JP2016164296A - ガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のプラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造方法は、少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、基材が原料ガスに曝される量(単位面積あたりの供給量)が多く、そのため、一部の未分解分子は、プラズマにより分解される前に膜表面に物理吸着し、その後、プラズマにより分解されることとなる。
その結果、分解が不十分な状態の分子が膜中に取り込まれて色味が悪くなり、また、膜質が低下するという問題があった。
少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、
前記ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造方法。
少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する成膜部を有し、
前記成膜部では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造装置。
他方で、未分解分子が膜面へ取り残されることを抑制することを目的として、電力密度のみ大きくすると、膜面に物理吸着した分子が分解し固着してしまい、隙間の多いポーラス状の薄膜となってしまう。
本発明のガスバリアー性フィルムの製造方法は、少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることを特徴としている。
以下、本発明に好適な製造装置を用いて、詳細に説明する。
本発明のガスバリアー性フィルムの製造装置としては、図1に示すように、プラズマCVD法を用いた対向ローラー型の製造装置Aを用いることができる。
製造装置Aは、真空チャンバーa1と、真空ポンプa2と、真空チャンバーa1内に配置された送出しローラー11と、搬送ローラー12〜15と、巻取りローラー16と、成膜部20と、を備えて構成されている。
送出しローラー11、搬送ローラー12〜15、及び巻取りローラー16としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
成膜部20は、対向配置された一対の成膜ローラー21及び22と、該一対の成膜ローラー21及び22に内蔵された磁場発生装置23及び24と、一対の成膜ローラー21及び22間に原料ガスを供給する原料ガス供給口25と、一対の成膜ローラー21及び22間に反応ガスを供給する反応ガス供給口26と、一対の成膜ローラー21及び22に接続されたプラズマ発生用電源27と、を備えている。
成膜ローラー21及び22には、成膜ローラー21及び22を一対の対向電極として機能させるために、それぞれの成膜ローラー21及び22に対して、プラズマ発生用電源27が接続されている。プラズマ発生用電源27から電力を供給することにより、成膜ローラー21と成膜ローラー22との間の放電空間に放電することが可能となり、反応ガスが供給された放電空間にプラズマを発生させることができる。
電力密度の調整手段としては、投入電力を調整する方法や、放電面積を変える方法が挙げられる。放電面積は、電極に取り付けられている磁石の形状,磁場強度を変えることにより調整できる。
磁場発生装置23及び24は、成膜ローラー21内部に設けられた磁場発生装置23と、成膜ローラー22内部に設けられた磁場発生装置24と、の間で磁力線がまたがらず、それぞれの磁場発生装置23及び24がほぼ閉じた磁気回路を形成するように磁極が配置されていることが好ましい。このように磁場発生装置23及び24を配置することにより、成膜ローラー21及び22の対向側表面付近に磁力線が膨らんだ磁場の形成を促進することができ、その膨出部にプラズマが収束されやすくなるため、成膜効率を向上させることができる。
また、成膜ローラー21及び22の直径としては、放電条件、チャンバーのスペース等の観点から、直径が300〜1000mmφの範囲内が好ましく、300〜700mmφの範囲内がより好ましい。成膜ローラー21及び22の直径が300mmφ以上であれば、プラズマ放電空間が小さくなることがないため生産性の劣化もなく、短時間でプラズマ放電の全熱量が基材1にかかることを回避できることから、基材1へのダメージを軽減でき好ましい。一方、成膜ローラー21及び22の直径が1000mmφ以下であれば、プラズマ放電空間の均一性等も含めて装置設計上、実用性を保持することができるため好ましい。
これらの有機ケイ素化合物は、単独でも、又は2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、炭素を含有する有機化合物ガスとしては、例えば、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、テトライソプロピルチタネート、チタンテトラエトキシド、チタンテトラブトキシド、シクロペンタジニエルチタントリイソプロポキシド、テトラキスジメチルアミノチタン、テトラキスジエチルアミノチタン、テトラメトキシアルミニウム、テトラエトキシアルミニウム、テトライソプロポキシアルミニウム、テトラnブトキシアルミニウム、アルミニウムsec−ブチレートを例示することができる。特に、アルミニウムsec−ブチレート、テトライソプロピルチタネートが好ましい。
これら有機ケイ素化合物ガスや有機化合物ガスは、ガスバリアー層2の種類に応じて適切な原料ガスが選択される。
また、原料ガスの総供給量は、200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることが好ましい態様である。
酸化物を形成するための反応ガスとしては、例えば、酸素、オゾン、亜酸化窒素を用いることができる。
また、窒化物を形成するための反応ガスとしては、例えば、窒素、アンモニアを用いることができる。
これらの反応ガスは、単独でも、又は2種以上を組み合わせても使用することができ、例えば、酸窒化物を形成する場合には、酸化物を形成するための反応ガスと窒化物を形成するための反応ガスとを組み合わせて使用することができる。
また、原料ガス又は反応ガスを真空チャンバーa1内に供給するため、必要に応じて、キャリアガスを用いてもよい。さらに、プラズマ放電を発生させるために、必要に応じて、放電ガスを用いてもよい。このようなキャリアガス及び放電ガスとしては、適宜公知のものを使用することができ、例えば、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等の希ガス、水素、窒素を用いることができる。
印加する電圧は、正弦波であることが好ましいが、求めるガスバリアー層2の膜質により、非対称の電圧波形であってもよい。
本発明のガスバリアー性フィルムの他の製造装置としては、図2に示すように、プラズマCVD法を用いた製造装置Bが挙げられる。
製造装置Bは、供給部40と、成膜部50と、巻取り部60と、を備えて構成されている。各部間には、搬送された基材1を次工程へ搬送するためのスリット44a、59aをそれぞれ有する隔壁44、59が設けられている。
送出しローラー41は、基材1を送り出す。また、搬送ローラー42は、送出しローラー41によって送り出された基材1を隔壁44に設けられたスリット44aを介して、成膜部50に搬送する。
送出しローラー41及び搬送ローラー42としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
成膜部50は、成膜ローラー51と、シャワー電極52と、搬送ローラー53及び54と、バイアス電源55と、ガス供給手段56と、高周波電源57と、真空排気手段58と、を備えている。
成膜ローラー51の好ましい態様としては、基材1の温度を調整するための、温度調節手段を内蔵する。温度調節手段により、熱による基材1の変形を低減することができる。
温度調節手段としては、特に制限はなく、温度調節用の液体を成膜ローラー51内に流す温度調節手段、ピエゾ素子を用いる冷却手段等、公知のものが全て利用可能である。
基材1にバイアス電圧を印加することにより、成膜される膜が緻密なものとなりガスバリアー性が向上する。
バイアス電源55としては、高周波電源に限定されず、DCパルス電源等、プラズマCVD法において、基材1へのバイアス電位の印加に利用されている各種の電源が利用可能である。
シャワー電極52は、後述する高周波電源57に接続される。
なお、電力密度の調整手段としては、投入電力を調整する方法や、放電面積を変える方法が挙げられる。放電面積は、電極に取り付けられている磁石の形状,磁場強度を変えることにより調整できる。
すなわち、シャワー電極52は、電極のみならず、原料ガス及び反応ガスの導入手段としても作用するものであり、ガス供給手段56からシャワー電極52内に供給された原料ガス及び反応ガスは、成膜ローラー51との対向面に形成された貫通穴から、電極としても作用する成膜ローラー51と、シャワー電極52との間に供給される。
搬送ローラー53及び54としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
ガス供給手段56は、原料ガス及び反応ガスをシャワー電極52に供給し、必要に応じて、キャリアガス及び放電ガスを用いてもよいことは製造装置Aと同様である。
また、原料ガスの総供給量は、200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることが好ましい態様である。
高周波電源57は、シャワー電極52にプラズマを生成するためのメイン電力を供給するための電源で、プラズマCVD装置に利用されている公知の高周波電源(RF電源)が利用可能である。
また、高周波電源57は、必要に応じて、電力のインピーダンスを整合する公知の整合器(マッチング回路)を介して、シャワー電極52にプラズマ励起電力を供給してもよい。
印加する電圧は、正弦波であることが好ましいが、求めるガスバリアー層2の膜質により、非対称の電圧波形であってもよい。
高周波電源57による印加電圧の周波数としては、40〜900kHzの範囲内であることが好ましく、100〜400kHzの範囲内であることがより好ましい。
搬送ローラー61は、成膜部50から搬送されたガスバリアー性フィルムFを巻取りローラー62に搬送する。巻取りローラー62は、当該ガスバリアー性フィルムFを巻き取る。
搬送ローラー61及び巻取りローラー62としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
真空排気手段63は、前述のように、真空成膜装置に利用されている、公知の真空排気手段である。
図3は、ガスバリアー性フィルムFの概略構成を示している。
ガスバリアー性フィルムFは、図3に示すように、基材1と、基材1上に形成されたガスバリアー層2とを備えて構成されている。
基材1は、可撓性を有していることが好ましい。基材1としては、フィルム状に成形された樹脂、ガラス、金属等を用いることができる。なかでも、樹脂が好ましく、透明性が高い樹脂であることがより好ましい。樹脂の透明性が高く、基材1の透明性が高いと、透明性が高いガスバリアー性フィルムFを得ることができ、有機EL(electroluminescence)素子等の電子デバイスに好ましく用いることができる。
基材1は、上記樹脂が2以上積層された積層フィルムであってもよい。
弛緩処理は、延伸工程において熱固定した後、幅方向へ延伸するテンター内、又はテンターを出た後の巻取りまでの工程で行われることが好ましい。弛緩処理は、処理温度が80〜200℃の範囲内で行われることが好ましく、100〜180℃の範囲内で行われることがより好ましい。
オフライン熱処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、複数のローラー群によるローラー搬送方法、空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエアー搬送等により搬送させる方法(具体的には、複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面又は両面に吹き付ける方法)、赤外線ヒーター等による輻射熱を利用する方法、フィルムを自重で垂れ下がらせ、下方で巻き取る等の搬送方法等を挙げることができる。熱処理の搬送張力は、できるだけ低くして熱収縮を促進することで、良好な寸法安定性が得られる。処理温度としては、(Tg+50)〜(Tg+150)℃の温度範囲が好ましい。ここでいうTgとは、基材1のガラス転移温度をいう。
また、基材1の幅は、0.5〜3mの範囲内であることが好ましく、0.7〜2.0mの範囲内であることがより好ましい。
クリアハードコート層としては、熱硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化型樹脂等の硬化性樹脂を用いることができる。中でも、成形が容易なことから、活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましい。
ガスバリアー層2は、ガスバリアー性を有する。具体的には、ガスバリアー層2は、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度90±2%RH)が0.01g/(m2・24h)以下のガスバリアー性を示すことが好ましい。また、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10−3ml/(m2・24h・atm)以下であり、水蒸気透過度が1×10−5g/(m2・24h)以下であるガスバリアー性を示すことが好ましい。
有機ケイ素化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。中でも、取扱いを容易とし、優れたガスバリアー性を得る観点から、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが好ましい。
これらの有機ケイ素化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(CH3)6Si2O+12O2→6CO2+9H2O+2SiO2
(1)ガスバリアー性フィルム101の作製
(1.1)基材の準備
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、商品名「テイジンテトロンフィルム」)を、基材として用いた。
上記基材の易接着面側に、JSR株式会社製のUV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材 OPSTARZ7501を用い、乾燥後の層厚が4μmになるようにワイヤーバーで塗布した後、乾燥条件として、80℃で3分間の乾燥を行った。次いで、空気雰囲気下で、高圧水銀ランプを使用し、硬化条件:1.0J/cm2で硬化を行い、アンカー層を形成した。
図1に記載のプラズマCVD装置(製造装置A)を用い、基材のアンカー層とは反対側(裏面)が成膜ローラーと接触するようにして、基材を装置に装着し、下記の成膜条件(プラズマCVD条件)により、アンカー層上にガスバリアー層を層厚が100nmとなる条件で成膜した。
原料ガス(ヘキサメチルジシロキサン、HMDSO)の総供給量:203.0sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)
基材の面積速度1m2/min.あたりの原料ガスの供給量:2.1sccm
酸素ガス(O2)の供給量:1624.0sccm
(酸素ガスの供給量(sccm)=原料ガスの総供給量(sccm)×8)
真空チャンバ内の真空度:3Pa
プラズマ発生用電源からの投入電力:5.0kW
プラズマ発生用電源から投入する電力密度:25.3kW/m2
プラズマ発生用電源の周波数:95kHz
基材の搬送速度:97m/min
基材幅:1.0m
ガスバリアー性フィルム101の作製において、原料ガスの総供給量、基材の面積速度1m2/min.あたりの原料ガスの供給量、並びにプラズマ発生用電源から投入する電力密度及び周波数を表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム102〜116を作製した。
ガスバリアー性フィルム101の作製において、ガスバリアー層を図2に記載のプラズマCVD装置(製造装置B)を用いて形成し、原料ガスの総供給量、基材の面積速度1m2/min.あたりの原料ガスの供給量、並びにプラズマ発生用電源から投入する電力密度及び周波数を表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム117を作製した。
ガスバリアー性フィルム101の作製において、原料ガスの総供給量、基材の面積速度1m2/min.あたりの原料ガスの供給量、並びにプラズマ発生用電源から投入する電力密度及び周波数を表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム118〜123を作製した。
(1)水蒸気透過度(WVTR)の測定
作製した各ガスバリアー性フィルムについて、高温高湿度環境試験前後の水蒸気透過度(g/(m2・24h))をMOCON社製のMOCON水蒸気透過率測定装置Aquatranを用いて測定し、下記の評価ランクに従って評価した。測定条件は、温度40℃、相対湿度90%RHとした。
評価結果を表1に示す。
○:1.0×10−2g/(m2・24h)以上
5.0×10−2g/(m2・24h)未満
△:5.0×10−2g/(m2・24h)以上
1.0×10−1g/(m2・24h)未満
×:1.0×10−1g/(m2・24h)以上
作製した各ガスバリアー性フィルムについて、分光測色計(コニカミノルタ(株)製CM−3600d)を用いて、透過モードでb*値を測定し、下記の評価ランクに従って評価した。b*値は、L*a*b*表色系におけるb*の値を表し、値が大きいほどフィルムの透過光が黄色味を帯びていることを表す。
評価結果を表1に示す。
○:0以上1.0未満
△:1.0以上2.0未満
×:2.0以上
作製した各ガスバリアー性フィルムについて、ヘイズメーター(日本電色工業製HDH2000)を使用し、透過法にてヘイズ値(%)及び全光線透過率を求め、下記の評価ランクに従って評価した。
評価結果を表1に示す。
○:1.0%以上2.0未満
×:2.0以上
表1から明らかなように、本発明のガスバリアー性フィルムは、比較例のガスバリアー性フィルムと比較して、ガスバリアー性(水蒸気透過度)、色味及びヘイズ値が優れていることがわかる。
以上から、ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることが有用であることが確認できた。
2 ガスバリアー層
11 送出しローラー
12〜15 搬送ローラー
16 巻取りローラー
20 成膜部
21、22 成膜ローラー
23、24 磁場発生装置
25 原料ガス供給口
26 反応ガス供給口
27 プラズマ発生用電源
40 供給部
41 送出しローラー
42 搬送ローラー
43 真空排気手段
44 隔壁
44a スリット
50 成膜部
51 成膜ローラー
52 シャワー電極
53、54 搬送ローラー
55 バイアス電源
56 ガス供給手段
57 高周波電源
58 真空排気手段
59 隔壁
59a スリット
60 巻取り部
61 搬送ローラー
62 巻取りローラー
63 真空排気手段
A 製造装置
a1 真空チャンバー
a2 真空ポンプ
B 製造装置
F ガスバリアー性フィルム
Claims (7)
- プラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造方法であって、
少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、
前記ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造方法。 - 前記原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m2/min.あたり、5.0〜20.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることを特徴とする請求項1に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
- 前記投入する電力密度を25.0〜60.0kW/m2の範囲内とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
- 電極に対する印加電圧の周波数を40〜900kHzの範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
- 前記印加電圧の周波数を100〜400kHzの範囲内とすることを特徴とする請求項4に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
- 前記原料ガスの総供給量を200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
- プラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造装置であって、
少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する成膜部を有し、
前記成膜部では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m2/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/m2の範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造装置。
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