JP2016164638A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ニップ部形成部材の長手方向の端部が加熱回転体の弾性層の端部よりも外側にある構成を有する定着装置において、ニップ部における圧力加熱回転体の弾性層のダメージを軽減することを目的とする。
【解決手段】 弾性層を有する加熱回転体と、ベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記加熱回転体とニップ部を形成する加圧ユニットと、を備える定着装置において、前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースに形成された弾性パッドと、前記ベースの前記弾性パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、前記弾性パッドの前記加熱回転体に対向する面は、前記弾性パッドの前記加熱回転体の端部に対向する第1の領域が前記加熱回転体の中央部に対向する第2の領域よりも前記加熱回転体に近づく方向に突出している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電子写真技術を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置が備える定着装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置が備える定着装置として、記録材を搬送しながら加熱するニップ部を構成する加圧側の部材として低熱容量のベルトを用いた装置が知られている。この定着装置は、弾性層を有する加熱回転体と、筒状のベルトと、ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、ベルトを介してニップ部形成部材を加熱回転体に押圧してニップ部を形成するものが一般的である。この定着装置は、ニップ部の幅を拡大しやすいので定着性の向上に有利である(特許文献1)。
特開2010−276748
しかしながら、ニップ部形成部材の長手方向の端部が加熱回転体の弾性層の端部よりも外側にある構成の場合、ニップ部の加熱回転体の弾性層の端部に対応する位置で圧力が高い圧力ピークが形成される。この圧力ピークが形成された定着装置を長時間使用すると、加熱回転体の弾性層がダメージを受ける場合があるという課題がある。
上記課題を解決するための好適な実施形態の一つ目は、弾性層を有する加熱回転体と、筒状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部形成部材が前記ベルトを介して前記加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧ユニットと、前記加圧ユニットを加熱回転体に対して押圧する押圧部材と、を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱し前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
前記加熱回転体の母線方向に関し前記加熱回転体の前記弾性層の端部は前記ニップ部形成部材の端部よりも内側にあり、前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面に前記母線方向に沿って形成された弾性パッドと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面の前記弾性パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、前記弾性パッドの前記加熱回転体に対向する面は、前記装置から取り出した状態において、前記弾性パッドの前記加熱回転体の前記端部に対向する第1の領域が前記加熱回転体の中央部に対向する第2の領域よりも前記加熱回転体に近づく方向に突出していることを特徴とする。
上記課題を解決するための好適な実施形態の2つ目は、弾性層を有する加熱回転体と、筒状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部形成部材が前記ベルトを介して前記加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧ユニットと、前記加圧ユニットを加熱回転体に対して押圧する押圧部材と、を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱し前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
前記加熱回転体の母線方向に関し前記加熱回転体の前記弾性層の端部は前記ニップ部形成部材の端部よりも内側にあり、前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面に前記母線方向に沿って形成された弾性パッドと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面の前記弾性パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、前記加圧ユニットを前記加熱回転体に対して押圧した状態において、前記弾性パッドの前記加熱回転体の前記端部に対向する第1の部分は前記加熱回転体の中央部に対向する第2の部分よりも前記加圧ユニットの押圧方向の弾性変形量が大きいことを特徴とする。
上記課題を解決するための好適な実施形態の3つ目は、弾性層を有する加熱回転体と、筒状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部形成部材が前記ベルトを介して前記加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧ユニットと、前記加圧ユニットを加熱回転体に対して押圧する押圧部材と、を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱し前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
前記加熱回転体の母線方向に関し前記加熱回転体の前記弾性層の端部は前記ニップ部形成部材の端部よりも内側にあり、前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面に前記母線方向に沿って形成された弾性パッドと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面の前記弾性部よりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、前記弾性パッドは、第1の弾性パッド部と、前記第1の弾性パッド部よりも硬度の低い前記第2の弾性パッド部と、を有し、前記第1の弾性パッド部は、前記加熱回転体の前記端部に対向するように設けられ、前記第2の弾性パッド部は、前記加熱回転体の中央部に対向するように設けられることを特徴とする。
本発明によれば、ニップ部形成部材の長手方向の端部が加熱回転体の弾性層の端部よりも外側にある構成を有する定着装置において、ニップ部における加熱回転体の弾性層のダメージを軽減することができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略断面図 (a)実施例1に係る定着装置の横断面の概略を示す図、(b)実施例1に係る定着装置のニップ部の記録材の搬送方向の圧力分布、(c)実施例1に係る定着装置の縦断面の概略を示す図 (a)実施例1に係るニップ部形成部材の斜視図、(b)比較例に係るニップ部形成部材の斜視図 (a)実施例1に係る定着ローラの正面図、(b)実施例1に係るニップ部形成部材の弾性パッド部の縦断面を示す図、(c)実施例1に係るニップ部形成部材の圧力形成部の縦断面を示す図、(d)実施例1に係る弾性パッド部の長手方向の圧力分布を示す図、(e)実施例1に係る圧力形成部の長手方向の圧力分布を示す図 (a)実施例1の比較例に係る定着ローラの正面図、(b)比較例に係るニップ部形成部材の弾性パッド部の縦断面を示す図、(c)比較例に係るニップ部形成部材の圧力形成部の縦断面を示す図、(d)比較例に係る弾性パッド部の長手方向の圧力分布を示す図、(e)比較例に係る圧力形成部の長手方向の圧力分布を示す図 (a)実施例1の変形例に係る定着ローラの正面図、(b)変形例に係るニップ部形成部材の弾性パッド部の縦断面を示す図、(c)変形例に係るニップ部形成部材の圧力形成部の縦断面を示す図 (a)実施例2に係る定着ローラの正面図、(b)実施例2に係るニップ部形成部材の弾性パッド部の縦断面を示す図、(c)実施例2に係るニップ部形成部材の圧力形成部の縦断面を示す図、(d)実施例2に係る弾性パッド部の長手方向の圧力分布を示す図、(e)実施例2に係る圧力形成部の長手方向の圧力分布を示す図
〔実施例1〕
図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。以下の説明において長手方向とは記録材の搬送方向と直交する方向であり、短手方向とは記録材の搬送方向である。
1.画像形成装置
図1は本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。画像形成装置100は、電子写真方式のレーザービームプリンタである。101は像担持体としての感光体ドラムであり、矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)にて回転駆動する。感光体ドラム101はその回転過程で帯電ローラ102により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。103は露光部としてのレーザービームスキャナである。露光部103は、不図示のコンピュータ等の外部機器から入力され、画像処理部によって生成されたデジタル画像信号に対応してオン/オフ変調されたレーザー光Lを出力して、感光体ドラム101の帯電処理面を走査露光する。この走査露光により感光体ドラム101表面の露光明部の電荷が除電されて感光体ドラム101表面に画像信号に対応した静電潜像が形成される。104は現像装置であり、現像ローラ104aから感光体ドラム101表面に現像剤(トナー)が供給されて、感光体ドラム101表面の静電潜像は、可転写像であるトナー像として順次に現像される。105は給紙カセットであり、記録材Pを積載収納させてある。給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ106が駆動されて、給紙カセット105内の記録材Pは、一枚ずつ分離給紙される。そして、レジストローラ対107を介して、感光体ドラム101と接触して従動回転する転写ローラ108との当接ニップ部である転写部位108Tに、所定のタイミングで導入される。すなわち、感光体ドラム101上のトナー像の先端部と記録材Pの先端部とが、同時に転写部位108Tに到達するように、レジストローラ107で記録材Pの搬送が制御される。その後、記録材Pは転写部位108Tを挟持搬送され、その間、転写ローラ108には不図示の転写バイアス印加電源から所定に制御された転写電圧(転写バイアス)が印加される。転写ローラ108にはトナーと逆極性の転写バイアスが印加され、転写部位108Tにおいて感光体ドラム101表面側のトナー像が記録材Pの表面に静電的に転写される。転写後の記録材Pは、感光体ドラム101表面から分離されて搬送ガイド109を通り定着装置としての定着装置300に導入される。定着装置300では、トナー像の熱定着処理を受ける。一方、記録材Pに対するトナー像転写後の感光体ドラム101表面はクリーニング装置110で転写残トナーや紙粉等の除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。定着装置Aを通った記録材Pは、排紙口111から排紙トレイ112上に排出される。
2.定着装置
本実施例に係る定着装置300について図2を用いて説明する。図2(a)及び(c)は、本実施例に係る定着装置300の横断面及び縦断面を示す図であり、図2(b)は、ニップ部Nの記録材の搬送方向の圧力分布を示す図である。
本実施例の定着装置300は、定着ローラ2と、定着ローラ2と共にニップ部Nを形成する加圧ユニット1と、を有する。ニップ部Nでトナー像Tを担持した記録材Pを搬送しながら加熱してトナー像Tを記録材Pに定着する。
加熱回転体としての定着ローラ2は、筒状の芯金21と、芯金21の外側に形成された弾性層としてのゴム層22と、を有し、芯金21の内部にハロゲンヒータ23を内包する。芯金21はステンレスや鉄等の金属で形成され、ゴム層22はシリコーンゴムやフッ素ゴム等で形成される。尚、ゴム層22の外側にテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂で形成された離型層を設けても良い。本実施例の定着ローラ2は、ステンレスの芯金21にシリコーンゴムのゴム層22を形成したものを用いる。尚、以下の説明において定着ローラ2の母線方向とは、記録材の搬送方向に直交する方向と同じ方向である。
加圧ユニット1は、筒状のベルト11と、ベルト11の内面に接触しベルト11を介して定着ローラ2と共にニップ部Nを形成するニップ部形成部材3と、補強ステー15と、を有する。
ベルト11は、基層と、基層の外側に形成された表層と、を有する。基層は、ステンレス等の金属もしくはポリイミド(PI)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの耐熱性樹脂で形成される。表層はPFA等のフッ素樹脂で形成される。
補強ステー15は、ステンレスや鉄等の金属で形成され、横断面がU字形状の部材であり、ニップ部形成部材3を補強するための部材である。図2(c)に示すように、補強ステー15の長手方向の両端部には押圧部材としての圧縮ばね6が設けられ、圧縮ばね6はばね支持部材7と補強ステー15との間で圧縮され加圧ユニット1が定着ローラ2に対して押圧される。本実施例においては、押圧力は総圧約250N(約25kgf)に設定している。
温度検知部としてのサーミスタ5は、定着ローラ2の外周面に対して非接触に設けられ、定着ローラ2の温度を検知する。制御部4は、サーミスタ5の検知温度が目標温度になるようにハロゲンヒータ23に供給する電力を制御する。
定着ローラ2は、駆動源(不図示)からの駆動が定着ローラ2の芯金21の端部に設けられた駆動部材(不図示)に伝達されることで回転する。ベルト11は、ニップ部Nで定着ローラ2から受ける摩擦力によって定着ローラ2と共に回転する。定着ローラ2とベルト11とが回転し且つサーミスタ5の検知温度が目標温度に達した状態になってからトナー像Tを担持した記録材Pがニップ部Nで搬送されながら加熱されトナー像が記録材に定着される。
3.ニップ部形成部材
次に、図3を用いて本実施例の特徴部であるニップ部形成部材3の構成について説明する。図3(a)は、本実施例に係るニップ部形成部材3の斜視図である。ニップ部形成部材3は、ベース14と、ベース14の定着ローラ2と対向する面の上に定着ローラ2の母線方向に沿って設けられた弾性パッド部12と、ベース14の弾性パッド12と同じ側の面上に設けられた圧力形成部(突出部)13と、を有する。圧力形成部13は、弾性パッド部12よりも記録材の搬送方向の下流側に設けられている。図3では弾性パッド部12は、便宜上、ベース14から離した状態で図示しているものの、実際にはベース14に固定されている。弾性パッド部12は、弾性パッド部12のベルト11の定着ローラ2に対向する面のうち長手方向の端部領域(12a)が長手方向の中央領域(12b)よりも定着ローラ2に近づく方向に突出している(理由については後述する)。弾性パッド部12は、シリコーンゴム等の弾性部材で形成される。
圧力形成部13の硬度は、弾性パッド部12よりも高い。よって、図2(b)に示すように、ニップ部Nの記録材の搬送方向の圧力は、上流側よりも下流側の方が高くなる。弾性パッド部12は、ニップ部Nの記録材の搬送方向の上流側において定着性や画質を向上させて、圧力形成部13は、ニップ部Nの下流側において定着性(グロス)や記録材の分離性を向上させる。尚、ベース14と圧力形成部13とは一体的に形成されても良い。ベース14及び圧力形成部13は、液晶ポリマー(LCP)やポニフェニルレンサルファイド(PPS)等の耐熱樹脂で形成された剛体である。本実施例においては、ベース14及び圧力形成部13は液晶ポリマーで形成され、弾性パッド部12はシリコーンゴムで形成されている。
4.本実施例の効果
本実施例の効果を比較例の構成と比較しながら説明する。比較例は、実施例1の定着装置300に対してニップ部形成部材の構成のみが異なる。実施例1と比較例とで共通する構成については説明を省略する。
比較例のニップ部形成部材33の構成について説明する。図3(b)は、比較例に係るニップ部形成部材33の斜視図である。比較例のニップ部形成部材33は、図3(a)に示す本実施例のニップ部形成部材3に対して弾性パッド部の形状のみが異なり、その他の部材の形状、材質等は同じであるので説明は省略する。比較例の弾性パッド122は、定着ローラ2に対向する面が長手方向に亘って平面になるように形成されている。
次に、図5(a)、図5(b)、図5(c)にそれぞれ、比較例の定着ローラ2の正面図、弾性パッド部122の縦断面、圧力形成部13の縦断面を示す。更に、図5(d)、図5(e)にそれぞれ、比較例の弾性パッド部122の長手方向の圧力分布、圧力形成部13の長手方向の圧力分布を示す。尚、図5(a)〜(e)における長手方向の位置は互いに対応している。
比較例の構成において、定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面(端部)は、ニップ部形成部材33の端面(端部)よりも内側にある。ここで言うニップ部形成部材33の端面は、弾性パッド部122、圧力形成部13、ベース14の端面である。比較例では、定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面と、弾性パッド部122の長手方向の端面との距離は、10mmである。弾性パッド部122は、定着装置から取り出して押圧されていない状態における厚みは長手方向に亘って2.5mmであり、硬度は5度(JIS−A、1kg加重)である。弾性パッド部122の材質は、シリコーンゴムである。一方、圧力形成部13の定着ローラ2に対向する面は、長手方向に亘ってベースから2.5mmの高さの平面である。
比較例は、図5(d)、図5(e)によると、定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面(端部)に対応する位置で、弾性パッド部122、圧力形成部13と、のいずれも圧力ピークが形成されている。これは、ゴム層22の端面よりも外側に加圧ユニット1の押圧力を受ける部分がなくゴム層22の端部に圧力が集中するためである。しかしながら、圧力形成部13における圧力ピーク(15.0kgf/cm)は、弾性パッド部における圧力ピーク(0.8kgf/cm)よりも大幅に大きい。これは、弾性パッド部122がゴムで形成されているので弾性変形して圧力を周囲に逃がしやすいのに対して、圧力形成部13は剛体なので圧力を逃がしにくいためである。その結果、定着ローラ2のゴム層22の端部は、圧力形成部13から局所的に高い圧力を受けることになり、定着装置の耐久使用でゴム層22の端部が永久変形するなどのダメージを受ける場合があるという課題がある。
上記課題を解決するための本実施例に係るニップ部形成部材3について説明する。図4(a)、図4(b)、図4(c)にそれぞれ、本実施例の定着ローラ2の正面図、弾性パッド部12の縦断面、圧力形成部13の縦断面を示す。更に、図4(d)、図4(e)にそれぞれ、本実施例の弾性パッド部12の長手方向の圧力分布、圧力形成部13の長手方向の圧力分布を示す。尚、図4(a)〜(e)における長手方向の位置は互いに対応している。弾性パッド部12は、比較例と同様に、硬度が5度(JIS−A、1kg加重)であるシリコーンゴムで形成されている。弾性パッド部12は、定着ローラ2に対向する面のうち定着ローラ2の長手方向の端面(端部)に対向する第1の領域(12a)が定着ローラ2の中央部に対向する第2の領域(12b)よりも0.4mm高く定着ローラ2に近づく方向に突出している。弾性パッド12は、定着装置300から取り出して押圧されていない状態において、第1の領域の厚みが2.9mmであり、第2の領域の厚みは2.5mmである。加圧ユニット1を定着ローラ2に対して押圧した状態においては、弾性パッド部12の第1の領域(12a)は第2の領域(12b)よりも加圧ユニット1の押圧方向の弾性変形量が大きくなる。
圧力形成部13の定着ローラ2に対向する面は、長手方向に亘ってベースから2.5mmの高さの平面である。
図4(d)、(e)によると、本実施例に係る弾性パッド部12の定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面に対向する位置の圧力(2.0kgf/cm)は比較例よりも大きい。更に、本実施例に係る圧力形成部13の定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面に対向する位置の圧力(4.5kgf/cm)は比較例よりも小さい。つまり、本実施例の構成は、定着ローラ2の端面に対向する位置における圧力が短手方向において弾性パッド12と、圧力形成部13と、で比較例よりも分散できているために最大圧力が小さくなっている。その結果、定着ローラ2のゴム層22の端部がニップ部形成部材3から受ける最大圧力を比較例よりも低減できるので、定着装置300の耐久使用においてゴム層22が受けるダメージを低減することができるという効果を奏する。
次に、本実施例の効果を検証するために本実施例と比較例との定着装置を耐久使用した後における定着ローラ2のゴム層22の永久変形の有無及びジャムの発生の有無を調べた結果について説明する。検証条件として、記録材PとしてA4サイズの坪量80g/mを用いて、定着ローラ2の目標温度は200℃の設定で10万枚の連続プリントを行った。なお、プロセススピードは300mm/secで、記録材Pの紙間は40mmである。尚、ゴム層22の両端部の永久変形の有無は目視で確認した。ジャムについては、10万枚の連続プリントにおける発生の有無を確認した。
検証の結果は、比較例では定着ローラ2のゴム層22の端部において永久変形が確認されたのに対して本実施例では確認されなかった。また、ジャムについても比較例ではジャムの発生が確認されたが、本実施例では確認されなかった。尚、弾性パッド部12の第1の領域(12a)は、第2の領域(12b)よりも0.3mm以上突出している構成が好ましい。弾性パッド部12の第2の領域のベース14からの高さに対する第1の領域のベース14からの高さの比率が112%以上であることが好ましい。
5.本実施例の変形例
本実施例の変形例について説明する。変形例は、本実施例の定着装置300に対して弾性パッド部とベース部の形状のみが異なり、その他の部材は同じであるので説明を省略する。図6(a)、図6(b)、図6(c)にそれぞれ、変形例の定着ローラ2の正面図、弾性パッド部32の縦断面、圧力形成部13の縦断面を示す。尚、図6(a)〜(c)における長手方向の位置は互いに対応している。
変形例の弾性パッド部32は、本実施例と共通する構成として、定着ローラ2に対向する面のうち定着ローラ2の長手方向の端面(端部)に対向する第1の領域(32a)が定着ローラ2の中央部に対向する第2の領域(32b)よりも0.4mm高い。更に、加圧ユニット1を定着ローラ2に対して押圧した状態においては、弾性パッド部32の第1の領域(32a)は第2の領域(32b)よりも加圧ユニット1の押圧方向の弾性変形量が大きい。一方、変形例が本実施例と異なる点は、定着装置から取り出して押圧されていない状態において、弾性パッド部32の厚みが第1の領域(32a)と第2の領域(32b)とで同じ2.5mmである点である。更に、変形例が本実施例と異なる点として、変形例のベース34のうち弾性パッド部材32の第1の領域(32a)に対応する部分が第2の領域(32b)に対応する部分よりも定着ローラ2に近づく方向に0.4mm突出している点である。つまり、変形例においては、ベース14よりも硬度の低い弾性パッド部32の第1の領域(32a)に対応する部分の厚みが本実施例よりも0.4mm薄くなり、ベース34の厚みの第1の領域(32a)に対応する部分の厚みが0.4mm厚くなっている。そのため、変形例は、ニップ部形成部材の定着ローラ2の長手方向の端部に対向する部分が中央に対向する部分よりも硬度が高くなる。その結果、変形例は、本実施例よりも第1の領域において弾性パッド部32が受ける圧力は大きく、その分だけ圧力形成部13で受ける圧力が小さくなり、短手方向の圧力の分散が更に進められる。
以上述べたことから、比較例においては、定着ローラ2のゴム層22の端部が受ける最大圧力は更に小さくなり、耐久使用においてゴム層22が受けるダメージを低減できるという効果を奏する。
尚、本実施例における加熱回転体は、ハロゲンヒータを内包した定着ローラであったが、これに限定されない。例えば、導電層を有するローラであって電磁誘導発熱によって導電層を発熱させるローラであっても良い。
〔実施例2〕
本実施例の定着装置は、実施例1と弾性パッド部のみが異なり、その他の構成は同じであるので説明を省略する。図7(a)、図7(b)、図7(c)にそれぞれ、変形例の定着ローラ2の正面図、弾性パッド部42及び43の縦断面、圧力形成部13の縦断面を示す。更に、図7(d)、図7(e)にそれぞれ、本実施例の弾性パッド部42及び43の長手方向の圧力分布、圧力形成部13の長手方向の圧力分布を示す。尚、図7(a)〜(c)における長手方向の位置は互いに対応している。
本実施例の弾性パッド部は、定着ローラ2の長手方向の端面(端部)に対向する領域は、弾性パッド部43(第1の弾性パッド部)、定着ローラ2の中央部に対向する領域は弾性パッド部42(第2の弾性パッド部)、で構成されている。弾性パッド部43は硬度20度(JIS−A、1kg加重)、弾性パッド部42は硬度5度(JIS−A、1kg加重)のシリコーンゴムで形成される。弾性パッド部42、43は定着装置から取り出されて押圧されていない状態で厚みが2.5mmで、定着ローラ2に対向する面は同じ高さである。圧力形成部13及びベース14は、実施例1と同じである。
図7(d)、図7(e)によると、本実施例に係る弾性パッド部43の定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面(端部)に対向する位置の圧力は2.0kgf/cmである。更に、本実施例に係る圧力形成部13の定着ローラ2のゴム層22の長手方向の端面に対向する位置の圧力は4.5kgf/cmである。つまり、本実施例の構成は、実施例1の比較例よりも、定着ローラ2の端面に対向する位置における圧力を短手方向において弾性パッド43と、圧力形成部13と、で分散できており、最大圧力が小さい。その結果、定着ローラ2のゴム層22の端部がニップ部形成部材3から受ける最大圧力を比較例よりも低減できるので、定着装置の耐久使用におけるゴム層22のダメージを低減することができるという効果を奏する。
尚、弾性パッド部43の硬度が弾性パッド部42の硬度よりも10度以上高いことが好ましい。
1 加圧ユニット
2 定着ローラ
3 ニップ部形成部材
6 圧縮ばね
11 ベルト
12、32、42、43 弾性パッド部
13 圧力形成部
14、34 ベース
300 定着装置
P 記録材
T トナー像

Claims (6)

  1. 弾性層を有する加熱回転体と、
    筒状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部形成部材が前記ベルトを介して前記加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧ユニットと、
    前記加圧ユニットを加熱回転体に対して押圧する押圧部材と、
    を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱し前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
    前記加熱回転体の母線方向に関し前記加熱回転体の前記弾性層の端部は前記ニップ部形成部材の端部よりも内側にあり、
    前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面に前記母線方向に沿って形成された弾性パッドと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面の前記弾性パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、
    前記弾性パッドの前記加熱回転体に対向する面は、前記装置から取り出した状態において、前記弾性パッドの前記加熱回転体の前記端部に対向する第1の領域が前記加熱回転体の中央部に対向する第2の領域よりも前記加熱回転体に近づく方向に突出していることを特徴とする定着装置。
  2. 前記装置から取り出した状態において、前記弾性パッドの前記押圧方向の厚みは、前記第1の領域に対応する部分の方が前記第2の領域に対応する部分よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 弾性層を有する加熱回転体と、
    筒状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部形成部材が前記ベルトを介して前記加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧ユニットと、
    前記加圧ユニットを加熱回転体に対して押圧する押圧部材と、
    を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱し前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
    前記加熱回転体の母線方向に関し前記加熱回転体の前記弾性層の端部は前記ニップ部形成部材の端部よりも内側にあり、
    前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面に前記母線方向に沿って形成された弾性パッドと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面の前記弾性パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、
    前記加圧ユニットを前記加熱回転体に対して押圧した状態において、前記弾性パッドの前記加熱回転体の前記端部に対向する第1の部分は前記加熱回転体の中央部に対向する第2の部分よりも前記加圧ユニットの押圧方向の弾性変形量が大きいことを特徴とする定着装置。
  4. 前記装置から取り出した状態において、前記弾性パッドの前記押圧方向の厚みは、前記第1の部分の方が前記第2の部分よりも厚いことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記装置から取り出した状態において、前記弾性パッドの前記押圧方向の厚みは、前記第1の部分と前記第2の部分とで同じであり、
    前記ベースの前記弾性パッドと接触する面のうち前記弾性パッドの前記第1の部分に対応する面は、前記第2の部分に対応する面よりも前記ローラに近づく方向に突出していることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  6. 弾性層を有する加熱回転体と、
    筒状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部形成部材が前記ベルトを介して前記加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧ユニットと、
    前記加圧ユニットを加熱回転体に対して押圧する押圧部材と、
    を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱し前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
    前記加熱回転体の母線方向に関し前記加熱回転体の前記弾性層の端部は前記ニップ部形成部材の端部よりも内側にあり、
    前記ニップ部形成部材は、ベースと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面に前記母線方向に沿って形成された弾性パッドと、前記ベースの前記加熱回転体と対向する面の前記弾性部よりも記録材の搬送方向の下流側に形成され前記弾性パッドよりも硬度が高い突出部と、を有し、
    前記弾性パッドは、第1の弾性パッド部と、前記第1の弾性パッド部よりも硬度の低い前記第2の弾性パッド部と、を有し、
    前記第1の弾性パッド部は、前記加熱回転体の前記端部に対向するように設けられ、前記第2の弾性パッド部は、前記加熱回転体の中央部に対向するように設けられることを特徴とする定着装置。
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