料は、炭化珪素、窒化珪素又はサイアロンを含むことが好ましい。
上記基部が複数の材料からなる場合、炭素繊維又はセラミックス繊維が、上記の酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物等を含む母相の中に分散された繊維強化セラミックスを用いることができる。セラミックス繊維としては、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、炭窒化チタン繊維、炭化ホウ素繊維等が挙げられる。母相に含まれる炭素繊維又はセラミックス繊維の含有割合は、特に限定されないが、機械的強度、破壊靱性等の観点から、繊維強化セラミックスの全体に対して、好ましくは10〜50体積%、より好ましくは20〜45体積%である。
上記繊維強化セラミックスとしては、炭化珪素を含む母相の中に炭化珪素繊維が分散されてなる炭化珪素繊維強化セラミックスが好ましい。
上記基部の形状は、特に限定されず、板状、筒状、棒状、各種複雑三次元形状等の定形又はこれらを変形させた不定形とすることができる。また、層(A)、層(B)等を形成する部分における基部の形状は、平面及び曲面のいずれでもよい。
上記層(A)は、ムライトを含む層である。ムライトは、好ましくは、Al4+2xSi2−2x10−x(0.20≦x≦0.39)で表される化合物であり、0.20≦x≦0.39の範囲における複数の化合物を用いてもよい。本発明においては、積層構造を含む物品(高温部品)を、1100℃以上の高い温度(上限は、1600℃程度)、且つ、酸素、水蒸気等を含む雰囲気下で用いた場合に、アルミニウムイオンの、酸素分圧の低い側に位置する層(B)の表面側(基部側)への移動の抑制効果に優れることから、好ましくはAl4+2xSi2−2x10−x(0.20≦x≦0.34)で表される化合物、より好ましくはAl4+2xSi2−2x10−x(0.23≦x≦0.30)で表される化合物である。尚、層(A)は、化学組成が限定されたムライトのみを含んでよいし、化学組成の異なるムライトどうし(2種以上)を含んでもよい。後者の場合、複数のムライトは、混合状態であってよいし、特定の化学組成を有するムライトの分布を、層の一端側から他端側に向かって傾斜させてもよい。化学組成の異なるムライトを傾斜配置する場合には、層(B)の構成材料(後述)との熱膨張係数差がより小さくなり、また、上記基部の表面における耐水蒸気揮散性を高められることから、上記基部側から層(A)の表面側に向かって、Al/Si比を大きくすることが好ましい。
上記層(A)は、ムライトのみからなる層であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲において、ムライトと他の化合物とからなる層であってもよい。他の化合物としては、アルミナ等が挙げられる。上記層(A)が他の化合物を含む場合、その含有割合の上限は、ムライト及び他の化合物の合計を100体積%とした場合に、好ましくは30体積%、より好ましくは20体積%、更に好ましくは10体積%である。
上記層(A)の厚さは、本発明の効果が確実に得られることから、好ましくは5〜800μm、より好ましくは10〜600μmである。
上記層(B)は、アルミナを含む層である。アルミナとしては、α−アルミナ、ρ−アルミナ、χ−アルミナ、κ−アルミナ、η−アルミナ、擬γ−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ等が挙げられる。層(B)に含まれるアルミナは、これらのうちの1種のみであってよいし、2種以上であってもよい。層(B)は、結晶構造が限定されたアルミナのみを含んでよいし、結晶構造の異なるアルミナどうし(2種以上)を含んでもよい。後者の場合、複数のアルミナは、混合状態であってよいし、特定のアルミナの分布を、層の一端側から他端側に向かって傾斜させてもよい。
上記層(B)は、アルミナのみからなる層であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲において、アルミナと他の化合物とからなる層であってもよい。上記層(B)が他の化合物を含む場合、その含有割合の上限は、アルミナ及び他の化合物の合計を100体積%とした場合に、好ましくは30体積%、より好ましくは20体積%、更に好ましくは10体積%である。
上記層(B)の厚さは、好ましくは3〜500μm、より好ましくは4〜400μmである。尚、本発明の効果をより確実に得るために、上記層(B)の厚さは、上記層(A)の厚さに対して、0.005倍〜3.0倍であり、好ましくは0.008倍〜3.0倍である。
本発明の積層構造は、上記のように、層(A)と、層(B)とを、この順に備えるものであるが、必要に応じて、層(B)の表面に他の層を備えてもよい。
本発明の積層構造の製造方法は、特に限定されない。通常、基部を構成する物体(以下、「基材」という)の表面に、層(A)及び層(B)を、順次、形成することにより、製造することができる。
層(A)及び層(B)を形成する場合には、隣接する層どうしの変質を抑制するために、20℃〜1500℃程度の温度で膜(層)形成を行うことが好ましい。そして、緻密な膜(層)を形成できることから、エアロゾルデポジション、電子ビーム物理蒸着、レーザー化学蒸着等の製膜法を適用することが好ましい。
層(B)を形成した後、必要に応じて、層(B)の表面の平滑化処理、積層物の熱処理等を行うことができる。また、他の層を備える積層構造を製造する場合には、層(A)及び層(B)の構成成分を変質させない方法で形成することが好ましい。
本発明の積層構造は、1100℃以上の高い温度であって、例えば、酸素、水蒸気等を含む雰囲気下において、層(A)に含まれるムライトの分解及びそれに基づくアルミニウムイオンの層(B)側への拡散又はSiO結晶の生成を抑制することができるので、1100℃以上、好ましくは1300℃以上の高い温度(上限は、1600℃程度)において耐熱性(耐酸化性、耐水蒸気性、耐剥離性等)が求められる用途に好適である。
例えば、航空機エンジン等に配設されるタービン部品等の高温部品は、水蒸気を含む高温ガス環境下(例えば、燃焼ガス中の水蒸気分圧が101.3kPa)において、高温(例えば、部品表面温度が700℃〜1400℃)と、低温(例えば、部品表面温度が50℃以下)とを繰り返す熱サイクルに曝される。本発明の積層構造を利用して高温部品を形成した場合には、特に、層(A)若しくは層(B)の剥離又は積層構造の薄肉化がないだけでなく、層(A)を含む全体の層構造が安定である。
本発明の効果である耐熱性は、基部を備えない、層(A)及び層(B)からなる積層構造物を用いて確認することができ、例えば、ムライト薄肉板の上に、エアロゾルデポジション等によりアルミナ層を形成し、得られた積層構造物の断面方向の酸素透過試験を行うことにより確認することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
比較例1
AlSi13からなるムライト粉末(共立マテリアル社製商品名「KM−101」)を、プレス成形(圧力:20MPa)した後、CIP成形(圧力:250MPa)を行い、板状物を得た。次に、大気雰囲気中、1750℃で5時間の熱処理を行った。そして、得られた焼成物を切削加工し、直径11.5mm、厚さ0.5mmのムライト薄肉板を得た。尚、両面を鏡面仕上げとした。
次に、このムライト薄肉板(円板状試験片)を用いて、以下に示す、高温・酸素分圧差の条件下における熱処理を行い、耐熱性を評価した。
図2に示す熱処理装置を用いて、ムライト薄肉板(円板状試験片)の1面側と他面側とで異なる酸素分圧条件下における熱処理を行った。
具体的には、2本のアルミナ保護管の間に、Pt製シールリングを介してムライト薄肉板(円板状試験片)を配置し、上側のアルミナ保護管に対して錘にて一定荷重を加え、ムライト薄肉板とPt製シールリングとの間に面圧を付加した。その後、図2の下側に「Ar−1%H」と表記されているところ、及び、上側に「O」と表記されているところから、ムライト薄肉板の両面に、ドライアイスが投入されたエタノール浴中を通過させて−72℃に冷却した高純度Ar−1%Hガスを、毎分50mlの流速で供給した。
次いで、ムライト薄肉板の上側チャンバー及び下側チャンバーの酸素分圧を、それぞれ、酸素センサ(ジルコニアセンサ)により計測しながら、電気炉を駆動して1620℃まで昇温させてPt製シールリングによるシールを完成させた。そして、1300℃まで降温させ、上側チャンバーのみにOガスを供給し続けて、下面側で、PO2(lo)=10−10Pa、上面側で、PO2(hi)=10Paの各酸素分圧差として、1300℃で200時間の熱処理を行った。
熱処理後、円板状試験片を、その中央付近で断面方向に切断し、イオンミリングによる平滑面を走査型電子顕微鏡で観察した。その結果を図3及び図4に示す。図4は、ムライト薄肉板(円板状試験片)の下面側断面の拡大画像であり、ムライト層が約12μmの深さにおいて分解していることが分かる。
実施例1
AlSi13からなるムライト粉末(共立マテリアル社製商品名「KM−101」)を、プレス成形(圧力:20MPa)した後、CIP成形(圧力:250MPa)を行い、板状物を得た。次に、大気雰囲気中、1750℃で5時間の熱処理を行った。そして、得られた焼成物を切削加工し、直径11.5mm、厚さ0.5mmのムライト薄肉板を得た。尚、両面を鏡面仕上げとした。
次に、エアロゾルデポジションにより、上記ムライト薄肉板の1面側に、アルミナ粉末(大明化学工業社製商品名「TM−DAR」)を連続的に衝突させて、厚さ4μmのアルミナ層を形成し、円板状の積層構造物を得た。この積層構造物を用いて、以下に示す、高温・酸素分圧差の条件下における熱処理を行い、積層構造物における耐熱性を評価した。
その後、比較例1と同様にして、図2に示す熱処理装置を用いて、積層構造物(円板状試験片)におけるムライト層において、アルミニウムと酸素とが相互拡散するような酸素分圧差の条件として、PO2(lo)=10−10Pa、PO2(hi)=10Paを選択し、積層構造物(円板状試験片)の熱処理を行った。尚、積層構造物(円板状試験片)は、アルミナ層が上面側となるように配置した。
熱処理後、円板状試験片を、その中央付近で断面方向に切断し、イオンミリングによる平滑面を走査型電子顕微鏡で観察した。その結果を図5及び図6に示す。図6は、ムライト層側の拡大画像であり、ムライト層の分解が抑制されていることが分かる。
本発明の積層構造は、水蒸気を含む高温ガス環境下で使用される航空機エンジンや発電用タービンにおける高圧タービン部の動翼部品、静翼部品又はシュラウド部品、更には、ロケットエンジンのスラスターや燃焼ガスチューブ等の高温部品の形成に好適である。
1:積層材料、11:基部、13:層(A)、15:層(B)

Claims (3)

  1. 無機化合物を含む基部の表面に形成される積層構造であって、ムライトを含む層(A)及びアルミナを含む層(B)を、順次、備えることを特徴とする積層構造。
  2. 前記無機化合物が、炭化珪素、窒化珪素及びサイアロンから選ばれた少なくとも1種のセラミックスを含む請求項1に記載の積層構造。
  3. 前記基部が、前記セラミックスからなる母相の中に炭化珪素繊維が分散されてなる炭化珪素繊維強化セラミックス複合材料からなる請求項2に記載の積層構造。
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