JP2016164296A - ガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置 - Google Patents

ガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ガスバリアー性及び色味が良好なガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置を提供することである。
【解決手段】本発明のプラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造方法は、少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置に関する。より詳しくは、ガスバリアー性及び色味が良好なガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置に関する。
近年、水蒸気や酸素等の透過を防ぐガスバリアー性フィルムについて、有機エレクトロルミネッセンス(electroluminescence:EL)素子、液晶表示(Liquid Crystal Display:LCD)素子等の電子デバイスへの展開が要望され、多くの検討がなされている。これらの電子デバイスでは、発光層からの光を基材をとおして取り出すため、ガスバリアー性フィルムには、高い透明性と色味のないことが求められる。
ところで、特許文献1には、原料ガスの供給量を多くし(基材の面積速度1m/min.あたり、85〜230sccm(0℃、1atmの範囲内)、フィルムのガスバリアー性を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、基材が原料ガスに曝される量(単位面積あたりの供給量)が多く、そのため、一部の未分解分子は、プラズマにより分解される前に膜表面に物理吸着し、その後、プラズマにより分解されることとなる。
その結果、分解が不十分な状態の分子が膜中に取り込まれて色味が悪くなり、また、膜質が低下するという問題があった。
特開2012−97354号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、ガスバリアー性及び色味が良好なガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、ガスバリアー層を形成する工程において、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたりの原料ガスの供給量及び投入する電力密度を特定範囲内とすることにより、ガスバリアー性及び色味が良好なガスバリアー性フィルムを提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.プラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造方法であって、
少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、
前記ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造方法。
2.前記原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m/min.あたり、5.0〜20.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることを特徴とする第1項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
3.前記投入する電力密度を25.0〜60.0kW/mの範囲内とすることを特徴とする第1項又は第2項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
4.電極に対する印加電圧の周波数を40〜900kHzの範囲内とすることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
5.前記印加電圧の周波数を100〜400kHzの範囲内とすることを特徴とする第4項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
6.前記原料ガスの総供給量を200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
7.プラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造装置であって、
少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する成膜部を有し、
前記成膜部では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造装置。
本発明の上記手段により、ガスバリアー性及び色味が良好なガスバリアー性フィルムの製造方法及び製造装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構・作用機構については明確になっていないが、以下のように推察している。
上述したように、基材に対して、単位面積あたりに曝される原料ガスの量が多い状態では、未分解の原料分子が膜面に物理吸着した状態でプラズマに曝されることとなる。原料分子が十分に分解されず未反応基を残したまま、更に前駆体が堆積するため、膜中に未反応基を有する材料の多い薄膜となり、ガスバリアー性及び色味が劣化してしまう。
他方で、未分解分子が膜面へ取り残されることを抑制することを目的として、電力密度のみ大きくすると、膜面に物理吸着した分子が分解し固着してしまい、隙間の多いポーラス状の薄膜となってしまう。
本発明のガスバリアー性フィルムの製造方法においては、基材に対して、単位面積あたりに曝される原料ガスの供給量を少なくし、かつ電力密度を大きくすることにより、未分解の原料分子が基材表面に到達する前にプラズマで十分に分解されることとなり、薄膜でありながらも、ガスバリアー性及び色味が良好なガスバリアー性フィルムが得られるものと推察される。
ところで、枚葉のプラズマCVD装置を用いて、上記と同様の条件で成膜する方法も考えられるが、上記成膜条件の電力密度では基材(樹脂基材)のガラス転移温度を越え、基材が変形してしまい、同様な膜質のガスバリアー性フィルムを得ることができない。
なお、上述した特許文献1には、原料ガスの単位面積あたりの供給量を71sccmとした例が記載されているものの、投入する電力密度に関し何ら考察されておらず、また、膜厚が大きいため、これに起因してガスバリアー性能が良好となっているものである。
本発明の製造装置の一例を示す模式図 本発明の製造装置の一例を示す模式図 ガスバリアー性フィルムの構成の一例を示す断面図
本発明のガスバリアー性フィルムの製造方法は、ガスバリアー層を形成する工程において、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項7までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、よりガスバリアー性及び色味を良好にする観点から、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたり、5.0〜20.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることが好ましく、更に、投入する電力密度を25.0〜60.0kW/mの範囲内とすることが好ましい。
また、電極に対する印加電圧の周波数を40〜900kHzの範囲内とすることが好ましく、100〜400kHzの範囲内とすることがより好ましい。プラズマ空間に供給(放出)された分子は、衝突頻度数十μsで衝突を繰り返しており、放電の周波数と衝突頻度との関係により、成膜される膜は異なってくる。印加電圧の周波数が40kHz以上であれば、原料分子が周囲の分子と衝突する前に更にプラズマで分解されるために、より未結合手の少ない膜が形成され、900kHz以下であれば、原料分子の過剰な分解を抑え、プラズマ空間でのパーティクル形成を抑制することができ、ヘイズ値の小さな薄膜を形成することができる。
また、ガスバリアー性の観点から、原料ガスの総供給量を200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることが好ましい。原料ガスの総供給量が200.0sccm以上であれば、膜表面でエッチングが生じず構造欠陥の少ない膜が形成され、600.0sccm以下であれば、プラズマによる2次反応物が抑えられ、2次反応物が不純物として膜中に取り込まれることを抑制できる。
また、本発明は、少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する成膜部を有し、成膜部では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とするガスバリアー性フィルムの製造装置を提供する。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。
《ガスバリアー性フィルムの製造方法》
本発明のガスバリアー性フィルムの製造方法は、少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴としている。
以下、本発明に好適な製造装置を用いて、詳細に説明する。
《ガスバリアー性フィルムの製造装置−1》
本発明のガスバリアー性フィルムの製造装置としては、図1に示すように、プラズマCVD法を用いた対向ローラー型の製造装置Aを用いることができる。
製造装置Aは、真空チャンバーa1と、真空ポンプa2と、真空チャンバーa1内に配置された送出しローラー11と、搬送ローラー12〜15と、巻取りローラー16と、成膜部20と、を備えて構成されている。
真空チャンバーa1には、真空ポンプa2が接続されており、真空ポンプa2により真空チャンバーa1内の圧力を適宜調整することが可能となっている。
送出しローラー11は、基材1を送り出す。また、搬送ローラー12〜15は、送出しローラー11によって送り出された基材1を巻取りローラー16に搬送する。巻取りローラー16は、基材1上にガスバリアー層2が形成されたガスバリアー性フィルムF(図3参照。)を巻き取る。
送出しローラー11、搬送ローラー12〜15、及び巻取りローラー16としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
成膜部20では、プラズマCVD法により基材1上に、ガスバリアー層2を薄膜として形成する。
成膜部20は、対向配置された一対の成膜ローラー21及び22と、該一対の成膜ローラー21及び22に内蔵された磁場発生装置23及び24と、一対の成膜ローラー21及び22間に原料ガスを供給する原料ガス供給口25と、一対の成膜ローラー21及び22間に反応ガスを供給する反応ガス供給口26と、一対の成膜ローラー21及び22に接続されたプラズマ発生用電源27と、を備えている。
成膜ローラー21及び22は、互いに対向して配置され、成膜ローラー21及び22間の放電空間において、基材1上にガスバリアー層2が成膜される。
成膜ローラー21及び22には、成膜ローラー21及び22を一対の対向電極として機能させるために、それぞれの成膜ローラー21及び22に対して、プラズマ発生用電源27が接続されている。プラズマ発生用電源27から電力を供給することにより、成膜ローラー21と成膜ローラー22との間の放電空間に放電することが可能となり、反応ガスが供給された放電空間にプラズマを発生させることができる。
成膜ローラー21と成膜ローラー22との間の放電空間において放電するために、プラズマ発生用電源27に接続された成膜ローラー21及び22に投入する電力としては、電力密度が10.0〜80.0kW/mの範囲内であれば特に制限されるものではなく、原料ガスの種類や真空チャンバーa1内の圧力等に応じて適宜調整することができるが、0.1〜20kWの範囲内とすることが好ましい。このような投入電力が0.1kW以上であれば、パーティクルの発生を十分に抑制することができ、他方、20kW以下であれば、成膜時に発生する熱量を抑えることができ、成膜時の基材1の表面の温度が上昇することを抑制できる。このため、基材1が熱負けすることなく、成膜時に皺が発生するのを防止できる点で優れている。また、投入する電力密度は、25.0〜60.0kW/mの範囲内であることが好ましい。
電力密度の調整手段としては、投入電力を調整する方法や、放電面積を変える方法が挙げられる。放電面積は、電極に取り付けられている磁石の形状,磁場強度を変えることにより調整できる。
成膜ローラー21及び22は、互いの中心軸が同一平面上において略平行となるようにして配置することが好ましい。このように成膜ローラー21及び22を配置することにより、一対の対向配置された成膜ローラーを使用しないプラズマCVD法と比較して成膜レートを倍にできる。
成膜ローラー21及び22の内部には、成膜ローラー21及び22が回転しても回転しないようにして固定された磁場発生装置23及び24がそれぞれ設けられている。
磁場発生装置23及び24は、成膜ローラー21内部に設けられた磁場発生装置23と、成膜ローラー22内部に設けられた磁場発生装置24と、の間で磁力線がまたがらず、それぞれの磁場発生装置23及び24がほぼ閉じた磁気回路を形成するように磁極が配置されていることが好ましい。このように磁場発生装置23及び24を配置することにより、成膜ローラー21及び22の対向側表面付近に磁力線が膨らんだ磁場の形成を促進することができ、その膨出部にプラズマが収束されやすくなるため、成膜効率を向上させることができる。
また、磁場発生装置23及び24は、それぞれローラー軸方向に長いレーストラック状の磁極を備え、一方の磁場発生装置23と他方の磁場発生装置24とは向かい合う磁極が同一極性となるように磁極を配置することが好ましい。このように磁場発生装置23及び24を配置することにより、それぞれの磁場発生装置23及び24について、磁力線が対向するローラー側の磁場発生装置にまたがることなく、ローラー軸の長さ方向に沿って放電空間に面した成膜ローラー21及び22の表面付近にレーストラック状の磁場を容易に形成することができ、その磁場にプラズマを収束させることができため、ローラー幅方向に沿って巻き掛けられた幅広の基材1を用いて効率的に成膜できる点で優れている。
磁場発生装置23及び24としては、適宜公知の磁場発生装置を用いることができる。
成膜ローラー21及び22は、適宜公知のローラーを用いることができる。このような成膜ローラー21及び22としては、より効率よくガスバリアー層2を形成させるという観点から、直径が互いに同一のものを使うことが好ましい。
また、成膜ローラー21及び22の直径としては、放電条件、チャンバーのスペース等の観点から、直径が300〜1000mmφの範囲内が好ましく、300〜700mmφの範囲内がより好ましい。成膜ローラー21及び22の直径が300mmφ以上であれば、プラズマ放電空間が小さくなることがないため生産性の劣化もなく、短時間でプラズマ放電の全熱量が基材1にかかることを回避できることから、基材1へのダメージを軽減でき好ましい。一方、成膜ローラー21及び22の直径が1000mmφ以下であれば、プラズマ放電空間の均一性等も含めて装置設計上、実用性を保持することができるため好ましい。
また、成膜ローラー21及び22上において、基材1の表面がそれぞれ対向するように、基材1が配置される。このように基材1を配置することによって、成膜ローラー21と成膜ローラー22との間の放電空間に放電を行ってプラズマを発生させる際に、成膜ローラー21及び22上の基材1の表面のそれぞれに同時にガスバリアー層2を成膜することができ、より効率よく成膜することができる。
原料ガス供給口25は、真空チャンバーa1の外部に設けられた原料ガス供給部(図示略)に貯蔵される原料ガスを放電空間内に供給する。原料ガス供給部に貯蔵される原料ガスは、気化器やバブラーによって放電空間内に供給される。原料ガス供給口25は、放電空間の一方に設けられ、真空ポンプa2が、放電空間の原料ガス供給口25が設けられる側とは反対側に設けられることが好ましい。このように原料ガス供給口25及び真空ポンプa2が、放電空間を介して対向して配置することにより、放電空間に効率よく原料ガスを供給することができ、成膜効率を向上させることができる。
放電空間に供給される原料ガスとしては、例えば、炭素及びケイ素を含有する有機ケイ素化合物や炭素を含有する有機化合物ガスを用いることができる。このような有機ケイ素化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、ヘキサメチルジシラン(HMDS)、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサンが挙げられる。これらの有機ケイ素化合物の中でも、化合物の取り扱い性及び得られるガスバリアー層2のガスバリアー性等の特性の観点から、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが好ましい。
これらの有機ケイ素化合物は、単独でも、又は2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、炭素を含有する有機化合物ガスとしては、例えば、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、テトライソプロピルチタネート、チタンテトラエトキシド、チタンテトラブトキシド、シクロペンタジニエルチタントリイソプロポキシド、テトラキスジメチルアミノチタン、テトラキスジエチルアミノチタン、テトラメトキシアルミニウム、テトラエトキシアルミニウム、テトライソプロポキシアルミニウム、テトラnブトキシアルミニウム、アルミニウムsec−ブチレートを例示することができる。特に、アルミニウムsec−ブチレート、テトライソプロピルチタネートが好ましい。
これら有機ケイ素化合物ガスや有機化合物ガスは、ガスバリアー層2の種類に応じて適切な原料ガスが選択される。
原料ガスの供給量は、成膜ローラーを通過する基材1の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内であり、より好ましくは、5.0〜20.0sccm(0℃、1atm)の範囲内である。
また、原料ガスの総供給量は、200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることが好ましい態様である。
反応ガス供給口26は、真空チャンバーa1の外部に設けられた反応ガス供給部(図示略)に貯蔵される反応ガスを放電空間内に供給する。反応ガス供給部は、例えば、反応ガスが貯蔵されるボンベである。反応ガス供給口26は、放電空間の一方に設けられ、真空ポンプa2が、放電空間の反応ガス供給口26が設けられる側とは反対側に設けられることが好ましい。このように反応ガス供給口26及び真空ポンプa2が、放電空間を介して対向して配置されることにより、放電空間に効率よく反応ガスを供給することができ、プラズマをより発生しやすくすることができる。
放電空間に供給される反応ガスとしては、少なくとも酸素ガスを含み、原料ガスと反応して酸化物、窒化物等の無機化合物となるガスを適宜選択して使用することができる。
酸化物を形成するための反応ガスとしては、例えば、酸素、オゾン、亜酸化窒素を用いることができる。
また、窒化物を形成するための反応ガスとしては、例えば、窒素、アンモニアを用いることができる。
これらの反応ガスは、単独でも、又は2種以上を組み合わせても使用することができ、例えば、酸窒化物を形成する場合には、酸化物を形成するための反応ガスと窒化物を形成するための反応ガスとを組み合わせて使用することができる。
なお、製造装置Aにおいては、原料ガス供給口25及び反応ガス供給口26は、それぞれ個別に設けられたが、あらかじめ原料ガス及び反応ガスが混合された状態で、一つの供給口から放電空間に供給される構成であってもよい。
また、原料ガス又は反応ガスを真空チャンバーa1内に供給するため、必要に応じて、キャリアガスを用いてもよい。さらに、プラズマ放電を発生させるために、必要に応じて、放電ガスを用いてもよい。このようなキャリアガス及び放電ガスとしては、適宜公知のものを使用することができ、例えば、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等の希ガス、水素、窒素を用いることができる。
原料ガスと反応ガスの比率としては、原料ガスと反応ガスとを完全に反応させるために理論上必要となる反応ガスの量の比率よりも、反応ガスの比率を過剰にしすぎないことが好ましい。反応ガスの比率を過剰にしすぎないことで、形成されるガスバリアー層2によって、優れたガスバリアー性や耐屈曲性を得ることができる点で優れている。また、原料ガスとしての有機ケイ素化合物と反応ガスとしての酸素とを含有するものである場合には、有機ケイ素化合物の全量を完全酸化するのに必要な理論酸素量以下であることが好ましい。
プラズマ発生用電源27としては、適宜公知のプラズマ発生装置の電源を用いることができる。このようなプラズマ発生用電源27は、プラズマ発生用電源27に接続された成膜ローラー21及び22に電力を供給して、成膜ローラー21及び22を放電のための対向電極として利用することを可能とする。このようなプラズマ発生用電源27としては、より効率よくプラズマCVDを実施するために、成膜ローラー21及び22の極性を交互に反転させることが可能なもの(交流電源など)を利用することが好ましい。また、このようなプラズマ発生用電源27としては、より効率よくプラズマCVDを実施するために、印加電力を0.1〜20kWの範囲内とし、かつ、交流の周波数を40〜900kHzの範囲内とすることが好ましく、更には、交流の周波数を100〜400kHzの範囲内とすることがより好ましい。
印加する電圧は、正弦波であることが好ましいが、求めるガスバリアー層2の膜質により、非対称の電圧波形であってもよい。
以上のように、製造装置Aを用いたガスバリアー性フィルムFの製造方法は、真空チャンバーa1内に炭素を含む原料ガス及び酸素ガスを含む反応ガスを供給しつつ、基材1を張架する成膜ローラー21と、成膜ローラー21に対して所定距離だけ離間して対向配置され、成膜ローラー21を通過した基材1を張架する成膜ローラー22に対して、高周波電圧を印加して、放電空間において基材1の表面にガスバリアー層2を成膜する、ロール to ロール方式の連続的な成膜プロセスを可能とするプラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムFの製造方法である。
より詳しくは、基材1を真空チャンバーa1内にセットし、真空チャンバーa1内を真空ポンプa2によって減圧しつつ、真空チャンバーa1内に、原料ガス供給口25を介して原料ガスを供給し、反応ガス供給口26を介して反応ガスを供給する。これによって、真空チャンバーa1の放電空間に、原料ガス及び反応ガスを充填することができる。
次に、原料ガス及び反応ガスを真空チャンバーa1内に供給しつつ、成膜ローラー21及び成膜ローラー22間の放電空間に、プラズマ発生用電源27によって放電を発生させることにより、原料ガス及び反応ガスがプラズマ中で分解及び反応し、成膜ローラー21上の基材1の表面及び成膜ローラー22上の基材1の表面に、ガスバリアー層2がプラズマCVD法により形成されるものである。
ガスバリアー層2を成膜する際の、真空チャンバーa1内における全圧は、ガスバリアー性をより向上させる観点から、0.5〜3.0Paの範囲内であることが好ましい。
基材1の搬送速度は、原料ガスの種類や真空チャンバーa1内の圧力等に応じて適宜調整することができるが、2〜150m/min.の範囲内とすることが好ましい。この範囲内であれば、搬送速度が速いため、熱ダメージを受けにくく、更に生産性が向上する。基材1の搬送速度は、ガスバリアー性をより向上させる観点から、より好ましくは15〜80m/min.の範囲内である。
《ガスバリアー性フィルムの製造装置−2》
本発明のガスバリアー性フィルムの他の製造装置としては、図2に示すように、プラズマCVD法を用いた製造装置Bが挙げられる。
製造装置Bは、供給部40と、成膜部50と、巻取り部60と、を備えて構成されている。各部間には、搬送された基材1を次工程へ搬送するためのスリット44a、59aをそれぞれ有する隔壁44、59が設けられている。
供給部40は、送出しローラー41と、搬送ローラー42と、真空排気手段43と、を備えている。
送出しローラー41は、基材1を送り出す。また、搬送ローラー42は、送出しローラー41によって送り出された基材1を隔壁44に設けられたスリット44aを介して、成膜部50に搬送する。
送出しローラー41及び搬送ローラー42としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
真空排気手段43としては、特に制限されるものではないが、ターボポンプ、メカニカルブースターポンプ、ドライポンプ、ロータリーポンプなどの真空ポンプ、更には、クライオコイル等の補助手段、到達真空度や排気量の調整手段等を利用する、真空成膜装置に用いられている公知の(真空)排気手段を挙げることができる。これは、後述する他の真空排気手段58及び63についても同様である。
供給部40には、真空排気手段43を設けなくてもよい。また、成膜部50の真空度に与える影響を小さくするため、スリット44a等の基板1が通過する部分を可能な限り小さくし、あるいは、供給部と成膜部との間にサブチャンバーを設け、このサブチャンバー内を減圧してもよい。
成膜部50では、プラズマCVD法により基材1上に、ガスバリアー層2を薄膜として形成する。
成膜部50は、成膜ローラー51と、シャワー電極52と、搬送ローラー53及び54と、バイアス電源55と、ガス供給手段56と、高周波電源57と、真空排気手段58と、を備えている。
成膜ローラー51は、中心線を中心に図中反時計方向に回転する円筒状の部材で構成される。
成膜ローラー51の好ましい態様としては、基材1の温度を調整するための、温度調節手段を内蔵する。温度調節手段により、熱による基材1の変形を低減することができる。
温度調節手段としては、特に制限はなく、温度調節用の液体を成膜ローラー51内に流す温度調節手段、ピエゾ素子を用いる冷却手段等、公知のものが全て利用可能である。
成膜ローラー51は、プラズマCVDによる成膜における電極対の一方の電極(プラズマ生成のための主たる電力を供給される電極の対向電極)としても作用するものであり、バイアス電源55に接続される。すなわち、成膜ローラー51は、プラズマ生成のための主たる電力を供給されるシャワー電極52の対向電極としても作用する。
バイアス電源55は、成膜ローラー51にバイアス電圧を印加する高周波電源である。
基材1にバイアス電圧を印加することにより、成膜される膜が緻密なものとなりガスバリアー性が向上する。
バイアス電源55としては、高周波電源に限定されず、DCパルス電源等、プラズマCVD法において、基材1へのバイアス電位の印加に利用されている各種の電源が利用可能である。
なお、本発明において、成膜ローラー51に印加するバイアス電圧には、特に限定はないが、膜質向上効果(ガスバリアー性向上効果)及び生産性の向上効果を十分に得られる点で、バイアス電圧は、−100V以下とするのが好ましい。また、バイアス電圧の下限にも特に限定はないが、−700V以上とするのが好ましい。基材1に印加するバイアス電圧の下限を−700V以上とすることにより、バイアス電圧の作用が強くなりすぎる(バイアス電圧の絶対値が大きくなりすぎる。)ことに起因する、基材1へのイオン衝撃によるガスバリアー性の低減を確実に防止できる等の点で、より好ましい結果を得ることができる。
なお、必要に応じて、成膜ローラー51には、バイアス電源55のみならず、アースも接続して、バイアス電源55と成膜ローラー51との接続と、アースと成膜ローラー51との接続とを切り替え可能にしてもよい。また、成膜ローラー51をフローティング電位(絶縁電位)と切り替え可能にしてもよい。
シャワー電極52は、一例として中空の直方体であって、その最大面を、基材1を保持し電極を兼ねる成膜ローラー51と対面するようにして配置される。
このシャワー電極52は、プラズマ生成のための主たる電力(メインの電力)を供給される電極であり、成膜ローラー51とともに、プラズマCVDを行うための電極対を形成する。
シャワー電極52は、後述する高周波電源57に接続される。
成膜ローラー51とシャワー電極52との間の放電空間において放電するために、シャワー電極52に投入する電力としては、電力密度が10.0〜80.0kW/mの範囲内であれば特に制限されるものではなく、原料ガスの種類や成膜部50内の圧力等に応じて適宜調整することができる。投入する電力密度は、25.0〜60.0kW/mの範囲内であることが好ましい。
なお、電力密度の調整手段としては、投入電力を調整する方法や、放電面積を変える方法が挙げられる。放電面積は、電極に取り付けられている磁石の形状,磁場強度を変えることにより調整できる。
シャワー電極52の成膜ローラー51との対向面には、多数の貫通穴が全面的に形成されている。さらに、シャワー電極52は、ガス供給手段56と接続されており、シャワー電極52内に製造装置Aと同様の原料ガス及び反応ガスが供給される。
すなわち、シャワー電極52は、電極のみならず、原料ガス及び反応ガスの導入手段としても作用するものであり、ガス供給手段56からシャワー電極52内に供給された原料ガス及び反応ガスは、成膜ローラー51との対向面に形成された貫通穴から、電極としても作用する成膜ローラー51と、シャワー電極52との間に供給される。
搬送ローラー53は、供給部40から搬送された基材1を成膜ローラー51に搬送する。搬送ローラー54は、成膜ローラー51から搬送された、基材1上にガスバリアー層2が形成されたガスバリアー性フィルムFを隔壁59に設けられたスリット59aを介して、巻取り部60に搬送する。
搬送ローラー53及び54としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
ガス供給手段56は、プラズマCVD装置やスパッタリング装置等に利用されている公知のガス供給手段である。
ガス供給手段56は、原料ガス及び反応ガスをシャワー電極52に供給し、必要に応じて、キャリアガス及び放電ガスを用いてもよいことは製造装置Aと同様である。
原料ガスの供給量は、成膜ローラー51を通過する基材1の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内であり、より好ましくは、5.0〜20.0sccm(0℃、1atm)の範囲内である。
また、原料ガスの総供給量は、200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることが好ましい態様である。
なお、原料ガス及び反応ガスの導入手段として、シャワー電極52を利用する構成に限定されるものではなく、プラズマ生成のための主たる電力を供給される電極には、電極としての作用のみを持たせ、例えば、電極と成膜ローラー51との間に、ガスを供給するためのノズルやシャワーノズル等を設けて、ここから原料ガス及び反応ガスを供給する方法等、プラズマCVD装置において利用されているガス導入手段が利用可能である。
前述したように、シャワー電極52には、高周波電源57が接続される。
高周波電源57は、シャワー電極52にプラズマを生成するためのメイン電力を供給するための電源で、プラズマCVD装置に利用されている公知の高周波電源(RF電源)が利用可能である。
また、高周波電源57は、必要に応じて、電力のインピーダンスを整合する公知の整合器(マッチング回路)を介して、シャワー電極52にプラズマ励起電力を供給してもよい。
印加する電圧は、正弦波であることが好ましいが、求めるガスバリアー層2の膜質により、非対称の電圧波形であってもよい。
高周波電源57による印加電圧の周波数としては、40〜900kHzの範囲内であることが好ましく、100〜400kHzの範囲内であることがより好ましい。
真空排気手段58は、プラズマCVDによる機能膜の成膜のために、成膜部50内を排気して、所定の成膜圧力に保つものであり、前述のように、真空成膜装置に利用されている、公知の真空排気手段である。
巻取り部60は、搬送ローラー61と、巻取りローラー62と、真空排気手段63と、を備えている。
搬送ローラー61は、成膜部50から搬送されたガスバリアー性フィルムFを巻取りローラー62に搬送する。巻取りローラー62は、当該ガスバリアー性フィルムFを巻き取る。
搬送ローラー61及び巻取りローラー62としては、適宜公知のローラーを用いることができる。
真空排気手段63は、前述のように、真空成膜装置に利用されている、公知の真空排気手段である。
なお、製造装置Bにおいては、供給部40に真空排気手段43、巻取り部60に真空排気手段63を、それぞれ設けている。これにより、成膜中は、成膜部50と同じ真空度(圧力)とし、供給部40及び巻取り部60内の圧力が、成膜部50の真空度、すなわち能膜の成膜に影響を与えることを防止している。
以上のように、製造装置Bを用いたガスバリアー性フィルムFの製造方法は、成膜部50内に原料ガス及び反応ガスを供給し、対向配置された成膜ローラー51及びシャワー電極52に高周波電圧を印加して、放電空間において基材1の表面にガスバリアー層2を成膜する、ロール to ロール方式の連続的な成膜プロセスを可能とするプラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムFの製造方法である。
より詳しくは、成膜部50内を真空排気手段58によって減圧しつつ、成膜部50内に、ガス供給手段56を介して原料ガス及び反応ガスを供給する。これによって、成膜部50の放電空間に、原料ガス及び反応ガスを充填することができる。
次に、原料ガス及び反応ガスを成膜部50内に供給しつつ、成膜ローラー51及びシャワー電極52間の放電空間に、高周波電源57によって放電を発生させることにより、原料ガス及び反応ガスがプラズマ中で分解及び反応し、成膜ローラー51上の基材1の表面に、ガスバリアー層2がプラズマCVD法により形成されるものである。
ガスバリアー層2を成膜する際の、成膜部50内における全圧は、ガスバリアー性をより向上させる観点から、0.5〜3.0Paの範囲内であることが好ましい。
基材1の搬送速度は、原料ガスの種類や成膜部50内の圧力等に応じて適宜調整することができるが、2〜150m/min.の範囲内とすることが好ましい。この範囲内であれば、搬送速度が速いため、熱ダメージを受けにくく、更に生産性が向上する。基材1の搬送速度は、ガスバリアー性をより向上させる観点から、より好ましくは15〜80m/min.の範囲内である。
《ガスバリアー性フィルム》
図3は、ガスバリアー性フィルムFの概略構成を示している。
ガスバリアー性フィルムFは、図3に示すように、基材1と、基材1上に形成されたガスバリアー層2とを備えて構成されている。
また、本発明のガスバリアー性フィルムFは、基材1の両面にアンカー層を設けてもよいし、その他の各種機能層(ポリシラザン改質層や保護フィルム)を設けてもよい。これらは同時に設けられる必要はなく、目的、用途に応じて、適宜所望の構成を選択することができる。
〈基材〉
基材1は、可撓性を有していることが好ましい。基材1としては、フィルム状に成形された樹脂、ガラス、金属等を用いることができる。なかでも、樹脂が好ましく、透明性が高い樹脂であることがより好ましい。樹脂の透明性が高く、基材1の透明性が高いと、透明性が高いガスバリアー性フィルムFを得ることができ、有機EL(electroluminescence)素子等の電子デバイスに好ましく用いることができる。
基材1として用いることができる樹脂としては、例えば、メタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリスチレン(PS)、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド等が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等が、コスト及び入手の容易性から好ましい。
基材1は、上記樹脂が2以上積層された積層フィルムであってもよい。
樹脂製の基材1は、従来公知の一般的な製造方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押出機により溶融し、環状ダイ又はTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の樹脂基材を製造することができる。また、材料となる樹脂を溶剤に溶解し、無端の金属樹脂支持体上に流延(キャスト)して乾燥、剥離することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸フィルムを、基材1として得ることができる。
上記未延伸フィルムを、フィルムの搬送(MD:Machine Direction)方向又は搬送方向と直交する幅(TD:Transverse Direction)方向に延伸し、得られた延伸フィルムを基材1とすることもできる。延伸方法としては、一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法が挙げられる。延伸倍率は、原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、搬送方向及び幅方向ともに、それぞれ2〜10倍の範囲内が好ましい。
基材1は、上述した未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。強度向上及び熱膨張抑制の点からは延伸フィルムが好ましい。延伸によって基材1の位相差等の光学的な機能を調整できるので、調整が必要な場合は延伸フィルムを用いることが好ましい。
基材1は、寸法安定性を得るため、弛緩処理、オフライン熱処理等が施されていてもよい。
弛緩処理は、延伸工程において熱固定した後、幅方向へ延伸するテンター内、又はテンターを出た後の巻取りまでの工程で行われることが好ましい。弛緩処理は、処理温度が80〜200℃の範囲内で行われることが好ましく、100〜180℃の範囲内で行われることがより好ましい。
オフライン熱処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、複数のローラー群によるローラー搬送方法、空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエアー搬送等により搬送させる方法(具体的には、複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面又は両面に吹き付ける方法)、赤外線ヒーター等による輻射熱を利用する方法、フィルムを自重で垂れ下がらせ、下方で巻き取る等の搬送方法等を挙げることができる。熱処理の搬送張力は、できるだけ低くして熱収縮を促進することで、良好な寸法安定性が得られる。処理温度としては、(Tg+50)〜(Tg+150)℃の温度範囲が好ましい。ここでいうTgとは、基材1のガラス転移温度をいう。
基材1の厚さは、5〜500μmの範囲内であることが好ましく、25〜250μmの範囲内であることがより好ましい。
また、基材1の幅は、0.5〜3mの範囲内であることが好ましく、0.7〜2.0mの範囲内であることがより好ましい。
基材1は、基材1上に形成されるガスバリアー層2との密着性を高めるため、表面上に従来公知のクリアハードコート(CHC)層が形成されていてもよい。
クリアハードコート層としては、熱硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化型樹脂等の硬化性樹脂を用いることができる。中でも、成形が容易なことから、活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましい。
〈ガスバリアー層〉
ガスバリアー層2は、ガスバリアー性を有する。具体的には、ガスバリアー層2は、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度90±2%RH)が0.01g/(m・24h)以下のガスバリアー性を示すことが好ましい。また、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10−3ml/(m・24h・atm)以下であり、水蒸気透過度が1×10−5g/(m・24h)以下であるガスバリアー性を示すことが好ましい。
ガスバリアー層2の材料としては、ガスバリアー性フィルムFが用いられた電子デバイスの性能劣化をもたらす水、酸素等のガスの浸入を抑制する機能を有する材料であればよい。ガスバリアー層2の材料としては、例えば、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素等の無機ケイ素化合物、有機ケイ素化合物等を用いることができる。
中でも、ガスバリアー層2は、有機ケイ素化合物が気化されたガスを酸化又は窒化させて形成されていることが好ましい。
有機ケイ素化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。中でも、取扱いを容易とし、優れたガスバリアー性を得る観点から、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが好ましい。
これらの有機ケイ素化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
例えば、原料ガスとして、ヘキサメチルジシロキサン(有機ケイ素化合物:HMDSO:(CHSiO)及び酸素(O)を用いた場合、形成された放電領域では下記の反応式に示す反応が起こり、二酸化ケイ素が生成される。
(CHSiO+12O→6CO+9HO+2SiO
上記反応において、ヘキサメチルジシロキサン1モルを完全酸化するのに必要な酸素量は12モルである。ここで、酸素ガスのガス流量を、完全酸化に必要な酸素のモル数以下のガス流量に制御して、非完全反応を遂行させると、完全に酸化されなかったヘキサメチルジシロキサン中の炭素原子や水素原子をガスバリアー層2中に取り込むことができる。これにより、ガスバリアー層2中の原子組成比を調整することが可能となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
《ガスバリアー性フィルムの作製》
(1)ガスバリアー性フィルム101の作製
(1.1)基材の準備
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、商品名「テイジンテトロンフィルム」)を、基材として用いた。
(1.2)アンカー層の形成
上記基材の易接着面側に、JSR株式会社製のUV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材 OPSTARZ7501を用い、乾燥後の層厚が4μmになるようにワイヤーバーで塗布した後、乾燥条件として、80℃で3分間の乾燥を行った。次いで、空気雰囲気下で、高圧水銀ランプを使用し、硬化条件:1.0J/cmで硬化を行い、アンカー層を形成した。
(1.3)ガスバリアー層の形成
図1に記載のプラズマCVD装置(製造装置A)を用い、基材のアンカー層とは反対側(裏面)が成膜ローラーと接触するようにして、基材を装置に装着し、下記の成膜条件(プラズマCVD条件)により、アンカー層上にガスバリアー層を層厚が100nmとなる条件で成膜した。
(プラズマCVD条件)
原料ガス(ヘキサメチルジシロキサン、HMDSO)の総供給量:203.0sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)
基材の面積速度1m/min.あたりの原料ガスの供給量:2.1sccm
酸素ガス(O)の供給量:1624.0sccm
(酸素ガスの供給量(sccm)=原料ガスの総供給量(sccm)×8)
真空チャンバ内の真空度:3Pa
プラズマ発生用電源からの投入電力:5.0kW
プラズマ発生用電源から投入する電力密度:25.3kW/m
プラズマ発生用電源の周波数:95kHz
基材の搬送速度:97m/min
基材幅:1.0m
(2)ガスバリアー性フィルム102〜116の作製
ガスバリアー性フィルム101の作製において、原料ガスの総供給量、基材の面積速度1m/min.あたりの原料ガスの供給量、並びにプラズマ発生用電源から投入する電力密度及び周波数を表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム102〜116を作製した。
(3)ガスバリアー性フィルム117の作製
ガスバリアー性フィルム101の作製において、ガスバリアー層を図2に記載のプラズマCVD装置(製造装置B)を用いて形成し、原料ガスの総供給量、基材の面積速度1m/min.あたりの原料ガスの供給量、並びにプラズマ発生用電源から投入する電力密度及び周波数を表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム117を作製した。
(4)ガスバリアー性フィルム118〜123の作製
ガスバリアー性フィルム101の作製において、原料ガスの総供給量、基材の面積速度1m/min.あたりの原料ガスの供給量、並びにプラズマ発生用電源から投入する電力密度及び周波数を表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム118〜123を作製した。
《ガスバリアー性フィルムの評価》
(1)水蒸気透過度(WVTR)の測定
作製した各ガスバリアー性フィルムについて、高温高湿度環境試験前後の水蒸気透過度(g/(m・24h))をMOCON社製のMOCON水蒸気透過率測定装置Aquatranを用いて測定し、下記の評価ランクに従って評価した。測定条件は、温度40℃、相対湿度90%RHとした。
評価結果を表1に示す。
◎:1.0×10−2g/(m・24h)未満
○:1.0×10−2g/(m・24h)以上
5.0×10−2g/(m・24h)未満
△:5.0×10−2g/(m・24h)以上
1.0×10−1g/(m・24h)未満
×:1.0×10−1g/(m・24h)以上
(2)色味の評価
作製した各ガスバリアー性フィルムについて、分光測色計(コニカミノルタ(株)製CM−3600d)を用いて、透過モードでb値を測定し、下記の評価ランクに従って評価した。b値は、L表色系におけるbの値を表し、値が大きいほどフィルムの透過光が黄色味を帯びていることを表す。
評価結果を表1に示す。
◎:0未満
○:0以上1.0未満
△:1.0以上2.0未満
×:2.0以上
(3)ヘイズ値の測定
作製した各ガスバリアー性フィルムについて、ヘイズメーター(日本電色工業製HDH2000)を使用し、透過法にてヘイズ値(%)及び全光線透過率を求め、下記の評価ランクに従って評価した。
評価結果を表1に示す。
◎:1.0%未満
○:1.0%以上2.0未満
×:2.0以上
Figure 2016164296
(4)まとめ
表1から明らかなように、本発明のガスバリアー性フィルムは、比較例のガスバリアー性フィルムと比較して、ガスバリアー性(水蒸気透過度)、色味及びヘイズ値が優れていることがわかる。
以上から、ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることが有用であることが確認できた。
1 基材
2 ガスバリアー層
11 送出しローラー
12〜15 搬送ローラー
16 巻取りローラー
20 成膜部
21、22 成膜ローラー
23、24 磁場発生装置
25 原料ガス供給口
26 反応ガス供給口
27 プラズマ発生用電源
40 供給部
41 送出しローラー
42 搬送ローラー
43 真空排気手段
44 隔壁
44a スリット
50 成膜部
51 成膜ローラー
52 シャワー電極
53、54 搬送ローラー
55 バイアス電源
56 ガス供給手段
57 高周波電源
58 真空排気手段
59 隔壁
59a スリット
60 巻取り部
61 搬送ローラー
62 巻取りローラー
63 真空排気手段
A 製造装置
a1 真空チャンバー
a2 真空ポンプ
B 製造装置
F ガスバリアー性フィルム

Claims (7)

  1. プラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造方法であって、
    少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する工程を有し、
    前記ガスバリアー層を形成する工程では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造方法。
  2. 前記原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m/min.あたり、5.0〜20.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることを特徴とする請求項1に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
  3. 前記投入する電力密度を25.0〜60.0kW/mの範囲内とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
  4. 電極に対する印加電圧の周波数を40〜900kHzの範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
  5. 前記印加電圧の周波数を100〜400kHzの範囲内とすることを特徴とする請求項4に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
  6. 前記原料ガスの総供給量を200.0〜600.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムの製造方法。
  7. プラズマCVD法を用いたガスバリアー性フィルムの製造装置であって、
    少なくとも、連続して搬送される基材上に、プラズマCVD法によりガスバリアー層を形成する成膜部を有し、
    前記成膜部では、原料ガスの供給量を、成膜ローラーを通過する前記基材の面積速度1m/min.あたり、2.0〜70.0sccm(0℃、1atm)の範囲内とし、かつ、投入する電力密度を10.0〜80.0kW/mの範囲内とすることを特徴とするガスバリアー性フィルムの製造装置。
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